本発明にかかる遊技機の実施形態について、図面を参照しながら以下の順序で説明する。
《1》第1実施形態(主に、下記の《Z》の特徴pA群~特徴pL群に対応):
《2》第2実施形態(主に、下記の《Z》の特徴qA群~特徴qM群に対応):
《3》第3実施形態(主に、下記の《Z》の特徴rA群~特徴rV群に対応):
《4》第4実施形態(主に、下記の《Z》の特徴sA群~特徴sV群に対応):
《5》第5実施形態(主に、下記の《Z》の特徴tA群~特徴tP群に対応):
《6》第6実施形態(主に、下記の《Z》の特徴uA群~特徴uU群及び特徴uIA群~特徴uIM群に対応):
《7》第7実施形態(主に、下記の《Z》の特徴vA群~特徴vR群に対応):
《8》第8実施形態(主に、下記の《Z》の特徴wA群~特徴wY群に対応):
《9》第9実施形態(主に、下記の《Z》の特徴xA群~特徴xU群に対応):
《10》第10実施形態(主に、下記の《Z》の特徴yA群~特徴yζ群に対応):
《Y》他の構成への適用:
《Z》上記各実施形態等から抽出される特徴群について:
《1》第1実施形態:
《1-1》遊技機の構造:
図1は、本発明の第1実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図2は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図3は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図2)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100(図2)によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図4は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が変動表示される。具体的には、各図柄列Z1~Z3には、数字1~8を示す図柄が数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。スクロールによる変動表示の後、図4に示すように、図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。
図5は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図5(a)は数字の1~8を示す図柄のうち偶数を示す図柄についてのものであり、図5(b)および図5(c)は数字の1~8を示す図柄のうち奇数(図示では7と5)を示す図柄についてのものである。本実施形態では、図柄表示装置41において変動表示される図柄は、数字だけを示す図柄と、数字に戦士キャラクターが付加された図柄の2種類に分けられる。数字だけを示す図柄は、偶数を示す図柄に適用されている。すなわち、図5(a)に示すように、数字の2を示す図柄、数字の4を示す図柄、数字の6を示す図柄、および数字の8を示す図柄は、当該数字だけを示す図柄となっている。
一方、数字に戦士キャラクターが付加された図柄は、奇数を示す図柄に適用されている。すなわち、図5(b)に示すように、数字の7を示す図柄は、数字の7に戦士キャラクターAが付加された図柄となっている。図5(c)に示すように、数字の5を示す図柄は、数字の5に戦士キャラクターBが付加された図柄となっている。なお、数字の3を示す図柄は、図示はしないが、数字の3に戦士キャラクターCが付加された図柄となっている。数字の1を示す図柄は、図示はしないが、数字の1に戦士キャラクターDが付加された図柄となっている。本実施形態では、戦士キャラクターAは、図5(b)に示すように、例えば、美少女戦士キャラクターである。戦士キャラクターBは、図5(c)に示すように、例えば、青年戦士キャラクターである。
なお、本実施形態では、変動表示される図柄が、数字の図柄と、数字に戦士キャラクターが付加された図柄の2種類によって構成されていたが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄を、上記2種類のうちの一種によって構成してもよい。すなわち、変動表示される図柄を、数字の図柄だけによって構成してもよいし、数字に戦士キャラクターが付加された図柄だけによって構成してもよい。また、戦士キャラクターの数は、4つに限る必要はなく、図柄の数以下であればいずれの数としてもよい。なお、図柄が数字だけによって構成されている場合には、後述する演出に登場する戦士キャラクターの数は、図柄の数を上回る数としてもよい。
ここで、戦士キャラクターとは、戦闘を行うことのできるキャラクターである。キャラクターとは、小説、漫画、ゲームなどの作品に登場する人物や動物などのことである。なお、キャラクターは、生物のみならず無機物(ロボットや、自動車、戦艦等)までも含むものとしてもよい。さらに、キャラクターは、主体的思考に基づいて行動していると判断されればよく、擬人化を用いることにより概念的なもの(国家、都道府県、地域、領土、藩)なども含むものとしてもよい。
次に、各図柄列Z1~Z3(図4)の変動の様子を詳しく説明する。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図4に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つである。第1始動口保留用領域Ds1に表示される各保留は、保留消化領域Dmに移動され、当たり抽選の対象となる。また、第2始動口保留用領域Ds2に表示される各保留は、保留消化領域Dmに移動され、当たり抽選の対象となる。
図3に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《1-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図2)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する。
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図7は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図4(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その画面演出において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチの種別として、通常のリーチ(ノーマルリーチとも呼ぶ)と、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がノーマルリーチより高いことを示唆するスーパーリーチと、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がスーパーリーチより高いことを示唆するスペシャルリーチとが用意されている。ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチがそれぞれ出現する頻度は相対的に高低となるように定められている。具体的には、スーパーリーチの出現頻度はノーマルリーチの出現頻度よりも低く、スペシャルリーチの出現頻度はスーパーリーチの出現頻度よりも低い。ノーマルリーチ、スーパーリーチ、およびスペシャルリーチ時の各演出については、後ほど詳述する。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値、又は第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値を用いて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルを参照することによって、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間を決定する。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCSの値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、変動種別カウンタCSの値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図8は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図8(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図8(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図8(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図8(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図8を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図9は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図9(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図9(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図9(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度合の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図9(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ判定用のテーブル(以下、リーチ判定用当否テーブルと呼ぶ)について説明する。リーチ判定用当否テーブルは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチが発生するか否かを判定する際に、当該リーチ乱数カウンタC3の値と照合するためのテーブルデータである。
図10は、リーチ判定用当否テーブルを示す説明図である。図10に示すように、リーチ判定用当否テーブルには、0~399のリーチ乱数カウンタC3の値のうち、リーチに当選する値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~399の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~399)が、外れ、すなわち、リーチに当選しない値として設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選しなかった状況において、リーチに当選する確率は、1/20となっている。
図11は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図11(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図11(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図11(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図11(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《1-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図12は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図6)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《1-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに、変動・停止する図柄列Z1~Z3と、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出と、図柄列Z1~Z3の背面側(後ろ側)にあらわれる背景画像とをそれぞれ表示する処理を行っている。
背景画像について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10では、ステージと呼ばれる背景画像を表示している。ステージとは、演出態様を規定する演出モードの一形態であり、各ステージには、ストーリー性のある動画像が用意されている。
本実施形態のパチンコ機10では、ステージとして、キャラクター系ステージと、非キャラクター系ステージとの2種類が用意されている。キャラクター系ステージとは、戦士キャラクターに対応するステージである。非キャラクター系ステージとは、戦士キャラクターに対応していないステージである。
図13は、キャラクター系ステージを例示する説明図である。パチンコ機10では、キャラクター系ステージとして、先に説明した戦士キャラクターA~Dのそれぞれに対応する4つのキャラクター系ステージが用意されている。具体的には、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージとして、図13(a)に示す美少女戦士キャラクターの部屋のステージが用意されている。このステージでは、戦士キャラクターAとしての美少女戦士キャラクターが自身の部屋で過ごす様子が表される。また、戦士キャラクターBに対応するキャラクター系ステージとして、図13(b)に示す青年戦士キャラクターの部屋のステージが用意されている。このステージでは、戦士キャラクターBとしての青年戦士キャラクターが自身の部屋で過ごす様子が表される。その他、図示はしないが、戦士キャラクターCに対応するキャラクター系ステージとしての戦士キャラクターCの部屋のステージと、戦士キャラクターDに対応するキャラクター系ステージとしての戦士キャラクターDの部屋のステージとが用意されている。
すなわち、キャラクター系ステージに該当する各ステージには、1人の戦士キャラクターが対応づけられており、対応づけられた戦士キャラクターが登場する動画像が割り当てられている。なお、戦士キャラクターA~Dの部屋のステージのそれぞれは、部屋の所有者である戦士キャラクターが登場する演出であるが、当該戦士キャラクターに加えて他の戦士キャラクターが登場することを妨げない。また、変形例として、キャラクター系ステージの各ステージの動画像に、対応づけられた戦士キャラクターが登場しない構成としてもよい。要は、パチンコ機10では、内部的に、キャラクター系ステージに該当する各ステージに対して、一の戦士キャラクターが紐付けされていればよく、ステージの動画像に当該戦士キャラクターが登場するか否かを問わない。本実施形態では、キャラクター系ステージに該当する各ステージは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターに対応づけされているが、これに対して変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターとは無関係のキャラクターに対応づけされたキャラクター系ステージとすることができる。この場合、キャラクター系ステージの数は4つに限る必要はなく、他の数としてもよい。
図14は、非キャラクター系ステージを例示する説明図である。パチンコ機10では、非キャラクター系ステージの一つとして、図14(a)に例示する田舎のステージが用意されている。このステージでは、田舎の風景が表される。また、パチンコ機10では、非キャラクター系ステージの他の一つとして、図14(b)に例示する都会のステージが用意されている。このステージでは、都会の風景が表される。パチンコ機10では、その他の非キャラクター系ステージとして、海洋のステージ(図示せず)と、全員のステージ(図示せず)とが用意されている。海洋のステージでは、海洋の風景が表される。全員のステージでは、戦士キャラクターA~Dの全員が登場する様子が表される。非キャラクター系ステージは、戦士キャラクターに対応していないステージであるが、1人の戦士キャラクターだけが登場することや、複数の戦士キャラクターが登場することを妨げない。要は、キャラクター系ステージには、1人の戦士キャラクターが対応づけられているのに対して、非キャラクター系ステージには、戦士キャラクターの対応づけがなされていない。本実施形態では、非キャラクター系ステージの数は4つとしたが、これに換えて、他の数としてもよい。
本実施形態では、キャラクター系ステージとしての各ステージ、および非キャラクター系ステージとしての各ステージには、「美少女戦士キャラクターの部屋のステージ」、「田舎のステージ」といったステージ名が表示されているが、これに換えて、各ステージにはステージ名が表示されていない構成としてもよい。また、ステージが切り替わった直後の所定期間だけステージ名を表示し、所定期間が経過した後にステージ名を非表示とする構成としてもよい。
パチンコ機10では、キャラクター系ステージとしての各ステージと、非キャラクター系ステージとしての各ステージとの中から一のステージが選択されて、選択されたステージが背景画像として表示される
次に、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、リーチの種別として、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとが用意されている。
本実施形態では、ノーマルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴わないリーチである。3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生し、3つ目の図柄がそれまでよりもスピードを落として変動し、3つ目の図柄が停止する直前ではさらにスピードが落ちる。この結果、そのまま停止して大当たりになるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。ノーマルリーチの演出中にスーパーリーチやスペシャルリーチに変化したり、図柄が揃わない外れの状態でいったん停止した後に再始動し、リーチに再度、突入することもある。
スーパーリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴うリーチである。スーパーリーチの際には、ノーマルリーチと同様に、3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生してから、画面演出が変わる。このときの画面演出は、先に説明した戦士キャラクターA~Dの中から特定された1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される。具体的には、例えば、上記主人公としての戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像によって、画面演出は構成される。戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像は、例えば、戦士キャラクターがトレーニングを行ったり、技を考案したり、瞑想したりする動画像である。当該画面演出は、後述する敵キャラクターとの対決を伴わない演出である。当該演出の終了後に、各図柄列Z1~Z3が停止した図柄の並びが表示される。
なお、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dのうちのいずれかであったが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dとは無関係のキャラクターとすることができる。但し、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、キャラクター系ステージの各ステージに対応づけられた戦士キャラクターのうちのいずれかと一致している。
スペシャルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴うリーチである。スペシャルリーチの際には、ノーマルリーチと同様に、3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生してから、画面演出が変わる。このときの画面演出は、先に説明した戦士キャラクターA~Dの中から特定された1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される。詳しくは、上記主人公としての戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決する戦闘演出(以下、バトル演出とも呼ぶ)と、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかを告知する結果告知演出とによって、画面演出は構成される。
バトル演出は、遊技者に有利な結果(例えば、当たり抽選において大当たりに当選)と不利な結果(例えば、当たり抽選において外れ)のうちのいずれの結果となるかを遊技者に対して告知する前の演出であり、有利、不利のいずれの結果となるかを遊技者に対して示唆する演出(示唆演出)である。結果告知演出は、遊技者に有利な結果と不利な結果のうちのいずれの結果となったかを、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかによって告知する演出である。なお、本実施形態では、結果告知演出は、バトル演出において戦士キャラクターが勝利した場合には当該戦士キャラクターは生き残り、戦士キャラクターが敗北した場合には当該戦士キャラクターは死亡するといった、所謂、デッド・オア・アライヴの演出となっている。結果告知演出の終了後に、各図柄列Z1~Z3が停止した図柄の並びが表示される。
図15は、バトル演出および結果告知演出の一例を示す説明図である。図15(a)はバトル演出の一例を示し、図15(b)は結果告知演出としての勝利演出の一例を示し、図15(c)は結果告知演出としての敗北演出の一例を示している。図15(a)に示したバトル演出は、戦士キャラクターAとしての美少女戦士キャラクターと敵キャラクターとしての怪物が対決する画像(動画像)を図柄表示装置41に表示させる。ただし、バトル演出は他の態様であってもよい。
図15(b)に示した勝利演出は、戦士キャラクターAが勝利に喜ぶ画像を図柄表示装置41に表示させる。ただし、結果演出としての勝利演出は他の態様であってもよい。
図15(c)に示した敗北演出は、戦士キャラクターAが死亡した画像を図柄表示装置41に表示させる。ただし、結果告知演出としての敗北演出は他の態様であってもよい。
なお、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dのうちのいずれかであったが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dとは無関係のキャラクターとすることができる。但し、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、キャラクター系ステージの各ステージに対応づけられた戦士キャラクターのうちのいずれかと一致している。
上記スペシャルリーチの際に実行される画面演出(バトル演出)や、スーパーリーチの際に実行される画面演出(バトルを伴わない演出)は、先に説明した動画像を表示するものであるが、当該動画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させるように構成してもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチの判定の結果が遊技回においてスーパーリーチが発生するというものである場合、またはスペシャルリーチが発生するというものである場合に、当該遊技回において、図柄表示装置41の表示面41aに、先に説明したように、スーパーリーチとスペシャルリーチのそれぞれに固有の画面演出が表示される。
次のように言うこともできる。本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージのそれぞれには一の戦士キャラクターが紐付けされており、当該キャラクター系ステージにある遊技回において、リーチ演出として、前記紐付けされた戦士キャラクターを主人公とした演出を2種類、実行可能な構成とした。2種類の演出のうちの一つは、上記主人公としての戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決するバトル演出であり、残りの一つはバトルを伴わない演出である。
図16は、変動・停止する図柄列Z1~Z3(図柄)、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出(以下、特別リーチ画面演出とも呼ぶ)、および背景画像としてのステージについての表示態様を示すタイミングチャートである。図中には、遊技結果がリーチ非発生・外れ、ノーマルリーチ・外れ、スーパーリーチ・外れの順に進行する複数の遊技回が示されている。リーチ非発生・外れは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であって、リーチも発生しない場合である。ノーマルリーチ・外れは、当たり抽選において大当たり当選しない遊技回であって、リーチが発生し、発生したリーチの種別がノーマルリーチである場合である。スーパーリーチ・外れは、当たり抽選において大当たり当選しない遊技回であって、リーチが発生し、発生したリーチの種別がスーパーリーチである場合である。
背景画像としてのステージは、リーチ非発生・外れの遊技回と、ノーマルリーチ・外れの遊技回と、スーパーリーチ・外れの遊技回における始点t1から点t2までの期間(以下、t1-t2期間と呼ぶ)とにおいて、表示される。ここでは、例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージが表示されるものとする。スーパーリーチ・外れの遊技回における点t2から終点t3までの期間(以下、t2-t3期間と呼ぶ)において、背景画像としてのステージは非表示となる。
リーチ非発生・外れの遊技回、およびノーマルリーチ・外れの遊技回において、特別リーチ画面演出は非表示となる。一方、リーチ非発生・外れの遊技回、およびノーマルリーチ・外れの遊技回において、図柄列Z1~Z3は表示される。具体的には、変動・停止する図柄列Z1~Z3の表示が行われる。この結果、背景画像としてのステージの上面側(前側)に、変動・停止する図柄列Z1~Z3が重ね合わされて表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回のt1-t2期間において、特別リーチ画面演出は非表示となる。一方、t1-t2期間において、図柄列Z1~Z3は表示される。具体的には、変動・停止する図柄列Z1~Z3の表示が行われる。この結果、背景画像としてのステージの上面側(前側)に、変動・停止する図柄列Z1~Z3が重ね合わされて表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回のt2-t3期間において、特別リーチ画面演出が表示される。一方、t2-t3期間において、図柄列Z1~Z3は縮小表示となる。この結果、背景画像としてのステージに換えて、スーパーリーチが発生した際の特別リーチ画面演出が表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回に続く遊技回(ここでは、リーチ非発生・外れであるとする)では、背景画像としてのステージは、非表示となる前のステージが継続して表示され、特別リーチ画面演出は非表示となる。なお、スーパーリーチ・大当たり、スペシャルリーチ・外れ、スペシャルリーチ・大当たりの遊技回における図柄列Z1~Z3、特別リーチ画面演出、およびステージについての表示態様は、図16に示したスーパーリーチ・外れの遊技回における図柄列Z1~Z3、特別リーチ画面演出、およびステージについての表示態様と同一である。
本実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチ又はスペシャルリーチが発生する遊技回において、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージがキャラクター系ステージである場合に、当該キャラクター系ステージに紐付けされた戦士キャラクターと一致する戦士キャラクターが、特別リーチ画面演出において、主人公として登場するように構成されている。例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージにある遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、これらのリーチにおいて表示される画面演出は、戦士キャラクターAを主人公としたものとなる。
なお、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージが非キャラクター系ステージである場合には、遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、当該特別リーチ画面演出に主人公として登場する戦士キャラクターは、抽選によって任意に定められる構成とした。なお、この構成に換えて、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージが非キャラクター系ステージである場合には、当該特別リーチ画面演出は、戦士キャラクターと無関係な演出としてもよい。
図17は、パチンコ機10において実行されるステージの移行を模式的に示す説明図である。パチンコ機10は、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間で、ステージ移行を繰り返しながら遊技を行う。また、キャラクター系ステージの中でステージを移行したり、非キャラクター系ステージの中でステージを移行したりしながら遊技を行う。これらのステージ移行は、当たり抽選の当否判定結果や、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別などの遊技結果、および保留情報に基づいて実行される。
図18は、キャラクター系ステージにおけるステージ移行の態様を示す説明図である。図18において、遊技回の遊技結果が「リーチ非発生・外れ」とは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であって、リーチも発生しない場合に該当する。遊技回の遊技結果が「ノーマルリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合に該当する。遊技回の遊技結果が「スーパーリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合に該当する。遊技回の遊技結果が「スペシャルリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合に該当する。「大当たり」とは、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回に該当し、リーチ発生の有無、リーチ種別は問わない。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がリーチ非発生・外れである場合には、当該遊技回におけるステージを継続(維持)し、ステージ移行を行わない構成とした。すなわち、リーチも発生しない、いわゆる完全外れの場合は、ステージ移行は行わない構成とした。
また、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。ノーマルリーチ・外れとなる遊技回は、頻繁に発生することから、その度にステージを移行していては、ステージの持つストーリー性を遊技者は読み取ることが難しくなるため、本実施形態では、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行は行わない(すなわち、ステージ移行を制限する)構成とした。先に説明したように、スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像であって、スペシャルリーチが発生した遊技回のようにデッド・オア・アライヴの演出となっていない。このため、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出されることがないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。先に説明したように、スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出される(図15(c)参照)。このため、仮に、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、現在のキャラクター系ステージから、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに直接的に関係することのない非キャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした。これにより、遊技者が、キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージが継続されて、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成には、上述したように例外が存在する。具体的には、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチまたはスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときに、非キャラクター系ステージへのステージ移行は実行せずに、異なる処理を行う。すなわち、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在しないときに限り、上述した、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する処理を行う。なお、上記スーパーリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スーパーリーチは、スーパーリーチ・外れとスーパーリーチ・大当たりとを含む。上記スペシャルリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スペシャルリーチは、スペシャルリーチ・外れとスペシャルリーチ・大当たりとを含む。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。換言すれば、ステージ移行を制限することによって、当該遊技回におけるステージを継続する構成とした。この構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、ステージ移行が行われずに、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が継続して表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、非キャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外1の構成によれば、ステージ移行が行われずに、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外1の場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合(大当たりの期待度)が高い。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、キャラクター系ステージの状態にある遊技回において、スペシャルリーチ・外れとなった場合に、ステージ移行がなされないことを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出、具体的にはバトル演出を認識することによって、ステージ移行がなされないことは、有利な結果を期待できると知ることができる。特に、保留情報が消化される時に実行される上記バトル演出は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるものであることから、遊技者にとっては、先に敗北した戦士キャラクターによるバトル演出をもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たす(大当たり当選する)こともできる。このため、遊技者にとって、演出に対する感情移入が高まることになる。これらの結果、例外1の構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在する場合には、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。
例外2の構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。例外2の場合、当該遊技回の終了時の保留情報には、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。スーパーリーチは、スペシャルリーチよりは有利度合は低いが、ノーマルリーチよりは有利度合が高いため、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行したことを認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、例外2の構成を備えるパチンコ機10では、比較的、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、ステージ移行後の新たなキャラクター(=死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクター)は、移行後のステージや、スーパーリーチに該当する保留情報の消化時に出現することになることから、遊技者は、それまでに登場していたキャラクターとは違うキャラクターとなっても直ぐに馴染むことができ、演出に対する感情移入が高まる。このために、遊技の興趣向上をより図ることができる。
なお、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行するという原則に対する例外として、上述した例外1と例外2とを用意したが、変形例として、上述した例外1だけを用意し、例外2を除いた構成としてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選した場合には、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別を問わず、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。遊技者は、当たり抽選において大当たり当選した場合に、縁起を担いで、大当たり当選した際のステージと同じステージで遊技を続けたいと思うことが多いことから、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において大当たり当選した場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
図19は、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行の態様を示す説明図である。本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がリーチ非発生・外れである場合には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。すなわち、リーチも発生しない、いわゆる完全外れの場合は、ステージ移行は行わない構成とした。
また、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。ノーマルリーチ・外れとなる遊技回は、頻繁に発生することから、その度にステージを移行していては、ステージの持つストーリー性を遊技者は読み取ることが難しくなるため、本実施形態では、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、キャラクター系ステージへ移行してもよい。
非キャラクター系ステージにあり、かつ遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。先に説明したように、スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像であって、スペシャルリーチが発生した遊技回のようにデッド・オア・アライヴの演出となっていない。このため、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出されることがないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該スーパーリーチの演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした。
非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。先に説明したように、スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出される。このため、仮に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。これにより、遊技者が、非キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行して、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成には、上述したように例外が存在する。具体的には、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外A)。なお、上記スペシャルリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スペシャルリーチは、スペシャルリーチ・外れとスペシャルリーチ・大当たりとを含む。
例外Aの構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、非キャラクター系ステージにおけるスペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外Aの構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外Aの場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、非キャラクター系ステージの状態にある遊技回において、スペシャルリーチ・外れとなった場合に、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出、具体的にはバトル演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。特に、保留情報が消化される時に実行される上記バトル演出は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるものであることから、遊技者にとっては、先に敗北した戦士キャラクターによるバトル演出をもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たすこともできる。このため、遊技者にとって、演出に対する感情移入が高まることになる。これらの結果、例外Aの構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選した場合には、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別を問わず、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。遊技者は、当たり抽選において大当たり当選した場合に、縁起を担いで、大当たり当選した際のステージと同じステージで遊技を続けたいと思うことが多いことから、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において大当たり当選した場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、キャラクター系ステージへ移行してもよい。
《1-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図20は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSp0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSp0102に進む。
ステップSp0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0103に進む。
ステップSp0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図24)において、その値を更新する。
ステップSp0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSp0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSp0104を実行した後、ステップSp0105に進む。
ステップSp0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSp0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSp0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図20:Sp0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図21は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSp0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSp0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sp0201:YES)、ステップSp0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSp0203に進む。
ステップSp0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSp0204に進む。
ステップSp0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSp0209に進む。
ステップSp0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sp0201:NO)、ステップSp0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSp0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sp0205:YES)、ステップSp0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSp0207に進む。一方、ステップSp0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sp0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSp0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSp0208に進む。
ステップSp0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSp0209に進む。
ステップSp0209では、上述したステップSp0204又はステップSp0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSp0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sp0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSp0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sp0209:YES)、ステップSp0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSp0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSp0212に進む。
ステップSp0212では、ステップSp0103(図20)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値と、後述する通常処理(図24)において更新した変動種別カウンタCSの値とを、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSp0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSp0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSp0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSp0212を実行した後、ステップSp0213に進む。
ステップSp0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)の判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、および変動時間の判定などを、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSp0213を実行した後、ステップSp0214に進む。
ステップSp0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。先判定処理の判定結果としては、上述した当たり抽選の当否判定結果(大当たりの有無とも呼ぶ)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、および変動時間を含む。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSp0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図21:Sp0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図22は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSp0301では、始動口用の入球処理(図21)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSp0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSp0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sp0302:YES)、ステップSp0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図8(a))を参照する。その後、ステップSp0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSp0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sp0302:NO)、ステップSp0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図8(b))を参照する。その後、ステップSp0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSp0305では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sp0305:YES)、ステップSp0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSp0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSp0307を実行した後、ステップSp0308に進む。
ステップSp0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSp0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sp0308:YES)、ステップSp0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSp0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sp0308:NO)、ステップSp0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、後述するステップSp0315に進む。
ステップSp0305において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sp0305:NO)、ステップSp0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSp0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSp0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSp0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sp0313:YES)、ステップSp0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSp0315に進む。一方、ステップSp0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sp0313:NO)、そのままステップSp0315に進む。
ステップSp0315では、変動時間を先に判定する変動時間先判定処理を実行する。具体的には、始動口用の入球処理(図21)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSと、ステップSp0315までに求められた当たり抽選の当否判定結果およびリーチの発生の有無の判定結果と、に基づいて、変動時間を求める処理を行う。この処理は、後述する変動時間設定処理(図29)と同様の処理によって変動時間を求めるものである。ステップSp0315を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図20:Sp0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図23は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSp0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSp0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sp0401:YES)、ステップSp0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSp0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sp0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSp0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sp0402:YES)、ステップSp0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSp0404に進む。
ステップSp0404では、ステップSp0103(図20)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSp0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sp0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図24は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSp0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSp0502に進む。
ステップSp0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSp0503に進む。
ステップSp0503では、ステップSp0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSp0503を実行した後、ステップSp0504に進む。
ステップSp0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0505に進む。
ステップSp0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSp0506に進む。ステップSp0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSp0506を実行した後、ステップSp0507に進む。
ステップSp0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSp0508に進む。
ステップSp0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSp0509に進む。
ステップSp0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSp0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSp0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sp0509:NO)、ステップSp0510及びステップSp0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSp0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSp0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSp0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sp0509:YES)、ステップSp0503に戻り、ステップSp0503からステップSp0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSp0503からステップSp0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Sp0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図25は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSp0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSp0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sp0601:YES)、ステップSp0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSp0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sp0601:NO)、ステップSp0602に進む。
ステップSp0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSp0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sp0602:NO)、ステップSp0603に進む。
ステップSp0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSp0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSp0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sp0602:YES)、ステップSp0604に進む。
ステップSp0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSp0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図25:Sp0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図26は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSp0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSp0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sp0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSp0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sp0701:YES)、ステップSp0702に進む。
ステップSp0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSp0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSp0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSp0703を実行した後、ステップSp0704に進む。
ステップSp0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSp0704を実行した後、ステップSp0705に進む。
ステップSp0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSp0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSp0705を実行した後、ステップSp0706に進む。
ステップSp0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSp0705およびステップSp0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSp0706を実行した後、ステップSp0707に進む。
ステップSp0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSp0707を実行した後、ステップSp0708に進む。
ステップSp0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSp0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図26:Sp0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図27は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSp0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図7)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図7)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSp0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSp0801:YES)、ステップSp0802~ステップSp0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSp0801:NO)、ステップSp0808~ステップSp0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSp0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSp0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSp0804に進む。ステップSp0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSp0805に進む。
ステップSp0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp0805を実行した後、ステップSp0806に進む。
ステップSp0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSp0807へ進む。
ステップSp0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSp0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sp0801:NO)、ステップSp0808に進む。
ステップSp0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSp0809に進む。ステップSp0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSp0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSp0811に進む。
ステップSp0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp0811を実行した後、ステップSp0812に進む。
ステップSp0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSp0813に進む。
ステップSp0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSp0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図26:Sp0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図28は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSp0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sp0901:YES)、ステップSp0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図8(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0904に進む。
一方、ステップSp0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sp0901:NO)、ステップSp0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図8(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0904に進む。
ステップSp0904では、ステップSp0902又はステップSp0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSp0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sp0904:YES)、ステップSp0905に進む。
ステップSp0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSp0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sp0905:NO)、ステップSp0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図9(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSp0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sp0905:YES)、ステップSp0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図9(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSp0906又はステップSp0907の処理を実行した後、ステップSp0908に進む。
ステップSp0908では、ステップSp0906又はステップSp0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSp0908を実行した後、ステップSp0909に進む。
ステップSp0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図6)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSp0906又はステップSp0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSp0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSp0904において、ステップSp0902又はステップSp0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sp0904:NO)、ステップSp0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図6)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0911に進む。
ステップSp0911において、ステップSp0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sp0911:YES)、ステップSp0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSp0912を実行した後、ステップSp0913に進む。
一方、ステップSp0911において、ステップSp0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sp0911:NO)、ステップSp0912を実行することなく、ステップSp0913に進む。
ステップSp0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSp0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図26:Sp0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図29は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSp1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSp1002に進む。
ステップSp1002では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には、大当たり当選であるとして(Sp1002:YES)、ステップSp1003に進む。
ステップSp1003では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSp1002において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sp1002:NO)、ステップSp1005に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSp1002において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Sp1005)を実行することから、ステップSp1005においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sp1005:YES)、ステップSp1006に進む。
ステップSp1006では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生・外れ用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、先に説明したステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSp1005において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sp1005:NO)、ステップSp1007に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生・外れ用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、先に説明したステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図25:Sp0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図30は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSp1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSp1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図29)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSp1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sp1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSp1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sp1101:YES)、ステップSp1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSp1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSp1103を実行した後、ステップSp1104に進む。
ステップSp1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSp1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sp1104:NO)、ステップSp1105に進む。
ステップSp1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sp1105:YES)、ステップSp1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSp1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sp1106:YES)、ステップSp1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSp1107を実行した後、ステップSp1108に進む。一方、ステップSp1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sp1106:NO)、ステップSp1107を実行することなく、ステップSp1108に進む。
ステップSp1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sp1108:NO)、ステップSp1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSp1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSp1109:NO)には、ステップSp1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSp1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSp1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sp1108:YES)、または、ステップSp1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSp1109:YES)には、ステップSp1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSp1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sp1105:NO)に、ステップSp1106~ステップSp1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSp1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sp1104:YES)、ステップSp1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSp1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Sp0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図31は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSp1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSp1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1201:NO)、ステップSp1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSp1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1202:NO)、ステップSp1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSp1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1203:NO)、ステップSp1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSp1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sp1204:YES)、ステップSp1205に進む。一方、ステップSp1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sp1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSp1206に進む。ステップSp1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSp1207に進む。
ステップSp1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63h(図6)に記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSp1207を実行した後、前述したステップSp1208に進む。
ステップSp1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSp1208を実行した後、ステップSp1209に進む。
ステップSp1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSp1209を実行した後、ステップSp1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1203:YES)、ステップSp1211に進む。
ステップSp1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sp1211:YES)、ステップSp1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSp1213に進む。
ステップSp1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSp1213を実行した後、ステップSp1214に進む。
ステップSp1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSp1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1202:YES)、ステップSp1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSp1216を実行した後、ステップSp1217に進む。
ステップSp1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSp1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sp1217:YES)、ステップSp1218に進む。一方、ステップSp1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sp1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSp1219に進む。
ステップSp1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSp1219を実行した後、ステップSp1220に進む。
ステップSp1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSp1220を実行した後、ステップSp1221に進む。
ステップSp1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSp1221を実行した後、ステップSp1222に進む。
ステップSp1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1201:YES)、ステップSp1223に進む。
ステップSp1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sp1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sp1223:YES)、ステップSp1224に進む。
ステップSp1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSp1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSp1225を実行した後、ステップSp1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSp1226を実行した後、ステップSp1227に進む。
ステップSp1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSp1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sp1227:YES)、ステップSp1228に進む。
ステップSp1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図24)におけるステップSp0503によって、音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSp1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sp1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSp1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sp1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図31:Sp1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図32は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSp1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSp1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sp1301:NO)、ステップSp1302に進む。
ステップSp1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSp1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sp1302:YES)、ステップSp1303に進む。
ステップSp1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSp1304に進む。
ステップSp1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sp1302:NO)、ステップSp1303およびステップSp1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sp1301:YES)、ステップSp1305に進む。
ステップSp1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSp1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sp1305:YES)、ステップSp1306に進む。
ステップSp1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSp1307に進む。
ステップSp1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図24:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sp1305:NO)、ステップSp1306およびステップSp1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図31:Sp1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図33は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSp1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sp1401:YES)、ステップSp1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSp1402を実行した後、ステップSp1403に進む。
ステップSp1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSp1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSp1405に進む。
ステップSp1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSp1406に進む。
ステップSp1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSp1411に進む。
一方、ステップSp1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sp1401:NO)、ステップSp1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSp1408に進む。
ステップSp1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSp1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSp1410に進む。
ステップSp1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSp1411に進む。
ステップSp1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図24:Sp0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図34は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSp1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSp1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sp1501:NO)、ステップSp1502に進む。
ステップSp1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSp1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sp1502:NO)、ステップSp1503に進む。
ステップSp1503では、RAM64の各種カウンタエリア64f(図6)に設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSp1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1503:YES)、ステップSp1504に進む。
ステップSp1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSp1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sp1504:YES)、ステップSp1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSp1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sp1504:NO)、ステップSp1506に進む。
ステップSp1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSp1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sp1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sp1506:YES)、ステップSp1507に進む。
ステップSp1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSp1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSp1507において開閉実行モードではなく(Sp1507:NO)、且つ、ステップSp1508において高頻度サポートモードである場合には(Sp1508:YES)、ステップSp1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSp1510に進む。
ステップSp1510では、ステップSp1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSp1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sp1510:YES)、ステップSp1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSp1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sp1510:NO)、ステップSp1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sp1507:YES)、又は、ステップSp1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sp1508:NO)、ステップSp1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSp1513に進む。
ステップSp1513では、ステップSp1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSp1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sp1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sp1513:YES)、ステップSp1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sp1502:YES)、ステップSp1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1515:YES)、ステップSp1516に進む。
ステップSp1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSp1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sp1501:YES)、ステップSp1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図34:Sp1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図35は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSp1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sp1601:YES)、ステップSp1602に進む。
ステップSp1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSp1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1602:YES)、ステップSp1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSp1603を実行した後、ステップSp1604に進む。
ステップSp1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSp1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSp1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1605:YES)、ステップSp1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSp1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sp1601:NO)、ステップSp1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sp1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSp1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sp1607:YES)、ステップSp1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSp1609に進む。
ステップSp1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sp1609:NO)、ステップSp1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSp1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sp1610:YES)、ステップSp1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSp1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sp1609:YES)、又は、ステップSp1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sp1610:NO)、ステップSp1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《1-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図36は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSp1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSp1701を実行した後、ステップSp1702に進む。
ステップSp1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSp1701で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSp1702を実行した後、ステップSp1703に進む。
ステップSp1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSp1703を実行した後、ステップSp1704に進む。
ステップSp1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSp1704を実行した後、ステップSp1705に進む。
ステップSp1705では、ステージ演出用処理を実行する。ステージ演出用処理では、先に説明したステージに対応した画面演出を表示させる処理を行う。ステージ演出用処理の詳細については後述する。ステップSp1705を実行した後、ステップSp1706に進む。
ステップSp1706では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSp1706を実行した後、ステップSp1707に進む。
ステップSp1707では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSp1707を実行した後、ステップSp1708に進む。
ステップSp1708では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSp1708を実行した後、ステップSp1709に進む。
ステップSp1709では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSp1709を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図36:Sp1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図37は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSp1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSp1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sp1801:YES)、ステップSp1802に進む。
ステップSp1802では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSp1802を実行した後、ステップSp1803に進む。
ステップSp1803では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSp1803の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSp1803を実行した後、ステップSp1804に進む。
ステップSp1804では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSp1803において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSp1804を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図37:Sp1803)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図38は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSp1901では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSp1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sp1901:YES)、ステップSp1902に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSp1902を実行した後、ステップSp1904に進む。
ステップSp1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sp1901:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSp1903に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSp1903を実行した後、ステップSp1904に進む。
ステップSp1902及びステップSp1903の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSp1904では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp1904を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図36:Sp1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図39は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2001では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSp2001において、変動用コマンド及び種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Sp2001:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSp2001において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sp2001:YES)、ステップSp2002に進む。
ステップSp2002では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSp2003に進む。
ステップSp2003では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSp2003を実行した後、ステップSp2004に進む。
ステップSp2004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSp2004を実行した後、ステップSp2005に進む。
ステップSp2005では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSp2004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図12)に記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSp2006に進む。
ステップSp2006では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSp2007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSp2007を実行した後、ステップSp2008に進む。
ステップSp2008では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理では、変動開始時において第1保留個数または第2保留個数を1だけ減らす処理を行う。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSp2008を実行した後、ステップSp2009に進む。
ステップSp2009では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図37)のステップSp1803で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSp2008において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。ステップSp2009を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図39:Sp2003)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図40は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2101では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSp2101において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sp2101:YES)、ステップSp2102に進む。
ステップSp2102では、大当たり時用演出パターン設定処理を実行する。大当たり時用演出パターン設定処理は、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選したことを示す演出について演出パターンを実行するように設定する処理である。大当たり時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2102を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSp2101において、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりに当選していないと判定した場合には(Sp2101:NO)、ステップSp2103に進む。
ステップSp2103では、今回の遊技回においてリーチ発生となったか否かを判定する。この判定は、図39のステップSp2001によって把握したリーチ発生の有無の情報を用いて行う。ステップSp2103において、今回の遊技回においてリーチ発生となったと判定した場合には(Sp2103:YES)、ステップSp2104に進む。
ステップSp2104では、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を実行する。リーチ発生・外れ時用演出パターンは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回において様々な種類のリーチとなったことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する処理である。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2104を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2103において、今回の遊技回においてリーチ発生となっていないと判定した場合には(Sp2103:NO)、ステップSp2105に進み、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を実行する。リーチ非発生・外れ時用演出パターンは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であってリーチも発生しない場合の演出を実行するように設定する処理である。リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2105を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<大当たり時用演出パターン設定処理>
次に、大当たり時用演出パターン設定処理について説明する。大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図40:Sp2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。大当たり時用演出パターン設定処理は、リーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じた大当たり時用の演出パターンを設定するものである。以下、この大当たり時用演出パターン設定処理について詳述する。
図41は、大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2201では、大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照する。本実施形態のパチンコ機10は、音光側ROM93のリーチ振分テーブル記憶エリア93c(図12)に、大当たり時用のリーチ振分テーブルとリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルとを記憶している。
図42は、リーチ振分テーブルの内容を示す説明図である。図42(a)は大当たり時用のリーチ振分テーブルを示し、図42(b)はリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを示している。各リーチ振分テーブルには、振り分け結果として、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチが設定されている。
図42(a)に示すように、大当たり時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図29)によって設定された大当たり時(当たり抽選において大当たり当選した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、大当たり時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が35秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が65秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が125秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図42(b)に示すように、リーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図29)によって設定されたリーチ発生・外れ時(当たり抽選において大当たり当選せず、かつリーチが発生した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、リーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が30秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が60秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が120秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図41のステップSp2201では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから図42(a)に示した大当たり時用のリーチ振分テーブルを読み出して参照する。その後、ステップSp2202に進み、ステップSp2201でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2202において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sp2202:YES)、ステップSp2203に進む。
ステップSp2203では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているノーマルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ノーマルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、ノーマルリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSp2203を実行した後、ステップSp2204に進む。
ステップSp2204では、ステップSp2203によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2204の実行後、本大当たり時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2202において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2202:NO)、ステップSp2205に進み、ステップSp2201で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sp2205:YES)、ステップSp2206に進む。
ステップSp2206では音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているスーパーリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。スーパーリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、スーパーリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。この演出パターンは、後述するスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理によって取得される演出パターンと比較して、スーパーリーチが発生したことを示す部分については同一であり、当たり抽選の結果を示唆する部分については相違する。このため、より具体的な処理内容については、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理において説明する。ステップSp2206を実行した後、先に説明したステップSp2204に進み、ステップSp2206によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2205:NO)、ステップSp2207に進む。ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSp2201で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSp2207に進む。
ステップSp2207では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているスペシャルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。スペシャルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、スペシャルリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。この演出パターンは、後述するスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理によって取得される演出パターンと比較して、スペシャルリーチが発生したことを示す部分については同一であり、当たり抽選の結果を示唆する部分については相違する。このため、より具体的な処理内容については、スペシャルリーチ・外れ用演出パターンテーブル参照処理において説明する。ステップSp2207を実行した後、先に説明したステップSp2204に進み、ステップSp2207によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
<リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図40:Sp2105)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理は、本大当たり時用演出パターン設定処理と同様に、リーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じたリーチ発生・外れ時用の演出パターンを設定するものである。以下、このリーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図43は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2301では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから図42(b)に示したリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを読み出して参照する。その後、ステップSp2302に進み、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2302において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sp2302:YES)、ステップSp2303に進む。
ステップSp2303では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているノーマルリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2303を実行した後、ステップSp2304に進む。
ステップSp2304では、ステップSp2303によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2304の実行後、本リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2302において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2302:NO)、ステップSp2305に進み、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sp2305:YES)、ステップSp2306に進む。
ステップSp2306では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを1に設定する。リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回においてリーチが発生した場合の当該リーチの種別を判定するための値であり、1のときに前記種別がスーパーリーチであることを意味し、2のときに前記種別がスペシャルリーチであることを意味し、0であるときにスーパーリーチおよびスペシャルリーチのいずれでもないことを意味する。ステップSp2306を実行した後、ステップSp2307に進む。
ステップSp2307では、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、スーパーリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照することによって、演出パターンを取得する処理である。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。ステップSp2307を実行した後、先に説明したステップSp2304に進み、ステップSp2307によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2305:NO)、ステップSp2308に進む。ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSp2308に進む。
ステップSp2308では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを2に設定する。すなわち、当たり抽選において外れ結果となった遊技回においてリーチが発生した場合の当該リーチの種別がスペシャルリーチであることを意味する値2に、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを設定する。ステップSp2308を実行した後、ステップSp2309に進む。
ステップSp2309では、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、スペシャルリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照することによって、演出パターンを取得する処理である。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。ステップSp2309を実行した後、先に説明したステップSp2304に進み、ステップSp2309によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
<スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図43:Sp2307)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図44は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSp2401では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。キャラクター系ステージ判定値VSは、先に説明したステージがキャラクター系ステージにあるか非キャラクター系ステージにあるかを判定するための値であり、1のときにキャラクター系ステージにあることを意味し、1でない(=0)ときに非キャラクター系ステージにあることを意味する。ステップSp2401において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、ステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2401:NO)、ステップSp2402に進む。
ステップSp2402では、戦士キャラクター抽選処理を実行する。戦士キャラクター抽選処理は、先に説明した戦士キャラクターA~Dのうちから一つの戦士キャラクターを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された戦士キャラクター抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC5は、短時間の間隔で更新される。
図45は、戦士キャラクター抽選用テーブルの内容を示す説明図である。図45に示すように、「0~99」の、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5の値のうち、「0~24」が戦士キャラクターAに対応しており、「25~49」が戦士キャラクターBに対応しており、「50~74」が戦士キャラクターCに対応しており、「75~99」が戦士キャラクターDに対応している。本実施形態では、戦士キャラクターA~Dのそれぞれが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各戦士キャラクターA~Dの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2402を実行した後、ステップSp2403に進む。
ステップSp2403では、ステップSp2402に得られた抽選結果に基づいて、戦士キャラクター判定値VCを設定する。具体的には、抽選結果を、音光側ROM93に記憶された戦士キャラクター判定値対応テーブルと照合することにより、戦士キャラクター判定値VCの設定を行う。
図46は、戦士キャラクター判定値対応テーブルの内容を示す説明図である。図46に示すように、戦士キャラクターAの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして1が対応しており、戦士キャラクターBの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして2が対応しており、戦士キャラクターCの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして3が対応しており、戦士キャラクターDの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして4が対応している。図44のステップSp2403を実行した後、ステップSp2404に進む。
ステップSp2401において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、ステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2401:YES)、ステップSp2402およびステップSp2403を実行することなく、ステップSp2404に進む。
ステップSp2404では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群から、戦士キャラクター判定値VCに基づく演出パターンテーブルを特定する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群には、戦士キャラクターA~Dのそれぞれに対応したスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、すなわち、戦士キャラクターA用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターB用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターC用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターD用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルが備えられている。ステップSp2404では、戦士キャラクター判定値VCが1であるときに戦士キャラクターA用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが2であるときに戦士キャラクターB用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが3であるときに戦士キャラクターC用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが4であるときに戦士キャラクターD用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定する。ステップSp2404を実行した後、ステップSp2405に進む。
ステップSp2405では、ステップSp2404で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2405を実行した後、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理の終了後、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理(図43)のステップSp2304に進み、ステップSp2405(図44)によって取得した演出パターンが、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定される。
<スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図43:Sp2309)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図47は、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSp2501~Sp2503は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理におけるステップSp2401~Sp2403と同一の処理である。
ステップSp2504は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理におけるステップSp2404に対応する処理である。具体的には、ステップSp2504では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されているスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群から、戦士キャラクター判定値VCに基づく演出パターンテーブルを特定する。ステップSp2504を実行した後、ステップSp2505に進む。
ステップSp2505では、ステップSp2504で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2505を実行した後、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理の終了後、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理(図43)のステップSp2304に進み、ステップSp2505(図47)によって取得した演出パターンが、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定される。
<リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図40:Sp2105)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図48は、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2601では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図12)に記憶されている外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。リーチ非発生・外れ時用の演出は、大当たりに当選せず、かつリーチも発生しなかったことを示唆する演出であり、具体的には、図柄表示装置41に表示される図柄列Z1~Z3の図柄を、有効ラインL上においてそれぞれに違ったものとする演出である。ステップSp2601を実行した後、ステップSp2602に進み、ステップSp2601によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2602の実行後、本リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図39:Sp2008)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図49は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSp2701では、今回受信した変動用コマンドが、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るもの(以下、第1変動用コマンドと呼ぶ)であるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか(以下、第2変動用コマンドと呼ぶ)を判定する。ステップSp2701において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドであると判定した場合には(Sp2701:YES)、ステップSp2702に進む。
ステップSp2702では、音光側RAM94に記憶されている第1保留個数カウンタを1減算する。ステップSp2702を実行した後、ステップSp2703に進む。
ステップSp2403では、音光側RAM94に記憶されている第1始動口保留演出用記憶エリア(図示せず)に格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp2403を実行した後、ステップSp2406に進む。
む。
一方、ステップSp2701において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドではない、すなわち、第2変動用コマンドと判定した場合には(Sp2701:NO)、ステップSp2703に進み、音光側RAM94に記憶されている第2保留個数カウンタを1減算する。ステップSp2703を実行した後、ステップSp2704に進む。
ステップSp2704では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<ステージ演出用処理>
次に、ステージ演出用処理について説明する。ステージ演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図36:Sp1705)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図50は、ステージ演出用処理を示すフローチャートである。ステップSp2801では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSp2801において、電源投入時から初回の実行時であると判定した場合には(Sp2801:YES)、ステップSp2802に進む。
ステップSp2802では、田舎のステージ(図14(a)参照)に対応した画面演出を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、田舎のステージに対応した画面演出を表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、田舎のステージに対応した画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。ステップSp2802を実行した後、ステップSp2803に進む。
ステップSp2803では、キャラクター系ステージ判定値VSを、非キャラクター系ステージであることを意味する0に設定する。ステップSp2803を実行した後、ステップSp2804に進む。
一方、ステップSp2801において、電源投入時から初回の実行時でないと判定した場合には(Sp2801:NO)、ステップSp2802およびステップSp2803を実行することなく、ステップSp2804に進む。
ステップSp2804では、遊技回の終了時であるか否かを判定する。本実施形態では、遊技回演出設定処理(図39)のステップSp2002によって読み出した変動時間に相当する時間が、この読み出した時点から経過したか否かを判定することによって、遊技回の終了時に達したか否かを判定する。ステップSp2804において、遊技回の終了時であると判定した場合には(Sp2804:YES)、ステップSp2805に進む。
ステップSp2805では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。ステップSp2805において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、ステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2805:YES)、ステップSp2806に進む。
ステップSp2806では、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を実行する。キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理については後述する。ステップSp2806を実行した後、ステップSp2808に進む。
一方、ステップSp2805において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、ステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2805:NO)、ステップSp2807に進む。
ステップSp2807では、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を実行する。非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理については後述する。ステップSp2807を実行した後、ステップSp2808に進む。
ステップSp2808では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを0に設定する。ステップSp2806またはステップSp2807が実行された後においては、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを一旦、0にクリアする。ステップSp2808を実行した後、本ステージ演出用処理を終了する。
<キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理>
次に、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理について説明する。キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理は、ステージがキャラクター系ステージにある場合におけるステージの移行の実行/非実行を制御するための処理であり、先に説明した図18の内容を実現している。本処理は、ステージ演出用処理のサブルーチン(図50:Sp2806)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図51は、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を示すフローチャートである。ステップSp2901では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した(スペシャルリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であるか否かを判定する。
ステップSp2901において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2でないと判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れに該当しないと判定された場合には(Sp2901:NO)、後述する処理を実行することなく、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。すなわち、
・当たり抽選において大当たりに当選した遊技回、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、リーチが発生しなかった場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合
のいずれの場合にも、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了することによって、現在の遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない。
一方、ステップSp2901において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であると判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れであると判定された場合には(Sp2901:YES)、ステップSp2902に進む。
ステップSp2902では、この時点である遊技回の終了時における保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間とを把握する。具体的には、保留コマンド対応処理(図37)のステップSp1802によって音光側MPU92のレジスタに記憶された保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間との把握を行う。ステップSp2902を実行した後、ステップSp2903に進む。
ステップSp2903では、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。具体的には、ステップSp2902によって把握した各保留における大当たりの有無と、ステップSp2902によって把握した各保留における変動時間の情報がスペシャルリーチに対応しているか否かとから、保留情報にスペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。
ステップSp2903において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp2903:YES)、後述する処理を実行することなく、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。このステップSp2903においてYESと判定され、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を抜けることによって、図18における例外1が実現される。
一方、ステップSp2903において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在しない判定された場合には(Sp2903:NO)、ステップSp2904に進む。
ステップSp2904では、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。具体的には、ステップSp2902によって把握した各保留における大当たりの有無と、ステップSp2902によって把握した各保留における変動時間の情報がスーパーリーチに対応しているか否かとから、保留情報にスーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。
ステップSp2904において、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp2904:YES)、ステップSp2905に進む。
ステップSp2905では、キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。キャラクター系ステージ抽選処理は、先に説明したキャラクター系ステージとしての戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ、戦士Cの部屋のステージ、戦士Dの部屋のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶されたキャラクター系ステージ抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC6は、短時間の間隔で更新される。
図52は、ステージ抽選用テーブルの内容を示す説明図である。図52(a)はキャラクター系ステージ抽選用テーブルの内容を示し、図52(b)は非キャラクター系ステージ抽選用テーブルの内容を示す。図52(a)に示すように、「0~99」の、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6の値のうち、「0~24」が戦士Aの部屋のステージに対応しており、「25~49」が戦士Bの部屋のステージに対応しており、「50~74」が戦士Cの部屋のステージに対応しており、「75~99」が戦士Dの部屋のステージに対応している。本実施形態では、各部屋のステージが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各部屋のステージの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2905を実行した後、ステップSp2906に進む。
ステップSp2906では、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであるか否かを判定する。具体的には、
・戦士キャラクター判定値VCが1の場合には、抽選結果が戦士Aの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが2の場合には、抽選結果が戦士Bの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが3の場合には、抽選結果が戦士Cの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが4の場合には、抽選結果が戦士Dの部屋のステージであるか否かを判定する。
ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであると判定された場合には(Sp2906:YES)、ステップSp2905に戻り、ステップSp2905およびステップSp2906の各処理を実行する。
一方、ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージでないと判定された場合には(Sp2906:NO)、ステップSp2907に進む。ステップSp2906の判定処理が実行される際には、ステップSp2901によって、今回の遊技回がスペシャルリーチ・外れであると判定され、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理(図47)によって、戦士キャラクター判定値VCがスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場する戦士キャラクターを特定する値に設定されている。このため、ステップSp2906においてNOと判定された場合は、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターと、ステップSp2905の抽選結果とが一致した場合を意味する。したがって、ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターである場合に、ステップSp2907に進む。
ステップSp2907では、ステップSp2905の抽選結果に対応したキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。この結果、キャラクター系ステージから、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp2907を実行した後、ステップSp2908に進む。
ステップSp2908では、ステップSp2905の抽選結果に対応した値に戦士キャラクター判定値VCを設定する。具体的には、
・抽選結果が戦士Aの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを1に設定し、
・抽選結果が戦士Bの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを2に設定し、
・抽選結果が戦士Cの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを3に設定し、
・抽選結果が戦士Dの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを4に設定する。
ステップSp2904からステップSp2908までの処理が実行されることによって、図18における例外2が実現される。ステップSp2908を実行した後、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
ステップSp2904において、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスーパーリーチ・大当たりに該当するを示す情報が存在しないと判定された場合には(Sp2904:NO)、ステップSp2909に進む。
ステップSp2909では、非キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。非キャラクター系ステージ抽選処理は、先に説明した非キャラクター系ステージとしての田舎のステージ、都会のステージ、海洋のステージ、全員のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された非キャラクター系ステージ抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC7は、短時間の間隔で更新される。
図52(b)に示すように、「0~99」の、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7の値のうち、「0~24」が田舎のステージに対応しており、「25~49」が都会のステージに対応しており、「50~74」が海洋のステージに対応しており、「75~99」が全員のステージに対応している。本実施形態では、各ステージが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各ステージの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2909を実行した後、ステップSp2910に進む。
ステップSp2910では、ステップSp2909の抽選結果に対応した非キャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。この結果、キャラクター系ステージから、抽選結果に対応した非キャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp2910を実行した後、ステップSp2911に進む。
ステップSp2911では、キャラクター系ステージ判定値VSを0に設定する。ステップSp2901においてYESと判定されて、ステップSp2909からステップSp2911までの処理が実行されることによって、図18における原則が実現される。ステップSp2911を実行した後、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
<非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理>
次に、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理について説明する。非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理は、ステージが非キャラクター系ステージにある場合におけるステージの移行の実行/非実行を制御するための処理であり、先に説明した図19の内容を実現している。本処理は、ステージ演出用処理のサブルーチン(図50:Sp2807)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図53は、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を示すフローチャートである。ステップSp3001では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した(スーパーリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1であるか否かを判定する。
ステップSp3001において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1であると判定された場合、すなわち、スーパーリーチ・外れであると判定された場合には、(Sp3001:YES)、ステップSp3002に進む。
ステップSp3002では、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。具体的には、
・戦士キャラクター判定値VCが1の場合には、戦士Aの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが2の場合には、戦士Bの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが3の場合には、戦士Cの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが4の場合には、戦士Dの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
ステップSp3001において、スーパーリーチ・外れであると判定されて、ステップSp3002が実行された場合、戦士キャラクター判定値VCは、スーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターを特定する値となることから、ステップSp3002では、スーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出が表示されることになる。ステップSp3002を実行した後、ステップSp3003に進む。
ステップSp3003では、キャラクター系ステージ判定値VSをキャラクター系ステージである旨を示す1に設定する。このステップSp3003においてYESと判定され、ステップSp3002およびステップSp3003の処理が実行されることによって、図19における例外Aが実現される。ステップSp3003を実行した後、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
一方、ステップSp3001において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1でないと判定された場合、すなわち、スーパーリーチ・外れでないと判定された場合には(Sp3001:NO)、ステップSp3004に進む。
ステップSp3004では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した(スペシャルリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であるか否かを判定する。
ステップSp3004において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2でないと判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れに該当しないと判定された場合には(Sp3004:NO)、後述する処理を実行することなく、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。すなわち、
・当たり抽選において大当たりに当選した遊技回、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、リーチが発生しなかった場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合、
のいずれの場合にも、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了することによって、現在の遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない。
一方、ステップSp3004において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であると判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れであると判定された場合には(Sp3004:YES)、ステップSp3005に進む。
ステップSp3005では、この時点である遊技回の終了時における保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間とを把握する。ステップSp3005の処理は、先に説明したステップSp2902(図51)と同一である。ステップSp3005を実行した後、ステップSp3006に進む。
ステップSp3006では、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。ステップSp3006の処理は、先に説明したステップSp2903(図51)と同一である。
ステップSp3006において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp3006:YES)、先に説明したステップSp3002に進む。
先に説明したように、ステップSp3002では、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。ステップSp3006において、保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定されて、ステップSp3002が実行された場合、戦士キャラクター判定値VCは、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターを特定する値となることから、ステップSp3002では、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出が表示されることになる。
一方、ステップSp3006において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在しない判定された場合には(Sp3006:NO)、ステップSp3007に進む。
ステップSp3007では、キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。キャラクター系ステージ抽選処理は、キャラクター系ステージとしての戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ、戦士Cの部屋のステージ、戦士Dの部屋のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理であり、先に説明したステップSp2905(図51)と同一である。ステップSp3007を実行した後、ステップSp3008に進む。
ステップSp3008では、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであるか否かを判定する。ステップSp3008の処理は、先に説明したステップSp2906(図51)と同一である。
ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであると判定された場合には(Sp3008:YES)、ステップSp3007に戻り、ステップSp3007およびステップSp3008の各処理を実行する。
一方、ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージでないと判定された場合には(Sp3008:NO)、ステップSp3008に進む。ステップSp3008の判定処理が実行される際には、ステップSp3004によって、今回の遊技回がスペシャルリーチ・外れであると判定され、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理(図47)によって、戦士キャラクター判定値VCがスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場する戦士キャラクターを特定する値に設定されている。このため、ステップSp3008においてNOと判定された場合は、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターと、ステップSp3007の抽選結果とが一致した場合を意味する。したがって、ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターである場合に、ステップSp3009に進む。
ステップSp3009では、ステップSp3007の抽選結果に対応したキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。ステップSp3009の処理は、先に説明したステップSp2907(図51)と同一である。ステップSp3009の処理の結果、非キャラクター系ステージから、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp3009を実行した後、ステップSp3010に進む。
ステップSp3010では、ステップSp3007の抽選結果に対応した値に戦士キャラクター判定値VCを設定する。ステップSp3010の処理は、先に説明したステップSp2908(図51)と同一である。ステップSp3010を実行した後、ステップSp3011に進む。
ステップSp3011では、キャラクター系ステージ判定値VSをキャラクター系ステージである旨を示す1に設定する。ステップSp3004においてYESと判定されて、ステップSp3007からステップSp3011までの処理が実行されることによって、図19における原則が実現される。ステップSp3011を実行した後、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図54は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSp3101では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSp3102に進む。
ステップSp3102では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図55は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSp3201では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図56は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSp3301では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図40)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sp3301)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSp3302では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sp3301)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSp3303に進む。
ステップSp3303では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sp3302)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSp3304に進む。
ステップSp3304では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sp3303)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSp3305に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《1-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合(スーパーリーチ・外れの場合)には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(図18参照)。スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターが死亡するような演出ではないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合(スペシャルリーチ・外れの場合)には、当該遊技回の終了時に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされる。このため、仮に、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、現在のキャラクター系ステージから、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに直接的に関係することのない非キャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした。これにより、遊技者が、キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージが継続されて、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
ただし、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成には、例外が存在する。具体的には、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。例外1の構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、非キャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外1の構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外1の場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合(大当たりの期待度)が高い。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、例外1の構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。例外2の構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。例外2の場合、当該遊技回の終了時の保留情報には、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行したことを認めた場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、例外2の構成を備えるパチンコ機10では、比較的、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、かつ遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(図19参照)。スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターが死亡するような演出ではないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該スーパーリーチの演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされる。このため、仮に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。これにより、遊技者が、非キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行して、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
ただし、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外A)。例外Aの構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされ、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外Aの構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外Aの場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、例外Aの構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合に、特定の1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される画面演出(リーチ演出)がなされるが、当該遊技回がキャラクター系ステージにある場合には、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに対して、上記スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合の画面演出に主人公として登場する戦士キャラクターが一致するように構成されている。例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージにある遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、これらのリーチにおいて表示される画面演出は、戦士キャラクターAを主人公としたものとなる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と設定されているステージとの間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターと一致したものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、リーチ演出に対応する戦士キャラクターと、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターとが一致する組みが複数あればよく、必ずしも、全てのリーチ演出に対応する戦士キャラクターが、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターと一致しなくてもよい。さらには、リーチ演出に対応する各戦士キャラクターと、キャラクター系ステージに対応した各戦士キャラクターとが一つも一致しない構成としてもよい。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行がなされた場合に、キャラクター系ステージのなかのいずれの戦士キャラクターに対応するステージへ移行されたかをキャラクター系ステージ判定値VSに記憶している(図53参照)。そして、このキャラクター系ステージ判定値VSに基づいて、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合のリーチ演出パターンを決定している(図44、図45参照)。翻ってみて、キャラクター系ステージへの移行は、当たり抽選における大当たりの有無、リーチ発生の有無、および発生するリーチの種別(以下、これら3つをまとめて遊技結果とも呼ぶ)に基づいて実行されている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、前回の当たり抽選における遊技結果に基づいて戦士キャラクター判定値VCが求められ、求められた戦士キャラクター判定値VCから特定される戦士キャラクター用のスペシャルリーチ・スーパリーチ用の演出パターンが設定されていることになる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と、前回の遊技回の遊技結果との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、前回の遊技回の遊技結果に基づいて特定された戦士キャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行は、保留情報に基づいて実行されている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、保留情報に基づいて戦士キャラクター判定値VCが求められ、求められた戦士キャラクター判定値VCから特定される戦士キャラクター用のスペシャルリーチ・スーパリーチ用の演出パターンが設定されていることになる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と保留情報との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、保留情報に基づいて特定された戦士キャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。これらの結果、本実施形態のパチンコ機10は、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《1-8》第1実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《1-8-1》変形例1:
上記第1実施形態では、キャラクター系ステージにある状態で、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合(スペシャルリーチ・外れの場合)に、当該遊技回の終了時に、キャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへの移行が可能な構成とした(図18参照)。この構成によれば、スペシャルリーチが発生しない限り、ステージ移行がなされないことになる。スペシャルリーチが発生する頻度は比較的に少ないことから、キャラクター系ステージにある場合には、ステージ移行が比較的に少ないという課題があった。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、強制的に非キャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。この構成によれば、所定期間が経過した後に、非キャラクター系ステージへの移行がなされることから、遊技の興趣向上を図ることができる。また、他の変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、ステージ切り替えのための抽選処理を行って、この抽選処理において当選したときに非キャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。
また、他の変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、キャラクター系ステージ内で、対応するキャラクターが相違するキャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。例えば、美少女戦士キャラクターの部屋のステージから青年戦士キャラクターの部屋のステージへ移行する構成としてもよい。この構成によっても、遊技者はステージが移行する楽しみを享受することができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、キャラクター系ステージ内で、対応するキャラクターが相違するキャラクター系ステージへ移行する構成としては、変動表示が終了して停止表示となったときの各図柄列Z1~Z3の並びが予め定めた所定の並びとなったときに、当該並びによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。具体的には、上記特定の並びとしてリーチの並びとなったときに、同一の2つの図柄によって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行する構成としてもよい。例えば図4に例示する図柄の並びとなった場合には、美少女戦士キャラクターの部屋のステージへ移行されることになる。この構成によれば、リーチの図柄の並びに、移行するステージを対応づけることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《1-8-2》変形例2:
上記第1実施形態では、非キャラクター系ステージにある状態で、図19の移行の条件が成立した場合に、ステージ移行を行い、当該移行の条件が成立しない場合には、ステージ移行を行わない構成とした。これに対して、変形例として、図19の移行の条件が成立しない場合に、非キャラクター系ステージ内で、現在のステージから他のステージに定期的に移行する構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、現在のステージである田舎のステージから都会のステージへ移行する構成としてもよい。この構成によれば、所定期間が経過する毎に、非キャラクター系ステージ内でステージ移行がなされることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。なお、上記のステージ移行は定期的に行う構成に限るものではなく、非定期的に行う構成としてもよい。例えば、変動表示が終了して停止表示となったときの各図柄列Z1~Z3の並びが予め定めた所定の並びとなったときに、上記のステージ移行を行う構成としてもよい。
《1-8-3》変形例3:
上記第1実施形態では、スーパーリーチ発生用演出パターン(外れ又は大当たり用)、およびスペシャルリーチ発生用演出パターン(外れ又は大当たり用)は、各戦士キャラクターA~Dに対応する個別のものとなっているが、同一の戦士キャラクター用のスーパーリーチ発生用演出パターン又はスペシャルリーチ発生用演出パターンであれば、リーチが発生した際のステージがキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージのいずれであっても同一であった。これに対して、変形例として、ステージがキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージのいずれにあるかによって、スーパーリーチ発生用演出パターンおよびスペシャルリーチ発生用演出パターンが相違する構成としてもよい。すなわち、非キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスーパーリーチ発生用演出パターンは、キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスーパーリーチ発生用演出パターンと相違し、非キャラクター系ステージ特有の演出を定めるものとしてもよい。また、非キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスペシャルリーチ発生用演出パターンは、キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスペシャルリーチ発生用演出パターンと相違し、非キャラクター系ステージ特有の演出を定めるものとしてもよい。なお、上記非キャラクター系ステージ特有の演出としては、戦士キャラクターが登場しない演出パターンとすることもできる。また、上記非キャラクター系ステージ特有の演出として、キャラクター系ステージに紐付けされていないサブ(脇役)のキャラクターが登場する演出パターンとすることもできる。
《1-8-4》変形例4:
上記第1実施形態のパチンコ機10において、戦士キャラクターA~Dの中から遊技者が好みの戦士キャラクターを指定することができる構成としてもよい。具体的には、デモ画面にて、戦士キャラクターA~Dの中から一つの戦士キャラクターを選択することによって、好みの戦士キャラクターを指定できる構成とした。この構成において、好みの戦士キャラクターが指定された場合には、キャラクター系ステージでは、好みの戦士キャラクターに対応したステージだけが設定される構成とした。この場合には、好みの戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージと、非キャラクター系ステージとの間で、ステージ移行が行われることになる。この構成によれば、キャラクター系ステージにおいて、常に好みの戦士キャラクターを遊技者に見させることができ、遊技者に満足感を抱かせることができる。ただし、この構成によれば、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、バトル演出で死亡した好みの戦士キャラクターが、移行した後のキャラクター系ステージに登場することなり、これを見た遊技者は、違和感を感じる虞れがあった。この問題を解決するために、更なる変形例として、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、好みの戦士キャラクターとは相違する戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに一旦、移行し、その後、所定期間経過後に、好みの戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行する構成としてもよい。この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性を担保しつつ、好みの戦士キャラクターを多く登場させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、好みの戦士キャラクターとは相違する戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへの移行は、好みの戦士キャラクターとは相違する他の戦士キャラクターの中から、例えば抽選によって特定された戦士キャラクターを特定し、特定された戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行するようにすればよい。
《1-8-5》変形例5:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、リーチが発生した場合の遊技者にとっての有利度合は、リーチの種別によって変わり、同一のリーチ種別の中では戦士キャラクターが異なっていても同一であった。これに対して変形例として、非キャラクター系ステージでは、発生するリーチに対応する戦士キャラクターに基づいて、遊技者にとっての有利度合(大当たりの期待度)を変化させる構成とてもよい。例えば、戦士キャラクターD用のリーチが発生した場合には有利度合を4.7%、戦士キャラクターC用のリーチが発生した場合には有利度合を7.9%、戦士キャラクターB用のリーチが発生した場合には有利度合を16.6%、戦士キャラクターA用のリーチが発生した場合には有利度合を94.5%というように有利度合に差をつけてもよい。この構成によれば、戦士キャラクターの種別に優劣を付けることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《1-8-6》変形例6:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。この構成によれば、遊技者は、スペシャルリーチ・外れとなった遊技回の後の遊技回でも、同じキャラクター系ステージにて遊技を行うことになる。その上、保留情報にスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、その保留情報が消化される時に実行されるスペシャルリーチの演出(すなわちバトル演出)によって、遊技者は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるバトルをもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たす(大当たり当選する)こともできる。このため、変形例として、上記例外1となって同じキャラクター系ステージに留まった場合に、その後の遊技回において実行されるスペシャルリーチが発生した際の画面演出の内容を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出と一致させる構成とすることもできる。ここで言う一致は、完全に一致させる構成であってもよいし、一部だけを一致させる構成であってもよい。
主制御装置60のMPU62は、前回の遊技回の変動時間を記憶することなく、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果、リーチ発生の有無、および変動種別カウンタCSの値に基づいて遊技回の変動時間を決定していることから、変動時間は逐次変わり、リーチ演出を完全に一致させることは困難である。そこで、保留に割り当てられた変動時間を組み合わせて、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間に近い長さを確保する構成としてもよい。具体的には、保留情報を先読みして、後に実行される遊技回における変動時間が、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間よりも短い場合に、スペシャルリーチに該当するとされた保留情報に係る変動時間に対して、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるリーチ演出の主要部を割り当て、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報に係る変動時間に対して、前記リーチ演出の導入部を割り当てるようにする。このリーチ演出の導入部は、複数に分割されており、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報によって確保することのできる時間に合わせて、前記分割された導入部から必要な分だけを抽出して割り当てるようにする。さらに、分割された導入部のそれぞれの長さは、必要に応じて微少量だけ拡張可能であり、変動時間に演出の長さを合わせることができる。なお、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報が存在しない場合には、リーチ演出の主要部だけをスペシャルリーチに該当するとされた保留情報に係る変動時間に対して割り当てるようにして演出パターンを設定してもよい。また、保留情報を先読みして、後に実行される遊技回における変動時間が、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間よりも長い場合は、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるリーチ演出に対して、特徴のない新たな導入部を加えることで、既に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における演出の内容に対して、後に実行される遊技回におけるリーチ演出の内容を大まかに一致させる構成としてもよい。
上記の構成によって、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、大まかには一致させることができる。このため、遊技者に対して、先に敗北したバトル演出の記憶を呼び起こさせることができ、再チャレンジして勝利したい欲求を喚起することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
なお、上記の構成に換えて、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、一部だけ相違する構成としてもよい。また、保留情報からスペシャルリーチ・外れが発生すると判定できる場合には、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して一致させ、保留情報からスペシャルリーチ・大当たりが発生すると判定できる場合には、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、一部だけ相違する構成としてもよい。
《1-8-7》変形例7:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて、遊技回の終了時に、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間のステージ移行を行うことによって、移行後のステージで次回からの遊技回が実行される構成とした。これに対して変形例として、前回の遊技回に係る当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて、今回の遊技回の開始時に、上記のステージ移行を行う構成としてもよい。この変形例によっても、第1実施形態と同一の効果を奏することができる。要は、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に係る遊技回の終了時から次の遊技回の開始時までの間であれば、ステージ移行はいずれのタイミングとすることもできる。さらに、次の遊技回の開始時よりも後のタイミングで、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、前述した次の遊技回の変動の途中でステージ移行を行う構成としてもよい。変動の途中としては、例えば、特別リーチ画面演出においてキャラクターが登場する直前のタイミングであってもよい。さらに、次の遊技回の開始時よりも後のタイミングでステージ移行を行う他の例示として、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に係る遊技回を起点遊技回としたときに、起点遊技回から1回後の遊技回(前述した次の遊技回に該当する)、2回後の遊技回、3回後の遊技回というように、起点遊技回から1または複数の回数後の遊技回における所定のタイミング(例えば、開始時、終了時等)で、ステージ移行を行う構成としてもよい。この構成の場合に、起点遊技回からステージ移行を行う遊技回までの間の遊技回においては、例えば、専用の切替時演出を実行する構成としてもよい。専用の切替時演出としては、例えば、バトル演出によって敗北したキャラクターが登場する演出であってもよいし、ステージ移行による移行先のステージがどういったステージになるかを時間を掛けて示す演出としてもよいし、ステージ移行による移行先のステージを遊技者が指定できる画面演出を含む演出としてもよい。
《1-8-8》変形例8:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、演出モードとして、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの2種類が用意されており、この2種類のステージの間でステージ移行が行われていた。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとを含む3種類以上のステージの間でステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージをA国系の非キャラクター系ステージとB国系の非キャラクター系ステージとに分けて、第1実施形態におけるキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間のステージ移行の態様を、キャラクター系ステージとA国系の非キャラクター系ステージとの間のステージ移行に適用する構成としてもよい。
《1-8-9》変形例9:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出(特別リーチ画面演出)は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画によって構成されていたが、これに限る必要はなく、敵キャラクターとの対決を伴わない演出であれば様々な演出に換えることができる。例えば、戦士キャラクターの小さいときから大人になるまでの成長を題材にした動画、戦士キャラクターが他国へ旅行することを題材にした動画等としてもよい。
《1-8-10》変形例10:
第1実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出は、戦士キャラクターが主人公として登場するものに限っていたが、これに対して変形例として、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出として、戦士キャラクターが主人公として登場するもの(キャラクター系画面演出)と、戦士キャラクターが登場しないもの(非キャラクター系画面演出)との2種類を有する構成としてもよい。なお、この2種類を有する場合には、図19に示した非キャラクター系ステージにおけるステージ移行の条件として、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出がキャラクター系画面演出である場合に限り、当該遊技回の終了時に、当該キャラクター系画面演出に主人公として登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへの移行を行う構成とする。一方、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出が非キャラクター系画面演出である場合には、ステージ移行は行わない構成とする。この変形例によれば、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の態様を増やすことができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《1-8-11》変形例11:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出(以下、スペシャルリーチ画面演出と呼ぶ)は、戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決する戦闘演出(バトル演出)の動画によって構成されていた。これに対して、変形例として、スペシャルリーチ画面演出を、囲碁、将棋、連珠、オセロ、バックギャモン等のゲームを行う動画によって構成してもよい。要は、キャラクターが他者と対決する構成であれば、戦闘シーンを伴うものでなくてもよい。さらに、必ずしも他者と対決する必要はなく、キャラクター自身がなんらかに挑戦して、当該キャラクターにとって(すなわち遊技者にとって)、有利な結果または不利な結果が告知される場面を含むものであれば、いずれの演出としてもよい。例えば、アイドルキャラクターが歌手オーディションに挑戦して、合格または不合格となる場面を含む動画によって構成してもよい。さらに、有利な結果と不利な結果の両方が必ずしも告知される必要もなく、不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画であれば、どのような動画によって構成してもよい。更にまた、特定のリーチ(本実施形態ではスペシャルリーチ)が発生したときに表示される画面演出において、キャラクターがなんらかの行動や動作を行う場面が含まれたときに、その画面演出が表示された後のステージにおいて、前記行動や動作を行ったキャラクターと同じキャラクターが登場した場合に、遊技者が矛盾や違和感を覚える、上述した行動や動作を行う場面を含む画面演出であれば、特定のリーチが発生したときに表示される画面演出はどのようなものであってもよい。
《1-8-12》変形例12:
上記第1実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチ(スーパーリーチ・外れ又はスーパーリーチ・大当たり)に該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・外れに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とし、一方、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成としてもよい。この構成によれば、遊技回においてバトル演出がなされ、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場し、その後にスーパーリーチが発生する遊技回において、スーパーリーチの演出(戦士キャラクターの日常生活を題材にした演出)がなされて、必ず大当たり当選となる。このため、遊技者に対して、突然の歓喜を付与することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。さらに、他の変形例として、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・外れに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とし、一方、当該遊技回の終了時の保留情報に当たり抽選において大当たり当選に該当することを示す情報(リーチの発生の有無、リーチが発生する場合のリーチ種別を問わない)が存在するときには、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成としてもよい。この構成によれば、遊技回においてバトル演出がなされ、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場し、その後にノーマルリーチやスーパーリーチが発生する遊技回において、必ず大当たり当選となる。このため、遊技者に対して、突然の歓喜を付与することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《1-8-13》変形例13:
上記第1実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第1実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第1実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第1実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第1実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《2》第2実施形態:
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態のパチンコ機10は、先に説明した第1実施形態のパチンコ機をベースとして、新たな構成を追加したものである。以下では、第1実施形態のパチンコ機との相違点を主に説明することによって、第2実施形態についての説明を行う。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一のハードウェア構成およびソフトウェア構成(処理)については、説明を省略する。第2実施形態において、第1実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
《2-1》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
図57は、第2実施形態のパチンコ機10における音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。本実施形態のパチンコ機10の電気的構成は、第1実施形態の電気的構成と同一であり、本来、新たな図を必要としないが、第1実施形態では説明を省略した部分について、本実施形態では、詳しく説明することを必要とすることから、図57の図面を追加して説明を行うこととした。
図57に示したブロック図は、図12に示したブロック図と比較して、音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91の部分が相違する。図示するように、音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92以外に、音信号を生成するとともに生成した音信号に基づいてスピーカー46を駆動して音を出力する音出力LSI97と、種々の音声データが格納されたメモリである音声データ用ROM98とが搭載されている。音声データ用ROM98は、音出力LSI97に接続され、音出力LSI97は、信号線を介してMPU92と接続されている。
音出力LSI97は、MPU92からの指示に基づいて再生すべき音を生成し、生成した音をスピーカー46から出力するDSP(Digital Signal Processor)である。具体的には、音出力LSI97は、MPU92から再生開始コマンドを受信すると、その再生開始コマンドによって指定された再生を開始すべき音を特定し、その特定した音に対応する音声データを音声データ用ROM98から読み出し、再生すべき音を生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、再生した音をスピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92から再生終了コマンドを受信すると、その再生終了コマンドにより指定された再生を終了すべき音を特定し、その特定した音の再生を終了する。
音出力LSI97は、16チャンネル分の音声チャンネルを有しており、最大16の音を同時に生成し、合成(ミキシング)した上で、スピーカー46から出力する。
《2-2》音の再生に関する背景技術:
音出力LSIによって再生される音(音響)には、イントロやメロディーなどの複数の部分からなるものがある。複数の部分それぞれに対応して音データが記録されているが、音データは一体として(途切れることなく)再生されるので、複数の音データが一つの楽曲としてまとめられることがある。
このようにまとめられた一つの楽曲について、状況に応じて異なる態様で再生されることがあり、一般的な音出力LSIはそのような機能を備えることがある。具体的には、図58(a)に示すように一つの楽曲がイントロ部とループ部とから構成されている場合を考える。このようにまとめられた楽曲は、一つの再生開始コマンドでイントロ部とループ部との両方が再生される。他方、パチンコ機の演出において、イントロ部は楽曲の導入部であり一度しか再生しないが、イントロ部に続くループ部は所定期間、繰り返し再生するように意図することがある。要するに、パチンコ機の音響の再生形態に関して、「イントロ部」と「ループ部」で構成される楽曲を再生させる場合に、「ループ部」のみをループ再生したいという場面が存在する。
これを実現するための一形態として、音声発光制御基板から音出力LSIに対して、ループ再生を行う旨の設定付きの再生開始コマンドを出力し、音出力LSI側では、上記の再生開始コマンドを受信すると、最初にイントロ部とループ部とを再生し、その後に、ループ部の先端(ループイン点)に再生位置を戻して、ループイン点からループ部の後端(ループアウト点)までを繰り返し再生する構成としてもよい。この構成によっても、図58(b)に示すように、「イントロ部」と「ループ部」とが再生され、その後に「ループ部」のみがループ再生される演奏形態となる。
一方、近年のパチンコ機では、遊技の進行状況に応じてBGMや効果音を変化させることのできる、いわゆるインタラクティブなサウンド表現が期待されている。本実施形態のパチンコ機10では、インタラクティブなサウンド表現を行うために、音声発光制御基板91のMPU92と音出力LSI97と間で、コマンドやデータを双方向にやり取りできる構成として、インタラクティブ性の高い音の再生を実現している。このため、「イントロ部」と「ループ部」とを再生し、その後に「ループ部」のみをループ再生する手法について、本実施形態のパチンコ機10では、図58に示した手法と相違するものとなっている。以下、音声発光制御基板91のMPU92と音出力LSI97とによって再生される音について、詳しく説明する。
《2-3》音声データの構成:
図59は、音声データ用ROMに記憶されているデータのデータ構造を模式的に示す説明図である。本実施形態の音声データ用ROM98には、先に説明したキャラクター系ステージ(図13参照)の画面演出の内容に対応した音データを記憶するキャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98aと、先に説明した非キャラクター系ステージ(図14参照)の画面演出の内容に対応した音データを記憶する非キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98bとが設けられている。なお、本実施形態の音声データ用ROM98には、両記憶エリア98a,98b以外にも、各種演出の内容に対応した音データや、効果音や各種キャラクターの台詞等の音データ等を記憶する各種の記憶エリアが設けられている。本実施形態では、音声データと音データは等価である。音データは、音響データでもある。
本実施形態では、音声データ用ROM98には、MP3(MPEG Audio Layer-3)形式の音声データが記憶されている。ただし、音声データとしては、任意の形式を採用することができる。すなわち、音声データは、音の波形をリニアパルス符号変動方式によってサンプリングしたデータ形式であってもよいし、MP3やAAC(Advanced Audio Coding)等の各種音声圧縮方式によってデータ圧縮されたものであってもよい。また、各種の音声を発音させるためのMIDI(Musical Instrulment Digital Interface)規格に準拠したMIDIファイルが、音声データとして音声データ用ROM98に記憶されていてもよい。この場合、音出力LSI97は、MIDI音源を備え、MPU92から再生開始を指示された種別の音を再生するためのMIDIファイルを音声データ用ROM98から読み出し、読み出したMIDIファイルに従って、MIDI音源を発音させることで、その音の再生を実行する構成としてもよい。
図59に示した例では、キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98aには、特定の楽曲(以下、楽曲Aと呼ぶ)に係る2種類の音データ、すなわち、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2とが記憶されている。本実施形態では、楽曲Aとして、キャラクター系ステージの画面演出に相応しい曲が選択されている。
非キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98bには、楽曲Aとは異なる特定の楽曲(以下、楽曲Bと呼ぶ)に係る2種類の音データ、すなわち、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2とが記憶されている。本実施形態では、楽曲Bとして、非キャラクター系ステージの画面演出に相応しい曲が選択されている。
図60は、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との各構成を示す説明図である。図60(a)は楽曲A第1データA1の構成を示し、図60(b)は楽曲A第2データA2の構成を示している。
図60(a)に示すように、楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13との三つの部分からなる。三つの部分A11~A13は、この順に連続している。すなわち、三つの部分A11~A13は、この順に連続して再生されるようにグループ化されている。換言すれば、楽曲A第1データ_主要部A12は楽曲A第1データ_イントロ部A11に対して再生の時間軸方向に連続しており、楽曲A第1データ_余韻部A13は楽曲A第1データ_主要部A12に対して再生の時間軸方向に連続している。
楽曲A第1データA1に記録された楽曲Aでは、始まりとしてイントロ部分(前奏部分、あるいは導入部分)があり、イントロ部分に続くメロディー部分があり、メロディー部分の後に余韻を残しながら終息する部分(余韻部分)がある。楽曲A第1データ_イントロ部A11は上記イントロ部分を記録しており、楽曲A第1データ_主要部A12は上記メロディー部分を記録しており、楽曲A第1データ_余韻部A13は上記余韻部分を記録している。メロディー部分は、例えば、4小節、8小節等の長さである。
余韻部分について、さらに説明する。楽曲Aとして、例えば管弦楽曲が採用された場合、弦楽器や打楽器の音は、比較的に長い余韻を残す。このため、メロディー部分の終端において、弦楽器や打楽器等の長い余韻が終わらないこともあり得る。本実施形態では、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続して楽曲A第1データ_余韻部A13を設けることによって、弦楽器や打楽器等の比較的に長い余韻も再生可能とした。なお、楽曲A第1データ_余韻部A13は、弦楽器や打楽器の音の余韻を必ず含むものでなくてもよく、メロディー部分に付随する音が記録されておれば、どのようなデータであっても良い。ここで、メロディー部分に付随する音とは、楽曲A第1データ_余韻部A13に記録されたデータの音にメロディー部分の音から切り替わったときに、遊技者が違和感を感じることのない音であり、メロディー部分につき従い生じる音を意味する。また、メロディー部分に付随する音とは、メロディー部分の最後の音データの音から引き続く音ということもできる。さらに、楽曲A第1データ_余韻部A13は、楽曲A第1データ_主要部A12とは独立した音を記録する部分とすることもできる。なお、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長は、再生時に後述する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められている。
図60(b)に示すように、楽曲A第2データA2は、楽曲A第2データ_主要部A21と、楽曲A第2データ_余韻部A22との二つの部分によって構成されている。二つの部分A21,A22は、この順に連続している。すなわち、二つの部分A21,A22は、この順に連続して再生されるようにグループ化されている。換言すれば、楽曲A第2データ_余韻部A22は、楽曲A第2データ_主要部A21に対して再生の時間軸方向に連続している。楽曲A第2データ_主要部A21は、楽曲A第1データ_主要部A12と同一のデータである。楽曲A第2データ_余韻部A22は、楽曲A第1データ_余韻部A13と同一のデータである。すなわち、楽曲A第2データA2は、楽曲A第1データA1と比較してイントロ部を備えない点で相違し、楽曲A第1データA1のイントロ部を除いた部分(楽曲A第1データ_主要部A12および楽曲A第1データ_余韻部A13)と一致する。
本実施形態のパチンコ機10では、イントロ部とループ部で構成される楽曲Aをキャラクター系ステージにおいて再生させるに際し、上述した楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との両方を用いる。両データA1,A2を用いた再生の具体的な手順については、後ほど詳しく説明する。
図61は、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との各構成を示す説明図である。図61(a)は楽曲B第1データB1の構成を示し、図61(b)は楽曲B第2データB2の構成を示している。
図61(a)に示すように、楽曲B第1データB1は、楽曲B第1データ_イントロ部B11と、楽曲B第1データ_主要部B12と、楽曲B第1データ_余韻部B13との三つの部分によって構成されている。すなわち、楽曲B第1データB1は、楽曲A第1データA1(図60(a))と同様に、楽曲についてのイントロ部分を記録した楽曲B第1データ_イントロ部B11と、楽曲についてのメロディー部分を記録した楽曲B第1データ_主要部B12と、楽曲についての余韻部分を記録した楽曲B第1データ_余韻部B13とを備える。なお、楽曲B第1データ_余韻部B13のデータ長は、再生時に後述する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められている。
図61(b)に示すように、楽曲B第2データB2は、楽曲B第2データ_主要部B21と、楽曲B第2データ_余韻部B22との二つの部分によって構成されている。すなわち、楽曲B第2データB2は、楽曲B第2データB1(図60(b))と同様に、楽曲についてのメロディー部分を記録した楽曲B第2データ_主要部B21と、楽曲についての余韻部分を記録した楽曲B第2データ_余韻部B22とを備える。
本実施形態のパチンコ機10では、イントロ部とループ部で構成される楽曲Bを非キャラクター系ステージにおいて再生させるに際し、上述した楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との両方を用いる。両データB1,B2を用いた再生の具体的な手順については、後ほど詳しく説明する。
《2-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
図62は、音出力LSI97における楽曲Aについての再生手順を示すタイミングチャートである。図62には、音出力LSI97において、音声チャンネル1で再生される楽曲A第1データA1と、音声チャンネル1で繰り返し再生される楽曲A第2データA2と、これらの再生の結果、得られる演奏形態の内容とが示されている。
本実施形態のパチンコ機10では、図柄列Z1~Z3の背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、次の手順で楽曲Aが再生される。キャラクター系ステージへの移行時に、最初に、音声発光制御装置90のMPU92(図57を参照、以下「音光側MPU92」と呼ぶ)が、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する(時刻t1)。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを16チャンネル分の音声チャンネルのうちの第1番目の音声チャンネル(以下、「音声チャンネル1」と呼ぶ)とする設定を含む。なお、第1番目の音声チャンネルに限る必要はなく、他の一つの特定の音声チャンネルであればいずれの音声チャンネルとすることもできる。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、当該楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第1データA1に基づく音を楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第1データA1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から音を生成する(すなわち、再生する)までに、所定の期間の遅延が発生する(この期間Δtを、以下「遅延期間Δt」とも呼ぶ)。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲A第1データA1の再生してスピーカー46から出力する。なお、図58に示した例においても、再生開始コマンドを受信したタイミングから遅延期間の遅延が発生するが、図58では、説明の簡略化のために遅延の発生は無いものとして示している。
図62に戻り、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(時刻t2)、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。
本実施形態では、音出力LSI97は、再生中のデータの再生位置、すなわち、生成された音が再生中のデータのうちのいずれの位置にあるかを逐次把握しうるように構成されており、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)との間で通信を行うことによって、再生中のデータの再生位置を音光側MPU92に対して伝えることができる。音光側MPU92は、音出力LSI97から受けた再生中のデータの再生位置に基づいて、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶している構成として、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う構成としてもよい。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。なお、楽曲A第2データA2に基づく音が生成される直前までは、楽曲A第1データA1に基づく音が生成されており、生成される音は、楽曲A第1データA1に基づく音から楽曲A第2データA2に基づく音に切り替わる。そして、音出力LSI97は、生成した楽曲A第2データA2に基づく音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。
なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t2+Δt)に、楽曲A第2データA2の音を再生してスピーカー46から出力する。遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲A第2データA2の音に切り替わる。
その後、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第2データA2の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで(時刻t3)、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を再度、送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、時刻t2において送信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と同一であり、再度、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2の再生を開始させるための命令である。なお、時刻t3において受信する楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を、1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と区別するために、必要に応じて2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と呼ぶ。再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定は、音出力LSI97から受けた再生中のデータの再生位置に基づいて行う構成とする。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶している構成として、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う構成としてもよい。
音出力LSI97は、音光側MPU92から2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2の再生を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、2回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)を特定し、特定した2回目の楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を音声チャンネル1として、順次、生成する(すなわち、再生する)。なお、2回目の楽曲A第2データA2に基づく音が生成される直前までは、1回目の楽曲A第1データA1に基づく音が生成されており、生成される音は、1回目の楽曲A第1データA1に基づく音から2回目の楽曲A第2データA2に基づく音に切り替わる。そして、音出力LSI97は、生成した楽曲A第2データA2に基づく音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、2回目の楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_イントロ部A21の先端から音の生成および出力が開始され、2回目の楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。
なお、音出力LSI97において、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から2回目の楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、時刻t2の後に発生する遅延と同じである。すなわち、音出力LSI97が2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t3+Δt)に、2回目の楽曲A第2データA2の音を再生してスピーカー46から出力する。時刻t3に続く遅延期間Δtにおいては、1回目の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は2回目の楽曲A第2データA2の音に切り替わる。このようにして、楽曲A第2データA2が繰り返し演奏される。
上記のようにして、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2を繰り返し再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、キャラクター系ステージが終了するまで行われる。キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲A第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲A第2データA2のループ再生を終了する。
なお、上述した説明では、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から音を再生するまでに発生する遅延期間と、1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から音を再生するまでに発生する遅延期間と、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から音を再生するまでに発生する遅延期間とは、同一のΔtとして示したが、これらの遅延期間Δtは必ずしも同一の時間的な長さではない。再生対象のデータの長さ等によっても遅延期間Δtは異なる長さとなり得るが、本実施形態では、便宜的に同一の時間的な長さとなるものとして、遅延期間をΔtとして示した。
図63は、音出力LSI97における楽曲Bについての再生手順を示すタイミングチャートである。図63には、音出力LSI97において、音声チャンネル1で再生される楽曲B第1データB1と、音声チャンネル1で繰り返し再生される楽曲B第2データB2と、これらの再生の結果、得られる演奏形態の内容とが示されている。
本実施形態のパチンコ機10では、背景画像が非キャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、図63に示す手順で楽曲Bが再生される。
図63の内容は図62の内容と似通っている。図63の内容は、図62の内容に対して、「楽曲A」との記載が「楽曲B」との記載に換わった点が相違するだけである。すなわち、「楽曲A第1データA1」は「楽曲B第1データB1」に換わり、「楽曲A第2データA2」は「楽曲B第2データB2」に換わり、「楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1」は「楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1」に換わり、「楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2」は「楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2」に換わっている。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2とが出力されるタイミングは、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2とが出力されるタイミングとそれぞれ同一である。また、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミング(時刻t1)から楽曲B第1データB1の音をスピーカー46から実際に出力するまでに遅延期間Δtの遅延が発生すること、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したタイミング(時刻t2,t3)から楽曲B第2データB2の音をスピーカー46から実際に出力するまでに遅延期間Δtの遅延が発生することは、図62と同一である。
図示するように、楽曲B第1データB1を再生し、その後に、楽曲B第2データB2を繰り返し再生することによって、楽曲Bのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、非キャラクター系ステージが終了するまで行われる。非キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲B第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲B第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲B第2データB2のループ再生を終了する。
図62に示した、キャラクター系ステージにおける楽曲Aについての再生に話を戻す。図62に示した構成によれば、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2を繰り返し再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現しているが、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12の終端の音がスピーカー46から出力されてから(時刻t2)、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の先端の音がスピーカー46から出力されるまでに遅延期間Δtの遅延が発生する。本実施形態のパチンコ機10では、楽曲A第1データA1を、楽曲A第1データ_主要部A12に対して時間軸方向に連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備える構成とすることで、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データ_余韻部A13の音が出力される。このため、楽曲Aのメロディー部分と、繰り返し時の楽曲Aのメロディー部分との間(すなわち、遅延期間Δt)で、音が途切れることがない。
次に、本実施形態を参考例と比較してみる。図64は、参考例における、楽曲Aについてのデータの構成と、演奏形態とを示す説明図である。図64(a)は参考例用楽曲A第1データX1の構成を示し、図64(b)は参考例用楽曲A第2データX2の構成を示している。図64(b)は両データX1,X2によって得られる演奏形態を示す。
参考例では、音声データ用ROMに参考例用楽曲A第1データX1と参考例用楽曲A第2データX2とが記憶されている。参考例用楽曲A第1データX1は、本実施形態における楽曲A第1データA1(図60)に相当するもので、楽曲A第1データ_イントロ部X11と楽曲A第1データ_主要部X12との二つの部分によって構成されている。楽曲A第1データ_イントロ部X11は、本実施形態における楽曲A第1データ_イントロ部A11と同一のデータである。楽曲A第1データ_主要部X12は、本実施形態における楽曲A第1データ_主要部A12と同一のデータである。すなわち、参考例用楽曲A第1データX1は、本実施形態における楽曲A第1データA1と比較して、楽曲A第1データ_余韻部A13が無い構成である。
参考例用楽曲A第2データX2は、本実施形態における楽曲A第2データA2(図60)に相当するもので、楽曲A第2データ_主要部X21によって構成されている。楽曲A第2データ_主要部X21は、本実施形態における楽曲A第2データ_主要部A21と同一のデータである。すなわち、参考例用楽曲A第2データX2は、本実施形態における楽曲A第2データA2と比較して、楽曲A第2データ_余韻部A22が無い構成である。
本実施形態と同様に、楽曲A第1データX1を再生した後に楽曲A第2データX2を再生する場合を考える。本実施形態と同様に、音光側MPUは、楽曲A第1データX1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部X12の終端に到達するタイミングで、音出力LSIに対して参考例用楽曲A第2データ再生開始コマンドを送信する構成とする。この構成によれば、参考例用楽曲A第2データ再生開始コマンドを受信したタイミングから楽曲A第2データ_主要部X21の音をスピーカー46から実際に出力するまで、遅延期間Δtの遅延が発生する。参考例用楽曲A第1データX1は、楽曲A第1データ_主要部X12に連続する余韻部を備えない構成であることから、遅延期間Δtは無音の状態となる。遅延期間Δtは例えば数十msecというように比較的短い時間であるが、遊技者にとっては、BGMが途中で無音の状態となって途切れることは容易に気付き看過できない違和感を感じることになる。
これに対して、本実施形態における楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_主要部A12に連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、前述したように、参考例と比較して、楽曲Aのメロディー部分と楽曲Aのメロディー部分との間である上記遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データ_余韻部A13の音が出力され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいて、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、楽曲A第2データA2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtにおいても同様に音が途切れることがない。
また、楽曲B第1データA1を再生した後に楽曲B第2データA2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtや、楽曲B第2データB2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtにおいても、同様に音が途切れることがない。このため、遊技者は、非キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいても、音が途切れる違和感を感じることがない。
《2-5》音声発光制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置90において実行される具体的な処理の一例を説明する。なお、主制御装置60において実行される処理、および表示制御装置100において実行される処理については、第1実施形態と同一であることから、本実施形態では説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図65は、音声発光制御装置90のMPU92(以下、音光側MPU92と呼ぶ)において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。本タイマ割込み処理は、第1実施形態における音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理(図36を参照)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。具体的には、本タイマ割込み処理のステップSq0101およびステップSq0102は、第1実施形態におけるタイマ割込み処理のステップSp1701およびステップSp1702と同一である。本タイマ割込み処理のステップSq0102に続くステップSq0103は、新たに追加されたステップである。本タイマ割込み処理のステップSq0104からステップSq0110までは、第1実施形態におけるタイマ割込み処理のステップSp1703からステップSp1709までと同一である。
ステップSq0103では、BGM用処理を実行する。BGM用処理では、BGM用楽曲の設定や再生等の処理を行なう。BGM用処理の詳細については後述する。ステップSq0103を実行した後、ステップSq0104に進む。
<BGM用処理>
次に、BGM用処理について説明する。BGM用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図65:Sq0103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図66は、BGM用処理を示すフローチャートである。ステップSq0201では、BGM再生開始処理を実行する。BGM再生開始処理では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行時、またはキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへの移行時に、音出力LSI97に対して、BGMとしての楽曲A第1データA1または楽曲B第1データB1の再生の開始を指示する処理を実行する。BGM再生開始処理の詳細については後述する。ステップSq0201を実行した後、ステップSq0202に進む。
ステップSq0202では、BGM連続再生処理を実行する。BGM連続再生では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データA2または楽曲B第2データB2の再生の開始を繰り返し指示する処理を実行する。BGM連続再生処理の詳細については後述する。ステップSq0202を実行した後、本BGM用処理を終了する。
<BGM再生開始処理>
次に、BGM再生開始処理について説明する。BGM再生開始処理は、BGM用処理のサブルーチン(図66:Sq0201)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図67は、BGM再生開始処理を示すフローチャートである。ステップSq0301では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSq0301において、電源投入時から初回の実行時であると判定された場合には(Sq0301:YES)、ステップSq0302に進む。
ステップSq0302では、音出力LSI97に対して、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を送信する。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1は、楽曲B第1データB1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0302を実行した後、ステップSq0303に進む。
ステップSq0303では、旧キャラクター系ステージ判定値XVSを、非キャラクター系ステージであることを意味する0に設定する。旧キャラクター系ステージ判定値XVSは、このBGM再生開始処理を実行した前の回におけるキャラクター系ステージ判定値VSの値を示すための値である。なお、キャラクター系ステージ判定値VSは、第1実施形態において説明したように、ステージがキャラクター系ステージにあるか非キャラクター系ステージにあるかを判定するための値であり、1のときにキャラクター系ステージにあることを意味し、1でない(=0)ときに非キャラクター系ステージにあることを意味する。ステップSq0303を実行した後、本BGM再生開始処理を終了する。
一方、ステップSq0301において、電源投入時から初回の実行時でないと判定された場合には(Sq0301:NO)、ステップSq0304に進む。
ステップSq0304では、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致しているか否かを判定する。この判定の処理によれば、本BGM再生開始処理を実行した前回から今回への移行時に、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化があったか否かが判定される。ステップSq0304において、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致していると判定された場合、すなわち、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化がないと判定された場合には(Sq0304:YES)、本BGM再生開始処理を終了する。
一方、ステップSq0304において、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致していないと判定された場合、すなわち、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化があると判定された場合には(Sq0304:NO)、ステップSq0305に進む。
ステップSq0305では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。ステップSq0305において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、現在のステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sq0305:YES)、ステップSq0306に進む。
ステップSq0306では、音出力LSI97に対して、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0306を実行した後、ステップSq0307に進む。
ステップSq0307では、キャラクター系ステージ判定値VSの値を旧キャラクター系ステージ判定値XVSに転送する処理を行う。ステップSq0307を実行した後、本BGM再生開始処理を終了する。
ステップSq0305において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、現在のステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sq0305:NO)、ステップSq0308に進む。
ステップSq0308では、音出力LSI97に対して、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を送信する。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1は、楽曲B第1データB1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。このステップSq0308はステップSq0302の処理と同一である。ステップSq0302を実行した後、ステップSq0307に進み、キャラクター系ステージ判定値VSの値を旧キャラクター系ステージ判定値XVSに転送し、その後、本BGM再生開始処理を終了する。
<BGM連続再生処理>
次に、BGM連続再生処理について説明する。BGM連続再生処理は、BGM用処理のサブルーチン(図66:Sq0202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図68は、BGM連続再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0401では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0401において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0401:YES)、ステップSq0402に進む。
ステップSq0402では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0402を実行した後、ステップSq0403に進む。
一方、ステップSq0401において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていて再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0401:NO)、ステップSq0402を実行することなく、ステップSq0403に進む。
ステップSq0403では、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0403において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0403:YES)、ステップSq0404に進む。
ステップSq0404では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0404を実行した後、ステップSq0405に進む。
一方、ステップSq0403において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていて再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0403:NO)、ステップSq0404を実行することなく、ステップSq0405に進む。
ステップSq0405では、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0405において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0405:YES)、ステップSq0406に進む。
ステップSq0406では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0406の処理はステップSq0402の処理と同一である。ステップSq0406を実行した後、ステップSq0407に進む。
一方、ステップSq0405において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0405:NO)、ステップSq0406を実行することなく、ステップSq0407に進む。
ステップSq0407では、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0407において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0407:YES)、ステップSq0408に進む。
ステップSq0408では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0408の処理はステップSq0404の処理と同一である。ステップSq0408を実行した後、本BGM連続再生処理を終了する。
一方、ステップSq0407において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0407:NO)、ステップSq0408を実行することなく、本BGM連続再生処理を終了する。
《2-6》音出力LSIにおいて実行される処理:
次に、音出力LSI97において実行される具体的な処理の一例を説明する。
<再生開始実行処理>
図69は、音出力LSI97において実行される再生開始実行処理を示すフローチャートである。再生開始実行処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。
ステップSq0501では、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したか否かを判定する。ステップSq0501において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したと判定された場合には(Sq0501:YES)、ステップSq0502に進む。
ステップSq0502では、受信した楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第1データA1に基づく音を楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第1データA1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミングから楽曲A第1データA1の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(図62における時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲A第1データA1の音を再生してスピーカー46から出力する。ステップSq0502を実行した後、ステップSq0503に進む。
一方、ステップSq0501において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信していないと判定された場合には(Sq0501:NO)、ステップSq0502を実行することなく、ステップSq0503に進む。
ステップSq0503では、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したか否かを判定する。ステップSq0503において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したと判定された場合には(Sq0503:YES)、ステップSq0504に進む。
ステップSq0504では、受信した楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された音声チャンネル1において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された再生対象の楽曲B第1データB1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された再生対象の楽曲B第1データB1を特定し、特定した楽曲B第1データB1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲B第1データB1に基づく音を楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲B第1データB1が、楽曲B第1データ_イントロ部B11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲B第1データB1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミングから楽曲B第1データB1の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、音出力LSI97が楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミング(図63における時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲B第1データB1の音を再生してスピーカー46から出力する。ステップSq0504を実行した後、ステップSq0505に進む。
一方、ステップSq0503において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信していないと判定された場合には(Sq0503:NO)、ステップSq0504を実行することなく、ステップSq0505に進む。
ステップSq0505では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したか否かを判定する。ステップSq0505において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したと判定された場合には(Sq0505:YES)、ステップSq0506に進む。
ステップSq0506では、受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(図62における時刻t2、時刻t3)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。ステップSq0505において受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2である場合には、遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲A第2データA2の音に切り替わる。なお、ステップSq0505において受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が2回目以降の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2である場合には、遅延期間Δtにおいては、先の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音はリピートされた楽曲A第2データA2の音となる。ステップSq0506を実行した後、ステップSq0507に進む。
一方、ステップSq0505において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信していないと判定された場合には(Sq0505:NO)、ステップSq0506を実行することなく、ステップSq0507に進む。
ステップSq0507では、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したか否かを判定する。ステップSq0507において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したと判定された場合には(Sq0507:YES)、ステップSq0508に進む。
ステップSq0508では、受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された再生対象の楽曲B第2データB2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された再生対象の楽曲B第2データB2を特定し、特定した楽曲B第2データB2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲B第2データB2に基づく音を楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲B第2データB2が、楽曲B第2データ_主要部B21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲B第2データB2の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したタイミング(図63における時刻t2、時刻t3)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。ステップSq0507において受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2が1回目の楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2である場合には、遅延期間Δtにおいては、楽曲B第1データ_主要部B12の終端に連続している楽曲B第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲B第2データB2の音に切り替わる。なお、ステップSq0507において受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2が2回目以降の楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2である場合には、遅延期間Δtにおいては、先の楽曲B第2データB2の楽曲B第2データ_主要部B21の終端に連続している楽曲B第2データ_余韻部B22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は、先の楽曲B第2データB2から後の楽曲B第2データB2の音となる。ステップSq0508を実行した後、本再生開始実行処理を終了する。
一方、ステップSq0507において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信していないと判定された場合には(Sq0507:NO)、ステップSq0508を実行することなく、本再生開始実行処理を終了する。
《2-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)によって、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1が送信され、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信して、楽曲A第1データA1の再生が開始される。その後、音出力LSI97において再生される楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(図62の時刻t2)、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信される。音出力LSI97では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2の再生を開始する。音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したときから楽曲A第2データA2の再生が開始されるまでの間に、遅延期間Δtの遅延が発生する。先に説明したように、メロディー部分の後ろに余韻部を備えない音データによって構成される参考例の構成によれば、上記遅延時間Δtにおいて、音データの再生が既に終わっており、無音となって音が途切れてしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データA1は楽曲A第1データ_主要部A12に対して連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージに係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。同様に、非キャラクター系ステージに係る音響においても、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との間の再生において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、次のように考えることもできる。本実施形態のパチンコ機10によれば、音出力LSI97によって、楽曲A第1データA1の再生が開始され、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端以降から楽曲A第1データ_余韻部A13の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、楽曲A第2データA2の再生が開始されることになる。一方、楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_主要部A12に対し連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、演出に係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データ_主要部A12に接続された楽曲A第1データ_余韻部A13は、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された楽曲Aのメロディー部分に付随する音が記録された構成であることから、遅延期間Δtを、直前まで流れていた楽曲Aのメロディー部分に付随する音で埋めることができる。このため、遅延期間Δtが生じても、楽曲の流れを損ねることなく、音が途切れる違和感を解消することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21は、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12に記録されたデータと同一であることから、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された楽曲Aのメロディー部分を繰り返し再生することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データA1の再生と楽曲A第2データA2の再生とを、同じ音声チャンネル1において行うことから、前述した遅延期間Δtにおいて、音声チャンネル1で、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、遅延期間Δtの経過時に、音声チャンネル1で、楽曲A第2データA2の音が楽曲A第1データ_余韻部A13の音に切り替わって再生される。この結果、楽曲A第1データA1の音から楽曲A第2データA2の音への切り替えを、音が途切れることなく確実に行うことができる。
本実施形態のパチンコ機10では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信され、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2(1回目の楽曲A第2データA2)の再生が開始される。その後、音出力LSI97において再生される楽曲A第2データA2の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信される。音出力LSI97では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2(2回目の楽曲A第2データA2)の再生を開始する。音出力LSI97において、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したときから2回目の楽曲A第2データA2の再生が開始されるまでの間に、遅延期間Δtの遅延が発生する。先に説明したように、メロディー部分の後ろに余韻部を備えない音データによって構成される参考例の構成によれば、上記遅延時間Δtにおいて、音データの再生が既に終わっており、無音となって音が途切れてしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第2データA2は楽曲A第2データ_主要部A21に対して連続する楽曲A第2データ_余韻部A22を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_余韻部A22の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージに係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。同様に、非キャラクター系ステージに係る音響においても、楽曲B第2データB1と次の楽曲B第2データB2との間の再生において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8》第2実施形態の変形例:
本発明は上記の第2実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《2-8-1》変形例1:
上記第2実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージである場合のBGM用処理として、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行っていたが、これに対して、変形例として、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行う構成としてもよい。また、第2実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージである場合のBGM用処理として、音声チャンネル1において、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との再生を行っていたが、これに対して、変形例として、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との再生を行う構成としてもよい。なお、音声チャンネル1と音声チャンネル2の組み合わせは、音声チャンネル1と音声チャンネル3との組み合わせ、音声チャンネル2と音声チャンネル3との組み合わせ等の他のチャンネルの組み合わせに換えても良い。両者のチャンネルが相違していれば、どのような音声チャンネルの組み合わせとすることができる。
以下、キャラクター系ステージである場合の楽曲Aの再生についての処理の概要を説明する。なお、非キャラクター系ステージである場合の楽曲Bの再生についての処理の概要は、キャラクター系ステージである場合の楽曲Aの再生についての処理の概要に準ずるものとして、説明を省略する。また、本変形例1において、第2実施形態と同一のハードウェア構成およびソフトウェア構成(処理)については、説明を省略する。本変形例1において、第2実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
図70は、音出力LSI97における楽曲Aについての再生手順を示すタイミングチャートである。図70には、音出力LSI97において、音声チャンネル1(1ch)で再生される音声データと、音声チャンネル2(2ch)で再生される音声データと、これらがミキシングされて得られる演奏形態の内容とが示されている。
変形例1のパチンコ機では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、次の手順で楽曲Aが再生される。キャラクター系ステージへの移行時に、最初に、音光側MPU92が、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する(時刻t11)。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、第2実施形態における楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と同一である。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、当該楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t11)から音を生成する(すなわち、再生する)までに、所定の期間の遅延が発生する(この期間Δtを、以下「遅延期間Δt」とも呼ぶ)。
音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(時刻t12)、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。楽曲A第2データ再生コマンドCA22は、第2実施形態における楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と比較して、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とすることが第2実施形態と相違する。再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定は、第2実施形態と同じ方法によって行う。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22によって指定された音声チャンネル2において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、1回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)を再生する処理を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したタイミング(時刻t12)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、時刻t12+Δtにおいて、楽曲A第2データA2の再生が開始される。遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して再生される。音声チャンネル1の再生位置が楽曲A第1データ_余韻部A13の終端に達したときに(時刻tx1)、楽曲A第1データA1の再生が終了する。なお、先に説明したように、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長は、再生時に遅延期間Δtを上回る大きさとなっていることから、時刻tx1は、時刻t12+Δtよりも後の時刻となる。この結果、時刻t12+Δtから時刻tx1までの期間(図中のクロスハッチの部分)では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が継続して再生される。時刻t12+Δtには、音声チャンネル2において、楽曲A第2データA21が再生が開始されていることから、時刻t12+Δtから時刻txまでの期間では、楽曲A第1データA1の音と楽曲A第2データA2の音とがミキシングされて、スピーカー46から出力される。
その後、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第2データA2(以下、1回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで(時刻t13)、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。すなわち、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、時刻t12において送信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22と比較して、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とすることが相違する。
音出力LSI97は、時刻t13において、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、2回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)の再生を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を受信したタイミング(時刻t13)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、時刻t13+Δtにおいて、2回目の楽曲A第2データA2の再生が開始される。遅延期間Δtにおいては、1回目の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して再生されている。音声チャンネル2の再生位置が楽曲A第2データ_余韻部A22の終端に達したときに(時刻tx2)、1回目の楽曲A第2データA2の再生が終了する。時刻t13+Δtから時刻tx2までの期間(図中のクロスハッチの部分)では、音声チャンネル2において1回目の楽曲A第2データA2が継続して再生される。時刻t13+Δtには、音声チャンネル1において、2回目の楽曲A第2データA21が再生が開始されていることから、時刻t13+Δtから時刻tx2までの期間では、1回目の楽曲A第2データA2の音と2回目の楽曲A第2データA2の音とがミキシングされて、スピーカー46から出力される。このようにして、音声チャンネル2→音声チャンネル1→音声チャンネル2→......というように再生先を音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で切り替えながら、楽曲A第2データA2をリピート再生する。
上記のようにして、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2をリピート再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、キャラクター系ステージが終了するまで行われる。キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲A第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲A第2データA2のループ再生を終了する。
次に、本変形例における音声発光制御装置90において実行される具体的な処理の一例を説明する。本変形例における音声発光制御装置90のMPU92(以下、音光側MPU92と呼ぶ)は、第2実施形態と同様なタイマ割り込み処理(図65)とBGM用処理(図66)とを実行する。本変形例における処理は、第2実施形態と比較して、BGM用処理(図66)のステップSq0201において実行するBGM再生開始処理(図67)の点で同一であり、ステップSq0202において実行するBGM連続再生処理の詳細な内容の点で相違する。
<音声発光制御装置において実行されるBGM連続再生処理>
BGM連続再生処理は、BGM用処理のサブルーチン(図66:Sq0202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図71は、BGM連続再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0601では、1回目第2データ再生処理を実行する。1回目第2データ再生処理では、先に説明した1回目の楽曲A第2データA2と1回目の楽曲B第2データB2とを再生するための処理を実行する。1回目第2データ再生処理の詳細については後述する。ステップSq0601を実行した後、ステップSq0602に進む。
ステップSq0602では、2回目以降第2データ再生処理を実行する。2回目以降第2データ再生処理では、先に説明した2回目以降の楽曲A第2データA2と2回目以降の楽曲B第2データB2とを再生するための処理を実行する。2回目以降第2データ再生処理については後述する。ステップSq0602を実行した後、本BGM連続再生処理を終了する。
<1回目第2データ再生処理>
次に、1回目第2データ再生処理について説明する。1回目第2データ再生処理は、BGM連続再生処理のサブルーチン(図71:Sq0601)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図72は、1回目第2データ再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0701では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第2実施形態における図68のステップSq0401と同一の処理である。ステップSq0701において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0701:YES)、ステップSq0702に進む。
ステップSq0702では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0702を実行した後、ステップSq0703に進む。
一方、ステップSq0701において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていて再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0701:NO)、ステップSq0702を実行することなく、ステップSq0703に進む。
ステップSq0703では、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第2実施形態における図68のステップSq0403と同一の処理である。ステップSq0703において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0703:YES)、ステップSq0704に進む。
ステップSq0704では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0704を実行した後、本1回目第2データ再生処理を終了する。
一方、ステップSq0703において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていて再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0703:NO)、ステップSq0704を実行することなく、本1回目第2データ再生処理を終了する。
<2回目以降第2データ再生処理>
次に、2回目以降第2データ再生処理について説明する。2回目以降第2データ再生処理は、BGM連続再生処理のサブルーチン(図71:Sq0602)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図73は、2回目以降第2データ再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0801では、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0801において、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0801:YES)、ステップSq0802に進む。
ステップSq0802では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0802を実行した後、ステップSq0803に進む。
一方、ステップSq0801において、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0801:NO)、ステップSq0802を実行することなく、ステップSq0803に進む。
ステップSq0803では、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0803において、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0803:YES)、ステップSq0804に進む。
ステップSq0804では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0804を実行した後、ステップSq0805に進む。
一方、ステップSq0803において、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0803:NO)、ステップSq0804を実行することなく、ステップSq0805に進む。
ステップSq0805では、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第2実施形態における図68のステップSq0405と同一の処理である。ステップSq0805において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0805:YES)、ステップSq0806に進む。
ステップSq0806では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0806を実行した後、ステップSq0807に進む。
一方、ステップSq0805において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0805:NO)、ステップSq0806を実行することなく、ステップSq0807に進む。
ステップSq0807では、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第2実施形態における図68のステップSq0407と同一の処理である。ステップSq0807において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0807:YES)、ステップSq0808に進む。
ステップSq0808では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0808を実行した後、本2回目以降第2データ再生処理を終了する。
一方、ステップSq0807において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0807:NO)、ステップSq0808を実行することなく、本2回目以降第2データ再生処理を終了する。
<音出力LSIにおいて実行される再生開始実行処理>
図74は、音出力LSI97において実行される再生開始実行処理を示すフローチャートである。再生開始実行処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。本再生開始実行処理は、第2実施形態における音出力LSI97において実行される再生開始実行処理(図69)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。具体的には、本再生開始実行処理のステップSq0905とステップSq0907の内容が、第2実施形態のステップSq0505とステップSq0507の内容と相違するだけで、本再生開始実行処理のステップSq0901~ステップSq0904、ステップSq0906、ステップSq0908は、第2実施形態のステップSq0501~ステップSq0504、ステップSq0506、ステップSq0508と同一である。
ステップSq0905では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したか否かを判定する。第2実施形態では、楽曲A第2データA2を再生対象とする開始コマンドは楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2だけであるのに対して、本変形例では、楽曲A第2データA2を再生対象とする開始コマンドは楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22とがあることから、ステップSq0905では、両者のいずれかを受信したか否かを判定する処理とした。
ステップSq0905において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したと判定された場合には(Sq0905:YES)、ステップSq0906に進む。一方、ステップSq0905において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22とのいずれも受信していないと判定された場合には(Sq0905:NO)、ステップSq0908を実行することなく、ステップSq0907に進む。
ステップSq0907では、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21または楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を受信したか否かを判定する。第2実施形態では、楽曲B第2データB2を再生対象とする開始コマンドは楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2だけであるのに対して、本変形例では、楽曲B第2データB2を再生対象とする開始コマンドは楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22とがあることから、ステップSq0907では、両者のいずれかを受信したか否かを判定する処理とした。
ステップSq0907において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21または楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を受信したと判定された場合には(Sq0907:YES)、ステップSq0908に進む。一方、ステップSq0907において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22とのいずれも受信していないと判定された場合には(Sq0907:NO)、ステップSq0908を実行することなく、本再生開始実行処理を終了する。
以上のように構成された本変形例のパチンコ機では、第2実施形態のパチンコ機10と同様に、キャラクター系ステージにおいて、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。また、楽曲A第2データA2と次の楽曲A第2データA2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。非キャラクター系ステージにおいても、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。また、楽曲B第2データB1と次の楽曲B第2データB2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいて、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例のパチンコ機では、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行う構成とした。このため、前述した遅延期間Δtにおいて、音声チャンネル1で、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、遅延期間Δtの経過時に、音声チャンネル2で、楽曲A第2データA2の音が再生される。遅延期間Δtの経過時には、第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の未再生の部分の音が音声チャンネル1において続けて再生されることから、この未再生の音が再生されている期間は、音声チャンネル2において再生される楽曲A第2データA2が重畳されることになる。この結果、楽曲A第1データA1の音から楽曲A第2データA2の音への切り替えが行われた直後においては、楽曲A第1データA1の音と楽曲A第2データA2の音とがミックスして、音の切り替えをスムーズに行うことができる。同様に、本変形例のパチンコ機では、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第2データA2と次の楽曲A第2データA2との再生を行うことから、楽曲A第2データA2の音から次の楽曲A第2データA2の音の切り替えが行われた直後においては、楽曲A第2データA2の音と次の楽曲A第2データA2の音とがミックスして、音の切り替えをスムーズに行うことができる。また、楽曲A第2データA2の音から次の楽曲A第2データA2の音の切り替えが行われた直後において、楽曲A第2データA2の音と次の楽曲A第2データA2の音とがミックスしていることから、第2実施形態に比べて、楽曲A第1データ_余韻部A13に記録された音をより長く出力することができる。
《2-8-2》変形例2:
上記第2実施形態およびその変形例では、キャラクター系ステージに対応した楽曲Aと非キャラクター系ステージに対応した楽曲Bとを用意し、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間の移行時に、BGMとしての楽曲を切り替える構成とした。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージに分類される各ステージ(戦士キャラクターA~Dの部屋のステージ)や、非キャラクター系ステージに分類される各ステージ(田舎のステージ、都会のステージ、海洋のステージ、全員のステージ)に対応した楽曲を用意し、これら小分類のステージの間で移行があったときに、BGMとしての楽曲を切り替える構成としてもよい。この構成によれば、より緻密にBGMとしての楽曲を切り替えることができる。
《2-8-3》変形例3:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2(または、楽曲B第1データB1および楽曲B第2データB2)は、楽曲に係る音が記録されたデータであるが、これに対して、変形例として、効果音や各種キャラクターの台詞等の音が記録されたデータであってもよい。この変形例によっても、音光側MPU92が、これらの音が記録された第1の音データが再生されている途中で、音出力LSIに対して、上記音が記録された第2の音データの再生の開始を指示する命令を送信することによって、第1の音データと第2の音データとの間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8-4》変形例4:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13との三つの部分に区分けされており、楽曲A第2データA2は、楽曲A第2データ_主要部A21と、楽曲A第2データ_余韻部A22との二つの部分に区分けされていた。これに対して、変形例として、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2が複数に区分けされていない構成としてもよい。すなわち、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2は、一つの連続した音を記録した音データであって、データ管理上において複数の部分に区分けされていない構成としてもよい。この構成においては、音光側MPU92が、音データの再生中に次の音データ再生コマンドを音出力LSI97に送信するタイミングを次のように判定する。具体的には、音声発光制御装置90側で、再生位置が当該タイミングに到達するまでの到達時間を予め記憶している構成とし、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が当該タイミングであるか否かの判定を行う構成とする。本変形例の構成によっても、第2実施形態のパチンコ機10と同様に、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。同様に変形例として、楽曲B第1データB1および楽曲B第2データB2が複数に区分けされていない構成としてもよい。
《2-8-5》変形例5:
上記第2実施形態およびその変形例では、音光側MPU92から音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21、または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22)を送信するタイミング(以下、送信タイミングとも呼ぶ)を、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミング、または楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミング(以下、終端タイミングとも呼ぶ)とした。これに対して、変形例として、送信タイミングは、終端タイミングと厳密に一致せずに、終端タイミングを含む所定期間内とする構成としてもよい。
図75は、送信タイミングを規定する前記所定期間を示す説明図である。図75(a)は送信タイミングが終端タイミングと一致する場合を示し、図75(b)は所定期間内で送信タイミングが最も早い場合を示し、図75(c)は所定期間内で送信タイミングが最も遅い場合を示している。先に説明したように、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミングから音を生成するまでに、遅延期間Δtを必要とする。このため、送信タイミングをTaとした時に、楽曲A第2データA2が再生開始される時刻はTa+Δtとなる。この時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13を再生可能な期間TTの範囲内に収まるように、送信タイミングTaを決定する必要がある。換言すれば、時刻Ta+Δtが楽曲A第1データ_余韻部A13を再生可能な期間TTの範囲内に収まるなら、送信タイミングTaはいずれのタイミングとすることもできる。具体的には、図75(b)に示すように、時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13の先端のタイミングとなったときに、送信タイミングTaは所定期間内で送信タイミングが最も早くなる。図75(c)に示すように、時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13の終端のタイミングとなったときに、送信タイミングTaは所定期間内で最も遅くなる。すなわち、図75(b)に示した送信タイミングTa(楽曲A第1データ_主要部A12の終端から遅延時間Δtだけ早いタイミング)から図75(c)に示した送信タイミングTa(楽曲A第1データ_余韻部A13の終端から遅延時間Δtだけ早いタイミング)までの範囲内(これが所定期間内)であれば、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2はいずれのタイミングでも送信することができる。すなわち、所定期間の長さは、楽曲A第1データ_余韻部A13の長さと一致する。この構成によっても、楽曲A第1データと楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8-6》変形例6:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13とを備える構成としたが、これに対して、変形例として、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11を備えずに、楽曲A第1データ_主要部A12と楽曲A第1データ_余韻部A13とを備える構成としてもよい。この構成によれば、楽曲A第1データA1は、楽曲A第2データA2と同一の構成となる。この構成において、楽曲A第2データ_主要部A21に記録された音データを、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された音データと相違する構成としてもよい。例えば、楽曲A第2データ_主要部A21に記録された音データを、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された音データと同じ楽曲Aのメロディー部分であるが、例えばアップテンポにアレンジされた音となるように構成してもよい。この構成によれば、楽曲Aの雰囲気を変えて、メロディー部分を繰り返し再生することができる。同様に、楽曲B第1データB1が、楽曲B第1データ_イントロ部B11を備えずに、楽曲B第1データ_主要部B12と楽曲B第1データ_余韻部B13とを備える構成としてもよい。また、楽曲B第2データ_主要部B21に記録された音データを、楽曲B第1データ_主要部B12に記録された音データと相違する構成としてもよい。
《2-8-7》変形例7:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第2データA2として1種類が用意されているだけであったが、これに対して、変形例として、複数種類の楽曲A第2データA2が用意された構成としてもよい。複数種類の楽曲A第2データA2のそれぞれは、同じ楽曲Aのメロディー部分であるが、楽曲のアレンジが互いに相違した構成とする。例えば、第1番目の楽曲A第2データA2は通常のテンポのものであり、第2番目の楽曲A第2データA2はアップテンポのものとしてもよい。そして、遊技状態に応じて、使用する楽曲A第2データA2を、第1番目の楽曲A第2データA2と第2番目の楽曲A第2データA2との間で切り替えるように構成としてもよい。具体的には、例えば、通常遊技状態(低確率遊技状態)のときには、第1番目の楽曲A第2データA2を使用し、高確率遊技状態のときには、第2番目の楽曲A第2データA2を使用する構成としてもよい。この構成によれば、ステージのBGMによって、高確率遊技状態となることの期待感を一層、向上させることができる。換言すれば、遊技の進行状況に応じてBGMや効果音を変化させることのできる、いわゆるインタラクティブなサウンド表現が一層、可能となる。同様に、複数種類の楽曲B第2データB2が用意された構成としてもよい。
《2-8-8》変形例8:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21と楽曲A第2データ_余韻部A22とを備える構成としたが、これに対して、変形例として、楽曲A第2データ_余韻部A22を備えない構成としてもよい。この変形例によれば、楽曲A第1データに続いて楽曲A第2データを1回だけ再生する構成とすることによって、楽曲A第1データと楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8-9》変形例9:
上記第2実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長および楽曲A第2データ_余韻部A22のデータ長は、音出力LSI97において楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミングから音を再生するまでに要する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められていた。その上で、第2実施形態およびその変形例では、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)が音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングと一致させることによって、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に、楽曲A第2データA2の再生が開始するようにしていた。これに対して、変形例として、音光側MPU92は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを調整することによって、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始することが可能な構成とした。すなわち、音光側MPU92は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを調整することによって、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態(以下、第1の状態と呼ぶ)と、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態(以下、第2の状態と呼ぶ)との両方をとり得る構成とした。第1の状態、すなわち、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態は、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングから、楽曲A第2データA2の再生が開始するまでの期間が、楽曲A第1データ_余韻部A13に対応した再生時の時間的な長さを上回る場合である。第2の状態、すなわち、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態は、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングから、楽曲A第2データA2の再生が開始するまでの期間が、楽曲A第1データ_余韻部A13に対応した再生時の時間的な長さ以下である場合である。
第1の状態では、楽曲A第2データA2が再生開始されるまでに、楽曲A第1データA1の再生が楽曲A第1データ_余韻部A13の終端(または、楽曲A第2データA2の再生が楽曲A第2データ_余韻部A22の終端)まで終了してしまい、楽曲A第1データA1の再生と楽曲A第2データA2の再生との間に無音の状態が発生してしまう。これに対して、第2の状態では、無音の状態となることなく楽曲A第2データA2の再生が開始される。本変形例において、例えば、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)が高い場合に第1の状態をとり、大当たりに当選する期待度が高くない場合に第2の状態をとる構成とすることで、遊技者に、無音状態が発生した場合に、大当たりに当選したのではないかという期待感を抱かせることができる。したがって、本変形例によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《2-8-10》変形例10:
上記第2実施形態およびその変形例では、演出データとして音データを例に挙げて説明したが、これに換えて、演出データを、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などの画像の変動表示パターンが記録されたデータとしてもよい。また、画像の変動表示パターンが記録されたデータに換えて、図柄表示装置41に表示される種々の画像が記録されたデータとしてもよい。さらに、演出データをLEDなどの各種ランプからなる発光手段の発光パターンが記録されたデータに換えることもできる。これらの変形例によっても、演出において、遊技者は演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-8-11》変形例11:
上記第2実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第2実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第2実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第2実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第2実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《3》第3実施形態:
《3-1》遊技機の構造:
図76は、第3実施形態におけるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図77は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53とを備えている。具体的には、これら各制御ユニットは内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能と電源を監視する機能とを有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡(開放の痕跡、開封の痕跡ともいう)が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。また、主制御装置60には、主制御基板に搭載されたRAMをクリア(消去、初期化)するためのRAMクリアスイッチ66aと、後述する設定変更モードや設定確認モードを実行させるための設定用鍵を挿入可能な鍵穴である設定用鍵挿入部66bと、設定変更モードにおいて設定情報を変更するための設定変更用スイッチ66cと、設定情報等の種々の情報を表示可能な情報表示部45zとが設けられている。
情報表示部45zは、4個の7セグメント表示器が横一列に隣接して配置されて構成されている。各7セグメント表示器は、それぞれ、7個のセグメント発光部と、小数点を示すDP発光部とを備えており、これらの発光部の発光の有無の組合せによって、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」、「b」、「L.」、「6.」などの各種の数値や文字、記号等を表示することが可能である。本実施形態では、7個のセグメント発光部及びDP発光部は、赤色のLED(発光ダイオード)によって構成されている。なお、以下では、左端に配置された7セグメント表示器を左端7セグメント表示器とも呼び、左端7セグメント表示器の右側に隣接して配置された7セグメント表示器を左中7セグメント表示器とも呼び、左中7セグメント表示器の右側に隣接して配置された7セグメント表示器を右中7セグメント表示器とも呼び、右中7セグメント表示器の右側に隣接して配置され、かつ右端に配置された7セグメント表示器を右端7セグメント表示器とも呼ぶ。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80と、電源装置85とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。電源装置85は、電源スイッチ85aを備えており、図示しない電源端子が外部電源としての商用電源に接続された状態で当該電源スイッチ85aがONにされると、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、これらの各装置に供給する。
その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図78は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、および、可変入賞装置36が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。本実施形態では、一般入賞口32として、3つの一般入賞口32a、32b、32cが設けられている。以下では、一般入賞口32aを第1入賞口32a、一般入賞口32bを第2入賞口32b、一般入賞口32cを第3入賞口32cとも呼ぶ。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、普通電動役物としての電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行なう。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たり又は小当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
なお、本実施形態では、第1始動口33、第2始動口34、第1入賞口32a、第2入賞口32b、第3入賞口32c、大入賞口36a及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。後述するように、本実施形態では、排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行なわせる。以下、第1始動口33への遊技球の入球を契機として当たり抽選が実行される遊技回を第1始動口用遊技回とも呼ぶ。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行なわせる。以下、第2始動口34への遊技球の入球を契機として当たり抽選が実行される遊技回を第2始動口用遊技回とも呼ぶ。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cおよび第2保留表示部37dを備えている。
第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了した場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、及びラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、可変表示ユニット40が備える表示装置の構成は、図柄表示装置41に限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置によって構成されてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球を契機とした図柄の変動表示又は所定の表示をすることに限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の演出表示なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図79は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図79(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図79(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図79(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図79(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図79(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図79(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
《3-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図80は、第3実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU62xと、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムをCPU62xが実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。
主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、電源スイッチ85aがONにされると、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また、本実施形態では、電源装置85は、電源スイッチ状態検出センサー85bと、バックアップ電源としてのコンデンサ87とを備えている。電源スイッチ状態検出センサー85bは、電源スイッチ85aの状態(ON状態かOFF状態か)を検出可能なセンサーである。コンデンサ87は、停電が発生した場合や電源スイッチ85aがOFFにされた場合に、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力側には、各入球口に設けられた入球検知センサー44a~44hが接続されている。MPU62は、これらの検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が始動口や入賞口、大入賞口に入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートや排出通路(アウト口)を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行する。
また、主制御基板61の入力側には、上述したRAMクリアスイッチ66aと、設定用鍵挿入部66bと、設定変更用スイッチ66cとが接続されている。
主制御基板61の出力側には、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45と、上述した情報表示部45zとが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部44bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入球判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリアを参照する。具体的には、一般入賞口32への遊技球の入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への遊技球の入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への遊技球の入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。具体的には、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、第1液晶用図柄や第2液晶用図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、第1液晶用図柄または第2液晶用図柄が停止表示している時間である停止時間は一定ある。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技回時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図81は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタは、RAM64の各種カウンタエリアに設けられており、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリアに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリアに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリアに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図79(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリアに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電動役物用実行エリア64eに移動した後、電動役物用実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2~465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。
ここで、本実施形態のパチンコ機10の主制御装置60は、当たり抽選において大当たりに当選する確率の異なる複数の設定(以下、「抽選設定」とも呼ぶ。)を有している。具体的には、同じ低確率モードであっても、当たり抽選において大当たりに当選する確率の異なる6段階の抽選設定(「抽選設定1」~「抽選設定6」)を有している。以下、具体的に説明する。
本実施形態のパチンコ機10の主制御装置60は、「抽選設定1」から「抽選設定6」までの6段階の抽選設定のそれぞれに対応した6種類の低確率モード用の当否テーブルを備えている。そして、主制御装置60は、設定されている抽選設定に対応した当否テーブルを参照して当たり抽選を実行する。例えば、パチンコ機10が抽選設定1に設定されている状態であり、抽選モードが低確率モードである場合には、主制御装置60は、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当たり抽選を実行する。
図82は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図82(a)は抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを示し、図82(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。本実施形態では、図82(a)に示すように、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~4の5個の値が設定されている。なお、図示は省略するが、本実施形態では、抽選設定2~抽選設定6に対応した低確率モード用の当否テーブルを備えており、抽選設定2に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~5の6個の値が設定されている。また、抽選設定3に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~6の7個の値が設定されている。また、抽選設定4に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~7の8個の値が設定されている。また、抽選設定5に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~8の9個の値が設定されている。また、抽選設定6に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~9の10個の値が設定されている。
すなわち、本実施形態では、「抽選設定」の後に続く数字が大きいほど、低確率モードにおける当たり抽選の当選確率が高くなるように構成されている。
また、図82(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~15の16個の値が設定されている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。なお、本実施形態では、6段階の抽選設定のうち、いずれに設定されていても、高確率モードにおいては同一の当否テーブルを参照して当たり抽選を実行するように構成されている。すなわち、高確率モードにおいては、抽選設定に関わらず、当たり抽選において大当たりに当選する確率は同じである。ただし、他の構成として、高確率モードにおいても、「抽選設定」の後に続く数字が大きいほど、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなるように構成されていてもよい。
本実施形態では、6段階の抽選設定の変更は、パチンコ機10の電源投入時に実行可能であるように構成されている。具体的には、本実施形態では、パチンコ機10を管理する管理者が当該パチンコ機10の抽選設定を変更する場合には、まず、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFの状態で設定用鍵挿入部66b(鍵穴)に設定用鍵を挿入する。そして、挿入した鍵を設定変更側(ON側)に回した状態(例えば時計回りに回した状態)とする。そして、RAMクリアスイッチ66aを押下した状態とし(ON状態とし)、かつ、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てをONにした状態で、電源スイッチ85aをONにして当該パチンコ機10の電源を投入する。すると、当該パチンコ機10は設定変更モードとして起動する。なお、枠開放スイッチは、内枠13が外枠11に対して開放状態であるときにONとなるスイッチであり、扉開放スイッチは、前扉枠14が内枠13に対して開放状態であるときにONとなるスイッチである。
パチンコ機10が設定変更モードとして起動すると、上述した情報表示部45zに、現在の抽選設定を示す情報(以下、設定情報ともいう)が表示される。例えば、当該パチンコ機10の現在の抽選設定が「抽選設定1」である場合には、情報表示部45zに「1」が表示される。そして、管理者が設定変更用スイッチ66cを押下する度に、情報表示部45zに表示される設定情報が「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」...といった順序(昇順)で切り替わる。
情報表示部45zに表示されている設定情報が管理者の所望の値となった状態で、管理者が設定用鍵を設定変更側から元の位置に回すと、情報表示部45zに表示されている設定情報に対応する抽選設定に変更される。具体的には、例えば、管理者が設定変更用スイッチ66cを押下して情報表示部45zに「6」が表示されている状態で、設定用鍵を設定変更側(ON側)から元の位置(OFF側)に回すと、当該パチンコ機10の抽選設定が「抽選設定6」に変更される。
このように、本実施形態によれば、パチンコ機10における抽選設定を変更することによって、当たり抽選において大当たりに当選する確率を変更することができる。
なお、本実施形態では、6段階の抽選設定を有する構成を採用したが、抽選設定は6段階に限定されず、例えば5段階以下や、7段階以上の抽選設定を有する構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、パチンコ機10は、電源投入時に、当該パチンコ機10の抽選設定がいずれに設定されているのかを確認することが可能であるように構成されている。具体的には、本実施形態では、パチンコ機10を管理する管理者が当該パチンコ機10の抽選設定を確認する場合には、まず、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFの状態で設定用鍵挿入部66b(鍵穴)に設定用鍵を挿入する。そして、挿入した鍵を設定変更側(ON側)に回した状態(例えば時計回りに回した状態)とする。そして、RAMクリアスイッチ66a、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも一つをOFFにした状態で、電源スイッチ85aをONにして当該パチンコ機10の電源を投入する。すると、当該パチンコ機10は設定確認モードとして起動する。設定確認モードでは、情報表示部45zに現在の設定情報が表示されるが、設定情報を変更することはできない。管理者が設定用鍵を設定変更側(ON側)から元の位置(OFF側)に回すと、当該パチンコ機10は設定確認モードを終了する。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数(ラウンド数)
(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(3)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード(低確率モード又は高確率モード)
上記の(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への遊技球の入球(入賞)の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放は30秒が経過するまで又は開閉扉36bへの遊技球の入球個数が10個となるまで継続するように設定することができる。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放が1.6秒が経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するよう設定することができる。
開閉扉36bの1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
なお、本実施形態においては、開閉実行モードとして複数種類の入賞モードは設けておらず、開閉実行モード中は、上述した高頻度入賞モードとなる。すなわち、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放は、30秒が経過するまで又は開閉扉36bへの遊技球の入球個数が10個となるまで継続するように設定される。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリアに振分テーブルとして記憶されている。
図83は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図83(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図83(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図83(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~13」が16R確変大当たりに対応しており、「14~27」が8R通常大当たりに対応しており、「28~33」が16R通常大当たりに対応しており、「34~39」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図83(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~27」が16R確変大当たりに対応しており、「28~39」が8R通常大当たりに対応している。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1結果表示部37a及び第2結果表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して遊技球の発射が同様の態様で継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、本実施形態におけるパチンコ機10は、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されている。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
図84は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図84(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図84(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図84(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図84(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《3-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図85は、第3実施形態の音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92と、現在の日時を特定可能な情報である現在日時情報を出力可能なRTC97(リアルタイムクロック)とが搭載されている。MPU92とRTC97とは、信号線を介して相互通信可能に接続されている。
MPU92は、CPU92x、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。CPU92xは、主側ROM63に記憶されている各種制御プログラムを実行する。ROM93は、CPU92xにより実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等を記憶するメモリである。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル等が記憶された各種テーブル記憶エリアが設けられている。RAM94は、CPU92xが制御プログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種のフラグが記憶される各種フラグ記憶エリア94aや、後述する起動日時情報が記憶される起動日時情報記憶エリア94b等が設けられている。なお、CPU92x、ROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
RTC97は、現在の日時を計時することができる機能を有しており、RTC制御部97aと、レジスタ97bと、RTC用電源97cとを有している。
RTC制御部97aは、レジスタ97bを利用(制御)して、現在の日時の計時など各種の制御を行う。レジスタ97bは、複数のレジスタからなるレジスタテーブルを有しており、このレジスタテーブルには、計時レジスタ97b1と、起動日時情報記憶エリア97b2とが含まれている。
計時レジスタ97b1は、現在の日時を計時するためのレジスタであり、現在日時情報としてのレジスタ値が1秒毎に更新される。本実施形態では、計時レジスタ97b1における現在日時情報には、現在の「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」を特定可能な情報が含まれている。
RTC用電源97cは、パチンコ機10の電源とは異なるRTC97専用の電源であり、パチンコ機10の電源が断たれた電断状態でもRTC制御部97a及びレジスタ97bに電力を供給することができる。したがって、計時レジスタ97b1は、電断状態であっても現在日時情報を更新可能である。本実施形態では、RTC用電源97cには、ボタン型電池が用いられている。
音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bは、パチンコ機10が起動した直後のタイミングで、計時レジスタ97b1にて計時されている現在日時情報が書き込まれる記憶領域である。以下では、計時レジスタ97b1から読み込まれて起動日時情報記憶エリア94bに書き込まれた現在日時情報を、起動日時情報と呼ぶ。本実施形態では、起動日時情報記憶エリア94bに記憶される起動日時情報には、パチンコ機10が起動した後の所定のタイミングにおける「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」を特定可能な情報が含まれている。計時レジスタ97b1にて計時されている現在日時情報が起動日時情報記憶エリア94bに起動日時情報として書き込まれる処理の詳細については後述する。
音声発光制御基板91には、入出力ポートがそれぞれ設けられている。音声発光制御基板91の入力側には主制御装置60及び演出操作ボタン24が接続されており、MPU92は、主制御装置60から各種コマンドを受信し、演出操作ボタン24から所定の信号を受信する。音声発光制御基板91の出力側には、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《3-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
本実施形態では、パチンコ機10の主制御装置60は、当該パチンコ機10の主制御装置60等の各装置に対して供給される駆動電圧を監視する電源監視処理を実行しており、駆動電圧が所定値未満となったと判定した場合に、電力の供給が断たれたことに対応するための処理である主側電断処理を実行する。主側電断処理は、主側CPU62xのレジスタを主側RAM64に退避させる等の処理である。主側電断処理の詳細については後述する。
そして、本実施形態では、駆動電圧が所定値未満となったと判定した場合に、当該主側電断処理に先立って、当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に操作されたことによって駆動電圧が低下したのか、それとも、停電や、電源スイッチ85aがON状態のまま当該パチンコ機10が設置されている島設備の電源スイッチ(以下、島電源スイッチとも呼ぶ)がON状態からOFF状態に操作されたことによって駆動電圧が低下したのかを判定する。
図86は、本実施形態のパチンコ機10が備える電源スイッチ85aの周辺を模式的に示す説明図である。図86(A)は、電源スイッチ85aがOFF状態になっている様子を示しており、図86(B)は、電源スイッチ85aがON状態となっている様子を示している。本実施形態では、電源スイッチ85aは、操作ボタンの両端を交互に押すことによって電気回路の接続/遮断を行うロッカースイッチが採用されている。なお、電源スイッチ85a自体の構造は、一般的なロッカースイッチと同様であるため、図86においては電源スイッチ85a自体の接点部分等の詳細な構造については省略されている。
図86に示すように、本実施形態では、電源スイッチ85aがOFF状態になっているのかON状態になっているのかを検出可能な電源スイッチ状態検出センサー85bが設けられている。本実施形態では、電源スイッチ状態検出センサー85bは、押しボタン式のモーメンタリ動作の電気接点式センサー(スイッチ)が採用されており、電源スイッチ85aがON状態の場合には押下されて接点が閉じられてHighレベル信号を出力し、一方、電源スイッチ85aがOFF状態の場合には接点が開放されてLowレベル信号を出力する。主側MPU62は、この電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に基づいて、電源スイッチ85aの状態(OFF状態かON状態か)を判定することができる。
なお、電源スイッチ85aとしては、上記のロッカースイッチに限らず、種々の形式のスイッチを採用することができる。例えば、図87に示すように、操作部分がレバー状(棒状)のトグルスイッチや、図88に示すように、操作部分が回転式のロータリースイッチ等の種々のスイッチを採用することができる。図87(A)は、トグルスイッチを採用した電源スイッチ85a2がOFF状態になっている様子を示しており、図87(B)は、電源スイッチ85a2がON状態となっている様子を示している。図88(A)は、ロータリースイッチを採用した電源スイッチ85a3がOFF状態になっている様子を示しており、図88(B)は、電源スイッチ85a3がON状態となっている様子を示している。このように、パチンコ機10の電源スイッチ85aとしては、上記のロッカースイッチに限らず、種々の形式のスイッチを採用することができる。なお、上記図86と同様に、トグルスイッチ自体の接点部分等の詳細な構造及びロータリースイッチ自体の接点部分等の詳細な構造については省略されている。
また、電源スイッチ状態検出センサー85bとしては、上記の電気接点式センサーに限らず、種々のセンサーを採用することができる。例えば、光学式センサー(フォトスイッチ)や、磁気式センサー等の種々のスイッチを採用することができる。
また、図86、図87及び図88に示した例では、電源スイッチ状態検出センサー85bは、電源スイッチ85aのON状態を検出する構成(電源スイッチ85aのON状態でONとなってHighレベル信号を出力する構成)であるが、他の例として、電源スイッチ85aのOFF状態を検出する構成(電源スイッチ85aのOFF状態でONとなってHighレベル信号を出力する構成)としてもよい。さらに、電源スイッチ85aのON状態でONとなる位置と、電源スイッチ85aのOFF状態でONとなる位置との両方に電源スイッチ状態検出センサー85bを設ける構成としてもよい。この構成によれば、電源スイッチ85aの状態の検出精度を向上させることができる。なお、この構成において、2つの電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に矛盾が生じた場合にはエラーを報知する構成としてもよい。
主側MPU62の制御の話に戻す。
主側MPU62は、駆動電圧が所定値未満となった場合に、電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に基づいて電源スイッチ85aの状態がON状態であるのかOFF状態であるのかを判定し、電源スイッチ85aがON状態であると判定した場合には、主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグをONにした上で、上述した主側電断処理を実行する。主側異常電断フラグは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったのかOFF状態であったのかを、次の電源投入時に判定するためのフラグである。具体的には、主側異常電断フラグは、電源投入時に、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合にはONとなっており、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合にはOFFとなっている。
なお、本実施形態では、電源装置85にバックアップ電源としてのコンデンサ87が設けられており、商用電源からの電力の供給が断たれた後は、コンデンサ87からの電力供給に切り替わる。したがって、駆動電圧が所定値未満となった後であっても、主側電断処理を完了させるために必要な電力は確保される。また、主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグの状態も次の起動時まで保持される。なお、変形例として、主側電断処理を完了させるために必要な電力を確保するためのコンデンサ(主側電断処理用コンデンサ)と、主側RAM64の状態を保持(バックアップ)するためのコンデンサ(主側RAMバックアップ用コンデンサ)とが別々に設けられている構成としてもよい。この構成において、主側電断処理用コンデンサは、例えば、電源装置85に設けられており、主制御装置60全体に電力を供給する構成としてもよい。また、主側RAMバックアップ用コンデンサは、例えば、主側RAM64にのみ接続されており、当該RAM64にのみバックアップ電力を供給する構成としてもよい。
その後、本実施形態のパチンコ機10の主側MPU62は、電力の供給が開始された次の起動時に、主側異常電断フラグを参照することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったのか、それともON状態であったのかを判定する。そして、主側異常電断フラグがONではないと判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったと判定した場合には、正常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。正常電断コマンドは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったことを音声発光制御装置90に対して通知するためのコマンドである。
一方、主側異常電断フラグがONであると判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったと判定した場合には、異常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。異常電断コマンドは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことを音声発光制御装置90に対して通知するためのコマンドである。
音声発光制御装置90は、正常電断コマンドを受信した場合には、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをOFFにし、一方、異常電断コマンドを受信した場合には、音光側異常電断フラグをONにする。
このように、主側異常電断フラグ及び音光側異常電断フラグは、管理者等が電源スイッチ85aをON状態からOFF状態に変位させたことによって電断が発生し、その後に管理者等が電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させたことによって当該パチンコ機10が起動した場合にOFFとなっており、一方、電源スイッチ85aがON状態のまま、管理者等が島電源スイッチをON状態からOFF状態に変位させたり停電が発生したことによって電断が発生し、その後に管理者等が島電源スイッチをOFF状態からON状態に変位させたり停電が復旧たことによって当該パチンコ機10が起動した場合にONとなっている。
当該パチンコ機10の起動後、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグの状態に基づいて、各種の処理を実行する。
はじめに、RTC演出に関する処理について説明する。
本実施形態では、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがOFFの場合にはRTC演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、音光側異常電断フラグがONの場合にはRTC演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。すなわち、電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位したことによって電断が発生し、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位したことによって当該パチンコ機10が起動した場合にRTC演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、電源スイッチ85aがON状態のまま島電源スイッチがON状態からOFF状態に変位したり停電が発生したことによって電断が発生し、その後に島電源スイッチがOFF状態からON状態に変位したり停電が復旧したことによって当該パチンコ機10が起動した場合にRTC演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。RTC演出とは、現在の日時(現在の年、日付、時刻、曜日等)や、所定の日時からの経過時間等に基づいて実行される演出である。以下、本実施形態の具体的な説明に先立って、パチンコ機10が複数台設置されている遊技ホールについて説明し、その後、RTC演出について説明する。
一般的に、パチンコ機10が複数台設置されている遊技ホールでは、当該複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給を開始する。具体的には、複数のパチンコ機10がそれぞれの電源スイッチ85aがONになっている状態でいわゆる島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチをONにすると、当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給が開始される。
本実施形態では、パチンコ機10は、当該パチンコ機10への外部からの電力の供給が開始されたことに基づいて、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込み、当該読み込んだ現在日時情報を起動日時情報として音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bに記憶させる処理(以下では、「起動日時情報記憶処理」とも呼ぶ)を実行する。そして、起動日時情報記憶処理が実行された年月日及び時刻を含む起動日時情報と、RTC97の計時レジスタ97b1にて計時されている現在日時情報とに基づいて、起動日時情報記憶処理が実行されてからの経過時間である起動経過時間を算出し、算出した起動経過時間に基づいてRTC演出の実行を開始する。この構成を採用したことによる効果について説明する。
仮に、本実施形態とは異なり、起動日時情報記憶処理が実行されてからの起動経過時間ではなく、RTC97の計時レジスタ97b1において計時されている現在日時情報に基づいてRTC演出の実行を開始する構成(例えば、現在日時情報に含まれている時刻が11時00分00秒となったタイミングでRTC演出を開始する構成)を採用した場合について説明する。この構成において、島設備に設置されている各パチンコ機10の計時レジスタ97b1によって計時されている現在日時情報にずれが生じている場合(例えば、ある瞬間においてパチンコ機10Aの現在日時情報に含まれている時刻が11時00分00秒であり、パチンコ機10Bの現在日時情報に含まれている時刻が10時59分52秒である場合)には、RTC演出が開始されるタイミングが各パチンコ機10毎に異なってしまい、島設備に設置されている各パチンコ機10において一斉に(同時に)RTC演出が開始されることを期待していた遊技者に違和感を与えてしまうといった課題がある。
これに対して、本実施形態によれば、島設備に設置されている各パチンコ機10は、当該パチンコ機10への外部からの電力の供給が開始されたことに基づいて、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込み、当該読み込んだ現在日時情報を起動日時情報として起動日時情報記憶エリア94bに記憶させる起動日時情報記憶処理を実行する。したがって、例えば、遊技ホールの管理者が島電源スイッチをONにすると、当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給が開始され、当該島設備に設置されている各パチンコ機10は、一斉に(同時に)起動日時情報記憶処理を実行する。
そして、本実施形態によれば、島設備に設置されている各パチンコ機10は、起動日時情報記憶処理が実行された年月日及び時刻を含む起動日時情報と、RTC97の計時レジスタ97b1において計時されている現在日時情報とに基づいて、起動日時情報記憶処理が実行されてからの起動経過時間を算出する。上述したように、当該島設備に設置されている各パチンコ機10は、一斉に(同時に)起動日時情報記憶処理を実行するので、各パチンコ機10において算出される起動日時情報記憶処理が実行されてからの起動経過時間は、各パチンコ機10のRTC97の計時レジスタ97b1において計時されている現在日時情報に含まれている時刻にずれが生じていたとしても、同一(又は略同一)となる。
そして、本実施形態によれば、島設備に設置されている各パチンコ機10は、算出した起動経過時間に基づいてRTC演出を開始するので、島設備に設置されている各パチンコ機10において一斉に(同時に)RTC演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、このような構成のパチンコ機10において、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給を開始した後、設定情報を変更させるなどの目的で一のパチンコ機10の電源スイッチ85aを個別にON状態からOFF状態に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させて設定変更モードを起動させた場合には、当該2回目の電力の供給の開始の際にも起動日時情報記憶処理が実行されてしまうので、当該島設備に設置されている他のパチンコ機10の起動経過時間とずれが生じてしまい、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出の開始のタイミングが当該他のパチンコ機10とずれてしまうといった課題が生じてしまう。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10は、当該他のパチンコ機10に対して1分程度遅れてRTC演出が開始されることになる。一般に、RTC演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本実施形態では、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位されて電力の供給が断たれ、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位されて起動した場合、すなわち、起動時に異常電断フラグがOFFである場合には、RTC演出を実行不可能な状態に設定する。この結果、例えば、設定変更モードで起動された一のパチンコ機10においてはRTC演出が実行されないので、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態のまま、島電源スイッチがON状態からOFF状態に変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFF状態からON状態に変位されたことによって起動した場合、すなわち、起動時に異常電断フラグがONである場合には、RTC演出を実行可能な状態に設定する。この結果、島設備に設置されている他のパチンコ機10と同一(又は略同一)のタイミングでRTC演出を実行させることが可能となる。
次に、据え置き示唆演出に関する処理について説明する。
本実施形態では、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがOFFの場合には据え置き示唆演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、音光側異常電断フラグがONの場合には据え置き示唆演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。すなわち、電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位したことによって電断が発生し、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位したことによって当該パチンコ機10が起動した場合に据え置き示唆演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、電源スイッチ85aがON状態のまま島電源スイッチがON状態からOFF状態に変位したり停電が発生したことによって電断が発生し、その後に島電源スイッチがOFF状態からON状態に変位したり停電が復旧したことによって当該パチンコ機10が起動した場合に据え置き示唆演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。以下、本実施形態の具体的な説明に先立って、据え置き示唆演出について説明する。
据え置き示唆演出とは、起動時(電源投入時)に設定情報が変更されなかった場合に実行され得る演出であり、今回の起動時に設定情報が変更されなかったこと(設定情報が据え置きされたこと)を示唆する演出である。本実施形態では、据え置き示唆演出として、演出操作ボタン24が手前に(遊技者側に)小さく移動した後に元の位置に戻る動作をする演出を採用する。ただし、据え置き示唆演出としては種々の態様の演出を採用することが可能であり、例えば、図柄表示装置41の表示面41aに特定のキャラクター(例えば特定の女性のキャラクター)を所定の表示態様で数秒程度表示する演出や、「設定が据え置きされたよ!」や「設定が据え置きされたかも!」といった文字列や音声によって設定情報が据え置きされたこと又は据え置きされた可能性があることを直接的に示唆する演出等を採用することができる。また、本実施形態では、据え置き示唆演出を実行するタイミングとして、電源投入後の1回目の遊技回(特別図柄の変動)の開始のタイミングを採用する。ただし、据え置き示唆演出を実行するタイミングとしては種々のタイミングを採用することが可能であり、例えば、電源投入後の所定回数目(例えば30回転目)の遊技回の開始のタイミングや、電源投入後の最初の特定の演出(例えば特定のスーパーリーチ演出)の実行のタイミング等を採用することができる。
このような構成によれば、遊技者は、据え置き示唆演出が実行されるか否かを確認することによって、当該パチンコ機10の今回の起動時に設定情報が据え置きされたか否か(すなわち設定情報が変更されたか否か)を予想することができる。より具体的には、例えば、ある遊技ホールにおいて大当たり当選の頻度の高いパチンコ機10が存在した場合に、遊技者は、当該パチンコ機10の設定情報が大当たりの当選確率の高い値(例えば設定6)に設定されているのではないかと予想することがある。そして、次の日に当該遊技ホールの当該パチンコ機10において当該遊技者が遊技を行なって、据え置き示唆演出が実行された場合には、当該遊技者は、前日の高設定が維持されているのではないかと予想することができる。したがって、本構成によれば、遊技者に、パチンコ機10の設定情報が前日から据え置きされたか否かを予想する楽しみを提供することができる。
しかしながら、上述した本実施形態の構成を採用せずに、起動時(電源投入時)に設定情報が変更されなかった場合には、音光側異常電断フラグの状態に関わらず、据え置き示唆演出を実行可能な構成を採用すると、以下に説明する課題が生じる。
例えば、ある遊技ホールにおいて、設定6で稼動している特定のパチンコ機10(以下、特定パチンコ機10と呼ぶ)が存在しており、ある遊技者が、当該特定パチンコ機10において大量の出玉を獲得したとする。そうすると、当該遊技者や、当該大量の出玉を見ていた他の遊技者は、当該特定パチンコ機10が高設定の台なのではないかと認識することになる。
その後、当該遊技ホールの営業終了後に、当該遊技ホールの悪意のある管理者が、島電源スイッチをON状態からOFF状態に変位させることによって当該島設備に設置されている当該特定パチンコ機10を含む複数のパチンコ機10への電力の供給を断つ。そして、次の営業日の営業開始前に、当該管理者が、当該島電源スイッチをOFF状態からON状態に変位させることによって当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10への電力の供給を開始させる。その後、当該管理者が、当該特定パチンコ機10の電源スイッチ85aをON状態からOFF状態に変位させることによって当該特定パチンコ機10への電力の供給を一旦断ち、その後、当該特定パチンコ機10に対して設定変更モードを起動させるための操作をしつつ電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させることによって設定変更モードで起動させ、当該設定変更モードにおいて設定情報を6から1に変更する。そして、再び当該特定パチンコ機10の電源スイッチ85aをON状態からOFF状態に遷移させることによって当該特定パチンコ機10への電力の供給を再び断つ。その後、当該管理者が再度当該特定パチンコ機10の電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させて当該特定パチンコ機10を通常起動させると(設定情報は1のまま)、当該パチンコ機10は据え置き示唆演出を実行可能な状態となる。
そして、当該遊技ホールの営業が開始され、前日(または前営業日)に大量の出玉を獲得していた遊技者または当該大量の出玉を見ていた他の遊技者が、当該特定パチンコ機10において遊技を行って、据え置き示唆演出が実行された場合には、当該遊技者が、当該特定パチンコ機10が前日(または前営業日)と同じ高設定の状態のまま据え置きされている(変更されていない)と誤認してしまうことがある。
すなわち、遊技ホールの管理者の運用次第では、パチンコ機10において実際には設定情報が前日(または前営業日)のものから変更されているにもかかわらず、据え置き示唆演出が実行可能な状態となってしまい、遊技者が欺かれてしまう可能性があるという課題が生じる。
そして、上記のように、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、パチンコ機10が個別の電源スイッチ85aの操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から設定情報が変更されている可能性が高い。
そこで、本実施形態では、上述したように、起動時に音光側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位されて電力の供給が断たれ、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位されて起動した場合には、据え置き示唆演出を実行不可な状態に設定する処理を実行する。このような構成によれば、上記の遊技ホールのように運用された場合であっても、当該特定パチンコ機10において据え置き示唆演出が実行されないので、遊技者が欺かれてしまうことを抑制することができる。
《3-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90において実行される処理について説明する。
次に、本実施形態の主制御装置60の主側MPU62が実行する処理の一例について具体的に説明する。
本実施形態の主側MPU62は、メイン処理とタイマ割込み処理とを実行する。メイン処理は、電源投入後に実行する処理である。
図89は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が電源投入時に実行するメイン処理を示すフローチャートである。
ステップSr0101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、主側CPU62xのスタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声発光制御装置90、表示制御装置100、払出制御装置70等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。そして、主側RAM64へのアクセスを許可する。その後、ステップSr0102に進み、内部機能レジスタの設定処理を実行する。その後、ステップSr0103に進む。
ステップSr0103では、主側異常電断フラグがONであるか否かを判定する。上述したように、主側異常電断フラグは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったのかOFF状態であったのかを、次の電源投入時に判定するためのフラグである。具体的には、主側異常電断フラグは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合にはONとなっており、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合にはOFFとなっている。
ステップSr0103において、主側異常電断フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0103:NO)、ステップSr0104に進み、正常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、後述するステップSr0106に進む。
一方、ステップSr0103において、主側異常電断フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0103:YES)、ステップSr0105に進み、異常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、ステップSr0106に進む。なお、正常電断コマンド及び異常電断コマンドは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(電断の種別)を音声発光制御装置90に通知するためのコマンドであるため、電断種別コマンドとも呼ぶ。
ステップSr0106では、復電フラグがONであるか否かを判定する。
ここで復電フラグについて説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされた場合や停電が発生した場合には、主側CPU62xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を主側RAM64の所定の領域に退避させる。そして、これらの情報の主側RAM64への退避が完了した場合に、復電フラグをONにするとともに、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を主側RAM64に記憶する。このように、復電フラグは、前回の電断時の状態に復帰させるための情報が主側RAM64に記憶されているか否かを電源投入時に識別するためのフラグである。なお、商用電源からの電力の供給が断たれた後は、コンデンサ等のバックアップ電源からの電力供給によって上述した退避処理やRAM判定値算出処理等を実行可能である。
ステップSr0106において、復電フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0106:YES)、ステップSr0107に進み、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値を算出する。本実施形態では、RAM判定値として、主側RAM64のチェックサム値を算出する。その後、ステップSr0108に進み、算出したRAM判定値(チェックサム値)が正常であるか否か、すなわち、算出したRAM判定値(チェックサム値)と主側RAM64に記憶されているRAM判定値(チェックサム値)とが一致するか否かを判定する。ステップSr0108において、RAM判定値が正常であると判定した場合には(ステップSr0108:YES)、ステップSr0109に進む。
ステップSr0109では、主側RAM64に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定される設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、設定情報が「1」から「6」までの範囲内の数値である場合には、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定し、一方、設定情報として「0」や「7」が格納されている場合や、ノイズ等によって数値以外の情報が格納されている場合には、設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定する。ステップSr0109において、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr0109:YES)、ステップSr0110に進む。
一方、上述したステップSr0106において復電フラグがONではないと判定した場合(ステップSr0106:NO)、上述したステップSr0108においてRAM判定値が正常ではないと判定した場合(ステップSr0108:NO)、及び、上述したステップSr0109において設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSr0109:NO)には、ステップSr0118に進み、RAM異常フラグをONにする。すなわち、RAM異常フラグは、復電フラグがOFFである場合、RAM判定値が正常ではない場合、設定情報が所定の範囲内の数値ではない場合のいずれかの場合にONになるフラグであり、主側RAM64に記憶されている情報が正常ではない状態であることを示すフラグである。
以下では、RAM異常フラグがONにならなかった場合に実行する処理の流れについて説明し、その後、RAM異常フラグがONになった場合に実行する処理の流れについて説明する。
ステップSr0110では、設定変更中フラグがONであるか否かを判定する。設定変更中フラグは、後述する設定変更処理(設定変更モード)の開始の際にONとなり、設定変更処理(設定変更モード)の終了の際にOFFになるフラグである。ここで、ステップSr0110において設定変更中フラグがONとなっている状況とは、本パチンコ機10の前回の電源投入時に、後述する設定変更処理(設定変更モード)が実行され、当該設定変更処理(設定変更モード)の実行中に当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされたり停電が発生したことにより、当該設定変更中フラグがONとなったまま維持されている状況である。
ステップSr0110において設定変更中フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0110:YES)、ステップSr0121に進み、設定変更処理(設定変更モード)を実行する。設定変更処理(設定変更モード)では、情報表示部45zに抽選設定の設定情報を表示させる処理を実行するとともに、抽選設定の設定情報の変更を受け付ける処理を実行する。すなわち、設定変更モードは、管理者等が当該パチンコ機10の抽選設定の設定情報を変更することが可能なモードである。設定変更処理(設定変更モード)の詳細については後述する。一方、ステップSr0110において設定変更中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0110:NO)、ステップSr0111に進む。
ステップSr0111では、RAMクリアスイッチ66aがONであるか否かを判定する。ステップSr0111において、RAMクリアスイッチ66aがONではないと判定した場合には(ステップSr0111:NO)、ステップSr0112進み、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであるか否かを判定する。なお、「設定用の鍵がON」とは、設定用の鍵が設定用鍵挿入部66b(鍵穴)に挿入されてON側に位置していることを意味する。また、枠開放スイッチは、内枠13が外枠11に対して開放状態であるときにONとなるスイッチであり、扉開放スイッチは、前扉枠14が内枠13に対して開放状態であるときにONとなるスイッチである。
ステップSr0112において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも1つがONではないと判定した場合には(ステップSr0112:NO)、ステップSr0113に進む。
ステップSr0113では、設定確認中フラグがONであるか否かを判定する。設定確認中フラグは、後述する設定確認処理(設定確認モード)の開始の際にONとなり、設定確認処理(設定確認モード)の終了の際にOFFになるフラグである。ここで、ステップSr0113において設定確認中フラグがONとなっている状況とは、本パチンコ機10の前回の電源投入時に、後述する設定確認処理(設定確認モード)が実行され、当該設定確認処理(設定確認モード)の実行中に当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされたり停電が発生したことにより、当該設定確認中フラグがONとなったまま維持されている状況である。
ステップSr0113において、設定確認中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0113:NO)、ステップSr0114に進み、通常起動コマンドを音声発光制御装置90に送信する。通常起動コマンドは、RAM異常であると判定されず、かつ、後述する設定変更処理、設定確認処理、RAMクリア処理のいずれの処理も実行しない通常の状態でパチンコ機10(主制御装置60)が起動したことを示すコマンドである。音声発光制御装置90は、通常起動コマンドを受信すると、当該パチンコ機10が通常の状態で起動したことを報知する処理を実行する。具体的には、本実施形態では、「通常起動します」といった音声をスピーカー46から出力させる。ステップSr0114を実行した後、後述するステップSr0116に進む。
一方、上述したステップSr0112において設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合(ステップSr0112:YES)、及び、ステップSr0113において設定確認中フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0113:YES)、ステップSr0115に進む。すなわち、パチンコ機10の電源投入時にRAMクリアスイッチ66aがOFFとなっており、かつ、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONである場合、及び、パチンコ機10の前回の電源投入時に設定確認処理(設定確認モード)が実行され、当該設定確認処理(設定確認モード)の実行中に当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされたり停電が発生したことにより、当該設定確認中フラグがONとなったまま維持されている場合に、ステップSr0115に進む。
ステップSr0115では、設定確認処理を実行する。設定確認処理(設定確認モード)では、情報表示部45zに現在の抽選設定の設定情報を表示させる処理を実行する。すなわち、設定確認モードは、管理者等が当該パチンコ機10の現在の抽選設定の設定情報を確認することが可能なモードである。設定確認処理(設定確認モード)の詳細については後述する。ステップSr0115を実行した後、ステップSr0116に進む。
ステップSr0116では、前回の電源OFF時の状態に復帰させる復電処理を実行する。具体的には、復電処理では、主側RAM64に保存されたスタックポインタの値を主側CPU62xのスタックポインタに書き込み、主側RAM64に退避されたデータを主側CPU62xのレジスタに復帰させることによって、主側CPU62xのレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる。ステップSr0116を実行した後、ステップSr0117に進み、主側RAM64の復電フラグをOFFにする。その後、後述するステップSr0126の処理に進む。
一方、上述したステップSr0111において、RAMクリアスイッチ66aがONであると判定した場合には(ステップSr0111:YES)、ステップSr0120に進み、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであるか否かを判定する。ステップSr0120において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合には(ステップSr0120:YES)、上述したステップSr0121に進み、上述した設定変更処理(設定変更モード)を実行する。その後、後述するステップSr0126に進む。一方、ステップSr0120において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも1つがONではないと判定した場合には(ステップSr0120:NO)、ステップSr0122に進む。
ステップSr0122では、上述したRAM異常フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr0122において、RAM異常フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0122:NO)、ステップSr0123に進み、RAMクリア処理を実行する。RAMクリア処理は、主側RAM64に記憶されている情報のうち、抽選設定の設定情報を除いて消去する(0クリアする)処理である。すなわち、RAMクリア処理が実行されると、遊技状態を示す各種フラグ情報や各種の制御情報等は消去されるが、抽選設定の設定情報は消去されず、設定情報はそのまま維持される。ステップSr0123を実行した後、ステップSr0124に進み、RAMクリア処理を実行したことを示すコマンドであるRAMクリアコマンドを音声発光制御装置90に送信する。後述するように、音声発光制御装置90は、RAMクリアコマンドを受信すると、上述したRAMクリア報知処理A、B1、B2のいずれかを開始する。ステップSr0124を実行した後、後述するステップSr0126に進む。
一方、ステップSr0122において、RAM異常フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0122:YES)、ステップSr0125に進み、主側RAM64が異常であることを示すコマンドであるRAM異常コマンドを音声発光制御装置90に送信する。後述するように、音声発光制御装置90は、RAM異常コマンドを受信すると、RAM異常報知処理を開始する。ステップSr0125を実行した後、ステップSr0126に進む。ただし、本説明の流れでは、RAM異常フラグはONになっていないため、上述したステップSr0125には進まない。
ステップSr0126では、情報表示部45zを構成する全ての発光部(セグメント発光部及びDP発光部)を点灯、点滅させる処理である点灯点滅処理を実行する。点灯点滅処理では、情報表示部45zを構成する全ての発光部を所定時間(例えば3秒間)点灯させ、その後、所定時間(例えば2秒間)同期して点滅させる。ステップSr0126を実行した後、ステップSr0127に進む。
ステップSr0127では、タイマ割込み処理の発生を許可する割込み許可設定を実行する。その後、無限ループを繰り返して待機するとともに、後述するタイマ割込み処理が定期的に(本実施形態では4ms毎に)実行される。
次に、ステップSr0118においてRAM異常フラグがONになった場合に実行する処理の流れについて説明する。
上述したように、ステップSr0106において復電フラグがONではないと判定した場合(ステップSr0106:NO)、ステップSr0108においてRAM判定値が正常ではないと判定した場合(ステップSr0108:NO)、及び、ステップSr0109において設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSr0109:NO)には、ステップSr0118に進み、RAM異常フラグをONにする。その後、ステップSr0119に進む。
ステップSr0119では、RAMクリアスイッチ66aがONであるか否かを判定する。ステップSr0119において、RAMクリアスイッチ66aがONであると判定した場合には(ステップSr0119:YES)、ステップSr0120に進み、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであるか否かを判定する。ステップSr0120において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合には(ステップSr0120:YES)、上述したステップSr0121に進み、上述した設定変更処理(設定変更モード)を実行する。その後、ステップSr0125に進む。一方、ステップSr0119においてRAMクリアスイッチ66aがONではないと判定した場合(ステップSr0119:NO)、及び、ステップSr0120において設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも1つがONではないと判定した場合(ステップSr0120:NO)には、ステップSr0122に進む。
ステップSr0122では、上述したRAM異常フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr0122において、RAM異常フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0122:NO)、ステップSr0123に進み、上述したRAMクリア処理を実行する。ステップSr0123を実行した後、ステップSr0124に進み、RAMクリア処理を実行したことを示すコマンドであるRAMクリアコマンドを音声発光制御装置90に送信する。ステップSr0124を実行した後、ステップSr0125に進む。ただし、本説明の流れでは、RAM異常フラグはONになっているため、上述したステップSr0123には進まない。
一方、ステップSr0122において、RAM異常フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0122:YES)、ステップSr0125に進み、主側RAM64が異常であることを示すコマンドであるRAM異常コマンドを音声発光制御装置90に送信する。ステップSr0125を実行した後、ステップSr0126に進む。
ステップSr0126では、上述した点灯点滅処理を実行する。ステップSr0126を実行した後、ステップSr0127に進み、タイマ割込み処理の発生を許可する割込み許可設定を実行する。その後、無限ループ処理を繰り返して待機するとともに、後述するタイマ割込み処理が定期的に(本実施形態では4ms毎に)実行される。
以上説明したように、本実施形態においては、設定変更処理(設定変更モード)を実行させるための操作は、RAMクリアスイッチ66aを押下した状態とし(ON状態とし)、かつ、設定用の鍵(鍵穴)、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てをONにした状態で、電源スイッチ85aをONにする操作である。また、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作は、RAMクリアスイッチ66aを押下していない状態とし(OFF状態とし)、かつ、設定用の鍵(鍵穴)、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てをONにした状態で、電源スイッチ85aをONにする操作である。また、RAMクリア処理を実行させるための操作は、RAMクリアスイッチ66aを押下した状態とし(ON状態とし)、かつ、設定用の鍵(鍵穴)、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチのいずれかをOFFにした状態で、電源スイッチ85aをONにする操作である。
以下に、上述したメイン処理が実行されることによって実現される処理の流れの一例をまとめて説明する。
・電力の供給が開始された際に、主側異常電断フラグがONであるか否かを判定し(ステップSr0103)、主側異常電断フラグがOFFであると判定した場合には(ステップSr0103:NO)、正常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信し(ステップSr0104)、一方、主側異常電断フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0103:YES)、異常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する(ステップSr0105)。その後は以下に示す処理の流れのいずれかとなる。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定するが(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、設定変更処理(設定変更モード)を実行させるための操作が行なわれていた場合には、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かに関わらず、また、設定確認中フラグの状態に関わらず、設定変更処理(設定変更モード)を実行する(ステップSr0121)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0110:YES)、設定変更処理(設定変更モード)を実行させるための操作、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作、及び、RAMクリア処理を実行させるための操作が行なわれているか否かに関わらず、設定変更処理(設定変更モード)を実行する(ステップSr0121)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONではないと判定し(ステップSr0110:NO)、RAMクリア処理を実行させるための操作が行なわれていた場合には(ステップSr0111:YES、ステップSr0120:NO、ステップSr0122:NO)、設定確認中フラグの状態に関わらず、RAMクリア処理を実行し(ステップSr0123)、RAMクリアコマンドを送信する(ステップSr0124)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONではないと判定し(ステップSr0110:NO)、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作が行なわれていた場合には(ステップSr0111:NO、ステップSr0112:YES)、設定確認処理(設定確認モード)を実行する(ステップSr0115)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONではないと判定し(ステップSr0110:NO)、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作が行なわれていない場合であっても、設定確認中フラグがONであった場合には(ステップSr0113:YES)、設定確認処理(設定確認モード)を実行する(ステップSr0115)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していると判定してRAM異常フラグをONにした場合には(ステップSr0118)、RAMクリア処理を実行させるための操作が行なわれていた場合であっても、RAMクリア処理を実行せず、RAM異常コマンドを送信する(ステップSr0125)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していると判定してRAM異常フラグをONにした場合には(ステップSr0118)、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作が行なわれていた場合であっても、設定確認処理(設定確認モード)を実行せず、RAM異常コマンドを送信する(ステップSr0125)。
次に、図89のステップSr0121に示した設定変更処理の詳細について説明する。
図90は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する設定変更処理を示すフローチャートである。
ステップSr0201では、設定変更モードを開始したことを示すコマンドである設定変更モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、設定変更モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信した後に、設定変更モードを開始したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定変更モードを開始したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に設定変更モード中のパチンコ機10の情報を表示する構成としてもよい。ステップSr0201を実行した後、ステップSr0202に進む。
ステップSr0202では、主側RAM64における設定変更中フラグをONにする。設定変更中フラグは、上述したように、設定変更処理(設定変更モード)が開始されたことを示すフラグであるとともに、当該設定変更処理(設定変更モード)がまだ終了していないことを示すフラグである。ステップSr0202を実行した後、ステップSr0203に進む。
ステップSr0203では、設定変更開始時初期設定処理を実行する。設定変更開始時初期設定処理では、設定変更処理を開始するにあたって必要な初期設定を実行する。また、本実施形態では、設定変更開始時初期設定処理において、RAM異常フラグがONであるか否かを判定し、当該RAM異常フラグがONであると判定した場合には、当該RAM異常フラグをOFFにする。ステップSr0203を実行した後、ステップSr0204に進む。
ステップSr0204では、主側RAM64に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、更新用設定情報として保存する。具体的には、本実施形態では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、当該読み込んだ設定情報を、主側RAM64の設定情報記憶領域以外の他の領域である更新用設定情報記憶領域に記憶する(コピーする)。ステップSr0204を実行した後、ステップSr0205に進む。
ステップSr0205では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報を読み込み、当該読み込んだ更新用設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を開始する。具体的には、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に、設定変更モードの実行中であることを示す「set.」という文字列の点灯表示を開始させ、右端の7セグメント表示器に、更新用設定情報の点灯表示を開始させるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部の点滅表示を開始させる。ステップSr0205を実行した後、ステップSr0206に進む。
ステップSr0206では、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定される設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、更新用設定情報が「1」から「6」までの範囲内の数値であるか否かを判定する。ステップSr0206において、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr0206:YES)、ステップSr0208に進む。一方、ステップSr0206において、更新用設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSr0206:NO)、例えば、更新用設定情報として「0」や「7」が格納されている場合や、ノイズ等によって数値以外の情報が格納されている場合には、ステップSr0207に進み、更新用設定情報を初期値に変更する。本実施形態では、更新用設定情報に初期値として「1」を格納する。その後、ステップSr0208に進む。
ステップSr0208では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側になっている期間中はHighレベルを示す信号であって、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側になっている期間中はLowレベルを示す信号を監視しており、当該信号がHighレベルからLowレベルに立ち下がる立下がりエッジを検出した場合に、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側になったと判定する。ステップSr0208において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行していないと判定した場合には(ステップSr0208:NO)、ステップSr0209に進み、設定変更用スイッチ66cが押下されたか否かを判定する。ステップSr0209において、設定変更用スイッチ66cが押下されたと判定した場合には(ステップSr0209:YES)、ステップSr0210に進み、更新用設定情報を更新する。具体的には、更新用設定情報として格納されている数値情報に1を加算する。ただし、更新用設定情報として格納されている数値情報が「6」である状況において設定変更用スイッチ66cが押下された場合には当該数値情報は「1」に更新される。その後、上述したステップSr0206に戻り、更新した更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。一方、ステップSr0209において、設定変更用スイッチ66cが押下されていないと判定した場合には(ステップSr0209:NO)、ステップSr0210の処理を実行することなく、上述したステップSr0206に戻り、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。
上述したステップSr0208において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したと判定した場合には(ステップSr0208:YES)、ステップSr0211に進む。
ステップSr0211では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報が、設定情報記憶領域に記憶されている設定情報と同じであるか否かを判定する。ステップSr0211において、更新用設定情報が設定情報と同じではないと判定した場合(ステップSr0211:NO)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更された場合には、ステップSr0212に進み、設定変更済みフラグをONにする。設定変更済みフラグは、設定情報が変更されたか否かを、後述する設定変更モード終了コマンドを送信する際に判定するためのフラグである。ステップSr0212を実行した後、ステップSr0213に進む。一方、ステップSr0211において、更新用設定情報が設定情報と同じであると判定した場合(ステップSr0211:YES)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更されなかった場合には、ステップSr0212を実行することなく、ステップSr0213に進む。
ステップSr0213では、主側RAM64に記憶されている更新用設定情報を読み込み、設定情報として保存する。具体的には、本実施形態では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報を読み込み、当該読み込んだ更新用設定情報を、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶する(コピーする)。ステップSr0213を実行した後、ステップSr0214に進み、右端7セグメント表示器に、設定情報の点灯表示を開始させるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部の表示態様を点滅表示から点灯表示に切り替える。その後、ステップSr0215に進み、ウェイト処理を実行する。ウェイト処理では、2秒間、次の処理に進まずに待機する。この結果、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に「set.」という文字列が点灯表示された状態、及び、右端7セグメント表示器に、確定した設定情報が点灯表示されるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部が点灯表示された状態が2秒間継続する。その後、ステップSr0216に進み、設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を終了する。具体的には、情報表示部45zを構成する4つの7セグメント表示器を消灯状態に移行させる。その後、ステップSr0217に進む。
ステップSr0217では、上述した設定変更済みフラグがONであるか否かを判定する。ステップSr0217において、設定変更済みフラグがONではないと判定した場合(ステップSr0217:NO)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更されなかった場合には、ステップSr0218に進み、設定情報が変更されずに設定変更モードが終了したことを示すコマンドである設定変更モード終了コマンドAを音声発光制御装置90に送信する。その後、ステップSr0220に進む。一方、ステップSr0217において、設定変更済みフラグがONであると判定した場合(ステップSr0217:YES)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更された場合には、ステップSr0219に進み、設定情報が変更されて設定変更モードが終了したことを示すコマンドである設定変更モード終了コマンドBを音声発光制御装置90に送信する。その後、ステップSr0220に進む。
なお、設定変更モード終了コマンドA又はBを音声発光制御装置90に送信した後、設定変更モードを終了したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定変更モードを終了したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の設定変更モードが終了したことを示す情報を表示する構成としてもよい。
ステップSr0220では、RAMクリア処理を実行する。RAMクリア処理では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報以外の情報を消去する。すなわち、このRAMクリア処理が実行されると、上述した設定変更中フラグや設定変更済みフラグも消去される(OFFとなる)。
ステップSr0220を実行した後、本設定変更処理を終了する。なお、設定変更処理を実行した後、変更後の抽選設定の設定情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成とし、当該情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の変更後の抽選設定の設定情報を表示する構成としてもよい。
次に、図89のステップSr0115に示した設定確認処理の詳細について説明する。
図91は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する設定確認処理を示すフローチャートである。
ステップSr0301では、設定確認モードを開始したことを示すコマンドである設定確認モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、設定確認モード開始コマンドを受信すると、上述した設定確認モード実行中報知処理を開始する。
なお、設定確認モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信した後、設定確認モードを開始したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定確認モードを開始したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に設定確認モード中のパチンコ機10の情報を表示する構成としてもよい。ステップSr0301を実行した後、ステップSr0302に進む。
ステップSr0302では、主側RAM64における設定確認中フラグをONにする。設定確認中フラグは、上述したように、設定確認処理(設定確認モード)が開始されたことを示すフラグであるとともに、当該設定確認処理(設定確認モード)がまだ終了していないことを示すフラグである。ステップSr0302を実行した後、ステップSr0303に進む。
ステップSr0303では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を開始する。具体的には、上述したように、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に、設定確認モードの実行中であることを示す「sec.」という文字列の点灯表示を開始させ、右端7セグメント表示器に、設定情報の点灯表示を開始させるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部の点灯表示を開始させる。ステップSr0303を実行した後、ステップSr0304に進む。
ステップSr0304では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側になっている期間中はHighレベルを示す信号であって、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側になっている期間中はLowレベルを示す信号を監視しており、当該信号がHighレベルからLowレベルに立ち下がる立下がりエッジを検出した場合に、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したと判定する。ステップSr0304において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行していないと判定した場合には(ステップSr0304:NO)、再びステップSr0304を実行する。一方、ステップSr0304において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したと判定した場合には(ステップSr0304:YES)、ステップSr0305に進む。すなわち、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行するまでは無限ループを繰り返してステップSr0305に進まず、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行するとステップSr0305に進む。
ステップSr0305では、抽選設定の設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を終了する。具体的には、情報表示部45zを構成する4つの7セグメント表示器を消灯状態に移行させる。この結果、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に「sec.」という文字列が点灯表示された状態、及び、右端7セグメント表示器に設定情報が点灯表示されるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部が点灯表示された状態が、設定確認モードが開始されてから、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側に移行するまで継続する。ステップSr0305を実行した後、ステップSr0306に進む。
ステップSr0306では、主側RAM64における設定変更中フラグをOFFにする。その後、ステップSr0307に進む。
ステップSr0307では、設定確認モードを終了したことを示すコマンドである設定確認モード終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。後述するように、音声発光制御装置90は、設定確認モード終了コマンドを受信すると、設定確認モード実行中報知処理を終了させ、その後、上述した設定確認モード終了後報知処理を30秒間実行する。
ステップSr0307を実行した後、本設定確認処理を終了する。なお、設定確認モード終了コマンドを音声発光制御装置90に送信した後、設定確認モードを終了したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定確認モードを終了したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の設定確認モードが終了したことを示す情報を表示する構成としてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、パチンコ機10の電源スイッチ85aがONにされて当該パチンコ機10が起動すると、上述した通常起動コマンド、RAM異常コマンド、RAMクリアコマンド、設定変更モード開始コマンド、設定確認モード開始コマンドの5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドが主制御装置60から音声発光制御装置90へ向けて送信される。これらの5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信した音声発光制御装置90は、受信したコマンドの種別に基づいて、主制御装置60がどのような態様で起動したのか(どのような種別の起動処理を実行したのか)を把握することができる。すなわち、上述した通常起動コマンド、RAM異常コマンド、RAMクリアコマンド、設定変更モード開始コマンド、設定確認モード開始コマンドの5個のコマンドは、主制御装置60が実行した起動処理の種別を示すコマンドであることから、これらの5個のコマンドをまとめて「起動種別コマンド」とも呼ぶ。
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば4msec周期)に起動される。
図92は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。ステップSr0401では、各種乱数更新処理を実行する。各種乱数更新処理では、主側RAM64における各カウンタ(当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4等)から現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報に1を加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに加算後の数値情報を上書きする処理を実行する。なお、読み出した数値情報が当該カウンタの最大値である場合には、読み出し元のカウンタに0を上書きする処理を実行する。ステップSr0401を実行した後、ステップSr0402に進む。
ステップSr0402では、電源監視処理を実行する。電源監視処理では、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧を監視しており、当該駆動電圧が所定値(例えば10ボルト)を下回ったと判定した場合には、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされた又は停電が発生したと判断して、主側CPU62xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を主側RAM64の所定の領域に退避させる。そして、これらの情報の主側RAM64への退避が完了した場合に、復電フラグをONにするとともに、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を主側RAM64に記憶する。その後、後述するステップSr0403には進まずに、供給される駆動電圧が低下して動作不能となるまで無限ループ処理を繰り返す。なお、本実施形態の電源装置85は、主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値を下回るまで低下した場合であっても、主制御装置60などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、上述したRAM判定値を主側RAM64に記憶するまでの処理を実行するに十分な時間が確保されている。また、後述するように、本実施形態では、駆動電圧が所定値を下回ったと判定した場合に、電源スイッチ85aがOFF状態であるか否かを判定し、電源スイッチ85aの状態がOFF状態ではないと判定した場合に、上述した主側異常電断フラグをONにする。
一方、ステップSr0402の電源監視処理において、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値を下回っていないと判定した場合には、そのままステップSr0403に進む。
ステップSr0403では、RAM異常フラグ又は遊技停止フラグの少なくとも一方がONであるか否かを判定する。RAM異常フラグは、上述したように、電源投入時に実行されるメイン処理において主側RAM64に記憶されている情報が正常ではないと判定された場合にONになるフラグである。遊技停止フラグは、不正検知処理において揺れや磁気を検出した場合に遊技の進行を停止させるためにONになるフラグである。ステップSr0403において、RAM異常フラグ及び遊技停止フラグの両方がONではないと判定した場合には(ステップSr0403:NO)、ステップSr0404に進む。一方、ステップSr0403において、RAM異常フラグ又は遊技停止フラグの少なくとも一方がONであると判定した場合には(ステップSr0403:YES)、ステップSr0404以降の処理を実行せずに、本タイマ割込み処理を終了する。すなわち、RAM異常フラグ又は遊技停止フラグの少なくとも一方がONである場合には、ステップSr0404以降の遊技の進行を可能とするための処理が実行されないこととなり、遊技の進行が可能な遊技進行モードには移行しない構成となっている。以下、遊技の進行を可能とするための処理であるステップSr0404以降の処理について説明する。
ステップSr0404では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部36c,34bに行うための処理を実行する。例えば、大入賞口36aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には可変入賞駆動部36cへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2始動口34の電動役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には電動役物駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。その後、ステップSr0405に進む。
ステップSr0405では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、入球信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。その後、ステップSr0406に進む。
ステップSr0406では、各入球検知センサー44a~44hから受信している信号を読み込むとともに、その読み込んだ情報に対応した処理を行うための入球検知処理を実行する。ステップSr0406を実行した後、ステップSr0407に進む。
ステップSr0407では、主側RAM64に設けられている所定のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。その後、ステップSr0408に進む。
ステップSr0408では、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。始動口用の入球処理では、第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球したと判定されたことに基づいて当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の値を取得するとともに、取得したカウンタ値をRAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶する。ステップSr0408を実行した後、ステップSr0409に進む。
ステップSr0409では、スルーゲート35への遊技球の入球(通過)に伴うスルーゲート用の入球処理を実行する。スルーゲート用の入球処理では、スルーゲート35に遊技球が入球(通過)したと判定されたことに基づいて電動役物開放カウンタC4の値を取得するとともに、取得したカウンタ値をRAM64の電役保留エリア64dに記憶する。ステップSr0409を実行した後、ステップSr0410に進む。
ステップSr0410では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選や、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。ステップSr0410を実行した後、ステップSr0411に進む。
ステップSr0411では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、遊技状態を開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどへ移行させる処理を実行する。ステップSr0411を実行した後、ステップSr0412に進む。
ステップSr0412では、電動役物34aを制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定(電動役物開放抽選)を行なうとともに、開放状態とすると判定した場合には電動役物34aを駆動制御する。ステップSr0412を実行した後、ステップSr0413に進む。
ステップSr0413では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技者によって操作ハンドル25が操作された際に遊技球を遊技領域PAに発射するための処理を実行する。ステップSr0413を実行した後、ステップSr0414に進む。
ステップSr0414では、扉監視処理を実行する。扉監視処理では、内枠13及び前扉枠14が開放した状態であるか否かを監視する。ステップSr0414を実行した後、ステップSr0415に進む。
ステップSr0415では、不正検知処理を実行する。不正検知処理では、揺れや磁気を監視しており、揺れや磁気を検知した場合には、警報音や「揺れを検知しました!」「磁気を検知しました!」といった音声をスピーカー46から出力させるとともに、各種ランプ47を最大輝度で点滅させる。また、不正検知処理では、揺れや磁気を検知した場合には、上述した遊技停止フラグをONにする。この結果、遊技停止フラグがONになった以後は、ステップSr0404~ステップSr0417までの処理の実行が回避されることになる。ステップSr0415を実行した後、ステップSr0416に進む。
ステップSr0416では、今回のタイマ割込み処理において送信対象として設定されたコマンドをサブ側の各制御装置に出力する(送信する)コマンド出力処理を実行する。例えば、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、これらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSr0416を実行した後、ステップSr0417に進む。
ステップSr0417では、遊技履歴情報を算出・表示するための遊技履歴用処理を実行する。遊技履歴用処理は、役物比率や出玉率等の遊技履歴情報を算出し、算出した遊技履歴情報を情報表示部45zに表示させるための処理である。ステップSr0417を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、図92のステップSr0402に示した電源監視処理の詳細について説明する。
図93は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する電源監視処理を示すフローチャートである。ステップSr0501では、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値(例えば10ボルト)未満であるか否かを判定する。ステップSr0501において、駆動電圧が所定値未満ではないと判定した場合には(ステップSr0501:NO)、そのまま本電源監視処理を終了する。一方、ステップSr0501において、駆動電圧が所定値未満であると判定した場合には(ステップSr0501:YES)、ステップSr0502に進み、電源スイッチ85aがOFF状態であるか否かを判定する。
ステップSr0502において、電源スイッチ85aがOFF状態であると判定した場合には(ステップSr0502:YES)、ステップS0503に進み、主側異常電断フラグをOFFにする。その後、後述するステップSr0505に進む。一方、ステップSr0502において、電源スイッチ85aがOFF状態ではないと判定した場合には(ステップSr0502:NO)、ステップSr0504に進み、主側異常電断フラグをONにする。その後、ステップSr0505に進む。
ステップSr0505では、電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する。電断発生コマンドは、駆動電圧が所定値未満となったことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。その後、ステップSr0506に進む。
ステップSr0506では、主側CPU62xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を主側RAM64の所定の領域に退避させる。その後、ステップSr0507に進み、主側CPU62xのスタックポインタに格納されている情報を主側RAM64の所定の領域に保存する。その後、ステップSr0508に進み、復電フラグをONにする。その後、ステップSr0509に進み、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を主側RAM64に記憶する。その後、ステップSr0510に進み、RAMアクセスを禁止した後、供給される駆動電圧が低下して動作不能となるまで無限ループ処理を繰り返す。
なお、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値未満であると判定された場合に実行されるステップSr0505からステップSr0510までの処理が、上述した主側電断処理に相当する。
[始動口用の入球処理]
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図92:Sr0408)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図94は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSr0601では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSr0601において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sr0601:YES)、ステップSr0602に進み、払出制御装置70に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSr0603に進む。
ステップSr0603では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSr0604に進む。
ステップSr0604では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSr0609に進む。
ステップSr0601において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sr0601:NO)、ステップSr0605に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサーの検知状態により判定する。
ステップSr0605において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sr0605:YES)、ステップSr0606に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSr0607に進む。一方、ステップSr0605において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sr0605:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSr0607では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSr0608に進む。
ステップSr0608では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSr0609に進む。
ステップSr0609では、上述したステップSr0604又はステップSr0608において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSr0609において、始動保留個数Nが上限値未満ではない場合(Sr0609:NO)、すなわち、始動保留個数Nが上限値以上である場合には、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSr0609において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sr0609:YES)、ステップSr0610に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSr0611に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSr0612に進む。
ステップSr0612では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSr0610において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSr0610において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSr0610において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSr0612を実行した後、ステップSr0613に進む。
ステップSr0613では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定され得る設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、設定情報が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」のいずれかの数値であるか否かを判定する。ステップSr0613において、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr0613:YES)、ステップSr0614に進む。
ステップSr0614では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSr0614を実行した後、ステップSr0615に進む。
ステップSr0615では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSr0615を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSr0613において、設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合、例えば、ノイズ等の影響によって主側RAM64の設定情報記憶領域に「7」や「B」といった設定情報としてはとり得ない値が記憶されていると判定した場合には(ステップSr0613:NO)、上述したステップSr0614の先判定処理を実行せずステップSr0616に進み、異常保留コマンドを設定する。異常保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生した時点において、設定情報が所定の範囲内の数値ではなかったことを示すコマンドである。異常保留コマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSr0616を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
[先判定処理]
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図94:Sr0614)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図95は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSr0701では、始動口用の入球処理(図94)における始動口への遊技球の入球によって記憶エリアに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップSr0702に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無を判定することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSr0702において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点における抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sr0702:YES)、ステップSr0703に進み、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。上述したように、本実施形態のパチンコ機10の主制御装置60は、「抽選設定1」から「抽選設定6」までの6段階の抽選設定のそれぞれに対応した6種類の低確率モード用の当否テーブルを備えており、主側MPU62は、抽選設定を示す設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。具体的には、例えば、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報の値が「1」である場合には、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSr0705に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。なお、6種類の低確率モード用の当否テーブルの一例については、既に態様57において説明したため、ここでは説明を省略する。
一方、ステップSr0702において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点における抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sr0702:NO)、ステップSr0704に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSr0705に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。なお、本実施形態では、抽選設定にかかわらず1種類の高確率モード用の当否テーブルを参照する構成としたが、低確率モード用の当否テーブルと同様に、抽選設定に対応した数の高確率モード用の当否テーブルを用意し、抽選設定に対応した高確率モード用の当否テーブルを参照する構成としてもよい。
ステップSr0705において、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sr0705:YES)、ステップSr0706に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに記憶された大当たり種別カウンタC2の値を読み出す。その後、ステップSr0707に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSr0707を実行した後、ステップSr0708に進む。
ステップSr0708では、振分テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSr0708において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sr0708:YES)、ステップSr0709に進み、先判定処理結果記憶エリア64fに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSr0708において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sr0708:NO)、ステップSr0710に進み、先判定処理結果記憶エリア64fに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSr0705において、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sr0705:NO)、ステップSr0711に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値を読み出す。その後、ステップSr0712に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSr0713に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回読み出したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSr0713において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sr0713:YES)、ステップSr0714に進み、先判定処理結果記憶エリア64fにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSr0713において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sr0713:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
[スルーゲート用の入球処理]
次に、スルーゲート用の入球処理について説明する。スルーゲート用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図92:Sr0409)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図96は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行するスルーゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSr0801では、遊技球がスルーゲート35に入球(通過)したか否かを判定する。ステップSr0801において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sr0801:YES)、ステップSr0802に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSr0801において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sr0801:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSr0802において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sr0802:YES)、ステップSr0803に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSr0804に進む。
ステップSr0804では、ステップSr0401(図92)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64cの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに記憶する。その後、スルーゲート用の入球処理を終了する。
一方、ステップSr0802において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sr0802:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を記憶することなく、スルー用の入球処理を終了する。
[遊技回制御処理]
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図92:ステップSr0410)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図97は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSr0901では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSr0901において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sr0901:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSr0902以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSr0901において、開閉実行モード中ではないと判定した場合には(Sr0901:NO)、ステップSr0902に進む。
ステップSr0902では、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eにおける変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。変動表示中フラグは、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSr0902において、メイン表示部45が変動表示中ではないと判定した場合には(Sr0902:NO)、ステップSr0903~ステップSr0905の遊技回開始用処理に進む。ステップSr0903では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSr0903において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sr0903:YES)、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSr0903において、合計保留個数CRNが「0」でないと判定した場合には(Sr0903:NO)、ステップSr0904に進む。
ステップSr0904では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されているデータを変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSr0905に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSr0905では、メイン表示部45における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。その後、ステップSr0906に進む。
ステップSr0906では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードにおいて実行された遊技回の数をカウントするためのカウンタである。ステップSr0906を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSr0902において、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には(Sr0902:YES)、ステップSr0907に進む。
ステップSr0907では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSr0907では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64d)に記憶されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、後述する変動時間の設定処理(図101)において設定される。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSr0907において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sr0907:NO)、ステップSr0908に進み、変動表示用処理を実行する。変動表示用処理は、今回の遊技回に係る結果表示部における表示態様を変更する処理である。ステップSr0908を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
ステップSr0907において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sr0907:YES)、ステップSr0909に進み、変動終了処理を実行する。変動終了処理では、後述する当たり判定処理(図100)において決定された停止図柄を、今回の遊技回の結果としてメイン表示部45に停止表示させる。ステップSr0909を実行した後、ステップSr0910に進む。
ステップSr0910では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eに記憶されているいずれかの大当たりフラグがONであるか否かを判定する。大当たりフラグは、後述する当たり判定処理(図100)において大当たりに当選した場合にONにされるフラグである。ステップSr0910において、いずれかの大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sr0910:YES)、ステップSr0911に進み、開閉実行モードフラグをONにする。その後、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSr0910において、いずれの大当たりフラグもONではないと判定した場合には(Sr0910:NO)、ステップSr0912に進む。
ステップSr0912では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。ステップSr0912において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sr0912:YES)、ステップSr0913に進み、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSr0913において設定された客待ちコマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。一方、ステップSr0912において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sr0912:NO)、本遊技回制御処理を終了する。
[保留情報シフト処理]
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図97:Sr0904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図98は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSr1001では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図81)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図81)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRa(図81)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRb(図81)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSr1001の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSr1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSr1001:YES)、ステップSr1002~ステップSr1007の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSr1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSr1001:NO)、ステップSr1008~ステップSr1013の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSr1002では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSr1003に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSr1004に進む。ステップSr1004では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSr1005に進む。
ステップSr1005では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSr1005を実行した後、ステップSr1006に進む。
ステップSr1006では、各種フラグ記憶エリア64eの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSr1007へ進む。
ステップSr1007では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、保留情報シフト処理を終了する。
ステップSr1007において設定されたシフト時コマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSr1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSr1001:NO)、ステップSr1008に進む。
ステップSr1008では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSr1009に進む。ステップSr1009では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSr1010に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSr1011に進む。
ステップSr1011では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSr1011を実行した後、ステップSr1012に進む。
ステップSr1012では、各種フラグ記憶エリア64eの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSr1013に進む。
ステップSr1013では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSr1013において設定されたシフト時コマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
[変動開始処理]
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図97:Sr0905)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図99は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSr1101では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr1101:YES)、ステップSr1102に進む。
ステップSr1102では、当たり判定処理を実行する。当たり判定処理では、保留情報シフト処理において実行エリアAEにシフトされた当たり乱数カウンタC1の値等に基づいて大当たりに当選したか否か等を判定する処理である。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSr1102を実行した後、ステップSr1103に進む。
ステップSr1103では、変動時間の設定処理を実行する。変動時間の設定処理では、大当たりの有無やリーチの発生の有無に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定する。変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSr1103を実行した後、ステップSr1104に進む。
ステップSr1104では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr1104において、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sr1104:NO)、ステップSr1105に進み、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入賞に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSr1103において設定された変動時間の情報が含まれている。一方、ステップSr1104において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sr1104:YES)、ステップSr1106に進み、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSr1103において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSr1105又はステップSr1106を実行した後、ステップSr1107に進む。
ステップSr1107では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSr1105~ステップSr1107にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSr1107を実行後、ステップSr1108に進む。
ステップSr1108では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSr1108を実行した後、本変動開始処理を終了する。
一方、上述したステップSr1101において、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合には、ステップSr1109に進み、遊技停止コマンドをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して送信する。遊技停止コマンドは、遊技の進行を停止させることをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して認識させるためのコマンドである。ステップSr1109を実行した後、ステップSr1110に進み、遊技停止フラグをONにする。この結果、次のタイマ割込み処理(図92)が実行された際に、遊技を進行させるための処理群(図92のステップSr0404~ステップSr0416の処理群)及び遊技履歴用処理(図92のステップSr0417)の実行が回避され、遊技の進行が停止される。ステップSr1110を実行した後、本変動開始処理を終了する。
[当たり判定処理]
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図99:Sr1102)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図100は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSr1201では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリアの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、その後に大当たりに当選して開閉実行モードが開始される際にOFFにされる。ステップSr1201において、高確率モードであると判定した場合には(Sr1201:YES)、ステップSr1202に進む。
ステップSr1202では、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSr1204に進む。一方、ステップSr1201において高確率モードではないと判定した場合には(Sr1201:NO)、ステップSr1203に進む。
ステップSr1203では、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、例えば、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報の値が「1」である場合には、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。当否判定では、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSr1204に進む。
ステップSr1204では、ステップSr1202又はステップSr1203における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSr1204において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sr1204:YES)、ステップSr1205~ステップSr1212において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップSr1205では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr1205において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sr1205:NO)、ステップSr1206に進み、第1始動口用の振分テーブル(図83(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSr1205において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sr1205:YES)、ステップSr1207に進み、第2始動口用の振分テーブル(図83(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSr1206又はステップSr1207の処理を実行した後。ステップSr1208に進む。
ステップSr1208では、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSr1208において、遊技結果が確変大当たりであると判定した場合には(Sr1208:YES)、ステップSr1209に進む。
ステップSr1209では、確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。確変大当たり用の停止結果設定処理とは、確変大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSr1209を実行した後、ステップSr1210に進む。
ステップSr1210では、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変フラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変フラグをONにする。その後、本当たり判定処理を終了する。
一方、ステップSr1208において、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりでないと判定した場合には(Sr1208:NO)、すなわち、振り分けた大当たりの種別が通常大当たりである場合には、ステップSr1211に進む。
ステップSr1211では、通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。通常大当たり用の停止結果設定処理とは、通常大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSr1211を実行した後、ステップSr1212に進む。
ステップSr1212では、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R通常大当たりである場合には16R通常フラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常フラグをONにする。その後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSr1204において、ステップSr1202又はステップSr1203における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sr1204:NO)、ステップSr1213に進み、外れ時用の停止結果設定処理を実行する。外れ時用の停止結果設定処理とは、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ時用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSr1213を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
[変動時間の設定処理]
次に、変動時間の設定処理について説明する。変動時間の設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図99:Sr1103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図101は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSr1301では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSr1302に進む。
ステップSr1302では、今回の遊技回に係る当たり抽選が当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sr1302:YES)、ステップSr1303に進む。
ステップSr1303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、当たり抽選に当選した遊技回の変動時間は一定である。その後、ステップSr1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSr1302において、今回の遊技回に係る当たり抽選が当選ではないと判定した場合には(Sr1302:NO)、ステップSr1305に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSr1302において今回の遊技回に係る当たり抽選が当選していない場合に本処理(Sr1305)を実行することから、ステップSr1305においては、当たり抽選に当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(Sr1305:YES)、ステップSr1306に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップSr1306では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、リーチ発生用の変動時間は一定である。その後、ステップSr1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSr1305において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sr1305:NO)、ステップSr1307に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、ステップSr1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリアに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ非発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が長くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が長くなる又は各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動時間が選択されるようにリーチ非発生用変動時間テーブルが設定されていてもよい。ただし、これに限定されることはなく、選択される変動時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。
さらには、リーチ発生時における変動時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動時間テーブル、通常大当たり用の変動時間テーブル、外れリーチ用の変動時間テーブル及び完全外れ用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
[遊技状態移行処理]
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図92:Sr0411)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図102は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSr1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、エンディング期間の開始時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSr1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sr1401:NO)、ステップSr1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉処理期間の開始時にONにされ、開閉処理期間の終了時にOFFにされる。
ステップSr1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sr1402:NO)、ステップSr1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。オープニング期間は、開閉実行モードにおいてオープニング演出を実行するための期間である。
ステップSr1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sr1403:NO)、ステップSr1404に進み、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける図柄の変動表示が終了したタイミングであるか否かを判定する。ステップSr1404において、変動表示が終了したタイミングではないと判定した場合には(Sr1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1404において、変動表示が終了したタイミングであると判定した場合には(Sr1404:YES)、ステップSr1405に進み、今回の遊技回の当たり抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sr1405:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1405において、今回の遊技回の当たり抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には(Sr1405:YES)、ステップSr1406に進み、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグのうち、ONとなっているフラグをOFFにする。その後、ステップSr1407に進む。なお、ステップSr1406において、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグの両方のフラグがOFFであった場合には、そのままステップSr1407に進む。
ステップSr1407では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、オープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に所定の値を設定する。本実施形態では、第3タイマカウンタエリアT3に「1500」(すなわち、6sec)を設定する。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種タイマカウンタエリア64dに設けられている。ステップSr1407を実行した後、ステップSr1408に進む。
ステップSr1408では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、オープニングコマンドを受信したことに基づいて、オープニング演出及右打ち報知演出を実行するように設定し、これらの演出が順次実行されるように各種機器の制御を開始する。ステップSr1408を実行した後、ステップSr1409に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sr1403:YES)、ステップSr1410に進む。
ステップSr1410では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1410において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sr1410:YES)、ステップSr1411に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSr1412に進む。
ステップSr1412では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSr1412を実行した後、ステップSr1413に進む。
ステップSr1413では、今回の開閉実行モードのラウンド数を設定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグ(16R確変フラグ、8R確変フラグ、16R通常フラグ、8R通常フラグ)を確認するとともに、フラグに対応するラウンド数を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第1ラウンドカウンタエリアRC1にセットする。第1ラウンドカウンタエリアRC1は、開閉扉36bが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。ステップ13913を実行した後、ステップSr1414に進む。
ステップSr1414では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、ステップSr1415に進み、開放開始コマンドを設定する。設定された開放開始コマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。この開放開始コマンドには、今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90は、受信した開放開始コマンドに基づいて、ラウンド数に対応した内容のラウンド演出を実行するように設定し、設定した内容のラウンド演出が実行されるように各種機器の制御を開始する。ステップSr1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sr1402:YES)、ステップSr1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。具体的には、大入賞口36aが閉鎖中である場合には、第1ラウンドカウンタエリアRC1が「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部36cを駆動状態とすることで大入賞口36aを開放させる。また、大入賞口36aが開放中である場合には、当該大入賞口36aの開放から開放限度時間が経過していること又は開放限度個数の遊技球が入球していることを条件として、可変入賞駆動部36cの駆動状態を停止し、大入賞口36aを閉鎖させる。大入賞口開閉処理の詳細は後述する。ステップSr1416を実行した後、ステップSr1417に進む。
ステップSr1417では、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1417:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1417:YES)、ステップSr1418に進み、開閉処理期間フラグをOFFにする。ステップSr1418を実行した後、ステップSr1419に進む。
ステップSr1419では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSr1419を実行した後、ステップSr1420に進む。
ステップSr1420では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、エンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。本実施形態では、第4タイマカウンタエリアT4に「1500」(すなわち、6sec)を設定する。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種タイマカウンタエリア64dに設けられている。ステップSr1420を実行した後、ステップSr1421に進む。
ステップSr1421では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、エンディングコマンドを受信したことに基づいて、エンディング演出を実行するように設定し、エンディング演出が実行されるように各種機器の制御を開始する。ステップSr1421を実行した後、ステップSr1422に進む。
ステップSr1422では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sr1401:YES)、ステップSr1423に進む。
ステップSr1423では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sr1420)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1423において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sr1423:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、ステップSr1423において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sr1423:YES)、ステップSr1424に進む。
ステップSr1424では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSr1425に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSr1425を実行した後、ステップSr1426に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSr1427に進む。
ステップSr1427では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。ステップSr1427において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sr1427:YES)、ステップSr1428に進み、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、開閉実行モードが終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSr1428において設定された客待ちコマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。一方、ステップSr1427において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sr1427:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。
[大入賞口開閉処理]
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図101:Sr1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図103は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSr1501では、大入賞口36aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSr1501において、大入賞口36aが開放中でないと判定した場合には(Sr1501:NO)、ステップSr1502に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1502において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1502:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1502において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1502:NO)、ステップSr1503に進む。
ステップSr1503では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1503において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1503:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1503において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1503:YES)、ステップSr1504に進み、大入賞口36aを開放するために可変入賞駆動部36cを駆動状態とする。その後、ステップSr1505に進む。
ステップSr1505では、各ラウンド用の設定処理を実行する。本実施形態におけるパチンコ機10の場合、設定されている入賞モードは全て高頻度入賞モードであるので、第1タイマカウンタエリアT1に「7500」(すなわち30sec)をセットする。さらに、大入賞口36aへの遊技球の入賞数をカウントするために、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた入賞カウンタエリアPCに「10」をセットする。第1タイマカウンタエリアT1にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理のタイマ更新処理(ステップSr0407)が実行される都度、すなわち4msec周期で1減算される。ステップSr1505を実行した後、ステップSr1506に進む。
ステップSr1506では、開放コマンドを設定する。その後、本大入賞口開閉処理を終了する。なお、開放コマンドは、大入賞口36aの開放が開始されたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。
ステップSr1501において、大入賞口36aが開放中であると判定した場合には(ステップSr1501:YES)、ステップSr1507に進み、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの開放継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップSr1507において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1507:NO)、ステップSr1508に進む。
ステップSr1508では、大入賞口36aに遊技球が入球したか否かを、可変入賞装置36に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSr1508において、入球が発生していないと判定した場合には(Sr1508:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1508において、入球が発生していると判定した場合には(Sr1508:YES)、ステップSr1509に進み、入賞カウンタエリアPCの値を1減算する。その後、ステップSr1510に進む。
ステップSr1510では、入賞カウンタエリアPCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1510において、入賞カウンタエリアPCの値が「0」でないと判定した場合には(Sr1510:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSr1507において第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1507:YES)、又は、ステップSr1510において入賞カウンタエリアPCの値が「0」であると判定した場合には(Sr1510:YES)、ステップSr1511に進み、大入賞口閉鎖処理を実行する。具体的には、大入賞口36aを閉鎖するために可変入賞駆動部36cを非駆動状態とする。その後、ステップSr1512に進む。
ステップSr1512では、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値を1減算する。その後、ステップSr1513に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1513において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1513:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1513において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1513:NO)、ステップSr1514に進み、第1タイマカウンタエリアT1に「500」(すなわち2sec)をセットする。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップSr1514を実行した後、ステップSr1515に進み、閉鎖コマンドを設定する。その後、大入賞口開閉処理を終了する。
この設定された閉鎖コマンドは、大入賞口36aの開放が終了したことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。
[エンディング期間終了時の移行処理]
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図102:Sr1425)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図104は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行するエンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSr1601では、大当たり種別フラグとしての確変大当たりに対応するフラグがONであるか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変フラグ又は8R確変フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSr1601において、RAM64の16R確変フラグ又は8R確変フラグがONであると判定した場合には(Sr1601:YES)、ステップSr1602に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変フラグ、8R確変フラグ、16通常フラグ、8R通常フラグ、高頻度サポートモードフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。ステップSr1602を実行した後、ステップSr1603に進む。
ステップSr1603では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSr1604に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。その後、ステップSr1605に進む。
ステップSr1605では、当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、後述するステップSr1610に進む。
一方、ステップSr1601において、RAM64の16R通常フラグ又は8R通常フラグがONであると判定した場合には(Sr1601:NO)、ステップSr1606に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変フラグ、8R確変フラグ、16通常フラグ、8R通常フラグ、高頻度サポートモードフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。その後、ステップSr1607に進む。
ステップSr1607では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSr1608に進み、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSr1609に進む。
ステップSr1609では、当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSr1610に進む。
ステップSr1610では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
[電役サポート用処理]
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図92:Sr0412)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図105は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSr1701では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSr1701において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sr1701:NO)、ステップSr1702に進む。
ステップSr1702では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSr1702において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sr1702:NO)、ステップSr1703に進む。
ステップSr1703では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理のタイマ更新処理(ステップSr0407)が実行される都度、すなわち4msec周期で1減算される。
ステップSr1703において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1703:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1703:YES)、ステップSr1704に進む。
ステップSr1704では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSr1704において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sr1704:YES)、ステップSr1705に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSr1704において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sr1704:NO)、ステップSr1706に進む。
ステップSr1706では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSr1706において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sr1706:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1706において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sr1706:YES)、ステップSr1707に進む。
ステップSr1707では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSr1708に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSr1707において開閉実行モードではなく(Sr1707:NO)、且つ、ステップSr1708において高頻度サポートモードである場合には(Sr1708:YES)、ステップSr1709に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「375」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSr1710に進む。
ステップSr1710では、ステップSr1709の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSr1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sr1710:YES)、ステップSr1711に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、ステップSr1712に進む。一方、ステップSr1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sr1710:NO)、ステップSr1711の処理を実行することなく、ステップSr1712に進む。
ステップSr1712では、当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。ステップSr1712において、当否抽選モードが低確率モードであると判定した場合には(Sr1712:YES)、ステップSr1713に進む。一方、ステップSr1712において、当否抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sr1712:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1713では、遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1減算される。ステップSr1713において、遊技回数カウンタエリアが「0」でないと判定した場合には(Sr1713:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1713において、遊技回数カウンタエリアが「0」であると判定した場合には(Sr1713:YES)、ステップSr1714に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSr1715に進む。
ステップSr1715では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1715にて設定された低頻度サポートモードコマンドは、上述したコマンド出力処理(図92:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、低頻度サポートモードコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。
ステップSr1707において開閉実行モードであると判定した場合(Sr1707:YES)、又は、ステップSr1718において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sr1708:NO)、ステップSr1716に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0、1であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「7375」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSr1717に進む。
ステップSr1717では、ステップSr1716の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSr1717において、サポート当選でないと判定した場合には(Sr1717:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1717において、サポート当選であると判定した場合には(Sr1717:YES)、ステップSr1718に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1702において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sr1702:YES)、ステップSr1719に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1719において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1719:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1719において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1719:YES)、ステップSr1720に進む。
ステップSr1720では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSr1721に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1701において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sr1701:YES)、ステップSr1722に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
[電役開閉制御処理]
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図105:Sr1722)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図106は、第3実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSr1801では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sr1801:YES)、ステップSr1802に進む。
ステップSr1802では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1802において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1802:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSr1802において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1802:YES)、ステップSr1803に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSr1803を実行した後、ステップSr1804に進む。
ステップSr1804では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSr1805に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1805において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1805:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSr1805において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1805:YES)、ステップSr1806に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSr1801において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sr1801:NO)、ステップSr1807に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1807において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sr1807:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSr507において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sr1807:YES)、ステップSr1808に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSr1809に進む。
ステップSr1809では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sr1809:NO)、ステップSr1810に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSr1810において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sr1810:YES)、ステップSr1811に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「400」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSr1809において開閉実行モードであると判定した場合(Sr1809:YES)、又は、ステップSr1810において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sr1810:NO)、ステップSr1812に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「50」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《3-6》音声発光制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるメイン処理について説明する。
図107は、第3実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。ステップSr4101では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う初期設定処理や、音光側RAM94が正常に機能するか否かの判定等を実行する。ステップSr4101を実行した後、ステップSr4102に進む。
ステップSr4102では、起動日時情報記憶処理を実行する。起動日時情報記憶処理は、RTC97の起動日時情報記憶エリア97b2から起動日時情報を読み出して主側RAM64の起動日時情報記憶エリア94bに記憶させる処理である。起動日時情報記憶処理の詳細については後述する。ステップSr4102を実行した後、ステップSr4103に進む。
ステップSr4103では、電断種別判定処理を実行する。電断種別判定処理は、主制御装置60の主側MPU62から受信した電断種別コマンドに基づいて、当該主制御装置60の前回の電断の種別を判定する処理である。上述したように、電断の種別とは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を意味する。電断種別判定処理の詳細については後述する。ステップSr4103を実行した後、ステップSr4104に進む。
ステップSr4104では、起動種別判定処理を実行する。起動種別判定処理は、主制御装置60の主側MPU62から受信した起動種別コマンドに基づいて、当該主制御装置60の起動の種別を判定する処理である。起動種別判定処理の詳細については後述する。ステップSr4104を実行した後、ステップSr4105に進む。
ステップSr4105では、音光側異常電断フラグ対応処理を実行する。音光側異常電断フラグ対応処理は、上述したRTC演出や据え置き示唆演出を実行可能な状態又は実行不可能な状態のいずれかに設定する処理である。音光側異常電断フラグ対応処理の詳細については後述する。ステップSr4105を実行した後、ステップSr4106に進む。
ステップSr4106では、タイマ割込みの許可を設定する。これにより、後述するタイマ割込み処理の実行が許可される。その後、無限ループに突入する。
次に、図107のステップSr4102に示した起動日時情報記憶処理の詳細について説明する。
図108は、第3実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する起動日時情報記憶処理を示すフローチャートである。ステップSr4201では、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込み、当該読み込んだ現在日時情報を音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bに書き込む(記憶する)。その後、本起動日時情報記憶処理を終了する。
次に、図107のステップSr4103に示した電断種別判定処理の詳細について説明する。
図109は、第3実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する電断種別判定処理を示すフローチャートである。ステップSr4301では、主側MPU62から電断種別コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、主側MPU62から、上述した正常電断コマンド、異常電断コマンドの2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr4301:YES)、ステップSr4302に進む。一方、ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合には(ステップSr4301:NO)、再びステップSr4301に戻る。すなわち、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定するまで待機し、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合に、ステップSr4302に進む。
ステップSr4302では、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであると判定した場合には(ステップSr4302:YES)、ステップSr4303に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをONにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドではないと判定した場合(ステップSr4302:YES)、すなわち、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが正常電断コマンドである場合には、ステップSr4304に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをOFFにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
このように、本実施形態では、電断種別判定処理を実行するので、音声発光制御装置90においても、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を把握することが可能となる。
次に、図107のステップSr4104に示した起動種別判定処理の詳細について説明する。
図110は、第3実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する起動種別判定処理を示すフローチャートである。ステップSr4401では、主側MPU62から起動種別コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、主側MPU62から、上述した通常起動コマンド、RAM異常コマンド、RAMクリアコマンド、設定変更モード開始コマンド、設定確認モード開始コマンドの5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr4402において、上述した5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr4401:YES)、ステップSr4402に進む。一方、ステップSr4401において、上述した5個のコマンドのうちのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合には(ステップSr4401:NO)、再びステップSr4401に戻る。すなわち、上述した5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定するまで待機し、上述した5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合に、ステップSr4402に進む。
ステップSr4402では、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが通常起動コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4402において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが通常起動コマンドであると判定した場合には(ステップSr4402:YES)、ステップSr4403に進む。
ステップSr4403では、音光側RAM94に記憶されている起動種別判定値に「01」をセットする。起動種別判定値は、主制御装置60の今回の起動種別を音声発光制御装置90が把握するための数値情報である。本実施形態では、起動種別判定値に「01」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別が通常起動であったことを意味する。ステップSr4403を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4402において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが通常起動コマンドではないと判定した場合には(ステップSr4402:NO)、ステップSr4404に進み、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAM異常コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4404において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAM異常コマンドであると判定した場合には(ステップSr4404:YES)、ステップSr4405に進む。
ステップSr4405では、起動種別判定値に「02」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「02」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別がRAM異常であったことを意味する。ステップSr4405を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4404において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAM異常コマンドではないと判定した場合には(ステップSr4404:NO)、ステップSr4406に進み、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAMクリアコマンドであるか否かを判定する。ステップSr4406において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAMクリアコマンドであると判定した場合には(ステップSr4406:YES)、ステップSr4407に進む。
ステップSr4407では、起動種別判定値に「03」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「03」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別がRAMクリアであったことを意味する。ステップSr4407を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4406において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAMクリアコマンドではないと判定した場合には(ステップSr4406:NO)、ステップSr4408に進み、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定変更モード開始コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4408において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定変更モード開始コマンドであると判定した場合には(ステップSr4408:YES)、ステップSr4409に進む。
ステップSr4409では、起動種別判定値に「04」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「04」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別が設定変更モードであったことを意味する。ステップSr4409を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4408において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定変更モード開始コマンドではないと判定した場合(ステップSr4408:NO)、換言すれば、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定確認モード開始コマンドである場合には、ステップSr4410に進む。
ステップSr4410では、起動種別判定値に「05」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「05」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別が設定確認モードであったことを意味する。ステップSr4410を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
次に、図107のステップSr4105に示した音光側異常電断フラグ対応処理の詳細について説明する。
図111は、第3実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する音光側異常電断フラグ対応処理を示すフローチャートである。
ステップSr4501では、音光側異常電断フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr4501において、音光側異常電断フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr4501:NO)、ステップSr4502に進み、音光側RAM94に記憶されているRTC演出実行許可フラグをOFFにする。RTC演出実行許可フラグは、RTC演出を実行可能な状態か否かを音光側MPU92が特定するためのフラグであり、RTC演出実行許可フラグがONである状態は、RTC演出の実行条件(時刻等)が成立すればRTC演出を実行可能な状態を意味し、一方、RTC演出実行許可フラグがOFFである状態は、RTC演出の実行条件(時刻等)の成立の有無を問わずRTC演出を実行不可能な状態を意味する。ステップSr4502を実行した後、ステップSr4503に進む。
ステップSr4503では、音光側RAM94に記憶されている据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする。据え置き示唆演出実行許可フラグは、据え置き示唆演出を実行可能な状態か否かを音光側MPU92が特定するためのフラグであり、据え置き示唆演出実行許可フラグがONである状態は、据え置き示唆演出の実行条件(通常起動したこと等)が成立すれば据え置き示唆演出を実行可能な状態を意味し、一方、据え置き示唆演出実行許可フラグがOFFである状態は、据え置き示唆演出の実行条件(通常起動したこと等)の成立の有無を問わず据え置き示唆演出を実行不可能な状態を意味する。ステップSr4503を実行した後、本音光側異常電断フラグ対応処理を終了する。
一方、ステップSr4501において、音光側異常電断フラグがONであると判定した場合には(ステップSr4501:YES)、ステップSr4504に進み、RTC演出実行許可フラグをONにする。その後、ステップSr4505に進み、据え置き示唆演出実行許可フラグをONにする。その後、本音光側異常電断フラグ対応処理を終了する。
次に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図112は、第3実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(本実施形態では2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSr6101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSr6101を実行した後、ステップSr6102に進む。
ステップSr6102では、音光側電断処理を実行する。音光側電断処理は、主側MPU62から電断発生コマンドを受信した場合に、使用レジスタの退避等を実行する処理である。音光側電断処理の詳細については後述する。ステップSr6102を実行した後、ステップSr6103に進む。
ステップSr6103では、RTC演出用処理を実行する。RTC演出用処理は、当該パチンコ機10が起動してから(電力の供給が開始されてから)所定時間毎(本実施形態では1時間毎)に所定時間(本実施形態では5分間)のRTC演出を実行するための処理である。RTC演出用処理の詳細については後述する。ステップSr6103を実行した後、ステップSr6104に進む。
ステップSr6104では、据え置き示唆演出用処理を実行する。据え置き示唆演出用処理は、設定情報が据え置きされたことを示唆する演出である据え置き示唆演出を実行するための処理である。据え置き示唆演出用処理の詳細については後述する。ステップSr6104を実行した後、ステップSr6105に進む。
ステップSr6105では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出に関する処理を行なう。ステップSr6105を実行した後、ステップSr6106に進む。
ステップSr6106では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行なう。ステップSr6106を実行した後、ステップSr6107に進む。
ステップSr6107では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSr6107を実行した後、ステップSr6108に進む。
ステップSr6108では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSr6108を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、図112のステップSr6102に示した音光側電断処理の詳細について説明する。
図113は、第3実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する音光側電断処理を示すフローチャートである。
ステップSr6201では、主側MPU62から電断発生コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr6201において、主側MPU62から電断発生コマンドを受信していないと判定した場合には(ステップSr6201:NO)、そのまま本音光側電断処理を終了する。一方、ステップSr6201において、主側MPU62から電断発生コマンドを受信していると判定した場合には(ステップSr6201:YES)、ステップSr6202に進む。
ステップSr6202では、音光側CPU92xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を音光側RAM94の所定の領域に退避させる。その後、ステップSr6203に進み、音光側CPU92xのスタックポインタに格納されている情報を音光側RAM94の所定の領域に保存する。その後、ステップSr6204に進み、復電フラグをONにする。その後、ステップSr6205に進み、音光側RAM94に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を音光側RAM94に記憶する。その後、ステップSr6205に進み、RAMアクセスを禁止した後、供給される駆動電圧が低下して動作不能となるまで無限ループ処理を繰り返す。
次に、図112のステップSr6103に示したRTC演出用処理の詳細について説明する。
図114は、第3実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行するRTC演出用処理を示すフローチャートである。
ステップSr6301では、RTC演出実行許可フラグがONであるか否かを判定する。ステップS6301において、RTC演出実行許可フラグがONであると判定した場合には(ステップSr6301:YES)、以下に説明するステップSr6302~ステップSr6313の処理を実行する。ステップSr6302~ステップSr6313の処理は、RTC演出を実行するタイミングであるか否かを判定し、RTC演出を実行するタイミングであると判定した場合に当該RTC演出を実行するための処理である。一方、ステップS6301において、RTC演出実行許可フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr6301:NO)、ステップSr6302~ステップSr6313の処理を実行せずに、本RTC演出用処理を終了する。
このように、本実施形態では、RTC演出実行許可フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がONである場合にはRTC演出が所定のタイミングで実行されるが、一方、RTC演出実行許可フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFFである場合にはRTC演出は実行されることがない。以下では、ステップSr6302~ステップSr6313の処理について説明する。
ステップSr6202では、主側RAM64に記憶されているRTC演出実行中フラグがONであるか否かを判定する。RTC演出実行中フラグは、後述するRTC演出が実行中であるか否かを判定するためのフラグであり、RTC演出の開始の際にONとなり、RTC演出の終了の際にOFFとなる。ステップSr6202において、RTC演出実行中フラグがONではないと判定した場合(ステップSr6202:NO)、すなわち、RTC演出が実行中ではない場合には、ステップSr6203に進む。
ステップSr6203では、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込む。その後、ステップSr6204に進み、読み込んだ現在日時情報と、音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bに記憶されている起動日時情報とに基づいて、起動日時から現在の日時までの経過時間である起動経過時間を算出する。具体的には、例えば、RTC97の計時レジスタ97b1から読み込んだ現在日時情報が「2017年12月15日11時53分45秒」を示しており、音光側RAM94に記憶されている起動日時情報が「2017年12月15日08時42分35秒」を示している場合には、起動経過時間は、「3時間11分10秒」となる。なお、算出した起動経過時間が24時間00分00秒を超える値となる場合には、起動経過時間が24時間00分00秒以下の値となるまで、当該起動経過時間から24時間00分00秒に対応する値を減算する。例えば、算出した起動経過時間が「51時間35分24秒」である場合には、24時間00分00秒に対応する値を2回減算して、新たな起動経過時間が「3時間35分24秒」となる。このような処理を採用する理由については後述する。ステップSr6204を実行した後、ステップSr6205に進む。
ステップSr6205では、音光側ROM93に記憶されているRTC演出実行判定テーブルを参照し、ステップSr6206においてRTC演出を開始するタイミングであるか否かを判定する。RTC演出実行判定テーブルには、起動経過時間と、RTC演出の種別とが対応付けて記憶されている。
図115は、RTC演出実行判定テーブルを説明する説明図である。上述したように、RTC演出実行判定テーブルには、起動経過時間と、RTC演出の種別とが対応付けて記憶されている。具体的には、本実施形態では、図115に示すように、起動経過時間の1時間毎に異なる種別のRTC演出が設定されている。例えば、起動経過時間「1時間00分00秒」に対応して「RTC演出A」が設定されており、起動経過時間「2時間00分00秒」に対応して「RTC演出B」が設定されている。上述したように、本実施形態では、起動経過時間が24時間00分00秒を超える値となる場合には、起動経過時間が24時間00分00秒以下の値となるまで、当該起動経過時間から24時間00分00秒に対応する値を減算する。したがって、RTC演出実行判定テーブルを起動経過時間が24時間00分00秒を超える部分に対応させなくてもよいため、RTC演出実行判定テーブルを記憶するために必要となる音光側ROM93の記憶容量を低減することができる。
図114に説明を戻す。ステップSr6206では、RTC演出を開始するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップSr6204において算出した起動経過時間が、RTC演出実行判定テーブルに設定されている起動経過時間と一致している場合にはRTC演出の開始タイミングであると判定し、一致していない場合にはRTC演出の開始タイミングではないと判定する。例えば、ステップSr6204において算出した起動経過時間が「1時間00分00秒」である場合にはRTC演出Aの開始タイミングであると判定する。
ステップSr6206において、RTC演出を開始するタイミングではないと判定した場合には(ステップSr6206:NO)、本RTC演出用処理を終了する。一方、ステップSr6206において、RTC演出を開始するタイミングであると判定した場合には(ステップSr6206:YES)、ステップSr6207に進む。
ステップSr6207では、RTC演出実行判定テーブルにおいて設定されている起動経過時間に対応した種別のRTC演出を開始するように設定する。例えば、起動経過時間が「1時間00分00秒」である場合にはRTC演出Aに対応した演出態様となるようにスピーカー46及び各種ランプ47の制御を開始し、RTC演出Aに対応した動画の表示を開始させるためのコマンドを表示制御装置100に対して送信する。本実施形態では、RTC演出Aは、5分間、キャラクターAが登場して楽曲Aを歌う演出である。RTC演出実行判定テーブルにおいて設定されている他のRTC演出は、5分間、他のキャラクターが登場して他の楽曲を歌う演出である。すなわち、RTC演出の種別毎に登場するキャラクター及び楽曲が異なっている。その後、ステップSr6208に進む。
ステップSr6208では、RTC演出実行中フラグをONにする。その後、ステップSr6209に進み、RTC演出用タイマカウンタTrに「150000」をセットする。RTC演出用タイマカウンタTrは、RTC演出の残時間を管理するためのカウンタであり、後述するように、本タイマ割込み処理が実行される毎に1減算される。本実施形態では、タイマ割込み処理は2ms毎に実行されるので、RTC演出用タイマカウンタTrにセットされる「150000」は、5分間に相当する。その後、本RTC演出用処理を終了する。
上述したステップSr6202において、RTC演出実行中フラグがONであると判定した場合(ステップSr6202:YES)、すなわち、上述したステップSr6208においてRTC演出実行中フラグをONにした後のタイマ割込み処理にて本ステップSr6202に進んだ場合には、ステップSr6210に進む。
ステップSr6210では、RTC演出用タイマカウンタTrにセットされている値から1を減算する。その後、ステップSr6211に進み、RTC演出用タイマカウンタTrの値が0であるか否かを判定する。ステップSr6211において、RTC演出用タイマカウンタTrの値が0ではないと判定した場合(ステップSr6211:NO)、すなわち、まだRTC演出の終了タイミングではないと判定した場合には、本RTC演出用処理を終了する。一方、ステップSr6211において、RTC演出用タイマカウンタTrの値が0であると判定した場合(ステップSr6211:YES)、すなわち、RTC演出の終了タイミングであると判定した場合には、ステップSr6212に進み、実行中のRTC演出を終了するように設定する。その後、ステップSr6213に進み、RTC演出実行中フラグをOFFにして、本RTC演出用処理を終了する。
次に、図112のステップSr6104に示した据え置き示唆演出用処理の詳細について説明する。
図116は、第3実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する据え置き示唆演出用処理を示すフローチャートである。
ステップSr6401では、据え置き示唆演出実行許可フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr6401において、据え置き示唆演出実行許可フラグがONであると判定した場合には(ステップSr6401:YES)、以下に説明するステップSr6402~ステップSr6406の処理を実行する。ステップSr6402~ステップSr6406の処理は、据え置き示唆演出を実行するタイミングであるか否かを判定し、据え置き示唆演出を実行するタイミングであると判定した場合に当該据え置き示唆演出を実行するための処理である。一方、ステップS6401において、据え置き示唆演出実行許可フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr6401:NO)、ステップSr6402~ステップSr6406の処理を実行せずに、本RTC演出用処理を終了する。
このように、本実施形態では、据え置き示唆演出実行許可フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がONである場合には据え置き示唆演出が所定のタイミングで実行され得るが、一方、据え置き示唆演出実行許可フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFFである場合には据え置き示唆演出は実行されることがない。以下では、ステップSr6402~ステップSr6406の処理について説明する。
ステップSr6402では、起動種別判定値が「01」であるか否か、すなわち、今回の起動種別が「通常起動」であったか否かを判定する。ステップSr6402において、起動種別判定値が「01」であると判定した場合には(ステップSr6402:YES)、後述するステップSr6403に進む。一方、ステップS6402において、起動種別判定値が「01」ではないと判定した場合には(ステップSr6402:NO)、本据え置き示唆演出用処理を終了する。
ステップSr6403では、音光側RAM94に記憶されている据え置き示唆演出実行済みフラグがONであるか否かを判定する。据え置き示唆演出実行済みフラグは、今回の起動後に据え置き示唆演出が既に実行されたか否かを判定するためのフラグである。本実施形態では、通常起動した後の最初の遊技回のみにおいて据え置き示唆演出を実行する構成を採用しているため、この据え置き示唆演出実行済みフラグが設けられている。そして、据え置き示唆演出実行済みフラグは、ONの状態で電力の供給が断たれた場合であってもONの状態が保持されず、次の起動時には必ずOFFになっている。
ステップSr6403において、据え置き示唆演出実行済みフラグがONではないと判定した場合には(ステップSr6403:NO)、後述するステップSr6404に進む。一方、ステップSr6403において、据え置き示唆演出実行済みフラグがONであると判定した場合には(ステップSr6403:YES)、本据え置き示唆演出用処理を終了する。
ステップSr6404では、主制御装置60から変動用コマンドを受信したか否かを判定する。変動用コマンドは、主制御装置60が実行するタイマ割込み処理(図92)の遊技回制御処理(ステップSr0410)において、遊技回(特別図柄の変動)を開始する際に音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。すなわち、ステップSr6404では、遊技回(特別図柄の変動)が開始されたか否かを判定する。ステップSr6404において、変動用コマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr6404:YES)、後述するステップSr6405に進む。一方、ステップSr6404において、変動用コマンドを受信していないと判定した場合には(ステップSr6404:NO)、本据え置き示唆演出用処理を終了する。
ステップSr6405では、据え置き示唆演出開始処理を実行する。据え置き示唆演出開始処理は、上述した据え置き示唆演出を開始させる処理である。その後、ステップSr6406に進み、上述した据え置き示唆演出実行済みフラグをONにして、本据え置き示唆演出開始処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態によれば、パチンコ機10が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいてRTC演出を実行するので、島設備に複数のパチンコ機10が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数のパチンコ機10を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各パチンコ機10における起動経過時間が同一となる。したがって、一斉に(同時に)RTC演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一のパチンコ機10の電源スイッチ85aを個別にON位置からOFF位置に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該電源スイッチ85aをOFF位置からON位置に変位させて起動させた場合には、当該一のパチンコ機10における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他のパチンコ機10における起動経過時間とずれてしまい、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出の開始のタイミングが当該他のパチンコ機10とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10は、当該他のパチンコ機10に対して1分程度遅れてRTC演出が開始されることになる。一般に、RTC演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本実施形態では、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合にRTC演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行するので、電源スイッチ85aがON位置からOFF位置に変位されて電力の供給が断たれ、その後に電源スイッチ85aがOFF位置からON位置に変位されて起動した場合には、当該パチンコ機10はRTC演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、電源スイッチ85aが操作されることによって起動した当該一のパチンコ機10においてはRTC演出が実行されないので、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON位置のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該パチンコ機10はRTC演出を実行可能な状態に設定される(RTC演出実行許可フラグがONにされる)ので、島設備に設置されている他のパチンコ機10と同一(又は略同一)のタイミングでRTC演出を実行することが可能となる。
また、複数のパチンコ機10が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいては、パチンコ機10が個別の電源スイッチ85aの操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から設定情報が変更されている可能性が高い。
本実施形態によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行するので、前回の電断の発生が電源スイッチ85aの操作によるものである場合には、次の起動後に当該パチンコ機10において据え置き示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から設定情報が変更されているにもかかわらず、当該パチンコ機10において据え置き示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該パチンコ機10において設定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
《3-7》第3実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《3-7-1》変形例1:
上記第3実施形態において、所定範囲で移動可能な演出用可動物を備える構成とし、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、演出用可動物を原点位置から最大位置に移動させる構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
図117及び図118は、第3実施形態の変形例1のパチンコ機10が備える演出用可動物99を説明する説明図である。本変形例の演出用可動物99は、図117に示す原点位置から、図118に示す最大位置まで移動可能に構成されており、例えば、スーパーリーチ演出等の所定の演出の実行に伴って原点位置から最大位置まで移動し、当該演出の終了に伴って最大位置から原点位置に復帰する。また、図示は省略するが、本変形例では、演出用可動物99を移動させる駆動モーターと、演出用可動物99が原点位置にあることを検出可能な原点位置検出センサーと、演出用可動物99が最大位置にあることを検出可能な最大位置検出センサーとが設けられており、演出用可動物99を原点位置から最大位置まで移動させる際には、演出用可動物99が最大位置検出センサーによって検出されるまで駆動モーターを駆動させ、一方、演出用可動物99を最大位置から原点位置まで復帰させる際には、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されるまで駆動モーターを駆動させる。
そして、本変形例では、音声発光制御装置90は、起動時に音光側異常電断フラグ対応処理において音光側異常電断フラグがONであると判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、演出用可動物99を原点位置から最大位置に移動させる。このような構成によれば、遊技ホールの管理者等は、演出用可動物99が原点位置であるか否かを目視で確認することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定されたのか、それともON状態であると判定されたのかを容易に確認することができる。
そして、管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
なお、演出用可動物99を移動させる駆動モーターとして、ステッピングモーターを用いる構成としてもよい。具体的には、例えば、演出用可動物99を原点位置から最大位置まで移動させる場合には、原点位置から最大位置に移動させるための回転方向(例えば正転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を最大位置の方向にさらに移動させる。なお、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合にはエラーを報知する構成としてもよい。
一方、演出用可動物99を最大位置から原点位置まで移動させる場合には、最大位置から原点位置に移動させるための回転方向(例えば逆転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を原点位置の方向にさらに移動させる。なお、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合にはエラーを報知する構成としてもよい。
以上説明した駆動モーターとしてステッピングモーターを用いる構成を、以下に説明する各変形例に対して適用してもよい。
《3-7-2》変形例2:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、所定の報知処理(例えば最大音量で警報を鳴らす処理等)を実行する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技ホールの管理者等に対して、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
《3-7-3》変形例3:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、ホールコンピュータ等の外部装置に情報を出力可能な外部出力端子を備える構成とし、主制御装置60は、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、異常が発生した可能性があることを示す所定の情報を外部出力端子から出力させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技ホールの管理者等に対して、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
《3-7-4》変形例4:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、電源スイッチ85aを強制的にOFF状態に変位させる駆動機構を備える構成としてもよい。この構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には電源スイッチ85aがOFF状態に変位し、当該パチンコ機10への電力の供給が断たれることになる。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態が異常なON状態であった場合には、次の起動時に、電源スイッチ85aが強制的にOFF状態に変位されて、当該パチンコ機10への電力の供給が強制的に断たれることになる。したがって、異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
《3-7-5》変形例5:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10の起動時に表示される起動デモ画像を図柄表示装置41に表示させる構成としてもよい。この構成によれば、遊技ホールの管理者等は、図柄表示装置41に起動デモ画像が表示されるか否かを確認することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定されたのか、それともON状態であると判定されたのかを確認することができる。
そして、管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
《3-7-6》変形例6:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、遊技球発射機構81による遊技球の発射を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、遊技球の発射を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り遊技球発射機構81による遊技球の発射を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した遊技球の発射を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《3-7-7》変形例7:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、入球検知センサーによる遊技球の検知を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、遊技球の検知を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り入球検知センサーによる遊技球の検知を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において入球検知センサーによる遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において入球検知センサーによる遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した遊技球の検知を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《3-7-8》変形例8:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3等のカウンタ値の取得を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、これらのカウンタ値の取得を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限りカウンタ値の取得を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10においてカウンタ値の取得を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10においてカウンタ値の取得を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述したカウンタ値の取得を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《3-7-9》変形例9:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける特別図柄の変動表示を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、特別図柄の変動表示を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り特別図柄の変動表示を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において特別図柄の変動表示を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において特別図柄の変動表示を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した特別図柄の変動表示を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《3-7-10》変形例10:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当たり抽選の実行を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、当たり抽選の実行を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り当たり抽選の実行を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において当たり抽選の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において当たり抽選の実行を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した当たり抽選の実行を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《3-7-11》変形例11:
上記第3実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、開閉実行モードの実行を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、開閉実行モードの実行を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り開閉実行モードの実行を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において開閉実行モードの実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において開閉実行モードの実行を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した開閉実行モードの実行を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《3-7-12》変形例12:
上記第3実施形態及び上記各変形例では、主制御装置60の主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグの状態に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成としたが、この構成に代えて、上述した変形例1にて説明した演出用可動物99を備える構成とし、当該演出用可動物99の位置に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
本変形例では、主制御装置60の主側MPU62は、駆動電圧が所定値未満となった場合に、電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に基づいて電源スイッチ85aの状態がON状態であるのかOFF状態であるのかを判定し、電源スイッチ85aがON状態であると判定した場合には、異常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信した上で、上述した主側電断処理を実行する。一方、電源スイッチ85aがOFF状態であると判定した場合には、正常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信した上で、上述した主側電断処理を実行する。
音声発光制御装置90の音光側MPU92は、異常電断発生コマンドを受信した場合には、演出用可動物99を原点位置から最大位置まで移動させた上で、上述した音光側電断処理を実行する。一方、正常電断発生コマンドを受信した場合には、演出用可動物99を原点位置に待機、又は原点位置に復帰させた上で、上述した音光側電断処理を実行する。すなわち、電源スイッチ85aがON状態のまま電力の供給が断たれた場合には、演出用可動物99は最大位置に移動した状態となり、電源スイッチ85aの状態がOFF状態のまま電力の供給が断たれた場合には、演出用可動物99は原点位置に留まった状態となる。
その後、音声発光制御装置90の音光側MPU92は、電力の供給が開始された次の起動時に、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されるか否かを判定することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったのか、それともON状態であったのかを判定する。そして、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されたと判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったと判定した場合には、音光側異常電断フラグをOFFにする。一方、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されなかったと判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったと判定した場合には、音光側異常電断フラグをONにする。
その他、主制御装置60や音声発光制御装置90が実行する処理については、上述した第3実施形態や上述した各変形例と同様である。
次に、本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理の一例について説明する。
本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理は、上記第3実施形態と比較して、メイン処理(図89)、電源監視処理(図93)、電断種別判定処理(図109)及び音光側電断処理(図113)の内容が異なるのみで、他の処理は上記第3実施形態と同じである。以下、本変形例の主側MPU62が実行するメイン処理、電源監視処理及び本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理、音光側電断処理について説明する。
図119は、第3実施形態の変形例12の主側MPU62が実行するメイン処理を示すフローチャートである。図89に示したメイン処理との違いは、図89におけるステップSr0103からステップSr0105までの処理が省略されている点であり、他のステップの処理については、図89に示したメイン処理と同じである。すなわち、本変形例では、主側異常電断フラグが設けられておらず、また、主側異常電断フラグの状態に対応した電断種別コマンド(正常電断コマンド又は異常電断コマンド)を音声発光制御装置90に対して送信する処理を実行しない。
次に、本変形例の主側MPU62が実行する電源監視処理について説明する。
図120は、第3実施形態の変形例12の主側MPU62が実行する電源監視処理を示すフローチャートである。図93に示した電源監視処理との違いは、図120のステップSr0502において、電源スイッチ85aがOFF状態であると判定した場合に、ステップSr0503aにおいて正常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信し、一方、電源スイッチ85aがON状態であると判定した場合に、ステップS0504aにおいて異常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する点であり、他のステップの処理については、図93に示した電源監視処理と同じである。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理について説明する。
図121は、第3実施形態の変形例12の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理を示すフローチャートである。ステップSr4301aでは、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置しているか否かを判定する。具体的には、原点位置センサーからの信号がHiレベルであるか否かを判定し、原点位置センサーの信号がHiレベルである場合には、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定する。ステップSr4301aにおいて、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定した場合には(ステップSr4301a:YES)、ステップSr4302aに進み、音光側異常電断フラグをOFFにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4301aにおいて、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していないと判定した場合には(ステップSr4301a:NO)、ステップSr4303aに進み、音光側異常電断フラグをONにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する音光側電断処理について説明する。
図122は、第3実施形態の変形例12の音光側MPU92が実行する音光側電断処理を示すフローチャートである。図113に示した音光側電断処理との違いは、図122のステップSr6201において、電断発生コマンドを受信したと判定した場合に、受信した電断発生コマンドが正常電断発生コマンドであるか否かを判定し(ステップSr6201a1)、正常電断発生コマンドであると判定した場合には演出用可動物99を原点位置センサー側に移動させ(ステップSr6201a2)、一方、異常電断発生コマンドであると判定した場合には演出用可動物99を最大位置センサー側に移動させる(ステップSr6201a3)点であり、他のステップの処理については、図113に示した音光側電断処理と同じである。
以上説明したように、本変形例によれば、上述した第3実施形態及び上述した各変形例と同様の効果を奏することができるとともに、以下に示す効果を奏することができる。
本変形例によれば、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがON位置であると判定された場合に演出用可動物99を最大位置に移動させるので、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがOFF位置である場合には演出用可動物99が原点位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがON位置である場合には演出用可動物99が原点位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該パチンコ機10における電源スイッチ85aの位置が、演出用可動物99の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、演出用可動物99が原点位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該パチンコ機10における電源スイッチ85aの位置を容易に確認することができる。
そして、本変形例によれば、外部からの電力の供給が開始された際に、演出用可動物99が原点位置であると判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行し、原点位置ではないと判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをONにする処理を実行するので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の電源スイッチ85aの位置に応じて切り替えることができる。この結果、電源スイッチ85aの位置に応じた適切な処理を実行することができる。
また、本変形例によれば、主側異常電断フラグや、電断種別コマンド(正常電断コマンド、異常電断コマンド)の送信を省略することができるので、主制御装置60の処理負荷を低減することができる。
なお、上述した変形例1から変形例11の各構成を本変形例に適用してもよい。このようにしても、変形例1から変形例11において説明した効果を奏することができる。
《3-7-13》変形例13:
上記第3実施形態では、主制御装置60の主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグの状態に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成とした。また、上記変形例12では、音声発光制御装置90が制御する演出用可動物99の位置に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成とした。そこで、本変形例では、上記第3実施形態の構成と、上記変形例12の構成とを組み合わせた上で、両者の判定結果に相違がないかを判定し、相違がある場合には報知する構成としてもよい。以下、本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理の一例について説明する。
本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理は、上記第3実施形態と比較して、電源監視処理(図93)、電断種別判定処理(図109)及び音光側電断処理(図113)の内容が異なるのみで、他の処理は上記第3実施形態と同じである。以下、本変形例の主側MPU62が実行する電源監視処理及び本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理、音光側電断処理について説明する。
図123は、第3実施形態の変形例13の主側MPU62が実行する電源監視処理を示すフローチャートである。図93に示した電源監視処理との違いは、図123のステップSr0503において主側異常電断フラグをOFFにした後、ステップSr0503bに進み、正常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信し、その後、ステップSr0506に進む点と、図123のステップSr0504において主側異常電断フラグをONにした後、ステップSr0504bに進み、異常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信し、その後、ステップSr0506に進む点であり、他のステップの処理については、図93に示した電源監視処理と同じである。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理について説明する。
図124は、第3実施形態の変形例13の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理を示すフローチャートである。本変形例では、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(主側異常電断フラグの状態、電断種別コマンドの種別)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(演出用可動物99の位置)とを比較し、一致してなかった場合に異常報知を実行する。以下、具体的に説明する。
ステップSr4301では、主側MPU62から電断種別コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、主側MPU62から、上述した正常電断コマンド、異常電断コマンドの2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr4301:YES)、ステップSr4302に進む。一方、ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合には(ステップSr4301:NO)、再びステップSr4301に戻る。すなわち、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定するまで待機し、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合に、ステップSr4302に進む。
ステップSr4302では、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであると判定した場合には(ステップSr4302:YES)、ステップSr4303に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをONにする。その後、ステップSr4303b1に進む。
ステップSr4303b1では、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置しているか否かを判定する。ステップSr4303b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していないと判定した場合(ステップSr4303b1:NO)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)とが一致している場合には、そのまま本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4303b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定した場合(ステップSr4303b1:YES)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)とが一致していない場合には、ステップSr4303b2に進み、異常報知処理を実行する。異常報知処理は、本変形例では、「異常が発生しました。確認してください。」といった音声をスピーカー46から最大音量で繰り返し出力させる処理である。その後、無限ループ処理を繰り返す。
ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドではないと判定した場合(ステップSr4302:YES)、すなわち、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが正常電断コマンドである場合には、ステップSr4304に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをOFFにする。その後、ステップSr4304b1に進む。
ステップSr4304b1では、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置しているか否かを判定する。ステップSr4304b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定した場合(ステップSr4303b1:YES)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)とが一致している場合には、そのまま本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4304b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していないと判定した場合(ステップSr4303b1:NO)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)とが一致していない場合には、ステップSr4304b2に進み、異常報知処理を実行する。異常報知処理は、本変形例では、「異常が発生しました。確認してください。」といった音声をスピーカー46から最大音量で繰り返し出力させる処理である。その後、無限ループ処理を繰り返す。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する音光側電断処理について説明する。
図125は、第3実施形態の変形例13の音光側MPU92が実行する音光側電断処理を示すフローチャートである。この図125に示す音光側電断処理は、図122に示した変形例12の音光側電断処理と同じであるため、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、本変形例によれば、上述した第3実施形態及び上述した各変形例と同様の効果を奏することができるとともに、以下に示す効果を奏することができる。
本変形例によれば、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがOFF位置である場合には演出用可動物99が原点位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがON位置である場合には演出用可動物99が最大位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、演出用可動物99が原点位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該パチンコ機10における電源スイッチ85aの位置を容易に確認することができる。
また、本変形例によれば、外部からの電力の供給が開始された際に、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がOFFであり、かつ、演出用可動物99が原点位置であると判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行し、一方、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がONであると判定され、かつ、演出用可動物99が原点位置ではないと判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをONにする処理を実行する。したがって、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の電源スイッチ85aの位置に応じて切り替えることができる。そして、本変形例によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の電源スイッチ85aの位置を、主制御装置60と、音声発光制御装置90との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
また、本変形例によれば、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がOFFであり、かつ、第2判定手段によって演出用可動物99が原点位置ではないと判定された場合に、異常報知処理(図124のステップSr4304b2)を実行する。さらに、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がONであり、かつ、演出用可動物99が原点位置であると判定された場合に、異常報知処理(図124のステップSr4303b2)を実行する。したがって、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10における主制御装置60と音声発光制御装置90の判定結果が矛盾する異常な状態となっていることに気付くことができる。具体的には、例えば、ゴト師等の不正な者は、当該パチンコ機10の前回の電断時の状態の情報まで一致させて記憶させた不正な基盤を用意することは困難であるため、主制御装置60の一部を当該不正な基板に交換した場合には、主制御装置60と音声発光制御装置90の判定結果に不整合が生じやすくなる。本変形例によれば、当該不整合が検出された場合には異常報知処理が実行されるので、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
なお、上述した変形例1から変形例11の各構成を本変形例に適用してもよい。このようにしても、変形例1から変形例11において説明した効果を奏することができる。
《3-7-14》変形例14:
上記変形例12及び上記変形例13において、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合(例えば、島電源スイッチによって複数のパチンコ機10が一斉に電断された場合)に演出用可動物99を最大位置に移動させ、次の起動時に当該演出用可動物99の位置を判定し、当該判定後に演出用可動物99を最大位置から原点位置まで移動させることによって、当該演出用可動物99が正常に動作するか否かを検査可能な構成としてもよい。
具体的には、例えば、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合(例えば、島電源スイッチによって複数のパチンコ機10が一斉に電断された場合)には、電断処理として、演出用可動物99を原点位置から最大位置に移動させるためのステッピングモーターの回転方向(例えば正転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を最大位置の方向にさらに移動させる。そして、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合には、可動物動作不良フラグをONにする構成とする。
そして、次回の起動時に、可動物動作不良フラグの状態を判定し、当該可動物動作不良フラグがONであると判定した場合には、演出用可動物99が正常に動作しないこと(異常であること)を報知する可動物動作不良報知処理を実行する。一方、可動物動作不良フラグがONではないと判定した場合には、演出用可動物99の位置を判定する。そして、演出用可動物99が最大位置であると判定した場合には、最大位置から原点位置に移動させるためのステッピングモーターの回転方向(例えば逆転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を原点位置の方向にさらに移動させる。そして、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合には、上述した可動物動作不良報知処理を実行する構成とする。
以上説明した本変形例によれば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、島設備に設置されている各パチンコ機10の演出用可動物99が正常に動作するか否かを一斉に検査することが可能となる。
《3-7-15》変形例15:
上記各変形例のうち、演出用可動物99を備える構成においては、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合には演出用可動物99を最大位置に移動させ、電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合には演出用可動物99を原点位置に移動させる(原点位置に留まらせる)構成としたが、演出用可動物99の移動態様はこの構成に限定されず、例えば、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合には演出用可動物99を原点位置に移動させ(原点位置に留まらせ)、電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合には演出用可動物99を最大位置に移動させる構成としてもよい。
《3-7-16》変形例16:
上記第3実施形態及び上記各変形例では、電断時に電源スイッチ85aがOFFであった場合(例えば、各パチンコ機10が個別に各電源スイッチ85aによって電断された場合)が「正常」と表現され、電断時に電源スイッチ85aがONであった場合(例えば、島電源スイッチによって複数のパチンコ機10が一斉に電断された場合)が「異常」と表現されているが、この表現は便宜上のものであり、例えば、電断時に電源スイッチ85aがOFFであった場合が「異常」と表現され、電断時に電源スイッチ85aがONであった場合が「正常」と表現されてもよい。また、「正常」や「異常」とは異なる表現が用いられてもよく、例えば、電断時に電源スイッチ85aがOFFであった場合が「第1状態」と表現され、電断時に電源スイッチ85aがONであった場合が「第2状態」と表現されてもよい。
《4》第4実施形態:
《4-1》遊技機の構造:
図126は、本発明の第4実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。また、以降の説明においては、操作ハンドル25が操作されることによって遊技球が発射され、遊技球が遊技盤の正面視左側に流れるとともに遊技盤の左側を流下する場合を、遊技者が「左打ち」をすると表現する場合がある。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図127は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図128は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、中央側第1始動口33(以下、単に第1始動口33とも呼ぶ)、第2始動口34、右側第1始動口44(以下、単に第1始動口44とも呼ぶ)、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。第2始動口34と右側第1始動口44とは、始動口ユニット200の内部に備えられる。
また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。遊技盤30には、可変表示ユニット40を囲むように、表面に装飾が施された装飾枠部材DFが取り付けられている。
装飾枠部材DFの上側から右側までの部分と、外レール部31bおよびメイン表示部45とによって挟まれた空間には、第1右打ち用レールR1と、第2右打ち用レールR2と、が設けられている。第2右打ち用レールR2の下側部分の右側には、右打ち用外側レールR3が設けられている。第1右打ち用レールR1と第2右打ち用レールR2とによって、右打ち時第1通路P1が形成されている。第2右打ち用レールR2と、外レール部31b、メイン表示部45および右打ち用外側レールR3とによって、右打ち時第2通路P2が形成されている。右打ち時第1通路P1、右打ち時第2通路P2共に略円弧形に形成されており、右打ち時第1通路P1と右打ち時第2通路P2とは並んで位置する。右打ち時第1通路P1は、右打ち時第2通路P2に対して内側に位置する。
右打ち時第1通路P1の一方側の開口端P1a、右打ち時第2通路P2の一方側の開口端P2aは共に、遊技領域PAの頂上付近に位置し、遊技球が入球可能となっている。右打ち時第1通路P1の他方側の開口端P1b、右打ち時第2通路P2の他方側の開口端P2bは共に、遊技領域PAの右側付近に位置し、右打ち時第1通路P1によれば始動口ユニット200に向かって遊技球を送ることができ、右打ち時第2通路P2によれば可変入賞装置36に向かって遊技球を送ることができる。
先に説明したように、操作ハンドル25(図126)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図126)を操作することによって、遊技球を遊技領域PAの右側に向けて発射させる所謂「右打ち」をすることができるが、これら操作の場合には、右打ち時第2通路P2に遊技球を誘導することができる。これに対して、操作ハンドル25(図126)の回動操作量を最大から減らす方向に調整することによって、右打ち時第1通路P1に遊技球を誘導することができる。以下、右打ち時第2通路P2を「強右打ち通路P2」と呼び、右打ち時第1通路P1を「弱右打ち通路P1」と呼ぶ。強右打ち通路P2に遊技球を誘導する操作、即ち、操作ハンドル25(図126)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図126)を操作することを「強右打ち操作」または単に「強右打ち」と呼び、弱右打ち通路P1に遊技球を誘導する操作を「弱右打ち操作」または単に「弱右打ち」と呼ぶ。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図127)から払い出される。
中央側第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。中央側第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、中央側第1始動口33に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
遊技盤32には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。一般入賞口32、中央側第1始動口33、及び第2始動口34のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤32に形成された個別の上記の開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
右側第1始動口44は、遊技盤30の右側に設けられており、始動口ユニット200の内部に備えられる。右側第1始動口44は、遊技球が貫通可能な貫通孔によって構成される。本実施形態では、右側第1始動口44に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、右側第1始動口44には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、弱右打ち通路P1の開口端P1bの下方、かつ、始動口ユニット200の入球口(後述する本線通路部210の入球口210a)の上方に設けられ、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。弱右打ち通路P1の開口端P1bから流下した遊技球は、スルーゲート35を通過し、その後、入球口210aに入球する。本実施形態では、スルーゲートを通過した遊技球は、100%の確率で入球口210aに入球する。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して右側第1始動口44よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に始動口ユニット200の内部を流下して右側第1始動口44へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、強右打ち通路P2の開口端P1bの下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、中央側第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、右側第1始動口44への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合、および、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。次に、始動口ユニット200の構成について詳述する。
図129は、始動口ユニット200を示す説明図である。この図は、遊技盤30の正面から見た図である。始動口ユニット200は、本線通路部210と、本線通路部210の途中から分岐し下方に伸びる第1分岐通路部220と、第1分岐通路部220の途中から分岐し下方に伸びる第2分岐通路部230と、第2始動口34と、右側第1始動口44と、始動口ユニット内アウト口251と、転落口252と、を備える。本実施形態では、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230は透明な樹脂材料によって形成されており、遊技者は、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを観察することが可能である。
本線通路部210は、上方向側の端部に入球口210aを有し、下方向側の端部に排球口210bを有し、入球口210aから排球口210bへ遊技球が流通可能な通路である。排球口210bの下方には、第2始動口34が設けられている。本線通路部210の途中には遊技球が入球可能な開口部210cが形成されており、当該開口部210cに第1分岐通路部220の上方向側の開口端が接続されている。この第1分岐通路部220の上方向側の開口端によって、右側第1始動口44が構成されている。右側第1始動口44のすぐ下には、右側第1始動口用の検知センサー67dが設けられている。右側第1始動口用の検知センサー67dは、右側第1始動口44への遊技球の入球を検知する。
電動役物34aは、本線通路部210の開口部210cに設けられている。電動役物34aは、略矩形の板材を図中の表裏方向に移動させることで、開口部210cを開く開放状態(図においては破線で示す)と、開口部210cを閉じる閉鎖状態(図においては実線で示す)とを取り得る。電動役物34aは、開放状態にある場合に、第1分岐通路部220への遊技球の侵入、すなわち、右側第1始動口44への遊技球の入球を許可し、閉鎖状態にある場合に、第1分岐通路部220への遊技球の侵入、すなわち、右側第1始動口44への遊技球の入球を禁止する。右側第1始動口44へ侵入した遊技球は、第1分岐通路部220を下方に進む。一方、右側第1始動口44への侵入が禁止された遊技球は、本線通路部210を排球口210bに向かって進む。
第1分岐通路部220から第2分岐通路部230へ分岐する地点には、遊技球振分装置240が設けられている。遊技球振分装置240は、往復回転軸241と、往復回転軸241に固定された振分片部242とを備える。往復回転軸241aが往復回転(揺動)することで、振分片部242は、図中の実線で示した第1位置Q1と図中の破線で示した第2位置Q2との間で、往復動作可能となっている。具体的には、往復回転軸241は遊技球振分駆動部241a(図136参照)に連結されており、遊技球振分駆動部241aによって往復回転軸241aが往復回転されることによって、振分片部240bは第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復運動する。
本実施形態では、振分片部242は、第1位置Q1にある状態を2.0秒間だけ保持し、次いで第2位置Q2にある状態を0.1秒間だけ保持する動作を繰り返し行うように、主制御装置60(図136)は遊技球振分駆動部241aの駆動制御を実行する。この結果、振分片部242は、2.1秒ごとに0.1秒だけ第2位置Q2に変位し、残りの2秒間は第1位置Q1に留まることになる。
図130は、振分片部240bが第1位置Q1にある場合の遊技球の流れを示す説明図である。振分片部242は、第1位置Q1にある場合に、第2分岐通路部230への遊技球PBの侵入を禁止して、第1分岐通路部220の下方向側の端部220aに向かって遊技球PBを送ることができる。
図131は、振分片部240bが第2位置Q2にある場合の遊技球の流れを示す説明図である。振分片部242は、第2位置Q2にある場合に、第2分岐通路部230への遊技球PBの侵入を許可して、第2分岐通路部230の下方向側の端部230aに向かって遊技球を送ることができる。
図129に示すように、第1分岐通路部220の下方向側の端部220aの下方には始動口ユニット内アウト口251が設けられ、第2分岐通路部230の下方向側の端部230aの下方には転落口252が設けられている。
始動口ユニット内アウト口251は、遊技球が入球可能な入球口であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。始動口ユニット内アウト口251に入球した遊技球は、遊技盤32に形成された前後方向に貫通する開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
転落口252は、遊技球が入球可能な入球口であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。転落口252に遊技球が入球すると、後述する当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される。転落口252に入球した遊技球は、遊技盤32に形成された前後方向に貫通する開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
上記のように構成された始動口ユニット200によれば、振分片部242は2.1秒ごとに0.1秒だけ第2位置Q2に変位することから、この2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、右側第1始動口44に入球した遊技球は転落口252に入球する。なお、右側第1始動口44に入球した遊技球は転落口252に入球する確率は、1/21の確率に限る必要はなく、他の値の確率に換えてもよい。
上記のように構成された始動口ユニット200によれば、入球口210aに入球した遊技球は、下記の第1~第3ルートのうちのいずれかに沿って流れる。
(i)第1ルートRT1:図132の実線に示すように、遊技球PBが、右側第1始動口44へ入球し、その後、始動口ユニット内アウト口251へ入球するルートである。すなわち、右側第1始動口44へ入球可能なルートである。
(ii)第2ルートRT2:図133の実線に示すように、遊技球PBが、右側第1始動口44へ入球し、その後、転落口252へ入球するルートである。すなわち、右側第1始動口44へ入球可能であり、かつ、転落口252へ入球可能なルートである。
(iii)第3ルートRT3:図134の実線に示すように、遊技球PBが第2始動口34へ入球するルートである。すなわち、第2始動口34へ入球可能なルートである。
第1~第3ルートRT1~RT3のうちのいずれになるかは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあるか否かと、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第1位置Q1にあるか第2位置Q2にあるかによって決定される。具体的には、第1ルートRT1(図132)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあり、かつ、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第1位置Q1にある場合である。第2ルートRT2(図133)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあり、かつ、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第2位置Q2にある場合である。第3ルートRT3(図134)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが閉鎖状態にある場合である。
図128に示すように、遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、中央側第1始動口33、第2始動口34、始動口ユニット内アウト口251、転落口252、可変入賞装置36、及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)の保留個数を表示する。本実施形態では、第1始動口33、44に入球した遊技球は、当該2つの第1始動口33、44の合計として最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、中央側第1始動口33または右側第1始動口44への入賞に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図135は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図135(a)は、図柄表示装置41において変動表示される第1装飾図柄または第2装飾図柄を示す説明図である。第1装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄に対応した図柄である。第2装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄に対応した図柄である。
図135(a)に示すように、図柄表示装置41には、第1装飾図柄または第2装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図135(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、サブ表示領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。同様に、サブ表示領域SAには、メイン表示領域MAと同様に、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。メイン表示領域MAに第1装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第2装飾図柄の画像が表示され、メイン表示領域MAに第2装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第1装飾図柄の画像が表示される。メイン表示領域MAおよびサブ表示領域SAに、第1装飾図柄および第2装飾図柄のいずれが表示されるかは、遊技の状態によって決定される。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図135(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図135(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)又は第2始動口34に遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、メイン表示領域MAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、メイン表示領域MAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
サブ表示領域SAには、左、中、右の3つの図柄列Z4、Z5、Z6が表示される。各図柄列Z4~Z6には、図135(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図135(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL2上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球すると、各図柄列Z4~Z6の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z4、図柄列Z6、図柄列Z5の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z4~Z6に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。なお、サブ表示領域SAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、サブ表示領域SAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)および第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。
さらに、図135(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、上述したように、本実施形態では、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
また、図135(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、サブ表示領域SA、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《4-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図136は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図127)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサー67a~67gが接続されている。具体的には、一般入賞口32、中央側第1始動口33、第2始動口34、右側第1始動口44、転落口252、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサーと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサー67a~67gからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
なお、本実施形態では、始動口ユニット200に設けられた始動口ユニット内アウト口251にも検知センサー(図示せず)を備える構成とした。当該検知センサーも主制御基板61の入力ポートに接続されており、主制御基板61のMPU62は、当該検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が始動口ユニット内アウト口251へ入球したか否かの判定を行うことができる。遊技球が始動口ユニット内アウト口251へ入球したか否かの判定を行うことができる構成とすることで、開口部210cと始動口ユニット内アウト口251との間を結ぶ第1分岐通路部220における遊技球の球詰まりを検知できる。具体的には、右側第1始動口用の検知センサー67dからの信号に基づいて右側第1始動口44への遊技球の入球が検知された場合に、その後、第2始動口用の検知センサー、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーの双方で遊技球の入球が検知されなかったときに、第1分岐通路部220の途中で遊技球が球詰まりしたと判定することができる。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、右側第1始動口44の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、遊技球振分装置240の振分片部240bを第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復動作させる遊技球振分駆動部241aと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33、44への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図137は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、右側第1始動口44の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、中央側第1始動口33または右側第1始動口44に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口(中央側第1始動口33と右側第1始動口44)に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cんp第2実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球した場合に、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理と、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理とを、並列的に実行する。以下では、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理とを並列的に実行するとともに、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを並列的に(同時に)実行することが可能な本実施形態のパチンコ機10を同時変動機とも呼ぶ。
なお、以降の説明において、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第1始動口用遊技回と表現し、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第2始動口用遊技回と表現する場合がある。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33、44に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33、44に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図135(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図138は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図138(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図138(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図138(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~3の4個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~3の4個の値以外の値(4~1199)が外れである。
一方、図138(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。また、特殊小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として20~59の40個の値が設定され、通常小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として60~1199の1140個の値が設定されている。
ここで、「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。本実施形態では、小当たりとして、通常小当たりと特殊小当たり(プレミアム小当たり)との2種類が用意されている。特殊小当たりは、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する契機となり得る小当たりである。なお、小当たりの際の可変入賞装置36の1回の開閉扉36bの開放時間は0.1secである。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。本実施形態では、図138(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)においては、「外れ」となる値の設定はない。
本実施形態では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
図139は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図139(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図139(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図139(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~3の4個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~3の4個の値以外の値(4~1199)が外れである。一方、図139(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の右側第1始動口44の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図138および図139を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の右側第1始動口44の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、右側第1始動口44の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右側第1始動口44への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図140は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図140(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図140(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図140(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。8R通常大当たりにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~54」が16R確変大当たりに対応しており、「55~69」が8R確変大当たりに対応しており、「70~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、3種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この3種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。なお、大当たりの種別として、上記3種類の大当たりに限る必要はなく、2種類や4種類の大当たりとすることができる。例えば、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、および8R通常大当たりの4種類の大当たりが設定される構成としてもよい。
図140(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~69」が8R確変大当たりに対応しており、「70~99」が8R通常大当たりに対応している。
通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するか、または、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ判定用のテーブル(以下、リーチ判定用当否テーブルと呼ぶ)について説明する。リーチ判定用当否テーブルは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチが発生するか否かを判定する際に、当該リーチ乱数カウンタC3の値と照合するためのテーブルデータである。
図141は、リーチ判定用当否テーブルを示す説明図である。図141に示すように、リーチ判定用当否テーブルには、0~399のリーチ乱数カウンタC3の値のうち、リーチに当選する値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~399の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~399)が、外れ、すなわち、リーチに当選しない値として設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選しなかった状況において、リーチに当選する確率は、1/20となっている。
本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数と第2始動口34に入球した遊技球の保留個数との合計値である合計保留個数に応じてリーチに当選する確率が異なる5つのリーチ判定用当否テーブルを備える。図141に示した当否テーブルは、合計保留個数が4つ以上の場合のものであり、当該当否テーブルを含む5つのリーチ判定用当否テーブルは、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっている。例えば、合計保留個数が3つの場合にはリーチ当選確率は約1/11であり、合計保留個数が2つの場合にはリーチ当選確率は約1/10であり、合計保留個数が1つの場合にはリーチ当選確率は約1/9であり、合計保留個数が0の場合にはリーチ当選確率は約1/6である。なお、リーチ判定用当否テーブルの数は5つに限る必要はなく、2つ、3つ、4つ、6つ以上の数であってもよい。要は、リーチ判定用当否テーブルは複数であり、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっていれば、どのような構成であってもよい。
図142は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図142(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図142(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図142(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図142(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.5秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも右側第1始動口44への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《4-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図143は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図136)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b、リーチ振分テーブル記憶エリア93c等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1~P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《4-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《4-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。また、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。
高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が予め定めた保証遊技回数に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。「保証遊技回数」とは、高頻度サポートモードにおいて継続して実行されることが保証された遊技回数であり、例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、保証遊技回数である50回まで高頻度サポートモードは保証される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。特に本実施形態では、保証遊技回数に達した遊技回が終了した時点において、高確率モードが継続していた場合であっても、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、弱右打ちを行い、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させることによって、電動役物34aが備えられた右側第1始動口44へ遊技球を入球させるように遊技を行う。右側第1始動口44へ入球した遊技球は、遊技球振分装置240の振分片部242によって、始動口ユニット内アウト口251に向かうルートと転落口252に向かうルートとに振り分けられる。このため、右側第1始動口44へ入球した遊技球は、先に説明したように1/21という低い確率ではあるが、転落口252に入球する可能性がある。
高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。そして、その転落口252へ遊技球が入球したタイミングの次の遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。サポートモードについては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)において、転落口252へ遊技球が入球し高確率モードが終了し低確率モードに移行した場合であっても、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数(すなわち、50回)に達するまで、高頻度サポートモードは継続される。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した30回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始するタイミングでもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。サポートモードについても、その保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングで、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始するタイミングでもって、抽選モードとサポートモードを共に低い側にリセットする。
《4-4-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態と、iv)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
図144は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。
図145は、低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確高サポ状態、および高確低サポ状態のそれぞれにおける各種の態様を示す説明図である。ここでは、態様として、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、転落口252、および第2始動口34への遊技球の入球可否や、第1の図柄の変動時間、第2の図柄の変動時間等が定められている。
図145に示すように、低確低サポ状態においては、中央側第1始動口33への遊技球の入球が可能である。このために、低確低サポ状態では、遊技者に左打ちをさせ、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、中央側第1始動口33に遊技球を入球させる。中央側第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図135(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が中央側第1始動口33であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
中央側第1始動口33以外の入球口について考えてみる。低確低サポ状態においては、始動口ユニット200に備えられる右側第1始動口44と転落口252への入球は不可であるが、第2始動口34への入球は可能となっている。低確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、先に説明した第3ルートRT3(図134)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となる。このため、遊技者によっては、低確低サポ状態において弱右打ちをして、第3ルートRT3に沿って遊技球を流すことによって、第2始動口34への遊技球の入球を狙うことが考えられる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態では、遊技者に対して、低確低サポ状態において、弱右打ち操作を行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。
なお、低確低サポ状態における特2変動時間は10分と極めて長い時間に設定したが、低確低サポ状態における第1図柄表示部37aの変動時間(以下、特1変動時間とも呼ぶ)については通常の長さの時間に設定している。ここで言う「通常の長さの時間」とは、後述する変動種別カウンタCSの値と、大当たりの種別やリーチの有無等によって決定される通常的な長さの時間であり、例えば2秒~3分である。
図144に戻る。低確低サポ状態(状態H1)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続され、遊技者は中央側第1始動口33に遊技球を入球させ、第1始動口用遊技回を実行させる。
低確低サポ状態で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に強右打ちを実行し、強右打ち通路P2へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確高サポ状態(状態H3)に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモード(保証遊技回数である50回限定)となる。
図145に示すように、低確高サポ状態では、中央側第1始動口33と右側第1始動口44と転落口252とに対して遊技球を入球させることが可能であり、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能である。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。本実施形態のパチンコ機10では、サポートモードが高頻度サポートモードである状態において、スルーゲート35を通過した遊技球が電役開放状態にある電動役物34aを100%の確率で通過するように、スルーゲート35から電動役物34aまでの距離や、電動役物34aの1回の開放時間、電動役物34aの開放回数、普図ユニット38における図柄の変動時間等が調整されている。このため、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過して入球口210aに入球した遊技球は、先に説明した第1ルートRT1(図132)または第2ルートRT2(図133)に沿って流れるため、右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球、または右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球が可能となり、第2始動口34への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。なお、転落口252へ遊技球がたとえ入球したとしても、低確高サポ状態では、抽選モードは低確率モードであることから、遊技者は低確率モードへ移行すること(いわゆる転落)の心配はない。このため、低確高サポ状態(状態H3)では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させることによって、右側第1始動口44に高い確率で遊技球を入球させることができる。
右側第1始動口44に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図135(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が右側第1始動口44であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
低確高サポ状態における特1変動時間および特2変動時間については、通常の長さの時間(例えば2秒~3分)に設定されている。
図144に戻る。低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確高サポ状態(状態H3)が継続され、遊技者は右側第1始動口44に遊技球を入球させ、第1始動口用遊技回を実行させる。なお、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数である50回に達すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H3)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に強右打ちを実行し、強右打ち通路P2へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。
低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ここでは、低確高サポ状態(状態H3)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
なお、低確低サポ状態(状態H1)では、中央側第1始動口33への遊技球の入球を狙うことになるが、この入球を高い確率で行うことができない。これに対して、低確高サポ状態(状態H3)では、遊技者は弱右打ちを行うことで、右側第1始動口44に高い確率で遊技球を入球させることができる。このため、低確高サポ状態(状態H3)では、低確低サポ状態(状態H1)と比較して、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる機会が多いことから、遊技者にとって有利性に優れている。
低確低サポ状態(状態H1)において、第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H4)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。開閉実行モード(状態H4)は、開閉実行モード(状態H2)と同一の処理である。同じ開閉実行モードであるのに、状態H2と状態H4とに区別したのは、分岐先が相違するためである。開閉実行モード(状態H4)が終了すると、高確高サポ状態(状態H5)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モードとなり、サポートモードは高頻度サポートモード(保証遊技回数である50回限定)となる。
図145に示すように、高確高サポ状態では、中央側第1始動口33と右側第1始動口44と転落口252とに対して遊技球を入球させることが可能であり、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能である。これらの入球の可否は、低確高サポ状態における入球の可否と同一である。但し、低確高サポ状態では、既に抽選モードは低確率モードであることから、遊技者は低確率モードへ移行すること(いわゆる転落)の心配はないのに対して、高確高サポ状態では、転落口252に遊技球が入球した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードへ移行(いわゆる転落)することが相違する。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。このため、先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過して入球口210aに入球した遊技球は、第1ルートRT1(図132)または第2ルートRT2(図133)に沿って流れるため、右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球、または右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球が可能となり、第2始動口34への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。
高確高サポ状態では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させ、右側第1始動口44へ遊技球を入球させる。右側第1始動口44に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図135(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が右側第1始動口44であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
図144に戻る。高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H5)が繰り返され、右側第1始動口44に遊技球を入球させ第1始動口用遊技回を実行させる。
高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。
高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ここでは、高確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
高確高サポ状態(状態H5)において、転落口252へ遊技球が入球した場合には、低確高サポ状態(状態H3)に移行する。すなわち、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、サポートモードは高頻度サポートモードのまま継続される。なお、低確高サポ状態(状態H3)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す保証遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H3)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
なお、高確高サポ状態(状態H5)における特1変動時間については通常の長さに設定され、高確高サポ状態(状態H5)における特2変動時間については例えば10分に設定されている。高確高サポ状態(状態H5)における特2変動時間が10分と極めて長い時間に設定されているのは、次の理由による。
高確高サポ状態では、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能であるが、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報(最大4個)が残り、高確高サポ状態において、その残った保留情報に基づいて当たり抽選が実行されることが起こり得る。そうすると、図139(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当たり抽選が実行されることになり、遊技者にとって過度に有利な状態となる。これを解消するために、本実施形態では、高確高サポ状態において、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能でありながら、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定することで、第2保留エリアRbに残った保留情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制する構成とした。
高確高サポ状態(状態H5)において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数である50回に達すると、高確低サポ状態(状態H6)に移行する。また、高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、高確低サポ状態(状態H6)に移行する。高確低サポ状態では、抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードとなる。本実施形態では、遊技者は、図柄表示装置41に表示された特殊小当たり用演出パターンに対応した演出内容から、高確高サポ状態で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選したことを認識することができる。
図145に示すように、高確低サポ状態では、中央側第1始動口33と第2始動口34とに対して遊技球を入球させることが可能であり、右側第1始動口44と転落口252とに対しては遊技球を入球させることが不可能である。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、先に説明した第3ルートRT3(図134)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となり、右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。
高確低サポ状態(状態H6)では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させことによって、第2始動口34に遊技球を入球させることができる。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図135(b)参照)のメイン表示領域MAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が第2始動口34であるため、第2装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
高確低サポ状態(状態H6)で実行された第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第2始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)で実行された第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
上述した高確低サポ状態(状態H6)では、弱右打ちを行なって打った遊技球が先に説明したように転落口252へ入球することは不可能もしくは困難となるため、100%に近い確率で(この確率を、以下便宜的に100%とも呼ぶ)で第2始動口34に入球することになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選するまで100%継続して、第2始動口34へ遊技球を入球させ当たり抽選を行うことができる。換言すると、高確低サポ状態(状態H6)では、転落がないいわゆる無敵ゾーンとなる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行すると、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、高確高サポ状態から保証遊技回数が終了すると、高確低サポ状態となるが、この場合に、高確高サポ状態時に10分と極めて長い時間(ロング)に設定された特2変動時間が続いている状態が発生する虞があった。高確低サポ状態(無敵ゾーン)で、ロングに設定された特2の変動が続いている状態では、無敵ゾーンにおいて、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選を短期間で繰り返し行うことが不可能となり、遊技者に不利益を与える。そこで、本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果を大当たりと小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)だけとして(外れを無くして)、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行される大当たり変動または小当たり変動が停止した場合に、ロングに設定された特2の変動を、当該特2に係る当たり抽選の結果を問わず停止させることのできる構成とした。この結果、無敵ゾーンにおいて高確高サポ状態でロングに設定された特2の変動が続く不具合を解消することができ、遊技者に不利益を与えることを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となり、スルーゲート35を通過した遊技球は、始動口ユニット200(図129)において本線通路部210から第1分岐通路部220に移行する。このため、スルーゲート35を通過した遊技球は、右側第1始動口44に必ず入球することになる。但し、右側第1始動口44に入球した遊技球は、その後、2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、転落口252に入球する。高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、遊技球が右側第1始動口44に入球した場合に、1/21の確率ながら、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、遊技者は不利益を受ける可能性がある。
これに対して、転落口252へ遊技球が入球することなしに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する。サポートモードが低頻度サポートモードである場合、電動役物34aは実質的に常時閉鎖状態となり、その結果、遊技球は第3ルートRT3(図134)に沿って流れ、第2始動口34へ遊技球が入球する状態となる。この場合には、右側第1始動口44側へ遊技球が流れる場合のように、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行されることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。高確低サポ状態は、次の大当たり当選まで継続し、事実上、次の大当たり当選が約束される。
これらの結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、遊技者に対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
従来のパチンコ機として、ループタイプのパチンコ機と、STタイプのパチンコ機とがある。ループタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態が、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続する機種である。STタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態における遊技回数が制限されている機種である。ループタイプのパチンコ機では、高確率モードの状態において、当たり抽選において大当たり当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりとならないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。一方、STタイプのパチンコ機では、高確率モードの状態において、制限回数までの間に大当たりに当選しないのではといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。これらに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述したように、緊迫感と共に、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感を付与することができる。また、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。こうした安堵感と期待感は、本実施形態のパチンコ機10に特有の効果であり、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する構成とした。このために、当たり抽選において特殊小当たりに当選して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H5において、遊技者は、弱右打ちを行い、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させ、右側第1始動口44へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを通常としている。これに対して、高確高サポ状態H5においては、先に説明したように、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させることも可能であることから、遊技者によっては、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うこともあり得る。この場合、遊技球が転落口252へ入球することがなく、途中で低確高サポ状態へ遊技状態が移行されることがないことから、保証遊技回数である50回だけ中央側第1始動口33へ遊技球を入球させることができれば、確実に無敵ゾーンである高確低サポ状態へ遊技状態を移行させることができる。しかしながら、50回もの多数回、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させることは、時間的にも費やす遊技球の量的にも遊技者に多大の負担を強いるために、高確高サポ状態H5においては、左打ちを行い、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方は、遊技者にとってメリットはなく現実的ではない。換言すれば、本実施形態のパチンコ機10では、保証遊技回数を50回という比較的に多数とすることで、高確高サポ状態H5において、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方が困難な構成としている。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、上述したように、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方が困難な構成となっているが、こうした遊技の仕方を完全に排除するものではない。上記困難な点を許容できれば、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことも可能である。例えば、遊技球が転落口252へ入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行することが精神的に許容できないような遊技者等にあっては、上記の遊技の仕方を選択するかもしれない。遊技機の設計者側からすれば、保証遊技回数を例えば5回とか10回とか比較的小さな回数とすることで、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことをある程度、許容することができ、保証遊技回数を例えば50回とか100回とか大きな回数とすることで、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを厳格に禁止することができる。すなわち、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを許容するか禁止するかの加減を、保証遊技回数によって調整することが可能となる。
《4-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において実行される具体的な処理の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図146は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSs0101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSs0102に進む。
ステップSs0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0103に進む。
ステップSs0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図148)において、その値を更新する。
ステップSs0104では第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSs0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。その後、ステップSs0105に進む。
ステップSs0105では転落口252への遊技球の入球に伴う転落口用の入球処理を実行する。ステップSs0105の転落口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSs0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図146:Ss0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図147は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSs0201では、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球(始動入賞)したか否かを、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に対応した検知センサ(右側第1始動口用の検知センサー67d等)の検知状態により判定する。ステップSs0201において、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球したと判定した場合には(Ss0201:YES)、ステップSs0202に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSs0203に進む。
ステップSs0203では、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSs0204に進む。
ステップSs0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSs0209に進む。
ステップSs0201において、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球していないと判定した場合には(Ss0201:NO)、ステップSs0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSs0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Ss0205:YES)、ステップSs0206に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSs0207に進む。一方、ステップSs0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Ss0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSs0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSs0208に進む。
ステップSs0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSs0209に進む。
ステップSs0209では、上述したステップSs0204又はステップSs0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSs0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Ss0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSs0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Ss0209:YES)、ステップSs0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSs0211に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSs0212に進む。
ステップSs0212では、ステップSs0103(図146)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSs0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSs0103(図146)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSs0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSs0103(図146)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSs0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSs0212を実行した後、ステップSs0213に進む。
ステップSs0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。ステップSs0213を実行した後、ステップSs0214に進む。
ステップSs0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果(先判定情報)を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図149:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSs0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<転落口用の入球処理>
次に、転落口用の入球処理について説明する。転落口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図146:Ss0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図148は、転落口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSs0301では、遊技球が転落口252に入球したか否かを、転落口252に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSs0301において、遊技球が転落口252に入球したと判定した場合には(Ss0301:YES)、ステップSs0302に進む。
ステップSs0302では、高確率モードフラグをOFFにする。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされるとともに、このステップSs0302でもOFFにされる。その後、ステップSs0303に進む。
ステップSs0303では、低確率モードコマンドを設定する。低確率モードコマンドは、当否抽選モードが低確率モードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。その後、ステップSs0304に進む。
ステップSs0304では、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落口252に遊技球が入球して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSs0304を実行した後、本転落口用の入球処理を終了する。
ステップSs0301において、遊技球が転落口252に入球していないと判定した場合には(Ss0301:NO)、本転落口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図149は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSs0401では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSs0402に進む。
ステップSs0402では、タイマー割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSs0402を実行した後、ステップSs0403に進む。
ステップSs0403では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0404に進む。
ステップSs0404では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSs0405に進む。ステップSs0405では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、液晶表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSs0405を実行した後、ステップSs0406に進む。
ステップSs0406では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0407に進む。
ステップSs0407では、右側第1始動口44に設けられた電動役物44aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物44aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0408に進む。
ステップSs0408では、始動口ユニット200に備えられた遊技球振分装置240を駆動制御するための遊技球振分制御処理を実行する。遊技球振分制御処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0409に進む。
ステップSs0409では、今回の通常処理の開始(2巡目以降では、ステップSs0402のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。
ステップSs0409において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Ss0409:NO)、ステップSs0410及びステップSs0411において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSs0410において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップSs0411おいて、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。
一方、ステップSs0409において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Ss0409:YES)、ステップSs0402に戻り、ステップSs0402からステップSs0408までの各処理を実行する。
なお、ステップSs0402からステップSs0408の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図149:Ss0405)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図150は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSs0501では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。ステップSs0501において開閉実行モードが実行されているか否かを判定することによって、開閉実行モードが実行されている期間にステップSs0503(およびステップSs0506)を実行しないようにする。この結果、開閉実行モードが実行されている期間に遊技回を開始しないようにすることができる。以下、詳細を説明する。
ステップSs0501において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Ss0501:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSs0502以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口(中央側第1始動口33と右側第1始動口44)又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSs0501において、開閉実行モード中ではないと判定した場合には(Ss0501:NO)、ステップSs0502に進む。
ステップSs0502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始されるとONになり、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0502において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss0502:NO)、ステップSs0503に進む。
ステップSs0503では、第1始動口用の変動開始処理を実行する。第1始動口用の変動開始処理は、第1始動口用遊技回を開始するための処理である。第1始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSs0503を実行した後、ステップSs0505に進む。
一方、ステップSs0502において、第1変動中フラグがONである判定した場合には(Ss0502:YES)、ステップSs0504に進む。
ステップSs0504では、第1変動停止処理を実行する。第1変動停止処理は、開始された第1始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第1変動停止処理の詳細は後述する。ステップSs0504を実行した後、ステップSs0505に進む。
ステップSs0505では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONになり、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0505において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss0505:NO)、ステップSs0506に進む。
ステップSs0506では、第2始動口用の変動開始処理を実行する。第2始動口用の変動開始処理は、第2始動口用遊技回を開始するための処理である。第2始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSs0506を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSs0505において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss0505:YES)、ステップSs0507に進む。
ステップSs0507では、第2変動停止処理を実行する。第2変動停止処理は、開始された第2始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第2変動停止処理の詳細は後述する。ステップSs0507を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<第1始動口用の変動開始処理>
次に、第1始動口用の変動開始処理について説明する。第1始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図150:Ss0503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図151は、第1始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSs0601では、第1始動保留個数RaN=0であるか否かを判定する。ステップSs0601において、第1始動保留個数RaN=0ではないと判定した場合には(Ss0601:NO)、ステップSs0602に進む。一方、ステップSs0601において、第1始動保留個数RaN=0であると判定した場合には(Ss0601:YES)、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSs0602では、第1始動口用保留情報シフト処理を実行する。第1始動口用保留情報シフト処理では、第1保留エリアRaに記憶された保留情報をシフトさせる。第1始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSs0602を実行した後、ステップSs0603に進む。
ステップSs0603では、第1始動口用の判定処理を実行する。第1始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)の有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第1始動口用の判定処理の詳細については後述する。以下、通常小当たり、特殊小当たりのいずれも含む場合は、単に「小当たり」とも呼ぶ。ステップSs0603を実行した後、ステップSs0604に進む。
ステップSs0604では、第1始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第1始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第1始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSs0604を実行した後、ステップSs0605に進む。
ステップSs0605では、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSs0604において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSs0605を実行した後、ステップSs0606に進む。
ステップSs0606では、第1種別コマンドを設定する。第1種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第1種別コマンドには、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)の情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSs0605及びステップSs0606において設定された第1変動用コマンド及び第1種別コマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第1種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs0606を実行後、ステップSs0607に進む。
ステップSs0607では、第1図柄表示部37aにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSs0608に進み、第1変動中フラグをONにする。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSs0608を実行した後、ステップSs0609に進む。
ステップSs0609では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSs0609を実行した後、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
<第1始動口用保留情報シフト処理>
次に、第1始動口用保留情報シフト処理について説明する。第1始動口用保留情報シフト処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図151:Ss0602)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図152は、第1始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSs0701では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算する。その後、ステップSs0702に進む。
ステップSs0702では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動させる。その後、ステップSs0703に進む。
ステップSs0703では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSs0703を実行した後、第1始動口用本保留情報シフト処理を終了する。
<第1始動口用の判定処理>
次に、第1始動口用の判定処理について説明する。第1始動口用の判定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図151:Ss0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図153は、第1始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSs0801では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、次回の大当たりの当選に係る開閉実行モードの開始に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSs0801において、高確率モードであると判定した場合には(Ss0801:YES)、ステップSs0802に進む。
ステップSs0802では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図138(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs0804に進む。一方、ステップSs0801において高確率モードではないと判定した場合には(Ss0801:NO)、ステップSs0803に進む。
ステップSs0803では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図138(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs0804に進む。
ステップSs0804では、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSs0804において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Ss0804:YES)、ステップSs0805に進む。
ステップSs0805では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33または右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0805を実行した後、ステップSs0806に進む。
ステップSs0806では、第1始動口用の振分テーブル(図140(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSs0806を実行した後、ステップSs0807に進む。
ステップSs0807では、ステップSs0806における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSs0807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Ss0807:YES)、ステップSs0808に進む。
ステップSs0808では、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs0808を実行した後、ステップSs0809に進む。
ステップSs0809では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0809を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs0807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss0807:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSs0810に進む。
ステップSs0810では、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs0810を実行した後、ステップSs0811に進む。
ステップSs0811では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0811を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs0804において、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Ss0804:NO)、ステップSs0812に進み、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が通常小当たりであるか否かを判定する。ステップSs0812において、当否判定の結果が通常小当たりであると判定した場合には(Ss0812:YES)、ステップSs0813に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの通常小当たりフラグをONにする。ステップSs0813を実行した後、ステップSs0814に進む。
ステップSs0814では、通常小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常小当たり用の停止図柄設定処理では、通常小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、通常小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0814を実行した後、ステップSs0819に進む。
ステップSs0812において、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が通常小当たりでないと判定した場合には(Ss0812:NO)、ステップSs0815に進み、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が特殊小当たりであるか否かを判定する。ステップSs0815において、当否判定の結果が特殊小当たりであると判定した場合には(Ss0815:YES)、ステップSs0816に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの特殊小当たりフラグをONにする。その後、ステップSs0817に進み、特殊小当たりコマンドを設定する。特殊小当たりコマンドは、当たり抽選において特殊小当たりに当選したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSs0817を実行した後、ステップSs0818に進む。
ステップSs0818では、特殊小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。特殊小当たり用の停止図柄設定処理では、特殊小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている特殊小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、特殊小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0818を実行した後、ステップSs0819に進む。
ステップSs0819では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33または右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0819を実行した後、本第1始動口の判定処理を終了する。
ステップSs0815において、当否判定の結果が特殊小当たりではないと判定した場合には(Ss0815:NO)、ステップSs820に進む。
ステップSs820では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSs0820の処理は、上記ステップSs0804における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでも小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)でもない場合に実行される。すなわち、ステップSs0820においては、当否判定の結果が大当たりでも小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)でもない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSs0820を実行した後、ステップSs0821に進む。
ステップSs0821では、ステップSs0820におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSs0821において、リーチ発生であると判定した場合には(Ss0821:YES)、ステップSs0822に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSs0822を実行した後、ステップSs0823に進む。ステップSs0821において、リーチ発生でないと判定した場合には(Ss0821:NO)、そのままステップSs0823に進む。
ステップSs0823では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0823を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
<第1始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第1始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第1始動口用の変動時間の設定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図151:Ss0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図154は、第1始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSs0901では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSs0902に進む。
ステップSs0902では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0902において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss0902:NO)、ステップSs0903に進む。
ステップSs0903では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0903において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss0903:NO)、ステップSs0904に進む。
ステップSs0904では、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図144における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0904を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0903において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss0903:YES)、ステップSs0905に進む。
ステップSs0905では、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図144における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0905を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0902において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss0902:YES)、ステップSs0906に進む。
ステップSs0906では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0906において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss0906:YES)、ステップSs0907に進む。
ステップSs0907では、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図144における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0907を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0906において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss0906:NO)、ステップSs0908に進む。
ステップSs0908では、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図144における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0908を実行した後、ステップSs0909に進む。
ステップSs0909では、ステップSs0904、ステップSs0905、ステップSs0907、ステップSs0908の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第1始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図154:Ss0904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図155は、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1001では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1001:YES)、ステップSs1002に進む。
ステップSs1002では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(i)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1002では、まず、(i)~(iii)の中から(i)を特定する。(i)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1002を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1001において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1001:NO)、ステップSs1003に進む。
ステップSs1003では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs1003において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs1003:YES)、ステップSs1004に進む。
ステップSs1004では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(ii)は、例えば、リーチ発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1004を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1003において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs1003:NO)、ステップSs1005に進む。
ステップSs1005では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。(iii)は、例えば、リーチ非発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1005を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図154:Ss0905)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図156は、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1101:YES)、ステップSs1102に進む。
ステップSs1102では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1102では、まず、(iv)、(v)の中から(iv)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1102を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1101において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1101:NO)、ステップSs1103に進む。
ステップSs1103では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs1103において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs1103:YES)、ステップSs1104に進む。
ステップSs1104では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)、(v)の中から(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1104を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1103において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs1103:NO)、ステップSs1105に進む。
ステップSs1105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)~(iv)の中から(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1105を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図154:Ss0907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図157は、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1201:YES)、ステップSs1202に進む。
ステップSs1202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(vii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用変動時間テーブル、(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1202では、まず、(vii)~(ix)の中から(vii)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1202を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1201:NO)、ステップSs1203に進む。
ステップSs1203では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が特殊小当たりであるか否かを判定する。具体的には、特殊小当たりフラグがONであるか否かを判定し、特殊小当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss1203:YES)、ステップSs1204に進む。
ステップSs1204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、特殊小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した特殊小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した特殊小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1204を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1203において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が特殊小当たりでないと判定した場合には(Ss1203:NO)、ステップSs1205に進む。
ステップSs1205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、通常小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した通常小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した通常小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1205を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図154:Ss0907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図158は、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1301では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1301:YES)、ステップSs1302に進む。
ステップSs1302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(x)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1302では、まず、(x)、(xi)の中から(x)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1302を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1301において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合(すなわち、小当たりと判定した場合)には(ステップSs1301:NO)、ステップSs1303に進む。
ステップSs1303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(x)、(xi)の中から(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図154)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1303を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1変動停止処理>
次に、第1変動停止処理について説明する。第1変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図150:Ss504)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図159は、第1変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSs1401では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグがONであるか否かを判定する。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONにされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSs1401において、第2当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss1401:NO)、ステップSs1402に進む。
ステップSs1402では、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図154)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs1402において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss1402:YES)、ステップSs1403に進む。一方、ステップSs1402において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss1402:NO)、ステップSs1411に進む。
ステップSs1403では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第1始動口用の判定処理(図153)のステップSs0809、ステップSs0811、ステップSs0814、ステップSs0818、またはステップSs0823において設定されている。ステップSs1403を実行した後、ステップSs1404に進む。
ステップSs1404では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37aの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs1404を実行した後、ステップSs1405に進む。
ステップSs1405では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs1405において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss1405:NO)、ステップSs1406に進む。
ステップSs1406では、第1当たりフラグをOFFにする。その後、本第1変動停止処理を終了する。
一方、ステップSs1405において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss1405:YES)、ステップSs1411に進む。
ステップSs1401において、第2当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss1401:YES)、ステップSs1407に進む。
ステップSs1407では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、後述する第2始動口用の変動時間の設定処理(図163)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs1407において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss1407:NO)、ステップSs1402に進む。一方、ステップSs1407において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss1407:YES)、ステップSs1408に進む。
ステップSs1408では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをOFFにする。ステップSs1408を実行した後、ステップSs1409に進む。
ステップSs1409では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSs1409では、第1始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第1始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりや小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSs1409を実行した後、ステップSs1410に進む。
ステップSs1410では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSs1411に進む。
ステップSs1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs1411において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1411:YES)、ステップSs1412に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば50回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSs1412において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSs1412:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSs1413に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSs1413を実行した後、ステップSs1414に進む。
ステップSs1414では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、サポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs1414を実行した後、ステップSs1415に進む。
ステップSs1415では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs1415において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss1411:YES)、ステップSs1416に進み、無敵ゾーンコマンドを設定する。無敵ゾーンコマンドは、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。無敵ゾーンコマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs1414を実行した後、本第1変動停止処理を終了する。
ステップSs1415において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1415:NO)、本第1変動停止処理を終了する。ステップSs1411において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1411:NO)、本第1変動停止処理を終了する。また、ステップSs1412において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSs1412:YES)、本第1変動停止処理を終了する。
<第2始動口用の変動開始処理>
次に、第2始動口用の変動開始処理について説明する。第2始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図150:Ss0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図160は、第2始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSs1501では、第2始動保留個数RbN=0であるか否かを判定する。ステップSs1501において、第2始動保留個数RbN=0ではないと判定した場合には(Ss1501:NO)、ステップSs1502に進む。一方、ステップSs1501において、第2始動保留個数RbN=0であると判定した場合には(Ss1501:YES)、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSs1502では、第2始動口用保留情報シフト処理を実行する。第2始動口用保留情報シフト処理では、第2保留エリアRbに記憶された保留情報をシフトさせる。第2始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSs1502を実行した後、ステップSs1503に進む。
ステップSs1503では、第2始動口用の判定処理を実行する。第2始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第2始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップSs1503を実行した後、ステップSs1504に進む。
ステップSs1504では、第2始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第2始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第2始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSs1504を実行した後、ステップSs1505に進む。
ステップSs1505では、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSs1504において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSs1505を実行した後、ステップSs1506に進む。
ステップSs1506では、第2種別コマンドを設定する。第2種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第2種別コマンドには、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSs1505及びステップSs1506において設定された変動用コマンド及び第2種別コマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第2種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs1506を実行後、ステップSs1507に進む。
ステップSs1507では、第2図柄表示部37bにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSs1508に進み、第2変動中フラグをONにする。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSs1508を実行した後、ステップSs1509に進む。
ステップSs1509では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSs1509を実行した後、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
<第2始動口用保留情報シフト処理>
次に、第2始動口用保留情報シフト処理について説明する。第2始動口用保留情報シフト処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図160:Ss1502)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図161は、第2始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSs1601では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSs1602に進む。
ステップSs1602では、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動させる。その後、ステップSs1603に進む。
ステップSs1603では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSs1603を実行した後、本第2始動口用保留情報シフト処理を終了する。
<第2始動口用の判定処理>
次に、第2始動口用の判定処理について説明する。第2始動口用の判定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図160:Ss1503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図162は、第2始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSs1701では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSs1701において、高確率モードであると判定した場合には(Ss1701:YES)、ステップSs1702に進む。
ステップSs1702では、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図139(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs1704に進む。一方、ステップSs1701において高確率モードではないと判定した場合には(Ss1701:NO)、ステップSs1703に進む。
ステップSs1703では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図139(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs1704に進む。
ステップSs1704では、ステップSs1702又はステップSs1703における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSs1704において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Ss1704:YES)、ステップSs1705に進む。
ステップSs1705では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをONにする。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs1705を実行した後、ステップSs1706に進む。
ステップSs1706では、第2始動口用の振分テーブル(図140(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSs1706を実行した後、ステップSs1707に進む。
ステップSs1707では、ステップSs1706における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSs1707において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Ss1707:YES)、ステップSs1708に進む。
ステップSs1708では、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs1708を実行した後、ステップSs1709に進む。
ステップSs1709では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1709を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs1707において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss1707:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSs1710に進む。
ステップSs1710では、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs1710を実行した後、ステップSs1711に進む。
ステップSs1711では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1711を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs1704において、ステップSs1702又はステップSs1703における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Ss1704:NO)、ステップSs1712に進む。
ステップSs1712では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSs1712の処理は、上記ステップSs1704における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでない場合に実行される。すなわち、ステップSs1712においては、当否判定の結果が大当たりではない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSs1712を実行した後、ステップSs1713に進む。
ステップSs1713では、ステップSs1712におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSs1713において、リーチ発生であると判定した場合には(Ss1713:YES)、ステップSs1714に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSs1714を実行した後、ステップSs1715に進む。ステップSs1713において、リーチ発生でないと判定した場合には(Ss1713:NO)、ステップSs1714を実行することなく、ステップSs1715に進む。
ステップSs1715では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1715を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
<第2始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第2始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第2始動口用の変動時間の設定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図160:Ss1504)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図163は、第2始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSs1801では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSs1802に進む。
ステップSs1802では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1802において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss1802:NO)、ステップSs1803に進む。
ステップSs1803では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1803において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss1803:NO)、ステップSs1804に進む。
ステップSs1804では、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図144における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1804を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1803において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1803:YES)、ステップSs1805に進む。
ステップSs1805では、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図144における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1805を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1802において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss1802:YES)、ステップSs1806に進む。
ステップSs1806では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1806において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1806:YES)、ステップSs1807に進む。
ステップSs1807では、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図144における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1807を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1806において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1806:NO)、ステップSs1808に進む。
ステップSs1808では、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図144における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1808を実行した後、ステップSs1809に進む。
ステップSs1809では、ステップSs1804、ステップSs1805、ステップSs1807、ステップSs1808の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第2始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図163:Ss1804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図164は、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1901では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間(ロング変動時間)を変動時間情報として取得する。ステップSs1901を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図163:Ss1805)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図165は、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2001では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss2001:YES)、ステップSs2002に進む。
ステップSs2002では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(I)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs2002では、まず、(I)~(III)の中から(I)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図163)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2002を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs2001において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs2001:NO)、ステップSs2003に進む。
ステップSs2003では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs2003において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs2003:YES)、ステップSs2004に進む。
ステップSs2004では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図163)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2004を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs2003において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs2003:NO)、ステップSs2005に進む。
ステップSs2005では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図163)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2005を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図163:Ss1807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図166は、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2101では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間を変動時間情報として取得する。ステップSs2101を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図163:Ss1807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図167は、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss2201:YES)、ステップSs2202に進む。
ステップSs2202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(IV)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(V)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(VI)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs2202では、まず、(IV)~(VI)の中から(IV)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図163)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2202を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs2201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs2201:NO)、ステップSs2203に進む。
ステップSs2203では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs2203において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs2203:YES)、ステップSs2204に進む。
ステップSs2204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VI)の中から(V)を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図163)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2204を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs2203において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs2203:NO)、ステップSs2205に進む。
ステップSs2205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VI)の中から(VI)を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図163)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2205を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2変動停止処理>
次に、第2変動停止処理について説明する。第2変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図150:Ss507)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図168は、第2変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSs2301では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグがONであるか否かを判定する。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONにされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSs2301において、第1当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss2301:NO)、ステップSs2302に進む。
ステップSs2302では、第2図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第2始動口用の変動時間の設定処理(図163)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs2302において、第2図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss2302:YES)、ステップSs2303に進む。一方、ステップSs2302において、第2図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss2302:NO)、ステップSs2311に進む。
ステップSs2303では、第2図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37aの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第2始動口用の判定処理(図162)のステップSs1709、ステップSs1711、またはステップSs1715において設定されている。ステップSs2303を実行した後、ステップSs2304に進む。
ステップSs2304では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37aの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs2304を実行した後、ステップSs2305に進む。
ステップSs2305では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37bの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs2305において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss2305:NO)、ステップSs2306に進む。
ステップSs2306では、第2当たりフラグをOFFにする。その後、本第2変動停止処理を終了する。
一方、ステップSs2305において、第1変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss2305:YES)、ステップSs2311に進む。
ステップSs2301において、第1当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss2301:YES)、ステップSs2307に進む。
ステップSs2307では、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図154)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs2307において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss2307:NO)、ステップSs2302に進む。一方、ステップSs2307において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss2307:YES)、ステップSs2308に進む。
ステップSs2308では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをOFFにする。ステップSs2308を実行した後、ステップSs2309に進む。
ステップSs2309では、第2図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37aの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSs2309では、第2始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第2始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりに当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSs2309を実行した後、ステップSs2310に進む。
ステップSs2310では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSs2311に進む。
ステップSs2311では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs2311において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss2311:YES)、ステップSs2312に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば50回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSs2312において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSs2312:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSs2313に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSs2313を実行した後、ステップSs2314に進む。
ステップSs2314では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本第2変動停止処理を終了する。
ステップSs2311において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss2311:NO)、本第2変動停止処理を終了する。また、ステップSs2312において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSs2312:YES)、本第2変動停止処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図149:Ss0406)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図169は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSs2401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSs2401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2401:NO)、ステップSs2402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、開閉処理期間フラグは、遊技状態を開閉処理期間に移行させる場合にONにされ、開閉処理期間を終了させる場合にOFFにされる。
ステップSs2402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2402:NO)、ステップSs2403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSs2403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2403:NO)、ステップSs2404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、開閉実行モードが開始される契機となった遊技回が終了する場合にONにされ、開閉実行モードが終了する場合にOFFにされる。
ステップSs2404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Ss2404:YES)、ステップSs2405に進む。一方、ステップSs2404において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss2404:NO)、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2405では、通常小当たりであるか否かを判定する。具体的には、通常小当たりフラグがONであるか否かを判定することにより、開閉実行モードが開始される契機が通常小当たりの当選であるか否かを判定する。ステップSs2405において、通常小当たりではないと判定した場合には(Ss2405:NO)、ステップSs2406に進む。
ステップSs2406では、特殊小当たりであるか否かを判定する。具体的には、特殊小当たりフラグがONであるか否かを判定することにより、開閉実行モードが開始される契機が特殊小当たりの当選であるか否かを判定する。ステップSs2406において、特殊小当たりではないと判定した場合には(Ss2406:NO)、ステップSs2407に進む。
ステップSs2407では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSs2405およびステップSs2406において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)ではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中の抽選モードを低確率モードにするため、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSs2407を実行した後、ステップSs2408に進む。
ステップSs2408では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSs2408において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)ではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中のサポートモードを低頻度サポートモードにするため、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSs2408を実行した後、ステップSs2409に進む。
ステップSs2409では、大当たり開閉実行モードコマンドを設定する。大当たり開閉実行モードコマンドは、大当たり当選を契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。大当たり開閉実行モードコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図149:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2409を実行した後、ステップSs2413に進む。
ステップSs2405において、通常小当たりであると判定した場合には(Ss2405:YES)、ステップSs2413に進む。
ステップSs2406において、特殊小当たりであると判定した場合には(Ss2406:YES)、ステップSs2410に進む。
ステップSs2410では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSs2411に進み、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2411を実行した後、ステップSs2412に進む。
ステップSs2412では、無敵ゾーンコマンドを設定する。無敵ゾーンコマンドは、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。無敵ゾーンコマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2412を実行した後、ステップSs2413に進む。
ステップSs2413では、開閉実行モード開始コマンドを設定する。開閉実行モード開始コマンドは、大当たり当選を契機として、または、小当たりを契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。すなわち、開閉実行モード開始コマンドは、大当たりまたは小当たりに関係無く開閉実行モードが開始された場合に設定される。開閉実行モード開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図149:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2413を実行した後、ステップSs2414に進む。
ステップSs2414では、開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオ設定処理は、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定するための処理である。開閉シナリオ設定処理については後述する。ステップSs2414を実行した後、ステップSs2415に進む。
ステップSs2415では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、特別遊技状態におけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に所定の値を設定する。オープニング時間設定処理については後述する。ステップSs2415を実行した後、ステップSs2416に進む。
ステップSs2416では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間の情報、大当たり種別の情報、および、今回の開閉実行モードが実行される契機となった大当たりまたは小当たりに関する情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs2416を実行した後、ステップSs2417に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2403:YES)、ステップSs2418に進み、オープニング期間フラグON時処理を実行する。オープニング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2418を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2402:YES)、ステップSs2419に進み、開閉処理期間フラグON時処理を実行する。開閉処理期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2419を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2401:YES)、ステップSs2420に進み、エンディング期間フラグON時処理を実行する。エンディング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2420を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
<開閉シナリオ設定処理>
次に、開閉シナリオ設定処理について説明する。開閉シナリオ設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図169:Ss2414)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図170は、開閉シナリオ設定処理を示すフローチャートである。ステップSs2501では、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs2501において、大当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss2501:YES)、ステップSs2502に進む。
ステップSs2502では、大当たりの種別に応じた大当たり用開閉シナリオに設定する。なお、開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定されたプログラムである。ステップSs2502を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
ステップSs2501において、大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss2501:NO)、ステップSs2503に進む。
ステップSs2503では、小当たり用開閉シナリオに設定する。なお、本実施形態においては、小当たり用開閉シナリオには、ラウンド遊技において開閉扉36bが1回開閉する開閉パターンが設定されている。ステップSs2503を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
<オープニング時間設定処理>
次に、オープニング時間設定処理について説明する。オープニング時間設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図169:Ss2415)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図171は、オープニング時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSs2601では、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs2601において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であると判定した場合には(Ss2601:YES)、ステップSs2602に進む。
ステップSs2602では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に3000(約6.0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
一方、ステップSs2601において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選ではないと判定した場合、すなわち、今回の開閉実行モードの契機が小当たりであると判定した場合には(Ss2601:NO)、ステップSs2603に進む。
ステップSs2603では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に0(0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
<オープニング期間フラグON時処理>
次に、オープニング期間フラグON時処理について説明する。オープニング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図169:Ss2418)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図172は、オープニング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs2701では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング時間設定処理において設定した第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs2701において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Ss2701:YES)、ステップSs2702に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSs2703に進む。
ステップSs2703では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、大当たり種別をラウンド表示部39に表示させる。ステップSs2703を実行した後、ステップSs2704に進む。
ステップSs2704では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
ステップSs2701において、オープニング期間が終了していないと判定した場合には(Ss2701:NO)、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
<開閉処理期間フラグON時処理>
次に、開閉処理期間フラグON時処理について説明する。開閉処理期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図169:Ss2419)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図173は、開閉処理期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs2801では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSs2801を実行した後、ステップSs2802に進む。
ステップSs2802では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定し、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Ss2802:YES)、ステップSs2803に進む。一方、ステップSs2802において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Ss2802:NO)、そのまま本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
ステップSs2803では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSs2804に進む。
ステップSs2804では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSs2404を実行した後、ステップSs2805に進む。
ステップSs2805では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間として第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。ステップSs2805を実行した後、ステップSs2806に進む。
ステップSs2806では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、当該エンディング期間に対応した演出を開始させる。ステップSs2806を実行した後、ステップSs2807に進む。
ステップSs2807では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、開閉処理期間フラグON時処理のサブルーチン(図173:Ss2801)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図174は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSs2901では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。ステップSs2901において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Ss2901:NO)、ステップSs2902に進む。
ステップSs2902では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSs2902において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Ss2902:YES)、ステップSs2903に進む。
ステップSs2903では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSs2904に進む。
ステップSs2904では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図149:Ss0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2904を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2902において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Ss2902:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2901において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Ss2901:YES)、ステップSs2905に進む。
ステップSs2905では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉36bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉36bの継続開放時間が経過したか、または、大入賞口36aに予め設定された数の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップSs2905において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Ss2905:YES)、ステップSs2906に進む。
ステップSs2906では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSs2907に進む。
ステップSs2907では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図149:Ss0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2907を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2905において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Ss2905:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間フラグON時処理>
次に、エンディング期間フラグON時処理について説明する。エンディング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図169:Ss2420)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図175は、エンディング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs3001では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Ss2805)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs2805において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Ss3001:YES)、ステップSs3002に進む。
ステップSs3002では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSs3003に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSs3003を実行した後、ステップSs3004に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSs3005に進み、開閉実行モード終了コマンドを設定する。開閉実行モード終了コマンドは、開閉実行モードが終了したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
一方、ステップSs3001において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Ss3001:NO)、そのまま本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、エンディング期間フラグON時処理のサブルーチン(図175:Ss3003)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図176は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSs3101では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグのいずれかがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定する。
ステップSs3101において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定した場合には(Ss3101:YES)、ステップSs3102に進み、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている確変大当たりフラグがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定する。
ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定した場合には(Ss3102:YES)、ステップSs3103に進む。一方、ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss3102:NO)、ステップSs3112に進む。
ステップSs3103では、対応する確変大当たりフラグをOFFにする。具体的には、10R確変大当たりフラグ、2R確変フラグのうち、ONになっているフラグをOFFにする処理を実行する。ステップSs3103を実行した後、ステップSs3104に進む。
ステップSs3104では、RAM64に記憶されている高確率モードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードに移行する。ステップSs3104を実行した後、ステップSs3105に進む。
ステップSs3105では、高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。ステップSs3105を実行した後、ステップSs3106に進む。
ステップSs3106では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSs3107に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSs3107を実行した後、ステップSs3108に進む。
ステップSs3108では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss3102:NO)、ステップSs3109に進み、対応する通常大当たりフラグをOFFにする。ステップSs3109を実行した後、ステップSs3110に進む。
ステップSs3110では、低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。低確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSs3110を実行した後、ステップSs3111に進む。
ステップSs3111では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSs3112に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSs3112を実行した後、ステップSs3113に進む。
ステップSs3113では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図149)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSs3101において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりではないと判定した場合には(Ss3101:NO)、ステップSs3114に進む。ステップSs3114では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている通常小当たりがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであると判定する。
ステップSs3114において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであると判定した場合には(Ss3114:YES)、ステップSs3115に進み、通常小当たりフラグをOFFにする。ステップSs3115を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSs3114において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりでない(Ss3114:NO)、すなわち、今回の開閉実行モードへの移行の契機が特殊小当たりであると判定した場合には、ステップSs3116に進み、特殊小当たりフラグをOFFにする。ステップSs3116を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図149:Ss0407)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図177は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSs3201では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、右側第1始動口44の電動役物44aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSs3201において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Ss3201:NO)、ステップSs3202に進む。
ステップSs3202では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物44aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSs3202において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Ss3202:NO)、ステップSs3203に進む。
ステップSs3203では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマーカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSs3203において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3203:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3203:YES)、ステップSs3204に進む。
ステップSs3204では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSs3204において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Ss3204:YES)、ステップSs3205に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSs3204において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Ss3204:NO)、ステップSs3206に進む。
ステップSs3206では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSs3206において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Ss3206:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3206において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Ss3206:YES)、ステップSs3207に進む。
ステップSs3207では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSs3208に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSs3207において開閉実行モードではなく(Ss3207:NO)、且つ、ステップSs3208において高頻度サポートモードである場合には(Ss3208:YES)、ステップSs3209に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。第2タイマーカウンタエリアT2は、タイマー割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSs3210に進む。
ステップSs3210では、ステップSs3209の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSs3210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Ss3210:YES)、ステップSs3211に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物44aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSs3210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Ss3210:NO)、ステップSs3211の処理を実行することなく、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3207において開閉実行モードであると判定した場合(Ss3207:YES)、又は、ステップSs3208において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Ss3208:NO)、ステップSs3212に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSs3213に進む。
ステップSs3213では、ステップSs3212の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSs3213において、サポート当選でないと判定した場合には(Ss3213:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3213において、サポート当選であると判定した場合には(Ss3213:YES)、ステップSs3214に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3202において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Ss3202:YES)、ステップSs3215に進み、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3215において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3215:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3215において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3215:YES)、ステップSs3216に進む。
ステップSs3216では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSs3217に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3201において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Ss3201:YES)、ステップSs3218に進み、電動役物44aを開閉制御するための電役開閉処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図177:Ss3218)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図178は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSs3301では、電動役物44aが開放中であるか否かを判定する。電動役物44aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部44bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物44aが開放されていると判定した場合には(Ss3301:YES)、ステップSs3302に進む。
ステップSs3302では、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3302において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3302:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。すなわち、電動役物44aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉処理を終了する。
ステップSs3302において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3302:YES)、ステップSs3303に進み、電動役物44aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。すなわち、電動役物44aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマーカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物44aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマーカウンタエリアT2を電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSs3303を実行した後、ステップSs3304に進む。
ステップSs3304では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSs3305に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs3305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3305:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSs3305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3305:YES)、ステップSs3306に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉処理を終了する。
ステップSs3301において、電動役物44aが開放中でないと判定した場合には(Ss3301:NO)、ステップSs3307に進み、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3307において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Ss3307:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSs3307において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Ss3307:YES)、ステップSs3308に進み、電動役物44aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSs3309に進む。
ステップSs3309では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Ss3309:NO)、ステップSs3310に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSs3310において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Ss3310:YES)、ステップSs3311に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSs3309において開閉実行モードであると判定した場合(Ss3309:YES)、又は、ステップSs3310において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Ss3310:NO)、ステップSs3312に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
<遊技球振分制御処理>
次に、遊技球振分制御処理について説明する。遊技球振分制御処理は、通常処理のサブルーチン(図149:Ss0408)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図179は、遊技球振分制御処理を示すフローチャートである。ステップSs3401では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であるか否かを判定する。第5タイマーカウンタエリアT5は、遊技球振分装置240の振分片部242を第1位置Q1と第2位置Q2との間で切り替えるためのパラメータとして用いられる。第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であるか否かを判定することによって、振分片部242を第1位置Q1から第2位置Q2へ切り替えるタイミングであるか否かを判定することができる。第5タイマーカウンタエリアT5にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSs3401において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であると判定した場合には(Ss3401:YES)、ステップSs3402に進む。
ステップSs3402では、遊技球振分駆動部241a(図136)を駆動制御して、振分片部242を第1位置Q1から第2位置Q2へ切り替える。その後、本遊技球振分制御処理を終了する。
一方、ステップSs3401において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3401:NO)、ステップSs3403に進む。
ステップSs3403では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第5タイマーカウンタエリアT5の値が「-50」であるか否かを判定する。「50」という値は、約0.1secに相当する。
ステップSs3403において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「-50」であると判定した場合には(Ss3403:YES)、ステップSs3404に進む。
ステップSs3404では、遊技球振分駆動部241a(図136)を駆動制御して、振分片部242を第2位置Q2から第1位置Q1へ切り替える。これにより、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」となってから「-50」となるまでの期間、すなわち、約0.1秒間だけ、振分片部242は第2位置Q2にある状態を保持することになる。ステップSs3403を実行した後、ステップSs3405に進む。
ステップSs3405では、第5タイマカウンタエリアT5に1000(約2.0sec)を設定する。第5タイマカウンタエリアT5に初期値として、約2.0秒をセットすることによって、振分片部242は第1位置Q1にある状態を約2.0秒間だけ保持することになる。ステップSs3405を実行した後、本遊技球振分制御処理を終了する。
ステップSs3403において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「-50」でないと判定した場合には(Ss3403:NO)、そのまま本遊技球振分制御処理を終了する。
《4-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図180は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSs3501では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSs3501を実行した後、ステップSs3502に進む。
ステップSs3502では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSs3501で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSs3502を実行した後、ステップSs3503に進む。
ステップSs3503では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSs3503を実行した後、ステップSs3504に進む。
ステップSs3504では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSs3504を実行した後、ステップSs3505に進む。
ステップSs3505では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSs3505を実行した後、ステップSs3506に進む。
ステップSs3506では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを認めることができる。本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる第1分岐通路部220および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200における第2ルートRT2(図133)に沿った遊技球の流れによっても、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを遊技者は認めることができるが、ステップSs3506の処理によれば、図柄表示装置41に表示される演出画像によっても認めることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSs3506を実行した後、ステップSs3507に進む。
ステップSs3507では、無敵ゾーン突入演出用処理を実行する。無敵ゾーン突入演出用処理では、主側MPU62から受信した無敵ゾーンコマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、無敵ゾーンコマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを認めることができる。本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200における第3ルートRT3(図134)に沿った遊技球の流れによっても、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを遊技者は認めることができるが、ステップSs3507の処理によれば、図柄表示装置41に表示される演出画像によっても認めることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSs3507を実行した後、ステップSs3508に進む。
ステップSs3508では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSs3508を実行した後、ステップSs3509に進む。
ステップSs3509では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSs3509を実行した後、ステップSs3510に進む。
ステップSs3510では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSs3510を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図180:Ss3502)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図181は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSs3601では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSs3601において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Ss3601:YES)、ステップSs3602に進む。
ステップSs3602では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSs3602を実行した後、ステップSs3603に進む。
ステップSs3603では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSs3603の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSs3603を実行した後、ステップSs3604に進む。
ステップSs3604では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSs3603において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSs3604を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図181:Ss3603)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図182は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSs3701では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSs3701において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Ss3701:YES)、ステップSs3702に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSs3702を実行した後、ステップSs3704に進む。
ステップSs3701において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Ss3701:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSs3703に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSs3703を実行した後、ステップSs3704に進む。
ステップSs3702及びステップSs3703の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSs3704では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp3704を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図180:Ss3503)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図183は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs3801では、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3801において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3801:YES)、ステップSs3802に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをONする。
ステップSs3801において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3801:NO)、ステップSs3803に進み、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3803において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3803:YES)、ステップSs3804に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをOFFする。
ステップSs3803において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3803:NO)、そのままステップSs3805に進む。また、ステップSs3802を実行した後、またはステップSs3804を実行した後、ステップSs3805に進む。
ステップSs3805では、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3805において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3805:YES)、ステップSs3806に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをONする。
ステップSs3805において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3805:NO)、ステップSs3807に進み、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3807において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3807:YES)、ステップSs3808に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをOFFする。
ステップSs3807において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3807:NO)、そのままステップSs3809に進む。また、ステップSs3806を実行した後、またはステップSs3808を実行した後、ステップSs3809に進む。
ステップSs3809では、表示態様切替処理を実行する。表示態様切替処理は、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄と第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄とを表示する領域を切り替える処理である。具体的には、メイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する場合と、メイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する場合とを切り替える処理を実行する。表示態様切替処理の詳細については後述する。ステップSs3809を実行した後、ステップSs3810に進む。
ステップSs3810では、特1用遊技回演出用処理を実行する。特1用遊技回演出用処理は、第1始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特1用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSs3810を実行した後、ステップSs3811に進む。
ステップSs3811では、特2用遊技回演出用処理を実行する。特2用遊技回演出用処理は、第2始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特2用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSs3811を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<表示態様切替処理>
次に、表示態様切替処理について説明する。表示態様切替処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図183:Ss3809)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図184は、表示態様切替処理を示すフローチャートである。ステップSs3901では、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs3901において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss3901:YES)、ステップSs3902に進み、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs3902において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss3902:NO)、ステップSs3903に進む。
ステップSs3903では、特2メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特2メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態(無敵ゾーン)において、液晶表示装置41のメイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示するともに、液晶表示装置41のサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する。
ステップSs3901において、音光側高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Ss3901:NO)、ステップSs3904に進む。また、ステップSs3902において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss3902:YES)、ステップSs3904に進む。
ステップSs3904では、特1メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特1メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態、および、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態のそれぞれにおいて、液晶表示装置41のメイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示するともに、液晶表示装置41のサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する。
ステップSs3903を実行した後、または、ステップSs3904を実行した後、表示態様切替処理を終了する。
<特1用遊技回演出設定処理>
次に、特1用遊技回演出設定処理について説明する。特1用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図183:Ss3810)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図185は、特1用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4001では、主側MPU62から第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSs4001において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Ss4001:NO)、本特1用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSs4001において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信していると判定した場合には(Ss4001:YES)、ステップSs4002に進む。
ステップSs4002では、今回受信した第1変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、特殊小当たりの有無、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSs4003に進む。
ステップSs4003では、大当たり時や、小当たり時、リーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第1演出パターン設定処理を実行する。第1演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSs4003を実行した後、ステップSs4004に進む。
ステップSs4004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSs4004を実行した後、ステップSs4005に進む。
ステップSs4005では、今回の第1始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第1変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第1変動用コマンドの内容から今回の第1始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSs4004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第1変動表示パターンを選択する。なお、第1変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図143)に記憶されている第1変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSs4006に進む。
ステップSs4006では、今回の第1始動口用遊技回において設定された第1演出パターン、停止図柄、第1変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSs4007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSs4007を実行した後、ステップSs4008に進む。
ステップSs4008では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている第1保留個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSs4008を実行した後、ステップSs4009進む。
ステップSs4009では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図181)のステップSs3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSs4008において特定された第1保留個数に対応させて、第1始動口保留用領域Ds1における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を第1保留個数に対応させて変更する。ステップSs4009を実行した後、特1用遊技回演出設定処理を終了する。
<第1演出パターン設定処理>
次に、第1演出パターン設定処理について説明する。第1演出パターン設定処理は、特1用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図185:Ss4003)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図186は、第1演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4101では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4101において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4101:NO)、ステップSs4102に進む。
ステップSs4102では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4102において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4102:NO)、ステップSs4103に進む。
ステップSs4103では、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図144における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4103を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4102において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4102:YES)、ステップSs4104に進む。
ステップSs4104では、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図144における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4104を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4101において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss4101:YES)、ステップSs4105に進む。
ステップSs4105では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4105において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4105:YES)、ステップSs4106に進む。
ステップSs4106では、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図144における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4106を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4105において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss4105:NO)、ステップSs4107に進む。
ステップSs4107では、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図144における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4107を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図186:Ss4103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図187は、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4201では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4202に進む。
ステップステップSs4202では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図185)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4202において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4202:YES)、ステップSs4203に進む。
ステップSs4203では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(ア)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(イ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ウ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4203では、(ア)~(ウ)の中から(ア)を特定する。(ア)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4203を実行した後、ステップSs4204に進む。
ステップSs4204では、ステップSs4203で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1002(図155)によって取得した変動時間と、ステップSs4201によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4205では、ステップSs4204によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4205を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4202において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4202:NO)、ステップSs4206に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図185)のSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4206において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4206:YES)、ステップSs4207に進む。
ステップSs4207では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(イ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(イ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4207を実行した後、先に説明したステップSs4204に進み、ステップSs4207で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1002(図155)によって取得した変動時間と、ステップSs1004(図155)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4206において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4206:NO)、ステップSs4208に進む。
ステップSs4208では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ウ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ウ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4208を実行した後、先に説明したステップSs4204に進み、ステップSs4208で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1005(図155)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図186:Ss4104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図188は、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4301では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4302に進む。
ステップステップSs4302では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図185)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4302において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4302:YES)、ステップSs4303に進む。
ステップSs4303では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(エ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(カ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4303では、(エ)~(カ)の中から(エ)を特定する。(エ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4303を実行した後、ステップSs4304に進む。
ステップSs4304では、ステップSs4303で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1102(図156)によって取得した変動時間と、ステップSs4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4305では、ステップSs4304によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4305を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4302において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4302:NO)、ステップSs4306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図185)のSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4306:YES)、ステップSs4307に進む。
ステップSs4307では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(オ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4307を実行した後、先に説明したステップSs4304に進み、ステップSs4307で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1104(図156)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4306:NO)、ステップSs4308に進む。
ステップSs4308では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(カ)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(カ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4308を実行した後、先に説明したステップSs4304に進み、ステップSs4308で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1105(図156)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図186:Ss4106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図189は、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4401では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4402に進む。
ステップステップSs4402では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図185)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4402において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4402:YES)、ステップSs4403に進む。
ステップSs4403では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(キ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ク)高確高サポで、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用演出パターンテーブル、(ケ)高確高サポで、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4403では、(キ)~(ケ)の中から(キ)を特定する。(キ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4403を実行した後、ステップSs4404に進む。
ステップSs4404では、ステップSs4403で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1202(図157)によって取得した変動時間と、ステップSs4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4405では、ステップSs4404によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4405を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4402において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4402:NO)、ステップSs4406に進む。
テップSs4406では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が特殊小当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図185)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された特殊小当たりの有無の情報から、当否判定の結果が特殊小当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4406において、当否判定の結果が特殊小当たり当選であると判定した場合には(Ss4406:YES)、ステップSs4407に進む。
ステップSs4407では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ク)高確高サポで、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4407を実行した後、先に説明したステップSs4404に進み、ステップSs4407で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1204(図157)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4406において、今回の遊技回における当否判定の結果が特殊小当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4406:NO)、ステップSs4408に進む。
ステップSs4408では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、通常小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ケ)高確高サポで、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4408を実行した後、先に説明したステップSs4404に進み、ステップSs4408で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1203(図157)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図186:Ss4107)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図190は、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4501では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4502に進む。
ステップステップSs4502では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図185)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4502において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4502:YES)、ステップSs4503に進む。
ステップSs4503では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(コ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(サ)高確低サポで、当たり抽選において小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4503では、(コ)、(サ)の中から(コ)を特定する。(ケ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4503を実行した後、ステップSs4504に進む。
ステップSs4504では、ステップSs4503で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1302(図158)によって取得した変動時間と、ステップSs4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4505では、ステップSs4504によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4505を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4502において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4502:NO)、ステップSs4506に進む。
ステップSs4506では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(サ)高確低サポで、当たり抽選において小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4506を実行した後、先に説明したステップSs4504に進み、ステップSs4506で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1303(図158)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<特2用遊技回演出設定処理>
次に、特2用遊技回演出設定処理について説明する。特2用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図183:Ss3811)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図191は、特2用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4601では、主側MPU62から第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSs4601において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Ss4601:NO)、本特2用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSs4601において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信していると判定した場合には(Ss4601:YES)、ステップSs4602に進む。
ステップSs4602では、今回受信した第2変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSs4603に進む。
ステップSs4603では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第2演出パターン設定処理を実行する。第2演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSs4603を実行した後、ステップSs4604に進む。
ステップSs4604では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSs4604を実行した後、ステップSs4605に進む。
ステップSs4605では、今回の第2始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第2変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第2変動用コマンドの内容から今回の第2始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSs4604において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第2変動表示パターンを選択する。なお、第2変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図143)に記憶されている第2変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSs4606に進む。
ステップSs4606では、今回の第2始動口用遊技回において設定された第2演出パターン、停止図柄、第2変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSs4607に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSs4607を実行した後、ステップSs4608に進む。
ステップSs4608では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている第2保留個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSs4608を実行した後、ステップSs4609進む。
ステップSs4609では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図181)のステップSs3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSs4608において特定された第2保留個数に対応させて、第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を第2保留個数に対応させて変更する。ステップSs4609を実行した後、特2用遊技回演出設定処理を終了する。
<第2演出パターン設定処理>
次に、第2演出パターン設定処理について説明する。第2演出パターン設定処理は、特2用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図191:Ss4603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図192は、第2演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4701では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4701において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4701:NO)、ステップSs4702に進む。
ステップSs4702では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4702において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4702:NO)、ステップSs4703に進む。
ステップSs4703では、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図144における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4703を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4702において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4702:YES)、ステップSs4704に進む。
ステップSs4704では、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図144における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4704を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4701において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss4701:YES)、ステップSs4705に進む。
ステップSs4705では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4705において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4705:YES)、ステップSs4706に進む。
ステップSs4706では、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図144における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4706を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4705において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss4705:NO)、ステップSs4707に進む。
ステップSs4707では、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図144における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4707を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図192:Ss4703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図193は、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4801では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSs4801を実行した後、ステップSs4802に進む。
ステップSs4802では、ステップSs4802で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1901(図164)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4803では、ステップSs4802によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4803を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図192:Ss4704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図194は、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4901では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4902に進む。
ステップステップSs4902では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図191)のステップSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4902において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4902:YES)、ステップSs4903に進む。
ステップSs4903では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(サ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(シ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ス)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4903では、(サ)~(ス)の中から(サ)を特定する。(サ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4903を実行した後、ステップSs4904に進む。
ステップSs4904では、ステップSs4903で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2002(図165)によって取得した変動時間と、ステップSs4901によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4905では、ステップSs4904によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4905を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4902において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4902:NO)、ステップSs4906に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図191)のSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4906:YES)、ステップSs4907に進む。
ステップSs4907では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(シ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(シ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4907を実行した後、先に説明したステップSs4904に進み、ステップSs4907で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2004(図165)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4906:NO)、ステップSs4908に進む。
ステップSs4908では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ス)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ス)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4908を実行した後、先に説明したステップSs4904に進み、ステップSs4908で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2005(図165)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図192:Ss4706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図195は、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs5001では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSs5001を実行した後、ステップSs5002に進む。
ステップSs5002では、ステップSs5002で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2101(図166)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs5003では、ステップSs5002によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs5003を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図192:Ss4704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図196は、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs5101では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs5102に進む。
ステップステップSs5102では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図191)のステップSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs5102において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss5102:YES)、ステップSs5103に進む。
ステップSs5103では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(セ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ソ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(タ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs5103では、(セ)~(タ)の中から(セ)を特定する。(セ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5103を実行した後、ステップSs5104に進む。
ステップSs5104では、ステップSs5103で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2202(図167)によって取得した変動時間と、ステップSs5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs5105では、ステップSs5104によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs5105を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs5102において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss5102:NO)、ステップSs5106に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図191)のSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss5106:YES)、ステップSs5107に進む。
ステップSs5107では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ソ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ソ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5107を実行した後、先に説明したステップSs5104に進み、ステップSs5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2204(図167)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss5106:NO)、ステップSs5108に進む。
ステップSs5108では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図143)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(タ)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(タ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5108を実行した後、先に説明したステップSs5104に進み、ステップSs2108で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2205(図167)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図197は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSs5201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSs5202に進む。
ステップSs5202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図198は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSs5301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図199は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSs5401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(E19)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Ss5401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSs5402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Ss5401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSs5403に進む。
ステップSs5403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Ss5402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSs5404に進む。
ステップSs5404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Ss5403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSs5405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《4-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となり、スルーゲート35を通過した遊技球は、始動口ユニット200(図129)において本線通路部210から第1分岐通路部220に流通する。このため、スルーゲート35を通過した遊技球は、右側第1始動口44に必ず入球することになる。但し、右側第1始動口44に入球した遊技球は、その後、2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、転落口252に入球する。高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、遊技球が右側第1始動口44に入球した場合に、1/21の確率ながら、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、遊技者は不利益を受ける可能性がある。
これに対して、転落口252へ遊技球が入球することなしに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する。サポートモードが低頻度サポートモードである場合、電動役物34aは実質的に常時閉鎖状態となり、その結果、遊技球は第3ルートRT3(図134)に沿って流れ、第2始動口34へ遊技球が入球する状態となる。この場合には、右側第1始動口44側へ遊技球が流れる場合のように、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行されることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。高確低サポ状態は、次の大当たり当選まで継続し、事実上、次の大当たり当選が約束される。
これらの結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、遊技者に対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、転落する前に、遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する構成とした。このために、当たり抽選において特殊小当たりに当選して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態においては、始動口ユニット200に備えられる右側第1始動口44と転落口252への入球は不可であるが、第2始動口34への入球は可能となっている。低確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、第3ルートRT3(図134)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となる。このため、遊技者によっては、低確低サポ状態において弱右打ちをして、第3ルートRT3に沿って遊技球を流すことによって、第2始動口34への遊技球の入球を狙うことが考えられる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者に対して、低確低サポ状態において、弱右打ち操作を行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、始動口ユニット200は、本線通路部210、第1分岐通路部220、第2分岐通路部230、および振分片部242を備える構造物(ハードウェア的な構成)によって構成され、その上、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されている。この構成によれば、遊技者は、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察することができ、観察によって、転落口252へ遊技球が入球するか否か、第2始動口34へ遊技球が入球するか否か、等を認めることができる。転落口252へ遊技球が入球した場合、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行することから、遊技者に不利な状態となる。このために、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察する遊技者に対して、転落口252へ遊技球が入球して不利な状態とならないか緊迫感を付与することができる。また、第2始動口34へ遊技球が入球する場合、転落口252へ遊技球が入球することのない無敵ゾーンに遊技状態が移行したことになる。このために、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察する遊技者に対して、無敵ゾーンといった遊技者に有利な遊技状態に移行する期待感を付与することできる。このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《4-8》第4実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《4-8-1》変形例1:
上記第4実施形態では、本線通路部210、第1分岐通路部220、第2分岐通路部230、第2始動口34、右側第1始動口44、始動口ユニット内アウト口251、および転落口252を有する始動口ユニット200を備えることによって、高確高サポ状態において、転落口252へ遊技球が入球して当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードへ転落する可能性がある一方、高確高サポ状態H5における遊技回の実行回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球しない状態が続いた場合に、転落の可能性がない高確低サポ状態へ遊技状態を移行できる。高確低サポ状態では、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選を行うことができ、その上、上述したように転落の可能性がなく、事実上、次の大当たり当選が約束されている。これに対して、変形例として、上述した始動口ユニット200とは相違する構成を採用することによって、上述した遊技性を実現してもよい。要は、高確高サポ状態において、転落口252へ遊技球が入球して当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードへ転落する可能性がある一方、高確高サポ状態H5における遊技回の実行回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球しない状態が続いた場合に、転落の可能性がない高確低サポ状態へ遊技状態を移行できる構成であれば、どのような構成を採用することもできる。
《4-8-2》変形例2:
上記第4実施形態では、始動口ユニット200に備えられる本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを遊技者は観察することができる。これに対して、変形例として、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成し、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを遊技者が観察できない構成としてもよい。この構成によれば、遊技球の流れからだけでは、転落口252へ遊技球が入球すること、第2始動口34へ遊技球が入球すること等を遊技者は知ることができないが、第4実施形態の構成によれば、遊技者は、図柄表示装置41に表示される演出画像によって、転落したこと(抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したこと)や無敵ゾーンに移行したことを知ることができる。
《4-8-3》変形例3:
上記第4実施形態では、始動口ユニット200に備えられる第1分岐通路部220および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、遊技者は、遊技球の流れから、遊技球が転落口252に入球したことを知ることができる。これに対して、変形例として、第1分岐通路部220および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成し、転落口252または始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球が見えない構成としてもよい。その上で、音声発光制御装置90側で、転落口252への遊技球の入球に応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行わず、さらに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したのかを演出によって告知しない構成とする。この構成によれば、高確高サポ状態において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、長期間にわたって転落したのかどうかといった緊迫感を遊技者に付与することができる。また、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときには、転落することなしに高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行して欲しいといった期待感を遊技者に付与することができる。このように、この変形例によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《4-8-4》変形例4:
上記第4実施形態では、高確高サポ状態において、今回の遊技回における当否判定の結果が特殊小当たり当選である場合に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、高確低サポ状態(無敵ゾーン)への移行を行う構成とした。その上で、第4実施形態では、高確高サポ状態においてサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行したときに、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを示す演出画像を図柄表示装置41に表示する構成とした。これに対して、変形例として、第4実施形態の変形例1と同様に、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成する構成とした上で、高確高サポ状態においてサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行したときに、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを示す演出画像を表示するタイミングを、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときまで遅らせる構成としてもよい。この構成によれば、当否判定の結果、特殊小当たりに当選して高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことが、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで認識することができないことから、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
さらに、この変形例4において、変形例3の構成を追加する構成としてもよい。すなわち、変形例4において、音声発光制御装置90側で、転落口252への遊技球の入球に応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行わず、さらに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、遊技状態が高確高サポ状態から低確高サポ状態と高確低サポ状態(無敵ゾーン)とのうちのいずれに移行したかを演出によって告知しない構成としてもよい。この構成によれば、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、長期間にわたって転落したのかどうか、高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行しているのかどうかといった緊迫感を遊技者に付与することができる。また、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときには、転落することなしに高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行して欲しいといった期待感を遊技者に付与することができる。このように、この変形例によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《4-8-5》変形例5:
上記第4実施形態およびその変形例では、転落口252に遊技球が入球すると、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、転落口252への遊技球の入球を契機とした抽選によって例えば1/2の確率で当選するか否かを判定し、当選した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードに移行する構成としてもよい。この構成によれば、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行して遊技者に不利な状態となるかならないかについて、遊技者にいっそうの緊迫感を付与することができる。
《4-8-6》変形例6:
上記第4実施形態およびその変形例では、右側第1始動口44に入球した遊技球を所定の確率(例えば1/21)でもって転落口252に入球させ、遊技球が転落口252へ入球した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードへ切り替える構成とすることで、右側第1始動口44に遊技球が入球した場合に、抽選モードを所定の確率でもって高確率モードから低確率モードへ切り替え可能な構成とした。これに対して、変形例として、右側第1始動口44への遊技球の入球を契機とした抽選によって例えば1/21の確率で転落当選するか否かを判定し、転落当選した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードに移行する構成としてもよい。すなわち、ソフトウェア的に、右側第1始動口44に遊技球が入球した場合に、抽選モードを所定の確率でもって高確率モードから低確率モードへ切り替え可能な構成を実現してもよい。この変形例によれば、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行して遊技者に不利な状態となるかならないかについて、遊技者に緊迫感を付与することができる。さらに、この変形例によれば、始動口ユニット内アウト口251や、転落口252、始動口ユニット内アウト口251に向かう通路、転落口252に向かう通路等を省略することができることから、構成を簡略化できるという効果も奏する。
《4-8-7》変形例7:
上記第4実施形態およびその変形例では、高確高サポ状態において、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する条件として、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合と、今回の遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合との二つがある構成とした。これに対して、変形例として、上記移行する条件として、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合と、今回の遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合とのうちのいずれか一つとしてもよい。さらに、上記移行する条件として、上記の二つの場合に他の場合を加えた、3以上の数の条件としてもよい。
《4-8-8》変形例8:
上記第4実施形態およびその変形例では、図145に示すように、低確高サポ状態では、特2変動時間は通常の長さに設定される構成とした。これに対して変形例として、低確高サポ状態では、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。低確高サポ状態では、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能であるが、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報(最大4個)が残り、低確高サポ状態において、その残った保留情報に基づいて当たり抽選が実行されることが起こり得る。そうすると、遊技者にとって過度に有利な状態となるが、この変形例では、低確高サポ状態において、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能でありながら、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定することで、第2保留エリアRbに残った保留情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができる。
《4-8-9》変形例9:
上記第4実施形態およびその変形例では、転落口252へ続く流路と始動口ユニット内アウト口251へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置240を、往復運動する振分片部242によって遊技球の振り分けを行う構成とした。この構成によれば、振分片部242の可動域に遊技球が侵入するタイミングによって、遊技球の振り分け先が決定される。これに対して、変形例として、遊技球が入る穴が複数個設けられた皿状の役物(いわゆるクルーン)によって、遊技球を振り分ける構成としてもよい。この構成によれば、クルーン上を移動する遊技球の運動エネルギー(速度)によって、遊技球の振り分け先が決定される。この変形例によっても、期待感や緊迫感を遊技者に付与することができる。また、遊技球振分装置240は、振分片部242を備えた構成や、皿状の役物を備えた構成に限る必要は無く、種々の形状の構造物(ハードウェア的な構成)によって遊技球を振り分ける装置に換えることもできる。
《4-8-10》変形例10:
上記第4実施形態およびその変形例では、第2始動口用の振分テーブル(図140(b)参照)には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、確変大当たりと通常大当たりとが混在して設定されていた。これに対して、変形例として、第2始動口用の振分テーブルには、確変大当たりのみが設定され、通常大当たりは設定されていない構成としてもよい。この構成は、V確変機によって実現される。V確変機とは、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の最中に特定領域(Vゾーン)に遊技球が入球することを契機として抽選モードが高確率モードとなる機種である。V確変機とすることによって、第1始動口へ遊技球が入球した場合と第2始動口へ遊技球が入球した場合とで確変大当たりとなる確率を変えることが可能となる。この変形例では、V確変機とすることによって、第2始動口用の振分テーブルに対して確変大当たりのみが設定される構成を実現している。
この変形例における遊技の流れは、図144に示した第4実施形態のパチンコ機10における遊技の流れと比較して、高確低サポ状態H6における通常大当たりに当選した場合の流れが無くなったものとなる。このため、高確低サポ状態H6は次の確変大当たりの当選まで継続し、事実上、次回の確変大当たりが保証される。第4実施形態のパチンコ機10における高確低サポ状態H6では、次回の大当たりが保証されているが、振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりとなることは保証されていない。これに対して、この変形例では、高確低サポ状態H6において、次回の確変大当たりが保証されることから、高確高サポ状態H5から高確低サポ状態H6へ移行した際に、いっそうの安堵感を遊技者に付与することができる。
《4-8-11》変形例11:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技球が通過可能な所定領域としての始動口ユニット200の入球部210aを遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報としての右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、第2始動口34用の検知センサーからの信号、転落口252用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号から一つの結果情報を取得する構成とした。これに対して変形例として、遊技球が通過可能な所定領域としての右側第1始動口44を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報としての当たり乱数カウンタC1の値、および大当たり種別カウンタC2の値から一つの結果情報を取得する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、第1振分手段を電動役物34aによって構成し、第2振分手段を遊技球振分装置240によって構成したが、これに対して、変形例として、第1振分手段と第2振分手段とを、制御部と、記憶部に記憶されるテーブルデータとによって構成することもできる。テーブルデータとしては、例えば当否テーブルと振分テーブルとを採用することができる。具体的には、当否テーブルを用いた当たり抽選を実行する手段を第1振分手段とし、振分テーブルを用いた振分判定を実行する手段を第2振分手段としてもよい。この場合に、第1振分手段によって得られる第1結果が当たり抽選の外れに対応し、第1振分手段によって得られる第2結果が当たり抽選の大当たりに対応し、第2振分手段によって得られる第3結果が振分判定の結果としての確変大当たりに対応し、第4結果が振分判定の結果としての通常大当たりに対応する構成としてもよい。こうした変形例では、上記実施形態及び上記各変形例と同様に、遊技状態移行手段によって移行する移行元の特定遊技状態は高確高サポ状態に対応し、移行先の所定遊技状態は低確高サポ状態に対応する。この変形例によっても、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、この変形例における所定領域を、右側第1始動口44に換えて、第2始動口34に至る本線通路部210としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《4-8-12》変形例12:
上記第4実施形態およびその変形例では、始動口ユニット200の開口部210cに設けた始動口を第1始動口(右側第1始動口44)とする構成であった。これに対して変形例として、始動口ユニット200の開口部210cに設けた始動口を第2始動口とする構成としてもよい。
図200は、この変形例における始動口ユニット200Xを示す説明図である。この変形例における始動口ユニット200Xは、始動口として、上側第2始動口(第4実施形態における右側第1始動口44に換わる第2始動口)934と、下側第2始動口(第4実施形態における第2始動口34と同一の始動口)34とを備える。この構成以外の始動口ユニット200Xの構成、および始動口以外のハードウェア構成については、第4実施形態のパチンコ機10と同一である。図200において、第4実施形態と同じ部品については第4実施形態と同一の符号を付けた。この変形例では、さらに、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果に特殊小当たりを設ける構成に換えて、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果に特殊小当たりを設ける構成とした。この変形例によっても、高確高サポ状態から無敵ゾーンである高確低サポ状態への移行が可能となり、第4実施形態と同様に、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、この変形例によれば、次のような効果も奏する。第4実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっており、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と比較して、遊技者にとっての有利性が高い構成となっている。このため、この変形例によれば、右側第1始動口44を上側第2始動口934に換えたことから、第4実施形態と比較して、始動口ユニット200Xに遊技球を通過させることのメリットがより高いものとなる。したがって、この変形例によれば、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるよりも、弱右打ちを行い、上側第2始動口934へ遊技球を入球させることの方が、よりメリットがあることを遊技者に認識させることができることから、高確高サポ状態H5における弱右打ちを、遊技者に対してより推奨することができるという副次的な効果を奏する。なお、先に説明したように、第4実施形態のパチンコ機10では、もともと、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と比較して、遊技者にとっての有利性が高い構成となっているが、その有利性が高くなっている程度をより大きなものとしてもよい。具体的には、第1始動口用の振分テーブルの振り分け結果のラウンド遊技の回数を例えば2Rと小さくする構成としてもよい。要は、第1始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり当選した際の遊技者にとっての有利性を、第2始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり当選した際の遊技者にとっての有利性と比較して低くすることができれば、どのような構成に換えてもよい。
また、始動口ユニット200Xの開口部210cに設けた始動口を上側第2始動口934としたこの変形例において、高確高サポ状態H5における第1図柄表示部37bの変動時間(特1変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、高確高サポ状態H5において、第1始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成としてもよい。この結果、この変形例では、遊技者に対して、高確高サポ状態H5において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。なお、この変形例に対する変形例として、高確高サポ状態H5に加えて、低確高サポ状態H3、高確低サポ状態H6についても特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。すなわち、遊技者に左打ちさせることが想定されている低確低サポ状態H1以外の各種の遊技状態H3,H5,H6における特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。この結果、遊技者に対して、低確低サポ状態H1以外の遊技状態H3,H5,H6において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。
さらに、始動口ユニット200Xの開口部210cに設けた始動口を上側第2始動口934としたこの変形例において、第2始動口用の振分テーブルの振り分け結果を確変大当たりのみとする(通常大当たりを含まない)構成としてもよい。この構成は、上述したV確変機によって実現される。この構成によれば、まず第1に、高確高サポ状態H5において、大当たりに当選さえすれば、必ず高確高サポ状態H5を連続させることができることから、高確高サポ状態H5において、上側第2始動口934への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たり当選して欲しいという期待感を遊技者に対して付与することができる。また、高確高サポ状態において、大当たり当選しなくても、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感を遊技者に対して付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達したことで移行する高確低サポ状態H6においては、通常大当たりの無い(必ず確変大当たりとなる)無敵ゾーンとなる安堵感を、遊技者に対していっそう付与することができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《4-8-13》変形例13:
高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるよりも、弱右打ちを行い、右側第1始動口44へ遊技球を入球させることの方が、よりメリットがあることを遊技者に認識させる方法として、次の方法もある。具体的には、高確高サポ状態H5における中央側第1始動口33への遊技球の入球に基づく第1図柄表示部37bの変動時間(中央側特1変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、高確高サポ状態H5において、中央側第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成としてもよい。この結果、この変形例では、遊技者に対して、高確高サポ状態H5において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。なお、この変形例に対する変形例として、高確高サポ状態H5に加えて、低確高サポ状態H3、高確低サポ状態H6についても中央側特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。すなわち、遊技者に左打ちさせることが想定されている低確低サポ状態H1以外の各種の遊技状態H3,H5,H6における特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。この結果、遊技者に対して、低確低サポ状態H1以外の遊技状態H3,H5,H6において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。
《4-8-14》変形例14:
上記第4実施形態およびその変形例では、高頻度サポートモードの保証遊技回数を50回としたが、これに対して、変形例として、保証遊技回数を1回としてもよい。この変形例における遊技の流れは、図144に示した第4実施形態のパチンコ機10における遊技の流れと比較して、高確高サポ状態H5における転落した時の移行先が相違する。保証遊技回数が1回である場合に、その1回目の遊技回で転落した場合、その転落時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回の変動停止時にサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行されることから、高確高サポ状態H5における転落した時の移行先は、低確低サポ状態H1となる。すなわち、高確高サポ状態H5において、転落した場合、高確高サポ状態H5から低確低サポ状態H1に移行する。なお、保証遊技回数が1回である場合に、その1回目の遊技回で転落しなかった場合には、第4実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H5から高確低サポ状態H6に移行する。この変形例によっても、第4実施形態のパチンコ機10と同様に、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、保証遊技回数は1回や50回に限る必要も無く、その他の数の回数としてもよい。
《4-8-15》変形例15:
上記第4実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第4実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第4実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第4実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第4実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《5》第5実施形態:
《5-1》遊技機の構造:
図201は、本発明の第5実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図202は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図203は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、及びV入賞口48が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。具体的には、可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図202)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技領域PAの中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技領域PAの右側上方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。大入賞口36aは、遊技球が入球可能な入球口であり、本実施形態では矩形に形成されている。開閉扉36bは、大入賞口36aよりも一回り大きいサイズの矩形の蓋体であり、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
V入賞口48は、遊技球が入球可能な入球口であり、高確率モードを作動させる条件となる入球口である。本実施形態では、V入賞口48は可変入賞装置36の大入賞口36aの内部に設けられている。V入賞口48には、V入賞口48を開閉するV入賞口シャッター48aが設けられている。V入賞口シャッター48aは、当たり抽選によって大当たりに当選後、当該大当たり当選を契機として実行される開閉実行モードにおける所定のタイミングで閉鎖状態から開放状態となり、一定時間の経過後に閉鎖状態に戻る。可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態であり、かつV入賞口シャッター48aが開放状態である期間において、遊技球はV入賞口48に入球可能となる。V入賞口48に遊技球が入球すると、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードに移行する。閉鎖状態から開放状態に切り替わる所定のタイミングについては、後述する。
本実施形態におけるパチンコ機10は、高確率モードの遊技状態で所定回数(以下、ST回数とも呼ぶ)の遊技回を実行すると、その後、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。ST回数は、本実施形態では50回である。なお、ST回数は50回に限る必要はなく、60回、40回、30回、20回等の他の回数としてもよい。本実施形態では、ST回数は、後述する時短継続回数(例えば10回)よりも多い回数に限るものとし、時短継続回数よりも多い回数であればいずれの回数としてもよい。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口48、及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に入球した遊技球は保留されない構成となっている。このため、第2の図柄が変動表示をする条件は、第1の図柄と第2の図柄が共に変動表示していない期間における第2始動口34への遊技球の入球に基づいて成立する一方、第1の図柄または第2の図柄が変動表示している期間における第2始動口34への遊技球の入球に基づいては成立しない構成である。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図204は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図204(a)は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄を示す説明図である。図204(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図204(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図204(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図204(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図204(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1が表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数は、最大4つまでである。
また、図204(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《5-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図205は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図202)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口48などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検知センサー67a~67fが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサー67a~67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、V入賞口シャッター48aを開閉動作させるV入賞口シャッター駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。また、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づく抽選において所定の抽選結果となった場合には、ラウンド遊技中における所定のタイミングで、V入賞口48を開放・閉鎖するV入賞口シャッター48aが開閉されるようにV入賞口シャッター駆動部48bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、大入賞口36aへの入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。上述のように、遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図206は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が判定処理実行エリア64cに記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2始動口34に遊技球が入球することによって、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モードが実行されている期間であるとき、または、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bが変動表示を開始してから当該変動表示を終了するまでの期間であるときには、第2始動口34に遊技球が入球した場合であっても、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、後述するリーチ乱数カウンタC3、および後述する転落乱数カウンタCFの各値が判定処理実行エリア64cに記憶されることがない構成(保留機能を有さない構成)とした。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値は、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図204(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0~299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
判定処理実行エリア64cに記憶されている転落乱数カウンタCFの値は、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル:図210)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、その後に判定処理実行エリア64cに移行された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図207は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図207(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図207(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図207(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
一方、図207(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図208は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図208(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図208(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図208(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
「時短付与」とは、後述するサポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。
なお、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、外れの設定はない。すなわち、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)では、外れに替わる当否結果として、時短付与が設定されている。
図208(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図207を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図209は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図209(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図209(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図209(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R確変大当たり、及び8R通常大当たりが設定されている。
8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ことで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起きるように定めたのが、8R確変大当たりである。
開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。V入賞口48は、上述したようにラウンド遊技の1ラウンド目において遊技球の入球が容易であるが、それにも拘わらず、V入賞口48へ遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数は50回(ST回数)に制限されており、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数が50回に達すると、当たり抽選の抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行する。なお、高確率モード時に実行された遊技回において、さらに確変大当たりに当選し、当該確変大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該確変大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて50回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が50回以上継続して実行される場合がある。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間と、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間とが重ならないように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。開閉扉36bの開放期間と開閉扉36bの開放期間とが重ならないことから、遊技球がV入賞口48に入球する確率は極めて低い。従って、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが、実質的に低確率モードとなる大当たりである。
このように、確変大当たりは、通常大当たりと比較して、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48に遊技球が入球しやすいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高い。一方、通常大当たりは、確変大当たりと比較して、V入賞口48に遊技球が入球しにくいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が非常に低い。なお、本明細書では、V入賞口48に遊技球が入球しやすく当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高いほうの振分結果を、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶ。すなわち、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することがないが、上述するように、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶことにした。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~19」が8R確変大当たりに対応し、「20~39」が8R通常大当たりに対応するように設定されている。
図209(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりが設定されている。
16R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれることで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起こるように定めたのが、16R確変大当たりである。すなわち、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違するだけであり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである点、および、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48への遊技球の入球が容易となる点で同一である。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応するように設定されている。すなわち、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが16R確変大当たりに対応するように設定されている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、大当たりの種別として、8R確変大当たり、8R通常大当たり、16R確変大当たりの3種類が設定されているが、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
先に説明したように、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数(50回)に達すると、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するが、本実施形態では、このST回数に達する前の遊技回であっても、後述する転落抽選において当選した場合には、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するように構成されている。
図210は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図210に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、0~99の100個の値が設定されている。そして、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で外れとなる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、100~299の200個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は1/3である。高確率モードの遊技回において、転落抽選に外れた場合には、高確率モードが継続される。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。
図211は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図211(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図211(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図211(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図211(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《5-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図212は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図205)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《5-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《5-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
抽選モードとサポートモードの高低が移行する場合について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短継続回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数は例えば10回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短継続回数である10回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達した後に、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短継続回数は、上記の10回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。
一方、図208(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数が所定回数(ST回数)に達するまで、抽選モードとして高確率モードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、ST回数は例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高確率モードが開始されてから、ST回数である50回の遊技回を実行すると、その後、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。
また、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合にも、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。詳しくは、遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回の開始時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回における当たり抽選が低確率モードで実行される。このため、当該遊技回における当たり抽選において、図208(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
高確率モード時に実行された遊技回において、さらに大当たりに当選し、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて50回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が50回以上継続して実行される場合がある。
《5-4-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
なお、本実施形態では、抽選モードの特定を1つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、抽選モードの特定を2つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグと低確率モードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高確率モードフラグと低確率モードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときに、他方が自動的にOFFされる構成とする。また、本実施形態では、サポートモードの特定を1つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、サポートモードの特定を2つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときには、他方が自動的にOFFされる構成とする。両変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、フラグが切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら遊技の流れが進行する。
図213は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態(状態H1)では、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
低確低サポ状態(状態H1)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続され、遊技者は第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
低確低サポ状態で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H2)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。なお、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H2)においては、先に説明したように、V入賞口48に遊技球が入球することはほとんどない。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードに、サポートモードは低頻度サポートモードになる。
一方、低確低サポ状態(状態H1)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合にも、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H3)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して、右打ちを促す示唆演出と、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48へ遊技球を入球させることを促す示唆演出とを実行する。遊技者は、これらの示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて賞球を得るとともに、ラウンド遊技の1ラウンド目に大入賞口36a内のV入賞口48へ遊技球を入球させる。なお、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H3)においては、先に説明したように、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球することは容易である。
開閉実行モード(状態H3)におけるラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球し、開閉実行モード(状態H3)が終了すると、高確高サポ状態(状態H4)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モード(ST回数である50回限定)となり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短継続回数である10回限定)となる。
高確高サポ状態(状態H4)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。高確高サポ状態(状態H4)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、高確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34に遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別が確変大当たりに限られる(図209(b)の第2始動口用の振分テーブルを参照)ことから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行される。高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H4)が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードの遊技状態は、時短継続回数である10回の遊技回まで継続するが、この10回に達する以前(10回以内)の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。なお、低確高サポ状態(状態H5)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す時短用遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H5)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
低確高サポ状態(状態H5)における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選は、図208(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられる。このため、前述した転落抽選に当選した遊技回に係る当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証されている。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、図209(b)に示すように、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態(状態H5)では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態(状態H4)へ再度移行することが保証されている。
低確高サポ状態(状態H5)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。低確高サポ状態(状態H5)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、低確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
低確高サポ状態(状態H5)で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合、当選した大当たりの種別は確変大当たりとなり、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
まとめると、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態(状態H5)において、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。なお、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるこの状態を、以下、「次回まで高サポ継続状態(=次回迄高サポ継続状態)」と呼ぶ。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から、10回以内の遊技回で転落抽選に当選して低確高サポ状態(状態H5)に移行した場合に、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。
高確高サポ状態(状態H4)において、転落抽選に当選せずに、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達すると、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)に移行する。なお、高確低サポ状態(状態H6)への移行の際には、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数を示すST用遊技回数カウンタSNCは、移行前のまま保持される。このため、高確低サポ状態(状態H6)への移行によって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
高確低サポ状態(状態H6)では、パチンコ機10は、遊技者に対して左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が1/233と極めて低く、第2始動口34の電動役物34aが電役開放状態となる確率は極めて低い。このため、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口34に遊技球が入球することは困難であることから、パチンコ機10は、遊技者に対して、第2始動口34を狙う右打ちではない左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態(状態H6)では、遊技者は、当該示唆演出に従って左打ちを実行することによって、遊技領域PAの左側へ遊技球を流下させ、第1始動口33へ遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。なお、高確低サポ状態(状態H6)において、右打ちをし続けた場合には、第2始動口34に遊技球が入球することなく、遊技球を浪費してしまうことになる。
高確低サポ状態(状態H6)において実行された遊技回における転落抽選に当選した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ、転落抽選に当選せずに、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数がST回数(高確低サポ状態H6に移行してからカウントすると40回)に達すると、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
抽選モードとサポートモードとによって特定される上述した4つの状態H1、H4、H5、H6について、遊技者にとっての有利性を比較すると、次のようになる。4つの状態H1、H4、H5、H6のうち、低確低サポ状態H1が最も有利性が低い。高確高サポ状態H4、低確高サポ状態H5、高確低サポ状態H6の中では、高確低サポ状態H6が最も有利性が低い。高確低サポ状態H6は、転落抽選に当選した場合や、遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、低確低サポ状態(状態H1)に移行するためである。高確高サポ状態H4と低確高サポ状態H5とを比較すると、低確高サポ状態H5が高確高サポ状態H4に比べて有利性が高い。高確高サポ状態H4は、抽選モードが高確率モードであることから有利性は高いが、遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達した場合にサポートモードは低頻度サポートモードに移行することから、次の確変大当たりが保証されている高確高サポ状態H4と比べると、有利性は低い。
上述した遊技状態の変遷を踏まえて、遊技者は次のように遊技を行う。最初に、遊技者は、低確低サポ状態H1において、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。この際に、遊技者は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待するとともに、さらにその大当たりの種別が確変大当たりであることを期待する。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりではなく通常大当たりであることに落胆しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH2において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、低確低サポ状態H1に戻る。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりを得たことに歓喜しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH3において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、高確高サポ状態H4に移行する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、先に説明したように、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球を容易に入球させることができる。この際に、遊技者は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において、大当たり当選することを期待する。高確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、先に説明したように大当たり当選することを期待するが、さらに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である10回に達する以前(10回以内)の遊技回において、転落抽選に当選することを期待する。高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選した場合、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、先に説明したように、低確高サポ状態H5は事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを期待することになる。
一方、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達した場合、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行するが、高確低サポ状態H6は次回の大当たりが保証されたものでない。このため、高確高サポ状態H4において、遊技者は、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
低確高サポ状態H5において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5において、当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、先に説明した次回迄高サポ継続状態となる。このため、低確高サポ状態H5では、遊技者は、当たり抽選において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられるまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持つことができる。
高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまった場合には、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する。
高確低サポ状態H6において、遊技者は、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。高確低サポ状態H6において、遊技者は、高確低サポ状態H6に移行する前の高確高サポ状態H4において大当たり当選しなかったこと、および高確高サポ状態H4において遊技回数が10回以内の遊技回において転落抽選に当選しなかったことに落胆しながら、
i)転落抽選に当選すること、
ii)当たり抽選において大当たり当選すること、
iii)高確低サポ状態H6に移行してからの遊技回の実行回数が40回(高確高サポ状態H4に移行してからカウントすると50回)に達すること、
のいずれかを満たすまで、遊技回を繰り返し行うことになる。上記i)またはiii)が満たされた場合に、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行する。上記ii)が満たされた場合に、振分判定による振分結果に対応した開閉実行モードH2またはH3に移行する。
また、高確低サポ状態H6において、抽選モードは高確率モードであることから、遊技者は大当たり当選しないかといった期待感をまだまだ持つことができ、さらには、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりとなって、高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感を持つことができる。また、転落抽選に当選してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
以上のような遊技の流れを持つ本実施形態のパチンコ機10において、低確低サポ状態H1で当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられたことによって高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(以下、「継続率」と呼ぶ)について、以下、考察してみる。
高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4における継続率を算出するには、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合を考慮する必要がある。したがって、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から時短継続回数(10回)全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引いた値が継続率となる。具体的には、継続率は、次式(1)に従って計算することができる。
継続率=1-{(1-1/3)×(1-1/20)}^10 ...(1)
式(1)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「10」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。式(1)を計算すると、継続率は、約99.0%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機種を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、遊技者に対して、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)に達してしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《5-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図214は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSt0101では、各種検知センサー67a~67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサー67a~67fの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSt0102に進む。
ステップSt0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0103に進む。
ステップSt0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4、CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図218)において、その値を更新する。
ステップSt0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSt0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSt0104を実行した後、ステップSt0105に進む。
ステップSt0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSt0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSt0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図214:St0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図215は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSt0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSt0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(St0201:YES)、ステップSt0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSt0203に進む。
ステップSt0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSt0204に進む。
ステップSt0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSt0204において、第1始動保留個数RaNが上限値未満でない場合には(St0204:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSt0204において、第1始動保留個数RaNが上限値未満である場合には(St0204:YES)、ステップSt0205に進み、第1始動保留個数RaNに1を加算する。その後、ステップSt0206に進む。
ステップSt0206では、ステップSt0103(図214)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSt0205において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSt0206を実行した後、ステップSt0207に進む。
ステップSt0207では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否結果などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選(判定処理)の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSt0207を実行した後、ステップSt0208に進む。
ステップSt0208では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を第1保留コマンドとして設定する。
第1保留コマンドは、第1始動口33への遊技球の入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図218:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。
音声発光制御装置90は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて送信された第1保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。ステップSt0208を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(St0201:NO)、ステップSt0209に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検出センサーの検出状態により判定する。
ステップSt0209において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(St0209:YES)、ステップSt0210に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSt0211に進む。一方、ステップS2t0209において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(St0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0211では、第2始動口34に遊技球が入球したことを示す信号を遊技ホール側の管理制御装置に対して出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSt0212に進む。
ステップSt0212では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSt0212において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(ステップSt0212:NO)、ステップSt0213に進む。一方、ステップSt0212において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(ステップSt0212:YES)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0213では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSt0213において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(St0213:NO)、ステップSt0214に進む。一方、ステップSt0213において、特図変動表示中フラグがONであると判定した場合には(ステップSt0213:YES)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0214では、ステップSt0103(図214)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値を、判定処理実行エリア64cに格納する。ステップSt0214を実行した後、ステップSt0215に進む。
ステップSt0215では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2始動口入球フラグをONにする。第2始動口入球フラグは、第2始動口34に遊技球が入球した際にONにされ、第2始動口34の入球を契機として第2の図柄が変動を開始する際にOFFにされる。ステップSt0215を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図215:St0207)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図216は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSt0301では、始動口用の入球処理(図215)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSt0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSt0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(St0302:YES)、ステップSt0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSt0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(St0302:NO)、ステップSt0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSt0305に進み、転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSt0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(St0305:YES)、ステップSt0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶し、ステップSt0303に進む。ステップSt0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)ルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSt0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(St0305:NO)、ステップSt0307に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSt0308では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(St0308:YES)、ステップSt0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSt0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSt0310を実行した後、ステップSt0311に進む。
ステップSt0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSt0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(St0311:YES)、ステップSt0312に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSt0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(St0311:NO)、ステップSt0313に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSt0308において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(St0308:NO)、ステップSt0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSt0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSt0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSt0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(St0316:YES)、ステップSt0317に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSt0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(St0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図214:St0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図217は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSt0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSt0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(St0401:YES)、ステップSt0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSt0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(St0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSt0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(St0402:YES)、ステップSt0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSt0404に進む。
ステップSt0404では、ステップSt0103(図214)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSt0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(St0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図218は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSt0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSt0502に進む。
ステップSt0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSt0503に進む。
ステップSt0503では、ステップSt0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、第1保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSt0503を実行した後、ステップSt0504に進む。
ステップSt0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0505に進む。
ステップSt0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSt0506に進む。ステップSt0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSt0506を実行した後、ステップSt0507に進む。
ステップSt0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSt0508に進む。
ステップSt0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSt0509に進む。
ステップSt0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSt0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSt0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(St0509:NO)、ステップSt0510及びステップSt0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSt0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSt0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSt0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(St0509:YES)、ステップSt0503に戻り、ステップSt0503からステップSt0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSt0503からステップSt0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図218:St0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図219は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSt0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。
ステップSt0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(St0601:YES)、ステップSt0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSt0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(St0601:NO)、ステップSt0602に進む。
ステップSt0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSt0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(St0602:NO)、ステップSt0603に進む。
ステップSt0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSt0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSt0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(St0602:YES)、ステップSt0604に進む。
ステップSt0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSt0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図219:St0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図220は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSt0701では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された第2始動口入球フラグがONであるか否かを判定する。第2始動口入球フラグは、第2始動口34に遊技球が入球した際にONにされ、第2始動口34の入球を契機として第2の図柄が変動を開始する際にOFFにされる。ステップSt0701において、第2始動口入球フラグがONでないと判定した場合には(St0701:NO)、ステップSt0702に進む。
ステップSt0702では、第1始動保留個数RaNが「0」を上回るか否かを判定する。第1始動保留個数RaNが「0」以下である場合とは、第1始動口33についての始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSt0702において、第1始動保留個数RaNが「0」以下であると判定した場合には(St0702:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSt0702において、第1始動保留個数RaNが「0」を上回ると判定した場合には(St0702:YES)、ステップSt0703に進む。
ステップSt0703では、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSt0706に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
一方、ステップSt0701において、第2始動口入球フラグがONであると判定した場合には(St0701:YES)、ステップSt0704に進み、各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている第2図柄表示部フラグをONにする。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第2図柄表示部37bおよび第1図柄表示部37aのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSt0705に進む。
ステップSt0705では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された第2始動口入球フラグをOFFにする。ステップSt0705を実行した後、ステップSt0706に進む。
ステップSt0706では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSt0707に進む。
ステップSt0707では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSt0707を実行した後、ステップSt0708に進む。
ステップSt0708では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSt0708を実行した後、ステップSt0709に進む。
ステップSt0709では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づくものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSt0708で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSt0709を実行した後、ステップSt0710に進む。
ステップSt0710では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無、時短付与の有無、及び振り分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、当たり抽選において大当たりに当選したか否かの情報、当たり抽選において時短付与に当選したか否かの情報、および大当たりの種別の情報として、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、16R確変大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSt0709およびステップSt0710にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図218)におけるステップSt0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSt0710を実行した後、ステップSt0711に進む。
ステップSt0711では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSt0711を実行した後、ステップSt0712に進む。
ステップSt0712では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSt0712を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図220:St0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図221は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSt0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である第1保留エリアRaについての第1始動保留個数RaNから1を減算する。その後、ステップSt0802に進む。
ステップSt0802では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させる。その後、ステップSt0803に進む。
ステップSt0803では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSt0803を実行した後、ステップSt0804に進む。
ステップSt0804では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。その後、ステップSt0805へ進む。
ステップSt0805では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図220:St0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図222は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSt0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSt0901において、高確率モードであると判定した場合には(St0901:YES)、ステップSt0902に進む。
ステップSt0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図210参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSt0903では、ステップSt0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(St0903:YES)、ステップSt0904に進む。
ステップSt0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSt0905に進み、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落抽選に当選して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSt0905を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSt0901において高確率モードでないと判定した場合(St0901:NO)、またはステップSt0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(St0903:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図220:St0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図223は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSt1001では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1001において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(St1001:NO)、ステップSt1002に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1002において、高確率モードであると判定した場合には(St1002:YES)、ステップSt1003に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図207(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
一方、ステップSt1002において高確率モードではないと判定した場合には(St1002:NO)、ステップSt1004に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図207(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
ステップSt1001において、第2図柄表示部フラグがONではあると判定した場合には(St1001:YES)、ステップSt1005に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1005において、高確率モードであると判定した場合には(St1005:YES)、ステップSt1006に進み、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図208(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1006に進む。
一方、ステップSt1005において高確率モードではないと判定した場合には(St1005:NO)、ステップSt1007に進み、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図208(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
ステップSt1008では、ステップSt1003、ステップSt1004、ステップSt1006、またはステップSt1007における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSt1008において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(St1008:YES)、ステップSt1009に進む。
ステップSt1009では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1009において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(St1009:NO)、ステップSt1010に進み、第1始動口用の振分テーブル(図209(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSt1009において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(St1009:YES)、ステップSt1011に進み、第2始動口用の振分テーブル(図209(b))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲に含まれているかを判定する。本実施形態の第2始動口用の振分テーブルでは、振分結果が16R確変大当たりの一種類だけであるから、上記判定の結果は必ず16R確変大当たりとなる。ステップSt1010又はステップSt1011の処理を実行した後、ステップSt1012に進む。
ステップSt1012では、ステップSt1010又はステップSt1011において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにし、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにする。ステップSt1012を実行した後、ステップSt1013に進む。
ステップSt1013では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSt1010又はステップSt1011において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1013を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSt1008において、ステップSt1003、ステップSt1004、ステップSt1006、またはステップSt1007における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(St1008:NO)、ステップSt1014に進む。
ステップSt1014では、ステップSt1007における当否判定(当たり抽選)の結果が時短付与当選(時短付与に当選したこと)であるか否かを判定する。ステップSt1014において、当否判定の結果が時短付与当選である場合には(St1014:YES)、ステップSt1015に進む。
ステップSt1015では、時短付与フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの時短付与フラグをONする。時短付与フラグは、時短付与に当選したことを示すフラグである。ステップSt1015を実行した後、ステップSt1016に進む。
ステップSt1016では、時短付与用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、時短付与に当選したことになる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける時短付与用の停止結果テーブルを参照することで、停止結果テーブル記憶エリア63fに格納されている、当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSt1014において、ステップSt1007における当否判定の結果が時短付与当選でない場合には(St1014:NO)、ステップSt1017に進む。
ステップSt1017では、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1018に進む。
ステップSt1018において、ステップSt1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(St1018:YES)、ステップSt1019に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSt1019を実行した後、ステップSt1020に進む。
一方、ステップSt1018において、ステップSt1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(St1018:NO)、ステップSt1019を実行することなく、ステップSt1020に進む。
ステップSt1020では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図220:St0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図224は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSt1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSt1102に進む。
ステップSt1102では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSt1102を実行した後、ステップSt1103に進む。
ステップSt1103では、ステップSt1102で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSt1101で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSt1103を実行した後、ステップSt1104に進む。
ステップSt1104では、ステップSt1103で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図219:St0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図225は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSt1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSt1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図224)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSt1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(St1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSt1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(St1201:YES)、ステップSt1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSt1203では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSt1203を実行した後、ステップSt1204に進む。
ステップSt1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSt1204において、上記フラグのいずれもONではない、すなわち今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(St1204:NO)、ステップSt1205に進む。
ステップSt1205では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が時短付与である場合に実行される処理である時短付与用処理を実行する。なお、時短付与用処理の詳細は後述する。ステップSt1205を実行した後、ステップSt1206に進む。
ステップSt1206では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1206において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(St1206:YES)、ステップSt1207に進み、ST用遊技回数カウンタSNCの値を1減算する。ST用遊技回数カウンタSNCは、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数があと何回でST回数に達するかを計数するためのカウンタである。ステップSt1207を実行した後、ステップSt1208に進む。
ステップSt1208では、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数(例えば50回)に達したか否かを判定する。具体的には、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であるか否かを判定する。ST用遊技回数カウンタSNCはST回数の残りの回数を示すものであることから、SNC=0であるか否かを判定することによって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSt1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であると判定した場合(St1208:YES)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したと判定した場合には、ステップSt1209に進み、高確率モードフラグをOFFする。その後、ステップSt1210に進む。
一方、ステップSt1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0でないと判定した場合(St1208:NO)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達する前(=ST回数内)であると判定した場合には、ステップSt1209を実行することなく、ステップSt1210に進む。
なお、ステップSt1206において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合にも(St1206:NO)、ステップSt1210に進む。
ステップSt1210では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている次回迄高サポ継続状態フラグがONであるか否かを判定する。次回迄高サポ継続状態フラグは、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に該当するか否かを示すフラグであり、ステップSt1205の時短付与処理において時短付与フラグがONであると判定された場合にONにされ、開閉実行モードの開始時(オープニング期間の開始時)にOFFにされる。
ステップSt1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONであると判定した場合には(St1210:YES)、直ちに本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSt1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONでないと判定した場合には(St1210:NO)、ステップSt1211に進む。
ステップSt1211では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1211において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(St1211:YES)、ステップSt1212に進む。
ステップSt1212では、時短用遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。時短用遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数があと何回で時短継続回数に達するかを計数するためのカウンタである。その後、ステップSt1213に進む。
ステップSt1213では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数(例えば10回)に達したか否かを判定する。具体的には、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0以下であるか否かを判定する。時短用遊技回数カウンタPNCは時短継続回数の残りの回数を示すものであることから、PNC=0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSt1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0であると判定した場合(St1213:YES)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したと判定した場合には、ステップSt1214に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSt1214を実行した後、本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSt1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0でないと判定した場合(St1213:NO)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達する前(=時短継続回数内)であると判定した場合には、ステップSt1214を実行することなく、直ちに本変動終了処理を終了する。
なお、ステップSt1211において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合にも(St1211:NO)、直ちに本変動終了処理を終了する。
ステップSt1204において、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(St1204:YES)、ステップSt1215に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSt1215を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<時短付与用処理>
次に、時短付与用処理について説明する。時短付与用処理は、変動終了処理のサブルーチン(図225:St1205)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図226は、時短付与用処理を示すフローチャートである。ステップSt1301では、時短付与フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1301において、時短付与フラグがONであると判定した場合には(St1301:YES)、ステップSt1302に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、時短付与フラグがONである場合、すなわち、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。ステップSt1302を実行した後、ステップSt1303に進む。
ステップSt1303では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1303を実行した後、ステップSt1304に進む。
ステップSt1304では、次回迄高サポ継続状態フラグをONにし、その後、ステップSt1305に進み、次回迄高サポ継続状態にあることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである次回迄高サポ継続状態コマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1305を実行した後、ステップSt1306に進む。
ステップSt1306では、時短付与フラグをOFFにする。ステップSt1306を実行した後、時短付与用処理を終了する。
一方、ステップSt1301において、時短付与フラグがONでないと判定した場合には(St1301:NO)、直ちに時短付与用処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図218:St0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図227は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSt1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSt1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(St1401:NO)、ステップSt1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSt1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(St1402:NO)、ステップSt1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSt1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(St1403:NO)、ステップSt1404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(St1404:YES)、ステップSt1405に進む。一方、ステップSt1404において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(St1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1405では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSt1405を実行した後、ステップSt1406に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSt1406を実行した後、ステップSt1407に進み、次回迄高サポ継続状態フラグをOFFにする。ステップSt1407を実行した後、ステップSt1408に進む。
ステップSt1408では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、後述するシャッター開閉処理によって、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように制御されている。翻ってみて、上述した開閉扉36bの開閉動作のパターンを定める開閉シナリオは、大当たりの種別が確変大当たりであるか通常大当たりであるかによって相違したものに設定される。大当たりの種別が確変大当たりである場合、すなわち、RAM64の8R確変大当たりフラグまたは16R確変大当たりフラグがONである場合には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ように、上記開放条件が定められる。これによって、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。
なお、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成に換えて、ラウンド遊技の1以外の数のラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成としてもよい。ステップSt1408を実行した後、ステップSt1409に進む。
ステップSt1409では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSt1409を実行した後、ステップSt1410に進む。
ステップSt1410では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図218)におけるステップSt0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSt1410を実行した後、ステップSt1411に進み、オープニング期間フラグをONにする。ステップSt1411を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(St1403:YES)、ステップSt1412に進む。
ステップSt1412では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt1412において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(St1412:YES)、ステップSt1413に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSt1414に進む。
ステップSt1413では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSt1414を実行した後、ステップSt1415に進む。
ステップSt1415では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSt1415では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図218:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSt1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(St1402:YES)、ステップSt1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSt1416を実行した後、ステップSt1417に進む。
ステップSt1417では、シャッター開閉処理を実行する。シャッター開閉処理については後述する。ステップSt1417を実行した後、ステップSt1418に進む。
ステップSt1418では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSt1418において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(St1418:YES)、ステップSt1419に進む。一方、ステップSt1418において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(St1418:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1419では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSt1420に進む。
ステップSt1420では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSt1420を実行した後、ステップSt1421に進む。
ステップSt1421では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSt1421を実行した後、ステップSt1422に進む。
ステップSt1422では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図218)におけるステップSt0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSt1422を実行した後、ステップSt1423に進む。
ステップSt1423では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(St1401:YES)、ステップSt1424に進む。
ステップSt1424では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(St1421)において、ステップSt1421でエンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(St1424:YES)、ステップSt1425に進む。
ステップSt1425では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSt1426に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSt1426を実行した後、ステップSt1427に進む。
ステップSt1427では、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSt1426を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSt1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(St1424:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図227:St1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図228は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSt1501では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSt1501において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(St1501:NO)、ステップSt1502に進む。
ステップSt1502では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSt1502において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(St1502:YES)、ステップSt1503に進む。
ステップSt1503では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSt1504に進む。
ステップSt1504では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図218:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開閉扉開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。ステップSt1504を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1502において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(St1502:NO)、ステップSt1503およびステップSt1504を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1501において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(St1501:YES)、ステップSt1505に進む。
ステップSt1505では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSt1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(St1505:YES)、ステップSt1506に進む。
ステップSt1506では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSt1507に進む。
ステップSt1507では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図218:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、開閉扉閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。ステップSt1507を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(St1505:NO)、ステップSt1506およびステップSt1507を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<シャッター開閉処理>
次に、シャッター開閉処理について説明する。シャッター開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図227:St1417)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図229は、シャッター開閉処理を示すフローチャートである。ステップSt1601では、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター駆動部48b(図205)の動作状態によって、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かが判定される。
ステップSt1601において、V入賞口シャッター48aは開放中ではないと判定した場合には(St1601:NO)、ステップSt1602に進む。
ステップSt1602では、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、先に説明したように、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように動作させる。この動作を実現するために、ステップSt1602では、開閉実行モードの開始時から所定時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSt1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したと判定した場合には(St1602:YES)、ステップSt1603に進み、V入賞口シャッター48aを開放する。ステップSt1603を実行した後、後述するステップSt1606に進む。
一方、ステップSt1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立していないと判定した場合には(St1602:NO)、ステップSt1603を実行することなく、ステップSt1606に進む。
ステップSt1601において、V入賞口シャッター48aは開放中であると判定した場合には(St1601:YES)、ステップSt1604に進む。
ステップSt1604では、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター48aが開放するタイミングから上記一定時間(10秒間)が経過し閉鎖するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSt1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(St1604:YES)、ステップSt1605に進み、V入賞口シャッター48aを閉鎖する。ステップSt1605を実行した後、ステップSt1606に進む。
一方、ステップSt1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(St1604:NO)、ステップSt1605を実行することなく、ステップSt1606に進む。
ステップSt1606では、V入賞判定処理を実行する。V入賞判定処理については後述する。ステップSt1606を実行した後、本シャッター開閉処理を終了する。
<V入賞判定処理>
次に、V入賞判定処理について説明する。V入賞判定処理は、シャッター開閉処理のサブルーチン(図229:St1606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図230は、V入賞判定処理を示すフローチャートである。ステップSt1701では、V入賞口48への遊技球の入球を検知したか否かを判定する。この判定は、V入賞口48への遊技球の入球を検知する検知センサー67fの検知信号から判断される。ステップSt1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知した場合には(St1701:YES)、ステップSt1702に進む。
ステップSt1702では、V入賞フラグをONにする。V入賞フラグは、V入賞口48に遊技球が入球したことを示すフラグであって、当該ラウンド遊技の終了後に実行される遊技回における抽選モードを高確率モードまたは低確率モードのいずれに設定するかの判定に用いられる。V入賞フラグはV入賞口48への遊技球の入球を検知した時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。ステップSt1702を実行した後、ステップSt1703に進む。
ステップSt1703では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図218:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。V入賞コマンドを受信した音声発光装置は、V入賞演出を実行するための設定を実行する。V入賞演出はV入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知するための演出である。ステップSt1703を実行した後、本V入賞判定処理を終了する。
一方、ステップSt1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知しない場合には(St1701:NO)、ステップSt1702およびステップSt1703を実行せずに、本V入賞判定処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図227:St1426)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図231は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSt1801では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1801において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(St1801:YES)、ステップSt1802に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。また、V入賞フラグをOFFにする。ステップSt1802を実行した後、ステップSt1803に進む。
ステップSt1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSt1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。ステップSt1804を実行した後、ステップSt1805に進む。
ステップSt1805では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1805を実行した後、ステップSt1806に進む。
ステップSt1806では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1806を実行した後、ステップSt1807に進む。
ステップSt1807では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられたST用遊技回数カウンタSNCに50をセットする。ST用遊技回数カウンタSNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高確率モードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSt1807を実行した後、ステップSt1808に進む。
ステップSt1808では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた時短用遊技回数カウンタPNCに10をセットする。時短用遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSt1808を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSt1801において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には、(St1801:NO)、ステップSt1809に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。ステップSt1809を実行した後、ステップSt1810に進む。
ステップSt1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1810を実行した後、ステップSt1811に進む。
ステップSt1811では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1811を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図218:St0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図232は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSt1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSt1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(St1901:NO)、ステップSt1902に進む。
ステップSt1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSt1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(St1902:NO)、ステップSt1903に進む。
ステップSt1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSt1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St1903:YES)、ステップSt1904に進む。
ステップSt1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSt1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(St1904:YES)、ステップSt1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSt1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(St1904:NO)、ステップSt1906に進む。
ステップSt1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSt1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(St1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(St1906:YES)、ステップSt1907に進む。
ステップSt1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSt1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSt1907において開閉実行モードではなく(St1907:NO)、且つ、ステップSt1908において高頻度サポートモードである場合には(St1908:YES)、ステップSt1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSt1910に進む。
ステップSt1910では、ステップSt1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSt1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(St1910:YES)、ステップSt1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSt1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(St1910:NO)、ステップSt1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1907において開閉実行モードであると判定した場合(St1907:YES)、又は、ステップSt1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(St1908:NO)、ステップSt1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSt1913に進む。
ステップSt1913では、ステップSt1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSt1913において、サポート当選でないと判定した場合には(St1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1913において、サポート当選であると判定した場合には(St1913:YES)、ステップSt1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(St1902:YES)、ステップSt1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St1915:YES)、ステップSt1916に進む。
ステップSt1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSt1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(St1901:YES)、ステップSt1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図232:St1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図233は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSt2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(St2001:YES)、ステップSt2002に進む。
ステップSt2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSt2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St2002:YES)、ステップSt2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSt2003を実行した後、ステップSt2004に進む。
ステップSt2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSt2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(St2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSt2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(St2005:YES)、ステップSt2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSt2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(St2001:NO)、ステップSt2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(St2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSt2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(St2007:YES)、ステップSt2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSt2009に進む。
ステップSt2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(St2009:NO)、ステップSt2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSt2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(St2010:YES)、ステップSt2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSt2009において開閉実行モードであると判定した場合(St2009:YES)、又は、ステップSt2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(St2010:NO)、ステップ201712に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《5-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図234は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSt2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSt2101を実行した後、ステップSt2102に進む。
ステップSt2102では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSt2101で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSt2102を実行した後、ステップSt2103に進む。
ステップSt2103では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSt2103を実行した後、ステップSt2104に進む。
ステップSt2104では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSt2104を実行した後、ステップSt2105に進む。
ステップSt2105では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSt2105を実行した後、ステップSt2106に進む。
ステップSt2106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、主側MPU62から受信したV入賞コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、開閉実行モードの大入賞口開閉処理の実行中に、主側MPU62からV入賞コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、V入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知する演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、V入賞口48に遊技球が入球したことを示す演出画像を視認することによって、遊技者は、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを認識することができる。ステップSt2106を実行した後、ステップSt2107に進む。
ステップSt2107では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確高サポ状態H5に移行したことを認めることができる。一方、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時(すなわち、高確低サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確低サポ状態H1に移行したことを認めることができる。ステップSt2107を実行した後、ステップSt2108に進む。
ステップSt2108では、次回迄高サポ継続演出用処理を実行する。次回迄高サポ継続演出用処理では、主側MPU62から受信した次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に移行したことを認識することができる。ステップSt2108を実行した後、ステップSt2109に進む。
ステップSt2109では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSt2109を実行した後、ステップSt2110に進む。
ステップSt2110では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSt2110を実行した後、ステップSt2111に進む。
ステップSt2111では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSt2111を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図234:St2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図235は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSt2201では、主側MPU62から第1保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSt2201において、主側MPU62から第1保留コマンドを受信していると判定した場合には(St2201:YES)、ステップSt2202に進む。
ステップSt2202では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった第1保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSt2202を実行した後、ステップSt2203に進む。
ステップSt2203では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSt2202において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSt2203を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
ステップSt2202及びステップSt2203の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において第1保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて第1保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSt2201において、主側MPU62から第1保留コマンドを受信していないと判定した場合には(St2201:NO)、ステップSt2202およびステップSt2203を実行することなく、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図234:St2103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図236は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSt2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSt2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(St2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSt2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(St2301:YES)、ステップSt2302に進む。
ステップSt2302では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSt2303に進む。
ステップSt2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSt2303を実行した後、ステップSt2304に進む。
ステップSt2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図204参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、時短図柄である場合には、有効ラインL1(図204参照)上に所定の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。時短図柄に対応した所定の図柄の組合せは、例えば、[3・4・1]である(図204を参照)。ステップSt2304を実行した後、ステップSt2305に進む。
ステップSt2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSt2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSt2306に進む。
ステップSt2306では、今回の遊技回においてステップSt2303で設定された演出パターン、ステップSt2304で設定された停止図柄、ステップSt2305で設定された変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSt2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSt2307を実行した後、ステップSt2308に進む。
ステップSt2308では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSt2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図236:St2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図237は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSt2401では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSt2402に進む。
ステップSt2402では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSt2402では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図236)のステップSt2302で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSt2402を実行した後、ステップSt2403に進む。
ステップSt2403では、St2402で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図236)のステップSt2302で把握した変動時間と、ステップSt2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSt2403を実行した後、ステップSt2404に進む。
ステップSt2404では、ステップSt2403によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSt2404を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図236:St2308)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図238は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSt2501では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSt2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(St2501:YES)、ステップSt2502に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
一方、ステップSt2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(St2501:NO)、ステップSt2502を実行することなく、本変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図239は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSt2601では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSt2602に進む。
ステップSt2602では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図240は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSt2701では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図241は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSt2801では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図240)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(St2801)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSt2802では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(St2801)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSt2803に進む。
ステップSt2803では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(St2802)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSt2804に進む。
ステップSt2804では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(St2803)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSt2805に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《5-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(10回以内)に転落抽選に当選した場合に、転落抽選に当選した遊技回における抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更され、その結果、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行される。そして、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。高頻度サポートモードでは、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選を高い頻度で実行することができる。このため、低確高サポ状態H5に移行することができれば、事実上、次の大当たりが保証される。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確高サポ状態H5において、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回に達してしまった場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行され、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行される。高確低サポ状態H6は、サポートモードが低頻度サポートモードであること、及び、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分が第1始動口33への遊技球の入球に基づくものであることを理由によって、低確高サポ状態H5と比べて遊技者にとって有利性が低い。サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減り難いのに対して、サポートモードが低頻度サポートモードである場合には、第2始動口34へ遊技球が入球し難く、持ち球が減り続けることから、高確低サポ状態H6は低確高サポ状態H5と比べて遊技者にとって有利性が低い。さらに、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合より、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合の方が、遊技者にとっての有利性が低いことから、第2始動口34へ遊技球を入球させる低確高サポ状態H5よりも、第1始動口33へ遊技球を入球させる高確低サポ状態H6の方が遊技者にとって有利性が低い。したがって、高確高サポ状態H4において、遊技者は、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(10回)に達してしまい、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行してしまわないかといった緊迫感を持つことになる。
上述したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や、安心感、緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(10回以内)に転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する。低確高サポ状態H5は、先に説明したように、事実上、次の大当たりが保証される。このため、高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(継続率)は、次式(1)(=先に示した式(1))によって計算される値となる。
継続率=1-{(1-1/3)×(1-1/20)}^10 ...(1)
式(1)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「10」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。式(1)を計算すると、継続率は、約99.0%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機器を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、遊技者に対して、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)に達してしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、これまでに説明してこなかったが、遊技状態の変遷の一つとして、高確高サポ状態H4(図213参照)から開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行する場合がある。具体的には、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4に移行した直後において、保留情報記憶エリア64b(図206)の第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値(以下、特1保留と呼ぶ)が残っている場合を考えてみる。この場合には、特1保留に基づく当たり抽選が全て実行されるまでは、第2始動口34へ遊技球が入球したとしても、当該入球は有効とならない(第2始動口34への遊技球の入球を保留する機能が無いため)。このため、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されて、通常大当たりに振り分けられることがあり得る。通常大当たりに振り分けられた場合、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行することになる。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4に移行した直後において、特1保留が残っている場合には、特1保留に基づく当たり抽選において大当たりに当選して通常大当たりに振り分けられてしまわないかといった緊迫感を持つことになる。また、遊技者は、高確高サポ状態H4において、第2始動口34への遊技球の入球が無効となることに起因する遊技球の無駄打ちを避けるために、第1保留表示領域Ds1(図204)に表示される保留個数を確認して、保留個数が存在する場合に、操作ハンドル25に設けられたウェイトボタン25bを押下操作して、遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させてもよい。さらに遊技者は、次の操作を行ってもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選の結果を報知するために図柄表示装置41に図柄を表示する演出を行なっているが、遊技者は、低確低サポ状態H1において、当該演出から当たり抽選において大当たりに当選する確率が極めて高いと判断した場合に、操作ハンドル25に設けられたウェイトボタン25bを押下操作して、遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるようにしてもよい。この操作(以下、止め打ち操作と呼ぶ)によって、当たり抽選において大当たりに当選し、振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合に、開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4となった後に、保留情報記憶エリア64b(図206)の第1保留エリアRaに残る特1保留の数を少なくすることができる。この結果、高確高サポ状態H4において、特1保留が消化されて通常大当たりに当選してしまい、開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行してまうことを極力、無くすことが可能になるとともに、第2始動口34への遊技球の入球を早期に有効とすることができる。
一方で、図柄の変動回数(すなわち、当たり抽選の回数)をできる限り増大させたい遊技者は、低確低サポ状態H1において、演出から当たり抽選において大当たりに当選する確率が極めて高いと判断できた場合にも、止め打ち操作を行うことなしに遊技を継続してもよい。すなわち、遊技者は、高確高サポ状態H4において開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行するリスクを承知の上で、止め打ち操作を行うことなしに遊技を継続することで、図柄の変動回数を増大させることができる。換言すれば、本実施形態のパチンコ機10は、低確低サポ状態H1において、当たり抽選において大当たりに当選し、振分判定による振分結果が確変大当たりとなる際に、止め打ち操作を行い上記のリスクを回避するか、リスクを承知の上で遊技を継続して図柄の変動回数を増大させるかを選択できるゲーム性を備えることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、上述した、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されている期間については、図柄表示装置41によって特別の演出内容を含む演出を行う構成としてもよい。特別の演出内容としては、例えば、バトル演出と結果告知演出とを含む構成とすることができる。
バトル演出(戦闘演出)は、例えば、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが対決する演出であり、遊技者にとって有利な結果と不利な結果のいずれになるかを遊技者に対して告知する前の演出である。本実施形態においては、上記期間のバトル演出は、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合または転落抽選に当選した場合、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合、そのいずれでもない場合(転落抽選および当たり抽選のいずれにも当選していない場合)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。そして、バトル演出を実行後に、遊技者にとって有利な結果と不利な結果のいずれになるかを告知する結果告知演出を実行する。結果告知演出としては、具体的には、転落抽選に当選した場合には、先に説明したように低確高サポ状態H5に移行することから遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。また、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合にも、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合には、開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行することから、遊技者側キャラクターが敗北する敗北演出を実行する。転落もせず、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合(外れの場合)には、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが引き分けとなる引き分け演出を実行する。この構成によれば、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されている期間において、バトル演出によって、緊迫感と期待感とを併せて遊技者に対して付与することができる。
《5-8》第5実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《5-8-1》変形例1:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数が例えば10回、ST回数が例えば50回というように、ST回数が時短継続回数よりも多い回数とした。これに対して、変形例として、時短継続回数が例えば10回、ST回数が例えば10回というように、ST回数と時短継続回数とが一致する構成としてもよい。この構成によれば、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選せずに遊技回の実行回数が時短継続回数(=ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1に直ちに移行する。すなわち、この変形例によれば、遊技を進行する上で遷移する遊技状態は、図213に示した遷移図において、高確低サポ状態H6が無いものとなる。具体的には、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回となった場合に、高確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1に直ちに移行することになる。この変形例によれば、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう強く持たせることできる。
《5-8-2》変形例2:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであるにも拘わらず、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない構成とした。これに対して、変形例として、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがないが、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。
この変形例によれば、低確低サポ状態H1(図213参照)において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合に、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行する。低確高サポ状態H5では、事実上、次の大当たり(確変大当たり)が保証されていることから、遊技者にとって有利性が高い。このため、この変形例によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が有効となり得る。この変形例によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるというゲーム性を有しているが、上記のV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作を行なった場合に、上記の10回以内に転落抽選に当選することを介さずに低確高サポ状態H5に移行するが可能となり、上記のゲーム性が損なわれてしまう課題が発生した。この課題は次の変形例3によって解消することができる。
《5-8-3》変形例3:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、一つの可変入賞装置36を備える構成とした。これに対して、変形例として、第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを備える構成としてもよい。第1可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉とを備え、V入賞口は備えない構成である。第2可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉と、大入賞口の内部に設けられたV入賞口とを備える。第2可変入賞装置は、第5実施形態のパチンコ機10に備えられた可変入賞装置36と比較して、V入賞口シャッター48aを備えない点で相違する。この変形例では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第1可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。一方、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第2可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。
上記構成によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口に遊技球が入球することはない。これに対して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口シャッターを備えないことから、大入賞口に入球した遊技球は100%の確立でV入賞口に遊技球が入球することになる。このために、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《5-8-4》変形例4:
また、V入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が不可能となる構成として、変形例3に換えて次の構成とすることもできる。右打ち操作によって遊技球が入球可能な領域内に、遊技球が通過可能なゲートを設け、大当たり当選に基づくラウンド遊技を実行させる際に、当該ゲートを通過した場合に限り、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を開始する構成とし、当該ゲートの真下にV入賞口を設けた構成とする。この構成によれば、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作を開始させるためには、前記ゲートに遊技球を通過させる必要があり、その場合に必ずV入賞口に遊技球が入球することになる。したがって、この変形例によっても、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《5-8-5》変形例5:
上記第5実施形態のパチンコ機10では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図208(b)参照)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値と、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値とが設定され、外れの設定がない構成とした。これに対して変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図208(b)参照)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値と、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値と、外れとなる当たり乱数カウンタC1の値とが設定される構成としてもよい。この変形例によれば、当たり抽選において大当たり当選しない場合に、時短付与に当選する場合と、大当たりにも時短付与にも当選しない場合とがあり得ることになる。このために、この変形例によれば、次の大当たり(確変大当たり)が保証された低確高サポ状態H5に移行したと喜んだ遊技者の期待を裏切って、低確高サポ状態H5へ移行しても、当たり抽選において時短付与に当選せずに、時短継続回数である10回を経過して高頻度サポートモードが終了してしまうことがあり得る。したがって、この変形例によれば、遊技者に対して期待を裏切って落胆感を付与することが可能となる。一方、上記第5実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、必ず時短付与に当選することから、上記のような落胆感を遊技者に付与することはなく、遊技者の信頼を獲得することができる。
《5-8-6》変形例6:
上記第5実施形態およびその変形例では、転落乱数カウンタCFの値を用いた転落抽選において当選した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、遊技盤30に遊技球が入球可能な転落口を用意し、当該転落口に遊技球が入球した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成としてもよい。この構成において、上記転落口の上部に、転落口へ続く流路と転落口以外(例えば、アウト口や第2始動口)へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置を設ける構成とすることもできる。これらの構成によれば、遊技球が転落口へ入球するか否かを遊技者が視認することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落口へ遊技球が入球するか否かを、遊技者は緊迫感と期待感をもって待つことができる。
《5-8-7》変形例7:
上記第5実施形態およびその変形例では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図208(b)参照)を用いた当たり抽選において、一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。特に、上記第5実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図208(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになるものとし、低確高サポ状態H5では、当たり抽選において大当たり当選するまで、当たり抽選において時短付与当選が繰り返される構成とした。すなわち、上記第5実施形態およびその変形例では、当たり抽選において一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるところ、当たり抽選が実行される毎に時短付与当選するように構成されており、この構成によって、低確高サポ状態H5において、大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図208(b)参照)を用いた当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選したことにならないことがあり得る構成とし(変形例5の構成)、当たり抽選において大当たり当選と時短付与当選のいずれもにも該当しない場合には、当たり抽選において大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とせずに、当たり抽選において一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。
《5-8-8》変形例8:
上記第5実施形態およびその変形例では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される期間(以下、高サポ継続期間と呼ぶ)を、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでに換えても良い。すなわち、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、3回、4回、6回等のいずれの回数であってもよい。この変形例におけるその他の構成については、上記第5実施形態と同一の構成(特に、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図208(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになる構成)とする。
この変形例の構成によれば、高サポ継続期間が終了するまでに、繰り返し当たり抽選において時短付与当選することになり、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、高サポ継続期間が順次延長され、この延長が当たり抽選において大当たり当選するまで繰り返されることになる。この結果、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。したがって、この変形例によれば、上記第5実施形態と同様に、低確高サポ状態H5において、所定回数しか継続しない時短付与を用いて、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できるという効果を奏する。換言すれば、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される時短付与を用いずに、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できる。
なお、この変形例の変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図208(b)参照)を用いた当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選したことにならないことがあり得る構成(変形例5の構成)とした上で、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでの期間、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。この構成によれば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間である高サポ継続期間において、当たり抽選において時短付与当選した場合に限り、高サポ継続期間を延長することができる。したがって、この変形例の変形例によれば、高サポ継続期間において、当たり抽選においてたとえ大当たり当選しなくても、所定回数に達するまでに時短付与当選して、高頻度サポートモードが継続される期間が延長されることを、遊技者に期待させることができる。
《5-8-9》変形例9:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落抽選において当選した場合に、次の大当たり(確変大当たり)が保証された低確高サポ状態に移行させる構成とした。これに対して、変形例として、STタイプのパチンコ機で、高確高サポ状態において、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数がST回数に達するまでに当たり抽選において大当たり当選した場合に、開閉実行モードに移行させる構成としてもよい。開閉実行モードにおいては、次に高確高サポ状態に移行することが保証されている。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において、抽選モードを高確率モードと低確率モードとの間で切り替える契機となり得る特定条件を、転落抽選において当選することとしたが、これに換えて、当たり抽選において大当たり当選することとしてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させ、高確低サポ状態において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確低サポ状態に移行させる構成とした。これに対して、変形例として、ループタイプのパチンコ機で、低確低サポ状態において、当たり抽選において大当たり当選し、振分判定により通常大当たりに当選することが成立した場合に、低確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させる構成とし、高確高サポ状態において、当たり抽選において大当たり当選し、振分判定により通常大当たりに当選することが成立した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確高サポ状態(または低確低サポ状態)に移行させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《5-8-10》変形例10:
上記第5実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第5実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第5実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第5実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第5実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《6》第6実施形態:
《6-1》遊技機の構造:
図242は、本発明の第6実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図243は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図244は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、及びV入賞口48が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。具体的には、可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図243)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技領域PAの中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技領域PAの右側上方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、2個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。大入賞口36aは、遊技球が入球可能な入球口であり、本実施形態では矩形に形成されている。開閉扉36bは、大入賞口36aよりも一回り大きいサイズの矩形の蓋体であり、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
V入賞口48は、遊技球が入球可能な入球口であり、高確率モードを作動させる条件となる入球口である。本実施形態では、V入賞口48は可変入賞装置36の大入賞口36aの内部に設けられている。V入賞口48には、V入賞口48を開閉するV入賞口シャッター48aが設けられている。V入賞口シャッター48aは、当たり抽選によって大当たりに当選後、当該大当たり当選を契機として実行される開閉実行モードにおける所定のタイミングで閉鎖状態から開放状態となり、一定時間の経過後に閉鎖状態に戻る。可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態であり、かつV入賞口シャッター48aが開放状態である期間において、遊技球はV入賞口48に入球可能となる。V入賞口48に遊技球が入球すると、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードに移行する。閉鎖状態から開放状態に切り替わる所定のタイミングについては、後述する。
本実施形態におけるパチンコ機10は、高確率モードの遊技状態で所定回数(以下、ST回数とも呼ぶ)の遊技回を実行すると、その後、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。ST回数は、本実施形態では10回である。なお、ST回数は10回に限る必要はなく、20回、9回、8回、7回、6回等の他の回数としてもよい。本実施形態では、ST回数は、後述する時短継続回数(例えば5回)よりも多い回数に限るものとし、時短継続回数よりも多い回数であればいずれの回数としてもよい。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口48、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図245は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図245(a)は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄を示す説明図である。図245(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図245(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図245(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図245(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図245(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4個までである。
また、図245(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第2保留表示領域Ds2、第1同期表示部Sync1、および第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《6-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図246は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図243)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口48などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検知センサー67a~67fが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサー67a~67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、V入賞口シャッター48aを開閉動作させるV入賞口シャッター駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。また、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づく抽選において所定の抽選結果となった場合には、ラウンド遊技中における所定のタイミングで、V入賞口48を開放・閉鎖するV入賞口シャッター48aが開閉されるようにV入賞口シャッター駆動部48bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には2個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、大入賞口36aへの入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。上述のように、遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図247は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。高確率モードを終了させるか否かの転落抽選には転落乱数カウンタCFが用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCF)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された大当たり種別カウンタC2の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。第2保留エリアRbに記憶された大当たり種別カウンタC2の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図245(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0~299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。第2保留エリアRbに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル:図251)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、その後に判定処理実行エリア64cに移行された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図248は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図248(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図248(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図248(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
一方、図248(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図249は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図249(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図249(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図249(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
「時短付与」とは、後述するサポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。本実施形態において当選する「時短付与」は、高頻度サポートモードが次回大当たり当選するまで継続されるタイプの時短付与である。すなわち、時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行し、その高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続される。
なお、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、外れの設定はない。すなわち、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)では、外れに替わる当否結果として、時短付与が設定されている。
図249(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図248を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図250は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図250(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図250(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。なお、図250(a)、図250(b)のそれぞれにおいて、縦の二重線よりも左側部分が振分テーブルに該当する。縦の二重線よりも右側部分は、当該振分テーブルによって振り分けられた場合に、大当たり後の抽選モードおよびサポートモードがいずれの態様に移行するかを示している。なお、ここで言う「大当たり後」とは、詳しくは、当たり抽選において大当たり当選した場合に実行される開閉実行モードの終了後を意味する。
図250(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R確変大当たり、及び8R通常大当たりが設定されている。
8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ことで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起きるように定めたのが、8R確変大当たりである。
開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。V入賞口48は、上述したようにラウンド遊技の1ラウンド目において遊技球の入球が容易であるが、それにも拘わらず、V入賞口48へ遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数は10回(ST回数)に制限されており、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数が10回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、当たり抽選の抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行する。なお、高確率モード時に実行された遊技回において、さらに確変大当たりに当選し、当該確変大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該確変大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて10回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が10回以上継続して実行される場合がある。
なお、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R確変大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモード時において実行される遊技回の実行回数は5回(時短継続回数)に制限されている。ここでは、8R確変大当たりである場合としたが、実際はラウンド数は無関係であり、確変大当たりに該当する場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する。この場合にも高頻度サポートモード時において実行される遊技回の実行回数は時短継続回数に制限されている。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間と、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間とが重ならないように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。開閉扉36bの開放期間と開閉扉36bの開放期間とが重ならないことから、遊技球がV入賞口48に入球する確率は極めて低い。従って、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが、実質的に低確率モードとなる大当たりである。
このように、確変大当たりは、通常大当たりと比較して、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48に遊技球が入球しやすいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高い。一方、通常大当たりは、確変大当たりと比較して、V入賞口48に遊技球が入球しにくいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が非常に低い。なお、本明細書では、V入賞口48に遊技球が入球しやすく当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高いほうの振分結果を、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶ。すなわち、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することがないが、上述するように、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶことにした。
なお、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては、低頻度サポートモードとなる。ここでは、8R通常大当たりである場合としたが、実際はラウンド数は無関係であり、通常大当たりに該当する場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては低頻度サポートモードとなる。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~19」が8R確変大当たりに対応し、「20~39」が8R通常大当たりに対応するように設定されている。
図250(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりが設定されている。
16R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれることで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起こるように定めたのが、16R確変大当たりである。すなわち、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違するだけであり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである点、および、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48への遊技球の入球が容易となる点で同一である。また、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードの終了後の抽選モードおよびサポートモードについても同一である。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応するように設定されている。すなわち、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが16R確変大当たりに対応するように設定されている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、大当たりの種別として、8R確変大当たり、8R通常大当たり、16R確変大当たりの3種類が設定されているが、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
先に説明したように、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数(10回)に達した場合に、当該遊技回の終了後に当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するが、本実施形態では、このST回数に達する前の遊技回であっても、後述する転落抽選において当選した場合には、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するように構成されている。
図251は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図251に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、0~99の100個の値が設定されている。そして、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で外れとなる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、100~299の200個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は1/3である。高確率モードの遊技回において、転落抽選に外れた場合には、高確率モードが継続される。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。転落抽選における当選する確率は、上記1/3に限る必要はなく、1/2、1/4等の他の確率としても良い。
図252は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図252(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図252(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図252(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図252(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《6-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図253は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図246)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《6-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《6-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
抽選モードとサポートモードの高低が移行する場合について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短継続回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数は例えば5回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短継続回数である5回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短継続回数は、上記の5回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。
一方、図249(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数が所定回数(ST回数)に達するまで、抽選モードとして高確率モードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、ST回数は例えば10回である。すなわち、パチンコ機10では、高確率モードが開始されてから、ST回数である10回の遊技回を実行すると、その後、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。
また、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合にも、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。詳しくは、遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回の開始時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回における当たり抽選が低確率モードで実行される。このため、当該遊技回における当たり抽選において、図249(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
高確率モード時に実行された遊技回において、さらに大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて10回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が10回以上継続して実行される場合がある。
《6-4-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
なお、本実施形態では、抽選モードの特定を1つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、抽選モードの特定を2つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグと低確率モードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高確率モードフラグと低確率モードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときに、他方が自動的にOFFされる構成とする。また、本実施形態では、サポートモードの特定を1つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、サポートモードの特定を2つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときには、他方が自動的にOFFされる構成とする。両変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、フラグが切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら遊技の流れが進行する。
図254は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態(状態H1)では、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「左打ち中」と記した破線の矩形H1a内に記載した内容が、ここまでの左打ちによる遊技の態様に該当する。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H1b内に記載した内容については後述する。
低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続される。
低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aで実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H2)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。なお、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H2)においては、先に説明したように、V入賞口48に遊技球が入球することはほとんどない。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。すなわち、抽選モードとして低確率モードを、サポートモードとして低頻度サポートモードを継続する。なお、低確低サポ状態(状態H1)から移行した開閉実行モード(状態H2)では、サポートモードが低頻度サポートモードであることから第2始動口34へ遊技球が入球することがほとんどないことから、開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bには移行せずに、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aに移行する。
一方、低確低サポ状態(状態H1)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合にも、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。なお、低確低サポ状態(状態H1)において、確変大当たりに当選するのは、左打ち中の態様H1aと特2残保留消化中の態様H1bとのいずれの場合もあり得る。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H3)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して、右打ちを促す示唆演出と、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48へ遊技球を入球させることを促す示唆演出とを実行する。遊技者は、これらの示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて賞球を得るとともに、ラウンド遊技の1ラウンド目に大入賞口36a内のV入賞口48へ遊技球を入球させる。なお、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H3)においては、先に説明したように、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球することは容易である。
開閉実行モード(状態H3)におけるラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球し、開閉実行モード(状態H3)が終了すると、高確高サポ状態(状態H4)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モード(ST回数である10回限定)となり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短継続回数である5回限定)となる。
高確高サポ状態(状態H4)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。高確高サポ状態(状態H4)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、高確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34に遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別が確変大当たりに限られる(図250(b)の第2始動口用の振分テーブルを参照)ことから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行される。高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H4)が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。なお、高確高サポ状態(状態H4)では、右打ちによる第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選は、図249(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードの遊技状態は、時短継続回数である5回の遊技回まで継続するが、この5回に達する以前(5回以内:5回を含む)の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。なお、低確高サポ状態(状態H5)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す時短用遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H5)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
低確高サポ状態(状態H5)における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選は、図249(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられる。このため、前述した転落抽選に当選した遊技回に係る当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証されている。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、図250(b)に示すように、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態(状態H5)では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態(状態H4)へ再度移行することが保証されている。
低確高サポ状態(状態H5)では、遊技者は、右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、低確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
低確高サポ状態(状態H5)で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合、当選した大当たりの種別は確変大当たりとなり、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
まとめると、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態(状態H5)において、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。なお、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるこの状態を、以下、「次回まで高サポ継続状態(=次回迄高サポ継続状態)」と呼ぶ。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から、5回以内の遊技回で転落抽選に当選して低確高サポ状態(状態H5)に移行した場合に、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。
高確高サポ状態(状態H4)において、転落抽選に当選せずに、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)に移行する。なお、高確低サポ状態(状態H6)への移行の際には、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数を示すST用遊技回数カウンタSNCは、移行前のまま保持される。このため、高確低サポ状態(状態H6)への移行によって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
本実施形態では、先に説明したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球は、それぞれ最大4個まで保留され、その上で、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている保留情報についての当たり抽選が優先的に実行される構成とした。このために、高確低サポ状態(状態H6)では、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、保留情報記憶エリア64b(図247)の第2保留エリアRbに保留情報が残っている場合に、この残った保留情報(以下、特2残保留と呼ぶ)による当たり抽選が優先的になされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H6a内に記載した内容が、当該特2残保留による遊技の態様に該当する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留消化中の態様H6aに移行することになる。なお、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、特2残保留がない場合には、後述する左打ち中の態様H6bに移行する。
高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aでは、特2残保留による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。なお、特2残保留による当たり抽選は、図249(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
特2残保留消化中の態様H6aは、特2残保留の個数に対応した回数(最大4回)の遊技回まで継続するが、この回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、転落抽選に当選した遊技回において、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aから低確低サポ状態(状態H1)に移行する。なお、その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bである。
低確低サポ状態(状態H1)では、左打ち中による、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選は、図248(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。これに対して、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留による当たり抽選は、図249(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することがあり得る。
低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりでない場合、すなわち時短付与に当選した場合には、サポートモードが低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。この結果、低確低サポ状態(状態H1)から、先に説明した低確高サポ状態(状態H5)に移行する。特2残保留消化中の態様H1bで当選する時短付与は、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるタイプのものとした。なお、次回大当たり当選するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプの時短付与に換えて、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプの時短付与としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、6回、8回等のいずれの回数としてよい。
まとめると、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bに移行し、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。低確高サポ状態(状態H5)では、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。このため、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行することによって、事実上、次の確変大当たりが保証されることになる。
高確低サポ状態(状態H6)の説明に戻る。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行された遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選した場合には、図250(b)に示すように当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モードH3に移行される。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、特2残保留が残っている限り、特2残保留消化中の態様H6aが継続され、特2残保留による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選に当選せずに、特2残保留の個数に対応した回数の遊技回が経過した場合に、特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに移行する。
高確低サポ状態(状態H6)では、パチンコ機10は、遊技者に対して左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が1/233と極めて低く、第2始動口34の電動役物34aが電役開放状態となる確率は極めて低い。このため、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口34に遊技球が入球することは困難であることから、パチンコ機10は、遊技者に対して、第2始動口34を狙う右打ちではない左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態(状態H6)における左打ち中の態様H6bでは、遊技者は、当該示唆演出に従って左打ちを実行することによって、遊技領域PAの左側へ遊技球を流下させ、第1始動口33へ遊技球を入球させる。なお、高確低サポ状態(状態H6)において、右打ちをし続けた場合には、第2始動口34に遊技球が入球することなく、遊技球を浪費してしまうことになる。
左打ち中の態様H6bにおいて、第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。なお、第1始動口33への遊技球の入球に基づいた当たり抽選は、図248(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。
左打ち中の態様H6bにおいて実行された遊技回における転落抽選に当選した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。なお、その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aである。
高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ、転落抽選に当選せずに、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数がST回数(10回:高確低サポ状態H6に移行してからカウントすると5回)に達した場合に、当該遊技回の終了後に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aである。
本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を10回としたのは、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)の遊技回を実行可能とし、その上で、余裕分として1回を加えたためである。すなわち、時短継続回数(5回)に対して、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)を加え、さらに余裕分として1回を加えた総計10回をST回数とした。余裕分が必要な理由を、次に説明する。
本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を9回とした場合を考えてみる。その上で、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する際、すなわち、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)に達した際に、第2始動口34の保留個数が最大の4個となっている場合を考えてみる。この遊技回数が時短継続回数に達した遊技回の終了時に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行して、電動役物34aが電役開放状態から閉鎖状態に戻るが、電動役物34aが閉じる直前で遊技球が入球してしまうことがある。そして、当該入球した遊技球が第2始動口34内の検知センサーによって検知されるまでに、第2始動口34の保留個数の最初の1個に対応した保留情報についての遊技回が開始され、第2始動口34の保留個数は1個減った3個であると判断されて、上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球についての特別情報が、特2用の保留対象となり得ることがある。そうすると、高確低サポ状態H6において4回の遊技回が実行されて、高確低サポ状態H6における遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、当該遊技回の終了後に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行するが、その低確低サポ状態H1に移行した直後において、上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球についての特別情報が特2残保留として残ってしまい、本来、高確低サポ状態H6において使われて欲しい当該特2残保留が、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにて使用されることになる。
特2残保留消化中の態様H1bでは、先に説明したように、特2残保留消化中の態様H1bで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果がたとえ大当たりでなくても、時短付与に当選することから、次回大当たり当選することが保証されている低確高サポ状態H5に移行することになる。換言すれば、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留で、特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行してしまうことになる。高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選して低確高サポ状態H5に移行することによって、次回大当たりに必ず当選してしまうことは、本来、設計者が想定していないゲーム性である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を9回とした場合に、上記のように、本来、設計者が想定していないゲーム性を発揮することになり、遊技の健全性を損ねる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、ST回数が10回であることから、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留は、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにて使用されることになり、特2残保留が残ったままで、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に戻ることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選するという遊技の流れを消すことができることから、遊技の健全性を向上することができる。
抽選モードとサポートモードとによって特定される上述した4つの状態H1、H4、H5、H6について、遊技者にとっての有利性を比較すると、次のようになる。4つの状態H1、H4、H5、H6のうち、低確低サポ状態H1が最も有利性が低い。高確高サポ状態H4、低確高サポ状態H5、高確低サポ状態H6の中では、高確低サポ状態H6が最も有利性が低い。高確低サポ状態H6は、左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合や、遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、低確低サポ状態(状態H1)に移行するためである。高確高サポ状態H4と低確高サポ状態H5とを比較すると、低確高サポ状態H5が高確高サポ状態H4に比べて有利性が高い。高確高サポ状態H4は、抽選モードが高確率モードであることから有利性は高いが、遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合にサポートモードは低頻度サポートモードに移行することから、次の確変大当たりが保証されている低確高サポ状態H5と比べると、有利性は低い。
上述した遊技状態の変遷を踏まえて、遊技者は次のように遊技を行う。最初に、遊技者は、低確低サポ状態H1において、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。この際に、遊技者は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待するとともに、さらにその大当たりの種別が確変大当たりであることを期待する。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりではなく通常大当たりであることに落胆しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH2において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、低確低サポ状態H1に戻る。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりを得たことに歓喜しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH3において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、高確高サポ状態H4に移行する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、先に説明したように、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球を容易に入球させることができる。この際に、遊技者は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において、大当たり当選することを期待する。高確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、先に説明したように大当たり当選することを期待するが、さらに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である5回に達する以前(5回以内)の遊技回において、転落抽選に当選することを期待する。高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選した場合、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、先に説明したように、低確高サポ状態H5は事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを期待することになる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4に移行した際に、遊技者にとっての有利性が高まったことを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。本実施形態では、有利性が高まったことを告知する演出内容として、特定のキャラクター画像及び「チャンスゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。そして、チャンスゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第1特定背景画像と呼ぶ)を表示する。遊技者は、チャンスゾーンに突入していることを意味する第1特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した大当たりに当選することや転落抽選に当選することを、いっそう大きく期待することになる。
低確高サポ状態H5において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5において、当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、先に説明した次回迄高サポ継続状態となる。このため、低確高サポ状態H5では、遊技者は、当たり抽選において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられるまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持つことができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H5において、遊技者にとって有利性が高い状態が維持されていることを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。有利性が高い状態が維持されていることを告知する演出内容としては、上述した安泰ゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第2特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。遊技者は、安泰ゾーンに突入していることを意味する第2特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した高頻度サポートモードが終わらない安心感をいっそう大きく持つことになる。
高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回に達してしまった場合に、その5回目の遊技回の終了後に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行するが、この高確低サポ状態H6においても、特2残保留消化中の態様H6aで実行される遊技回において、遊技者は、当たり抽選に当選することはもとより、転落抽選に当選することを期待する。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bに移行するが、先に説明したように、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bにおいては、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行することによって、事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2保留に基づく遊技回においても、転落抽選に当選することを期待することになる。
なお、上記のように、高確低サポ状態(状態H6)において特2保留に基づく遊技回を多く実行させるには、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)に達するタイミングで、第2始動口34の保留個数が最大の保留個数分となるように特2保留を貯めておく必要がある。このため、高確高サポ状態H4においては、遊技者は、右打ちを連続的に行い、遊技球発射機構による遊技球の発射が停止することのないように遊技を行う。
本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、遊技者にとっての有利性が高い状態が特2残保留の数に対応した限られた遊技回数分のみ継続することを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。上記演出内容としては、例えば、最終決戦ゾーンに突入し、かつ上記限られた遊技回数の残り回数についてのカウントダウンがなされていることを意味する特定の背景画像(以下、第3特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。遊技者は、第3特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した大当たりに当選することや転落抽選に当選することを、いっそう大きく期待することになる。
高確低サポ状態H6において、特2残保留の存在を確認しつつ、遊技者は、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。特2残保留が無くなり、特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに遊技回が移行すると、遊技者は、高確低サポ状態H6に移行する前の高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aまでの間で、大当たり当選しなかったこと、および転落抽選に当選しなかったことに落胆することになる。このため、左打ち中の態様H6bに移行する前、すなわち、特2残保留消化中の態様H6aにおいては、当たり抽選にも転落抽選にも当選せずに、特2残保留に基づいて実行される遊技回が終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者は持つことになる。
左打ち中の態様H6bにおいて、
i)転落抽選に当選すること、
ii)当たり抽選において大当たり当選すること、
iii)高確低サポ状態H6に移行してからの遊技回の実行回数が5回(高確高サポ状態H4に移行してからカウントすると10回)に達すること、
のいずれかを満たすまで、遊技回を繰り返し行うことになる。上記i)またはiii)が満たされた場合に、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行する。上記ii)が満たされた場合に、振分判定による振分結果に対応した開閉実行モードH2またはH3に移行する。
また、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、抽選モードは高確率モードであることから、遊技者は大当たり当選しないかといった期待感をまだまだ持つことができ、さらには、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりとなって、高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感を持つことができる。また、転落抽選に当選してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、遊技者にとっての有利性が高い状態が完全に消失してしまう直前であることを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。上記演出内容としては、例えば、ピンチゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第4特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。ピンチゾーンに突入していることを意味する第4特定背景画像を、図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した落胆感をいっそう大きく持つことになり、一方で上述した高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感をいっそう大きく持つことになる。
高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合に移行する低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいては、特2残保留に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待する。特2残保留に基づいて当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。但し、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて大当たりに当選しなくても、時短付与に必ず当選することから、低確高サポ状態H5に移行して、最終的には、確変大当たりに再度、当選することができるため、大当たりに当選しないことを落胆することなく、安心感を持つことができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、遊技者にとって有利性が低下する虞がなくなり、遊技者にとって有利性が高い状態に移行することを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。具体的には、遊技者にとって有利性が低下する虞がなくなったことの告知として、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行した最終決戦ゾーンの演出を継続し、最終決戦ゾーンの演出としてのバトル演出において、遊技者側に対応した特定キャラクターが優勢となり、当該特定キャラクターに負けはないことを示す演出内容を含む演出を実行する。その後、遊技者にとって有利性が高い状態に移行することを告知する演出内容として、2通りの演出内容のうちのいずれか一方を含む演出を実行する。2通りの演出内容のうちの一方は、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられた場合に実行されるもので、特定キャラクターが勝利する演出内容を含む。2通りの演出内容のうちの他方は、当たり抽選において時短付与に当選した場合に実行されるもので、バトル演出において特定キャラクターが優勢のまま、一旦引き分ける演出内容を含む。
低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて時短付与に当選した場合に移行する低確高サポ状態H5においては、上記の一旦引き分ける演出内容に続いて、特定キャラクターが優勢のまま、決着がつかない演出内容が繰り返される。その後、低確高サポ状態H5において、確変大当たりに当選した場合に、特定キャラクターが勝利する演出内容を含む演出を実行する。遊技者は、これらの演出内容を含む一連の演出を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した期待感や安心感をいっそう大きく持つことになる。
以上のような遊技の流れを持つ本実施形態のパチンコ機10において、低確低サポ状態H1で当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられたことによって高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(以下、「継続率」と呼ぶ)について、以下、考察してみる。
高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。また、高確高サポ状態H4から時短継続回数(5回)の遊技回が経過して移行した高確低サポ状態H6において、特2残保留の個数に対応した回数以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4における継続率を算出するには、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合、および高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aを経由して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行する場合を考慮する必要がある。
まず、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する確率Aを算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から時短継続回数(5回)全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を、上記確率Aとして算出する。具体的には、次式(1)に従って、確率Aを計算する。
確率A={(1-1/3)×(1-1/20)}^5 ...(1)
式(1)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「5」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。
次いで、高確高サポ状態H4において特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに移行する確率Bを算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から特2残保留の個数に対応した回数全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を、上記確率Bとして算出する。具体的には、次式(2)に従って、確率Bを計算する。
確率B={(1-1/3)×(1-1/20)}^4 ...(2)
式(2)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「4」は、特2残保留の個数に対応した回数であり、ここでは最大の4回とした。「^」はべき算をあらわす演算子である。
なお、本実施形態では、先に説明したように、高確低サポ状態H6において、左打ち中の態様H6bを構成することから、この左打ち中の態様H6bにおいて、確変大当たりに当選する場合も考慮する必要がある。そこで、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、確変大当たりに当選しない確率を、確率Cとして算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、当たり抽選で大当たり当選せず、たとえ大当たりしたとしても確変大当たりに振り分けられない確率を、上記確率Cとして算出する。ここでは、左打ち中の態様H6bにて実行される遊技回の回数は1回であるものとして求める。具体的には、次式(3)に従って、確率Cを計算する。
確率C=(1-1/3)×(1-1/20)×(1-1/2) ...(3)
式(3)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選しない確率である。「1-1/2」は、第1始動口用の振分テーブル(図250(a)参照)で確変大当たりに振り分けられない確率である。
継続率は、上述した確率Aに対して、確率Bおよび確率Cをそれぞれ掛けて、その答えを1から引くことによって継続率が求まる。すなわち、継続率は次式(4)に従って計算することができる。
継続率=1-確率A×確率B×確率C
=1-[{(1-1/3)×(1-1/20)}^5]×
[{(1-1/3)×(1-1/20)}^4]×
{(1-1/3)×(1-1/20)×(1-1/2)} ...(4)
式(4)を計算すると、継続率は、約99.5%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機種を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回以内の各遊技回と、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2残保留に基づいて実行される最大4回(前述したように5回となり得ることもある)の各遊技回とにおいて、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、より大きな期待感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)までの期間において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、特2残保留が無くなってしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《6-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図255は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSu0101では、各種検知センサー67a~67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサー67a~67fの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSu0102に進む。
ステップSu0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0103に進む。
ステップSu0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4、CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図259)において、その値を更新する。
ステップSu0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSu0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSu0104を実行した後、ステップSu0105に進む。
ステップSu0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSu0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSu0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図255:Su0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図256は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSu0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSu0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Su0201:YES)、ステップSu0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSu0203に進む。
ステップSu0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSu0204に進む。
ステップSu0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSu0209に進む。
ステップSu0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Su0201:NO)、ステップSu0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSu0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Su0205:YES)、ステップSu0206に進み、払出制御装置70に遊技球を2個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSu0207に進む。一方、ステップSu0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Su0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSu0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSu0208に進む。
ステップSu0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSu0209に進む。
ステップSu0209では、上述したステップSu0204又はステップSu0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSu0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Su0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSu0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Su0209:YES)、ステップSu0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSu0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSu0212に進む。
ステップSu0212では、ステップSu0103(図255)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSu0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSu0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSu0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSu0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSu0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSu0212を実行した後、ステップSu0213に進む。
ステップSu0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否結果などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選(判定処理)の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSu0213を実行した後、ステップSu0214に進む。
ステップSu0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図259:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSu0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図256:Su0207)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図257は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSu0301では、始動口用の入球処理(図256)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSu0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSu0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Su0302:YES)、ステップSu0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSu0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Su0302:NO)、ステップSu0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSu0305に進み、転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSu0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(Su0305:YES)、ステップSu0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶し、ステップSu0303に進む。ステップSu0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)ルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSu0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(Su0305:NO)、ステップSu0307に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSu0308では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Su0308:YES)、ステップSu0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSu0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSu0310を実行した後、ステップSu0311に進む。
ステップSu0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSu0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Su0311:YES)、ステップSu0312に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSu0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Su0311:NO)、ステップSu0313に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSu0308において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Su0308:NO)、ステップSu0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSu0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSu0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSu0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Su0316:YES)、ステップSu0317に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSu0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Su0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図255:Su0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図258は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSu0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSu0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Su0401:YES)、ステップSu0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSu0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Su0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSu0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Su0402:YES)、ステップSu0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSu0404に進む。
ステップSu0404では、ステップSu0103(図255)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSu0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Su0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図259は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSu0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSu0502に進む。
ステップSu0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSu0503に進む。
ステップSu0503では、ステップSu0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、第1保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSu0503を実行した後、ステップSu0504に進む。
ステップSu0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0505に進む。
ステップSu0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSu0506に進む。ステップSu0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSu0506を実行した後、ステップSu0507に進む。
ステップSu0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSu0508に進む。
ステップSu0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSu0509に進む。
ステップSu0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSu0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSu0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Su0509:NO)、ステップSu0510及びステップSu0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSu0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSu0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSu0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Su0509:YES)、ステップSu0503に戻り、ステップSu0503からステップSu0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSu0503からステップSu0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図259:Su0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図260は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSu0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。なお、開閉実行モードを遊技者に有利な有利遊技状態としてもよい。
ステップSu0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Su0601:YES)、ステップSu0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSu0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Su0601:NO)、ステップSu0602に進む。
ステップSu0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSu0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Su0602:NO)、ステップSu0603に進む。
ステップSu0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSu0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSu0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Su0602:YES)、ステップSu0604に進む。
ステップSu0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSu0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図260:Su0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図261は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSu0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSu0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Su0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSu0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Su0701:YES)、ステップSu0702に進む。
ステップSu0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSu0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSu0703では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSu0704に進む。
ステップSu0704では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSu0704を実行した後、ステップSu0705に進む。
ステップSu0705では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSu0705を実行した後、ステップSu0706に進む。
ステップSu0706では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づくものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSu0705で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSu0706を実行した後、ステップSu0707に進む。
ステップSu0707では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無、時短付与の有無、及び振り分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、当たり抽選において大当たりに当選したか否かの情報、当たり抽選において時短付与に当選したか否かの情報、および大当たりの種別の情報として、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、16R確変大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSu0706およびステップSu0707にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図259)におけるステップSu0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSu0707を実行した後、ステップSu0708に進む。
ステップSu0708では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSu0708を実行した後、ステップSu0709に進む。
ステップSu0709では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSu0709を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図261:Su0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図262は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSu0801では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された第2始動保留個数RbNが0より大きいか否かを判定する。
ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きくない(すなわち0である)と判定した場合には(ステップSu0801:NO)、ステップSu0802~ステップSu0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きいと判定した場合には(ステップSu0801:YES)、ステップSu0808~ステップSu0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。この結果、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに保留情報が記憶されている場合には、ステップSu0808~ステップSu0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理が優先的に実行されることになる。
ステップSu0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSu0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSu0804に進む。ステップSu0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSu0805に進む。
ステップSu0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSu0805を実行した後、ステップSu0806に進む。
ステップSu0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSu0807へ進む。
ステップSu0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSu0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図259)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きいと判定した場合には(ステップSu0801:YES)、ステップSu0808に進む。
ステップSu0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSu0809に進む。ステップSu0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSu0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSu0811に進む。
ステップSu0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSu0811を実行した後、ステップSu0812に進む。
ステップSu0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSu0813に進む。
ステップSu0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSu0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図259)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図261:Su0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図263は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSu0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSu0901において、高確率モードであると判定した場合には(Su0901:YES)、ステップSu0902に進む。
ステップSu0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図251参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSu0903では、ステップSu0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(Su0903:YES)、ステップSu0904に進む。
ステップSu0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSu0905に進み、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落抽選に当選して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSu0905を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSu0901において高確率モードでないと判定した場合(Su0901:NO)、またはステップSu0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(Su0903:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図261:Su0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図264は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSu1001では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1001において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Su1001:NO)、ステップSu1002に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1002において、高確率モードであると判定した場合には(Su1002:YES)、ステップSu1003に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図248(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
一方、ステップSu1002において高確率モードではないと判定した場合には(Su1002:NO)、ステップSu1004に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図248(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
ステップSu1001において、第2図柄表示部フラグがONではあると判定した場合には(Su1001:YES)、ステップSu1005に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1005において、高確率モードであると判定した場合には(Su1005:YES)、ステップSu1006に進み、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図249(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1006に進む。
一方、ステップSu1005において高確率モードではないと判定した場合には(Su1005:NO)、ステップSu1007に進み、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図249(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
ステップSu1008では、ステップSu1003、ステップSu1004、ステップSu1006、またはステップSu1007における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSu1008において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Su1008:YES)、ステップSu1009に進む。
ステップSu1009では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1009において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Su1009:NO)、ステップSu1010に進み、第1始動口用の振分テーブル(図250(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSu1009において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Su1009:YES)、ステップSu1011に進み、第2始動口用の振分テーブル(図250(b))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲に含まれているかを判定する。本実施形態の第2始動口用の振分テーブルでは、振分結果が16R確変大当たりの一種類だけであるから、上記判定の結果は必ず16R確変大当たりとなる。ステップSu1010又はステップSu1011の処理を実行した後、ステップSu1012に進む。
ステップSu1012では、ステップSu1010又はステップSu1011において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにし、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにする。ステップSu1012を実行した後、ステップSu1013に進む。
ステップSu1013では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSu1010又はステップSu1011において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1013を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSu1008において、ステップSu1003、ステップSu1004、ステップSu1006、またはステップSu1007における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Su1008:NO)、ステップSu1014に進む。
ステップSu1014では、ステップSu1007における当否判定(当たり抽選)の結果が時短付与当選(時短付与に当選したこと)であるか否かを判定する。ステップSu1014において、当否判定の結果が時短付与当選である場合には(Su1014:YES)、ステップSu1015に進む。
ステップSu1015では、時短付与フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの時短付与フラグをONする。時短付与フラグは、時短付与に当選したことを示すフラグである。ステップSu1015を実行した後、ステップSu1016に進む。
ステップSu1016では、時短付与用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、時短付与に当選したことになる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける時短付与用の停止結果テーブルを参照することで、停止結果テーブル記憶エリア63fに格納されている、当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSu1014において、ステップSu1007における当否判定の結果が時短付与当選でない場合には(Su1014:NO)、ステップSu1017に進む。
ステップSu1017では、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1018に進む。
ステップSu1018において、ステップSu1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Su1018:YES)、ステップSu1019に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSu1019を実行した後、ステップSu1020に進む。
一方、ステップSu1018において、ステップSu1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Su1018:NO)、ステップSu1019を実行することなく、ステップSu1020に進む。
ステップSu1020では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1020を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図261:Su0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図265は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSu1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSu1102に進む。
ステップSu1102では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSu1102を実行した後、ステップSu1103に進む。
ステップSu1103では、ステップSu1102で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSu1101で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSu1103を実行した後、ステップSu1104に進む。
ステップSu1104では、ステップSu1103で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図260:Su0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図266は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSu1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSu1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図265)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSu1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Su1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSu1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(Su1201:YES)、ステップSu1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSu1203では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSu1203を実行した後、ステップSu1204に進む。
ステップSu1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSu1204において、上記フラグのいずれもONではない、すなわち今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Su1204:NO)、ステップSu1205に進む。
ステップSu1205では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が時短付与である場合に実行される処理である時短付与用処理を実行する。なお、時短付与用処理の詳細は後述する。ステップSu1205を実行した後、ステップSu1206に進む。
ステップSu1206では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1206において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Su1206:YES)、ステップSu1207に進み、ST用遊技回数カウンタSNCの値を1減算する。ST用遊技回数カウンタSNCは、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数があと何回でST回数に達するかを計数するためのカウンタである。ステップSu1207を実行した後、ステップSu1208に進む。
ステップSu1208では、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数(例えば10回)に達したか否かを判定する。具体的には、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であるか否かを判定する。ST用遊技回数カウンタSNCはST回数の残りの回数を示すものであることから、SNC=0であるか否かを判定することによって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSu1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であると判定した場合(Su1208:YES)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したと判定した場合には、ステップSu1209に進み、高確率モードフラグをOFFする。その後、ステップSu1210に進む。
一方、ステップSu1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0でないと判定した場合(Su1208:NO)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達する前(=ST回数内)であると判定した場合には、ステップSu1209を実行することなく、ステップSu1210に進む。
なお、ステップSu1206において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合にも(Su1206:NO)、ステップSu1210に進む。
ステップSu1210では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている次回迄高サポ継続状態フラグがONであるか否かを判定する。次回迄高サポ継続状態フラグは、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に該当するか否かを示すフラグであり、ステップSu1205の時短付与処理において時短付与フラグがONであると判定された場合にONにされ、開閉実行モードの開始時(オープニング期間の開始時)にOFFにされる。
ステップSu1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONであると判定した場合には(Su1210:YES)、直ちに本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSu1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONでないと判定した場合には(Su1210:NO)、ステップSu1211に進む。
ステップSu1211では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1211において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Su1211:YES)、ステップSu1212に進む。
ステップSu1212では、時短用遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。時短用遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数があと何回で時短継続回数に達するかを計数するためのカウンタである。その後、ステップSu1213に進む。
ステップSu1213では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数(例えば5回)に達したか否かを判定する。具体的には、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0以下であるか否かを判定する。時短用遊技回数カウンタPNCは時短継続回数の残りの回数を示すものであることから、PNC=0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSu1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0であると判定した場合(Su1213:YES)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したと判定した場合には、ステップSu1214に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSu1214を実行した後、本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSu1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0でないと判定した場合(Su1213:NO)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達する前(=時短継続回数内)であると判定した場合には、ステップSu1214を実行することなく、直ちに本変動終了処理を終了する。
なお、ステップSu1211において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合にも(Su1211:NO)、直ちに本変動終了処理を終了する。
ステップSu1204において、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Su1204:YES)、ステップSu1215に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSu1215を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<時短付与用処理>
次に、時短付与用処理について説明する。時短付与用処理は、変動終了処理のサブルーチン(図266:Su1205)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図267は、時短付与用処理を示すフローチャートである。ステップSu1301では、時短付与フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1301において、時短付与フラグがONであると判定した場合には(Su1301:YES)、ステップSu1302に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、時短付与フラグがONである場合、すなわち、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。ステップSu1302を実行した後、ステップSu1303に進む。
ステップSu1303では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1303を実行した後、ステップSu1304に進む。
ステップSu1304では、次回迄高サポ継続状態フラグをONにし、その後、ステップSu1305に進み、次回迄高サポ継続状態にあることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである次回迄高サポ継続状態コマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1305を実行した後、ステップSu1306に進む。
ステップSu1306では、時短付与フラグをOFFにする。ステップSu1306を実行した後、時短付与用処理を終了する。
一方、ステップSu1301において、時短付与フラグがONでないと判定した場合には(Su1301:NO)、直ちに時短付与用処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図259:Su0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図268は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSu1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSu1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1401:NO)、ステップSu1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSu1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1402:NO)、ステップSu1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSu1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1403:NO)、ステップSu1404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Su1404:YES)、ステップSu1405に進む。一方、ステップSu1404において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Su1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1405では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSu1405を実行した後、ステップSu1406に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSu1406を実行した後、ステップSu1407に進み、次回迄高サポ継続状態フラグをOFFにする。ステップSu1407を実行した後、ステップSu1408に進む。
ステップSu1408では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、後述するシャッター開閉処理によって、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように制御されている。翻ってみて、上述した開閉扉36bの開閉動作のパターンを定める開閉シナリオは、大当たりの種別が確変大当たりであるか通常大当たりであるかによって相違したものに設定される。大当たりの種別が確変大当たりである場合、すなわち、RAM64の8R確変大当たりフラグまたは16R確変大当たりフラグがONである場合には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ように、上記開放条件が定められる。これによって、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。
なお、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成に換えて、ラウンド遊技の1以外の数のラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成としてもよい。ステップSu1408を実行した後、ステップSu1409に進む。
ステップSu1409では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSu1409を実行した後、ステップSu1410に進む。
ステップSu1410では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図259)におけるステップSu0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSu1410を実行した後、ステップSu1411に進み、オープニング期間フラグをONにする。ステップSu1411を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Su1403:YES)、ステップSu1412に進む。
ステップSu1412では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu1412において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Su1412:YES)、ステップSu1413に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSu1414に進む。
ステップSu1413では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSu1414を実行した後、ステップSu1415に進む。
ステップSu1415では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSu1415では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図259:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSu1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Su1402:YES)、ステップSu1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSu1416を実行した後、ステップSu1417に進む。
ステップSu1417では、シャッター開閉処理を実行する。シャッター開閉処理については後述する。ステップSu1417を実行した後、ステップSu1418に進む。
ステップSu1418では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSu1418において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Su1418:YES)、ステップSu1419に進む。一方、ステップSu1418において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Su1418:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1419では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSu1420に進む。
ステップSu1420では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSu1420を実行した後、ステップSu1421に進む。
ステップSu1421では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSu1421を実行した後、ステップSu1422に進む。
ステップSu1422では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図259)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSu1422を実行した後、ステップSu1423に進む。
ステップSu1423では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Su1401:YES)、ステップSu1424に進む。
ステップSu1424では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Su1421)において、ステップSu1421でエンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Su1424:YES)、ステップSu1425に進む。
ステップSu1425では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSu1426に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSu1426を実行した後、ステップSu1427に進む。
ステップSu1427では、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSu1426を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSu1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Su1424:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図268:Su1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図269は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSu1501では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSu1501において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Su1501:NO)、ステップSu1502に進む。
ステップSu1502では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSu1502において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Su1502:YES)、ステップSu1503に進む。
ステップSu1503では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSu1504に進む。
ステップSu1504では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図259:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開閉扉開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。ステップSu1504を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1502において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Su1502:NO)、ステップSu1503およびステップSu1504を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1501において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Su1501:YES)、ステップSu1505に進む。
ステップSu1505では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSu1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Su1505:YES)、ステップSu1506に進む。
ステップSu1506では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSu1507に進む。
ステップSu1507では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図259:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、開閉扉閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。ステップSu1507を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Su1505:NO)、ステップSu1506およびステップSu1507を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<シャッター開閉処理>
次に、シャッター開閉処理について説明する。シャッター開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図268:Su1417)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図270は、シャッター開閉処理を示すフローチャートである。ステップSu1601では、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター駆動部48b(図246)の動作状態によって、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かが判定される。
ステップSu1601において、V入賞口シャッター48aは開放中ではないと判定した場合には(Su1601:NO)、ステップSu1602に進む。
ステップSu1602では、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、先に説明したように、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように動作させる。この動作を実現するために、ステップSu1602では、開閉実行モードの開始時から所定時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSu1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したと判定した場合には(Su1602:YES)、ステップSu1603に進み、V入賞口シャッター48aを開放する。ステップSu1603を実行した後、後述するステップSu1606に進む。
一方、ステップSu1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立していないと判定した場合には(Su1602:NO)、ステップSu1603を実行することなく、ステップSu1606に進む。
ステップSu1601において、V入賞口シャッター48aは開放中であると判定した場合には(Su1601:YES)、ステップSu1604に進む。
ステップSu1604では、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター48aが開放するタイミングから上記一定時間(10秒間)が経過し閉鎖するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSu1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Su1604:YES)、ステップSu1605に進み、V入賞口シャッター48aを閉鎖する。ステップSu1605を実行した後、ステップSu1606に進む。
一方、ステップSu1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Su1604:NO)、ステップSu1605を実行することなく、ステップSu1606に進む。
ステップSu1606では、V入賞判定処理を実行する。V入賞判定処理については後述する。ステップSu1606を実行した後、本シャッター開閉処理を終了する。
<V入賞判定処理>
次に、V入賞判定処理について説明する。V入賞判定処理は、シャッター開閉処理のサブルーチン(図270:Su1606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図271は、V入賞判定処理を示すフローチャートである。ステップSu1701では、V入賞口48への遊技球の入球を検知したか否かを判定する。この判定は、V入賞口48への遊技球の入球を検知する検知センサー67fの検知信号から判断される。ステップSu1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知した場合には(Su1701:YES)、ステップSu1702に進む。
ステップSu1702では、V入賞フラグをONにする。V入賞フラグは、V入賞口48に遊技球が入球したことを示すフラグであって、当該ラウンド遊技の終了後に実行される遊技回における抽選モードを高確率モードまたは低確率モードのいずれに設定するかの判定に用いられる。V入賞フラグはV入賞口48への遊技球の入球を検知した時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。ステップSu1702を実行した後、ステップSu1703に進む。
ステップSu1703では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図259:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。V入賞コマンドを受信した音声発光装置は、V入賞演出を実行するための設定を実行する。V入賞演出はV入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知するための演出である。ステップSu1703を実行した後、本V入賞判定処理を終了する。
一方、ステップSu1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知しない場合には(Su1701:NO)、ステップSu1702およびステップSu1703を実行せずに、本V入賞判定処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図268:Su1426)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図272は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSu1801では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1801において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(Su1801:YES)、ステップSu1802に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。また、V入賞フラグをOFFにする。ステップSu1802を実行した後、ステップSu1803に進む。
ステップSu1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSu1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。ステップSu1804を実行した後、ステップSu1805に進む。
ステップSu1805では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1805を実行した後、ステップSu1806に進む。
ステップSu1806では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1806を実行した後、ステップSu1807に進む。
ステップSu1807では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられたST用遊技回数カウンタSNCに10をセットする。ST用遊技回数カウンタSNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高確率モードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSu1807を実行した後、ステップSu1808に進む。
ステップSu1808では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた時短用遊技回数カウンタPNCに5をセットする。時短用遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSu1808を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSu1801において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には、(Su1801:NO)、ステップSu1809に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。ステップSu1809を実行した後、ステップSu1810に進む。
ステップSu1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1810を実行した後、ステップSu1811に進む。
ステップSu1811では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1811を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図259:Su0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図273は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSu1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSu1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Su1901:NO)、ステップSu1902に進む。
ステップSu1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSu1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Su1902:NO)、ステップSu1903に進む。
ステップSu1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSu1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su1903:YES)、ステップSu1904に進む。
ステップSu1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSu1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Su1904:YES)、ステップSu1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSu1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Su1904:NO)、ステップSu1906に進む。
ステップSu1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSu1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Su1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Su1906:YES)、ステップSu1907に進む。
ステップSu1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSu1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSu1907において開閉実行モードではなく(Su1907:NO)、且つ、ステップSu1908において高頻度サポートモードである場合には(Su1908:YES)、ステップSu1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSu1910に進む。
ステップSu1910では、ステップSu1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSu1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Su1910:YES)、ステップSu1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSu1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Su1910:NO)、ステップSu1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1907において開閉実行モードであると判定した場合(Su1907:YES)、又は、ステップSu1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Su1908:NO)、ステップSu1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSu1913に進む。
ステップSu1913では、ステップSu1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSu1913において、サポート当選でないと判定した場合には(Su1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1913において、サポート当選であると判定した場合には(Su1913:YES)、ステップSu1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Su1902:YES)、ステップSu1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su1915:YES)、ステップSu1916に進む。
ステップSu1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSu1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Su1901:YES)、ステップSu1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図273:Su1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図274は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSu2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Su2001:YES)、ステップSu2002に進む。
ステップSu2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSu2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su2002:YES)、ステップSu2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSu2003を実行した後、ステップSu2004に進む。
ステップSu2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSu2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Su2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSu2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Su2005:YES)、ステップSu2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSu2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Su2001:NO)、ステップSu2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Su2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSu2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Su2007:YES)、ステップSu2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSu2009に進む。
ステップSu2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Su2009:NO)、ステップSu2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSu2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Su2010:YES)、ステップSu2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSu2009において開閉実行モードであると判定した場合(Su2009:YES)、又は、ステップSu2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Su2010:NO)、ステップSu2012に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《6-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図275は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSu2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSu2101を実行した後、ステップSu2102に進む。
ステップSu2102では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSu2101で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSu2102を実行した後、ステップSu2103に進む。
ステップSu2103では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSu2103を実行した後、ステップSu2104に進む。
ステップSu2104では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSu2104を実行した後、ステップSu2105に進む。
ステップSu2105では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSu2105を実行した後、ステップSu2106に進む。
ステップSu2106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、主側MPU62から受信したV入賞コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、開閉実行モードの大入賞口開閉処理の実行中に、主側MPU62からV入賞コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、V入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知する演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、V入賞口48に遊技球が入球したことを示す演出画像を視認することによって、遊技者は、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを認識することができる。ステップSu2106を実行した後、ステップSu2107に進む。
ステップSu2107では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として、次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行することを認めることができる。
一方、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードであり(すなわち、高確低サポ状態時であり)、特2残保留が存在する時に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中H1bを経由して、次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行することを認めることができる。
抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードであり(すなわち、高確低サポ状態時であり)、特2残保留が存在しない時に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確低サポ状態H1に移行したことを認めることができる。ステップSu2107を実行した後、ステップSu2108に進む。
ステップSu2108では、次回迄高サポ継続演出用処理を実行する。次回迄高サポ継続演出用処理では、主側MPU62から受信した次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に移行したことを認識することができる。ステップSu2108を実行した後、ステップSu2109に進む。
ステップSu2109では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSu2109を実行した後、ステップSu2110に進む。
ステップSu2110では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSu2110を実行した後、ステップSu2111に進む。
ステップSu2111では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSu2111を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図275:Su2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図276は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSu2201では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSu2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Su2201:YES)、ステップSu2202に進む。
ステップSu2202では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSu2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Su2202:YES)、ステップSu2203に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSu2203を実行した後、ステップSu2205に進む。
ステップSu2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Su2202:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSu2204に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSu2204を実行した後、ステップSu2205に進む。
ステップSu2203及びステップSu2204の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSu2205では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSu2205を実行した後、ステップSu2206に進む。
ステップSu2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Su2201:NO)、ステップSu2202~ステップSu2205を実行することなく、ステップSu2206に進む。
ステップSu2206では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSu2203において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSu2204において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSu2206を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図275:Su2103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図277は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSu2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSu2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Su2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSu2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Su2301:YES)、ステップSu2302に進む。
ステップSu2302では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSu2303に進む。
ステップSu2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSu2303を実行した後、ステップSu2304に進む。
ステップSu2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図245参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、時短図柄である場合には、有効ラインL1(図245参照)上に所定の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。時短図柄に対応した所定の図柄の組合せは、例えば、[3・4・1]である(図245を参照)。ステップSu2304を実行した後、ステップSu2305に進む。
ステップSu2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSu2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSu2306に進む。
ステップSu2306では、今回の遊技回においてステップSu2303で設定された演出パターン、ステップSu2304で設定された停止図柄、ステップSu2305で設定された変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSu2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSu2307を実行した後、ステップSu2308に進む。
ステップSu2308では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSu2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図277:Su2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図278は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSu2401では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSu2402に進む。
ステップSu2402では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSu2402では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図277)のステップSu2302で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSu2402を実行した後、ステップSu2403に進む。
ステップSu2403では、Su2402で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図277)のステップSu2302で把握した変動時間と、ステップSu2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSu2403を実行した後、ステップSu2404に進む。
ステップSu2404では、ステップSu2403によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSu2404を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図277:Su2308)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図279は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSu2501では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSu2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Su2501:YES)、ステップSu2502に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSu2504に進む。
一方、ステップSu2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Su2501:NO)、ステップSu2503に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSu2504に進む。
ステップSu2504では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図280は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSu2601では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSu2602に進む。
ステップSu2602では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図281は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSu2701では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図282は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSu2801では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図281)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Su2801)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSu2802では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Su2801)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSu2803に進む。
ステップSu2803では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Su2802)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSu2804に進む。
ステップSu2804では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Su2803)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSu2805に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《6-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(5回以内)に転落抽選に当選した場合に、転落抽選に当選した遊技回における抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更され、その結果、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行される。そして、低確高サポ状態H5において、当たり抽選の抽選結果は大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。高頻度サポートモードでは、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選を高い頻度で実行することができる。このため、低確高サポ状態H5に移行することができれば、事実上、次の大当たりが保証される。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確高サポ状態H5において、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が5回に達してしまった場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行され、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行される。高確低サポ状態H6では、高確高サポ状態H4から当該高確低サポ状態H6に移行した直後において、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報が残っている場合に、この残った保留情報(特2残保留)による当たり抽選が優先的になされる。すなわち、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留消化中の態様H6aに移行される。そして、特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行され、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合に、低確低サポ状態H1から次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行されることになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特2残保留消化中の態様H6aにおいて、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、特2残保留が残っている間の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b、低確高サポ状態H5及び開閉実行モードH3を経由して確実に高確高サポ状態H4に移行することになる。換言すれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、高い確率で(本実施形態では100%の確率で)高確高サポ状態H4へ再度移行することになる。一方、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態H1の左打ち中の態様H1aに移行することになるので、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率は、上記高い確率(本実施形態では100%の確率)よりも低くなる。換言すれば、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合には、上記高い確率よりも低い確率で高確高サポ状態へ再度移行することになる。したがって、本実施形態によれば、遊技者に対して、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aが終了してしまうまでに転落抽選に当選して欲しいと期待させることができる。さらに、本実施形態によれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、100%の確率で高確高サポ状態H4へ再度移行するので(高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されるので)、遊技者に対して、より大きな期待感を抱かせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において取得された特2残保留についての当たり抽選が全て終了するまでに転落抽選に当選した場合には、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証された低確高サポ状態H5に移行させ、一方、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合には、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率が低確高サポ状態H5よりも低い低確低サポ状態H1に移行させる。このため、本実施形態によれば、遊技者に対して、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して、低確高サポ状態H5へ移行することを期待させることができる。すなわち、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において、遊技者に対して、大当たりに当選する確率が高い高確率モードによって、大当たりに当選することを期待させることができるが、さらに、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して、低確高サポ状態H5へ移行することを期待させることができる。従来では、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに大当たりに当選することを遊技者に期待させるのみであったが、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して低確高サポ状態H5へ移行することも遊技者に期待させることができる。そして、低確高サポ状態H5は大当たりに当選して開閉実行モードH3が開始されるまで継続し、当該開閉実行モードH3の終了後に高確高サポ状態H4へ再度移行することを保証する構成を採用することによって、遊技者に対して、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに大当たりに当選しなくても、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選すれば、開閉実行モードH3が保証された上で、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されるといった安心感を与えることができる。そして、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率が低確高サポ状態H5よりも低い低確低サポ状態H1に移行されることから、高確高サポ状態H4において、大当たりに当選することなく、また、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選することもなく、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選せずに時短継続回数の遊技回が実行された場合に、高確低サポ状態H6に移行させ、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確低サポ状態H1に移行させる。すなわち、本実施形態によれば、同じ転落抽選に当選した場合であっても、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合と高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合とでその機能が異なる。具体的には、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行(高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行)が行われ、一方、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行(高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1への移行)が行われる。すなわち、本実施形態によれば、転落抽選に当選することは、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、パチンコ機10の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、高確高サポ状態H4においては転落抽選に当選して欲しいと期待させることができる。一方、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいては転落抽選に当選して欲しくないと思わせることができる。すなわち、高確高サポ状態H4では転落抽選に当選して欲しいと遊技者に期待させ、その後、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bに移行後は転落抽選に当選して欲しくないと遊技者に思わせることができる。このように、遊技状態の移行に伴って、転落抽選に当選することに対して遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
また、本実施形態では、転落抽選に当選した場合には、抽選モードが変化し、遊技状態が移行することとなる。抽選モードが変化して遊技状態が移行することは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本実施形態によれば、遊技者に対して、転落抽選に当選するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や、安心感、緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、「高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合」は、高確高サポ状態H4において取得され、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された特2残保留のそれぞれについての当たり判定が、高確低サポ状態H6において終了するまでに、転落抽選に当選した場合と、言い換えることができる。このため、高確高サポ状態H4において取得され、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された特2残保留のそれぞれについての当たり判定が、高確低サポ状態H6において終了するまでに、転落抽選に当選した場合に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行され、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合に、低確低サポ状態H1から次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行されることになる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。また、高確高サポ状態H4から時短継続回数(5回)の遊技回が経過して移行した高確低サポ状態H6において、特2残保留の個数に対応した回数以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(継続率)は、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合、および高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aを経由して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行する場合を考慮して求める必要がある。具体的には、先に説明したように、次式(4)(=先に示した式(4))によって計算される値となる。
継続率=1-[{(1-1/3)×(1-1/20)}^5]×
[{(1-1/3)×(1-1/20)}^4]×
{(1-1/3)×(1-1/20)×(1-1/2)} ...(4)
式(4)を計算すると、継続率は、約99.5%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機器を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回以内の各遊技回と、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2残保留に基づいて実行される最大4回(前述したように5回となり得ることもある)の各遊技回とにおいて、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、より大きな期待感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)までの期間において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、特2残保留が無くなってしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《6-8》第6実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《6-8-1》変形例1:
本変形例1では、上記第6実施形態の構成に対して、確変大当たりに連続して当選した回数(以下、確変継続回数と呼ぶ)が上限(リミット)に達すると、たとえ確変大当たりに当選した場合であっても、当該確変大当たりに基づく開閉実行モードの終了後における抽選モードが低確率モードとなる構成を加えた。以下、詳細に説明する。
図283は、変形例1のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。図283に示すように、変形例1のパチンコ機では、低確低サポ状態(状態H1)において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられた場合に実行される開閉実行モードH3において、確変リミット機能が備えられている。
開閉実行モードH3において、確変リミット機能として次の処理が実行される。まず、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aにおいて、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなること(いわゆる、初当たりで確変大当たりに当選すること)によって、開閉実行モードH3に移行した場合に、確変継続回数カウンタに1をセットする。その後、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなって開閉実行モードH3に移行する毎に、確変継続回数カウンタの値を1だけインクリメントする。そして、確変継続回数カウンタの値が予め定めた確変リミット回数(例えば、3回)に達したか否かを判定し、確変継続回数カウンタの値が確変リミット回数に達しないと判定された場合には、開閉実行モードH3の終了後に、第6実施形態のパチンコ機10の場合と同様に、抽選モードを高確率モードに移行し、サポートモードを高頻度サポートモードに移行することによって、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4へ移行する。一方、確変継続回数カウンタの値が確変リミット回数に達したと判定された場合には、開閉実行モードH3の終了後に、抽選モードを低確率モードに移行し、サポートモードを高頻度サポートモードに移行することによって、開閉実行モードH3から低確高サポ状態H5へ移行する。
低確高サポ状態H5における動作は、第6実施形態と同一である。すなわち、低確高サポ状態H5では、遊技者は、右打ちを継続して実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかに限られることから、当該当たり抽選において大当たり当選しなくても時短付与に当選することから、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証される。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態H5では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証される。
なお、確変継続回数カウンタの値は、遊技状態における抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する都度に0にクリアされる。具体的には、確変継続回数が上限(リミット)に達した場合、転落抽選において転落した場合、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合、または、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、確変継続回数カウンタの値は0にクリアされる。本変形例1のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第6実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例1のパチンコ機によれば、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aにおいて、初当たりで確変大当たりに当選してから、再度、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aに戻るまでに、高確高サポ状態H4もしくは高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなる回数が確変リミット回数である3回に達した場合に、当該大当たり当選に基づく開閉実行モードH3の終了後に低確高サポ状態H5に移行する。低確高サポ状態H5では、上述したように、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されていることから、変形例1のパチンコ機によれば、初当たりで確変大当たりに当選してから、高確高サポ状態H4もしくは高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなることが3回、続いた場合に、再度、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ移行することになる。すなわち、3回、確変大当たりした場合に、もう1回、確変大当たりする特典が遊技者に付与されることになる。換言すれば、確変大当たりが3回継続すれば、4回目の確変大当たりが保証されることになる。したがって、変形例1のパチンコ機によれば、上記のもう1回の特典の付与によって、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。さらに、3回、確変大当たりが継続することについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。特に、3回、確変大当たりが継続することがとても重要となることから、2回目の確変大当たりとなった後に3回目の確変大当たりとなることについて、遊技者に対して一層大きな期待感を付与することができる。
なお、この変形例1のパチンコ機では、確変リミット回数を3回としたが、これに換えて2回、4回、5回等の他の回数としてもよい。
《6-8-2》変形例2:
上記第6実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて低頻度サポートモードとなる構成であった。これに対して、変形例として、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて高頻度サポートモードとなる構成としてもよい。以下、詳細に説明する。
図284は、変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図284(a)は第1始動口用の振分テーブル(低確率モード用)を示し、図284(b)は第1始動口用の振分テーブル(高確率モード用)を示している。第6実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルは、低確率モード用、高確率モード用の区別はなかったが、これに対して、変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブルは、低確率モード用と高確率モード用との区別がある。
変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブル(低確率モード用)は、第6実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルと同一である。
変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブル(高確率モード用)は、第6実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルと比較して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R通常大当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて高頻度サポートモードに移行する点が相違し、その他については同一である。なお、ここで言う高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプのものである。
また、変形例2のパチンコ機は、第6実施形態のパチンコ機10と比較して、ST回数が相違する。第6実施形態のパチンコ機10ではST回数を10回としたが、これに対して、変形例2のパチンコ機ではST回数を13回とした。
図285は、変形例2のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。変形例2のパチンコ機では、ST回数が13回となったために、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数が、第6実施形態の場合と比較して、多くなっている。具体的には、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aで、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した4回、遊技回が実行された場合に、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数は4回となる。すなわち、ST回数である13回から、時短継続回数である5回と、特2残保留消化中の態様H6aで実行された4回とを引いて求めた回数、すなわち4回が、左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数となる。一方、特2残保留消化中の態様H6aで1回も遊技回が行われなかった場合には、ST回数である13回から時短継続回数である5回を引いて求めた回数、すなわち8回が、左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数となる。
この4回~8回実行される左打ち中の態様H6bにおいて、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常大当たりである場合に、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態H6から開閉実行モードH7に移行する。そして、開閉実行モードH7の終了後に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行し、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。この結果、開閉実行モードH7から低確高サポ状態H5に移行する。この際、高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続される
低確高サポ状態H5における動作は、第6実施形態のパチンコ機10と同一である。すなわち、低確高サポ状態H5では、遊技者は、右打ちを継続して実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかに限られることから、当該当たり抽選において大当たり当選しなくても時短付与に当選することから、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証される。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態H5では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証される。
本変形例2のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第6実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例2のパチンコ機によれば、i)高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回に達してしまうことによって、高確高サポ状態H4から次回大当たり当選することが確約された低確高サポ状態H5に移行することを逃し、ii)高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、特2残保留が無くなってしまうことによって、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して前記低確高サポ状態H5に移行することを逃した場合にも、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常大当たりとなることによって、高確低サポ状態H6から開閉実行モードH7を経由して前記低確高サポ状態H5に移行することができる。このため、遊技者は、上記i)とii)のチャンスを逃して落胆した場合にも、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて通常大当たりすることによって、次回大当たり当選することが確約された低確高サポ状態H5に移行することができる再度のチャンスを与えられることになる。したがって、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて通常大当たりすることについて、遊技者は期待感と緊迫感とを併せ持つことになる。この結果、変形例2のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、この変形例2のパチンコ機では、抽選モードが高確率モードである場合に、通常大当たり当選した際に与えられる高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続されるタイプのものであったが、これに換えて、当該高頻度サポートモードが1回の遊技回だけ継続するタイプのものとしてもよい。高頻度サポートモードが1回だけ継続する構成であっても、開閉実行モードH7の終了後に低確高サポ状態H5に移行し、その後、低確高サポ状態H5において時短付与に当選することで、高頻度サポートモードは次回大当たり当選するまで継続されることになるためである。すなわち、抽選モードが高確率モードである場合に、通常大当たり当選した際に与えられる高頻度サポートモードは、1回でも、何回でも良い。
《6-8-3》変形例3:
上記第6実施形態のパチンコ機10では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に外れの設定はなく、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に必ず当選する構成であった。これに対して、変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たり当選と時短付与当選と外れの設定があり、大当たり当選しなかった場合に、時短付与当選の場合と外れの場合とに振り分けられる構成としてもよい。以下、詳細に説明する。
図286は、変形例3における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)の内容を示す説明図である。図286に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として0~19の20個の値が設定され、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として20~1999の1980個の値が設定されており、外れ(大当たりにも時短付与にも当選しない事象)となる当たり乱数カウンタC1の値として2000~3979の1980個の値が設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して20/3980(=1/199)となっており、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して1980/3980(=99/199)となっており、外れとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して1980/3980(=99/199)となっている。この結果、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)によれば、大当たりとならない当たり乱数カウンタC1の値群の数の1/2が時短付与となり、大当たりとならない当たり乱数カウンタC1の値群の数の1/2が外れとなっている。
なお、本変形例において当選する「時短付与」は、高頻度サポートモードが所定回数(例えば5回)の遊技回だけ継続されるタイプの時短付与であり、この点でも第6実施形態と相違する。すなわち、第6実施形態では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるのに対して、本変形例では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、所定回数(例えば5回)の遊技回だけ、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
図287は、変形例3のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。変形例3のパチンコ機における遊技の流れは、第6実施形態のパチンコ機10の場合(図254参照)と比較して、低確高サポ状態H5における動作と、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bの動作とが相違し、その他の動作については同一である。
変形例3のパチンコ機では、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、1/2の確率で、時短付与当選と外れとに振り分けられる。時短付与当選した場合には、サポートモードとしての高頻度サポートモードは5回の遊技回だけ継続される。高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回の間に、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しなかった場合(外れの場合)には、当該5回の遊技回の終了後に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回の間に、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しなかった場合には、低確高サポ状態H5から低確低サポ状態H1に移行する。低確低サポ状態H1における移行先は、特2残保留がなくなった場合には左打ち中の態様H1aであり、特2残保留がある場合には特2残保留消化中の態様H1bである。
低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードの期間が5回の遊技回だけ延長される。このため、低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選することを繰り返すことができれば、高頻度サポートモードの期間を、次回大当たり当選するまで、順次、延長することが可能となる。
同様に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいても、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、1/2の確率で、時短付与当選と外れとに振り分けられる。時短付与に当選した場合には、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行し、その結果、低確低サポ状態H1から先に説明した低確高サポ状態H5に移行する。
本変形例3のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第6実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例3のパチンコ機によれば、高確高サポ状態H4において、遊技回の実行回数が時短継続回数に達する以前の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、この低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選することを繰り返すことができれば、高頻度サポートモードが継続される期間を、次回大当たり当選するまで、順次、延長することが可能となる。このため、遊技者に対して、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなくても、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、当たり抽選において時短付与に当選することを、繰り返し期待させることができる。裏を返せば、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しないでしまわないかといった緊迫感を、繰り返し遊技者に対して付与することができる。
また、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、当たり抽選において大当たり当選しなくても、時短付与に当選して欲しいと、遊技者に対して期待させることができる。このように、変形例3のパチンコ機によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
《6-8-4》変形例4:
上記第6実施形態のパチンコ機10では、ST回数(10回)を、時短継続回数(5回)と、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)と、余裕分の1回との総計(10回)とした。これに対して、ST回数を上記総計を上回る回数としてもよい。例えば、ST回数を、11回、12回、...、15回、...、20回等としてもよい。この変形例によっても、第6実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留を、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにて必ず使用させることができ、特2残保留が残ったままで、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に戻ることがない。したがって、本変形例のパチンコ機によっても、第6実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選するという遊技の流れを消すことができることから、遊技の健全性を向上することができる。
《6-8-5》変形例5:
上記第6実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであるにも拘わらず、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない構成とした。これに対して、変形例として、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがないが、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。
この変形例によれば、低確低サポ状態H1(図254参照)において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合に、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行する。低確高サポ状態H5では、事実上、次の大当たり(確変大当たり)が保証されていることから、遊技者にとって有利性が高い。このため、この変形例によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が有効となり得る。この変形例によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるというゲーム性を有しているが、上記のV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作を行なった場合に、上記の5回以内に転落抽選に当選することを介さずに低確高サポ状態H5に移行するが可能となり、上記のゲーム性が損なわれてしまう課題が発生した。この課題は次の変形例6によって解消することができる。
《6-8-6》変形例6:
上記第6実施形態のパチンコ機10では、一つの可変入賞装置36を備える構成とした。これに対して、変形例として、第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを備える構成としてもよい。第1可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉とを備え、V入賞口は備えない構成である。第2可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉と、大入賞口の内部に設けられたV入賞口とを備える。第2可変入賞装置は、第6実施形態のパチンコ機10に備えられた可変入賞装置36と比較して、V入賞口シャッター48aを備えない点で相違する。この変形例では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第1可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。一方、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第2可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。
上記構成によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口に遊技球が入球することはない。これに対して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口シャッターを備えないことから、大入賞口に入球した遊技球は100%の確立でV入賞口に遊技球が入球することになる。このために、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《6-8-7》変形例7:
また、V入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が不可能となる構成として、変形例6に換えて次の構成とすることもできる。右打ち操作によって遊技球が入球可能な領域内に、遊技球が通過可能なゲートを設け、大当たり当選に基づくラウンド遊技を実行させる際に、当該ゲートを通過した場合に限り、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を開始する構成とし、当該ゲートの真下にV入賞口を設けた構成とする。この構成によれば、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作を開始させるためには、前記ゲートに遊技球を通過させる必要があり、その場合に必ずV入賞口に遊技球が入球することになる。したがって、この変形例によっても、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《6-8-8》変形例8:
上記第6実施形態およびその変形例では、転落乱数カウンタCFの値を用いた転落抽選において当選した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、遊技盤30に遊技球が入球可能な転落口を用意し、当該転落口に遊技球が入球した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成としてもよい。この構成において、上記転落口の上部に、転落口へ続く流路と転落口以外(例えば、アウト口や第2始動口)へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置を設ける構成とすることもできる。これらの構成によれば、遊技球が転落口へ入球するか否かを遊技者が視認することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落口へ遊技球が入球するか否かを、遊技者は緊迫感と期待感をもって待つことができる。
《6-8-9》変形例9:
上記第6実施形態、その変形例1、およびその変形例2では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される期間(以下、高サポ継続期間と呼ぶ)を、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでに換えても良い。すなわち、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、3回、4回、6回等のいずれの回数であってもよい。この変形例におけるその他の構成については、上記第6実施形態と同一の構成(特に、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図249(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになる構成)とする。
この変形例の構成によれば、高サポ継続期間が終了するまでに、繰り返し当たり抽選において時短付与当選することになり、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、高サポ継続期間が順次延長され、この延長が当たり抽選において大当たり当選するまで繰り返されることになる。この結果、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。したがって、この変形例によれば、上記第6実施形態と同様に、低確高サポ状態H5において、所定回数しか継続しない時短付与を用いて、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できるという効果を奏する。換言すれば、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される時短付与を用いずに、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できる。
《6-8-10》変形例10:
上記実施形態では、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである特定遊技状態としての高確高サポ状態において取得された特別情報であって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく特別情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、特定遊技状態としての高確高サポ状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態としての低確高サポ状態に移行させる構成とし、一方、特定遊技状態としての高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態としての低確低サポ状態に移行させる構成としたが、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別は例示であり、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別としては様々な組み合わせを採用することができる。
具体的には、例えば、特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、有利遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。このような構成としても、上記実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《6-8-11》変形例11:
上記実施形態では、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである第1特定遊技状態としての高確高サポ状態において、転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、サポートモードを所定期間、例えば、当たり抽選において次回大当たりに当選するまでの期間、高頻度サポートモードに維持する遊技状態であって、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態としての低確高サポ状態に移行させる構成とし、一方、高確高サポ状態において、転落抽選に当選せずに時短継続回数の遊技回が実行されるといった第2所定条件が成立した場合に、第2特定遊技状態としての高確低サポ状態に移行させる構成とし、高確低サポ状態において、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の際に転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、高確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態としての低確低サポ状態に移行させる構成としたが、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別は例示であり、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別としては様々な組み合わせを採用することができる。
具体的には、例えば、第1特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第1所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第2特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第2所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。このような構成としても、上記実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《6-8-12》変形例12:
上記実施形態及び上記各変形例に対して、以下に説明する本変形例の構成を適用してもよい。以下、本変形例の構成を上記実施形態に適用した例について、上述した図254を参照して具体的に説明する。
本変形例のパチンコ機10では、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4に移行した際に、遊技者にとって有利性の高い遊技状態に移行したこと告知する演出を実行する。本変形例では、有利性の高い遊技状態に移行したことを告知する演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターAの画像)及び「チャンスゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(チャンスゾーン突入演出)を実行する。そして、チャンスゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第1特定背景画像と呼ぶ)を図柄表示装置41に表示させる。遊技者は、チャンスゾーン突入演出及び第1特定背景画像を認識することによって、有利性の高いチャンスゾーンに突入したことを認識し、大当たりに当選することや転落抽選に当選することを期待することになる。
そして、本変形例のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である5回に達する以前(5回以内)の遊技回において転落抽選に当選した場合には、当該遊技回の終了間際に、遊技者にとって有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行する。本変形例では、当該演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではアンコウのキャラクターの画像)及び「安心の安泰ゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(安泰ゾーン突入演出)を実行する。そして、安泰ゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第2特定背景画像と呼ぶ)を図柄表示装置41に表示させる。遊技者は、安泰ゾーン突入演出及び第2特定背景画像を認識することによって、明確に、安泰ゾーン突入といった有利な事象が発生したと認識することができる。そして、パチンコ機10は、当該転落当選を契機として高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する。なお、本変形例では、転落抽選に当選した遊技回において大当たり(確変大当たり)にも当選していた場合には、上述した安泰ゾーン突入演出は実行せずに、確変大当たりに当選したことを告知する演出を実行する。
本変形例のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において大当たりにも転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(5回)に達することによって、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aに移行した場合には、遊技者にとっての有利性が高い状態が特2残保留の数に対応した限られた遊技回数分のみ継続することを示唆する演出を実行する。本変形例では、当該演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターBの画像)及び「最終チャンスゾーン突入!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(最終チャンスゾーン突入演出)を実行する。そして、最終チャンスゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第3特定背景画像と呼ぶ)を図柄表示装置41に表示させるとともに、上記限られた遊技回数の残り回数(特2残保留の個数)を示す数値情報(特2残保留カウントダウン情報)を図柄表示装置41に表示させる。遊技者は、最終チャンスゾーン突入演出や、第3特定背景画像、特2残保留カウントダウン情報を認識することによって、当該特2残保留カウントダウン情報の数値が0になってしまう前に大当たりや転落抽選に当選して欲しいといった感情を抱くことになる。
そして、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合及び転落抽選の当否に関わらず当たり抽選において確変大当たりに当選した場合には、当該遊技回の中盤において、遊技者にとって有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行する。本変形例では、当該演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではクジラのキャラクターの画像)及び「確変大当たりか、安泰ゾーンへの突入が確定したよ!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出(有利事象発生択一演出)を実行する。当該有利事象発生択一演出を認識した遊技者は、明確に、確変大当たり当選か、安泰ゾーン突入かのいずれかの有利な事象が発生したと認識することができる。
そして、当該遊技回において転落抽選に当選していた場合には、当該転落当選を契機として高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行することになり、一方、当該遊技回において転落抽選には当選していないが確変大当たりに当選している場合には、遊技状態の移行は発生しない。そして、当該遊技回における当たり抽選の結果が確変大当たり(特2保留であるため確変大当たりのみ)である場合には、当該遊技回の終了間際に、確変大当たりに当選したことを告知する演出を実行し、一方、当該当たり抽選の結果が時短付与当選である場合(すなわち、転落抽選に当選して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1aに移行したが、当たり抽選においては確変大当たりには当選せずに時短付与に当選した場合)には、当該遊技回の終了間際に、上述した安泰ゾーン突入演出を実行する。これにより、遊技者は、今回の遊技回においてどちらの有利な事象が発生したのかを確認することができる。
以上説明したように、本変形例では、高確高サポ状態H4において表示される背景画像(チャンスゾーンに対応した第1特定背景画像)と、当該高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行した後であって特2残保留が終了するまでの期間において表示される背景画像(最終チャンスゾーンに対応した第3特定背景画像)とが異なることになる。したがって、遊技者に対して、両者の状態を明確に区別して認識させることができるとともに、遊技の状態の変化に注目させることができる。
また、本変形例では、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(安泰モード突入演出)を実行する。ここで、通常のパチンコ機では、転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本変形例のパチンコ機10では、通常のパチンコ機とは異なり、上記の状況において転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましいことである。したがって、本変形例では、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(安泰モード突入演出)を実行することによって、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
また、本変形例では、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(5回)に達することによって高確低サポ状態H6に移行した後、特2残保留による遊技回が高確低サポ状態H6において終了するまでに転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(有利事象発生択一演出)を実行する。ここで、通常のパチンコ機では、転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本変形例のパチンコ機10では、通常のパチンコ機とは異なり、上記の状況において転落抽選に当選することは、遊技者にとって好ましいことである。したがって、本変形例では、高確低サポ状態H6に移行した後、特2残保留による遊技回が高確低サポ状態H6において終了するまでに転落抽選に当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(有利事象発生択一演出)を実行することによって、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
《6-8-13》変形例13:
上記実施形態及び上記各変形例に対して、以下に説明する本変形例の構成を適用してもよい。なお、以下の説明では、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される図柄を「第1特別図柄」とも称し、第2図柄表示部37bに表示される図柄を「第2特別図柄」とも称し、普図ユニット38に表示される図柄を「普通図柄」とも称する。また、「第1特別図柄」と「第2特別図柄」をまとめて「特別図柄」とも総称する。
また、上記実施形態及び上記各変形例における「当たり抽選」を「特図抽選」とも称し、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される特図抽選を「第1特図抽選」とも称し、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される特図抽選を「第2特図抽選」とも称する。また、上記実施形態及び上記各変形例における「電動役物開放抽選」を「普図抽選」とも称し、「電動役物34a」を「普通電動役物34a」とも称する。
また、説明の便宜のため、「第1特別図柄の変動」を「第1特図変動」とも称し、「第2特別図柄の変動」を「第2特図変動」とも称し、「普通図柄の変動」を「普図変動」とも称する。また、「第1特図変動」と「第2特図変動」をまとめて「特図変動」とも総称する。また、上記実施形態及び上記各変形例におけるST(スペシャルタイム)回数を「高確継続上限回数」とも称し、「時短継続回数」を「高サポ継続上限回数」とも称する。
上記実施形態及び上記各変形例では、高確継続上限回数(ST回数)は、高サポ継続上限回数(時短継続回数、上記実施形態では5回)に特2保留の最大個数(上記実施形態では4個)を加算し、さらに余裕分として1回(又は2回以上)を加算した回数(上記実施形態では10回)に設定されている。この理由は、仮に、高確継続上限回数(ST回数)に、上述した余裕分としての1回を加算しない構成を採用した場合において、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になってしまった場合には、当該4個目の特2保留が低確低サポ状態H1に移行後まで特2残保留として存在してしまうことになり、当該4個目の特2保留に基づく第2特図抽選が低確低サポ状態H1の特2残保留消化中の態様H1bにおいて実行されて確実に確変大当たり又は時短付与のいずれかに当選することになってしまい、この結果、当該パチンコ機10の設計時に想定されたゲーム性が破綻してしまうからである。
そこで、上記実施形態及び上記各変形例では、上述したように、高確継続上限回数(ST回数)に余裕分としての1回を加算することによって、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になってしまった場合であっても、当該4個目の特2保留に基づく第2特図抽選(高確高サポ状態H4に移行してから10回目の特図抽選)が高確低サポ状態H6において実行される(すなわち、高確率モードが終了する前に実行される)ようにするためである。
これに対して、変形例として、高確継続上限回数を、高サポ継続上限回数(本変形例では5回)に特2保留の最大個数(本変形例では4個)を加算した値(本変形例では9回)に設定し、余裕分としての1回は加算しない構成とした上で、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になってしまうことを回避する構成を採用してもよい。以下、本変形例の構成について、具体的に説明する。
図288は、本変形例において高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に遷移する際の制御の一例を示すタイミングチャートである。本変形例では、高サポ継続上限回数は5回、高確継続上限回数(ST回数)は9回に設定されている。
そして、本変形例では、高確高サポ状態H4に移行後の特図変動の実行回数が高サポ継続上限回数(5回)に達した場合に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する(高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する)が、実際に高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動開始時に設定されている。なお、図288に示すように、特別図柄の変動が終了した後(停止した後)には、0.5秒間の特図確定時間Tcsが設けられている。特図確定時間Tcsは、特別図柄が特図抽選の結果に対応した態様で停止表示されている時間(停止表示時間)であり、この特図確定時間Tcsの経過後に、特別図柄の次の変動(遊技回)の開始が可能となる。また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動終了後にも普図確定時間Tcnが設けられている。以下、本変形例における制御について、図288に示した例について説明する。
図288に示すように、高確高サポ状態H4に移行してから4回目の特図変動(図288に示した例では第2特図変動)の実行中に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には、普図抽選が実行され、普図変動が開始される(時刻t1)。普図変動時間が経過すると、普図変動が終了し(時刻t2)、普図抽選の結果に対応した態様で普通図柄が停止する。当該普図抽選は、高頻度サポートモード時に実行されているので、ほぼ確実に(233分の231の確率で)普図当たりに当選することになる。そして、図288に示すように、普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普図確定時間Tcnの経過時(時刻t3)に普通電動役物34aが開放する。
なお、本変形例では、低頻度サポートモード時及び高頻度サポートモード時における普図変動時間、普図確定時間Tcn、普図抽選において普図当たりに当選する確率である普図当選確率、普図当たりに当選した場合に普通電動役物34aが開放する回数である普電開放回数、及び、普通電動役物が開放した場合の開放時間である普電開放時間は、それぞれ以下のように設定される。
[低頻度サポートモード時]
・普図変動時間:10.0秒
・普図確定時間Tcn:0.1秒
・普図当選確率:1/233
・普電開放回数:1回
・普電開放時間:0.1秒
[高頻度サポートモード時]
・普図変動時間:0.2秒
・普図確定時間Tcn:0.1秒
・普図当選確率:231/233
・普電開放回数:1回
・普電開放時間:1.4秒
また、本変形例では、普図抽選が高頻度サポートモード時に実行されて普図当たりに当選した場合には、当該普図抽選の実行後(例えば普図変動中)に高頻度サポートモードフラグがOFFになったとしても、普通電動役物34aは1回、1.4秒間開放することになる。
図288の説明に戻る。図288に示した例では、普通電動役物34aの開放中に4回目の特図変動が終了し(時刻t4)、特図確定時間Tcsが経過して5回目の特図変動が開始され(時刻t5)、特2保留個数が4個から3個となっている。上述したように、本変形例では、高サポ継続上限回数は5回に設定されており、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動開始時に設定されているので、5回目の特図変動の変動開始時に高頻度サポートモードフラグがOFFとなる(時刻t5)。
図288に示した例では、5回目の特図変動の変動開始後においても普通電動役物34aが継続して開放しているため、遊技球が第2始動口34に入球可能であり、図288に示すように、遊技球が第2始動口34に入球した場合には(時刻t6)、特2保留個数が1個増加して、3個から4個となる。その後、普電開放時間が経過し、普通電動役物34aが閉鎖状態となる(時刻t7)。
高頻度サポートモードフラグがOFFとなった時刻t5以降では、普図当選確率は233分の1と低くなるため、時刻t5以降に実行された普図抽選に基づいて普通電動役物34aが開放することはほぼなく、また、普通電動役物34aが開放したとしても、普電開放時間は0.1秒と極めて短いため、実質的には遊技球が第2始動口34に入球することはない。
また、仮に、5回目の特図変動の変動開始直前(すなわち、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなる直前)に遊技球がスルーゲート35を通過して普図抽選が実行され、当該普図抽選に基づいて普通電動役物34aが開放した場合であっても、高頻度サポートモード時に普図変動が開始されてから普通電動役物34aが閉鎖するまでに要する時間は1.7秒であり、かつ、本変形例では少なくとも5回目の特図変動の変動時間が1.7秒以下に設定されることはないため、普通電動役物34aが6回目の特図変動の変動開始後まで開放し続けることはない。したがって、6回目の特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができる。
このように、本変形例では、上記実施形態等のように余裕分としての1回を高確継続上限回数(ST回数)に加算しなくても、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができるので、低確低サポ状態H1に移行後に特2残保留が存在してしまうことを回避することができる。この結果、低確低サポ状態H1における想定外の第2特図変動の発生を回避することができ、当該パチンコ機10に想定されているゲーム性が破綻してしまうことを回避することができる。
《6-8-14》変形例14:
上記変形例13では、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動開始時に設定されている構成としたが、変形例14として、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了時に設定されている構成としてもよい。以下、本変形例14の構成について、上記変形例13との相違点を中心に説明する。
図289は、本変形例において高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に遷移する際の制御の一例を示すタイミングチャートである。本変形例では、上述した変形例13と同様に、高サポ継続上限回数は5回、高確継続上限回数は9回に設定されている。
そして、上述したように、本変形例では、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了時に設定されている。
さらに、本変形例では、高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さを、通常の特図確定時間Tcs(本変形例では0.5秒)とは異なる長さに設定する。具体的には、特図確定時間TcsLastの長さを、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間以上の長さに設定する。本変形例では、特図確定時間TcsLastの長さを、1.7秒(=0.2秒(普図変動時間)+0.1秒(普図確定時間Tcn)+1.4秒(普電開放時間))以上の長さである1.8秒に設定する。この理由について、図289に示した例を用いて説明する。なお、図289における時刻t1から時刻t7については、時刻t5において高頻度サポートモードフラグがONからOFFにならない点を除いて図288と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図289に示すように、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了時(時刻t9)に高頻度サポートモードフラグがOFFとなる。ここで、図289では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了直前に遊技球がスルーゲート35を通過した場合について説明する。
図289に示すように、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了直前に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には(時刻t8)、当該通過を契機とした普図抽選が実行され、普図変動が開始される。普図変動時間が経過すると、普図変動が終了し(時刻t10)、普図抽選の結果に対応した態様で普通図柄が停止する。当該普図抽選は、高頻度サポートモード時に実行されているので、ほぼ確実に(233分の231の確率で)普図当たりに当選することになる。そして、図289に示すように、普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普図確定時間Tcnの経過時(時刻t11)に普通電動役物34aが開放する。
しかしながら、図289に示すように、特図確定時間TcsLastが終了する前に遊技球が第2始動口34に入球した場合であっても(時刻t12)、特図確定時間TcsLastが終了して次の第2特図変動が開始されるまでは特2保留個数は4個のままなので、当該入球に基づいて特2保留個数が増加することはない。
そして、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さが、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間(本変形例では1.7秒)以上の長さ(本変形例では1.8秒)に設定されるので、特図確定時間TcsLastが終了するタイミング(時刻t14)より先に普通電動役物34aが閉鎖することになる(時刻t13)。換言すれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動が開始されるタイミング(時刻t14)まで普通電動役物34aの開放状態が継続することはない。このように、本変形例によれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の開始後まで普通電動役物34aの開放が継続してしまうことを回避することができるので、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動が開始されて特2保留個数が4個から3個になった状態において遊技球が第2始動口34に入球してしまい、特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができる。
なお、図示は省略するが、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後(例えば特図確定時間TcsLast中)に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には、既に高頻度サポートモードがOFFとなっているため、当該通過に基づいた普図抽選は低頻度サポートモードとして実行される。低頻度サポートモード時における普図当選確率は233分の1と低いため、当該普図抽選に基づいて普通電動役物34aが開放することはほぼなく、また、普通電動役物34aが開放したとしても、普電開放時間は0.1秒と極めて短いため、実質的には遊技球が第2始動口34に入球することはない。
以上説明したように、本変形例によれば、上記実施形態等のように余裕分としての1回を高確継続上限回数(ST回数)に加算しなくても、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目)の特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまうことを回避することができるので、低確低サポ状態H1に移行後に特2残保留が存在してしまうことを回避することができる。この結果、低確低サポ状態H1における想定外の第2特図変動の発生を回避することができ、当該パチンコ機10に想定されているゲーム性が破綻してしまうことを回避することができる。
また、上記変形例13では、高サポ継続上限回数(5回)に到達した特図変動の変動開始時に高頻度サポートモードフラグがOFFになるため、高サポ継続上限回数(5回)に到達した特図変動の実行中に普通電動役物34aを開放させて特2保留を4個貯めることが困難であるという課題が存在したが、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の実行中においても高頻度サポートモードフラグがONであるため、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の実行中においても、容易に、普通電動役物34aを開放させて遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留を4個貯めることが可能となる。
なお、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さのみを、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間以上の所定の長さに設定する構成としたが、他の変形例として、特図確定時間TcsLastの長さだけではなく、通常の特図確定時間Tcsの長さも、高頻度サポートモード時における普通図柄の変動開始から普通電動役物の閉鎖までに要する時間以上の所定の長さに設定する構成としてもよい。この構成によれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間TcsLastの長さが、通常の特図確定時間Tcsの長さと異なるという違和感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
《6-8-15》変形例15:
上記変形例13及び上記変形例14では、遊技者に過度に有利になってしまう想定外の事象であるとして、高サポ継続上限回数(5回)に到達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個となってしまう事象の発生を回避する構成を採用したが、変形例15として、遊技者に過度に有利になってしまう事象の発生を許容し、遊技者にとってのチャンスであるとして当該事象の発生を狙わせる構成を採用してもよい。以下、本変形例15の構成について、上記変形例13との相違点を中心に説明する。
図290は、本変形例において高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に遷移する際の制御の一例を示すタイミングチャートである。本変形例では、上述した変形例13及び変形例14と同様に、高サポ継続上限回数は5回、高確継続上限回数は9回に設定されている。
そして、本変形例では、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングは、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過時(遊技回の終了時)に設定されている。この理由について、図290に示した例を用いて説明する。なお、図290における時刻t1から時刻t7については、時刻t5において高頻度サポートモードフラグがONからOFFにならない点を除いて図288と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図290に示すように、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過時(時刻t12)に高頻度サポートモードフラグがOFFとなる。ここで、図290では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcs中に遊技球がスルーゲート35を通過した場合について説明する。
本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動中に、遊技球をスルーゲート35に通過させることを遊技者に促す演出であるスルー通過促進演出を実行する。本変形例では、スルー通過促進演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターの画像)及び「変動終了直前に遊技球をスルーに通過させて次の変動開始後まで電チューを開放させてね!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了直前に遊技球がスルーゲート35を通過するように遊技球の発射タイミングや発射強度を調整しながら遊技を行なうことになる。
図290に示すように、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcs中に遊技球がスルーゲート35を通過した場合には(時刻t9)、当該通過を契機とした普図抽選が実行され、普図変動が開始される。普図変動時間が経過すると、普図変動が終了し(時刻t10)、普図抽選の結果に対応した態様で普通図柄が停止する。当該普図抽選は、高頻度サポートモード時に実行されているので、ほぼ確実に(233分の231の確率で)普図当たりに当選することになる。そして、図290に示すように、普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、普図確定時間Tcnの経過時(時刻t11)に普通電動役物34aが開放する。
本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動中又は当該特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcs中に遊技球がスルーゲート35を通過し、当該通過を契機とした普図抽選において普図当たりに当選し、当該当選に基づいて開放される普通電動役物34aの当該開放が次の特図変動の変動開始後まで継続すると判定した場合には、遊技者にとって有利な状態が開始されることを示唆する演出である有利状態開始演出を実行する。本変形例では、有利状態開始演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターの画像)及び「スーパー電チューチャンス到来!!!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、遊技者にとって有利な状態が開始されることになると認識することになる。
その後、0.5秒間の特図確定時間Tcsが経過すると(時刻t12)、高頻度サポートモードフラグがOFFになり、6回目の特図変動が開始され、特2保留個数が4個から3個になる。そして、図290に示した例では、6回目の特図変動の変動開始後においても普通電動役物34aの開放状態が継続しているので、遊技球が第2始動口34に入球可能となり、当該6回目の特図変動の実行中に特2保留個数を最大保留個数の4個まで貯めることが可能となる。
本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後、すなわち、高確低サポ状態H6において、普通電動役物34aが開放状態になっている場合には、第2始動口34に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出である特2入球促進演出を実行する。本変形例では、入球促進演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では女性キャラクターの画像)及び「開放中の電チューを狙って保留を4個貯めてね!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、第2始動口34に遊技球を入球させて特2保留個数が4個になるように連続的に右打ちを行なうことになる。
そして、図290に示すように、遊技球が第2始動口34に入球した場合には(時刻t13)、特2保留個数が4個となる。上述したように、当該4個目の特2保留に基づく第2特図抽選は、低確低サポ状態H1において実行されることになるため、大当たりに当選か時短付与に当選のいずれかの結果となる。
そこで、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後、すなわち、高確低サポ状態H6に移行後に、第2始動口34に遊技球が入球し、特2保留個数が最大保留個数である4個になった場合には、遊技者に有利な状態が訪れることが確定したことを示唆する有利確定演出を実行する。本変形例では、有利確定演出として、特定のキャラクターの画像(本変形例では男性キャラクターの画像)及び「おめでとう!もうすぐいいことが起こるぞ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応する音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。当該演出を認識した遊技者は、遊技者に有利な状態が訪れることが確定したことを認識することになる。
その後、普電開放時間が経過すると(時刻t14)、普通電動役物34aが閉鎖する。
このように、本変形例では、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過時(時刻t12)まで高頻度サポートモードフラグがONとなっているので、当該特図確定時間Tcsの経過直前に遊技球をスルーゲート35に通過させれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させることが可能となる。この結果、6回目の特図変動の変動開始後に遊技球が第2始動口34に入球して特2保留個数が4個になるという遊技者に有利な事象を発生させることが可能となる。
そして、遊技球がスルーゲート35を通過したタイミング(すなわち、普図変動の開始タイミング)が特図確定時間Tcsの経過タイミングに近いほど、高確低サポ状態H6において普通電動役物34aが開放している期間が長くなり、特2保留個数を4個まで貯めることが容易となる。
以上より、本変形例によれば、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過前に(好ましくは直前に)遊技球をスルーゲートに通過させることによって、次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させ、当該次の特図変動の変動開始後に遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留個数を4個にして遊技者に有利な状態を獲得するという新たなゲーム性を創出することが可能となる。
また、本変形例では、スルー通過促進演出を実行するので、遊技者に、本パチンコ機10の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
また、本変形例では、遊技球がスルーゲート35を通過し、普通電動役物34aの開放が高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで継続する状況において、有利状態開始演出を実行するので、遊技者に、遊技球がスルーゲート35を通過したことによって通常のパチンコ機とは異なる遊技者に有利な状態が開始されるのだと認識させることが可能となる。
また、本変形例では、高確低サポ状態H6において、普通電動役物34aが開放状態に遷移する場合に、特2入球促進演出を実行するので、遊技者に、本パチンコ機10の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
また、本変形例では、高確低サポ状態H6に移行後に、第2始動口34に遊技球が入球し、特2保留個数が最大保留個数である4個になった場合には、有利確定演出を実行するので、遊技者に、高確低サポ状態H6に移行後に特2保留個数が最大保留個数である4個になったことに特別な意味があるのだと認識させることが可能となる。
《6-8-16》変形例16:
上記変形例15において、新たな普図抽選を実行することのできない状況(例えば、普図変動の実行中や普通電動役物34aの開放中など)において遊技球がスルーゲート35を通過した場合に当該遊技球の通過に基づく普図抽選を保留する機能(以下、普図保留機能とも称する。)を有さない構成を採用してもよい。上記実施形態や上記各変形例のように、普図保留機能を有する構成を採用した場合には、保留されている普図抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまう場合があるので、普通電動役物34aの開放タイミングを調整することが困難になる場合がある。
これに対して、本変形例では、特定の遊技状態(例えば高確高サポ状態H4)において普図保留機能を有さない構成を採用する。このような構成によれば、高確高サポ状態H4においては遊技球がスルーゲート35を通過したとしても普図抽選が保留されないので、保留されている普図抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことを抑制することができる。したがって、遊技者が遊技球をスルーゲート35に通過させるタイミングを調整することによって、普通電動役物34aの開放タイミングを調整することが可能となる。この結果、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過前に(好ましくは直前に)遊技球をスルーゲートに通過させることによって、次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させ、当該次の特図変動の変動開始後に遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留個数を4個にして遊技者に有利な状態を獲得するという上述した新たなゲーム性をより際立たせることが可能となる。
また、さらなる変形例として、遊技状態に関わらず(常に)普図保留機能を有さない構成を採用してもよい。このような構成によれば、遊技状態に関わらず、保留されている普図抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことがないので、遊技者が遊技球をスルーゲート35に通過させるタイミングを調整することによって、普通電動役物34aの開放タイミングを調整することが可能となる。この結果、高サポ継続上限回数(5回)に達した特図変動の変動終了後の特図確定時間Tcsの経過前に(好ましくは直前に)遊技球をスルーゲートに通過させることによって、次の(6回目の)特図変動の変動開始後まで普通電動役物34aの開放状態を継続させ、当該次の特図変動の変動開始後に遊技球を第2始動口34に入球させて特2保留個数を4個にして遊技者に有利な状態を獲得するという上述した新たなゲーム性をより際立たせることが可能となる。
《6-8-17》変形例17:
上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態H4に移行後の特図変動の実行回数が高サポ継続上限回数(5回)に達した場合に高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが、当該高確高サポ状態H4への移行の契機となった大当たり図柄の種別によって異なる構成としてもよい。
例えば、特図抽選において大当たり図柄A(確変大当たりA)に当選したことによって高確高サポ状態H4に移行した場合には、上記変形例13に示したように高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動開始時に設定され、特図抽選において大当たり図柄B(確変大当たりB)に当選したことによって高確高サポ状態H4に移行した場合には、上記変形例14に示したように高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了時に設定され、特図抽選において大当たり図柄C(確変大当たりC)に当選したことによって高確高サポ状態H4に移行した場合には、上記変形例15に示したように高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングが高サポ継続上限回数に達した特図変動の変動終了後における特図確定時間の経過時に設定される。このような構成によれば、遊技者に、高確高サポ状態H4に移行後の特図変動の実行回数が高サポ継続上限回数に達する際に、高頻度サポートモードフラグがONからOFFとなるタイミングがどのタイミングに設定されるのか(上記変形例15のように遊技者に有利なタイミングに設定されるのか)といった期待感や緊張感を抱かせることができる。
《6-8-18》変形例18:
上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球が入球した場合に抽選モードを高確率モードに移行させることになる入球口である高確移行入賞口をさらに備える構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図291は、本変形例における遊技盤30の正面図である。図244に示した実施形態における遊技盤30との相違点は、遊技領域PAの右側領域に、高確移行入賞口34eが設けられている点である。高確移行入賞口34eの入球口には、可動片34fが設けられている。可動片34fは、遊技球が高確移行入賞口34eに入球不可能な閉鎖状態から、遊技球が高確移行入賞口34eに入球可能な開放状態に遷移することが可能であり、低確高サポ状態H5以外の遊技状態では閉鎖状態となっており、低確高サポ状態H5においては所定時間毎(本変形例では1.0秒毎)に閉鎖状態と開放状態とを交互に繰り返す。そして、高頻度サポートモードが次回大当たり当選まで継続する低確高サポ状態H5において、高確移行入賞口34eに遊技球が入球した場合には、抽選モードが低確率モードから高確率モードに移行し、高頻度サポートモード及び高確率モードの両方が次回大当たり当選まで継続する遊技状態となる。
以上説明したように、本変形例によれば、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合に、抽選モードが低確率モードである低確高サポ状態H5に移行するが、当該低確高サポ状態H5において高確移行入賞口34eに遊技球を入球させることができれば、判定モードが再び第2判定モードに移行することになる。ここで、低確高サポ状態H5において時短付与に当選し、かつ、高確移行入賞口34eに遊技球を入球させることができれば、高頻度サポートモード及び高確率モードの両方が次回の大当たり当選まで継続する遊技状態となる。この遊技状態は、遊技者にとって非常に有利な状態である。したがって、本変形例によれば、低確高サポ状態H5において高確移行入賞口34eに遊技球を入球させ、さらに有利な遊技状態に移行させるという新たなゲーム性を遊技者に提供することができる。
《6-8-19》変形例19:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態において背景画像として高確高サポ状態用の背景画像を表示し、低確低サポ状態において背景画像として低確低サポ状態用の背景画像を表示する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態において大当たりに当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(大当たり告知演出)を実行する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態に移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達したことによって移行した低確低サポ状態において、特2残保留消化中の態様において当たり抽選に大当たり当選した場合に、高い確率(例えば100%の確率)で確変大当たりに振り分けられることによって当該高い確率で高確高サポ状態へ再度移行する構成とし、一方、低確低サポ状態における左打ち中の態様において当たり抽選に大当たり当選した場合に、上記高い確率よりも低い確率で確変大当たりに振り分けられることによって当該低い確率で高確高サポ状態へ再度移行する構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、低確低サポ状態に移行した後、特2保留による当たり抽選が低確低サポ状態において終了するまでに大当たりに当選した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出(大当たり告知演出)を実行する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、V入賞領域に遊技球を通過させることが可能な状況において、遊技球をV入賞領域に通過させることを遊技者に促す演出を実行する構成を採用してもよい。そして、V入賞領域に遊技球を通過させることが可能な状況において、遊技球がV入賞領域を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出を実行する構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである高確高サポ状態において記憶(保留)された特別情報であって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく特別情報についての当たり抽選が終了するまでに確変大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、高確高サポ状態へ再度移行することが保証された開閉実行モードに移行させ、当該開閉実行モード終了後の抽選モードを高確率モードに決定する構成とし、一方、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が、確変大当たりに当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態へ再度移行する確率が確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低い低確低サポ状態に移行させる構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、高確高サポ状態において大当たりに当選した場合に、高確率モードフラグがOFFとなる大当たり遊技状態に移行させ、当該大当たり遊技状態において遊技球が入球可能となるV確入賞口を備え、当該V確入賞口に遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として、大当たり遊技状態終了後の抽選モードを高確率モードに移行させる構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、低確率モードであり、かつ低頻度サポートモードである低確低サポ状態において、通常大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、サポートモードを所定期間、例えば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間や当たり抽選において次回大当たりに当選するまでの期間、高頻度サポートモードに維持する遊技状態であって、低確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させる構成とし、低確低サポ状態において、通常大当たりに当選せずに確変大当たりに当選するといった第2所定条件が成立した場合に、高確高サポ状態に移行させる構成とし、高確高サポ状態において、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の際に通常大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確高サポ状態または低確低サポ状態に移行させる構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、低確低サポ状態において、普通電動役物が開放状態に遷移する場合に、第2始動口に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出を実行する構成を採用してもよい。なお、上述した、「高確高サポ状態へ再度移行する確率が確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低い低確低サポ状態」の意味するところは、低確低サポ状態から高確高サポ状態に移行する確率(低確低サポ状態において当たり抽選に当選した場合に確変大当たりに振り分けられる確率、確変割合、例えば確変突入率50%など)が、終了後に確実に(通常の遊技の流れに沿って遊技球を発射していれば(例えば右打ちをしていれば)100%の確率で)高確高サポ状態に移行することが保証された確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低いことを意味し、上記確率は当たり抽選における当選確率の高低を意味するものではない。また、低確低サポ状態において特2保留個数が4個となった場合に、特2保留個数が4個になったことに対応した4個の保留アイコン画像を図柄表示装置(液晶表示装置)に表示させる構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各
入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《6-8-20》変形例20:
上記第6実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第6実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第6実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第6実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第6実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《7》第7実施形態:
《7-1》遊技機の構造:
図292は、本発明の第7実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図293は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている所定遊技状態としての供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図294は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35a,35b、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図293)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の下方に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
2つのスルーゲート35a,35bの各々は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。各スルーゲート35a,35bは、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35aまたはスルーゲート35bを通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。2つのスルーゲート35a,35bのうちの一方のスルーゲート35aは図柄表示装置41の左側に設けられており、他方のスルーゲート35bは図柄表示装置41の右側に設けられている。各スルーゲート35a,35bは、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に位置するため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35a,35bに遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。例えば、大当たり遊技中に第1始動口33に遊技球が入球した場合、第1保留表示部37cの表示態様が変わる。第1保留表示部37cは、所定示唆情報表示手段としても機能する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。なお、図柄表示装置41の表示面に対して、先に説明したメイン表示部45の表示面は前面側(遊技者に向かう側)に位置している。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図295は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図295(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図295(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~9を示す図柄が変動表示される。数字の1~9を示す各図柄は、色によって3種類に分類される。数字の1~3を示す各図柄は緑色であり、数字の4~6を示す各図柄は赤色であり、数字の7~9を示す各図柄は金色である。なお、変動表示される図柄として、数字の1~9を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図295(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図295(a)に示した数字1~9の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図295(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図295(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。第1始動口保留用領域Ds1、第2始動口保留用領域Ds2、および保留消化領域Dmの動作の詳細については、後ほど詳述する。
《7-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図296は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図293)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図297は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図295(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度が高くなるリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高くなるリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35aまたはスルーゲート35bに遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図298は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図298(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図298(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図298(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図298(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図298を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図299は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図299(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図299(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図299(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図299(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図300は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図300(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図300(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定され、電役長開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として2、3の2個の値が設定され、外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として4~465の462個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役短開放に当選することとなり、1/233の確率で電役長開放に当選することとなる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役短開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.6秒である。低頻度サポートモード時に電役長開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
図300(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図300(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役中開放に当選することとなる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役中開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役中開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。また、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)によって、サポートモードが低頻度サポートモードである場合には、電動役物34aの開放時間が長短2種類のうちのいずれかを取り得るように設定されている。電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)によって、サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、電動役物34aの開放時間が電役短開放よりも長く、かつ電役長開放よりも短い時間である電役中開放となるように設定されている。なお、電役短開放に当選した場合、電役中開放に当選した場合、電役長開放に当選した場合の各開放時間は、上記の例に限る必要はなく、他の時間としてもよい。
《7-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図301は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図296)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1~P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《7-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《7-4-1》保留表示:
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第1始動口保留用領域Ds1と、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第2始動口保留用領域Ds2と、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2の間に位置する保留消化領域Dmとが表示される。
図302は、第1始動口保留用領域Ds1と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンが左右方向に並んで表示される。本実施形態では、保留表示アイコンは円形であり、図302(a)に示した例では、第1番目の保留(以下、特1保留1とも呼ぶ)と第2番目の保留(以下、特1保留2とも呼ぶ)とにそれぞれ対応した第1保留表示アイコンH1と第2保留表示アイコンH2が示されている。第1始動口保留用領域Ds1において、最も右側の位置に第1保留表示アイコンH1は表示され、右側から左側に向かって2番目の位置に第2保留表示アイコンH2は表示される。すなわち、第1始動口保留用領域Ds1において、第1始動口33に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンは、右側から左側に向かって1個ずつ増大するように表示される。
保留消化領域Dmは、上側が開口した容器の形状であり、図302(a)に示した例では、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンH0が配置されている。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンが配置された状態となる。この変動表示は、保留消化領域Dmの内部に配置された保留表示アイコンH0に対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンH0が配置されていることを観察することによって、保留表示アイコンH0に対応した保留が消化されていることを知ることができる。
図302(a)に示した状態において、変動表示が終了して停止表示されると、その後、保留消化領域Dmの内部に配置された保留表示アイコンH0は消える。続いて、図302(b)に示すように、第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1が、保留消化領域Dmの内部に移動する。この際に、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2は、最も右側の位置に移動(シフト)する。なお、図302(b)に示した例では、右側から左側に向かって3番目、4番目に位置する保留表示アイコンは存在しないが、仮に存在した場合には、3番目に位置する保留表示アイコンは2番目の位置に移動(シフト)し、4番目に位置する保留表示アイコンは3番目の位置に移動(シフト)する。
図302(b)に示した移動の結果、図302(c)の状態となる。すなわち、保留消化領域Dmの内部に第1保留表示アイコンH1が配置され、第1始動口保留用領域Ds1の最も右側の位置に第2保留表示アイコンH2が表示された状態となる。このとき、第1保留表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示が実行される。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、第1始動口保留用領域Ds1に表示された各保留表示アイコンは、左側から右側に向かってシフトし、最終的に最も右側の位置から保留消化領域Dmの内部に移動する。そして、当該保留表示アイコンに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第1始動口保留用領域Ds1に表示されている各保留表示アイコンにおいて、右側から左側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
図303は、第2始動口保留用領域Ds2と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンHが左右方向に並んで表示される。第2始動口保留用領域Ds2の変化の態様は、図302に示した第1始動口保留用領域Ds1の変化の態様と大まかには同一であり、動作の方向が第1始動口保留用領域Ds1の場合と比較して逆方向となっている。すなわち、第2始動口34に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンHは、左側から右側に向かって1個ずつ増大するように表示される。遊技回が実行される毎に、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンHは右側から左側に1個ずつ移動し、最終的に保留消化領域Dmの内部に移動して、当該保留表示アイコンHに対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行される(消化される)ことになる。このようにして、第2始動口保留用領域Ds2に表示されている各保留表示アイコンにおいて、左側から右側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
なお、第2始動口保留用領域Ds2に保留表示アイコンHが存在する場合には、第1始動口保留用領域Ds1に存在する保留表示アイコンに優先して、第2始動口保留用領域Ds2に存在する保留表示アイコンHに対応した特2保留が消化される。
第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2に表示された保留表示アイコンは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。さらに、保留表示アイコンは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。保留消化領域Dmは、先に説明したように台形であったが、これに換えて、三角形、四角形、円形等の他の形状の画像としてもよい。また、保留消化領域Dmは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2から保留消化領域Dmに移動した保留表示アイコンは、保留消化領域Dmの内部に配置される構成であったが、これに換えて、保留消化領域Dmに入って消えるような表示態様としてもよい。
《7-4-2》前兆予告演出:
近年のパチンコ機は、各保留表示アイコンに対応した保留情報(すなわち、RAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶された保留情報)に対する遊技者の期待感を高めるために、各保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を当たり抽選の対象となるよりも前に確認し、確認した結果をもとに遊技者に期待感を与える演出、いわゆる先読み演出を行っている。本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出の一つとして、各保留表示アイコンに対応した保留情報の中に、当たり抽選において大当たり当選する可能性が高い保留情報が存在する場合に、当該大当たり当選する可能性が高い保留情報より前に記憶された保留情報についての変動の停止表示の際に、特殊な演出である前兆予告演出を実行する。前兆予告演出について、次に詳述する。
サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時に、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報が特1保留として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに順に記憶されるが、ここでは、特1保留が最大個数(上限数)である4個、溜まった場合を考える。
図304は、通常時において特1保留の中に大当たりが含まれる場合を示す説明図である。図示するように、通常時に、特1保留1から特1保留4までの4個の特1保留が貯えられたものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。なお、変動パターンの種別の判定は、保留情報に含まれる変動種別カウンタCSの値に基づいて変動時間を求め、当該変動時間に基づいて行なわれる。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、4個の特1保留の内の最後に記憶された特1保留4において、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、この大当たり当選すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして保留連続演出処理を実行する。保留連続演出処理によれば、特1保留4よりも前のタイミングで記憶された各特1保留を消化する際に前兆予告演出が実行される。具体的には、特1保留1~特1保留3に対応した各遊技回を跨いで、1または複数回(ここでは3回)の前兆予告演出が実行される。
図305~図307、および図309に、特1保留1を消化してから特1保留4を消化するまでの一連の演出を示した。図305は、特1保留1についての変動表示と前兆予告演出(1回目)を示す説明図である。図305(a)に示すように、音声発光制御装置90において、最初に、特1保留1についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留1に対応した表示アイコンH1が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留1についての変動表示の後に、図305(b)に示すように、特1保留1についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。本実施形態では、例えば、[3・4・1]をチャンス目とした。なお、[3・4・1]は一例であり、他の組合せをチャンス目としてもよい。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図305(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出としては、表示面41aのメイン表示領域MAを含む広い範囲に泡BLが表示されるとともに、泡音を示す音声がスピーカー46から発せられる。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留1についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(1回目)に該当する。
遊技者は、特1保留1の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在するかもしれないと期待する。
図306は、特1保留2についての変動表示と前兆予告演出(2回目)を示す説明図である。図305に示した演出の実行後に、図306(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留2についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留2に対応した表示アイコンH2が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH2に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留2についての変動表示の後に、図306(b)に示すように、特1保留2についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。チャンス目は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に[3・4・1]である。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図306(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に、泡音とともに泡BLが表示される演出である。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留2についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(2回目)に該当する。すなわち、この例示によれば、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたことに続いて、特1保留2についての変動停止時にも前兆予告演出(2回目)が実行される。
遊技者は、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたことに続いて、特1保留2の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在する可能性が高まったといっそう期待する。
図307は、特1保留3についての変動表示と前兆予告演出(3回目)を示す説明図である。図306に示した演出の実行後に、図307(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留3に対応した表示アイコンH3が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH3に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留3についての変動表示の後に、図307(b)に示すように、特1保留3についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。チャンス目は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に[3・4・1]である。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図307(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に、泡音とともに泡BLが表示される演出である。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留3についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(3回目)に該当する。すなわち、この例示によれば、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたこと、および特1保留2についての変動停止時に前兆予告演出(2回目)が実行されたことに続いて、特1保留3についての変動停止時にも前兆予告演出(3回目)が実行される。前兆予告演出が連続して発生すると、当たり抽選において大当たり当選する期待度が高くなる。なお、期待度とは、大当たり当選する確率の高さを意味する。
図308は、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示す説明図である。図示するように、前兆予告演出の出現回数が1回目および2回目においては、特1保留内の保留情報によって実行する演出(すなわち、実行予定演出)としてノーマルリーチ以上のリーチ演出が設定されている。前兆予告演出の出現回数が3回目においては、特1保留内の保留情報によって実行する演出(実行予定演出)としてスーパーリーチ以上のリーチ演出が設定されている。これに対して、前兆予告演出の出現回数が4回目となると、特1保留内の保留情報によって実行する演出(実行予定演出)としてスペシャルリーチからの大当たり当選確定が設定されている。
遊技者は、特1保留2についての変動停止時に前兆予告演出(2回目)が実行されたことに続いて、特1保留3の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在することを、いっそう期待する。特に、前兆予告演出が3回連続していることから、スーパーリーチ以上のリーチ演出(すなわち、スーパーリーチまたはスペシャルリーチ)が実行されることが確定されることから、遊技者は当たり抽選において大当たり当選する可能性がさらに高まったといっそう期待する。
図309は、特1保留4についての変動表示、リーチ演出、停止表示を示す説明図である。図307に示した演出の実行後に、図309(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留4に対応した表示アイコンH4が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH4に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留4についての変動表示の後に、図309(b)に示すように、図柄列Z1および図柄列Z3が停止表示され、図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることによってリーチ演出が実行される。ここでのリーチ演出は、スーパーリーチであることを示す演出となる。
音声発光制御装置90において、上記リーチ演出の後に、図309(c)に示すように、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であることを告知する図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、大当たり当選に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
図310は、上述した特1保留1~特1保留4についての一連の演出を時間軸に表すタイムチャートである。図示するように、特1保留1についての遊技回U1では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図305(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図305(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図305(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U1が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留1についての遊技回U1に続く特1保留2についての遊技回U2では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図306(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図306(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図306(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U2が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。
特1保留2についての遊技回U2に続く特1保留3についての遊技回U3では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図307(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図307(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図307(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U3が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、前兆予告演出(3回目)が構成される。
特1保留3についての遊技回U3に続く特1保留4についての遊技回U4では、最初に、変動表示D11が実行される。変動表示D11は、図309(a)に示したものである。続いて、スーパーリーチ演出D12が実行される。スーパーリーチ演出D12は、図309(b)に示したものである。続いて、大当たり当選に対応した停止表示D13が実行される。停止表示D13は、図309(c)に示したものである。停止表示D13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U4が終了する。
図305~図307、図309、図310を用いて説明してきた前兆予告演出の実行態様は、前述したように、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合のものである。本実施形態のパチンコ機10では、上記の前兆予告演出の実行態様以外にも、特1保留1~特1保留4のうちのいずれがトリガとなったかと、トリガとなった特1保留についての、実行されるリーチ演出の内容や大当たり当選の有無によって、様々な態様によって前兆予告演出が実行される構成とした。具体的には、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがスーパーリーチが発生する場合に、特1保留1~特1保留3についての遊技回U1~遊技回U3のそれぞれで前兆予告演出が実行されうる構成とした。トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3の両方、または特1保留3についての遊技回U3のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留3であり、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留1についての遊技回U1と特1保留2についての遊技回U2の両方、または特1保留2についての遊技回U2のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留2であり、特1保留2についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留1についての遊技回U1で前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留3であり、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留1についての遊技回U1と特1保留2についての遊技回U2の両方、または特1保留2についての遊技回U2のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。要は、記憶された特1保留の中に、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高い演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留が存在する場合に、当該特1保留より前に記憶された特1保留についての遊技回のうちの、トリガとなった特1保留に対して連なる、連続する複数の遊技回または一の遊技回において前兆予告演出を出現させればよく、その出現回数は、図308を用いて説明した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反しないものであれば、いずれの数とすることもできる。
本実施形態のパチンコ機10では、音声発光制御装置90において実行される特1保留連続演出設定処理によって、前兆予告演出の実行態様を決定している。具体的には、特1保留連続演出設定処理によれば、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球する毎に主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信し、当該保留コマンドから、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高いリーチ演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留であると判定された場合に、当該リーチ演出の内容と、当該特1保留の前に存在する特1保留情報の数とを、図308に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブルに付き合わせることで、当該特1保留の前に存在する特1保留情報のいずれで前兆予告演出を実行するかを決定する。例えば、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合のように、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3とで前兆予告演出を実行させる場合と、特1保留3についての遊技回U3で前兆予告演出を実行させる場合との2通りが採用可能な場合は、例えば抽選によって2通りのうちのいずれを採用するか、又はいずれも採用しないかを決定する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、前述したように、複数の前兆予告演出を出現させる場合に、トリガとなった特1保留に対して連なり、かつ複数の前兆予告演出は連続する構成としたが、これに対して変形例として、複数の前兆予告演出を実行する場合に、前兆予告演出は必ずしも連続する必要はなく、途中、前兆予告演出のない遊技回がある構成としても良い。
本実施形態のパチンコ機10において、図310に例示するように、特1保留1~特1保留4についての遊技回U1~U4の演出が途切れなく連続するのは、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶される特2保留が存在しない場合に限られる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、特2保留が特1保留に優先して変動されることから、特1保留の変動中(上記例では、特1保留1の変動が開始されてから特1保留4の変動が開始される直前までの間)に、電動役物開放抽選に当選し、電動役物34aが開放し、第2始動口34に遊技球が入球した場合、当該入球によって取得された特2保留についての変動が特1保留についての変動に優先して実行され、遊技回U1~U4の保留連続演出が途切れてしまうことになる。
遊技回U1~U4の演出が途切れた場合の処理として、特2保留についての変動が終了した後に、未実行の(以下、「残りの」とも呼ぶ)特1保留についての保留連続演出を取り止める構成が考えられるが、この構成では、保留連続演出が途絶えたことへの違和感を遊技者に対して付与してしまうことになり、遊技の興趣を損ねてしまう問題が発生した。この問題を解決するために、本実施形態のパチンコ機10は、以下の構成を備える保留連続演出を実行する。
図311は、本実施形態のパチンコ機10で採用された保留連続演出の基本概念を示す説明図である。図311において、図310と同一の処理内容の部分については同一の符号を付している。ここでは、特1保留2の遊技回U2の途中で(時刻t1)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において当選し、電動役物34aが開放し、第2始動口34に遊技球が入球した場合を想定している。本実施形態のパチンコ機10では、特1保留2の遊技回U2が終了した後に(時刻t2)、特2保留演出処理によって、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて記憶された特2保留についての1または複数の遊技回VZを実行する。具体的には、音声発光制御装置90によって実行される特2保留演出処理によれば、特2保留についての保留コマンドを主制御装置60から受信した場合に、特1保留2の遊技回U2が終了した後に(時刻t2)、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて記憶された特2保留についての1または複数の遊技回VZを実行する。
続いて、特2保留についての遊技回が終了した後に(時刻t3)、保留連続演出処理によって、特1保留2の遊技回U2が優先して実行されたことによって未実行となった残りの特1保留についての遊技回を実行する。すなわち、特1保留2の遊技回U2の途中で、第2始動口34に遊技球が入球して特2保留が貯まった場合に、当該特2保留についての遊技回VZを、残りの特1保留についての遊技回U3、U4に優先して実行し、特2保留についての遊技回VZの終了後に、残りの特1保留についての遊技回U3、U4を実行する構成とした。但し、特2保留についての遊技回VZにおいて表示する演出に従来とは相違する特徴がある。
本実施形態のパチンコ機10では、特2保留についての遊技回VZの演出に含まれる所定演出として、下記の(i)~(iii)の演出を用意している。
(i)特1連続演出継続用チャンス目演出
(ii)特1連続演出継続用図柄同色演出
(iii)特2専用演出
所定演出として、上記(i)~(iii)のうちのいずれを用いるかは、発明者による次の知見によって定めた。
特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放である場合には、電動役物34aの開放時間は0.6秒と極めて短いことから、第2始動口34に入球する遊技球は1個であり、多くても2個である。このため、特2保留についての遊技回VZは、1回の遊技回または2回の遊技回となる。この場合、遊技者は、特2保留についての遊技回VZが実行されている際にも、直前に実行された特1保留の遊技回(図311の例では遊技回U2)を鮮明に覚えていることになる。そこで、発明者は、直前に実行された特1保留の遊技回において実行された前兆予告演出(チャンス目出現+泡の出現演出)を、できる限りそのまま使うことで、演出の連続性を保ちたいと考えた。この直前に実行された特1保留の遊技回において実行された前兆予告演出のチャンス目出現が上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。
《7-4-3》特1連続演出継続用チャンス目演出:
特1連続演出継続用チャンス目演出について、次に説明する。ここでは、ケース1として説明する。
図312は、ケース1における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース1では、通常時において、特1保留1と特1保留2とが貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留2において、当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このノーマルリーチが発生すると判定される特1保留2についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして保留連続演出処理を実行する。
図313は、ケース1における、保留連続演出処理(以下、特1保留連続演出処理と呼ぶ)によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U11が実行される。特1保留1についての遊技回U11は、図310によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U11では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図305(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図305(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図305(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U11が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
この特1保留1についての遊技回U11の途中で(時刻t11)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U11の終了後に(時刻t12)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V11が実行開始される。特2保留1についての遊技回V11の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V11を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、後述する第2判定を行う。そして、第2判定の判定結果が肯定である場合に、特2保留1についての遊技回V11において、上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる。本実施形態のパチンコ機10では、特1連続演出継続用チャンス目演出は、直前に実行された特1保留について遊技回(ケース1の場合、遊技回U11)において実行された前兆予告演出のチャンス目出現の演出(画像)と同一のものとした。
すなわち、特1保留1についての遊技回U11に続いて実行される特2保留1についての遊技回V11では、最初に、特2保留1についての変動表示α11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、遊技回U11において実行された停止表示A12と同一のものであり、同一の符号を付した。停止表示A12は、図305(b)に示したものである。すなわち、図305(b)に示した画像が特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、遊技回U11において実行された停止表示と同一のものであり、同一の符号を付した。泡の出現演出A13は、図305(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特2保留1についての遊技回V11が終了する。遊技者から見たとき、停止表示A12よって出現した特1連続演出継続用チャンス目演出と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(2回目)が出現したと認識される。
続いて、特2保留1についての遊技回V11の終了後に(時刻t13)、特1保留連続演出処理によって、特1保留2についての遊技回U12が実行開始される。遊技回U12では、最初に、変動表示E11が実行される。続いて、ノーマルリーチ演出E12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示E13が実行される。停止表示E13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U12が終了する。特1保留2についての遊技回U12の内容については、特1保留1についての遊技回U11の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。
まとめると、特1保留2における当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチ発生となるケース1では、最初に、特1保留1についての遊技回U11が実行され、当該遊技回U11において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。特1保留1についての遊技回U1の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V11が遊技回U11に続いて実行され、当該遊技回V11において、特1連続演出継続用チャンス目演出であるチャンス目と泡BLとが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。そして、特2保留1についての遊技回V11に続いて、特1保留2についての遊技回U12が実行され、当該遊技回U12において、ノーマルリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。すなわち、前兆予告演出が2回続いて、最終的にノーマルリーチの外れとなる、この保留連続演出によるトリガとなった特1保留2までの演出の流れは、図308に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものではない(整合する)。
上述したように、保留連続演出による、トリガとなった特1保留2までの演出の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものでないのは、特1保留1についての遊技回U1の途中で特2保留1についての遊技回V11が追加されることによって前兆予告演出が1回、増えたとしても、上記関係に違反しないケースに限り、上記特2保留1についての遊技回V11で前兆予告演出を出現させるように構成したためである。具体的には、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、図308に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に整合するか否かを第2判定として判定し、第2判定において肯定された場合に限り、上記特2保留1についての遊技回V11で前兆予告演出を出現させるように構成したためである。第2判定は、特1保留の有する保留情報、具体的には、特1保留1~特1保留4のうちのいずれがトリガとなったかと、トリガとなった特1保留についての実行予定演出とによって判定できる。例えば、このケース1のように、トリガとなった特1保留(特1保留4)についての実行予定演出がノーマルリーチであり、トリガとなった特1保留(特1保留4)の前に実行される遊技回で前兆予告演出が1回実行されている場合には、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留に基づく遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出としたとしても、図308に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反しない(整合する)ことから、第2判定の判定結果は肯定となる。一方、トリガとなった特1保留(特1保留4)についての実行予定演出がノーマルリーチであり、トリガとなった特1保留(特1保留4)の前に実行される遊技回で前兆予告演出が2回実行されている場合に、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とすると、トリガとなった特1保留においてノーマルリーチ演出を行う前に3回の前兆予告演出が実行されることになり、図308に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反することになり、第2判定の判定結果は否定となる。
以上、説明してきたように、ケース1の場合に、前兆予告演出が2回続いて、最終的にノーマルリーチで外れとなる演出となることから、図308に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反せず、遊技者に対して何ら違和感を付与するようなことがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、興趣向上を図ることができる。
なお、上記ケース1では、電役短開放に当選した際に、第2始動口34に1個の遊技球が入球するものとしたが、第2始動口34に2個の遊技球が入球する場合にも、特2保留1および特2保留2についての各遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる構成としてもよい。この場合にも、特1保留の有する保留情報に基づく第2判定において肯定判定されることで、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させることが可能となる。
《7-4-4》特1連続演出継続用図柄同色演出:
上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出について、次に説明する。ここでは、ケース2として説明する。
図314は、ケース2における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース2では、通常時において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図315は、ケース2における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U21が実行される。特1保留1についての遊技回U21は、図310によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U21では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図305(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図305(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図305(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U21が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U21に続いて特1保留2についての遊技回U22が実行される。特1保留2についての遊技回U22は、図310によって説明した特1保留2についての遊技回U2と同一である。特1保留2についての遊技回U22では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図306(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図306(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図306(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U22が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。この特1保留2についての遊技回U22の途中で(時刻t21)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留2についての遊技回U22の終了後に(時刻t22)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V21が実行開始される。特2保留1についての遊技回V21の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V21を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、先に説明した第2判定を行う。そして、第2判定の判定結果が否定である場合に、特2保留1についての遊技回V21において、上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。すなわち、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であり、かつ、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留(ケース2では、特1保留4が該当)についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、図308に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反する場合に、特2保留1についての遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。
具体的には、特1保留2についての遊技回U22に続いて実行される特2保留1についての遊技回V21では、最初に、特2保留1についての変動表示β11が実行される。続いて、図柄同色の停止表示β12が実行される。図柄同色とは、図柄表示装置41の表示面41aにおいて有効ラインL1上に停止した状態で形成される3つの図柄が異なる数字であるが、3つの図柄の色が同一の色となる状態を言う。具体的には、数字の1,2,3を示す図柄が緑色であることから、数字の1,2,3を示す図柄の組合せが図柄同色となる。また、数字の4,5,6を示す図柄が赤色であることから、数字の4,5,6を示す図柄の組合せについても図柄同色となりうる。数字の7,8,9を示す図柄が金色であることから、数字の7,8,9を示す図柄の組合せについても図柄同色となりうる。そして、図柄同色の色と実行予定演出とが予め対応づけられている。
図316は、図柄同色の色と実行予定演出との関係を示す説明図である。図示するように、緑色に対し実行予定演出としてノーマルリーチ以上のリーチ演出が設定されており、赤色に対し実行予定演出としてスーパーリーチ以上のリーチ演出が設定されており、金色に対し実行予定演出としてスペシャルリーチからの大当たり当選確定が設定されている。こうした構成の図柄同色の画像が、特1連続演出継続用図柄同色演出に該当する。
図315に示すように、特2保留演出処理によれば、停止表示β12を実行するに際し、直前に実行された特1保留についての遊技回(ケース2の場合、特1保留2についての遊技回U21)において実行された前兆予告演出が何回目の出現回数にあたるかを特定し、特定した出現回数に対応づけられた実行予定演出と同一の実行予定演出となる図柄同色の色を、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブル(図308)と図柄同色の色と実行予定演出との関係を示すテーブル(図316)とを参照することによって特定し、その特定した図柄同色の色でもって特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。具体的には、直前に実行された特1保留について遊技回(ケース2の場合、特1保留2についての遊技回U21)における前兆予告演出は2回目であることから、図308に示したテーブルから、直前に実行された特1保留について遊技回における前兆予告演出による実行予定演出はノーマルリーチであることが特定され、図316に示したテーブルから、特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、ノーマルリーチに対応した緑色であることが特定される。この緑色でもって特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。これにより、特1連続演出継続用図柄同色演出が表示された場合の期待度が、直前に実行された特1保留2についての遊技回U22において前兆予告演出が出現した場合の期待度とが同一となる。
図317は、特2保留1についての遊技回V21において実行される一連の演出を示す説明図である。保留消化領域Dmに位置する保留表示アイコンH11は、特2保留1に対応したものである。図317(a)は変動表示β11の際に表示面41aに表示される演出であり、図317(b)は停止表示β12の際に表示面41aに表示される演出である。図317(b)に示すように、停止表示β12の際に、緑色の図柄同色となった特1連続演出継続用図柄同色演出が実行される。具体的には、有効ラインL1上に停止した状態で形成される3つの図柄が、数字の1を示す図柄と数字の2を示す図柄と数字の3を示す図柄の組合せ、例えば「312」となる。
図315に戻り、上記停止表示β12の終了と共に、特2保留1についての遊技回V21が終了する。
特2保留1についての遊技回V21の終了後に(時刻t23)、特1保留連続演出処理によって、特1保留3についての遊技回U23が実行される。特1保留3についての遊技回U23は、図310によって説明した特1保留3についての遊技回U3と同一である。特1保留3についての遊技回U23では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図307(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図307(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図307(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U23が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、前兆予告演出(3回目)が構成される。
特1保留3についての遊技回U23の終了後に(時刻t24)、特1保留連続演出処理によって、特1保留4についての遊技回U24が実行される。特1保留4についての遊技回U24は、図310によって説明した特1保留4についての遊技回U4と同一である。特1保留4についての遊技回U24では、最初に、変動表示F11が実行される。続いて、スーパーリーチ演出F12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示F13が実行される。停止表示F13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U24が終了する。特1保留4についての遊技回U24の内容については、特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。
まとめると、特1保留4における当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチ発生となるケース2では、最初に、特1保留1についての遊技回U21が実行され、当該遊技回U21において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。次いで、特1保留2についての遊技回U22が実行され、当該遊技回U22において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V21が遊技回U21に続いて実行され、当該遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出である停止表示β12が実行される。特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、緑色であり、この緑色に対応づけられた実行予定演出(図316を参照)と、特2保留1についての遊技回V21の以前に実行されたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた実行予定演出(図308を参照)とが一致するように構成されている。特2保留1についての遊技回V21の終了後に、特1保留3についての遊技回U23が実行され、当該遊技回U23において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(3回目)が実行される。次いで、特1保留4についての遊技回U24が実行され、当該遊技回U24において、スーパーリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。
以上、説明してきたように、ケース2の場合に、チャンス目を含む前兆予告演出が2回続いて、その後に、緑色の図柄同色の演出が実行され、その後、チャンス目を含む前兆予告演出が1回(合計3回)続いて、最終的にスーパーリーチで外れとなる演出が実行されることになる。遊技者は一連の演出を見たときに、チャンス目を含む前兆予告演出が2回出現したことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを認識し、図柄同色の色が緑色となったことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを再度確認し、続いて、チャンス目を含む前兆予告演出が3回目となったことで、実行予定演出がスーパーリーチ以上であることを認識し、最終的にスーパーリーチで外れとなったことを知る。この結果、遊技者は、何ら違和感を受けることがなく、予告演出に対する信頼度が向上する。次に、比較例1を説明し、比較例1に対する本実施形態のパチンコ機10の優れた点を説明する。
図318は、比較例1を示すタイムチャートである。比較例1は、本実施形態のパチンコ機10におけるケース2の場合(図315を参照)と比較して、次の点が相違する。本実施形態のパチンコ機10におけるケース2では、特1保留2についての遊技回U22の実行中に第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて実行された特2保留1についての遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出を実行する構成としたが、これに対して、比較例1では、特1保留2についての遊技回U22の実行中に第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて実行された特2保留1についての遊技回V21Xにおいて、特1連続演出継続用チャンス目演出を実行する構成とした。
すなわち、特1保留2についての遊技回U22に続いて実行される特2保留1についての遊技回V21Xでは、最初に、特2保留1についての変動表示γ11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、遊技回U22において実行された停止表示B12と同一のものであり、同一の符号を付した。停止表示B12が特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、遊技回U22において実行された演出と同一のものであり、同一の符号を付した。遊技者から見たとき、停止表示B12よって出現した特1連続演出継続用チャンス目演出と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(3回目)が出現したと認識される。その後、特2保留1についての遊技回V21Xの終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23で、前兆予告演出(4回目)が出現したと認識される。特2保留1についての遊技回V21Xの終了後に実行される特1保留4ついての遊技回U24は、ケース2の場合(図315を参照)の遊技回U24と同一である。この比較例1によれば、特2保留1についての遊技回V21Xを実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を実行するだけでよく(第2判定は不要)、第1判定の判定結果が電役短開放である場合に、特2保留1についての遊技回V21Xにおいて、一律に特1連続演出継続用チャンス目演出を実行させればよく、制御が容易となる。
しかしながら、比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した後に、スーパーリーチで外れる演出が実行されることになる。この一連の演出は、図308に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものであり、この関係を憶えている遊技者に対して違和感を付与することになる。より具体的には、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したことを認識した熟練の遊技者は、「このパチンコ機10でチャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した場合にはスペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選するので、この遊技回U24では、スペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選することになるはずだ」と大いに期待し、遊技回U24の結果を心待ちすることになる。しかしながら、この比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したにもかかわらず、遊技回U24においてスペシャルリーチ演出ではなくスーパーリーチ演出が実行され、さらに、抽選結果は外れとなってしまう。したがって、遊技者は、期待を裏切られてしまい、「このパチンコ機10の演出は信用することができない」といった感情を抱いてしまうことになる。この結果、比較例1によれば、予告演出に対する信頼度が低下することになる。
一方、本実施形態のパチンコ機10によれば、先に説明したように、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
なお、ケース2では、電役短開放に当選した際に、第2始動口34に1個の遊技球が入球するものとしたが、第2始動口34に2個の遊技球が入球する場合にも、特2保留1および特2保留2についての各遊技回において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる構成としてもよい。なお、特2保留2についての遊技回における特1連続演出継続用図柄同色演出は、特2保留1についての遊技回における特1連続演出継続用図柄同色演出と同一である。この場合にも、第2判定の判定結果が否定となることで、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させることが可能となる。なお、この変形例において、特2保留1および特2保留2についての遊技回のうちのいずれか一方で、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる構成としてもよい。
また、本実施形態のパチンコ機10におけるケース2によれば、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としたが、これに対して変形例として、特2保留1についての遊技回V21においては特1連続演出継続用チャンス目演出を表示し、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留についての遊技回U23において実行予定だった特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成としても良い。この場合の特1連続演出継続用図柄同色演出の色は、特1保留についての遊技回U23の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応づけられた色とする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、図柄同色の色を赤色とする。この変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
上記変形例をさらに変形したものとして、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させ、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留についての遊技回U23において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。この場合の特1連続演出継続用図柄同色演出の色は、特2保留1についての遊技回V21の開始前に実行された特1保留についての遊技回において出現させたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた色とする。特1連続演出継続用図柄同色演出は、出現回数によって実行予定演出が変化するものでないことから、複数回続けて特1連続演出継続用図柄同色演出を表示することを許容できる。
上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出、上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出共に、特1保留連続演出を継続するための演出と言える。特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出を実行する条件の一つが、第1判定の判定結果が電役短開放であることに鑑みると、特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出が実行される期間が短期間(特2の保留個数が少ない)であるため、特1連続演出継続用チャンス目演出および特1連続演出継続用図柄同色演出は、特1保留連続演出を継続するための演出と言える。
《7-4-5》特2専用演出:
上記(iii)の特2専用演出について、次に説明する。ここでは、ケース3として説明する。
図319は、ケース3における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース3では、通常時において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図320は、ケース3における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U31が実行される。特1保留1についての遊技回U31は、図310によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U31では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図305(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図305(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図305(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U31が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U31に続いて特1保留2についての遊技回U32が実行される。特1保留2についての遊技回U32は、図310によって説明した特1保留2についての遊技回U2と同一である。特1保留2についての遊技回U32では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図306(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図306(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図306(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U32が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。
この特1保留2についての遊技回U32の途中で(時刻t31)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に、電動役物34aは長時間(5秒間)開放する。その長時間、開放している間に、第2始動口34に5個以上の遊技球が入球したとする。先に説明したように、特2保留の最大個数(上限数)は4個であることから、電動役物34aの5秒間の開放の間に最大、5個の特2保留が貯えられる。4個でないのは、最初に入球した遊技球の変動が開始している間に、5個目の特2保留が貯えられる可能性があるためである。これによって、特2保留に基づく遊技回として、予め定められた特2保留の上限数以上(ここでは、5個としたが、6個、7個等となることもありうる)の遊技回が実行可能となる。本実施形態のパチンコ機10によれば、上記電動役物34aが長時間(5秒間)開放している間に、第2始動口34に遊技球をできるだけ多く入球させることを遊技者に対して促すために、特別な演出を実行している。本実施形態では、この演出をチャージ演出と呼ぶことにする。
図321は、チャージ演出の内容を表す説明図である。ここで、電動役物開放抽選において電役長開放に当選したタイミングは、遊技回U32における変動表示B11が実行されているときであるものとする。図示するように、この変動表示B11に重なって、チャージ演出が表示される。本実施形態では、チャージ演出として、女性キャラクターWMが登場し、女性キャラクターWMが「チャージ中だよ」と叫ぶ演出を行う。チャージ演出は、電動役物34aが閉状態となるまで実行される。
なお、このチャージ演出は、あくまでも一例であり、女性キャラクターWMに換えて、男性キャラクター、動物キャラクター等の他のキャラクターが登場する構成としても良いし、キャラクターに換えて、特定の背景や、ステージ、シーン等が表示される構成としても良い。
図320に戻る。電動役物34aが長時間開放している間に、第2始動口34に5個の遊技球が入球したとする。5個の遊技球に対応した特2保留を、以下、特2保留1、特2保留2、特2保留3、特2保留4、特2保留4+と呼ぶものとする。特1保留2についての遊技回U32の終了後に(時刻t32)、特2保留1~特2保留4+についての遊技回V31~遊技回V35が順に実行される。特2保留1についての遊技回V31では、変動表示δ11が行なわれ、その後に停止表示δ12が行われる。同様にその他の遊技回V32~V35(図示は、遊技回V35だけ)でも、変動表示δ11が行なわれ、その後に停止表示δ12が行われる。遊技回V31~遊技回V35の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V31を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかを判定する前述した第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役長開放であると判定された場合に、特2保留1~特2保留4+についての各遊技回V31~遊技回V35において、上記(iii)の特2専用演出を実行する。
図322は、特2保留1についての遊技回V31において実行される一連の演出を示す説明図である。特2保留1についての遊技回V31では、図322(a)に示すように、最初に、特2保留1についての変動表示δ11が実行される。具体的には、特2保留1に対応した表示アイコンH21が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH21に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。メイン表示領域MAと第2始動口保留用領域Ds2との間には、特2専用演出用表示領域SAが設けられている。この特2専用演出用表示領域SAに、特2専用演出の画像が表示される。特2専用演出用表示領域SAは、メイン表示領域MAに表示される図柄の視認を妨げない位置となっている。
本実施形態のパチンコ機10では、直前に実行された特1保留についての遊技回(ケース3の場合、特1保留2についての遊技回U32)において実行された前兆予告演出の画像の全部もしくは一部をキャプチャ(保存)し、得られたキャプチャ画像(静止画)の縮小画像を特2専用演出として、特2専用演出用表示領域SAに表示させる。具体的には、チャンス目([3・4・1]の並び)が発生し泡が出現しているキャプチャ画像の縮小画像を特2専用演出用表示領域SAに表示させる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、特2保留1についての変動表示δ11において、貝の画像SHが表示される。特2保留についての遊技回V31~V35は、電動役物34aが長時間(5秒間)開放する電役長開放に電動役物開放抽選において当選し、サポートモードが低頻度サポートモードであるにもかかわらず、特2保留を4個もしくは5個、容易に貯めることができた結果、実行されるものである。このことは、意外性が高く、遊技者にとっては喜ばしいことである。このため、本実施形態のパチンコ機10では、各遊技回V31~V35において、サポートモードが低頻度サポートモードである状態で実行される電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に専用の特別演出を行ない、特別演出によって、遊技者の興趣向上を図る構成とした。貝の画像SHの表示が、この特別演出に相当する。特2保留1についての変動表示δ11において、貝の画像SHは、2枚の貝殻が閉じた状態となっている。貝の画像SHは、メイン表示領域MAと第1始動口保留用領域Ds1との間に設けられている。
変動表示δ11の後に、特2保留1についての停止表示δ12が実行される。具体的には、図322(b)に示すように、特2保留1についての当たり抽選の結果に対応した図柄の組み合わせ(図示の例では、外れである例えば137)が表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。この停止表示δ12の際にも、メイン表示領域MAと第2始動口保留用領域Ds2との間に、特2専用演出用表示領域SAが設けられており、この特2専用演出用表示領域SAに、変動表示δ11の場合と同一の特2専用演出の画像が表示されている。
特2保留1についての停止表示δ12において、変動表示δ11の場合から引き続き、貝の画像SHが表示される。停止表示δ12では、貝の画像SHは、2枚の貝殻が少し開いた状態となる。特2保留についての遊技回V31~V35において停止表示が実行される毎に、2枚の貝殻が少しずつ大きく開く。
その他の遊技回V32~V35(図示は遊技回V35だけ)でも、同様に、変動表示δ11と停止表示δ12が行われるが、各変動表示δ11および各停止表示δ12においても、同様に、特2専用演出用表示領域SAが設けられ、当該特2専用演出用表示領域SAに、図322に示したものと同一の特2専用演出の画像が表示されるとともに、貝の画像SHが表示される。特2保留に基づく当たり抽選において大当たり当選した場合には、その大当たり当選に対応した遊技回の停止表示の際には、貝の画像SHは、2枚の貝殻が完全に開き、2枚の貝殻の間から例えば真珠が出現した状態となる。これによって、大当たり当選したことを演出する。
なお、特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SHは、あくまでも一例であり、人物や、他の生物、特定の背景、ステージ、シーン等の他の画像に換えても良い。
全ての特2保留(ケース3の場合は特2保留1~特2保留4+)についての遊技回が終了した後に(時刻t33)、残りの特1保留(ケース3の場合は特1保留3と特1保留4)についての遊技回が再開される。特1保留3についての遊技回U33は、図310によって説明した特1保留3についての遊技回U3と同一である。特1保留3についての遊技回U33では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図307(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図307(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図307(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U33が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、チャンス目を含む前兆予告演出(3回目)が構成される。
なお、変形例として、特2保留についての最後の遊技回V35と、当該遊技回V35の終了後に連続して実行される特1保留の遊技回との間に、上記キャプチャ画像をキャプチャしたそのままのサイズ(全画面のサイズ)で表示する画面を挿入する構成としてもよい。この場合、最後の遊技回V35に表示された特2専用演出用表示領域SA内の縮小されたキャプチャ画像がズームアップして上記の全画面のサイズのキャプチャ画像に移るように演出することで、特2保留の遊技回から保留連続演出を行なう特1保留の遊技回に、視覚的にスムーズな移行を行うことができる。
特1保留3についての遊技回U33に続いて実行される特1保留4についての遊技回U34では、最初に、変動表示G11が実行される。続いて、スーパーリーチ演出G12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示G13が実行される。停止表示G13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U34が終了する。特1保留3についての遊技回U33の内容、および特1保留4についての遊技回U34の内容については、特1保留2についての遊技回U32の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。なお、必ずしも同一の内容である必要はなく、特1保留3、特1保留4についての遊技回U33、U34の実行タイミングにおいて、各遊技回U33、U34における演出パターンを再設定して、遊技回の内容が変わる構成としてもよい。
ケース3の場合で、特2保留についての各遊技回V31~V35において特2専用演出を実行しない構成を考えてみる。この構成を比較例2とすると、この比較例2では、次の問題があった。
特2保留に基づいて実行される遊技回は最大、5回あり、5回の遊技回に費やす時間は、通常、長い時間(例えば、数分)となる。特に本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHを用いた専用の演出を行っており、遊技回の時間はより長いものとなっている。このために、比較例2では、特1保留の保留連続演出が特2保留についての遊技回の実行のために途切れた場合に、それまでに実行されていた特1保留の遊技回で前兆予告演出が出現していたことを、遊技者によっては、すっかり忘れてしまうようなことがあった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35において、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回で出現した前兆予告演出の全部もしくは一部についてのキャプチャ画像が特2専用演出として表示され続けることから、遊技者に対して、前兆予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35の全てにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としたが、これに対して変形例として、特2保留についての各遊技回V31~V35のうちの最後の遊技回(ケース3では遊技回V35)だけにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としても良い。さらに、特2保留についての各遊技回V31~V35においてキャプチャ画像の表示を行わずに、特2保留についての各遊技回V31~V35の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回(ケース3では遊技回U33)において上記キャプチャ画像を表示させる構成としても良い。これらの変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特1保留の保留連続演出が実行されている通常時における電動役物開放抽選において電役長開放に当選して特2保留の上限数以上の回数の特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留で保留連続演出が行われていたことを思い起こさせる特2専用演出として、前兆予告演出の全部もしくは一部をキャプチャしたキャプチャ画像の縮小画像を表示する構成としたが、これに換えて、前記キャプチャ画像を縮小せずにそのままのサイズで表示する構成としても良い。あるいは、前記キャプチャ画像の主要な部分の輪郭線画像(例えば、泡の輪郭線を示す画像)をそのままのサイズもしくは縮小して表示する構成としても良い。あるいは、前記キャプチャ画像の濃度を低下させて、そのままのサイズもしくは縮小して表示する構成等としても良い。さらに、キャプチャ画像に換えて、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回における状況を示唆する情報(例えば、文字で表現された情報、アイコンで表現された情報)を表示する構成としてもよい。これらの変形例によっても、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留に基づく遊技回で保留連続演出が行われていたことを遊技者に対して思い起こさせることができる。
また、上記特2専用演出として、前兆予告演出の全部もしくは一部をキャプチャしたキャプチャ画像の少なくとも一部を変化させた画像をそのままのサイズもしくは縮小して表示する構成としても良い。例えば、縮小して表示する場合、画像が目立ち難くなるため、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施しても良い。
本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHは、メイン表示領域MAと第1始動口保留用領域Ds1との間に設けられている。これに対して、変形例として、貝の画像SHを図322に示したものより大きくして、メイン表示領域MAに表示される図柄と重複する構成としてもよい。また、この大きくなった貝の画像が、キャプチャ画像が表示される特2専用演出用表示領域SAと重複する構成としてもよい。
《7-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図323は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSv0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSv0102に進む。
ステップSv0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0103に進む。
ステップSv0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図327)において、その値を更新する。
ステップSv0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSv0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSv0104を実行した後、ステップSv0105に進む。
ステップSv0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSv0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSv0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図323:Sv0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図324は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSv0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSv0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sv0201:YES)、ステップSv0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSv0203に進む。
ステップSv0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSv0204に進む。
ステップSv0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSv0209に進む。
ステップSv0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sv0201:NO)、ステップSv0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSv0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sv0205:YES)、ステップSv0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSv0207に進む。一方、ステップSv0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sv0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSv0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSv0208に進む。
ステップSv0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSv0209に進む。
ステップSv0209では、上述したステップSv0204又はステップSv0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSv0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sv0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSv0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sv0209:YES)、ステップSv0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSv0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSv0212に進む。
ステップSv0212では、ステップSv0103(図323)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSv0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSv0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSv0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSv0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSv0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSv0212を実行した後、ステップSv0213に進む。
ステップSv0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSv0213を実行した後、ステップSv0214に進む。
ステップSv0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図327:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSv0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図324:Sv0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図325は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSv0301では、始動口用の入球処理(図324)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSv0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSv0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sv0302:YES)、ステップSv0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図298(a))を参照する。その後、ステップSv0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSv0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sv0302:NO)、ステップSv0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図298(b))を参照する。その後、ステップSv0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSv0305では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sv0305:YES)、ステップSv0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSv0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSv0307を実行した後、ステップSv0308に進む。
ステップSv0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSv0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sv0308:YES)、ステップSv0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSv0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sv0308:NO)、ステップSv0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、ステップSv0315に進む。
ステップSv0305において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sv0305:NO)、ステップSv0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSv0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSv0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSv0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sv0313:YES)、ステップSv0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSv0315に進む。一方、ステップSv0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sv0313:NO)、ステップSv0315に進む。
ステップSv0315では、始動口用の入球処理(図324)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSv0316に進み、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSv0316を実行した後、ステップSv0317に進む。
ステップSv0317では、ステップSv0316によって取得した変動時間情報から変動パターンを特定し、特定した変動パターンの種別を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。ステップSv0317を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図323:Sv0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図326は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSv0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSv0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sv0401:YES)、ステップSv0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSv0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sv0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSv0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sv0402:YES)、ステップSv0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSv0404に進む。
ステップSv0404では、ステップSv0103(図323)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSv0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sv0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図327は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSv0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSv0502に進む。
ステップSv0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSv0503に進む。
ステップSv0503では、ステップSv0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSv0503を実行した後、ステップSv0504に進む。
ステップSv0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0505に進む。
ステップSv0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSv0506に進む。ステップSv0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSv0506を実行した後、ステップSv0507に進む。
ステップSv0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSv0508に進む。
ステップSv0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSv0509に進む。
ステップSv0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSv0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSv0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sv0509:NO)、ステップSv0510及びステップSv0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSv0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSv0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSv0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sv0509:YES)、ステップSv0503に戻り、ステップSv0503からステップSv0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSv0503からステップSv0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図327:Sv0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図328は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSv0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSv0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sv0601:YES)、ステップSv0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSv0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sv0601:NO)、ステップSv0602に進む。
ステップSv0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSv0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sv0602:NO)、ステップSv0603に進む。
ステップSv0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSv0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSv0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sv0602:YES)、ステップSv0604に進む。
ステップSv0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSv0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図328:Sv0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図329は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSv0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSv0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sv0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSv0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sv0701:YES)、ステップSv0702に進む。
ステップSv0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSv0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSv0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSv0703を実行した後、ステップSv0704に進む。
ステップSv0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSv0704を実行した後、ステップSv0705に進む。
ステップSv0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSv0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSv0705を実行した後、ステップSv0706に進む。
ステップSv0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSv0705およびステップSv0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図327)におけるステップSv0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSv0706を実行した後、ステップSv0707に進む。
ステップSv0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSv0707を実行した後、ステップSv0708に進む。
ステップSv0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSv0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図329:Sv0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図330は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSv0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図297)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図297)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSv0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSv0801:YES)、ステップSv0802~ステップSv0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSv0801:NO)、ステップSv0808~ステップSv0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSv0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSv0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSv0804に進む。ステップSv0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSv0805に進む。
ステップSv0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSv0805を実行した後、ステップSv0806に進む。
ステップSv0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSv0807へ進む。
ステップSv0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSv0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図327)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sv0801:NO)、ステップSv0808に進む。
ステップSv0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSv0809に進む。ステップSv0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSv0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSv0811に進む。
ステップSv0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSv0811を実行した後、ステップSv0812に進む。
ステップSv0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSv0813に進む。
ステップSv0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSv0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図327)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図329:Sv0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図331は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSv0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sv0901:YES)、ステップSv0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図298(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0904に進む。
一方、ステップSv0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sv0901:NO)、ステップSv0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図298(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0904に進む。
ステップSv0904では、ステップSv0902又はステップSv0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSv0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sv0904:YES)、ステップSv0905に進む。
ステップSv0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSv0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sv0905:NO)、ステップSv0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図299(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSv0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sv0905:YES)、ステップSv0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図299(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSv0906又はステップSv0907の処理を実行した後、ステップSv0908に進む。
ステップSv0908では、ステップSv0906又はステップSv0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSv0908を実行した後、ステップSv0909に進む。
ステップSv0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図296)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSv0906又はステップSv0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSv0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSv0904において、ステップSv0902又はステップSv0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sv0904:NO)、ステップSv0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図296)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0911に進む。
ステップSv0911において、ステップSv0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sv0911:YES)、ステップSv0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSv0912を実行した後、ステップSv0913に進む。
一方、ステップSv0911において、ステップSv0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sv0911:NO)、ステップSv0912を実行することなく、ステップSv0913に進む。
ステップSv0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSv0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図329:Sv0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図332は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSv1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSv1002に進む。
ステップSv1002では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSv1002を実行した後、ステップSv1003に進む。
ステップSv1003では、ステップSv1002で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSv1001で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSv1003を実行した後、ステップSv1004に進む。
ステップSv1004では、ステップSv1003で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図328:Sv0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図333は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSv1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSv1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図332)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSv1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sv1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSv1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sv1101:YES)、ステップSv1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSv1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSv1103を実行した後、ステップSv1104に進む。
ステップSv1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSv1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sv1104:NO)、ステップSv1105に進む。
ステップSv1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sv1105:YES)、ステップSv1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSv1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sv1106:YES)、ステップSv1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSv1107を実行した後、ステップSv1108に進む。一方、ステップSv1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sv1106:NO)、ステップSv1107を実行することなく、ステップSv1108に進む。
ステップSv1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sv1108:NO)、ステップSv1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSv1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSv1109:NO)には、ステップSv1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSv1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSv1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sv1108:YES)、または、ステップSv1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSv1109:YES)には、ステップSv1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSv1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sv1105:NO)に、ステップSv106~ステップSv1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSv1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sv1104:YES)、ステップSv1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSv1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図327:Sv0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図334は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSv1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSv1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1201:NO)、ステップSv1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSv1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1202:NO)、ステップSv1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSv1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1203:NO)、ステップSv1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSv1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sv1204:YES)、ステップSv1205に進む。一方、ステップSv1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sv1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSv1206に進む。ステップSv1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSv1207に進む。
ステップSv1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSv1207を実行した後、前述したステップSv1208に進む。
ステップSv1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSv1208を実行した後、ステップSv1209に進む。
ステップSv1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図327)におけるステップSv0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSv1209を実行した後、ステップSv1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1203:YES)、ステップSv1211に進む。
ステップSv1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sv1211:YES)、ステップSv1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSv1213に進む。
ステップSv1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSv1213を実行した後、ステップSv1214に進む。
ステップSv1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSv1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図327:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1202:YES)、ステップSv1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSv1216を実行した後、ステップSv1217に進む。
ステップSv1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSv1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sv1217:YES)、ステップSv1218に進む。一方、ステップSv1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sv1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSv1219に進む。
ステップSv1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSv1219を実行した後、ステップSv1220に進む。
ステップSv1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSv1220を実行した後、ステップSv1221に進む。
ステップSv1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図327)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSv1221を実行した後、ステップSv1222に進む。
ステップSv1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1201:YES)、ステップSv1223に進む。
ステップSv1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sv1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sv1223:YES)、ステップSv1224に進む。
ステップSv1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSv1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSv1225を実行した後、ステップSv1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSv1226を実行した後、ステップSv1227に進む。
ステップSv1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSv1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sv1227:YES)、ステップSv1228に進む。
ステップSv1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図327)におけるステップSv1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSv1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sv1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSv1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sv1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図334:Sv1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図335は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSv1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSv1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sv1301:NO)、ステップSv1302に進む。
ステップSv1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSv1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sv1302:YES)、ステップSv1303に進む。
ステップSv1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSv1304に進む。
ステップSv1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図327:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sv1302:NO)、ステップSv1303およびステップSv1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sv1301:YES)、ステップSv1305に進む。
ステップSv1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSv1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sv1305:YES)、ステップSv1306に進む。
ステップSv1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSv1307に進む。
ステップSv1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図327:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sv1305:NO)、ステップSv1306およびステップSv1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図334:Sv1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図336は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSv1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sv1401:YES)、ステップSv1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSv1402を実行した後、ステップSv1403に進む。
ステップSv1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSv1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSv1405に進む。
ステップSv1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSv1406に進む。
ステップSv1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSv1411に進む。
一方、ステップSv1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sv1401:NO)、ステップSv1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSv1408に進む。
ステップSv1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSv1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSv1410に進む。
ステップSv1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSv1411に進む。
ステップSv1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図327:Sv0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図337は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSv1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSv1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sv1501:NO)、ステップSv1502に進む。
ステップSv1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSv1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sv1502:NO)、ステップSv1503に進む。
ステップSv1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSv1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1503:YES)、ステップSv1504に進む。
ステップSv1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSv1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sv1504:YES)、ステップSv1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSv1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sv1504:NO)、ステップSv1506に進む。
ステップSv1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSv1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sv1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sv1506:YES)、ステップSv1507に進む。
ステップSv1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSv1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSv1507において開閉実行モードではなく(Sv1507:NO)、且つ、ステップSv1508において高頻度サポートモードである場合には(Sv1508:YES)、ステップSv1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSv1510に進む。
ステップSv1510では、ステップSv1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSv1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sv1510:YES)、ステップSv1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSv1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sv1510:NO)、ステップSv1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sv1507:YES)、又は、ステップSv1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sv1508:NO)、ステップSv1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSv1513に進む。
ステップSv1513では、ステップSv1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSv1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sv1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sv1513:YES)、ステップSv1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sv1502:YES)、ステップSv1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1515:YES)、ステップSv1516に進む。
ステップSv1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSv1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sv1501:YES)、ステップSv1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図337:Sv1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図338は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSv1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sv1601:YES)、ステップSv1602に進む。
ステップSv1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSv1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1602:YES)、ステップSv1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSv1603を実行した後、ステップSv1604に進む。
ステップSv1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSv1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSv1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1605:YES)、ステップSv1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSv1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sv1601:NO)、ステップSv1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sv1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSv1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sv1607:YES)、ステップSv1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSv1609に進む。
ステップSv1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sv1609:NO)、ステップSv1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSv1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sv1610:YES)、ステップSv1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSv1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sv1609:YES)、又は、ステップSv1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sv1610:NO)、ステップSv1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《7-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図339は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSv1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSv1701を実行した後、ステップSv1702に進む。
ステップSv1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSv1701で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSv1702を実行した後、ステップSv1703に進む。
ステップSv1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSv1703を実行した後、ステップSv1704に進む。
ステップSv1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSv1704を実行した後、ステップSv1705に進む。
ステップSv1705では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSv1705を実行した後、ステップSv1706に進む。
ステップSv1706では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSv1706を実行した後、ステップSv1707に進む。
ステップSv1707では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSv1707を実行した後、ステップSv1708に進む。
ステップSv1708では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSv1708を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図339:Sv1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図340は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSv1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSv1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sv1801:YES)、ステップSv1802に進む。
ステップSv1802では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSv1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sv1802:YES)、ステップSv1803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSv1803を実行した後、ステップSv1804に進む。
ステップSv1804では、特1保留連続演出設定処理を実行する。特1保留連続演出設定処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、前兆予告演出の実行態様を決定している。具体的には、特1保留連続演出設定処理によれば、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球する毎に主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信し、当該保留コマンドから、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高いリーチ演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留であると判定された場合に、当該リーチ演出の内容と、当該特1保留の前に存在する特1保留情報の数とを、図308に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブルに付き合わせることで、当該特1保留の前に存在する特1保留情報のいずれで前兆予告演出を実行するかを決定する。例えば、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合のように、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3とで前兆予告演出を実行させる場合と、特1保留3についての遊技回U3で前兆予告演出を実行させる場合との2通りが採用可能な場合は、例えば抽選によって2通りのうちのいずれを採用するか、又はいずれも採用しないかを決定する。ステップSv1804を実行した後、ステップSv1806に進む。
ステップSv1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sv1802:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSv1805に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSv1805を実行した後、ステップSv1806に進む。
ステップSv1803及びステップSv1805の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSv1806では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSv1805を実行した後、ステップSv1807に進む。
ステップSv1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sv1801:NO)、ステップSv1802~ステップSv1806を実行することなく、ステップSv1807に進む。
ステップSv1807では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSv1803において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSv1805において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSv1807を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図339:Sv1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図341は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSv1901では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSv1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sv1901:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSv1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sv1901:YES)、ステップSv1902に進む。
ステップSv1902では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSv1903に進む。
ステップSv1903では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSv1903を実行した後、ステップSv1904に進む。
ステップSv1904では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図295参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSv1905では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSv1904において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSv1906に進む。
ステップSv1906では、特1保留連続演出処理を実行する。特1保留連続演出処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、先に説明したように、前兆予告演出の実行態様を決定すると共に、チャンス目を出現する演出、泡を出現する演出、チャージ演出等を設定するための処理を実行する。ステップSv1906を実行した後、ステップSv1907に進む。ステップSv1907では、特2保留演出処理を実行する。特2保留演出処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、先に説明した第1判定および第2判定を行なうと共に、図柄同色を出現する演出、貝の画像SHを出現する演出等を設定するための処理を実行する。ステップSv1907を実行した後、ステップSv1908に進む。
ステップSv1908では、今回の遊技回においてステップSv1903で設定された演出パターン、ステップSv1904で設定された停止図柄、ステップSv1905で設定された変動パターンの情報、ステップSv1906およびステップSv1907で得られた各種演出の情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSv1909に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSv1909を実行した後、ステップSv1910に進む。
ステップSv1910では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSv1910を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図341:Sv1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図342は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSv2001では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSv2002に進む。
ステップSv2002では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSv2002では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図341)のステップSv1902で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSv2002を実行した後、ステップSv2003に進む。
ステップSv2003では、Sv2002で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図341)のステップSv1902で把握した変動時間と、ステップSv2001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSv2003を実行した後、ステップSv2004に進む。
ステップSv2004では、ステップSv2003によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSv2004を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図341:Sv1910)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図343は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSv2101では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSv2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sv2101:YES)、ステップSv2102に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSv2104に進む。
一方、ステップSv2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sv2101:NO)、ステップSv2103に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSv2104に進む。
ステップSv2104では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図344は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSv2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSv2202に進む。
ステップSv2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図345は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSv2301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図346は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSv2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図345)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sv2401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSv2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sv2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSv2403に進む。
ステップSv2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sv2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSv2404に進む。
ステップSv2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sv2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSv2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《7-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時において、特1保留についての予告演出として、特1保留についての所定回数の遊技回に連続してチャンス目の演出画像が表示される。この通常時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行され、電役短開放に当選した場合に、短い時間だけ電動役物34aが開放することになる。その結果、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、特2保留の上限数(4個)以下である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行されることになり、当該遊技回においても、チャンス目の演出画像が表示される。更に、特定回数のチャンス目の演出画像が実行される遊技回の終了後に連続して実行される、特1保留についての遊技回において、チャンス目の演出画像が表示される。このために、通常状態において、特1保留の中に当たり抽選において大当たり当選する期待度の高い演出を行なう予定の保留情報が存在する場合に、チャンス目の演出画像を表示することで、遊技者に対して、特1保留の中に大当たり当選する期待度の高い上述した保留情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。また、上述したように、予告演出の途中で、特2保留の上限数(4個)以下である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、チャンス目の演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、特2保留を消化することが可能となっている。
一方で、特2保留が存在する場合に、当該特2保留においてチャンス目の演出画像が必ず表示される構成とした場合に、チャンス目の演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反し、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、特1保留についての遊技回において第2判定の判定結果が否定となる場合に、チャンス目の演出画像が図柄同色の演出画像に切り替えられることから、第2判定の判定結果が否定となる場合、チャンス目の演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、特1保留2における当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチとなるケース1(図312、図313を参照)では、最初に、特1保留1についての遊技回U11が実行され、当該遊技回U11において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。遊技回U11の途中で、電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、特1保留1についての遊技回U11の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V11が遊技回U11に続いて実行され、当該遊技回V11において、特1連続演出継続用チャンス目演出と泡BLが出現する演出が実行される。これら演出は、2回目の前兆予告演出となる。ケース1の場合、前兆予告演出の途中で特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回おいても、チャンス目の演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、特2保留を消化することができる。
特1保留4における当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチ発生となるケース2(図314、図315を参照)では、最初に、特1保留1についての遊技回U21が実行され、当該遊技回U21において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。次いで、特1保留2についての遊技回U22が実行され、当該遊技回U22において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V21が遊技回U21に続いて実行され、当該遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出である停止表示β12が実行される。特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、緑色であり、この緑色に対応づけられた実行予定演出(図316を参照)と、特2保留1についての遊技回V21の以前に実行されたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた実行予定演出(図308を参照)とが一致するように構成されている。特2保留1についての遊技回V21の終了後に、特1保留3についての遊技回U23が実行され、当該遊技回U23において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(3回目)が実行される。次いで、特1保留4についての遊技回U24が実行され、当該遊技回U24において、スーパーリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。
ケース2の場合に、チャンス目を含む前兆予告演出が2回続いて、その後に、緑色の図柄同色の演出が実行され、その後、チャンス目を含む前兆予告演出が1回(合計3回)続いて、最終的にスーパーリーチで外れとなる演出が実行されることになる。遊技者は一連の演出を見たときに、チャンス目を含む前兆予告演出が2回出現したことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを認識し、図柄同色の色が緑色となったことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを再度確認し、続いて、チャンス目を含む前兆予告演出が3回目となったことで、実行予定演出がスーパーリーチ以上であることを認識し、最終的にスーパーリーチで外れとなったことを知る。この結果、遊技者は、何ら違和感を受けることがなく、予告演出に対する信頼度が向上する。
これに対して、図318に示した比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した後に、スーパーリーチで外れる演出が実行されることになる。この一連の演出は、図308に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものであり、この関係を憶えている遊技者に対して違和感を付与することになる。より具体的には、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したことを認識した熟練の遊技者は、「このパチンコ機10でチャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した場合にはスペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選するので、この遊技回U24では、スペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選することになるはずだ」と大いに期待し、遊技回U24の結果を心待ちすることになる。しかしながら、この比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したにもかかわらず、遊技回U24においてスペシャルリーチ演出ではなくスーパーリーチ演出が実行され、さらに、抽選結果は外れとなってしまう。したがって、遊技者は、期待を裏切られてしまい、「このパチンコ機10の演出は信用することができない」といった感情を抱いてしまうことになる。この結果、比較例1によれば、予告演出に対する信頼度が低下することになる。
一方、本実施形態のパチンコ機10によれば、先に説明したように、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
本実施形態のパチンコ機10におけるケース2によれば、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としたが、これに対して変形例として、特2保留1についての遊技回V21においては、特1連続演出継続用チャンス目演出、特1連続演出継続用図柄同色演出のいずれも表示せずに、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。この変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、特1保留についての所定回数の遊技回において、前兆予告演出に含まれる泡の演出画像が表示される。このために、特1保留の中に当たり抽選において大当たり当選する期待度の高い演出を行なう予定の保留情報が存在する場合に、泡の演出画像報によって、遊技者に対して、特1保留の中に大当たり当選する期待度の高い上述した保留情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。また、本実施形態のパチンコ機10によれば、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常状態において特2保留の上限数(4個)以上である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に貝の画像SHが表示される。このために、特2保留についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の特2保留についての遊技回で貝の画像SHを表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、特2保留についての遊技回は長い時間となることから、特2保留についての遊技回が終了したときには、特2保留についての遊技回が開始される前に実行された特1保留についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、特2保留についての遊技回で貝の画像SHが表示されることで、特1保留についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定遊技画像を表示して特2保留についての遊技回を実行する場合に、特1保留についての所定回数の遊技回において出現させた泡の演出画像を含むキャプチャ画像が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、通常状態において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生となるケース3(図319、図320を参照)において、特1保留2についての遊技回U32の途中で(時刻t31)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に、電動役物34aは長時間(5秒間)開放したとする。本実施形態のパチンコ機10では、特2保留についての遊技回V31~V35の直前に実行された特1保留2についての遊技回U32において実行された前兆予告演出の画像の全部もしくは一部をキャプチャ(保存)し、得られたキャプチャ画像(静止画)の縮小画像を特2専用演出として、特2専用演出用表示領域SAに表示させる。また、特2保留についての遊技回V31~V35においては、貝の画像SHが表示され、特2保留についての遊技回V31~V35が進むに連れて、2枚の貝殻が貝殻が少しずつ大きく開く。
ここで、ケース3の場合で、特2保留についての各遊技回V31~V35において特2専用演出を実行しない構成を考えてみる。この構成を比較例2とすると、この比較例2では、次の問題があった。 特2保留に基づいて実行される遊技回は最大、5回あり、5回の遊技回に費やす時間は、通常、長い時間(例えば、数分)となる。特に本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHを用いた専用の演出を行っており、遊技回の時間はより長いものとなっている。このために、比較例2では、特1保留の保留連続演出が特2保留についての遊技回の実行のために途切れた場合に、それまでに実行されていた特1保留の遊技回で前兆予告演出が出現していたことを、遊技者によっては、すっかり忘れてしまうようなことがあった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35において、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回で出現した前兆予告演出の全部もしくは一部についてのキャプチャ画像が特2専用演出として表示され続けることから、遊技者に対して、前兆予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35の全てにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としたが、これに対して変形例として、特2保留についての各遊技回V31~V35のうちの最後の遊技回(ケース3では遊技回V35)だけにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としても良い。さらに、特2保留についての各遊技回V31~V35においてキャプチャ画像の表示を行わずに、特2保留についての各遊技回V31~V35の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回(ケース3では遊技回U33)において上記キャプチャ画像を表示させる構成としても良い。これらの変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特1保留の保留連続演出が実行されている通常時における電動役物開放抽選において電役長開放に当選して特2保留の上限数以上の回数の特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《7-8》第7実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《7-8-1》変形例1:
上記第7実施形態の変形例として、図柄表示装置41の表示面41aにおける表示を、複数のレイヤー構造によって行う構成としてもよい。具体的には、i)背景を表示するための背景レイヤーと、ii)背景レイヤーの上側(前面側)に配置され、図柄の組合せを表示するためのメイン表示領域MAや、第1始動口保留用領域Ds1、保留消化領域Dm、第2始動口保留用領域Ds2(図292参照)を表示するための図柄レイヤーと、iii)図柄レイヤーの上側(前面側)に配置され、泡BLを出現させる演出や、特2専用演出、チャージ演出(女性キャラクターWM)、貝の画像SH等を表示するための上部レイヤーと、を少なくとも有するレイヤー構造によって行なってもよい。この構成によれば、レイヤー毎に独立して、描画を制御することができることから、制御の簡易化を図ることができる。
《7-8-2》変形例2:
上記第7実施形態およびその変形例では、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する際に、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留についての遊技回において実行された前兆予告演出が何回目の出現回数にあたるかを特定し、特定した出現回数に対応づけられたリーチ演出などの大当たり当選の期待度(以下、単に「前兆予告演出による期待度」と呼ぶ)と等しい期待度が対応づけられた図柄同色の色でもって、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成とした。これに対して変形例として、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する際に、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留についての遊技回において実行された前兆予告演出の期待度よりも高い期待度が対応づけられた図柄同色の色(以下、高い期待度の色と呼ぶ)を出現させたとしても、当該図柄同色の色に対応する実行予定演出が、トリガとなった特1保留における実行予定演出を上回らない限り、上記高い期待度の色でもって、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としてもよい。具体的には、図311のケースにおいて、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留について遊技回における前兆予告演出は2回目であることから、その期待度はノーマルリーチであるため、ノーマルリーチよりも高い期待度、例えばスーパーリーチに対応した赤色である特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。すなわち、赤色の図柄である数字の4,5,6を示す図柄の組合せを表示する構成としても良い。この構成によれば、トリガとなった特1保留4における実行予定演出はスーパーリーチであることから、特2保留1の遊技回V21で赤色の図柄同色が出現しても遊技者に対して違和感を与えることがなく、また、特1保留3の遊技回U23で3回目の前兆予告演出が出現しても遊技者に対して違和感を与えることがない。
《7-8-3》変形例3:
上記第7実施形態およびその変形例では、トリガとなった特1保留についての実行予定演出が大当たり当選の期待度が十分に高い、例えばスペシャルリーチである場合には、特1連続演出継続用図柄同色演出とは別の、スペシャルリーチ専用の絵図(例えば、特定のステージ)を用意して、当該絵図を特2保留についての遊技回に表示する構成としてもよい。さらに、他の変形例として、特2保留についての遊技回において、予告演出の実行を行なわない(すなわち、無しの演出を行う)構成とし、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回での特1保留連続演出の実行を取り止める構成としてもよい。
《7-8-4》変形例4:
上記第7実施形態およびその変形例では、前兆予告演出の一部として泡を表示する構成としていたが、泡に換えて、花びら、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の他の絵柄を表示する構成としてもよい。さらに浮遊する絵柄に換えて、移動しない絵柄や、特定の背景、ステージ、シーン等が表示される構成としても良い。さらに、上記実施形態のパチンコ機10では、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡BLが出現する演出を、前兆予告演出としたが、これに換えて、図柄の組合せはチャンス目とならずに、図柄の停止表示中に泡BLが出現するだけの演出を、前兆予告演出としてもよい。この構成においても、泡BLは、前述したように、他の絵柄や、特定の背景、ステージ、シーンに換えることができる。
《7-8-5》変形例5:
上記第7実施形態およびその変形例では、出現回数によって実行予定演出が定まる前兆予告演出としてチャンス目が出現する構成とした。これに対して、変形例として、図柄の組み合わせはチャンス目とならずに、特定のキャラクター(実在または架空の人物や動物等をかたどったシンボル)が出現する構成としてもよい。特定のキャラクーの出現回数によって実行予定演出が定まることになる。また、上記第7実施形態およびその変形例では、実行予定演出が出現回数に関係なく定まる予告演出として図柄同色が出現する構成とした。これに対して、変形例として、図柄の組み合わせは図柄同色となる組み合わせとならずに、特定の背景ゾーンが出現する演出を実行する構成としてもよい。特定の背景ゾーンの色(あるいは色調)によって実行予定演出が定まることになる。また、実行予定演出が出現回数に関係なく定まる予告演出として、特定のキャラクターを出現する構成としてもよい。
《7-8-6》変形例6:
上記第7実施形態およびその変形例では、通常時において実行される所定回数の特1保留についての遊技回と、特1保留についての遊技回の途中で優先的に実行される特2保留についての遊技回と、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回とのそれぞれで、出現回数によって実行予定演出が定まる演出画像を表示させることが可能であるが、出現回数によって実行予定演出が定まる演出画像は必ずしも同一の画像でなくても良く、完全には一致しないが同種の画像に換えても良い。例えば、同じ属性で特定できるキャラクター画像、例えば、魚介類のキャラクター画像、女性のキャラクター画像、特定の仲間のキャラクター画像を、出現回数によって実行予定演出が定まる特定のキャラクター画像としても良い。
《7-8-7》変形例7:
上記第7実施形態およびその変形例では、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時に、保留連続演出処理によってチャンス目の特定演出画像を表示する構成とした。これに対して、変形例として、通常時であれば特定演出画像がいつでも出るようにしても良いし、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードであり、かつ、特定の条件が満たされた時(以下、特定の通常時と呼ぶ)に限り特定演出画像を表示するようにしてもよい。上記特定の条件としては、下記のi)~v)等を採用することができる。
i)特定演出後:特定のリーチ演出等が実行された後、等。
ii)特定遊技状態後:当たり抽選において大当たり当選した後、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態が終了した後、または、サポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態が終了した後、等。
iii)特定時間経過後:特定のタイミングから特定時間経過した後。
iv)特定回数の遊技回経過後:特定のタイミングから特定回数の遊技回が経過した後。
v)特定の抽選に当選後:特定の抽選の抽選結果が当選となった後。
本変形例によれば、第7実施形態のパチンコ機10と同様に、保留連続演出による一連の演出について、遊技者に対して何ら違和感を与えることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《7-8-8》変形例8:
上記第7実施形態およびその変形例では、特2保留1についての遊技回V11を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行っているが、この第1判定を電動役物開放抽選の抽選結果に基づいて行なうのではなく、特2保留の個数に基づいて判定するようにしても良い。具体的には、特2保留の個数が2個以下である場合には、電動役物開放抽選の抽選結果は電役短開放であるとみなして、特2保留についての遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出を表示し、特2保留の個数が2個を上回る場合には、電動役物開放抽選の抽選結果は電役長開放であるとみなして、特2保留についての遊技回において特2専用演出を表示する。この構成によっても、特2保留についての遊技回の実行回数に応じた演出を容易に行なうことができる。
《7-8-9》変形例9:
上記第7実施形態およびその変形例では、特2保留演出処理によって、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係(図308参照)に整合するか否かを、第2判定として判定していた。これに対して、変形例として、上記第2判定を、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するときだけではなく、当該特2保留についての遊技回から予告演出のトリガとなった特1保留についての遊技回までの各遊技回の開始時に、それぞれ行なう構成としてもよい。この構成は、先に説明したケース2(図314、図315を参照)において、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示し、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23において実行予定だった特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成とした変形例においても、適用することができる。
《7-8-10》変形例10:
上記第7実施形態およびその変形例では、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係(図308参照)に整合するか否かを、第2判定として判定し、第2判定の判定結果が否定である場合に、実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色に切り替えて表示していた。これに対して、変形例として、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回において、本来、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示するものとし、当該特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、当該遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示した場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを、新たな第2判定(以下、新第2判定と呼ぶ)として判定し、新第2判定の判定結果が否定である場合に、特2保留についての遊技回において実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成としてもよい。この場合に、特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留の各遊技回においても、本来、チャンス目演出を表示するものとし、当該特1保留の各遊技回を実行開始するにあたり、当該遊技回においてチャンス目演出を表示した場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを新第2判定として判定し、新第2判定の判定結果が否定である場合に、特1保留についての遊技回において実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する構成とする。以下、具体例を挙げて詳述する。
図347は、変形例10における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図348は、変形例10における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U41が実行される。特1保留1についての遊技回U41は、図315によって説明した特1保留1についての遊技回U21と同一である。特1保留1についての遊技回U41では、最初に、変動表示A11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U41が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
この特1保留1についての遊技回U41の途中で(時刻t41)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U41の終了後に(時刻t42)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V41が実行開始される。特2保留1についての遊技回V41の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V41を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、先に説明した新第2判定を行う。そして、新第2判定の判定結果が肯定である場合に、特2保留1についての遊技回V41において、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる。すなわち、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であり、かつ、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数(ここでは、2回目となる)が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを、新第2判定として判定する。ここでは、新第2判定の判定結果は肯定となることから、実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出が表示される。
特2保留1についての遊技回V41の終了後に(時刻t43)、特1保留連続演出処理によって、特1保留2についての遊技回U42が実行される。なお、遊技回U42を実行開始するに当たり、新第2判定を行う。遊技回U42でチャンス目演出を実行したとしても、3回目の前兆予告演出であり、この3回目である出現回数は、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数と整合することから、ここでの新第2判定の判定結果も肯定となる。このため、特1保留2についての遊技回U42において、チャンス目演出を表示させる。
特1保留2についての遊技回U42の終了後に(時刻t44)、特1保留3についての遊技回U43が実行される。なお、遊技回U43を実行開始するに当たり、新第2判定を行う。遊技回U43でチャンス目演出を実行した場合、4回目の前兆予告演出となり、この4回目である出現回数は、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数に対して違反する。前兆予告演出の出現回数が4回目となると、実行予定演出としてスペシャルリーチからの大当たり当選が確定し、トリガとなった特1保留についての実行予定演出であるスーパーリーチからの外れに対して違反する。したがって、新第2判定の判定結果は否定となり、特1保留3についての遊技回U43において実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する。この場合の図柄同色演出の色は、特1保留3についての遊技回U43の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応づけられた色とする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、図柄同色の色を赤色とする。
特1保留3についての遊技回U43の終了後に(時刻t45)、特1保留4についての遊技回U44が実行される。特1保留4についての遊技回U44は、図315によって説明した特1保留4についての遊技回U24と同一である。
この変形例10によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《7-8-11》変形例11:
上記第7実施形態の変形例10では、実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する場合に、チャンス目の出現回数に対応した実行予定演出に対して同一の実行予定演出に対応した色の図柄同色を表示する構成とした。これに対して変形例として、実行予定のチャン目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する場合に、チャンス目の出現回数に対応した実行予定演出と比べて大当たり当選の期待度が高い色の図柄同色を表示する構成としても良い。以下、具体例を挙げて詳述する。
図349は、変形例11における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。変形例11では、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が大当たり当選で、スペシャルリーチが発生すると判定されたものとする。
本変形例11においても、特1保留1についての遊技回U41の途中で(時刻t51)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U41の終了後に(時刻t52)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V41が実行される。なお、遊技回V41を実行開始するに当たり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、第3判定を行う。第3判定では、当該遊技回V41の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応した実行予定演出(以下、第1実行予定演出と呼ぶ)と、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(以下、第2実行予定演出と呼ぶ)とを比較する。第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、第1実行予定演出から第2実行予定演出までの間で抽選(以下、演出抽選と呼ぶ)によって実行する演出を決定する。すなわち、チャンス目演出、既に実行されたチャンス目演出が表示された場合の期待度と同一の期待度の色の図柄同色演出、および、既に実行されたチャンス目演出が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の色の図柄同色演出の中から、抽選によって実行する演出が決定される。ここでは、演出抽選の結果、変形例10と同じ、特2保留1についての遊技回V41が実行されるものとする。
次いで、特2保留1についての遊技回V41の終了後に(時刻t53)、特1保留2についての遊技回U42が実行される。なお、遊技回U42を実行開始するに当たり、上記第3判定が実行され、この第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、上記演出抽選を行う。演出抽選の結果、変形例10と同じ、特1保留2についての遊技回U42が実行されるものとする。
次いで、特1保留2についての遊技回U42の終了後に(時刻t54)、特1保留3についての遊技回U43が実行される。なお、遊技回U43を実行開始するに当たり、上記第3判定が実行され、この第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、上記演出抽選を行う。演出抽選の結果、特1保留3についての遊技回U43において、実行予定のチャンス目演出を、チャンス目演出が実行された場合の期待度と比べて高い期待度の色の図柄同色演出に切り替えて表示するものとする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、3回に対応した赤色よりも期待度が高い金色の図柄同色演出が表示される。トリガとなった特1保留についての実行予定演出は、スペシャルリーチからの大当たり確定であることから、図柄同色演出の色を金色としても、予告演出が破綻することはない。
特1保留3についての遊技回U43の終了後に(時刻t55)、特1保留4についての遊技回U44が実行される。特1保留4についての遊技回U44では、最初に、変動表示I11が実行される。続いて、スペシャルリーチ演出I12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が大当たりであることに対応した停止表示I13が実行される。停止表示I13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U44が終了する。
この変形例11によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《7-8-12》変形例12:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、所定遊技状態である通常時に、特1保留についての所定回数の遊技回に連続して、特定演出画像として、前兆予告演出に含まれるチャンス目の画像を表示する構成としていた。これに対して、変形例として、上記特定演出画像を、前兆予告演出の出現回数としてカウントしうる特定のキャラクターとしてもよいし、通常時に表示する背景画像としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、電動役物34aが開放状態となって第2始動口34に遊技球が入球したことに基づく、特2保留の上限数以下である特定回数の特2保留についての遊技回において、上記特定演出画像を表示していた。これに対して、変形例として、サポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態から通常状態へ移行後に実行される、上記高サポ状態で貯えられた特2保留(以下、残り特2保留と呼ぶ)についての遊技回において、上記特定演出画像を表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前記特定回数の特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての前記遊技回において、上記特定演出画像を表示していた。これに対して、変形例として、上記残り特2保留の遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての前記遊技回において、上記特定演出画像を表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、特1保留についての遊技回において特定条件としての、前述した第2判定の判定結果が否定となることが満たされた場合に、所定演出画像としての特1連続演出継続用図柄同色演出に前記特定演出画像を切り替える構成とした。これに対して、変形例として、上記残り特2保留の遊技回の終了後に連続して実行される特1保留において特定条件としてのリーチ演出が実行されることが成立した場合に、前記特定演出画像を所定演出画像としてのリーチ演出時の背景画像に切り替える構成や、背景画像を切り替える条件が成立した場合に特定演出画像としての背景画像Aを所定演出画像としての背景画像Bに切り替える構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、通常状態において貯えることができる特2保留の上限数以上である特定回数の特2保留についての遊技回が実行可能な特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生手段として、第2始動口34の電動役物34aが、特2保留の上限数以上である特2保留を貯えることが可能な長開放状態を発生可能な構成とした。これに対して、変形例として、上記特定遊技状態発生手段を、第2始動口34に遊技球が入球することが容易となって遊技する状態、例えば、高確高サポ状態(いわゆるラッシュ状態)に移行可能な手段としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、上記特定遊技状態の発生中に表示する、特定遊技に対応する特定遊技画像を、貝の画像とした。これに対して、変形例として、上記特定遊技画像を、ラッシュ状態において表示される背景の画像としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、特定遊技画像としての貝の画像を表示して特2保留についての遊技回を実行する場合に、泡を含む前兆予告演出をキャプチャして得られたキャプチャ画像を縮小した画像を、所定示唆情報として継続して表示する構成である。これに対して、変形例として、ラッシュ状態において、メイン表示部の第1保留表示部の表示態様を継続して表示する構成としてもよい。さらに、当該変形例の変形例として、ラッシュ状態における背景画像を表示する特2保留についての遊技回の開始直前に実行された特1保留についての遊技回において表示されたメイン表示部の第1保留表示部の表示態様をそのままの状態で継続して表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《7-8-13》変形例13:
上記第7実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第7実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第7実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第7実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第7実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《8》第8実施形態:
《8-1》遊技機の構造:
図350は、本発明の第8実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図351は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図352は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図351)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図353は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図353(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図示するように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図353(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図353(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図353(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bに表示される図柄の変動表示(及び図柄表示装置41に表示される各種図柄の変動表示)が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでの1回の遊技回動作である変動遊技を数える1単位であり、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎(1遊技回動作毎、1変動遊技毎)に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に関係する保留関係情報(以下、第1保留関係情報とも呼ぶ)、または、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に関係する保留関係情報(以下、第2保留関係情報とも呼ぶ)が表示される。具体的には、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)においては、第1保留関係情報がサブ領域SAに表示される。一方、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(後述する高頻度サポートモード中)においては、第2保留関係情報がサブ領域SAに表示される。通常状態は、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態である。第1保留関係情報および第2保留関係情報についての具体的な表示内容については、後ほど詳述する。
図352に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《8-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図354は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図351)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図355は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図353(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度(信頼度)が高いリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高いリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の内の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の内の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図356は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図356(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図356(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図356(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図356(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図356を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図357は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図357(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図357(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図357(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図357(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図358は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図358(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図358(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図358(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図358(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《8-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図359は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図354)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《8-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《8-4-1》保留表示:
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方に位置するサブ領域SAに、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に関わる第1保留関係情報、または、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に関わる第2保留関係情報が表示される。具体的には、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)においては、第1保留関係情報がサブ領域SAに表示される。一方、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(高頻度サポートモード中)においては、第2保留関係情報がサブ領域SAに表示される。
図360は、サブ領域SAに第1保留関係情報が表示された表示面41aを示す説明図である。通常状態において、サブ領域SAに、第1保留関係情報としての、未実行保留表示エリアDh、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzが表示される。変動実行中保留表示エリアDyは表示面41aの左右方向の中央に表示され、未実行保留表示エリアDhは変動実行中保留表示エリアDyの右側に表示され、既実行保留表示エリアDzは変動実行中保留表示エリアDyの左側に表示される。
未実行保留表示エリアDhは、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した個数(すなわち4個)の単位エリアDh1~Dh4によって構成される。各単位エリアDh1~Dh4は、表示面41aの左右方向に並んで表示される。以下、最も左側(変動実行中保留表示エリアDyに近い側)に位置する単位エリアDh1を第1未実行保留表示エリアDh1と呼び、最も左側から右側に向かって2番目に位置する単位エリアDh2を第2未実行保留表示エリアDh2と呼び、最も左側から右側に向かって3番目に位置する単位エリアDh3を第3未実行保留表示エリアDh3と呼び、最も右側に位置する単位エリアDh4を第4未実行保留表示エリアDh4と呼ぶ。
第1~第4未実行保留表示エリアDh1~Dh4のそれぞれは、矩形のアイコンを備え、当該アイコンの上部に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に対応した未実行保留表示アイコンHが表示可能となっている。未実行保留表示アイコンとは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留であって、未だ当たり抽選の実行に移されていない保留に対応した保留表示情報である。本実施形態では、未実行保留表示アイコンHは円形である。第1始動口33に遊技球が入球する毎に、未実行保留表示アイコンHは、第1未実行保留表示エリアDh1から第4未実行保留表示エリアDh4に向かって1個ずつ増大するように表示される。未実行保留表示アイコンHの個数によって、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が示される。
変動実行中保留表示エリアDyは、上底が下底よりも長い台形のアイコンを備え、当該台形のアイコンの上部に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に対応した変動実行中保留表示アイコンYが表示可能となっている。変動実行中保留表示アイコンYとは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留であって、当たり抽選の実行中の保留に対応した保留表示情報である。本実施形態では、変動実行中保留表示アイコンYは六角形である。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが表示された状態となる。この変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが表示されていることを観察することによって、変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留が消化されていることを知ることができる。
既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。本実施形態では、既実行保留表示エリアDzは、4個の単位エリアDz1~Dz4によって構成される。各単位エリアDz1~Dz4は、表示面41aの左右方向に並んで表示される。以下、最も右側(変動実行中保留表示エリアDyに近い側)に位置する単位エリアDz1を第1既実行保留表示エリアDz1と呼び、最も右側から左側に向かって2番目に位置する単位エリアDz2を第2既実行保留表示エリアDz2と呼び、最も右側から左側に向かって3番目に位置する単位エリアDz3を第3既実行保留表示エリアDz3と呼び、最も左側に位置する単位エリアDz4を第4既実行保留表示エリアDz4と呼ぶ。
第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4のそれぞれは、矩形のアイコンを備え、当該矩形のアイコンの内部に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留に対応した既実行保留表示アイコンZが表示可能となっている。第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4によれば、変動表示および停止表示が完了した保留に対応した既実行保留表示アイコンZが示される。第1既実行保留表示エリアDz1に表示される既実行保留表示アイコンZに対応する保留は、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYが対応する保留よりも1つ前に実行された保留(保留情報)であり、第1既実行保留表示エリアDz1から第4既実行保留表示エリアDz4に向かうにつれて、実行された時が一つずつ前となる保留(保留情報)についての既実行保留表示アイコンZが表示される。
図361は、未実行保留表示エリアDh、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzが遊技の進行と共にどのように変化するかを示す説明図である。図361(a)は変動表示中を示し、図361(b)は変動停止後を示し、図361(c)は次回の変動表示中を示す。図361(a)、図361(b)、図361(c)の順に変化する。
図361(a)に示した例では、未実行保留表示エリアDhにおける第1未実行保留表示エリアDh1に第1番目の保留に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHが表示され、第2未実行保留表示エリアDh2に第2番目の保留に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHが表示されている。変動実行中保留表示エリアDyには、変動実行中保留表示アイコンYが表示されている。既実行保留表示エリアDzには、4個の既実行保留表示アイコンZが表示されている。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。
図361(a)に示した変動表示中の状態から、変動が停止表示されると、次の遊技回の変動表示が開始されるタイミングで、図361(b)の矢印に示すように、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYは、既実行保留表示エリアDzの第1既実行保留表示エリアDz1に移動(シフト)する。すなわち、変動実行中保留表示アイコンYは、変動が停止するまで変動実行中保留表示エリアDyに表示され、次の変動表示が開始されるタイミングで、既実行保留表示エリアDzの第1既実行保留表示エリアDz1に移動(シフト)する。この際に、第1既実行保留表示エリアDz1に表示されている既実行保留表示アイコンZは第2既実行保留表示エリアDz2に移動(シフト)し、第2既実行保留表示エリアDz2に表示されている既実行保留表示アイコンZは第3既実行保留表示エリアDz3に移動(シフト)し、第3既実行保留表示エリアDz3に表示されている既実行保留表示アイコンZは第4既実行保留表示エリアDz4に移動(シフト)し、第4既実行保留表示エリアDz4に表示されている既実行保留表示アイコンZは消える。また、第1未実行保留表示エリアDh1に表示されている未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示エリアDyに移動(シフト)し、第2未実行保留表示エリアDh2に表示されている未実行保留表示アイコンHが第1未実行保留表示エリアDh1に移動(シフト)する。なお、図361(b)に示した例では、第3未実行保留表示エリアDh3および第4未実行保留表示エリアDh4に表示される未実行保留表示アイコンHは存在しないが、仮に存在した場合には、第3未実行保留表示エリアDh3に表示される未実行保留表示アイコンHは第2未実行保留表示エリアDh2に移動(シフト)し、第4未実行保留表示エリアDh4に表示される未実行保留表示アイコンHは第3未実行保留表示エリアDh3に移動(シフト)する。
図361(b)に示した移動の結果、図361(c)の状態となる。すなわち、未実行保留表示エリアDhには、未実行保留表示アイコンHが1つだけ表示される。変動実行中保留表示エリアDyには、図361(a)および図361(b)の状態で第1未実行保留表示エリアDh1に表示されていた未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示アイコンYとなって表示される。既実行保留表示エリアDzにおける第1既実行保留表示エリアDz1には、図361(a)および図361(b)の状態で変動実行中保留表示エリアDyに表示されていた変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示アイコンZとなって表示される。既実行保留表示エリアDzにおける第2~第4既実行保留表示エリアDz2~Dz4には、図361(a)および図361(b)の状態で第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3に表示されていた既実行保留表示アイコンZが表示される。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、未実行保留表示エリアDhに表示された各未実行保留表示アイコンHは、右側から左側に向かって移動し、最も左側の第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyに移動する。そして、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行される。その後、変動実行中保留表示エリアDyに表示されていた変動実行中保留表示アイコンYは、既実行保留表示エリアDzに移動する。既実行保留表示エリアDzにおいては、既実行保留表示アイコンZは右側から左側に向かって移動し、第4既実行保留表示エリアDz4を過ぎると、消滅する。
なお、未実行保留表示エリアDhにおいて表示される未実行保留表示アイコンHは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。また、変動実行中保留表示エリアDyにおいて表示される変動実行中保留表示アイコンYおよび既実行保留表示エリアDzにおいて表示される既実行保留表示アイコンZは、先に説明したように六角形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形、八角形等の他の多角形の形状や、円形等としてもよい。未実行保留表示アイコンHと変動実行中保留表示アイコンY及び既実行保留表示アイコンZとは異なる形状であったが、同一の形状としてもよい。さらに、未実行保留表示アイコンH、変動実行中保留表示アイコンYおよび既実行保留表示アイコンZは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、変動実行中保留表示エリアDyと既実行保留表示エリアDzとにおいて、同一形状の変動実行中保留表示アイコンY及び既実行保留表示アイコンZが表示される構成としたが、これに換えて、変動実行中保留表示エリアDyにおいて表示される変動実行中保留表示アイコンYと、既実行保留表示エリアDzにおいて表示される既実行保留表示アイコンZとが異なる形状としてもよい。
図362は、サブ領域SAに第2保留関係情報が表示された表示面41aを示す説明図である。高頻度サポートモード中において、サブ領域SAに、第2保留関係情報としての、未実行保留表示エリアEhおよび変動実行中保留表示エリアEyが表示される。未実行保留表示エリアEhおよび変動実行中保留表示エリアEyは表示面41aの左右方向に並んで表示され、変動実行中保留表示エリアEyの右側に未実行保留表示エリアEhが表示される。すなわち、第2保留関係情報は、図360に表示した第1保留関係情報と比べて、既実行保留表示エリアDzに相当する構成を有しない構成となっている。ただし、第2保留関係情報として、既実行保留表示エリアDzが表示面41aに表示される構成としてもよい。
未実行保留表示エリアEhは、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した個数(すなわち4個)の単位エリアEh1~Eh4によって構成される。各単位エリアEh1~Eh4は、表示面41aの左右方向に並んで表示される。以下、最も左側(変動実行中保留表示エリアEyに近い側)に位置する単位エリアEh1を第1未実行保留表示エリアEh1と呼び、最も左側から右側に向かって2番目に位置する単位エリアEh2を第2未実行保留表示エリアEh2と呼び、最も左側から右側に向かって3番目に位置する単位エリアEh3を第3未実行保留表示エリアEh3と呼び、最も右側に位置する単位エリアEh4を第4未実行保留表示エリアEh4と呼ぶ。
第1~第4未実行保留表示エリアEh1~Eh4のそれぞれは、矩形のアイコンを備え、当該アイコンの上部に、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に対応した未実行保留表示アイコンHXが表示可能となっている。未実行保留表示アイコンとは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留であって、未だ当たり抽選の実行に移されていない保留に対応した保留表示アイコンである。本実施形態では、未実行保留表示アイコンHXは円形である。第2始動口34に遊技球が入球する毎に、未実行保留表示アイコンHXは、第1未実行保留表示エリアEh1から第4未実行保留表示エリアEh4に向かって1個ずつ増大するように表示される。未実行保留表示アイコンHXの個数によって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が示される。
変動実行中保留表示エリアEyは、上底が下底よりも長い台形のアイコンを備え、当該台形のアイコンの上部に、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留に対応した変動実行中保留表示アイコンYXが表示可能となっている。変動実行中保留表示アイコンYXとは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留であって、当たり抽選の実行中の保留に対応した保留表示アイコンである。本実施形態では、変動実行中保留表示アイコンYXは六角形である。本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、変動実行中保留表示エリアEyに変動実行中保留表示アイコンYXが表示された状態となる。この変動表示は、変動実行中保留表示エリアEyに表示された変動実行中保留表示アイコンYXに対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、変動実行中保留表示エリアEyに変動実行中保留表示アイコンYXが表示されていることを観察することによって、変動実行中保留表示アイコンYXに対応した保留が消化されていることを知ることができる。
《8-4-2》保留変化予告演出:
本実施形態のパチンコ機10は、各保留表示アイコンに対応した保留情報(すなわち、RAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶された保留情報)に対する遊技者の期待感を高めるために、各保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を当たり抽選の対象となるよりも前に確認し、確認した結果をもとに遊技者に期待感を与える演出、いわゆる先読み演出を行っている。本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出の一つとして、各保留表示アイコンの表示色をデフォルト色(例えば白色)から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する保留変化予告演出(以下、単に「保留変化予告」とも呼ぶ)を実行する。本実施形態では、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留情報(以下、特1保留情報とも呼ぶ)による保留変化予告を実行する構成とし、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留情報(以下、特2保留情報とも呼ぶ)による保留変化予告は実行しない構成とした。なお、変形例として、特1保留情報による保留変化予告と特2保留情報による保留変化予告の双方を実行する構成としてもよい。本実施形態では、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHの表示色を保留変化予告によって変更する構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、未実行保留表示アイコンHと変動実行中保留表示エリアDyに位置する変動実行中保留表示アイコンYの表示色の態様としては、デフォルト色としての白色と、青色と、緑色と、赤色とがあり、この順に、当たり抽選において大当たり当選する事の期待度(信頼度)が低い方から高い方までの4つの段階が対応づけられている。すなわち、対応づけられる大当たり当選の期待度として、表示色としての白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなっている。換言すると、保留変化予告によれば、未実行保留表示アイコンHまたは変動実行中保留表示エリアDyに位置する変動実行中保留表示アイコンY(以下、未実行保留表示アイコンHと変動実行中保留表示アイコンYの総称を保留表示アイコンH,Yと呼ぶ)の表示色がデフォルト色の白色のままでは大当たり当選の期待度は低く、表示色が青色に変わった場合に、大当たり当選の期待度は白色の場合より高くなり、表示色が緑色に変わった場合に大当たり当選の期待度は青色の場合より高くなり、表示色が赤色に変わった場合に大当たり当選の期待度は緑色の場合より高くなる。一つの保留表示アイコンH,Yが変化する回数は1回だけに限らず複数回、可能である。変化するタイミングも、第1始動口33に遊技球が入球してから変動表示の終盤(例えば、変動表示が開始されてから所定時間後)までの間であれば、いずれのタイミングであっても可能である。保留変化予告によって、保留表示アイコンH,Yが大当り当選の期待度の高い表示色に変化した場合には、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、次のようにして保留変化予告が実行される。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。なお、変動パターンの種別の判定は、保留情報に含まれる変動種別カウンタCSの値に基づいて変動時間を求め、当該変動時間に基づいて行なわれる。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。その後、音声発光制御装置90は、特定した当たり抽選の当否結果と、取得した保留変化予告乱数とに基づいて、保留変化予告を実行するか否かを決定する抽選を行う。当該抽選は、保留変化予告を実行するか否かに対して、当たり抽選の当否結果と保留変化予告乱数とが対応付けられた図示しない保留変化予告実行抽選テーブルに基づいて行われる。すなわち、保留変化予告を実行するか否かは、保留変化予告実行抽選テーブルを参照して、当たり抽選の当否結果と、取得した保留変化予告乱数とに基づいて決定される。なお、当たり抽選の当否結果に加えてリーチ演出の内容に対して、保留変化予告の実行有無を抽選するようにしても良い。このとき、リーチ演出の内容によって分類されるノーマルリーチでは保留変化予告の実行確率を低く設定し、リーチ演出の内容によって分類されるスーパーリーチでは保留変化予告の実行確率を中ぐらいに設定し、リーチ演出の内容によって分類されるスペシャルリーチでは保留変化予告の実行確率を高く設定することが好ましい。このように設定することにより、大当たり当選の期待度が高いリーチほど保留変化予告が実行され易くなる。
上記抽選に基づいて保留変化予告を実行することが決定されると、音声発光制御装置90は、今回の入球によって貯えられた特1保留についての未実行保留表示アイコンHの表示色の変化パターン(以下、保留変化パターンと呼ぶ)を抽選により決定する。この保留変化パターンの抽選は、リーチ演出の内容によって分類されるリーチの種類毎に予め用意された複数の保留変化パターンに対して後述する保留変化パターン乱数が対応付けられた保留変化パターン抽選テーブルに基づいて行われる。保留変化パターン抽選テーブルは、当たり抽選の当否結果と、今回の入球によって貯えられた特1保留の数とによって特定される参照条件別に予め用意されており、音声発光制御装置90は、当たり抽選の当否結果と上記特1保留の数とに基づいて、参照する保留変化パターン抽選テーブルを特定し、特定した保留変化パターン抽選テーブルを参照して、保留コマンドから特定したリーチの種類と、取得した保留変化パターン乱数とに対応する保留変化パターンを決定する。
図363は、今回の入球によって貯えられた特1保留数が2であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるといった参照条件用の保留変化パターン抽選テーブルを例示する説明図である。図示するように、保留変化パターン抽選テーブルによれば、リーチの種類毎に複数の保留変化パターン(以下、保留変化シナリオとも呼ぶ)が予め用意されており、各保留変化パターンに対して保留変化パターン乱数が対応付けられている。保留変化シナリオは、特1保留に対応した保留表示アイコンH,Yの表示色の変化パターンを定めるものであり、未実行保留表示エリアDh内に表示されてから変動実行中保留表示エリアDyに至るまでの範囲内で保留表示アイコンH,Yの表示色をどのように変化させるかを示している。例えば、リーチの種類が「ノーマルリーチ」であり、保留変化パターン乱数が「10~19」の場合には、保留変化シナリオとして、第2番目の保留(特1保留2)に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として白色が定められ、第1番目の保留(特1保留1)に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として青色が定められ、変動表示の実行中である保留(特1保留0)に対応した変動実行中保留表示アイコンYの表示色として青色が定められている。リーチの種類が「スーパーリーチ」であり、保留変化パターン乱数が「10~19」の場合には、保留変化シナリオとして、第2番目の保留(特1保留2)に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として青色が定められ、第1番目の保留(特1保留1)に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として緑色が定められ、変動表示の実行中である保留(特1保留0)に対応した変動実行中保留表示アイコンYの表示色として緑色が定められている。リーチの種類が「スペシャルリーチ」であり、保留変化パターン乱数が「10~19」の場合には、保留変化シナリオとして、第2番目の保留(特1保留2)に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として緑色が定められ、第1番目の保留(特1保留1)に対応した第1番目の未実行保留表示アイコンHの表示色として赤色が定められ、変動表示の実行中である保留(特1保留0)に対応した変動実行中保留表示アイコンYの表示色として赤色が定められている。
上記表示色の設定の態様は、各保留変化シナリオで設定される最後の表示色、すなわち特1保留0の表示色が、先に説明した保留表示アイコンH,Yの表示色と大当たり当選の期待度の高低との関係に則ったものとなるように定められている。なお、全ての保留変化シナリオで設定される最後の表示色が当該関係に必ず則ったものとする必要はなく、全体として当該関係に則ったものとなればよい。例えば、大当たり当選する可能性が比較的低いノーマルリーチの場合に緑色となる保留変化シナリオが存在することを妨げない。
こうした構成の保留変化パターン抽選テーブルが参照条件別に設けられている。すなわち、図363に示した保留変化パターン抽選テーブル以外に、下記の参照条件用の保留変化パターン抽選テーブルが用意されている。
・特1保留数が2であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
・特1保留数が1であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である参照条件用
・特1保留数が1であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
・特1保留数が3であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である参照条件用
・特1保留数が3であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
・特1保留数が4であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である参照条件用
・特1保留数が4であり、当たり抽選の当否結果が外れである参照条件用
これら参照条件別の保留変化パターン抽選テーブルを全て集めて、保留表示アイコンH,Yの表示色別の大当たり当選となる確率を計算すると、白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなっている。換言すると、参照条件別の保留変化パターン抽選テーブルのそれぞれは、全て集めたときに、大当たり当選の確率が、白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなるように、保留変化シナリオの内容が設定されている。この結果、遊技者は、保留表示アイコンH,Yの表示色が白色である場合に、大当たり当選の期待度は低く、表示色が青色に変わった場合に、大当たり当選の期待度は白色の場合より高くなり、表示色が緑色に変わった場合に大当たり当選の期待度は青色の場合より高くなり、表示色が赤色に変わった場合に大当たり当選の期待度は緑色の場合より高くなる。
図364は、保留変化予告による表示色の変化の一例を示す説明図である。図364(a)は変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYに対応した特1保留(保留情報)の変動表示中を示し、図364(b)は次の遊技回の変動表示中を示し、図364(c)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図364(a)、図364(b)、図364(c)の順に変化する。
図364(a)に示した変動表示中において、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、当該入球によって貯えられた特1保留についての保留数が2であり、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である場合について説明する。この場合において、保留変化予告を実行するか否かの抽選において当選した場合に、図363に示した保留変化パターン抽選テーブルが参照される。ここで、保留コマンドからスーパーリーチであると特定され、取得した保留変化パターン乱数が10であるとすると、保留変化パターンの抽選結果は、スーパーリーチの2段目(図中、*印の付された段)に記載された保留変化シナリオとなる。この保留変化シナリオによれば、特1保留2に対応した第2番目の未実行保留表示アイコンHの表示色は青色であることから、第1始動口33に遊技球が入球して、最初に、第2未実行保留表示エリアDh2において未実行保留表示アイコンHが表示される場合に、その表示色は青色となる。なお、図中の「青」、「緑」、「白」は表示色を示すために便宜的に記したものであり、未実行保留表示アイコンHや既実行保留表示アイコンZに実際に「青」、「緑」、「白」等の文字が表示されるものではない。
続いて、図364(b)に示した次の遊技回の変動表示中においては、図364(a)において第2未実行保留表示エリアDh2に表示されていた未実行保留表示アイコンHが第1未実行保留表示エリアDh1にシフトした状態となるが、そのシフトするタイミング(すなわち、変動表示が開始されるタイミング)で当該未実行保留表示アイコンHの表示色は、保留変化パターンの抽選によって得られた上述した保留変化シナリオ(図中、*印の段参照)の特1保留1の欄の記録内容に従って、緑色に変化する。このように、未実行保留表示エリアDhに表示された未実行保留表示アイコンHの表示色が青色から緑色に変化することによって、当該未実行保留表示アイコンHに対応する保留情報についての大当たり当選の期待度(信頼度)が先に説明した4つの段階の内でかなり高い方であることを、遊技者に対して示唆することが可能となる。
続いて、図364(c)に示した次の次の遊技回の変動表示中においては、図364(b)において第1未実行保留表示エリアDh1に表示されていた未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示アイコンYとして既実行保留表示エリアDzにシフトした状態となるが、そのシフトするタイミング(すなわち、変動表示が開始されるタイミング)で当該既実行保留表示アイコンZの表示色は、保留変化パターンの抽選によって得られた上述した保留変化シナリオ(図中、*印の段参照)の特1保留0の欄の記録内容に従って、緑色のままとなる。
図364に示した例は一例であり、第1始動口33への遊技球の入球によって貯えられた特1保留の数や、当たり抽選の当否結果、リーチの種類、取得した保留変化パターン乱数に応じて、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHの表示色や、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYの表示色が様々に変化する。このようにして、当該未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が当たり抽選において大当たり当選する可能性(信頼度)の高低を大当たり当選の期待度として遊技者に対して示唆することが可能となる。
なお、図363に例示した保留変化パターン抽選テーブルに記録される保留変化シナリオは、白色から青色、緑色、または赤色に変化させるものや、青色から緑色または赤色に変化させるもの、緑色から赤色に変化させるもの等のように、大当たり当選の期待度が低い方から高い方に変化する方向に表示色を変化させるものに制限されている。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、保留変化予告として、大当たり当選の期待度が低い方から高い方に変化する方向に表示色を変化させることは行うが、当たり抽選において大当たり当選する可能性の程度が高い方から低い方に変化する方向に表示色を変化させることは行なわない構成とした。具体的には、赤色から緑色、青色、または白色に変化させることや、緑色から青色または白色に変化させること、青色から白色に変化させることは行なわない構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、上述したように、未実行保留表示アイコンHがシフトするタイミング(すなわち、変動表示が開始されるタイミング)で未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する構成としたが、これに換えて、変動表示中において表示色が変化する構成としてもよい。なお、この変動表示中に表示色を変化させるタイミングは、例えば、変動表示が開始された時から所定時間を経過した時を契機とするものであってもよいし、花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物が未実行保留表示アイコンHに到達した時を契機とするものであってもよい。
《8-4-3》既実行保留予告演出:
本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出として、上述した保留変化予告に加えて、既実行保留予告演出(以下、単に「既実行保留予告」とも呼ぶ)を実行する。既実行保留予告は、特1保留についての既実行保留表示エリアDz(図360参照)に表示される既実行保留表示アイコンZを用いた予告演出である。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。本実施形態では、既実行保留予告によって、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同じ色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成を採用した。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留情報(特2保留情報)による既実行保留予告は実行しない構成としたが、これに換えて、特1保留情報による既実行保留予告と特2保留情報による既実行保留予告との双方を実行する構成としてもよい。
図365は、特1保留演出用記憶エリアのデータ構成を説明する説明図である。音声発光制御装置90が備える音光側RAM94に保留演出用記憶エリア94dが備えられており(図359参照)、当該保留演出用記憶エリア94dに特1保留演出用記憶エリアが備えられている。特1保留演出用記憶エリアは、特1保留用の未実行保留表示エリアDh(図360参照)、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzのそれぞれに表示される未実行保留表示アイコンH、変動実行中保留表示アイコンY又は既実行保留表示アイコンZ(保留表示アイコンH,Y,Z)についての現在の表示色と当たり抽選の当否結果とを記憶する記憶エリアである。図示するように、保留表示アイコンH,Y,Zを表示する各エリアに対して、現在の表示色と、先判定処理による当たり抽選の当否結果とが対応づけられている。具体的には、未実行保留表示エリアDhに備えられる第1~第4未実行保留表示エリアDh1~Dh4、変動実行中保留表示エリアDy、既実行保留表示エリアDzに備えられる第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4のそれぞれに対して、現在の表示色と、先判定処理による当たり抽選の当否結果とが対応づけられている。図365に例示した特1保留演出用記憶エリアの表示色の記憶内容は、図364(a)に示した変動表示中の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を特定するものとなっている。
なお、未実行保留表示エリアDh、変動実行中保留表示エリアDy、および既実行保留表示エリアDzに表示される各保留表示アイコンH,Y,Zは、先に説明したように遊技回が実行される毎に右から左に向かってシフトすることから、特1保留演出用記憶エリアに記憶されている表示色と当たり抽選の当否結果も、遊技回が実行される毎に左隣のエリアにシフトする。音声発光制御装置90は、特1保留演出用記憶エリアを参照することによって、各エリアDh1~Dh4,Dy,Dz1~Dz4に表示されている保留表示アイコンH,Y,Zについての現在の表示色と、先判定処理による当たり抽選の当否結果とを特定することができる。
音声発光制御装置90は、上記構成の特1保留演出用記憶エリアの記憶内容を参照して既実行保留予告を実行する。具体的には、次のようにして既実行保留予告が実行される。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信する毎に、先に説明した保留変化予告のための処理(以下、保留変化予告用処理と呼ぶ)を実行するが、保留変化予告用処理に引き続いて、既実行保留予告のための処理(以下、既実行保留予告用処理と呼ぶ)を実行する。音声発光制御装置90は、更に、保留演出用の処理として、外れ時同色外し用処理を実行する。
図366は、既実行保留予告用処理の概要を示すフローチャートである。図367は、外れ時同色外し用処理を示すフローチャートである。
図366に示した既実行保留予告用処理について説明する。この既実行保留予告用処理は、音声発光制御装置90によって実行されるもので、主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信する毎に実行される。
音声発光制御装置90は、処理が実行されると最初に、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがあるか否かを判定する(ステップS1)。この判定は、特1保留演出用記憶エリアを参照することによって行う。例えば、特1保留演出用記憶エリアの内容が図365に示したものであるとすると、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHは、第2未実行保留表示エリアDh2に表示されるもの(図中の*の部分)に該当し、当該未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHは、第1未実行保留表示エリアDh1に表示される未実行保留表示アイコンHが該当する。当該未実行保留表示アイコンHは、当たり抽選の当否結果が外れとなっている。また、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYも、当たり抽選の当否結果は外れとなっている。この場合、ステップS1の判定結果は否定となる。
ステップS1において、肯定判定、すなわち、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがあると判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。この既実行保留予告用処理によれば、後述するステップS9で保留変化予告による色変化を停止することがある。このために、例えば、未実行保留表示アイコンHの表示色が白色でありながら当たり抽選において大当たり当選する場合があり得るが、こうした場合の発生を抑えるために、本実施形態では、前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがある場合に、既実行保留予告用処理を直ちに終了する構成とした。
一方、ステップS1において、否定判定、すなわち、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがないと判定された場合には、ステップS2に進む。
ステップS2では、先に実行した保留変化予告における先判定処理によって保留コマンドから特定した当たり抽選の当否結果(既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての当たり抽選の当否結果)が大当たり当選であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2において、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定された場合には、ステップS3に進み、保留変化予告用処理によって保留コマンドから特定したリーチ演出の内容によって特定されるリーチの種類がスペシャルリーチであるか否かを判定する。この判定は、リーチ演出の内容が大当たり当選の期待度が高いものであるか否かを判定するためのもので、本実施形態では、スペシャルリーチであるか否かを判定している。
ステップS3において、リーチの種類がスペシャルリーチでないと判定された場合には、ステップS4に進み、変数nに4をセットする。ステップS4の実行後、ステップS5に進む。
ステップS5では、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHから遡ることn(=4)個分の保留表示アイコンH,Y,Zを判定対象保留表示アイコン列と定め、当該判定対象保留表示アイコン列に含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが同一の表示色(すなわち、同色)であるか否かを判定する。この判定は、図365に例示した特1保留演出用記憶エリアを参照することによって行う。例えば、図365に示した特1保留演出用記憶エリアにおいて、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHは、第2未実行保留表示エリアDh2に表示されるもの(図中の*の部分)に該当する。ここで、保留コマンドから特定したリーチ演出の内容によって特定されるリーチの種類がスペシャルリーチであり、変数nが4となったとすると、未実行保留表示アイコンHから遡ることn個分の保留表示アイコンH,Y,Z、すなわち、判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1に表示される未実行保留表示アイコンH、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンY、第1既実行保留表示エリアDz1に表示される既実行保留表示アイコンZ、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される既実行保留表示アイコンZが該当する。ステップS5では、当該判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが同色であるか否かを判定する。例えば、図365に示した特1保留演出用記憶エリアでは、判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zは緑色であり、同色である。なお、ここでいう同色であるかの判定において、デフォルト色である白色については、同色でないとみなす構成とした。すなわち、判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが白色である場合には、ステップS5における判定結果は否定となる。青色、緑色、赤色について同色となった場合には、ステップS5における判定結果は肯定となる。
ステップS5において、判定対象保留表示アイコン列RWに含まれる各保留表示アイコンH,Y,Zが同色である(以下、単に「判定対象保留表示アイコン列RWが同色である」とも呼ぶ)と判定された場合には、ステップS6に進む。
ステップS6では、女性キャラクターが登場する演出の設定を行う女性キャラクター演出設定処理を実行する。具体的には、女性キャラクター演出設定処理によれば、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、図柄表示装置41の表示面41a内のいずれかの位置、例えば、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場するように演出の設定を行う。例えば、図368(d)に示すように女性キャラクターWMが登場する。判定対象保留表示アイコン列RWが同色であり、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトしたときには、既実行保留表示エリアDz内で4個の既実行保留表示アイコンZが同色で並ぶことになることから、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、図柄表示装置41の表示面41a内に女性キャラクターWMを登場させることで、変動実行中保留表示エリアDyに表示される既実行保留表示アイコンZに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に対してはっきりと示唆することができる。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
なお、本実施形態の変形例として、女性キャラクターを男性キャラクターや動物キャラクター等の他のキャラクターに換えてもよい。さらに、女性キャラクターに換えて、花びら、火の玉等の浮遊物が舞う構成や、光や光線が発する構成としてもよい。また、本実施形態の変形例として、女性キャラクターが登場する演出を実行するステップS6の処理を省いた構成としてもよい。この変形例の場合でも、遊技者は、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことを確認することによって、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを知ることができる。ステップS6の実行後、ステップS7に進む。
ステップS7では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの、既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを除いた保留表示アイコンH,Yについて、保留変化予告演出による色変換を停止する処理を行う。なお、色変換を停止する当該保留表示アイコンH,Yは、ステップS1において大当たり当選があるか否かの判定対象となった、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとに一致する。色変換を停止する理由は、保留変化予告演出によって表示色が変化することによって、同色の状態にある判定対象保留表示アイコン列RWが同色でなくなることを回避するためである。ステップS7の実行後、既実行保留予告用処理を終了する。上述したステップS1~ステップS7の処理によって実現する既実行保留予告について、次に詳述する。ここでは、ケース1として説明する。
・ケース1:
図368は、ケース1において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図368(a)は変動表示中を示し、図368(b)は変動停止後を示し、図368(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図368(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図368(a)、図368(b)、図368(c)、図368(d)の順に変化する。
図368(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この結果、特1保留演出用記憶エリアの記憶内容は、図365に示した状態となる。
ケース1では、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHより前に取得された特1保留についての未実行保留表示アイコンHと、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYとの中に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である保留情報に対応したものがなく(この点については、後述するケース2~7でも同じとする)、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された第2未実行保留表示エリアDh2の未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類がスーパーリーチであることを示すものであるとする。こうした状況下で、既実行保留予告用処理が実行された場合には、図366のステップS1で否定判定され、ステップS2で肯定判定され、ステップS3で否定判定され、ステップS4で変数nに4がセットされ、ステップS5によって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定がなされることになる。図365から判るように、判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当し、全て緑色となっている。このため、ステップS5において判定対象保留表示アイコン列RWは同色であると判定され、ステップS6によって女性キャラクター演出設定処理が実行される。女性キャラクター演出設定処理によれば、先に説明したように、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、図柄表示装置41の表示面41a内の既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場するように演出の設定が行なわれる。
図368(a)の変動表示中の状態から、図368(b)の変動停止後の状態を経て、図368(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中において各保留表示アイコンH,Y,Zが左隣にシフトした状態となる。
続いて、図368(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この変動表示が開始されるタイミングが、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングとなった時であり、判定対象保留表示アイコン列RWは先に説明したように同色であることから、このシフトするタイミングで、図368(d)に示すように、既実行保留表示エリアDz内において4個の保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース1では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWは、もともと同色に揃っている。このため、追加された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である場合に、同色に揃っている判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース1では、図368(a)に示すように、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、遊技者は、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Z(判定対象保留表示アイコン列RW)が同色に揃っていることを視認することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、図368(a)に示した変動表示中において、判定対象保留表示アイコン列RWがそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
図366の説明に戻る。ステップS5において、判定対象保留表示アイコン列RWが同色でないと判定された場合には、ステップS8に進む。
ステップS8では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn-1個の保留表示アイコンH,Y,Zが同一の表示色か否かを判定する。判定対象保留表示アイコン列RWとは、先に説明したように、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンを意味する。ステップS8では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn-1個(=3個)の保留表示アイコンH,Y,Zが同一の表示色であり、残りの1個の保留表示アイコンだけが異なる色であるかの判定を行う。
ステップS8において、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn-1個が同色であると判定された場合には、ステップS9に進む。
ステップS9では、判定対象保留表示アイコン列RWに表示される各保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を同色化するアシスト設定処理を実行する。ステップS9が実行される時点では、判定対象保留表示アイコン列RWの内のn-1個(=3個)の保留表示アイコンが同色であり、残りの1個の保留表示アイコンは前記同色となった色とは異なる色である。前記n-1個の保留表示アイコンを以下、同色保留表示アイコンと呼び、前記残りの1個の保留表示アイコンを以下、異色保留表示アイコンと呼ぶ。アシスト設定処理は、異色保留アイコンの表示色を、所定のタイミングで、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色に変換するように設定する処理である。
色変換を行う上記所定のタイミングは、当該既実行保留予告用処理が実行開始されたタイミングから、判定対象保留表示アイコン列RWの全てが既実行保留表示エリアDz内に揃って並んだ状態となる遊技回の途中(当該遊技回が開始したタイミングから所定時間経過後)までの期間内であれば、いずれのタイミングであってもよい。このため、アシスト設定処理によれば、未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyを介して既実行保留表示エリアDzに至るまでのいずれのタイミングで異色保留表示アイコンの色変換を行うかを抽選によって決定し、その決定したタイミングで前記色変換を行う構成とした。上記所定のタイミングを切り替えたアシスト設定処理の様々な態様については、後ほど詳述する。ステップS9の実行後、先に説明したステップS6に進む。
一方、ステップS8において、判定対象保留表示アイコン列RWのうちのn-1個が同色でないと判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。また、ステップS2において、当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。アシスト設定処理の様々な態様を、下記のケース2~ケース6として説明する。
・ケース2:
図369は、ケース2において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図369(a)は変動表示中を示し、図369(b)は変動停止後を示し、図369(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図369(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図369(a)、図369(b)、図369(c)、図369(d)の順に変化する。
図369(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが白色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。
ここで、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された第2未実行保留表示エリアDh2の未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類がスーパーリーチであることを示すものであるとする。こうした状況下で、既実行保留予告用処理が実行された場合には、図366のステップS1で否定判定され、ステップS2で肯定判定され、ステップS3で否定判定され、ステップS4で変数nに4がセットされ、ステップS5によって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定がなされることになる。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当し、4個の保留表示アイコンH,Y,Zのうちの1個は白色で、残りの3個は緑色となっている。このため、ステップS5で否定判定され、ステップS8で肯定判定されることによって、ステップS9に進み、アシスト設定処理が実行される。
このケース2では、アシスト設定処理によって、図369(b)に示すように、今回の遊技回の変動が停止し次の遊技回の変動表示が開始されるタイミングで、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も右側の保留表示アイコンを白色から緑色に変換する色変換がなされ、図369(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中においては、変動実行中保留表示エリアDyの変動実行中保留表示アイコンYが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。
図369(c)の状態に続いて、図369(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この結果、既実行保留表示エリアDz内に、アシスト設定処理によって同色となった判定対象保留表示アイコン列RWが並ぶ。また、図369(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図369(d)の状態に移行するタイミング(各保留表示アイコンがシフトするタイミング)で、既実行保留表示エリアDz内において4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース2では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHが異色保留アイコンである場合に、当該未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示エリアDyに移行するタイミングで、当該未実行保留表示アイコンHを同色保留アイコンと同じ色に変換する。この結果、判定対象保留表示アイコン列RWは同色に揃い、当該判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース2では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース2では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの異色保留アイコンが、未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyにシフトするタイミングで、同色保留アイコンと同じ色に変化し、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことを、遊技者は視認することができる。このために、判定対象保留表示アイコン列RWがそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
・ケース3:
図370は、ケース3において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図370(a)は変動表示中を示し、図370(b)は変動停止後を示し、図370(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図370(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図370(a)、図370(b)、図370(c)、図370(d)の順に変化する。
図370(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが白色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース3では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの右から2つ目の保留表示アイコン、すなわち、図370(a)の変動表示中において変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、図370(b)に示すように、今回の遊技回の変動が停止し次の遊技回が開始されるタイミング、すなわち、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの右から2つ目の保留表示アイコンが変動実行中保留表示エリアDyから第1既実行保留表示エリアDz1に移行するタイミングで、当該保留表示アイコンを白色から緑色に変換する色変換がなされ、図370(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中においては、第1既実行保留表示エリアDz1の既実行保留表示アイコンZが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。
図370(c)の状態に続いて、図370(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この結果、既実行保留表示エリアDz内に、アシスト設定処理によって同色となった判定対象保留表示アイコン列RWが並ぶ。また、図370(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図370(d)の状態に移行するタイミング(各保留表示アイコンがシフトするタイミング)で、既実行保留表示エリアDz内において4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース3では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが異色保留アイコンである場合に、当該変動実行中保留表示アイコンYが変動実行中保留表示エリアDyから既実行保留表示エリアDzに移行するタイミングで、当該変動実行中保留表示アイコンYを同色保留アイコンと同じ色に変換する。この結果、判定対象保留表示アイコン列RWは同色に揃い、当該判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース3では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース3では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの異色保留アイコンが、変動実行中保留表示エリアDyから既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで、同色保留アイコンと同じ色に変化し、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことを、遊技者は視認することができる。このために、判定対象保留表示アイコン列RWの全体がそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
・ケース4:
図371は、ケース4において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図371(a)は変動表示中を示し、図371(b)は変動停止後を示し、図371(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図371(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図371(a)、図371(b)、図371(c)、図371(d)の順に変化する。
図371(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース4では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコン、すなわち、図371(a)の変動表示中において第2既実行保留表示エリアDz2に表示される既実行保留表示アイコンZが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、図371(d)に示すように、次の次の遊技回が開始されてから所定時間後である当該遊技回の変動表示中のタイミングで、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコン、すなわち、第4既実行保留表示エリアDz4に表示された既実行保留表示アイコンを青から緑色に変換する色変換がなされる。この結果、次の次の遊技回の変動表示中において、第4既実行保留表示エリアDz4に表示された既実行保留表示アイコンZが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。そうして、図371(d)に示すように、女性キャラクターWMが既実行保留表示エリアDzの周辺に表示される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース4では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの一個の保留表示アイコンH(又はZ)が異色保留表示アイコンである場合に、判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミングで実行開始された遊技回(次の次の遊技回)の変動表示中において、異色保留表示アイコンを同色保留表示アイコンと同じ色に変換する。こうして、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース4では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース4では、次の次の遊技回の変動表示の開始時においては、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃っていない状態でありながら、当該変動表示の最中に突然、同色に揃うことになることから、遊技者に大きな驚きと喜びとを付与することができる。
・ケース5:
図372は、ケース5において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図372(a)は変動表示中を示し、図372(b)は変動停止後を示し、図372(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図372(d)は次の次の次の遊技回の変動表示中を示す。図372(a)、図372(b)、図372(c)、図372(d)の順に変化する。
図372(a)に示した例では、第2未実行保留表示エリアDh2に未実行保留表示アイコンHが白色の表示色で表示され、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第3未実行保留表示エリアDh3に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第2未実行保留表示エリアDh2、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、および第1既実行保留表示エリアDz1に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース5では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も右側の保留表示アイコン、すなわち、図372(a)の変動表示中において第2未実行保留表示エリアDh2に表示される未実行保留表示アイコンHが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、図372(b)に示すように、今回の遊技回の変動が停止し次の遊技回が開始されるタイミングで、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も右側の保留表示アイコンを白色から緑色に変換する色変換がなされ、図372(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中においては、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。
図372(c)の状態に続いて、図372(d)に示すように、次の次の次の遊技回の変動表示中において、各保留表示アイコンH,Y,Zがさらに左隣にシフトした状態となる。この結果、既実行保留表示エリアDz内に、アシスト設定処理によって同色となった判定対象保留表示アイコン列RWが並ぶ。また、図372(d)に示すように、次の次の次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図372(d)の状態に移行するタイミング(判定対象保留表示アイコン列RWの全体が既実行保留表示エリアDzにシフトするタイミング)で、既実行保留表示エリアDz内において4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース5では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHが異色保留アイコンである場合に、当該未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDh内で左隣にシフトするタイミングで、当該未実行保留表示アイコンHを同色保留アイコンと同じ色に変換する。この結果、判定対象保留表示アイコン列RWは同色に揃い、当該判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース5では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース5では、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの異色保留アイコンが未実行保留表示エリアDh内で左隣にシフトするタイミングで同色保留アイコンと同じ色に変化して、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことを遊技者は視認することができる。このために、判定対象保留表示アイコン列RWの全体がそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトし、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことによって、ゆくゆくは大当たり当選が確定しないかと、遊技者に対して期待させることができる。
・ケース6:
図373は、ケース6において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図373(a)は変動表示中を示し、図373(b)は変動停止後を示し、図373(c)は次の遊技回の変動表示中を示し、図373(d)は次の次の遊技回の変動表示中を示す。図373(a)、図373(b)、図373(c)、図373(d)の順に変化する。
図373(a)に示した例では、第1未実行保留表示エリアDh1に未実行保留表示アイコンHが緑色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第2未実行保留表示エリアDh2に追加表示される。この追加表示された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選である。判定対象保留表示アイコン列RWは、第1未実行保留表示エリアDh1、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンH,Y,Zが該当する。
このケース6では、ケース4の場合と同様に、判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコン、すなわち、図373(a)の変動表示中において第2既実行保留表示エリアDz2に表示される既実行保留表示アイコンZが異色保留表示アイコンに該当する。アシスト設定処理によって、この異色保留表示アイコンの表示色を青から緑色に変換することになるが、このケース6では、異色保留表示アイコンの左隣の既実行保留表示アイコンZが同色保留表示アイコンの表示色と同じ緑色であることから、図373(c)に示すように、次の遊技回の変動表示が停止し、次の次の遊技回が開始されるタイミングで、第3既実行保留表示エリアDz3に表示された異色保留表示アイコンを消滅させることで、第2既実行保留表示エリアDz2より右側に位置する各保留表示アイコンH,Y,Zが左隣にシフトし、図373(d)に示すように、次の次の遊技回の変動表示中において、第3既実行保留表示エリアDz3の既実行保留表示アイコンZが緑色となって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色に揃うことになる。そうして、図373(c)に示すように女性キャラクターWMが既実行保留表示エリアDzの周辺に表示される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース6では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること4個分の保留表示アイコンH,Y,Zである判定対象保留表示アイコン列RWのうちの最も左側の保留表示アイコンが異色保留表示アイコンであり、当該異色保留表示アイコンの左隣の既実行保留表示アイコンZが同色保留表示アイコンの表示色と同じ表示色である場合に、異色保留表示アイコンを消滅させることによって、判定対象保留表示アイコン列RWを同色に揃える。こうして、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、ケース6では、ケース1と同様に、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される4個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
図366の説明に戻る。ステップS3において、リーチの種類がスペシャルリーチであると判定された場合には、ステップS10に進み、変数nに3をセットする。すなわち、大当たり当選の期待度が高いスペシャルリーチの場合に、変数nに3をセットする。ステップS10の実行後、ステップS11に進み、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定を行う。ステップS11の処理は先に説明したステップS5の処理とほぼ同一の処理であり、相違するのは、ステップS5で判定の対象となる判定対象保留表示アイコン列RWはステップS5の実行時の変数nに対応した4個の保留表示アイコンH,Y,Zであるのに対して、ステップS11で判定の対象となる判定対象保留表示アイコン列RWはステップS11の実行時の変数nに対応した3個の保留表示アイコンH,Y,Zである点だけである。
ステップS11において、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であると判定された場合には、ステップS12に進み、特定図柄表示設定処理を実行する。特定図柄表示設定処理は、所定の遊技回の停止表示時に、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列(例えば[3・4・1])を表示するように設定する処理である。上記所定の遊技回は、既実行保留予告用処理を実行する契機となった第1始動口33への遊技球の入球によって追加された特1保留についての未実行保留表示アイコンHの左隣り保留表示アイコンH,Yに対応した遊技回である。後述するケース7の場合には、変動実行中保留表示エリアDyに表示された変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が、所定の遊技回に該当する。ステップS12の実行後、ステップS13に進む。
ステップS13では、既実行保留表示エリア縮小設定処理を実行する。既実行保留表示エリア縮小設定処理は、上記特定の図柄列(例えば[3・4・1])が表示された後に、既実行保留表示エリアDzのうちの最も左側の単位エリア(第4未実行保留表示エリアDh4)を消滅するように設定する処理である。この処理の結果、既実行保留表示エリアDzは、4個の単位エリアDh1~Dh4によって構成される大きさから、3個の単位エリアDh1~Dh3によって構成される大きさに縮小される。ステップS12およびステップS13の各処理については、具体例を挙げて、後ほど詳述する。ステップS13の実行後、先に説明したステップS6に進む。
ステップS11において、判定対象保留表示アイコン列RWが同色でないと判定された場合には、既実行保留予告用処理を終了する。上述したステップS1~ステップS3、ステップS10~ステップS13、ステップS6、ステップS7の処理によって実現する既実行保留予告について、次に詳述する。ここでは、ケース7として説明する。
・ケース7:
図374は、ケース7において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図374(a)は変動表示中を示し、図374(b)は変動停止後を示し、図374(c)は次の遊技回の変動表示中を示す。図374(a)、図374(b)、図374(c)の順に変化する。
図374(a)に示した例では、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが緑色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが緑色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示されている。変動表示は、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応した保留(保留情報)に基づくものである。この変動表示中に、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、この入球に基づく保留(保留情報)に対応する未実行保留表示アイコンH(青色)が第1未実行保留表示エリアDh1に追加表示される。
ここで、今回の第1始動口33への遊技球の入球によって追加表示された第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類がスペシャルリーチであることを示すものであるとする。こうした状況下で、既実行保留予告用処理が実行された場合には、図366のステップS1で否定判定され、ステップS2で肯定判定され、ステップS3で肯定判定され、ステップS10で変数nに3がセットされ、ステップS11によって、判定対象保留表示アイコン列RWが同色であるか否かの判定がなされることになる。判定対象保留表示アイコン列RWは、3個の保留表示アイコンY,Z、すなわち、変動実行中保留表示エリアDy、第1既実行保留表示エリアDz1、および第2既実行保留表示エリアDz2に表示される保留表示アイコンY,Zが該当し、3個の保留表示アイコンY,Zは緑色であり同色となっている。このため、ステップS11で肯定判定されることによって、ステップS12に進み、特定図柄表示設定処理が実行される。ステップS12の実行後、ステップS13に進み、既実行保留表示エリア縮小設定処理が実行される。
図374(a)に示した変動表示の後に、当該変動表示が停止するタイミングで、特定図柄表示設定処理による設定によって、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列としての[3・4・1]が表示される。また、当該変動表示が停止するタイミングで、図374(b)に示すように、既実行保留表示エリア縮小設定処理による設定によって、既実行保留表示エリアDzのうちの最も左側に位置する第4未実行保留表示エリアDh4が消滅する。なお、この第4未実行保留表示エリアDh4が消滅するタイミングに合わせて、消滅する第4未実行保留表示エリアDh4に移動体が到達する演出を図柄表示装置41の表示面41aに表示する構成としてもよい。移動体は、花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物が該当する。移動体を到達させることで、第4未実行保留表示エリアDh4が消滅することを遊技者に注視させることができる。
図374(b)に示すように変動が停止表示されると、次の遊技回の変動表示が開始されるタイミングで、各保留表示アイコンH,Y,Zが左隣にシフトした状態となる。この結果、図374(c)に示すように、第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内に、同色である3個の既実行保留表示アイコンZから構成される判定対象保留表示アイコン列RWが位置する。また、図374(c)に示すように、次の遊技回の変動表示中において、女性キャラクター演出設定処理によって設定された内容の女性キャラクターWMが表示された状態となる。すなわち、図374(c)の状態に移行するタイミング(各保留表示アイコンがシフトするタイミング)で、第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内において3個の既実行保留表示アイコンZが同色に揃うとともに、既実行保留表示エリアDzの周辺に女性キャラクターが登場する演出が実行される。
遊技者は、女性キャラクターWMの登場を視認することによって、3個の既実行保留表示エリアDz1~Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことをはっきりと知ることができる。この結果、遊技者は、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを認識することができる。
以上詳述したように、ケース7では、第1始動口33へ遊技球が入球して、特1保留についての未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhに追加された場合に、当該未実行保留表示アイコンHから遡ること3個分の保留表示アイコンY,Zである判定対象保留表示アイコン列RWは、もともと同色に揃っている。このため、追加された未実行保留表示アイコンHに対応した保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であり、リーチの種類が大当たり当選の期待度が高いスペシャルリーチであることを示すものである場合に、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列としての[3・4・1]を表示すると共に、同色に揃っている判定対象保留表示アイコン列RWをそのままの表示色で既実行保留表示エリアDzにシフトすることによって、既実行保留表示エリアDz内に表示される3個の既実行保留表示アイコンZを同色に揃えることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であるといった予告演出を実現できる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、女性キャラクターが登場する演出が実行されることで、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃ったことを遊技者にはっきりと示すことができる。
さらに、ケース7では、図柄表示装置41の表示面41aに特定の図柄列としての[3・4・1]が表示された場合に、図374(b)に示すように、既実行保留表示エリアDzは3個の単位エリアDh1~Dh3によって構成される大きさに縮小されることから、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うという条件が緩和するかの期待感を、遊技者に対して付与することができる。ケース7の場合、第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3によって構成される既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての(このケース7では3個の)既実行保留表示アイコンZが同色に揃うことになる。
上述したように、ケース7では、既実行保留表示エリアDz内に同色で並ぶ既実行保留表示アイコンZは3個でよく、他のケースと比較して、既実行保留表示エリアDz内で既実行保留表示アイコンZが同色に揃うという条件が緩和して大当たり当選し易いとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリア縮小設定処理によって、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数を2個に縮小し、既実行保留表示エリアDz内に2個の既実行保留表示アイコンZが同色に並んだ場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する場合がある構成を実現している。また、既実行保留表示エリア縮小設定処理によって、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数を1個に縮小し、既実行保留表示エリアDz内に表示される1個の既実行保留表示アイコンZが特定の表示色(本実施形態では、例えば赤色)となった場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する場合がある構成を実現している。既実行保留表示エリア縮小設定処理において、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数を3個、2個、1個のうちのいずれにするかは、本実施形態では、例えば、特定の乱数を用いた抽選によって決定する。このように、本実施形態のパチンコ機10では、既実行保留表示エリアDzに表示し得る既実行保留表示アイコンZの最大個数を1~4個まで変化させることが可能なように構成されている。この構成によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うという条件が緩和するかの期待感を、遊技者に対して付与することができる。
《8-4-4》外れ時同色外し用処理:
図367に示した外れ時同色外し用処理について説明する。この外れ時同色外し用処理は、音声発光制御装置90によって実行されるもので、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyへの保留表示アイコンのシフトがある毎に実行される。
処理が開始されると、最初に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21において、当該保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものと判定された場合には、ステップS22に進む。
ステップS22では、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる各既実行保留表示アイコンZは同色であるか否かが判定される。この判定は、図365に示した特1保留演出用記憶エリアを参照して行う。ステップS22において、各既実行保留表示アイコンZは同色であると判定された場合には、ステップS23に進み、同色外し用処理を実行する。同色外し用処理は、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZのうちの1つの表示色を他の既実行保留表示アイコンZとは相違する色に変化させる処理である。例えば、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる全ての既実行保留表示アイコンZが緑色である場合に、4つの既実行保留表示アイコンZのうちの1つの表示色を緑色から赤色に変化させる。同色外し用処理を実行した結果、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる各既実行保留表示アイコンZは同色でなくなる。ステップS23の実行後、外れ時同色外し用処理を終了する。
一方、ステップS21において、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れでないと判定された場合、外れ時同色外し用処理を終了する。また、ステップS22において、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる各既実行保留表示アイコンZは同色でないと判定された場合、外れ時同色外し用処理を終了する。
この外れ時同色外し用処理によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものである場合に、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避することができる。一方、先に説明した既実行保留予告用処理によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるものである場合に、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZは同色となり得る。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されている4つの既実行保留表示アイコンZが同色となった場合には、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを保証することができる。
《8-4-5》既実行保留表示エリア初期化処理
本実施形態のパチンコ機10が備える音声発光制御装置90は、操作ハンドル25aに設けられたタッチセンサー25aがオフ状態である状態で、主制御装置60から保留コマンドを受信してからの経過時間が所定期間を経過した後に、既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを消去する既実行保留表示エリア初期化処理を実行する。遊技者が交替する場合には、前の遊技者が遊技を終えた後、後の遊技者が遊技を開始するまでに、遊技がされない期間がある程度存在する。上記所定期間は、この遊技がされない期間を考慮して決められたもので、例えば5分とした。この構成によれば、遊技者が交替する場合に、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示アイコンZが残ること抑制することができる。このために、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者が交替した場合に、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZが無い状態で遊技を開始することができ、既実行保留表示エリアDz内に既実行保留表示アイコンZが残って煩わしい気持ちになることもない。なお、既実行保留表示エリア初期化処理として、本実施形態のパチンコ機10が待機状態となって、待機画面(例えば、デモ画面)が表示開始されるタイミングに合わせて、既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを消去する構成としてもよい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する既実行保留表示エリアDzの所定数の既実行保留表示アイコンZを利用して、遊技者に対して大当たり当選の確定を示唆するといった従来にない新しい演出を実現することができる。
ここで、前述した保留変化予告演出の機能を備えるが、前述した既実行保留予告演出の機能を備えないパチンコ機を参考例として考えてみる。この参考例のパチンコ機では、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHを用いて保留変化予告を行うが、未実行保留表示アイコンHは変動実行中保留表示エリアDyにシフトし、変動が実行され、当該変動に係る当たり抽選の当否結果が外れとなった後には、当該変動実行中保留表示アイコンYは意味を失い、何も無かったことになってしまう。例えば、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの表示色が保留変化予告によって大当たり当選の期待度が最も高い赤色になったとしても、当該保留表示アイコンH,Yに対応した保留情報に係る変動による当たり抽選の当否結果が外れとなったら、何も無かったことになってしまう。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、変動表示が終了した既実行保留表示アイコンZにも意味を持たせることで、遊技の興趣向上を図っている。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えば、図368(c)に示したケース1の次回の変動表示中においては、第3既実行保留表示エリアDz3から変動実行中保留表示エリアDyまでの4つの保留表示アイコンZ,Yが同色に揃っており、このまま当該変動が終了して各保留表示アイコンZ,Y,Hが左側にシフトすれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うといった状況となっている。この状況下においては、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzにシフトする場合に、当該変動実行中保留表示アイコンYが、赤色の表示色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合(図368(c)の場合)の方が、遊技者にとっての有利性が高い。
遊技者にとっての有利性が高い理由は、図368(d)に示した次々回の変動表示中において、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃い、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるためである。このために、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が大当たり当選する期待度が赤色より低い緑色であっても、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う可能性が高まる条件下においては、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYが赤色に変化することなく緑色のままで、既実行保留表示エリアDzに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの緑色の表示色に、当該緑色の表示色に対して設定された保留情報が大当たり当選する期待度の段階とは相違する、大当たり当選確定といった特別の意味を持たせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となることとした。このために、いっそう大きな期待感を遊技者に付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えばケース4にて示したように、既実行保留表示エリアDzにおいて表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する場合がある。したがって、遊技者に対して、例えば、このままでは既実行保留表示エリアDzに表示されている全ての既実行保留表示アイコンZの表示色が同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
より具体的には、本実施形態のパチンコ機10によれば、アシスト設定処理によって、判定対象保留表示アイコン列RW内の1個の保留表示アイコン(異色保留表示アイコン)H,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成していた。このために、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけでは、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことが実現できないような場合にも、異色保留表示アイコンの表示色を変換することによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにすることができる。一般に、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけで、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにするには、長期間の遊技を要するが、アシスト設定処理によって、ある程度の短い期間の遊技でも、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う状態を作り上げることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出を、実用に適した頻度で行うことができる。
例えば、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、その後に既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになる場合があるので、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、未実行保留表示アイコンHは円形であり、既実行保留表示アイコンZは六角形であり、両者の形状は異なったものとなっている。このために、未実行保留表示アイコンHと既実行保留表示アイコンZとの判別が容易であり、未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyを経て既実行保留表示エリアDzにシフトしたことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上する。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出は、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)において実行され、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(高頻度サポートモード中)においては実行されない構成となっている。高頻度サポートモード中においては、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されており、もともと遊技者にとっての有利性が高い状態であり、既実行保留予告演出を実行する必要性が低い。その上、高頻度サポートモード中においては、変動時間が短いために、未実行保留表示エリアDhおよび変動実行中保留表示エリアDyにおいて既実行保留予告演出を実行することが難しい。このために、本実施形態では、高頻度サポートモード中においては、既実行保留予告演出を実行しないことによって、制御の簡略化を図ることができるとともに、通常状態では、既実行保留予告演出を実行することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保留変化予告演出による保留表示アイコンH,Y,Zの表示態様を変化させる一態様として、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させる構成としたので、既実行保留表示エリアDz内の保留表示アイコンZが全て同色となったか否かが一目瞭然である。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れである情報である場合に、外れ時同色外し用処理によって、例えば未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避している。このために、遊技者は、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同色になりそうで、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるだろうと期待していたところを、既実行保留表示アイコンZの表示色が同色にはならず、その結果、大当たり当選確定とならずに、期待外れとなり落胆してしまうことになる。このように、既実行保留予告演出によって、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となる期待感を付与することのできる一方で、落胆感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
例えば、このまま各保留表示アイコンがシフトしていけば既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになりそうな状況において、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことがなくなる場合がある。したがって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな落胆感を与えることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告用処理が備えるアシスト設定処理によって、第1~第4未実行保留表示エリアDh1~Dh1に表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの、変動実行中保留表示エリアDyに最も近い側の第1未実行保留表示エリアDh1において、未実行保留表示アイコンHの表示色を、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色(以下、同色の色と呼ぶ)に変化させる場合がある。この場合には、当該未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyに移行する直前で、当該未実行保留表示アイコンHの表示態様が同色の色に切り替わることになるので、遊技者に対して大きな驚き感を付与することができる。
《8-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図375は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSw0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSw0102に進む。
ステップSw0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSw0103に進む。
ステップSw0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSw0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図379)において、その値を更新する。
ステップSw0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSw0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSw0104を実行した後、ステップSw0105に進む。
ステップSw0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSw0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSw0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図375:Sw0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図376は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSw0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSw0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sw0201:YES)、ステップSw0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSw0203に進む。
ステップSw0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSw0204に進む。
ステップSw0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSw0209に進む。
ステップSw0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sw0201:NO)、ステップSw0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSw0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sw0205:YES)、ステップSw0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSw0207に進む。一方、ステップSw0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sw0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSw0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSw0208に進む。
ステップSw0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSw0209に進む。
ステップSw0209では、上述したステップSw0204又はステップSw0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSw0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sw0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSw0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sw0209:YES)、ステップSw0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSw0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSw0212に進む。
ステップSw0212では、ステップSw0103(図375)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSw0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSw0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSw0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSw0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSw0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSw0212を実行した後、ステップSw0213に進む。
ステップSw0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSw0213を実行した後、ステップSw0214に進む。
ステップSw0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図379:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSw0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図376:Sw0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図377は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSw0301では、始動口用の入球処理(図376)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSw0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSw0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sw0302:YES)、ステップSw0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図356(a))を参照する。その後、ステップSw0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSw0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sw0302:NO)、ステップSw0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図356(b))を参照する。その後、ステップSw0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSw0305では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sw0305:YES)、ステップSw0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSw0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSw0307を実行した後、ステップSw0308に進む。
ステップSw0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSw0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sw0308:YES)、ステップSw0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSw0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sw0308:NO)、ステップSw0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、ステップSw0315に進む。
ステップSw0305において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sw0305:NO)、ステップSw0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSw0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSw0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSw0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sw0313:YES)、ステップSw0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSw0315に進む。一方、ステップSw0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sw0313:NO)、ステップSw0315に進む。
ステップSw0315では、始動口用の入球処理(図376)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSw0316に進み、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSw0316を実行した後、ステップSw0317に進む。
ステップSw0317では、ステップSw0316によって取得した変動時間情報から変動パターンを特定し、特定した変動パターンの種別を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。ステップSw0317を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図375:Sw0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図378は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSw0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSw0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sw0401:YES)、ステップSw0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSw0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sw0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSw0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sw0402:YES)、ステップSw0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSw0404に進む。
ステップSw0404では、ステップSw0103(図375)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSw0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sw0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図379は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSw0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSw0502に進む。
ステップSw0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSw0503に進む。
ステップSw0503では、ステップSw0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSw0503を実行した後、ステップSw0504に進む。
ステップSw0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSw0505に進む。
ステップSw0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSw0506に進む。ステップSw0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSw0506を実行した後、ステップSw0507に進む。
ステップSw0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSw0508に進む。
ステップSw0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSw0509に進む。
ステップSw0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSw0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSw0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sw0509:NO)、ステップSw0510及びステップSw0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSw0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSw0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSw0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sw0509:YES)、ステップSw0503に戻り、ステップSw0503からステップSw0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSw0503からステップSw0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図379:Sw0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図380は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSw0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSw0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sw0601:YES)、ステップSw0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSw0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sw0601:NO)、ステップSw0602に進む。
ステップSw0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSw0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sw0602:NO)、ステップSw0603に進む。
ステップSw0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSw0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSw0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sw0602:YES)、ステップSw0604に進む。
ステップSw0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSw0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図380:Sw0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図381は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSw0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSw0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sw0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSw0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sw0701:YES)、ステップSw0702に進む。
ステップSw0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSw0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSw0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSw0703を実行した後、ステップSw0704に進む。
ステップSw0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSw0704を実行した後、ステップSw0705に進む。
ステップSw0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSw0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSw0705を実行した後、ステップSw0706に進む。
ステップSw0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSw0705およびステップSw0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図379)におけるステップSw0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSw0706を実行した後、ステップSw0707に進む。
ステップSw0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSw0707を実行した後、ステップSw0708に進む。
ステップSw0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSw0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図381:Sw0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図382は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSw0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図355)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図355)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSw0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSw0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSw0801:YES)、ステップSw0802~ステップSw0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSw0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSw0801:NO)、ステップSw0808~ステップSw0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSw0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSw0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSw0804に進む。ステップSw0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSw0805に進む。
ステップSw0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSw0805を実行した後、ステップSw0806に進む。
ステップSw0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSw0807へ進む。
ステップSw0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSw0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図379)におけるステップSw0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSw0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sw0801:NO)、ステップSw0808に進む。
ステップSw0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSw0809に進む。ステップSw0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSw0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSw0811に進む。
ステップSw0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSw0811を実行した後、ステップSw0812に進む。
ステップSw0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSw0813に進む。
ステップSw0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSw0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図379)におけるステップSw0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図381:Sw0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図383は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSw0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sw0901:YES)、ステップSw0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図356(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSw0904に進む。
一方、ステップSw0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sw0901:NO)、ステップSw0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図356(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSw0904に進む。
ステップSw0904では、ステップSw0902又はステップSw0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSw0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sw0904:YES)、ステップSw0905に進む。
ステップSw0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSw0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sw0905:NO)、ステップSw0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図357(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSw0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sw0905:YES)、ステップSw0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図357(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSw0906又はステップSw0907の処理を実行した後、ステップSw0908に進む。
ステップSw0908では、ステップSw0906又はステップSw0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSw0908を実行した後、ステップSw0909に進む。
ステップSw0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図354)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSw0906又はステップSw0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSw0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSw0904において、ステップSw0902又はステップSw0903における当たり抽選の当否結果が大当たり当選でない場合には(Sw0904:NO)、ステップSw0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図354)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSw0911に進む。
ステップSw0911において、ステップSw0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sw0911:YES)、ステップSw0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSw0912を実行した後、ステップSw0913に進む。
一方、ステップSw0911において、ステップSw0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sw0911:NO)、ステップSw0912を実行することなく、ステップSw0913に進む。
ステップSw0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSw0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図381:Sw0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図384は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSw1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSw1002に進む。
ステップSw1002では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップSw1002では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSw1002を実行した後、ステップSw1003に進む。
ステップSw1003では、ステップSw1002で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSw1001で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSw1003を実行した後、ステップSw1004に進む。
ステップSw1004では、ステップSw1003で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図380:Sw0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図385は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSw1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSw1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図384)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSw1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sw1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSw1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sw1101:YES)、ステップSw1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSw1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSw1103を実行した後、ステップSw1104に進む。
ステップSw1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSw1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sw1104:NO)、ステップSw1105に進む。
ステップSw1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sw1105:YES)、ステップSw1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSw1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sw1106:YES)、ステップSw1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSw1107を実行した後、ステップSw1108に進む。一方、ステップSw1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sw1106:NO)、ステップSw1107を実行することなく、ステップSw1108に進む。
ステップSw1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sw1108:NO)、ステップSw1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSw1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSw1109:NO)には、ステップSw1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSw1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSw1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sw1108:YES)、または、ステップSw1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSw1109:YES)には、ステップSw1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSw1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sw1105:NO)に、ステップSw106~ステップSw1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSw1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sw1104:YES)、ステップSw1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSw1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図379:Sw0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図386は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSw1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSw1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sw1201:NO)、ステップSw1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSw1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sw1202:NO)、ステップSw1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSw1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sw1203:NO)、ステップSw1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSw1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sw1204:YES)、ステップSw1205に進む。一方、ステップSw1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sw1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSw1206に進む。ステップSw1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSw1207に進む。
ステップSw1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSw1207を実行した後、前述したステップSw1208に進む。
ステップSw1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSw1208を実行した後、ステップSw1209に進む。
ステップSw1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図379)におけるステップSw0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSw1209を実行した後、ステップSw1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sw1203:YES)、ステップSw1211に進む。
ステップSw1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSw1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sw1211:YES)、ステップSw1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSw1213に進む。
ステップSw1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSw1213を実行した後、ステップSw1214に進む。
ステップSw1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSw1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図379:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sw1202:YES)、ステップSw1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSw1216を実行した後、ステップSw1217に進む。
ステップSw1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSw1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sw1217:YES)、ステップSw1218に進む。一方、ステップSw1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sw1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSw1219に進む。
ステップSw1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSw1219を実行した後、ステップSw1220に進む。
ステップSw1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSw1220を実行した後、ステップSw1221に進む。
ステップSw1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図379)におけるステップSw0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSw1221を実行した後、ステップSw1222に進む。
ステップSw1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSw1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sw1201:YES)、ステップSw1223に進む。
ステップSw1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sw1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSw1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sw1223:YES)、ステップSw1224に進む。
ステップSw1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSw1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSw1225を実行した後、ステップSw1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSw1226を実行した後、ステップSw1227に進む。
ステップSw1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSw1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sw1227:YES)、ステップSw1228に進む。
ステップSw1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図379)におけるステップSw1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSw1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sw1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSw1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sw1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図386:Sw1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図387は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSw1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSw1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sw1301:NO)、ステップSw1302に進む。
ステップSw1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSw1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sw1302:YES)、ステップSw1303に進む。
ステップSw1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSw1304に進む。
ステップSw1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図379:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSw1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sw1302:NO)、ステップSw1303およびステップSw1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSw1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sw1301:YES)、ステップSw1305に進む。
ステップSw1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSw1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sw1305:YES)、ステップSw1306に進む。
ステップSw1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSw1307に進む。
ステップSw1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図379:ステップSw0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSw1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSw1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sw1305:NO)、ステップSw1306およびステップSw1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図386:Sw1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図388は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSw1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSw1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sw1401:YES)、ステップSw1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSw1402を実行した後、ステップSw1403に進む。
ステップSw1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSw1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSw1405に進む。
ステップSw1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSw1406に進む。
ステップSw1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSw1411に進む。
一方、ステップSw1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sw1401:NO)、ステップSw1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSw1408に進む。
ステップSw1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSw1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSw1410に進む。
ステップSw1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSw1411に進む。
ステップSw1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図379:Sw0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図389は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSw1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSw1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sw1501:NO)、ステップSw1502に進む。
ステップSw1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSw1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sw1502:NO)、ステップSw1503に進む。
ステップSw1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSw1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1503:YES)、ステップSw1504に進む。
ステップSw1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSw1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sw1504:YES)、ステップSw1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSw1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sw1504:NO)、ステップSw1506に進む。
ステップSw1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSw1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sw1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSw1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sw1506:YES)、ステップSw1507に進む。
ステップSw1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSw1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSw1507において開閉実行モードではなく(Sw1507:NO)、且つ、ステップSw1508において高頻度サポートモードである場合には(Sw1508:YES)、ステップSw1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSw1510に進む。
ステップSw1510では、ステップSw1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSw1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sw1510:YES)、ステップSw1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSw1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sw1510:NO)、ステップSw1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSw1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sw1507:YES)、又は、ステップSw1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sw1508:NO)、ステップSw1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSw1513に進む。
ステップSw1513では、ステップSw1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSw1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sw1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSw1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sw1513:YES)、ステップSw1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSw1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sw1502:YES)、ステップSw1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSw1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSw1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1515:YES)、ステップSw1516に進む。
ステップSw1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSw1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSw1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sw1501:YES)、ステップSw1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図389:Sw1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図390は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSw1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sw1601:YES)、ステップSw1602に進む。
ステップSw1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSw1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSw1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1602:YES)、ステップSw1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSw1603を実行した後、ステップSw1604に進む。
ステップSw1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSw1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSw1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sw1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSw1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sw1605:YES)、ステップSw1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSw1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sw1601:NO)、ステップSw1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSw1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sw1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSw1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sw1607:YES)、ステップSw1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSw1609に進む。
ステップSw1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sw1609:NO)、ステップSw1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSw1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sw1610:YES)、ステップSw1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSw1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sw1609:YES)、又は、ステップSw1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sw1610:NO)、ステップSw1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《8-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図391は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSw1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSw1701を実行した後、ステップSw1702に進む。
ステップSw1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSw1701で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSw1702を実行した後、ステップSw1703に進む。
ステップSw1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSw1703を実行した後、ステップSw1704に進む。
ステップSw1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSw1704を実行した後、ステップSw1705に進む。
ステップSw1705では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSw1705を実行した後、ステップSw1706に進む。
ステップSw1706では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSw1706を実行した後、ステップSw1707に進む。
ステップSw1707では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSw1707を実行した後、ステップSw1708に進む。
ステップSw1708では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSw1708を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図391:Sw1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図392は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSw1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSw1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sw1801:YES)、ステップSw1802に進む。
ステップSw1802では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSw1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sw1802:YES)、ステップSw1803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSw1803を実行した後、ステップSw1804に進む。
ステップSw1804では、保留変化予告用処理を実行する。保留変化予告用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「保留変化予告演出」の欄で詳述したもので、各保留表示アイコンH,Y,Zの表示色をデフォルト色から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンH,Y,Zに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する保留変化予告を実行する。ステップSw1804を実行した後、ステップSw1805に進む。
ステップSw1805では、既実行保留予告用処理を実行する。既実行保留予告用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「既実行保留予告演出」の欄で詳述したもので、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての既実行保留表示アイコンZの表示色が同じ色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する既実行保留予告を実行する。具体的には、既実行保留予告用処理は、図366に示した内容の処理を行う。ステップSw1805を実行した後、ステップSw1807に進む。
ステップSw1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sw1802:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSw1806に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSw1806を実行した後、ステップSw1807に進む。
ステップSw1803及びステップSw1806の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSw1807では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSw1807を実行した後、ステップSw1808に進む。
ステップSw1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sw1801:NO)、ステップSw1802~ステップSw1807を実行することなく、ステップSw1808に進む。
ステップSw1808では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSw1803において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSw1806において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSw1807を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図391:Sw1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図393は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSw1901では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSw1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sw1901:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSw1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sw1901:YES)、ステップSw1902に進む。
ステップSw1902では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSw1903に進む。
ステップSw1903では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング、変動実行中保留表示エリアDyにおける変動実行中保留表示アイコンYの変化のタイミング等)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。なお、変動実行中保留表示エリアDyは、変動遊技を開始した変動、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。また、変動実行中保留表示アイコンYは、変動遊技を開始した変動、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示アイコンである。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSw1903を実行した後、ステップSw1904に進む。
ステップSw1904では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図353参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の当否結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSw1905では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSw1904において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSw1906に進む。
ステップSw1906では、外れ時同色外し用処理を実行する。外れ時同色外し用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「外れ時同色外し用処理」の欄で詳述したもので、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れであるものである場合に、第1~第4既実行保留表示エリアDh1~Dh4に表示されている4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避するための処理である。具体的には、外れ時同色外し用処理は、図367に示した内容の処理を行う。ステップSw1906を実行した後、ステップSw1907に進む。
ステップSw1907では、今回の遊技回においてステップSw1903で設定された演出パターン、ステップSw1904で設定された停止図柄、ステップSw1905で設定された変動パターンの情報、ステップSw1906で得られた保留表示の情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSw1908に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSw1908を実行した後、ステップSw1909に進む。
ステップSw1909では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSw1909を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図393:Sw1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図394は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSw2001では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSw2002に進む。
ステップSw2002では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSw2002では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図393)のステップSw1902で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSw2002を実行した後、ステップSw2003に進む。
ステップSw2003では、Sw2002で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図393)のステップSw1902で把握した変動時間と、ステップSw2001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSw2003を実行した後、ステップSw2004に進む。
ステップSw2004では、ステップSw2003によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSw2004を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図393:Sw1909)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図395は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSw2101では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSw2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sw2101:YES)、ステップSw2102に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSw2103に進む。
ステップSw2103では、音光側RAM94に記憶されている特1保留演出用記憶エリア(図365参照)に格納されているデータ(表示色および当たり抽選の当否結果)をシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第4既実行保留表示エリアDz4のデータをクリアすると共に、第3既実行保留表示エリアDz3→第4既実行保留表示エリアDz4、第2既実行保留表示エリアDz2→第3既実行保留表示エリアDz3、第1既実行保留表示エリアDz1→第2既実行保留表示エリアDz2、変動実行中保留表示エリアDy→第1既実行保留表示エリアDz1、第1未実行保留表示エリアDh1→変動実行中保留表示エリアDy、第2未実行保留表示エリアDh2→第1未実行保留表示エリアDh1、第3未実行保留表示エリアDh3→第2未実行保留表示エリアDh2、第4未実行保留表示エリアDh4→第3未実行保留表示エリアDh3といった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSw2103を実行した後、ステップSw2105に進む。
一方、ステップSw2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sw2101:NO)、ステップSw2104に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSw2105に進む。
ステップSw2105では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図396は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSw2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSw2202に進む。
ステップSw2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図397は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSw2301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図398は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSw2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図397)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sw2401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSw2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sw2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSw2403に進む。
ステップSw2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sw2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSw2404に進む。
ステップSw2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sw2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSw2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《8-7》作用・効果:
以上説明したように、本発明におけるパチンコ機10では、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する既実行保留表示エリアDzの所定数の既実行保留表示アイコンZを利用して、遊技者に対して大当たり当選の確定を示唆するといった従来にない新しい演出を実現することができる。
ここで、前述した保留変化予告演出の機能を備えるが、前述した既実行保留予告演出の機能を備えないパチンコ機を参考例として考えてみる。この参考例のパチンコ機では、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHを用いて保留変化予告を行うが、未実行保留表示アイコンHは変動実行中保留表示エリアDyにシフトし、変動が実行され、当該変動に係る当たり抽選の当否結果が外れとなった後には、当該変動実行中保留表示アイコンYは意味を失い、何も無かったことになってしまう。例えば、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの表示色が保留変化予告によって大当たり当選の期待度が最も高い赤色になったとしても、当該保留表示アイコンH,Yに対応した保留情報に係る変動による当たり抽選の当否結果が外れとなったら、何も無かったことになってしまう。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、変動表示が終了した既実行保留表示アイコンZにも意味を持たせることで、遊技の興趣向上を図っている。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えば、図368(c)に示したケース1の次回の変動表示中においては、第3既実行保留表示エリアDz3から変動実行中保留表示エリアDyまでの4つの保留表示アイコンZ,Yが同色に揃っており、このまま当該変動が終了して各保留表示アイコンZ,Y,Hが左側にシフトすれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うといった状況となっている。この状況下においては、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzにシフトする場合に、当該変動実行中保留表示アイコンYが、赤色の表示色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合(図368(c)の場合)の方が、遊技者にとっての有利性が高い。
遊技者にとっての有利性が高い理由は、図368(d)に示した次々回の変動表示中において、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃い、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるためである。このために、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が大当たり当選する期待度が赤色より低い緑色であっても、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う可能性が高まる条件下においては、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYが赤色に変化することなく緑色のままで、既実行保留表示エリアDzに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの緑色の表示色に、当該緑色の表示色に対して設定された保留情報が大当たり当選する期待度の段階とは相違する、大当たり当選確定といった特別の意味を持たせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となることとした。このために、いっそう大きな期待感を遊技者に付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、例えばケース4にて示したように、既実行保留表示エリアDzにおいて表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する場合がある。したがって、遊技者に対して、例えば、このままでは既実行保留表示エリアDzに表示されている全ての既実行保留表示アイコンZの表示色が同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化し、変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDzに移行することによって、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
より具体的には、本実施形態のパチンコ機10によれば、アシスト設定処理によって、判定対象保留表示アイコン列RW内の1個の保留表示アイコン(異色保留表示アイコン)H,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成していた。このために、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけでは、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことが実現できないような場合にも、異色保留表示アイコンの表示色を変換することによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにすることができる。一般に、保留表示アイコンH,Y,Zをシフトするだけで、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うようにするには、長期間の遊技を要するが、アシスト設定処理によって、ある程度の短い期間の遊技でも、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う状態を作り上げることが可能となる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出を、実用に適した頻度で行うことができる。
例えば、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、その後に既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになる場合があるので、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、未実行保留表示アイコンHは円形であり、既実行保留表示アイコンZは六角形であり、両者の形状は異なったものとなっている。このために、未実行保留表示アイコンHと既実行保留表示アイコンZとの判別が容易であり、未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyを経て既実行保留表示エリアDzにシフトしたことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上する。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告演出は、遊技球が第2始動口34に入球することが実質的に不可能な遊技状態(いわゆる通常状態)において実行され、遊技球が第2始動口34に入球することが容易な遊技状態(高頻度サポートモード中)においては実行されない構成となっている。高頻度サポートモード中においては、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されており、もともと遊技者にとっての有利性が高い状態であり、既実行保留予告演出を実行する必要性が低い。その上、高頻度サポートモード中においては、変動時間が短いために、未実行保留表示エリアDhおよび変動実行中保留表示エリアDyにおいて既実行保留予告演出を実行することが難しい。このために、本実施形態では、高頻度サポートモード中においては、既実行保留予告演出を実行しないことによって、制御の簡略化を図ることができるとともに、通常状態では、既実行保留予告演出を実行することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保留変化予告演出による保留表示アイコンH,Y,Zの表示態様を変化させる一態様として、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させる構成としたので、既実行保留表示エリアDz内の保留表示アイコンZが全て同色となったか否かが一目瞭然である。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、変動実行中保留表示エリアDyに表示されることになる変動実行中保留表示アイコンYについての保留情報が、当たり抽選の当否結果が外れである情報である場合に、外れ時同色外し用処理によって、例えば未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、第1~第4既実行保留表示エリアDz1~Dz4に表示されることになる4つの既実行保留表示アイコンZが同色となることを回避している。このために、遊技者は、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同色になりそうで、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるだろうと期待していたところを、既実行保留表示アイコンZの表示色が同色にはならず、その結果、大当たり当選確定とならずに、期待外れとなり落胆してしまうことになる。このように、既実行保留予告演出によって、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となる期待感を付与することのできる一方で、落胆感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
例えば、このまま各保留表示アイコンがシフトしていけば既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことになりそうな状況において、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うことがなくなる場合がある。したがって、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃って欲しいと期待していた遊技者に対して大きな落胆感を与えることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、既実行保留予告用処理が備えるアシスト設定処理によって、第1~第4未実行保留表示エリアDh1~Dh1に表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの、変動実行中保留表示エリアDyに最も近い側の第1未実行保留表示エリアDh1において、未実行保留表示アイコンHの表示色を、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色(以下、同色の色と呼ぶ)に変化させる場合がある。この場合には、当該未実行保留表示アイコンHが未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyに移行する直前で、当該未実行保留表示アイコンHの表示態様が同色の色に切り替わることになるので、遊技者に対して大きな驚き感を付与することができる。
《8-8》第8実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《8-8-1》変形例1:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留予告として、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが全て同じ色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成とした。これに対して、変形例として、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが、全て同じ色ではなくても、特定の規則を満たすように並んだ場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成としてもよい。特定の規則としては、例えば、全色(白色、青色、緑色、赤色)揃った場合、第1既実行保留表示エリアDz1から第4既実行保留表示エリアDz4に向かう方向に大当たり当選の期待度が低い側から高い側となる表示色の順(白色、青色、緑色、赤色)に並んだ場合、第1既実行保留表示エリアDz1から第4既実行保留表示エリアDz4に向かう方向に大当たり当選の期待度が高い側から低い側となる表示色の順(赤色、緑色、青色、白色)に並んだ場合等としてもよい。これらの変形例によれば、第8実施形態と同様に、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-2》変形例2:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが全て同じ色に揃った場合に、遊技者にとっての有利性が高くなることとして、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成とした。この遊技者にとっての有利性が高くなることとしては、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることに換えて、変動表示に対する期待度が高まる構成や、実際の利益が高まる構成、有益性の高い事項の報知を行う構成等としてもよい。変動表示に対する期待度が高まる構成としては、リーチの種類が大当たり当選の期待度が高い種類に発展するもの、予告演出が大当たり当選の期待度が大きい演出に替わるもの、演出や結果告知までの時間を規定するタイマーが発動するもの等、種々のものが採用可能である。実際の利益としては、電動役物34aの開放状態が複数回発生する構成、時短付与に当選する構成、大当たり抽選において小当たりに当選する構成等、種々のものが採用可能である。「時短付与」とは、サポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。有益性の高い報知事項としては、パチンコ機の設定(大当たり当選の確率を定めた設定)や、通常時の出玉率を示すベース値等、種々のものが採用可能である。これらの構成によっても、上記第8実施形態およびその変形例と同様に、期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-3》変形例3:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留予告として、既実行保留表示エリアDz内に表示される各既実行保留表示アイコンZが全て同じ色に揃った場合に、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることを遊技者に示唆する構成とした。この構成は、同色となった表示色が、青色、緑色、赤色のいずれであっても、遊技者にとっての有利性が同じとなる。これに対して、変形例として、同色となる難易度が高い表示色ほど、遊技者にとっての有利性が高くなる構成としてもよい。具体的には、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZが全て青色に揃った場合より、全て緑色に揃った場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる。また、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZが全て緑色に揃った場合より、全て赤色に揃った場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる。この変形例によれば、遊技者に付与する有利性に高低を付けることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《8-8-4》変形例4:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同じ色に揃う場合として、既実行保留表示エリアDzを4個の単位エリアDh1~Dh4によって構成する場合と、既実行保留表示エリアDzを3個の単位エリアDh1~Dh3によって構成する場合とがあり、いずれの場合にも、遊技者にとっての有利性が同じとなる構成とした。これに対して、変形例として、既実行保留表示エリアDz内に表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同じ色に揃う場合に、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が多いほど、遊技者にとっての有利性が高くなる構成としてもよい。具体的には、既実行保留表示エリアDzを3個の単位エリアDh1~Dh3によって構成する場合より、既実行保留表示エリアDzを4個の単位エリアDh1~Dh4によって構成する場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる構成としてもよい。この変形例によれば、遊技者に付与する有利性に高低を付けることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《8-8-5》変形例5:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理(図366のS9)において、ケース2からケース7までに例示した様々のタイミングで保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させているが、遊技回でこの表示色を変化させるタイミングは、変動表示が開始されるタイミングとしていた。これに対して変形例として、アシスト設定処理において、変動表示が開始された時から所定時間を経過したタイミングで、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させるようにしてもよい。この変形例によれば、遊技回の変動表示中において、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が変化することから、変動表示が開始された後においても、判定対象保留表示アイコン列RWにおいて保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が揃わないかを遊技者に期待させることになり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
この変形例5において、図柄表示装置41の表示面41aに、表示色が変化するタイミングで移動体が保留表示アイコンH,Y,Zに到達する演出を表示する構成としてもよい。移動体は、花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物が該当する。また、この変形例5において、表示色が変化するタイミング、または当該タイミングの前に、保留表示アイコンH,Y,Zの形状をデフォルトの円形または六角形の形状から他の形状(例えば、キャラクターや紋章を模した形状等)に変換する演出を表示する構成としてもよい。これらの構成によれば、保留表示アイコンH,Y,Zに移動体が到達することや、保留表示アイコンH,Y,Zの形状が特別の形状に変化することによって、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が変化することを遊技者に注視させ、判定対象保留表示アイコン列RWに表示される保留表示アイコンH,Y,Zが全て同色となることをいっそう期待させることができる。
この変形例5、すなわち、アシスト設定処理において、変動表示が開始された時から所定時間を経過したタイミングで、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変化させるようにした変形例5において、第1未実行保留表示エリアDh1における未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させることによって、判定対象保留表示アイコン列RWにおいて保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が揃う構成とすることができる。この構成によれば、未実行保留表示エリアDhから変動実行中保留表示エリアDyに移行する直前で、未実行保留表示アイコンHの表示色が同色となる色に切り替わるので、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。
《8-8-6》変形例6:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理として、判定対象保留表示アイコン列RW内の1個の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成していた。これに対して変形例として、判定対象保留表示アイコン列RW内の2個以上の数の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色を変換することによって、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が全て同色となるように構成としてもよい。この構成によれば、判定対象保留表示アイコン列RW内が異色保留表示アイコンばかりでも、判定対象保留表示アイコン列RW内の保留表示アイコンH,Y,Zが全て同色に揃うことを遊技者に期待させることができる。
《8-8-7》変形例7:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理において、判定対象保留表示アイコン列RW内から異色保留表示アイコンを特定し、特定された異色保留表示アイコンの表示色を変換する構成とした。これに対して変形例として、遊技者による演出操作ボタン24の操作に従って異色保留表示アイコンを指定し得る構成とし、当該演出操作ボタン24によって異色保留表示アイコンが指定されるのを待って、当該異色保留表示アイコンの表示色の変換を実行するようにしてもよい。さらには、図柄表示装置41の表示面41aにミニゲーム用演出を表示させ、ミニゲーム用演出に対する遊技者による演出操作ボタン24の操作に従って、異色保留表示アイコンが指定されるのを待って、当該異色保留表示アイコンの表示色の変換を実行するようにしてもよい。これらの変形例によれば、遊技者による特別の操作を必要とするため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《8-8-8》変形例8:
上記第8実施形態およびその変形例では、保留変化予告および既実行保留予告として、保留表示アイコンH,Y,Zの表示色が変化する演出が実行されるが、これに限らず、保留変化予告および既実行保留予告として、保留表示アイコンH,Y,Zの形状が変化する演出を実行してもよい。保留変化予告および既実行保留予告としては、保留表示アイコンH,Y,Zの大きさが変化する演出を実行してもよい。保留変化予告および既実行保留予告としては、保留表示アイコンH,Y,Zの種類が変化する演出を実行してもよい。保留変化予告および既実行保留予告としては、保留表示アイコンH,Y,Zに付加する画像が変化する演出を実行してもよい。また、色変化、形状変化、大きさ変化、種類変化、および、付加画像変化のうちのいずれか複数の組合せによる演出を実行してもよい。このように、保留変化予告および既実行保留予告としては、表示態様が変化する演出であればどのような演出を実行してもよい。
《8-8-9》変形例9:
上記第8実施形態およびその変形例では、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた変動実行中保留表示アイコンYは、変動実行中保留表示エリアDyにおいて、変動が開始されてから変動が停止するまで表示される構成であった。これに対して、変形例として、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた変動実行中保留表示アイコンYは、変動実行中保留表示エリアDyにおいて、変動表示が開始された時から所定期間(変動停止前までの期間であり、例えば、数秒)が経過するまで表示され、その所定期間の経過後に消える構成としてもよい。この消えた変動実行中保留表示アイコンYは、原則として、当該変動表示が終了し、停止表示期間が終了したタイミングで、既実行保留表示エリアDz側にシフトして復活表示するが、復活表示せずに既実行保留表示エリアDz側にシフトしない場合がある構成としても良い。
ここで、第1~第3既実行保留表示エリアDz1~Dz3に表示されている各既実行保留表示アイコンZが緑色で、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYが青色で、第1未実行保留表示エリアDh1に表示されている未実行保留表示アイコンHが緑色である場合を考えてみる。この場合において、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYが、変動表示が開始されたときから所定期間後に消え、当該変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアDz側にシフトしない場合、次の遊技回の変動が開始されるタイミングでは、第1未実行保留表示エリアDh1に表示されていた未実行保留表示アイコンH(緑色)が変動実行中保留表示エリアDyにシフトすることによって、第3既実行保留表示エリアDz3から変動実行中保留表示エリアDyまでの4個の既実行保留表示アイコンZの並びが同色に揃ぶことになる。このために、この構成によれば、4個の既実行保留表示アイコンZの並びが突然に同色に並ぶことで、遊技者に対して突然の驚き感を付与することができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、他の変形として、上記第8実施形態における、第1未実行保留表示エリアDh1から変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた変動実行中保留表示アイコンYが、変動実行中保留表示エリアDyにおいて、変動が開始されてから変動が停止するまで表示される構成において、当該変動実行中保留表示アイコンYが変動終了後に消えて既実行保留表示エリアDz側にシフトしない場合がある構成としてもよい。
《8-8-10》変形例10:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDz内に表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定である予告演出を実現している。これに対して変形例として、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内に表示されている既実行保留表示アイコンZ及び変動実行中保留表示アイコンYが全て(すなわち5個)同色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定である予告演出を実現する構成としてもよい。この構成をケース8を例に挙げて説明する。
・ケース8:
図399は、ケース8において各保留表示エリアDh,Dy,Dzがどのように変化するかを示す説明図である。図399(a)は変動表示中を示し、図399(b)は変動停止後を示し、図399(c)は次の遊技回の変動表示中を示す。図399(a)、図399(b)、図399(c)の順に変化する。
図399(a)に示した例では、第3既実行保留表示エリアDz3から第1未実行保留表示エリアDh1までの5個の保留表示アイコンH,Y,Zが同色に揃っており、このまま当該変動が終了して各保留表示アイコンZ,Y,Hが左側にシフトすれば、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内に表示される5個の保留表示アイコンZ,Yが全て同色に揃うといった状況となっている。この状況下においては、第1未実行保留表示エリアDh1の未実行保留表示アイコンHが変動実行中保留表示エリアDyにシフトする場合に、当該未実行保留表示アイコンHが、赤色の表示色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合(図399(b)の場合)の方が、遊技者にとっての有利性が高い。
遊技者にとっての有利性が高くなる理由は、図399(c)に示した次の遊技回の変動表示中において、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内に表示される保留表示アイコンZ,Yが全て同色に揃い、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となるためである。このために、本変形例においても、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報が大当たり当選する期待度が赤色より低い緑色であっても、既実行保留表示エリアDzと変動実行中保留表示エリアDyとを含む範囲内の保留表示アイコンZ,Yが全て同色に揃う可能性が高まる条件下においては、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYが赤色に変化することなく緑色のままで、変動実行中保留表示エリアDyや既実行保留表示エリアDzに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、未実行保留表示アイコンHや変動実行中保留表示アイコンYの緑色との表示色に、緑色に対して設定された保留情報が大当たり当選する期待度の段階とは相違する、大当たり当選確定といった特別の意味を持たせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-11》変形例11:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数は4~1のうちのいずれの個数にも切り替わる構成としたが、これに対して変形例として、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数は0個を含めた4~0のうちのいずれの個数にも切り替わる構成としてもよい。
《8-8-12》変形例12:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が抽選によって変化しうる構成としたが、これに対して変形例として、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が一定の数に固定された構成としてもよい。例えば、既実行保留表示エリアDzを構成する単位エリアの数が0、1、2、3、4個のうちのいずれかに固定された構成としてもよい。この構成の場合には、上記実施形態のパチンコ機10のように、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃うという条件が緩和されることはなく、当該条件の難易度は常に一定となる。したがって、この変形例によれば、既実行保留表示エリアDz内の既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃う条件の難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に付与してしまうことがない。
《8-8-13》変形例13:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留予告によって、当たり抽選の結果が大当たり当選確定となることを予告演出する構成とした。これに対して、変形例として、既実行保留予告によって、当たり抽選の結果が大当たり当選となる可能性が高いこと(すなわち、大当たり当選となる期待度が高いこと)を予告演出する構成としてもよい。ここで言う期待度が高いことの程度は、保留変化予告演出において最も期待度が高い赤色に対して対応づけられた期待度よりも高い期待度である。すなわち、既実行保留予告によって、既実行保留表示エリアDz内に表示される既実行保留表示アイコンZの表示色が全て同じ色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示される変動実行中保留表示アイコンYに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の結果が大当たり当選となる期待度が、保留変化予告演出において最も期待度が高い赤色に対して対応づけられた期待度よりも高い期待度となることを予告演出する構成としてもよい。この構成によって、上記第8実施形態と同様に、特定条件下においては、特定の保留表示アイコンが、赤色で表示されている場合より、赤色より大当たり当選の期待度が低い緑色で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるようにすることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-14》変形例14:
上記第8実施形態およびその変形例では、既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理において、判定対象保留表示アイコン列RW内から異色保留表示アイコンを特定し、特定された異色保留表示アイコンの表示色を、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色に変換する構成とした。これに対して変形例として、図柄表示装置41の表示面41aに、特定の色に揃った図柄列が停止表示され得る構成とし、上記特定の色に揃った図柄列が表示された後に、上記特定された異色保留表示アイコンの表示色を上記特定の色(停止図柄列の色)に変換する構成としてもよい。この変形例では、図柄表示装置41には数字の1~9を示す図柄が変動表示され、数字の1~9を示す各図柄は、色によって3種類に分類され、数字の1~3を示す各図柄は青色であり、数字の4~6を示す各図柄は緑色であり、数字の7~9を示す各図柄は赤色であるとした。この構成によれば、特定の乱数を用いた抽選によって当選した場合に、同色保留表示アイコンの表示色と同一の色を特定の色とし、この特定の色に対応した数字を示す図柄の組み合わせとなる図柄列が図柄表示装置41の表示面41aに停止表示され、この図柄列が表示された後に、上記特定された異色保留表示アイコンの表示色を上記特定の色(停止図柄列の色)に変換する構成とした。この構成によれば、停止図柄列の色に従って保留表示アイコンH,Y,Zの色が変わり、判定対象保留表示アイコン列RWが全て同色に替わることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《8-8-15》変形例15:
上記実施形態及び上記各変形例では、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合に、大当たり当選が確定する又は大当たり当選の期待度が高いといった構成を採用したが、変形例として、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、変動実行中保留表示エリアDyに表示されている変動実行中保留表示アイコンYに対応する変動遊技において大当たり当選の期待度が高いといった構成とし、当該変動遊技において大当たり当選の期待度が極めて高いことを示唆する所定のプレミアム演出が実行され、所定のプレミアム画像が表示される構成としてもよい。以下、本変形例の具体的な構成について説明する。
本変形例では、パチンコ機10の主制御装置60は、第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、当たり乱数カウンタの値等の特別情報を取得し、取得した特別情報に基づいて先判定処理を実行する。そして、先判定処理によって大当たり当選の有無や大当たりの種別等を判定し、当該先判定処理の結果を保留コマンドとして音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、当該保留コマンドに含まれる先判定処理の結果に基づいて、後述する同色制御処理の実行の有無、保留表示アイコンの表示色や変化のパターン、当該保留表示アイコンに対応した遊技回における演出の種別を決定する。同色制御処理は、先判定処理の対象となった保留表示アイコンが変動実行中保留表示エリアDyに存在している状況において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うように、各保留表示アイコンの表示色を制御する処理である。
以下では、同色制御処理が実行された場合における保留表示アイコンの変化の様子の一例について説明する。
・ケースA
図400、図401及び図402は、保留表示アイコンの変化の様子の一例をケースAとして説明する説明図である。図400に示した状態A1は、第4既実行保留表示エリアDz4に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが青色の表示色で表示されており、変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
この状態A1において、遊技球が第1始動口33に入球すると、パチンコ機10は、当該遊技球の入球を検出し、当該入球に基づいて特別情報を取得する。そして、取得した特別情報に対して先判定処理を実行し、当該先判定処理の結果に基づいて、上述した同色制御処理を実行するか否かを決定する。このケースAに示した例では、先判定処理の結果、当該当たり抽選の結果が大当たり当選であり、上述した同色制御処理を実行すると決定し、当該同色制御処理として、当該入球に対応する保留表示アイコンの表示色を緑色に決定し、当該保留表示アイコンより前の4個分の保留表示アイコンの表示色を、当該4個分の保留表示アイコンの中で現在最上位の段階の表示色である青色に揃え、当該保留表示アイコンより後の保留表示アイコンの表示色を白色に揃え、当該保留表示アイコンに対応する遊技回において所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示すると決定したものとする。この結果、第1未実行保留表示エリアDh1に緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHが表示されて状態A2となる。
状態A2において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、第2未実行保留表示エリアDh2に白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態A3となる。
状態A3において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、第3未実行保留表示エリアDh3に白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態A4となる。
状態A4は、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の3つの保留表示アイコンの表示色が青色で揃っており、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより後の2つの保留表示アイコンの表示色が白色で揃っているため、遊技者は、ひょっとしたら、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった現象が起きるのではないか、といった期待を抱くことになる。
その後、パチンコ機10は、上述した同色制御処理により、第3既実行保留表示エリアDz3に表示されている白色の表示色の既実行保留表示アイコンZを青色の表示色に変化させる。この結果、状態A5となる。
状態A5では、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の4つの保留表示アイコンの表示色が全て青色で揃っており、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより後の全ての(2つの)保留表示アイコンの表示色が全て白色で揃っている。したがって、本パチンコ機10において4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合には大当たり当選の期待度が高いということを知っている遊技者は、現在実行中の遊技回が終了し、各保留表示アイコンの表示色が変化せずにこのまま1つずつ左側にシフトすれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことになるといった大きな期待感を抱くことになる。また、遊技者は、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった条件が成立しなくなることを嫌い、もし新たに遊技球が第1始動口33に入球した場合には白色の表示色で未実行保留表示アイコンHが追加されて欲しいといった感情や、たとえ上位の期待度の表示色への変化であったとしてもこれ以上保留表示アイコンの表示色が変化して欲しくないといった感情を抱くことになる。なお、上述したように、既実行保留表示エリアDzは、遊技回における変動遊技の実行を終了した後、すなわち、遊技回動作の実行後の遊技回に対応した保留表示情報を表示可能なエリアである。
その後、状態A5において実行されていた遊技回が大当たりに当選せずに終了すると、各保留表示アイコンが1つずつ左側にシフトし、図401に示した状態A6となる。
図401に示した状態A6は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色に揃った状態であり、変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた緑色の表示色の変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。
本変形例では、状態A6に示すように、パチンコ機10は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった条件が成立したことを示唆する条件成立示唆演出を実行する。本変形例では、条件成立示唆演出として、女性キャラクター画像WMを表示するとともに、「既実行保留が同じ色に揃って、未実行保留も同じ色に揃ったね!チャンス!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。遊技者は、当該条件成立示唆演出を認識することによって、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃ったことに特別な意味があることを認識することができる。
その後、状態A7に示すように、パチンコ機10は、現在実行中の遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いことを示唆する所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示する。本変形例では、プレミアム画像として、クジラキャラクター画像KLを表示する。プレミアムリーチ演出が実行され、プレミアム画像が表示されたことによって、遊技者は、当該遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いのではないかと期待することになる。
その後、図402の状態A8に示すように、パチンコ機10は、変動中の図柄を大当たり当選に対応した「777」にて停止表示させるとともに、大当たりに当選したことを告知する大当たり当選画像を表示する。本変形例では、大当たり当選画像として女性キャラクターのアップ画像WM2を表示するとともに、「大当たり!!おめでとう!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。その後、パチンコ機10は、当該大当たり当選に基づいた開閉実行モードを開始する。
・ケースB
図403、図404及び図405は、保留表示アイコンの変化の様子の一例をケースBとして説明する説明図である。図403に示した状態B1は、第4既実行保留表示エリアDz4に既実行保留表示アイコンZが赤色の表示色で表示され、第3既実行保留表示エリアDz3に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第2既実行保留表示エリアDz2に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、第1既実行保留表示エリアDz1に既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で表示され、変動実行中保留表示エリアDyに変動実行中保留表示アイコンYが白色の表示色で表示されており、変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。
この状態B1において、遊技球が第1始動口33に入球すると、パチンコ機10は、上述したように、当該遊技球の入球を検出し、当該入球に基づいて特別情報を取得する。そして、取得した特別情報に対して先判定処理を実行し、当該先判定処理の結果に基づいて、上述した同色制御処理を実行するか否かを決定する。このケースBに示した例では、先判定処理の結果、当該当たり抽選の結果が大当たり当選であり、上述した同色制御処理を実行すると決定し、当該同色制御処理として、当該入球に対応する保留表示アイコンの表示色を緑色に決定し、当該保留表示アイコンより前の4個分の保留表示アイコンの表示色を、当該4個分の保留表示アイコンの中で現在最上位の段階の表示色である白色に揃え(ただし、この状態B1では既に全て白色に揃っている)、当該保留表示アイコンより後の保留表示アイコンの表示色を青色に揃え、当該保留表示アイコンに対応する遊技回において所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示すると決定したものとする。この結果、第1未実行保留表示エリアDh1に緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHが表示されて状態B2となる。
状態B2において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、第2未実行保留表示エリアDh2に青色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態B3となる。
状態B3において、遊技球が第1始動口33に入球し、パチンコ機10が第1始動口33への遊技球の入球を検出すると、上述した同色制御処理により、後に表示色を青色に変化させることを前提として、第3未実行保留表示エリアDh3に白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを表示する。この結果、状態B4となる。
状態B4は、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の4つの保留表示アイコンの表示色が白色で揃っているため、遊技者は、ひょっとしたら、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった現象が起きるのではないか、といった期待を抱くことになる。
その後、パチンコ機10は、上述した同色制御処理により、第3未実行保留表示エリアDh3に表示されている白色の表示色の未実行保留表示アイコンHを青色の表示色に変化させる。この結果、状態B5となる。
状態B5では、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより前の4つの保留表示アイコンの表示色が全て白色で揃っており、第1未実行保留表示エリアDh1の緑色の表示色の未実行保留表示アイコンHより後の全ての(2つの)保留表示アイコンの表示色が全て青色で揃っている。したがって、本パチンコ機10において4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合には大当たり当選の期待度が高いということを知っている遊技者は、現在実行中の遊技回が終了し、各保留表示アイコンの表示色が変化せずにこのまま1つずつ左側にシフトすれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことになるといった大きな期待感を抱くことになる。また、遊技者は、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった条件が成立しなくなることを嫌い、もし新たに遊技球が第1始動口33に入球した場合には青色の表示色で未実行保留表示アイコンHが追加されて欲しいといった感情や、たとえ上位の期待度の表示色への変化であったとしてもこれ以上保留表示アイコンの表示色が変化して欲しくないといった感情を抱くことになる。
その後、状態B5において実行されていた遊技回が大当たりに当選せずに終了すると、各保留表示アイコンが1つずつ左側にシフトし、図404に示した状態B6となる。
図404に示した状態B6は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色に揃った状態であり、変動実行中保留表示エリアDyにシフトしてきた緑色の表示色の変動実行中保留表示アイコンYに対応した遊技回が実行されている状態である。
本変形例では、状態B6に示すように、パチンコ機10は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、上述した条件成立示唆演出を実行する。本変形例では、条件成立示唆演出として、女性キャラクター画像WMを表示するとともに、「既実行保留が同じ色に揃って、未実行保留も同じ色に揃ったね!チャンス!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。遊技者は、当該条件成立示唆演出を認識することによって、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃ったことに特別な意味があることを認識することができる。
その後、状態B7に示すように、パチンコ機10は、現在実行中の遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いことを示唆する所定のプレミアムリーチ演出を実行し、当該プレミアムリーチ演出において所定のプレミアム画像を表示する。本変形例では、プレミアム画像として、クジラキャラクター画像KLを表示する。プレミアムリーチ演出が実行され、プレミアム画像が表示されたことによって、遊技者は、当該遊技回において大当たりに当選する可能性が極めて高いのではないかと期待することになる。
その後、図405の状態B8に示すように、パチンコ機10は、変動中の図柄を大当たり当選に対応した「777」にて停止表示させるとともに、大当たりに当選したことを告知する大当たり当選画像を表示する。本変形例では、大当たり当選画像として女性キャラクターのアップ画像WM2を表示するとともに、「大当たり!!おめでとう!!」といった文字列を表示し、当該文字列に対応した音声を出力する演出を実行する。その後、パチンコ機10は、当該大当たり当選に基づいた開閉実行モードを開始する。
以上説明したように、本発明におけるパチンコ機10では、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する既実行保留表示エリアDzの所定数の既実行保留表示アイコンZを利用して、遊技者に対して大当たり当選の期待度を示唆する等の従来にない新しい演出を実現することができる。
具体的には、本変形例によれば、ケースAに示したように、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色である場合に、遊技回動作として所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来のパチンコ機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示アイコンが大当たり当選する可能性の高い表示色で表示されていた場合であっても、当該保留表示アイコンが大当たり当選せずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示色は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本変形例によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示アイコンが既実行保留表示アイコンZとして表示され、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色である場合に、遊技回動作として所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示される。したがって、大当たり当選せずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示アイコンZに対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、ケースAに示した例では、青色の表示色の保留表示アイコンが連続したにもかかわらず全て外れの結果となってしまった後に大当たりに当選することになるので、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースAに示したように、既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示色を変化させる場合があるので、遊技者に対して、例えば、このままでは4個の既実行保留表示エリアDzに表示されている全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHも同一の表示色に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースBに示したように、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色である場合に、所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示され、その後、当該遊技回の結果として開閉実行モードの発生に対応した大当たり当選画像が表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
さらに、ケースBに示した例では、大当たり当選の期待度が最も低い白色の表示色の保留表示アイコンが連続し、全て外れの結果となってしまった後に大当たりに当選することになるので、遊技者に大きな喜びを与えることができるとともに、期待度の最も低い白色の表示色の保留表示アイコンが連続した状況であっても、逆に大当たりに当選する可能性が高まっている場合があるといった希望を遊技者に与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースBに示したように、未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示色を変化させる場合があるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアDhに表示されている全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアDhに表示されている未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZも同一の表示色に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
さらに、本変形例によれば、ケースA及びケースBに示したように、既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZは六角形で表示され、未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHは円形で表示される。すなわち、既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZは、未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHとは異なる形状で表示される。したがって、遊技者に対して、既実行保留表示アイコンZが未実行保留表示アイコンHとは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示アイコンZが表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留アイコンHが存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
さらに、本変形例では、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZは一定数(4個)で変化しないように構成されている。したがって、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZが全て同一の表示色に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
さらに、本変形例によれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色であり、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色である場合に、既実行保留表示アイコンZが全て同色に揃い、かつ、未実行保留表示アイコンHが全て同色に揃ったことを示唆する演出である条件成立示唆演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色に揃うという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
さらに、本変形例によれば、青色の表示色は、複数の段階の中で白色の表示色よりも一つ上位の段階の表示色である。換言すれば、青色の表示色は、最も下位から2番目の段階の表示色である。一般的に、最も下位の白色の表示色や、最も下位から2番目の青色の表示色の保留表示アイコンが表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本変形例では、ケースA及びケースBに示したように、白色の表示色や青色の表示色で表示される保留表示アイコンが増えていき、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色の表示色で揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色の表示色で揃った場合(ケースAの場合)や、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが白色の表示色で揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが青色の表示色で揃った場合(ケースBの場合)に、遊技回動作として所定のプレミアムリーチ演出が実行されて所定のプレミアム画像が表示される。
したがって、本変形例によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない白色の表示色や青色の表示色の保留表示アイコンが表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま白色の表示色や青色の表示色の保留表示アイコンが増えていって、結果として、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが青色や白色の表示色で揃い、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが白色や青色の表示色で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本変形例によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない白色の表示色や青色の表示色の保留表示アイコンに対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-16》変形例16:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機10の音声発光制御装置90は、遊技回が終了した時点で保留されている特別情報が存在せず、かつ、当該遊技回が終了してから保留コマンドを受信せずに(新たな遊技球が第1始動口33や第2始動口34に入球せずに)所定時間(例えば3分)が経過した場合には、消去フラグをONとし、当該消去フラグがONになったことに基づいて既実行保留表示エリアDzに表示されている既実行保留表示アイコンZを消去する構成としてもよい。
このような構成を採用した場合において、当該パチンコ機10で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、最後の遊技回が終了してから所定時間(例えば3分)経過後に次の遊技者が新たに当該パチンコ機10で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示アイコンZは、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリアDz内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示アイコンZが残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
このように、本変形例によれば、既実行保留表示エリアDz内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示アイコンZが存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
《8-8-17》変形例17:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合において、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZの同一に揃った表示色に応じて、大当たり当選の期待度(開閉実行モードが発生する可能性)が異なる構成としてもよい。
具体的には、例えば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合のうち、既実行保留表示アイコンZの同一に揃った表示色に対応付けられた期待度が高いほど、期待度が高い構成としてもよい。
具体的には、例えば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合のうち、既実行保留表示アイコンZの表示色が赤色の高い場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て赤色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が最も期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色が緑色の場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て緑色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が次に期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色が青色の場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て青色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が次に期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色が白色の場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て白色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が最も期待度が低い構成としてもよい。
本変形例によれば、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZの表示色に応じて、大当たり当選の期待度が異なるので、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZや未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHがそれぞれ同一の表示色で揃うか否かだけでなく、既実行保留表示アイコンZが何色の表示色で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技のさらなる興趣向上を図ることができる。
《8-8-18》変形例18:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合において、同一の表示色に揃った既実行保留表示アイコンZの色と、同一の表示色に揃った未実行保留表示アイコンHの色との組み合わせによって、大当たり当選の期待度が異なる構成としてもよい。
具体的には、例えば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合のうち、既実行保留表示アイコンZの表示色の期待度が未実行保留表示アイコンHの表示色の期待度よりも高い場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て青色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て白色の表示色で揃った場合)が最も期待度が高く、既実行保留表示アイコンZの表示色と未実行保留表示アイコンHの表示色とが同一である場合(例えば、既実行保留表示アイコンZ及び未実行保留表示アイコンHが全て青色の表示色で揃った場合)が次に期待度が高く、そして、既実行保留表示アイコンZの表示色の期待度が未実行保留表示アイコンHの表示色の期待度よりも低い場合(例えば、既実行保留表示アイコンZが全て白色の表示色で揃い、未実行保留表示アイコンHが全て青色の表示色で揃った場合)が最も期待度が低い構成としてもよい。
本変形例によれば、既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZや未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHがそれぞれ同一の表示色で揃うか否かだけでなく、既実行保留表示アイコンZや未実行保留表示アイコンHがそれぞれ何色の表示色で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技のさらなる興趣向上を図ることができる。
《8-8-19》変形例19:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合であっても、所定のプレミアムリーチ演出が実行されない場合がある構成としてもよい。そして、所定のプレミアムリーチ演出が実行された場合の方が、所定のプレミアムリーチ演出が実行されなかった場合よりも、大当たりに当選している期待度が高い構成としてもよい。この構成によれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、さらに、プレミアムリーチ演出が実行されるのか否かといった期待感を遊技者に与えることができる。
《8-8-20》変形例20:
上記実施形態及び上記各変形例において、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、抽選によって選択された各種の画像を表示し得る構成としてもよい。各種の画像としては、例えば、当該パチンコ機10の抽選の設定値を示唆する画像や、設定値そのものを示す画像、当該パチンコ機10のベース値を示唆する画像、ベース値そのものを示す画像、特定のリーチ演出において表示され得る各種画像、特定の予告演出において表示され得る各種画像等を採用することができる。この構成によれば、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃った場合に、さらに、画像が表示されるのか否か、表示されるのならどのような画像が表示されるのか、といった期待感を遊技者に与えることができる。
《8-8-21》変形例21:
上記実施形態及び上記各変形例において、上述した同色制御処理(既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZを同色とし、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHを同色とするための制御処理)が実行されていない状況であっても、通常の保留変化予告によって、偶然に、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色となり、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色となった場合には、所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る構成としてもよい。
また、上述した同色制御処理が実行されていない状況で、通常の保留変化予告によって、偶然に、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色となり、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色となった場合に、抽選によって選択された各種の画像を表示し得る構成としてもよい。各種の画像としては、例えば、当該パチンコ機10の抽選の設定値を示唆する画像や、設定値そのものを示す画像、当該パチンコ機10のベース値を示唆する画像、ベース値そのものを示す画像、特定のリーチ演出において表示され得る各種画像、特定の予告演出において表示され得る各種画像等を採用することができる。この構成によれば、偶然に、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色となり、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色となった場合であって、例えば、所定のプレミアムリーチ演出を実行するための遊技回の時間(変動時間)が確保できない場合であっても、所定の画像が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同色に揃い、かつ、未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同色に揃って欲しいといった感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-22》変形例22:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が変化する可能性があることを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出A1と呼ぶ)を実行可能な構成としてもよい。換言すれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な構成であって、当該演出態様が実行された場合であっても、表示色が変化しない場合がある構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図406(A)は、保留変化前兆演出A1の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出A1として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではカニキャラクター画像XA1)及び「既実行保留か未実行保留のどちらかが変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出A1が実行された後、本変形例では、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZが変化する場合もあれば、表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの一の未実行保留表示アイコンHが変化する場合もあれば、既実行保留表示アイコンZ及び未実行保留表示アイコンHのいずれも変化しない場合もある。
以上説明したように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、同一の演出態様である保留変化前兆演出A1を実行可能なので、当該保留変化前兆演出A1を認識した遊技者は、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化されるのか未実行保留表示アイコンHの表示色が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する可能性があることを示唆する保留変化前兆演出A1が実行された場合であっても、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの表示色が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出A1が実行された場合には、遊技者は、表示色が変化する事象の発生を期待しつつ(当該保留変化前兆演出A1がガセではないことを期待しつつ)、さらに、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZのうち、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-23》変形例23:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する可能性があることを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出A2と呼ぶ)と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する可能性があることを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出A3と呼ぶ)とを異なる演出態様で実行可能な構成としてもよい。換言すれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な構成であって、当該演出態様が実行された場合であっても、表示色が変化しない場合がある構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図406(B)は、保留変化前兆演出A2の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出A2として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではタコキャラクター画像XA2)及び「既実行保留が変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出A2が実行された後、本変形例では、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZが変化する場合もあれば、既実行保留表示アイコンZが変化しない場合もある。ただし、保留変化前兆演出A2が実行された後に、未実行保留表示アイコンHが変化する場合はない。
図406(C)は、保留変化前兆演出A3の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出A3として、特定のキャラクターの画像(本変形例ではカメキャラクター画像XA3)及び「未実行保留が変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出A3が実行された後、本変形例では、表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちのいずれか一の未実行保留表示アイコンHが変化する場合もあれば、未実行保留表示アイコンHが変化しない場合もある。ただし、保留変化前兆演出A3が実行された後に、既実行保留表示アイコンZが変化する場合はない。
以上説明したように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能なので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化されるのか未実行保留表示アイコンHの表示色が変化されるのか区別をすることができる。したがって、例えば、保留変化前兆演出A2が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示アイコンZの表示色がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、保留変化前兆演出A3が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示アイコンHの表示色がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの現在の表示色に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する可能性があることを示唆する保留変化前兆演出A2が実行された場合であっても、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出A2が実行された場合には、遊技者は、表示色が変化する事象の発生を期待しつつ(当該保留変化前兆演出A2がガセではないことを期待しつつ)、さらに、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZのうち、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する可能性があることを示唆する保留変化前兆演出A3が実行された場合であっても、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化しない場合があるので、例えば、一の未実行保留表示アイコンHの表示色が変化すれば未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出A3が実行された場合には、遊技者は、表示色が変化する事象の発生を期待しつつ(当該保留変化前兆演出A3がガセではないことを期待しつつ)、さらに、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHのうち、当該一の未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-24》変形例24:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が必ず変化することを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出B1と呼ぶ)を実行可能な構成としてもよい。換言すれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な構成であって、当該演出態様が実行された場合には、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が必ず変化する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図407(A)は、保留変化前兆演出B1の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出B1として、特定のキャラクターの画像(本変形例では成人男性キャラクター画像XB1)及び「既実行保留か未実行保留のどちらかが必ず変化するぞ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出B1が実行された後、本変形例では、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZが変化する場合もあれば、表示されている複数の未実行保留表示アイコンHのうちの一の未実行保留表示アイコンHが変化する場合もある。そして、保留変化前兆演出B1が実行されたにもかかわらず、既実行保留表示アイコンZ及び未実行保留表示アイコンHのいずれもが変化しないといった場合はない。
以上説明したように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、同一の演出態様である保留変化前兆演出B1を実行可能なので、当該保留変化前兆演出B1を認識した遊技者は、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化されるのか未実行保留表示アイコンHの表示色が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば4個の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が必ず変化することを示唆する保留変化前兆演出B1が実行された場合には、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が必ず変化するので、例えば、全ての未実行保留表示アイコンHが既に同一の表示色で揃っているといった状況において、保留変化前兆演出B1が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示アイコンHの表示色は変化して欲しくないので既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった感情を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-25》変形例25:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化することを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出B2と呼ぶ)と、未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化することを示唆する演出(以下、保留変化前兆演出B3と呼ぶ)とを異なる演出態様で実行可能な構成としてもよい。換言すれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な構成であって、保留変化前兆演出B2が実行された場合には、既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化し、保留変化前兆演出B3が実行された場合には、未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について具体的に説明する。
図407(B)は、保留変化前兆演出B2の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出B2として、特定のキャラクターの画像(本変形例では少年キャラクター画像XB2)及び「既実行保留が必ず変化するよ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出B2が実行された後、本変形例では、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZが必ず変化する。すなわち、保留変化前兆演出B2が実行されたにもかかわらず、既実行保留表示アイコンZが変化しないといった場合はない。
図407(C)は、保留変化前兆演出B3の一例を示す説明図である。本変形例では、保留変化前兆演出B3として、特定のキャラクターの画像(本変形例では少女キャラクター画像XB3)及び「未実行保留が必ず変化するよ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる演出を実行する。保留変化前兆演出B3が実行された後、本変形例では、表示されている未実行保留表示アイコンHのうちのいずれか一の未実行保留表示アイコンHが必ず変化する。すなわち、保留変化前兆演出B3が実行されたにもかかわらず、未実行保留表示アイコンHが変化しないといった場合はない。
以上説明したように、本変形例では、既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化される場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能なので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化されるのか未実行保留表示アイコンHの表示色が変化されるのか区別をすることができる。したがって、例えば、保留変化前兆演出B2が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示アイコンZの表示色がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、保留変化前兆演出B3が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示アイコンHの表示色がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの現在の表示色に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化することを示唆する保留変化前兆演出B2が実行された場合には、4個の既実行保留表示アイコンZのうちのいずれか一の既実行保留表示アイコンZの表示色が必ず変化するので、例えば、一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化すれば既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出B2が実行された場合には、遊技者は、4個の既実行保留表示エリアDzに表示される既実行保留表示アイコンZのうち、当該一の既実行保留表示アイコンZの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例によれば、未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化することを示唆する保留変化前兆演出B3が実行された場合には、表示されている未実行保留表示アイコンHのうちのいずれか一の未実行保留表示アイコンHの表示色が必ず変化するので、例えば、一の未実行保留表示アイコンHの表示色が変化すれば未実行保留表示エリアDhに表示される全ての未実行保留表示アイコンHが同一の表示色に揃うといった状況において、保留変化前兆演出B3が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示エリアDhに表示される未実行保留表示アイコンHのうち、当該一の未実行保留表示アイコンHの表示色が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-26》変形例26:
上記実施形態及び上記各変形例では、保留変化前兆演出において、表示された特定のキャラクターに当該保留変化前兆演出が示唆する内容を解説させる構成(内容をセリフとして話させる構成)としたが、当該解説が無い構成としてもよい。例えば、上述した保留変化前兆演出A1において、カニキャラクター画像XA1を表示するのみとし、カニキャラクター画像XA1が表示された場合には、その後、既実行保留表示アイコンZの表示色が変化する場合と、未実行保留表示アイコンHの表示色が変化する場合と、既実行保留表示アイコンZ及び未実行保留表示アイコンHのいずれもが変化しない場合とがある構成とする。このような構成とすれば、遊技者は、当該パチンコ機10において、カニキャラクター画像XA1が表示される演出は、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHのいずれかの表示色が変化する可能性があることを示唆する演出であると認識することになる。上述した他の保留変化前兆演出A2、A3、B1、B2、B3においても同様である。このような構成としても、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《8-8-27》変形例27:
上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの変化後の表示色を示唆する演出を実行可能な構成としてもよい。
具体的には、例えば、上述した保留変化前兆演出A1において、「既実行保留か未実行保留のどちらかが青色に変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。また、例えば、上述した保留変化前兆演出A2において、「既実行保留が青色に変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。また、例えば、上述した保留変化前兆演出A3において、「未実行保留が青色に変化するかも!?」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。
また、例えば、上述した保留変化前兆演出B1において、「既実行保留か未実行保留のどちらかが必ず青色に変化するぞ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。また、例えば、上述した保留変化前兆演出B2において、「既実行保留が必ず青色に変化するよ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。また、例えば、上述した保留変化前兆演出B3において、「未実行保留が必ず青色に変化するよ!」といった文字列を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該文字列に対応した音声をスピーカー46から出力させる構成としてもよい。
以上説明したように、本変形例によれば、既実行保留表示アイコンZ又は未実行保留表示アイコンHの変化後の表示色を示唆する演出を実行可能なので、例えば、当該演出が実行された状況において、当該演出によって示唆された変化後の表示色に変化すれば全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになる一の既実行保留表示アイコンZが存在する場合には、遊技者は、当該一の既実行保留表示アイコンZが当該演出によって示唆された表示色に変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本変形例によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、変化後の表示色を示唆する構成としては、上記の構成に限らず、種々の構成を採用することができる。例えば、表示される特定のキャラクターの画像の色(キャラクター自身の色やキャラクターが纏っているオーラの色など)によって示唆する構成や、表示される特定のキャラクター画像の大きさや位置によって示唆する構成等を採用することができる。
《8-8-28》変形例28:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留エリアを構成する単位エリアの数が0個に固定された構成において、第1未実行保留エリアに表示されている特定の色(例えば、緑色)の未実行保留アイコンが、当該特定の色のまま変動実行中保留エリアに移行し
て変動実行中保留アイコンとなった場合に、当該変動実行中保留アイコンに対応する保留情報に基づく変動に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定となる構成(又は大当たり当選の期待度が赤色よりも高い構成)としてもよい。すなわち、変動実行中保留エリアに移行する保留表示アイコンが緑色の表示色で表示されている場合の方が、当該保留表示アイコンが赤色の表示色で表示されているよりも遊技者にとっての有利性が高いといった構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、変動実行中保留エリアを既実行保留エリアに含めて各種演出を実行する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム
合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留エリアの数は4個に限らず、例えば、0、1、2、3、4個など固定された構成としてもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、既実行保留エリアを備えない構成とし、偶然に、変動実行中保留エリアに表示される全ての(1個の)変動実行中保留アイコンが例えば青色の表示色であり、未実行保留エリアに表示される全ての未実行保留アイコンが例えば白色の表示色である場合に、遊技回動作として所定の画像が表示され得る構成乙としてもよい。上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄
の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、偶然に、変動実行中保留エリアに表示される全ての(1個の)変動実行中保留アイコンが例えば白色の表示色であり、未実行保留エリアに表示される全ての未実行保留アイコンが例えば青色の表示色である場合に、大当たり当選に対応した画像が表示され得る構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、変動実行中保留アイコンや未実行保留アイコンの表示色や形状を変化させ得る構成としてもよく、変動実行中保留アイコンは未実行保留アイコンとは異なる態様で表示される構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、変動実行中保留アイコンの個数は一定数としてもよく、変動実行中保留アイコンは所定の演出が開始されたことに基づいて消去され得る(表示画面から消える)構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金
鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、偶然に、変動実行中保留エリアに表示される全ての(1個の)変動実行中保留アイコンが例えば青色の表示色であり、未実行保留エリアに表示される全ての未実行保留アイコンが例えば白色の表示色である場合に、変動実行中保留アイコンが青色の表示色であることに対応した示唆演出を実行する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態、上記各変形例及び上記構成乙において、変動実行中保留アイコンの表示態様(色や形状)に応じて大当たり当選の期待度が異なる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また
、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《8-8-29》変形例29:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《9》第9実施形態:
《9-1》遊技機の構造:
図408は、本発明の第9実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。当該パチンコ機は、本発明における回転手段としての回転体を備える。当該回転体としては、裏面側に位置する光源を視認可能に構成された第1回転体と、回転する第1回転体の裏面側に移動可能な第2回転体とがある。図示するように、パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図409は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図410は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、透明な樹脂製であり、本実施形態では、無色透明なポリカーボネート樹脂によって形成されている。ただし、変形例として、遊技盤30は、ABS樹脂、アクリル樹脂等の他の種類の透明な樹脂によって形成されていてもよい。遊技盤30の前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30の裏面側には、ランプやLED等の複数の発光部が設けられており、裏面側から遊技領域PAを照射することによって、パチンコ機10の前面から見て遊技領域PAが光ることで意匠的演出がなされている。
遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車96等の各役物が配設されている。
遊技球は、均一の材質によって構成された球体であり、本実施形態では鋼製(鉄製)である。遊技球の外形は、正面視した場合に当該遊技球の回転の中心を対称の点として点対称であり、真球に近い球体である。遊技球の表面には、遊技ホールの名前やロゴ等の文字や記号が記されている。先に説明したように、遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下し、風車96よりも上方の位置から風車96に向かって流下する。流下中の遊技球は、釘や風車96によって、回転速度や回転時の回転軸の方向が変化し得るものであり、回転方向も反転し得る。パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技球を視認することが可能であり、遊技球が遊技領域PAを流下する様子を見ることができる。なお、遊技球発射機構から連続して遊技球が発射された場合には、遊技領域PAに複数の遊技球が存在し得ることになる。
釘42は、真鍮製であり、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。遊技領域PAを流下する遊技球は、釘42に当たることによって回転しながら、釘42によって制限される落下方向に誘導される。
風車96は、遊技球から力学的エネルギーを受けることによって回転状態と停止状態との間で切り替わり得る構造物であり、その回転方向や回転速度も変化し得る。本実施形態では、風車96は、遊技盤30の左側の固定された位置に設けられており、遊技盤30に立設された釘を挿通するための軸筒96aと、軸筒96aの外周に放射状に配設された3枚の羽根板96bと、軸筒96aおよび羽根板96bの前側(遊技盤30の前方向)に取り付けられた正面円盤96cとを備える。本実施形態では、軸筒96a、羽根板96b、および正面円盤96cは、透明の樹脂材料によって一体的に形成されており、軸筒96aに挿通された釘を中心として回転可能に構成されている。風車96の回転軸として機能する軸筒96a及び軸筒96aに挿通された釘は、遊技盤30の表面に対する垂直方向に沿うように配置されている。正面円盤96cは、透明の樹脂によって形成されているため、遊技盤30の裏面側に位置する光源を視認可能に構成されている。そして、正面円盤96cは、羽根板96bが設けられていないことによって光透過率が高くなっている領域である高光透過領域と、羽根板96bが設けられていることによって光透過率が高光透過領域よりも低くなっている領域である低光透過領域とを有している。
遊技盤30の左側領域には、複数の釘42が植設されることによって、風車96よりも上方の位置から、風車96の正面円盤96cの裏面側の位置まで至ることが可能な経路が複数設けられている。遊技球は、当該複数の経路のうちの一の経路を流下することによって、風車96よりも上方の位置と、風車96の正面円盤96cの裏面側の位置との間で移動可能であり、当該移動の間に、釘42への衝突を繰り返すことによって、その移動速度や回転方向、回転速度が変化し得る。
風車96に到達した遊技球は、当該遊技球が風車96の正面円盤96cの裏面側の位置に移動してきたタイミングにおける当該正面円盤96cの回転態様(回転方向や回転速度、羽根板96bの位置等)に応じて、後述する第1始動口33へ入球し易くなる中央側ルートと、第1始動口33への入球が困難となる外側(左側)ルートとのいずれかのルートに振り分けられる。具体的には、遊技球が風車96の正面円盤96cの裏面側に移動してくる毎に、風車96の回転方向が、左回りの回転方向と、右回りの回転方向とのうちのいずれになるかが決まる。そして、風車96が左回りの回転方向に回転する場合より、右回りの回転方向に回転する場合の方が、遊技球が上述した中央側ルートに振り分けられ易く、遊技者にとっての有利性が高くなり易い。そして、遊技球が上述した中央側ルートに振り分けられた場合には、当該遊技球が第1始動口33に入球する可能性が高まって遊技者にとっての有利性が高い状態となり、一方、遊技球が上述した外側(左側)ルートに振り分けられた場合には、当該遊技球が第1始動口33に入球する可能性が低くなって遊技者にとっての有利性が低い状態となる。
また、本実施形態の風車96によれば、羽根板96bおよび正面円盤96cが透明の樹脂材料によって形成されていることから、遊技球発射機構から遊技球が発射されている状態において、発射された遊技球が風車96よりも上方の位置を流下している状況では、遊技盤30の裏面側に設けられた発光部が風車96の正面円盤96cを通して視認可能となる。このために、審美性を高めることができる。一方、風車96よりも上方の位置から流下してきた遊技球が、風車96の正面円盤96cの裏面側(上述した高光透過領域の裏面側)に移動してきた場合には、当該遊技球が遊技盤30の裏面側に設けられた発光部からの光を遮って、当該遊技球が風車96の正面円盤96cを通して視認可能となる。このために、遊技球が風車96に移動してきたことの視認が容易となり、風車96によって遊技球が遊技盤30の中央側に振り分けられる期待感を高めることができる。なお、風車96よりも上方の位置を流下中の遊技球は、風車96の正面円盤96cを通すことなく視認可能である。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。遊技球は、遊技盤30の表面を転がりながら、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球する。当該入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40、及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。さらに、遊技盤30には、第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170と、第2回転体の一例としての一対の演出用サブ回転役物180,190とが設けられている。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図409)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図411は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図411(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図示するように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図411(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図411(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図411(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。遊技球は、回転しながら流通する回転体である。1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
メイン表示領域MAの下方に位置するサブ領域SAには、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。第1始動口保留用領域Ds1、第2始動口保留用領域Ds2、および保留消化領域Dmの動作の詳細については、後ほど詳述する。
図410の説明に戻る。演出用メイン回転役物170は、図柄表示装置41の表示面41aの上側に配置されており、図示した原点位置から下方に移動可能に構成されている。一対の演出用サブ回転役物180,190のそれぞれは、図柄表示装置41の表示面41aの下側に配置されており、図示した原点位置から上側に移動可能に構成されている。各演出用サブ回転役物180,190が原点位置にある状態では、各演出用サブ回転役物180,190の大部分は覆い板199によって隠されており、各演出用サブ回転役物180,190の一部分だけが覆い板199から突出している。演出用メイン回転役物170および演出用サブ回転役物180,190の構成、およびそれらの動作については、後ほど詳述する。
第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。また、風車96によって、遊技球が遊技盤30の中央側と外側(左側)とのいずれに振り分けられるかによっても、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化し、ひいては、遊技者にとっての有利性が変化する。すなわち、風車は、その回転方向によって遊技者にとっての有利性を変化させる回転体である。
《9-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図412は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図409)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図413は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図411(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度(信頼度)が高いリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高いリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の内の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の内の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図414は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図414(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図414(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図414(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図414(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図414を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図415は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図415(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図415(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図415(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図415(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図416は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図416(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図416(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図416(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図416(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《9-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図417は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図412)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
さらに、本実施形態では、MPU92の出力側には、演出用メイン回転役物170を動作させる演出用メイン回転役物駆動部97と、一対の演出用サブ回転役物180,190を動作させる演出用サブ回転役物駆動部98,99とが接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《9-4》遊技機による処理の概要と演出動作:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《9-4-1》保留表示:
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方に位置するサブ領域SAには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第1始動口保留用領域Ds1と、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第2始動口保留用領域Ds2と、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2の間に位置する保留消化領域Dmとが表示される。
図418は、第1始動口保留用領域Ds1と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンが左右方向に並んで表示される。本実施形態では、保留表示アイコンは円形であり、図418(a)に示した例では、第1番目の保留と第2番目の保留とにそれぞれ対応した第1保留表示アイコンH1と第2保留表示アイコンH2が示されている。第1始動口保留用領域Ds1において、最も右側の位置に第1保留表示アイコンH1は表示され、右側から左側に向かって2番目の位置に第2保留表示アイコンH2は表示される。すなわち、第1始動口保留用領域Ds1において、第1始動口33に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンは、右側から左側に向かって1個ずつ増大するように表示される。
保留消化領域Dmは、上底が下底よりも長い台形であり、図418(a)に示した例では、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンH0が載置されている。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンが載置された状態となる。この変動表示は、保留消化領域Dmの上部に載置された保留表示アイコンH0に対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンH0が載置されていることを観察することによって、保留表示アイコンH0に対応した保留が消化されていることを知ることができる。
図418(a)に示した状態において、変動表示が終了して停止表示されると、その後、保留消化領域Dmの上部に載置された保留表示アイコンH0は消える。続いて、図418(b)に示すように、第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1が、保留消化領域Dmの上部に移動する。この際に、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2は、最も右側の位置に移動(シフト)する。なお、図418(b)に示した例では、右側から左側に向かって3番目、4番目に位置する保留表示アイコンは存在しないが、仮に存在した場合には、3番目に位置する保留表示アイコンは2番目の位置に移動(シフト)し、4番目に位置する保留表示アイコンは3番目の位置に移動(シフト)する。
図418(b)に示した移動の結果、図418(c)の状態となる。すなわち、保留消化領域Dmの上部に第1保留表示アイコンH1が載置され、第1始動口保留用領域Ds1の最も右側の位置に第2保留表示アイコンH2が表示された状態となる。このとき、第1保留表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示が実行される。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、第1始動口保留用領域Ds1に表示された各保留表示アイコンは、左側から右側に向かってシフトし、最終的に最も右側の位置から保留消化領域Dmの上部に移動する。そして、当該保留表示アイコンに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第1始動口保留用領域Ds1に表示されている各保留表示アイコンにおいて、右側から左側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
図419は、第2始動口保留用領域Ds2と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンHが左右方向に並んで表示される。第2始動口保留用領域Ds2の変化の態様は、図418に示した第1始動口保留用領域Ds1の変化の態様と大まかには同一であり、動作の方向が第1始動口保留用領域Ds1の場合と比較して逆方向となっている。すなわち、第2始動口34に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンHは、左側から右側に向かって1個ずつ増大するように表示される。遊技回が実行される毎に、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンHは右側から左側に1個ずつ移動し、最終的に保留消化領域Dmの上部に移動して、当該保留表示アイコンHに対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第2始動口保留用領域Ds2に表示されている各保留表示アイコンにおいて、左側から右側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2に表示された保留表示アイコンは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。さらに、保留表示アイコンは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。保留消化領域Dmは、先に説明したように台形であったが、これに換えて、三角形、四角形、円形等の他の形状の画像としてもよい。また、保留消化領域Dmは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2から保留消化領域Dmに移動した保留表示アイコンは、保留消化領域Dmの上部に載置される構成であったが、これに換えて、保留消化領域Dmに入って消えるような表示態様としてもよい。
《9-4-2》保留変化予告演出:
本実施形態のパチンコ機10は、各保留表示アイコンに対応した保留情報(すなわち、RAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶された保留情報)に対する遊技者の期待感を高めるために、各保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を当たり抽選の対象となるよりも前に確認し、確認した結果をもとに遊技者に期待感を与える演出、いわゆる先読み演出を行っている。本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出の一つとして、各保留表示アイコンの表示色をデフォルト色(例えば白色)から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する保留変化予告演出(以下、単に「保留変化予告」とも呼ぶ)を実行する。
本実施形態のパチンコ機10では、保留表示アイコンの表示色の態様としては、デフォルト色としての白色と、青色と、緑色と、赤色とがあり、この順に、当たり抽選において大当たり当選する事の期待度(信頼度)が低い方から高い方までの4つの段階が対応づけられている。すなわち、対応づけられる大当たり当選の期待度として、表示色としての白色が最も低く、白色より青色が高く、青色より緑色が高く、赤色が最も高くなっている。換言すると、保留変化予告によれば、保留表示アイコンの表示色がデフォルト色の白色のままでは大当たり当選の期待度は低く、表示色が青色に変わった場合に、大当たり当選の期待度は白色の場合より高くなり、表示色が緑色に変わった場合に大当たり当選の期待度は青色の場合より高くなり、表示色が赤色に変わった場合に大当たり当選の期待度は緑色の場合より高くなる。保留変化予告によって、保留表示アイコンHが大当り当選の期待度の高い表示色に変化した場合には、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選において大当たり当選した場合に、大当たり当選に係る遊技回の終了時に、保留情報記憶エリア64bに残された保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を確認し、確認した結果を基に大当たり当選確定であるか否かの判定、すなわち、いわゆる保留連(=保留内連チャン)の有無の判定を行っている。
《9-4-3》演出用メイン回転役物の構成:
先に説明したように、演出用メイン回転役物170は、図柄表示装置41の表示面41aの上側に配置されており、図410に示した原点位置から下方に移動可能に構成されている。
図420は、演出用メイン回転役物170が最も下側の位置(以下、最下点位置と呼ぶ)に移動したときの遊技盤30の正面図である。図示するように、最下点位置では、図柄表示装置41の表示面41aの中央付近に演出用メイン回転役物170は位置する。演出用メイン回転役物170は、図410に示した原点位置から図420に示した最下点位置まで移動可能に構成されている。演出用メイン回転役物170は、所定の演出処理の実行に伴って、原点位置から最下点位置まで移動し、最下点位置から原点位置に復帰する。
図410および図420に示すように、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170は、回転軸部171の周囲に5枚の花びら部172が配置されるように構成されている。各花びら部172は、板状の部材で、正面視(以下、単に「正面視」と呼んだ場合、遊技盤30の正面視を意味する)において、花びらの形状を有する。回転軸部171は、遊技盤30の前後方向(遊技盤30の表面に対して垂直な方向)に延び、当該回転軸部171を中心に回転可能に構成されている。回転軸部171が回転駆動されることで、回転軸部171に連結された各花びら部172は、例えば矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回りに回転する。
演出用メイン回転役物170は、図410に示した原点位置に位置する時に、5枚の花びら部172のそれぞれが回転軸部171に集まるように構成されており、正面視において閉じた花のような形状となる。一方、演出用メイン回転役物170は、図420に示した最下点位置に位置する時に、5枚の花びら部172のそれぞれが回転軸部171から離間するように構成されており、正面視において開いた花のような形状となる。
5枚の花びら部172のそれぞれは半透明の色(例えば、桜色)が付いた樹脂材料により成形されており、5枚の花びら部172のうちの1枚については貫通孔が形成され、当該貫通孔に拡大レンズLZが埋め込まれている。かかる構成によって、5枚の花びら部172のうちの4枚については図柄表示装置41の表示面41aから発する光を一部通し、残りの1枚の花びら部172(以下、当該1枚の花びら部172を花びら部172Lとも呼ぶ)については図柄表示装置41の表示面41aから発する光を拡大レンズLZを介して拡大して通す。
まとめると、演出用メイン回転役物170は、次の4つの動作または作用を行う。
・移動動作:図410に示した原点位置から図420に示した最下点位置まで移動し、最下点位置から原点位置に復帰する動作
・回転動作:正面視において例えば左回りに回転する動作
・拡縮動作:原点位置において各花びら部172が回転軸部171に集まり閉じた花のような形状となり、最下点位置において各花びら部172が回転軸部171から離間し開いた花のような形状となる動作
・光透過作用:5枚の花びら部172のうちの1枚の花びら部172Lにおいて、図柄表示装置41の表示面41aから発する光を拡大レンズLZを介して拡大透過する作用
図421は、演出用メイン回転役物170と、演出用メイン回転役物170を動作させる演出用メイン回転役物駆動部97(図417)とを示す右側面概略図である。演出用メイン回転役物170は、先に説明したように、回転軸部171と、5枚の花びら部172とを備える。演出用メイン回転役物駆動部97は、メイン回転役物回転用モーター174と、ラック&ピニオン機構部175と、ピニオン連結用モーター176と、拡大縮小機構部177とを備える。
メイン回転役物回転用モーター174は、演出用メイン回転役物170の上述した回転動作を司るユニットであり、回転軸部171における花びら部172が連結されている側とは反対の側の端部に連結されている。メイン回転役物回転用モーター174の駆動力を受けて、演出用メイン回転役物170は例えば矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回りに回転する。本実施形態では、この回転の速度は、演出用メイン回転役物170に備えられる各花びら部172を視認できる程度の速度とし、一定速とした。メイン回転役物回転用モーター174は、例えば、ステッピングモーターによって構成される。
ラック&ピニオン機構部175およびピニオン連結用モーター176は、演出用メイン回転役物170の上述した移動動作を司るユニットである。ラック&ピニオン機構部175は、ラック175aと、ピニオン175bとを備える。ラック175aの片側端部に、メイン回転役物回転用モーター174の取付部174aが連結されている。ピニオン175bの中心軸に、ピニオン連結用モーター176が連結されている。ラック&ピニオン機構部175によって、ピニオン連結用モーター176の回転運動を直線運動に変換することができる。ピニオン連結用モーター176の駆動力を受けて、メイン回転役物回転用モーター174と演出用メイン回転役物170とは、一体的に遊技盤30の上下方向Yに往復移動する。ピニオン連結用モーター176は、例えば、ステッピングモーターによって構成される。
拡大縮小機構部177は、演出用メイン回転役物170の上述した拡縮動作を司るユニットであり、回転軸部171に取り付けられるとともに、各花びら部172と連結されている。拡大縮小機構部177によって、演出用メイン回転役物170を原点位置において各花びら部172が回転軸部171に集まり閉じた花のような形状(以下、花びら閉状態と呼ぶ)とすることができ、演出用メイン回転役物170を最下点位置において各花びら部172が回転軸部171から離間し開いた花のような形状(以下、花びら開状態と呼ぶ)とすることができる。
演出用メイン回転役物駆動部97に備えられたメイン回転役物回転用モーター174、ピニオン連結用モーター176、および拡大縮小機構部177は、音声発光制御装置90のMPU92から制御信号を受信する。これによって、メイン回転役物回転用モーター174、ピニオン連結用モーター176、および拡大縮小機構部177は、音声発光制御装置90によって制御される。当該制御を行う処理として、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出を行う一発告知演出処理と、ビッグ・オア・スモール演出(=ビッグオアスモール演出)を行うビッグオアスモール演出処理とを実行する。一発告知演出処理について、次に詳しく説明する。
《9-4-4》一発告知演出:
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回における当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、一発告知演出を実行するか否かを抽選によって決定し、一発告知演出を実行すると決定された場合に、一発告知演出処理を実行する。一発告知演出は、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選であることを告知するための演出である。一発告知演出を実行するか否かを決定する上記抽選は、一発告知用乱数を発生させ、当該乱数が予め定められた値と一致するか否かの判定によって行う。
一発告知演出処理が実行開始されると、音声発光制御装置90のMPU92は、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の開始時に、ピニオン連結用モーター176を制御して、演出用メイン回転役物170を、図410に示した原点位置から図420に示した最下点位置まで移動させる。本実施形態では、演出用メイン回転役物170が原点位置にあることを検出可能な原点位置検出センサー(図示せず)と、演出用メイン回転役物170が最下点位置にあることを検出可能な最下点位置検出センサー(図示せず)とが設けられており、演出用メイン回転役物170を原点位置から最下点位置まで移動させる際には、演出用メイン回転役物170が最下点位置検出センサーによって検出されるまでピニオン連結用モーター176を駆動させる。
MPU92は、演出用メイン回転役物170についての上記移動を開始した時から所定時間が経過したタイミング(最下点位置に達する以前のタイミング)で、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、演出用メイン回転役物170を正面視左回りRLに回転させると共に、拡大縮小機構部177を制御して、各花びら部172を花びら閉状態から花びら開状態に変化させる。
図422は、一発告知演出処理による演出用メイン回転役物170の動作を示す説明図である。上述したように、上記タイミングでメイン回転役物回転用モーター174を制御し、拡大縮小機構部177を制御した結果、図422(a)に示すように、演出用メイン回転役物170は、原点位置から最下点位置まで移動する途中で(+Y方向に移動する途中で)、花びら閉状態から花びら開状態に変化すると共に、正面視左回りRLに回転する。
その後、MPU92は、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達した場合に、その達した時から所定期間が経過するまで、演出用メイン回転役物170が回転し花びら開状態となった状態を継続させる。この結果、図422(b)に示すように、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において、所定期間、花びら開状態で正面視左回りRLに回転する。
上記所定期間が経過したときに、MPU92は、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、回転している演出用メイン回転役物170を停止させるとともに、拡大縮小機構部177を制御して、各花びら部172を花びら開状態から花びら閉状態に変化させる。その後、MPU92は、ピニオン連結用モーター176を制御して、図420に示した最下点位置から図410に示した原点位置まで復帰させる。演出用メイン回転役物170を最下点位置から原点位置まで復帰させる際には、演出用メイン回転役物170が原点位置検出センサーによって検出されるまでピニオン連結用モーター176を駆動させる。
音声発光制御装置90は、演出用メイン回転役物170が最下点位置にある上記所定期間において、表示制御装置100に対して、図柄表示装置41の表示面41aに所定画像を表示させる処理を行う。図422(b)には、所定画像が表示された表示面41aが示されている。先に説明したように、演出用メイン回転役物170が最下点位置にあるときに、演出用メイン回転役物170は、所定期間、花びら開状態で正面視左回りRLに回転することから、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZは、正面視において、演出用メイン回転役物170の回転軸部171を中心とする円軌道上を回転する。音声発光制御装置90は、表示制御装置100に対して、正面視において、当該円軌道と重なるように、複数(本実施形態では10個)の円形の高輝度部HBが等間隔を開けて配置(描画)された画像を所定画像として、図柄表示装置41に表示させる。
所定画像に含まれる各高輝度部HBから発する光は、遊技盤30の前側に向かって進むが、途中、回転する各花びら部172を一部通したり、隣り合う花びら部172の隙間から遊技者側に抜けたり、1枚の花びら部172Lに埋め込まれた拡大レンズLZを介して拡大されて遊技者側に送られる。このために、演出用メイン回転役物170が最下点位置にある所定期間において、遊技者は、回転している各花びら部172や、隣り合う花びら部172間の隙間から見えていた高輝度部HBを、花びら部172Lに備えられる拡大レンズLZによって拡大されてピカピカ光るように視認することができる。
上記のように構成された一発告知演出によれば、演出用メイン回転役物170が最下点位置にある所定期間において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBがピカピカ光るように視認可能となった場合に、遊技者の大当り当選に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。特に、本実施形態のパチンコ機10では、拡大レンズLZによって拡大されてピカピカ光る高輝度部HBを遊技者に視認させることができることから、一発告知演出に対するときめき感をいっそう高めることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《9-4-5》演出用サブ回転役物の構成:
先に説明したように、一対の演出用サブ回転役物180,190のそれぞれは、図柄表示装置41の表示面41aの下側に配置されており、図410に示した原点位置から上側に移動可能に構成されている。各演出用サブ回転役物180,190が原点位置にある状態では、各演出用サブ回転役物180,190の大部分は覆い板199によって隠されており、各演出用サブ回転役物180,190の一部分だけが覆い板199から突出している。
図423は、一対の演出用サブ回転役物180,190を示す正面図である。正面視において右側に配置された演出用サブ回転役物180について先に説明する。演出用サブ回転役物180は、回転軸部181と、回転体182とを備える。
回転体182は、一組の対辺が平行で、他の組の対辺が半円となった外形を有する平板状の部材である。回転体182は、非透明の色(例えば、赤色)が付いた樹脂材料によって成形されている。なお、変形例として、非透明の色に代えて、透明としてもよい。回転体182の中心に回転軸部181が連結されている。回転軸部181は、遊技盤30の前後方向(遊技盤30の表面に対して垂直な方向)Zに延び、当該回転軸部181を中心に回転可能に構成されている。回転軸部181が回転駆動されることで、回転軸部181に連結された回転体182は、例えば矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回りに回転する。なお、回転体182の外形は、遊技盤30を正面視した場合に、回転体182の回転の中心を対称の点として点対称である。
回転体182の長尺方向の一方の端部付近に円形の貫通孔が設けられ、当該貫通孔に透明樹脂183が埋め込まれている。当該透明樹脂183には、虹色の文字で「BIG」という文字列183aが描画されている。回転体182の長尺方向の他方の端部付近には円形の貫通孔が設けられ、当該貫通孔には透明樹脂184が埋め込まれいる。当該透明樹脂184には、黒色の文字で「BIG」という文字列184aが描画されている。
演出用サブ回転役物180は、上下方向Yに移動可能に構成されており、原点位置から最も上側の位置(以下、最上点位置)まで移動し、その後、最上点位置から原点位置に復帰する。なお、回転軸部181には、長尺で平板状の連結棒185が連結されている。
図424は、演出用サブ回転役物180と、演出用サブ回転役物180を動作させる演出用サブ回転役物駆動部98とを示す右側面概略図である。演出用サブ回転役物180は、先に説明したように、回転軸部181と、回転体182とを備える。演出用サブ回転役物駆動部98は、サブ回転役物回転用モーター186と、ラック&ピニオン機構部187と、ピニオン連結用モーター188とを備える。
サブ回転役物回転用モーター186は、演出用サブ回転役物180の回転動作を司るユニットであり、回転軸部181における回転体182が連結されている側とは反対の側の端部に連結されている。サブ回転役物回転用モーター186の駆動力を受けて、演出用サブ回転役物180は例えば矢印RLの方向、すなわち、正面視において左回りに回転する。本実施形態では、この回転の速度は、演出用サブ回転役物180に備えられる回転体182を視認できる程度の速度とした。
ラック&ピニオン機構部187およびピニオン連結用モーター188は、演出用サブ回転役物180の移動動作を司るユニットである。ラック&ピニオン機構部187は、ラック187aと、ピニオン187bとを備える。ラック187aの片側端部に、サブ回転役物回転用モーター186の取付部186aが連結されている。ピニオン187bの中心軸に、ピニオン連結用モーター188が連結されている。ラック&ピニオン機構部187によって、ピニオン連結用モーター188の回転運動を直線運動に変換することができる。この結果、ピニオン連結用モーター188の駆動力を受けて、サブ回転役物回転用モーター186と演出用サブ回転役物180とは一体的に、図中の実線で示した原点位置から図中の破線で示した最上点位置まで移動し、その後、最上点位置から原点位置に復帰する。なお、図中においては、図423において示した連結棒185の記載は省略している。連結棒185は、正面視においてラック187aを隠す機能を有し、演出用サブ回転役物180の移動動作を司るものではない。
演出用サブ回転役物180が図中の実線で示した原点位置にあるときには、当該演出用サブ回転役物180は、正面視において、当該回転体182の大部分が覆い板199の後ろ(裏面側)に隠れる位置に位置する。具体的には、遊技盤30の前後方向Zにおいて、演出用サブ回転役物180の回転体182は覆い板199より後ろ側に位置しており、演出用サブ回転役物180が原点位置にあるときには、回転体182の大部分が覆い板199の後ろに隠れる位置に演出用サブ回転役物180は位置する。
演出用サブ回転役物180が図中の破線で示した最上点位置にあるときには、演出用メイン回転役物170が最下点位置に移動した場合に、当該演出用サブ回転役物180は、正面視において、当該演出用メイン回転役物170の花びら部172の後ろ(裏面側)に当該演出用サブ回転役物180の回転体182の一部が隠れるように位置することが可能となる。具体的には、遊技盤30の前後方向Zにおいて、演出用サブ回転役物180の回転体182は上記花びら部172より後ろ側に位置していることから、演出用サブ回転役物180が最上点位置にあるときには、演出用サブ回転役物180の回転体182の一部が花びら部172の後ろに隠れる位置に位置することが可能となる。
図423の説明に戻る。正面視において左側に配置された演出用サブ回転役物(以下、第2演出用サブ回転役物とも呼ぶ)は、正面視において右側に配置された演出用サブ回転役物(以下、第1演出用サブ回転役物とも呼ぶ)180と比較して、ほぼ同一の構成を備える。すなわち、第2演出用サブ回転役物190は、第1演出用サブ回転役物180と同様に、回転軸部191と、回転体192とを備える。回転体192は、第1演出用サブ回転役物180の回転体182と比較して、透明樹脂193,194に描画されている文字列193a,194aが「SML」である点が相違し、その他の点については同一である。すなわち、回転体192には、虹色の「SML」という文字列193aと、黒色の「SML」という文字列194aとが描画されている。SMLは、SMALLの略語である。回転軸部191には、長尺で平板状の連結棒195が連結されている。
第2演出用サブ回転役物190を動作させる演出用サブ回転役物駆動部(以下、第2演出用サブ回転役物駆動部と呼ぶ)99についても、第1演出用サブ回転役物180を動作させる演出用サブ回転役物駆動部98(図424、以下、第1演出用サブ回転役物駆動部と呼ぶ)とほぼ同一の構成を備える。すなわち、第2演出用サブ回転役物駆動部99は、サブ回転役物回転用モーターと、ラック&ピニオン機構部と、ピニオン連結用モーターとを備える。第2演出用サブ回転役物駆動部99は、第1演出用サブ回転役物駆動部98と同様に、第2演出用サブ回転役物190を、正面視において左回りに回転させるとともに、原点位置から最上点位置まで移動させ、その後、最上点位置から原点位置に復帰させる。第2演出用サブ回転役物190が原点位置にあるときには、当該第2演出用サブ回転役物190は、正面視において、回転体192の大部分が覆い板199の後ろに隠れる位置に位置する。第2演出用サブ回転役物190が最上点位置にあるときには、演出用メイン回転役物170が最下点位置に移動した場合に、当該第2演出用サブ回転役物190は、正面視において、当該演出用メイン回転役物170の花びら部172の後ろに当該第2演出用サブ回転役物190の回転体192の一部が隠れるように位置することが可能となる。
《9-4-6》ビッグ・オア・スモール演出:
ビッグオアスモール演出処理について、次に詳しく説明する。ビッグオアスモール演出処理では、演出用メイン回転役物170と、第1演出用サブ回転役物180と、第2演出用サブ回転役物190とが協働して、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数と保留連の有無とを予告するためのビッグオアスモール演出を行う。ビッグオアスモール演出処理による演出用メイン回転役物170についての制御を、まず説明する。
音声発光制御装置90のMPU92は、遊技回における当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、ビッグオアスモール演出を実行するか否かを抽選によって決定し、ビッグオアスモール演出を実行すると決定された場合に、ビッグオアスモール演出処理を実行する。ビッグオアスモール演出を実行するか否かを決定する上記抽選は、ビッグオアスモール演出用乱数を発生させ、当該乱数が予め定められた値と一致するか否かの判定によって行う。
ビッグオアスモール演出処理が実行開始されると、音声発光制御装置90のMPU92は、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の終了後(後述するオープニング期間の開始時)に、ピニオン連結用モーター176(図421参照)を制御して、演出用メイン回転役物170を原点位置から最下点位置まで移動させる。また、MPU92は、演出用メイン回転役物170についての上記移動を開始した時から所定時間が経過したタイミング(最下点位置に達する以前のタイミング)で、メイン回転役物回転用モーター174(図421参照)を制御して、演出用メイン回転役物170を正面視左回りRLに回転させると共に、拡大縮小機構部177(図421参照)を制御して、各花びら部172を花びら閉状態から花びら開状態に変化させる。
図425は、ビッグオアスモール演出処理による演出用メイン回転役物170等の動作を示す説明図である。上記タイミングでメイン回転役物回転用モーター174を制御し、拡大縮小機構部177を制御した結果、図425(a)に示すように、演出用メイン回転役物170は、原点位置から最下点位置まで移動する途中で(+Y方向に移動する途中で)、花びら閉状態から花びら開状態に変化すると共に、正面視左回りRLに回転する。
その後、MPU92は、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達した場合に、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、回転している演出用メイン回転役物170を所定の回転停止位置で停止させる。図425(b)に示した状態が所定の回転停止位置で停止した状態である。所定の回転停止位置(以下、所定回転停止位置と呼ぶ)については後述する。次いで、MPU92は、その停止させた状態から特定時間(例えば、3秒)が経過した後に、拡大縮小機構部177を制御して、各花びら部172を花びら開状態から花びら閉状態に変化させる。その後、MPU92は、ピニオン連結用モーター176を制御して、演出用メイン回転役物170を最下点位置から原点位置まで復帰させる。
所定回転停止位置について、次に詳しく説明する。本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170についての最下点位置における所定回転停止位置として、第1の所定回転停止位置と、第2の所定回転停止位置とが予め用意されている。第1の所定回転停止位置は、第1演出用サブ回転役物180と係わりあうことが可能な位置であり、具体的には、図425(b)に示した演出用メイン回転役物170の位置である。図425(b)に示すように、演出用メイン回転役物170が第1の所定回転停止位置にある場合には、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、最上点位置に移動してきた第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の文字列183a、または黒色の文字列184aが重なり合うことが可能となる。すなわち、遊技盤30の正面視において、最上点位置に位置する第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の文字列183a、または黒色の文字列184aに対して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZの中心が重なり合うときの演出用メイン回転役物170の位置が、第1の所定回転停止位置に相当する。本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170が原点位置から最下点位置に移動した場合に、遊技盤30の正面視において、最上点位置に移動してきた第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の文字列183a、または黒色の文字列184aの位置に対して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZの中心が重なり合うことが可能なように、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、回転している演出用メイン回転役物170を、第1の所定回転停止位置で停止させうる構成とした。
図426は、演出用メイン回転役物170についての第2の所定回転停止位置を示す説明図である。第2の所定回転停止位置は、第2演出用サブ回転役物190と係わりあうことが可能な位置であり、具体的には、図426に示した演出用メイン回転役物170の位置である。図426に示すように、演出用メイン回転役物170が第2の所定回転停止位置にある場合には、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、最上点位置に移動してきた第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の文字列193a、または黒色の文字列194aが重なり合うことが可能となる。すなわち、遊技盤30の正面視において、最上点位置に位置する第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の文字列193a、または黒色の文字列194aに対して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZの中心が重なり合うときの演出用メイン回転役物170の位置が、第2の所定回転停止位置に相当する。本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170が原点位置から最下点位置に移動した場合に、遊技盤30の正面視において、最上点位置に移動してきた第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の文字列193a、または黒色の文字列194aの位置に対して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZの中心が重なり合うことが可能なように、メイン回転役物回転用モーター174を制御して、回転している演出用メイン回転役物170を、第2の所定回転停止位置で停止させうる構成とした。
なお、所定回転停止位置として、第1の所定回転停止位置と、第2の所定回転停止位置とのいずれを採用するかは、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった大当たり当選時に獲得したラウンド遊技の回数に応じて決定している。具体的には、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果が、16R確変大当たり又は16R通常大当たりである場合に、最下点位置においてメイン回転役物回転用モーター174を制御して、演出用メイン回転役物170を第1の所定回転停止位置で停止させる。一方、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果が、8R確変大当たり又は8R通常大当たりである場合に、最下点位置においてメイン回転役物回転用モーター174を制御して、演出用メイン回転役物170を第2の所定回転停止位置で停止させる。
ビッグオアスモール演出処理においては、先に説明した演出用メイン回転役物170についての制御を行うと共に、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御を行う。第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御について、次に説明する。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第1演出用サブ回転役物180と第2演出用サブ回転役物190とが同一の動きをするように、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御がなされている。
ビッグオアスモール演出処理が実行開始されると、音声発光制御装置90のMPU92は、演出用メイン回転役物170を原点位置から最下点位置まで移動させることに同期して、各ピニオン連結用モーター(図424参照)を制御することによって、各演出用サブ回転役物180,190を原点位置から最上点位置まで移動させる。この際の移動速度は一定とした。また、MPU92は、各演出用サブ回転役物180,190についての上記移動を開始した時から所定時間が経過したタイミング(最上点位置に達する以前のタイミング)で、各サブ回転役物回転用モーター186(図424参照)を制御して、各演出用サブ回転役物180,190を正面視左回りRLに回転させる。この際の回転速度は一定とした。この結果、図425(a)に示すように、各演出用サブ回転役物180,190は、原点位置から最上点位置まで移動する途中で(-Y方向に移動する途中で)、正面視左回りRLに回転する。なお、演出用メイン回転役物170および各演出用サブ回転役物180,190が、図425(a)に示す形態となったときには、演出用メイン回転役物170に対して、各演出用サブ回転役物180,190は距離的に離間していることから、各演出用サブ回転役物180,190の回転体182,192は、遊技盤30を正面視した場合に演出用メイン回転役物170の花びら部172を通すことなく視認可能となっている。なお、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、演出用メイン回転役物170を原点位置から最下点位置まで移動させることに同期して、各演出用サブ回転役物180,190を原点位置から最上点位置まで移動させていたが、両者の移動のタイミングは必ずしも一致させる必要はなく、変形例として、両者の移動のタイミングをずらす構成としてもよい。具体的には、演出用メイン回転役物170を先に最下点位置まで移動させた後に、各演出用サブ回転役物180,190を最上点位置に移動させる構成としてもよいし、各演出用サブ回転役物180,190先に最上点位置まで移動させた後に、演出用メイン回転役物170を最下点位置まで移動させる構成としてもよい。
その後、MPU92は、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達した場合に、各サブ回転役物回転用モーター186を制御して、回転している各演出用サブ回転役物180,190を特定の回転停止位置で停止させる。図425(b)に示した状態が特定の回転停止位置で停止した状態である。特定の回転停止位置(以下、特定回転停止位置と呼ぶ)については後述する。各演出用サブ回転役物180,190が特定の回転停止位置で停止するタイミングは、演出用メイン回転役物170が最下点位置において所定回転停止位置で停止するタイミングと同期するように制御されている。なお、両者の回転を停止するタイミングは必ずしも一致させる必要はなく、変形例として両者の回転を停止するタイミングをずらす構成としてもよい。具体的には、回転している演出用メイン回転役物170を先に所定回転停止位置で停止させた後に、回転している各演出用サブ回転役物180,190を特定回転停止位置で停止させる構成としてもよいし、回転している各演出用サブ回転役物180,190を先に特定回転停止位置で停止させた後に、回転している演出用メイン回転役物170を所定回転停止位置で停止させる構成としてもよい。次いで、MPU92は、その停止させた状態から特定時間(例えば、3秒)が経過した後に、各ピニオン連結用モーター188を制御して、各演出用サブ回転役物180,190を最上点位置から原点位置まで復帰させる。
特定回転停止位置について、次に詳しく説明する。本実施形態のパチンコ機10では、各演出用サブ回転役物180,190についての最上点位置における特定回転停止位置として、第1の特定回転停止位置と、第2の特定回転停止位置とが予め用意されている。第1の特定回転停止位置は、図423に示すように、虹色の文字列183a(または193a)が上側となる位置である。第2の特定回転停止位置は、図423の記載とは上下方向が反転した状態、すなわち、黒色の文字列184a(または194a)が上側となる位置である。
図425(b)には、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達するのと同期して、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達し、その後に、各演出用サブ回転役物180,190が第1の特定回転停止位置で停止された状態が示されている。上述したように、第1の特定回転停止位置では、各演出用サブ回転役物180,190は、虹色の文字列183a(または193a)が上側となった状態となる。一方、図425(b)に示した状態では、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において第1の所定回転停止位置に停止することから、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aが重なり合う。すなわち、回転した状態にある演出用メイン回転役物170と、回転した状態にある第1演出用サブ回転役物180とが共に停止して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aがピッタリと重なり合うことになる。一方、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aは、拡大レンズLZの位置と重なっていない。
図426についても、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達するのと同期して、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達し、その後に、各演出用サブ回転役物180,190が第1の特定回転停止位置で停止された状態が示されている。図426に示した状態では、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において第2の所定回転停止位置に停止することから、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aが重なり合う。すなわち、回転した状態にある演出用メイン回転役物170と、回転した状態にある第2演出用サブ回転役物190とが共に停止して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aがピッタリと重なり合うことになる。一方、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aは、拡大レンズLZの位置と重なっていない。
図427は、各演出用サブ回転役物180,190についての第2の特定回転停止位置を示す説明図である。図427には、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達するのと同期して、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達し、その後に、各演出用サブ回転役物180,190が第2の特定回転停止位置で停止された状態が示されている。上述したように、第2の特定回転停止位置では、各演出用サブ回転役物180,190は、黒色の文字列184a(または194a)が上側となった状態となる。一方、図427に示した状態では、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において第1の所定回転停止位置に停止することから、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aが重なり合う。すなわち、回転した状態にある演出用メイン回転役物170と、回転した状態にある第1演出用サブ回転役物180とが共に停止して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aがピッタリと重なり合うことになる。一方、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された黒色の「SML」という文字列194aは、拡大レンズLZの位置と重なっていない。
図428についても、演出用メイン回転役物170が最下点位置に達するのと同期して、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に達し、その後に、各演出用サブ回転役物180,190が第2の特定回転停止位置で停止された状態が示されている。図428に示した状態では、演出用メイン回転役物170は、最下点位置において第2の所定回転停止位置に停止することから、遊技盤30の正面視において、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された黒色の「SML」という文字列194aが重なり合う。すなわち、回転した状態にある演出用メイン回転役物170と、回転した状態にある第2演出用サブ回転役物190とが共に停止して、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された黒色の「SML」という文字列194aがピッタリと重なり合うことになる。一方、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aは、拡大レンズLZの位置と重なっていない。
なお、特定回転停止位置として、第1の特定回転停止位置と、第2の特定回転停止位置とのいずれを採用するかは、保留連の有無に応じて決定している。具体的には、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった大当たり当選に係る遊技回の終了時に実行される保留連の有無の判定結果が保留連有りである場合に、各演出用サブ回転役物180,190における最上点位置において各サブ回転役物回転用モーター186を制御して、各演出用サブ回転役物180,190を第1の特定回転停止位置で停止させる。一方、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった大当たり当選に係る遊技回の終了時に実行される保留連の有無の判定結果が保留連無しである場合に、各演出用サブ回転役物180,190における最上点位置において各メイン回転役物回転用モーター174を制御して、各演出用サブ回転役物180,190を第2の特定回転停止位置で停止させる。
音声発光制御装置90は、演出用メイン回転役物170が最下点位置において回転が停止している上記特定時間の期間において、表示制御装置100に対して、図柄表示装置41の表示面41aに所定画像を表示させる処理を行う。所定画像は、一発告知演出の際に表示させた所定画像と同一の画像である。すなわち、図425(b)、図426~図428に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに、演出用メイン回転役物170が最下点位置にあるときに拡大レンズLZが移動可能な円軌道と重なるように複数(本実施形態では10個)の円形の高輝度部HBが等間隔を開けて配置された画像を、所定画像として表示させる。
所定画像に含まれる各高輝度部HBから発する光は、遊技盤30の前側に向かって進むが、途中、各花びら部172によって遮断されたり、隣り合う花びら部172の隙間から遊技者側に抜けたり、1枚の花びら部172Lに埋め込まれた拡大レンズLZを介して拡大されて遊技者側に送られる。ビッグオアスモール演出処理によれば、先に説明したように、遊技盤30の正面視において、拡大レンズLZに対して、第1演出用サブ回転役物180または第2演出用サブ回転役物190に備えられた文字列(183a、184a、193a、194aのいずれか)が重なり合うことから、所定画像に含まれる高輝度部HBから発する光によって、当該文字列を拡大して目立たせて表示させることができる。
まとめると、ビッグオアスモール演出処理によれば、演出用メイン回転役物170と、第1演出用サブ回転役物180と、第2演出用サブ回転役物190とが次のように動作することになる。
ビッグオアスモール演出処理が実行開始されると、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の終了後に、演出用メイン回転役物170が図410に示す原点位置から最下点位置まで移動するとともに、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190が図410に示す原点位置から最上点位置まで移動する。演出用メイン回転役物170は、原点位置から最下点位置まで移動する途中で、花びら閉状態から花びら開状態に変化すると共に、正面視左回りRLに回転する。第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190は、原点位置から最上点位置まで移動する途中で、正面視左回りRLに回転する(図425参照)。なお、本実施形態の変形例として、演出用メイン回転役物170と、第1および第2演出用サブ回転役物180,190とが移動を開始するに際して、「ビッグオアスモール」との音声を出力する構成としてもよい。
演出用メイン回転役物170は、最下点位置に達すると、第1または第2の所定回転停止位置に停止する。第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190は、最上点位置に達すると、第1または第2の特定回転停止位置に停止する。なお、演出用メイン回転役物170が最下点位置において所定回転停止位置で停止するタイミングと、各演出用サブ回転役物180,190が特定回転停止位置で停止するタイミングとは同期するように制御されている。その後、演出用メイン回転役物170、第1演出用サブ回転役物180、および第2演出用サブ回転役物190は、特定時間(例えば、3秒)、停止した状態を保つ。この特定時間の期間においては、演出用メイン回転役物170、第1演出用サブ回転役物180、および第2演出用サブ回転役物190は、図425(b)、図426、図427、または図428に示す形態を取り得る。
図425(b)に示す形態によれば、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aが、拡大レンズLZによって拡大されて表示される。図426に示す形態によれば、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aが、拡大レンズLZによって拡大されて表示される。図427に示す形態によれば、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aが、拡大レンズLZによって拡大されて表示される。図428に示す態様によれば、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画され黒色の「SML」という文字列194aが、拡大レンズLZによって拡大されて表示される。換言すると、演出用メイン回転役物170および各演出用サブ回転役物180,190が、図425(b)、図426、図427、または図428に示す形態となったときに、第1または第2演出用サブ回転役物180,190の回転体182,192に描画された虹色の「BIG」という文字列183a、虹色の「SML」という文字列193a、黒色の「BIG」という文字列184a、または黒色の「SML」という文字列194aが、拡大レンズLZを備えた花びら部172Lを通して視認可能となる。
上記特定時間の期間において、演出用メイン回転役物170、第1演出用サブ回転役物180、および第2演出用サブ回転役物190が、図425(b)、図426、図427、および図428に示す形態のうちのいずれを取り得るかは、先に説明したように、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果から特定されるラウンド遊技の回数と、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった大当たり当選に係る遊技回の終了時に実行される保留連の有無の判定結果とによって決定される。すなわち、ラウンド遊技の回数が16回であり、保留連が有りの場合には、図425(b)に示す形態、すなわち、虹色の「BIG」という文字列183aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。ラウンド遊技の回数が16回であり、保留連が無しの場合には、図427に示す形態、すなわち、黒色の「BIG」という文字列184aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。ラウンド遊技の回数が8回であり、保留連が有りの場合には、図426に示す形態、すなわち、虹色の「SML」という文字列193aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。ラウンド遊技の回数が8回であり、保留連が無しの場合には、図428に示す形態、すなわち、黒色の「SML」という文字列194aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の終了後に、演出用メイン回転役物170が回転しながら最下点位置に下りてくるとともに、第1および第2演出用サブ回転役物180,190が回転しながら最上点位置に上がってきて、その後、演出用メイン回転役物170と、第1および第2演出用サブ回転役物180,190とが共に回転を停止し、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1または第2演出用サブ回転役物180,190に描画された文字列183a、184a、193a、194aのいずれかを拡大して表示するというビッグオアスモール演出を実行することによって、ラウンド遊技の回数と保留連の有無とを遊技者に告知することができる。
上記構成のビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZに対して、第1または第2演出用サブ回転役物180,190に描画された文字列183a、184a、193a、194aのいずれが一致するか(止まるか)といった緊迫感(ドキドキ感)を、遊技者に対して付与することができる。その上で、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1演出用サブ回転役物180に描画された虹色の「BIG」の文字列183aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が16回となり、保留連が有りである二重の喜びを遊技者に対して付与することができる。また、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1演出用サブ回転役物180に描画された黒色の「BIG」の文字列184aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が16回となる喜びを遊技者に対して付与することができ、一方で、当たり抽選において大当たり当選した場合の保留連が無しであるといった少しの落胆感を遊技者に対して付与することができる。また、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第2演出用サブ回転役物190に描画された虹色の「SML」の文字列193aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の保留連が有りである喜びを遊技者に対して付与することができ、一方で、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が8回となることの少しの落胆感を遊技者に対して付与することができる。さらに、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第2演出用サブ回転役物190に描画された黒色の「SML」の文字列194aが拡大して表示された場合には、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が8回となり、保留連が無しとなるので、大当たりに当選しないよりは良かったなといった感情(と少しの落胆感)を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
図429は、比較例の回転装置の側面概略図である。当該回転装置は、演出用回転役物970と、回転用モーター974と、拡大縮小機構部977と、LED(発光ダイオード)979とを備える。演出用回転役物970は、回転軸部971と、複数の花びら部972とを備える。各花びら部972は、本実施形態のパチンコ機10における花びら部172と同様に、板状の部材で、正面視において、花びらの形状を有する。回転用モーター974は、本実施形態のパチンコ機10におけるメイン回転役物回転用モーター174とほぼ同じ構成である。拡大縮小機構部977は、本実施形態のパチンコ機10における拡大縮小機構部177とほぼ同じ構成である。この比較例の回転装置では、各花びら部972は、半透明の材料によって形成されている。各花びら部972の裏面側には、LED979がそれぞれ取り付けられている。各LED979は、半透明の花びら部972のそれぞれを裏面側から照射する。各LED979の取付位置は、各花びら部972に対してすぐ近くの位置であり、各LED979は、各花びら部972と同期して回転するように構成されている。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、円形の高輝度部HBが描画された画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させることによって、高輝度部HBを花びら部172Lを照射する光源としているのに対して、従来の回転装置では、花びら部972の裏面側のすぐ近くに取り付けられたLED979が、各花びら部972を直接的に照射していた。
上記比較例の回転装置では、各花びら部972と各LED979との間の距離は短いものであった。このため、比較例の回転装置では、各花びら部972と各LED979との間に、板状の部材を差し込むことはあり得なかった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、花びら部172Lを照射する光源を、図柄表示装置41の表示面41aに表示させた高輝度部HBによって構成することで、花びら部172Lと花びら部172Lを照射する光源との間の距離を長くして、当該間の空間に演出用サブ回転役物180,190を差し込むことが可能なようにした。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、花びら部172Lを備える第1演出用サブ回転役物180に対して第2演出用サブ回転役物190を協働させることができ、当該協働を含む特定の演出、本実施形態では、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数と保留連の有無とを告知するためのビッグオアスモール演出を実装することが可能となった。
また、本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170は、回転軸部171を中心として回転可能な複数の花びら部172を備え、複数の花びら部172のうちの一つである花びら部172Lは、拡大レンズLZを備えることによって、図柄表示装置41の表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HBを視認可能に構成され、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。各演出用サブ回転役物180に備えられる各回転体182,192は、回転可能に構成され、遊技盤30を正面視した場合に演出用メイン回転役物170の花びら部172Lを通すことなく視認可能な第1位置(例えば、図425(a)を参照)と、花びら部172Lを通して視認可能な第2位置(例えば、図425(b)、図426、図427、または図428を参照)との間で変位可能である。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な第1状態となり、ビッグオアスモール演出において、回転する花びら部172Lの裏面側に各演出用サブ回転役物180に備えられる各回転体182,192が移動してくることによって、回転体182または回転体192が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182または回転体192が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能となる第2状態となる。このために、一発告知演出によって、第1状態となった場合に、先に説明したように、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選であることを遊技者に告知することができる。また、ビッグオアスモール演出によって、第2状態となった場合に、先に説明したように、獲得したラウンド遊技の回数が16回になるか8回になるか、保留連が有るか無いかといったことを遊技者に告知することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出によって、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選となる喜びを遊技者に対して付与するができると共に、ビッグオアスモール演出によって、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回になるか8回になるか、保留連が有るか無いかといった期待感と少しの落胆感とを遊技者に対して付与することができる。これらの結果、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、演出用サブ回転役物180,190に備えられた回転体182,192の外形が、遊技盤30を正面視した場合に、回転体182,192の回転の中心を対称の点として点対称となっていることから、演出用サブ回転役物180,190を回転させたときの回転体182,192の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170が備える花びら部172や、演出用サブ回転役物180,190が備える回転体182,192を樹脂材料によって形成される構成としていることから、これら部品の形成が容易となるため、これら部品の形状の自由度が高い。このため、これら部品を備える演出用メイン回転役物170や、演出用サブ回転役物180,190を用いた演出、すなわち、一発告知演出やビッグオアスモール演出をよりインパクトの高いものとすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170に備えられる回転軸部171は遊技盤30の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤30の表面に対して高い精度で平行となる平面上で花びら部172を回転させることができる。このため、演出用メイン回転役物170の外径を大きくすることが容易であり、この結果、一発告知演出およびビッグオアスモール演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、従来より知られている回転役物は、発光部を備え、当該発光部が発光した状態で回転するだけの演出を実行可能なものであった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、第1回転体の一例である演出用メイン回転役物170と、演出用メイン回転役物170の花びら部172Lを裏面側から照射しうる光源として機能する図柄表示装置41とが独立した構成であることから、裏面側の光源が発光した状態で演出用メイン回転役物170が回転するといった一発告知演出と、裏面側の光源が発光しない状態で演出用メイン回転役物170と第2回転体の一例である演出用サブ回転役物180,190とが係わり合う演出であって、演出用メイン回転役物170自体は主に回転するだけといったビッグオアスモール演出との両方が実行可能となった。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、回転役物と光源とを独立させることによって従来より多様な種類の演出を実現することが可能となった。その上、本実施形態のパチンコ機10では、上記光源として機能する図柄表示装置41は、当たり抽選の結果を報知するための変動表示や、キャラクターの表示等の種々の演出表示を行うことができることから、装置のいっそう効率的な使用が可能となっている。
《9-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図430は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSx0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSx0102に進む。
ステップSx0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSx0103に進む。
ステップSx0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSx0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図434)において、その値を更新する。
ステップSx0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSx0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSx0104を実行した後、ステップSx0105に進む。
ステップSx0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSx0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSx0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図430:Sx0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図431は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSx0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSx0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sx0201:YES)、ステップSx0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSx0203に進む。
ステップSx0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSx0204に進む。
ステップSx0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSx0209に進む。
ステップSx0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sx0201:NO)、ステップSx0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSx0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sx0205:YES)、ステップSx0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSx0207に進む。一方、ステップSx0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sx0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSx0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSx0208に進む。
ステップSx0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSx0209に進む。
ステップSx0209では、上述したステップSx0204又はステップSx0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSx0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sx0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSx0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sx0209:YES)、ステップSx0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSx0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSx0212に進む。
ステップSx0212では、ステップSx0103(図430)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSx0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSx0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSx0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSx0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSx0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSx0212を実行した後、ステップSx0213に進む。
ステップSx0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSx0213を実行した後、ステップSx0214に進む。
ステップSx0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図434:ステップSx0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSx0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図431:Sx0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図432は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSx0301では、始動口用の入球処理(図431)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSx0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSx0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sx0302:YES)、ステップSx0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図414(a))を参照する。その後、ステップSx0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSx0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sx0302:NO)、ステップSx0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図414(b))を参照する。その後、ステップSx0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSx0305では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sx0305:YES)、ステップSx0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSx0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSx0307を実行した後、ステップSx0308に進む。
ステップSx0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSx0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sx0308:YES)、ステップSx0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSx0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sx0308:NO)、ステップSx0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、ステップSx0315に進む。
ステップSx0305において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sx0305:NO)、ステップSx0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSx0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSx0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSx0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sx0313:YES)、ステップSx0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSx0315に進む。一方、ステップSx0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sx0313:NO)、ステップSx0315に進む。
ステップSx0315では、始動口用の入球処理(図431)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSx0316に進み、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSx0316を実行した後、ステップSx0317に進む。
ステップSx0317では、ステップSx0316によって取得した変動時間情報から変動パターンを特定し、特定した変動パターンの種別を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。ステップSx0317を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図430:Sx0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図433は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSx0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSx0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sx0401:YES)、ステップSx0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSx0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sx0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSx0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sx0402:YES)、ステップSx0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSx0404に進む。
ステップSx0404では、ステップSx0103(図430)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSx0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sx0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図434は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSx0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSx0502に進む。
ステップSx0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSx0503に進む。
ステップSx0503では、ステップSx0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSx0503を実行した後、ステップSx0504に進む。
ステップSx0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSx0505に進む。
ステップSx0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSx0506に進む。ステップSx0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSx0506を実行した後、ステップSx0507に進む。
ステップSx0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSx0508に進む。
ステップSx0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSx0509に進む。
ステップSx0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSx0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSx0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sx0509:NO)、ステップSx0510及びステップSx0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSx0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSx0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSx0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sx0509:YES)、ステップSx0503に戻り、ステップSx0503からステップSx0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSx0503からステップSx0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図434:Sx0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図435は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSx0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSx0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sx0601:YES)、ステップSx0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSx0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sx0601:NO)、ステップSx0602に進む。
ステップSx0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSx0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sx0602:NO)、ステップSx0603に進む。
ステップSx0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSx0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSx0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sx0602:YES)、ステップSx0604に進む。
ステップSx0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSx0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図435:Sx0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図436は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSx0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSx0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sx0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSx0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sx0701:YES)、ステップSx0702に進む。
ステップSx0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSx0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSx0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSx0703を実行した後、ステップSx0704に進む。
ステップSx0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSx0704を実行した後、ステップSx0705に進む。
ステップSx0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSx0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSx0705を実行した後、ステップSx0706に進む。
ステップSx0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSx0705およびステップSx0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図434)におけるステップSx0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSx0706を実行した後、ステップSx0707に進む。
ステップSx0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSx0707を実行した後、ステップSx0708に進む。
ステップSx0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSx0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図436:Sx0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図437は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSx0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図413)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図413)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSx0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSx0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSx0801:YES)、ステップSx0802~ステップSx0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSx0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSx0801:NO)、ステップSx0808~ステップSx0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSx0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSx0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSx0804に進む。ステップSx0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSx0805に進む。
ステップSx0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSx0805を実行した後、ステップSx0806に進む。
ステップSx0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSx0807へ進む。
ステップSx0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSx0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図434)におけるステップSx0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSx0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sx0801:NO)、ステップSx0808に進む。
ステップSx0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSx0809に進む。ステップSx0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSx0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSx0811に進む。
ステップSx0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSx0811を実行した後、ステップSx0812に進む。
ステップSx0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSx0813に進む。
ステップSx0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSx0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図434)におけるステップSx0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図436:Sx0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図438は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSx0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSx0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sx0901:YES)、ステップSx0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図414(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSx0904に進む。
一方、ステップSx0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sx0901:NO)、ステップSx0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図414(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSx0904に進む。
ステップSx0904では、ステップSx0902又はステップSx0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSx0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sx0904:YES)、ステップSx0905に進む。
ステップSx0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSx0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sx0905:NO)、ステップSx0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図415(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSx0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sx0905:YES)、ステップSx0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図415(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSx0906又はステップSx0907の処理を実行した後、ステップSx0908に進む。
ステップSx0908では、ステップSx0906又はステップSx0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSx0908を実行した後、ステップSx0909に進む。
ステップSx0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図412)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSx0906又はステップSx0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSx0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSx0904において、ステップSx0902又はステップSx0903における当たり抽選の当否結果が大当たり当選でない場合には(Sx0904:NO)、ステップSx0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図412)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSx0911に進む。
ステップSx0911において、ステップSx0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sx0911:YES)、ステップSx0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSx0912を実行した後、ステップSx0913に進む。
一方、ステップSx0911において、ステップSx0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sx0911:NO)、ステップSx0912を実行することなく、ステップSx0913に進む。
ステップSx0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSx0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図436:Sx0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図439は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSx1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSx1002に進む。
ステップSx1002では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップSx1002では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSx1002を実行した後、ステップSx1003に進む。
ステップSx1003では、ステップSx1002で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSx1001で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSx1003を実行した後、ステップSx1004に進む。
ステップSx1004では、ステップSx1003で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図435:Sx0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図440は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSx1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSx1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図439)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSx1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sx1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSx1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sx1101:YES)、ステップSx1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSx1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSx1103を実行した後、ステップSx1104に進む。
ステップSx1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSx1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sx1104:NO)、ステップSx1105に進む。
ステップSx1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSx1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sx1105:YES)、ステップSx1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSx1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sx1106:YES)、ステップSx1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSx1107を実行した後、ステップSx1108に進む。一方、ステップSx1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sx1106:NO)、ステップSx1107を実行することなく、ステップSx1108に進む。
ステップSx1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSx1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sx1108:NO)、ステップSx1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSx1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSx1109:NO)には、ステップSx1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSx1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSx1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sx1108:YES)、または、ステップSx1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSx1109:YES)には、ステップSx1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSx1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sx1105:NO)に、ステップSx106~ステップSx1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSx1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sx1104:YES)、ステップSx1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSx1111を実行した後、ステップSx1112に進む。ステップS1112では、保留情報記憶エリア64bに残された保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を確認し、残された保留情報の中に大当たり当選があるか否を判定する。ステップSx1112において、残された保留情報の中に大当たり当選があると判定した場合には(Sx1112:YES)、ステップSx1113に進み、保留連有りコマンドを設定する。保留連有りコマンドは、保留情報記憶エリア64bに残された保留情報の中に大当たり当選があること、すなわち、保留連が有ることをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるためのコマンドである。ステップSx1113を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。一方、ステップSx1112において、残された保留情報の中に大当たり当選がないと判定した場合には(Sx1112:NO)、ステップSx1114に進み、保留連無しコマンドを設定する。保留連無しコマンドは、保留情報記憶エリア64bに残された保留情報の中に大当たり当選がないこと、すなわち、保留連が無いことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるためのコマンドである。ステップSx1114を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図434:Sx0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図441は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSx1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSx1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sx1201:NO)、ステップSx1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSx1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sx1202:NO)、ステップSx1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSx1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sx1203:NO)、ステップSx1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSx1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sx1204:YES)、ステップSx1205に進む。一方、ステップSx1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sx1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSx1206に進む。ステップSx1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSx1207に進む。
ステップSx1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSx1207を実行した後、前述したステップSx1208に進む。
ステップSx1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSx1208を実行した後、ステップSx1209に進む。
ステップSx1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図434)におけるステップSx0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSx1209を実行した後、ステップSx1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sx1203:YES)、ステップSx1211に進む。
ステップSx1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSx1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sx1211:YES)、ステップSx1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSx1213に進む。
ステップSx1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSx1213を実行した後、ステップSx1214に進む。
ステップSx1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSx1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図434:ステップSx0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSx1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sx1202:YES)、ステップSx1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSx1216を実行した後、ステップSx1217に進む。
ステップSx1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSx1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sx1217:YES)、ステップSx1218に進む。一方、ステップSx1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sx1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSx1219に進む。
ステップSx1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSx1219を実行した後、ステップSx1220に進む。
ステップSx1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSx1220を実行した後、ステップSx1221に進む。
ステップSx1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図434)におけるステップSx0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSx1221を実行した後、ステップSx1222に進む。
ステップSx1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSx1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sx1201:YES)、ステップSx1223に進む。
ステップSx1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sx1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSx1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sx1223:YES)、ステップSx1224に進む。
ステップSx1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSx1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSx1225を実行した後、ステップSx1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSx1226を実行した後、ステップSx1227に進む。
ステップSx1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSx1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sx1227:YES)、ステップSx1228に進む。
ステップSx1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図434)におけるステップSx1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSx1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSx1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sx1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSx1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sx1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図441:Sx1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図442は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSx1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSx1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sx1301:NO)、ステップSx1302に進む。
ステップSx1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSx1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sx1302:YES)、ステップSx1303に進む。
ステップSx1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSx1304に進む。
ステップSx1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図434:ステップSx0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSx1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSx1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sx1302:NO)、ステップSx1303およびステップSx1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSx1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sx1301:YES)、ステップSx1305に進む。
ステップSx1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSx1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sx1305:YES)、ステップSx1306に進む。
ステップSx1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSx1307に進む。
ステップSx1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図434:ステップSx0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSx1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSx1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sx1305:NO)、ステップSx1306およびステップSx1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図441:Sx1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図443は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSx1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSx1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sx1401:YES)、ステップSx1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSx1402を実行した後、ステップSx1403に進む。
ステップSx1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSx1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSx1405に進む。
ステップSx1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSx1406に進む。
ステップSx1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSx1411に進む。
一方、ステップSx1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sx1401:NO)、ステップSx1407に進み、RAM64の16R通常大当たりフラグおよび8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSx1408に進む。
ステップSx1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSx1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSx1410に進む。
ステップSx1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSx1411に進む。
ステップSx1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図434:Sx0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図444は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSx1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSx1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sx1501:NO)、ステップSx1502に進む。
ステップSx1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSx1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sx1502:NO)、ステップSx1503に進む。
ステップSx1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSx1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sx1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sx1503:YES)、ステップSx1504に進む。
ステップSx1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSx1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sx1504:YES)、ステップSx1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSx1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sx1504:NO)、ステップSx1506に進む。
ステップSx1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSx1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sx1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSx1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sx1506:YES)、ステップSx1507に進む。
ステップSx1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSx1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSx1507において開閉実行モードではなく(Sx1507:NO)、且つ、ステップSx1508において高頻度サポートモードである場合には(Sx1508:YES)、ステップSx1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSx1510に進む。
ステップSx1510では、ステップSx1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSx1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sx1510:YES)、ステップSx1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSx1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sx1510:NO)、ステップSx1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSx1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sx1507:YES)、又は、ステップSx1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sx1508:NO)、ステップSx1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSx1513に進む。
ステップSx1513では、ステップSx1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSx1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sx1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSx1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sx1513:YES)、ステップSx1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSx1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sx1502:YES)、ステップSx1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSx1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sx1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSx1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sx1515:YES)、ステップSx1516に進む。
ステップSx1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSx1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSx1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sx1501:YES)、ステップSx1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図444:Sx1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図445は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSx1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sx1601:YES)、ステップSx1602に進む。
ステップSx1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSx1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sx1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSx1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sx1602:YES)、ステップSx1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSx1603を実行した後、ステップSx1604に進む。
ステップSx1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSx1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSx1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sx1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSx1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sx1605:YES)、ステップSx1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSx1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sx1601:NO)、ステップSx1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSx1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sx1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSx1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sx1607:YES)、ステップSx1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSx1609に進む。
ステップSx1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sx1609:NO)、ステップSx1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSx1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sx1610:YES)、ステップSx1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSx1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sx1609:YES)、又は、ステップSx1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sx1610:NO)、ステップSx1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《9-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図446は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSx1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSx1701を実行した後、ステップSx1702に進む。
ステップSx1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSx1701で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSx1702を実行した後、ステップSx1703に進む。
ステップSx1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSx1703を実行した後、ステップSx1704に進む。
ステップSx1704では、一発告知演出用処理を実行する。一発告知演出用処理は、「遊技機による処理の概要と演出動作」の欄に含まれる「一発告知演出」の欄で詳述した一発告知演出を実現するための処理である。先に説明したように、一発告知演出は、演出用メイン回転役物170の動作によって、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選であることを告知するための演出である。具体的には、一発告知演出は、図422に例示した内容の演出を行う。ステップSx1704を実行した後、ステップSx1705に進む。
ステップSx1705では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSx1705を実行した後、ステップSx1706に進む。
ステップSx1706では、ビッグオアスモール演出用処理を実行する。ビッグオアスモール演出用処理は、「遊技機による処理の概要と演出動作」の欄に含まれる「ビッグオアスモール演出」の欄で詳述したビッグオアスモール演出を実現するための処理である。先に説明したように、ビッグオアスモール演出は、演出用メイン回転役物170と、第1演出用サブ回転役物180と、第2演出用サブ回転役物190とが協働して、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数と保留連の有無とを予告するための演出である。具体的には、ビッグオアスモール演出は、図425~図428に例示した内容の演出を行う。ステップSx1706を実行した後、ステップSx1707に進む。
ステップSx1707では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSx1707を実行した後、ステップSx1708に進む。
ステップSx1708では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSx1708を実行した後、ステップSx1709に進む。
ステップSx1709では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSx1709を実行した後、ステップSx1710に進む。
ステップSx1710では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSx1710を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図446:Sx1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図447は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSx1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSx1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sx1801:YES)、ステップSx1802に進む。
ステップSx1802では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSx1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sx1802:YES)、ステップSx1803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSx1803を実行した後、ステップSx1804に進む。
ステップSx1804では、保留変化予告演出用処理を実行する。保留変化予告演出用処理は、「遊技機による処理の概要」の欄に含まれる「保留変化予告演出」の欄で詳述した保留変化予告演出を実現するための処理である。先に説明したように、保留変化予告演出は、各保留表示アイコンH,Zの表示色をデフォルト色から他の色に変化させることによって、当該表示色が変化した保留表示アイコンH,Zに対応した保留情報に対する大当たり当選の期待度(信頼度)を示唆する演出である。ステップSx1804を実行した後、ステップSx1806に進む。
ステップSx1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sx1802:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSx1805に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSx1805を実行した後、ステップSx1806に進む。
ステップSx1803及びステップSx1805の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSx1806では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSx1806を実行した後、ステップSx1807に進む。
ステップSx1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sx1801:NO)、ステップSx1802~ステップSx1806を実行することなく、ステップSx1807に進む。
ステップSx1807では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSx1803において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSx1805において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSx1807を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図446:Sx1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図448は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSx1901では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSx1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sx1901:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSx1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sx1901:YES)、ステップSx1902に進む。
ステップSx1902では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSx1903に進む。
ステップSx1903では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSx1903を実行した後、ステップSx1904に進む。
ステップSx1904では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図411参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の当否結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の当否結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSx1905では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSx1904において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSx1906に進む。
ステップSx1906では、今回の遊技回においてステップSx1903で設定された演出パターン、ステップSx1904で設定された停止図柄、ステップSx1905で設定された変動パターンの情報、ステップSx1906で得られた保留表示の情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSx1907に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSx1907を実行した後、ステップSx1908に進む。
ステップSx1908では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSx1908を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図448:Sx1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図449は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSx2001では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSx2002に進む。
ステップSx2002では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSx2002では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図448)のステップSx1902で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSx2002を実行した後、ステップSx2003に進む。
ステップSx2003では、Sx2002で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図448)のステップSx1902で把握した変動時間と、ステップSx2001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSx2003を実行した後、ステップSx2004に進む。
ステップSx2004では、ステップSx2003によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSx2004を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図448:Sx1909)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図450は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSx2101では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSx2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sx2101:YES)、ステップSx2102に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSx2104に進む。
一方、ステップSx2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sx2101:NO)、ステップSx2103に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSx2104に進む。
ステップSx2104では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図451は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSx2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSx2202に進む。
ステップSx2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図452は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSx2301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図453は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSx2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図452)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sx2401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSx2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sx2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSx2403に進む。
ステップSx2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sx2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSx2404に進む。
ステップSx2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sx2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSx2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《9-7》作用・効果:
以上詳述したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった遊技回の終了後に、演出用メイン回転役物170が回転しながら最下点位置に下りてくるとともに、第1および第2演出用サブ回転役物180,190が回転しながら最上点位置に上がってきて、その後、演出用メイン回転役物170と、第1および第2演出用サブ回転役物180,190とが共に回転を停止し、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1または第2演出用サブ回転役物180,190に描画された文字列183a、184a、193a、194aのいずれかを拡大して表示するというビッグオアスモール演出を実行することによって、ラウンド遊技の回数と保留連の有無とを遊技者に告知することができる。
上記構成のビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZに対して、第1または第2演出用サブ回転役物180,190に描画された文字列183a、184a、193a、194aのいずれが一致するか(止まるか)といった緊迫感(ドキドキ感)を、遊技者に対して付与することができる。その上で、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1演出用サブ回転役物180に描画された虹色の「BIG」の文字列183aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が16回となり、保留連が有りである二重の喜びを遊技者に対して付与することができる。また、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第1演出用サブ回転役物180に描画された黒色の「BIG」の文字列184aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が16回となる喜びを遊技者に対して付与することができ、一方で、当たり抽選において大当たり当選した場合の保留連が無しであるといった少しの落胆感を遊技者に対して付与することができる。また、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第2演出用サブ回転役物190に描画された虹色の「SML」の文字列193aが拡大して表示された場合に、当たり抽選において大当たり当選した場合の保留連が有りである喜びを遊技者に対して付与することができ、一方で、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が8回となることの少しの落胆感を遊技者に対して付与することができる。さらに、ビッグオアスモール演出によれば、演出用メイン回転役物170に備えられる拡大レンズLZによって、第2演出用サブ回転役物190に描画された黒色の「SML」の文字列194aが拡大して表示された場合には、当たり抽選において大当たり当選した場合の獲得ラウンド遊技の回数が8回となり、保留連が無しとなるので、大当たりに当選しないよりは良かったなといった感情(と少しの落胆感)を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170は、回転軸部171を中心として回転可能な複数の花びら部172を備え、複数の花びら部172のうちの一つである花びら部172Lは、拡大レンズLZを備えることによって、図柄表示装置41の表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HBを視認可能に構成され、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。各演出用サブ回転役物180に備えられる各回転体182,192は、回転可能に構成され、遊技盤30を正面視した場合に演出用メイン回転役物170の花びら部172Lを通すことなく視認可能な第1位置(例えば、図425(a)を参照)と、花びら部172Lを通して視認可能な第2位置(例えば、図425(b)、図426、図427、または図428を参照)との間で変位可能である。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な第1状態となり、ビッグオアスモール演出において、回転する花びら部172Lの裏面側に各演出用サブ回転役物180に備えられる各回転体182,192が移動してくることによって、回転体182または回転体192が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182または回転体192が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能となる第2状態となる。このために、一発告知演出によって、第1状態となった場合に、先に説明したように、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選であることを遊技者に告知することができる。また、ビッグオアスモール演出によって、第2状態となった場合に、先に説明したように、獲得したラウンド遊技の回数が16回になるか8回になるか、保留連が有るか無いかといったことを遊技者に告知することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、一発告知演出によって、図柄の組み合わせが大当たり当選に対応した所定の組合せとなる前に当たり抽選の当否結果が大当たり当選となる喜びを遊技者に対して付与するができると共に、ビッグオアスモール演出によって、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回になるか8回になるか、保留連が有るか無いかといった期待感と少しの落胆感とを遊技者に対して付与することができる。これらの結果、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、演出用サブ回転役物180,190に備えられた回転体182,192の外形が、遊技盤30を正面視した場合に、回転体182,192の回転の中心を対称の点として点対称となっていることから、演出用サブ回転役物180,190を回転させたときの回転体182,192の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170が備える花びら部172や、演出用サブ回転役物180,190が備える回転体182,192を樹脂材料によって形成される構成としていることから、これら部品の形成が容易となるため、これら部品の形状の自由度が高い。このため、これら部品を備える演出用メイン回転役物170や、演出用サブ回転役物180,190を用いた演出、すなわち、一発告知演出やビッグオアスモール演出をよりインパクトの高いものとすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、演出用メイン回転役物170に備えられる回転軸部171は遊技盤30の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤30の表面に対して高い精度で平行となる平面上で花びら部172を回転させることができる。このため、演出用メイン回転役物170の外径を大きくすることが容易であり、この結果、一発告知演出およびビッグオアスモール演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
また、従来より知られている回転役物は、発光部を備え、当該発光部が発光した状態で回転するだけの演出を実行可能なものであった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、第1回転体の一例である演出用メイン回転役物170と、演出用メイン回転役物170の花びら部172Lを裏面側から照射しうる光源として機能する図柄表示装置41とが独立した構成であることから、裏面側の光源が発光した状態で演出用メイン回転役物170が回転するといった一発告知演出と、裏面側の光源が発光しない状態で演出用メイン回転役物170と第2回転体の一例である演出用サブ回転役物180,190とが係わり合う演出であって、演出用メイン回転役物170自体は主に回転するだけといったビッグオアスモール演出との両方が実行可能となった。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、回転役物と光源とを独立させることによって従来より多様な種類の演出を実現することが可能となった。その上、本実施形態のパチンコ機10では、上記光源として機能する図柄表示装置41は、当たり抽選の結果を報知するための変動表示や、キャラクターの表示等の種々の演出表示を行うことができることから、装置のいっそう効率的な使用が可能となっている。
《9-8》第9実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170および演出用メイン回転役物駆動部97についての種々の変形例を変形例1~変形例12として、まず説明する。
《9-8-1》変形例1:
上記第9実施形態およびその変形例では、第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170は、回転板部としての花びら部172を5枚、備える構成としたが、この代わりに、花びら部の数を、2枚、3枚、4枚、6枚等の他の数の複数枚としてもよいし、1枚としてもよい。すなわち、第1回転体が備える回転板部の数はいずれであってもよく、1枚であってもよい。なお、上記実施形態のパチンコ機10では、第1回転体は、演出用として使用されているが、必ずしも演出用である必要はなく、様々な用途として使用されるものであってもよい。要は、第1回転体と第2回転体とが係わり合うことで本発明の効果を奏することができるものであれば、第1回転体はいずれの用途として使用されるものであってもよい。
《9-8-2》変形例2:
上記第9実施形態およびその変形例では、第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170が備える回転板部の形状として、花びら形状を採用したが、この代わりに、第1回転体の回転板部の形状として、矩形、三角形、楕円形、円形(真円形もしくはゆがみのある円形)等の他の形状を採用してもよい。要は、第1回転体の回転板部は、回転する面を備え、当該面の裏面側(後ろ側)に第2回転体が移動してくることが可能であれば、どのような形状であってもよい。
《9-8-3》変形例3:
上記第9実施形態およびその変形例では、演出用メイン回転役物170に備えられる回転板部としての花びら部172を半透明の材料によって形成していたが、この代わりに、透明の材料によって形成してもよい。材料としては、樹脂材料、ガラス材料等のいずれであってもよい。この場合に、花びら部における透明部分は花びら全体でなくてもよく、花びらの一部分であってもよい。花びら部172を半透明の材料によって形成した上記第9実施形態およびその変形例においても、半透明部分は花びら全体でなくてもよく、花びらの一部分であってもよい。
《9-8-4》変形例4:
上記第9実施形態およびその変形例では、花びら部172を半透明の材料によって形成し、1枚の花びら部172Lに拡大レンズLZを設けた構成としたが、この代わりに、花びら部172を不透明の材料によって形成し、1枚の花びら部172Lに拡大レンズLZを設けた構成としてもよい。要は、複数枚のうちの1枚の花びら部172Lにおいては拡大レンズLZを設けた構成とした場合には、他の花びら部172Lは、透明、半透明、不透明の材料のいずれによって形成してもよい。
《9-8-5》変形例5:
上記第9実施形態およびその変形例では、花びら部172を半透明の材料によって形成し、1枚の花びら部172Lに拡大レンズLZを設けた構成としたが、この代わりに、花びら部172を透明の材料によって形成し、いずれの花びら部172にも拡大レンズを備えない構成としてもよい。材料としては、樹脂材料、ガラス材料等のいずれであってもよい。ここでいう透明とは、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190に備えられた文字列183a、184a、193a、194aを花びら部172を通して視認可能な程度の透明性を有するものであれば、どの程度の透明性であってもよい。この構成によれば、演出用サブ回転役物180,190に記載された文字列183a、184a、193a、194aを花びら部172を通して明瞭に視認できる。また、花びら部172を透明性を有する樹脂材料によって形成する場合、形成し易いことから、花びら部172の形状の自由度が高まり、この結果、花びら部172を備える演出用メイン回転役物170を使用した演出をよりインパクトの高いものとすることが可能となる。さらに、他の変形例として、回転板部としての花びら部は、光透過率が高い領域と、当該部分より光透過率が低い領域とを有する構成としてもよい。この構成の場合において、各演出用サブ回転役物180,190が特定回転停止位置で停止するタイミングで、花びら部に備えられた前記光透過率が高い領域の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190が移動する構成とする。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190が特定回転停止位置で停止するタイミング以後において、遊技者は、各演出用サブ回転役物180,190を花びら部の光透過率が高い領域を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《9-8-6》変形例6:
上記第9実施形態およびその変形例では、回転板部としての1枚の花びら部172Lに拡大レンズLZを設けた構成としたが、この代わりに、1枚の花びら部172Lに平板状の透明ガラスもしくは平板状の透明プラスチックを設けた構成、貫通孔を設けた構成等としてもよい。要は、回転板部の裏面側に第2回転体が移動してきた場合に、第2回転体が回転板部を通して視認可能となるなら、回転板部の内部をどのような構成としてもよい。
《9-8-7》変形例7:
上記第9実施形態およびその変形例では、各花びら部172を拡縮動作させる拡大縮小機構部177を備える構成としたが、この代わりに、拡大縮小機構部177を無くして各花びら部172を拡縮動作させない構成としてもよい。この構成において、変形例1として記載したように回転板部としての花びら部を1枚としてもよく、また、その1枚の花びら部を変形例2として記載したように円形としてもよい。要は、回転板部は、回転する面を備え、当該面の裏面側(後ろ側)に第2回転体が移動してくることが可能であれば、回転板部の数は1つであっても複数であってもよく、当該回転板部の形状はどのような形であってもよい。
《9-8-8》変形例8:
上記第9実施形態およびその変形例では、ラック&ピニオン機構部175およびピニオン連結用モーター176を用いて演出用メイン回転役物170を上下方向に移動させる構成としたが、この代わりに、ラック&ピニオン機構部175およびピニオン連結用モーター176を無くして、演出用メイン回転役物170を特定位置に固定する構成としてもよい。ここで言う固定とは、上下方向の位置が一定の位置にあることであり、花びら部172は回転する。具体的には、演出用メイン回転役物170に備えられる回転軸部171が特定位置に固定された構成とする。なお、特定位置としては、例えば、上記第9実施形態における演出用メイン回転役物170についての原点位置とすることができる。この構成によれば、回転する演出用メイン回転役物170の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を移動させることが容易となる。したがって、本変形例によれば、制御の簡略化を図ることができる。なお、演出用メイン回転役物170は、上下方向の位置に限らず左右方向においても一定の位置にある構成としてもよい。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部の裏面側に第2回転体が移動してくることが可能であれば、第1回転体は、特定の位置に固定される構成、特定の位置まで移動する構成のいずれであってもよい。
《9-8-9》変形例9:
上記第9実施形態およびその変形例では、メイン回転役物回転用モーター174をステッピングモーターによって構成したが、この代わりに、メイン回転役物回転用モーター174をブラシ付きDCモーターまたはブラシ無しDCモーターによって構成してもよい。これらは、直流電源を演出用メイン回転役物170を回転させるための動力源としているが、この代わりに、交流電源、圧電素子を用いて発生された超音波、静電気によるクーロンの印力と斥力、遊技盤30のアウト口43を通って遊技領域PAから排出された遊技球の運動エネルギー、その他の遊技球の運動エネルギー等を演出用メイン回転役物170を回転させるための動力源としてもよい。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が回転し得る構成において、その回転を行う装置としてはどのような装置構成であってもよく、また、第1回転体を動かす動力源としてもどのような動力を用いたものであってもよい。
《9-8-10》変形例10:
上記第9実施形態およびその変形例では、メイン回転役物回転用モーター174によって演出用メイン回転役物170を一定の速度で回転させる構成としたが、この代わりに、メイン回転役物回転用モーター174によって演出用メイン回転役物170の回転速度を変化させる構成としてもよい。この構成によれば、演出用メイン回転役物170の回転速度が変化することから、一発告知演出において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認される高輝度部HBの視認態様を変化させることが可能となる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、演出用メイン回転役物170の回転速度はランダムに変化してもよく、回転の途中で回転速度は0、すなわち回転を停止する構成としてもよい。また、所定の契機で回転速度が変化する構成としてもよく、この構成の場合においても、その回転速度は0を含めていずれの大きさに変化してもよい。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部の裏面側に第2回転体が移動してくることが可能であれば、第1回転体の回転速度の大きさ、当該回転速度の変化の態様については、途中、回転を停止する場合を含めてどのようなものであってもよい。
《9-8-11》変形例11:
上記第9実施形態およびその変形例では、メイン回転役物回転用モーター174によって演出用メイン回転役物170を正面視において左回りに回転させる構成としたが、この代わりに、演出用メイン回転役物170を正面視において右回りに回転させる構成としてもよい。また、演出用メイン回転役物170の回転方向を一定方向とする構成に換えて、演出用メイン回転役物170の回転方向を一方の方向から他方の方向に反転させる構成としてもよい。この構成によれば、演出用メイン回転役物170の回転方向が変化することから、一発告知演出において、回転する花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認される高輝度部HBの視認態様を変化させることが可能となる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部の裏面側に第2回転体が移動してくることが可能であれば、第1回転体の回転方向はいずれの方向でも、また、途中で回転方向を切り替える構成としてもよい。また、他の変形例として、演出用メイン回転役物170を回転させる契機が成立する毎に、演出用メイン回転役物170の回転方向が、正面視において左回りの回転方向と右回りの回転方向とのうちのいずれにするかが決まる構成として、左回りとすることが決まった場合より右回りとすることが決まった場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなり易くしてもよい。具体的には、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果が8R確変大当たり又は8R通常大当たりである場合に、演出用メイン回転役物170を左回りに回転させる。一方、ビッグオアスモール演出処理を実行する契機となった当たり抽選の際に実行された振分判定の結果が16R確変大当たり又は16R通常大当たりである場合に、演出用メイン回転役物170を右回りに回転させる。この構成によって、第1回転体の回転方向が左回りとすることが決まった場合より右回りとすることが決まった場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる。この構成によれば、遊技者は第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170の回転方向を気にかけるようになることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《9-8-12》変形例12:
上記第9実施形態およびその変形例では、第1回転体の一例としての演出用メイン回転役物170を図柄表示装置41の表示面41aの上側に配置していたが、この代わりに、図柄表示装置41の表示面41a内や、遊技領域PA内、大入賞口36a内等に第1回転体を設ける構成としてもよい。要は、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部の裏面側に第2回転体が移動してくることが可能であれば、遊技盤30のいずれの位置に第1回転体を設ける構成としてもよい。
第2回転体の一例としての演出用サブ回転役物180,190および演出用サブ回転役物駆動部98,99についての種々の変形例を変形例13~変形例22として、次に説明する。
《9-8-13》変形例13:
上記第9実施形態およびその変形例では、遊技盤30の上下方向において、第2回転体の一例としての各演出用サブ回転役物180,190は演出用メイン回転役物170に対して下側に配置されていたが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190は演出用メイン回転役物170に対して上側に配置された構成としてもよい。この場合には、ラック&ピニオン機構部とピニオン連結用モーターとによって、各演出用サブ回転役物180,190を演出用メイン回転役物170より上方から演出用メイン回転役物170に向かって移動させる構成とする。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190が、上方から演出用メイン回転役物170に向かって降り注ぐような演出が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体は第1回転体に対して上下のいずれの側に配置されていてもよい。また、他の変形例として、各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が原点位置から最上点位置まで移動し、その後、最上点位置から原点位置に復帰する構成としたが、この代わりに、第2回転体が原点位置から最上点位置まで移動し、その後、最上点位置より更に上側に抜けて行く構成としてもよい。また、第2回転体を第1回転体に対して上側に配置した構成において、第2回転体が原点位置から第1回転体が備える回転板部の裏面側に移動し、その後、更に下側に移動していく構成としてもよい。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の上下方向の移動の経路はいずれの方向の経路であってもよい。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2回転体の一例としての演出用サブ回転役物180,190は、演出用として使用されているが、第2回転体は、必ずしも演出用である必要はなく、様々な用途として使用されるものであってもよい。要は、第1回転体と第2回転体とが係わり合うことで本発明の効果を奏することができるものであれば、第2回転体はいずれの用途として使用されるものであってもよい。
《9-8-14》変形例14:
上記第9実施形態およびその変形例では、第2回転体の一例としての演出用サブ回転役物180,190を2つ備える構成としたが、この代わりに、第2回転体としての演出用サブ回転役物を1つ備える構成としてもよい。この場合には、例えば、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回の場合に演出用サブ回転役物を動作させ、ラウンド遊技の回数が8回の場合には演出用サブ回転役物を動作させない構成とする。この構成によれば、当たり抽選において大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回となることと保留連の有無とを予告することができる。また、他の変形例として、第2回転体としての演出用サブ回転役物を3つ以上、備える構成としてもよい。また、上記第9実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置にある状態では、各演出用サブ回転役物180,190の大部分は覆い板199によって隠されており、各演出用サブ回転役物180,190の一部分だけが覆い板199から突出する構成としたが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置にある状態では、各演出用サブ回転役物180,190の全体が覆い板199によって隠された構成としてもよい。また、演出用サブ回転役物180,190はパチンコ機10から取り外し可能としてもよく、取り外した状態であっても、一発告知演出のように演出用メイン回転役物170だけを使用した演出を行うことができる。要は、本実施形態のパチンコ機10において各演出用サブ回転役物180,190によって構成される第2回転体は、パチンコ機の外側を含めたいずれの位置から移動してきてもよく、第1回転体が備える回転板部の裏面側に移動することができればよい。換言すれば、第2回転体は、遊技盤上(遊技領域上)に常に存在する必要はなく、一時的に存在する構成であればよい。また、第2回転体が、第1回転体が備える回転板部の裏面側に移動する構成としては、第2回転体の全体が回転板部の裏面側に移動する構成としてもよいし、第2回転体の一部が回転板部の裏面側に移動する構成としてもよい。
《9-8-15》変形例15:
上記第9実施形態およびその変形例では、右側に配置された第1演出用サブ回転役物180の回転軸部181と左側に配置された第2演出用サブ回転役物190の回転軸部191とが左右方向および上下方向において同一の動きをするように、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御がなされていたが、この代わりに、第1演出用サブ回転役物180の回転軸部181と第2演出用サブ回転役物190の回転軸部191とが左右方向および上下方向において異なる動きをするようにしてもよい。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190が様々な動きによって演出用メイン回転役物170に向かって移動することを、遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。また、上記第9実施形態およびその変形例では、右側に配置された第1演出用サブ回転役物180に備えられた回転体182と左側に配置された第2演出用サブ回転役物190に備えられた回転体192とが同一の回転態様で回転するように、第1演出用サブ回転役物180および第2演出用サブ回転役物190についての制御がなされていたが、この代わりに、第1演出用サブ回転役物180に備えられた回転体182と第2演出用サブ回転役物190に備えられた回転体192とが異なる回転態様で回転するようにしてもよい。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190が様々な回転態様によって回転することを、遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に第1および第2演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が複数、移動してくる構成においては、複数の第2回転体のそれぞれは個別に独立して左右方向および上下方向においてどのような動きをしてもよく、複数の第2回転体のそれぞれの回転態様についてもどのような回転態様としてもよい。
《9-8-16》変形例16:
上記第9実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置から最上点位置まで1つの経路で移動する構成としたが、この代わりに、複数の経路で移動する構成としてもよい。また、経路としては、直線状の経路に限る必要はなく、曲線状の経路としてもよい。これらの構成によれば、様々な経路によって各演出用サブ回転役物180,190が演出用メイン回転役物170に向かって移動することを遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の移動経路は複数あってもよく、その移動経路の形についてもどのような形をとってもよい。
《9-8-17》変形例17:
上記第9実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置から最上点位置まで移動する速度が一定となるように構成したが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190が原点位置から最上点位置まで移動する速度が変化し得る構成としてもよい。この構成によれば、移動速度を低下させた場合に、各演出用サブ回転役物180,190が移動している最中に、各演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に到達せずにビッグオアスモール演出が実行されないのではないかといったネガティブな感情を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の移動速度は、その大きさおよび変化の態様についてどのようであってもよい。
《9-8-18》変形例18:
上記第9実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190の回転速度が一定となるように構成したが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190の回転速度が変化し得る構成としてもよい。この構成によれば、回転する花びら部172Lの裏面側に各演出用サブ回転役物180,190が移動してくる際の各演出用サブ回転役物180,190の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の回転速度は、その大きさおよび変化の態様についてどのようであってもよい。
《9-8-19》変形例19:
上記第9実施形態およびその変形例では、サブ回転役物回転用モーターによって各演出用サブ回転役物180,190を正面視において左回りに回転させる構成としたが、この代わりに、各演出用サブ回転役物180,190を正面視において右回りに回転させる構成としてもよい。また、各演出用サブ回転役物180,190の回転方向を一定方向とする構成に換えて、各演出用サブ回転役物180,190の回転方向を一方の方向から他方の方向に反転させる構成としてもよい。この構成によれば、回転する花びら部172Lの裏面側に各演出用サブ回転役物180,190が移動してくる際の各演出用サブ回転役物180,190の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体の回転方向はいずれの方向でも、また、途中で回転方向を切り替える構成としてもよい。
《9-8-20》変形例20:
上記第9実施形態およびその変形例では、第2回転体の一例としての各演出用サブ回転役物180,190に備えられる回転体182,192は、回転軸部181,191に軸支される構成としたが、この代わりに、第2回転体は、回転軸部を備えずに回転可能な構成としてもよい。この構成によれば、構成を簡略化することができる。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体はどのような回転態様であってもよい。
《9-8-21》変形例21:
上記第9実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190に備えられる回転体182,192は、樹脂材料によって形成されていたが、この代わりに、鉄やアルミニウム等の金属材料によって形成された構成としてもよい。また、各回転体182(192)は、円形の貫通孔が設けられ、当該貫通孔に透明樹脂183,184(193,194)が埋め込まれ、当該透明樹脂183,184(193,194)に文字列183a,184a(193a,194a)が描画された構成であったが、この代わりに、各回転体を、貫通孔を設けずに均一の材質の材料(例えば、鉄)によって構成し、表面に文字を記した構成としてもよい。この構成によれば、回転体182(192)の構成を簡略化することができ、回転体182(192)の製造が容易である。また、回転体182(192)の回転がガタつきなくスムーズとなるという効果も奏する。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることによって、第2回転体が光源からの光を遮って、第2回転体が回転板部を通して視認可能となる状態において、文字を視認することが可能であれば、その文字を記す構成についてはどのような構成であってもよい。
《9-8-22》変形例22:
上記第9実施形態およびその変形例では、各演出用サブ回転役物180,190に備えられる回転軸部181,191は、遊技盤30の表面に対する垂直方向(以下、遊技盤30の垂直方向と呼ぶ)に沿うように配置されており、各回転軸部181,191の方向は遊技盤30の垂直方向に固定されていたが、この代わりに、各回転軸部181,191の方向を、遊技盤30の垂直方向から、当該垂直方向から所定の角度(例えば5度)だけ傾いた方向に変化させることが可能な構成としてもよい。この構成によれば、各演出用サブ回転役物180,190の方向をいわゆる首振りのように変化させながら各演出用サブ回転役物180,190を回転させる演出を実現することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、垂直方向からの傾斜角度は、一つの方向に限らず、様々な方向に変化させる構成としてもよい。要は、第1回転体が備える回転板部の裏面側に各演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が移動してくることが可能であれば、第2回転体はどのような回転態様であってもよい。
《9-8-23》変形例23:
上記第9実施形態およびその変形例では、ビッグオアスモール演出によって、ラウンド遊技の回数が16回であり、保留連が有りの場合に、第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色の「BIG」という文字列183aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、ラウンド遊技の回数が16回であり、保留連が無しの場合には、回転体182に描画された黒色の「BIG」という文字列184aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。また、ラウンド遊技の回数が8回であり、保留連が有りの場合に、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色の「SML」という文字列193aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、ラウンド遊技の回数が8回であり、保留連が無しの場合には、回転体192に描画された黒色の「SML」という文字列194aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。これに対して、変形例として、次のような構成としてもよい。
図454は、本変形例における一対の演出用サブ回転役物880,890を示す正面図である。本変形例では、ビッグオアスモール演出によって、保留連が有りであり、ラウンド遊技の回数が16回である場合に、第1演出用サブ回転役物880の回転体882に描画された虹色の「BIG」という文字列883aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、保留連が有りであり、ラウンド遊技の回数が8回である場合には、回転体882に描画された虹色の「SML」という文字列884aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。また、保留連が無しであり、ラウンド遊技の回数が16回である場合に、第2演出用サブ回転役物890の回転体892に描画された黒色の「BIG」という文字列893aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、保留連が無しであり、ラウンド遊技の回数が8回である場合に、回転体892に描画された黒色の「SML」という文字列894aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される形態を取り得る。換言すると、上記第9実施形態では、ラウンド遊技の回数が16回である場合に、図423に示す第1演出用サブ回転役物180の回転体182に描画された虹色または黒色の「BIG」という文字列183a,184aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、ラウンド遊技の回数が8回である場合に、第2演出用サブ回転役物190の回転体192に描画された虹色または黒色の「SML」という文字列193a,194aが拡大レンズLZによって拡大されて表示されるのに対して、本変形例では、保留連が有りの場合に、図454に示す第1演出用サブ回転役物880の回転体882に描画された虹色の「BIG」または「SML」という文字列883a,884aが拡大レンズLZによって拡大されて表示され、保留連が無しの場合に、第2演出用サブ回転役物890の回転体892に描画された黒色の「BIG」または「SML」という文字列893a,894aが拡大レンズLZによって拡大されて表示される構成とした。本変形例によっても、上記第9実施形態と同様に、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。要は、第2演出用サブ回転役物180,190を一例として挙げた第2回転体が、演出用メイン回転役物170を一例として挙げた第1回転体が備える回転板部を通して視認可能となった場合の回転板部の回転態様に応じて、所定期間において当たり抽選において大当たり当選となる頻度が高い第1態様と、所定期間において当たり抽選において大当たり当選となる頻度が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る構成であれば、第2回転体の構成はどのような構成としてもよい。
《9-8-24》変形例24:
上記第9実施形態およびその変形例では、ビッグオアスモール演出処理によって、演出用メイン回転役物170が最下点位置において回転が停止している特定時間の期間において、10個の円形の高輝度部HBが配置された所定画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示する構成としたが、この代わりに、他の数(1つでも複数でも可)の高輝度部HBが配置された画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示する構成としてもよい。要は、ビッグオアスモール演出処理によって、演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、最上点位置に移動してきた各演出用サブ回転役物180,190の回転体182,192に描画された文字列183a、184a、193a、194aが重なり合ったときに、当該文字列が鮮明に認識可能であれば、高輝度部HBの数や、高輝度部HBの配置位置はどのようであってもよい。
《9-8-25》変形例25:
上記第9実施形態およびその変形例では、花びら部172Lに備えられた拡大レンズLZを通して視認可能となる光源を、図柄表示装置41の表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HBによって構成していたが、この代わりに、当該光源を水銀ランプ、LED、レーザ光源等の種々の発光部によって構成してもよい。また、演出用メイン回転役物170に対して演出用サブ回転役物180,190の重なり合う位置を、図柄表示装置41の表示面41aの外側として、その重なり合う位置に対応した遊技盤30の位置の裏面側に上記光源としての発光部が配置される構成としてもよい。この構成によれば、構成を簡略化することができる。なお、遊技盤30の上記重なり合う位置の裏面側に配置される上記光源としての発光部は、演出用メイン回転役物170の照射用として新たに設けるように構成してもよいし、ポリカーボネート樹脂製の遊技盤30の裏面側に意匠的演出のためにもともと設けていた発光部を上記光源として利用してもよい。この構成によれば、構成を簡略化することができる。また、遊技盤30の上記重なり合う位置の裏面側に上記光源が配置される構成としたが、ここで言う裏面側とは、正面視において上記重なり合う位置と必ずしも一致する位置である必要はなく、光源からの光を回転板部を通して視認することができれば、正面視において上記重なり合う位置と一致しない位置であってもよい。要は、光源からの光を回転板部を通して視認することができれば、光源の構成はどのようなものであってもよいし、光源の位置についてもどのようであってもよい。
《9-8-26》変形例26:
上記第9実施形態およびその変形例では、回転する花びら部172Lの裏面側に演出用サブ回転役物180(190)に備えられる回転体182(192)が移動してくることによって、回転体182(192)に記載された文字列183a,184a(193a,194a)が高輝度部HBからの光を遮って、当該文字列183a,184a(193a,194a)が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能となっていた。これに対して、変形例として、高輝度部HBからの光を遮る部分が、回転体182(192)の全体となる構成としてもよい。要は、高輝度部HBからの光を遮る部分は、回転体182(192)の少なくとも一部であればいずれの部分であってもよい。
《9-8-27》変形例27:
上記第9実施形態およびその変形例では、一対の演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に移動した場合に、最下点位置に移動してきた演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、いずれの演出用サブ回転役物180(190)の文字列183a,184a(193a,194a)がピタッと一致するかによって、遊技者に有利な第1態様としての、当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が16回となる態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様としての、大当たり当選した場合に獲得したラウンド遊技の回数が8回となる態様とのいずれかの態様に振り分けられる構成としていた。これに対して変形例として、遊技者に有利な第1態様として、ラウンド遊技の回数が16回となる態様に代えて、当たり抽選の当否結果が大当たり当選確定であることとし、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様として、当たり抽選の当否結果が外れであることととしてもよい。また、遊技者に有利な第1態様としては、変動表示に対する期待度が高まる構成や、実際の利益が高まる構成、有益性の高い事項の報知を行う構成等に代えることもできる。変動表示に対する期待度が高まる構成としては、リーチの種類が大当たり当選の期待度が高い種類に発展するもの、予告演出が大当たり当選の期待度が大きい演出に替わるもの、演出や結果告知までの時間を規定するタイマーが発動するもの等、種々のものが採用可能である。実際の利益としては、電動役物34aの開放状態が複数回発生する構成、時短付与に当選する構成、大当たり抽選において小当たりに当選する構成、第1始動口33に遊技球が入球する頻度が高まる構成等種々のものが採用可能である。「時短付与」とは、サポートモードについて移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。有益性の高い報知事項としては、パチンコ機の設定(大当たり当選の確率を定めた設定)や、通常時の出玉率を示すベース値等、種々のものが採用可能である。遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様として、これらの例示に対して遊技者にとっての有利性が低いものとなる。これらの構成によっても、上記第9実施形態およびその変形例と同様に、期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。要は、一対の演出用サブ回転役物180,190が最上点位置に移動した場合に、最下点位置に移動してきた演出用メイン回転役物170に備えられた拡大レンズLZに対して、いずれの演出用サブ回転役物180(190)の文字列183a,184a(193a,194a)がピタッと一致するかによって、遊技者に有利な第1態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様に振り分けられる構成であれば、第1態様および第2態様のそれぞれはどのようなものであってもよい。
《9-8-28》変形例28:
上記第9実施形態およびその変形例では、演出用メイン回転役物170と各演出用サブ回転役物180,190とを用いたビッグオアスモール演出が、遊技回における当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に実行しうる構成としたが、これに代えて、遊技回における当たり抽選の当否結果が大当たり当選とならない場合に実行しうる構成としてもよい。要は、パチンコ機において遊技が実行されている最中であれば、いずれの期間において、演出用メイン回転役物170と各演出用サブ回転役物180,190とを用いた演出を実行する構成としてもよい。例えば、遊技球発射機構によって遊技盤の前面に対する遊技球の発射が開始されてから、遊技盤30の最下部に設けられたアウト口43から最後の遊技球が排出されるまでの期間において、演出用メイン回転役物170と各演出用サブ回転役物180,190とを用いた演出を実行する構成としてもよい。
《9-8-29》変形例29:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技球は、文字が記された刻印球であってもよく、また、文字が記されていない無地球であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《9-8-30》変形例30:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《10》第10実施形態:
《10-0》はじめに:
従来、大当たり当選以外で出球を増やしたいという要請があり、その要請に応えるために、高確率で小当たり当選すること(すなわち、小当たりラッシュとなること)によって出玉を増やす構成が考えられた。しかしながら、遊技機に関する規則によれば、高サポ状態(後述する高頻度サポートモード中)において遊技者の手持ちの遊技球が増えることは禁じられているため、高サポ状態でない遊技状態、すなわち低サポ状態において、小当たりラッシュとなることによって出玉を増やす構成が考えられた。この構成において、小当たりラッシュとなる遊技状態を通常状態(低確低サポ状態)と区別する一例としては、小当たりラッシュの遊技状態として高確低サポ状態(いわゆる潜伏確変状態)を採用することができる。具体的には、例えば、右打ちによって入球可能となる領域に第2始動口を設け、高確低サポ状態における右打ちで、第2始動口への遊技球の入球を可能とし、第2始動口への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において小当たり当選が可能な構成とする。さらに、第2始動口にチューリップ型普通電動役物(いわゆる電チュー)が設けられた構成を採用する場合には、小当たりラッシュ中である低サポ状態においても頻繁に電チューが開放し、第2始動口へ遊技球を入球させることが可能な構成とする必要がある。ただし、こうした構成では、低サポ状態である通常状態(通常時)においても、遊技者が右打ちをすると、第2始動口へ遊技球を頻繁に入球させることが可能となる。この結果、通常時に頻繁に第2始動口へ遊技球を入球させて当たり抽選の機会を増やそうとする遊技者が出現することになる。そこで、この問題を解決するために、通常時における特2保留の変動時間を例えば10分と極めて長い時間(ロング)に設定する構成が考えられた。しかしながら、この構成を、特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示するタイプのパチンコ機(以下、特2優先機と呼ぶ)や、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機に採用した場合には、特2保留が残ったまま通常状態に移行した場合や、通常状態において誤って右打ちした場合に、特2保留のロングに設定された変動時間が終わるまで遊技を行なうことができず、遊技を円滑に継続できないというデメリットがあった。また、悪意のある者が、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させて、当該パチンコ機を放置することで、数十分間にわたって当該遊技機を遊技不能とすることで、ホール内のパチンコ機の稼働率を極端に低下させてしまう虞があるというデメリットもあった。そこで、これらのデメリットを解消するために、後ほど詳細に説明するが、特1図柄と特2図柄が同時に変動可能な同時変動機能を採用することによって、特2図柄の変動中であっても特1図柄で遊技を行なうことが可能となり、上述した小当たりラッシュが実現された。
上記小当たりラッシュ機能を搭載した同時変動機によれば、小当たりラッシュ(高確低サポ状態)や、いわゆる時短状態(低確高サポ状態)が終了して通常状態に戻ったときに、特2保留が2~4個残り、その残った特2保留(以下、特2残保留とも呼ぶ)で当たり抽選の当否結果が大当たり当選している場合に、大当たり当選したことが告知されるのが数十分後ということが起こり得た。一方で、小当たりラッシュや時短状態が終了して通常状態に戻ったときには、遊技者は、有利な状態を脱したとして遊技を終了することが往々にしてあり得た。上述したように、通常状態に戻った後に特2残保留で大当たり当選する可能性があることを遊技者が知っていたとしても、大当たりか外れか判らない状態では、遊技者は、上記数十分を待ちきれずに遊技を終了するのが常である。この場合に、遊技者が居ない空席のパチンコ機で、特2残保留で大当たり当選したことで、大入賞口が突然、開放状態となることがあった。これを防止するために、従来、遊技盤の右側上方に大入賞口作動ゲートを設けて、当該大入賞口作動ゲートを遊技球が通過しない限り大入賞口が開放状態とならない構成のパチンコ機が提案されている。
しかしながら、上記従来のパチンコ機であっても次の課題があった。従来のパチンコ機では、いわゆる右打ちランプを備えるものが知られている。右打ちランプは、推奨される発射態様が右打ちであることを遊技者に報知するためのLED等のランプである。このため、右打ちランプを備える上記従来のパチンコ機では、通常状態における特2保留に係る当たり抽選において大当たり当選して、大入賞口作動ゲートへの遊技球の入球を待っている待機状態となった場合に、推奨される発射態様が右打ちとなって、右打ちランプが点灯した状態となる。そうすると、空席のパチンコ機の中から右打ちランプが点灯しているパチンコ機を見つけ出して、大入賞口作動ゲートへ遊技球を入球させることによって当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
本発明に係る遊技機(以下、本遊技機とも称する)は、上述したハイエナの発生を防止することで、遊技の健全性を向上することを課題としている。以下、詳細に説明する。
本遊技機は、本発明の具体的な構成として、「第1特定入球領域」及び「第2特定入球領域」としての「入球部」を備え、「特典入球手段」としての特典入球部を備え、「報知手段」としての「報知表示器」を備え、「所定待機状態」としての「条件成立待機状態」を備え、「所定制御」としての「切替制御」を備え、「第1状態」、「第2状態」及び「第3状態」としての「規制状態」を備え、「所定処理」としての「開始処理」を備える。
また、本発明の「第1特定入球領域」および「第2特定入球領域」は、遊技領域に発射された遊技球が入球可能なその他の遊技領域に対して区画された領域であれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、大入賞口作動ゲート、スルーゲート、入賞口、始動口、盤面に穿設された穴(開口)、遊技球が一時的に滞留可能に区画された領域などが挙げられる。
「特典入球手段」は、開放する契機が成立した場合に開放状態となる部材を有し、当該部材が開放状態となったときに遊技球が入球可能な領域であれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、特別電動役物を備える大入賞口、可動部材を備え遊技球が入球した場合に大当たり当選となるV入賞口、可動部材を備え遊技球が入球した場合に遊技状態が確変状態に移行することになるV確入賞口、普通電動役物を備える始動口などが挙げられる。
「報知手段」は、少なくとも2つの態様に切り替え可能であり、その態様が発射手段による発射態様と対応して制御されるものであれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、LEDや蛍光ランプ、白熱電球等の発光表示器、液晶表示器、物理的に視認可能な領域が切り替わる表示器などが挙げられる。また、文字情報、数字情報、絵柄、キャラクター、それらの色彩、それらの表示面積、それらの表示濃度を異ならせることで、識別可能としたものなどが挙げられる。
「所定待機状態」は、既に付与することが確定している大当たり等の特典遊技を付与条件が成立するまで遅延させる状態であれば良く、例えば、内部制御においては、特典遊技の付与に対応したフラグ等のデータを保持しつつ、付与条件の成立の発生が検知されたか否かの判定を行なう判定処理を、当該付与条件の成立の発生が検知されるまで繰り返し行なう状態が挙げられる。所定待機状態の間は、当該所定待機状態を示す表示や告知を実行しても良いし、表示や告知を非実行としても良い。「所定待機状態」としては、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、通常遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、潜伏確変遊技状態、特別図柄の変動遊技状態、普通図柄の変動遊技状態、大当たり遊技状態、小当たり遊技状態、デモ表示中待機状態などが挙げられる。
「所定制御」は、大当たり等の特典遊技を開始する前に、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御であれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、フラグ等のデータを更新する処理、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理などが挙げられる。また、この切り換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。
「第1状態」、「第2状態」及び「第3状態」は、各遊技状態において予め定められた条件に従って大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態であれば良く、遊技機の制御において他の遊技状態と区画して制御可能な遊技状態であれば良い。「第1状態」、「第2状態」及び「第3状態」は、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、通常遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、特別図柄の変動遊技状態、普通図柄の変動遊技状態、大当たり遊技状態、小当たり遊技状態、デモ表示中待機状態などが挙げられる。
「所定処理」は、少なくとも第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球した場合に予め定められた遊技状態を開始させる処理であれば良く、本発明の主旨を実現可能であれば、例えば、大入賞口の開放の開始、大入賞口の開閉部材の変位の開始、電動役物の開放の開始、電動役物の開閉部材の変位の開始、振り分け部材の変位の開始、特定の表示器に予め定められた情報を表示することの開始、特別図柄の変動遊技の開始、普通図柄の変動遊技の開始などが挙げられる。
本遊技機は、詳細は後述するが、遊技状態が第1の規制状態の場合には、左側の遊技領域に設けられた第1入球部を有効に設定し、右側の遊技領域に設けられた第2入球部を無効に設定するので、第2入球部に遊技球が入球しても、第2入球部への遊技球の検出に対する開始処理は実行されない。そして、遊技状態がこの第1の規制状態の場合には、推奨される発射態様は第1入球部に遊技球を入球させることが可能となる「左打ち」となるので、報知表示機は消灯状態に制御される。詳細は後述するが、この第1の規制状態は、通常状態において特2残保留にて大当たりに当選した条件成立待機状態であるため、既に遊技者が本遊技機から離れた後である場合が多い。仮に、この状態において第2入球部を有効に設定する構成を採用した場合には、報知表示機が点灯状態に制御され、上述したハイエナに本遊技機が見つけ出されてしまう。しかしながら、本遊技機では、上述したように、この第1の規制状態では報知表示機は消灯状態に制御される。したがって、空席の遊技機の中から報知表示機が点灯している遊技機を見つけ出して、入球部へ遊技球を入球させることによって開始処理を実行させて当該遊技機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)の発生を防止することが可能となる。
また、本遊技機は、詳細は後述するが、遊技状態が第2の規制状態の場合には、第2入球部を有効に設定し、第1入球部を無効に設定するので、第1入球部に遊技球が入球しても、第1入球部への遊技球の検出に対する開始処理は実行されない。そして、遊技状態がこの第2の規制状態の場合には、推奨される発射態様は第2入球部に遊技球を入球させることが可能となる「右打ち」となるので、報知表示機は点灯状態に制御される。詳細は後述するが、この第2の規制状態は、いわゆる連荘中における条件成立待機状態であるため、一般的に、遊技者が本遊技機を離れることはない。したがって、報知表示機が点灯状態に制御されていても、上述したハイエナは、本遊技機から不当な利益を得ることはできない。
また、本遊技機では、詳細は後述するが、遊技状態が第3の規制状態の場合には、第1入球部及び第2入球部のいずれもが無効に設定されるので、第1入球部又は第2入球部に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する開始処理は実行されない。そして、遊技状態がこの第3の規制状態の場合には、推奨される発射態様は「右打ち」ではないので、報知表示機は消灯状態に制御される。詳細は後述するが、この第3の規制状態は、通常状態であるため、遊技者は右打ちをする必要はない。
このように、本遊技機は、入球部に遊技球が入球した場合に、遊技状態に応じて入球部の有効/無効、開始処理の実行/非実行を適切に制御し、当該制御に伴って、報知表示機の点灯/消灯を適切に制御するので、ハイエナの発生を防止することができるとともに、遊技球の適切な発射態様を遊技者に適切に報知することが可能となる。
以下、本遊技機のより具体的な構成を下記の第10実施形態として説明する。
《10-1》遊技機の構造:
図455は、第10実施形態のパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。図示するように、パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える発射手段としての遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。なお、遊技球発射ボタン26を操作することなしに、遊技者が操作ハンドル25の回動操作量を最大とする操作を行なうことによって、右打ちを行なうようにしてもよい。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図456は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図457は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、及び小当たり専用可変入賞装置97が設けられている。可変入賞装置36は当たり抽選において大当たり当選した場合に作動する装置であり、小当たり専用可変入賞装置97は当たり抽選において小当たり当選した場合に作動する装置である。すなわち、小当たり当選した場合に作動する装置は小当たり専用可変入賞装置と呼ぶのに対して、大当たり当選した場合に作動する装置は単に「可変入賞装置」と呼ぶ。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、及び小当たり専用可変入賞装置97のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、スルーゲート35、及び一対の大入賞口作動ゲート95,96が設けられている。さらに、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39と、右打ち報知ランプ(以下、右打ちランプとも呼ぶ)39aとを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図456)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。一般に、遊技球を遊技盤30の左側に向けて発射させることを「左打ち」と呼び、遊技球を遊技盤30の右側に向けて発射させることを「右打ち」と呼ぶが、第1始動口33は、左打ちである場合に遊技球が入球可能であり、右打ちである場合に遊技球が入球不能である。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側下方に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
スルーゲート35は、遊技盤30の右側上方に設けられており、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルータイプのゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下ルートにおいて第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
一対の大入賞口作動ゲート95,96のうちの一方の大入賞口作動ゲート95は、第1入球部であり、遊技盤30の左側上方に設けられている。一対の大入賞口作動ゲート95,96のうちの他方の大入賞口作動ゲート96は、第2入球部であり、遊技盤30の右側上方に設けられている。以下、左側上方に設けられた大入賞口作動ゲート95を左側大入賞口作動ゲート95とも呼び、右側上方に設けられた大入賞口作動ゲート96を右側大入賞口作動ゲート96とも呼ぶ。第1入球部は、左打ちである場合に遊技球が入球可能であり、右打ちである場合に遊技球が入球不能である。但し、左打ちした場合に、第1入球部は必ず(すなわち100%の確率で)入球する必要はなく、第1入球部に入球する遊技球と、第1入球部に入球しない遊技球とが発生しうる。本実施形態では、第1入球部は、左打ちした場合に、高い確率(例えば50%以上)で入球可能となるように、釘42の位置が調整されている。なお、上記高い確率としては、50%以上の値に代えて、50%以下の値としてもよい。左打ちした場合に、第1入球部に入球する遊技球と、第1入球部に入球しない遊技球とが発生しうることから、詳細は後述するが、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1発だけ発射させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(後述する左一発ハイエナ)の発生を抑制することができる。また、変形例として、左打ちした場合に、第1入球部に必ず(すなわち100%の確率で)遊技球が入球する構成としてもよい。
第2入球部は、右打ちである場合に遊技球が入球可能であり、左打ちである場合に遊技球が入球不能である。但し、右打ちした場合に、第2入球部は必ず(すなわち100%の確率で)入球する必要はなく、第2入球部に入球する遊技球と、第2入球部に入球しない遊技球とが発生しうる。本実施形態では、第2入球部は、右打ちした場合に、高い確率(例えば50%以上)で入球可能となるように、釘42の位置が調整されている。なお、上記高い確率としては、50%以上の値に代えて、50%以下の値としてもよい。また、変形例として、右打ちした場合に、第2入球部に必ず(すなわち100%の確率で)遊技球が入球する構成としてもよい。
各大入賞口作動ゲート95,96は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。各大入賞口作動ゲート95,96は、主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選した場合に、可変入賞装置36を後述する開閉実行モードに移行させるための契機となり得るスルータイプのゲートである。詳細は後述するが、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行する。換言すると、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の通過が検出されない限り、開閉実行モードへの移行は発生しない。なお、本実施形態では、各大入賞口作動ゲート90,91に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。各特定入球部は、遊技球が通り抜けることが可能なスルータイプの入球領域であったが、この代わりに、遊技盤30の背面側へと通じる入球口タイプの入球領域としてもよい。また、各特定入球部は、遊技球が通り抜けることが可能なスルータイプの入球領域とし、各特定入球部の下に遊技盤30の背面側へと通じる入球口が設けられた構成としてもよい。
可変入賞装置36は、遊技盤30の右側における遊技球の流下ルートにおいて右側大入賞口作動ゲート96よりも下流側に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる特典入球部としての大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選し、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への遊技球の入球に基づく所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選し、当該遊技回の終了後に、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選し、当該遊技回の終了後に、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を通過した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
小当たり専用可変入賞装置97は、遊技盤30の右側における遊技球の流下ルートにおいて第2始動口34よりも下流側に設けられている。小当たり専用可変入賞装置97は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口97aを備えるとともに、大入賞口97aを開閉する開閉扉97bを備えている。開閉扉97bは、通常は遊技球が大入賞口97aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、小当たりに当選した場合には、開閉扉97bは、遊技球が入球可能な開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。本実施形態では、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに遊技球が入球すると、払出装置71によって10個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36、または小当たり専用可変入賞装置97に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
右打ちランプ39aは、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知する(推奨する)ための報知表示器であり、1つのLEDによって構成されている。右打ちランプ39aの周辺には、「右打」との文字が記されている。本実施形態では、右打ちランプ39aは、推奨される発射態様が右打ちであるときに点灯し、推奨される発射態様が左打ちであるときに消灯する。推奨される発射態様が右打ちであるときとは、遊技盤30の右側に位置するスルーゲート35、大入賞口36a、第2始動口34、および小当たり専用可変入賞装置97に遊技球を入球させる事が好ましい遊技状態のことであり、具体的には、大当たりの遊技状態(後述する大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード)や、高確率モードの遊技状態、高頻度サポートモードの遊技状態等が該当する。推奨される発射態様が左打ちであるときとは、例えば、通常状態の遊技状態である。なお、報知表示器は、LEDに替えて、蛍光ランプ、白熱電球等のその他の発光表示器としてもよい。また、報知表示器は、発光表示器に替えて、液晶表示器や、物理的に視認可能な領域が切り替わる表示器であっても良い。さらに、報知表示器は、文字情報、数字情報、絵柄、キャラクター、それらの色彩、それらの表示面積、それらの表示濃度を異ならせることで識別可能にする構成としてもよい。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。さらに、図柄表示装置41は、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための演出(右打ち報知演出)や、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための演出(左打ち報知演出)なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図458は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図458(a)は、図柄表示装置41において変動表示される第1装飾図柄または第2装飾図柄を示す説明図である。第1装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄に対応した図柄である。第2装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄に対応した図柄である。
図458(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図458(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、サブ表示領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。同様に、サブ表示領域SAには、メイン表示領域MAと同様に、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。メイン表示領域MAに第1装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第2装飾図柄の画像が表示され、メイン表示領域MAに第2装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第1装飾図柄の画像が表示される。メイン表示領域MAおよびサブ表示領域SAに、第1装飾図柄および第2装飾図柄のいずれが表示されるかは、遊技の状態によって決定される。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図458(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図458(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、メイン表示領域MAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、メイン表示領域MAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
サブ表示領域SAには、左、中、右の3つの図柄列Z4、Z5、Z6が表示される。各図柄列Z4~Z6には、図458(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図458(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL2上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z4~Z6の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z4、図柄列Z6、図柄列Z5の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z4~Z6に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。なお、サブ表示領域SAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、サブ表示領域SAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
先に説明した右打ち報知演出としては、図柄表示装置41の表示面41aに、例えば「右を狙え」といった文字が表示される。また、左打ち報知演出としては、図柄表示装置41の表示面41aに、例えば「左に戻せ」といった文字が表示される。右打ち報知演出は、先に説明した右打ちランプ39aが消灯状態から点灯状態に切り替わるときに同期して、実行が開始される。そして、実行が開始されてから所定期間が経過した後に右打ち報知演出が終了される。なお、所定期間が経過後に右打ち報知演出を終了させる構成に換えて、遊技者によって、操作ハンドル25の回動操作量を最大とする右打ちの操作(または遊技球発射ボタン26の操作)がなされたときに、右打ち報知演出が終了される構成としてもよい。左打ち報知演出は、先に説明した右打ちランプ39aが点灯状態から消灯状態に切り替わるときに同期して、実行が開始される。そして、実行が開始されてから所定期間が経過した後に左打ち報知演出が終了される。なお、所定期間が経過後に左打ち報知演出を終了させる構成に換えて、遊技者によって、操作ハンドル25の回動操作量を最大から左打ちに相当する所定量とする左打ちの操作がなされたときに、左打ち報知演出が終了される構成としてもよい。なお、右打ち報知演出および左打ち報知演出の実行開始のタイミングは必ずしも右打ちランプ39aの動作に同期させる必要はなく、右打ちランプ39aの動作と独立したタイミングで実行開始してもよい。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれか一方への遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41のメイン表示領域MA又はサブ表示領域SAにおいて、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。なお、本実施形態では、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とは並列的に(同時に)実行可能となっている。また、図柄表示装置41のメイン表示領域MAにおける所定図柄列の変動表示とサブ表示領域SAにおける所定図柄列の変動表示と並列的に(同時に)実行可能となっている。
さらに、図458(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、上述したように、本実施形態では、第1始動口33及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
また、図458(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、サブ表示領域SA、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
図457に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
先に説明したように、遊技盤30の右側には、入球口部材としての第2始動口34、可変入賞装置36及び小当たり専用可変入賞装置97と、スルータイプのゲートとしてのスルーゲート35及び右側大入賞口作動ゲート96とが設けられているが、これらは、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球の流下ルートに沿って、上流側から下流側に向かって、右側大入賞口作動ゲート96、スルーゲート35、可変入賞装置36、第2始動口34、小当たり専用可変入賞装置97の順に配置されている。上記流下ルートは、大まかには一つの系統となるように釘42によって規定されている。なお、第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95は、遊技盤30の左側上方に設ける構成としたが、この代わりに、第1入球部は、左打ちである場合に遊技球が入球可能なルート上の他の位置に設ける構成としてもよい。また、第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96は、遊技盤30の右側上方に設ける構成としたが、この代わりに、第2入球部は、右打ちである場合に遊技球が入球可能なルート上の他の位置に設ける構成としてもよい。
可変入賞装置36の開閉扉36bが閉鎖状態にあり、第2始動口34の電動役物34aが閉鎖状態にあり、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが閉鎖状態にある場合には、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球は、100%に近い確率で、上記流下ルートを流下し、最後に最下部に設けられたアウト口43を通って遊技領域PAから排出される。例えば、可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態にある場合には、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球は、100%に近い確率で、右側大入賞口作動ゲート96を通過し、スルーゲート35を通過し、可変入賞装置36の大入賞口36aに入球する。例えば、可変入賞装置36の開閉扉36bが閉鎖状態にあり、第2始動口34の電動役物34aが開放状態にある場合には、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球は、100%に近い確率で、右側大入賞口作動ゲート96を通過し、スルーゲート35を通過し、可変入賞装置36の開閉扉36b上を通過し、第2始動口34に入球する。例えば、可変入賞装置36の開閉扉36bが閉鎖状態にあり、第2始動口34の電動役物34aが閉鎖状態にあり、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが開放状態にある場合には、右打ちによって遊技盤30の右側へ向けて発射された遊技球は、100%に近い確率で、右側大入賞口作動ゲート96を通過し、スルーゲート35を通過し、可変入賞装置36の開閉扉36b上を通過し、第2始動口34の電動役物34aに接触し、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに入球する。
《10-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図459は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図456)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサー67a~67hが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、大入賞口作動ゲート95,96、可変入賞装置36、小当たり専用可変入賞装置97などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67hからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35や大入賞口作動ゲート95,96を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。また、推奨される遊技球発射機構による発射態様に応じて右打ちランプ39aの点灯/消灯の制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図460は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどのようにシフトされるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様にシフトされる。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1始動口33に遊技球が入球した場合に、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理と、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理とを、並列的に実行する。第1始動口33への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理とを並列的に実行するとともに、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを並列的に(同時に)実行することが可能な本実施形態のパチンコ機10は、いわゆる同時変動機である。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図458(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度(信頼度)が高いリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高いリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の内の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の内の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図461は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図461(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図461(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図461(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。
一方、図461(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~197の198個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~197の198個の値以外の値(198~3979)が外れである。「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
図462は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図462(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図462(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図462(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。
一方、図462(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~197の198個の値が設定されている。また、小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、198~2088の1891個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~2088の値以外の値(2089~3979)である1891個の値が外れである。すなわち、本実施形態では、0~3979の値のうちの大当たりとなる0~197の値以外の値(198~3979)のうちの1/2の数の値が小当たりとなるように設定されている。「小当たり」とは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bの開閉が実行されるモードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。なお、本実施形態では、開閉扉97bの開閉が実行されるモードにおける開放状態となる回数は1回に限定されている。小当たりの際の小当たり専用可変入賞装置97の1回の開閉扉96bの開放時間は、例えば0.2秒である。なお、変形例として、開閉扉97bの開閉が実行されるモードにおける開放状態となる回数は、1回に換えて、2回以上としてもよい。小当たりの際の小当たり専用可変入賞装置97の1回の開閉扉96bの開放時間は、0.2秒に換えて、0.1秒等の他の時間としてもよい。そして、0~3979の値のうち198個の値が大当たりというように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
なお、上述したように、本実施形態では、0~3979の値のうちの大当たりとなる値を除いた198~3979値のうちの1/2といった高い確率で小当たりとなるように設定されているが、当該確率は1/2に限る必要はなく、他の値に換えてもよい。例えば、0~3979の値のうちの大当たりとなる値を除いた198~3979値のうちの全て、すなわち、1/1といったより高い確率で小当たりとなるように設定してもよい。
また、本実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図461および図462を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図463は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図463(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図463(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図463(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、「8R確変大当たり」、「8R通常大当たり」、「16R確変大当たり+小当たりラッシュ」が設定されている。
確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)となっている。
通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は8回(8ラウンド)となっている。
確変大当たり+小当たりラッシュは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなり、さらに、開閉実行モードの終了後の高確率モードかつ低頻度サポートモードとなった遊技状態において小当たりラッシュとなる大当たりである。ここで、小当たりラッシュとは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが開放状態となる契機である小当たりに繰り返し当選しうるモードである。16R確変大当たり+小当たりラッシュは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)となっている。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~19」が16R確変大当たり+小当たりラッシュに対応しており、「20~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、3種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この3種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たり+小当たりラッシュが最も高く、次に8R確変大当たりが高く、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図463(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり+小当たりラッシュ、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たり+小当たりラッシュに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。具体的には、本実施形態では、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合より、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるように定められている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図464は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図464(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図464(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0~419の420個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として420~465の46個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、210/233の確率で電役短開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役短開放に当選したこととなった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.6秒である。
図464(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図463(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役長開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役長開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役長開放に当選したこととなった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。この結果、高頻度サポートモード時には、第2始動口34に向かって流下した遊技球は、100%の確率に近い確率で第2始動口34に入球することになる。なお、電役短開放に当選した場合、電役長開放に当選した場合の各開放時間は、上記の例に限る必要はなく、他の時間としてもよい。
《10-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図464は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図459)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《10-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《10-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。また、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たり+小当たりラッシュである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短上限回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短上限回数は例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短上限回数である50回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短上限回数である50回に達したときに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短上限回数は、上記の50回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、時短上限回数によって高頻度サポートモードの継続回数が制限されることはない。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役長開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役長開放状態となる。このため、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、遊技球発射機構によって推奨される発射態様は右打ちとなる。遊技者は、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、遊技球発射機構によって推奨される発射態様は右打ちとなる。遊技者は、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードフラグとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
《10-4-2》小当たりラッシュ:
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が16R確変大当たり+小当たりラッシュであると振分判定によって判定された場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態に移行する。この高確低サポ状態においては、遊技者に付与される特典として小当たりラッシュが実行される。
高確低サポ状態においては、推奨される発射態様は右打ちであり、遊技領域PAの右側へ遊技球が流下するように遊技がなされる。本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、サポートモードが低頻度サポートモードである場合に、210/233といった高い確率で電役短開放当選する(図464(a)参照)ことから、高確低サポ状態時においては、右打ちによって遊技領域PAの右側へ流下した遊技球は、スルーゲート35を通過することによって、高い確率で、第2始動口34の電動役物34aを1回開放(開放時間は0.6秒)させる契機となり得る。この結果、高確低サポ状態時においては、サポートモードが低頻度サポートモードであるにもかかわらず、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度を比較的高く定めることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態時においては、先に説明したように、右打ちによって遊技領域PAの右側へ流下した遊技球が第2始動口34へ入球したことに起因する当たり抽選において、高い確率で小当たりに当選することが可能となっている(図462(b)参照)。一方、小当たりに当選した場合、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが1回開放(開放時間は0.2秒)することから、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへ遊技球を入球することが可能となる。このために、上記のように小当たりに当選することは高い確率であることから、高確低サポ状態時において、小当たりに頻繁に当選して、遊技球(出球)を増やすことが可能となる。このようにして、小当たりラッシュが実行されることになる。
ここで、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへの遊技球の流れについて説明する。高確低サポ状態時においては、先に説明したように、右打ちによって遊技領域PAの右側へ遊技球は流下するが、当該遊技球は、右側大入賞口作動ゲート96を通過し、スルーゲート35を通過し、可変入賞装置36の開閉扉36b上を通過し(このとき、開閉扉36bは閉鎖状態にある)、第2始動口34へ向かう。このとき、第2始動口34の電動役物34aが開放状態にある場合には、当該遊技球は第2始動口34に入球するが、第2始動口34の電動役物34aが閉鎖状態にある場合には、当該遊技球は第2始動口34に入球せずに、第2始動口34よりも下流側に設けられた小当たり専用可変入賞装置97に向かう。このようにして、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが開放状態にある場合に、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへ遊技球は入球する。
高確低サポ状態時においては、低頻度サポートモード用の電動役物開放抽選用当否テーブルを用いた電動役物開放抽選が行われることから、第2始動口34の電動役物34aの開放状態は短開放となる。電動役物開放抽選において電役短開放に当選した場合、電動役物34aまで流下してきた遊技球は、100%よりも低い確率(例えば、50%)で第2始動口34に入球することになり、電動役物34aまで流下してきた遊技球が複数にわたる場合に、一部の遊技球は、閉鎖状態に移行した電動役物34aに蹴られて小当たり専用可変入賞装置97に向かって流下し、開放状態となった小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに入球する。このように、本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態時において、サポートモードが低頻度サポートモードでありながら、第2始動口34への遊技球の入球を可能としながら、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへの遊技球の入球を可能としてる。
なお、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態においても、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることで遊技領域PAの右側へ遊技球が流下するように遊技がなされるが、この際にも、遊技領域PAの右側へ流下した遊技球が第2始動口34へ入球したことに起因する当たり抽選において、高い確率で小当たりに当選する(図462(b)参照)。しかしながら、本実施形態では、先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、231/233といった高い確率で電役長開放に当選する(図464(b)を参照)ことから、高確高サポ状態時においては、電動役物34a付近まで流下した遊技球は開放状態となった電動役物34aによって拾われ、当該遊技球は第2始動口34へ100%に近い確率で入球することになる。このために、高確高サポ状態時においては、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bに遊技球は入球することがない。したがって、高確高サポ状態時においては、小当たりラッシュが実行されることはない。
また、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態時(通常時)においても、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることで遊技領域PAの右側へ遊技球が流下するように遊技がなされることが考えられる。この場合においては、高確低サポ状態時と同様に、遊技領域PAの右側へ流下した遊技球が第2始動口34へ入球したことに起因する当たり抽選において高い確率で小当たりに当選し、開放状態に移行した小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに遊技球が入球し、小当たりラッシュが実行されうる。このため、本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態時(通常時)における第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間(ロング)に設定することによって、低確低サポ状態時(通常時)において、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態では、遊技者に対して、低確低サポ状態において右打ちを行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。なお、通常時における特2変動時間は、上記10分に代えて、5分以上の他の長さ(例えば、5分、8分、20分、60分等)としてもよい。5分以上の長さがあれば、通常時において、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。
本実施形態のパチンコ機10は、先に説明したように、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを並列的に(同時に)実行することが可能な同時変動機とした。上述した小当たりラッシュの機能と、通常時における特2保留の変動時間をロングに設定する構成とを、同時変動の機能を有さずに特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示するタイプのパチンコ機(特2優先機)や、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機に採用した場合に、特2保留が残ったまま通常状態に移行した場合や、通常状態において誤って右打ちした場合に、特2保留のロングの変動時間が終わるまで遊技を行なうことができず、遊技を円滑に継続できないというデメリットがあった。また、悪意のある者が、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させて、当該パチンコ機を放置することで、数十分間にわたって当該遊技機を遊技不能とすることで、ホール内のパチンコ機の稼働率を極端に低下させてしまう虞があるというデメリットもあった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10は、同時変動の機能を有する構成とすることで、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させられたとしても、特1保留の変動表示を実行することが可能となることから、上述したデメリットを解消することができる。
《10-4-3》各大入賞口作動ゲートの有効/無効:
先に説明したように、各大入賞口作動ゲート95,96は、当たり抽選によって大当たりに当選した場合に、可変入賞装置36を後述する開閉実行モードに移行させるための契機となり得るスルーゲートである。すなわち、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行する。
本実施形態では、各大入賞口作動ゲート95,96が開閉実行モードへの移行を発生させる機能は、サポートモードの高低と抽選モードの高低との組合せによって、有効/無効が切り替えられる。具体的には、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確低サポ状態時に大当たりに当選した場合には、左側大入賞口作動ゲート95が有効となり、右側大入賞口作動ゲート96が無効となる。サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確高サポ状態時、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態時、または、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確低サポ状態時に大当たりに当選した場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。
すなわち、低確低サポ状態時に、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、当該遊技回の終了後に、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行する。当該遊技回の終了後に、無効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球がたとえ通過したとしても、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行することはない。なお、詳細は後述するが、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、当該遊技回の終了後に、推奨される発射態様は、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球することが可能な左打ちとなり、右打ちランプ39aは消灯される。また、右打ちランプ39aの消灯と共に、左側大入賞口作動ゲート95を狙うことを遊技者に報知するための左ゲート狙い報知演出が図柄表示装置41に表示される。
低確高サポ状態時、高確高サポ状態時、または高確低サポ状態時に、主制御装置60による所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、当選した大当たりの種別が通常大当たり、確変大当たり、確変大当たり+小当たりラッシュのいずれの場合であっても、当該遊技回の終了後に、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行する。当該遊技回の終了後に、無効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球がたとえ通過したとしても、可変入賞装置36は開閉実行モードに移行することはない。なお、当たり抽選において大当たり当選した遊技回の終了時から、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の通過が検出されて開閉実行モードが開始されるまでの期間を、以下、待機状態と呼ぶ。
《10-4-4》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、上述したように、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによって定まる低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確高サポ状態、および高確低サポ状態を取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、上述した待機状態と、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードとを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
図466は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態H1である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態H1では、推奨される発射態様が左打ちであり、遊技者は左打ちを実行することによって遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。なお、低確低サポ状態H1では、推奨される発射態様が左打ちであることから、右打ちランプ39aは消灯される。また、低確低サポ状態H1では、左側大入賞口作動ゲート95(図中では、単に「左ゲート」と記載、以下同じ)と右側大入賞口作動ゲート96(図中では、単に「右ゲート」と記載、以下同じ)との両方ともに、可変入賞装置36を開閉実行モードに移行する機能を働かせない(無効)。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
低確低サポ状態H1で実行される遊技回は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行されるものであることから、低確低サポ状態H1では特1変動中の状態になりうる。低確低サポ状態H1で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態H1が継続され、遊技者は第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
低確低サポ状態H1で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合には、当選した大当たりの種別が通常大当たり、確変大当たり、確変大当たり+小当たりラッシュのいずれの場合であっても、当該遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ただし、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、当該遊技回の終了後に、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉させる開閉実行モードに移行する。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回の終了後から、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過することに基づいて開閉実行モードが開始するまでの状態を待機状態H2とした場合に、低確低サポ状態H1から、待機状態H2を経て、開閉実行モードH3に移行する。なお、規制状態としての低確低サポ状態H1では、左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球しても、左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の検出に対する開始処理である開閉実行モードH3の開始処理が実行されることがない。
待機状態H2は、既に付与することが確定している大当たり遊技、すなわち大入賞口36aに所定回数のラウンド遊技を行わせる大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行を、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が通過するといった大当たり開始の条件が成立するまで待機する条件成立待機状態である。条件成立待機状態は、具体的には、内部制御においては、大当たり遊技の付与に対応したフラグ等のデータを保持しつつ、遊技状態に応じて有効と設定された左側大入賞口作動ゲート95又は右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が通過することが検知されたか否かの判定を行なう判定処理を、当該遊技球の通過が検知されるまで繰り返し行なう状態である。条件成立待機状態の間は、当該条件成立待機状態を示す表示や告知を実行しても良いし、表示や告知を非実行としても良い。
待機状態H2では、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによって、動作が相違する。すなわち、待機状態H2に移行する前の抽選モードとサポートモードとから定まる遊技状態が、低確低サポ状態H1、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、および高確低サポ状態H6のいずれであるかによって、動作が相違する。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2の場合には、左側大入賞口作動ゲート95が有効となり、右側大入賞口作動ゲート96が無効となる。このため、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球することが可能な左打ちとなり、右打ちランプ39aは消灯される。すなわち、本実施形態のパチンコ機10では、条件成立待機状態である、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2において、右打ちランプ39aを消灯状態に制御する右打ちランプ消灯制御処理を実行可能である。この右打ちランプ消灯制御処理は、非報知制御処理である。
また、当該待機状態H2では、右打ちランプ39aの消灯と共に、左側大入賞口作動ゲート95を狙うことを遊技者に報知するための左ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。左ゲート狙い報知演出は、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることを遊技者に指示するためのもので、推奨される発射態様は左打ちとなる。具体的には、左ゲート狙い報知演出としては、図柄表示装置41の表示面41aに、例えば「左ゲートを狙え」といった文字が表示される。ただし、当該左ゲート狙い報知演出は、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第1始動口33への遊技球の入球に起因する特1保留に係る当たり抽選によるものである場合に限り実行され、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものである場合には実行されない。換言すれば、低確低サポ状態H1において、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものである場合には、左打ちで遊技球が発射されて左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が入球することに基づいて大当たり遊技状態が発生し得ることになる場合であっても、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとすることを遊技者に報知するための演出である左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出は実行されず、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が特1保留に係る当たり抽選によるものである場合に限り、左ゲート狙い報知演出が実行される。
遊技者は、左ゲート狙い報知演出に従って左側大入賞口作動ゲート95を狙う、すなわち左打ちを実行することによって遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させる。低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始する前に、開閉実行モードH3を開始するためにフラグ等のデータを更新する切替制御を実行し、切替制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。具体的には、切替制御として、後述する開閉実行モードフラグをONにする制御を実行する。切替制御は、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御(切替制御)であれば良く、フラグ等のデータを更新する処理に替えて、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理等であっても良い。また、この切換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。なお、遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合には、無効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球がたとえ通過したとしても、遊技状態が待機状態H2である間は開閉実行モードH3の開始処理は待機(非実行)とされ、開閉実行モードH3に移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、通常時における特2保留の変動時間がロングに設定されていることから、時短状態(低確高サポ状態H4)が終了して通常時(低確低サポ状態H1)に戻ったときに、特2保留が2~4個残り、その特2残保留で当たり抽選の当否結果が大当たり当選している場合に、大当たり当選したことが告知されるのが数十分後ということが起こり得た。一方で、時短状態(低確高サポ状態H4)が終了して通常時(低確低サポ状態H1)に戻ったときには、遊技者は、有利な状態を脱したとして遊技を終了することが往々にしてあり得た。通常時における特2残保留で大当たり当選する可能性があることを遊技者が知っていたとしても、大当たりか外れか判らない状態では、遊技者は、上記数十分を待ちきれずに遊技を終了するのが常である。この場合に、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者が居ない空席のパチンコ機となったとしても、上述したように、通常時から移行した待機状態H2において、右打ちランプ39aが点灯することもない。その上、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が表示されることがない。すなわち、遊技者が居ない空席のパチンコ機において、特2残保留に係る当たり抽選で大当たり当選して待機状態H2に移行した場合に、右打ちランプ39aはもとより、右打ち報知演出や、左打ち報知演出、左ゲート狙い報知演出が実行されない。換言すれば、左打ちで遊技球が発射されて第1入球部に遊技球が入球することに基づいて大当たり遊技が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が左打ちであることを報知する演出を実行しない。このために、後ほど詳細に説明するが、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機や、左ゲート狙い報知演出、左打ち報知演出、または右打ち報知演出が実行されているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナが発生することを防止することが可能となっている。
開閉実行モードH3では、推奨される発射態様は右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、開閉実行モードにおけるラウンド遊技に先立ち、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。このため、本実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3時において、右打ちランプ39aを点灯状態に制御する右打ちランプ点灯制御処理を実行可能である。この右打ちランプ点灯制御処理は、報知制御処理である。
待機状態H2に移行する契機となった大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モードH3の終了後に、低確高サポ状態H4に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短上限回数である50回限定)となる。
低確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、第2始動口34へ遊技球を入球させるべく、推奨される発射態様が右打ちとなる。このため、右打ちランプ39aは点灯される。また遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、第2始動口34に遊技球を入球させる。
低確高サポ状態H4で実行される遊技回は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行されるものであることから、低確高サポ状態H4では特2変動中の状態になりうる。低確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確高サポ状態H4が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。低確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が時短上限回数である50回に達すると、低確低サポ状態H1に移行する。なお、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が時短上限回数に達して低確低サポ状態H1に移行した場合には、右打ちランプ39aが点灯状態から消灯状態に切り替わるときに同期して、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための左打ち報知演出が実行される。
低確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が時短上限回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりか確変大当たり+小当たりラッシュかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態H4から一旦、待機状態H2に移行し、その後に開閉実行モードH3に移行する。
低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2の場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。このため、低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球することが可能な右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、当該待機状態H2では、右打ちランプ39aの点灯と共に、右側大入賞口作動ゲート96を狙うことを遊技者に報知するための右ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。
遊技者は、右ゲート狙い報知演出に従って右側大入賞口作動ゲート96を狙う、すなわち右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、開閉実行モードH3を開始するためにフラグ等のデータを更新する切替制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。具体的には、切替制御としては、後述する開閉実行モードフラグをONにする制御を実行する。切替制御は、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御(切替制御)であれば良く、フラグ等のデータを更新する処理に替えて、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理等であっても良い。また、この切換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。なお、遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2である場合には、無効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球がたとえ通過したとしても、遊技状態が待機状態H2である間は開閉実行モードH3の開始処理は待機(非実行)とされ、開閉実行モードH3に移行することはない。
待機状態H2に移行する契機となった大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モードH3の終了後に、高確高サポ状態H5に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。
高確高サポ状態H5では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、第2始動口34へ遊技球を入球させるべく、推奨される発射態様が右打ちとなる。このため、右打ちランプ39aは点灯される。また遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、第2始動口34に遊技球を入球させる。
高確高サポ状態H5で実行される遊技回は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行されるものであることから、高確高サポ状態H5では特2変動中の状態になりうる。高確高サポ状態H5で実行された遊技回における当たり抽選が外れの場合には、高確高サポ状態H5が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
高確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりか確変大当たり+小当たりラッシュかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確高サポ状態H5から一旦、待機状態H2に移行し、その後に開閉実行モードH3に移行する。
高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2の場合の動作は、低確高サポ状態H4から移行した待機状態H2の場合の動作と同一である。すなわち、高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2の場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。このため、高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、有効となった右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球することが可能な右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、当該待機状態H2では、右打ちランプ39aの点灯と共に、右側大入賞口作動ゲート96を狙うことを遊技者に報知するための右ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。
遊技者は、右ゲート狙い報知演出に従って右側大入賞口作動ゲート96を狙う、すなわち右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、開閉実行モードH3を開始するためにフラグ等のデータを更新する切替制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。具体的には、切替制御としては、後述する開閉実行モードフラグをONにする制御を実行する。切替制御は、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御(切替制御)であれば良く、フラグ等のデータを更新する処理に替えて、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理等であっても良い。また、この切換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。なお、遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2である場合には、無効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球がたとえ通過したとしても、遊技状態が待機状態H2である間は開閉実行モードH3の開始処理は待機(非実行)とされ、開閉実行モードH3に移行することはない。
待機状態H2に移行する契機となった大当たりの種別が確変大当たり+小当たりラッシュである場合に、開閉実行モードH3の終了後に、高確低サポ状態H6に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードとなる。
高確低サポ状態H6においては、先に説明したように、小当たりラッシュの特典が付与されることから、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aへ遊技球を入球させるべく、推奨される発射態様が右打ちとなる。このため、右打ちランプ39aは点灯される。また遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに遊技球を入球させる。
高確低サポ状態H6で実行される遊技回は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行されるものであることから、高確低サポ状態H6では特2変動中の状態になりうる。高確低サポ状態H6で実行された遊技回における当たり抽選が小当たり当選の場合には、高確低サポ状態H6が継続され、遊技者は小当たり専用可変入賞装置97の大入賞口97aに遊技球を入球させて、賞球を得る。高確低サポ状態H6で実行された遊技回における当たり抽選が外れの場合には、高確低サポ状態H6が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりか確変大当たり+小当たりラッシュかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態H6から一旦、待機状態H2に移行し、その後に開閉実行モードH3に移行する。
高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合の動作は、低確高サポ状態H4や高確高サポ状態H5から移行した待機状態H2の場合の動作と同一である。すなわち、高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。このため、高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、有効となった右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球することが可能な右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、当該待機状態H2では、右打ちランプ39aの点灯と共に、右側大入賞口作動ゲート96を狙うことを遊技者に報知するための右ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。
遊技者は、右ゲート狙い報知演出に従って右側大入賞口作動ゲート96を狙う、すなわち右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、開閉実行モードH3を開始するためにフラグ等のデータを更新する切替制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。具体的には、切替制御としては、後述する開閉実行モードフラグをONにする制御を実行する。切替制御は、大当たり等の特典遊技を開始するために遊技状態を切り替える制御(切替制御)であれば良く、フラグ等のデータを更新する処理に替えて、前の遊技状態に関するデータの消去や初期化を行なう処理等であっても良い。また、この切換えの後に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良く、切り替えの前に大当たり等の特典遊技の開始に対応した表示や告知を実行することを含めて切替制御としても良い。なお、遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2である場合には、無効となっている左側大入賞口作動ゲート95を遊技球がたとえ通過したとしても、遊技状態が待機状態H2である間は開閉実行モードH3の開始処理は待機(非実行)とされ、開閉実行モードH3に移行することはない。
待機状態H2における動作をまとめると、次の通りとなる。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2の場合には、左側大入賞口作動ゲート95が有効となり、右側大入賞口作動ゲート96が無効となる。このため、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、左打ちとなり、右打ちランプ39aは消灯される。また、左側大入賞口作動ゲート95を狙うことを遊技者に報知するための左ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。ただし、当該左ゲート狙い報知演出は、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第1始動口33への遊技球の入球に起因する特1保留に係る当たり抽選によるものである場合に限る。遊技者は、左ゲート狙い報知演出に従って左側大入賞口作動ゲート95を狙う、すなわち左打ちを実行することによって遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させる。有効となっている左側大入賞口作動ゲート95への遊技球の通過が検出された場合に、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3に移行する。なお、遊技者が居ない空席のパチンコ機において、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選で大当たり当選して待機状態H2に移行した場合には、右打ちランプ39aはもとより、右打ち報知演出や、左打ち報知演出、左ゲート狙い報知演出が実行されない。
低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合には、右側大入賞口作動ゲート96が有効となり、左側大入賞口作動ゲート95が無効となる。このため、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2の場合には、推奨される発射態様は、右打ちとなり、右打ちランプ39aは点灯される。また、右側大入賞口作動ゲート96を狙うことを遊技者に報知するための右ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示する。遊技者は、右ゲート狙い報知演出に従って右側大入賞口作動ゲート96を狙う、すなわち右打ちを実行することによって遊技領域PAの右側に遊技球を流下させ、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。有効となっている右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の通過が検出された場合に、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3に移行する。
したがって、本実施形態のパチンコ機10では、(i)遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合に、右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球しても、遊技状態が当該待機状態H2である間は右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の検出に対する開始処理である開閉実行モードH3の開始処理を非実行とし、(ii)遊技状態が、大当たり等の特典遊技の開始を規制する規制状態としての、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2(第2状態)の場合に、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が入球しても、遊技状態が当該待機状態H2である間は左側大入賞口作動ゲート95への遊技球の検出に対する開始処理である開閉実行モードH3の開始処理を非実行とする。
《10-4-5》大当たり時の詳細な動作:
当たり抽選において大当たり当選した場合の動作が遊技状態によってどのように変化するのかを、次に詳述する。ここでは、ケース1~ケース3の3つのケースについて説明する。
図467は、ケース1における大当たり時の動作を示す説明図である。ケース1は、低確低サポ状態時(通常時)に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選において大当たり当選した場合である。ケース1の場合、次のように動作が進行する。
低確低サポ状態H1(通常状態)において、第1始動口33へ遊技球が入球した場合に、当該入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選が行なわれる。次いで、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するために、第1図柄表示部37aにおいて、セグメント表示器の変動表示を開始した後に、当該抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器の変動を停止する(一遊技回)。また、一遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、第1図柄表示部37aに表示される図柄に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。当該抽選結果が大当たり当選である場合に、当該遊技回の終了後に待機状態H2に移行する。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合、推奨される発射態様は、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることが可能な左打ちであることから、待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯される。また、当該待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第1始動口33への遊技球の入球に起因する特1保留に係る当たり抽選によるものであることから、右打ちランプ39aの消灯と共に、左側大入賞口作動ゲート95を狙うことを遊技者に報知するための左ゲート狙い報知演出が図柄表示装置41に表示される。遊技者は、左ゲート狙い報知演出に従って左側大入賞口作動ゲート95を狙う、すなわち左打ちを実行することによって、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させる。当該待機状態H2では、有効となっている左側大入賞口作動ゲート(図中では、左ゲートと記載)95に遊技球が入球するのを待って、当該入球が検知された場合に開閉実行モードフラグをONにする制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。開閉実行モードH3は、ラウンド遊技に先立つオープニングの演出を行なうオープニング期間、大入賞口36aに所定回数のラウンド遊技を行わせる大入賞口開閉処理期間、および、ラウンド遊技の後の演出を行なうエンディング期間を備える。
ケース1の場合は、低確低サポ状態H1時において、推奨される発射態様は左打ちであり、右打ちランプ39aは待機状態H2に移行する前から消灯状態にある。このため、上記「待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯される」とは、すでに消灯状態にある場合には、消灯状態を継続することを意味する。すなわち、図示の変動開始から変動停止までの期間において、右打ちランプ39aは消灯状態にあり、待機状態H2においても、右打ちランプ39aは消灯状態を継続する。
図468は、ケース2における大当たり時の動作を示す説明図である。ケース2は、高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時に、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選において大当たり当選した場合である。ケース2の場合、次のように動作が進行する。
高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時において、第2始動口34へ遊技球が入球した場合に、当該入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選が行なわれる。次いで、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するために、第2図柄表示部37bにおいて、セグメント表示器の変動表示を開始した後に、当該抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器の変動を停止する(一遊技回)。また、一遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、第2図柄表示部37bに表示される図柄に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。当該抽選結果が大当たり当選である場合に、当該遊技回の終了後に待機状態H2に移行する。
高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時から移行した待機状態H2である場合、推奨される発射態様は右打ちであることから、待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが点灯されるとともに、右打ち報知演出が図柄表示装置41に表示される。遊技者は、右打ち報知演出に従って右打ちを実行することによって、有効となっている右側大入賞口作動ゲート96に遊技球を入球させる。当該待機状態H2では、有効となっている右側大入賞口作動ゲート(図中では、右ゲートと記載)96に遊技球が入球するのを待って、当該入球が検知された場合に開閉実行モードフラグをONにする制御の実行後に開閉実行モードH3に移行する。開閉実行モードH3は、ラウンド遊技に先立つオープニングの演出を行なうオープニング期間、大入賞口36aに所定回数のラウンド遊技を行わせる大入賞口開閉処理期間、および、ラウンド遊技の後の演出を行なうエンディング期間を備える。
ケース2の場合は、高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時において、推奨される発射態様は右打ちであり、右打ちランプ39aは待機状態H2に移行する前から点灯状態にある。このため、上記「待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが点灯される」とは、すでに点灯状態にある場合には、点灯状態を継続することを意味する。ケース2の場合には、高確高サポ状態H5時、低確高サポ状態H4時、または高確低サポ状態H6時において右打ちを実行して遊技を楽しんでいる状態から、当たり抽選において大当たり当選し、待機状態H2を経て、開閉実行モードH3を実行するまで、推奨される発射態様は右打ちであることから、遊技者は、遊技球発射機構による発射態様を右打ちにずっと維持したまま、大当たりが連続する、いわゆる連チャンを楽しむことができる。
図469は、ケース3における大当たり時の動作を示す説明図である。ケース3は、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合である。
低確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たり当選せずに時短上限回数である50回の遊技回が終了したことによって、低確低サポ状態H1(通常時)に移行した場合に、低確高サポ状態H4において第2始動口34へ遊技球が入球したことに起因して記憶された特2保留が2~4個残ることがある。その残った2~4個の特2保留(以下、特2残保留とも呼ぶ)のうちの1個の特2残保留に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選した場合がケース3である。図469に示すように、特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選したことを遊技者に告知するために、第2図柄表示部37bにおいて、セグメント表示器の変動表示を開始した後に、当たり抽選の抽選結果、すなわち大当たり当選に対応した表示となるようにセグメント表示器の変動を停止する。なお、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、通常時における右打ちを防止する対策として、この変動開始から変動停止までの変動時間、すなわち、通常時における特2保留に係る変動時間は、例えば10分というように極めて長い時間(ロング)に設定されている。その後、この変動に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、当該変動停止後に待機状態H2に移行する。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合、推奨される発射態様は左打ちであることから、当該待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯状態となる。なお、当該待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出が図柄表示装置41に表示されることはない。その後、待機状態H2は、その状態のままで継続される。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、小当たりラッシュの機能を搭載する構成とした。この構成では、先に説明したように、低サポ状態である通常時においても右打ちすると、第2始動口34に遊技球を入球させることが可能となる。そこで、この問題を解決するために、本実施形態のパチンコ機10では、通常時における特2保留の変動時間を例えば10分と極めて長い時間(ロング)に設定する構成とした。しかしながら、この構成を、特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示するタイプのパチンコ機(特2優先機)や、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機に採用した場合に、特2保留が残ったまま通常状態に移行した場合や、通常状態において誤って右打ちした場合に、特2保留のロングの変動時間が終わるまで遊技を行なうことができず、遊技を円滑に継続できないというデメリットがあった。また、悪意のある者が、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させて、当該パチンコ機を放置することで、数十分間にわたって当該遊技機を遊技不能とすることで、ホール内のパチンコ機の稼働率を極端に低下させてしまう虞があるというデメリットもあった。これらのデメリットを解消するために、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、小当たりラッシュの機能を搭載する構成とした。
以上の構成を有する本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1(通常時)に戻ったときに、特2保留が2~4個残り、その残った特2残保留で当たり抽選の当否結果が大当たり当選している場合に、大当たり当選したことが告知されるのが数十分後ということが起こり得た。一方で、低確高サポ状態H4が終了して低確低サポ状態H1(通常時)に戻ったときには、遊技者は、有利な状態を脱したとして遊技を終了することが往々にしてあり得た。通常時における特2残保留で大当たり当選する可能性があることを遊技者が知っていたとしても、大当たりか外れか判らない状態では、遊技者は、上記数十分を待ちきれずに遊技を終了するのが常である。このため、図469に示した動作の途中では、パチンコ機10は、遊技者が居ない空席となることがある。この場合にも、変動表示は変動停止するまで継続され、その後に、待機状態H2に移行する。この待機状態H2では、上述したように、右打ちランプ39aが点灯することもない。その上、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が表示されることがない。このために、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機や、左ゲート狙い報知演出、左打ち報知演出、または右打ち報知演出が実行されているパチンコ機を見つけ出して、大当たり遊技の実行が確定している当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナが発生することを防止することができる。
ここで、従来例を具体的に挙げて、本実施形態のパチンコ機10についての効果を更に説明する。この従来例のパチンコ機は、本実施形態のパチンコ機10と比較して、次の(i)、(ii)の構成が相違し、他の構成については同一であるものとする。
(i)左側大入賞口作動ゲート95を備えず、右側大入賞口作動ゲート96を備える構成。
(ii)所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、大当たり当選した時の遊技状態がいずれの遊技状態であっても、当該遊技回の終了後に右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36を開閉実行モードに移行させる点。
すなわち、従来例のパチンコ機は、同時変動機であり、小当たりラッシュの機能を搭載している。この従来例のパチンコ機によれば、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選が実行された場合に、本実施形態のパチンコ機10と同様に、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための一遊技回に対応した変動時間が極めて長い時間(ロング)となる。このため、従来例のパチンコ機では、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時に、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選する場合にも、遊技者が遊技を終了して空き席となることがある。この場合にも、大当たり当選に対応した図柄を表示する変動停止後に、ラウンド遊技の実行が確定している待機状態に移行する。従来例のパチンコ機では、当該待機状態は、推奨される発射態様は右打ちであることから、当該待機状態の開始時に、右打ちランプ39aが点灯状態となる。この結果、この従来例のパチンコ機によれば、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選で、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態となった場合に、遊技者が居ない空き席であるにもかかわらず、右打ちランプ39aが点灯状態となる。
ここで、左側大入賞口作動ゲート95も右側大入賞口作動ゲート96も備えないパチンコ機を考えた場合に、所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に、直ちに開閉実行モードに移行することになり、遊技者が居ない空き席となった状態で、開閉実行モードが開始されることが起こりえた。この従来例のパチンコ機によれば、右側大入賞口作動ゲート96を備えることで、遊技者が居ない空き席となった状態で、開閉実行モードが開始されることを防ぐことができるが、上述したように、遊技者が居ない空き席のパチンコ機であるにもかかわらず、右打ちランプ39aが点灯状態となる。
このため、従来例のパチンコ機によれば、ホール内において、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態にあるパチンコ機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、ケース3(図469を参照)にて説明したように、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、変動停止後に移行する待機状態H2の開始時に右打ちランプ39aが消灯状態にあることから、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であっても、この状態を右打ちランプ39aから知ることができない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、ケース3の場合には、先に説明したように、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が図柄表示装置41に表示されることはない。このため、本実施形態のパチンコ機10では、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であることが、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出からハイエナによって見つけられるようなこともない。
さらに、通常時に、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることによって大当たり遊技を開始させることができるのは、本パチンコ機10が大当たり遊技に移行することが確定していることを知らずに、本パチンコ機10の遊技を開始した者だけに限ることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の健全性の向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行中において、右打ちランプ39aを点灯状態に制御することから、遊技者は、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとして、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させた後に、開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御)が行なわれるに際し、右打ちランプ39aが点灯状態となったことから、遊技球発射機構による発射態様を右打ちに切り替える必要があることを右打ちランプ39aの点灯状態から即座に知ることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に適切な操作を報知することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1において推奨される遊技球発射機構による発射態様は左打ちである。そして、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、待機状態H2への移行後においても、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとしたままで、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な、有効となった左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技球発射機構による発射態様をいちいち切り替えることなく、有効となった左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6において推奨される遊技球発射機構による発射態様は右打ちである。そして、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、待機状態H2への移行後においても、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとしたままで、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な、有効となった右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技球発射機構による発射態様をいちいち切り替えることなく、有効となった右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球することが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1において推奨される遊技球発射機構による発射態様は左打ちである。そして、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、右打ちランプ39aを消灯状態に制御していることから、右打ちランプ39aの消灯状態に従って遊技球発射機構による発射態様を左打ちとすることを継続したままで、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2において、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6において推奨される遊技球発射機構による発射態様は右打ちである。そして、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、右打ちランプ39aを点灯状態に制御していることから、右打ちランプ39aの点灯状態に従って発射手段による発射態様を右打ちとすることを継続したままで、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2において、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、左側大入賞口作動ゲート95は、左打ちである場合に遊技球が入球可能であり、右打ちである場合に遊技球が入球不能であるが、左打ちした場合に、左側大入賞口作動ゲート95は、必ず(すなわち100%の確率で)入球するものではないように構成されている。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり開始の条件成立待機状態において右打ちランプ39aが点灯状態となっていないことから、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機を探すことによって、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことはできない。しかしながら、本実施形態のパチンコ機10において、仮に左打ちした場合に左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が必ず入球する構成とした場合には、空席のパチンコ機を見つけ、当該パチンコ機に着席し、左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することが可能となる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、左打ちした場合に、左側大入賞口作動ゲート95は必ず入球するものではないように構成されていることから、空席のパチンコ機を見つけ、当該パチンコ機に着席し、左打ちで遊技球を1個、発射させただけでは、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することができず、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、この構成によれば、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を抑制することができる。
《10-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図470は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSy0101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSy0102に進む。
ステップSy0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSy0103に進む。
ステップSy0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSy0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図472)において、その値を更新する。
ステップSy0104では第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSy0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。その後、ステップSy0105に進む。
ステップSy0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSt0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。その後、ステップSy0106に進む。
ステップSy0106では、左側大入賞口作動ゲート95または右側大入賞口作動ゲート96への入球に伴うゲート用の入球処理を実行する。ステップSt0106のゲート用の入球処理の詳細については後述する。ステップSy0106を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図470:Sy0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図471は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSy0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入賞)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサ―の検知状態により判定する。ステップSy0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sy0201:YES)、ステップSy0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSy0203に進む。
ステップSy0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSy0204に進む。
ステップSy0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSy0209に進む。
ステップSy0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sy0201:NO)、ステップSy0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサーの検知状態により判定する。
ステップSy0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sy0205:YES)、ステップSy0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSy0207に進む。一方、ステップSy0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sy0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSy0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSy0208に進む。
ステップSy0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSy0209に進む。
ステップSy0209では、上述したステップSy0204又はステップSy0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSy0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sy0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSy0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sy0209:YES)、ステップSy0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSy0211に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSy0212に進む。なお、始動入賞時に規制状態である場合には、始動保留個数Nの加算は実行されるが、即時に変動が開始されることなく、変動の開始処理は待機(非実行)とされる。始動入賞時に規制状態となる場合としては、第1始動口33に遊技球が入球したときに特1変動中である場合と、第2始動口34に遊技球が入球したときに特2変動中である場合と、大当たり遊技の実行中である場合とが挙げられる。
ステップSy0212では、ステップSy0103(図470)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSy0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSy0103(図470)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSy0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSy0103(図470)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSy0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSy0212を実行した後、ステップSy0213に進む。
ステップSy0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。ステップSy0213を実行した後、ステップSy0214に進む。
ステップSy0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果(先判定情報)を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図473:ステップSy0402)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSy0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。なお、本実施形態のパチンコ機10は同時変動機であるが、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機でも規制状態は同様である。また、特2優先機の場合は、第1始動口33への遊技球の入球時の特2変動中、および、第2始動口34への遊技球の入球時の特1変動中が規制状態に加わる。特1優先機の場合も、第2始動口34への遊技球の入球時の特1変動中、および、第1始動口33への遊技球の入球時の特2変動中が規制状態に加わる。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図470:Sy0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図472は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSy0301では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSy0301において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sy0301:YES)、ステップSy0302に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSy0301において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sy0301:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSy0302において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sy0302:YES)、ステップSy0303に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSy0304に進む。
ステップSy0304では、ステップSt0103(図468)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSy0302において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sy0302:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<ゲート用の入球処理>
次に、ゲート用の入球処理について説明する。ゲート用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図470:Sy0106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図473は、ゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSy0401では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される待機状態中フラグがONであるか否かを判定する。待機状態中フラグは、後述するように、待機状態に移行後にONにされ、開閉実行モードに移行するタイミングでOFFにされる。ステップSy0401において、待機状態中フラグがONであると判定した場合には(Sy0401:YES)、ステップSy0402に進み、遊技球が左側大入賞口作動ゲート95に入球したか否かを判定する。ステップSy0402において、遊技球が左側大入賞口作動ゲート95に入球したと判定した場合には(Sy0402:YES)、ステップSy0403に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される左ゲート有効フラグがONであるか否かを判定する。左ゲート有効フラグは、左側大入賞口作動ゲート95について開閉実行モードへの移行を発生させる機能が有効であるか無効であるかを判定するためのフラグであり、後述するように、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確低サポ状態時に大当たりに当選した場合にONにされ、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確高サポ状態時、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態時、または、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確低サポ状態時に大当たりに当選した場合にOFFにされる。ステップSy0403において、左ゲート有効フラグがONであると判定した場合には(Sy0403:YES)、ステップSy0406に進む。
ステップSy0402において、遊技球が左側大入賞口作動ゲート95に入球していないと判定した場合には(Sy0402:NO)、ステップSy0404に進み、遊技球が右側大入賞口作動ゲート96に入球したか否かを判定する。ステップSy0404において、遊技球が右側大入賞口作動ゲート96に入球したと判定した場合には(Sy0404:YES)、ステップSy0405に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される右ゲート有効フラグがONであるか否かを判定する。右ゲート有効フラグは、右側大入賞口作動ゲート96について開閉実行モードへの移行を発生させる機能が有効であるか無効であるかを判定するためのフラグであり、後述するように、低確高サポ状態時、高確高サポ状態時、または高確低サポ状態時に大当たりに当選した場合にONにされ、低確低サポ状態時に大当たりに当選した場合にOFFにされる。ステップSy0405において、右ゲート有効フラグがONであると判定した場合には(Sy0405:YES)、ステップSy0406に進む。
ステップSy0406では、切替制御として、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される開閉実行モードフラグをONにする。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。その後、ステップSy0407に進む。
ステップSy0407では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶される待機状態中フラグをOFFにする。その後、本スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSy0401において、待機状態中フラグがONでないと判定した場合には(Sy0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。ステップSy0403において、左ゲート有効フラグがONでないと判定した場合には(Sy0403:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。ステップSy0404において、遊技球が右側大入賞口作動ゲート96に入球していないと判定した場合には(Sy0404:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。また、ステップSy0405において、右ゲート有効フラグがONでないと判定した場合には(Sy0405:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図473は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSy0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSy0502に進む。
ステップSy0502では、タイマー割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSy0502を実行した後、ステップSy0503に進む。
ステップSy0503では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSy0504に進む。
ステップSy0504では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSy0505に進む。ステップSy0505では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSy0505を実行した後、ステップSy0506に進む。
ステップSy0506では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSy0507に進む。
ステップSy0507では、右側第1始動口44に設けられた電動役物44aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物44aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSy0508に進む。
ステップSy0508では、今回の通常処理の開始(2巡目以降では、ステップSy0502のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。
ステップSy0508において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sy0508:NO)、ステップSy0509及びステップSy0510において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSy0509において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップSy0510において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。
一方、ステップSy0508において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sy0508:YES)、ステップSy0502に戻り、ステップSy0502からステップSy0507までの各処理を実行する。
なお、ステップSy0502からステップSy0507の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図474:Sy0505)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図475は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSy0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態を経て、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。ステップSy0601において、開閉実行モード中でないと判定された場合には(Sy0601:NO)、ステップSy0602に進む。ステップSy0602では、待機状態中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの待機状態中フラグがONであるか否かを判定する。ステップSy0601において開閉実行モード中か否かを判定し、ステップSy0602において待機状態中か否かを判定することによって、待機状態中、および、開閉実行モード中においてステップSy0604(またはステップSy0605)を実行しないようにする。この結果、開閉実行モードが実行されている期間、および待機状態の期間に遊技回を開始しないようにすることができる。以下、詳細を説明する。
ステップSy0601において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sy0601:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSy0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
ステップSy0602において、待機状態中フラグがONであると判定した場合には(Sy0602:YES)、待機状態中であると判定し、ステップSy0603以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、待機状態中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
ステップSy0603では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始されるとONになり、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSy0603において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Sy0603:NO)、ステップSy0604に進む。
ステップSy0604では、第1始動口用の変動開始処理を実行する。第1始動口用の変動開始処理は、第1始動口用遊技回を開始するための処理である。第1始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSy0604を実行した後、ステップSy0606に進む。
一方、ステップSy0603において、第1変動中フラグがONである判定した場合には(Sy0603:YES)、ステップSy0605に進む。
ステップSy0605では、第1変動停止処理を実行する。第1変動停止処理は、開始された第1始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第1変動停止処理の詳細は後述する。ステップSy0605を実行した後、ステップSy0606に進む。
ステップSy0606では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONになり、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSy0606において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Sy0606:NO)、ステップSy0607に進む。
ステップSy0607では、第2始動口用の変動開始処理を実行する。第2始動口用の変動開始処理は、第2始動口用遊技回を開始するための処理である。第2始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSy0607を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSy0606において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Sy0606:YES)、ステップSy0608に進む。
ステップSy0608では、第2変動停止処理を実行する。第2変動停止処理は、開始された第2始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第2変動停止処理の詳細は後述する。ステップSy0608を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<第1始動口用の変動開始処理>
次に、第1始動口用の変動開始処理について説明する。第1始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図475:Sy0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図476は、第1始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSy0701では、第1始動保留個数RaN=0であるか否かを判定する。ステップSy0701において、第1始動保留個数RaN=0ではないと判定した場合には(Sy0701:NO)、ステップSy0702に進む。一方、ステップSy0701において、第1始動保留個数RaN=0であると判定した場合には(Sy0701:YES)、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSy0702では、第1始動口用保留情報シフト処理を実行する。第1始動口用保留情報シフト処理では、第1保留エリアRaに記憶された保留情報をシフトさせる。第1始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSy0702を実行した後、ステップSy0703に進む。
ステップSy0703では、第1始動口用の判定処理を実行する。第1始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第1始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップSy0703を実行した後、ステップSy0704に進む。
ステップSy0704では、第1始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第1始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第1始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSy0704を実行した後、ステップSy0705に進む。
ステップSy0705では、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSy0704において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSy0705を実行した後、ステップSy0706に進む。
ステップSy0706では、第1種別コマンドを設定する。第1種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第1種別コマンドには、16R確変大当たり+小当たりラッシュの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSy0705及びステップSy0706において設定された第1変動用コマンド及び第1種別コマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第1種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSy0706を実行後、ステップSy0707に進む。
ステップSy0707では、第1図柄表示部37aにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSy0708に進み、第1変動中フラグをONにする。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSy0708を実行した後、ステップSy0709に進む。
ステップSy0709では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSy0709を実行した後、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
<第1始動口用保留情報シフト処理>
次に、第1始動口用保留情報シフト処理について説明する。第1始動口用保留情報シフト処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図476:Sy0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図477は、第1始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSy0801では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算する。その後、ステップSy0802に進む。
ステップSy0802では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動させる。その後、ステップSy0803に進む。
ステップSy0803では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSy0803を実行した後、第1始動口用本保留情報シフト処理を終了する。
<第1始動口用の判定処理>
次に、第1始動口用の判定処理について説明する。第1始動口用の判定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図476:Sy0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図478は、第1始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSy0901では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、次回の大当たりの当選に係る開閉実行モードの開始に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSy0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sy0901:YES)、ステップSy0902に進む。
ステップSy0902では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図461(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSy0904に進む。一方、ステップSy0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sy0901:NO)、ステップSy0903に進む。
ステップSy0903では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図461(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSy0904に進む。
ステップSy0904では、ステップSy0902又はステップSy0903における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSy0904において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Sy0904:YES)、ステップSy0905に進む。
ステップSy0905では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合にONされ、当該第1始動口33への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSy0905を実行した後、ステップSy0906に進む。
ステップSy0906では、第1始動口用の振分テーブル(図463(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSy0906を実行した後、ステップSy0907に進む。
ステップSy0907では、ステップSy0906における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSy0907において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Sy0907:YES)、ステップSy0908に進む。なお、ステップSy0907では、振分判定の結果が「確変大当たり+小当たりラッシュ」である場合は、確変大当たりでないと判定される。
ステップSy0908では、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy0908を実行した後、ステップSy0909に進む。
ステップSy0909では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy0909を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy0907において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Sy0907:NO)、ステップSy0910に進む。
ステップSy0910では、ステップSy0906における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たり+小当たりラッシュであるか否かを判定する。ステップSy0910において、振り分けた大当たり種別が確変大当たり+小当たりラッシュであると判定した場合には(Sy0910:YES)、ステップSy0911に進む。
ステップSy0911では、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たり+小当たりラッシュフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy0911を実行した後、ステップSy0912に進む。
ステップSy0912では、確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止図柄設定処理では、確変大当たり+小当たりラッシュとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy0912を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy0910において、振り分けた大当たり種別が確変大当たり+小当たりラッシュでないと判定した場合(Sy0910:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSy0913に進む。
ステップSy0913では、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy0913を実行した後、ステップSy0914に進む。
ステップSy0914では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy0906において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy0914を実行した後、第1入球部である第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy0904において、ステップSy0902又はステップSy0903における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Sy0904:NO)、ステップSy0915に進む。
ステップSy0915では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSy0915の処理は、上記ステップSy0904における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでない場合、すなわち外れの場合に実行される。すなわち、ステップSy0915においては、当否判定の結果が大当たりでない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSy0915を実行した後、ステップSy0916に進む。
ステップSy0916では、ステップSy0915におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSy0916において、リーチ発生であると判定した場合には(Sy0916:YES)、ステップSy0917に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSy0917を実行した後、ステップSy0918に進む。ステップSy0916において、リーチ発生でないと判定した場合には(Sy0916:NO)、そのままステップSy0918に進む。
ステップSy0918では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy0918を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
<第1始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第1始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第1始動口用の変動時間の設定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図476:Sy0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図479は、第1始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSy1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSy1002に進む。
ステップSy1002では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1002において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy1002:NO)、ステップSy1003に進む。
ステップSy1003では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1003において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sy1003:NO)、ステップSy1004に進む。
ステップSy1004では、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図466における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1004を実行した後、ステップSy1009に進む。
一方、ステップSy1003において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1003:YES)、ステップSy1005に進む。
ステップSy1005では、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図466における低確高サポ状態(状態H4)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1005を実行した後、ステップSy1009に進む。
一方、ステップSy1002において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy1002:YES)、ステップSy1006に進む。
ステップSy1006では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1006において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1006:YES)、ステップSy1007に進む。
ステップSy1007では、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図466における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1007を実行した後、ステップSy1009に進む。
一方、ステップSy1006において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy1006:NO)、ステップSy1008に進む。
ステップSy1008では、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図466における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1008を実行した後、ステップSy1009に進む。
ステップSy1009では、ステップSy1004、ステップSy1005、ステップSy1007、ステップSy1008の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第1始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図479:Sy1004)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図480は、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy1101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy1101:YES)、ステップSy1102に進む。
ステップSy1102では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(i)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy1102では、まず、(i)~(iii)の中から(i)を特定する。(i)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy01001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1102を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy1101において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy1101:NO)、ステップSy1103に進む。
ステップSy1103では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy1103において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy1103:YES)、ステップSy1104に進む。
ステップSy1104では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(ii)は、例えば、リーチ発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1104を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy1103において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy1103:NO)、ステップSy1105に進む。
ステップSy1105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。(iii)は、例えば、リーチ非発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1105を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図479:Sy1005)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図481は、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy1201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy1201:YES)、ステップSy1202に進む。
ステップSy1202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(vi)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy1202では、まず、(iv)~(vi)の中から(iv)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1202を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy1201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy1201:NO)、ステップSy1203に進む。
ステップSy1203では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy1203において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy1203:YES)、ステップSy1204に進む。
ステップSy1204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)~(vi)の中から(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1204を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy1203において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy1203:NO)、ステップSy1205に進む。
ステップSy1205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)~(vi)の中から(vi)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1205を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図479:Sy1007)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図482は、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy1301では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy1301:YES)、ステップSy1302に進む。
ステップSy1302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。この変動時間情報によって特定される時間の間、すなわち、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たりに当選することとなる変動中の状態では、メイン表示部45および図柄表示装置41による変動表示が行われる。この変動中は、内部的には、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行が確定している大当たり開始の条件成立待機状態であり、当該遊技回で開閉実行モードの実行が行われるか否かを各種期待度演出等を表示することで、遊技の興趣向上を図ることができる。高確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(vii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy1302では、まず、(vii)~(ix)の中から(vii)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1302を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy1301において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy1301:NO)、ステップSy1303に進む。
ステップSy1303では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy1303において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy1303:YES)、ステップSy1304に進む。
ステップSy1304では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1304を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy1303において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(Sy1303:NO)、ステップSy1305に進む。
ステップSy1305では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1305を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図479:Sy1008)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図483は、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy1401では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy1401:YES)、ステップSy1402に進む。
ステップSy1402では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(x)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(xii)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy1402では、まず、(x)~(xii)の中から(x)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1402を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy1401において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合(すなわち、外れと判定した場合)には(ステップSy1401:NO)、ステップSy1403に進む。
ステップSy1403では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy1403において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy1403:YES)、ステップSy1404に進む。
ステップSy1404では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(x)~(xii)の中から(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1404を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy1403において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(Sy1403:NO)、ステップSy1405に進む。
ステップSy1405では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(x)~(xii)の中から(xii)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1001(図479)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy1405を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1変動停止処理>
次に、第1変動停止処理について説明する。第1変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図475:Sy0605)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図484は、第1変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSy1501では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグがONであるか否かを判定する。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONにされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSy1501において、第2当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sy1501:NO)、ステップSy1502に進む。
ステップSy1502では、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図478)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy1502において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy1502:YES)、ステップSy1503に進む。一方、ステップSy1502において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy1502:NO)、ステップSy1512に進む。
ステップSy1503では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第1始動口用の判定処理(図478)のステップSy0909、ステップSy0912、ステップSy0914、またはステップSy0918において設定されている。第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たり当選することになる第1の図柄の変動表示中には、右打ちランプ39aは消灯状態に制御される。ステップSy1503を実行した後、ステップSy1504に進む。
ステップSy1504では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口33への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37aの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy1504を実行した後、ステップSy1505に進む。
ステップSy1505では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy1505において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Sy1505:NO)、ステップSy1506に進む。
ステップSy1506では、第1当たりフラグをOFFにする。その後、ステップSy1512に進む。
一方、ステップSy1505において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Sy1505:YES)、ステップSy1512に進む。
ステップSy1501において、第2当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy1501:YES)、ステップSy1507に進む。
ステップSy1507では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、後述する第2始動口用の変動時間の設定処理(図488)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy1507において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy1507:NO)、ステップSy1502に進む。一方、ステップSy1507において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy1507:YES)、ステップSy1508に進む。
ステップSy1508では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをOFFにする。ステップSy1508を実行した後、ステップSy1509に進む。
ステップSy1509では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSy1509では、第1始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第1始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりに当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSy1509を実行した後、ステップSy1510に進む。
ステップSy1510では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSy1511に進む。
ステップSy1511では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの待機状態移行フラグをONにする。すなわち、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態に移行するこのタイミングで、待機状態移行フラグをONにする。その後、ステップSy1512に進む。
ステップSy1512では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy1512において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1512:YES)、ステップSy1513に進み、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy1513において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sy1513:NO)、ステップSy1514に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が上限である時短上限回数(例えば50回)に達する前(=時短上限回数内)であるか否かを判定する。具体的には、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。遊技回数カウンタPNCは時短上限回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短上限回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSy1514において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSy1514:NO)、すなわち、時短上限回数内でないと判定した場合には、ステップSy1515に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSy1515を実行した後、ステップSy1516に進む。
ステップSy1516では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、サポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSy1516を実行した後、ステップSy1517に進む。
ステップSy1517では、右打ちランプ39aを消灯する。ステップS1517の実行後、本第1変動停止処理を終了する。
<第2始動口用の変動開始処理>
次に、第2始動口用の変動開始処理について説明する。第2始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図475:Sy0607)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図485は、第2始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSy1601では、第2始動保留個数RbN=0であるか否かを判定する。ステップSy1601において、第2始動保留個数RbN=0ではないと判定した場合には(Sy1601:NO)、ステップSy1602に進む。一方、ステップSy1601において、第2始動保留個数RbN=0であると判定した場合には(Sy1601:YES)、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSy1602では、第2始動口用保留情報シフト処理を実行する。第2始動口用保留情報シフト処理では、第2保留エリアRbに記憶された保留情報をシフトさせる。第2始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSy1602を実行した後、ステップSy1603に進む。
ステップSy1603では、第2始動口用の判定処理を実行する。第2始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第2始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップSy1603を実行した後、ステップSy1604に進む。
ステップSy1604では、第2始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第2始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第2始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSy1604を実行した後、ステップSy1605に進む。
ステップSy1605では、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSy1604において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSy1605を実行した後、ステップSy1606に進む。
ステップSy1606では、第2種別コマンドを設定する。第2種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第2種別コマンドには、16R確変大当たり+小当たりラッシュの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、小当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSy1605及びステップSy1606において設定された変動用コマンド及び第2種別コマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第2種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSy1606を実行後、ステップSy1607に進む。
ステップSy1607では、第2図柄表示部37bにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSy1608に進み、第2変動中フラグをONにする。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSy1608を実行した後、ステップSy1609に進む。
ステップSy1609では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSy1609を実行した後、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
<第2始動口用保留情報シフト処理>
次に、第2始動口用保留情報シフト処理について説明する。第2始動口用保留情報シフト処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図485:Sy1602)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図486は、第2始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSy1701では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSy1702に進む。
ステップSy1702では、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動させる。その後、ステップSy1703に進む。
ステップSy1703では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSy1703を実行した後、本第2始動口用保留情報シフト処理を終了する。
<第2始動口用の判定処理>
次に、第2始動口用の判定処理について説明する。第2始動口用の判定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図485:Sy1603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図487は、第2始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSy1801では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSy1801において、高確率モードであると判定した場合には(Sy1801:YES)、ステップSy1802に進む。
ステップSy1802では、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図462(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSy1804に進む。一方、ステップSy1801において高確率モードではないと判定した場合には(Sy1801:NO)、ステップSy1803に進む。
ステップSy1803では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図462(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSy1804に進む。
ステップSy1804では、ステップSy1802又はステップSy1803における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSy1804において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Sy1804:YES)、ステップSy1805に進む。
ステップSy1805では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをONにする。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSy1805を実行した後、ステップSy1806に進む。
ステップSy1806では、第2始動口用の振分テーブル(図463(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSy1806を実行した後、ステップSy1807に進む。
ステップSy1807では、ステップSy1806における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSy1807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Sy1807:YES)、ステップSy1808に進む。なお、ステップSy1807では、振分判定の結果が「確変大当たり+小当たりラッシュ」である場合は、確変大当たりでないと判定される。
ステップSy1808では、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy1808を実行した後、ステップSy1809に進む。
ステップSy1809では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1809を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy1807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Sy1807:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSy1810に進む。
ステップSy1810では、ステップSy1806における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たり+小当たりラッシュであるか否かを判定する。ステップSy1810において、振り分けた大当たり種別が確変大当たり+小当たりラッシュであると判定した場合には(Sy1810:YES)、ステップSy1811に進む。
ステップSy1811では、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たり+小当たりラッシュフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy1811を実行した後、ステップSy1812に進む。
ステップSy1812では、確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止図柄設定処理では、確変大当たり+小当たりラッシュとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている確変大当たり+小当たりラッシュ用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1812を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy1810において、振り分けた大当たり種別が確変大当たり+小当たりラッシュでないと判定した場合(Sy1810:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSy1813に進む。
ステップSy1813では、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSy1813を実行した後、ステップSy1814に進む。
ステップSy1814では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSy1806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1814を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy1804において、ステップSy1802又はステップSy1803における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Sy1804:NO)、ステップSy1815に進み、ステップSy1802又はステップSy1803における当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。ステップSy1815において、当否判定の結果が小当たりであると判定した場合には(Sy1815:YES)、ステップSy1816に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たりフラグをONにする。ステップSy1813を実行した後、ステップSy1817に進む。
ステップSy1817では、小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。小当たり用の停止図柄設定処理では、小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1817を実行した後、第2入球部である第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSy1815において、当否判定の結果が小当たりではないと判定した場合には(Sy1815:NO)、ステップSy1818に進む。
ステップSy1818では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSy1818の処理は、上記ステップSy1804における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでも小当たりでもない場合に実行される。すなわち、ステップSy1812においては、当否判定の結果が大当たりでも小当たりでもない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSy1818を実行した後、ステップSy1819に進む。
ステップSy1819では、ステップSy1818におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSy1819において、リーチ発生であると判定した場合には(Sy1819:YES)、ステップSy1820に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSy1820を実行した後、ステップSy1821に進む。ステップSy1819において、リーチ発生でないと判定した場合には(Sy1819:NO)、ステップSy1820を実行することなく、ステップSy1821に進む。
ステップSy1821では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSy1821を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
<第2始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第2始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第2始動口用の変動時間の設定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図485:Sy1604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図488は、第2始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSy1901では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSy1902に進む。
ステップSy1902では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1902において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy1902:NO)、ステップSy1903に進む。
ステップSy1903では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1903において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sy1903:NO)、ステップSy1904に進む。
ステップSy1904では、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図466における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1904を実行した後、ステップSy1909に進む。
一方、ステップSy1903において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1903:YES)、ステップSy1905に進む。
ステップSy1905では、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図466における低確高サポ状態(状態H4)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1905を実行した後、ステップSy1909に進む。
一方、ステップSy1902において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy1902:YES)、ステップSy1906に進む。
ステップSy1906では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy1906において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy1906:YES)、ステップSy1907に進む。
ステップSy1907では、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図466における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1907を実行した後、ステップSy1909に進む。
一方、ステップSy1906において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy1906:NO)、ステップSy1908に進む。
ステップSy1908では、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図466における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSy1908を実行した後、ステップSy1909に進む。
ステップSy1909では、ステップSy1904、ステップSy1905、ステップSy1907、ステップSy1908の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第2始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図488:Sy1904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図489は、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy2001では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間(ロング変動時間)を変動時間情報として取得する。ステップSy2001を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図488:Sy1805)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図490は、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy2101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy2101:YES)、ステップSy2102に進む。
ステップSy2102では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(I)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy2102では、まず、(I)~(III)の中から(I)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2102を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy2101において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy2101:NO)、ステップSy2103に進む。
ステップSy2103では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy2103において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy2103:YES)、ステップSy2104に進む。
ステップSy2104では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2104を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2103において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy2103:NO)、ステップSy2105に進む。
ステップSy2105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2105を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図488:Sy1907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図490は、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy2101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy2201:YES)、ステップSy2202に進む。
ステップSy2202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。この変動時間情報によって特定される時間の間、すなわち、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たりに当選することとなる変動中の状態では、メイン表示部45および図柄表示装置41による変動表示が行われる。この変動中は、内部的には、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行が確定している大当たり開始の条件成立待機状態であり、当該遊技回で開閉実行モードの実行が行われるか否かを各種期待度演出等を表示することで、遊技の興趣向上を図ることができる。高確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(IV)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(V)高確高サポ状態で、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、(VI)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(VII)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy2202では、まず、(IV)~(VII)の中から(IV)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2202を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy2201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy2201:NO)、ステップSy2203に進む。
ステップSy2203では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy2203:YES)、ステップSy2204に進む。
ステップSy2204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VII)の中から(V)高確高サポ状態で、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した小当たり用変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2202を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2203において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりではないと判定した場合には(ステップSy2203:NO)、ステップSy2205に進む。
ステップSy2205では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy2205において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy2205:YES)、ステップSy2206に進む。
ステップSy2206では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VII)の中から(VI)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2206を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2206において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy2206:NO)、ステップSy2207に進む。
ステップSy2207では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VII)の中から(VII)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2207を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図488:Sy1908)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図492は、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSy2101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ、確変大当たり+小当たりラッシュフラグ、又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sy2301:YES)、ステップSy2302に進む。
ステップSy2302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(VIII)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(IX)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、(X)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(XI)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSy2302では、まず、(VIII)~(XI)の中から(VIII)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2302を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSy2301において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSy2301:NO)、ステップSy2303に進む。
ステップSy2303では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy2303:YES)、ステップSy2304に進む。
ステップSy2304では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(VIII)~(XI)の中から(IX)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した小当たり用変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2302を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2303において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりではないと判定した場合には(ステップSy2303:NO)、ステップSy2305に進む。
ステップSy2305では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSy2305において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSy2305:YES)、ステップSy2306に進む。
ステップSy2306では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(VIII)~(XI)の中から(X)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2306を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSy2306において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSy2306:NO)、ステップSy2307に進む。
ステップSy2307では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(VIII)~(XI)の中から(XI)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSy1901(図488)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSy2307を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2変動停止処理>
次に、第2変動停止処理について説明する。第2変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図475:Sy0608)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図492は、第2変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSy2401では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグがONであるか否かを判定する。第1当たりフラグは、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONにされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSy2401において、第1当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sy2401:NO)、ステップSy2402に進む。
ステップSy2402では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たりフラグがONであるか否かを判定する。小当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「小当たり」である場合にONにされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSy2402において、小当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sy2402:NO)、ステップSy2403に進む。
ステップSy2403では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第2始動口用の変動時間の設定処理(図488)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy2403において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy2403:YES)、ステップSy2404に進む。一方、ステップSy2403において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy2403:NO)、ステップSy2419に進む。
ステップSy2404では、第2図柄表示部37bの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37bの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第2始動口用の判定処理(図487)のステップSy1809、ステップSy1812、ステップSy1814、またはステップSy1821において設定されている。ステップSy2404を実行した後、ステップSy2405に進む。
ステップSy2405では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy2405を実行した後、ステップSy2406に進む。
ステップSy2406では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口33への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37bの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy2406において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Sy2406:NO)、ステップSy2407に進む。
ステップSy2407では、第2当たりフラグをOFFにする。その後、本第2変動停止処理を終了する。
一方、ステップSy2406において、第1変動中フラグがONであると判定した場合には(Sy2406:YES)、ステップSy2419に進む。
ステップSy2401において、第1当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy2401:YES)、ステップSy2408に進む。
ステップSy2408では、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図479)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy2408において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy2408:NO)、ステップSy2403に進む。一方、ステップSy2408において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy2408:YES)、ステップSy2409に進む。
ステップSy2409では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをOFFにする。ステップSy2409を実行した後、ステップSy2410に進む。
ステップSy2410では、第2図柄表示部37bの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37bの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSy2410では、第2始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第2始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりに当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSy2410を実行した後、ステップSy2411に進む。
ステップSy2411では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSy2412に進む。
ステップSy2412では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの待機状態移行フラグをONにする。すなわち、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態に移行するこのタイミングで、待機状態移行フラグをONにする。その後、ステップSy2413に進む。
ステップSy2402において、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy2402:YES)、ステップSy2413に進む。
ステップSy2413では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第2始動口用の変動時間の設定処理(図488)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSy2403において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Sy2413:YES)、ステップSy2414に進む。一方、ステップSy2413において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Sy2413:NO)、ステップSy2419に進む。
ステップSy2414では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たりフラグをOFFにする。その後、ステップSy2415に進む。
ステップSy2415では、第2図柄表示部37bの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37bの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第2始動口用の判定処理(図487)のステップSy1809、ステップSy1812、ステップSy1814、またはステップSy1821において設定されている。ステップSy2415を実行した後、ステップSy2416に進む。
ステップSy2416では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSy2416を実行した後、ステップSy2417に進む。
ステップSy2417では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たり実行モードフラグをOFFにする。小当たり実行モードフラグは、当たり抽選の当否結果が小当たり当選であることを契機として実行された第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を停止する際にONにされるフラグである。ステップSy2417を実行した後、ステップSy2418に進む。
ステップSy418では、小当たりラッシュコマンドを設定する。小当たりラッシュコマンドは、小当たりラッシュの状態であることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。小当たりラッシュコマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSy2418を実行した後、ステップSy2419に進む。
ステップSy2419では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy2419において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy2419:YES)、ステップSy2420に進み、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy2420において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sy2420:NO)、ステップSy2421に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短上限回数(例えば50回)に達する前(=時短上限回数内)であるか否かを判定する。具体的には、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。遊技回数カウンタPNCは時短上限回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短上限回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSy2421において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSy2421:NO)、すなわち、時短上限回数内でないと判定した場合には、ステップSy2422に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSy2422を実行した後、ステップSy2423に進む。
ステップSy2423では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本第2変動停止処理を終了する。
ステップSy2419において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy2419:NO)、本第2変動停止処理を終了する。ステップSy2420において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy2420:YES)、本第2変動停止処理を終了する。また、ステップSy2421において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSy2421:YES)、本第2変動停止処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図474:Sy0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図493は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSy2501では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSy2501において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sy2501:NO)、ステップSy2502に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、開閉処理期間フラグは、遊技状態を開閉処理期間に移行させる場合にONにされ、開閉処理期間を終了させる場合にOFFにされる。
ステップSy2502において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sy2502:NO)、ステップSy2503に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSy2503において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sy2503:NO)、ステップSy2504に進み、小当たり実行モードフラグがONであるか否かを判定する。小当たり実行モードフラグは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉処理の開始時にONにされ、小当たり専用可変入賞装置97の開閉処理の終了時にOFFにされる。
ステップSy2504において、小当たり実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy2504:NO)、ステップSy2505に進み、待機状態移行フラグがONであるか否かを判定する。待機状態移行フラグは、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態に移行するタイミングでONにされ、待機状態に移行後にOFFにされる。
ステップSy2505において、待機状態移行フラグがONではないと判定した場合には(Sy2505:NO)、ステップSy2506に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、開閉実行モードが開始される契機となった遊技回が終了する場合にONにされ、開閉実行モードが終了する場合にOFFにされる。
ステップSy2506において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sy2506:YES)、ステップSy2507に進む。一方、ステップSy2506において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy2506:NO)、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2507では、高確率モードフラグをOFFにする。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中の抽選モードを低確率モードにするため、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSy2507を実行した後、ステップSy2508に進む。
ステップSy2508では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中のサポートモードを低頻度サポートモードにするため、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSy2508を実行した後、ステップSy2509に進む。
ステップSy2509では、大当たり開閉実行モードコマンドを設定する。大当たり開閉実行モードコマンドは、大当たり当選を契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。大当たり開閉実行モードコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図474:ステップSy0502)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy2509を実行した後、ステップSy2510に進む。
ステップSy2510では、開閉実行モード開始コマンドを設定する。開閉実行モード開始コマンドは、大当たり当選を契機として、または、小当たりを契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。すなわち、開閉実行モード開始コマンドは、大当たりまたは小当たりに関係無く開閉実行モードが開始された場合に設定される。開閉実行モード開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図474:ステップSy0502)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy2510を実行した後、ステップSy2511に進む。
ステップSy2511では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSy2511を実行した後、ステップSy2512に進む。ステップSy2512では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、特別遊技状態におけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。オープニング時間設定処理については後述する。ステップSy2512を実行した後、ステップSy2513に進む。
ステップSy2513では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間の情報、大当たり種別の情報、および、今回の開閉実行モードが実行される契機となった大当たりまたは小当たりに関する情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSy2513を実行した後、ステップSy2514に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。ステップSy2507からステップSy2514までの処理が開閉実行モードの開始処理である。
ステップSy2505において、待機状態移行フラグがONであると判定した場合には(Sy2505:YES)、ステップSy2515に進み、待機状態移行フラグON時処理を実行する。待機状態移行フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSy2515を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2503において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sy2503:YES)、ステップSy2516に進み、オープニング期間フラグON時処理を実行する。オープニング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSy2516を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2502において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sy2502:YES)、ステップSy2517に進み、開閉処理期間フラグON時処理を実行する。開閉処理期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSy2517を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2501において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sy2501:YES)、ステップSy2518に進み、エンディング期間フラグON時処理を実行する。エンディング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSy2518を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSy2504において、小当たり実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sy2504:YES)、ステップSy2519に進み、小当たり開閉処理を実行する。小当たり開閉処理の詳細は後述する。ステップSy2519を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
<オープニング時間設定処理>
次に、オープニング時間設定処理について説明する。オープニング時間設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図494:Sy2512)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図495は、オープニング時間設定処理を示すフローチャートである。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、ステップSy2601において、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSy2601を実行した後、本オープニング時間設定処理を終了する。
<待機状態移行フラグON時処理>
次に、待機状態移行フラグON時処理について説明する。待機状態移行フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図494:Sy2515)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図496は、待機状態移行フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSy2701では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの待機状態移行フラグをOFFにする。待機状態移行フラグは、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、待機状態に移行するタイミングでONにされ、待機状態に移行後にOFFにされる。その後、ステップSy2702に進む。
ステップSy2702では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy2702において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sy2702:NO)、ステップSy2703に進み、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy2703において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy2703:NO)、ステップSy2704に進む。
ステップSy2704では、左ゲート有効フラグをONにする。左ゲート有効フラグは、左側大入賞口作動ゲート95について開閉実行モードへの移行を発生させる機能が有効であるか無効であるかを判定するためのフラグである。その後、ステップSy2705に進み、右ゲート有効フラグをOFFにする。右ゲート有効フラグは、右側大入賞口作動ゲート96について開閉実行モードへの移行を発生させる機能が有効であるか無効であるかを判定するためのフラグである。すなわち、ステップSy2702およびステップSy2703によって、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確低サポ状態時とあると判定された場合には、ステップSy2704およびステップSy2705によって、左ゲート有効フラグをONにし、右ゲート有効フラグをOFFにする。ステップSy2705の実行後、ステップSy2706に進む。
ステップSy2706では、右打ちランプ39aを消灯する。その後、ステップSy2710に進み、待機状態中フラグをONにする。その後、本待機状態移行フラグON時処理を終了する。
ステップSy2702において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy2702:YES)、ステップSy2707に進む。
ステップSy2707では、左ゲート有効フラグをOFFにする。その後、ステップSy2708に進み、右ゲート有効フラグをONにする。すなわち、ステップSy2702およびステップSy2703によって、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態、または抽選モードが高確率モードである遊技状態(すなわち、低確高サポ状態、高確高サポ状態、または高確低サポ状態)である場合には、ステップSy2707およびステップSy2708によって、左ゲート有効フラグをOFFにし、右ゲート有効フラグをONにする。ステップSy2708の実行後、ステップSy2709に進む。
ステップSy2709では、右打ちランプ39aを点灯する。その後、ステップSy2710に進み、待機状態中フラグをONにする。その後、本待機状態移行フラグON時処理を終了する。
<オープニング期間フラグON時処理>
次に、オープニング期間フラグON時処理について説明する。オープニング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図494:Sy2516)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図497は、オープニング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSy2801では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング時間設定処理において設定した第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSy2801において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sy2801:YES)、ステップSy2802に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSy2803に進む。
ステップSy2803では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、大当たり種別をラウンド表示部39に表示させる。ステップSy2803を実行した後、ステップSy2804に進む。
ステップSy2804では、開閉処理期間フラグをONにする。ステップSy2804を実行した後、ステップSy2805に進む。
ステップSy2805では、右打ちランプ39aを点灯する。開閉実行モード時において、推奨される発射態様は右打ちであり、右打ちランプ39aは点灯される。その後、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
ステップSy2801において、オープニング期間が終了していないと判定した場合には(Sy2801:NO)、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
<開閉処理期間フラグON時処理>
次に、開閉処理期間フラグON時処理について説明する。開閉処理期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図494:Sy2517)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図498は、開閉処理期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSy2901では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSy2901を実行した後、ステップSy2902に進む。
ステップSy2902では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定し、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sy2902:YES)、ステップSy2903に進む。一方、ステップSy2902において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sy2902:NO)、そのまま本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
ステップSy2903では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSy2904に進む。
ステップSy2904では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSy2404を実行した後、ステップSy2905に進む。
ステップSy2905では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間として第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。ステップSy2905を実行した後、ステップSy2906に進む。
ステップSy2906では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、当該エンディング期間に対応した演出を開始させる。ステップSy2906を実行した後、ステップSy2907に進む。
ステップSy2907では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、開閉処理期間フラグON時処理のサブルーチン(図498:Sy2901)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図499は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSy3001では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。ステップSy3001において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sy3001:NO)、ステップSy3002に進む。
ステップSy3002では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSy3002において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sy3002:YES)、ステップSy3003に進む。
ステップSy3003では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSy3004に進む。
ステップSy3004では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図473:Sy0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3004を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSy3002において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sy3002:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSy3001において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sy3001:YES)、ステップSy3005に進む。
ステップSy3005では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉36bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉36bの継続開放時間が経過したか、または、大入賞口36aに予め設定された数の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップSy3005において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sy3005:YES)、ステップSy3006に進む。
ステップSy3006では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSy3007に進む。
ステップSy3007では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図473:Sy0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3007を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSy3005において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sy3005:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間フラグON時処理>
次に、エンディング期間フラグON時処理について説明する。エンディング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図494:Sy2518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図500は、エンディング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSy3101では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sy2805)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSy2805において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sy3101:YES)、ステップSy3102に進む。
ステップSy3102では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSy3103に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSy3103を実行した後、ステップSy3104に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSy3105に進み、開閉実行モード終了コマンドを設定する。開閉実行モード終了コマンドは、開閉実行モードが終了したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
一方、ステップSy3101において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sy3101:NO)、そのまま本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、エンディング期間フラグON時処理のサブルーチン(図500:Sy3103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図501は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSy3201では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグのいずれかがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定する。
ステップSy3201において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定した場合には(Sy3201:YES)、ステップSy3202に進み、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている確変大当たりフラグがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定する。
ステップSy3202において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定した場合には(Sy3202:YES)、ステップSy3203に進む。一方、ステップSy3202において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Sy3202:NO)、ステップSy3208に進む。
ステップSy3203では、対応する確変大当たりフラグをOFFにする。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変フラグのうち、ONになっているフラグをOFFにする処理を実行する。ステップSy3203を実行した後、ステップSy3204に進む。
ステップSy3204では、RAM64に記憶されている高確率モードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードに移行する。ステップSy3204を実行した後、ステップSy3205に進む。
ステップSy3205では、高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。ステップSy3205を実行した後、ステップSy3206に進む。
ステップSy3206では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSy3207に進む。
ステップSy3207では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSy3202において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Sy3202:NO)、ステップSy3208に進み、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている確変大当たり+小当たりラッシュフラグがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュであると判定する。
ステップSy3208において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュであると判定した場合には(Sy3208:YES)、ステップSy3209に進む。一方、ステップSy3208において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュではないと判定した場合には(Sy3208:NO)、ステップSy3214に進む。
ステップSy3209では、対応する確変大当たりフラグ+小当たりラッシュをOFFにする。ステップSy3209を実行した後、ステップSy3210に進む。
ステップSy3210では、RAM64に記憶されている高確率モードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードに移行する。ステップSy3210を実行した後、ステップSy3211に進む。
ステップSy3211では、高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。ステップSy3211を実行した後、ステップSy3212に進む。
ステップSy3212では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3212を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSy3208において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たり+小当たりラッシュではないと判定した場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常大当たりであるということであることから、ステップS3213では、対応する通常大当たりフラグをOFFにする。ステップSy3213を実行した後、ステップSy3214に進む。なお、右打ちランプ39aが消灯状態に制御されている状態であって、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たりに当選することになる変動中の状態(すなわち、開閉実行モードの実行が確定している条件成立待機状態としての特1図柄の変動中の状態)において、さらに第1始動口33に遊技球が入球することに基づいて、大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1を取得した場合に、開閉実行モードを発生させるための切替制御として、大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1の値を保留記憶する制御や、当該値をシフトする制御、当該値に対する当たり抽選の当否判定などの一連の処理を実行可能である。
ステップSy3214では、低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。低確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSy3214を実行した後、ステップSy3215に進む。
ステップSy3215では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSy3216に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSy3216を実行した後、ステップSy3217に進む。
ステップSy3217では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図474)におけるステップSy0502にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSy3201において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりではないと判定した場合には(Sy3201:NO)、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<小当たり開閉処理>
次に、小当たり開閉処理について説明する。小当たり開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図494:Sy2519)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図502は、小当たり開閉処理を示すフローチャートである。ステップSy3301では、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bは開放中であるか否かを判定する。ステップSy3301において、開閉扉97bは開放中ではないと判定した場合には(Sy3301:NO)、ステップSy3302に進む。
ステップSy3302では、開閉扉97bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉97bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSy3302において、開閉扉97bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sy3302:YES)、ステップSy3303に進む。
ステップSy3303では、開閉扉97bを開放する。その後、ステップSy3304に進む。
ステップSy3304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図473:Sy0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3304を実行した後、本小当たり開閉処理を終了する。
ステップSy3302において、開閉扉97bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sy3302:NO)、そのまま本小当たり開閉処理を終了する。
ステップSy3301において、開閉扉97bは開放中であると判定した場合には(Sy3301:YES)、ステップSy3305に進む。
ステップSy3305では、開閉扉97bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉97bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉97bの継続開放時間が経過したか、または、大入賞口36aに予め設定された数の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップSy3305において、開閉扉97bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sy3305:YES)、ステップSy3306に進む。
ステップSy3306では、開閉扉97bを閉鎖する。その後、ステップSy3307に進む。
ステップSy3307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、小当たり専用可変入賞装置97の開閉扉97bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図473:Sy0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSy3307を実行した後、ステップSy3307に進む。
ステップSy3307では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの小当たり実行モードフラグをOFFにする。小当たり実行モードフラグは、上述のように、当たり抽選の当否結果が小当たり当選であることを契機として実行された第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を停止する際にONにされるフラグである。ステップSy3307の実行後、本小当たり開閉処理を終了する。
ステップSy3305において、開閉扉97bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sy3305:NO)、そのまま本小当たり開閉処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図474:Sy0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図503は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSy3401では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、右側第1始動口44の電動役物44aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSy3401において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sy3401:NO)、ステップSy3402に進む。
ステップSy3402では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物44aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSy3402において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sy3402:NO)、ステップSy3403に進む。
ステップSy3403では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマーカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSy3403において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sy3403:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sy3403:YES)、ステップSy3404に進む。
ステップSy3404では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSy3404において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sy3404:YES)、ステップSy3405に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSy3404において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sy3404:NO)、ステップSy3406に進む。
ステップSy3406では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSy3406において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sy3406:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSy3406において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sy3406:YES)、ステップSy3407に進む。
ステップSy3407では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSy3408に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSy3407において開閉実行モードではなく(Sy3407:NO)、且つ、ステップSy3408において高頻度サポートモードである場合には(Sy3408:YES)、ステップSy3409に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電役長開放に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「2500」(すなわち5.0sec)をセットする。第2タイマーカウンタエリアT2は、タイマー割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSy3410に進む。
ステップSy3410では、ステップSy3409の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSy3410において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sy3410:YES)、ステップSy3411に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物44aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSy3410において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sy3410:NO)、ステップSy3411の処理を実行することなく、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSy3407において開閉実行モードであると判定した場合(Sy3407:YES)、又は、ステップSy3408において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sy3408:NO)、ステップSy3412に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~419であった場合に、電役短開放に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「300」(すなわち0.6sec)をセットする。その後、ステップSy3413に進む。
ステップSy3413では、ステップSy3412の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSy3413において、サポート当選でないと判定した場合には(Sy3413:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSy3413において、サポート当選であると判定した場合には(Sy3413:YES)、ステップSy3414に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSy3402において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sy3402:YES)、ステップSy3415に進み、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSy3415において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sy3415:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSy3415において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sy3415:YES)、ステップSy3416に進む。
ステップSy3416では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSy3417に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSy3401において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sy3401:YES)、ステップSy3418に進み、電動役物44aを開閉制御するための電役開閉処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図503:Sy3418)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図504は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSy3501では、電動役物44aが開放中であるか否かを判定する。電動役物44aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部44bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物44aが開放されていると判定した場合には(Sy3501:YES)、ステップSy3502に進む。
ステップSy3502では、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSy3502において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sy3502:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。すなわち、電動役物44aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉処理を終了する。
ステップSy3502において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sy3502:YES)、ステップSy3503に進み、電動役物44aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。すなわち、電動役物44aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマーカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物44aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマーカウンタエリアT2を電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSy3503を実行した後、ステップSy3504に進む。
ステップSy3504では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSy3505に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSy3505において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sy3505:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSy3505において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sy3505:YES)、ステップSy3506に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉処理を終了する。
ステップSy3501において、電動役物44aが開放中でないと判定した場合には(Sy3501:NO)、ステップSy3507に進み、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSy3507において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sy3507:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSy3507において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sy3507:YES)、ステップSy3508に進み、電動役物44aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSy3509に進む。
ステップSy3509では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sy3509:NO)、ステップSy3510に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSy3510において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sy3510:YES)、ステップSy3511に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSy3509において開閉実行モードであると判定した場合(Sy3509:YES)、又は、ステップSy3510において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sy3510:NO)、ステップSy3512に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
《13-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図505は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSy3601では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSy3601を実行した後、ステップSy3602に進む。
ステップSy3602では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSy3601で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSy3602を実行した後、ステップSy3603に進む。
ステップSy3603では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSy3603を実行した後、ステップSy3604に進む。
ステップSy3604では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSy3604を実行した後、ステップSy3605に進む。
ステップSy3605では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSy3605を実行した後、ステップSy3606に進む。
ステップSy3606では、報知演出用処理を実行する。報知演出用処理では、主側MPU62から受信した各種のコマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとすることを遊技者に報知するための右打ち報知演出や、遊技球発射機構による発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを遊技者に報知するための左打ち報知演出、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることを遊技者に指示するための左ゲート狙い報知演出を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。ステップSy3606を実行した後、ステップSy3607に進む。
ステップSy3607では、小当たりラッシュ演出用処理を実行する。小当たりラッシュ演出用処理では、主側MPU62から受信した小当たりラッシュコマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、小当たりラッシュに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、小当たりラッシュの状態に移行したことを認めることができる。この結果、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSy3607を実行した後、ステップSy3608に進む。
ステップSy3608では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSy3608を実行した後、ステップSy3609に進む。
ステップSy3609では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSy3609を実行した後、ステップSy3610に進む。
ステップSy3610では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSy3610を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図505:Sy3702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図506は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSy3701では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSy3701において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sy3701:YES)、ステップSy3702に進む。
ステップSy3702では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSy3702を実行した後、ステップSy3703に進む。
ステップSy3703では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSy3703の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSy3703を実行した後、ステップSy3704に進む。
ステップSy3704では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSy3703において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSy3704を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図506:Sy3703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図507は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSy3801では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSy3801において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sy3801:YES)、ステップSy3802に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSy3802を実行した後、ステップSy3804に進む。
ステップSy3801において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sy3801:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSy3803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSy3803を実行した後、ステップSy3804に進む。
ステップSy3802及びステップSy3803の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSy3804では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp3704を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図505:Sy3603)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図508は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSy3901では、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSy3901において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Sy3901:YES)、ステップSy3902に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをONする。
ステップSy3901において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sy3901:NO)、ステップSy3903に進み、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSy3903において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Sy3903:YES)、ステップSy3904に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをOFFする。
ステップSy3903において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sy3903:NO)、そのままステップSy3905に進む。また、ステップSy3902を実行した後、またはステップSy3904を実行した後、ステップSy3905に進む。
ステップSy3905では、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSy3905において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Sy3905:YES)、ステップSy3906に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをONする。
ステップSy3905において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sy3905:NO)、ステップSy3907に進み、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSy3907において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Sy3907:YES)、ステップSy3908に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをOFFする。
ステップSy3907において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sy3907:NO)、そのままステップSy3909に進む。また、ステップSy3906を実行した後、またはステップSy3908を実行した後、ステップSy3909に進む。
ステップSy3909では、表示態様切替処理を実行する。表示態様切替処理は、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄と第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄とを表示する領域を切り替える処理である。具体的には、メイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する場合と、メイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する場合とを切り替える処理を実行する。表示態様切替処理の詳細については後述する。ステップSy3909を実行した後、ステップSy3910に進む。
ステップSy3910では、特1用遊技回演出用処理を実行する。特1用遊技回演出用処理は、第1始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特1用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSy3910を実行した後、ステップSy3911に進む。
ステップSy3911では、特2用遊技回演出用処理を実行する。特2用遊技回演出用処理は、第2始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特2用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSy3911を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<表示態様切替処理>
次に、表示態様切替処理について説明する。表示態様切替処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図508:Sy3909)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図509は、表示態様切替処理を示すフローチャートである。ステップSy4001では、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy4001において、音光側高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sy4001:YES)、ステップSy4002に進み、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSy4002において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy4002:NO)、ステップSy4003に進む。
ステップSy4003では、特1メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特1メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示制御をすることによって、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を図柄表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を図柄表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態において、図柄表示装置41のメイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示するともに、図柄表示装置41のサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する。
ステップSy4001において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy4001:YES)、ステップSy4004に進む。また、ステップSy4002において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4002:YES)、ステップSy4004に進む。
ステップSy4004では、特2メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特2メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示制御をすることによって、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を図柄表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を図柄表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態、および、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態のそれぞれにおいて、図柄表示装置41のメイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示するともに、図柄表示装置41のサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する。
ステップSy4003を実行した後、または、ステップSy4004を実行した後、表示態様切替処理を終了する。
<特1用遊技回演出設定処理>
次に、特1用遊技回演出設定処理について説明する。特1用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図508:Sy3910)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図510は、特1用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4101では、主側MPU62から第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSy4101において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Sy4101:NO)、本特1用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSy4101において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sy4101:YES)、ステップSy4102に進む。
ステップSy4102では、今回受信した第1変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、特殊小当たりの有無、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSy4103に進む。
ステップSy4103では、大当たり時や、小当たり時、リーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第1演出パターン設定処理を実行する。第1演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSy4103を実行した後、ステップSy4104に進む。
ステップSy4104では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSy4104を実行した後、ステップSy4105に進む。
ステップSy4105では、今回の第1始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第1変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第1変動用コマンドの内容から今回の第1始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSy4104において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第1変動表示パターンを選択する。なお、第1変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図B08)に記憶されている第1変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSy4106に進む。
ステップSy4106では、今回の第1始動口用遊技回において設定された第1演出パターン、停止図柄、第1変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSy4107に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSy4107を実行した後、ステップSy4108に進む。
ステップSy4108では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている第1保留個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSy4108を実行した後、ステップSy4109進む。
ステップSy4109では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図506)のステップSy3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSy4108において特定された第1保留個数に対応させて、第1始動口保留用領域Ds1における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を第1保留個数に対応させて変更する。ステップSy4109を実行した後、特1用遊技回演出設定処理を終了する。
<第1演出パターン設定処理>
次に、第1演出パターン設定処理について説明する。第1演出パターン設定処理は、特1用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図510:Sy4103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図511は、第1演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4101では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4201において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy4201:NO)、ステップSy4202に進む。
ステップSy4202では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4202において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sy4202:NO)、ステップSy4203に進む。
ステップSy4203では、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図466における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4203を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4202において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4202:YES)、ステップSy4204に進む。
ステップSy4204では、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図466における低確高サポ状態(状態H4)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4204を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4201において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy4201:YES)、ステップSy4205に進む。
ステップSy4205では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4205において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4205:YES)、ステップSy4206に進む。
ステップSy4206では、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図466における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4206を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4205において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy4205:NO)、ステップSy4207に進む。
ステップSy4207では、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図466における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4207を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図511:Sy4203)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図512は、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4301では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy4302に進む。
ステップステップSy4302では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図510)のステップSy4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy4302において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy4302:YES)、ステップSy4303に進む。
ステップSy4303では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(ア)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(イ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ウ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy4303では、(ア)~(ウ)の中から(ア)を特定する。(ア)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4303を実行した後、ステップSy4304に進む。
ステップSy4304では、ステップSy4303で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1102(図480)によって取得した変動時間と、ステップSy4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4305では、ステップSy4304によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4305を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4302において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy4302:NO)、ステップSy4306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図510)のSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy4306:YES)、ステップSy4307に進む。
ステップSy4307では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(イ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(イ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4307を実行した後、先に説明したステップSy4304に進み、ステップSy4307で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1104(図480)によって取得した変動時間と、ステップSy4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。
ステップSy4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy4306:NO)、ステップSy4308に進む。
ステップSy4308では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ウ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ウ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4308を実行した後、先に説明したステップSy4304に進み、ステップSy4308で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1105(図480)によって取得した変動時間と、ステップSy4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図511:Sy4204)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図513は、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4401では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy4402に進む。
ステップステップSy4402では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図510)のステップSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy4402において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy4402:YES)、ステップSy4403に進む。
ステップSy4403では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(エ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(カ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy4403では、(エ)~(カ)の中から(エ)を特定する。(エ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4403を実行した後、ステップSy4404に進む。
ステップSy4404では、ステップSy4403で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1202(図481)によって取得した変動時間と、ステップSy4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4405では、ステップSy4404によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4405を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4402において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy4402:NO)、ステップSy4406に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図510)のSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy4406において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy4406:YES)、ステップSy4407に進む。
ステップSy4407では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(オ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4407を実行した後、先に説明したステップSy4404に進み、ステップSy4407で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1204(図481)によって取得した変動時間と、ステップSy4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSy4406において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy4406:NO)、ステップSy4408に進む。
ステップSy4408では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(カ)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(カ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4408を実行した後、先に説明したステップSy4404に進み、ステップSy4408で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1205(図481)によって取得した変動時間と、ステップSy4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図511:Sy4204)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図514は、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4501では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy4502に進む。
ステップステップSy4502では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図510)のステップSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy4502において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy4502:YES)、ステップSy4503に進む。
ステップSy4503では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(キ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ク)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ケ)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy4503では、(キ)~(ケ)の中から(キ)を特定する。(キ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4503を実行した後、ステップSy4504に進む。
ステップSy4504では、ステップSy4503で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1302(図482)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4505では、ステップSy4504によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4505を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4502において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy4502:NO)、ステップSy4506に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図510)のSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy4506:YES)、ステップSy4507に進む。
ステップSy4507では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ク)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ク)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4507を実行した後、先に説明したステップSy4504に進み、ステップSy4507で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1304(図482)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSy4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy4506:NO)、ステップSy4508に進む。
ステップSy4508では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ケ)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ケ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4508を実行した後、先に説明したステップSy4504に進み、ステップSy4508で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1305(図482)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図511:Sy4204)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図515は、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4501では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy4502に進む。
ステップステップSy4502では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図510)のステップSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy4502において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy4502:YES)、ステップSy4503に進む。
ステップSy4503では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(コ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(サ)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(シ)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy4503では、(コ)~(シ)の中から(コ)を特定する。(コ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4503を実行した後、ステップSy4504に進む。
ステップSy4504では、ステップSy4503で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1402(図483)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4505では、ステップSy4504によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4505を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4502において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy4502:NO)、ステップSy4506に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図510)のSy4102によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy4506:YES)、ステップSy4507に進む。
ステップSy4507では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(サ)高確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ク)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4507を実行した後、先に説明したステップSy4504に進み、ステップSy4507で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1404(図483)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSy4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy4506:NO)、ステップSy4508に進む。
ステップSy4508では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(シ)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(シ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy4508を実行した後、先に説明したステップSy4504に進み、ステップSy4508で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1405(図483)によって取得した変動時間と、ステップSy4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<特2用遊技回演出設定処理>
次に、特2用遊技回演出設定処理について説明する。特2用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図508:Sy3911)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図516は、特2用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4701では、主側MPU62から第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSy4701において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Sy4701:NO)、本特2用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSy4701において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sy4701:YES)、ステップSy4702に進む。
ステップSy4702では、今回受信した第2変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSy4703に進む。
ステップSy4703では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第2演出パターン設定処理を実行する。第2演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSy4703を実行した後、ステップSy4704に進む。
ステップSy4704では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSy4704を実行した後、ステップSy4705に進む。
ステップSy4705では、今回の第2始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第2変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第2変動用コマンドの内容から今回の第2始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSy4704において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第2変動表示パターンを選択する。なお、第2変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図B08)に記憶されている第2変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSy4706に進む。
ステップSy4706では、今回の第2始動口用遊技回において設定された第2演出パターン、停止図柄、第2変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSy4707に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSy4707を実行した後、ステップSy4708に進む。
ステップSy4708では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている第2保留個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSy4708を実行した後、ステップSy4709進む。
ステップSy4709では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図506)のステップSy3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSy4708において特定された第2保留個数に対応させて、第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を第2保留個数に対応させて変更する。ステップSy4709を実行した後、特2用遊技回演出設定処理を終了する。
<第2演出パターン設定処理>
次に、第2演出パターン設定処理について説明する。第2演出パターン設定処理は、特2用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図516:Sy4703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図517は、第2演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4801では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4801において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Sy4801:NO)、ステップSy4802に進む。
ステップSy4802では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4802において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sy4802:NO)、ステップSy4803に進む。
ステップSy4803では、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図466における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4803を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4802において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4802:YES)、ステップSy4804に進む。
ステップSy4804では、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図466における低確高サポ状態(状態H4)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4804を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4801において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Sy4801:YES)、ステップSy4805に進む。
ステップSy4805では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSy4805において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sy4805:YES)、ステップSy4806に進む。
ステップSy4806では、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図466における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4806を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy4805において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sy4805:NO)、ステップSy4807に進む。
ステップSy4807では、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図466における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSy4807を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図517:Sy4803)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図518は、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy4901では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSy4901を実行した後、ステップSy4902に進む。
ステップSy4902では、ステップSy4902で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy1901(図488)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy4903では、ステップSy4902によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy4903を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図517:Sy4804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図519は、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy5001では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy5002に進む。
ステップステップSy5002では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図516)のステップSy4702によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy5002において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy5002:YES)、ステップSy5003に進む。
ステップSy5003では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(ス)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(セ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ソ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy5003では、(ス)~(ソ)の中から(ス)を特定する。(ス)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5003を実行した後、ステップSy5004に進む。
ステップSy5004では、ステップSy5003で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2102(図490)によって取得した変動時間と、ステップSy5001によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy5005では、ステップSy5004によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy5005を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy5002において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5002:NO)、ステップSy5006に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図516)のSy4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy5006において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy5006:YES)、ステップSy5007に進む。
ステップSy5007では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(セ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(セ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5007を実行した後、先に説明したステップSy5004に進み、ステップSy5007で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2104(図490)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSy5006において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy5006:NO)、ステップSy5008に進む。
ステップSy5008では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ソ)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ソ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5008を実行した後、先に説明したステップSy5004に進み、ステップSy5008で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2105(図490)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図517:Sy4806)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図520は、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy5101では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy5102に進む。
ステップステップSy5102では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図516)のステップSy4702によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy5102において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy5102:YES)、ステップSy5103に進む。
ステップSy5103では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(タ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(チ)高確高サポで、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、(ツ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(テ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy5103では、(タ)~(テ)の中から(タ)を特定する。(タ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5103を実行した後、ステップSy5104に進む。
ステップSy5104では、ステップSy5103で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2202(図491)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy5105では、ステップSy5104によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy5105を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy5102において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5102:NO)、ステップSy5106に進む。
ステップSy5106では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy5106:YES)、ステップSy5107に進む。
ステップSy5107では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(チ)高確高サポで、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。(チ)は、例えば、小当たり用演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5107を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2204(図491)によって取得した変動時間と、今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
一方、ステップSy5106において、今回の遊技回における当否判定の結果が小当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5106:NO)、ステップSy5108に進む。
ステップSy5108では、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図516)のSy4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy5108において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy5108:YES)、ステップSy5109に進む。
ステップSy5109では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ツ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ツ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5107を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2206(図491)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。
ステップSy5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy5106:NO)、ステップSy5108に進む。
ステップSy5108では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(テ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(テ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5108を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5108で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2207(図491)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図517:Sy4807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図521は、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSy5101では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSy5102に進む。
ステップステップSy5102では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図516)のステップSy4702によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSy5102において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sy5102:YES)、ステップSy5103に進む。
ステップSy5103では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(ト)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ナ)高確低サポで、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、(ニ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ヌ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSy5103では、(ト)~(ヌ)の中から(ト)を特定する。(タ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5103を実行した後、ステップSy5104に進む。
ステップSy5104では、ステップSy5103で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2302(図492)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSy5105では、ステップSy5104によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSy5105を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSy5102において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5102:NO)、ステップSy5106に進む。
ステップSy5106では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sy5106:YES)、ステップSy5107に進む。
ステップSy5107では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ナ)高確低サポで、当たり抽選において小当たりに当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。(ナ)は、例えば、小当たり用演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5107を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2304(図492)によって取得した変動時間と、今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
一方、ステップSy5106において、今回の遊技回における当否判定の結果が小当たり当選ではないと判定した場合には(Sy5106:NO)、ステップSy5108に進む。
ステップSy5108では、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図516)のSy4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSy5108において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sy5108:YES)、ステップSy5109に進む。
ステップSy5109では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ニ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ニ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5107を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2306(図492)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。
ステップSy5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sy5106:NO)、ステップSy5108に進む。
ステップSy5108では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図B08)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ヌ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりにも小当たりにも当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ヌ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSy5108を実行した後、先に説明したステップSy5104に進み、ステップSy5108で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSy2307(図492)によって取得した変動時間と、ステップSy5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図522は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSy5301では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSy5302に進む。
ステップSy5302では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図523は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSy5401では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図524は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSy5501では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(E19)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sy5501)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSy5502では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sy5501)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSy5503に進む。
ステップSy5503では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sy5502)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSy5504に進む。
ステップSy5504では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sy5503)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSy5505に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《10-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、入球部に遊技球が入球した場合に、遊技状態がどのような規制状態にあるかによって、入球部への遊技球の検出に対する開始処理の実行/非実行を適切に制御し、当該制御に伴って、報知表示機の点灯/消灯を適切に制御するので、遊技者は、報知表示機の点灯/消灯の状態に応じて発射態様を切り替えることで、円滑に遊技を進めることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選する場合があり得る。この場合に、本実施形態のパチンコ機10によれば、次のように動作が進行する。
低確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たり当選せずに時短上限回数である50回の遊技回が終了したことによって、低確低サポ状態H1(通常時)に移行した場合に、低確高サポ状態H4において第2始動口34へ遊技球が入球したことに起因して記憶された特2保留が2~4個残ることがある。その残った2~4個の特2保留(以下、特2残保留とも呼ぶ)のうちの1個の特2残保留に係る当たり抽選の当否結果が大当たり当選した場合がケース3である。図469に示するように、特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選したことを遊技者に告知するために、第2図柄表示部37bにおいて、セグメント表示器の変動表示を開始した後に、当たり抽選の抽選結果、すなわち大当たり当選に対応した表示となるようにセグメント表示器の変動を停止する(一遊技回)。また、一遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、第2図柄表示部37bに表示される図柄に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、通常時における右打ちを防止する対策として、この変動開始から変動停止までの変動時間、すなわち、通常時における特2保留に係る変動時間は、例えば10分というように極めて長い時間(ロング)に設定されている。その後、この変動に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、当該変動停止後に待機状態H2に移行する。
低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2である場合、推奨される発射態様は左打ちであることから、当該待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯状態となる。なお、当該待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出が図柄表示装置41に表示されることはない。その後、待機状態H2は、その状態のままで継続される。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、小当たりラッシュの機能を搭載する構成とした。この構成では、先に説明したように、通常時においても第2始動口34に遊技球を入球させることが可能となる。そこで、この問題を解決するために、本実施形態のパチンコ機10では、通常時における特2保留の変動時間を例えば10分と極めて長い時間(ロング)に設定する構成とした。この構成を、特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示するタイプのパチンコ機(特2優先機)や、入賞順に変動表示するタイプのパチンコ機において、通常時における特2保留の変動時間をロングに設定した場合に、通常時に第2始動口へ遊技球を複数個、入球させて、当該パチンコ機を放置するといったことがなされる虞があった。これによれば、ホール内のパチンコ機の稼働率が極端に低下させられてしまう。このため、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、小当たりラッシュの機能を搭載する構成とした。
このため、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1(通常時)に戻ったときに、特2保留が2~4個残り、その残った特2残保留で当たり抽選の当否結果が大当たり当選している場合に、大当たり当選したことが告知されるのが数十分後ということが起こり得た。一方で、低確高サポ状態H4が終了して低確低サポ状態H1(通常時)に戻ったときには、遊技者は、有利な状態を脱したとして遊技を終了することが往々にしてあり得た。通常時における特2残保留で大当たり当選する可能性があることを遊技者が知っていたとしても、大当たりか外れか判らない状態では、遊技者は、上記数十分を待ちきれずに遊技を終了するのが常である。このため、図469に示した動作の途中では、パチンコ機10は、遊技者が居ない空席となることがある。この場合にも、変動表示は変動停止するまで継続され、その後に、待機状態H2に移行する。この待機状態H2では、上述したように、右打ちランプ39aが点灯することもない。その上、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が表示されることがない。このために、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機や、左ゲート狙い報知演出、左打ち報知演出、または右打ち報知演出が実行されているパチンコ機を見つけ出して、大当たり遊技の実行が確定している当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナが発生することを防止することができる。
ここで、従来例を具体的に挙げて、本実施形態のパチンコ機10についての効果を更に説明する。この従来例のパチンコ機は、本実施形態のパチンコ機10と比較して、次の(i)、(ii)の構成が相違し、他の構成については同一であるものとする。
(i)左側大入賞口作動ゲート95を備えず、右側大入賞口作動ゲート96を備える構成。
(ii)所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、大当たり当選した時の遊技状態がいずれの遊技状態であっても、当該遊技回の終了後に右側大入賞口作動ゲート96を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36を開閉実行モードに移行させる点。
すなわち、従来例のパチンコ機は、同時変動機であり、小当たりラッシュの機能を搭載している。この従来例のパチンコ機によれば、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選が実行された場合に、本実施形態のパチンコ機10と同様に、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための一遊技回に対応した変動時間が極めて長い時間(ロング)となる。このため、従来例のパチンコ機では、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時に、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選する場合にも、遊技者が遊技を終了して空き席となることがある。この場合にも、大当たり当選に対応した図柄を表示する変動停止後に、ラウンド遊技の実行が確定している待機状態に移行する。従来例のパチンコ機では、当該待機状態は、推奨される発射態様は右打ちであることから、当該待機状態の開始時に、右打ちランプ39aが点灯状態となる。この結果、この従来例のパチンコ機によれば、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選で、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態となった場合に、遊技者が居ない空き席であるにもかかわらず、右打ちランプ39aが点灯状態となる。
ここで、左側大入賞口作動ゲート95も右側大入賞口作動ゲート96も備えないパチンコ機を考えた場合に、所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、当該遊技回の終了後に、直ちに開閉実行モードに移行することになり、遊技者が居ない空き席となった状態で、開閉実行モードが開始されることが起こりえた。この従来例のパチンコ機によれば、右側大入賞口作動ゲート96を備えることで、遊技者が居ない空き席となった状態で、開閉実行モードが開始されることを防ぐことができるが、上述したように、遊技者が居ない空き席のパチンコ機であるにもかかわらず、右打ちランプ39aが点灯状態となる。
このため、従来例のパチンコ機によれば、ホール内において、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態にあるパチンコ機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、ケース3(図469を参照)にて説明したように、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、変動停止後に移行する待機状態H2の開始時に右打ちランプ39aが消灯状態にあることから、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であっても、この状態を右打ちランプ39aから知ることができない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、ケース3の場合には、先に説明したように、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、待機状態H2に移行する契機となった大当たり当選が第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選によるものであることから、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出が図柄表示装置41に表示されることはない。このため、本実施形態のパチンコ機10では、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であることが、左ゲート狙い報知演出や左打ち報知演出からハイエナによって見つけられるようなこともない。
さらに、通常時に、第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、有効となっている左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させることによって大当たり遊技を開始させることができるのは、本パチンコ機10が大当たり遊技に移行することが確定していることを知らずに、本パチンコ機10の遊技を開始した者だけに限ることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の健全性の向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードの実行中において、右打ちランプ39aを点灯状態に制御することから、遊技者は、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとして、左側大入賞口作動ゲート95に遊技球を入球させた後に、開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御)が行なわれるに際し、右打ちランプ39aが点灯状態となったことから、遊技球発射機構による発射態様を右打ちに切り替える必要があることを右打ちランプ39aの点灯状態から即座に知ることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に適切な操作を報知することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1において推奨される遊技球発射機構による発射態様は左打ちである。そして、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、待機状態H2への移行後においても、遊技球発射機構による発射態様を左打ちとしたままで、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な、有効となった左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技球発射機構による発射態様をいちいち切り替えることなく、有効となった左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6において推奨される遊技球発射機構による発射態様は右打ちである。そして、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、待機状態H2への移行後においても、遊技球発射機構による発射態様を右打ちとしたままで、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な、有効となった右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技球発射機構による発射態様をいちいち切り替えることなく、有効となった右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球することが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1において推奨される遊技球発射機構による発射態様は左打ちである。そして、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2では、右打ちランプ39aを消灯状態に制御していることから、右打ちランプ39aの消灯状態に従って遊技球発射機構による発射態様を左打ちとすることを継続したままで、低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2において、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、左側大入賞口作動ゲート95へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6において推奨される遊技球発射機構による発射態様は右打ちである。そして、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2では、右打ちランプ39aを点灯状態に制御していることから、右打ちランプ39aの点灯状態に従って発射手段による発射態様を右打ちとすることを継続したままで、低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2において、開閉実行モードの開始処理の実行が可能な右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることができる。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、右側大入賞口作動ゲート96へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、左側大入賞口作動ゲート95は、左打ちである場合に遊技球が入球可能であり、右打ちである場合に遊技球が入球不能であるが、左打ちした場合に、左側大入賞口作動ゲート95は、必ず(すなわち100%の確率で)入球するものではないように構成されている。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり開始の条件成立待機状態において右打ちランプ39aが点灯状態となっていないことから、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機を探すことによって、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことはできない。しかしながら、本実施形態のパチンコ機10において、仮に左打ちした場合に左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が必ず入球する構成とした場合には、空席のパチンコ機を見つけ、当該パチンコ機に着席し、左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することが可能となる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、左打ちした場合に、左側大入賞口作動ゲート95は必ず入球するものではないように構成されていることから、空席のパチンコ機を見つけ、当該パチンコ機に着席し、左打ちで遊技球を1個、発射させただけでは、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することができず、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、この構成によれば、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を抑制することができる。
《10-8》第10実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《10-8-1》変形例1:
図525は、本変形例としてのパチンコ機が備える遊技盤230の正面図である。遊技盤230は、第10実施形態のパチンコ機10が備える遊技盤30と比較して、右側大入賞口作動ゲート96を備えず、左側大入賞口作動ゲート95に相当する大入賞口作動ゲート295を備える点が相違する。すなわち、大入賞口作動ゲート295は、第10実施形態のパチンコ機10における左側大入賞口作動ゲート95と同一の構成であり、かつ同一の位置に備えられている。なお、第10実施形態のパチンコ機10と同一の構成については、図中において第10実施形態と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
さらに、本変形例のパチンコ機は、所定の遊技回における当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に、大当たり当選した時の遊技状態がいずれの遊技状態であっても、当該遊技回の終了後に大入賞口作動ゲート295を遊技球が通過するのを待って、当該通過が検出された場合に、可変入賞装置36を開閉実行モードに移行させる点が、第10実施形態のパチンコ機10と比較して相違する。本変形例のパチンコ機は、第10実施形態のパチンコ機10と比較して、他の構成については同一である。
本変形例のパチンコ機によれば、第10実施形態のパチンコ機10と同様に、低確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たり当選せずに時短上限回数である50回の遊技回が終了したことによって、低確低サポ状態H1(通常状態)に移行し、この低確低サポ状態H1(通常状態)において、特2残保留に係る当たり抽選が実行され得る。この特2残保留に係る当たり抽選が実行された場合に、第10実施形態のパチンコ機10と同様に、この当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための一遊技回に対応した変動時間が極めて長い時間(ロング)となる。このため、当該変動時間の遊技回の途中で、遊技者が遊技を終了して本変形例のパチンコ機の席から離れることが起こりうる。この場合には、遊技者が席を離れたとしても、変動表示は変動停止するまで継続されることになり、この変動に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、当該変動停止後に、大入賞口開閉処理の実行が確定している待機状態H2に移行する。当該待機状態H2時において推奨される発射態様は大入賞口作動ゲート295への遊技球の入球が可能な左打ちであることから、当該待機状態H2の開始時に、右打ちランプ39aが消灯状態となる。この結果、本変形例のパチンコ機によれば、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選で、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であっても、この状態を右打ちランプ39aから知ることができない。したがって、本変形例のパチンコ機10によれば、ハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
《10-8-2》変形例2:
図526は、本変形例としてのパチンコ機が備える遊技盤330の正面図である。遊技盤330は、第10実施形態のパチンコ機10が備える遊技盤30と比較して、左側大入賞口作動ゲート95に換えて左側ラウンド回数振分装置340を備え、右側大入賞口作動ゲート96に換えて右側ラウンド回数振分装置350を備える。左側ラウンド回数振分装置340は、第1始動口33への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、ラウンド回数を決定する装置であり、第10実施形態のパチンコ機10における第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95に対応した位置に設けられている。すなわち、第1入球部に遊技球が入球したときに、ラウンド回数を決定する構成とした。右側ラウンド回数振分装置350は、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、ラウンド回数を決定する装置であり、第10実施形態のパチンコ機10における第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96に対応した位置に設けられている。すなわち、第2入球部に遊技球が入球したときに、ラウンド回数を決定する構成とした。第10実施形態のパチンコ機10では、振分テーブルを用いた振分判定によって、通常大当たり、確変大当たり、および小当たりラッシュのうちのいずれであるかの区別と、ラウンド回数とを決定しているが、本変形例としてのパチンコ機では、振分テーブルを用いた振分判定によって、通常大当たり、確変大当たり、および小当たりラッシュのうちのいずれであるかの区別を決定し、左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350によってラウンド回数を決定する構成とした。
図527は、左側ラウンド回数振分装置340を示す説明図である。この図は、遊技盤330の正面から見た図である。左側ラウンド回数振分装置340と右側ラウンド回数振分装置350とは同一の構成であることから、左側ラウンド回数振分装置340を代表して説明する。左側ラウンド回数振分装置340は、入口側通路341と、入口側通路341の途中から分岐し左側下方に伸びる第1分岐通路342と、入口側通路341の途中から分岐し右側下方に伸びる第2分岐通路343と、左側ラウンド回数振分装置340の下端であって第1分岐通路342と第2分岐通路343とが合流した位置に設けられた出口部344と、入口側通路341の下端付近に設けられた遊技球振分装置345と、を備える。
遊技球振分装置345は、往復回転軸345aと、往復回転軸345aに固定された振分片部345bとを備える。往復回転軸345aが往復回転(揺動)することで、振分片部345bは、図中の破線で示した第1位置Q1と図中の実線で示した第2位置Q2との間で、往復動作可能となっている。具体的には、345aは遊技球振分駆動部(図示せず)に連結されており、遊技球振分駆動部によって345aが往復回転されることによって、振分片部340bは第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復運動する。
本変形例では、振分片部345bは、第1位置Q1にある状態を6.5秒間だけ保持し、次いで第2位置Q2にある状態を3.5秒間だけ保持する動作を繰り返し行うように、遊技球振分駆動部の駆動制御を実行する。この結果、振分片部345bは、10秒(=6.5秒+3.5秒)ごとに6.5秒だけ第1位置Q1に変位し、残りの3.5秒は第2位置Q2に変位する。この繰り返しの動作は、パチンコ機の電源がオンされた後に、常時、実行される。なお、振分片部345bの繰り返しの動作は、上記の例に限る必要はなく、大当たり当選した場合に実行されているものであれば、いずれのときに行なわれる構成としてもよい。
第1分岐通路342は、遊技盤330を正面視した場合に、左側ラウンド回数振分装置340における左側に位置する。第1分岐通路342の途中には、遊技球の通過を検知する検知センサ(以下、第1分岐通路側検知センサとも呼ぶ)346が設けられており、第1分岐通路側検知センサ346によって第1分岐通路342への遊技球の入球が検知される。第2分岐通路343は、遊技盤330を正面視した場合に、左側ラウンド回数振分装置340における右側に位置する。第2分岐通路343の途中には、遊技球の通過を検知する検知センサ(以下、第2分岐通路側検知センサとも呼ぶ)347が設けられており、第2分岐通路側検知センサ347によって第2分岐通路343への遊技球の入球が検知される。
左側ラウンド回数振分装置340に入球した遊技球は、入口側通路341から遊技球振分装置345に至り、遊技球振分装置345によって第1分岐通路342または第2分岐通路343に分岐される。その後、当該遊技球は、分岐された第1分岐通路342または第2分岐通路343を通って、出口部344に達し、出口部344から左側ラウンド回数振分装置340の外部に出る。なお、本変形例では、入口側通路341、第1分岐通路342、および第2分岐通路343は透明な樹脂材料によって形成されており、遊技者は、左側ラウンド回数振分装置340の内部における遊技球の流れを観察することが可能である。
本変形例のパチンコ機では、第1分岐通路側検知センサ346によって遊技球の通過が検知された場合に、ラウンド回数が16回(16ラウンド)となると決定し、第2分岐通路側検知センサ347によって遊技球の通過が検知された場合に、ラウンド回数が8回(8ラウンド)となると決定する。先に説明したように、振分片部345bは、10秒ごとに6.5秒だけ第1位置Q1に変位し、残りの3.5秒は第2位置Q2に変位することから、第1分岐通路342に遊技球が入球する確率は65/100となり、第2分岐通路343に遊技球が入球する確率は35/100となる。この結果、16ラウンドとなる確率は65/100であり、8ラウンドとなる確率は35/100である。この16ラウンドと8ラウンドとに振り分ける確率は、第10実施形態のパチンコ機10において振分テーブルによって16ラウンドと8ラウンドとに振り分ける確率と同一とした。すなわち、本変形例のパチンコ機では、第10実施形態のパチンコ機10と同様の確率で、16ラウンドと8ラウンドとに振り分ける構成とした。なお、この振分の確率は、上記の例に限る必要はなく、他の値の確率としてもよい。
本変形例のパチンコ機では、第1始動口33または第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、当該当たり当選にかかる遊技回の終了後に待機状態H2に移行し、当該待機状態H2時において、第1分岐通路側検知センサ346または第2分岐通路側検知センサ347によって遊技球の通過が検知された場合に、開閉実行モードH3に移行する。すなわち、左側ラウンド回数振分装置340は、第1分岐通路側検知センサ346または第2分岐通路側検知センサ347によって遊技球の通過が検知された場合に、開閉実行モードH3に移行する機能を有する。同様に、右側ラウンド回数振分装置350も、第1分岐通路側検知センサ346または第2分岐通路側検知センサ347によって遊技球の通過が検知された場合に、開閉実行モードH3に移行する機能を有する。
本変形例では、左側ラウンド回数振分装置340および右側ラウンド回数振分装置350のそれぞれがラウンド回数を決定する機能と開閉実行モードへの移行を発生させる機能とは、サポートモードの高低と抽選モードの高低との組合せによって、有効/無効が切り替えられる。具体的には、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確低サポ状態時に大当たりに当選した場合には、左側ラウンド回数振分装置340が有効となり、右側ラウンド回数振分装置350が無効となる。サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである低確高サポ状態時、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態時、または、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確低サポ状態時に大当たりに当選した場合には、右側ラウンド回数振分装置350が有効となり、左側ラウンド回数振分装置340が無効となる。低確低サポ状態時(通常時)である場合には、左側ラウンド回数振分装置340および右側ラウンド回数振分装置350は共に無効となる。すなわち、本変形例における、左側ラウンド回数振分装置340および右側ラウンド回数振分装置350のそれぞれが開閉実行モードへの移行を発生させる機能は、第10実施形態のパチンコ機10において、各大入賞口作動ゲート95,96が開閉実行モードへの移行を発生させる機能と同一の条件で切り替わる。
本変形例において、上述した構成以外の構成については上記第10実施形態のパチンコ機10と同一の構成である。
以上のように構成された本変形例のパチンコ機は、第10実施形態のパチンコ機10と同様の効果を奏する。すなわち、本変形例のパチンコ機は、低確低サポ状態時(通常時)に、第2始動口34への入球に起因する特2残保留に係る当たり抽選において大当たり当選した場合に、変動停止後に移行する待機状態H2の開始時に右打ちランプ39aが消灯状態にあることから、特2残保留に係る当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、ラウンド遊技が開始されることが確定された状態であっても、この状態を右打ちランプ39aから知ることができない。したがって、本変形例のパチンコ機によれば、ハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
また、本変形例のパチンコ機によれば、当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった場合に、有効となった左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350において、第1分岐通路側検知センサ346と第2分岐通路側検知センサ347とのうちのいずれで遊技球の通過が検知されるかによって、振り分けられるラウンド回数が切り替わる。すなわち、有効となった左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、有効となった左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350に備えられる第1分岐通路342または第2分岐通路343への遊技球の入球に基づいて、ラウンド回数が決定される。すなわち、第1入球部または第2入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立した場合に、当該第1入球部または第2入球部への遊技球の入球に基づいてラウンド回数が決定される。このため、遊技者は、有効となった左側ラウンド回数振分装置340または右側ラウンド回数振分装置350において、遊技球が第1分岐通路342と第2分岐通路343とのうちのいずれに流れるかをドキドキ感を感じながら見ることができ、この結果、遊技者の振り分けられるラウンド回数に対する期待感を向上させ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、先に説明した変形例1において、大入賞口作動ゲート295に換えて左側ラウンド回数振分装置340を備える構成としてもよい。すなわち、大入賞口作動ゲートを左側に1つだけ備えた変形例1の構成において、第10実施形態のパチンコ機10の各変形例で採用した構成については、左側大入賞口作動ゲート95、すなわち第1入球部に関わる部分については適宜、採用するようにして、変形例1の変形例としてもよい。
《10-8-3》変形例3:
上記第10実施形態及び上記各変形例では、遊技盤30の右側における第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の流下ルートは、釘42によって規定されているが、これに代えて、樹脂製の通路によって規定される構成としてもよい。具体的には、入口側通路と、当該入口側通路の途中から分岐し左側下方に伸びる第1分岐通路と、前記入口側通路の途中から分岐し右側下方に伸びる第2分岐通路とを設け、第1分岐通路の下流端に第2入球部を設けた構成とする。この構成によれば、右打ちした場合に、遊技球は入口側通路に入球し、その後、当該遊技球は、第1分岐通路に流れ第2入球部に入球する場合と、第2分岐通路に流れ第2入球部に入球しない場合とに振り分けられる。この結果、右打ちした場合に、50%の確率で、第2入球部に遊技球は入球することが可能となる。さらに、この構成の変形例として、入口側通路から第1分岐通路342と第2分岐通路343とに分岐する直前の位置に、板状の弁体を設け、その弁体の揺動位置を切り替えることによって、第2入球部への遊技球の入球を補助可能な構成としてもよい。すなわち、第2入球部への遊技球の入球を補助可能な入球補助部を備える構成としてもよい。この変形例によれば、第2入球部に遊技球が入球しやすくなるので、第2入球部に遊技球がなかなか入球しないといった遊技者のストレスを低減することができる。
《10-8-4》変形例4:
上記第10実施形態及び上記各変形例では、大当たり開始の条件成立待機状態において、有効となった第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95または第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、一定期間後(制御に要する時間の経過後)に開閉実行モードに移行する構成とした。これに対して変形例として、第1入球部または第2入球部を遊技球が通過したことを契機として所定情報を一時的にメモリに記憶(保留)し、当該所定情報に基づいて、開閉実行モードを開始させるための制御を行なうタイミング(すなわち、第1入球部または第2入球部に遊技球が入球してから開閉実行モードへ移行するまでの時間)を決定する構成としてもよい。開閉実行モードを開始させるための制御を行なうタイミングとしては、例えば、第1入球部または第2入球部に遊技球が入球してから10秒が経過したタイミングや、20秒が経過したタイミング等に決定することができる。この変形例によれば、遊技者に対して、第1入球部または第2入球部を遊技球が通過したにもかかわらず開閉実行モードに移行しないという落胆感を一旦付与した上で、所定時間経過後に突然、開閉実行モードに移行するといった大きな喜びを付与することができる。
なお、本変形例は、右側大入賞口作動ゲート96を備えず、左側大入賞口作動ゲート95に相当する大入賞口作動ゲート295が設けられた遊技盤230を備える変形例1のパチンコ機に対しても同様に適用することができ、上述した同様の効果を奏することができる。
《10-8-5》変形例5:
上記第10実施形態及び上記各変形例では、大当たり開始の条件成立待機状態において、有効となった第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95または第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、必ず開閉実行モードに移行する構成とした。これに対して変形例として、大当たり開始の条件成立待機状態において、有効となった第1入球部または第2入球部への遊技球の入球が検出されたにもかかわらず、開閉実行モードに移行しない場合がある構成としてもよい。具体的には、第1入球部または第2入球部への遊技球の入球が検出された場合に、所定の抽選を行ない、所定の抽選の結果によって、開閉実行モードに移行する場合と、開閉実行モードに移行しない場合とに振り分ける構成としてもよい。この変形例によれば、所定の抽選の結果が、開閉実行モードに移行する結果に早くなって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。
さらに、第1入球部への遊技球の入球が検出された場合に、所定の抽選を行ない、所定の抽選の結果によって、開閉実行モードに移行する場合と、開閉実行モードに移行しない場合とに振り分ける構成を採用した場合の他の利点について説明する。第10実施形態のパチンコ機10では、大当たり開始の条件成立待機状態において右打ちランプ39aが点灯状態となっていないことから、空席のパチンコ機の中から右打ちランプ39aが点灯状態になっているパチンコ機を探すことによって、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことはできない。しかしながら、第10実施形態のパチンコ機10では、有効となった第1入球部への遊技球の入球が検出された場合に開閉実行モードに必ず移行する構成であるため、空席のパチンコ機を探して、当該空席のパチンコ機に着席して左打ちで遊技球を1個、第1入球部に入球させるだけで、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを判別することが可能となる。このために、第10実施形態のパチンコ機10では、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本変形例のパチンコ機では、空席のパチンコ機を探して、当該空席のパチンコ機に着席して、左打ちで遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させただけでは、開閉実行モードに移行しない場合があり得ることから、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを即座には判別することができず、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本変形例のパチンコ機によれば、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。
さらに、本変形例において、第1入球部又は第2入球部に遊技球が入球した後に、開閉実行モードに移行する場合と開閉実行モードに移行しない場合とで異なる演出を実行可能な構成としてもよい。開閉実行モードに移行する場合の演出としては、例えば、キャラクターが対戦するバトルで勝利する演出としてもよく、開閉実行モードに移行しない場合の演出としては、例えば、キャラクターが対戦するバトルで敗北する演出としてもよい。この構成によれば、バトルでキャラクターが勝利して開閉実行モードに移行して欲しいといった期待感を遊技者に抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本変形例では、開閉実行モードに移行する場合と、開閉実行モードに移行しない場合との振り分けを抽選によって行なう構成としたが、この構成に換えて、遊技球が入球する毎に開閉実行モードに移行する場合と開閉実行モードに移行しない場合とを交互に切り替える構成としてもよい。この構成によっても、左一発ハイエナの発生を抑制することができる。
なお、本変形例は、右側大入賞口作動ゲート96を備えず、左側大入賞口作動ゲート95に相当する大入賞口作動ゲート295が設けられた遊技盤230を備える変形例1のパチンコ機に対しても同様に適用することができ、上述した同様の効果を奏することができる。
《10-8-6》変形例6:
上記第10実施形態及び上記各変形例では、大当たり開始の条件成立待機状態において、有効となった第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95または第2入球部としての右側大入賞口作動ゲート96に遊技球が入球することに基づいて大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に、必ず開閉実行モードに移行する構成とした。これに対して変形例として、第1入球部に遊技球が入球してから第1期間(例えば、30秒の長さ)の経過後に開閉実行モードに移行する第1の場合と、有効となった第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間(例えば、1分の長さ)の経過後に開閉実行モードに移行する第2の場合と、開閉実行モードに移行しない第3の場合とに振り分ける構成としてもよい。この第1の場合と第2の場合と第3の場合との振り分けは、抽選によって行なう構成としてもよい。すなわち、第1入球部への遊技球の入球が検出された場合に、所定の抽選を行ない、所定の抽選の結果によって、第1入球部に遊技球が入球してから開閉実行モードに移行するまでの期間が第1期間である第1の場合と、第1入球部に遊技球が入球してから開閉実行モードに移行するまでの期間が第1期間より長い第2期間である第2の場合と、そもそも開閉実行モードへの移行を行わない第3の場合とに振り分ける構成としてもよい。この変形例のパチンコ機によれば、空席のパチンコ機を探して、当該空席のパチンコ機に着席して、左打ちで遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させただけでは、開閉実行モードに移行しない場合があり得ることから、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機であるか否かを即座には判別することができず、大当たり開始の条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、この変形例のパチンコ機によれば、ホール内の空席のパチンコ機に対して順に遊技球を1個(又は数個)だけ発射させて1個の遊技球を第1入球部に入球させることによって、大当たり遊技の実行が確定している条件成立待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。
さらに、本変形例において、第1入球部に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と第3の場合とで異なる演出を実行可能な構成としてもよい。この構成によれば、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。
さらに、本変形例において、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な構成とし、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な構成とし、第1入球部に遊技球が入球しても開閉実行モードに移行しない第3の場合に、第1入球部への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な構成としてもよい。この構成によれば、第1入球部に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か第3の場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで開閉実行モードに移行するのか、又は開閉実行モードに移行しないのかといった緊張感を抱かせることができるとともに、開閉実行モードが発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。
なお、本変形例では、第1の場合と第2の場合と第3の場合との振り分けを抽選によって行なう構成としたが、この構成に替えて、遊技球が入球する毎に第1の場合と第2の場合と第3の場合とを順に切り替える構成としてもよい。この構成によっても、左一発ハイエナの発生を抑制することができる。
なお、本変形例は、右側大入賞口作動ゲート96を備えず、左側大入賞口作動ゲート95に相当する大入賞口作動ゲート295が設けられた遊技盤230を備える変形例1のパチンコ機に対しても同様に適用することができ、上述した同様の効果を奏することができる。
《10-8-7》変形例7:
上記第10実施形態及び上記各変形例では、各入球部としての各大入賞口作動ゲート95,96は、開閉実行モードへの移行を発生させる機能を有するが、この機能は、サポートモードの高低と抽選モードの高低との組合せによって、有効/無効が切り替えられる構成とした。そして、有効である大入賞口作動ゲート95(96)への遊技球の入球が検出されたときには、開閉実行モードの開始処理が実行され、無効である大入賞口作動ゲート95(96)への遊技球の入球が検出されたときには、開始処理としての開閉実行モードの開始処理は実行されることはない(非実行となる)構成とした。これに対して、変形例として、第1入球部または第2入球部への遊技球の検出に対する開始処理を非実行に制御する構成として、開始処理の実行を延期する構成(開始処理を一時的に非実行に制御する構成)としてもよい。さらに、開始処理が一時的に非実行に制御される場合に、第1入球部または第2入球部への遊技球の入球が検出された事を記憶したり、検出の回数を記憶する構成としてもよい。
《10-8-8》変形例8:
上記第10実施形態及び上記各変形例では、開閉実行モードの実行が確定している条件成立待機状態である待機状態H2は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された所定のフラグ(待機状態移行フラグ、待機状態中フラグ等)を用いた制御によって実現されている。しかしながら、条件成立待機状態は、開閉実行モードの実行が確定している状態が実現されるのであれば、他の種々の制御によって実現されてもよい。例えば、条件成立待機状態は、時間設定やタイマーを用いた制御処理によって、実現されてもよい。当該制御処理としては、例えば、所定のタイミングで待機時間の設定を行って、タイマーを用いて所定のタイミングから当該待機時間が経過したかを否かを判定し、当該待機時間が経過した場合に開閉実行モードが実行される構成としてもよい。
《10-8-9》変形例9:
上記第10実施形態及び上記各変形例では、第1入球部としての左側大入賞口作動ゲート95が有効になっている待機状態H2において、左側大入賞口作動ゲート95への遊技球の入球が検知された場合に、即座に開閉実行モードH3に移行する構成としたが、この構成に換えて、所定のタイムラグを経てから開閉実行モードH3に移行する構成としてもよい。すなわち、第1入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立した場合に、即座に開閉実行モードに移行する構成としてもよいし、所定のタイムラグを経てから開閉実行モードに移行する構成としてもよい。タイムラグとしては、開閉実行モードに移行するまでに時間がかかるものであってもよいし、開閉実行モードにおいて大入賞口開閉処理が実行されるまでに時間がかかるものであってもよい。さらには、所定の抽選を行ない、抽選結果によって、タイムラグの長さが変化するように構成してもよい。なお、第1入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立してから開閉実行モードへの間はタイムラグに限る必要もなく、別処理が介在する構成としてもよい。さらに、第1入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口を開放する契機が成立した場合に、当該大入賞口を開放する契機が成立したときに実行される処理ループの次の処理ループで、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードを開始させるための制御を行なう構成としてもよい。さらに、次の次の処理ループで、開閉実行モードを開始させるための制御を実行する構成としてもよいし、3回目以後の処理ループで、開閉実行モードを開始させるための制御を実行する構成としてもよい。
同様に、上記第10実施形態及び上記各変形例では、右側大入賞口作動ゲート96が有効になっている待機状態H2において、右側大入賞口作動ゲート96への遊技球の入球が検知された場合に、即座に開閉実行モードH3に移行する構成としてが、この構成に換えて、所定のタイムラグを経てから開閉実行モードH3に移行する構成としてもよい。すなわち、第2入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立した場合に、即座に開閉実行モードに移行する構成としてもよいし、所定のタイムラグを経てから開閉実行モードに移行する構成としてもよい。タイムラグとしては、開閉実行モードに移行するまでに時間がかかるものであってもよいし、開閉実行モードにおいて大入賞口開閉処理が実行されるまでに時間がかかるものであってもよい。さらには、所定の抽選を行ない、抽選結果によって、タイムラグの長さが変化するように構成してもよい。なお、第2入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口が開放する契機が成立してから開閉実行モードへの間はタイムラグに限る必要もなく、別処理が介在する構成としてもよい。さらに、第2入球部に遊技球が入球することに基づいて大入賞口を開放する契機が成立した場合に、当該大入賞口を開放する契機が成立したときに実行される処理ループの次の処理ループで、大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードを開始させるための制御を行なう構成としてもよい。さらに、次の次の処理ループで、開閉実行モードを開始させるための制御を実行する構成としてもよいし、3回目以後の処理ループで、開閉実行モードを開始させるための制御を実行する構成としてもよい。
《10-8-10》変形例10:
上記第10実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機10は、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを同時に実行することが可能な同時変動機であった。これに対して、変形例として、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを同時に実行することが不可能なパチンコ機としてもよい。具体的には、第1始動口33への遊技球の入球に起因する特1保留と第2始動口34への遊技球の入球に起因する特2保留とが共存する場合に、特2保留を特1保留よりも優先的に変動表示する特2優先機としてもよい。
《10-8-11》変形例11:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《10-8-12》変形例12:
上記実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、上記実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、上記実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、上記実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《Y》他の構成への適用:
上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《Z》上記各実施形態等から抽出される特徴群について:
上述した各実施形態から抽出される特徴群(発明群の特徴)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴pA群>
特徴pA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを順次、判定する判定手段と、
演出態様がそれぞれ異なる、第1演出モード(キャラクター系ステージ)と第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、特別情報が所定の条件を満たさないと判定することを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができないという課題があった。これに対して、特徴pA1によれば、演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行することによって、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができる。
また、特徴pA1によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pA1によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pA2]
特徴pA1に記載の遊技機であって、
前記特定条件が成立した場合に、前記遊技回において所定の演出(スペシャルリーチが発生した際の画面演出)を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA2によれば、特定条件が成立した場合に、遊技回において所定の演出が実行される。このために、遊技者に対して、特定条件が成立したことを所定の演出によって告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pA3]
特徴pA2に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記所定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA3によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、前記所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において所定の演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、前記所定の演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合であることから、遊技者は、特別情報が所定の条件を満たさないことの雪辱を果たす(特別情報が所定の条件を満たす)こともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pA4]
特徴pA3に記載の遊技機であって、
前記第1演出モードとして、演出の態様が異なる複数の個別演出モード(戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ等)を有し、
前記複数の個別演出モードのそれぞれに対して、演出態様が異なる前記所定の演出が定められている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA4によれば、特定条件が成立した場合の遊技回、または第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において実行される前記所定の演出を、第1演出モードとしての各個別演出モードに対応した演出とすることができる。このため、特徴pA4によれば、前記所定の演出の内容を、第1演出モードに含まれる個別演出モードを切り替えることによって制御することができ、遊技者に対して、多様な演出を提供できる。したがって、特徴pA3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA5]
特徴pA4に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成され、
前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA5によれば、特定条件が成立した場合の遊技回においてキャラクターが登場する所定の演出が実行され、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、再び、前記キャラクターが登場する前記所定の演出が実行される。このため、遊技者は、不利な結果となるキャラクターによって、所定の演出に対する感情移入がより高まることになる。したがって、特徴pA5によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA6]
特徴pA5に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記個別演出モードへ移行させる手段(図18における「例外2」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA6によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出を構成する前記動画において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pA6によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA7]
特徴pA6に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることであり(スペシャルリーチ)、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA7によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出を構成する動画において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行させる。一方、所定の条件を満たす可能性の程度が第2特別条件よりも高い第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。したがって、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報によって、演出モードの移行の態様を変えることができる。したがって、特徴pA7によれば、演出モードの移行の態様によって、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pB群>
特徴pB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
第1演出モード(キャラクター系ステージ)を少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応した所定の演出(戦闘演出+結果告知演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件(敗北演出を実行すること)を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記第1演出モード以外の演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードが前記第1演出モード以外の演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出の結果が、特定条件として例えばキャラクターにとって不利な結果が告知される演出であった場合に、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、当該第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pB1によれば、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている演出モードが、第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pB1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pB1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pB2]
特徴pB1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記第1演出モードは、前記キャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)の中の一つの演出モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴pB2によれば、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モードの中の演出モードから、当該演出モード以外の演出モードへの移行がなされる。例えば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pB3]
特徴pB2に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pB3によれば、前記所定の演出として、設定されている演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画が表示される。このため、遊技者にとっても、遊技結果が不利な結果となることの示唆告知を受けることができる。したがって、遊技者にとって期待感と失望感とが付与されることになって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pB4]
特徴pB3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB4によれば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pB5]
特徴pB3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB5によれば、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させることによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行を容易に行うことができる。
[特徴pB6]
特徴pB1から特徴pB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB6によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pB6によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
<特徴pC群>
特徴pC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが設定されている第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行する演出モード移行手段(図18における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、継続している第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pC1によれば、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pC1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pC2]
特徴pC1に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC2によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pC2によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pC3]
特徴pC2に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記所定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC3によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において所定の演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、所定の演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含む場合であることから、遊技者は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含むことの雪辱を果たすこともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pC4]
特徴pC3に記載の遊技機であって、
前記第1演出モードとして、演出の態様が異なる複数の個別演出モード(戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ等)を有し、
前記複数の個別演出モードのそれぞれに対して、演出態様が異なる前記所定の演出が定められている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pC4によれば、特定条件が成立した場合の遊技回、または第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において実行される前記所定の演出を、第1演出モードとしての各個別演出モードに対応した演出とすることができる。このため、特徴pC4によれば、前記所定の演出の内容を、第1演出モードに含まれる個別演出モードを切り替えることによって制御することができ、遊技者に対して、多様な演出を提供できる。したがって、特徴pA3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pC5]
特徴pC4に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記個別演出モードへ移行させる手段(図18における「例外2」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行させる。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pC5によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pC6]
特徴pC5に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることであり(スペシャルリーチ)、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pC6によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行される。一方、所定の条件を満たす可能性の程度が第2特別条件よりも高い第1特別条件が存在する場合に、第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。したがって、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報によって、演出モードの移行の態様を変えることができる。したがって、特徴pC5によれば、演出モードの移行の態様によって、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pD群>
特徴pD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行する演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pD1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pD1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pD1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pD2]
特徴pD1に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD2によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、第2演出モードから、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pD2によれば、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。この結果、特徴pD2によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pD3]
特徴pD1または特徴pD2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特別情報が所定の条件を満たすと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において、登場する前記キャラクターが有利な結果となり、前記特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において登場する前記キャラクターが不利な結果となる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD3によれば、前記特定条件が、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む条件と等価となる。このために、特徴pD3によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、不利な結果が告知されたキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることになる。このため、特徴pD3によれば、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によっても遊技者に付与することができる。
[特徴pD4]
特徴pD1から特徴pD3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定条件は、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となり、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることである(スペシャルリーチ・外れ)
ことを特徴とする遊技機。
特徴pD4によれば、所定の演出においてキャラクターが不利な結果となり、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である特定条件が成立した遊技回の終了以後に、第2演出モードから、前記所定の演出において不利な結果となったキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへの移行が行われることになる。ここで、所定の条件を満たす可能性の程度にかかわらず、所定の演出においてキャラクターが不利な結果となったときはいつも、上記演出モードの移行が行われる遊技機を考えた場合、上記演出モードの移行が高頻度で発生するから、遊技者にとって煩わしく感じてしまうという課題があった。これに対して、特徴pD4によれば、上記の特定条件が成立した場合に限り、上記の演出モードの移行が行われることから、演出モードが頻繁に切り替わる課題を解消することができる。したがって、特徴pD4によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pE群>
特徴pE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記判定手段による前記判定の結果を示唆するための演出を実行する手段であって、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する第1特別演出と、前記判定手段による前記判定の結果が前記所定の条件を満たさない場合にも不利な結果が告知されない第2特別演出とを少なくとも含む複数種類の演出のうちのいずれかを実行可能であり、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記第1特別演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行する演出モード移行手段と(図18における「原則」)、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第2特別演出が実行された場合に、当該第2演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、演出実行手段によって実行される演出が第1特別演出と第2特別演出のいずれであるかによって、設定されている演出モードが、第2演出モードへ移行されるか、第1演出モードのまま継続されるかに振り分けられる。従来の遊技機では、第1特別演出において登場するキャラクターと、演出モードに登場するキャラクターとは、例え同一のキャラクターが用いられていたとしても、両者は個別に制御されており、所定の演出において不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが、次の遊技回の演出モードの演出で何事もなかったように登場することがあり得た。このため、従来の遊技機では、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pE1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。一方、第2特別演出では不利な結果が告知されるようなことがないことから、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている第1演出モードが継続されたとしても、遊技者は上記のような違和感を感じることはない。このため、特徴pE1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。したがって、特徴pE1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pE2]
特徴pE1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記判定手段による前記判定の結果を示唆する際に、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に(スペシャルリーチ)、前記第1特別演出を実行し、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上である場合に(スーパーリーチ)、前記第2特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE2によれば、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に第1特別演出が実行され、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度未満であり、かつ第1の程度より低い第2の程度以上である場合に、第2特別演出が実行される。このために、遊技者にとって有利度合がより高い場合に、第1特別演出によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することできる。したがって、特徴pE2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pE3]
特徴pE2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE3によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されること認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pE3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pE4]
特徴pE3に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記第1特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE4によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において第1特別演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、第1特別演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、第1特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含む場合であることから、遊技者は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含むことの雪辱を果たすこともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pE5]
特徴pE4に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図18における「例外2」)
を備え、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第3の程度未満であり、かつ前記第3の程度より低い第4の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pE5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、第1特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行させる。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pE5によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、上記第4の程度は、特徴pE2における第2の程度と同一であってもよいし、同一でなくてもよい。
<特徴pF群>
特徴pF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記判定手段による前記判定の結果を示唆するための演出を実行する手段であって、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する第1特別演出と、前記判定手段による前記判定の結果が前記所定の条件を満たさない場合にも不利な結果が告知されない第2特別演出とを少なくとも含む複数種類の演出のうちのいずれかを実行可能であり、前記特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記第1特別演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において不利な結果となった前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる第1演出モード移行手段と(図19における「原則」)、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを、前記第2特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる第2演出モード移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、演出実行手段によって実行される演出が第1特別演出と第2特別演出のいずれであるかによって、設定されている演出モードが、第1特別演出において対決を行ったキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行するか、第2特別演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行するかに振り分けられる。従来の遊技機では、第1特別演出において登場するキャラクターと、演出モードに登場するキャラクターとは、例え同一のキャラクターが用いられていたとしても、両者は個別に制御されており、仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、所定の演出において不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが、次の遊技回の演出モードの演出で何事もなかったように登場することがあり得た。このため、従来の遊技機では、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。
これに対して、特徴pF1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第1特別演出において不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。一方、第2特別演出ではキャラクターが不利な結果となるようなことがないことから、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第2特別演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されたとしても、遊技者は上記のような違和感を感じることはない。このため、特徴pF1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。したがって、特徴pF1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pF2]
特徴pF1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記判定手段による前記判定の結果を示唆する際に、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることである場合に(スペシャルリーチ)、前記第1特別演出を実行し、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上である場合に(スーパーリーチ)、前記第2特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF2によれば、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に第1特別演出が実行され、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度未満であり、かつ第1の程度より低い第2の程度以上である場合に、第2特別演出が実行される。このために、遊技者にとって有利度合がより高い場合に、キャラクターの対決によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することできる。したがって、特徴pF2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pF3]
特徴pF2に記載の遊技機であって、
前記第1演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行させる。このため、本来、設定されている演出モードが、第2演出モードから、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることになることから、遊技者は、その移行を認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pF3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pF4]
特徴pF3に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第3の程度以上であること(スペシャルリーチ)であり、
前記第1移行制限手段は、
設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において不利な結果となる前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行することによって、前記演出モード移行手段による前記移行を制限する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF4によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報とも呼ぶ)の中に、所定の条件を満たす可能性の程度が第3の程度以上であるという特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、第1特別演出におい不利な結果となるキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。特徴pF4によれば、遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、特徴pF4によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して、確実に抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、上記第3の程度は、特徴pF2における第1の程度と同一であってもよいし、同一でなくてもよい。
<特徴pG群>
特徴pG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を、図柄の変動表示を開始し、変動表示している図柄を停止表示させるといった遊技動作によって報知する判定結果報知手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図43の遊技回演出設定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する前記遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示の背景となる演出についての演出モードを、複数種類の演出モードのうちから設定する手段であって、特定の前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報に基づいて、前記演出モードの設定を行う演出モード設定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG1によれば、演出モード設定手段によって、変動表示の背景となる演出についての演出モードが、複数種類の演出モードのうちから設定されるが、詳しくは、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報に基づいて、前記演出モードの設定が行われる。情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報とも呼ぶ)によれば、遊技者にとっての今後の有利度合を計ることができる。このために、特徴pG1によれば、今後の有利度合についての期待感や緊迫感を、変動表示の背景となる演出によって、遊技者に対して抱かせることができる。したがって、特徴pG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pG2]
特徴pG1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記遊技回において、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能であり、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG2によれば、変動表示の背景となる演出についての演出モードの設定を、キャラクターに対応するキャラクター系演出モードと、キャラクターに対応しない非キャラクター系演出モードとを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちから設定することができる。また、判定手段による判定の結果を、所定の演出によって、遊技者に報知することができる。このため、特徴pG2によれば、演出モードに従う演出や、キャラクターが対決する演出によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。したがって、特徴pG2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pG3]
特徴pG2に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記非キャラクター系演出モードへの移行を行わずに前記キャラクター系演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG3によれば、キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、特別情報が所定の条件を満たさないと判定することを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、キャラクター系演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができないという課題があった。これに対して、特徴pG3によれば、演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができる。
また、特徴pG3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による非キャラクター系演出モードへの移行を行わずに前記非キャラクター系演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行されるところが、そのキャラクター系演出モードを継続することになることから、遊技者は、そのキャラクター系演出モードが継続することを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pG3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。これらの結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pG4]
特徴pG3に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図18における「例外2」)、
を備え、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である(スペシャルリーチ)ことであり、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pG4によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行することによって、演出モード移行手段による非キャラクター系演出モードへの移行が制限される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行されるところが、同じキャラクター系演出モードの中の他の演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じキャラクター系演出モードの中の他の演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pG4によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pG5]
特徴pG2に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG5によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pG5によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pG5によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。
また、特徴pG5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して、確実に抱かせることができる。さらに、特徴pG5によれば、所定の演出において登場した前記キャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pG5によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pH群>
特徴pH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の個別演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段と、
前記遊技回において、前記複数のキャラクターのうちのいずれかのキャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、当該所定の演出が実行された前記遊技回の次の遊技回において、設定されている演出モードを、不利な結果が告知された前記キャラクター以外のキャラクターに対応する前記演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH1によれば、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、所定の演出が実行された遊技回の次の遊技回において、不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する演出モードが設定される。こうした構成を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたにもかかわらず、当該対決・結果告知演出が実行された遊技回の次の遊技回において、不利な結果が告知されたキャラクター以外のキャラクターに対応する演出モードが設定される場合があることから、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH1によれば、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、次の遊技回において、不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターに対応する演出モードが設定されることがないことによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pH2]
特徴pH1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記演出モード設定手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH2によれば、キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、キャラクター系演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、継続しているキャラクター系演出モードにおいて、所定の知演出で不利な結果となったキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH2によれば、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pH3]
特徴pH1または特徴pH2に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH3によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH3によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH3によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH3によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴pI群>
特徴pI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pI1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードに前記複数のキャラクターのうちのいずれかが対応する場合に、当該対応する前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図44のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図47のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI1によれば、演出モード設定手段によって設定された演出モードに複数のキャラクターのうちのいずれかが対応する場合に、当該対応するキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が、特別演出実行手段によって実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、設定された演出モードに対応するキャラクターと一致したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、特別演出と設定される演出モードとの間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pI1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、設定された演出モードに対応するキャラクターと一致したものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pI1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pI2]
特徴pI1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pI2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pI2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、移行されたキャラクター系演出モードの中の演出モードに対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pI2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pI3]
特徴pI2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pI3によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pI3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pJ群>
特徴pJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pJ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記複数のキャラクターの中から、前回の前記遊技回に係る前記判定手段の判定結果(当たり抽選における外れ)と、前記前回の遊技回において実行された前記特別演出が示す前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度(スペシャルリーチ発生)とに基づいて前記キャラクター(戦士キャラクター判定値VCによって特定されるキャラクター)を特定し(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図53の非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理)、特定した前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図44のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図47のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ1によれば、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回において実行された特別演出が示す特別情報が所定の条件を満たす可能性の程度とに基づいてキャラクターが特定され、特定されたキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回における特別情報が所定の条件を満たす可能性の程度とに対応したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、遊技回において実行される特別演出は、前回の遊技回の遊技結果との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pJ1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回の遊技結果に基づいて特定されるキャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pJ2]
特徴pJ1に記載の遊技機であって、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段
を備え、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pJ2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pJ2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、前回の遊技回の遊技結果とに対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pJ2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pJ3]
特徴pJ2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pJ3によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pJ3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pK群>
特徴pK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pK1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図25の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記複数のキャラクターの中から、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)に基づいて前記キャラクター(戦士キャラクター判定値VCによって特定されるキャラクター)を特定し(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図53の非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理)、特定した前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図44のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図47のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK1によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報と呼ぶ)に基づいてキャラクターが特定され、特定されたキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回における判定手段が所定の条件を満たす可能性の程度とに対応したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、遊技回において実行される特別演出は、保留情報との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pK1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、保留情報に基づいて特定されるキャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pK1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pK2]
特徴pK1に記載の遊技機であって、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段
を備え、
前記複数の演出モードの中に、演出態様がそれぞれ異なる、複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、キャラクターに対応しない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図19における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pK2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pK2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、保留情報に対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pK2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pK3]
特徴pK2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図19における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pK4によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pK3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pL群>
特徴pL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pL1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
第1演出モード(キャラクター系ステージ)を少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応した所定の演出(戦闘演出+結果告知演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件(敗北演出を実行すること)を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記第1演出モード以外の演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図18における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図18における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードが前記第1演出モード以外の演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出の結果が、特定条件として例えばキャラクターにとって不利な結果が告知される演出であった場合に、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、当該第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pL1によれば、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている演出モードが、第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pL1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴pL1によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pL1によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pL2]
特徴pL1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記第1演出モードは、前記キャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)の中の一つの演出モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴pL2によれば、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モードの中の演出モードから、当該演出モード以外の演出モードへの移行がなされる。例えば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pL3]
特徴pL2に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pL3によれば、前記所定の演出として、設定されている演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画が表示される。このため、遊技者にとっても、遊技結果が不利な結果となることの示唆告知を受けることができる。したがって、遊技者にとって期待感と失望感とが付与されることになって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pL4]
特徴pL3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL4によれば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pL5]
特徴pL3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL5によれば、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させることによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行を容易に行うことができる。
<特徴qA群>
特徴qA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qA1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qA1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qA1によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qA1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qA2]
特徴qA1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qA3]
特徴qA2に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qA4]
特徴qA1から特徴qA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qA5]
特徴qA1から特徴qA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qB群>
特徴qB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qB1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出データは、第1部分(楽曲A第2データ_主要部A21)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)と、を少なくとも備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記演出データの実行位置が前記第2部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t3)、前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qB1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、1回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、2回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、1回目の指示を受けて、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始し、2回目の指示を受けて、1回目の演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、2回目の演出データの実行の指示を受けたときから当該2回目の演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qB1によれば、演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qB1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qB2]
特徴qB1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qB3]
特徴qB1または特徴qB2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qB4]
特徴qB1または特徴qB2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qC群>
特徴qC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qC1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qC1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qC1によれば、第2演出データの実行の指示がなされるタイミングは、第1演出データが実行されている途中であることから、当該第1演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qC2]
特徴qC1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qC3]
特徴qC1または特徴qC2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データに切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qC4]
特徴qC1または特徴qC2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の実行手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qD群>
特徴qD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qD1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記演出データが実行されている途中で(図62における時刻t3)、前記演出手段に対して、前記演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qD1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、1回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、2回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、1回目の指示を受けて、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始し、2回目の指示を受けて、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、2回目の演出データの実行の指示を受けたときから当該2回目の演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qD1によれば、2回目の指示がなされるタイミングは、1回目の演出データが実行されている途中であることから、当該1回目の演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分の演出が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qD1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qD2]
特徴qD1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qD2によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データに切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qD3]
特徴qD1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qD3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の演出手段とは相違する演出手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の演出手段において続けて実行されることから、連続部分の演出が実行されている期間は、特定の演出手段と相違する演出手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qE群>
特徴qE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qE1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端以降から前記第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで(図62における時刻t2+Δt)、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qE1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が開始され、第1演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qE1によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備え、演出実行手段において、第1演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで第2演出データの実行を開始することから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行されることになる。ここで、比較例として、第1演出データが、第2部分を備えずに第1部分の終端が第1演出データの終端と一致する構成である場合を考えてみる。比較例によれば、上記遅延期間においては、第1演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、第1演出データの実行を終えてから第2演出データを実行開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qE1によれば、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qE1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qE2]
特徴qE1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qE3]
特徴qE2に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qE4]
特徴qE1から特徴qE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データの演出への切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qE5]
特徴qE1から特徴qE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qF群>
特徴qF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qF1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出データは、第1部分(楽曲A第2データ_主要部A21)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記演出データの実行位置が前記第1部分の終端以降から前記第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで(図62における時刻t3+Δt)、前記演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qF1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始され、演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて2回目の演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qF1によれば、演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備え、演出実行手段において、1回目の演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで2回目の演出データの実行が開始されることから、遅延期間において、1回目の演出データの第2部分が実行されることになる。ここで、比較例として、演出データが、第2部分を備えずに第1部分の終端が演出データの終端と一致する構成である場合を考えてみる。比較例によれば、上記遅延期間においては、演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、1回目の演出データの実行を終えてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qF1によれば、遅延期間において、1回目の演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qF1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qF2]
特徴qF1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qF3]
特徴qF1または特徴qF2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qF4]
特徴qF1または特徴qF2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、上記未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qG>
特徴qG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qG1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データを実行している途中で(図62における時刻t2+Δt)、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qG1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が開始され、第1演出データが実行されている途中で、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指令を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。このため、第1演出データの実行が終了した後に、第2演出データの実行の指令を演出制御手段から受けて第2演出データの実行を開始する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)を考えた場合、比較例の構成によれば、遅延期間において、第1演出データの実行が既に終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう課題があった。これに対して、特徴qG1によれば、演出実行手段において、第2演出データの実行が開始されるのは第1演出データが実行されている途中のタイミングであり、第2演出データの実行が開始されるまで、第1演出データの実行が継続して行われている。このため、特徴qG1によれば、上記遅延期間が発生したとしても、当該遅延期間において、第1演出データの実行が継続して行われていることから演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qG2]
特徴qG1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qG3]
特徴qG1または特徴qG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qG4]
特徴qG1または特徴qG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の演出手段とは相違する演出手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の演出手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、特定の演出手段と相違する演出手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qH群>
特徴qH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qH1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記演出データを実行している途中で(図62における時刻t3+Δt)、前記演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qH1によれば、演出実行手段によって、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始され、演出データが実行されている途中で、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて2回目の演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。このため、1回目の演出データの実行が終了した後に、2回目の演出データの実行の指示を演出制御手段から受信して2回目の演出データの実行を開始する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)を考えた場合、比較例の構成によれば、遅延期間において、1回目の演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう課題があった。これに対して、特徴qH1によれば、演出実行手段において、2回目の演出データの実行が開始されるのは1回目の演出データが実行されている途中のタイミングであり、2回目の演出データの実行が開始されるまで、1回目の演出データの実行が継続して行われている。このため、特徴qH1によれば、上記遅延期間が発生したとしても、当該遅延期間において、1回目の演出データの実行が継続して行われていることから演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qH2]
特徴qH1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qH2によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの実行が継続して行われ、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データに切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qH3]
特徴qH1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qH3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、上記未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qI群>
特徴qI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qI1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データ_主要部A12)と第2演出データ(楽曲A第2データ_主要部A21)とを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97+音声データ用ROM98)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記第1演出データに続いて前記第2演出データの実行を、前記演出実行手段に対して指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記演出制御手段から前記第1演出データの実行の指示を受けたことを契機として、前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データ(楽曲A第1データ_余韻部A13)を実行する特定演出データ実行手段と、
前記演出制御手段から前記第2演出データの実行の指示を受けたことを契機として、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qI1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、演出制御手段から第1演出データの実行の指示を受けたことを契機として、第1演出データの実行が開始され、演出実行手段に備えられる特定演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データの実行が開始される。そして、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、演出制御手段から第2演出データの実行の指示を受けたことを契機として、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qI1によれば、第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データが実行されることから、演出制御手段に備えられる第2指示手段が第1演出データの実行が終了したときに第2演出データの実行を指示する構成とした場合に、上記遅延期間において、特定演出データが実行されることになる。ここで、比較例として、演出実行手段が、第1演出データの実行が終了したときに特定演出データの実行を行わない構成を考えてみる。比較例によれば、第1演出データの実行が終了した後に、第2演出データの実行を行った場合に、上記遅延期間においては、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、第1演出データの実行を終えてから第2演出データを実行開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qI1によれば、遅延期間において、特定演出データ実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qI1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qI2]
特徴qI1に記載の遊技機であって、
前記特定演出データは、前記第1演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出を表す演出データ(楽曲A第1データ_余韻部A13)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI2によれば、第1演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感をいっそう解消することができる。
[特徴qI3]
特徴qI1または特徴qI2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI3によれば、特定の実行手段で第1演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが実行される。この結果、第1演出データから第2演出データの演出への切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qI4]
特徴qI1または特徴qI2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI4によれば、特定の実行手段で第1演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、特定演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、特定演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qJ群>
特徴qJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qJ1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データ_主要部A21)を用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97+音声データ用ROM98)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出を実行させる第1の指示を行う第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記第1の指示に従って実行される前記演出が終了する場合に、前記演出を実行させる第2の指示を行う第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記演出制御手段から前記第1の指示または前記第2の指示を受けた場合に、前記演出データを実行する演出データ実行手段と、
前記演出データの実行が終了した場合に、前記演出データに続いて特定演出データ(楽曲A第2データ_余韻部A22)を実行する特定演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qJ1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出を実行させる第1の指示が演出実行手段に対してなされ、次いで、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出を実行させる第2の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段は、第1の指示を受けた場合に、演出データの実行を開始し、当該演出データの実行が終了した場合に、演出データに続いて特定演出データの実行を開始する。そして、演出実行手段は、第2の指示を受けた場合に、演出データの実行を開始し、当該演出データの実行が終了した場合に、演出データに続いて特定演出データの実行を開始する。演出実行手段において、演出の実行の指示を受けたときから演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qJ1によれば、演出データを繰り返し実行する際に、演出データに続いて特定演出データが実行開始されることから、遅延期間において、特定演出データが実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qJ2]
特徴qJ1に記載の遊技機であって、
前記特定演出データは、前記演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出を表す演出データである
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ2によれば、演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感をいっそう解消することができる。
[特徴qJ3]
特徴qJ1または特徴qJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ3によれば、繰り返される演出データの実行が、同一の特定の実行手段によって行われる。この結果、演出データを容易に繰り返し実行することができる。
[特徴qJ4]
特徴qJ1または特徴qJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記演出データ実行手段は、
n回目(nは正の整数)の前記演出データの実行を前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行い、n+1回目の前記演出データの実行を前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ4によれば、特定の実行手段でn回目(nは正の整数)の演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段でn+1回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、特定演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段においてn+1回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、n回目の演出データからn+1回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、特定演出データの演出とn+1回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qK群>
特徴qK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qK1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
特定部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と前記特定部分に関連する関連部分(楽曲A第1データ_イントロ部A11)とを備える第1演出データ(楽曲A第1データA1)と、前記特定部分(楽曲A第2データ_主要部A21)を備える第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データの実行が終了する場合に、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第2演出データの実行が終了する場合に、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第3指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qK1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データの実行が終了する場合に、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対しなされる。さらに、演出実行手段において前記第2演出データの実行が終了する場合に、演出制御手段に備えられる第3指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対しなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データを実行し、第2演出データの実行の指示を繰り返し受けることによって、第2演出データを繰り返し実行する。これにより、1回の第1演出データの実行と、複数回の第2演出データとの実行とがなされる。この結果、第1演出データと第2演出データとの双方に備えられる特定部分を3回以上、繰り返し実行することができる。例えば、第1演出データの関連部分を楽曲のイントロ部分とし、第1演出データの特定部分を楽曲のメロディー部分とした場合に、特徴qK1によれば、イントロ部分を再生し、続いて、メロディー部分を3回以上、繰り返し再生することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qK2]
特徴qK1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データは、さらに、当該第1演出データの最も終端側に位置し、前記特定部分と前記関連部分とのいずれでもない付加部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)を備え、
前記第2演出データは、さらに、当該第2演出データの前記特定部分に対して時間軸方向に連続し、前記特定部分ではない付加部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1演出データの備える前記付加部分の始端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して前記第2演出データの実行を指示する手段を備え、
前記第3指示手段は、
前記演出実行手段における前記第2演出データの実行位置が当該第2演出データの備える前記付加部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t3)、前記演出実行手段に対して前記第2演出データの実行を指示する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qK2によれば、演出実行手段において、1回目に第2演出データの実行の指示を受けてから1回目の第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qK2によれば、第1演出データは、最も終端側に付加部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの付加部分が実行され、演出が途切れることがない。また、n(nは複数)回目に第2演出データの実行の指示を受けてからn回目の第2演出データの実行が開始されるまでの間にも、遅延期間が発生することがある。特徴qK2によれば、第2演出データは、特定部分に対して時間軸方向に連続する付加部分を備えることから、遅延期間において、第2演出データの付加部分が実行され、演出が途切れることがない。これらの結果、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qK2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qK3]
特徴qK2に記載の遊技機であって、
前記特定部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第1演出データの備える前記付加部分は、前記特定の演出の主要部に付随する演出が記録された部分であり、
前記第2演出データの備える前記付加部分は、前記特定の演出の主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qK3によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。また、特徴qK3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
<特徴qL群>
特徴qL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qL1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出制御手段からの制御信号に基づいて演出を実行する手段であって、前記第1演出データと前記第2演出データとを前記演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出実行手段を備え、
前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングから、当該演出実行手段において前記第2演出データの実行が開始されるまでの期間(遅延期間Δt)が所定時間を上回る場合に、前記第1演出データと前記第2演出データとの双方が実行されない特定状態(無音状態)となり、前記期間が前記所定時間以下となる場合に、前記特定状態を構成することなく前記第2演出データを実行し得る、
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL1によれば、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングから、演出実行手段において前記第2演出データの実行が開始されるまでの期間が、所定時間を上回る場合に、第1演出データと第2演出データとの双方が実行されない特定状態となり得る。一方、前記期間が前記所定時間以下となる場合に、前記特定状態を構成することなく第2演出データが実行され得る。このため、上記期間が所定時間、例えば、第2部分に対応した時間的な長さを上回るような長時間となる場合に特定状態となり、上記期間が所定時間以下となる場合には、上記特定状態とならない。これによって、第2演出データの実行を開始させるタイミングを調整することによって特定状態の出現を制御することができる。例えば、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)が高い場合に、第2演出データの実行を開始させるタイミングを遅くして、前記期間が前記所定時間を上回る構成とし、大当たりに当選する期待度が高くない場合に、第2演出データの実行を開始させるタイミングを早くして、前記期間が前記所定時間以下となる構成とすることで、遊技者に、特定状態が発生した場合に、大当たりに当選したのではないかという期待感を抱かせることができる。したがって、特徴qL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qL2]
特徴qL1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qL2によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qL2によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qL2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qL3]
特徴qL2に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL3によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qL4]
特徴qL3に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL4によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qL5]
特徴qL2から特徴qL4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qL6]
特徴qL2から特徴qL4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL6によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qM群>
特徴qM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態と第2実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qM1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための第1実行手段(音声チャンネル1)と第2実行手段(音声チャンネル2)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1実行手段を用いて前記第1演出データを実行する旨を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で(図62における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2実行手段を用いて前記第2演出データを実行する旨を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qM1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始することになるが、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qM1によれば、第2演出データの実行の指示がなされるタイミングは、第1演出データが実行されている途中であることから、当該第1演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qM1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴qM1によれば、前述した遅延期間において、第1実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記第1実行手段とは相違する第2実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が第1実行手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、第2実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
[特徴qM2]
特徴qM1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qM2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
<特徴rA群>
特徴rA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態及びその変形例1~変形例11から抽出される。
[特徴rA1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理(RTC演出実行許可フラグをOFFにする処理)を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理(RTC演出実行許可フラグをONにする処理)を実行する処理実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
[特徴rA2]
特徴rA1に記載の遊技機であって、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
[特徴rA3]
特徴rA1または特徴rA2に記載の遊技機であって、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
[特徴rA4]
特徴rA1から特徴rA3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に前記可動手段に所定動作を実行させる処理を行なう手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に可動手段に所定動作を実行させる処理を行なう手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定動作を実行したか否かを目視で確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを容易に確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA5]
特徴rA4に記載の遊技機であって、
前記可動手段に前記所定動作を実行させる処理は、前記可動手段を所定方向に所定量移動させるための処理を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、前記可動手段に前記所定動作を実行させる処理は、前記可動手段を所定方向に所定量移動させるための処理を含むので、遊技ホールの管理者等は、所定動作を実行中の可動手段を目視で確認することができなくても、所定動作を終えた状態の可動手段が所定量移動した状態となっているか否かを目視で確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかをさらに容易に確認することができる。
[特徴rA6]
特徴rA1から特徴rA5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
報知処理を実行可能な報知手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の報知処理を前記報知手段に実行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の報知処理を報知手段に実行させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA7]
特徴rA1から特徴rA6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
外部装置(ホールコンピュータ)に情報を出力可能な情報出力手段(外部出力端子)を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の情報を前記情報出力手段に出力させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の情報を情報出力手段に出力させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA8]
特徴rA1から特徴rA7のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に前記変位手段(電源スイッチ85a)を前記第1位置(OFF位置)に変位させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に変位手段を第1位置に変位させる手段を備えるので、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には変位手段が第1位置に変位し、当該遊技機への電力の供給が断たれることになる。
したがって、変位手段が第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。本特徴によれば、前回の電断時における変位手段(電源スイッチ85a)の状態が異常なON状態であった場合には、次の起動時に、変位手段(電源スイッチ85a)が強制的に第1位置(OFF状態)に変位されて、当該遊技機への電力の供給が強制的に断たれることになる。したがって、異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA9]
特徴rA1から特徴rA8のいずれか一つに記載の遊技機であって、
画像を表示可能な画像表示手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に所定画像(起動デモ画像)を前記画像表示手段に表示させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に所定画像を画像表示手段に表示させる手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、画像表示手段に所定画像が表示されるか否かを確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA10]
特徴rA1から特徴rA9のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球を発射可能な発射手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記発射手段による前記遊技球の発射を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に前記発射手段による遊技球の発射を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA11]
特徴rA1から特徴rA10のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33等)と、
前記入球手段への遊技球の入球を検知可能な検知手段(入球検知センサー)と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記検知手段による前記遊技球の検知を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に検知手段による遊技球の検知を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA12]
特徴rA1から特徴rA11のいずれか一つに記載の遊技機であって、
特別情報を取得可能な特別情報取得手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記特別情報取得手段による前記特別情報の取得を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA13]
特徴rA1から特徴rA12のいずれか一つに記載の遊技機であって、
識別情報(特別図柄)の変動表示を実行可能な変動表示手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記変動表示手段による前記識別情報の変動表示の実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA14]
特徴rA1から特徴rA13のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者に特典を付与するか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記特典付与判定手段による前記特典付与判定の実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA15]
特徴rA1から特徴rA14のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記特典付与手段による前記特典付与モードの実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
<特徴rB群>
特徴rB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴rB1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給の開始後に所定期間が経過することに基づいて前記所定演出実行手段に前記所定演出(RTC演出)を実行させる手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、電源の供給の開始後に所定期間が経過することに基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給の開始後に所定期間が経過することに基づいて前記所定演出実行手段に前記所定演出(RTC演出)を実行させる手段を備えるので、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定され、電源の供給の開始後に所定期間が経過した場合に所定演出を実行するので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
一方、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
<特徴rC群>
特徴rC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴rC1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
また、複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rD群>
特徴rD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例1から抽出される。
[特徴rD1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
を備える遊技機であって、
第1条件での電源遮断の場合(電源スイッチ85aがOFF状態で電源が遮断された場合)は前記可動手段を所定位置(原点位置)に位置するようにし、
第2条件での電源遮断の場合(電源スイッチ85aがON状態で電源が遮断された場合)は前記可動手段を前記所定位置とは異なる特定位置(最大位置)に位置するように構成した
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、第1条件での電源遮断の場合は前記可動手段を所定位置に位置するようにし、第2条件での電源遮断の場合は前記可動手段を前記所定位置とは異なる特定位置に位置するように構成したので、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを容易に確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rD2]
特徴rD1に記載の遊技機であって、
前記所定位置は、前記所定範囲のうちの一端である原点位置であり、
前記特定位置は、前記所定範囲のうちの他端であって前記原点位置から最も移動した位置(最大位置)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定位置は、所定範囲のうちの一端である原点位置であり、特定位置は、所定範囲のうちの他端であって原点位置から最も移動した位置であるので、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるのか特定位置であるのかを一目で容易に確認することが可能となる。
<特徴rE群>
特徴rE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例2から抽出される。
[特徴rE1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
報知処理を実行可能な報知手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の報知処理を前記報知手段に実行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の報知処理を報知手段に実行させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rF群>
特徴rF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例3から抽出される。
[特徴rF1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
外部装置(ホールコンピュータ)に情報を出力可能な情報出力手段(外部出力端子)と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の情報を前記情報出力手段に出力させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の情報を情報出力手段に出力させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rG群>
特徴rG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例4から抽出される。
[特徴rG1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に前記変位手段(電源スイッチ85a)を前記第1位置(OFF位置)に変位させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に変位手段を第1位置に変位させる手段を備えるので、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には変位手段が第1位置に変位し、当該遊技機への電力の供給が断たれることになる。
したがって、変位手段が第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。本特徴によれば、前回の電断時における変位手段(電源スイッチ85a)の状態が異常なON状態であった場合には、次の起動時に、変位手段(電源スイッチ85a)が強制的に第1位置(OFF状態)に変位されて、当該遊技機への電力の供給が強制的に断たれることになる。したがって、異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
<特徴rH群>
特徴rH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例5から抽出される。
[特徴rH1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
画像を表示可能な画像表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に所定画像(起動デモ画像)を前記画像表示手段に表示させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に所定画像を画像表示手段に表示させる手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、画像表示手段に所定画像が表示されるか否かを確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rI群>
特徴rI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例6から抽出される。
[特徴rI1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技球を発射可能な発射手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記発射手段による前記遊技球の発射を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて発射手段による遊技球の発射を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rJ群>
特徴rJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例7から抽出される。
[特徴rJ1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33等)と、
前記入球手段への遊技球の入球を検知可能な検知手段(入球検知センサー)と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記検知手段による前記遊技球の検知を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて検知手段による遊技球の検知を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rK群>
特徴rK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例8から抽出される。
[特徴rK1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記特別情報取得手段による前記特別情報の取得を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rL群>
特徴rL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例9から抽出される。
[特徴rL1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
識別情報(特別図柄)の変動表示を実行可能な変動表示手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記変動表示手段による前記識別情報の変動表示の実行を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rM群>
特徴rM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例10から抽出される。
[特徴rM1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技者に特典を付与するか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記特典付与判定手段による前記特典付与判定の実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rN群>
特徴rN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例11から抽出される。
[特徴rN1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記特典付与手段による前記特典付与モードの実行を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rO群>
特徴rO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例12から抽出される。
[特徴rO1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置が、可動手段の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。
[特徴rO2]
特徴rO1に記載の遊技機であって、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段を備え、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
[特徴rO3]
特徴rO1または特徴rO2に記載の遊技機であって、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいては、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rP群>
特徴rP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例12から抽出される。
[特徴rP1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置が、可動手段の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。
また、本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
<特徴rQ群>
特徴rQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例12から抽出される。
[特徴rQ1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置が、可動手段の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。
また、複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rR群>
特徴rR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rR1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
[特徴rR2]
特徴rR1に記載の遊技機であって、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理(図124のステップSx4304b2の異常報知処理)を実行する報知手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理を実行する報知手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rR3]
特徴rR1または特徴rR2に記載の遊技機であって、
前記報知手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理(図124のステップSx4303b2の異常報知処理)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、報知手段は、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理を実行する手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rR4]
特徴rR1から特徴rR3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段を備え、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
[特徴rR5]
特徴rR1から特徴rR4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rS群>
特徴rS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rS1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理(図124のステップSx4304b2の異常報知処理)を実行する報知手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理を実行する報知手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rT群>
特徴rT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rT1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理(図124のステップSx4303b2の異常報知処理)を実行する報知手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
そして、本特徴によれば、報知手段は、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理を実行する手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rU群>
特徴rU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rU1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
また、本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
<特徴rV群>
特徴rV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rV1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
また、複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴sA群>
特徴sA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sA1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図179の遊技球振分制御処理)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。
これらの結果、特徴sA1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者に対して、第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、判定モード切替手段によって判定モードが第2判定モードから不利な第1判定モードへ切り替えられないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sA1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
従来のパチンコ機として、ループタイプのパチンコ機と、STタイプのパチンコ機とがある。ループタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態が、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続する機種である。STタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態における遊技回数が制限されている機種である。ループタイプのパチンコ機では、当たり抽選において大当たり当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりとならないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。一方、STタイプのパチンコ機では、制限回数までの間に大当たりに当選しないのではといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。これらに対して、特徴sA1によれば、上述したように、緊迫感と共に、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感を付与することができる。また、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。こうした安堵感と期待感は、特徴sA1に特有の効果であり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sA2]
特徴sA1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sA3]
特徴sA2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sA3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sA4]
特徴sA1から特徴sA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sA4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sA5]
特徴sA1から特徴sA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sA5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sA6]
特徴sA1から特徴sA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sA6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sA6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sB群>
特徴sB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sB1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図179の遊技球振分制御処理)と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sB1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sB2]
特徴sB1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sB3]
特徴sB2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sB3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sB4]
特徴sB1から特徴sB3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に加えて、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sB4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sB5]
特徴sB1から特徴sB4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sB5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sB6]
特徴sB1から特徴sB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sB6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sB6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sC群>
特徴sC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sC1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に入球した遊技球は、その後、遊技球振分装置によって第2通路から第3通路に振り分けられ、第3入球手段へ入球する可能性がある。第3入球手段に遊技球が入球した場合には、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて、遊技者にとっては不利な状態となる。すなわち、制御モードが第2制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となり得る。一方、制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のような第3入球手段に相当する構成がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることはない。このために、特徴sC1によれば、制御モードが第1制御モードと第2制御モードとのいずれにあるかを制御することによって、遊技者にとって有利な状態と不利な状態とを切り替えることが可能となる。したがって、期待感や緊迫感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴sC1によれば、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、第3入球手段に遊技球が入球して判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC2]
特徴sC1に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sC2によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利な状態となる確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sC3]
特徴sC1または特徴sC2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC3によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。制御モードが第1制御モードである場合には、先に説明したように第3入球手段への入球の可能性がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることがなく、その上で、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sC3によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC4]
特徴sC1から特徴sC3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。制御モードが第1制御モードである場合には、先に説明したように第3入球手段への入球の可能性がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることがなく、その上で、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sC4によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC5]
特徴sC1から特徴sC4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sC5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sC6]
特徴sC1から特徴sC5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sC6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sC6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sD群>
特徴sD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sD1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図179の遊技球振分制御処理)と、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)と、
を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
また、特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、遊技球が第1入球手段に必ず入球するが、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sD2]
特徴sD1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD3]
特徴sD2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sD3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sD4]
特徴sD1から特徴sD3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD4によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD5]
特徴sD1から特徴sD4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD5によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD6]
特徴sD1から特徴sD5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sD6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sD6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sE群>
特徴sE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sE1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図179の遊技球振分制御処理)と、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段と、
を備え、
前記制御手段は、
特定条件が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、特定条件が成立した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sE1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことのできる状態へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴sE1によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sE1によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sE1によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
[特徴sE2]
特徴sE1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE3]
特徴sE2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sE3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sE4]
特徴sE1から特徴sE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE4によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sE4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE5]
特徴sE1から特徴sE4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことのできる状態へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE6]
特徴sE1から特徴sE5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sE6によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
<特徴sF群>
特徴sF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態から抽出される。
[特徴sF1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第1入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図148の転落口の入球処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第3入球手段への遊技球の入球が可能または容易となり、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)において、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第3入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となる、
ことを特徴とする遊技機。
特徴sF1によれば、判定モードが第2判定モードであり、制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態では、補助手段の状態が第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態であることから、遊技回を実行する契機となり得る第1入球手段への遊技球の入球が容易である。但し、第2判定第2制御状態では、第3入球手段への遊技球の入球が可能または容易であることから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられ、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、判定モードが第2判定モードであり、制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態では、遊技回を実行する契機となり得る第2入球手段への遊技球の入球が容易でありながら、第3入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であることから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとっては不利な状態となる可能性はない。したがって、特徴sF1によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sF2]
特徴sF1に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF2によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。このため、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、第2判定第1制御状態への移行がなされる。第2判定第1制御状態は、先に説明したように、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することへの期待感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sF3]
特徴sF1または特徴sF2に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第2判定第2制御状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF3によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行、すなわち、第2判定第1制御状態への移行がなされる。第2判定第1制御状態は、先に説明したように、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たすことへの期待感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sF4]
特徴sF1から特徴sF3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF4によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sF4によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである通常状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sF4によれば、遊技者に対して通常状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sG群>
特徴sG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態から抽出される。
[特徴sG1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第1入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記流通領域に設けられ、前記補助手段によって前記第1入球手段への入球が拒否された遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する平行実行手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第2制御モードである状態における前記第2遊技時間を、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する第2遊技時間設定手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、補助手段の状態が第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態であることから、第2入球手段への遊技球の入球は不可能または困難となる。しかしながら、制御モードが第1制御モードである状態で、第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第2特別情報が取得情報記憶手段に保留され、第1制御モードである状態から移行した第2制御モードである状態において、その保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が実行されることが起こり得る。第2特別情報に基づく判定手段による判定は、一般に第2特別情報に基づく判定手段による判定よりも遊技者にとって有利性が高いことから、保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が連続して行われた場合、遊技者にとって過度に有利な状態となる。これに対して、特徴sG1によれば、第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、制御モードが第2制御モードである状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定されることから、取得情報記憶手段に保留された第2特別情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができ、遊技者に過度に有利な状態となることを抑制することができる。
[特徴sG2]
特徴sG1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技時間設定手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第2制御モードである第2判定第2制御状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG2によれば、第2判定第2制御状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定される。このため、第2判定第2制御状態となる前の遊技状態で、第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第2特別情報が取得情報記憶手段に保留され、移行後の第2判定第2制御状態において、その保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が実行されることが起こり得る。これに対して、特徴sG2によれば、第2判定第2制御状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定されることから、取得情報記憶手段に保留された第2特別情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができ、遊技者に過度に有利な状態となることを抑制することができる。
[特徴sG3]
特徴sG1または特徴sG2に記載の遊技機であって、
前記第2遊技時間設定手段は、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第1判定第1制御状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG3によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである第1判定第1制御状態において、遊技者が第1入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sG3によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sG3によれば、第1判定第1制御状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sH群>
特徴sH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sH1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(スルーゲート35)と、
前記流通領域に設けられ、前記第1入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第2入球手段(右側第1始動口44)と、
前記流通領域に設けられ、前記第2入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第3入球手段(始動口ユニット内アウト口251)と、
前記流通領域に設けられ、前記第1入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第4入球手段(第2始動口34)と、
を備える遊技機において、
特定の遊技状態である第1遊技状態(高確高サポ状態)において、前記第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球のそれぞれが、前記第2入球手段と前記第3入球手段の双方に入球した場合に、前記複数の遊技球に続いて前記第1入球手段へ入球した1または複数の遊技球が前記第4入球手段へ入球可能な第2遊技状態(高確低サポ状態)へ移行する遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH1によれば、特定の遊技状態である第1遊技状態において、前記第1入球手段に入球した複数の遊技球のそれぞれが、前記第2入球手段と前記第3入球手段の双方に入球した場合(50個の遊技球が右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251との双方に入球して、遊技回が50回実行された場合)に、遊技状態が第1遊技状態から第2遊技状態へ移行する。第2遊技状態では、第1遊技状態において第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球に続いて第1入球手段へ入球した1または複数の遊技球が第4入球手段へ入球可能な状態である。このため、第1遊技状態において、第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球のそれぞれが、第2入球手段と第3入球手段の双方に入球することが完了した場合に、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことが可能となる第2遊技状態に突入することになる。第2遊技状態は、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことが可能となり、遊技者にとって有利な状態である。このため、特徴sH1によれば、第1遊技状態において、第1入球手段に入球した遊技球が第2入球手段と第3入球手段の双方に入球しないかといった期待感や緊迫感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sH2]
特徴sH1に記載の遊技機であって、
前記第2入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記第4入球手段は、補助手段によって前記第2入球手段への入球が拒否された遊技球が入球可能である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sH2によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、第2入球手段への遊技球の入球が可能又は容易となり、第4入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となる。また、制御モードが第1制御モードである状態において、第2入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となり、第4入球手段への遊技球の入球が可能又は容易となる。このため、制御モードを第1制御モードと第2制御モードとの間で切り替えることで、第2入球手段への遊技球の入球と、第4入球手段への遊技球の入球とを容易に制御することができる。したがって、制御性に優れている。
[特徴sH3]
特徴sH2に記載の遊技機であって、
前記第2入球手段と前記第4入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、前記第2入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第5入球手段(転落口252)と、
前記第5入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図179の遊技球振分制御処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH3によれば、第2入球手段へ入球した遊技球は、第3入球手段と第5入球手段とのうちのいずれかに入球可能となる。このため、第1入球手段に入球した遊技球が第2入球手段に入球した後に第5入球手段に入球し、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わらないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sH4]
特徴sH3に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH4によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第2入球手段に遊技球が入球した後に、当該遊技球が第5入球手段に入球する可能性がある。第5入球手段に遊技球が入球した場合、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、高い確率で遊技球が第4入球手段に入球する。この場合には、第2入球手段に入球した遊技球は第5入球手段へ入球することがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sH4によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sH5]
特徴sH3または特徴sH4に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sH5によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sI群>
特徴sI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sI1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段を少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と第2制御モード(高頻度サポートモード)とを少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御モード移行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)を備え、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記制御モード移行手段によって、前記制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行されたことを契機として、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)へと、遊技状態を移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sI1によれば、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、遊技状態は、第2判定第2制御状態から第2判定第1制御状態へと移行される。第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴sI1によれば、第2判定第2制御状態において、有利性が高い第2判定第1制御状態へ移行する期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sI2]
特徴sI1に記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図179の遊技球振分制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
を備え、
前記第2判定第2制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となり、
前記第2判定第1制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴sI2によれば、第2判定第2制御状態では、第2判定第1制御状態である状態よりも、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、第2判定第1制御状態では、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第1入球手段に遊技球が入球した場合のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sI2によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sI3]
特徴sI1または特徴sI2に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sI3によれば、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行され、第2判定第1制御状態に移行される。先に説明したように、第2判定第1制御状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sI3によれば、先に説明した第2判定第1制御状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sJ群>
特徴sJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sJ1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段を少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と第2制御モード(高頻度サポートモード)とを少なくとも有する制御手段と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備える遊技機において、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図169の遊技状態移行処理)を備え、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記制御モード移行手段によって、前記制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行されたことを契機として、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)へと、遊技状態を移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sJ1によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、遊技状態は、第2判定第2制御状態から第2判定第1制御状態へと移行される。第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴sJ1によれば、第2判定第2制御状態において、有利性が高い第2判定第1制御状態へ移行する期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sJ2]
特徴sJ1に記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図179の遊技球振分制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
を備え、
前記第2判定第2制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となり、
前記第2判定第1制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴sJ2によれば、第2判定第2制御状態では、第2判定第1制御状態である状態よりも、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、第2判定第1制御状態では、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第1入球手段に遊技球が入球した場合のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sJ2によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sJ3]
特徴sJ1または特徴sJ2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sJ3によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に加えて、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行され、第2判定第1制御状態に移行される。先に説明したように、第2判定第1制御状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sJ3によれば、先に説明した第2判定第1制御状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sK群>
特徴sK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sK1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(右側第1始動口44)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落口用の入球処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図150の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであって前記特定条件が成立し得る特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、当該特定遊技状態から前記特定条件が成立し得ない所定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる遊技状態移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、特定条件が成立した場合に、判定手段によって実行する判定が第2判定モードから第1判定モードに移行する。一方、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、特定条件が成立しない状態が続いた場合に、特定遊技状態から特定条件が成立し得ない所定遊技状態に移行する。この所定遊技状態では、特定条件が成立し得ないことから、判定モードについての第2判定モードから第1判定モードへの移行が行なわれることはない。所定遊技状態において、入球手段への遊技球の入球を契機とする遊技回を繰り返し実行することができる。
このために、特徴sK1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数以下である期間、特定条件が成立しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、特定条件が成立する前に、前記遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、特定条件が成立することなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、特定遊技状態から特定条件が成立し得ない所定遊技状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、所定遊技状態において近いうちに入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sK1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sK2]
特徴sK1に記載の遊技機であって、
前記判定モード移行手段は、
遊技球が入球可能な判定モード移行用入球手段と、
前記判定モード移行用入球手段に遊技球が入球した場合に、前記特定条件が成立したと判定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK2によれば、判定モード移行用入球手段に遊技球が入球した場合に、特定条件が成立したと判定され、判定手段によって実行される判定が第2判定モードから第1判定モードに移行される。このため、特徴sK2によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かを、遊技球が判定モード移行用入球手段へ入球するか否かから認識させることができることから、いっそうの緊迫感を付与することができる。
[特徴sK3]
特徴sK1または特徴sK2に記載の遊技機であって、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、前記入球手段としての第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な、前記入球手段としての第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
を備え、
前記判定モード移行手段は、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図179の遊技球振分制御処理)を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有し、前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図159の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK3によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。
これらの結果、特徴sK3によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者に対して、第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、判定モード切替手段によって判定モードが第2判定モードから不利な第1判定モードへ切り替えられないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sK3によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sK4]
特徴sK3に記載の遊技機であって、
前記判定モード移行手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK4によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード移行手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sL群>
特徴sL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sL1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sL1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sL1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sL1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sL1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sL2]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)であった場合に、当該第3結果情報に対応する前記遊技回の次の遊技回の遊技状態を前記特定遊技状態に維持する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sL2によれば、情報取得手段によって取得された結果情報が第3結果に対応する第3結果情報であった場合に、次の遊技回の遊技状態が特定遊技状態に維持される。このために、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果に応じて、遊技者にとって有利性が低い所定遊技状態へ移行される場合と、特定遊技状態に維持される場合とがある。したがって、特徴sL2によれば、第2振分手段によって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感をいっそう付与することができる。
[特徴sL3]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)を上回った特定遊技状況において、前記第1結果に対応する第1結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL3によれば、遊技回の実行回数が所定回数を上回った特定遊技状況において、第1結果に対応する第1結果情報が取得可能となる。このために、特徴sL3によれば、第1結果情報を取得するに際し、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL4]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL4によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第3結果に対応する第3結果情報が取得可能となる。このために、特徴sL4によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL5]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL5によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。このために、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。第2結果は第2振分手段において振り分けが行われる契機となり、第2振分手段によって振り分けられる第4結果は遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる。したがって、特徴sL5によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感を、遊技者に対して確実に付与できる。
[特徴sL6]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)と、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)とを取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL6によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報と、第3結果に対応する第3結果情報とが取得可能となる。第2結果は、第2振分手段において振り分けが行われる契機となる。第3結果は、第2振分手段によって振り分けられる2つの結果の内の1つであって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果ではない結果である。したがって、特徴sL6によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL7]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第1振分手段における前記第1結果と前記第2結果との振分けの割合の異なるモードとして、少なくとも第1のモード(低頻度サポートモード)と第2のモード(高頻度サポートモード)とを有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL7によれば、第1のモードと第2のモードとによって、第1振分手段における第1結果と第2結果との振分けの割合を変更することができる。このため、第1結果と第2結果との振分けの割合の変更を制御性よく行うことができる。第2モードを、第1モードと比較して、第1振分手段によって第1結果に振り分ける割合が高いモードとした場合に、第2モードに切り替えることで、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得される可能性を低下させることができる。この結果、特徴sL7によれば、第1のモードと第2のモードとを切り替えることで、遊技者に対して付与する期待感や緊迫感の程度を切り替えることができる。
[特徴sL8]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL8によれば、第2振分手段の振分結果が第4結果となった場合に、遊技状態は特定遊技状態から所定遊技状態へ移行される。一方、第2振分手段の振分結果が第3結果となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回となっている。このため、第2振分手段の振分結果によって、遊技状態が遊技者にとっての有利性が高い遊技回と、有利性が低い遊技回とに切り替えられる。このため、遊技者に対して緊迫感や期待感を付与することを容易に行うことができる。
[特徴sL9]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出は、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出と比較して、遊技者にとっての有利性が低い旨を示す内容を含む演出内容である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL9によれば、第2振分手段の振分結果が第3結果と第4結果とのうちのいずれになったかを演出によって遊技者に知らせることができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sL10]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となる回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)に達するまでの期間において、第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とならなかった場合に、再度、前記特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(高確低サポ状態(無敵ゾーン)H6)に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL10によれば、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果が第4結果となることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、再度、特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL11]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記入球手段よりも前記所定領域に遊技球が入球し易い発射態様(弱右打ちの発射態様)であり、
前記所定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記所定領域よりも前記入球手段に遊技球が入球し易い発射態様(高確高サポ状態で転落した場合に低確低サポ状態となる変形例14における低確低サポ状態時の左打ちの発射態様)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL11によれば、遊技者は、特定遊技状態において、入球手段よりも所定領域に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、特定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。また、遊技者は、所定遊技状態において、所定領域よりも入球手段に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、所定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。このため、特定遊技状態においては、所定領域に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができ、所定遊技状態においては、入球手段に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができる。したがって、特徴sL11によれば、遊技者に対して、遊技機の設計者側が意図した発射手段の発射態様で遊技球を発射させることができる。この結果、特徴sL11によれば、遊技者の設計者側が想定した遊技の流れを実現させることができる。
<特徴sM群>
特徴sM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sM1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)であった場合に、当該第3結果情報に対応する前記遊技回の次の遊技回の遊技状態を前記特定遊技状態に維持する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sM1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sM1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sM1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sM1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sM1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sM1によれば、情報取得手段によって取得された結果情報が第3結果に対応する第3結果情報であった場合に、次の遊技回の遊技状態が特定遊技状態に維持される。このために、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果に応じて、遊技者にとって有利性が低い所定遊技状態へ移行される場合と、特定遊技状態に維持される場合とがある。したがって、特徴sM1によれば、第2振分手段によって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感をいっそう付与することができる。
<特徴sN群>
特徴sN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sN1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)を上回った特定遊技状況において、前記第1結果に対応する第1結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sN1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sN1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sN1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sN1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sN1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sN1によれば、遊技回の実行回数が所定回数を上回った特定遊技状況において、第1結果に対応する第1結果情報が取得可能となる。このために、特徴sN1によれば、第1結果情報を取得するに際し、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sO群>
特徴sO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sO1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sO1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sO1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sO1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sO1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第3結果に対応する第3結果情報が取得可能となる。このために、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sP群>
特徴sP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sP1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sP1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sP1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sP1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sP1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。このために、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。第2結果は第2振分手段において振り分けが行われる契機となり、第2振分手段によって振り分けられる第4結果は遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる。したがって、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感を、遊技者に対して確実に付与できる。
<特徴sQ群>
特徴sQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sQ1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)と、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)とを取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sQ1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sQ1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sQ1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sQ1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報と、第3結果に対応する第3結果情報とが取得可能となる。第2結果は、第2振分手段において振り分けが行われる契機となる。第3結果は、第2振分手段によって振り分けられる2つの結果の内の1つであって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果ではない結果である。したがって、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sR群>
特徴sR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sR1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第1振分手段における前記第1結果と前記第2結果との振分けの割合の異なるモードとして、少なくとも第1のモード(低頻度サポートモード)と第2のモード(高頻度サポートモード)とを有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sR1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sR1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sR1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sR1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sR1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sR1によれば、第1のモードと第2のモードとによって、第1振分手段における第1結果と第2結果との振分けの割合を変更することができる。このため、第1結果と第2結果との振分けの割合の変更を制御性よく行うことができる。第2モードを、第1モードと比較して、第1振分手段によって第1結果に振り分ける割合が高いモードとした場合に、第2モードに切り替えることで、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得される可能性を低下させることができる。この結果、特徴sR1によれば、第1のモードと第2のモードとを切り替えることで、遊技者に対して付与する期待感や緊迫感の程度を切り替えることができる。
<特徴sS群>
特徴sS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sS1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sS1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sS1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sS1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sS1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sS1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sS1によれば、第2振分手段の振分結果が第4結果となった場合に、遊技状態は特定遊技状態から所定遊技状態へ移行される。一方、第2振分手段の振分結果が第3結果となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回となっている。このため、第2振分手段の振分結果によって、遊技状態が遊技者にとっての有利性が高い遊技回と、有利性が低い遊技回とに切り替えられる。このため、遊技者に対して緊迫感や期待感を付与することを容易に行うことができる。
<特徴sT群>
特徴sT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sT1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出は、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出と比較して、遊技者にとっての有利性が低い旨を示す内容を含む演出内容である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sT1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sT1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sT1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sT1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sT1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。また、特徴sT1によれば、第2振分手段の振分結果が第3結果と第4結果とのうちのいずれになったかを演出によって遊技者に知らせることができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sU群>
特徴sU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sU1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態において、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となる回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)に達するまでの期間において、第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とならなかった場合に、再度、前記特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(高確低サポ状態(無敵ゾーン)H6)に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sU1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sU1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sU1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sU1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sU1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに特徴sU1によれば、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果が第4結果となることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、再度、特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sV群>
特徴sV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sV1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記入球手段よりも前記所定領域に遊技球が入球し易い発射態様(弱右打ちの発射態様)であり、
前記所定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記所定領域よりも前記入球手段に遊技球が入球し易い発射態様(高確高サポ状態で転落した場合に低確低サポ状態となる変形例14における低確低サポ状態時の左打ちの発射態様)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sV1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sV1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sV1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sV1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第4実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sV1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sV1によれば、遊技者は、特定遊技状態において、入球手段よりも所定領域に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、特定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。また、遊技者は、所定遊技状態において、所定領域よりも入球手段に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、所定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。このため、特定遊技状態においては、所定領域に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができ、所定遊技状態においては、入球手段に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができる。したがって、特徴sV1によれば、遊技者に対して、遊技機の設計者側が意図した発射手段の発射態様で遊技球を発射させることができる。この結果、特徴sV1によれば、遊技者の設計者側が想定した遊技の流れを実現させることができる。
<特徴tA群>
特徴tA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tA1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態に移行される。そして、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、遊技者にとって有利な状態となり得る第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、遊技者にとって有利な状態となり得る第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tA2]
特徴tA1に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA2によれば、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tA2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tA2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tA2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tA3]
特徴tA2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tA3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tA3によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tA4]
特徴tA3に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA4によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tA5]
特徴tA1から特徴tA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA5によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tB群>
特徴tB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tB1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態に移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このため、特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tB1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tB1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tB2]
特徴tB1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB2によれば、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tB2によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することをいっそう期待させることができる。また、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。これらの結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tB3]
特徴tB2に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB3によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tB4]
特徴tB1から特徴tB3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB4によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tC群>
特徴tC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tC1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tC1によれば、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第1所定遊技状態において、特別情報が第1所定条件とは相違する第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴tC1によれば、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tC1によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができる。さらに、当該第1所定遊技状態においては、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tC1によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tC2]
特徴tC1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報が前記第2所定条件を満たすことになる
ことを特徴とする遊技機。
特徴tC2によれば、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合、当該特別情報が第2所定条件を満たすことになる。このため、第1所定遊技状態では、特別情報が第2所定条件を満たすと判定される前に判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるか、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されたことで第2制御モードが継続されて最終的に特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるかのいずれかになる。このため、第1所定遊技状態では、事実上、特別情報が第1所定条件を満たすと判定されることが保証される。したがって、特徴tC2によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者にいっそう期待させることができる。
仮に、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報は第2所定条件を満たすことにならない場合があり得る構成とした場合、上述したように第1所定遊技状態へ移行することを遊技者に期待させているにもかかわらずに、その期待を裏切って、第1所定遊技状態へ移行しても、いつまで経っても特別情報が第2所定条件を満たさない場合があり得ることになる。特徴tC2によれば、この課題を回避することができ、遊技者の信頼を獲得することができる。
[特徴tC3]
特徴tC1または特徴tC2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tC3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。したがって、特徴tC3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tC3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴tC4]
特徴tC3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tC4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tC4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tD群>
特徴tD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tD1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード移行手段によって前記判定モードが前記第1判定モードに移行されることによって、前記特定遊技状態から第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記特定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tD1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴tD1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技状態を特定遊技状態から、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ移行させる。このため、特徴tD1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ遊技状態を移行させることから、遊技者に対して予期せぬ喜びを付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tD2]
特徴tD1に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD2によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tD2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tD2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tD2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tD3]
特徴tD1または特徴tD2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tD3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tD3によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tD4]
特徴tD3に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD4によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tD5]
特徴tA1から特徴tA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD5によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tE群>
特徴tE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tE1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴tE1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行される。このため、特徴tE1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行されることから、演出の幅を、判定モード移行手段による動作に制限されずに広げることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tE2]
特徴tE1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード移行手段によって前記判定モードが前記第1判定モードに移行されることによって、前記特定遊技状態から第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記特定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tE2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技状態を特定遊技状態から、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ移行させる。このため、特徴tE2によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ遊技状態を移行させることから、遊技者に対して予期せぬ喜びを付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE3]
特徴tE2に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE3によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tE3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tE3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tE3によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tE4]
特徴tE2または特徴tE3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tE4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tE4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE5]
特徴tE4に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE5によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE6]
特徴tE1から特徴tE5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE6によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tF群>
特徴tF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tF1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段を備え、
前記入球手段への遊技球の入球が可能となる前記発射手段による所定の発射態様(右打ちの発射態様)によって遊技球が発射されている状況において、前記第2制御モードの開始後における前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに前記特別情報が前記第2所定条件を満たすことが、繰り返されることによって、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで前記第2制御モードが継続するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、特別情報が第1所定条件とは相違する第2所定条件を満たした場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。その上、特徴tF1によれば、入球手段への遊技球の入球が可能となる所定の発射態様によって遊技球が発射されている状況において、第2制御モードの開始後における遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに特別情報が第2所定条件を満たすことが、繰り返されることによって、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードが継続される。このため、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができる。また、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態において、所定回数しか第2制御モードを継続させない制御モード継続手段を用いて、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる遊技性を実現できるという効果も奏する。換言すれば、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる手段を用いずに、次回、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる遊技性を実現できる。
[特徴tF2]
特徴tF1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報が前記第2所定条件を満たすことになる
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF2によれば、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合、当該特別情報が第2所定条件を満たすことになる。このため、第1所定遊技状態では、特別情報が第2所定条件を満たすと判定される前に判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるか、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されたことで第2制御モードが継続されて最終的に特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるかのいずれかになる。このため、第1所定遊技状態では、事実上、特別情報が第1所定条件を満たすと判定されることが保証される。したがって、特徴tF2によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者にいっそう期待させることができる。
[特徴tF3]
特徴tF1または特徴tF2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tF3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。したがって、特徴tF3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tF3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴tF4]
特徴tF3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tF4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tG群>
特徴tG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tG1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tG1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tG1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tG2]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で切り替えること(転落判定処理)によって、前記遊技状態の移行を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tG2によれば、判定手段によって実行される判定を第1判定モードと第2判定モードとの間で切り替えることによって、遊技状態移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tG2によれば、制御性に優れる。
[特徴tG3]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tG3によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tG3によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴tG4]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tG4によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tG4によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tH群>
特徴tH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tH1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で切り替えること(転落判定処理)によって、前記遊技状態の移行を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tH1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tH1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tH1によれば、判定手段によって実行される判定を第1判定モードと第2判定モードとの間で切り替えることによって、遊技状態移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tH1によれば、制御性に優れる。
<特徴tI群>
特徴tI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tI1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tI1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tI1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tI1によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tI1によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tJ群>
特徴tJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tJ1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tJ1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tJ1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tJ1によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tJ1によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tK群>
特徴tK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tK1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tK1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tK1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
[特徴tK2]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定する判定モード決定手段(転落判定処理)を備え、
前記第3移行手段は、
前記判定モード決定手段によって前記判定モードが前記第2判定モードから前記第1判定モードに切り替えられることによって前記遊技状態の移行を行う
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK2によれば、判定モード決定手段によって判定モードを第2判定モードから第1判定モードに切り替えることによって、第3移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tK2によれば、制御性に優れる。
[特徴tK3]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK3によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
[特徴tK4]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードとして前記第1制御モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK4によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tK4によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴tK5]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードとして前記第2判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK5によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴tK5によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴tK6]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK6によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tK6によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tL群>
特徴tL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tL1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定する判定モード決定手段(転落判定処理)と、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モード決定手段によって前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード決定手段によって前記判定モードが切り替えられることによって、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に前記第2特定遊技状態から移行させる第3移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tL1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tL1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。また、特徴tL1によれば、判定モード決定手段によって判定モードを第2判定モードから第1判定モードに切り替えることによって、第3移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tL1によれば、制御性に優れる。
<特徴tM群>
特徴tM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tM1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tM1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tM1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tM1によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
<特徴tN群>
特徴tN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tN1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードとして前記第1制御モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tN1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tN1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tN1によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tN1によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴tO群>
特徴tO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tO1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードとして前記第2判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tO1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tO1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tO1によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴tO1によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴tP群>
特徴tP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tP1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図219の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tP1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tP1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tP1によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tP1によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uA群>
特徴uA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記判定モードが前記特定遊技状態と同じ前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、判定モードが特定遊技状態と同じ第2判定モードである第1所定遊技状態に移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uA1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、実行されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA2]
特徴uA1に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA2によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となる。
したがって、特徴uA2によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uA2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uA2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA3]
特徴uA2に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA3によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uA3によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA4]
特徴uA1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA4によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、実行される。このため、特徴uA4によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uB群>
特徴uB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御モードが前記第2制御モードである第1特定遊技状態(高確高サポ状態)から前記制御モードが前記第1制御モードである第1所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる遊技状態移行手段と、
前記第1特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を前記第1所定遊技状態において満たす場合に、所定の期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uB1によれば、制御モードが第2制御モードである第1特定遊技状態から制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、第1特定遊技状態によって取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報が第2所定条件(例えば、時短付与に対応する値)を満たす場合に、所定の期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報に対する判定手段による判定を高い頻度で実行することができ、その結果、第2の特別情報が第1所定条件を満たすこと(例えば、大当たり当選すること)を容易に実現することが可能となる。したがって、特徴uB1によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で、第1所定遊技状態に移行することができれば、第2の特別情報が第2所定条件(例えば、時短付与に対応する値)を満たす機会を得ることができ、その結果、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすこと(例えば、大当たり当選すること)を容易に実現することが可能となる。この結果、特徴uB1によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uB2]
特徴uB1に記載の遊技機であって、
前記所定の期間は、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまでの期間である、
ことを特徴とする遊技機。
特徴uB2によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で第1所定遊技状態に移行することができ、当該第1所定遊技状態において第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することができる。
[特徴uB3]
特徴uB2に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該第1特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記制御モードが前記第1制御モードである第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に前記第1特定遊技状態から移行させる手段と、
前記第1特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第2特定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態に前記第2特定遊技状態から移行させる手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uB3によれば、第1特定遊技状態において、当該第1特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、制御モードが前記第1制御モードである第2特定遊技状態に移行される。この第2特定遊技状態に移行された直後においては、第1特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第2特定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が、第2特定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態へ第2特定遊技状態から移行される。このために、先に説明したように、第1所定遊技状態において第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することができることから、第1特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達して第2特定遊技状態に移行した場合に、第1特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第2特定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、特徴uB3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uC群>
特徴uC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が第1所定回数(時短継続回数)に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御モード移行手段と、
前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が第2所定回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ移行する判定モード移行手段と、
を備え、
前記第1所定回数をN1とし、前記第2所定回数をN2とし、前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数をN3とした場合に、下記の式(1)を満たす
ことを特徴とする遊技機。
N2≧N1+N3+1 ...(1)
特徴uC1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。この結果、制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、第1所定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第2所定回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ移行される。式(1)によれば、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和よりも大きな値となっていることから、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定は、第1所定遊技状態において終了されることになる。
特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行する際、すなわち、特定遊技状態において、特定遊技状態に移行してからの遊技回数が第1所定回数N1に達した際に、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報の数が最大個数N3となっている場合を考えてみる。この遊技回数が第1所定回数N1に達した場合に、制御モードが第1制御モードに移行して、第2の入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となるが、この直前で遊技球が第2の入球手段へ入球してしまうことがある。第2所定回数N2を、第1所定回数N1と、取得情報記憶手段に記憶され得る第2の特別情報についての最大個数N3との和の数と一致する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)とした場合に、上記第2の入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となる直前で入球した遊技球(以下、「過多分の遊技球」と呼ぶ)に対応する判定手段による判定が、第1所定遊技状態において実行されずに、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ移行された後の状態(以下、通常状態と呼ぶ)で実行されてしまう。遊技機の設計者が、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において全て完了するものとして設計した場合において、比較例の構成を採用すると、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が通常状態にて実行されることによって、本来、設計者が想定していないゲーム性を発揮する虞があった。
これに対して、特徴uC1によれば、式(1)の関係から、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和に1を加えた数以上の数となることから、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において必ず実行されることになる。したがって、特徴uC1によれば、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定は、上記過多分の遊技球を含めて、第1所定遊技状態において全て完了することになり、本来、設計者が想定した通りのゲーム性を発揮することができる。この結果、特徴uC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴uC2]
特徴uC1に記載の遊技機であって、
下記の式(2)を満たす
ことを特徴とする遊技機。
N2=N1+N3+1 ...(2)
特徴uC2によれば、式(2)の関係から、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和に1を加えた数となることから、上記特徴uC1と同様に、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において必ず実行されることになる。したがって、特徴uC2によれば、特徴uC1と同様の効果を奏する。すなわち、特徴uC2によれば、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定は、上記過多分の遊技球を含めて、第1所定遊技状態において全て完了することになり、本来、設計者が想定した通りのゲーム性を発揮することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴uC3]
特徴uC1または特徴uC2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴uC3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC4]
特徴uC3に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC4によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となる。
したがって、特徴uC4によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uC4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uC4によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC5]
特徴uC4に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC5によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uC5によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC6]
特徴uC1から特徴uC5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記第1所定回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC6によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uC6によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uD群>
特徴uD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)から、前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第1制御モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第1遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態から第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に移行させる第2遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態から第3所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3遊技状態移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第3所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高いことを特徴とする遊技機。
特徴uD1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態から、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとっての有利性が高い第2所定遊技状態に移行される。特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合には、第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高くない第3所定遊技状態に移行される。このため、特徴uD1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uD1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uD1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い第3所定遊技状態に移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uD1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD2]
特徴uD1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技状態移行手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである前記第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態への移行後において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD2によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uD2によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uD2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uD2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD3]
特徴uD2に記載の遊技機であって、
前記第3遊技状態移行手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである前記第3所定遊技状態としての通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD3によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uD3によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD4]
特徴uD3に記載の遊技機であって、
前記第1遊技状態移行手段は、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記第1所定遊技状態に前記特定遊技状態から移行させる手段
を備え、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD4によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uD4によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uE群>
特徴uE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記判定モードが前記特定遊技状態と同じ前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴uE1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行される。このため、特徴uE1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行されることから、演出の幅を、判定モード移行手段による動作に制限されずに広げることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE2]
特徴uE1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE3]
特徴uE2に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE3によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uE3によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uE3によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uE3によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE4]
特徴uE3に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE4によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uE4によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE5]
特徴uE1から特徴uE4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記第1所定回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE5によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uE5によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uF群>
特徴uF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例1から抽出される。
[特徴uF1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たすと判定された場合に、当該判定に対応した前記遊技回の終了後に、遊技者に特典を付与する特典付与手段(開閉実行モード)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードへ移行する判定モード移行手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードである所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF1によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行され、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が所定の回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行され、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となり、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。
したがって、特徴uF1によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。この結果、特徴uF1によれば、上記のもう1回の特典の付与によって、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。さらに、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数、継続することについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。特に、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数、継続することがとても重要となることから、規定回数に対して一つ少ない回数だけ所定の特典の付与がなされた後に、もう1回、特典の付与が継続することについて、遊技者に対して一層大きな期待感を付与することができる。
[特徴uF2]
特徴uF1に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態に移行される。所定遊技状態においては、前述したように、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることから、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。このため、所定遊技状態に移行し、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uF2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uF3]
特徴uF1または特徴uF2に記載の遊技機であって、
前記特典付与手段によって付与される特典の特典種別を決定する特典種別決定手段を備え、
前記判定モード移行手段は、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、前記特典種別決定手段によって、前記所定の特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第2判定モードとなり得る前記特典種別(確変大当たり)であるとの決定がなされる毎に、所定カウンタの値をインクリメントする手段と、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記所定カウンタの値が前記規定回数(確変リミット回数)に到達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードへ移行する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF3によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされる毎に、所定カウンタが更新される。そして、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が規定回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行される。先に説明したように、判定モードが第1判定モードとなった所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となり、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。このために、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が規定回数に到達するまで、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされることを繰り返すことができれば、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。したがって、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が所定の回数に到達するまで、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされることを繰り返すことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uG群>
特徴uG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例2から抽出される。
[特徴uG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードが前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において、前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、他の条件(確変大当たり当選となる値と一致すること)を満たさなかった場合(振分結果が通常大当たりとなった場合)に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行するとともに前記制御モードを前記第2制御モードに移行するモード移行手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさなかった場合に、判定モードが第1判定モードに移行し、制御モードが第2制御モードに移行する。そして、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴uG1によれば、第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさなかった場合に、第2所定遊技状態に移行されることによって、再度、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさないことによって第2所定遊技状態に移行した場合に、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことがもう1回なされることになる。この結果、特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさないことについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。この結果、特徴uG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
一方、第1所定遊技状態から特別情報が第1所定条件を満たすことによって移行した第2所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uG1によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uG2]
特徴uG1に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記第1所定遊技状態とは相違する特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第2所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態においては、前述したように、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることから、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。このため、第2所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴uG3]
特徴uG2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴uG3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴uG3によれば、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴uG4]
特徴uG1から特徴uG3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特典付与手段によって付与される特典の特典種別を決定する特典種別決定手段を備え、
前記モード移行手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記第1の特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、前記特典種別決定手段によって、前記特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる前記特典種別(通常大当たり)であるとの決定がなされた場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行するとともに前記制御モードを前記第2制御モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる特典種別であるとの決定がなされた場合に、判定モードが第1判定モードに移行されるとともに制御モードが第2制御モードに移行される。先に説明したように、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることになる。このために、特徴uG4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる特典種別であるとの決定がなされることについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。したがって、特徴uG4によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uH群>
特徴uH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例3から抽出される。
[特徴uH1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)又は第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすかを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たすと判定された場合に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第2所定条件を満たすと判定された場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。判定手段による判定は、特別情報が第1所定条件を満たす場合と、特別情報が第2所定条件を満たす場合と、特別情報が第1所定条件および第2所定条件のいずれも満たさない場合とに振り分けるものであることから、特別情報が第1所定条件を満たさなくても、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、制御モードとして第2制御モードを実行させることができる。なお、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴uH1によれば、第2制御モードの開始後における遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに、再度、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを繰り返すことができれば、持ち球を減らさずに、制御モードとして第2制御モードを実行させる期間を、特別情報が第1所定条件を満たすまで、順次、延長することが可能となる。
したがって、特徴uH1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段において特別情報が第1所定条件を満たさなくても、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを、遊技者に対して繰り返し期待させることができる。裏を返せば、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たさずに、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uH1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uH2]
特徴uH1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了するまでに、前記特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすと判定されることなく、かつ、前記特別情報が前記第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすと判定されることがない場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH2によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第2所定条件を満たすと判定された場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されるが、この期間が終了するまでに、特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすと判定されることなく、かつ、特別情報が第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすと判定されることがない場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードに移行させられる。この結果、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態から、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである通常状態へ移行させられる。通常状態は遊技者にとって有利な状態でないことから、特別情報が第1所定条件満たすと判定されることなく、かつ、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されることなく、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了してしまわないかといった、より大きな緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴uH3]
特徴uH1または特徴uH2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを繰り返すことができれば、持ち球を減らさずに、制御モードとして第2制御モードを実行させる期間を、特別情報が第1所定条件を満たすまで、順次、延長することが可能となる。したがって、特徴uH3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uH3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを実現できる可能性の高い第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴uH4]
特徴uH1から特徴uH3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴uH4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴uH4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uI群>
特徴uI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uI1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uI1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uI1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uI1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uI1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uI2]
特徴uI1に記載の遊技機であって、
前記特定の確率が、100%である
ことを特徴とする遊技機。
特徴uI2によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
[特徴uI3]
特徴uI1または特徴uI2に記載の遊技機であって、
前記所定の条件が、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
特徴uI3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
<特徴uJ群>
特徴uJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記特定の確率が、100%である
ことを特徴とする遊技機。
特徴uJ1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uJ1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uJ1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uJ1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uJ1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴uJ1によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
<特徴uK群>
特徴uK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記所定の条件が、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uK1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uK1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uK1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
<特徴uL群>
特徴uL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。従来では、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特別情報が所定条件を満たすことを遊技者に期待させるのみであったが、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して有利遊技状態へ移行することも遊技者に期待させることができる。そして、有利遊技状態は特別情報が所定条件を満たして大当たり遊技が開始されるまで継続し、当該大当たり遊技の終了後に特定遊技状態へ再度移行することを保証する構成を採用することによって、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特別情報が所定条件を満たさなくても、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立すれば、大当たり遊技が保証された上で、特定遊技状態へ再度移行することが保証されるといった安心感を与えることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uL2]
特徴uL1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uL3]
特徴uL1または特徴uL2に記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴uL4]
特徴uL1から特徴uL3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このため、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uM群>
特徴uM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uN群>
特徴uN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uO群>
特徴uO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このため、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uP群>
特徴uP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行(第1特定遊技状態から第1所定遊技状態への移行)が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行(第2特定遊技状態から第2所定遊技状態への移行)が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、第1特定遊技状態では特定条件が成立して欲しいと遊技者に期待させ、その後、第2特定遊技状態に移行後は特定条件が成立して欲しくないと遊技者に思わせることができる。このように、遊技状態の移行に伴って、特定条件の成立に対して遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
[特徴uP2]
特徴uP1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uP3]
特徴uP1または特徴uP2に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
[特徴uP4]
特徴uP1から特徴uP3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴uP5]
特徴uP1から特徴uP4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴uP6]
特徴uP1から特徴uP5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードが前記第2判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このため、本特徴によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uQ群>
特徴uQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uR群>
特徴uR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
<特徴uS群>
特徴uS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uS1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uT群>
特徴uT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uT1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uU群>
特徴uU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uU1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードが前記第2判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このため、本特徴によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uIA群>
特徴uIA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uIA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uIA2]
特徴uIA1に記載の遊技機であって、
前記特定の確率は、100%の確率である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
[特徴uIA3]
特徴uIA1または特徴uIA2に記載の遊技機であって、
前記所定の条件は、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
[特徴uIA4]
特徴uIA1から特徴uIA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、背景画像として第1画像(変形例12におけるチャンスゾーンに対応した第1特定背景画像)を表示可能な手段と、
前記特定遊技状態から前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行した後であって前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでの期間(特2残保留消化中H6a)において、背景画像として前記第1画像とは異なる第2画像(変形例12における最終チャンスゾーンに対応した第3特定背景画像)を表示可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定遊技状態において表示される背景画像と、当該特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した後であって第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでの期間において表示される背景画像とが異なることになる。したがって、遊技者に対して、両者の状態を明確に区別して認識させることができるとともに、遊技の状態の変化に注目させることができる。
[特徴uIA5]
特徴uIA1から特徴uIA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における安泰モード突入演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
[特徴uIA6]
特徴uIA1から特徴uIA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の条件が成立して前記第1所定遊技状態に移行した後、前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において終了するまでに前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における有利事象発生択一演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、所定の条件が成立して第1所定遊技状態に移行した後、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
[特徴uIA7]
特徴uIA1から特徴uIA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の開始時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図288の時刻t5における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の開始時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
[特徴uIA8]
特徴uIA1から特徴uIA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の終了時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図289の時刻t9における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の終了時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間を所定の長さ以上に設定することによって、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
[特徴uIA9]
特徴uIA1から特徴uIA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記停止表示期間の経過時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図290の時刻t12における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間の経過時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段を第2の状態に移行させて遊技球を第2の入球手段に入球させることが可能となる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球を第2の入球手段に入球させるという新たなゲーム性を遊技者に提供することが可能となる。
[特徴uIA10]
特徴uIA1から特徴uIA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の状況において、遊技球を所定の入球領域(スルーゲート35)に通過させることを遊技者に促す演出(変形例15におけるスルー通過促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の状況において、遊技球を所定の入球領域に通過させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
[特徴uIA11]
特徴uIA1から特徴uIA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定の状況において、遊技球が所定の入球領域(スルーゲート35)を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出(変形例15における有利状態開始演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の状況において、遊技球が所定の入球領域を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出を実行するので、遊技者に、遊技球が所定の入球領域を通過したことによって通常の遊技機とは異なる遊技者に有利な状態が開始されるのだと認識させることが可能となる。
[特徴uIA12]
特徴uIA1から特徴uIA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において、前記補助手段の状態が前記第2の状態に遷移する場合に、前記第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出(変形例15における特2入球促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態において、補助手段の状態が第2の状態に遷移する場合に、第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
[特徴uIA13]
特徴uIA1から特徴uIA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の特別情報の記憶個数が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において所定個数(4個)となった場合に、前記第2の特別情報の記憶個数が前記所定個数となったことに対応した情報(変形例15における有利確定演出)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となった場合に、第2の特別情報の記憶個数が所定個数となったことに対応した情報を表示するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なり、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となったことに特別な意味があるのだと認識させることが可能となる。
[特徴uIA14]
特徴uIA1から特徴uIA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記補助手段を前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、補助手段を第1の状態から第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えないので、保留されている所定抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことを回避することができる。したがって、補助手段の状態を遷移させる契機となる入球手段に遊技球を入球させるタイミングを調整することによって、補助手段が第2の状態に遷移するタイミングを調整するという新たなゲーム性を遊技者に提供することができる。
[特徴uIA15]
特徴uIA1から特徴uIA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において遊技球が入球可能となる所定入球口(変形例18における高確移行入賞口34e)と、
前記所定入球口に遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として前記判定モードを前記第2判定モードに移行させる手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行するが、当該第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させることができれば、判定モードが再び第2判定モードに移行することになる。ここで、第2所定遊技状態において時短付与に当選した場合に第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続する構成を採用した場合において、第2所定遊技状態において時短付与に当選し、かつ、所定入球口に遊技球を入球させることができれば、第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続し、かつ、判定モードが第2判定モードである遊技状態となる。この遊技状態は、遊技者にとって非常に有利な状態である。したがって、本特徴によれば、第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させ、さらに有利な遊技状態に移行させるという新たな遊技を遊技者に提供することができる。
<特徴uIB群>
特徴uIB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例12から抽出される。
[特徴uIB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、背景画像として第1画像(変形例12におけるチャンスゾーンに対応した第1特定背景画像)を表示可能な手段と、
前記特定遊技状態から前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行した後であって前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでの期間(特2残保留消化中H6a)において、背景画像として前記第1画像とは異なる第2画像(変形例12における最終チャンスゾーンに対応した第3特定背景画像)を表示可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において表示される背景画像と、当該特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した後であって第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでの期間において表示される背景画像とが異なることになる。したがって、遊技者に対して、両者の状態を明確に区別して認識させることができるとともに、遊技の状態の変化に注目させることができる。
<特徴uIC群>
特徴uIC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例12から抽出される。
[特徴uIC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における安泰モード突入演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
<特徴uID群>
特徴uID群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例12から抽出される。
[特徴uID1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記所定の条件が成立して前記第1所定遊技状態に移行した後、前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において終了するまでに前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、有利な事象が発生したことを示唆する演出(変形例12における有利事象発生択一演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、通常の遊技機では、特定条件が成立すること(転落抽選において転落に当選すること)は、遊技者にとって好ましくないことである。しかしながら、本特徴の遊技機では、通常の遊技機とは異なり、上記の状況において特定条件が成立することは、遊技者にとって好ましいことである。
本特徴によれば、所定の条件が成立して第1所定遊技状態に移行した後、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立した場合に、有利な事象が発生したことを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して、明確に、有利な事象が発生したことを認識させることが可能となる。
<特徴uIE群>
特徴uIE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例13から抽出される。
[特徴uIE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の開始時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図288の時刻t5における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の開始時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
<特徴uIF群>
特徴uIF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例14から抽出される。
[特徴uIF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記変動表示期間の終了時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図289の時刻t9における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における変動表示期間の終了時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間を所定の長さ以上に設定することによって、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段が第2の状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことを回避することができる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してしまうことによる当該遊技機のゲーム性の破綻を回避することが可能となる。
<特徴uIG群>
特徴uIG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記遊技回は、所定図柄を変動表示させる変動表示期間と、前記判定の結果に対応した表示態様で前記所定図柄を停止表示させる停止表示期間と、によって構成されており、
前記制御モード移行手段は、前記所定の条件が成立した遊技回における前記停止表示期間の経過時に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる手段(図290の時刻t12における制御)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の条件が成立した遊技回における停止表示期間の経過時に、制御モードを第2制御モードから第1制御モードへ移行させるので、当該所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に補助手段を第2の状態に移行させて遊技球を第2の入球手段に入球させることが可能となる。したがって、所定の条件が成立した遊技回の次の遊技回の実行中に遊技球を第2の入球手段に入球させるという新たなゲーム性を遊技者に提供することが可能となる。
<特徴uIH群>
特徴uIH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIH1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
所定の状況において、遊技球を所定の入球領域(スルーゲート35)に通過させることを遊技者に促す演出(変形例15におけるスルー通過促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の状況において、遊技球を所定の入球領域に通過させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
<特徴uII群>
特徴uII群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uII1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
所定の状況において、遊技球が所定の入球領域(スルーゲート35)を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出(変形例15における有利状態開始演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、所定の状況において、遊技球が所定の入球領域を通過した場合に、遊技者に有利な状態が開始されることを示唆する演出を実行するので、遊技者に、遊技球が所定の入球領域を通過したことによって通常の遊技機とは異なる遊技者に有利な状態が開始されるのだと認識させることが可能となる。
<特徴uIJ群>
特徴uIJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において、前記補助手段の状態が前記第2の状態に遷移する場合に、前記第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出(変形例15における特2入球促進演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1所定遊技状態において、補助手段の状態が第2の状態に遷移する場合に、第2の入球手段に遊技球を入球させることを遊技者に促す演出を実行するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なる本遊技機の新規のゲーム性に沿った遊技の仕方を認知させることができる。
<特徴uIK群>
特徴uIK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴uIK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記第2の特別情報の記憶個数が前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態H6)において所定個数(4個)となった場合に、前記第2の特別情報の記憶個数が前記所定個数となったことに対応した情報(変形例15における有利確定演出)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となった場合に、第2の特別情報の記憶個数が所定個数となったことに対応した情報を表示するので、遊技者に、通常の遊技機とは異なり、第2の特別情報の記憶個数が第1所定遊技状態において所定個数となったことに特別な意味があるのだと認識させることが可能となる。
<特徴uIL群>
特徴uIL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例16から抽出される。
[特徴uIL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記補助手段を前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えない
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、補助手段を第1の状態から第2の状態に遷移させることの契機となる所定抽選(普図抽選)を保留記憶する手段を備えないので、保留されている所定抽選が遊技者の意図しないタイミングで自動的に実行されてしまうことを回避することができる。したがって、補助手段の状態を遷移させる契機となる入球手段に遊技球を入球させるタイミングを調整することによって、補助手段が第2の状態に遷移するタイミングを調整するという新たなゲーム性を遊技者に提供することができる。
<特徴uIM群>
特徴uIM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例18から抽出される。
[特徴uIM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図260の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、さらに、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において遊技球が入球可能となる所定入球口(変形例18における高確移行入賞口34e)と、
前記所定入球口に遊技球が入球した場合に、当該入球を契機として前記判定モードを前記第2判定モードに移行させる手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、本特徴によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態において特定条件が成立した場合に(転落抽選において転落に当選した場合に)、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行するが、当該第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させることができれば、判定モードが再び第2判定モードに移行することになる。ここで、第2所定遊技状態において時短付与に当選した場合に第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続する構成を採用した場合において、第2所定遊技状態において時短付与に当選し、かつ、所定入球口に遊技球を入球させることができれば、第2制御モードが次回の大当たり当選まで継続し、かつ、判定モードが第2判定モードである遊技状態となる。この遊技状態は、遊技者にとって非常に有利な状態である。したがって、本特徴によれば、第2所定遊技状態において所定入球口に遊技球を入球させ、さらに有利な遊技状態に移行させるという新たな遊技を遊技者に提供することができる。
<特徴vA群>
特徴vA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態の変形例10が対応している。
[特徴vA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図315における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図315における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vA1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vA1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vA1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴vA2]
特徴vA1に記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記第1表示手段が表示する前記特定演出画像から、表示する画像を切り替え可能な手段(変形例10であって、特2保留1についての遊技回V21の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回U23においてチャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vA2によれば、第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される第1の特別情報について遊技回において表示される特定演出画像から表示する画像を切り替えることができることから、表示する画像を所定演出画像とすれば、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して表示される特定演出画像による、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度を保つことができる。このために、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを抑制することができることから、特徴vA2によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA3]
特徴vA1または特徴VA2に記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA3によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
[特徴vA4]
特徴vA1から特徴vA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と略同一の期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA4によれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と、前記所定演出画像が表示された場合の期待度とが略同一となることから、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを確実に抑制することができる。したがって、特徴vA4によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA5]
特徴vA1から特徴vA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA5によれば、所定演出画像が表示された場合の期待度が、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度を上回らない関係が保たれている状態で、所定演出画像を表示することが行われるとすれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて、所定演出画像が表示された場合の期待度が高くなることで、遊技者に対してより高い期待度を付与することが可能となる。したがって、特徴vA5によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA6]
特徴vA1から特徴vA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の特別情報についての前記所定回数の遊技回に連続して前記特定演出画像を表示可能とする構成は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA6によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA6によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA7]
特徴vA1から特徴vA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA7によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA8]
特徴vA1から特徴vA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定キャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA8によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA8によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA9]
特徴vA1から特徴vA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定の背景ゾーンが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定の背景ゾーンが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA9によれば、取得情報記憶手段によって記憶される第1の特別情報についての遊技回において特定条件が成立する場合に所定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定演出画像が表示されることから、所定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA9によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vB群>
特徴vB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図315における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図315における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記第1表示手段が表示する前記特定演出画像から、表示する画像を切り替え可能な手段(変形例10であって、特2保留1についての遊技回V21の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回U23においてチャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vB1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vB1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vB1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vB1によれば、第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される第1の特別情報について遊技回において表示される特定演出画像から表示する画像を切り替えることができることから、表示する画像を所定演出画像とすれば、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して表示される特定演出画像による、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度を保つことができる。このために、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを抑制することができることから、特徴vB1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vC群>
特徴vC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図315における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図315における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vC1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vC1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vC1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vC1によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴vD群>
特徴vD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図315における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図315における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と略同一の期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vD1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vD1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vD1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vD1によれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と、前記所定演出画像が表示された場合の期待度とが略同一となることから、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを確実に抑制することができる。したがって、特徴vD1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vE群>
特徴vE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図315における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図315における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vE1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vE1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vE1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vE1によれば、所定演出画像が表示された場合の期待度が、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度を上回らない関係が保たれている状態で、所定演出画像を表示することが行われるとすれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて、所定演出画像が表示された場合の期待度が高くなることで、遊技者に対してより高い期待度を付与することが可能となる。したがって、特徴vE1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vF群>
特徴vF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図315における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図315における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第1の特別情報についての前記所定回数の遊技回に連続して前記特定演出画像を表示可能とする構成は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vF1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vF1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vF1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vF1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vF1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vG群>
特徴vG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図315における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図315における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第1表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vG1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vG1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vG1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vG1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vG7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vH群>
特徴vH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vH1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図315における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図315における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第2表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定キャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vH1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vH1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vHによれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vH1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vH1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vI群>
特徴vI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図315における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図315における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定の背景ゾーンが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定の背景ゾーンが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vI1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vI1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vI1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vI1によれば、取得情報記憶手段によって記憶される第1の特別情報についての遊技回において特定条件が成立する場合に所定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定演出画像が表示されることから、所定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vI1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vJ群>
特徴vJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図320における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vJ1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vJ1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vJ1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴vJ2]
特徴vJ1に記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報(キャプチャ画像を縮小した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ2によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報が継続して表示されることになることから、より確かに、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。
[特徴vJ3]
特徴vJ1または特徴vJ2に記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報(変形例における、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ3によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ4]
特徴vJ1から特徴vJ3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の視認を妨げない位置に、前記所定示唆情報を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ4によれば、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄が、所定示唆情報によって見にくくなることを抑制することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ5]
特徴vJ1から特徴vJ4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ5によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において所定示唆情報を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vJ5によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ6]
特徴vJ1から特徴vJ5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ6によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vJ6によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ7]
特徴vJ1から特徴vJ6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技画像表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定遊技画像を表示する手段(変形例1のレイヤー構造において、貝の画像SHを表示する上部レイヤーが図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ7によれば、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vJ7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ8]
特徴vJ1から特徴vJ7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報は、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回における状況を示唆する情報(変形例として記載したキャプチャ画像を文字で表現した情報)を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ8によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回における状況を示唆する情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ9]
特徴vJ1から特徴vJ8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ9によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴vK群>
特徴vK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図320における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報(キャプチャ画像を縮小した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vK1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vK1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vK1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vK1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vK1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報が継続して表示されることになることから、より確かに、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。
<特徴vL群>
特徴vL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図320における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報(変形例における、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vL1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vL1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vL1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vL1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vM群>
特徴vM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図320における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の視認を妨げない位置に、前記所定示唆情報を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vM1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vM1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vM1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vM1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vM1によれば、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄が、所定示唆情報によって見にくくなることを抑制することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vN群>
特徴vN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図320における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vN1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vN1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vN1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vN1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vN1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において所定示唆情報を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vN1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vO群>
特徴vO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図320における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vO1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vO1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vO1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vO1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vO1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vO1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vP群>
特徴vP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図320における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記特定遊技画像表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定遊技画像を表示する手段(変形例1のレイヤー構造において、貝の画像SHを表示する上部レイヤーが図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vP1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vP1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vP1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vP1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vP1によれば、定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vP1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vQ群>
特徴vQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図320における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報は、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回における状況を示唆する情報(変形例として記載したキャプチャ画像を文字で表現した情報)を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴vQ1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vQ1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vQ1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vQ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vQ1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回における状況を示唆する情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vR群>
特徴vR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態とその変形例から抽出される。特に第7実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図310の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図320における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vR1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vR1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vR1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vR1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴vR1によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴wA群>
特徴wA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wA1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA2]
特徴wA1に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報の前記表示態様を変化させる手段(図366のステップS9のアシスト設定処理であって、ケース3,4が該当)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化する場合がある。ここで、特定条件下にあるということが、例えば、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、既実行保留表示エリア内の既実行保留表示情報の表示態様が全て同一の表示態様に揃うといった状況下にあることとすると、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
[特徴wA3]
特徴wA1または特徴wA2に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の表示形状は、前記未実行保留表示情報の表示形状と異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示形状は、未実行保留表示情報の表示形状と異なるので、未実行保留表示情報と既実行保留表示情報との判別が容易となる。このために、特定の保留表示情報が未実行保留表示エリアから変動実行中保留表示エリアを経て既実行保留表示エリアに移行したことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上することによって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA4]
特徴wA1から特徴wA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
当該遊技機の遊技状態を、第1遊技状態から、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に移行させることが可能な遊技状態移行手段と、
前記第2遊技状態においては、前記特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態においては、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない。第2遊技状態は、既に第1遊技状態よりも遊技者に有利な状態であり、上述した新たな制御の必要性は第1遊技状態よりも低い。このため、本特徴では、第2遊技状態では、上述した新たな制御を行わないことによって制御を簡略化することができるとともに、第1遊技状態では、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるといった上述した新たな制御を実行することによって遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA5]
特徴wA1から特徴wA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアにおいて前記既実行保留表示情報を表示可能な前記所定数は一定である(変形例13の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて既実行保留表示情報を表示可能な所定数は一定であることから、既実行保留表示エリアにおいて表示される既実行保留表示情報の表示態様が全て同一に揃う難易度が、一定となる。このために、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に付与することを抑制することができる。
[特徴wA6]
特徴wA1から特徴wA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(遊技が行われていないと判定されてから所定時間経過後に既実行保留表示アイコンZを消去する)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去することによって、遊技者が交替する場合に、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残ること抑制することができる。このために、遊技者が交替した場合に、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が無い状態で遊技を開始することができ、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が残って煩わしい気持ちに遊技者をさせることもない。
[特徴wA7]
特徴wA1から特徴wA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定条件下において前記特定の保留表示情報が前記第1の表示態様で前記既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出(女性キャラクター演出設定処理)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件下において特定の保留表示情報が第1の表示態様で既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出が実行されることから、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
[特徴wA8]
特徴wA1から特徴wA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、
前記遊技者にとっての有利性が高いことは、前記特別遊技状態の発生が確定することである
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第1の表示態様で表示されている場合に、特別遊技状態の発生が確定する。このために、特定条件下において、既実行保留表示エリアに移行する保留表示情報が第1の表示態様で表示されていることに対して、いっそう大きな期待感を遊技者に付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA9]
特徴wA1から特徴wA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記保留変化手段は、前記未実行保留表示情報の前記表示態様を変化させる一態様として、前記未実行保留表示情報の表示色を変化させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示情報の表示色を変化させることによって、特別情報が所定条件を満たす可能性の高低を示唆することができる。また、表示態様が表示色であるために、全て同色となったか否かが一目瞭然である。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA10]
特徴wA1から特徴wA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示されている前記未実行保留表示情報の前記表示態様を、前記第1の表示態様から前記第2の表示態様に変化させる手段(図367の外れ時同色外し用処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示されている未実行保留表示情報の表示態様を、第1の表示態様から第2の表示態様に変化させることができる。そして、未実行保留表示エリアにおいて表示されている未実行保留表示情報の表示態様を、第1の表示態様から第2の表示態様に変化させた場合には、当該未実行保留表示情報が特定の保留表示情報として既実行保留表示エリアに移行する場合に、第1の表示態様のまま移行することがなくなる。このために、遊技者は、未実行保留表示エリアにおいて特定の保留表示情報が第1の表示態様で表示されており、当該特定の保留表示情報が特定条件下において第1の表示態様のまま既実行保留表示エリアに移行し、遊技者にとっての有利性が高くなることを期待していたところ、第2の表示態様に変化してしまい、期待しただけの有利性が付与されることがなくなり、期待外れとなり落胆してしまう。その一方で、第1の表示態様よりも未実行保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が高い第2の表示態様分だけの期待感は残る。このように、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴wA11]
特徴wA1から特徴wA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の前記未実行保留表示情報のうちの、前記既実行保留表示エリアに最も近い側の一の前記未実行保留表示情報を前記第1の表示態様以外の表示態様から前記第1の表示態様に変化させる手段(図366の既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の未実行保留表示情報のうちの、既実行保留表示エリアに最も近い側の一の未実行保留表示情報を第1の表示態様以外の表示態様から第1の表示態様に変化させる場合があるので、既実行保留表示エリアに移行する特定の保留表示情報が特定の条件下において第1の表示態様で表示されていて遊技者にとっての有利性が高いといった現象が発生して欲しいと期待していた遊技者に対して、大きな喜びを付与することができる。
[特徴wA12]
特徴wA1から特徴wA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の前記未実行保留表示情報のうちの、前記既実行保留表示エリアに最も近い側の一の前記未実行保留表示情報を前記第1の表示態様から前記第1の表示態様以外の表示態様に変化させる手段(外れ時同色外し用処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示されている複数の未実行保留表示情報のうちの、既実行保留表示エリアに最も近い側の一の未実行保留表示情報を第1の表示態様から第1の表示態様以外の表示態様に変化させる場合があるので、既実行保留表示エリアに移行する特定の保留表示情報が特定の条件下において第1の表示態様で表示されていて遊技者にとっての有利性が高いといった現象が発生するのではないかと期待していた遊技者に対して、大きな落胆感を付与することができる。
[特徴wA13]
特徴wA1から特徴wA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の表示態様は、前記未実行保留表示情報の第1の表示色であり、
前記第2の表示態様は、前記未実行保留表示情報の第2の表示色であり、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示される前記未実行保留表示情報を前記第1の表示色以外の表示色から前記第1の表示色に変化させる第1の表示色変化手段(図366の既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理)と、
前記第1の表示色変化手段によって前記表示色を変化させるに際し、当該表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報の形状を、前記未実行保留表示エリアにおいて表示される、前記表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報以外の未実行保留表示情報の形状と相違する形状に変化させる手段と(変形例5)
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示される未実行保留表示情報を第1の表示色以外の表示色から第1の表示色に変化させるとともに、この表示色を変化させるに際し、当該表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報の形状を、未実行保留表示エリアにおいて表示される、当該表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報以外の未実行保留表示情報の形状と相違する形状に変化させるので、表示色を変化させる対象の未実行保留表示情報が第1の表示色に変化することを遊技者に注視させることができ、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
[特徴wA14]
特徴wA1から特徴wA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアにおいて表示される前記未実行保留表示情報を前記第1の表示態様以外の表示態様から前記第1の表示態様に変化させる表示態様変化手段(図366の既実行保留予告用処理におけるアシスト設定処理)と、
前記表示態様変化手段によって前記表示態様を変化させるに際し、当該表示態様を変化させる対象の未実行保留表示情報に移動体(花びら、紙ふぶき、火の玉等の有体物や、光線、レーザー光、電波等の無体物)を到達させる手段と(変形例5)
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアにおいて表示される未実行保留表示情報を第1の表示態様以外の表示態様から第1の表示態様に変化させるに際し、当該未実行保留表示情報に移動体を到達させるので、表示態様を変化させる対象の未実行保留表示情報が第1の表示態様に変化することを遊技者に注視させることができ、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
[特徴wA15]
特徴wA1から特徴wA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA16]
特徴wA1から特徴wA15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができる。したがって、例えば、既実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、未実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の現在の表示態様に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA17]
特徴wA1から特徴wA16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する第1変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記第1変化示唆演出が実行された場合であっても、前記表示態様が変化しない場合がある
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する第1変化示唆演出が実行された場合であっても、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、第1変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、表示態様が変化する事象の発生を期待しつつ(当該第1変化示唆演出がガセではないことを期待しつつ)、さらに、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA18]
特徴wA1から特徴wA17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する第2変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記第2変化示唆演出が実行された場合には、前記表示態様が必ず変化する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する第2変化示唆演出が実行された場合には、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が必ず変化するので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、第2変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。また、例えば、全ての未実行保留表示情報が既に同一の表示態様で揃っているといった状況において、第2変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様は変化して欲しくないので既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった感情を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wA19]
特徴wA1から特徴wA18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の変化後の前記表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の変化後の表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備えるので、例えば、当該演出が実行された状況において、当該演出によって示唆された変化後の表示態様に変化すれば全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことになる一の既実行保留表示情報が存在する場合には、遊技者は、当該一の既実行保留表示情報が当該演出によって示唆された表示態様に変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wB群>
特徴wB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wB1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報の前記表示態様を変化させる手段(図366のステップS9のアシスト設定処理であって、ケース3,4が該当)と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化する場合がある。ここで、特定条件下にあるということが、例えば、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、既実行保留表示エリア内の既実行保留表示情報の表示態様が全て同一の表示態様に揃うといった状況下にあることとすると、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化し、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができる。
<特徴wC群>
特徴wC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wC1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示情報の表示形状は、前記未実行保留表示情報の表示形状と異なり、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示形状は、未実行保留表示情報の表示形状と異なるので、未実行保留表示情報と既実行保留表示情報との判別が容易となる。このために、特定の保留表示情報が未実行保留表示エリアから変動実行中保留表示エリアを経て既実行保留表示エリアに移行したことの判別が容易となる。したがって、視認性が向上することによって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴wD群>
特徴wD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wD1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
当該遊技機の遊技状態を、第1遊技状態から、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に移行させることが可能な遊技状態移行手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高く(既実行保留予告)、
前記第2遊技状態においては、前記特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態においては、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなる制御を実行しない。第2遊技状態は、既に第1遊技状態よりも遊技者に有利な状態であり、上述した新たな制御の必要性は第1遊技状態よりも低い。このため、本特徴では、第2遊技状態では、上述した新たな制御を行わないことによって制御を簡略化することができるとともに、第1遊技状態では、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなるといった上述した新たな制御を実行することによって遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wE群>
特徴wE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wE1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアにおいて前記既実行保留表示情報を表示可能な前記所定数は一定であり、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて既実行保留表示情報を表示可能な所定数は一定であることから、既実行保留表示エリアにおいて表示される既実行保留表示情報の表示態様が全て同一に揃う難易度が、一定となる。このために、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に付与することを抑制することができる。
<特徴wF群>
特徴wF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wF1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアにおいて表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(遊技が行われていないと判定されてから所定時間経過後に既実行保留表示アイコンZを消去する)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(既実行保留予告)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアにおいて表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去することによって、遊技者が交替する場合に、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残ること抑制することができる。このために、遊技者が交替した場合に、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が無い状態で遊技を開始することができ、既実行保留表示エリア内に既実行保留表示情報が残って煩わしい気持ちに遊技者をさせることもない。
<特徴wG群>
特徴wG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴wG1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作を制御する遊技回制御手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、第1の表示態様(例えば緑色の表示色)と、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(例えば赤色の表示色)と、を少なくとも有し、
特定の保留表示情報が前記既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては(変動実行中保留表示アイコンYが既実行保留表示エリアに移行することによって、所定数の既実行保留表示エリアDzに表示される全ての既実行保留表示アイコンZが同一の表示色に揃うことになるといった状況下においては)、前記特定の保留表示情報が前記第2の表示態様で表示されている場合より前記第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高く(既実行保留予告)、
前記特定条件下において前記特定の保留表示情報が前記第1の表示態様で前記既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出(女性キャラクター演出設定処理)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアに、取得情報記憶手段に記憶された特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報が表示され、既実行保留表示エリアに、遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示される。そして、特定の保留表示情報が既実行保留表示エリアに移行する場合に、特定条件下においては、特定の保留表示情報が第2の表示態様で表示されている場合より、第1の表示態様で表示されている場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い。このために、保留表示情報に対応する特別情報が所定条件を満たす可能性が第2の表示態様より低い第1の表示態様であっても、特定条件下においては、保留表示情報が第2の表示態様に変化することなく第1の表示態様のままで、既実行保留表示エリアに移行して欲しいとの期待感を、遊技者に対して付与することができる。また、保留表示情報の第1の表示態様に、第1の表示態様に対して設定された特別情報が所定条件を満たす可能性の段階とは相違する、遊技者にとっての有利性についての特別の意味を持たせることができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件下において特定の保留表示情報が第1の表示態様で既実行保留表示エリアに移行した場合に、遊技者にとっての有利性が高いことを示す演出が実行されることから、遊技者に対していっそうの期待感を付与することができる。
<特徴wH群>
特徴wH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wH1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH2]
特徴wH1に記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH3]
特徴wH1または特徴wH2に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
[特徴wH4]
特徴wH1から特徴wH3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示される
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
[特徴wH5]
特徴wH1から特徴wH4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報は一定数である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報は一定数であるので、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
[特徴wH6]
特徴wH1から特徴wH5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(所定時間が経過したという消去条件の成立に基づいて消去する)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去するので、例えば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを次の遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、当該遊技機において遊技が所定時間行なわれていない場合に消去条件が成立する構成を採用した場合について説明する。この構成を採用した場合において、当該遊技機で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、所定時間経過後に次の遊技者が新たに当該遊技機で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報は、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
すなわち、本特徴によれば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
[特徴wH7]
特徴wH1から特徴wH6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出(女性キャラクターWMが出現する演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出を実行する手段を備えるので、遊技者に対して、明確に、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様であるという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
[特徴wH8]
特徴wH1から特徴wH7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の表示態様(青色)は、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様(白色)よりも一つ上位の段階の表示態様である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の表示態様は、複数の段階の中で第1の表示態様よりも一つ上位の段階の表示態様である。換言すれば、第2の表示態様は、最も下位から2番目の段階の表示態様である。一般的に、最も下位の第1の表示態様や、最も下位から2番目の第2の表示態様の保留表示情報が表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本特徴では、第1の表示態様や第2の表示態様で表示される保留表示情報が増えていき、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃った場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。
したがって、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が増えていって、結果として、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報に対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH9]
特徴wH1から特徴wH8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、前記特別遊技状態が発生する可能性が異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、特別遊技状態が発生する可能性が異なるので、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様で揃うか否かだけでなく、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報がどの種類の表示態様で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH10]
特徴wH1から特徴wH9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させる(未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアに表示されている全ての未実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
[特徴wH11]
特徴wH1から特徴wH10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH12]
特徴wH1から特徴wH11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができる。したがって、例えば、既実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、未実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の現在の表示態様に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH13]
特徴wH1から特徴wH12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する第1変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記第1変化示唆演出が実行された場合であっても、前記表示態様が変化しない場合がある
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する第1変化示唆演出が実行された場合であっても、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、第1変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、表示態様が変化する事象の発生を期待しつつ(当該第1変化示唆演出がガセではないことを期待しつつ)、さらに、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH14]
特徴wH1から特徴wH13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する第2変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記第2変化示唆演出が実行された場合には、前記表示態様が必ず変化する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する第2変化示唆演出が実行された場合には、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が必ず変化するので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、第2変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。また、例えば、全ての未実行保留表示情報が既に同一の表示態様で揃っているといった状況において、第2変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様は変化して欲しくないので既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった感情を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wH15]
特徴wH1から特徴wH14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の変化後の前記表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の変化後の表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備えるので、例えば、当該演出が実行された状況において、当該演出によって示唆された変化後の表示態様に変化すれば全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことになる一の既実行保留表示情報が存在する場合には、遊技者は、当該一の既実行保留表示情報が当該演出によって示唆された表示態様に変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wI群>
特徴wI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wI1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wJ群>
特徴wJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wJ1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示され、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
<特徴wK群>
特徴wK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wK1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報は一定数であり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報は一定数であるので、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
<特徴wL群>
特徴wL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wL1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアに表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(所定時間が経過したという消去条件の成立に基づいて消去する)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去するので、例えば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを次の遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、当該遊技機において遊技が所定時間行なわれていない場合に消去条件が成立する構成を採用した場合について説明する。この構成を採用した場合において、当該遊技機で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、所定時間経過後に次の遊技者が新たに当該遊技機で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報は、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
すなわち、本特徴によれば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
<特徴wM群>
特徴wM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wM1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出(女性キャラクターWMが出現する演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、所定の示唆演出を実行する手段を備えるので、遊技者に対して、明確に、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様であるという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
<特徴wN群>
特徴wN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wN1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記第2の表示態様(青色)は、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様(白色)よりも一つ上位の段階の表示態様であり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2の表示態様は、複数の段階の中で第1の表示態様よりも一つ上位の段階の表示態様である。換言すれば、第2の表示態様は、最も下位から2番目の段階の表示態様である。一般的に、最も下位の第1の表示態様や、最も下位から2番目の第2の表示態様の保留表示情報が表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本特徴では、第1の表示態様や第2の表示態様で表示される保留表示情報が増えていき、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃った場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。
したがって、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が増えていって、結果として、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報に対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wO群>
特徴wO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wO1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、前記特別遊技状態が発生する可能性が異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、特別遊技状態が発生する可能性が異なるので、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様で揃うか否かだけでなく、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報がどの種類の表示態様で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wP群>
特徴wP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wP1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させる(未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示態様を変化させる)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアに表示されている全ての未実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wQ群>
特徴wQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wQ1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
<特徴wR群>
特徴wR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wR1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wR2]
特徴wR1に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
[特徴wR3]
特徴wR1または特徴wR2に記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示される
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
[特徴wR4]
特徴wR1から特徴wR3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報は一定数である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報は一定数であるので、既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様に揃う難易度が一定となる。したがって、当該難易度が変化して、不要な期待感や落胆感を遊技者に与えてしまうことを回避することができる。
[特徴wR5]
特徴wR1から特徴wR4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記既実行保留表示エリアに表示されている前記既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去する(所定時間が経過したという消去条件の成立に基づいて消去する)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報を消去条件の成立に基づいて消去するので、例えば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを次の遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、当該遊技機において遊技が所定時間行なわれていない場合に消去条件が成立する構成を採用した場合について説明する。この構成を採用した場合において、当該遊技機で遊技をしていた遊技者が遊技を止め、所定時間経過後に次の遊技者が新たに当該遊技機で遊技を始めた場合には、前の遊技者による遊技によって貯えられた既実行保留表示情報は、次の遊技者が遊技を始めるタイミングにおいて消去されている。したがって、次の遊技者は、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技によって貯えられた既実行保留表示情報が残っていて煩わしいといった気持ちを抱くことがない。
すなわち、本特徴によれば、既実行保留表示エリア内に前の遊技者の遊技による既実行保留表示情報が存在しない状態で遊技を始めることのできる状況を次の遊技者に対して提供することができる。
[特徴wR6]
特徴wR1から特徴wR5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様である場合に、所定の示唆演出(女性キャラクターWMが出現する演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、所定の示唆演出を実行する手段を備えるので、遊技者に対して、明確に、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様であるという条件が成立したことを認識させることができるとともに、当該条件が成立したことに特別な意味があることを認識させることができる。
[特徴wR7]
特徴wR1から特徴wR6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2の表示態様(青色)は、前記複数の段階の中で前記第1の表示態様(白色)よりも一つ上位の段階の表示態様である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2の表示態様は、複数の段階の中で第1の表示態様よりも一つ上位の段階の表示態様である。換言すれば、第2の表示態様は、最も下位から2番目の段階の表示態様である。一般的に、最も下位の第1の表示態様や、最も下位から2番目の第2の表示態様の保留表示情報が表示されても、遊技者は大きな期待感を抱かない。
しかしながら、本特徴では、第1の表示態様や第2の表示態様で表示される保留表示情報が増えていき、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様で揃った場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。
したがって、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が表示されている状況であっても、遊技者は、ひょっとしたらこのまま第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報が増えていって、結果として、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様で揃い、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様で揃うことになるのではないか、といった期待感を抱くことになる。この結果、本特徴によれば、一般的には遊技者が大きな期待感を抱くことのない第1の表示態様や第2の表示態様の保留表示情報に対しても特別な意義を持たせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wR8]
特徴wR1から特徴wR7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される前記既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、前記特別遊技状態が発生する可能性が異なる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報の表示態様の種類に応じて、特別遊技状態が発生する可能性が異なるので、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報が全て同一の表示態様で揃うか否かだけでなく、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報がどの種類の表示態様で揃うのかといったことに対しても遊技者の関心を引くことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴wR9]
特徴wR1から特徴wR8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させる(未実行保留表示エリアDhの未実行保留表示アイコンHの表示態様を変化させる)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは未実行保留表示エリアに表示されている全ての未実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に未実行保留表示エリアに表示されている未実行保留表示情報の表示態様が変化して、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wS群>
特徴wS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wS1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報の表示態様を変化させる(既実行保留表示エリアDzの既実行保留表示アイコンZの表示態様を変化させる)手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報の表示態様を変化させる手段を備えるので、遊技者に対して、例えば、このままでは所定数の既実行保留表示エリアに表示されている全ての既実行保留表示情報の表示態様が同一の表示態様に揃うことがないような状況であっても、もしかしたら既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことが起きるのではないかといった期待感を抱かせることができる。そして、実際に既実行保留表示エリアに表示されている既実行保留表示情報の表示態様が変化して、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃った場合には、遊技者に対して、大きな喜びを与えることができるとともに、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報も同一の表示態様に揃ってほしいといったさらなる期待感を与えることができる。
<特徴wT群>
特徴wT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例15から抽出される。
[特徴wT1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記既実行保留表示エリアの前記既実行保留表示情報は、前記未実行保留表示エリアの前記未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示され、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第1の表示態様(白色)であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第2の表示態様(青色)である場合に、前記遊技回の結果として前記特別遊技状態の発生に対応した結果(大当たり当選を告知する画像)を表示し得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第1の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第2の表示態様である場合に、遊技回の結果として特別遊技状態の発生に対応した結果が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示エリアの既実行保留表示情報は、未実行保留表示エリアの未実行保留表示情報とは異なる表示態様で表示されるので、遊技者に対して、既実行保留表示情報が未実行保留表示情報とは異なるものであるという認識を与えることができる。この結果、既実行保留表示情報が表示されている状況において、遊技者がまだ遊技回が実行されていない未実行保留情報が存在していると誤解してしまうことを回避することができる。
<特徴wU群>
特徴wU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例22から抽出される。
[特徴wU1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、同一の演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができない。したがって、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、当該演出態様が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様が変化するのではなく、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wV群>
特徴wV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例23から抽出される。
[特徴wV1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合と、前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報の表示態様が変化される場合と、未実行保留表示情報の表示態様が変化される場合とで、異なる演出態様を実行可能な手段を備えるので、当該演出態様を認識した遊技者は、既実行保留表示情報の表示態様が変化されるのか未実行保留表示情報の表示態様が変化されるのかを判別することができる。したがって、例えば、既実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の既実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになり、一方、未実行保留表示情報の表示態様が変化することに対応した演出態様が実行された場合には、遊技者は、現在の未実行保留表示情報の表示態様がどのようになっているのかについて強い関心を抱くことになる。このように、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の現在の表示態様に対して強い関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wW群>
特徴wW群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例22から抽出される。
[特徴wW1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記変化示唆演出が実行された場合であっても、前記表示態様が変化しない場合がある
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出が実行された場合であっても、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化しない場合があるので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、表示態様が変化する事象の発生を期待しつつ(当該変化示唆演出がガセではないことを期待しつつ)、さらに、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wX群>
特徴wX群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例24から抽出される。
[特徴wX1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の前記表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出を実行可能な手段を備え、
前記変化示唆演出が実行された場合には、前記表示態様が必ず変化する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出が実行された場合には、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の表示態様が必ず変化するので、例えば、一の既実行保留表示情報の表示態様が変化すれば所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うといった状況において、変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、所定数の既実行保留表示エリアに表示される既実行保留表示情報のうち、当該一の既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。また、例えば、全ての未実行保留表示情報が既に同一の表示態様で揃っているといった状況において、変化示唆演出が実行された場合には、遊技者は、未実行保留表示情報の表示態様は変化して欲しくないので既実行保留表示情報の表示態様が変化して欲しいといった感情を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴wY群>
特徴wY群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態とその変形例27から抽出される。
[特徴wY1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報を特定の上限数まで記憶可能な取得情報記憶手段(第1保留エリアRa)と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報の数に対応した数の未実行保留表示情報(未実行保留表示アイコンH)を表示可能な未実行保留表示エリア(未実行保留表示エリアDh)を表示する未実行保留表示手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを遊技回毎に判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回動作の1回とした場合に、当該遊技回動作(図柄を変動させる変動遊技)を制御する遊技回制御手段と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記所定条件を満たすと判定された場合に、前記遊技回動作の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記未実行保留表示エリアに表示されている前記未実行保留表示情報に対応する前記特別情報が前記所定条件を満たす可能性を、当該可能性の高低に対応して設定された上位から下位までの複数の段階に応じた前記未実行保留表示情報の表示態様を変化させることによって示唆する保留変化手段と、
前記未実行保留表示情報の前記表示態様の変化の方向を前記下位側から前記上位側への一方向に制限する手段と、
前記遊技回制御手段による遊技回動作の実行後の前記遊技回に対応する保留表示情報を既実行保留表示情報(既実行保留表示アイコンZ)として所定数表示可能な既実行保留表示エリア(既実行保留表示エリアDz)を表示する既実行保留表示手段と、
を備え、
前記未実行保留表示情報の表示態様として、前記複数の段階の中で最も下位側の第1の表示態様(白色)と、前記第1の表示態様より上位の段階である第2の表示態様(白色より上位の色、例えば青色)と、を少なくとも有し、
前記所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が前記第2の表示態様であり、前記未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が前記第1の表示態様である場合に、前記遊技回動作として所定態様の前記遊技動作を表示し得る(所定のプレミアムリーチ演出を実行して所定のプレミアム画像を表示し得る)ものであり、
さらに、前記既実行保留表示情報又は前記未実行保留表示情報の変化後の前記表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様(青色)であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様(白色)である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得るので、遊技者に対して、既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様に揃い、かつ、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様に揃って欲しいといった、従来にはない新しい期待感を抱かせることができる。
特に、従来の遊技機においては、遊技回動作の実行後には、当該遊技回動作の遊技回に対応する保留表示情報が所定条件を満たす可能性の高い表示態様で表示されていた場合であっても、当該保留表示情報が所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した場合には当該表示態様は意味を失ってしまうことになる。
しかしながら、本特徴によれば、遊技回動作の実行後の遊技回に対応する保留表示情報が既実行保留表示情報として表示され、所定数の既実行保留表示エリアに表示される全ての既実行保留表示情報が第2の表示態様であり、未実行保留表示エリアに表示される全ての未実行保留表示情報が第1の表示態様である場合に、遊技回動作として所定態様の遊技動作が表示され得る。したがって、所定条件を満たさずに当該遊技回動作が終了した遊技回に対応する既実行保留表示情報に対しても意味を持たせることができ、遊技者の関心を引くことができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、既実行保留表示情報又は未実行保留表示情報の変化後の表示態様を示唆する演出を実行可能な手段を備えるので、例えば、当該演出が実行された状況において、当該演出によって示唆された変化後の表示態様に変化すれば全ての既実行保留表示情報が同一の表示態様に揃うことになる一の既実行保留表示情報が存在する場合には、遊技者は、当該一の既実行保留表示情報が当該演出によって示唆された表示態様に変化して欲しいといった期待感を抱くことになる。このように、本特徴によれば、従来にはない新しい感情を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴xA群>
特徴xA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xA2]
特徴xA1に記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図425(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図426に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、遊技者に有利な第1態様(ラウンド遊技の回数が16回)と、遊技者にとっての有利性が前記第1態様より低い第2態様(ラウンド遊技の回数が8回)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、遊技者に有利な第1態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、遊技者にとって有利な第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとって有利な第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xA3]
特徴xA1または特徴xA2に記載の遊技機であって、
前記第1回転手段の回転速度が変化し得る(変形例10の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段の回転速度が変化し得ることから、第1状態において、回転する回転板部を通して視認される光源の視認態様を変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA4]
特徴xA1から特徴xA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段を回転させる契機が成立する毎に、前記第1回転手段の回転方向が、第1回転方向と、前記第1回転方向と回転方向が反転した第2回転方向とのうちのいずれになるかが決まり、
前記第1回転方向に回転する場合より前記第2回転方向に回転する場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなり易い(変形例11の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段の回転方向が第1回転方向と第2回転方向とのうちのいずれに決まるかによって、遊技者にとっての有利性が変化することになる。したがって、遊技者は第1回転手段の回転方向を気にかけるようになることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA5]
特徴xA1から特徴xA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成である(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成であることから、回転板部の色彩をムラのないものとすることができ、第2状態において、遊技者は、第2回転手段を回転板部を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA6]
特徴xA1から特徴xA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、
所定タイミングで、少なくとも前記第2領域の裏面側に前記第2回転手段が移動する(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、所定タイミングで、少なくとも第2領域の裏面側に第2回転手段が移動することから、所定タイミング以後において、遊技者は、第2回転手段を回転板部の光透過率が高い第2領域を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA7]
特徴xA1から特徴xA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段は、特定の位置に固定されている(変形例8の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は特定の位置に固定されていることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段を移動させることが容易である。したがって、本特徴によれば、制御の簡略化を図ることができる。
[特徴xA8]
特徴xA1から特徴xA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段に備えられる前記回転軸は、前記遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段に備えられる回転軸は遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤の表面に対して高い精度で平行となる平面上で回転板部を回転させることができる。このため、第1回転手段のサイズを大きくすることが容易であり、この結果、第1回転手段を用いた演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA9]
特徴xA1から特徴xA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段を、前記第1回転手段より上方から前記第1回転手段に向かって移動させる手段を備える(変形例13の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が、上方から第1回転手段に向かって降り注ぐような演出が可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA10]
特徴xA1から特徴xA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する経路を複数、備える(変形例16の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する経路が複数、備えられることから、様々な経路にて第2状態に移行することを遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA11]
特徴xA1から特徴xA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する速度が変化し得る(変形例17の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する速度が変化し得ることから、例えば変位する速度が低下した場合、第2回転手段が移動している最中に、第2回転手段が第2位置に到達せずに第2状態とならないのではないかといったネガティブな感情を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA12]
特徴xA1から特徴xA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の回転速度が変化し得る(変形例18の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の回転速度が変化し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA13]
特徴xA1から特徴xA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の回転方向が反転し得る(変形例19の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の回転方向が反転し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA14]
特徴xA1から特徴xA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称であることから、第2回転手段を回転させたときの第2回転手段の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA15]
特徴xA1から特徴xA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段を複数(回転体182、回転体192)、備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段を複数、備えることから、第2状態となり得る態様を種々、得ることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA16]
特徴xA1から特徴xA15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段に文字(虹色の「BIG」という文字列183a等)が記された
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段に文字が記されていることから、第2状態となったときに、第2回転手段に記された文字を回転板部を通して遊技者に視認させることができる。このために、本特徴によれば、視認される文字によって種々の振り分けを告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xA17]
特徴xA1から特徴xA16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段は、均一の材質で構成される(変形例21の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が均一の材質で構成されることから、第2回転手段の回転がガタつきなくスムーズとなる。
[特徴xA18]
特徴xA1から特徴xA17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成される(変形例22の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成されることから、第2回転手段の回転態様を種々に変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xA19]
特徴xA1から特徴xA18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記光源は、前記遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成される(変形例25の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、光源が遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成されることから、構成を簡略化することができる。
[特徴xA20]
特徴xA1から特徴xA19までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図425(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図426に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、所定期間において(大当たり当選に係る遊技回の終了時に保留情報記憶エリア64bに残された保留情報が消化される期間)、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様(変形例23において保留連が有りとなる)と、前記所定期間において、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が前記第1態様より低い第2態様(変形例23において保留連が無しとなる)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様と、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴xB群>
特徴xB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図425(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図426に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、遊技者に有利な第1態様(ラウンド遊技の回数が16回)と、遊技者にとっての有利性が前記第1態様より低い第2態様(ラウンド遊技の回数が8回)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、遊技者に有利な第1態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、遊技者にとって有利な第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとって有利な第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴xC群>
特徴xC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第1回転手段の回転速度が変化し得る(変形例10の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1回転手段の回転速度が変化し得ることから、第1状態において、回転する回転板部を通して視認される光源の視認態様を変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xD群>
特徴xD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第1回転手段を回転させる契機が成立する毎に、前記第1回転手段の回転方向が、第1回転方向と、前記第1回転方向と回転方向が反転した第2回転方向とのうちのいずれになるかが決まり、
前記第1回転方向に回転する場合より前記第2回転方向に回転する場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなり易い(変形例11の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1回転手段の回転方向が第1回転方向と第2回転方向とのうちのいずれに決まるかによって、遊技者にとっての有利性が変化することになる。したがって、遊技者は第1回転手段の回転方向を気にかけるようになることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xE群>
特徴xE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成である(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成であることから、回転板部の色彩をムラのないものとすることができ、第2状態において、遊技者は、第2回転手段を回転板部を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xF群>
特徴xF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、
所定タイミングで、少なくとも前記第2領域の裏面側に前記第2回転手段が移動する(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、所定タイミングで、少なくとも第2領域の裏面側に第2回転手段が移動することから、所定タイミング以後において、遊技者は、第2回転手段を回転板部の光透過率が高い第2領域を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xG群>
特徴xG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第1回転手段は、特定の位置に固定されている(変形例8の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第1回転手段は特定の位置に固定されていることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段を移動させることが容易である。したがって、本特徴によれば、制御の簡略化を図ることができる。
<特徴xH群>
特徴xH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第1回転手段に備えられる前記回転軸は、前記遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、本特徴によれば、第1回転手段に備えられる回転軸は遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤の表面に対して高い精度で平行となる平面上で回転板部を回転させることができる。このため、第1回転手段のサイズを大きくすることが容易であり、この結果、第1回転手段を用いた演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xI群>
特徴xI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xI1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段を、前記第1回転手段より上方から前記第1回転手段に向かって移動させる手段を備える(変形例13の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が、上方から第1回転手段に向かって降り注ぐような演出が可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xJ群>
特徴xJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xJ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する経路を複数、備える(変形例16の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する経路が複数、備えられることから、様々な経路にて第2状態に移行することを遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xK群>
特徴xK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xK1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する速度が変化し得る(変形例17の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する速度が変化し得ることから、例えば変位する速度が低下した場合、第2回転手段が移動している最中に、第2回転手段が第2位置に到達せずに第2状態とならないのではないかといったネガティブな感情を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xL群>
特徴xL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xL1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段の回転速度が変化し得る(変形例18の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段の回転速度が変化し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xM群>
特徴xM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xM1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段の回転方向が反転し得る(変形例19の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段の回転方向が反転し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xN群>
特徴xN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xN1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称であることから、第2回転手段を回転させたときの第2回転手段の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xO群>
特徴xO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xO1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段を複数(回転体182、回転体192)、備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段を複数、備えることから、第2状態となり得る態様を種々、得ることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xP群>
特徴xP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xP1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段に文字(虹色の「BIG」という文字列183a等)が記された
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段に文字が記されていることから、第2状態となったときに、第2回転手段に記された文字を回転板部を通して遊技者に視認させることができる。このために、本特徴によれば、視認される文字によって種々の振り分けを告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴xQ群>
特徴xQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xQ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段は、均一の材質で構成される(変形例21の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が均一の材質で構成されることから、第2回転手段の回転がガタつきなくスムーズとなる。
<特徴xR群>
特徴xR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xR1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成される(変形例22の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成されることから、第2回転手段の回転態様を種々に変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴xS群>
特徴xS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xS1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記光源は、前記遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成される(変形例25の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、光源が遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成されることから、構成を簡略化することができる。
<特徴xT群>
特徴xT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xT1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
当該遊技機は、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有し、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図425(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図426に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、所定期間において(大当たり当選に係る遊技回の終了時に保留情報記憶エリア64bに残された保留情報が消化される期間)、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様(変形例23において保留連が有りとなる)と、前記所定期間において、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が前記第1態様より低い第2態様(変形例23において保留連が無しとなる)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様と、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴xU群>
特徴xU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴xU1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する判定手段と、
第1回転手段と、
第2回転手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1回転手段(演出用メイン回転役物170)は、回転軸(回転軸部171)を中心として回転可能な回転板部(花びら部172L)を備え、
前記回転板部は、裏面側に位置する光源(表示面41aに表示された所定画像に含まれる高輝度部HB)を視認可能に構成され(拡大レンズLZを備えるように構成され)、所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る構成であり、
前記第2回転手段(回転体182)は、回転可能に構成され、遊技盤を正面視した場合に少なくとも前記第1回転手段の前記回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、前記回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能であり、
前記第2回転手段が前記第2位置に移動した場合の前記回転板部の回転態様(花びら部172Lが図425(b)に示す回転停止位置にあるか、花びら部172Lが図426に示す回転停止位置にあるかの態様)に応じて、遊技者に有利な第1態様(ラウンド遊技の回数が16回)と、遊技者にとっての有利性が前記第1態様より低い第2態様(ラウンド遊技の回数が8回)とのいずれかの態様となり得る
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は所定の回転状態と所定の停止状態とに切り替わり得る。第2回転手段は、遊技盤を正面視した場合に少なくとも第1回転手段の回転板部を通すことなく視認可能な第1位置と、回転板部を通して視認可能な第2位置との間で変位可能である。さらに、本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、遊技者に有利な第1態様と、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、遊技者にとって有利な第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとって有利な第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、遊技者にとっての有利性が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xU2]
特徴xU1に記載の遊技機であって、
所定の遊技状態(当たり抽選の当否結果が大当たり当選となった状態)において、回転する前記回転板部を通して前記光源を視認可能な第1状態(一発告知演出において花びら部172Lの拡大レンズLZを通して高輝度部HBを視認可能な状態)と、
回転する前記回転板部の裏面側に前記第2回転手段が移動してくることによって、前記第2回転手段が前記光源からの光を遮って、前記第2回転手段が前記回転板部を通して視認可能となる第2状態(ビッグオアスモール演出において回転体182が高輝度部HBからの光を遮って、回転体182が花びら部172Lの拡大レンズLZを通して視認可能な状態、図425(b)、図426等の状態)と、
を有する
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態と、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となる第2状態と、を有する。このために、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態によって構成される演出を実行することができ、また、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくることによって、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が第1回転手段の回転板部を通して視認可能となる第2状態によって構成される演出を実行することができる。第1状態となる演出、第2状態となる演出のそれぞれが遊技者にとって有利な状態となることを示唆し得るものである場合、本特徴によれば、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して光源を視認可能な第1状態となった場合と、第1回転手段において回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動して、第2回転手段が光源からの光を遮って、第2回転手段が回転板部を通して視認可能となった場合とにおいて、遊技者にとって有利な状態となる期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xU3]
特徴xU1または特徴xU2に記載の遊技機であって、
前記第1回転手段の回転速度が変化し得る(変形例10の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段の回転速度が変化し得ることから、所定の遊技状態において、回転する回転板部を通して視認される光源の視認態様を変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU4]
特徴xU1から特徴xU3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段を回転させる契機が成立する毎に、前記第1回転手段の回転方向が、第1回転方向と、前記第1回転方向と回転方向が反転した第2回転方向とのうちのいずれになるかが決まり、
前記第1回転方向に回転する場合より前記第2回転方向に回転する場合の方が、遊技者にとっての有利性が高くなり易い(変形例11の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段の回転方向が第1回転方向と第2回転方向とのうちのいずれに決まるかによって、遊技者にとっての有利性が変化することになる。したがって、遊技者は第1回転手段の回転方向を気にかけるようになることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU5]
特徴xU1から特徴xU4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成である(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、回転板部は、透明性が均一の材料によって形成された構成であることから、回転板部の色彩をムラのないものとすることができ、第2状態において、遊技者は、第2回転手段を回転板部を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU6]
特徴xU1から特徴xU5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、
所定タイミングで、少なくとも前記第2領域の裏面側に前記第2回転手段が移動する(変形例5の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、回転板部は、所定の光透過率の第1領域と、前記第1領域より光透過率が高い第2領域とを有し、所定タイミングで、少なくとも第2領域の裏面側に第2回転手段が移動することから、所定タイミング以後において、遊技者は、第2回転手段を回転板部の光透過率が高い第2領域を通して明瞭に視認できる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU7]
特徴xU1から特徴xU6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段は、特定の位置に固定されている(変形例8の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段は特定の位置に固定されていることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段を移動させることが容易である。したがって、本特徴によれば、制御の簡略化を図ることができる。
[特徴xU8]
特徴xU1から特徴xU7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1回転手段に備えられる前記回転軸は、前記遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されている
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1回転手段に備えられる回転軸は遊技盤の表面に対する垂直方向に沿うように配置されていることから、遊技盤の表面に対して高い精度で平行となる平面上で回転板部を回転させることができる。このため、第1回転手段のサイズを大きくすることが容易であり、この結果、第1回転手段を用いた演出を華やかにすることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU9]
特徴xU1から特徴xU8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段を、前記第1回転手段より上方から前記第1回転手段に向かって移動させる手段を備える(変形例13の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が、上方から第1回転手段に向かって降り注ぐような演出が可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU10]
特徴xU1から特徴xU9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する経路を複数、備える(変形例16の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する経路が複数、備えられることから、様々な経路にて第2状態に移行することを遊技者は楽しむことができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU11]
特徴xU1から特徴xU10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段が前記第1位置から前記第2位置に変位する速度が変化し得る(変形例17の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第1位置から第2位置に変位する速度が変化し得ることから、例えば変位する速度が低下した場合、第2回転手段が移動している最中に、第2回転手段が第2位置に到達せずに第2状態とならないのではないかといったネガティブな感情を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU12]
特徴xU1から特徴xU11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の回転速度が変化し得る(変形例18の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の回転速度が変化し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU13]
特徴xU1から特徴xU12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の回転方向が反転し得る(変形例19の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の回転方向が反転し得ることから、回転する回転板部の裏面側に第2回転手段が移動してくる際の第2回転手段の回転の態様を様々に変化させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU14]
特徴xU1から特徴xU13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段の外形が、遊技盤を正面視した場合に当該第2回転手段の回転の中心を対称の点として点対称であることから、第2回転手段を回転させたときの第2回転手段の美しさを高めることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU15]
特徴xU1から特徴xU14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段を複数(回転体182、回転体192)、備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段を複数、備えることから、第2状態となり得る態様を種々、得ることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU16]
特徴xU1から特徴xU15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段に文字(虹色の「BIG」という文字列183a等)が記された
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段に文字が記されていることから、第2状態となったときに、第2回転手段に記された文字を回転板部を通して遊技者に視認させることができる。このために、本特徴によれば、視認される文字によって種々の振り分けを告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴xU17]
特徴xU1から特徴xU16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段は、均一の材質で構成される(変形例21の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が均一の材質で構成されることから、第2回転手段の回転がガタつきなくスムーズとなる。
[特徴xU18]
特徴xU1から特徴xU17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成される(変形例22の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段は、回転時の回転軸の方向が変化し得るように構成されることから、第2回転手段の回転態様を種々に変化させることが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴xU19]
特徴xU1から特徴xU18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記光源は、前記遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成される(変形例25の構成)
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、光源が遊技盤の裏面側に配置した発光部によって構成されることから、構成を簡略化することができる。
[特徴xU20]
特徴xU1から特徴xU19までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1態様が、所定期間において(大当たり当選に係る遊技回の終了時に保留情報記憶エリア64bに残された保留情報が消化される期間)、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が高い態様(変形例23において保留連が有りとなる)であり、
前記第2態様が、前記所定期間において、前記判定手段によって前記特別情報が所定条件を満たす頻度が前記第1態様より低い態様(変形例23において保留連が無しとなる)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様に応じて、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様と、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様とのいずれかの態様となり得る。このために、本特徴によれば、第1態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が高い第1態様となる期待感を遊技者に対して付与することができる。また、第2態様となり得る、第2回転手段が第2位置に移動した場合の回転板部の回転態様となった場合に、所定期間において判定手段によって特別情報が所定条件を満たす頻度が第1態様より低い第2態様となってしまう落胆感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本特徴によれば、期待感と落胆感といった相反する感情の起伏を遊技者に付与することによって、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yA群>
特徴yA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yA1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
[特徴yA2]
特徴yA1に記載の遊技機であって、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に、前記第1特定入球領域に入球する遊技球と、前記第1特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、第1特定入球領域に入球する遊技球と、第1特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、第1の発射態様(左打ち)で遊技球を1個打っただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球せずに、特別遊技状態が発生しない場合があり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、発射された遊技球は第1特定入球領域に必ず入球する構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個、発射させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yA3]
特徴yA1または特徴yA2に記載の遊技機であって、
前記第1状態は、前記第1の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した前記所定待機状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1状態は、第1の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した所定待機状態を含むことから、所定待機状態への移行後においても、発射手段による発射態様を第1の発射態様としたままで、第1特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第1特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第1特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
[特徴yA4]
特徴yA1から特徴yA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2状態は、前記第2の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した前記所定待機状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2状態は、第2の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した所定待機状態を含むことから、所定待機状態への移行後においても、発射手段による発射態様を第2の発射態様としたままで、第2特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第2特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第2特定入球領域へ遊技球を入球することが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
[特徴yA5]
特徴yA1から特徴yA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)を行なうタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA6]
特徴yA1から特徴yA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記発生させる場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、抽選結果によっては特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yA7]
特徴yA1から特徴yA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記発生させる場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に、特別遊技状態を発生させる場合に対応した演出が実行されて特別遊技状態が発生して欲しいといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA8]
特徴yA1から特徴yA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、第1の場合と第2の場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第2抽選結果によっては、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yA9]
特徴yA1から特徴yA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と特別遊技状態を発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA10]
特徴yA1から特徴yA9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1の場合の前記第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、
前記第2の場合の前記第2期間において、前記所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き前記所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合に、前記第1特定入球領域への当該遊技球の入球後に前記所定の演出と同一の演出を実行可能な手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合にも、第1特定入球領域への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な手段とを備えることから、第1特定入球領域に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か特別遊技状態が発生しない場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで特別遊技状態が発生するのか、又は特別遊技状態が発生しないのかといった緊張感を遊技者に抱かせることができるとともに、特別遊技状態が発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA11]
特徴yA1から特徴yA10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の発射態様で遊技球が発射されて前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様(左打ち)であることを報知する演出(左ゲート狙い演出、左打ち報知演出)を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、演出を実行可能な演出実行手段を備え、演出実行手段は、第1の発射態様で遊技球が発射されて第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様であることを報知する演出を実行しない手段を備えることから、特2残保留に基づく当たり抽選において大当たり当選することによって特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行したとしても、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されない。このために、空席の遊技機の中から、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されている遊技機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナの発生を防止することができる。
[特徴yA12]
特徴yA1から特徴yA11までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第1特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例3における左側ラウンド回数振分装置340)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第1特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、第1特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA13]
特徴yA1から特徴yA12までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第2特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例3における右側ラウンド回数振分装置350)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第2特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、第2特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA14]
特徴yA1から特徴yA13までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に、前記第2特定入球領域に入球する遊技球と、前記第2特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第2の発射態様である場合に、第2特定入球領域に入球する遊技球と、第2特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において第2特定入球領域に遊技球が早く入球して欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA15]
特徴yA1から特徴yA14までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA16]
特徴yA1から特徴yA15までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA17]
特徴yA1から特徴yA16までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態の実行中において、報知手段を報知態様に制御する報知制御手段を備えることから、遊技者は、発射手段による発射態様を第1の発射態様として第1特定入球領域に遊技球を入球させた後に所定制御が行なわれるに際し、報知手段が報知態様となったことから、発射手段による発射態様を第2の発射態様に切り替える必要があることを報知手段の報知態様から即座に知ることができる。このため、本特徴によれば、遊技者に適切な操作を報知することができる。
[特徴yA18]
特徴yA1から特徴yA17までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1状態は、前記報知手段を前記非報知態様に制御している遊技状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1状態は、報知手段を非報知態様に制御している遊技状態を含むことから、発射手段による発射態様を第1の発射態様とすることを継続したままで、第1状態において、第1特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第1特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第1特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
[特徴yA19]
特徴yA1から特徴yA18までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2状態は、前記報知手段を前記報知態様に制御している遊技状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2状態は、報知手段を報知態様に制御している遊技状態を含むことから、発射手段による発射態様を第2の発射態様とすることを継続したままで、第2状態において、第2特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第2特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第2特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
[特徴yA20]
特徴yA1から特徴yA19までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)を行なうタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、第2特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yA21]
特徴yA1から特徴yA20までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定入球領域への遊技球の入球を補助可能な入球補助手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定入球領域への遊技球の入球を補助可能な入球補助手段を備えることから、第2特定入球領域に遊技球が入球しやすくなるので、第2特定入球領域に遊技球がなかなか入球しないといった遊技者のストレスを低減することができる。
<特徴yB群>
特徴yB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yB1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に、前記第1特定入球領域に入球する遊技球と、前記第1特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、第1特定入球領域に入球する遊技球と、第1特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、第1の発射態様(左打ち)で遊技球を1個打っただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球せずに、特別遊技状態が発生しない場合があり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、発射された遊技球は第1特定入球領域に必ず入球する構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個、発射させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yC群>
特徴yC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yC1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1状態は、前記第1の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した前記所定待機状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1状態は、第1の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した所定待機状態を含むことから、所定待機状態への移行後においても、発射手段による発射態様を第1の発射態様としたままで、第1特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第1特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第1特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
<特徴yD群>
特徴yD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yD1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第2状態は、前記第2の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した前記所定待機状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2状態は、第2の発射態様によって遊技球が発射されている状態から移行した所定待機状態を含むことから、所定待機状態への移行後においても、発射手段による発射態様を第2の発射態様としたままで、第2特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第2特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第2特定入球領域へ遊技球を入球することが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
<特徴yE群>
特徴yE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yE1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第1特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)を行なうタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yF群>
特徴yF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yF1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
当該遊技機は、さらに、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記発生させる場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、抽選結果によっては特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yG群>
特徴yG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yG1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
当該遊技機は、さらに、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記発生させる場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に、特別遊技状態を発生させる場合に対応した演出が実行されて特別遊技状態が発生して欲しいといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yH群>
特徴yH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yH1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
当該遊技機は、さらに、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、第1の場合と第2の場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第2抽選結果によっては、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yI群>
特徴yI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yI1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と特別遊技状態を発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yJ群>
特徴yJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yJ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1の場合の前記第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、
前記第2の場合の前記第2期間において、前記所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き前記所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合に、前記第1特定入球領域への当該遊技球の入球後に前記所定の演出と同一の演出を実行可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に第1特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yA1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yA1の遊技機において、仮に、第1特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yA1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させただけでは、第1特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を第1特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、第1特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合にも、第1特定入球領域への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な手段とを備えることから、第1特定入球領域に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か特別遊技状態が発生しない場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで特別遊技状態が発生するのか、又は特別遊技状態が発生しないのかといった緊張感を遊技者に抱かせることができるとともに、特別遊技状態が発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yK群>
特徴yK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yK1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の発射態様で遊技球が発射されて前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様(左打ち)であることを報知する演出(左ゲート狙い演出、左打ち報知演出)を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、演出を実行可能な演出実行手段を備え、演出実行手段は、第1の発射態様で遊技球が発射されて第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様であることを報知する演出を実行しない手段を備えることから、特2残保留に基づく当たり抽選において大当たり当選することによって特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行したとしても、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されない。このために、空席の遊技機の中から、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されている遊技機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナの発生を防止することができる。
<特徴yL群>
特徴yL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yL1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第1特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例3における左側ラウンド回数振分装置340)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第1特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、第1特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yM群>
特徴yM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yM1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第2特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例3における右側ラウンド回数振分装置350)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該第2特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、第2特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yN群>
特徴yN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yN1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に、前記第2特定入球領域に入球する遊技球と、前記第2特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、発射手段による発射態様が第2の発射態様である場合に、第2特定入球領域に入球する遊技球と、第2特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において第2特定入球領域に遊技球が早く入球して欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yO群>
特徴yO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yO1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、第1特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yP群>
特徴yP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yP1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yQ群>
特徴yQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yQ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特別遊技状態の実行中において、報知手段を報知態様に制御する報知制御手段を備えることから、遊技者は、発射手段による発射態様を第1の発射態様として第1特定入球領域に遊技球を入球させた後に所定制御が行なわれるに際し、報知手段が報知態様となったことから、発射手段による発射態様を第2の発射態様に切り替える必要があることを報知手段の報知態様から即座に知ることができる。このため、本特徴によれば、遊技者に適切な操作を報知することができる。
<特徴yR群>
特徴yR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yR1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第1状態は、前記報知手段を前記非報知態様に制御している遊技状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第1状態は、報知手段を非報知態様に制御している遊技状態を含むことから、発射手段による発射態様を第1の発射態様とすることを継続したままで、第1状態において、第1特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第1特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第1特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
<特徴yS群>
特徴yS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yS1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
前記第2状態は、前記報知手段を前記報知態様に制御している遊技状態を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2状態は、報知手段を報知態様に制御している遊技状態を含むことから、発射手段による発射態様を第2の発射態様とすることを継続したままで、第2状態において、第2特定入球領域への遊技球の入球の検出に対する所定処理の実行が可能な第2特定入球領域へ遊技球を入球させることができる。このため、本特徴によれば、発射手段による発射態様をいちいち切り替えることなく、第2特定入球領域へ遊技球を入球させることが可能となることから、遊技の操作性を向上することができる。
<特徴yT群>
特徴yT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yT1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第2特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)を行なうタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、第2特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yU群>
特徴yU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yU1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である第1特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が前記第1の発射態様である場合に遊技球が入球不能である第2特定入球領域(右側大入賞口作動ゲート96)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御(開閉実行モードフラグをONにする制御))の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
遊技状態を判定する手段と、
を備える遊技機であって、さらに、
前記遊技状態が第1状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)の場合に、前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1状態とは相違する第2状態(低確高サポ状態H4、高確高サポ状態H5、または高確低サポ状態H6から移行した待機状態H2)の場合に、前記第1特定入球領域に遊技球が入球しても、前記遊技状態が前記第2状態である間は前記第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とし、
前記遊技状態が前記第1および第2状態とは相違する第3状態(低確低サポ状態H1)の場合に、前記第1特定入球領域または前記第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理(開閉実行モードの開始処理)を非実行とする、入球領域用制御手段
を備え、
当該遊技機は、さらに、
前記第2特定入球領域への遊技球の入球を補助可能な入球補助手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第1特定入球領域と、発射手段による発射態様が第2の発射態様(例えば右打ち)である場合に遊技球が入球可能となる第2特定入球領域とが備えられ、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。さらに、遊技状態が第1状態の場合には、第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態である間は第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、遊技状態が第2状態の場合に、第1特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技状態が第1状態とは相違する第2状態である間は第1特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理は実行されることなく、また、遊技状態が第1および第2状態とは相違する第3状態の場合に、第1特定入球領域または第2特定入球領域に遊技球が入球しても、遊技球の検出に対する所定処理は実行されることがない。
ここで、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる構成を比較例として考えてみる。この比較例の遊技機では、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、第2特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、その上で、遊技状態が第1状態、第2状態、および第3状態のいずれの場合であるかによって、第1特定入球領域または前記第2特定入球領域への遊技球の検出に対する所定処理を非実行とすることによって、所定処理を実行しうる特定入球領域を、遊技状態に応じて、第1特定入球領域と第2特定入球領域との間で適宜、切り替えることが可能となる。このため、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なわない非報知態様のままとすることができる。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定入球領域への遊技球の入球を補助可能な入球補助手段を備えることから、第2特定入球領域に遊技球が入球しやすくなるので、第2特定入球領域に遊技球がなかなか入球しないといった遊技者のストレスを低減することができる。
<特徴yV群>
特徴yV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yV1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
[特徴yV2]
特徴yV1に記載の遊技機であって、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に、前記特定入球領域に入球する遊技球と、前記特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、特定入球領域に入球する遊技球と、特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、第1の発射態様(左打ち)で遊技球を1個打っただけでは、特定入球領域に遊技球が入球せずに、特別遊技状態が発生しない場合があり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、発射された遊技球は第1特定入球領域に必ず入球する構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個、発射させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yV3]
特徴yV1または特徴yV2に記載の遊技機であって、
前記特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させるタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV4]
特徴yV1から特徴yV3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記発生させる場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、抽選結果によっては特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yV5]
特徴yV1から特徴yV4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記発生させる場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した後に、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特定入球領域に遊技球が入球した場合に、特別遊技状態を発生させる場合に対応した演出が実行されて特別遊技状態が発生して欲しいといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV6]
特徴yV1から特徴yV5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、第1の場合と第2の場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第2抽選結果によっては、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
[特徴yV7]
特徴yV1から特徴yV6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と特別遊技状態を発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV8]
特徴yV1から特徴yV7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
前記第1の場合の前記第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、
前記第2の場合の前記第2期間において、前記所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き前記所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、
前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合に、前記特定入球領域への当該遊技球の入球後に前記所定の演出と同一の演出を実行可能な手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合にも、特定入球領域への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な手段とを備えることから、特定入球領域に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か特別遊技状態が発生しない場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで特別遊技状態が発生するのか、又は特別遊技状態が発生しないのかといった緊張感を遊技者に抱かせることができるとともに、特別遊技状態が発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV9]
特徴yV1から特徴yV8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の発射態様で遊技球が発射されて前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様(左打ち)であることを報知する演出(左ゲート狙い演出、左打ち報知演出)を実行しない手段
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、演出を実行可能な演出実行手段を備え、演出実行手段は、第1の発射態様で遊技球が発射されて特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様であることを報知する演出を実行しない手段を備えることから、特2残保留に基づく当たり抽選において大当たり当選することによって特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行したとしても、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されない。このために、空席の遊技機の中から、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されている遊技機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナの発生を防止することができる。
[特徴yV10]
特徴yV1から特徴yV9までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例2における左側ラウンド回数振分装置340)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴yV11]
特徴yV1から特徴yV10までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備えることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yW群>
特徴yW群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yW1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に、前記特定入球領域に入球する遊技球と、前記特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうる
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、特定入球領域に入球する遊技球と、特定入球領域に入球しない遊技球とが発生しうることから、第1の発射態様(左打ち)で遊技球を1個打っただけでは、特定入球領域に遊技球が入球せずに、特別遊技状態が発生しない場合があり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に、発射された遊技球は第1特定入球領域に必ず入球する構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個、発射させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個、発射させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個だけ発射させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yX群>
特徴yX群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yX1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
当該遊技機は、さらに、
前記特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記所定情報に基づいて、前記所定制御(開閉実行モードを開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させるタイミングを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域への遊技球の入球を契機として所定情報を記憶する所定情報記憶手段を備え、特別遊技状態発生手段は、所定情報に基づいて、特別遊技状態を発生させるための所定制御を行なうタイミングを決定する手段を備えることから、例えば、遊技者に対して、特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないという落胆感を一旦付与した上で、その後に突然、特別遊技状態が発生するといった大きな喜びを付与することができる。このため、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yY群>
特徴yY群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yY1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
当該遊技機は、さらに、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記発生させる場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、抽選結果によっては特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴の遊技機では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yZ群>
特徴yZ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yZ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
当該遊技機は、さらに、
前記特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記発生させる場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を発生させる場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判別することができず、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した後に、特別遊技状態を発生させる場合と発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特定入球領域に遊技球が入球した場合に、特別遊技状態を発生させる場合に対応した演出が実行されて特別遊技状態が発生して欲しいといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yα群>
特徴yα群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yα1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
当該遊技機は、さらに、
所定の抽選の抽選結果に基づいて、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とを振り分ける手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、所定の抽選の抽選結果に基づいて、第1の場合と第2の場合と発生させない場合とを振り分けることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、第2抽選結果によっては、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
<特徴yβ群>
特徴yβ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yβ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
当該遊技機は、さらに、
前記特定入球領域に遊技球が入球した後に、前記第1の場合と前記第2の場合と前記発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを即座に判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球した後に、第1の場合と第2の場合と特別遊技状態を発生させない場合とで異なる演出を実行可能な手段を備えることから、ハイエナではない通常の遊技者に対しては、特別遊技状態が発生するまでの期間の長さに応じた様々な演出を提供することにより、今回実行されている演出はどの場合に対応した演出であるのだろうかといった期待感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yγ群>
特徴yγ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yγ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定入球領域に遊技球が入球した場合に前記特別遊技状態を発生させる場合と、前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合とが有り、
前記発生させる場合には、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第1の場合と、
前記特定入球領域に遊技球が入球してから前記第1期間よりも長い第2期間の経過後に前記特別遊技状態を発生させる第2の場合と、
が含まれ、
当該遊技機は、さらに、
前記第1の場合の前記第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、
前記第2の場合の前記第2期間において、前記所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き前記所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、
前記特定入球領域に遊技球が入球しても前記特別遊技状態を発生させない場合に、前記特定入球領域への当該遊技球の入球後に前記所定の演出と同一の演出を実行可能な手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第1の場合と、特定入球領域に遊技球が入球してから第1期間よりも長い第2期間の経過後に特別遊技状態を発生させる第2の場合と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合とが有ることから、所定待機状態中に特定入球領域に遊技球が入球したにもかかわらず、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても、特別遊技状態が発生しないことがあり得る。先に説明した特徴yV1の遊技機では、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が非報知態様となっていることから、空席の遊技機の中から報知手段が報知態様になっている遊技機を探すことによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機を見つけ出すことはできない。しかしながら、特徴yV1の遊技機において、仮に、特定入球領域に遊技球が入球した場合に特別遊技状態を必ず発生させる構成とした場合には、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して左打ちで遊技球を1個1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させるだけで、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判別することが可能となる。このために、特徴yV1の遊技機によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナ(いわば左一発ハイエナ)の発生を許容してしまう。これに対して、本特徴では、空席の遊技機を探して、当該空席の遊技機に着席して、第1の発射態様で遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させただけでは、特定入球領域に遊技球が入球してから第2期間、待っても特別遊技状態が発生しない場合があり得ることから、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっている遊技機であるか否かを判定することができず、かつ当該判定まで第2期間の長さ以上の時間を要し、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出すことが困難である。したがって、本特徴によれば、ホール内の空席の遊技機に対して順に遊技球を1個(又は数個)発射させて1個の遊技球を特定入球領域に入球させることによって、特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態となっているパチンコ機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする左一発ハイエナの発生を抑制することができる。この結果、遊技の健全性の向上をいっそう図ることができる。
また、本特徴によれば、第1の場合の第1期間において、所定の演出を実行可能な手段と、第2の場合の第2期間において、所定の演出と同一の演出を実行し、当該演出に引き続き所定の演出とは相違する演出を実行可能な手段と、特定入球領域に遊技球が入球しても特別遊技状態を発生させない場合にも、特定入球領域への当該遊技球の入球後に所定の演出と同一の演出を実行可能な手段とを備えることから、特定入球領域に遊技球が入球してから所定の演出が実行されている期間においては、第1の場合か第2の場合か特別遊技状態が発生しない場合かを遊技者は判別することができず、どのタイミングで特別遊技状態が発生するのか、又は特別遊技状態が発生しないのかといった緊張感を遊技者に抱かせることができるとともに、特別遊技状態が発生しなかった場合には落胆感を抱かせることができる。このために、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yδ群>
特徴yδ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yδ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
当該遊技機は、さらに、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の発射態様で遊技球が発射されて前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様(左打ち)であることを報知する演出(左ゲート狙い演出、左打ち報知演出)を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、演出を実行可能な演出実行手段を備え、演出実行手段は、第1の発射態様で遊技球が発射されて特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特別遊技状態が発生し得る場合であっても、推奨される発射態様が前記第1の発射態様であることを報知する演出を実行しない手段を備えることから、特2残保留に基づく当たり抽選において大当たり当選することによって特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行したとしても、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されない。このために、空席の遊技機の中から、推奨される発射態様が第1の発射態様であることを報知する演出が実行されている遊技機を見つけ出して、当該パチンコ機から不当な利益を得ようとするハイエナの発生を防止することができる。
<特徴yε群>
特徴yε群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yε1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
当該遊技機は、さらに、
前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該特定入球領域への遊技球の入球に基づいて前記特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段(変形例2における左側ラウンド回数振分装置340)を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、当該特定入球領域への遊技球の入球に基づいて特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数を決定するラウンド回数決定手段を備えることから、特定入球領域に遊技球が入球して特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、特別遊技状態におけるラウンド遊技の回数がいずれになるかといった期待感を遊技者に付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴yζ群>
特徴yζ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴yζ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、前記発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能である特定入球領域(左側大入賞口作動ゲート95,変形例1における大入賞口作動ゲート295)と、
前記発射手段による発射態様が前記第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能な特典入球手段(大入賞口36a)と、
推奨される前記発射態様が前記第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)になり得る報知手段(右打ちランプ39a)と、
前記特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行が確定している所定待機状態(低確低サポ状態H1から移行した待機状態H2)において、前記報知手段を前記報知を行なわない非報知態様(消灯態様)に制御する非報知制御手段と、
前記特別遊技状態(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モード、すなわち大当たり遊技)の実行中において、前記報知手段を前記報知態様(点灯態様)に制御する報知制御手段と、
前記報知手段が前記非報知態様(消灯態様)に制御されている前記所定待機状態において、前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて前記特典入球手段が開放する契機が成立した場合に(左側大入賞口作動ゲート95,大入賞口作動ゲート295に遊技球が入球することに基づいて、大入賞口36aが開放する契機が成立した場合に)、所定制御(大入賞口開閉処理を含む開閉実行モードH3を開始させるための制御)の実行後に前記特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別遊技状態発生手段は、
前記特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、発射手段による発射態様が第1の発射態様(例えば左打ち)である場合に遊技球が入球可能となる特定入球領域が備えられ、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて特典入球手段が開放する契機が成立した場合に、所定制御の実行後に特別遊技状態が発生される。また、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様になり得る報知手段が備えられており、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御され、特別遊技状態の実行中において、報知手段が前記報知を行なう報知態様に制御される。
ここで、特定入球領域が、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第1の発射態様(左打ち)である場合に遊技球が入球不能である構成(すなわち、特定入球領域が右側の遊技領域に設けられている構成)を比較例として考えてみる。この比較例では、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様(点灯態様)となる。この比較例の遊技機において、遊技者が遊技を終了して席を離れた後に、当該遊技機が特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態に移行してしまい、特定入球領域への遊技球の入球が発生せずに、特別遊技状態に移行しない状態が続くことがあり、この場合に、遊技者が席を離れた後の当該遊技機において、報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様を継続する場合があった。この場合に、比較例の遊技機によれば、ホール内において、空席の遊技機の中から報知手段が、推奨される発射態様が第2の発射態様であることの報知を行なう報知態様となっている遊技機を見つけ出して当該パチンコ機から不当な利益を得ようとする者(通称ハイエナ)を発生させるという課題があった。
これに対して、本特徴によれば、特定入球領域は、発射手段による発射態様が第1の発射態様である場合に遊技球が入球可能であり、発射手段による発射態様が第2の発射態様(右打ち)である場合に遊技球が入球不能であるので、特典入球手段に所定の開放を行なわせる特別遊技状態の実行が確定している所定待機状態において、報知手段が前記報知を行なわない非報知態様に制御される。したがって、特典入球手段に所定の開放を行わせる特別遊技状態の実行が確定された状態であっても、この状態を報知手段から知ることができない。この結果、本特徴によれば、上述したようなハイエナの発生を防止することができ、遊技の健全性の向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特別遊技状態発生手段は、特定入球領域に遊技球が入球することに基づいて所定の抽選を行い、所定の抽選の結果が所定結果である場合に、特典入球手段が開放する契機を成立させる手段を備えることから、所定の抽選において早く所定結果となって欲しいといった楽しみを遊技者に提供することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、より健全な遊技の提供等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。