JP2023102643A - 広口ボトル型缶 - Google Patents
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Abstract
【課題】固形物入り飲料を飲用したときに、口頸部における固形物の残留を抑制することができる広口ボトル型缶を提供する。【解決手段】肩部5は、テーパ角の半分の角度である肩部角度θ5が所定の角度となり、もしくは外部に向けて凸となる断面凸円弧状をなすとともに凸円弧の弦と胴部の中心軸線との間の肩部角度θ5が所定の角度となるテーパ状もしくはドーム状に形成され、口頸部6の内径D6よりカール部8の内径D8が小さくなっていて口頸部6の上端部からカール部8に続く部分は内径が上側で次第に小さくなる絞り部15となっており、胴部2の径D2と口頸部6の径D6との差が、口頸部6の径D6とカール部8の内径D8との差よりも大きく、かつ肩部角度θ5が、絞り部15の母線と中心軸線14とのなす角度θ15より大きくなっている。【選択図】図3
Description
本発明は、開口部径が比較的大きく形成された広口ボトル型缶であって、飲料だけでなく、スープや果実飲料などの固形物を含む飲食物に用いることのできるボトル型缶に関するものである。
スチール製で広口タイプのネジ付き缶容器が特許文献1に記載されている。そのネジ付き缶容器は、接合部を有する円筒形の容器胴部と、その開口端を縮径したネック部と、ネック部に形成されたネジ山およびビード部と、ネック部の開口端部を外巻きにカーリングさせて形成されたカール部とを備えている。そして、容器口部をネジ山にねじ嵌合するキャップによって密閉し、リシール性のある容器となっている。カール部は、キャップの内面に設けてあるライナを密着させて気密性もしくは液密性を確実にするために外表面が滑らかになるように形成されている。例えばアルミ缶においては、断面形状が円形になるようにカーリングされており、またスチール缶では、三層ないし四層となるようにいわゆるハゼ折りしたカール部となっている。特許文献1に記載されたカール部は、ハゼ折りした構成となっており、これと同様のカール部が特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載された缶容器は、特許文献2に記載された容器と比較して、口部の径が大きいので、飲料用缶に限らず、スープ類や果実飲料など、固形物の入った飲料(流動性飲食物)のための容器として用いることができる。流動性飲食物中の固形物は、必ずしも均等に分散している訳ではなく、多くの場合、底部に沈殿する。したがって、飲食する場合、缶容器を揺すって液体分中に分散させた後、缶容器を傾けて口部から注ぎ出させている。缶容器内の残量がある程度多い状態では、内容物が勢いよく流れるので、固形物を巻き込んで缶容器から注ぎ出させることができる。しかしながら、少量ずつ、あるいはゆっくり飲用する場合や缶容器内の残量が少なくなった場合には、固形物が途中で沈殿して缶容器から出にくくなる。缶容器は、特許文献1や特許文献2に記載されているように、胴部から口部(カール部)に向けて内径が次第に小さくなるように絞った形状になっているから、沈殿した固形物が内径の変化するいわゆる段差部に引っ掛かり、缶容器から取り出しにくくなっている。飲用の際に缶容器の内部に残った固形物は、缶容器を無理に揺すって口部まで移動させたり、スプーンなどで掻き出したりすることがあるが、面倒であるだけでなく、必ずしも全量を取り出すことができずに固形物が残ってしまうことがあり、その結果、需要者に不快感や失望感を与えることがある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、固形物の入った流動性飲食物に適した広口のボトル型缶であって、固形物をも流出させやすく、その残留を抑制することができる広口ボトル型缶を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の広口ボトル型缶は、スチール製の胴部の上端部に続けて、外径が上方側で次第に縮小する肩部が形成され、前記肩部の上端中央部に筒状の口頸部が形成され、前記口頸部の上端部が外巻きのカール部となっていて、かつ前記カール部の内径が30mm以上となっている広口ボトル型缶において、前記肩部は、テーパ角の半分の角度である肩部角度が所定の角度となり、もしくは外部に向けて凸となる断面凸円弧状をなすとともに前記凸円弧の弦と前記胴部の中心軸線との間の肩部角度が所定の角度となるテーパ状もしくはドーム状に形成され、前記口頸部の内径より前記カール部の内径が小さくなっていて前記口頸部の上端側で前記カール部に続く部分は内径が上側で次第に小さくなる絞り部となっており、前記胴部の径と前記口頸部の径との差が、前記口頸部の径と前記カール部の内径との差よりも大きく、かつ前記肩部角度が、前記絞り部の母線と前記中心軸線とのなす角度より大きくなっていることを特徴としている。
本発明の広口ボトル型缶においては、前記肩部角度は、40°以上かつ50°以下になっていてよい。
また、本発明の広口ボトル型缶においては、前記絞り部のうち前記カール部に隣接する部分は、前記口頸部の内側に向けて凸となる曲面に形成されるとともに、前記凸となる曲面の曲率半径が1mm以上4mm以下になっていてよい。
そして、本発明の広口ボトル型缶においては、前記カール部は、三層もしくは四層になるハゼ折り部によって形成されていてよい。
本発明に係る広口ボトル型缶は、カール部の内径すなわち口部の開口径が30mm以上であることにより、沈殿しやすい固形物の入った流動性飲食物に適している。開口端がカール部となっている口頸部と胴部との間が、口頸部側で径が小さくなっている肩部であり、この肩部を挟んで、下側の胴部の径と上側の口頸部の径との差が、口頸部の径と絞り部を挟んでその上側のカール部の径との差より大きく、したがって固形物が引っ掛かり易い段差部は、注ぎ口であるカール部から離れた箇所に設けられている。特に本発明では、肩部が中心軸線方向に対していわゆる寝た角度になり、これに対して口頸部の上端側でカール部に到る絞り部は中心軸線に対していわゆる起き上がった角度になっているから、注ぎ口に近い絞り部では、固形物が引っ掛かりにくい。したがって、本発明の広口ボトル型缶では、内容物を飲用する場合、肩部に相当する箇所のいわゆる段差を乗り越えた固形物は、絞り部で引っ掛かることなく注ぎ出される。そのため、万が一、固形物が内部に残ってしまうとしても、注ぎ口であるカール部から遠く離れた箇所になり、また大きい段差に隠れた箇所になるので、需要者が目視で固形物の残留を把握しにくく、また残留もやむを得ないとの認識が生じやすく、その点での不快感あるいは失望感を緩和することができる。
また、本発明においては、いわゆるロールオンキャッピングによってキャップを取り付ける際にキャップ打栓圧に伴う荷重が肩部に加わるとしても、肩部角度が40°以上かつ50°以下になっていることにより、肩部もしくはその近辺で座屈させる方向の分力が小さくなり、上述した段差を維持しつつ座屈を回避もしくは抑制することができる。
また、絞り部に曲率半径が1mm以上4mm以下の曲面を有することによって、缶容器を傾けて固形物入り飲料を飲用するときに、口頸部にある固形物が留まることなく、カール部の方向に流れ込みやすくなる。
さらに、本発明では、カール部にハゼ折り構造を採用することにより、内部に巻き込まれている切断エッジ部の錆を防止できることに加えて、カール部がその下側の絞り部とは独立して成立し、絞り部の形状の制約要因とならないので、絞り部を上述した構成として固形物の流動性を良好にし、あるいは固形物を流れ出しやすくすることができる。また、全体がスチール製であることにより、カール部にハゼ折り構造を採用したとしても、材料であるスチールの剛性が高いことにより、キャップを取り付ける際に生じるキャップ打栓圧による荷重でカール部の変形や破損などが生じることを抑制することができ、ひいてはカール部の巻きが解けて、軸下方にずれることによるキャップの密閉性や開栓性の低下を抑制することができる。
以下、図面に基づいて本発明の広口ボトル型缶の一例について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施した場合の一例に過ぎないのであって、本発明を限定するものではない。
本実施形態のボトル型缶1は、図1および図2に示すように、胴部2の一方の開口部をキャップ3によって閉じ、かつ他方の開口部を底蓋4によって閉じるいわゆるスリーピース缶である。なお、本発明では、これに限定されず、胴部2と底蓋4とを一体に成形したいわゆるツーピース缶であってもよい。スリーピース缶においては、スチール製薄板を円筒状に成形するとともにその端部同士を重ね合わせて溶接などにより接合し、こうして得られた円筒体の一端を、ネッキング加工して外径を次第に小さくし、そのネッキング加工を施した開口端に別体の底蓋4を巻締固着する。
胴部2の上側に続けて肩部5と口頸部6とが一体的に設けられている。肩部5は、底蓋4が取り付けられる開口端とは反対側の開口端側を、上側で径が次第に小さくなるように絞り成形した部分であり、ほぼテーパ状もしくは外側に幾分膨らんだ断面凸円弧状のドーム状をなしている。口頸部6は、肩部5の先端中央部に連続して形成されている内径の小さい円筒状の部分であって、その先端部は、いわゆる飲み口あるいは抽出口となるように開口している。その飲み口あるいは抽出口となる口部7は、口頸部6にキャップ3を取り付けることにより密封される。口部7の端部は、鋭利なエッヂが露出しないように外側に曲げ返したカール部8となっている。なお、カール部8の内径(カール部内径D8)は、広口缶とされる30mm以上となっている。また、カール部8は、外側に2回もしくは3回曲げ返して、三層もしくは四層になるようにハゼ折りして形成された部分(ハゼ折り部)であってよい。口頸部6のうちカール部8からわずかに下がった箇所にねじ成形が施されて雄ねじ部9が形成されている。
なお、図1に示すキャップ3は、図示しない樹脂製のライナを有する金属製のピルファープルーフキャップであって、従来知られているロールオンキャッピングによって口頸部6に取り付けられる。すなわち、天板部を有する円筒状のキャップ粗形材を口頸部6に被せ、その粗形材に上側から打栓圧を加えながら、ねじ成形ロールによって粗形材のスカート部を前述した雄ねじ部9に押し付けてキャップねじ溝10を加工する。さらに、キャップ3の下端部、すなわちキャップねじ溝10の下方に、ピルファープルーフバンド11が設けられており、そのピルファープルーフバンド11を抜け止めするべく係合させる環状の凸ビード部12が、雄ねじ部9の下側に繋がって形成されている。凸ビード部12を形成することにより相対的に窪んでいる(括れている)部分が凹溝部13であって、凹溝部13は口頸部6と肩部5との境界部分に位置している。
図3および図4は、肩部5および口頸部6を示す部分的な断面図であって、図3は図2の領域IIIを拡大した図であり、図4はカール部8付近を更に拡大した断面図である。肩部5は、これらの図に示すように、断面形状がいわゆる登り勾配となる部分であり、その肩部角度θ5が40°以上かつ50°以下であり、望ましくは45°になっている。ここで肩部角度θ5は、肩部5がテーパ状に形成されている場合には、そのテーパ角度の半分の角度である。また肩部5がいわゆるドーム状に形成されている場合には、縦断面における凸円弧の弦と胴部2の中心軸線14とのなす角度である。
一方、口頸部6にはロール成形加工が施されていて、肩部5の上端側の前述した凹溝部13から上方に向かって、凸ビード部12、雄ねじ部9、雄ねじ部9とカール部8との間に形成された絞り部15、そしてカール部8とされている。
雄ねじ部9の上端から凹溝部13までにかけて、それぞれの内径の山部谷部を平均した口頸部平均内径D6とし、カール部内径D8は、口頸部平均内径D6よりも小さく、また口頸部平均内径D6は、胴部2の内径(胴部内径D2)より小さくなっている。そして、胴部内径D2と口頸部平均内径D6との差をさらに半分にした値が図3に示す肩部段差G1であり、口頸部平均内径D6とカール部内径D8との差を更に半分にした値が図3に示す絞り部段差G2であって、肩部段差G1は、絞り部段差G2よりも大きくなっている。
絞り部15は、口頸部6の上端側で、雄ねじ部9からカール部8にかけて内径が上側で次第に小さくなるように連続して形成された部分である。その絞り部15には、カール部8に隣接する部分に、口頸部6の内側に向けて凸となる曲面が形成されており、その凸となる曲面の曲率半径は、1mm以上4mm以下になっている。絞り部15と雄ねじ部9との間の部分は、連続して形成された滑らかな曲面であって、口頸部6の内側に対して凹となる曲面に形成されている。したがって絞り部15は、いわゆる上り勾配の傾斜部分であり、その傾斜角である絞り部角度θ15は、前述した肩部角度θ5より小さい角度(θ15<θ5)になっている。ここで、絞り部角度θ15は、絞り部15の傾斜母線と中心軸線14とのなす角度である。
次に本発明に係る広口ボトル型缶1の作用について説明する。図5は、飲用者16がボトル型缶1に充填してある固形物入り飲料(流動性飲食物)を飲用している状態を模式的に示している。ボトル型缶1には、固形物17を含む液体飲料18が充填されており、飲用者16がボトル型缶1を傾けて飲用するとき、液体飲料18と固形物17とが一緒に飲用者16の口内へと注ぎ込まれる。液体飲料18の液面は常に水平になるので、飲用者16がボトル型缶1を水平方向に大きく傾けると、注ぎ出される液体飲料18の量も多くなる。
一方で、固形物17は、ボトル型缶1を直立させて静止しているときは、液体飲料18の液中でかつ胴部2の底もしくはその近辺に沈殿あるいは浮遊しており、飲用者16がボトル型缶1を傾けて飲用するときは、ボトル型缶1の胴部2に沈殿あるいは浮遊していた固形物17が、肩部5と口頸部6とを通過し、飲用者16の口内へと入り込む。固形物17がボトル型缶1の胴部2から肩部5を通過して口頸部6に移動するとき、固形物17は肩部段差G1を乗り越える必要がある。また、固形物17がボトル型缶1の口頸部6からカール部8を通過して飲用者16の口内へと移動するとき、固形物17は絞り部段差G2を乗り越える必要がある。本発明に係る広口ボトル型缶1の肩部段差G1は、絞り部段差G2よりも大きく、かつ肩部角度θ5が、絞り部角度θ15よりも大きくなっているので、ボトル型缶1を傾けて内容物が流れ出るとき、固形物17は、肩部段差G1よりも段差の小さい絞り部段差G2の方が乗り越えやすい。つまり、固形物17が肩部段差G1を乗り越えて絞り部段差G2に移動した場合は、肩部段差G1よりも段差の小さい絞り部段差G2から飲用者16の口内に移動しやすくなるため、口頸部6における固形物17の残留、少なくとも口部7に近い箇所での残留を抑制することができる。
また、カール部8と雄ねじ部9との間に設けた絞り部15は、曲率半径が1mm以上4mm以下の曲面と、口頸部6の内側に対して凹となる曲面を有すことによって、ボトル型缶1を傾けて固形物入り飲料を飲用するときに、口頸部6にある固形物17が引っ掛かって留まることを回避もしくは抑制され、カール部8の方向に流れ込みやすくなる。よって、本発明の広口ボトル型缶1は、固形物17の入っている液体飲料18もしくは固形物17のみをボトル型缶1から取り出すときに、固形物17が残留しにくくなる。
さらに、肩部角度θ5を40°以上かつ50°以下にすることにより、ボトル型缶1のキャップ3を取り付ける際に生じるキャップ打栓圧の軸荷重が肩部5に加わったとしても、肩部5の変形を抑制することができる。したがって、座屈強度の不足などによるボトル型缶1の陥没する可能性を可及的に低くすることができる。また、ボトル型缶1をスチール製でかつカール部8を外側に2回もしくは3回曲げ返して、三層もしくは四層になるようにハゼ折りにすることによって、素材であるスチールが直接露出する切断エッジを内部に巻き込んで、錆の発生を防止することができる。また、カール部8にハゼ折り構造を採用したとしても、スチールを素材としていることにより、カール部8の剛性を確保することができる。したがってキャップ3を取り付ける際に生じるキャップ打栓圧の軸荷重によるカール部8の変形や破損などを抑制することができ、またカール部8の巻きが解けて、軸下方にずれることによるキャップの密閉性や開栓性の低下を抑制することができる。
ここで、カール部8をハゼ折りした構成とすることによる作用効果について、本発明の広口ボトル型缶と従来技術のボトル型缶の一例とを比較して更に説明する。図6は従来技術のアルミ合金製のボトル型缶20の胴部のうち肩部から上側の部分を示す断面図であって、カール部が丸カール形状の丸カール部21となっている。丸カール部21は、断面が円形もしくは楕円形となる中空状となるように、中間材の開口縁部を外側に巻くようにカーリング加工をしたものであって、丸カール部21の一部分と、雄ねじ部22と丸カール部21との間の絞り部23の一部分とが一体化している。すなわち、カーリングした箇所の先端部を絞り部23の表面に密着させることにより、丸カール部21が成立する。そのため、絞り部23は本発明の広口ボトル型缶の絞り部15よりも水平に近くなるように傾いている。つまり、従来の絞り部23での段差G23および絞り部23の角度θ23は、本発明の広口ボトル型缶1における絞り部段差G2および絞り部角度θ15に比べて大きくならざるを得ない。したがって、飲用者16がボトル型缶20を傾けて固形物入り飲料を飲用するとき、固形物17が口頸部24に移動しても、絞り部23から丸カール部21に到る箇所に、固形物17が引っ掛かり、留まりやすい。
一方で、本発明の広口ボトル型缶1のハゼ折りしたカール部8は、カール部8と絞り部15とがそれぞれ独立して成立しているために、絞り部15の絞り部角度θ15はカール部8に影響することがなく、自由に設定することができる。したがって、固形物17が口頸部6に残留しにくくするために、絞り部段差G2および絞り部角度θ15を小さく設定することができる。その結果、ボトル型缶1を傾けて固形物入り飲料を飲用するとき、固形物17が口頸部6に移動してカール部8を乗り越る際に、あらかじめ低く設定した絞り部段差G2および絞り部角度θ15によって固形物17がカール部8を乗り越えやすく、よって飲用者16の口内に移動しやすくなるため、口頸部6における固形物17の残留を抑制することができる。
なお、本発明の広口ボトル型缶は、上述した実施形態に限定されるものではなく、固形物入り飲料のみに限定するものではない。たとえば、液体飲料18のみ充填されていてもよく、粘度の高い液体飲料(図示せず)を充填しても口頸部6に留まりにくく、残留を抑制することができる。
1 広口ボトル型缶
2 胴部
3 キャップ
4 底蓋
5 肩部
6 口頸部
7 口部
8 カール部
9 雄ねじ部
10 キャップねじ溝
11 ピルファープルーフバンド
12 凸ビード部
13 凹溝部
14 中心軸線
15 絞り部
16 飲用者
17 固形物
18 液体飲料
θ15 絞り部角度
θ5 肩部角度
D2 胴部内径
D6 口頸部平均内径
D8 カール部内径
G1 肩部段差
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2 胴部
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16 飲用者
17 固形物
18 液体飲料
θ15 絞り部角度
θ5 肩部角度
D2 胴部内径
D6 口頸部平均内径
D8 カール部内径
G1 肩部段差
G2 絞り部段差
Claims (4)
- スチール製の胴部の上端部に続けて、外径が上方側で次第に縮小する肩部が形成され、前記肩部の上端中央部に筒状の口頸部が形成され、前記口頸部の上端部が外巻きのカール部となっていて、かつ前記カール部の内径が30mm以上となっている広口ボトル型缶において、
前記肩部は、テーパ角の半分の角度である肩部角度が所定の角度となり、もしくは外部に向けて凸となる断面凸円弧状をなすとともに前記凸円弧の弦と前記胴部の中心軸線との間の肩部角度が所定の角度となるテーパ状もしくはドーム状に形成され、
前記口頸部の内径より前記カール部の内径が小さくなっていて前記口頸部の上端側で前記カール部に続く部分は内径が上側で次第に小さくなる絞り部となっており、
前記胴部の径と前記口頸部の径との差が、前記口頸部の径と前記カール部の内径との差よりも大きく、かつ
前記肩部角度が、前記絞り部の母線と前記中心軸線とのなす角度より大きくなっている
ことを特徴とする広口ボトル型缶。 - 請求項1に記載の広口ボトル型缶において、
前記肩部角度は、40°以上かつ50°以下であることを特徴とする広口ボトル型缶。 - 請求項1または2に記載の広口ボトル型缶において、
前記絞り部のうち前記カール部に隣接する部分は、前記口頸部の内側に向けて凸となる曲面に形成されるとともに、前記凸となる曲面の曲率半径が1mm以上4mm以下であることを特徴とする広口ボトル型缶。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の広口ボトル型缶において、
前記カール部は、三層もしくは四層になるハゼ折り部によって形成されていることを特徴とする広口ボトル型缶。
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