JP2023101305A - 弁素子 - Google Patents

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佳孝 多田羅
Yoshitaka Tatara
浩司 成瀬
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孝哲 西岡
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義秀 東狐
Yoshihide Toko
佳彦 佐野
Yoshihiko Sano
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Abstract

【課題】弁素子に関して、良好な流体排出特性を有するとともに小型化及び低消費電力化を両立できる技術を提供する。【解決手段】流体の流通を制御するための弁素子であって、前記流体が流通する流体導入口を備える固定電極部と、前記流体導入口を覆うようにして前記固定電極部から間隔を設けて配置され、前記固定電極部に対して可動に形成される可動電極部と、前記可動電極部を支持する支持部と、を有し、前記可動電極部を前記固定電極部に密着させることにより、前記可動電極部で前記流体導入口を封止可能に構成されており、前記可動電極部の駆動手段として、前記固定電極部と前記可動電極部の各電極に電圧を印加することにより生じる静電引力を利用する静電駆動方式と、他の異なる駆動方式とを組み合わせた手段を用いる。【選択図】図2

Description

本発明は、弁素子に関する。
従前より、流体の流通を制御する弁素子として、対向して配置される2つの電極部を有し、該2つの電極部の各電極に電圧を印加することによって静電引力を発生させて、一方の電極部に備えられた流体の導入口を、他方の電極部で封止する構造のものが知られている(例えば特許文献1)。図1に、このような構造の弁素子9の概略図を示す。
図1Aは弁が「開」状態の弁素子9の概略断面図を、図1Bは弁が「閉」状態の弁素子9の概略断面図を、それぞれ示している。図1に示すように、弁素子9は、基板91(固定電極)に設けられた流体導入口92から流体が導入され、該流体は基板91に対して可動に形成されているダイアフラム93(可動電極)に設けられた排出口(図示せず)から排出される構成となっている。そして、基板91(固定電極)とダイアフラム93(可動電極)とに電圧を印可することにより静電引力を発生させると、当該引力によりダイアフラム93が基板91に引き寄せられ、ダイアフラム93によって流体導入口92を封止することができる。このようにして、流体の流通を遮断、或いは印可電圧を調整してダイアフラム93と基板91の距離を調節することにより、流体の流量を制御することができる。
そして、この場合の静電引力は次式(1)によってあらわすことができる。
Figure 2023101305000002

上記式(1)において、Fは静電引力、εは空気の誘電率、Sは両電極が対向する面積、Vは印加電圧、dは両電極間の距離を示している。即ち、静電引力Fは、印加電圧V、電極間距離dに大きく依存しており、印加電圧Vを下げたり、電極間距離dを拡げたりすると著しく静電引力Fが弱くなり、弁を駆動する(即ち、ダイアフラム93を基板91側に引き寄せる)駆動力が低下することになる。
一方、流体の排出特性の観点から見ると、両電極間の距離が大きいほど、また、流体導入口92及び排出口の面積が大きい(即ち、両電極間の対向する面積が狭くなる)ほど、流体の排出を効率的に行うことができる。
このように、従来から知られている静電引力により駆動する方式の弁は、弁が「開」状態の際の良好な流体排出特性を得るためには、両電極間の距離をある程度確保する必要がある。そうすると、弁の駆動力として十分な静電引力Fを得るためには、電極面積Sを大きくすることによって調整する、又は印加電圧Vを大きくすることによって調整する、ということになる。即ち、良好な流体排出特性を得たうえで、弁素子の小型化・低消費電力化を両立することは困難であった。
一方、上述のような静電駆動以外の駆動方式により弁の開閉を行う弁素子も知られてい
る(例えば特許文献2)。特許文献2には、バイメタルを用いて熱駆動の方式により可動電極部を駆動するマイクロバルブが開示されており、バイメタルを構成する金属の一方に対しての熱の伝達を遮断する構成により、消費電力を抑制することが記載されている。
特開昭63-307959号公報 特開2000-266231号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示されているマイクロバルブでは、可動電極部を駆動する間はバイメタルに電流が流れ続けることになるため、消費電力を大きく低減させることは困難である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、弁素子に関し、良好な流体排出特性を有するとともに、小型化及び低消費電力化を両立できる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明は、以下の構成を採用する。即ち、
流体の流通を制御するための弁素子であって、
前記流体が流通する流体導入口を備える固定電極部と、
前記固定電極部の一方の面側に、前記流体導入口を覆うようにして前記固定電極部から間隔を設けて配置され、前記固定電極部に対して可動に形成される可動電極部と、
前記可動電極部を支持する支持部と、を有し、
前記可動電極部を前記固定電極部に密着させることにより、前記可動電極部で前記流体導入口を封止可能に構成されており、
前記可動電極部を前記固定電極部に密着させるための駆動手段として、前記固定電極部と前記可動電極部の各電極に電圧を印加することにより生じる静電引力を利用する静電駆動方式と、他の異なる駆動方式とを組み合わせた手段を用いる、ことを特徴とする弁素子である。
弁素子の弁(可動性の薄膜)を駆動する方式としては、上述の静電駆動方式、熱駆動方式の他、圧電駆動方式、磁力駆動方式、などが知られている。そして、静電駆動方式とこれらの他の方式を組み合わせることにより、効率的に弁を駆動することが可能になる。これにより弁が「開」状態における電極間の距離を大きくとることができ、良好な流体排出特性を確保することができるとともに、弁を駆動する際の低消費電力化を併せて実現することができる。
また、前記弁素子は、前記可動電極部の前記固定電極部と対向する面とは反対側の面に、金属からなる熱駆動膜が設けられており、前記他の異なる駆動方式は、前記熱駆動膜を加熱することにより前記熱駆動膜を膨張させて、前記可動電極部を前記固定電極部側に押さえつける力を利用する熱駆動方式であってもよい。
このような構成であれば、弁が「開」から「閉」へ駆動する際の最初の駆動は熱駆動方式を利用することで、可動電極部を撓ませて固定電極部に一定程度近接させ、一定程度近接した位置から(即ち電極間距離が小さくなった状態から)静電駆動方式による駆動に切り換えれば、より小さな印加電圧で可動電極部を固定電極部に密着させることが可能になる。さらに、静電駆動方式に切り換えた後には熱駆動膜への電力の供給を停止するため、
弁を「閉」にしている間ずっと熱駆動膜が変形するために必要な電力を供給し続ける必要がなくなるため、電極間距離を大きく設定しても、消費電力を抑制することが可能になる。
また、前記熱駆動膜はバイメタルで構成されていてもよい。このような構成であれば、より効率的に可動電極部を固定電極部に近接させることができる。
また、前記可動電極部は平面視において部分的に突出する複数の突出部を備えており、前記支持部が前記突出部の先端近傍に設けられ、前記熱駆動膜は前記突出部の基端近傍において、少なくとも前記支持部が設けられていない部位を含む位置に配置されるのであってもよい。このような構成によれば、熱駆動膜及びこれを熱するヒータからの放熱(即ち、熱駆動の効率の低下)を抑制することができる。
また、前記可動電極部は前記突出部を除くと平面視において円形であり、前記突出部は、前記円形の円周において等間隔に3つ形成されているのであってもよい。このような構成であれば、熱駆動膜を設ける部位をできる限り少なくして熱駆動時の放熱をできる限り抑止しつつ(即ち効率の低下を抑止しつつ)、可動電極部を固定電極部と所定の間隔を空けて配置するための強度を備えることできるため、本発明に好適である。
なお、上記構成の各々は技術的な矛盾が生じない限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
本発明によれば、弁素子に関し、良好な流体排出特性を有するとともに、小型化及び低消費電力化を両立できる技術を提供することが可能となる。
図1Aは、従来から知られる静電引力により弁を駆動する方式の弁素子の概略を示す第1の図である。図1Aは、従来から知られる静電引力により弁を駆動する方式の弁素子の概略を示す第2の図である。 図2Aは、本発明の実施例1に係る弁素子の概略を示す平面図である。図2Bは、本発明の実施例1に係る弁素子の断面の概略を示す概略断面図である。 図3Aは、本発明の実施例1に係る弁素子における熱駆動膜部分の構造について説明する第1の図である。図3Bは、本発明の実施例1に係る弁素子における熱駆動膜部分の構造について説明する第2の図である。 図4は、実施例1の弁素子において駆動方式を切り換えるタイミングを説明する図である。 図5Aは、実施例1の弁素子の変形例を示す第1の図である。図5Bは、実施例1の弁素子の変形例を示す第2の図である。
<適用例>
以下に本発明の適用例の概要について図2を用いて説明する。本発明は、例えば半導体製造工程により製造されるMEMS(Micro Electro Mechanical System)弁の弁素子1として適用することができる。図2は、本適用例に係る弁素子1の概略を示す図であり、図2Aは、適用例に係る弁素子1の概略を示す平面図である。図2Bは図2Aにおける弁素子1の弁が「開」状態におけるAA断面を示す概略断面図であるが、断面の両端が省略された図となっている。なお図2B中の白矢印は弁素子に導入される流体の動きを示している。
図2A、図2Bに示すように、弁素子1は概略、可動電極部11及び固定電極部12を備えており、固定電極部12の上面側に可動電極部11が配置される構成となっている。本適用例に係る弁素子1はいわゆる常開型の弁であり、図2Bに示すように、弁が「開」の状態においては可動電極部11と固定電極部12との間には、中空部が形成されている。このように弁が「開」の状態においては、固定電極部12に設けられている導入口121から流体を導入し、可動電極部11に設けられている複数の排出口111から流体を排出することで、流体を流通させることができる。
本適用例に係る弁素子1は、いわゆる静電駆動方式と熱駆動方式の二つの方式を組み合わせて可動電極部を駆動して弁を開閉し、流体の流通を制御(流通の遮断を含む流量の制御)することができる。具体的には、可動電極部11を固定電極部12に近接させ、可動電極部11と固定電極部12が完全に密着することで弁を「閉」状態、即ち流体の流通を遮断することができる。
可動電極部11は、可撓性を有する薄膜状に形成されており、図2Bに示すように絶縁素材からなる支持部13により固定電極部12から絶縁されるとともに、固定電極部12から一定の間隔をあけて中空に支持されている。そして、可動電極部11及び固定電極部12の各電極に電圧が印可されると両電極間に静電引力が発生し、これによって可動電極部11が固定電極部12に引き寄せられる。
また、可動電極部11上には、複数の熱駆動膜141が形成されており、ヒータ140によって当該熱駆動膜141が加熱されると熱駆動膜141は変形し、可動電極部11との熱膨張率の差によって可動電極部11が固定電極部12に向けて押下される。
弁素子1の弁を閉じる動作は、まず熱駆動方式により可動電極部11をある程度固定電極部12側に撓ませた後に(即ち、電極間の距離を小さくした後に)、静電駆動方式によって可動電極部11を固定電極部12に引き寄せるという流れで行われる。このように、熱駆動方式で電極間距離を小さくした後に静電引力を発生させることにより、可動電極部11及び固定電極部12の各電極に印可する電圧を小さくすることができる。このため、消費電力を増大させることなく電極間距離を大きく設定することができ、良好な流体排出特性を得ることができる。
また、熱駆動方式により熱駆動膜141を加熱するのは弁を駆動する際の初めの間だけでよく、弁を閉じている間中ヒータに電力を供給する必要がないため、熱駆動方式のみで弁の開閉を行うことに比べて消費電力を大きく低減することが可能になる。
<実施例1>
以下に、各図面(上記の適用例で一旦説明した図も含む)を順次参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいてさらに詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている具体的構成は、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(弁素子の構成)
本実施例に係る弁素子1は、例えば、血圧計のカフに気体の供給と排出を行うMEMS弁として用いることができ、図2A、図2Bに示すように、概略、可動電極部11及び固定電極部12を備えており、固定電極部12の上面側に可動電極部11が配置される常開型の弁素子である。即ち、適用例において説明した弁素子1と同様の構成を有するため、適用例で説明した内容については、詳細な説明は省略する。また、本明細書では同一の構成要素については同一の符号を用いて説明を行う。
可動電極部11は、例えばSiからなる可動電極110を絶縁膜(例えば、SiN膜)114で被覆して構成された可撓性を有する薄膜状の電極部材であり、中央部近傍に複数の排出口111を備えている。また、可動電極110は配線113により電極パッド112と接続されており、該電極パッド112を介して外部の電源と電気的に接続され、電圧が印加されるようになっている。
固定電極部12は、例えばSiからなる固定電極120の中央部に、流体の流路となる導入口121を設けた構成となっている。固定電極120は電極パッド122と接続されており、該電極パッド122を介して外部の電源と電気的に接続され、電圧が印加されるようになっている。
そして、可動電極110及び固定電極120の両電極電圧が印可されると、静電引力が発生、可動電極部11が固定電極部12に引き寄せられ、両者が完全に密着した状態では、導入口121が可動電極部11で封止されることで、弁が「閉」の状態となる。なお、静電引力の方式で弁を駆動することについての説明は上述しているため、これ以上の説明は省略する。
また、本実施例における可動電極部11は、平面視において円形状であり、円周上に3つの突出部115が等間隔に設けられた構成となっている。そして当該円周上の突出部115において、絶縁体からなる支持部13によって固定電極部12の上面側から所定の間隔が設けられるとともに、固定電極部12と絶縁されて配置される。支持部13の素材には、例えばSiOなどを用いることができ、PSG(Phosphorus Silicon Glass)、BPSG(Boron Phosphorus Silicon
Glass)などを用いてもよい。
可動電極部11の突出部115基端側には熱駆動膜141が配置され、当該熱駆動膜141が配置された部位の絶縁膜114内部にヒータ140が配置される。図3に、突出部115部分における熱駆動膜141、ヒータ140の配置関係を示す。図3Aは突出部を平面視した状態を示し、図3Bは突出部の断面の概略を示している。図3A及び図3Bに示すように、ヒータ140には加熱用配線143が接続されており、当該加熱用配線143から電流が供給されることで、熱駆動膜141を加熱する。なお、加熱用配線143は、加熱用電極142a及び142bに接続される。
熱駆動膜141は熱膨張率の比較的大きい金属によって形成される薄膜であり、ヒータ140で加熱されることにより、湾曲変形するようになっている。そして、熱駆動膜141が加熱された場合には、可動電極部11(の絶縁膜)との熱膨張率の差により、可動電極部11を固定電極12の方へ押下することができる。
なお、上記のような構成の弁素子1は例えば、半導体基板上に薄膜を積層する半導体製造工程などの所望の公知技術により製造することができる。
(弁の駆動方法)
次に、本実施例に係る弁素子1の弁の駆動方法の一例について説明する。弁素子1の弁を駆動して「閉」の状態にする際には、まず熱駆動膜141を加熱して熱駆動方式により可動電極部11を固定電極部12に押し下げてから、静電駆動方式により可動電極部11を固定電極部12に引き寄せて弁を「閉」の状態にする。弁が「閉」状態になった後は、ヒータ140への電力の供給は停止される。即ち、静電駆動方式のみによって弁を「閉」の状態に維持することになる。
図4に基づいて、弁の開閉の状態と、熱駆動方式と静電駆動方式を切り換えるタイミン
グについて説明する。図4に示すように、弁を閉じる際には、先ず熱駆動をONにして、熱駆動方式のみで可動電極部11を駆動し、所定時間経過後に静電駆動をONにして両駆動方式によって可動電極部11を固定電極部12に密着させる。そして、可動電極部11と固定電極部12とが密着し、弁が「閉」状態になると、熱駆動をOFFにして静電引力のみで弁の「閉」を維持する。そして、静電駆動をOFFにすることで、弁を「開」状態にすることができる。
このように、本実施例の弁素子1によれば、弁が「開」から「閉」へ駆動する際の最初の駆動は熱駆動方式を利用することで、可動電極部11を固定電極部12に一定程度近接させることができ、当該近接した位置から静電駆動方式による駆動に切り換えることで、より小さな印加電圧で可動電極部11を固定電極部12に密着させることが可能になる。さらに、静電駆動方式に切り換えた後には熱駆動膜141への電力の供給を停止するため、弁を「閉」にしている間ずっと熱駆動膜141が変形するために必要な電力を供給し続ける必要がなくなるため、電極間距離を大きく設定しても、消費電力を抑制することが可能になる。
(変形例)
なお、上記実施例では、可動電極部11の形状は、平面視において円形の形状から突出部115が3つ突出しているような形状であったが、必ずしもこのような形状である必要はない。図5に可動電極部11の形状についての変形例を示す。
図5Aは、第一の変形例に係る弁素子2の可動電極部21について説明する図であり、可動電極部は図5Aに示すように、突出部115を3つ以上(例えば6つなど)備える構成であってもよい。このような構成であれば、構造の堅牢性を高めることができる。
また、図5Bは、第二の変形例に係る弁素子3の可動電極部31について説明する図であり、可動電極部は図5Bに示すように、大きな突出部115を一つのみ備える構成であってもよい。即ち、可動電極部31はいわゆる片持ち梁状に一つの突出部115のみで中空に支持される構成となっている。また、本変形例に係る弁素子3のように、可動電極部31が排出口を備えない構成であってもよい。このような構成であれば、弁素子の製造を容易化することができる。
<その他>
なお、上記各例の説明は、本発明を例示的に説明するものに過ぎず、本発明は上記の具体的な形態には限定されない。本発明は、その技術的思想の範囲内で種々の変形及び組み合わせが可能である。例えば、上記の熱駆動膜として単一の金属膜ではなくバイメタルを用いてもよい。
また、上記実施例においては、熱駆動方式と静電駆動方式との組み合わせの例を説明したがこのような組み合わせに限定されるわけではない。一例として上記実施例における熱駆動膜の代わりに圧電素子を可動電極部に設けて、圧電駆動方式と静電駆動方式との組み合わせにより弁を駆動する弁素子としてもよい。このような組み合わせ方式であれば、より消費電力を低減させるとともに応答性にも優れた弁素子を提供することができる。
また、上記の各例においては、可動電極部は(突出部を除くと)平面視で円形状であったが、可動電極部の形状はこのような形状に限られない。例えば、略円形といえるような形状であってもよいし、楕円形状でもよい。さらに、3角以上の多角形状であっても構わない。
<付記1>
流体の流通を制御するための弁素子(1)であって、
前記流体が流通する流体導入口(121)を備える固定電極部(12)と、
前記固定電極部の一方の面側に、前記流体導入口を覆うようにして前記固定電極部から間隔を設けて配置され、前記固定電極部に対して可動に形成される可動電極部(11)と、
前記可動電極部を支持する支持部(13)と、を有し、
前記可動電極部を前記固定電極部に密着させることにより、前記可動電極部で前記流体導入口を封止可能に構成されており、
前記可動電極部を前記固定電極部に密着させるための駆動手段として、前記固定電極部と前記可動電極部の各電極に電圧を印加することにより生じる静電引力を利用する静電駆動方式と、他の異なる駆動方式とを組み合わせた手段(110、120、140、141)を用いる、
ことを特徴とする弁素子。
1、2、3・・・弁素子
11、21、31・・・可動電極部
12・・・固定電極部
13・・・支持部
110・・・可動電極
111・・・排出口
112、122、142a、142b・・・電極パッド
113・・・配線
114・・・絶縁膜
115・・・突出部
120・・・固定電極
121・・・導入口
140・・・ヒータ
141・・・熱駆動膜
143・・・加熱用配線

Claims (5)

  1. 流体の流通を制御するための弁素子であって、
    前記流体が流通する流体導入口を備える固定電極部と、
    前記固定電極部の一方の面側に、前記流体導入口を覆うようにして前記固定電極部から間隔を設けて配置され、前記固定電極部に対して可動に形成される可動電極部と、
    前記可動電極部を支持する支持部と、を有し、
    前記可動電極部を前記固定電極部に密着させることにより、前記可動電極部で前記流体導入口を封止可能に構成されており、
    前記可動電極部を前記固定電極部に密着させるための駆動手段として、前記固定電極部と前記可動電極部の各電極に電圧を印加することにより生じる静電引力を利用する静電駆動方式と、他の異なる駆動方式とを組み合わせた手段を用いる、
    ことを特徴とする弁素子。
  2. 前記可動電極部の前記固定電極部と対向する面とは反対側の面に、金属からなる熱駆動膜が設けられており、
    前記他の異なる駆動方式は、前記熱駆動膜を加熱することにより前記熱駆動膜を膨張させて、前記可動電極部を前記固定電極部側に押さえつける力を利用する熱駆動方式である、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の弁素子。
  3. 前記熱駆動膜はバイメタルで構成されている、
    ことを特徴とする、請求項2に記載の弁素子。
  4. 前記可動電極部は平面視において部分的に突出する複数の突出部を備えており、
    前記支持部が前記突出部の先端近傍に設けられ、前記熱駆動膜は前記突出部の基端近傍において、少なくとも前記支持部が設けられていない部位を含む位置に配置される、
    ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の弁素子。
  5. 前記可動電極部は前記突出部を除くと平面視において円形であり、
    前記突出部は、前記円形の円周において等間隔に3つ形成されている、
    ことを特徴とする、請求項4に記載の弁素子。
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