JP2023098503A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、金属酸化物の分散性、なめらかな使用感、べたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れる油中水型乳化化粧料を提供することを課題とする。【課題の解決手段】 次の成分(A)~(D);(A)電解質 5~15質量%(B)疎水化処理金属酸化物 0.1~30質量%(C)HLB7以下の非イオン性界面活性剤 2~6質量%(D)有機変性粘土鉱物 0.3~1.8質量%を含有する油中水型乳化化粧料。

Description

本発明は、油中水型乳化化粧料に関するものである。
ファンデーションや下地等のメイクアップ化粧料には、肌補正効果が求められる場合がある。肌補正効果は一般的に金属酸化物によって付与されるが、金属酸化物の凝集性の高さから分散性の確保が課題であった。同時に、使用時のなめらかな使用感やべたつきのなさ、化粧膜の均一性は化粧料に望まれる重要な要素である。そのため、金属酸化物の分散性となめらかな使用感やべたつきのなさ、化粧膜の均一性を確保する技術が数多く開発されてきた。
上記の技術として、例えば、シリコーン油、親油性界面活性剤、無機及び/又は有機粉末、水、低級アルコール、水溶性のオキシ酸及びオキシ酸塩の一種又は二種以上、水溶性の多糖硫酸塩及び水溶性の単糖硫酸塩の一種又は二種以上をそれぞれ特定量含むことで乳化安定性に優れる油中水型化粧料の技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、特定の環状シリコーン、モノイソステアリン酸ソルビタン及び/又はモノイソステアリン酸ジグリセリル、特定のポリエーテル変性シリコーン、ルチル型酸化チタン、水を特定量含有することで、使用特性(のび)及び保存安定性に優れた粉末含有油中水型乳化化粧料が検討されてきた(例えば、特許文献2参照)。
さらに、顔料、親油型非イオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーン、環状シリコーン、塩化ナトリウムを特定量組み合わせ、10000センチポアズ以下の粘度を有することで、良好な使用感と優れた顔料分散安定性及び乳化安定性を有する低粘度油中水型乳化化粧料が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平2-167212号公報 特開平5-148121号公報 特開平7-277922号公報
しかしながら、従来の技術では、顔料分散安定性や保存安定性を課題として解決しているが、化粧膜の均一性に満足のいくものは得られなかった。金属酸化物の分散性を向上させるために、金属酸化物の疎水化処理や界面活性剤を利用する場合がある。しかし、前記手法では金属酸化物の分散性は向上するが、使用性の向上や膜の均一性を良好なものとするのは困難である。そこで、種々検討を行っている過程で、油中水型乳化化粧料の内水層に電解質を多く含有することで、疎水化処理金属酸化物の分散性がより高まることを見出した。しかし、電解質はその含有量が多い場合、べたつく傾向があった。
そこで本発明は、疎水化処理金属酸化物の分散性を向上させるために電解質を多く含有する場合でも、べたつくことなく、なめらかな使用感を有し、化粧膜の均一性に優れる油中水型乳化化粧料を提供することを課題とする。
上記実情に鑑み、本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、電解質を5~15質量%含有する場合に、金属酸化物の分散性を向上させるために、HLB7以下の非イオン性界面活性剤、有機変性粘土鉱物を特定量組み合わせることで、意外なことに電解質由来のべたつきを抑制することができ、さらに化粧膜の均一性に優れる油中水型乳化化粧料が得られることを見出した。さらに、金属酸化物を疎水化処理することで、べたつきのなさやなめらかな使用感を損なうことなく金属酸化物の分散性がより向上することを見出した。以上から、特定量の電解質、疎水化表面処理金属酸化物、非イオン性界面活性剤、及び有機変性粘土鉱物を組み合わせて油中水型乳化化粧料とすることにより、金属酸化物の分散性が良好で、なめらかな使用感、べたつきのなさ、化粧膜の均一性にも優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]次の成分(A)~(D);
(A)電解質 5~15質量%
(B)疎水化処理金属酸化物 0.1~30質量%
(C)HLB7以下の非イオン性界面活性剤 2~6質量%
(D)有機変性粘土鉱物 0.3~1.8質量%
を含有する油中水型乳化化粧料に関するものである。
[2]
前記成分(A)電解質を2種以上含有する[1]に記載の油中水型乳化化粧料に関するものである。
[3]
前記成分(B)の金属酸化物が、二酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化鉄よりなる群から選択される1種または2種以上である[1]または[2]に記載の油中水型乳化化粧料に関するものである。
[4]
前記成分(B)に対する成分(A)の含有質量割合(A)/(B)が、0.2~70である[1]~[3]のいずれかに記載の油中水型乳化化粧料に関するものである。
[5]
前記成分(C)の非イオン性界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤である[1]~[4]のいずれかに記載の油中水型乳化化粧料に関するものである。
[6]
さらに、成分(E)シリコーン皮膜形成剤を含有する[1]~[5]のいずれかに記載の油中水型乳化化粧料に関するものである。
[7]
前記成分(E)シリコーン皮膜形成剤の含有量が、油中水型乳化化粧料全量に対して0.01~3質量%である[6]に記載の油中水型乳化化粧料に関するものである。
本発明の油中水型乳化化粧料は、金属酸化物の分散性が良好であり、なめらかな使用感、べたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れるものである。
本発明の詳細について以下に説明する。なお、本明細書において、「~」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。本発明における「平均粒子径」とは、画像解析法を用いて評価したD50である。粉体の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(日本電子製、JSM-7800prime)を用いて、表面状態を観察し、画像解析装置(ルーゼックスAP、ニレコ社製)による測定により求めた値(D50)を用いる。
本発明における成分(A)電解質は、水、その他の溶媒に溶かした際、その溶液が電気伝導性を持つようになる物質である。例えば、皮膚科学的に肌に有効な水溶性の美容成分(例えば、美白剤、消炎剤等)、保湿剤、pH調整剤、キレート剤等、通常の皮膚外用剤に使用されるものであれば、有機化合物・無機化合物を問わず、いずれのものも用いることができる。
具体的には、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル、アスコルビン酸硫酸エステル、アスコルビン酸グルコシド等のアスコルビン酸類、トラネキサム酸またはその誘導体、ナイアシンアミド、コウジ酸等の美白剤、グリチルリチン酸またはその誘導体、グリチルレチン酸またはその誘導体、サリチル酸またはその誘導体、ミョウバン等の消炎剤、尿素またはその誘導体等、保湿剤として、アミノ酸またはその誘導体、またはそれらの金属塩、pH調整剤として、乳酸、リン酸、クエン酸、ピロ亜硫酸、ピロリドンカルボン酸等の有機化合物、またはそれらの金属塩等、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等の無機塩等、キレート剤として、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレングリコールビス(2-アミノエチルエーテル)四酢酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)またはこれらの塩等が挙げられる。前記塩に用いられる金属塩としては、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム等を用いることができる。
アミノ酸またはその塩として、例えば、L-アラニン、β-アラニン、L-アルギニン、L-アルギニン塩酸塩、L-アスパラギン一水和物、L-アスパラギン酸、ポリアスパラギン酸、L-シトルリン、L-システイン、L-システイン塩酸塩一水和物、L-ドーパ、L-グルタミン酸、L-グルタミン酸塩酸塩、L-グルタミン、ポリグルタミン酸、グリシン、トリメチルグリシン、L-ヒスチジン、L-ヒスチジン塩酸塩一水和物、L-ヒドロキシプロリン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リジン、L-リジン塩酸塩、L-メチオニン、L-オルニチン塩酸塩、L-プロリン、L-フェニルアラニン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリン等が挙げられる。電解質の一実施形態として、例えば、海洋深層水、温泉水等、電解質を含む天然由来の水溶液として用いることもできる。これらは必要に応じて、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも金属酸化物の分散性に加え、副次的に乳化安定性、美白、保湿等の美容効果を付与する観点から、美白剤、保湿剤、及びpH調整剤よりなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、美白剤、及び保湿剤よりなる群から選択される1種または2種以上がより好ましく、美白剤、及び保湿剤よりなる群から選択される2種以上を組み合わせることがさらにより好ましい。特に本発明の成分(A)電解質を2種以上含有することで、金属酸化物の分散性、化粧膜の均一性により優れるためより好ましい。さらに、本発明の成分(A)は、ナイアシンアミド及びトラネキサム酸を組み合わせることが好ましく、これら2種を組み合わせて用いると、油中水型乳化化粧料中で内水相に粘性を持たせ、、金属酸化物の分散性をより高めることができる点でより好ましい。
本発明における成分(A)の含有量は、油中水型乳化化粧料全量に対して、5~15質量%(以下、単に「%」と略す)であるが、6%以上が好ましく、7%以上がより好ましい。また、13%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。また、6~13%が好ましく、7~10%がより好ましい。この範囲であれば、金属酸化物の分散性、化粧膜の均一性により優れるためより好ましい。
本発明における成分(B)疎水化処理金属酸化物は、金属酸化物の表面を疎水化処理剤で処理したものである。疎水化金属酸化物は、通常の化粧料に使用できるものであれば、いずれのものも使用できる。金属酸化物としては特に限定されないが、例えば酸化亜鉛、酸化鉄、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化クロム等が挙げられ、これらを1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、化粧膜の均一性の観点から、二酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化鉄よりなる群から選択される1種または2種以上がより好ましい。また、平均粒子径は特に限定されず、使用目的に合わせて選択することができる。例えば、紫外線防御能を付与するために微粒子金属酸化物(100nm以下)を用いることができ、肌カバー効果を付与するために顔料級金属酸化物(100nm超)を用いることができる。本発明においては、平均粒子径が0.01~1μmの範囲であるとより好ましい。この範囲であると、化粧膜の均一性により優れ、さらに副次的に紫外線防御能、毛穴やシワなどのカバー力により優れるため、より好ましい。
成分(B)の金属酸化物の表面に施される疎水化処理は、特に限定されず、金属酸化物に疎水性を付与できればいずれのものも使用できる。例えば、シリコーン処理、アルキルアルコキシシラン処理、フッ素化合物処理、有機チタネート処理、脂肪酸処理、N-アシルアミノ酸処理、リン脂質処理、酸化ポリアルキレン処理、セラミド処理等が挙げられる。より詳細には、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理等のシリコーン処理、トリエトキシカプリリルシラン処理等のアルキルアルコキシシラン処理、パーフルオロアルキルリン酸エステル処理、パーフルオロアルキルアルコキシシラン処理等のフッ素化合物処理、トリイソステアリン酸イソプロピルチタン処理等の有機チタネート処理、ステアリン酸処理、ミリスチン酸処理等の脂肪酸処理、ラウロイルリシン処理、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa処理、ステアロイルグルタミン酸2Na処理、ラウロイルアスパラギン酸Na等のN-アシルアミノ酸処理、レシチン処理、水添レシチン処理等のリン脂質処理、酸化ポリエチレン等の酸化ポリアルキレン処理等が挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。金属酸化物を疎水化処理することで、金属酸化物の分散性が向上するため好ましい。
これらの中でも、金属酸化物の分散性及び化粧膜の均一性の観点から、シリコーン処理、アルキルアルコキシシラン処理、有機チタネート処理、N-アシルアミノ酸処理、リン脂質処理、及びセラミド処理よりなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、トリエトキシカプリリルシラン処理、トリイソステアリン酸イソプロピルチタン処理、ラウロイルリシン処理、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa処理、ステアロイルグルタミン酸2Na処理、及び水添レシチン処理よりなる群から選択される1種または2種以上がより好ましい。
疎水化処理に使用される処理剤の処理量は、特に制限されるものではないが、疎水化処理金属酸化物に対して、0.1%以上が好ましく、0.2%以上がより好ましく、0.3%以上がさらにより好ましい。また、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下がさらにより好ましい。また、0.1~20%が好ましく、0.2~15%がより好ましく、0.3~10%がさらにより好ましい。この範囲であると、金属酸化物の分散性、化粧膜の均一性により優れるため、より好ましい。
本発明における成分(B)の含有量は、油中水型乳化化粧料全量に対して、0.1~30%であるが、0.5%以上が好ましく、1%以上がより好ましく、3%以上がさらにより好ましい。また、25%以下が好ましく、22%以下がより好ましく、20%以下がさらにより好ましい。また、0.5~25%が好ましく、1~22%がより好ましく、3~20%がさらにより好ましい。この範囲であれば、金属酸化物の分散性となめらかな使用感、化粧膜の均一性により優れるため、より好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の含有質量割合(A)/(B)は、特に限定されないが、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、0.5以上がさらにより好ましい。また、70以下が好ましく、30以下がより好ましく、10以下がさらにより好ましい。また、0.2~70が好ましく、0.3~30がより好ましく、0.5~10がさらにより好ましい。この範囲であれば、金属酸化物の分散性、化粧膜の均一性により優れるため、より好ましい。
本発明における成分(C)HLB7以下の非イオン性界面活性剤は、通常の化粧料に使用できるものであれば、いずれのものも使用できる。ここでHLBとは、界面活性剤の親水性と親油性のバランスを表す値であり、本発明において、具体的には、下記の川上の式で求めることができる。
HLB=7+11.7log(Mw/Mo)
(ここでMwは親水基部の分子量、Moは新油基部の分子量をそれぞれ表す。)
本発明においては、非イオン性界面活性剤のHLBは7以下であるが、金属酸化物の分散性向上の観点から、HLB6以下が好ましく、5以下がより好ましい。
例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。ここで、シリコーン系界面活性剤は、オルガノポリシロキサン基を主鎖として側鎖に親水基を有するグラフト共重合体であっても、オルガノポリシロキサン基と親水基とが、交互に結合した直鎖状のブロック共重合体や架橋型の重合体を含有してもよい。直鎖構造のオルガノポリシロキサン基を主鎖として、ポリオキシアルキレン基を側鎖に有するものとしては、具体的には、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられ、親水基を有するものとしては、ポリエーテル鎖を有するポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン鎖を有するポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられる。
より詳細には、モノステアリン酸ジグリセリル(HLB5.0)、モノオレイン酸ジグリセリル(HLB6.5)、ジオレイン酸ジグリセリル(HLB7.0)、モノイソステアリン酸ジグリセリル(HLB5.5)、モノステアリン酸テトラグリセリル(HLB6.0)、モノオレイン酸テトラグリセリル(HLB6.0)、トリステアリン酸ヘキサグリセリル(HLB2.5)等のポリグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸ソルビタン(HLB4.7)、セスキステアリン酸ソルビタン(HLB4.2)、セスキイソステアリン酸ソルビタン(HLB4.0)、セスキオレイン酸ソルビタン(HLB3.7)等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(HLB5.0)、メチルポリシロキサン・セチルメチルポリシロキサン・ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体(HLB5.0)、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体(化粧全成分表示名称:PEG/PPG-20/22ブチルエーテルジメチコン)(HLB7.0)、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(HLB4.0)、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(HLB3.0)等のポリエーテル変性シリコーン、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・ブチレン・メチルポリシロキサン共重合体(HLB6.0)等のブロック共重合体タイプのシリコーン系界面活性剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
本発明に用いられるHLB7以下の非イオン性界面活性剤の中でも、べたつきのない使用感等の観点から、シリコーン系界面活性剤が好ましく、なめらかでべたつきのない使用感が得られる点で、ポリオキシエチレン基を有するポリエーテル変性シリコーンがより好ましい。
このようなシリコーン系界面活性剤の市販品として、例えば、KF-6017(信越化学工業社製)、5200 Formulation Aid(東レ・ダウコーニング社製)、ABIL EM97S(EVONIC GOLDSCHMIDT社製)、KF-6028、KF-6038(いずれも信越化学工業社製)、ABIL EM90(EVONIC GOLDSCHMIDT社製)、KF-6105(信越化学工業社製)、FZ-2250、FZ-2233(いずれも東レ・ダウコーニング社製)、SILWET 236-L日本ユニカー社製)等が挙げられる。
本発明における成分(C)の含有量は、油中水型乳化化粧料全量に対して、2~6%であるが、2.3%以上が好ましく、2.5%以上がより好ましい。また、5.8%以下が好ましく、5.5%以下がより好ましい。また、2.3~5.8%が好ましく、2.5~5.5%がより好ましい。この範囲であれば、金属酸化物の分散性、べたつきのなさにより優れるため、より好ましい。
本発明における成分(D)有機変性粘土鉱物は、粘土鉱物の層間金属イオンを第4級アルキルアンモニウムイオン等のカチオン変性剤で置換したものである。本発明に用いられる粘土鉱物は特に限定されないが、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、ハイデライト、ヘクライト、サポナイト等のスメクタイト型の粘土や、フッ素を導入した膨潤性雲母等が挙げられる。また、層間金属イオンの置換に用いるカチオンは特に限定されないが、例えば、下記一般式(1)で示されるもの等が挙げられる。
Figure 2023098503000001
式中、Rは炭素数1~30のアルキル基又はベンジル基であり、R、R、及びRは炭素数1~30のアルキル基である。但し、R~Rは同一でも、それぞれ異なっていても良い。
粘土鉱物のカチオンでの変性方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、粘土鉱物を水中に分散させた懸濁液に第4級アルキルアンモニウム塩を添加し、十分に混合する方法や、第4級アルキルアンモニウム塩溶液中に、粘土鉱物懸濁液を添加し、十分に混合する方法等が挙げられる。前記変性反応は、室温で充分進行するが、必要に応じて加温してもよい。加温する場合の最高温度は、用いられる第4級アルキルアンモニウム塩の耐熱性に支配され、その分解点以下であれば任意に設定が可能である。次いで固液を分離し、生成物を水洗浄して、副成電解質を充分に除去する。これを乾燥し、必要に応じて粉砕して用いる。粘土鉱物を変性する第4級アルキルアンモニウム塩の添加量は、第4級アルキルアンモニウムイオンとして、粘土鉱物のカチオン交換容量と当量用いることが好ましい。より具体的には、粘土鉱物のカチオン交換容量に対する第4級アルキルアンモニウム塩の添加量は0.5~1.5倍量(モル当量換算)が好ましく更には0.8~1.4倍量(モル当量換算)であることが好ましい。
本発明における成分(D)有機変性粘土鉱物として、例えば、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト(化粧全成分表示名称:ジステアルジモニウムヘクトライト)、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト(化粧全成分表示名称:ステアラルコニウムヘクトライト)、ジオクタデシルジメチルアンモニウムモンモリロナイト、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムモンモリロナイト、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムモンモリロナイト、クオタニウム-18ヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ケイ酸アルミニウムマグネシウム等が挙げられる。これらの中でも、なめらかな使用感、べたつきのなさの観点から、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、及びベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライトよりなる群から選択される1種または2種が好ましく、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、及びベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライトを含有するとより好ましい。
成分(D)有機変性粘土鉱物の市販品としては、例えば、BENTONE 27V、BENTONE 38V BC(以上、エレメンティス社製)、ルーセンタイトSAN、ルーセンタイトSAN-P(以上、コープケミカル社製)が挙げられる。
本発明における成分(D)の含有量は、油中水型乳化化粧料全量に対して、0.3~1.8%であるが、0.4%以上が好ましく、0.5%以上がより好ましく、0.6%以上がさらにより好ましい。また、1.7%以下が好ましく、1.6%以下がより好ましく、1.5%以下がさらにより好ましい。また、0.4~1.7%が好ましく、0.5~1.6%がより好ましく、0.6~1.5%がさらにより好ましい。この範囲であれば、金属酸化物の分散性、なめらかな使用感により優れるため、より好ましい。
本発明は、さらに成分(E)シリコーン皮膜形成剤を含有することができる。本発明における成分(E)シリコーン皮膜形成剤は、シリコーン骨格を有し、主鎖または側鎖にシリコーン骨格を有する皮膜形成ポリマーである。本発明において、シリコーン皮膜形成剤は、皮膜を形成するものであれば特に限定されないが、シリコーン皮膜形成剤が可溶な溶媒に40%溶解した溶液を、ガラス板に400μm厚のアプリケーターで塗布し、室温24時間乾燥後に皮膜が形成されていることを指す。本発明における成分(E)シリコーン皮膜形成剤は、通常の化粧料に使用できるものであれば、いずれのものも使用できる。例えば、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸、アクリル-シリコーングラフト共重合体等が挙げられる。これらの中でも、均一な化粧膜の観点から、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、及びトリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸よりなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、トリメチルシロキシケイ酸、及びトリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸よりなる群から選択される1種または2種がより好ましい。
これらを揮発性溶媒(例えば、メチルポリシロキサン(ジメチコン)、デカメチルシクロペンタシロキサン(シクロメチコン)、メチルトリメチコン、イソドデカン、水添ポリイソブテン等)に溶解した市販品を用いることもできる。シリコーン皮膜形成剤の市販品としては、例えば、シリコンX-21-5250(50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、シリコンX-21-5250L(50%揮発性ジメチコン溶液)、KF-7312T(60%メチルトリメチコン溶液)、KF-7312J(50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KF-7312K(60%ジメチコン溶液)、KF-9021(50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KF-9021L(50%揮発性ジメチコン溶液)(以上、信越化学工業社製)、SILFORM FLEXIBLE RESIN(樹脂100%)、SR1000(樹脂100%)、SS4267(35%ジメチコン溶液)、SILSOFT74(75%イソドデカン溶液)、XS66-B8226(50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、XS66-C1191、XS66-B8636(50%ジメチコン溶液)(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)が挙げられる。
本発明における成分(E)の含有量は、特に限定されないが、油中水型乳化化粧料全量に対して、0.01%以上が好ましく、0.1%以上がより好ましく、0.3%以上がさらにより好ましい。また、3%以下が好ましく、2.8%以下がより好ましく、2.6%以下がさらにより好ましい。また、0.01~3%が好ましく、0.1~2.8%がより好ましく、0.3~2.6%がさらにより好ましい。この範囲であれば、金属酸化物の分散性、なめらかな使用感、べたつきのなさより優れるため、より好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、上記の成分(A)~(E)の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば、成分(E)以外の油性成分、成分(B)以外の粉体、成分(C)以外の界面活性剤、成分(D)以外のゲル化剤、紫外線吸収剤、繊維、アルコール類、水溶性高分子、酸化防止剤、消泡剤、成分(A)以外の美容成分、防腐剤、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で含有することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、外相を油相、内相を水相とする乳化化粧料である。油相は油性成分(例えば、油剤等)を含有することができ、水相は水性成分(例えば、水、アルコール類等)を含有することができる。
本発明における油剤は、通常化粧料に用いられるものであれば、固形状、ペースト状、液状等の性状は特に限定されず、いずれのものも使用することができる。例えば、固形状の油剤としては、ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、セラックロウ、モクロウ、硬化油等のロウ類、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エチレン・プロピレンコポリマー等の合成ワックス、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール、ステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸類等が挙げられ、ペースト状の油剤としては、ワセリン等の炭化水素類等、アジピン酸ジグリセリル混合脂肪酸エステル、ロジン酸ペンタエリトリット、フィトステロール脂肪酸エステル、ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、水添ヒマシ油脂肪酸エステル、マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリル等のエステル類等が挙げられ、液状の油剤としては、流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、スクワラン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリン酸プロピレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル等のエステル油、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコノール等のシリコーン油類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油などが挙げられる。また、油剤として揮発性油剤を用いても良い。揮発性炭化水素油としては、イソドデカン、イソヘキサデカン等が挙げられ、揮発性シリコーン油としては、メチルトリメチコン、カプリリルトリメチコン、低分子ジメチルポリシロキサン(25℃動粘度1~5CS)、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、エチルトリシロキサン等が挙げられ、これらから1種または2種以上を用いることができる。
特に、油剤として、揮発性油剤を使用することで、なめらかな使用感、べたつきのなさにより優れるため、より好ましい。揮発性油剤としては、なめらかな使用感、べたつきのなさの観点から、イソドデカン、イソヘキサデカン、低分子ジメチルポリシロキサン、及びデカメチルシクロペンタシロキサンよりなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、イソドデカン、低分子ジメチルポリシロキサン、及びデカメチルシクロペンタシロキサンよりなる群から選択される1種または2種以上が好ましい。
本発明において、揮発性油剤の含有量は、特に限定されないが、油中水型乳化化粧料全量に対して、10%以上が好ましく、13%以上がより好ましく、15%以上がさらに好ましい。また、40%以下が好ましく、35%以下がより好ましく、30%以下がさらにより好ましい。また、10~40%が好ましく、13~35%がより好ましく、15~30%がさらにより好ましい。この範囲であれば、なめらかな使用感、べたつきのなさにより優れるため、より好ましい。
本発明において、油剤の含有量(ただし、成分(A)~(E)はいずれも油剤の含有量に含めない)は、特に限定されないが、油中水型乳化化粧料全量に対して、15%以上が好ましく、18%以上がより好ましく、20%以上がさらにより好ましい。また、60%以下が好ましく、55%以下がより好ましく、50%以下がさらにより好ましい。また、15~60%が好ましく、18~55%がより好ましく、20~50%がさらにより好ましい。この範囲であると、なめらかな使用感、べたつきのなさにより優れるため、より好ましい。
また、本発明における水は、水道水を用いても良く、蒸留等で精製した精製水、温泉水、深層水等を用いても良い。また、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ水等の植物抽出液を用いても良い。
本発明における水の含有量は特に限定されないが、油中水型乳化化粧料全量に対して、10%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、25%以上がさらにより好ましい。また、60%以下が好ましく、55%以下がより好ましく、50%以下がさらにより好ましい。また、10~60%が好ましく、20~55%がより好ましく、25~50%がさらにより好ましい。この範囲であれば、なめらかな使用感により優れるため、より好ましい。
本発明において、さらにアルコール類を含有しても良い。アルコール類は、一価アルコール、二価以上の多価アルコール等が挙げられる。より詳細には、エタノール、イソプロパノール等の一価アルコール、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキシレングリコール、カプリリルグリコール、1,3-プロパンジオール、ソルビトール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
本発明におけるアルコール類の含有量は特に限定されないが、油中水型乳化化粧料全量に対して、1%以上が好ましく、2%以上がより好ましく、3%以上がさらにより好ましい。また、20%以下が好ましく、18%以下がより好ましく、15%以下がさらにより好ましい。また、1~20%が好ましく、2~18%がより好ましく、3~15%がさらにより好ましい。この範囲であれば、なめらかな使用感により優れ、副次的に保湿効果が得られるため、より好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、特に限定されず、常法に従って製造することができる。例えば、例えば、成分(A)を水性成分に均一に溶解混合し、(B)~(E)を均一に溶解混合し、これに成分(A)を含む水性成分を添加し、乳化して調製する方法が挙げられる。さらに必要に応じて各成分を添加混合する時に上記任意成分を加えることができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、特に限定されないが、液状、固形状、ジェル状、乳液状、クリーム状等、いずれの性状とすることもできる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、特に限定されないが、例えば、皮膚用の化粧料(医薬部外品を含む)として利用可能であり、例えば、乳液、クリーム、美容液、マッサージ料、パック料、ハンドクリーム、ボディローション、ボディクリーム、日焼け止め料、下地、ファンデーション、BBクリーム、コンシーラー、アイシャドウ、マスカラ、アイブロウ、口紅等のメイクアップ化粧料を例示することができ、特にメイクアップ化粧料が好ましく、下地、ファンデーション、BBクリームがより好ましい。
以下に実施例を挙げて、本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1~19及び比較例1~9:油中水型ファンデーション
下記表1~4に示す処方の油中水型ファンデーションを下記に示す製造方法で調製し、イ.金属酸化物の分散性、ロ.なめらかな使用感、ハ.べたつきのなさ、ニ.化粧膜の均一性について、下記評価方法により評価した。その結果も併せて表1~4に示す。
Figure 2023098503000002
*1:KF-6028(信越化学工業社製)
*2:KF-6105(信越化学工業社製)
*3:BENTONE 38V BC(エレメンティス社製)
*4:BENTONE 27V(エレメンティス社製)
*5:SR1000(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)
*6:SILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)
Figure 2023098503000003
Figure 2023098503000004
Figure 2023098503000005
(製造方法)
A:成分(3)~(20)を均一に混合する。
B:成分(1)~(2)及び(21)~(23)を均一に混合する。
D:AにBを徐々に添加することで乳化し、油中水型ファンデーションを得た。
(評価方法)
化粧品評価専門パネル10名が、実施例及び比較例の油中水型ファンデーションを目視評価、及び塗布して官能評価を、下記の評価基準に従って5段階評価を行い、評点を付けた。「イ.金属酸化物の分散性」については、実施例及び比較例の油中水型ファンデーションを8号規格瓶に60g充填し、1週間後に目視で評価を行った。「ロ.なめらかな使用感」、「ハ.べたつきのなさ」については使用中に、「ニ.化粧膜の均一性」については使用直後の仕上がり膜について評価を行った。その後、全パネルの評点の平均点を算出し、下記の判定基準に従って判定した。
(評価項目)
イ.金属酸化物の分散性:規格瓶側面に白黒赤等の金属酸化物由来の筋状の色ムラが生じているかどうか
ロ.なめらかな使用感:使用中に油中水型ファンデーションが肌に引っかからず伸び広がるかどうか
ハ.べたつきのなさ:化粧膜が収まる際にべたつきを感じるかどうか
ニ.化粧膜の均一性:化粧膜の色ムラがないかどうか
[評価基準]
[評点]:[評価結果]
4点 :非常に良い
3点 :良い
2点 :普通
1点 :悪い
0点 :非常に悪い

[判定基準]
[判定]:[評点の平均点]
◎ :3.5以上
○ :2.5以上3.5未満
△ :1.5以上2.5未満
× :1.5未満
表1~4の結果から明らかなように、本発明の実施例1~19の油中水型ファンデーションは、金属酸化物の分散性、なめらかな使用感、べたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れたものであった。これに対して、成分(A)の含有量が5%未満である比較例1は、金属酸化物の分散性及び化粧膜の均一性に劣るものであった。成分(A)の含有量が15%超である比較例2は、べたつきが著しく化粧膜の均一性に満足のいく品質が得られなかった。成分(B)の代わりに疎水化処理していない二酸化チタンを使用した比較例3は、金属酸化物の分散性及び化粧膜の均一性に劣るものであった。成分(B)の含有量が30%超である比較例4は、金属酸化物の分散性、滑らかな使用感及び化粧膜の均一性に劣るものであった。成分(C)の代わりにポリソルベート80を使用した比較例5は、乳化不良となり評価ができない状態であった。成分(C)の含有量が2%未満である比較例6は、金属酸化物の分散性、なめらかな使用感、化粧膜の均一性に劣るものであった。成分(C)の含有量が6%超である比較例7は、なめらかな使用感及びべたつきのなさに劣るものであった。成分(D)の含有量が0.3%未満である比較例8は、金属酸化物の分散性及び化粧膜の均一性に劣るものであった。成分(D)の含有量が1.8%超である比較例9は、なめらかな使用感と化粧膜の均一性に劣るものであった。
実施例20:油中水型ファンデーション
(成分) (%)
1.ハイドロゲンジメチコン5%・トリイソステアリン酸イソプロピルチタン3%処理
酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm) 10.0
2.トリエトキシカプリリルシラン2%処理ベンガラ 0.3
3.トリエトキシカプリリルシラン2%処理黄色酸化鉄 1.0
4.トリエトキシカプリリルシラン2%処理黒色酸化鉄 0.05
5.レシチン0.5%処理二酸化チタン(平均粒子径0.3μm) 6.0
6.(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)
コポリマー*7 2.0
7.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン*1 2.8
8.メチルトリメチコン*8 10.0
9.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル
/セチル/ステアリル/ベヘニル) 3.0
10.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト*1 1.0
11.パラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル 7.0
12.ジメチルポリシロキサン(2cs) 5.0
13.トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸 2.5
14.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン0.5
15.シリカ(球状、平均粒子径10μm) 3.0
16.(フッ化/水酸化/酸化)/(Mg/K/ケイ素) 5.0
17.フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 2.0
18.エタノール 5.0
19.ナイアシンアミド 5.0
20.トラネキサム酸 2.0
21.アスコルビン酸グルコシド 1.0
22.ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
23.精製水 残量
*7:KP-578P(信越化学工業社製)
*8:シリコンTMF-1.5(信越化学工業社製)
(製造方法)
A.成分を1~7を3本ローラーで均一に分散する。
B.成分8~16を80℃で均一に混合し、室温に冷却後、Aを加え分散する。
C.成分17~23を均一に混合溶解する。
D.BにCを加え乳化し、油中水型ファンデーションを得た。
以上のようにして得られた実施例20の油中水型ファンデーションは、金属酸化物の分散性、なめらかな使用感、べたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れたものであった。
実施例21:油中水型下地
(成分) (%)
1.ジメチコン3%処理二酸化チタン(平均粒子径0.035μm) 3.0
2.セラミド0.5%処理二酸化チタン(平均粒子径:0.30μm) 3.0
3.赤色226号 0.15
4.セラミド0.5%処理ベンガラ 0.02
5.セラミド0.5%処理黄色酸化鉄 0.05
6.セラミド0.5%処理黒色酸化鉄 0.01
7.ラウリルポリグリセリル-3
ポリジメチルシロキシエチルジメチコン*2 2.6
8.パラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル 5.0
9.イソドデカン 15.0
10.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 1.0
11.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン1.0
12.(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー*9 1.0
13.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト*3 0.3
14.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト*4 0.2
15.トリメチルシロキシケイ酸*5 1.0
16.(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー 1.0
17.メチルパラベン 0.1
18.エタノール 5.0
19.グリセリン 3.0
20.ローズマリーエキス 0.1
21.ナイアシンアミド 6.0
22.トラネキサム酸 3.0
23.塩化ナトリウム 0.8
24.ピロ亜硫酸ナトリウム 0.005
25.精製水 残量
26.香料 0.03
27.メチレンビスベンゾトリアゾリル
テトラメチルブチルフェノール*10 2.0
*9:KSG-210(信越化学工業社製)
*10:K22-M40(大日本化成社製)
(製造方法)
A.成分を1~8を3本ローラーで均一に分散する。
B.成分9~16を80℃で均一に混合し、室温に冷却後、Aを加え分散する。
C.成分17~27を均一に混合溶解する。
D.BにCを加え乳化し、油中水型下地を得た。
以上のようにして得られた実施例21の油中水型ファンデーションは、金属酸化物の分散性、なめらかな使用感、べたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れたものであった。
実施例22:油中水型乳化日焼け止め料
(成分) (%)
1.ステアリン酸20%処理酸化チタン(平均粒子径:0.008μm) 2.0
2.ラウロイルリシン15%処理酸化亜鉛(平均粒子径:0.025μm)10.0
3.(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル
/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー*7 2.0
4.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン*11 3.0
5.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン*1 1.0
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
7.ジメチルポリシロキサン(2CS) 10.0
8.イソドデカン 3.0
9.トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
10.コハク酸ジエチルヘキシル 2.0
11.トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸 5.0
12.トリメチルシロキシケイ酸*5 1.0
13.ジカプリン酸プロピレングリコール 4.0
14.パラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル 7.0
15.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.5
16.ビスエチルヘキシルオキシフェノール
メトキシフェニルトリアジン 1.5
17.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト*3 0.5
18.ジメチコン10%処理球状シリカ(平均粒子径15μm) 0.5
19.フェノキシエタノール 0.1
20.1,3-ブチレングリコール 3.0
21.エタノール 5.0
22.ナイアシンアミド 6.0
23.トラネキサム酸 2.0
24.グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
25.ピロ亜硫酸ナトリウム 0.003
26.シロキクラゲ多糖体 0.8
27.グリセリン 1.0
28.精製水 残量
*11:KF-6038(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分1~6を均一に分散する。
B:成分7~16を80℃で溶解混合し、室温に冷却後、A及び成分17~18を加え分散する。
C:成分19~28を均一に混合溶解する。
D:BにCを加え乳化し、油中水型乳化日焼け止め料を得た。
以上のようにして得られた実施例22の油中水型乳化日焼け止め料は、金属酸化物の分散性、なめらかな使用感、べたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れたものであった。
実施例23:油中水型乳化固形ファンデーション
(成分) (%)
1.トリエトキシカプリリルシラン2%処理二酸化チタン
(平均粒子径0.3μm) 7.0
2.ハイドロゲンジメチコン5%・トリイソステアリン酸イソプロピルチタン3%処理
酸化亜鉛(平均粒径0.025μm) 5.0
3.水添レシチン0.5%処理ベンガラ 0.35
4.水添レシチン0.5%処理黄色酸化鉄 1.5
5.水添レシチン0.5%処理黒色酸化鉄 0.2
6.ラウリルポリグリセリル-3
ポリジメチルシロキシエチルジメチコン*2 2.0
7.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン*1 1.0
8.ジメチルポリシロキサン(1.5CS) 2.0
9.デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
10.トリフルオロプロピルジメチルトリメチルシロキシケイ酸 1.8
11.イソヘキサデカン 10.0
12.流動パラフィン 5.0
13.パルミチン酸デキストリン*12 2.0
14.キャンデリラロウ*13 2.0
15.ステアリン酸イヌリン*14 2.0
16.トリベヘン酸グリセリル*15 2.0
17.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール 2.0
18.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.0
19.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
20.ジメチルシリル化シリカ*16 3.0
21.(PEG-240/デシルテトラデセス-20
/HDI)コポリマー*17 0.1
22.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
23.ナイアシンアミド 6.0
24.トラネキサム酸 3.0
25.グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
26.ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
27.1,3-ブチレングリコール 5.0
28.L-グルタミン酸ナトリウム 0.2
29.精製水 残量
*12:レオパールKL2(千葉製粉社製)
*13:精製キャンデリラワックスSR-3(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*14:レオパールISK2(千葉製粉社製)
*15:SYNCROWAX HR-C-FL-(JP)(クローダ社製)
*16:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
*17:アデカノールGT-700(ADEKA社製)
(製造方法)
A:成分1~17を80℃で均一に混合する。
B:室温冷却後、Aに成分18~20を加え分散する。
C:成分21~29を均一に混合溶解する。
D:60℃に加温したBにCを加え乳化し、樹脂皿容器に充填し、室温まで冷却して、固形状油中水型下地を得た。
以上のようにして得られた実施例23の油中水型乳化固形ファンデーションは、金属酸化物の分散性、なめらかな使用感、べたつきのなさ、化粧膜の均一性に優れたものであった。

Claims (7)

  1. 次の成分(A)~(D);
    (A)電解質 5~15質量%
    (B)疎水化処理金属酸化物 0.1~30質量%
    (C)HLB7以下の非イオン性界面活性剤 2~6質量%
    (D)有機変性粘土鉱物 0.3~1.8質量%
    を含有する油中水型乳化化粧料。
  2. 前記成分(A)電解質を2種以上含有する請求項1に記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 前記成分(B)の金属酸化物が、二酸化チタン、酸化亜鉛、及び酸化鉄よりなる群から選択される1種または2種以上である請求項1または2に記載の油中水型乳化化粧料。
  4. 前記成分(B)に対する前記成分(A)の含有質量割合(A)/(B)が、0.2~70である請求項1~3のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  5. 前記成分(C)の非イオン性界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤である請求項1~4のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  6. さらに、成分(E)シリコーン皮膜形成剤を含有する請求項1~5のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  7. 前記成分(E)シリコーン皮膜形成剤の含有量が、油中水型乳化化粧料全量に対して0.01~3質量%である請求項6に記載の油中水型乳化化粧料。

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