JP2023096311A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】給電性能と色度の視野角特性とを両立させることの可能な発光装置を提供する。【解決手段】本開示の一側面に係る発光装置は、第1反射層、有機発光層および第2反射層を含む複数の有機電界発光部と、第2反射層を介して各有機電界発光部から発せられた光が取り出される光取出面と、各有機電界発光部と光取出面との間に設けられ、金属反射膜とは異なる複数種類の透明材料層からなる積層部とを備えている。第2反射層は、第1金属層、透明層および第2金属層を有機発光層側からこの順に含む。各有機電界発光部において、第1反射層の有機発光層側の反射界面Aと、第1金属層の有機発光層側の反射界面Bと、第1金属層の光取出面側の反射界面Cと、第2金属層の有機発光層側の反射界面Dと、積層部内の屈折率差によって形成される1または複数の反射界面Eとを含む構造によって、干渉構造が形成されている。【選択図】図1

Description

本開示は、有機エレクトロルミネッセンス(EL;Electro Luminescence)現象により発光する有機電界発光部を用いた発光装置に関する。
近年、有機EL素子を用いた発光装置の構造について、多数の提案がなされている(例えば特許文献1~4)。
国際公開WO01/039554号パンフレット 特開2006-244713号公報 特開2011-159431号公報 特開2011-159433号公報
このような発光装置の中で、トップエミッション方式では、大型化に伴い、給電性能と色度の視野角特性とを両立させることが容易ではなくなってきている。従って、給電性能と色度の視野角特性とを両立させることの可能な発光装置を提供することが望ましい。
本開示の第1の側面に係る発光装置は、第1反射層、有機発光層および第2反射層を含む複数の有機電界発光部と、第2反射層を介して各有機電界発光部から発せられた光が取り出される光取出面とを備えている。この発光装置は、さらに、各有機電界発光部と光取出面との間に設けられ、金属反射膜とは異なる複数種類の透明材料層からなる積層部を備えている。第2反射層は、第1金属層、透明層、および、第1金属層よりも薄い第2金属層を有機発光層側からこの順に含む。各有機電界発光部において、第1反射層の有機発光層側の反射界面Aと、第1金属層の有機発光層側の反射界面Bと、第1金属層の光取出面側の反射界面Cと、第2金属層の有機発光層側の反射界面Dと、積層部内の屈折率差によって形成される1または複数の反射界面Eとを含む構造によって、干渉構造が形成されている。
本開示の第1の側面に係る発光装置では、各有機電界発光部において、第1金属層、透明層、および第1金属層よりも薄い第2金属層を有機発光層側からこの順に含んで構成されている。各有機電界発光部において、第1反射層の有機発光層側の反射界面Aと、第1金属層の有機発光層側の反射界面Bと、第1金属層の光取出面側の反射界面Cと、第2金属層の有機発光層側の反射界面Dと、積層部内の屈折率差によって形成される1または複数の反射界面Eとを含む構造によって、干渉構造が形成されている。これにより、第1金属層を厚膜にした場合であっても、色度の視野角特性の悪化を低減することができる。
本開示の第2の側面に係る発光装置は、第1反射層、有機発光層および第2反射層を含む複数の有機電界発光部と、第2反射層を介して各有機電界発光部から発せられた光が取り出される光取出面とを備えている。第2反射層は、第1金属層、第1透明層、第1金属層よりも薄い第2金属層、第2透明層、および、第1金属層よりも薄い第3金属層を有機発光層側からこの順に含む。各有機電界発光部において、第1反射層の有機発光層側の反射界面Aと、第1金属層の有機発光層側の反射界面Bと、第1金属層の光取出面側の反射界面Cと、第2金属層の有機発光層側の反射界面Dと、第3金属層の有機発光層側の反射界面Eとを含む構造によって、干渉構造が形成されている。
本開示の第2の側面に係る発光装置では、各有機電界発光部において、第1金属層、第1透明層、第1金属層よりも薄い第2金属層、第2透明層、および、第1金属層よりも薄い第3金属層を有機発光層側からこの順に含んで構成されている。各有機電界発光部において、第1反射層の有機発光層側の反射界面Aと、第1金属層の有機発光層側の反射界面Bと、第1金属層の光取出面側の反射界面Cと、第2金属層の有機発光層側の反射界面Dと、第3金属層の有機発光層側の反射界面Eとを含む構造によって、干渉構造が形成されている。これにより、第1金属層を厚膜にした場合であっても、色度の視野角特性の悪化を低減することができる。
本開示の第1の側面および第2の側面に係る発光装置によれば、第1金属層を厚膜にした場合であっても、色度の視野角特性の悪化を低減することができるようにしたので、給電性能と色度の視野角特性とを両立させることができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本開示の一実施の形態に係る発光装置の概略構成を表す断面図である。 図1に示した赤色発光部の構成を表す断面図である。 図1に示した緑色発光部の構成を表す断面図である。 図1に示した青色発光部の構成を表す断面図である。 図1に示した発光装置の光学的な作用について説明するための断面図である。 比較例に係る発光装置の視野角による色度の変化の一例を表す図である。 比較例に係る発光装置の視野角による輝度の変化の一例を表す図である。 比較例および実施例に係る発光装置の視野角による色度の変化の一例を表す図である。 図1に示した発光部の構成の変形例を表す断面図である。 図1に示した発光部の構成の変形例を表す断面図である。 図1等に示した発光装置を適用した表示装置の概略構成を表す図である。 図11に示した画素の回路構成を表す回路図である。 図11に示した表示装置を適用した電子機器の外観の一例を表す図である。 図1等に示した発光装置を適用した照明装置の外観の一例を表す図である。
本開示の実施の形態について図面を参照して以下の順に詳細に説明する。

1.実施の形態(発光装置)
2.変形例(発光装置)
3.適用例(表示装置、電子機器、照明装置)
<1.実施の形態>
[構成]
図1は、本開示の一実施の形態に係る発光装置1の要部の断面構成例を表したものである。発光装置1は、基板11を備えており、基板11上に、複数の赤色発光部10R、複数の緑色発光部10Gおよび複数の青色発光部10Bを備えている。赤色発光部10Rは、本開示の「有機電界発光部」、「第1有機電界発光部」の一具体例に相当する。緑色発光部10Gは、本開示の「有機電界発光部」、「第1有機電界発光部」の一具体例に相当する。青色発光部10Bは、本開示の「有機電界発光部」、「第2有機電界発光部」の一具体例に相当する。
赤色発光部10Rは、基板11上に、電極層12R、赤色発光層131Rを含む赤色有機層13R、金属層14R、透明層15R、金属層16R、透明層17Rおよび透明層18Rをこの順に有している。緑色発光部10Gは、基板11上に、電極層12G、緑色発光層131Gを含む緑色有機層13G、金属層14G、透明層15G、金属層16G、透明層17Gおよび透明層18Gをこの順に有している。青色発光部10Bは、基板11上に、電極層12B、青色発光層131Bを含む青色有機層13B、金属層14B、透明層15B、金属層16B、透明層17Bおよび透明層18Bをこの順に有している。本明細書において「透明」とは、赤色発光部10R、緑色発光部10Gおよび青色発光部10Bから発せられる光(つまり、可視領域の光)に対して光透過性を有することを指している。
電極層12R,12G,12Bは、本開示の「第1反射層」の一具体例に相当する。金属層14R、透明層15R、金属層16R、透明層17Rおよび透明層18Rからなる積層体は、本開示の「金属反射膜とは異なる複数種類の透明材料層からなる積層部」の一具体例に相当する。金属層14G、透明層15G、金属層16G、透明層17Gおよび透明層18Gからなる積層体は、本開示の「金属反射膜とは異なる複数種類の透明材料層からなる積層部」の一具体例に相当する。金属層14B、透明層15B、金属層16B、透明層17Bおよび透明層18Bからなる積層体は、本開示の「金属反射膜とは異なる複数種類の透明材料層からなる積層部」の一具体例に相当する。
赤色発光部10Rは、電極層12Rおよび金属層14Rによる電流注入によって赤色発光層131Rで発生した赤色波長域の光(赤色光LR)を、透明層18R側から出射する。緑色発光部10Gは、電極層12Gおよび金属層14Gによる電流注入によって緑色発光層131Gで発生した緑色波長域の光(緑色光LG)を、透明層18G側から出射する。青色発光部10Bは、電極層12Bおよび金属層14Bによる電流注入によって青色発光層131Bで発生した青色波長域の光(青色光LB)を、透明層18B側から出射する。発光装置1は、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bから出射された光を電極層12R,12G,12Bと、透明層18R,18G,18Bとの間で、多重反射させて、透明層18R,18G,18B側から光を取り出すように構成されている。即ち、発光装置1は、共振器構造を有する上面発光型の発光装置である。
基板11は、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bを支持するための板状部材であり、例えば、透明ガラス基板または半導体基板等によって構成されている。基板11は、可撓性基板(フレキシブル基板)によって構成されていてもよい。基板11は、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bを駆動する回路(後述の画素回路18-1)が設けられた回路基板であってもよい。
電極層12R,12G,12B(第1電極)は、アノード電極であるとともに、反射層としての機能も有している。電極層12R,12G,12B(第1電極)は、例えば、光反射性材料によって形成されている。電極層12R,12G,12Bに用いられる光反射性材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、白金(Pt)、金(Au)、クロム(Cr)、またはタングステン(W)などが挙げられる。電極層12R,12G,12B(第1電極)は、例えば、透明導電材料と光反射性材料とを積層させて構成されていてもよい。電極層12R,12G,12Bは、例えば、銀(Ag)もしくはAg合金と、ITOなどの透明導電材料とを積層させた積層構造となっていてもよい。電極層12R,12G,12Bの厚さは、例えば、100nm以上300nm以下となっている。
赤色有機層13Rは、例えば、電極層12Rに近い位置から、正孔注入層、正孔輸送層、赤色発光層131R、電子輸送層および電子注入層をこの順に有している。緑色有機層13Gは、例えば、電極層12Gに近い位置から、正孔注入層、正孔輸送層、緑色発光層131G、電子輸送層および電子注入層をこの順に有している。青色有機層13Bは、例えば、電極層12Bに近い位置から、正孔注入層、正孔輸送層、青色発光層131B、電子輸送層および電子注入層をこの順に有している。
正孔注入層は、リークを防止するための層である。正孔注入層は、例えば、ヘキサアザトリフェニレン(HAT)などによって形成されている。正孔注入層の厚さは、例えば、1nm以上20nm以下となっている。正孔輸送層は、例えば、α-NPD〔N,N'-di(1-naphthyl)-N,N'-diphenyl-〔1,1'-biphenyl 〕-4,4'-diamine 〕によって形成されている。正孔輸送層の厚さは、例えば、15nm以上100nm以下となっている。
赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bは、正孔と電子との結合により、所定の色の光を発するように構成されている。赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bの厚さは、例えば、5nm以上50nm以下となっている。赤色発光層131Rは、赤色波長域(第1波長帯)の光を発する。赤色発光層131Rは、例えば、ピロメテンホウ素錯体がドーピングされたルブレンによって形成されている。このとき、ルブレンはホスト材料として用いられる。緑色発光層131Gは、緑色波長域の光を発する。緑色発光層131Gは、例えば、Alq(トリスキノリノールアルミニウム錯体)によって形成されている。青色発光層131Bは、赤色波長域よりも短波長の青色波長域(第1波長帯よりも短波長の第2波長帯)の光を発する。青色発光層131Bは、例えば、ジアミノクリセン誘導体がドーピングされたADN(9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン)によって形成されている。このとき、ADNは、ホスト材料として用いられ、例えば、厚さ20nmの蒸着膜である。ジアミノクリセン誘導体は、ドーパント材料として用いられ、例えば、相対膜厚比で例えば5%ドーピングされる。
電子輸送層は、BCP(2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン)によって形成されている。電子輸送層の厚さは、例えば、15nm以上200nm以下となっている。電子注入層は、例えば、フッ化リチウム(LiF)によって形成されている。電子注入層の厚さは、例えば0.3nm以上10nm以下となっている。
本実施の形態では、金属層14R、透明層15Rおよび金属層16Rが互いに電気的に接続されている。金属層14R、透明層15Rおよび金属層16Rからなる積層体(第2電極)が、電極層12Rと対をなすカソード電極であるとともに、反射層としての機能も有している。同様に、金属層14G、透明層15Gおよび金属層16Gが互いに電気的に接続されている。金属層14G、透明層15Gおよび金属層16Gからなる積層体(第2電極)が、電極層12Gと対をなすカソード電極であるとともに、反射層としての機能も有している。金属層14B、透明層15Bおよび金属層16Bが互いに電気的に接続されている。金属層14B、透明層15Bおよび金属層16Bからなる積層体(第2電極)が、電極層12Bと対をなすカソード電極であるとともに、反射層としての機能も有している。
金属層14R,14G,14Bは、高い反射率を有する金属材料によって形成されている。金属層14R,14G,14Bは、例えば、マグネシウム(Mg),銀(Ag)またはこれらの合金によって形成されている。金属層14R,14G,14Bは、金属層16R,16G,16Bの厚さよりも厚くなっている。金属層14R,14G,14Bの厚さは、例えば5nm以上50nm以下となっている。金属層14R,14G,14Bが、このような高い反射率を有する金属材料によって形成されていることにより、共振器構造の効果が高まり、光取出効率を向上させることができる。これにより、消費電力を抑え、また、赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10Bの寿命を延ばすこともできる。
透明層15R,15G,15Bは、透明導電体材料によって形成されている。透明層15R,15G,15Bに用いられる透明導電体材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、または、インジウムと亜鉛との酸化物(IZO)などが挙げられる。透明層15R,15G,15Bの厚さは、例えば30nm以上600nm以下となっている。透明層15Rは、金属層14R,16Rに接している。透明層15Gは、金属層14G,16Gに接している。透明層15Bは、金属層14B,16Bに接している。
金属層16R,16G,16Bは、高い反射率を有する金属材料によって形成されている。金属層16R,16G,16Bに用いられる金属材料としては、例えば、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、またはこれらの合金などが挙げられる。金属層14R,14G,14Bおよび金属層16R,16G,16Bの総厚は、例えば、38nm以上となっている。金属層16R,16G,16Bは、後述の干渉構造において、金属層16R,16G,16Bの光源側の界面と、金属層16R,16G,16Bの光取り出し側の界面とが実質的に同一視できる程度の厚さとなっており、例えば5nm以上20nm以下となっている。金属層16Rは、透明層15Rを介して金属層14Rと電気的に接続されている。金属層16Gは、透明層15Gを介して金属層14Gと電気的に接続されている。金属層16Bは、透明層15Bを介して金属層14Bと電気的に接続されている。
透明層17R,17G,17Bは、例えば、透明誘電体材料、または、透明導電体材料によって形成されている。透明層17R,17G,17Bに用いられる透明誘電体材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO)、シリコンオキシナイトライド(SiON)、または窒化シリコン(SiN)などが挙げられる。透明層17R,17G,17Bは、例えば、MgFもしくはNaFなどの低屈折率材料によって形成されていてもよい。透明層17R,17G,17Bに用いられる透明導電体材料としては、例えば、ITO、または、インジウムと亜鉛との酸化物(IZO)などが挙げられる。透明層17R,17G,17Bの厚さは、例えば、50nm以上1000nm以下となっている。
透明層18R,18G,18Bは、例えば、透明誘電体材料によって形成されている。透明層18R,18G,18Bに用いられる透明誘電体材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO)、シリコンオキシナイトライド(SiON)、または窒化シリコン(SiN)などが挙げられる。透明層18R,18G,18Bは、透明層17R,17G,17Bと接している。透明層18R,18G,18Bと透明層17R,17G,17Bとの界面は、透明層18R,18G,18Bと透明層17R,17G,17Bとの屈折率差によって反射界面となっている。この反射界面は、例えば、屈折率差0.15以上の界面によって構成される。透明層17R,17G,17BがSiON(屈折率:約1.58)で構成される場合、透明層18R,18G,18Bは、例えば、SiN(屈折率:約2.05)で構成される。透明層18R,18G,18Bの厚さは、例えば、500nm以上10000nm以下となっている。透明層18R,18G,18Bは、例えば、透明導電材料、透明絶縁材料、樹脂材料、またはガラスなどによって形成されていてもよい。透明層18R,18G,18Bは、空気によって構成されていてもよい。このような層を設けることにより、電極層12R,12G,12Bと上記反射界面との間で構成される共振器構造への外部からの干渉を防ぐことができる。
次に、赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10Bの共振器構造について説明する。図2は、赤色発光部10Rの構成を表す断面図である。図3は、緑色発光部10Gの構成を表す断面図である。図4は、青色発光部10Bの構成を表す断面図である。
赤色発光部10Rは、基板11側から、第1反射界面S1R、第2下側(光源側)反射界面S2R、第2上側(光取り出し側)反射界面S2R’、第3反射界面S3R、第4反射界面S4Rおよび光取出面SDRをこの順に有している。このとき、第1反射界面S1R、第2下側反射界面S2R、第2上側反射界面S2R’、第3反射界面S3R、第4反射界面S4Rを含む構造によって、干渉構造(マイクロキャビティ構造)が形成されている。第1反射界面S1Rと第2下側反射界面S2Rとの間には、赤色発光層131Rの発光中心ORが設けられている。換言すれば、互いに対向する第1反射界面S1Rと光取出面SDRとの間に赤色発光層131Rが設けられている。第1反射界面S1Rは、電極層12Rと赤色有機層13Rとの界面である。第2下側反射界面S2Rは、赤色有機層13Rと金属層14Rとの界面である。第2上側反射界面S2R’は、金属層14Rと透明層15Rとの界面である。第3反射界面S3Rは、透明層15Rと金属層16Rとの界面である。第4反射界面S4Rは、透明層17Rと透明層18Rとの界面である。光取出面SDRは、赤色発光部10Rの最表面である。赤色発光部10Rの最表面は、例えば、空気層と接している。金属層14R、透明層15R、金属層16R、透明層17Rおよび透明層18Rを介して赤色発光部10Rから発せられた光が光取出面SDRから取り出される。
緑色発光部10Gは、基板11側から、第1反射界面S1G、第2下側(光源側)反射界面S2G、第2上側(光取り出し側)反射界面S2G’、第3反射界面S3G、第4反射界面S4Gおよび光取出面SDGをこの順に有している。このとき、第1反射界面S1G、第2下側反射界面S2G、第2上側反射界面S2G’、第3反射界面S3G、第4反射界面S4Gを含む構造によって、干渉構造(マイクロキャビティ構造)が形成されている。第1反射界面S1Gと第2反射界面S2Gとの間には、緑色発光層131Gの発光中心OGが設けられている。換言すれば、互いに対向する第1反射界面S1Gと光取出面SDGとの間に緑色発光層131Gが設けられている。第1反射界面S1Gは、電極層12Gと緑色有機層13Gとの界面である。第2下側反射界面S2Gは、緑色有機層13Gと金属層14Gとの界面である。第2上側反射界面S2G’は、金属層14Gと透明層15Gとの界面である。第3反射界面S3Gは、透明層15Gと金属層16Gとの界面である。第4反射界面S4Gは、透明層17Gと透明層18Gとの界面である。光取出面SDGは、緑色発光部10Gの最表面である。緑色発光部10Gの最表面は、例えば、空気層と接している。金属層14G、透明層15G、金属層16G、透明層17Gおよび透明層18Gを介して緑色発光部10Gから発せられた光が光取出面SDGから取り出される。
青色発光部10Bは、基板11側から、第1反射界面S1B、第2下側(光源側)反射界面S2B、第2上側(光取り出し側)反射界面S2B’、第3反射界面S3B、第4反射界面S4Gおよび光取出面SDBをこの順に有している。このとき、第1反射界面S1B、第2下側反射界面S2B、第2上側反射界面S2B’、第3反射界面S3B、第4反射界面S4Gを含む構造によって、干渉構造(マイクロキャビティ構造)が形成されている。第1反射界面S1Bと第2反射界面S2Bとの間には、発光中心OBが設けられている。換言すれば、互いに対向する第1反射界面S1Bと光取出面SDBとの間に青色発光層131Bが設けられている。第1反射界面S1Bは、電極層12Bと青色有機層13Bとの界面である。第2下側反射界面S2Bは、青色有機層13Bと金属層14Bとの界面である。第2上側反射界面S2B’は、金属層14Bと透明層15Bとの界面である。第3反射界面S3Bは、透明層15Bと金属層16Bとの界面である。第4反射界面S4Gは、透明層17Gと透明層18Gとの界面である。光取出面SDBは、青色発光部10Bの最表面である。青色発光部10Bの最表面は、例えば、空気層と接している。金属層14B、透明層15B、金属層16B、透明層17Bおよび透明層18Bを介して青色発光部10Bから発せられた光が光取出面SDBから取り出される。
第1反射界面S1R,S1G,S1B、第2上側反射界面S2R,S2G,S2B、第2下側反射界面S2R’,S2G’,S2B’、および第3反射界面S3R,S3G,S3Bは、金属による反射膜によって形成されている。第4反射界面S4R,S4G,S4Bは、金属反射膜とは異なる複数種類の透明材料層の屈折率差によって形成されている。
(第1反射界面S1R,S1G,S1B)
電極層12R,12G,12Bが、屈折率0.73、消衰係数5.91のアルミニウム(Al)によって形成され、赤色有機層13R,緑色有機層13G,青色有機層13Bが、屈折率1.75の材料によって形成されているとする。このとき、第1反射界面S1Rは、発光中心ORから光学距離La1の位置に配置され、第1反射界面S1Gは、発光中心OGから光学距離Lb1の位置に配置され、第1反射界面S1Bは、発光中心OBから光学距離Lc1の位置に配置されている。
光学距離La1は、赤色発光層131Rの発光スペクトルの中心波長λaの光を、第1反射界面S1Rと発光中心ORとの間における干渉によって強め合うように設定されている。光学距離Lb1は、緑色発光層131Gの発光スペクトルの中心波長λbの光を、第1反射界面S1Gと発光中心OGとの間における干渉によって強め合うように設定されている。光学距離Lc1は、青色発光層131Bの発光スペクトルの中心波長λcの光を、第1反射界面S1Bと発光中心OBとの間における干渉によって強め合うように設定されている。
具体的には、光学距離La1,Lb1,Lc1は、以下の式(1)~(6)を満たす。
2La1/λa1+φa1/(2π)=Na・・・(1)
λa-150<λa1<λa+80・・・(2)
2Lb1/λb1+φb1/(2π)=Nb・・・(3)
λb-150<λb1<λb+80・・・(4)
2Lc1/λc1+φc1/(2π)=Nc・・・(5)
λc-150<λc1<λc+80・・・(6)
ただし、Na、Nb、Nc:0以上の整数
λa、λa1、λb、λb1、λc、λc1の単位:nm
φa1:赤色発光層131Rから出射された光が第1反射界面S1Rで反射する際の位相変化
φb1:緑色発光層131Gから出射された光が第1反射界面S1Gで反射する際の位相変化
φc1:青色発光層131Bから出射された光が第1反射界面S1Bで反射する際の位相変化
λa1:式(2)を満たす波長
λb1:式(4)を満たす波長
λc1:式(6)を満たす波長
φa1,φb1,φc1は、電極層12R,12G,12Bの構成材料の複素屈折率N=n0-jk(n0:屈折率、k:消衰係数)のn0、kと、赤色有機層13R,緑色有機層13G,青色有機層13Bの屈折率とを用いて計算することができる(例えば、Principles of Optics, Max Born and Emil Wolf, 1974 (PERGAMON PRESS)などを参照)。各構成材料の屈折率は、分光エリプソメトリー測定装置を用いて測定することができる。
Na、Nb、Ncの値が大きいと、いわゆるマイクロキャビティ(微小共振器)効果が得られないおそれがある。そのため、Na=0、Nb=0、Nc=0であることが好ましい。光学距離La1が上記の式(1),(2)を満たす場合に、λa1を中心波長λaから大きくずらすことも可能である。同様に、光学距離Lb1が上記の式(3),(4)を満たす場合に、λb1を中心波長λbから大きくずらすことも可能である。また、光学距離Lc1が上記の式(5),(6)を満たす場合に、λc1を中心波長λcから大きくずらすことも可能である。
(第2下側反射界面S2R,S2G,S2B)
赤色有機層13R,緑色有機層13G,青色有機層13Bが、屈折率1.75の材料によって形成され、金属層14R,14G,14Bが、屈折率0.13、消衰係数3.96の銀(Ag)によって形成されているとする。このとき、第2下側反射界面S2Rは、発光中心ORから光学距離La2の位置に配置され、第2下側反射界面S2Gは、発光中心OGから光学距離Lb2の位置に配置され、第2下側反射界面S2Bは、発光中心OBから光学距離Lc2の位置に配置されている。
光学距離La2は、赤色発光層131Rの発光スペクトルの中心波長λaの光を、第2下側反射界面S2Rと発光中心ORとの間における干渉によって強め合うように設定されている。光学距離Lb2は、緑色発光層131Gの発光スペクトルの中心波長λbの光を、第2下側反射界面S2Gと発光中心OGとの間における干渉によって強め合うように設定されている。光学距離Lc2は、青色発光層131Bの発光スペクトルの中心波長λcの光を、第2下側反射界面S2Bと発光中心OBとの間における干渉によって強め合うように設定されている。
具体的には、光学距離La2,Lb2,Lc2は、以下の式(7)~(12)を満たす。
2La2/λa2+φa2/(2π)=Ma・・・(7)
λa-80<λa2<λa+80・・・(8)
2Lb2/λb2+φb2/(2π)=Mb・・・(9)
λb-80<λb2<λb+80・・・(10)
2Lc2/λc2+φc2/(2π)=Mc・・・(11)
λc-80<λc2<λc+80・・・(12)
ただし、Ma、Mb、Mc:0以上の整数
λa、λa2、λb、λb2、λc、λc2の単位:nm
φa2:赤色発光層131Rから出射された光が第2下側反射界面S2Rで反射する際の位相変化
φb2:緑色発光層131Gから出射された光が第2下側反射界面S2Gで反射する際の位相変化
φc2:青色発光層131Bから出射された光が第2下側反射界面S2Bで反射する際の位相変化
λa2:式(8)を満たす波長
λb2:式(10)を満たす波長
λc2:式(12)を満たす波長
φa2,φb2,φc2は、φa1,φb1,φc1と同様の方法で求めることができる。Ma、Mb、Mcの値が大きいと、いわゆるマイクロキャビティ(微小共振器)効果が得られないおそれがある。そのため、Ma=1、Mb=1、Mc=1であることが好ましい。
光学距離La1が上記の式(1),(2)を満たし、かつ光学距離La2が上記の式(7),(8)を満たす場合に、第1反射界面S1Rおよび第2下側反射界面S2Rによる増幅効果により、所定の波長に透過率のピークが発生する。光学距離Lb1が上記の式(3),(4)を満たし、かつ光学距離Lb2が上記の式(9),(10)を満たす場合に、第1反射界面S1Gおよび第2下側反射界面S2Gによる増幅効果により、所定の波長に透過率のピークが発生する。光学距離Lc1が上記の式(5),(6)を満たし、かつ光学距離Lc2が上記の式(11),(12)を満たす場合に、第1反射界面S1Bおよび第2下側反射界面S2Bによる増幅効果により、所定の波長に透過率のピークが発生する。
(第2上側反射界面S2R’,S2G’,S2B’)
赤色有機層13R,緑色有機層13G,青色有機層13Bが、屈折率1.75の材料によって形成され、金属層14R,14G,14Bが、屈折率0.13、消衰係数3.96の銀(Ag)によって形成されているとする。このとき、第2上側反射界面S2R’は、発光中心ORから光学距離La2’の位置に配置され、第2上側反射界面S2G’は、発光中心OGから光学距離Lb2’の位置に配置され、第2上側反射界面S2B’は、発光中心OBから光学距離Lc2’の位置に配置されている。
光学距離La2’は、赤色発光層131Rの発光スペクトルの中心波長λaの光を、第2上側反射界面S2R’と発光中心ORとの間における干渉によって弱め合うように設定されている。光学距離Lb2’は、緑色発光層131Gの発光スペクトルの中心波長λbの光を、第2上側反射界面S2G’と発光中心OGとの間における干渉によって弱め合うように設定されている。光学距離Lc2’は、青色発光層131Bの発光スペクトルの中心波長λcの光を、第2上側反射界面S2B’と発光中心OBとの間における干渉によって弱め合うように設定されている。
具体的には、光学距離La2’,Lb2’,Lc2’は、以下の式(13)~(18)を満たす。
2La2’/λa2’+φa2’/(2π)=Ma+1/2・・・(13)
λa-80<λa2’<λa+80・・・(14)
2Lb2’/λb2’+φb2’/(2π)=Mb+1/2・・・(15)
λb-80<λb2’<λb+80・・・(16)
2Lc2’/λc2’+φc2’/(2π)=Mc+1/2・・・(17)
λc-80<λc2’<λc+80・・・(18)
ただし、Ma、Mb、Mc:0以上の整数
λa、λa2’、λb、λb2’、λc、λc2’の単位:nm
φa2’:赤色発光層131Rから出射された光が第2上側反射界面S2R’で反射する際の位相変化
φb2’:緑色発光層131Gから出射された光が第2上側反射界面S2G’で反射する際の位相変化
φc2’:青色発光層131Bから出射された光が第2上側反射界面S2B’で反射する際の位相変化
λa2’:式(13)を満たす波長
λb2’:式(15)を満たす波長
λc2’:式(17)を満たす波長
φa2’,φb2’,φc2’は、φa1,φb1,φc1と同様の方法で求めることができる。光学距離La2’,Lb2’,Lc2’が上記の式(13)~(18)を満たす場合、発光部(赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10B)毎に、発光状態を調整することができる。このように、第2上側反射界面S2R’での反射が加わることにより、赤色発光層131Rで発生した光が弱められ、スペクトルの半値幅が広がる。また、第2上側反射界面S2G’での反射が加わることにより、緑色発光層131Gで発生した光が弱められ、スペクトルの半値幅が広がる。第2上側反射界面S2B’での反射が加わることにより、青色発光層131Bで発生した光が弱められ、スペクトルの半値幅が広がる。
(第3反射界面S3R,S3G,S3B)
光学距離La3が、例えば、赤色発光層131Rの発光スペクトルの中心波長λaの光を、第3反射界面S3Rと発光中心ORとの間における干渉によって弱め合うように設定されている。このとき、第2下側反射界面S2Rと第3反射界面S3Rとの光学距離は、赤色発光層131Rから発せられる光の中心波長λa以下となっている。光学距離Lb3が、例えば、緑色発光層131Gの発光スペクトルの中心波長λbの光を、第3反射界面S3Gと発光中心OGとの間における干渉によって弱め合うように設定されている。このとき、第2下側反射界面S2Gと第3反射界面S3Gとの光学距離は、緑色発光層131Gから発せられる光の中心波長λb以下となっている。光学距離Lc3が、例えば、青色発光層131Bの発光スペクトルの中心波長λcの光を、第3反射界面S3Bと発光中心OBとの間における干渉によって強め合うように設定されている。このとき、第2下側反射界面S2Bと第3反射界面S3Bとの光学距離は、青色発光層131Bから発せられる光の中心波長λc以下となっている。
光学距離La3,Lb3,Lc3は、例えば、以下の式(19)~(24)を満たす。
2La3/λa3+φa3/(2π)=Ka+1/2・・・(19)
λa-150<λa3<λa+150・・・(20)
2Lb3/λb3+φb3/(2π)=Kb+1/2・・・(21)
λb-150<λb3<λb+150・・・(22)
2Lc3/λc3+φc3/(2π)=Kc・・・(23)
λc-150<λc3<λc+150・・・(24)
ただし、Ka、Kb、Kc:0以上の整数
λa、λa3、λb、λb3、λc、λc3の単位:nm
φa3:赤色発光層131Rから出射された光が第3反射界面S3Rで反射する際の位相変化
φb3:緑色発光層131Gから出射された光が第3反射界面S3Gで反射する際の位相変化
φc3:青色発光層131Bから出射された光が第3反射界面S3Bで反射する際の位相変化
λa3:式(19)を満たす波長
λb3:式(21)を満たす波長
λc3:式(23)を満たす波長
φa3,φb3,φc3は、φa1,φb1,φc1と同様の方法で求めることができる。光学距離La3,Lb3,Lc3が上記の式(19)~(24)を満たす場合、発光部(赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10B)毎に、発光状態を調整することができる。このように、第3反射界面S3Rでの反射が加わることにより、赤色発光層131Rで発生した光が弱められ、スペクトルの半値幅が広がる。また、第3反射界面S3Gでの反射が加わることにより、緑色発光層131Gで発生した光が弱められ、スペクトルの半値幅が広がる。第3反射界面S3Bでの反射が加わることにより、青色発光層131Bで発生した光が強められ、スペクトルの半値幅が狭まる。
(第4反射界面S4R,S4G,S4B)
光学距離La4が、例えば、赤色発光層131Rの発光スペクトルの中心波長λaの光を、第4反射界面S4Rと発光中心ORとの間における干渉によって弱め合うように設定されている。このとき、第3反射界面S3Rと第4反射界面S4Rとの光学距離は、112nm~750nmとなっている。この光学距離は、第3反射界面S3Rと第4反射界面S4Rとの間の往復の光学距離が0.5λa~2.0λaの範囲内となるように設定されている。光学距離Lb4が、例えば、緑色発光層131Gの発光スペクトルの中心波長λbの光を、第4反射界面S4Gと発光中心OGとの間における干渉によって弱め合うように設定されている。このとき、第3反射界面S3Gと第4反射界面S4Gとの光学距離は、112nm~750nmとなっている。この光学距離は、第3反射界面S3Gと第4反射界面S4Gとの間の往復の光学距離が0.5λb~2.0λbの範囲内となるように設定されている。光学距離Lc4が、例えば、青色発光層131Bの発光スペクトルの中心波長λcの光を、第4反射界面S4Bと発光中心OBとの間における干渉によって強め合うように設定されている。このとき、第3反射界面S3Bと第4反射界面S4Bとの光学距離は、112nm~750nmとなっている。この光学距離は、第3反射界面S3Bと第4反射界面S4Bとの間の往復の光学距離が0.5λc~2.0λcの範囲内となるように設定されている。
光学距離La4,Lb4,Lc4は、例えば、以下の式(25)~(30)を満たす。
2La4/λa4+φa4/(2π)=Kd+1/2・・・(25)
λa-150<λa4<λa+150・・・(26)
2Lb4/λb4+φb4/(2π)=Ke+1/2・・・(27)
λb-150<λb4<λb+150・・・(28)
2Lc4/λc4+φc4/(2π)=Kf・・・(29)
λc-150<λc4<λc+150・・・(30)
ただし、Kd、Ke、Kf:0以上の整数
λa、λa4、λb、λb4、λc、λc4の単位:nm
φa4:赤色発光層131Rから出射された光が第4反射界面S4Rで反射する際の位相変化
φb4:緑色発光層131Gから出射された光が第4反射界面S4Gで反射する際の位相変化
φc4:青色発光層131Bから出射された光が第4反射界面S4Bで反射する際の位相変化
λa4:式(25)を満たす波長
λb4:式(27)を満たす波長
λc4:式(29)を満たす波長
φa4,φb4,φc4は、φa1,φb1,φc1と同様の方法で求めることができる。光学距離La3,Lb3,Lc3が上記の式(19)~(24)を満たし、かつ、光学距離La4,Lb4,Lc4が上記の式(25)~(30)を満たす場合、発光部(赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10B)毎に、発光状態を調整することができる。このように、第4反射界面S4Rでの反射が加わることにより、赤色発光層131Rで発生した光が弱められ、スペクトルの半値幅が広がる。また、第4反射界面S4Gでの反射が加わることにより、緑色発光層131Gで発生した光が弱められ、スペクトルの半値幅が広がる。第4反射界面S4Bでの反射が加わることにより、青色発光層131Bで発生した光が強められ、スペクトルの半値幅が狭まる。
このような発光装置1は、基板11上に、電極層12R,12G,12B、有機層(赤色有機層13R,緑色有機層13G,青色有機層13B)、金属層14R,14G,14B、透明層15R,15G,15B、金属層16R,16G,16B、透明層17R,17G,17Bおよび透明層18R,18G,18Bをこの順に形成することにより製造することができる。赤色有機層13R,緑色有機層13G,青色有機層13Bは、蒸着法によって形成してもよく、あるいは印刷によって形成してもよい。換言すれば、赤色有機層13R,緑色有機層13G,青色有機層13Bは印刷層であってもよい。金属層14R,14G,14Bは、互いに共通の層で構成されていてもよい。この場合、金属層14R,14G,14Bの材料および厚さが、互いに等しくなっている。透明層15R,15G,15Bは、互いに共通の層で構成されていてもよい。この場合、透明層15R,15G,15Bの材料および厚さが、互いに等しくなっている。金属層16R,16G,16Bは、互いに共通の層で構成されていてもよい。この場合、金属層16R,16G,16Bの材料および厚さが、互いに等しくなっている。透明層17R,17G,17Bは、互いに共通の層で構成されていてもよい。この場合、透明層17R,17G,17Bの材料および厚さが、互いに等しくなっている。透明層18R,18G,18Bは、互いに共通の層で構成されていてもよい。この場合、透明層18R,18G,18Bの材料および厚さが、互いに等しくなっている。
[作用、効果]
上記のような発光装置1では、赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10Bの各発光層(赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131B)に、電極層12R,12G,12Bと金属層14R,14G,14Bとを通じて駆動電流が注入される。その結果、各発光層において正孔と電子とが再結合して励起子を生じ、発光が起こる。
例えば、図5に示したように、赤色有機層13Rで生成された光は、第1反射界面S1Rと第4反射界面S4Rとの間で多重反射され、光取出面SDRから取り出される。赤色発光部10Rでは、赤色光LRが光取出面SDRから取り出され、緑色発光部10Gでは、緑色光LGが光取出面SDGから取り出され、青色発光部10Bでは、青色光LBが光取出面SDBから取り出される。これら赤色光LR,緑色光LGおよび青色光LBの加法混色により、様々な色が表現される。
ところが、このような共振器構造を有する発光装置では、様々な構造が提案されているものの、配光特性を向上させることが難しい。
例えば、所望の波長の光が共振するように、透光性電極と反射性電極の間の膜厚を設定し、これにより発光効率を高める方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、有機層の膜厚を制御することにより、三原色(赤色、緑色、青色)の減衰のバランスをコントロールし、白色の色度点の視野角特性を高める試みもなされている(例えば特許文献4参照)。
しかし、このような共振器構造は、取り出される光のスペクトルに対して、半値幅の狭い干渉フィルタとして機能するので、光取出面を斜め方向から見た場合には、光の波長が大きくシフトする。このため、視野角によって発光強度の低下等が生じ、視野角依存性が大きくなってしまう。
また、特許文献2では、視野角による色度変化を低減するための構造が提案されている。しかし、この構造は、単色に適用し、輝度の視野角依存性を低減することは可能かもしれないが、十分に広い波長帯域に適用することが困難である。適用可能な波長帯域を広げるために、反射率をあげることも考え得るが、この場合には、光取出効率が著しく低下する。
上記のように、共振器構造内の位置関係および発光位置等を調整することにより角度依存性を低減する方法が考え得るものの、この方法では調整が困難となる場合がある。例えば、各発光層から出射される光のスペクトルによって、屈折率の波長分散が生じる場合である。屈折率の波長分散では、構成材料の屈折率が各波長によって異なるため、赤色有機EL素子,緑色有機EL素子,青色有機EL素子間で、共振器構造の効果に差異が生じる。例えば、赤色有機EL素子では、取り出される赤色光のピークが急峻になり過ぎ、青色有機EL素子では、取り出される青色光のピークがなだらかになり過ぎる。このように、素子領域毎に共振器構造の効果が大きく異なると、輝度および色度の角度依存性が大きくなり、配光特性が低下する。
これに対して、本実施の形態に係る発光装置1では、赤色発光層131Rで発生した光に対して、第3反射界面S3Rおよび第4反射界面S4Rが及ぼす影響と、青色発光層131Bで発生した光に対して第3反射界面S3Bおよび第4反射界面S4Bが及ぼす影響とが互いに異なっている。同様に、本実施の形態に係る発光装置1では、緑色発光層131Gで発生した光に対して、第3反射界面S3Gおよび第4反射界面S4Gが及ぼす影響と、青色発光層131Bで発生した光に対して第3反射界面S3Bおよび第4反射界面S4Bが及ぼす影響とが互いに異なっている。例えば、赤色発光層131R,緑色発光層131Gおよび青色発光層131Bで発生した光は以下のようになる。
赤色発光層131Rで発生した光は、赤色発光層131Rの発光中心ORと第2上側反射界面S2R’,第3反射界面S3R,第4反射界面S4Rとの間における干渉によって弱められる。同様に、緑色発光層131Gで発生した光は、緑色発光層131Gの発光中心OGと第2上側反射界面S2G’,第3反射界面S3G,第4反射界面S4Gとの間における干渉によって弱められる。一方、青色発光層131Bで発生した光は、青色発光層131Bの発光中心OBと第3反射界面S3B,第4反射界面S4Bとの間における干渉によって強められる。
これにより、赤色発光部10Rでは、光取出面SDRからピーク近傍がなだらかな赤色光LRが取り出され、緑色発光部10Gでは、光取出面SDGからピーク近傍がなだらかな緑色光LGが取り出され、青色発光部10Bでは、光取出面SDBから急峻なピークを有する青色光LBが取り出される。したがって、赤色発光部10Rおよび緑色発光部10Gの共振器構造の効果と、青色発光部10Bの共振器構造の効果との違いが小さくなり、輝度および色度の角度依存性が小さくなる。よって、配光特性を向上させることができる。また、高い配光特性を有する発光装置1は、高い画品位を要する表示装置にも好適であり、表示装置の生産性を向上させることができる。
図6は、比較例1,2に係る発光装置の視野角による色度の変化の一例を表したものである。比較例1に係る発光装置では、基板側の電極層が単層のAl合金で構成されており、光取出面側の電極層がAg合金(25nm)/IZO(93nm)/Ag合金(9nm)の積層体で構成されている。さらに、比較例2に係る発光装置では、基板側の電極層が単層のAl合金で構成されており、光取出面側の電極層がAg合金(27nm)/IZO(93nm)/Ag合金(11nm)の積層体で構成されている。図7は、比較例2に係る発光装置の視野角による色ごとの輝度の変化の一例を表したものである。
図6に示したように、比較例1に係る発光装置では、第2電極に含まれるAg合金の厚さの合計が34nmとなっており、この厚さでは、色度の視野角依存性がほとんどないことがわかる。しかし、図6に示したように、比較例2に係る発光装置では、第2電極に含まれるAg合金の厚さの合計が38nmとなっており、この厚さでは、色度の視野角依存性が強くなり、ディスプレイの画品位が損なわれていることがわかる。この現象は、光取り出し側の金属薄膜の複素屈折率波長分散の影響であり、厚膜化に伴い、例えば、図7に示したように、波長依存性が強くなることに起因する。
図8は、比較例2,3および実施例1,2に係る発光装置の視野角による色度の変化の一例を表したものである。比較例3に係る発光装置では、第2電極が単層のAg合金(19nm)で構成されている。実施例1に係る発光装置では、第2電極に含まれるAg合金の厚さの合計が38nmとなっているが、色度の視野角特性が比較例3に係る発光装置における色度の視野角特性と類似しており、色度の視野角依存性がほとんどないことがわかる。これは、実施例に係る発光装置には、SiON層(110nm)とSiN層(800nm)との屈折率差によって形成される反射界面(上述の第4反射界面S4R,S4G,S4B)が設けられており、この反射界面による干渉効果に因る。また、実施例に係る発光装置では、比較例3に係る発光装置と比べて、第2電極の厚さが倍になっており、抵抗が1/2となる。また、実施例2に係る発光装置では、第2電極に含まれるAg合金の厚さの合計が44nmとなっているが、色度の視野角特性は、実施例1より若干劣る程度であり、色度の視野角依存性が比較的小さいことがわかる。
以上のことから、本実施の形態では、光取出面SDR,SDG,SDB側のカソード電極に含まれる金属層を厚膜にした場合であっても、色度の視野角特性の悪化を低減することができる。従って、給電性能と色度の視野角特性とを両立させることができる。
また、本実施の形態では、第2下側反射界面S2Rと第3反射界面S3Rとの光学距離は、赤色発光層131Rから発せられる光の中心波長λa以下となっている。同様に、第2下側反射界面S2Gと第3反射界面S3Gとの光学距離は、緑色発光層131Gから発せられる光の中心波長λb以下となっている。第2下側反射界面S2Bと第3反射界面S3Bとの光学距離は、青色発光層131Bから発せられる光の中心波長λc以下となっている。これにより、発光層131R,131G,131Bで発生した光に対する、第2下側反射界面S2R,S2G,S2Bと第3反射界面S3R,S3G,S3Bとの作用によって、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bで発生した光のスペクトルのピークプロファイルを調整することができる。従って、光取出面SDR,SDG,SDB側のカソード電極に含まれる金属層の総厚を厚くした場合であっても、色度の視野角特性の悪化を低減することができる。
また、本実施の形態では、赤色発光部10Rにおいて、干渉構造は、上記の式(1),(2),(7),(8),(13),(14),(19),(20)を満たすように構成されている。同様に、緑色発光部10Gにおいて、干渉構造は、上記の式(3),(4),(9),(10),(15),(16),(21),(22)を満たすように構成されている。これにより、赤色発光部10Rでは、光取出面SDRからピーク近傍がなだらかな赤色光LRが取り出され、緑色発光部10Gでは、光取出面SDGからピーク近傍がなだらかな緑色光LGが取り出される。その結果、角度による輝度および色度の急激な変化を抑えることができる。
さらに、本実施の形態では、青色発光部10Bにおいて、干渉構造は、上記の式(5),(6),(11),(12),(17),(18),(23),(24)を満たすように構成されている。これにより、青色発光部10Bでは、光取出面SDBから急峻なピークを有する青色光LBが取り出される。したがって、赤色発光部10Rおよび緑色発光部10Gの共振器構造の効果と、青色発光部10Bの共振器構造の効果との違いが小さくなり、輝度および色度の角度依存性が小さくなる。よって、配光特性を向上させることができる。また、高い配光特性を有する発光装置1は、高い画品位を要する表示装置にも好適であり、表示装置の生産性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、各発光部(赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10B)において、干渉構造は、第1反射界面S1R,S1G,S1Bおよび第2下側反射界面S2R,S2G,S2Bが各発光層(赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131B)から発せられた光の波長帯の光を強めるように構成されている。さらに、各発光部(赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10B)において、干渉構造は、第2上側反射界面S2R’,S2G’,S2B’,第3反射界面S3R,S3G,S3B,第4反射界面S4R,S4G,S4Bが各発光層(赤色発光層131R,緑色発光層131G)から発せられた光の波長帯の光を弱めるとともに、青色発光層131Bから発せられた光の波長帯の光を強めるように構成されている。
これにより、赤色発光部10Rでは、光取出面SDRからピーク近傍がなだらかな赤色光LRが取り出され、緑色発光部10Gでは、光取出面SDGからピーク近傍がなだらかな緑色光LGが取り出され、青色発光部10Bでは、光取出面SDBから急峻なピークを有する青色光LBが取り出される。その結果、赤色発光部10Rおよび緑色発光部10Gの共振器構造の効果と、青色発光部10Bの共振器構造の効果との違いが小さくなる場合には、輝度および色度の角度依存性が小さくなる。よって、配光特性を向上させることができる。また、高い配光特性を有する発光装置1は、高い画品位を要する表示装置にも好適であり、表示装置の生産性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、金属層14R,14G,14Bが金属層16R,16G,16Bよりも厚くなっている。これにより、色度の角度依存性を損なうことなく、給電性能を向上させることができる。
また、本実施の形態では、金属層14R,14G,14Bおよび金属層16R,16G,16Bの総厚が44nm以下となっている。一般に、視野角が45°のときのΔU’V’の値(図8の縦軸の値)が0.010以下となることが、高品位のディスプレイの条件となっている。そのため、図8に示したように、金属層14R,14G,14Bおよび金属層16R,16G,16Bの総厚が44nm以下において、この条件が満たされる。従って、金属層14R,14G,14Bおよび金属層16R,16G,16Bの総厚が44nm以下となっていることにより、色度の角度依存性を損なうことなく、給電性能を向上させることができる。
また、本実施の形態では、基板11が、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bを駆動する回路(後述の画素回路18-1)が設けられた回路基板となっている。ここで、発光装置1は上面発光型の発光装置である。これにより、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bから発せられた光が、回路基板内の画素回路18-1によって遮れられることがないので、高い光取り出し効率を得ることができる。
また、本実施の形態では、透明層15R,15G,15Bが透明導電体層となっている。これにより、金属層14R,14G,14B、透明層15R,15G,15Bおよび金属層16R,16G,16Bは、互いに電気的に接続されおり、光取出面SDR,SDG,SDB側の電極(カソード電極)として機能する。その結果、光取出面SDR,SDG,SDB側の電極(カソード電極)の総厚を厚くすることができる。従って、色度の角度依存性を損なうことなく、給電性能を向上させることができる。
また、本実施の形態では、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bが印刷層となっていることが好ましい。有機層は、乾燥工程を経ることなどによって、領域による厚さの大小が生じやすい。即ち、有機層に膜厚分布が生じやすい。一方、本実施の形態では、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bが印刷層となっていることにより、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bの膜厚分布に起因した、発光素子毎の共振器構造の効果の違いを調整することができる。
<2.変形例>
以下、本実施の形態の変形例について説明するが、以降の説明において上記実施の形態と同一構成部分については同一符号を付してその説明は適宜省略する。
[変形例A]
上記実施の形態において、例えば、図9に示したように、各発光部(赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10B)は、透明層17R,17G,17Bと、透明層18R,18G,18Bとの間に、金属層19R,19G,19Bを有していてもよい。このとき、透明層17R,17G,17Bは、透明導電体材料によって形成されている。透明層17R,17G,17Bに用いられる透明導電体材料としては、例えば、ITO、または、インジウムと亜鉛との酸化物(IZO)などが挙げられる。
金属層14R、透明層15R、金属層16R、透明層17Rおよび金属層19Rからなる積層体(第2電極)が、電極層12Rと対をなすカソード電極であるとともに、反射層としての機能も有している。金属層14G、透明層15G、金属層16G、透明層17Gおよび金属層19Gからなる積層体(第2電極)が、電極層12Gと対をなすカソード電極であるとともに、反射層としての機能も有している。金属層14B、透明層15B、金属層16B、透明層17Bおよび金属層19Bからなる積層体(第2電極)が、電極層12Bと対をなすカソード電極であるとともに、反射層としての機能も有している。
金属層19R,19G,19Bは、高い反射率を有する金属材料によって形成されている。金属層19R,19G,19Bに用いられる金属材料としては、例えば、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、またはこれらの合金などが挙げられる。金属層14R,14G,14B、金属層16R,16G,16Bおよび金属層19R,19G,19Bの総厚は、例えば、38nm以上となっている。金属層19R,19G,19Bは、干渉構造において、金属層19R,19G,19Bの光源側の界面と、金属層19R,19G,19Bの光取り出し側の界面とが実質的に同一視できる程度の厚さとなっており、例えば5nm以上20nm以下となっている。金属層19Rは、透明層17Rを介して金属層16Rと電気的に接続されている。金属層19Gは、透明層17Gを介して金属層16Gと電気的に接続されている。金属層19Bは、透明層17Bを介して金属層16Bと電気的に接続されている。
本変形例では、第4反射界面S4R,S4G,S4Bが、金属層19R,19G,19Bの光源側の界面となっている。このとき、第1反射界面S1R、第2下側反射界面S2R、第2上側反射界面S2R’、第3反射界面S3Rおよび第4反射界面S4Rを含む構造によって、干渉構造が形成されている。また、第1反射界面S1G、第2下側反射界面S2G、第2上側反射界面S2G’、第3反射界面S3Gおよび第4反射界面S4Gを含む構造によって、干渉構造が形成されている。また、第1反射界面S1B、第2下側反射界面S2B、第2上側反射界面S2B’、第3反射界面S3Bおよび第4反射界面S4Bを含む構造によって、干渉構造が形成されている。このようにした場合であっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本変形例において、金属層14R,14G,14Bの厚さが30nmとなっており、金属層16R,16G,16Bの厚さが11nmとなっており、金属層19R,19G,19Bの厚さが10nmとなっているとき(つまり、金属層14R,14G,14B、金属層16R,16G,16Bおよび金属層19R,19G,19Bの総厚が51nmとなっているとき)、視野角が45°のときのΔU’V’の値(図8の縦軸の値)が0.020となる。このときの視野角依存性のグラフは、図8の実施例2と概ね一致している。視野角が45°のときのΔU’V’の値(図8の縦軸の値)が0.020以下なることが、比較的品位の高いディスプレイの条件となっている。従って、金属層14R,14G,14B、金属層16R,16G,16Bおよび金属層19R,19G,19Bの総厚が51nm以下となっていることにより、色度の角度依存性を損なうことなく、給電性能を向上させることができる。
[変形例B]
上記実施の形態において、例えば、図10に示したように、各発光部(赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10B)は、透明層17R,17G,17Bと透明層18R,18G,18Bとの間に、透明層17R,17G,17Bおよび透明層18R,18G,18Bに接する透明層21R,21G,21Bを有していてもよい。
透明層21R,21G,21Bは、例えば、透明誘電体材料によって形成されている。透明層21R,21G,21Bに用いられる透明誘電体材料としては、例えば、酸化シリコン(SiO)、シリコンオキシナイトライド(SiON)、または窒化シリコン(SiN)などが挙げられる。透明層17R,17G,17Bと透明層21R,21G,21Bとの界面は、透明層17R,17G,17Bと透明層21R,21G,21Bとの屈折率差によって反射界面(第4反射界面S4R,S4G,S4B)となっている。第4反射界面S4R,S4G,S4Bは、例えば、屈折率差0.15以上の界面によって構成される。透明層21R,21G,21Bと透明層18R,18G,18Bとの界面は、透明層21R,21G,21Bと透明層18R,18G,18Bとの屈折率差によって反射界面(第5反射界面S5R,S5G,S5B)となっている。第5反射界面S5R,S5G,S5Bは、例えば、屈折率差0.15以上の界面によって構成される。透明層21R,21G,21Bの厚さは、例えば、50nm以上1000nm以下となっている。透明層21R,21G,21Bは、例えば、透明導電材料、透明絶縁材料、樹脂材料、またはガラスなどによって形成されていてもよい。
第1反射界面S1R、第2下側反射界面S2R、第2上側反射界面S2R’、第3反射界面S3R、第4反射界面S4Rおよび第5反射界面S5Rを含む構造によって、干渉構造が形成されている。第1反射界面S1G、第2下側反射界面S2G、第2上側反射界面S2G’、第3反射界面S3G、第4反射界面S4Gおよび第5反射界面S5Gを含む構造によって、干渉構造が形成されている。第1反射界面S1B、第2下側反射界面S2B、第2上側反射界面S2B’、第3反射界面S3B、第4反射界面S4Bおよび第5反射界面S5Bを含む構造によって、干渉構造が形成されている。
本変形例では、第5反射界面S5R,S5G,S5Bでの反射が加わることにより、赤色発光層131R,緑色発光層131G,青色発光層131Bで発生した光のスペクトルのピークプロファイルを所望のプロファイルに調整することができる。これにより、例えば、角度による輝度および色度の急激な変化を抑えることができる。また、例えば、発光層で発生した光のスペクトルに急峻なピークをもたせることにより、光取出効率を高めることもできる。また、色度点を向上させることも可能である。
<適用例>
以下に、上記実施の形態等において説明した発光装置1の適用例について説明する。
[適用例A]
図11は、上記実施の形態およびその変形例に係る発光装置1の一適用例である表示装置2の概略構成例を表したものである。図12は、表示装置2に設けられた各画素18の回路構成の一例を表したものである。表示装置2は、例えば、発光装置1、コントローラ20およびドライバ30を備えている。ドライバ30は、例えば、発光装置1の外縁部分に実装されている。発光装置1は、行列状に配置された複数の画素18を有している。コントローラ20およびドライバ30は、外部から入力された映像信号Dinおよび同期信号Tinに基づいて、発光装置1(複数の画素18)を駆動する。
(発光装置1)
発光装置1は、コントローラ20およびドライバ30によって各画素18がアクティブマトリクス駆動されることにより、外部から入力された映像信号Dinおよび同期信号Tinに基づく画像を表示する。発光装置1は、行方向に延在する複数の走査線WSLと、列方向に延在する複数の信号線DTLおよび複数の電源線DSLと、行列状に配置された複数の画素18とを有している。
走査線WSLは、各画素18の選択に用いられるものであり、各画素18を所定の単位(例えば画素行)ごとに選択する選択パルスを各画素18に供給するものである。信号線DTLは、映像信号Dinに応じた信号電圧Vsigの、各画素18への供給に用いられるものであり、信号電圧Vsigを含むデータパルスを各画素18に供給するものである。電源線DSLは、各画素18に電力を供給するものである。
発光装置1に設けられた複数の画素18には、赤色光を発する画素18、緑色光を発する画素18、および青色光を発する画素18が含まれている。以下では、赤色光を発する画素18は、画素18rと称され、緑色光を発する画素18は、画素18gと称され、青色光を発する画素18は、画素18bと称されるものとする。複数の画素18において、画素18r,18g,18bは、カラー画像の表示単位である表示画素を構成している。なお、各表示画素には、例えば、さらに、他の色(例えば、白色や、黄色など)を発する画素18が含まれていてもよい。従って、発光装置1に設けられた複数の画素18は、所定の数ごとに表示画素としてグループ分けされている。各表示画素において、複数の画素18は、所定の方向(例えば、行方向)に一列に並んで配置されている。
各信号線DTLは、後述の水平セレクタ31の出力端に接続されている。各画素列には、例えば、複数の信号線DTLが1本ずつ、割り当てられている。各走査線WSLは、後述のライトスキャナ32の出力端に接続されている。各画素行には、例えば、複数の走査線WSLが1本ずつ、割り当てられている。各電源線DSLは、電源の出力端に接続されている。各画素行には、例えば、複数の電源線DSLが1本ずつ、割り当てられている。
各画素18は、画素回路18-1と、有機電界発光部18-2とを有している。有機電界発光部18-2は、上記実施の形態およびその変形例に係る発光部(例えば、赤色発光部10R,緑色発光部10G,青色発光部10B)に相当する。
画素回路18-1は、有機電界発光部18-2の発光・消光を制御する。画素回路18-1は、書込走査によって各画素18に書き込んだ電圧を保持する機能を有している。画素回路18-1は、例えば、駆動トランジスタTr1、書込トランジスタTr2および保持容量Csを含んで構成されている。
書込トランジスタTr2は、駆動トランジスタTr1のゲートに対する、映像信号Dinに対応した信号電圧Vsigの印加を制御する。具体的には、書込トランジスタTr2は、信号線DTLの電圧をサンプリングするとともに、サンプリングにより得られた電圧を駆動トランジスタTr1のゲートに書き込む。駆動トランジスタTr1は、有機電界発光部18-2に直列に接続されている。駆動トランジスタTr1は、有機電界発光部18-2を駆動する。駆動トランジスタTr1は、書込トランジスタTr2によってサンプリングされた電圧の大きさに応じて有機電界発光部18-2に流れる電流を制御する。保持容量Csは、駆動トランジスタTr1のゲート-ソース間に所定の電圧を保持するものである。保持容量Csは、所定の期間中に駆動トランジスタTr1のゲート-ソース間電圧Vgsを一定に保持する役割を有する。なお、画素回路18-1は、上述の2Tr1Cの回路に対して各種容量やトランジスタを付加した回路構成となっていてもよいし、上述の2Tr1Cの回路構成とは異なる回路構成となっていてもよい。
各信号線DTLは、後述の水平セレクタ31の出力端と、書込トランジスタTr2のソースまたはドレインとに接続されている。各走査線WSLは、後述のライトスキャナ32の出力端と、書込トランジスタTr2のゲートとに接続されている。各電源線DSLは、電源回路と、駆動トランジスタTr1のソースまたはドレインに接続されている。
書込トランジスタTr2のゲートは、走査線WSLに接続されている。書込トランジスタTr2のソースまたはドレインが信号線DTLに接続されている。書込トランジスタTr2のソースおよびドレインのうち信号線DTLに未接続の端子が駆動トランジスタTr1のゲートに接続されている。駆動トランジスタTr1のソースまたはドレインが電源線DSLに接続されている。駆動トランジスタTr1のソースおよびドレインのうち電源線DSLに未接続の端子が有機電界発光部18-2の陽極21に接続されている。保持容量Csの一端が駆動トランジスタTr1のゲートに接続されている。保持容量Csの他端が駆動トランジスタTr1のソースおよびドレインのうち有機電界発光部18-2側の端子に接続されている。
(ドライバ30)
ドライバ30は、例えば、水平セレクタ31およびライトスキャナ32を有している。水平セレクタ31は、例えば、制御信号の入力に応じて(同期して)、コントローラ20から入力されたアナログの信号電圧Vsigを、各信号線DTLに印加する。ライトスキャナ32は、複数の画素18を所定の単位ごとに走査する。
(コントローラ20)
次に、コントローラ20について説明する。コントローラ20は、例えば、外部から入力されたデジタルの映像信号Dinに対して所定の補正を行い、それにより得られた映像信号に基づいて、信号電圧Vsigを生成する。コントローラ20は、例えば、生成した信号電圧Vsigを水平セレクタ31に出力する。コントローラ20は、例えば、外部から入力された同期信号Tinに応じて(同期して)、ドライバ30内の各回路に対して制御信号を出力する。
本適用例では、映像を表示するための表示パネルとして発光装置1が用いられている。これにより、発光装置1が大型であった場合であっても、輝度および色度の角度依存性の小さな表示品質に優れた表示装置2を提供することができる。
[適用例B]
上記適用例Aに係る表示装置2は、様々なタイプの電子機器に用いることができる。図13は、上記適用例Aに係る表示装置2が適用された電子機器3の斜視構成を表すものである。電子機器3は、例えば、筐体310の主面に表示面320を備えたシート状のパーソナルコンピュータである。電子機器3は、電子機器3の表示面320に、上記適用例Aに係る表示装置2を備えている。上記適用例Aに係る表示装置2は、映像表示面が外側を向くように配置されている。本適用例では、上記適用例Aに係る表示装置2が表示面320に設けられているので、表示面320が大型であった場合であっても、輝度および色度の角度依存性の小さな表示品質に優れた電子機器3を提供することができる。
[適用例C]
以下では、上記実施の形態およびその変形例に係る発光装置1の適用例について説明する。上記実施の形態およびその変形例に係る発光装置1は、卓上用もしくは床置き用の照明装置、または、室内用の照明装置など、あらゆる分野の照明装置の光源に適用することが可能である。
図14は、上記実施の形態およびその変形例に係る発光装置1が適用される室内用の照明装置の外観を表したものである。この照明装置は、例えば、上記実施の形態およびその変形例に係る発光装置1を含んで構成された照明部410を有している。照明部410は、建造物の天井420に適宜の個数および間隔で配置されている。なお、照明部410は、用途に応じて、天井420に限らず、壁430または床(図示せず)など任意の場所に設置することが可能である。
これらの照明装置では、上記実施の形態およびその変形例に係る発光装置1からの光により、照明が行われる。これにより、輝度および色度の角度依存性の小さな照明品質の高い照明装置を実現することができる。
以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示は実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
また、本開示は以下のような構成をとることも可能である。
(1)
第1反射層、有機発光層および第2反射層をこの順に含む複数の有機電界発光部と、
前記第2反射層を介して各前記有機電界発光部から発せられた光が取り出される光取出面と、
各前記有機電界発光部と前記光取出面との間に設けられ、金属反射膜とは異なる複数種類の透明材料層からなる積層部と
を備え、
前記第2反射層は、第1金属層、透明層、および、前記第1金属層よりも薄い第2金属層を前記有機発光層側からこの順に含み、
各前記有機電界発光部において、前記第1反射層の前記有機発光層側の反射界面Aと、前記第1金属層の前記有機発光層側の反射界面Bと、前記第1金属層の前記光取出面側の反射界面Cと、前記第2金属層の前記有機発光層側の反射界面Dと、前記積層部内の屈折率差によって形成される1または複数の反射界面Eとを含む構造によって、干渉構造が形成されている
発光装置。
(2)
第1反射層、有機発光層および第2反射層をこの順に含む複数の有機電界発光部と、
前記第2反射層を介して各前記有機電界発光部から発せられた光が取り出される光取出面と
を備え、
前記第2反射層は、第1金属層、第1透明層、前記第1金属層よりも薄い第2金属層、第2透明層、および、前記第1金属層よりも薄い第3金属層を前記有機発光層側からこの順に含み、
各前記有機電界発光部において、前記第1反射層の前記有機発光層側の反射界面Aと、前記第1金属層の前記有機発光層側の反射界面Bと、前記第1金属層の前記光取出面側の反射界面Cと、前記第2金属層の前記有機発光層側の反射界面Dと、前記第3金属層の前記有機発光層側の反射界面Eとを含む構造によって、干渉構造が形成されている
発光装置。
(3)
前記反射界面Bと前記反射界面Dとの光学距離は、対応する前記有機発光層から発せられる光の中心波長以下となっている
(1)または(2)に記載の発光装置。
(4)
前記複数の有機電界発光部には、複数の第1有機電界発光部と、複数の第2有機電界発光部とが含まれ、
各前記第1有機電界発光部および各前記第2有機電界発光部において、
前記干渉構造は、以下の式(a)~(j)を満たすように構成されている
(1)から(3)のいずれか1つに記載の発光装置。
2La1/λa1+φa1/(2π)=Na・・・(a)
λa-150<λa1<λa+80・・・(b)
2La2/λa2+φa2/(2π)=Ma・・・(c)
λa-80<λa2<λa+80・・・(d)
2La2’/λa2’+φa2’/(2π)=Ma+1/2・・・(e)
λa-80<λa2’<λa+80・・・(f)
2La3/λa3+φa3/(2π)=Ka+1/2・・・(g)
λa-150<λa3<λa+150・・・(h)
2La4/λa4+φa4/(2π)=Kd+1/2・・・(i)
λa-150<λa4<λa+150・・・(j)
La1:前記反射界面Aと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
La2:前記反射界面Bと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
La2’:前記反射界面Cと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
La3:前記反射界面Dと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
La4:前記反射界面Eと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
φa1:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Aで反射する際の位相変化
φa2:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Bで反射する際の位相変化
φa2’:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Cで反射する際の位相変化
φa3:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Dで反射する際の位相変化
φa4:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Eで反射する際の位相変化
λa:前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光スペクトルの中心波長
λa1:式(b)を満たす波長
λa2:式(d)を満たす波長
λa2’:式(f)を満たす波長
λa3:式(h)を満たす波長
λa4:式(j)を満たす波長
Na,Ma,Ka,Kd:0以上の整数
(5)
各前記第1有機電界発光部および各前記第2有機電界発光部において、
前記マイクロキャビティ構造は、以下の式(k)~(t)を満たすように構成されている
(4)に記載の発光装置。
2Lc1/λc1+φc1/(2π)=Nc・・・(k)
λc-150<λc1<λc+80・・・(l)
2Lc2/λc2+φc2/(2π)=Mc・・・(m)
λc-80<λc2’<λc+80・・・(n)
2Lc2’/λc2’+φc2’/(2π)=Mc+1/2・・・(o)
λc-80<λc2’<λc+80・・・(p)
2Lc3/λc3+φc3/(2π)=Kc・・・(q)
λc-150<λc3<λc+150・・・(r)
2Lc4/λc4+φc4/(2π)=Kf・・・(s)
λc-150<λc4<λc+150・・・(t)
Lc1:前記反射界面Aと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
Lc2:前記反射界面Bと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
Lc2’:前記反射界面Cと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
Lc3:前記反射界面Dと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
Lc4:前記反射界面Eと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
φc1:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Aで反射する際の位相変化
φc2:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Bで反射する際の位相変化
φc2’:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Cで反射する際の位相変化
φc3:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Dで反射する際の位相変化
φc4:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Eで反射する際の位相変化
λc:前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光スペクトルの中心波長
λc1:式(l)を満たす波長
λc2:式(n)を満たす波長
λc2’:式(p)を満たす波長
λc3:式(r)を満たす波長
λc4:式(t)を満たす波長
Nc,Mc,Kc,Kf:0以上の整数
(6)
前記複数の有機電界発光部には、第1波長帯で発光する複数の第1有機電界発光部と、前記第1波長帯よりも短波長の第2波長帯で発光する複数の第2有機電界発光部とが含まれ、
各前記第1有機電界発光部および各前記第2有機電界発光部において、
前記干渉構造は、前記反射界面Aおよび前記反射界面Bが前記第1波長帯および前記第2波長帯のそれぞれの光を強めるように構成され、前記反射界面Cが前記第1波長帯および前記第2波長帯のそれぞれの光を弱めるように構成され、前記反射界面Dおよび前記反射界面Eが前記第1波長帯の光を弱めるとともに前記第2波長帯の光を強めるように構成されている
(1)から(5)のいずれか1つに記載の発光装置。
(7)
前記第1金属層および前記第2金属層の総厚は、44nm以下となっている
(1)から(6)のいずれか1つに記載の発光装置。
(8)
前記透明層は、透明導電体材料によって形成され、
前記第1金属層、前記透明層および前記第2金属層は、互いに電気的に接続されおり、前記光取出面側の電極として機能する
(1)に記載の発光装置。
(9)
前記第1透明層および前記第2透明層は、透明導電体材料によって形成され、
前記第1金属層、前記第1透明層、前記第2金属層、前記第2透明層および前記第3金属層は、互いに電気的に接続されおり、前記光取出面側の電極として機能する
(2)に記載の発光装置。
(10)
前記有機発光層は印刷層である
(1)から(9)のいずれか1つに記載の発光装置。
1…発光装置、2…表示装置、3…電子機器、10R…赤色発光部、10G…緑色発光部、10B…青色発光部、11…基板、12,12R,12G,12B…電極層、13R…赤色有機層、13G…緑色有機層、13B…青色有機層、131R…赤色発光層、131G…緑色発光層、131B…青色発光層、14R,14G,14B…金属層、15R,15G,15B…透明層、16R,16G,16B…金属層、17R,17G,17B…透明層、18R,18G,18B…透明層、19R,19G,19B…金属層、18…画素、18-1…画素回路、18-2…有機電界発光部、20…コントローラ、30…ドライバ、31…水平セレクタ、32…ライトスキャナ、310…筐体、320…表示面、410…照明部、420…天井、430…壁、OR,OG,OB…発光中心、LR…赤色光、LG…緑色光、LB…青色光、La1,La2,La3,La4,La5,Lb1,Lb2,Lb3,Lb4,Lb5,Lc1,Lc2,Lc3,Lc4,Lc5…光学距離、S1R,S1G,S1B…第1反射界面、S2R,S2G,S2B…第2下側反射界面、S2R’,S2G’,S2B’…第2上側反射界面、S3R,S3G,S3B…第3反射界面、S4R,S4G,S4B…第4反射界面、S5R,S5G,S5B…第5反射界面、SDR,SDG,SDB…光取出面。

Claims (10)

  1. 第1反射層、有機発光層および第2反射層をこの順に含む複数の有機電界発光部と、
    前記第2反射層を介して各前記有機電界発光部から発せられた光が取り出される光取出面と、
    各前記有機電界発光部と前記光取出面との間に設けられ、金属反射膜とは異なる複数種類の透明材料層からなる積層部と
    を備え、
    前記第2反射層は、第1金属層、透明層、および、前記第1金属層よりも薄い第2金属層を前記有機発光層側からこの順に含み、
    各前記有機電界発光部において、前記第1反射層の前記有機発光層側の反射界面Aと、前記第1金属層の前記有機発光層側の反射界面Bと、前記第1金属層の前記光取出面側の反射界面Cと、前記第2金属層の前記有機発光層側の反射界面Dと、前記積層部内の屈折率差によって形成される1または複数の反射界面Eとを含む構造によって、干渉構造が形成されている
    発光装置。
  2. 第1反射層、有機発光層および第2反射層をこの順に含む複数の有機電界発光部と、
    前記第2反射層を介して各前記有機電界発光部から発せられた光が取り出される光取出面と
    を備え、
    前記第2反射層は、第1金属層、第1透明層、前記第1金属層よりも薄い第2金属層、第2透明層、および、前記第1金属層よりも薄い第3金属層を前記有機発光層側からこの順に含み、
    各前記有機電界発光部において、前記第1反射層の前記有機発光層側の反射界面Aと、前記第1金属層の前記有機発光層側の反射界面Bと、前記第1金属層の前記光取出面側の反射界面Cと、前記第2金属層の前記有機発光層側の反射界面Dと、前記第3金属層の前記有機発光層側の反射界面Eとを含む構造によって、干渉構造が形成されている
    発光装置。
  3. 前記反射界面Bと前記反射界面Dとの光学距離は、対応する前記有機発光層から発せられる光の中心波長以下となっている
    請求項1または請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記複数の有機電界発光部には、複数の第1有機電界発光部と、複数の第2有機電界発光部とが含まれ、
    各前記第1有機電界発光部および各前記第2有機電界発光部において、
    前記干渉構造は、以下の式(a)~(j)を満たすように構成されている
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
    2La1/λa1+φa1/(2π)=Na・・・(a)
    λa-150<λa1<λa+80・・・(b)
    2La2/λa2+φa2/(2π)=Ma・・・(c)
    λa-80<λa2<λa+80・・・(d)
    2La2’/λa2’+φa2’/(2π)=Ma+1/2・・・(e)
    λa-80<λa2’<λa+80・・・(f)
    2La3/λa3+φa3/(2π)=Ka+1/2・・・(g)
    λa-150<λa3<λa+150・・・(h)
    2La4/λa4+φa4/(2π)=Kd+1/2・・・(i)
    λa-150<λa4<λa+150・・・(j)
    La1:前記反射界面Aと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    La2:前記反射界面Bと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    La2’:前記反射界面Cと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    La3:前記反射界面Dと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    La4:前記反射界面Eと、前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    φa1:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Aで反射する際の位相変化
    φa2:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Bで反射する際の位相変化
    φa2’:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Cで反射する際の位相変化
    φa3:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Dで反射する際の位相変化
    φa4:前記第1有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Eで反射する際の位相変化
    λa:前記第1有機電界発光部の前記有機発光層の発光スペクトルの中心波長
    λa1:式(b)を満たす波長
    λa2:式(d)を満たす波長
    λa2’:式(f)を満たす波長
    λa3:式(h)を満たす波長
    λa4:式(j)を満たす波長
    Na,Ma,Ka,Kd:0以上の整数
  5. 各前記第1有機電界発光部および各前記第2有機電界発光部において、
    前記マイクロキャビティ構造は、以下の式(k)~(t)を満たすように構成されている
    請求項4に記載の発光装置。
    2Lc1/λc1+φc1/(2π)=Nc・・・(k)
    λc-150<λc1<λc+80・・・(l)
    2Lc2/λc2+φc2/(2π)=Mc・・・(m)
    λc-80<λc2’<λc+80・・・(n)
    2Lc2’/λc2’+φc2’/(2π)=Mc+1/2・・・(o)
    λc-80<λc2’<λc+80・・・(p)
    2Lc3/λc3+φc3/(2π)=Kc・・・(q)
    λc-150<λc3<λc+150・・・(r)
    2Lc4/λc4+φc4/(2π)=Kf・・・(s)
    λc-150<λc4<λc+150・・・(t)
    Lc1:前記反射界面Aと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    Lc2:前記反射界面Bと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    Lc2’:前記反射界面Cと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    Lc3:前記反射界面Dと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    Lc4:前記反射界面Eと、前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光中心との光学距離
    φc1:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Aで反射する際の位相変化
    φc2:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Bで反射する際の位相変化
    φc2’:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Cで反射する際の位相変化
    φc3:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Dで反射する際の位相変化
    φc4:前記第2有機電界発光部において、前記有機発光層から出射された光が前記反射界面Eで反射する際の位相変化
    λc:前記第2有機電界発光部の前記有機発光層の発光スペクトルの中心波長
    λc1:式(l)を満たす波長
    λc2:式(n)を満たす波長
    λc2’:式(p)を満たす波長
    λc3:式(r)を満たす波長
    λc4:式(t)を満たす波長
    Nc,Mc,Kc,Kf:0以上の整数
  6. 前記複数の有機電界発光部には、第1波長帯で発光する複数の第1有機電界発光部と、前記第1波長帯よりも短波長の第2波長帯で発光する複数の第2有機電界発光部とが含まれ、
    各前記第1有機電界発光部および各前記第2有機電界発光部において、
    前記干渉構造は、前記反射界面Aおよび前記反射界面Bが前記第1波長帯および前記第2波長帯のそれぞれの光を強めるように構成され、前記反射界面Cが前記第1波長帯および前記第2波長帯のそれぞれの光を弱めるように構成され、前記反射界面Dおよび前記反射界面Eが前記第1波長帯の光を弱めるとともに前記第2波長帯の光を強めるように構成されている
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発光装置。
  7. 前記第1金属層および前記第2金属層の総厚は、44nm以下となっている
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発光装置。
  8. 前記透明層は、透明導電体材料によって形成され、
    前記第1金属層、前記透明層および前記第2金属層は、互いに電気的に接続されおり、前記光取出面側の電極として機能する
    請求項1に記載の発光装置。
  9. 前記第1透明層および前記第2透明層は、透明導電体材料によって形成され、
    前記第1金属層、前記第1透明層、前記第2金属層、前記第2透明層および前記第3金属層は、互いに電気的に接続されおり、前記光取出面側の電極として機能する
    請求項2に記載の発光装置。
  10. 前記有機発光層は印刷層である
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の発光装置。
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