JP2023094754A - モデル生成方法、水位予測システム、流入量予測システム及び下流河川水位予測システム - Google Patents

モデル生成方法、水位予測システム、流入量予測システム及び下流河川水位予測システム Download PDF

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Abstract

【課題】比較的簡易な新たなアプローチによりニューラルネットワークを利用して河川の水位を予測するシステムを提供すること。【解決手段】第1情報は河川水位予測地点における水位の実測値、第2情報は雨量や土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値、第3情報は雨量や土壌雨量指数の少なくとも一方の実測値とする。システムは、基準時点tから過去の時点t-nまでの各時点における第1情報、第3情報と、基準時点tより特定時間Tだけ未来の特定時点t+Tからそれより過去の時点t+T-nまでの各時点における第2情報とを入力側の教師データのセットとすると共に、特定時点t+Tにおける第1情報を出力側の教師データとして機械学習することにより生成された学習済みモデルを用いて、予測処理時点より特定時間Tだけ未来の時点における河川水位予測地点における水位を予測し、洪水や河川の氾濫の判断に寄与する。【選択図】図2

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年度土木学会全国大会第76回年次学術講演会(II-55,関東オンラインfrom東海大学) AI・データサイエンス論文集,2021年2巻J2号,128~139頁,土木学会構造工学委員会 水工学論文集第66巻,I_277頁~I_282頁,公益社団法人土木学会水工学委員会
本発明は、ニューラルネットワークを利用して河川水位予測地点における水位を予測する水位予測システム並びにそれを利用してダムなどの貯水施設に流れ込む流入量を予測する流入量予測システム及び前述の河川水位予測地点を上流側とする場合の下流側水位予測地点における水位を予測する下流河川水位予測システムに関する。
ニューラルネットワークを利用して河川水位予測地点における水位を予測する水位予測システムとしては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。特許文献1の水位予測システムにおいては、水位予測地点及びある時刻の水位の学習に際し、存在するすべてのデータを用いるのではなく、それらと相関が高い雨量及び水位のデータのみを抽出して教師データとして使用することにより、予測精度を高くしつつ、学習時の計算量の低減を図っている。
特開2019-95240号公報
最近の気候変動の影響により過去には経験したことのない短時間豪雨なども生じてきていることから、従来の予測方法がうまく機能しないケースが増えてきている。また、特許文献1の水位予測方法のように、出力である水位と相関の高い入力データのみを選定するのは煩雑である。
そこで、本発明は、比較的簡易な新たなアプローチによりニューラルネットワークを利用して河川水位予測地点における水位を予測するシステムを提供することを目的とする。
システムの運用時、即ち、河川水位予測地点における水位の予測時においては、予測システムへの入力として雨量や土壌雨量指数等の予測値が必要となる。この予測値は不確実性を有している。一方、従来のシステムにおいては、モデル構築時には過去の実績値を用いており、運用時に内包されている不確実性は考慮されていない。このため、予測値の精度がかなり高くなって予測値の不確実性がある程度低減しない限り、モデル構築時に期待したような予測精度を得ることができない。
しかし、近年の気候変動を考慮すると、予測値の精度が高くなることのみに頼るのは良策とは言えない。
そこで、本発明では、発想の転換を行い、運用時に予測値を使う入力に関してはモデル構築においても過去の実績値ではなく予測値を用いることとして、システムの運用時に内包する不確実性を考慮したモデルを構築することとする。本発明においては、学習済みモデルの生成方法を従来とは異なる新たなものとし、それを利用して新たな水位予測システムを提供する。
具体的には、本発明は、河川水位予測地点における水位の実測値である第1情報であって、所定時間を単位時間として基準時点から過去に向かってn個(nは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第1所定期間(n=0のときは前記基準時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第1情報と、
当該河川水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である第2情報であって、前記基準時点より特定時間だけ未来の特定時点から過去に向かってn個の前記所定時間からなる第2所定期間(n=0のときは前記特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第2情報と、
当該河川水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の実測値である第3情報であって、0個又は前記第1所定期間に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第3情報と、
を入力側の教師データのセットとすると共に、
前記特定時点における前記第1情報を出力側の教師データとして
機械学習することにより、前記河川水位予測地点における水位を予測する水位予測システムにおいて用いられる学習済みモデルを生成するモデル生成方法を提供する。
また、本発明は、第1の水位予測システムとして、
第1情報と、第2情報と、第3情報とを入力可能な入力部であって、前記第1情報は河川水位予測地点における水位の実測値であり、前記第2情報は当該河川水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値であり、前記第3情報は当該河川水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の実測値である、入力部と、
前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報並びに学習済みモデルを格納する記憶部であって、前記学習済みモデルは、所定時間を単位時間として基準時点から過去に向かってn個(nは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第1所定期間(n=0のときは前記基準時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第1情報と、前記基準時点より特定時間だけ未来の特定時点から過去に向かってn個の前記所定時間からなる第2所定期間(n=0のときは前記特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第2情報と、0個又は前記第1所定期間に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第3情報とを入力側の教師データのセットとすると共に、前記特定時点における前記第1情報を出力側の教師データとして機械学習することにより生成したものである、記憶部と、
予測処理時点を前記基準時点としたときの前記入力側の教師データのセットに対応する前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報を入力として、前記学習済みモデルを用いて、前記予測処理時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記河川水位予測地点における水位を予測する予測部と
を備える、水位予測システムを提供する。
また、本発明は、第2の水位予測システムとして、第1の水位予測システムであって、
前記第2情報は、雨量の予測値であり、
前記第3情報は、雨量の実測値である
水位予測システムを提供する。
また、本発明は、第3の水位予測システムとして、第1の水位予測システムであって、
前記第2情報は、土壌雨量指数の予測値であり、
前記第3情報は、土壌雨量指数の実測値である
水位予測システムを提供する。
また、本発明は、第4の水位予測システムとして、第1の水位予測システムであって、
前記第2情報は、雨量及び土壌雨量指数の予測値であり、
前記第3情報は、雨量及び土壌雨量指数の実測値である
水位予測システムを提供する。
また、本発明は、第5の水位予測システムとして、第1から第4までのいずれかの水位予測システムであって、
前記入力側の教師データのセットにおいて、前記第2所定期間に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第2情報は、夫々、前記特定時間前に予測されたものであり、
前記予測部における前記入力において、前記予測処理時点を前記基準時点とした場合の前記入力側の教師データのセットに対応する前記第2情報は、夫々、前記特定時間前に予測されたものである
水位予測システムを提供する。
降雨が土中の流出機構を通して川に流出し、川を流れ、更には、ダムなどの貯水施設に流れ込むといった過程は一般に理解されているところである。
しかし、現状では、降雨情報などを直接的な入力データとして人工知能により貯水施設に対する流入量を予測しようとしていることが多い(例えば特許第3693089号公報参照)。その場合、降った雨が貯水施設に流れ込むまでの挙動を読み解こうとするため、人工知能のネットワークが複雑になり、また、そのネットワークの理解も難しくなる。
一方、上述した既に理解されている過程に沿って、予測を繋げていくこととすれば、各予測についてはネットワークの複雑化を避けることができ精度向上が実現できる可能性がある。
本発明の発明者らは、このような考えのもと、上述した水位予測システムを利用して貯水施設に対する流入量を予測する流入量予測システムや上述した水位予測システムにおいて対象としていた河川水位予測地点を上流側とする場合の下流側水位予測地点における水位を予測する下流河川水位予測システムも提供する。
具体的には、本発明は、第1の流入量予測システムとして、
第1から第5までのいずれかの水位予測システムと、前記河川水位予測地点の下流にある貯水施設に対する流入量を予測する流入量予測部とを備える流入量予測システムであって、
前記入力部は、前記貯水施設に対する流入量の実測値である第4情報を更に入力可能なものであり、
前記記憶部は、前記第4情報と、前記水位予測システムの前記予測部から出力される前記河川水位予測地点の水位を示す予測値である第5情報と、流入量予測用学習済みモデルとを更に格納しており、
前記流入量予測用学習済みモデルは、予測基準時点より前記特定時間だけ未来の予測特定時点から過去に向かってm個(mは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第3所定期間(m=0のときは前記予測特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第5情報を入力側の教師データとすると共に、前記予測特定時点における前記第4情報を出力側の教師データとして機械学習することにより生成したものであり、
前記流入量予測部は、現在時点から過去に向かってm個の前記所定時間からなる第4所定期間(m=0のときは前記現在時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点の夫々を前記予測処理時点として前記水位予測システムにおいて予測されたm+1個の前記第5情報を入力とすると共に、前記現在時点を前記予測基準時点として、前記流入量予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記貯水施設に対する流入量を予測する
流入量予測システムを提供する。
また、本発明は、第2の流入量予測システムとして、第1の流入量予測システムであって、
前記入力部は、前記貯水施設に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である第6情報を更に入力可能なものであり、
前記流入量予測用学習済みモデルは、入力側の教師データとして、前記第3所定期間に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第6情報を更に用いて生成されたものであり、
前記第5情報に加えて、前記現在時点を前記予測基準時点としたときの前記第3所定期間に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第6情報をも入力として、前記流入量予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記貯水施設に対する流入量を予測する
流入量予測システムを提供する。
また、本発明は、第1の下流河川水位予測システムとして、
第1から第5までのいずれかの水位予測システムと、前記河川水位予測地点を上流側とする場合の下流側水位予測地点における水位を予測する下流河川水位予測部とを備える下流河川水位予測システムであって、
前記入力部は、前記下流側水位予測地点の水位の実測値である第4情報を更に入力可能なものであり、
前記記憶部は、前記第4情報と、前記水位予測システムの前記予測部から出力される前記河川水位予測地点の水位を示す予測値である第5情報と、下流河川水位予測用学習済みモデルとを更に格納しており、
前記下流河川水位予測用学習済みモデルは、予測基準時点より前記特定時間だけ未来の予測特定時点から過去に向かってm個(mは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第3所定期間(m=0のときは前記予測特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第5情報を入力側の教師データとすると共に、前記予測特定時点における前記第4情報を出力側の教師データとして機械学習することにより生成したものであり、
前記下流河川水位予測部は、現在時点から過去に向かってm個の前記所定時間からなる第4所定期間(m=0のときは前記現在時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点の夫々を前記予測処理時点として前記水位予測システムにおいて予測されたm+1個の前記第5情報を入力とすると共に、前記現在時点を前記予測基準時点として、前記下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記下流側水位予測地点の水位を予測する
下流河川水位予測システムを提供する。
また、本発明は、第2の下流河川水位予測システムとして、第1の下流河川水位予測システムであって、
前記入力部は、前記下流側水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である第6情報を更に入力可能なものであり、
前記下流河川水位予測用学習済みモデルは、入力側の教師データとして、前記第3所定期間に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第6情報を更に用いて生成されたものであり、
前記第5情報に加えて、前記現在時点を前記予測基準時点としたときの前記第3所定期間に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第6情報をも入力として、前記下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記下流側水位予測地点の水位を予測する
下流河川水位予測システムを提供する。
また、本発明は、コンピュータを上述した第1から第5のいずれかの水位予測システムとして機能させるプログラムを提供する。同様に、本発明は、コンピュータを上述した第1及び第2のいずれかの流入量予測システムとして機能させるプログラムや、コンピュータを上述した第1及び第2のいずれかの下流河川水位予測システムとして機能させるプログラムを提供する。
更に、本発明は、河川水位予測地点における水位を予測する水位予測方法であって、
前記河川水位予測地点における水位の実測値である第1情報と、当該河川水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である第2情報と、当該河川水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の実測値である第3情報とを取得するステップと、
所定時間を単位時間として基準時点から過去に向かってn個(nは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第1所定期間(n=0のときは前記基準時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第1情報と、前記基準時点より特定時間だけ未来の特定時点から過去に向かってn個の前記所定時間からなる第2所定期間(n=0のときは前記特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第2情報と、0個又は前記第1所定期間に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第3情報とを入力側の教師データのセットとすると共に、前記特定時点における前記第1情報を出力側の教師データとして機械学習することにより学習済みモデルを生成するステップと、
予測処理時点を前記基準時点としたときの前記入力側の教師データのセットに対応する前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報を入力として、前記学習済みモデルを用いて、前記予測処理時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記河川水位予測地点における水位を予測するステップと
を備える、水位予測方法を提供する。
また、本発明は、上述した水位予測方法を利用して前記河川水位予測地点の下流にある貯水施設に対する流入量を予測する流入量予測方法であって、
前記貯水施設に対する流入量の実測値である第4情報を更に取得するステップと、
予測基準時点より前記特定時間だけ未来の予測特定時点から過去に向かってm個(mは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第3所定期間(m=0のときは前記予測特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第5情報を入力側の教師データとすると共に、前記予測特定時点における前記第4情報を出力側の教師データとして機械学習することにより流入量予測用学習済みモデルを生成するステップと、
現在時点から過去に向かってm個の前記所定時間からなる第4所定期間(m=0のときは前記現在時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点の夫々を前記予測処理時点として前記水位予測システムにおいて予測されたm+1個の前記第5情報を入力とすると共に、前記現在時点を前記予測基準時点として、前記流入量予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記貯水施設に対する流入量を予測するステップとを
備える、流入量予測方法を提供する。
更に、本発明は、上述した水位予測方法を利用して前記河川水位予測地点を上流側とする場合の下流側水位予測地点における水位を予測する下流河川水位予測方法であって、
前記下流側水位予測地点の水位の実測値である第4情報を更に取得するステップと、
予測基準時点より前記特定時間だけ未来の予測特定時点から過去に向かってm個(mは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第3所定期間(m=0のときは前記予測特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第5情報を入力側の教師データとすると共に、前記予測特定時点における前記第4情報を出力側の教師データとして機械学習することにより下流河川水位予測用学習済みモデルを生成するステップと、
現在時点から過去に向かってm個の前記所定時間からなる第4所定期間(m=0のときは前記現在時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点の夫々を前記予測処理時点として前記水位予測システムにおいて予測されたm+1個の前記第5情報を入力とすると共に、前記現在時点を前記予測基準時点として、前記下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記下流側水位予測地点の水位を予測するステップとを
備える、下流河川水位予測方法を提供する。
本発明の水位予測システムによれば、予測時(システムの運用時)において入力として不確実性を有する予測値を使用する項目については学習済みモデルを生成する際にも不確実性を有する予測値を用いることとしたため、モデル構築時とシステム運用時とのデータ環境格差が小さくなり、モデル構築時とシステム運用時の予測精度を同程度にできる可能性が高くなる。
また、本発明の流入量予測システムや下流河川水位予測システムによれば、既に理解されている過程を分割し、分割された過程ごとに予測を行って、その予測を繋げていくこととしたので、各予測についてはネットワークの複雑化を避けることができ、調整も容易になるので、精度向上を期待することができる。
本発明の第1の実施の形態による水位予測システムの構成を示す図である。 図1の水位予測システムにおいて用いられるモデルを示す概略図である。モデルには、学習時の教師データが与えられている。 図2に対応する概略図であり、n=5,T=6の例を示す。 図2に対応する概略図であり、n=5,T=3の例を示す。 図1の水位予測システムにおいて用いられるモデルを示す概略図である。モデルには、予測時(運用時)の入力が与えられる。 図1の水位予測システムにおいて用いられる第2所定期間に属する各時点の第2情報について説明するための図である。 図6に対応する概略図であり、n=5,T=6の例を示す。 図6に対応する概略図であり、n=5,T=3の例を示す。 第2所定期間に属する各時点の第2情報の変形例を説明するための図である。 機械学習及び予測に用いる第2情報の内容に関する変形例を説明するための図である。 第2情報及び第3情報として雨量を用いた場合の予測水位と実際に観測された観測水位との対比を示すグラフである。 第2情報及び第3情報として土壌雨量指数を用いた場合の予測水位と実際に観測された観測水位との対比を示すグラフである。 第2情報及び第3情報として雨量及び土壌雨量指数を用いた場合の予測水位と実際に観測された観測水位との対比を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態による流入量予測システムの構成を示す図である。 図14の流入量予測システムにおいて用いられる流入量予測用モデルを示す概念図である。モデルには、学習時の教師データが与えられている。 図14の流入量予測システムにおいて現在時点tを流入量予測時としたときの処理の概略を示す図である。 図14の流入量予測システムより予測した予測流量と実際に観測された観測流量との対比を示すグラフである。 本発明の第3の実施の形態による流入量予測システムの構成を示す図である。 図18の流入量予測システムにおいて用いられる流入量予測用モデルを示す概念図である。モデルには、学習時の教師データが与えられている。 図18の流入量予測システムにおいて現在時点tを流入量予測時としたときの処理の概略を示す図である。 図18の流入量予測システムより予測した予測流量と実際に観測された観測流量との対比を示すグラフである。第6情報としては、貯水施設に関連する雨量と土壌雨量指数の両方の予測値を用いている。 本発明の第4の実施の形態による下流河川水位予測システムの構成を示す図である。 図22の下流河川水位予測システムにおいて用いられる下流河川水位予測用モデルを示す概念図である。モデルには、学習時の教師データが与えられている。 図22の下流河川水位予測システムにおいて現在時点tを下流河川水位予測時としたときの処理の概略を示す図である。 本発明の第5の実施の形態による下流河川水位予測システムの構成を示す図である。 図25の下流河川水位予測システムにおいて用いられる下流河川水位予測用モデルを示す概念図である。モデルには、学習時の教師データが与えられている。 図25の下流河川水位予測システムにおいて現在時点tを下流河川水位予測時としたときの処理の概略を示す図である。
(第1の実施の形態)
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態は、河川水位予測地点における水位を予測するための水位予測システム1に関するものである。図1の水位予測システム1は、以下に夫々詳述する入力部10と、記憶部20と、モデル生成部30と、予測部40とを備えている。本実施の形態において、水位予測システム1の実体は、コンピュータを入力部10~予測部40として機能させるプログラムである。
入力部10は、第1情報と、第2情報と、第3情報とを入力可能なインタフェースである。入力部10は、外部のネットワークに接続され、そのネットワークを介して第1情報から第3情報を取得するものであってもよいし、挿入された又は接続された記録媒体を介して第1情報から第3情報を入力するものであってもよい。
ここで、第1情報は、河川水位予測地点における水位の実測値である。本実施の形態の水位予測システム1においては、未来の時点における河川水位予測地点における水位を予測するにあたり、現時点までの情報を取り込んで基準を合わせるために必要とされる。
第2情報は雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である。第2情報としては、例えば、気象庁の提供する降水短時間予報、降水ナウキャスト、MSM(MesoScale Model)、GSM(Global Spectral Model)などを用いることができる。
この第2情報は、未来の時点における河川水位予測地点における水位を予測するために重要な情報である。特に、降った雨が予測地点まで到達する時間(洪水到達時間)以上の未来の時点における河川水位予測地点における水位を予測するような場合、第2情報の重要性は高くなる。本実施の形態においては、現時点までの第1情報並びに利用できる場合には第3情報を用いて、この第2情報、即ち予測値に含まれる不確実性を学習させることとしている。
なお、第2情報としては、予測雨量の累積値と同じような挙動を示すことから、土壌雨量指数(降水短時間予報を用いた予測値)を用いることもできる。特に、洪水期間のみを抽出して検討することが多い場合、予測雨量では洪水毎に異なる初期の土壌水分飽和状態を反映できていないため、土壌雨量指数(予測値)を使うことで一つのサポート情報になる可能性がある。また、降った雨は、地表面を流れて河川に流れたり(表面流出)、地中に浸透してから河川に流れたり(表層流出、地下水流出)するといったように流出機構を通じて河川へ流れ込む。このような流れの中で、土壌雨量指数は流出機構の影響を含んだ情報であることから、後述するモデルが複雑化しないメリットもある。
第3情報は、雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の実測値である。第3情報としては、例えば、気象庁の提供するレーダーアメダス解析雨量などを用いることができる。この第3情報は、現時点までの実測雨量と河川水位予測地点における水位の関係を学習させるために必要とされるものである。第2情報と同様の理由により、土壌雨量指数(レーダーアメダス解析雨量による現況値)も用いることができる。
これらの第1情報~第3情報は、入力されると、その都度、記憶部20に格納される。ここで、第1情報及び第2情報は、後述する機械学習や予測に必要とされる対象期間に亘って基本的に得られる情報である。一方、第3情報は、河川水位予測地点に関連する領域内(河川水位予測地点の上流域内及びその流域近傍)に雨量観測所などが設けられていない場合のように取得できない場合や欠測データ等が多く機械学習を適切に行わせるために十分な量のデータを取得できない場合もある。従って、本実施の形態において、第1情報や第2情報は、機械学習や予測に必ず用いられるが、第3情報は、利用可能な場合にだけ利用される。
モデル生成部30は、記憶部20に格納されている第1情報~第3情報を教師データとして図2に示されるように機械学習させて学習済みモデルを生成する。なお、図2に示されるモデルにおいては、中間層として1層のみを示してあるが、複数層からなるものであってもよい。また、中間層を構成するニューロン数(ノード数,ブロック数)は図示されたものに限定されない。更に、モデルの生成にあたっては、LSTMネットワークなど、既存の技術を適用可能である。
ここで、第1所定期間を、基準時点tから過去に向かってn個(nは0又は正の整数)の所定時間からなるもの、即ち、基準時点tより過去の時点t-nと基準時点tとを両端とする期間(t-n~t)とする。第1所定期間は、n=0のときは基準時点tのみとなる。また、第2所定期間を、基準時点tより特定時間Tだけ未来の特定時点t+Tから過去に向かってn個の所定時間からなるもの、即ち、特定時点t+Tより過去の時点t+T-nと特定時点t+Tとを両端とする期間(t+T-n~t+T)とする。第2所定期間は、n=0のときは特定時点t+Tのみとなる。なお、本実施の形態においては、所定時間を1時間とする。つまり、第1所定期間には、時点t-nと基準時点tとを両端として、1時間おきに合計n+1個の時点が含まれている。同様に、第2所定期間には、時点t+T-nと特定時点t+Tとを両端として、1時間おきに合計n+1個の時点が含まれている。なお、特定時間Tは、所定時間の整数倍である必要はない。例えば、特定時間は0.5時間(30分)であってもよいし、1/3時間(20分)であってもよい。
このとき、入力側の教師データのセットは、第1所定期間(t-n~t)に属する所定時間毎のn+1個の時点における第1情報と、第2所定期間(t+T-n~t+T)に属する所定時間毎のn+1個の時点における第2情報と、0個又は第1所定期間(t-n~t)に属する所定時間毎のn+1個の時点における第3情報である。本実施の形態においては、第1所定期間(t-n~t)に属する1時間毎のn+1個の時点における第1情報と、第2所定期間(t+T-n~t+T)に属する1時間毎のn+1個の時点における第2情報と、0個又は第1所定期間(t-n~t)に属する1時間毎のn+1個の時点における第3情報である。第3情報は、上述したように、機械学習をさせるために十分なデータ量が利用できない場合もあるので、その場合には0個(つまり、その情報は使用しない)となり、逆に、利用可能な場合には第1情報と同様に第1所定期間に属する所定時間毎のn+1個の時点における情報を利用することとなる。一方、出力側の教師データは、特定時点t+Tにおける第1情報である。以上説明したような入力側の教師データのセットと出力側の教師データとを用いて機械学習することにより学習済みモデルを生成する。
より具体的には、例えば、n=5,T=6のときは、図3に示されるように、入力側の教師データのセットは、第1所定期間(t-5~t)に属する1時間毎の6個の時点における第1情報と、第2所定期間(t+1~t+6)に属する1時間毎の6個の時点における第2情報と、0個又は第1所定期間(t-5~t)に属する1時間毎の6個の時点における第3情報であり、出力側の教師データは、特定時点t+6における第1情報である。また、例えば、n=5,T=3のときは、図4に示されるように、入力側の教師データのセットは、第1所定期間(t-5~t)に属する1時間毎の6個の時点における第1情報と、第2所定期間(t-2~t+3)に属する1時間毎の6個の時点における第2情報と、0個又は第1所定期間(t-5~t)に属する1時間毎の6個の時点における第3情報であり、出力側の教師データは、特定時点t+3における第1情報である。
本実施の形態において、機械学習や予測に用いる場合には、第1情報~第3情報の夫々の時点の数はn+1個で統一してあるが、第1所定期間や第2所定期間に属する時点の夫々における第1情報~第3情報の具体的なデータ数については特に限定はない。例えば、各時点における第2情報の数については、河川水位予測地点に関連する領域内(河川水位予測地点の上流域内及びその流域近傍)における雨量の予測地点数に応じて設定し、各時点における第3情報の数については、河川水位予測地点に関連する領域内(河川水位予測地点の上流域内およびその流域近傍)に設けられた雨量観測地点数に応じて設定するといったように、各時点におけるデータ数については予測対象の河川水位予測地点に関連する領域の観測環境等に応じて設定できる。第2情報や第3情報を土壌雨量指数とする場合も同様である。更に、雨量及び土壌雨量指数を第2情報や第3情報とした場合、機械学習や予測に利用する第2所定時間に属する時点の数はn+1個であり、雨量のみを第2情報や第3情報とした場合や土壌雨量指数を第2情報や第3情報とした場合と同じである。なお、雨量及び土壌雨量指数を第2情報や第3情報とした場合に関し、各時点において用いられるデータ数については、例えば雨量と土壌雨量指数とで利用可能な数が異なることもありうるので、雨量と土壌雨量指数とで同数である必要はない。
予測値である第2情報の不確実性を学習させるという観点からは、少なくとも第1情報と第2情報の2つの情報が必要である。特に、特定時点t+Tが基準時点tから離れている場合(特定時間Tが大きい場合)においては、第1情報と第2情報の2つのみを用いると、第2情報の不確実性の学習に注力させることができるので、より精度の高い予測結果を得ることができる。一方、特定時点t+Tが基準時点tに近い場合(特定時間Tが小さい場合)には、予測結果に影響する実測値のウェイトが大きくなる。従って、第3情報が使える場合には、これらも用いると特定時間Tが小さい場合にも予測精度の向上を図ることができる。
記憶部20には、上述した第1情報~第3情報が適宜追加されていくと共に、モデル生成部30において生成された学習済みモデルも格納される。
予測部40は、記憶部20に格納されている第1情報~第3情報と学習済みモデルを用いて、河川水位予測地点における水位を予測する。図5に示されるように、予測処理時点tを基準時点とすると、第1所定期間はt-n~t、即ち、予測処理時点tとそれより過去の時点t-nとを両端とする期間(n=0のときは予測処理時点tのみ)となる。同様に、予測処理時点tを基準時点とすると、第2所定期間は、t+T-n~t+T、即ち、予測処理時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tとそれより過去の時点t+T-nとを両端とする期間(n=0のときは時点t+Tのみ)となる。従って、予測処理時点tを基準時点としたときの入力側の教師データのセットに対応する第1情報、第2情報及び第3情報は、夫々、第1所定期間t-n~tの所定時間毎のn+1個の時点における第1情報、第2所定期間t+T-n~t+Tの所定時間毎のn+1個の時点における第2情報、及び0個又は第1所定期間t-n~tの所定時間毎のn+1個の時点における第3情報である。予測部40は予測処理時点tを基準時点としたときの入力側の教師データのセットに対応する第1情報、第2情報及び第3情報を入力として、学習済みモデルを用いて、予測処理時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける河川水位予測地点における水位を予測する。即ち、予測処理時点tを現在時点tとすれば、予測部40は現在時点tを基準時点としたときの入力側の教師データのセットに対応する第1情報、第2情報及び第3情報を入力として、学習済みモデルを用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける河川水位予測地点における水位を予測することができる。
このように、本実施の形態においては、予測時において入力として不確実性を有する第2情報については学習済みモデルを生成する際にも不確実性を有する予測値を用いることとしたため、モデル構築時と予測時とのデータ環境格差が小さくなり、モデル構築時と予測時の予測精度を同程度にできる可能性が高くなる。
更に、本実施の形態による水位予測システム1においては、モデル生成時及び予測時に用いる第2情報として、夫々、特定時間Tだけ前に予測されたものを選択している。
ここで、ある時点aにおいてその時点aから時間bだけ先の時点の予測値をP(a,b)と示すこととする。例えば、基準時点tにおいて予測した予測値であって基準時点tの1時間~6時間先の時点の予測値は、夫々、P(t,1),P(t,2),P(t,3),P(t,4),P(t,5),P(t,6)となり、基準時点tから5時間前の時点(t-5)において予測した予測値であって時点(t-5)の1時間~6時間先の時点の予測値は、夫々、P(t-5,1),P(t-5,2),P(t-5,3),P(t-5,4),P(t-5,5),P(t-5,6)となる。
上述した表記によれば、図6に示されるように、入力側の教師データのセットにおいて第2所定期間に属する所定時間毎のn+1個の時点における第2情報は、夫々、特定時間Tだけ前の時点で予測されたものであり、詳しくは、P(t-n,T),P(t-n+1,T),・・・,P(t-1,T),P(t,T)である。同様に、予測部40において予測に用いられる第2情報は、夫々、特定時間Tだけ前の時点で予測されたものであり、詳しくは、P(t-n,T),P(t-n+1,T),・・・,P(t-1,T),P(t,T)である。
より具体的には、例えば、n=5,T=6のとき、第2所定期間t+1~t+6に属する1時間毎の6個の時点(t+1,t+2,t+3,t+4,t+5,t+6)における第2情報は、図7に示されるように、P(t-5,6),P(t-4,6),P(t-3,6),P(t-2,6),P(t-1,6),P(t,6)であり、すべて6時間前に予測されたものである。また、例えば、n=5,T=3のとき、第2所定期間t-2~t+3に属する1時間毎の6個の時点(t-2,t-1,t,t+1,t+2,t+3)における第2情報は、図8に示されるように、P(t-5,3),P(t-4,3),P(t-3,3),P(t-2,3),P(t-1,3),P(t,3)であり、すべて3時間前に予測されたものである。
一般に、予測時間の短いものほど予測精度が高く、予測時間が長くなればなるほど予測精度は低下する。例えば、1時間先を予測した予測値P(t,1)は6時間先を予測した予測値(t,6)よりも予測精度が高い。本実施の形態においてモデル生成時及び予測時に用いる第2所定期間に属する各時点における第2情報の予測時間はすべてT時間であり、互いに同等・同質のデータであることから、より適切に予測値の不確実性を学習させることが期待できる。
但し、本発明において第2所定期間に属する各時点における第2情報はこれに限定されるものではない。第2所定期間に属する所定時間毎の各時点における第2情報として、互いに同一時点において予測したものを用いてもよい。例えば、n=5,T=6の場合において、図9に示されるように、第2所定期間に属する1時間毎の第2情報として、すべて基準時点tにおいて予測した予測値を用いることとしてもよい。
また、第2所定期間に属する時点における第2情報に加えて、互いに同等・同質のデータからなる他の1組又は複数組の第2情報を用いることとしてもよい。例えば、n=5,T=6の場合において、図10に示されるように、P(t-5,6)~P(t,6)で表された6時間先予測値(第2所定期間に属する時点における第2情報)に加えて、P(t-5,5)~P(t,5)で表された5時間先予測値、P(t-5,4)~P(t,4)で表された4時間先予測値、P(t-5,3)~P(t,3)で表された3時間先予測値、P(t-5,2)~P(t,2)で表された2時間先予測値、及びP(t-5,1)~P(t,1)で表された1時間先予測値を用いることとしてもよい。同様に、例えば、図10に示されるデータのうち、P(t-5,6)~P(t,6)で表された6時間先予測値に加えて、P(t-5,5)~P(t,5)で表された5時間先予測値のセットだけを追加で用いることとしてもよいし、P(t-5,6)~P(t,6)で表された6時間先予測値に加えて、P(t-5,5)~P(t,5)で表された5時間先予測値とP(t-5,4)~P(t,4)で表された4時間先予測値の2組の予測値のセットを追加で用いることとしてもよい。
以下、図11~図13を用いて、n=5,T=6の場合について、上述した実施の形態による水位予測システム1による予測水位と実際に観測された水位との対比を示す。予測にあたり、第1情報としては、水文水質DB(http://www1.river.go.jp/)から取得した所定の河川水位予測地点における水位を用いた。第2情報及び第3情報のうち、雨量に関しては、夫々、気象庁の提供する降水短時間予報及びレーダーアメダス解析雨量を用い、土壌雨量指数に関しては、夫々、降水短時間予報を用いた予測値及びレーダーアメダス解析雨量による現況値を用いた。これらを用いて取得可能であった洪水期間を対象として、検証を行った。第2情報及び第3情報として雨量を用いた場合の対比を図11に、第2情報及び第3情報として土壌雨量指数を用いた場合の対比を図12に、第2情報及び第3情報として雨量及び土壌雨量指数を用いた場合の対比を図13に夫々示す。いずれの場合も、予測水位は、かなり大きな動きのある観測水位に比較的追従できている。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して具体的に説明してきたが、本発明による水位予測システムは上述した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、本実施の形態による水位予測システム1は、モデル生成部30を備えていたが、本発明はこれに限定されない。具体的には、水位予測システム1の運用時(即ち、予測時)においては、記憶部20に格納されている学習済みモデルが利用可能であればよいので、学習済みモデルの生成だけを別のところで行うこととし、水位予測システム1からモデル生成部30を省略することとしてもよい。
また、上述した実施の形態において、例えば、第2情報が雨量の場合は第3情報も雨量(図11)、第2情報が土壌雨量指数の場合には第3情報も土壌雨量指数(図12)といったように、第2情報(予測値)と第3情報(実測値)とで同じものを用いていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2情報が雨量であって第3情報が土壌雨量指数といったように一方と他方とが異なっていてもよい。
(第2の実施の形態)
図14を参照して、本発明の第2の実施の形態による流入量予測システム5は、水位予測システム1において予測対象としてた河川水位予測地点の下流にある貯水施設に対する流入量を予測するためのものである。具体的には、本実施の形態において対象とする貯水施設はダムである。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、ダム以外の貯水施設へも適用可能である。
図14の流入量予測システム5は、上述した水位予測システム1に加え、流入量予測用モデル生成部50及び流入量予測部60を備えている。即ち、流入量予測システム5は、入力部10と、記憶部20と、モデル生成部30と、予測部40と、流入量予測用モデル生成部50と、流入量予測部60とを備えている。本実施の形態において、流入量予測システム5の実体は、コンピュータを上述した水位予測システム1並びに、流入量予測用モデル生成部50及び流入量予測部60として機能させるプログラムである。
入力部10は、上述した第1情報~第3情報に加えて、ダムに対する流入量の実測値である第4情報を更に入力可能なものである。第1情報~第3情報と同様に、第4情報は、入力される度に記憶部20に格納される。また、記憶部20には、水位予測システム1の予測部40から出力される河川水位予測地点の水位を示す予測値である第5情報も予測される度に格納される。
流入量予測用モデル生成部50は、記憶部20に格納されている第4情報及び第5情報を教師データとして図15に示されるように機械学習させて流入量予測用学習済みモデルを生成する。なお、図15に示されるモデルにおいては中間層として1層のみを例示してあるが、図2の場合と同様に適宜変更可能である。
ここで、第3所定期間を、予測基準時点tより特定時間Tだけ未来の予測特定時点t+Tから過去に向かってm個(mは0又は正の整数)の所定時間からなるもの、即ち、予測特定時点t+Tより過去の時点t+T-mと予測特定時点t+Tとを両端とする期間(t+T-m~t+T)とする。数「m」は、水位予測システム1において用いていた数「n」と同じであってもよいし、異なっていてもよい。なお、第3所定期間は、m=0のときは予測特定時点t+Tのみとなる。
本実施の形態においても、所定時間を1時間とする。つまり、本実施の形態において、第3所定期間には、時点t+T-mと予測特定時点t+Tとを両端として、1時間おきに合計m+1個の時点が含まれている。なお、特定時間Tは、所定時間の整数倍である必要はない。例えば、特定時間は0.5時間(30分)であってもよいし、1/3時間(20分)であってもよい。但し、この特定時間Tは、水位予測システム1において用いられていた時間と同じ時間である。
このとき、流入量予測用学習済みモデルの生成時の入力側の教師データは、第3所定期間(t+T-m~t+T)に属する所定時間毎のm+1個の時点における第5情報である。即ち、流入量予測用学習済みモデルの生成時の入力側の教師データは、本実施の形態においては、第3所定期間(t+T-m~t+T)に属する1時間毎のm+1個の時点における第5情報である。一方、出力側の教師データは、予測特定時点t+Tにおける第4情報である。このような入力側の教師データと出力側の教師データとを用いて機械学習することにより流入量予測用学習済みモデルを生成する。このようにして生成された流入量予測用学習済みモデルも記憶部20に格納される。
なお、流入量予測に使用される河川水位予測地点の水位は一つには限られない。ダムの上流域内にある複数の河川の夫々に関する河川水位予測地点の予測値を用いて当該ダムに対する流入量を予測することとしてもよい。即ち、第3所定期間を構成するm+1個の各時点における第5情報の具体的な数は複数であってもよい。
流入量予測部60は、記憶部20に格納されている第5情報と流入量予測用学習済みモデルを用いて、ダムに対する流入量を予測する。流入量予測部60自体の処理は、図15において予測基準時点tを流入量の予測の時点とした場合の第5情報を入力として、流入量予測用学習済みモデルを用いて、その流入量の予測の時点より特定時間Tだけ未来の時点におけるダムに対する流入量を予測する。例えば、現在時点tを流入量の予測の時点とした場合の現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおけるダムに対する流入量の予測は、ある期間t+T-m~t+Tに属する所定時間(1時間)毎のm+1個の時点の夫々の河川水位予測地点の水位について水位予測システム1で予測した予測値を入力としている。即ち、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおけるダムに対する流入量を予測する際には、流入量予測部60は、t+T-m~t+Tの各時点における第5情報を入力とする。
ここで、現在時点tから過去に向かってm個の所定時間からなる期間(t-m~t)を第4所定期間とする。mは第3所定期間の場合と同じ、0又は正の整数である。第4所定期間は、m=0のときは現在時点tのみとなる。この場合、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおけるダムに対する流入量の予測のため、現在時点tまでに流入量側部60に入力される第5情報は、第4所定期間t-m~tに属するm+1個の時点(t-m,t-m+1,t-m+2・・・,t-2,t-1,t)の夫々を予測処理時点t(図5参照)として水位予測システム1において予測されたt+T-m~t+Tのm+1個の時点の河川水位予測地点における水位の予測値である。これらの第5情報は、水位予測システム1の予測部40において予測される度に、水位予測システム1の記憶部20に記憶されている。
現在時点tにおいて、流入量予測部60は、記憶部20に記憶されていた第4所定期間t-m~tに属するm+1個の時点に対応する期間t+T-m~t+Tに属する1時間毎のm+1個の時点の河川水位予測地点の水位の予測値を用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tのダムの流入量を予測する。詳しくは、第4所定期間のうちの現在時点tの直前の時点t-1において、それまでの期間t-m~t-1に属する1時間毎のm個の時点の夫々を予測処理時点tとして水位予測システム1の予測部40において予測されたm個の時点の第5情報(t+T-m~t+T-1の時点の第5情報)が既に記憶部20に入力されている。この状態において、現在時点tになると、図16に示されるように、水位予測システム1の予測部40において現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける第5情報が予測され、その時点t+Tにおける第5情報が既に記憶部20に格納されていたt+T-m~t+T-1の各時点における第5情報と共に流入量予測部60に入力される。これにより、流入量予測部60は、現在時点tを予測基準時点tとしたときの第3所定期間t+T-m~t+Tに属する1時間毎のm+1個の時点の第5情報を入力として、流入量予測用学習済みモデルを用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおけるダムに対する流入量を予測する。
以上説明したように、本実施の形態においては、既に理解されている降雨がダムの流入量の変化に影響を与える過程を分割し、分割された過程ごとに予測を行って、その予測を繋げていくこととしたので、各予測についてはネットワークの複雑化を避けることができ、調整も容易になり、精度向上を図ることができる。
ここで、図17を用いて、n=5,T=6の場合について、本実施の形態の流入量予測システム5による予測流量と実際に観測された流量との対比を示す。予測にあたり、水位予測システム1で用いた第1情報~第3情報に加えて、第4情報として、水文水質DB(http://www1.river.go.jp/)から取得した所定のダムの流入量を用いた。なお、水位予測システム1で予測対象とした河川水位予測地点は、当該ダムの上流側にある河川に設けられた河川水位予測地点である。これらを用いて取得可能であった洪水期間を対象として、検証を行った。図17を参照すると、予測流量は、かなり大きな動きのある観測流量に比較的追従できている。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して具体的に説明してきたが、本発明による流入量予測システムは上述した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、本実施の形態による流入量予測システム5は、モデル生成部30及び流入量予測用モデル生成部50を備えていたが、本発明はこれに限定されない。具体的には、流入量予測システム5の運用時(即ち、予測時)においては、記憶部20に格納されている学習済みモデルと流入量予測用学習済みモデルが利用可能であればよいので、学習済みモデルや流入量予測用学習済みモデルの生成だけを別のところで行うこととし、流入量予測システム5からモデル生成部30や流入量予測用モデル生成部50を省略することとしてもよい。
また、本実施の形態において、第4情報の流入量や予測対象としている流入量は、1秒当たりの体積(m/s)であったが、本発明はこれに限定されない。第4情報の流入量や予測対象としている流入量は、ある一定時間内の流れ込んできた体積(m)(即ち、一定時間内に流れ込んできた流入量を積分した値)であってもよい。なお、ここでいう一定時間は、所定時間であってもよいし、所定時間の数倍の時間であってもよいし、他の任意の時間であってもよい。
更に、本実施の形態において、所定時間(単位時間)は1時間であったが、本発明は、これに限定されない。例えば、第1の実施の形態と同様に、所定時間は5分であってもよいし、10分であってもよい。具体的には、例えば、1時間先の予測を行うために5分単位の複数の第1情報~第4情報を用いることとしてもよい。
(第3の実施の形態)
図18を参照して、本発明の第3の実施の形態による流入量予測システム6は、水位予測システム1において予測対象としてた河川水位予測地点の下流にある貯水施設に対する流入量を予測するためのものである。本実施の形態の流入量予測システム6は、上述した流入量予測システム5の変形例であり、水位予測システム1に加えて、流入量予測用モデル生成部50Aと流入量予測部60Aとを備えている。以下においては、第2の実施の形態と異なる部分について説明し、共通する部分についての説明は省略することとする。
本実施の形態による入力部10は、上述した第1情報~第4情報に加えて、ダムに関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である第6情報を更に入力可能なものである。第1情報~第4情報と同様に、第6情報は、入力される度に記憶部20に格納される。なお、第5情報が予測される度に記憶部20に格納される点は第2の実施の形態と同様である。
流入量予測用モデル生成部50Aは、記憶部20に格納されている第4情報~第6情報を教師データとして図19に示されるように機械学習させて流入量予測用学習済みモデルを生成する。本実施の形態において、流入量予測用学習済みモデルの生成時の入力側の教師データは、図19に示されるように、第3所定期間(t+T-m~t+T)に属する所定時間毎のm+1個の時点における第5情報と、第3所定期間(t+T-m~t+T)に属する所定時間毎のm+1個の時点における第6情報である。一方、出力側の教師データは、予測特定時点t+Tにおける第4情報である。このような入力側の教師データと出力側の教師データとを用いて機械学習することにより流入量予測用学習済みモデルを生成する。このようにして生成された流入量予測用学習済みモデルも記憶部20に格納される。
流入量予測部60Aは、記憶部20に格納されている第5情報及び第6情報と流入量予測用学習済みモデルを用いて、ダムに対する流入量を予測する。流入量予測部60自体の処理は、図19において予測基準時点tを流入量の予測の時点とした場合の第5情報及び第6情報を入力として、流入量予測用学習済みモデルを用いて、その流入量の予測の時点より特定時間Tだけ未来の時点におけるダムに対する流入量を予測する。例えば、現在時点tを流入量の予測の時点として現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点におけるダムに対する流入量を予測する場合、ある期間t+T-m~t+Tに属する所定時間毎のm+1個の時点の夫々の河川水位予測地点の水位について水位予測システム1で予測した第5情報と、期間t+T-m~t+Tに属する所定時間毎のm+1個の時点の第6情報とを入力としている。即ち、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおけるダムに対する流入量を予測する際には、流入量予測部60は、t+T-m~t+Tの各時点における第5情報及び第6情報を入力とする。
第2の実施の形態と同様に、第4所定期間のうちの現在時点tの直前の時点t-1において、それまでの期間t-m~t-1に属する所定時間毎のm個の時点の夫々を予測処理時点tとして水位予測システム1の予測部40において予測されたm個の時点の第5情報(t+T-m~t+T-1の時点の第5情報)と、入力部10を介して得られた期間t-m~t-1に属する所定時間毎のm個の時点の第6情報とが既に記憶部20に格納されている。この状態において、現在時点tになると、図20に示されるように、水位予測システム1の予測部40において現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける第5情報が予測されると共に、未来の時点t+Tにおける第6情報も入力される。これらと既に記憶部20に格納されていた第5情報及び第6情報を入力とし、流入量予測部60Aは予測を行う。即ち、流入量予測部60Aは、現在時点tを予測基準時点tとしたときの第3所定期間t+T-m~t+Tに属する所定時間毎のm+1個の時点の第5情報と第6情報とを入力として、流入量予測用学習済みモデルを用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおけるダムに対する流入量を予測する。
ここで、図21を用いて、n=5,T=6の場合について、本実施の形態の流入量予測システム6による予測流量と実際に観測された流量との対比を示す。予測にあたり、水位予測システム1で用いた第1情報~第3情報に加えて、第4情報として、水文水質DB(http://www1.river.go.jp/)から取得した所定のダムの流入量を用いた。なお、水位予測システム1で予測対象とした河川水位予測地点は、当該ダムの上流側にある河川に設けられた河川水位予測地点である。加えて、第6情報として、雨量及び土壌雨量指数の予測値を用いた。具体的には、第6情報のうち、雨量に関しては、気象庁の提供する降水短時間予報を用い、土壌雨量指数に関しては、降水短時間予報を用いた予測値を用いた。これらを用いて取得可能であった洪水期間を対象として、検証を行った。図21を参照すると、予測流量は、かなり大きな動きのある観測流量に比較的追従できている。
(第4の実施の形態)
図22を参照して、本発明の第4の実施の形態は、水位予測システム1において予測対象としていた河川水位予測地点を上流側とする場合の下流側水位予測地点における水位を予測する下流河川水位予測システム8に関するものである。
上流側の地点の水位等を用いて下流側の地点の水位を予測することは、種々、検討されている(例えば、特開2004-293080号公報や特開2021-046710号公報など)。従って、水位予測システム1において予測対象としていた河川水位予測地点における水位の予測値を入力として、河川水位予測地点を上流側とする場合の下流側水位予測地点における水位の予測が成り立つ可能性が高い。
加えて、下流側水位予測地点を通過する流量(m/s)は、下流側水位予測地点における流速(m/s)とその際の水流の下流側水位予測地点の断面積(m)が分かれば水位(m)に換算可能な関係にある。実際、河川の断面形状は測量で既知な場合も多いことから、下流側水位予測地点における流量を水位に換算できる場合もある。これらのことから理解されるように、水位予測システム1において予測対象としていた河川水位予測地点における水位の予測値を入力とした場合に、上述した第2の実施の形態において予測対象としていた貯水施設に対する流入量(m/s)に代えて、下流側水位予測地点を通過する流量(m/s)を予測することは可能であり、同様に、下流側水位予測地点における水位(m)を予測することもできる。
本実施の形態の下流河川水位予測システム8は、このような考えのもと構成されたものであり、図14に示される第2の実施の形態の流入量予測システム5の流入量予測用モデル生成部50及び流入量予測部60に代えて、図22に示されるように、同様の構成を有する下流河川水位予測用モデル生成部70及び下流河川水位予測部80を備えている。そのため、第2の実施の形態と共通する事項については説明を省略する。また、本実施の形態の下流河川水位予測システム8に含まれる水位予測システム1は、基本的に第1の実施の形態と同様であるので、その殆どについて説明を省略する。
本実施の形態の入力部10は、上述した第1情報~第3情報に加えて、下流側水位予測地点の水位の実測値である第4情報を更に入力可能なものである。即ち、第2の実施の形態における第4情報がダムに対する流入量の実測値であったのに対して、本実施の形態の第4情報は下流側水位予測地点の水位の実測値である点で異なっている。これは、予測しようとしている対象が異なるためであるので当然である。
本実施の形態の下流河川水位予測用モデル生成部70は、記憶部20に格納されている第4情報及び第5情報を教師データとして図23に示されるように機械学習させて下流河川水位予測用学習済みモデルを生成する。図15と図23を対比すれば明らかなように、下流河川水位予測用学習済みモデルの生成の仕方は、上述した第2の実施の形態における流入量予測用学習済みモデルの生成の仕方と同様である。このことから理解されるように、本実施の形態の下流河川水位予測においては、上述した第2の実施の形態における流入量予測と同等の精度が期待できる。
具体的には、下流河川水位予測用学習済みモデルの生成において、入力側の教師データは、第3所定期間(t+T-m~t+T)に属する所定時間毎のm+1個の時点における第5情報であり、出力側の教師データは、予測特定時点t+Tにおける第4情報である。このような入力側の教師データと出力側の教師データとを用いて機械学習することにより下流河川水位予測用学習済みモデルを生成する。このようにして生成された下流河川水位予測用学習済みモデルも記憶部20に格納される。
下流河川水位予測部80は、記憶部20に格納されている第5情報と下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、下流側水位予測地点における水位を予測する。下流河川水位予測部80自体の処理は、現在時点tを下流側水位予測地点の水位の予測の時点とした場合、図23において予測基準時点tを現在時点tとした場合の第5情報を入力として、下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける下流側水位予測地点における水位を予測する。
詳しくは、現在時点tにおいて、下流河川水位予測部80は、記憶部20に記憶されていた第5情報(河川水位予測地点の水位の予測値)であって、第4所定期間t-m~tに属するm+1個の時点に対応する期間t+T-m~t+Tに属する所定時間毎のm+1個の時点の第5情報を用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tの下流側水位予測地点における水位を予測する。図24に示されるように、現在時点tになると、水位予測システム1の予測部40において現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける第5情報が予測され、予測された時点t+Tにおける第5情報がそれまでに予測され記憶部20に格納されていたt+T-m~t+T-1の各時点における第5情報と共に下流河川水位予測部80に入力される。これにより、下流河川水位予測部80は、現在時点tを予測基準時点tとしたときの第3所定期間t+T-m~t+Tに属する所定時間毎のm+1個の時点の第5情報を入力として、下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける下流側水位予測地点における水位を予測する。
以上説明したように、本実施の形態においては、既に理解されている降雨が上流側の河川水位予測地点を経て下流側水位予測地点における水位の変化に影響を与える過程を分割し、分割された過程ごとに予測を行って、その予測を繋げていくこととしたので、各予測についてはネットワークの複雑化を避けることができ、調整も容易になり、精度向上を図ることができる。
(第5の実施の形態)
図25を参照すると、本発明の第5の実施の形態は、水位予測システム1において予測対象としていた河川水位予測地点を上流側とする場合の下流側水位予測地点における水位を予測する下流河川水位予測システム9に関するものである。本実施の形態の下流河川水位予測システム9は、上述した第2の実施の形態による流入量予測システム5と第4の実施の形態による下流河川水位予測システム8との関係と同様の関係に基づいて構成されたものであり、図18に示される第3の実施の形態による流入量予測システム6に対応するものである。詳しくは、図18に示される第3の実施の形態の流入量予測システム6の流入量予測用モデル生成部50A及び流入量予測部60Aに代えて、図25に示されるように、同様の構成を有する下流河川水位予測用モデル生成部70A及び下流河川水位予測部80Aを備えている。また、本実施の形態の下流河川水位予測システム9は、第4の実施の形態による下流河川水位予測システム8の変形例でもある。そのため、第3の実施の形態及び第4の実施の形態と共通する事項については説明を省略する。また、本実施の形態の下流河川水位予測システム9に含まれる水位予測システム1は、基本的に第1の実施の形態と同様であるので、その殆どについて説明を省略する。
本実施の形態による入力部10は、上述した第1情報~第4情報に加えて、下流側水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である第6情報を更に入力可能なものである。即ち、第2の実施の形態における第6情報がダムに関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値であったのに対して、本実施の形態の第4情報は下流側水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である点で異なっている。
本実施の形態の下流河川水位予測用モデル生成部70Aは、記憶部20に格納されている第4情報~第6情報を教師データとして図26に示されるように機械学習させて下流河川水位予測用学習済みモデルを生成する。図19と図26を対比すれば明らかなように、下流河川水位予測用学習済みモデルの生成の仕方は、上述した第3の実施の形態における流入量予測用学習済みモデルの生成の仕方と同様である。このことから理解されるように、本実施の形態の下流河川水位予測においては、上述した第3の実施の形態における流入量予測と同等の精度が期待できる。
具体的には、下流河川水位予測用学習済みモデルの生成において、入力側の教師データは、第3所定期間(t+T-m~t+T)に属する所定時間毎のm+1個の時点における第5情報と、第3所定期間(t+T-m~t+T)に属する所定時間毎のm+1個の時点における第6情報であり、出力側の教師データは、予測特定時点t+Tにおける第4情報である。このような入力側の教師データと出力側の教師データとを用いて機械学習することにより下流河川水位予測用学習済みモデルを生成する。このようにして生成された下流河川水位予測用学習済みモデルも記憶部20に格納される。
下流河川水位予測部80Aは、記憶部20に格納されている第5情報及び第6情報と下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、下流側水位予測地点における水位を予測する。下流河川水位予測部80A自体の処理は、現在時点tを下流側水位予測地点の水位の予測の時点とした場合、図26において予測基準時点tを現在時点tとした場合の第5情報及び第6情報を入力として、下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける下流側水位予測地点における水位を予測する。
詳しくは、現在時点tにおいて、下流河川水位予測部80Aは、記憶部20に記憶されていた第5情報(河川水位予測地点の水位の予測値)であって、第4所定期間t-m~tに属するm+1個の時点に対応する期間t+T-m~t+Tに属する所定時間毎のm+1個の時点の第5情報と期間t+T-m~t+Tに属する所定時間毎のm+1個の時点の第6情報とを用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tの下流側水位予測地点における水位を予測する。図27から理解されるように、現在時点tになると、水位予測システム1の予測部40において現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける第5情報が予測される。この予測された時点t+Tにおける第5情報が、それまでに予測され記憶部20に格納されていたt+T-m~t+T-1の各時点における第5情報と、期間t+T-m~t+Tに属する所定時間毎のm+1個の時点の第6情報と共に下流河川水位予測部80Aに入力される。これにより、下流河川水位予測部80Aは、現在時点tを予測基準時点tとしたときの第3所定期間t+T-m~t+Tに属する所定時間毎のm+1個の時点の第5情報と第6情報とを入力として、下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、現在時点tより特定時間Tだけ未来の時点t+Tにおける下流側水位予測地点における水位を予測する。
以上、本発明について複数の実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。
1 水位予測システム
5,6 流入量予測システム
8,9 下流河川水位予測システム
10 入力部
20 記憶部
30 モデル生成部
40 予測部
50,50A 流入量予測用モデル生成部
60,60A 流入量予測部
70,70A 下流河川水位予測用モデル生成部
80,80A 下流河川水位予測部

Claims (10)

  1. 河川水位予測地点の水位の実測値である第1情報であって、所定時間を単位時間として基準時点から過去に向かってn個(nは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第1所定期間(n=0のときは前記基準時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第1情報と、
    雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である第2情報であって、前記基準時点より特定時間だけ未来の特定時点から過去に向かってn個の前記所定時間からなる第2所定期間(n=0のときは前記特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第2情報と、
    雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の実測値である第3情報であって、0個又は前記第1所定期間に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第3情報と、
    を入力側の教師データのセットとすると共に、
    前記特定時点における前記第1情報を出力側の教師データとして
    機械学習することにより、前記河川水位予測地点の水位を予測する水位予測システムにおいて用いられる学習済みモデルを生成するモデル生成方法。
  2. 河川水位予測地点の水位を予測する水位予測システムであって、
    第1情報と、第2情報と、第3情報とを入力可能な入力部であって、前記第1情報は前記河川水位予測地点の水位の実測値であり、前記第2情報は雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値であり、前記第3情報は雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の実測値である、入力部と、
    前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報並びに学習済みモデルを格納する記憶部であって、前記学習済みモデルは、所定時間を単位時間として基準時点から過去に向かってn個(nは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第1所定期間(n=0のときは前記基準時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第1情報と、前記基準時点より特定時間だけ未来の特定時点から過去に向かってn個の前記所定時間からなる第2所定期間(n=0のときは前記特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第2情報と、0個又は前記第1所定期間に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第3情報とを入力側の教師データのセットとすると共に、前記特定時点における前記第1情報を出力側の教師データとして機械学習することにより生成したものである、記憶部と、
    予測処理時点を前記基準時点としたときの前記入力側の教師データのセットに対応する前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報を入力として、前記学習済みモデルを用いて、前記予測処理時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記河川水位予測地点における水位を予測を予測する予測部と
    を備える、水位予測システム。
  3. 請求項2記載の水位予測システムであって、
    前記第2情報は、雨量の予測値であり、
    前記第3情報は、雨量の実測値である
    水位予測システム。
  4. 請求項2記載の水位予測システムであって、
    前記第2情報は、土壌雨量指数の予測値であり、
    前記第3情報は、土壌雨量指数の実測値である
    水位予測システム。
  5. 請求項2記載の水位予測システムであって、
    前記第2情報は、雨量及び土壌雨量指数の予測値であり、
    前記第3情報は、雨量及び土壌雨量指数の実測値である
    水位予測システム。
  6. 請求項2から請求項5までのいずれかに記載の水位予測システムであって、
    前記入力側の教師データのセットにおいて、前記第2所定期間に属する前記所定時間毎のn+1個の時点における前記第2情報は、夫々、前記特定時間前に予測されたものであり、
    前記予測部における前記入力において、前記予測処理時点を前記基準時点とした場合の前記入力側の教師データのセットに対応する前記第2情報は、夫々、前記特定時間前に予測されたものである
    水位予測システム。
  7. 請求項2から請求項6までのいずれかに記載の水位予測システムと、前記河川水位予測地点の下流にある貯水施設に対する流入量を予測する流入量予測部とを備える流入量予測システムであって、
    前記入力部は、前記貯水施設に対する流入量の実測値である第4情報を更に入力可能なものであり、
    前記記憶部は、前記第4情報と、前記水位予測システムの前記予測部から出力される前記河川水位予測地点の水位を示す予測値である第5情報と、流入量予測用学習済みモデルとを更に格納しており、
    前記流入量予測用学習済みモデルは、予測基準時点より前記特定時間だけ未来の予測特定時点から過去に向かってm個(mは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第3所定期間(m=0のときは前記予測特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第5情報を入力側の教師データとすると共に、前記予測特定時点における前記第4情報を出力側の教師データとして機械学習することにより生成したものであり、
    前記流入量予測部は、現在時点から過去に向かってm個の前記所定時間からなる第4所定期間(m=0のときは前記現在時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点の夫々を前記予測処理時点として前記水位予測システムにおいて予測されたm+1個の前記第5情報を入力とすると共に、前記現在時点を前記予測基準時点として、前記流入量予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記貯水施設に対する流入量を予測する
    流入量予測システム。
  8. 請求項7記載の流入量予測システムであって、
    前記入力部は、前記貯水施設に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である第6情報を更に入力可能なものであり、
    前記流入量予測用学習済みモデルは、入力側の教師データとして、前記第3所定期間に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第6情報を更に用いて生成されたものであり、
    前記第5情報に加えて、前記現在時点を前記予測基準時点としたときの前記第3所定期間に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第6情報をも入力として、前記流入量予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記貯水施設に対する流入量を予測する
    流入量予測システム。
  9. 請求項2から請求項6までのいずれかに記載の水位予測システムと、前記河川水位予測地点を上流側とする場合の下流側水位予測地点における水位を予測する下流河川水位予測部とを備える下流河川水位予測システムであって、
    前記入力部は、前記下流側水位予測地点の水位の実測値である第4情報を更に入力可能なものであり、
    前記記憶部は、前記第4情報と、前記水位予測システムの前記予測部から出力される前記河川水位予測地点の水位を示す予測値である第5情報と、下流河川水位予測用学習済みモデルとを更に格納しており、
    前記下流河川水位予測用学習済みモデルは、予測基準時点より前記特定時間だけ未来の予測特定時点から過去に向かってm個(mは0又は正の整数)の前記所定時間からなる第3所定期間(m=0のときは前記予測特定時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第5情報を入力側の教師データとすると共に、前記予測特定時点における前記第4情報を出力側の教師データとして機械学習することにより生成したものであり、
    前記下流河川水位予測部は、現在時点から過去に向かってm個の前記所定時間からなる第4所定期間(m=0のときは前記現在時点のみ)に属する前記所定時間毎のm+1個の時点の夫々を前記予測処理時点として前記水位予測システムにおいて予測されたm+1個の前記第5情報を入力とすると共に、前記現在時点を前記予測基準時点として、前記下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記下流側水位予測地点の水位を予測する
    下流河川水位予測システム。
  10. 請求項9記載の下流河川水位予測システムであって、
    前記入力部は、前記下流側水位予測地点に関連する雨量と土壌雨量指数の少なくとも一方の予測値である第6情報を更に入力可能なものであり、
    前記下流河川水位予測用学習済みモデルは、入力側の教師データとして、前記第3所定期間に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第6情報を更に用いて生成されたものであり、
    前記第5情報に加えて、前記現在時点を前記予測基準時点としたときの前記第3所定期間に属する前記所定時間毎のm+1個の時点における前記第6情報をも入力として、前記下流河川水位予測用学習済みモデルを用いて、前記現在時点より前記特定時間だけ未来の時点における前記下流側水位予測地点の水位を予測する
    下流河川水位予測システム。
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