JP2023093207A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2023093207A
JP2023093207A JP2021208691A JP2021208691A JP2023093207A JP 2023093207 A JP2023093207 A JP 2023093207A JP 2021208691 A JP2021208691 A JP 2021208691A JP 2021208691 A JP2021208691 A JP 2021208691A JP 2023093207 A JP2023093207 A JP 2023093207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode layer
negative electrode
positive electrode
separator
laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021208691A
Other languages
English (en)
Inventor
憲吾 大石
Kengo Oishi
茂樹 岡田
Shigeki Okada
健 嶋岡
Ken SHIMAOKA
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP2021208691A priority Critical patent/JP2023093207A/ja
Publication of JP2023093207A publication Critical patent/JP2023093207A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】製造における歩留まりが良好で、安定にかつ効率よく製造できる焼結体を含むリチウム二次電池を提供する。【解決手段】正極層12と負極層16とがセパレータ20を介して交互に積層された焼結体である積層体を備えるリチウム二次電池である。正極層とセパレータ界面領域おいて、セパレータ中の正極層の端面から5μm離れた位置における、正極層を構成する遷移金属元素の濃度c1(mol%)と、前記セパレータ中の正極層の主面から5μm離れた位置における、同じ遷移金属元素の濃度c2(mol%)とは、c1/c2≦0.9の関係を満たし、負極層とセパレータとの界面領域において、セパレータ中の負極層の端面から5μm離れた位置における、負極層を構成する遷移金属元素の濃度c3(mol%)と、セパレータ中の負極層の主面から5μm離れた位置における、同じ遷移金属元素の濃度c4(mol%)とは、c3/c4≦0.9の関係を満たす。【選択図】図5

Description

本開示は、リチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池において、リチウム複合酸化物の焼結体で構成される正極層と、チタンを含有する焼結体で構成される負極層と、正極層と負極層との間に配置されるセラミックセパレータと、を備えるものが公知である。例えば特許文献1は、正極層、セラミックセパレータおよび負極層が互いに結合した一体焼結板で構成され、電解液が含浸されたリチウム二次電池を開示している。特許文献1に開示されたリチウム二次電池が備えるセパレータは、MgOおよびガラスで構成されるセラミックセパレータである。
特許文献2は、複数の正極層と複数の負極層とが固体電解質層を介して交互に積層された積層体を有する全固体電池を開示している。特許文献2に開示された積層体は、固体電解質層内に緩衝層を有する。緩衝層は、金属部と空隙部とが組み合わされてなる層である。緩衝層は、積層体の最外層である固体電解質層内に設けられてもよく、積層体の中間に位置する固体電解質層内に設けられてもよい。さらに、緩衝層は、正極層あるいは負極層に並んでその外周に設けられるサイドマージン層内に設けられてもよい。
国際公開第2019/221144号公報 特開2021-27044号公報
リチウム二次電池において、電極を構成する焼結体を安定にかつ効率よく製造できることが望まれている。
そこで、製造における歩留まりが良好で、安定にかつ効率よく製造できる焼結体を含むリチウム二次電池を提供することを、本開示にかかる発明の目的の1つとする。
本開示に従ったリチウム二次電池は、複数の正極層と、複数の負極層と、セパレータと、を含み、前記正極層と前記負極層とが前記セパレータを介して交互に積層された焼結体である積層体を備える。前記正極層と前記セパレータとの界面領域において、前記セパレータ中の前記正極層の端面から5μm離れた位置における、前記正極を構成する遷移金属元素の濃度c1(mol%)と、前記セパレータ中の前記正極層の主面から5μm離れた位置における、前記正極を構成する遷移金属元素の濃度c2(mol%)と、は、c1/c2≦0.9の関係を満たす。前記負極層と前記セパレータとの界面領域において、前記セパレータ中の前記負極層の端面から5μm離れた位置における、前記負極を構成する遷移金属元素の濃度c3(mol%)と、前記セパレータ中の前記負極層の主面から5μm離れた位置における、前記負極を構成する遷移金属元素の濃度c4(mol%)と、は、c3/c4≦0.9の関係を満たす。
上記リチウム二次電池によれば、製造における歩留まりが良好で、安定にかつ効率よく製造できる焼結体を含むリチウム二次電池が提供される。
図1は、本開示に従うリチウム二次電池に含まれる積層体を示す概略断面斜視図である。 図2は、本開示に従うリチウム二次電池に含まれる積層体の断面を示す模式図である。 図3は、本開示に従うリチウム二次電池に含まれる積層体の作製工程の一部を示す模式図である。 図4は、本開示に従うリチウム二次電池に含まれる積層体の作製工程の一部を示す模式図である。 図5は、図1に示された積層体に集電体を付加した状態を示す模式図である。 図6は、本開示に従うリチウム二次電池を示す概略断面模式図である。 図7は、本開示に従うリチウム二次電池に含まれる積層体における組成分析の測定位置を示すSEM画像である。
[実施形態の概要]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示に従ったリチウム二次電池は、複数の正極層と、複数の負極層と、セパレータと、を含み、前記正極層と前記負極層とが前記セパレータを介して交互に積層された焼結体である積層体を備える。前記正極層と前記セパレータとの界面領域において、前記セパレータ中の前記正極層の端面から5μm離れた位置における、前記正極を構成する遷移金属元素の濃度c1(mol%)と、前記セパレータ中の前記正極層の主面から5μm離れた位置における、前記正極を構成する遷移金属元素の濃度c2(mol%)と、は、c1/c2≦0.9の関係を満たす。前記負極層と前記セパレータとの界面領域において、前記セパレータ中の前記負極層の端面から5μm離れた位置における、前記負極を構成する遷移金属元素の濃度c3(mol%)と、前記セパレータ中の前記負極層の主面から5μm離れた位置における、前記負極を構成する遷移金属元素の濃度c4(mol%)と、は、c3/c4≦0.9の関係を満たす。
従来、複数の正極層と複数の負極層とを含み、一つの電極内に複数のセルが構成された積層体を含むリチウム二次電池が知られている(例えば特許文献2)。特許文献2に記載された全固体電池は、正極層と負極層と固体電解質層とを含み、さらに、固体電解質層内に金属部および空隙部からなる緩衝層を有する。特許文献2には、緩衝層を設けることによって充放電に伴うクラックの発生が抑制されると記載されている。
リチウム二次電池の用途が拡大するに従って、正極、負極、セパレータが一体に焼結された一体焼結電極への期待が高まっている。しかしながら、組成の異なる複数の部材が繰り返し積層された積層一体焼結電極を、高い歩留まりで安定に製造することは難しい。歩留まりを低下させる要因の一つとして、積層体に生じる剥離がある。この課題に対して、発明者らは、積層構造を有する電極において、剥離は、正極層あるいは負極層とその周囲に存在するセパレータとの界面領域で生じる傾向にあることを見出した。そして、界面領域の中でも、正極層あるいは負極層の主面側の界面領域と端面側の界面領域との間でセパレータの元素組成が異なる場合には、剥離の発生が抑制されることを見出した。さらに具体的には、セパレータにおいて、正極層(または負極層)の端面から5μm離れた位置における、正極(または負極)を構成する遷移金属元素の濃度と、正極層(または負極層)の主面から5μm離れた位置における同じ金属元素の濃度と、が、特定の関係を満たす場合に、効果的に積層体の剥離が抑制されることが見出された。
具体的に、本開示にかかるリチウム二次電池は、正極層とセパレータとの界面領域において、セパレータ中の正極層の端面から5μm離れた位置における、正極を構成する遷移金属元素の濃度c1(mol%)と、セパレータ中の正極層の主面から5μm離れた位置における前記金属元素の濃度c2(mol%)とが、c1/c2≦0.9の関係を満たす。また、負極層とセパレータとの界面領域において、セパレータ中の負極層の端面から5μm離れた位置における、負極を構成する遷移金属元素の濃度c3(mol%)と、セパレータ中の負極層の主面から5μm離れた位置における、前記金属元素の濃度c4(mol%)とが、c3/c4≦0.9の関係を満たす。この構成を満たすとき、積層体における剥離の発生が少なく、歩留まり良くリチウム二次電池を生産できる。特定の理論に拘束されるものではないが、正極層あるいは負極層からセパレータへの元素移動は、正極層や負極層とセパレータとの結合の程度を示すと考えられる。つまり、正極層(負極層)からセパレータへと移動している元素が多いほど、正極層(負極層)とセパレータとの結合の程度が大きいと考えられる。この結合の程度が、主面側では相対的に大きく、端面側では相対的に小さい場合に、焼成後に剥離が生じ難くなることが見出された。特定の理論に拘束されるものではないが、面積の大きな主面側ではセパレータと正極(負極)との結合が強く、面積の小さな端面側ではセパレータと正極(負極)との結合が相対的に弱いことによって、セパレータと正極(負極)との間に生じる歪みを端面側で吸収し、剥離が生じ難くなると考えられている。
また、前記正極を構成する遷移金属元素のうち少なくとも1種はCoであってよく、前記負極を構成する遷移金属元素のうち少なくとも1種はTiであってよい。このような構成であるとき、正極および負極として汎用される材料を用いて、より安定にリチウム二次電池を作製できる。
また、前記正極層と前記負極層との間に配置される前記セパレータの厚みは、5~60μmであってよい。セパレータの厚みがこの範囲であるとき、セパレータによって正極層と負極層との間が確実に離隔されるとともに、積層体の積層方向の寸法(厚み)を抑制することが可能で、小型の積層体が得られる。
前記積層体において、前記複数の正極層、前記複数の負極層および前記セパレータは、一体に形成された一体焼結体であってよい。一体焼結体を用いることで、電極としての取り扱い性に優れ、合理的なコストで製造が可能であるという効果がある。
前記リチウム二次電池において、前記セパレータを介して対向する前記正極層と前記負極層とによって構成されるセルの数は、3~200であってよい。セルの数がこの範囲であるとき、リチウム二次電池として実用的な構成と機能を備え、合理的な工程によって製造可能であるリチウム二次電池が得られる。
[実施形態の具体例]
次に、本開示のリチウム二次電池の具体的な実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
(リチウム二次電池)
まず、本開示に従うリチウム二次電池の概要を説明する。図6は、本開示に従う一実施態様であるリチウム二次電池10の構造を示す概略断面模式図である。なお、図6において、同種の部材は同種のハッチングで示すとともに、符号の表示は一部省略している。その他の図でも同様である。なお、図6を参照して、X軸方向を積層体1の幅方向、Z軸方向を積層体1の積層方向または厚み方向という。
図6を参照して、リチウム二次電池10は、外装体24の内部に、電極5が収容されている。電極5は、複数の正極層12と、複数の負極層16と、セパレータ20と、が積層された積層体1を含む。正極層12および負極層16は、積層方向において交互に積み重ねられている。セパレータ20は、正極層12と負極層16との間に介在する。セパレータ20によって、正極層12と負極層16は互いに離隔されている。正極層12は、例えばコバルト酸リチウムを含む焼結体で構成される。負極層16は、例えばチタン含有焼結体で構成される。セパレータ20は、セラミック製である。
外装体24は内部に密閉空間が形成されている。この密閉空間内に、電極5および電解液22が収容される。リチウム二次電池10は、外装体24の内部に電解液22が封入されている。正極層12、負極層16およびセパレータ20にも、電解液22が含浸されている。
正極層12、セパレータ20および負極層16は、全体として1つの一体焼結体である。すなわち、正極層12、セパレータ20、および負極層16は互いに結合している。なお、本明細書において、「一体焼結体」であるとは、焼結体を構成する各部材が焼結以外の結合手法(例えば接着剤等)に頼ることなく互いに接続し、結合されていることを意味する。
外装体24は、リチウム二次電池10のタイプに応じて適宜選択すればよい。例えば、リチウム二次電池10が図6に示されるようにコイン形電池の形態である場合、外装体24は、典型的には正極缶24a、負極缶24bおよびガスケット24cを備え、正極缶24aおよび負極缶24bがガスケット24cを介してかしめられて密閉空間を形成している。正極缶24aおよび負極缶24bはステンレス鋼等の金属製であることができ、特に限定されない。ガスケット24cは、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、PFA樹脂等の絶縁樹脂製の環状部材であってよく、特に限定されない。
図6に示されるリチウム二次電池10はコイン形電池の形態であるが、本開示に従うリチウム二次電池の形態は、コイン形電池に限定されない。例えば、チップ型二次電池、パウチ型二次電池を含む薄型二次電池等の他の形態であってもよい。リチウム二次電池がカードに内蔵可能なチップ型電池である場合、外装体は樹脂基材であり、電池要素(すなわち正極層12、負極層16、セパレータ20および電解液22)は、樹脂基材内に埋設されるのが好ましい。例えば、リチウム二次電池がパウチ型二次電池である場合、電池要素は1対の樹脂フィルムに挟み込まれていてもよい。一対の樹脂フィルムは、互いに接着剤で貼り合わされたものであってよい。また、一対の樹脂フィルムは、加熱プレスで樹脂フィルム同士が熱融着されていてもよい。さらに、セパレータとして、固体電解質から構成されるセパレータを採用し、電解液を含まない構成であってもよい。
図6を参照して、リチウム二次電池10は、電極5の側面から下面にわたって延在する正極集電体14を備える。また、リチウム二次電池10は、電極5の側面から上面にわたって延在する負極集電体18を備える。正極集電体14および負極集電体18は、例えば銅箔やアルミニウム箔等の金属箔であってよい。正極集電体14は、正極層12と外装体24(例えば正極缶24a)との間に配置されるのが好ましい。負極集電体18は、負極層16と外装体24(例えば負極缶24b)との間に配置されるのが好ましい。また、正極層12と正極集電体14との間には、接触抵抗低減の観点から正極側カーボン層(不図示)が設けられるのが好ましい。同様に、負極層16と負極集電体18との間には接触抵抗低減の観点から負極側カーボン層(不図示)が設けられるのが好ましい。正極側カーボン層および負極側カーボン層は、いずれも導電性カーボンで構成されるのが好ましい。カーボン層は、例えば、集電体として用いる金属箔の表面に導電性カーボンペーストを塗布することによって形成できる。
(積層体)
本開示に従うリチウム二次電池に含まれる積層体について説明する。
図1は、本開示に従うリチウム二次電池に含まれる積層体1を示す、概略断面斜視図である。図1を参照して、積層体1は多数の層が積層された積層体である。積層体1は幅W、奥行きD、厚みTでその外形が定義される、直方体形状である。なお、ここでいう直方体とは、数学的に正確な意味での直方体のみを意味するものではなく、設計および製造上の理由から直方体に類似する形状を有する三次元構造物も含む。積層体1において、図1に示されたX軸に平行な方向を積層体の幅方向、Y軸に平行な方向を積層体の奥行き方向、Z軸に平行な方向を積層体の積層方向あるいは厚み方向と称する。本明細書では、積層体1において、積層されたすべての層が露出する面(図1において断面で示された面)を正面および背面と称する。正面および背面は、XZ平面に平行な面である。また、積層体1において、積層構造が露出する面であって、正面および背面の間に延在し、奥行き方向に沿って延びる面を側面と称する。
図1を参照して、積層体1における最上層および最下層はいずれもセパレータ20で構成される。積層体1において、セパレータ20を介して対向する正極層12と負極層16とが、1つのセルを形成する。図1の積層体1では5つのセルが形成されている。本開示にかかるリチウム二次電池に含まれる積層体におけるセルの数は、発明の効果を有する限り制限されないが、例えば3~200のセルが含まれる積層体であってよい。
積層体1は、複数の正極層12と複数の負極層16とが交互に積層されている。積層体1を構成する正極層12、負極層16は、それぞれ四辺形の板状である。正極層12および負極層16の幅はいずれも、積層体1の幅Wよりも小さい。負極層16は、その主面の一方、あるいは厚み方向の内部に、集電体層19を含む。正極層12および負極層16はそれぞれ、積層体1の側面の一方のみに露出している。具体的に、複数の正極層12はいずれも、積層体1の第1の側面s1に露出し、第2の側面s2には露出していない。正極層12は、側面s1から積層体1の幅方向の中途まで延在し、端面12eが幅方向の末端である。また、複数の負極層16はいずれも、積層体1の第2の側面s2に露出し、第1の側面s1には露出していない。負極層16は、側面s2から積層体1の幅方向の中途まで延在し、端面16eが幅方向の末端である。
正極層12と負極層16との間にセパレータ20が介在している。セパレータ20は、第1領域21と、第2領域22と、第3領域23とを含む。第1領域21は、積層体1の幅Wの全体にわたって延在するとともに、積層体1の厚み方向において正極層12と負極層16との間に介在し、正極層12と負極層16を離隔させる。第2領域22は、正極層12の幅方向の側方に位置する領域である。第2領域22によって、正極層12と負極集電体18(図6)との間が離隔される。第2領域22の厚みは、正極層12の厚みとおおむね等しい。また、第3領域23は、負極層16の幅方向の側方に位置する領域である。第3領域23によって、負極層16と正極集電体14(図6)との間が離隔される。第3領域23の厚みは、負極層16の厚みとおおむね等しい。なお、第1領域21、第2領域22、第3領域23は説明の便宜のために区画された領域であって、セパレータ20は、全体が連続する一体の構造体であってよい。
積層体1の第1の側面s1には、正極層12およびセパレータ20が露出し、負極層16は露出しない。同様に、積層体1の第2の側面s2には、集電体層19を含む負極層16およびセパレータ20が露出し、正極層12は露出しない。これらの構成によれば、第1の側面s1に正極集電体14(図6)を配置し、かつ、第2の側面s2に負極集電体18(図6)を配置することによって、小型のリチウム二次電池から効率的に電気を取り出す電極を構成できる。
図2は、積層体1の断面を示す模式図である。図2を参照して、セパレータ20の第1領域21は、正極層12の主面12aおよび負極層16の主面16aと接する。セパレータ20の第2領域22は、正極層12の端面12eと接する。セパレータ20と正極層12との界面領域Acは、セパレータ20と正極層12の端面12eとの界面領域である第1部分b1と、セパレータ20と正極層12の主面12aとの界面領域である第2部分b2と、を含む。セパレータ20の第3領域23は、負極層16の端面16eと接する。セパレータ20と負極層16との界面領域Aaは、セパレータ20と負極層16の端面16eとの界面領域である第3部分b3と、セパレータ20と負極層16の主面16aとの界面領域である第4部分b4と、を含む。
本開示にかかるリチウム二次電池では、正極層12とセパレータ20との界面領域Acにおいて第1部分b1と第2部分b2の間で組成に違いがあり、また、負極層16とセパレータ20との界面領域Aaにおいて第3部分b3と第4部分b4との間で組成に違いがある。具体的な説明の前に、各層の構成について説明する。
(正極層)
正極層12は、コバルト酸リチウムを含む焼結体で構成される。正極層12はバインダーや導電助剤を含まないものとできる。コバルト酸リチウムとして、具体的には例えば、LiCoO(以下、LCOと略称することがある)が挙げられる。板状に形成されるLCO焼結体としては、例えば特許第5587052号公報、国際公開第2017/146088号に開示されるものを用いることができる。正極層12は、コバルト酸リチウムで構成される複数の一次粒子を含み、複数の一次粒子が正極層の層面に対して0°超30°以下の平均配向角度で配向している、配向正極層であることが好ましい。このような配向正極層の構造、組成、特定方法は、例えば特許文献1(国際公開第2019/221144号公報)に開示されるものが挙げられる。
正極層12において一次粒子を構成するコバルト酸リチウムとして、LCOのほかに、例えば、LiNiCoO(ニッケル・コバルト酸リチウム)、LiCoNiMnO(コバルト・ニッケル・マンガン酸リチウム)、LiCoMnO(コバルト・マンガン酸リチウム)等が挙げられる。また、コバルト酸リチウムとともに、その他のリチウム複合酸化物を含んでもよい。リチウム複合酸化物としては例えば、LiMO(式中、0.05<x<1.10であり、Mは少なくとも1種類の遷移金属であり、Mは典型的にはCo、NiおよびMnの1種以上を含む)で表される酸化物が挙げられる。
正極層12がLCOを含む板状の焼結体で構成される場合、正極層を構成する元素のうち遷移金属元素はCoである。また、正極層12がLiNiCoO(ニッケル・コバルト酸リチウム)を含む焼結体で構成される場合、正極層を構成する元素のうち遷移金属元素はNiおよびCoである。また、正極層12がLiCoNiMnO(コバルト・ニッケル・マンガン酸リチウム)を含む焼結体で構成される場合、正極層を構成する元素のうち遷移金属元素はNi、CoおよびMnである。また、コバルト酸リチウム系以外の正極でも同様である。例えば、正極がLiFePO(リン酸鉄リチウム)で構成される場合、正極層を構成する元素のうち遷移金属元素はFeである。また、正極層を構成する遷移金属元素は、V(バナジウム)等の遷移金属元素であってもよい。本開示にかかるリチウム二次電池では、セパレータ中の特定位置における、正極層を構成する遷移金属元素の含有量に着目している。複数種類の遷移金属元素が含まれる場合には、それらの和を遷移金属元素の含有量とする。また、複数種類の遷移金属元素が含まれる場合、一定割合以上(例えば0.1%以上)含有される遷移金属元素を「正極層を構成する遷移金属元素」として選択してもよい。
正極層12を構成する複数の一次粒子の平均粒径は、5μm以上であることが好ましい。具体的には、平均配向角度の算出に用いる一次粒子の平均粒径が、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは7μm以上、さらに好ましくは12μm以上である。
正極層12は気孔を含んでいてもよい。焼結体が気孔、特に開気孔を含むことで、正極層として電池に組み込まれた場合に、電解液を焼結体の内部に浸透させることができ、その結果、リチウムイオン伝導性を向上することができる。正極層12における気孔率は、20~60%であるのが好ましく、より好ましくは25~55%、さらに好ましくは30~50%、特に好ましくは30~45%である。焼結体の気孔率は、公知の方法に従って測定できる。
正極層12体の平均気孔径は0.1~10.0μmであるのが好ましく、より好ましくは0.2~5.0μm、さらに好ましくは0.25~3.0μmである。上記範囲内であると、大きな気孔の局所における応力集中の発生を抑制して、焼結体内における応力が均一に開放されやすくなる。また、気孔による電解液の内部浸透によるリチウムイオン伝導性の向上をより効果的に実現することができる。
積層体1における正極層12の厚みは特に制限されないが、例えば2~200μmであるのが好ましく、より好ましくは5~120μm、さらに好ましくは10~80μmである。このような範囲内であると、電子抵抗を抑えるとともに、電解液に含まれるLiイオンの移動抵抗も抑えられ、電池抵抗を小さくできるいうメリットがある。
(セパレータ)
セパレータ20は、セラミック製の微多孔膜で構成される。セパレータ20は、マグネシア(MgO)を含む。具体的には例えば、マグネシア(MgO)およびガラスで構成されるものとできる。セパレータ20において、MgOおよびガラスは、焼結によって互いに結合された粒子形態で存在する。セパレータ20に含まれるセラミックは、MgOおよびガラスのほか、Al、ZrO、SiC、Si、AlN等を含んでもよい。
セパレータ20に含まれるガラスは、SiOを好ましくは25重量%以上、より好ましくは30~95重量%、さらに好ましくは40~90重量%、特に好ましくは50~80重量%含む。セパレータ20におけるガラスの含有量は、セパレータ20の全体重量に対して、好ましくは3~70重量%であり、より好ましくは5~50重量%、さらに好ましくは10~40重量%、特に好ましくは15~30重量%である。この範囲内であるとき、高い歩留まりと優れた充放電サイクル特性との両立を効果的に実現できる。セパレータ20へのガラス成分の添加は、セパレータの原料粉末にガラスフリットを添加することにより行われるのが好ましい。ガラスフリットは、SiO以外の成分として、Al、BおよびBaOのいずれか一つ以上を含むのが好ましい。
積層体1におけるセパレータ20の厚みは特に制限されないが、例えば、セパレータ20の第1領域21(正極層12と負極層16との間の領域)の厚みは、5~60μmであるのが好ましく、より好ましくは10~30μmである。セパレータ20の第2領域22および第3領域23はそれぞれ、正極層12および負極層16と同等の厚みとできる。セパレータ20の気孔率も特に制限されないが、例えば30~70%程度とすることができ、好ましくは40~60%程度である。
(負極層)
負極層16は、例えば、チタン含有組成物を含む板状の焼結体で構成される。負極層16は、バインダーや導電助剤を含まないものとできる。チタン含有焼結体は、チタン酸リチウムLiTi12(以下、LTO)またはニオブチタン複合酸化物NbTiOを含むのが好ましく、より好ましくはLTOを含む。なお、LTOは典型的にはスピネル型構造を有するものとして知られているが、充放電時には他の構造も採りうる。例えば、LTOは充放電時にLiTi12(スピネル構造)とLiTi12(岩塩構造)の二相共存にて反応が進行する。したがって、LTOはスピネル構造に限定されるものではない。LTOはその一部が他の元素で置換されてもよい。他の元素の例としては、Nb、Ta、W、Al、Mg等が挙げられる。LTO焼結体は、例えば、特開2015-185337号公報に記載される方法に従って製造することができる。
負極層16がLTOを含む焼結体で構成される場合、負極層を構成する元素のうち遷移金属元素はTiである。また、負極層16がNbTiOを含む焼結体で構成される場合、負極層を構成する元素のうち遷移金属元素はNbおよびTiである。本開示にかかるリチウム二次電池では、セパレータ中の特定位置における、負極層に含まれる遷移金属元素の含有量に着目している。複数種類の遷移金属元素が含まれる場合には、それらの和を、遷移金属元素の含有量とする。また、複数種類の遷移金属元素が含まれる場合、一定割合以上(例えば0.1%以上)含有される遷移金属元素を「負極層を構成する遷移金属元素」として選択してもよい。
負極層16は、多数の一次粒子が結合した構造を有している。これらの一次粒子がLTOまたはNbTiOで構成されていることが好ましい。負極層16は、正極層12およびセパレータ20とともに一体焼結体として構成されていてもよい。また、負極層16は、正極層12およびセパレータ20の一体焼結体とは別の焼結体として構成された後に組み合わせられていてもよい。
積層体1における負極層16の厚みは特に制限されないが、例えば1~150μmであるのが好ましく、より好ましくは2~120μmであり、さらに好ましくは5~80μmである。負極層16を構成する複数の一次粒子の平均粒径である一次粒径は、1.2μm以下が好ましく、より好ましくは0.02~1.2μm、さらに好ましくは0.05~0.7μmである。
負極層16は気孔を含んでいるのが好ましい。気孔、特に開気孔を含むことで、負極層として電池に組み込まれた場合に電解液を内部に浸透させることができ、その結果、リチウムイオン伝導性を向上することができる。負極層16の気孔率は、20~60%が好ましく、より好ましくは30~55%、さらに好ましくは35~50%である。負極層16の平均気孔径は0.08~5.0μmであるのが好ましく、より好ましくは0.1~3.0μm、さらに好ましく0.12~1.5μmである。
積層体1において、負極層16は、集電体層19を含んでいてもよい。集電体層19は、負極層16における厚み方向の内部に設けられていてもよい。また、負極層16の主面の一方に露出して形成されていてもよい。集電体層19は、導電性に優れる材料で構成することができる。集電体層19は、例えば、金、銀、プラチナ、パラジウム、アルミニウム、銅、ニッケル等で構成されていてよい。集電体層19を含むことによって、積層体の、特に負極における内部抵抗を低減できる。
(界面領域の組成)
図2を参照して、本開示にかかるリチウム二次電池では、正極層12とセパレータ20との界面領域Acにおいて、正極層12の端面12e側の界面領域である第1部分b1と、正極層12の主面12a側の界面領域である第2部分b2との間で組成に違いがある。具体的には、セパレータ20における正極層12の端面12eから幅方向に5μm離れた位置L1における元素組成と、セパレータ20における正極層12の主面12aから厚み方向に5μm離れた位置L2のそれぞれにおける元素組成との間に、違いがある。特に、正極層12を構成する元素のうち、遷移金属元素の濃度を比較する。位置L1における正極層12を構成する遷移金属元素の濃度c1(mol%)と、位置L2における同じ元素の濃度c2(mol%)と、を比較する。このとき、c1/c2≦0.9の関係を満たす。c1/c2は、0.1以上0.9以下であれば好ましく、0.3以上0.9以下であればさらに好ましい。つまり、正極層12の主面12aに近いセパレータ20中には、端面12eの近傍と比較して、正極層12を構成する遷移金属元素がより多く含まれている。
同様に、負極層16とセパレータ20との界面領域Aaにおいて、負極層16の端面16e側の界面領域である第3部分b3と、負極層16の主面16a側の界面領域である第4部b4との間で組成に違いがある。具体的には、セパレータ20の負極層16の端面16eから幅方向に5μm離れた位置L3における元素組成と、セパレータ20の負極層16の主面16aから厚み方向に5μm離れた位置L4における元素組成との間に、違いがある。特に、負極層16を構成する元素のうち、遷移金属元素の濃度を比較する。位置L3における、負極層16を構成する遷移金属元素の濃度c3(mol%)と、位置L4における同じ元素の濃度c4(mol%)と、を比較する。このとき、c3/c4≦0.9の関係を満たす。c3/c4は、0.1以上0.9以下であれば好ましく、0.3以上0.9以下であればさらに好ましい。つまり、負極層16の主面16aに近いセパレータ中には、端面16eの近傍と比較して、負極層16を構成する元素がより多く含まれている。
なお、図2は模式図であり、積層体の実物においては正極層、負極層、セパレータの各層に曲がりや歪みが存在する場合もある。つまり、正極層や負極層の主面や端面が必ずしも直線的に整列するわけではない(例えば図7参照)。この場合、主面において最も突出している位置を基準とし、その基準位置から厚み方向に5μm離れた位置を、「主面から5μm離れた位置」と決めることができる。また、端面において最も突出している位置を基準とし、その位置から幅方向に5μm離れた位置を、「端面から5μm離れた位置」と決めることができる。また、複数の正極層ないし負極層が存在する場合、複数の正極(負極)層についてc1/c2ないしc3/c4を確認し、その平均値を、積層体が有するc1/c2ないしc3/c4の値としてもよい。
元素組成は、SEM装置を用いたEDX線分析等、公知の元素分析方法によって確認できる。検出箇所を構成する全元素の合計を100mol%とし、正極層あるいは負極層を構成する遷移金属元素が占める割合(mol%)を算出する。
(製造方法)
本開示に従うリチウム二次電池に含まれる積層体の製造方法の一例の概略を説明する。図3は、積層体の製造工程のうち、積層体を構成するための各シートを積み重ねる工程から、積み重ねたシートを切断する工程までを模式的に示す。
図3(1)を参照して、積層体を構成する材料となる正極グリーンシート112、負極グリーンシート116、セパレータグリーンシート120が、それぞれ別に準備される。典型的には、まず各層を構成する原料を含有するスラリーを調製し、次いで調製したスラリーを樹脂フィルム上にシート状に形成することで、グリーンシートを準備できる。負極グリーンシート116については、主面の一方に集電体層119が形成されていてもよい。所定の幅に切断した各シートを、所定の層構成となるように順に積み重ねる。なお、図3の例では層構成を簡潔に示しているが、負極グリーンシート116、セパレータグリーンシート120、正極グリーンシート112およびセパレータグリーンシート120を含むユニットUを繰り返して積層し、さらに多層の積層体としてもよい。
図3(1)を参照して、積み重ねの際、各グリーンシートは、厚み方向に1枚単独で用いてもよいし、厚み方向に2枚以上同種のシートを連続して重ねる形態であってもよい。例えば、負極層16を構成するために、片面に集電体層119を有する負極グリーンシート116を2枚重ねてもよい。厚み方向に同種のシートを2枚以上重ねる場合、重ねたシートは焼結段階で一体化するため、焼結体においては一層となる。集電体層119を有する負極グリーンシート116を2枚重ねる場合には、集電体層119同士が接するように重ねることが好ましい。
図3(3)を参照して、グリーンシート積層体101を圧着させる。具体的には、プレスによって、グリーンシート積層体101に含まれるグリーンシート同士を圧着させることができる。プレスの方向は、グリーンシート積層体101の厚み方向(Z軸方向)のプレス、幅方向(X軸方向)のプレス等がある。また、厚み方向および幅方向にプレスする等、複数方向のプレスを組み合わせることもできる。なかでも、グリーンシート積層体101の厚み方向にプレスすることが好ましい。厚み方向のみにプレスし、幅方向にはプレスしないことも好ましい。プレスの方法は例えば、冷間等方圧加圧(CIP)、温水等方圧加圧(WIP)、静水圧プレス等によることができ、特に制限されない。プレスは、加熱しながら行ってもよい。
続いて、図3(4)を参照して、グリーンシート積層体101を切断する。グリーンシート積層体101は、所定の幅となるように両側面を切断し、また、所定の奥行きを有する積層体が得られるように切断すればよい。所望の焼結体の形態(全体の寸法、各層の幅および厚み)に応じて、積層の形態および切断箇所の設定をすればよい。図3(4)では、切断箇所を太線で示している。
図4に、切断後のグリーンシート積層体101を示す。圧着および切断したグリーンシート積層体101について、脱脂および焼成を行い、積層一体焼結体である積層体が得られる。脱脂および焼成は、公知の条件および方法で実施できる。得られた積層一体焼結体における各層の厚みや幅は、例えば、積層一体焼結体をセクロスセクションポリッシャにより研磨し、得られた断面をSEM観察することによって確認できる。
続いて、積層一体焼結体の両側面に集電体を取り付ける。図5を参照して、積層体1の正極層12が露出する側の側面に正極集電体14を、負極層16が露出する側の側面に負極集電体18を、それぞれ取り付ける。正極集電体14、負極集電体18としては、導電性の材料を用いることができ、例えば、アルミニウム箔や銅箔等を用いればよい。正極集電体14は、積層体1の一方の側面全体を覆うように取り付けられ、さらに、積層体1の下面に延在するよう構成されうる。負極集電体18は、積層体1の他方の側面全体を覆うように取り付けられ、さらに、積層体1の上面に延在するよう構成されうる。正極層12と正極集電体14との間、負極層16と負極集電体18の間は、導電性接着剤を用いて接着することができる。導電性接着剤としては例えば、導電性カーボンペーストを用いることができる。導電性接着剤層の厚みは、接着剤層としての効果を発揮し、発明の効果を妨げない限り特に制限されないが、例えば1~500μm程度とできる。
上記の製造方法で得られた電極を公知の方法および条件に従って外装体の内部に収容し、電解液を封入して、リチウム二次電池を得ることができる。
積層一体焼結体である積層体の幅や奥行き、高さは、所望のリチウム二次電池の形状に応じて適切に選択でき、特に制限されない。例えば、コイン型電池を構成する場合、積層体は、幅3~18mm程度、奥行き3~18mm程度、高さ0.3~5mm程度とできる。この積層体の中に、3~200個のセルが構成されるようにできる。
(電解液)
図6を参照して、リチウム二次電池10は電解液22を含んでよい。電解液22は、特に限定されず、リチウム二次電池における電解液として公知の電解液が用いられうる。例えば、溶媒として、エチレンカーボネート(EC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、プロピレンカーボネート(PC)およびγ-ブチロラクトン(GBL)から選択される1種または2種以上の組み合わせを用いることができる。溶媒に溶解される電解質として、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)等のリチウム塩化合物が用いられ得る。電解液22は添加剤としてビニレンカーボネート(VC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、およびリチウムジフルオロ(オキサラト)ボレート(LiDFOB)から選択される少なくとも1種をさらに含むものであってもよい。
電解液22における電解質の濃度は、0.5~2mol/Lであるのが好ましく、より好ましくは0.6~1.9mol/L、さらに好ましくは0.7~1.7mol/L、特に好ましくは0.8~1.5mol/Lである。
また、電解質として、電解液22以外に、固体電解質やポリマー電解質を用いることができる。その場合には、電解液22の場合と同様、少なくともセパレータ20の気孔内部に電解質が含浸されていることが好ましい。含浸方法は特に限定されないが、例として、電解質を溶融してセパレータ20の気孔内に浸入させる方法、電解質の圧粉体をセパレータ20に押し当てる方法等が挙げられる。
[実施例]
以下、実施例および比較例を示して本開示のリチウム二次電池をより詳しく説明する。
[実施例1]
以下の1~7に記載の方法に従ってリチウム二次電池を作製した。得られたリチウム二次電池について、8~10に記載の方法によって評価を行った。
1.積層体の作製
(1)~(3)の条件および方法で積層体を構成する各層のグリーンシートを作製した。なお、(1)~(3)において、スラリーの粘度はブルックフィールド社製LVT型粘度計で測定した。スラリーをPETフィルム上に成形する際にはドクターブレード法を用いた。
(1)LCOグリーンシート(正極グリーンシート)の作製
Li/Coのモル比が1.01となるように秤量されたCo粉末(正同化学工業株式会社製)とLiCO粉末(本荘ケミカル株式会社製)を混合後、780℃で5時間保持した。得られた粉末をポットミルにて体積基準D50が0.4μmとなるように粉砕して、LCO板状粒子からなる粉末を得た。得られたLCO粉末100重量部と、分散媒(トルエン:イソプロパノール=1:1)100重量部と、バインダー(ポリビニルブチラール:品番BM-2、積水化学工業株式会社製)8重量部と、可塑剤(DOP:Di(2-ethylhexyl)phthalate、黒金化成株式会社製)2重量部と、分散剤(製品名レオドールSP-O30、花王株式会社製)4.5重量部とを混合した。得られた混合物を減圧下で撹拌して脱泡するとともに、粘度を4000cPに調整することによって、LCOスラリーを調製した。調製されたスラリーをPETフィルム上にシート状に成形することによって、LCOグリーンシートを形成した。焼成後の正極層の厚みが24μmになるように調整した。
(2)LTOグリーンシート(負極グリーンシート)の作製
LTO粉末(体積基準D50粒径0.06μm、シグマアルドリッチジャパン合同会社製)100重量部と、分散媒(トルエン:イソプロパノール=1:1)100重量部と、バインダー(ポリビニルブチラール:品番BM-2、積水化学工業株式会社製)20重量部と、可塑剤(DOP:Di(2-ethylhexyl)phthalate、黒金化成株式会社製)4重量部と、分散剤(製品名レオドールSP-O30、花王株式会社製)2重量部とを混合した。得られた負極原料混合物を減圧下で撹拌して脱泡するとともに、粘度を4000cPに調整することによって、LTOスラリーを調製した。調製されたスラリーをPETフィルム上にシート状に成形することによって、LTOグリーンシートを形成した。焼成後の負極層の厚みが10μmになるように調整した。
(2´)集電体層の形成
(2)で作製したLTOグリーンシートの片面に、印刷機にてAuペースト(田中貴金属社製、製品名:GB-2706)を印刷した。印刷層の厚みは、焼成後0.2μmになるようにした。
(3)セパレータグリーンシートの作製
炭酸マグネシウム粉末(神島化学工業株式会社製)を900℃で5時間熱処理してMgO粉末を得た。得られたMgO粉末とガラスフリット(日本フリット株式会社製、CK0199)を重量比7:3で混合した。得られた混合粉末(体積基準D50粒径0.4μm)100重量部と、分散媒(トルエン:イソプロパノール=1:1)100重量部と、バインダー(ポリビニルブチラール:品番BM-2、積水化学工業株式会社製)30重量部と、可塑剤(DOP:Di(2-ethylhexyl)phthalate、黒金化成株式会社製)6重量部と、分散剤(製品名レオドールSP-O30、花王株式会社製)2重量部とを混合した。得られた原料混合物を減圧下で撹拌して脱泡するとともに、粘度を4000cPに調整することによって、スラリーを調製した。調製されたスラリーをPETフィルム上にシート状に成形することによって、セパレータグリーンシートを形成した。焼成後に正極層と負極層の間に位置するセパレータ層の厚みは25μmになるようにした。また、正極層あるいは負極層の側方に位置するセパレータについては、正極層あるいは負極層と同じ厚みになるようにした。
2.シートの切断
1.で得られたグリーンシートをそれぞれ積層するために切断した。
3.積層、圧着および焼成
[図3]に示すとおり各種グリーンシートを積層した。なお、LTOグリーンシートが2枚重ねられる場合には、集電体層同士が互いに接するように積層した。積層体に形成されるセル数が19となるよう、各シートを図3に示す順番で繰り返して積み重ねた(なお、図3では繰り返しの一部のみを示している)。得られた積層体を、CIP(冷間等方圧加圧法)により100kgf/cmでプレスしてグリーンシート同士を圧着し、未焼成グリーンシート積層体を得た。プレスにおいては、グリーンシートの厚み方向に加圧した。続いて、[図3]に示すように未焼成グリーンシート積層体をトムソン刃で切断した。切断は、積層体の幅方向および奥行き方向がいずれも5mmとなるよう実施した。切断後のグリーンシート積層体を、室温から600℃まで昇温して5時間脱脂した後、800℃まで昇温して10分間保持する焼成を行い、その後冷却した。このようにして積層一体焼結体を得た。
4.導電性カーボンペーストの調製
純水に対してバインダー(CMC:MAC350HC、日本製紙株式会社製)が1.2wt%となるように秤量し、スターラー混合で溶解させて、1.2wt%CMC溶液を得た。カーボン分散液(品番:BPW-229、日本黒鉛株式会社製)および分散材溶液(品番LB-300、昭和電工株式会社製)を準備した。続いて、カーボン分散液と、分散材溶液と、1.2wt%CMC溶液とが、0.22:0.29:1となるように秤量し、これを自公転ミキサーにより混合して、導電性カーボンペーストを調製した。
5.積層一体焼結体の正極露出面とアルミニウム箔を導電性カーボンペーストで接合
正極集電体としてのアルミニウム箔上に4.で得た導電性カーボンペーストをスクリーン印刷した。未乾燥の印刷パターン(導電性カーボンペーストが塗布された領域)内に収まるように、3.で得た積層一体焼結体の正極露出面が接着されるように載置し、指で軽く押さえつけた後に、50℃で60分間真空乾燥させた。このようにして、積層一体焼結体の正極露出面と正極集電体とが、導電性カーボン接着層を介して接着された。なお、導電性カーボン接着剤層の厚みは30μmとした。
6.積層一体焼結体の負極露出面とアルミニウム箔を導電性カーボンペーストで接合
5.と同様にして、積層一体焼結体の負極露出面に、導電性カーボン接着層を介して、負極集電体であるアルミニウム箔を接着した。
7.リチウム二次電池の作製
電池ケースを構成することになる正極缶と負極缶との間に、正極缶から負極缶に向かって、正極集電体、積層一体焼結体、並びに負極集電体がこの順に積層されるように収容し、電解液を充填した後に、ガスケットを介して正極缶と負極缶とをかしめることによって封止した。こうして、直径20mm、厚み1.6mmのコインセル形のリチウム二次電池を作製した。電解液としては、プロピレンカーボネート(PC)およびγ-ブチロラクトン(GBL)を1:3の体積比で混合した有機溶媒に、LiPFを1.5mol/Lの濃度となるように溶解させた液を用いた。
8.評価1:積層一体焼結体の計測および組成分析
(1)積層一体焼結体の外寸幅の測定
ワンショット3D形状測定機(株式会社キーエンス製、VR3000)を用いて、積層一体焼結体の外寸厚み(T)を測定した。
(2)積層一体焼結体中の各層の測定
積層一体焼結体をクロスセクションポリッシャ(CP)(日本電子株式会社製、IB-15000CP)により研磨し、得られた断面をSEM観察(日本電子製、JSM―IT―500)した。
(3)セパレータの組成分析
図2に示すL1~L4の各箇所について、SEM-EDX装置(日本電子製、JSM6390LA)を用いて、EDX線分析により組成分析を行った。
L1は、セパレータにおいて、正極層の端面から幅方向に5μm離れた位置である。
L2は、セパレータにおいて、正極層の主面から厚み方向に5μm離れた位置である。
L3は、セパレータにおいて、負極層の端面から幅方向に5μm離れた位置である。
L4は、セパレータにおいて、負極層の主面から厚み方向に5μm離れた位置である。
L1、L2において、正極層を構成する遷移金属元素であるCoの濃度を算出し、L1におけるCo濃度(mol%)と、L2におけるCo濃度(mol%)とを比較した。また、L3、L4において、負極層を構成する遷移金属元素であるTiの濃度を算出し、L3におけるTi濃度(mol%)と、L4におけるTi濃度(mol%)とを比較した。
図7に、実施例1のサンプルにおけるL1およびL2の位置を示す。
9.剥離歩留まりの評価
積層一体焼結体を10個作製し、ひとつひとつのサンプルを目視にて観察した。目視にて剥離が確認されなかったものは合格、1箇所でも剥離が確認されたものは不合格とした。なお、剥離の大きさ、数に関わらず、目視にて剥離が確認されたものはすべて不合格とした。次の式にて、剥離歩留まりを算出した。
剥離歩留まり(%)=(合格サンプル数/10)×100
10.電池性能の評価(0.2C放電容量評価)
得られた積層一体焼結体を含む電池を用いて、25℃の環境下で電池容量を確認した。充電は、0.2Cの定電流にて、電圧が2.7Vに達するまで行った。放電は、0.2Cの定電流にて、電圧が1.5Vに達するまで行った。1サイクル目と同条件で2サイクル目の充放電を行い、この2サイクル目の放電容量を0.2C放電容量とした。
[実施例2]
3.における焼成工程の頂点温度を830℃とした以外は実施例1と同様に、積層一体焼結体を作製した。当該積層一体焼結体を用いて、リチウム二次電池を作製した。実施例1と同様に積層一体焼結体の計測および組成分析を実施し、歩留まりの評価および電池性能の評価を実施した。
[比較例1]
グリーンシート積層体のプレスにおいて、プレスを積層体の厚み方向、次いで積層と直交する方向(積層体の幅方向)、さらに積層体の厚み方向にプレスした以外は実施例1と同様に、積層一体焼結体を作製した。当該積層一体焼結体を用いて、リチウム二次電池を作製した。実施例1と同様に積層一体焼結体の計測および組成分析を実施し、歩留まりの評価を実施した。
[比較例2]
グリーンシート積層体のプレスにおいて、プレスを積層体の厚み方向、次いで積層と直交する方向(積層体の幅方向)、さらに積層体の厚み方向にプレスした以外は実施例2と同様に、積層一体焼結体を作製した。当該積層一体焼結体を用いて、リチウム二次電池を作製した。実施例2と同様に積層一体焼結体の計測および組成分析を実施し、歩留まりの評価を実施した。
[評価結果]
実施例1、2および比較例1、2の積層一体焼結体について[表1]にまとめて示す。
Figure 2023093207000002
組成分析の結果の一例として、実施例1の積層一体焼結体のL1およびL2における組成分析の結果を[表2]に示す。
Figure 2023093207000003
実施例1の積層一体焼結体において正極を構成する遷移金属元素はCoであり、L1、L2におけるCoの濃度を比較した。なお、L3、L4も同様に測定し、L3、L4におけるTiの濃度を比較した。
実施例1、2および比較例1、2のリチウム二次電池の評価結果を[表3]にまとめて示す。
Figure 2023093207000004
表3に示されるとおり、実施例1、実施例2では、正極層および負極層の端面(L1、L3)と主面側(L2、L4)との間で、CoないしTiの濃度に10%以上の差があった。実施例1、2の積層体は剥離歩留まりが100%であり、剥離が観察されなかった。また、これらの積層体を用いたリチウム二次電池の0.2C放電容量は1.0mAhであり、充分な放電容量を有することが確認された。これに対して、正極層および負極層の端面側(L1、L3)と主面側(L2、L4)とでCoないしTiの濃度に差がみられない比較例1、比較例2では、作成後の積層一体焼結体に剥離が生じ、歩留まりが0%となった。従来、電極を構成する積層体では、均一な組成を有することが好ましいと考えられていた。これに対して本開示では、正極層ないし負極層の主面側と端面側では組成が均一ではないほうが好ましいという、予想外の構成を見出したものである。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 積層体、5 電極、10 リチウム二次電池、12 正極層、16 負極層、14 正極集電体、18 負極集電体、20 セパレータ、22 電解液、24 外装体、24a 正極缶、24b 負極缶、24c ガスケット、101 グリーンシート積層体、112 正極グリーンシート、116 負極グリーンシート、120 セパレータグリーンシート。

Claims (5)

  1. 複数の正極層と、複数の負極層と、セパレータと、を含み、
    前記正極層と前記負極層とが前記セパレータを介して交互に積層された焼結体である積層体を備えるリチウム二次電池であって、
    前記正極層と前記セパレータとの界面領域において、
    前記セパレータ中の前記正極層の端面から5μm離れた位置における、前記正極層を構成する遷移金属元素の濃度c1(mol%)と、
    前記セパレータ中の前記正極層の主面から5μm離れた位置における、前記正極層を構成する遷移金属元素の濃度c2(mol%)と、は、
    c1/c2≦0.9の関係を満たし、
    前記負極層と前記セパレータとの界面領域において、
    前記セパレータ中の前記負極層の端面から5μm離れた位置における、前記負極層を構成する遷移金属元素の濃度c3(mol%)と、
    前記セパレータ中の前記負極層の主面から5μm離れた位置における、前記負極層を構成する遷移金属元素の濃度c4(mol%)と、は、
    c3/c4≦0.9の関係を満たす、
    リチウム二次電池。
  2. 前記正極層を構成する遷移金属元素のうち少なくとも1種はCoであり、
    前記負極層を構成する遷移金属元素のうち少なくとも1種はTiである、
    請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記正極層と前記負極層との間に配置される前記セパレータの厚みは、5~60μmである、請求項1または請求項2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記積層体において、前記複数の正極層、前記複数の負極層および前記セパレータは、一体に形成された一体焼結体である、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
  5. 前記リチウム二次電池において、前記セパレータを介して対向する前記正極層と前記負極層とによって構成されるセルの数が、3~200である、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
JP2021208691A 2021-12-22 2021-12-22 リチウム二次電池 Pending JP2023093207A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021208691A JP2023093207A (ja) 2021-12-22 2021-12-22 リチウム二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021208691A JP2023093207A (ja) 2021-12-22 2021-12-22 リチウム二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023093207A true JP2023093207A (ja) 2023-07-04

Family

ID=87000744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021208691A Pending JP2023093207A (ja) 2021-12-22 2021-12-22 リチウム二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023093207A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7189163B2 (ja) リチウム二次電池
US20220140400A1 (en) Laminated all-solid secondary cell and method for manufacturing same
CN112913050B (zh) 纽扣型二次电池
WO2019221146A1 (ja) リチウム二次電池
JP7104148B2 (ja) リチウム二次電池
WO2023162454A1 (ja) リチウム二次電池
WO2023063360A1 (ja) リチウム二次電池
WO2023063359A1 (ja) リチウム二次電池
JP2023093207A (ja) リチウム二次電池
WO2023145783A1 (ja) リチウム二次電池
CN112088459B (zh) 锂二次电池
CN112074987B (zh) 锂二次电池
WO2019221145A1 (ja) リチウム二次電池
JP7193622B2 (ja) リチウム二次電池
JP7280379B2 (ja) リチウム二次電池及びその充電状態の測定方法
JP7268142B2 (ja) リチウム二次電池
CN112889163B (zh) 纽扣型锂二次电池
US20230411676A1 (en) Lithium secondary battery
WO2022208982A1 (ja) コイン形リチウムイオン二次電池
WO2023119937A1 (ja) リチウム二次電池
WO2023042802A1 (ja) 回路基板アセンブリの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240717