JP2023092553A - 電気集塵機及び電気集塵機の補修方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易に補修を行うことのできる電気集塵機、及び電気集塵機の補修方法を提供する。【解決手段】電気集塵機(10)は、集塵板(20)と、放電極(30)と、第1梁(22)と、第2梁(32)と、本体(12)と、を備える。集塵板(20)は、縦方向に分割され、分割の最小単位である第1部材(21)が互いに分離可能に接続される。放電極(30)は、縦方向に分割され、分割の最小単位である第2部材(31)が互いに分離可能に接続される。第1梁(22)は、集塵板(20)を吊り下げる。第2梁(32)は、放電極(30)を吊り下げる。本体(12)は、集塵板(20)、放電極(30)、第1梁(22)、及び第2梁(32)を収容する。【選択図】図1
Description
本開示は、電気集塵機及び電気集塵機の補修方法に関する。
製鉄所の各種の設備(例:焼結機、コークス炉)では、煤塵や粉塵等のダスト(粒子)を多量に含む排ガスが生じる。環境保全の観点より、排ガスからダストを捕集して取り除くことが必要である。そのために集塵装置が不可欠である。例えば焼結機から煙突までの排ガス経路には、主たる集塵装置として、電気集塵機が設置される。電気集塵機の本体内の集塵板と放電極との間に高電圧をかけると、排ガス中のダストが帯電し、ダストは集塵板に引き寄せられて付着する。
集塵板1つ当たりの重量は例えば500kgであり、放電極1つ当たりの重量は例えば50kgである。通常、集塵板及び放電極の搬出及び搬入には、クレーン等の大型重機を用いる。電気集塵機の建設時には、電気集塵機本体の上部は開放されており、そこから集塵板及び放電極を搬入する。しかしながら、建設後には、電気集塵機本体の上部に整流器や碍子が設置される。そのため、電気集塵機の補修の際、集塵板及び放電極を交換するには、大型重機を用いて電気集塵機本体の上部を一旦開放し、集塵板及び放電極の搬出及び搬入を行う。この場合、補修作業には非常に手間がかかる。
これに対し、特許文献1には、少なくとも一方向に伸縮できるスライド機構を有する集塵板及び放電極を含む電気集塵機が開示されている。特許文献1の電気集塵機によれば、補修時に集塵板及び放電極を一方向に伸縮させて、集塵板及び放電極を小型化することができる。これにより、電気集塵機の側板に設けられた搬出口(点検口)から集塵板及び放電極の搬出及び搬入を行うことができる。要するに、特許文献1では、補修作業において電気集塵機の上部を開放する必要がないため、作業負荷を小さくすることができる。
特許文献1では、集塵板及び放電極を小型化することはできるものの、集塵板及び放電極の重量を小さくできるわけではない。そのため、集塵板及び放電極の搬出及び搬入には、依然として大型重機が必要となる。しかしながら、電気集塵機の建設後において、電気集塵機の周辺には、追加設備が配置されることが多い。すると、電気集塵機の周辺において大型重機の作業スペースが不足するため、大型重機を用いて電気集塵機の補修をするのは非常に困難である。
本開示の目的は、簡易に補修を行うことのできる電気集塵機、及び電気集塵機の補修方法を提供することである。
本開示に係る電気集塵機は、集塵板と、放電極と、第1梁と、第2梁と、本体と、を備える。集塵板は、縦方向に分割され、分割の最小単位である第1部材が互いに分離可能に接続される。放電極は、縦方向に分割され、分割の最小単位である第2部材が互いに分離可能に接続される。第1梁は、集塵板を吊り下げる。第2梁は、放電極を吊り下げる。本体は、集塵板、放電極、第1梁、及び第2梁を収容する。
本開示に係る補修方法は、集塵板と、放電極と、第1梁と、第2梁と、本体と、を備える電気集塵機の補修方法である。第1梁は、集塵板を吊り下げる。第2梁は、放電極を吊り下げる。本体は、集塵板、放電極、第1梁、及び第2梁を収容する。補修方法は、開放工程と、集塵板搬出工程と、放電極搬出工程と、集塵板準備工程と、放電極準備工程と、集塵板搬入工程と、放電極搬入工程と、第1吊り下げ工程と、第1組付け工程と、第2吊り下げ工程と、第2組付け工程と、を備える。開放工程では、本体の側板の下部に開口を形成する。集塵板搬出工程では、補修前の第1梁に吊り下げられた旧集塵板を第1梁から取り外して開口から搬出する。集塵板搬出工程では、第1梁を下降させつつ旧集塵板の取り外しを実施し、最終的に第1梁を開口近傍の高さまで下降させる。放電極搬出工程では、補修前の第2梁に吊り下げられた旧放電極を第2梁から取り外して開口から搬出する。放電極搬出工程では、第2梁を下降させつつ旧放電極の取り外しを実施し、最終的に第2梁を開口近傍の高さまで下降させる。集塵板準備工程では、新集塵板を準備する。新集塵板は、縦方向に分割され、分割の最小単位である新第1部材が互いに着脱可能である。放電極準備工程では、新放電極を準備する。新放電極は、縦方向に分割され、分割の最小単位である新第2部材が互いに着脱可能である。集塵板搬入工程では、開口を通じて新第1部材を個々に本体内に搬入する。放電極搬入工程では、開口を通じて新第2部材を個々に本体内に搬入する。第1吊り下げ工程では、第1梁に新集塵板の新第1部材を吊り下げる。第1組付け工程では、第1上昇工程と第1取り付け工程とを交互に繰り返す。第1上昇工程では、第1梁を上昇させる。第1取り付け工程では、第1梁に吊り下げられた新第1部材のうち最も下に位置する新第1部材の下方に新集塵板の新第1部材を取り付ける。第2吊り下げ工程では、第2梁に新放電極の新第2部材を吊り下げる。第2組付け工程では、第2上昇工程と第2取り付け工程とを交互に繰り返す。第2上昇工程では、第2梁を上昇させる。第2取り付け工程では、第2梁に吊り下げられた新第2部材のうち最も下に位置する新第2部材の下方に新放電極の新第2部材を取り付ける。
本開示に係る電気集塵機及び電気集塵機の補修方法によれば、簡易に補修を行うことができる。
本実施形態に係る電気集塵機は、集塵板と、放電極と、第1梁と、第2梁と、本体と、を備える。集塵板は、縦方向に分割され、分割の最小単位である第1部材が互いに分離可能に接続される。放電極は、縦方向に分割され、分割の最小単位である第2部材が互いに分離可能に接続される。第1梁は、集塵板を吊り下げる。第2梁は、放電極を吊り下げる。本体は、集塵板、放電極、第1梁、及び第2梁を収容する(第1の構成)。
第1の構成の電気集塵機では、集塵板は分割され、第1部材が互いに分離可能に接続されている。集塵板の交換の際には、第1梁を下降させつつ複数の第1部材を順々に分離して集塵板の取り外しを実施することができる。よって、電気集塵機の側板に開口を形成すれば、その開口を通じて第1部材を個々に搬出することができる。さらに、開口を通じて新たな集塵板の第1部材を個々に搬入し、第1梁を上昇させつつ第1部材を順々に取り付けて、集塵板の組付けを実施することができる。各第1部材は集塵板全体よりも軽く小さいため、第1部材の搬出及び搬入に大型重機を用いる必要はない。したがって、集塵板の交換を簡易に行うことができる。
また、第1の構成の電気集塵機では、放電極は分割され、第2部材が互いに分離可能に接続されている。放電極の交換の際には、第2梁を下降させつつ複数の第2部材を順々に分離して放電極の取り外しを実施することができる。よって、上述した開口を通じて第2部材を個々に搬出することができる。さらに、開口を通じて新たな放電極の第2部材を個々に搬入し、第2梁を上昇させつつ第2部材を順々に取り付けて、放電極の組付けを実施することができる。各第2部材は放電極全体よりも軽く小さいため、第2部材の搬出及び搬入に大型重機を用いる必要はない。したがって、放電極の交換を簡易に行うことができる。以上より、第1の構成の電気集塵機によれば、簡易に補修を行うことができる。
第1の構成の電気集塵機において、好ましくは、集塵板は縦方向に4つ以上に分割されている。また、放電極は縦方向に4つ以上に分割されている(第2の構成)。
第2の構成の電気集塵機では、縦方向において、集塵板及び放電極はそれぞれ4つ以上に分割されている。分割数が増えることにより、分割された第1部材及び第2部材の各々をさらに軽くすることができる。これにより、第1部材及び第2部材の搬出及び搬入作業を効率的に行うことができる。
第1又は第2の構成の電気集塵機において、好ましくは、集塵板はさらに縦方向に垂直な横方向に分割されている(第3の構成)。
第3の構成の電気集塵機において、集塵板は縦方向だけでなく横方向にも分割されている。この場合、縦方向及び横方向の両方向のサイズを小さくすることができる。すると、第1部材の搬出入口となる開口も、第1部材が通せる程度に小さくすることができる。電気集塵機の補修の際、電気集塵機の側板に大きな開口を形成すると、電気集塵機本体の強度を低下させる恐れがある。第3の構成によれば、電気集塵機の側板に形成する開口が小さく済むため、電気集塵機本体の強度を保つことができる。
第3の構成の電気集塵機において、より好ましくは、集塵板は横方向に4つ以上に分割されている(第4の構成)。
第4の構成の電気集塵機では、横方向において、集塵板は4つ以上に分割されている。分割数が増えることにより、分割された第1部材の各々をさらに軽くすることができる。これにより、第1部材の搬出及び搬入作業をより効率的に行うことができる。
本実施形態に係る補修方法は、集塵板と、放電極と、第1梁と、第2梁と、本体と、を備える電気集塵機の補修方法である。第1梁は、集塵板を吊り下げる。第2梁は、放電極を吊り下げる。本体は、集塵板、放電極、第1梁、及び第2梁を収容する。補修方法は、開放工程と、集塵板搬出工程と、放電極搬出工程と、集塵板準備工程と、放電極準備工程と、集塵板搬入工程と、放電極搬入工程と、第1吊り下げ工程と、第1組付け工程と、第2吊り下げ工程と、第2組付け工程と、を備える。開放工程では、本体の側板の下部に開口を形成する。集塵板搬出工程では、補修前の第1梁に吊り下げられた旧集塵板を第1梁から取り外して開口から搬出する。集塵板搬出工程では、第1梁を下降させつつ旧集塵板の取り外しを実施し、最終的に第1梁を開口近傍の高さまで下降させる。放電極搬出工程では、補修前の第2梁に吊り下げられた旧放電極を第2梁から取り外して開口から搬出する。放電極搬出工程では、第2梁を下降させつつ旧放電極の取り外しを実施し、最終的に第2梁を開口近傍の高さまで下降させる。集塵板準備工程では、新集塵板を準備する。新集塵板は、縦方向に分割され、分割の最小単位である新第1部材が互いに着脱可能である。放電極準備工程では、新放電極を準備する。新放電極は、縦方向に分割され、分割の最小単位である新第2部材が互いに着脱可能である。集塵板搬入工程では、開口を通じて新第1部材を個々に本体内に搬入する。放電極搬入工程では、開口を通じて新第2部材を個々に本体内に搬入する。第1吊り下げ工程では、第1梁に新集塵板の新第1部材を吊り下げる。第1組付け工程では、第1上昇工程と第1取り付け工程とを交互に繰り返す。第1上昇工程では、第1梁を上昇させる。第1取り付け工程では、第1梁に吊り下げられた新第1部材のうち最も下に位置する新第1部材の下方に新集塵板の新第1部材を取り付ける。第2吊り下げ工程では、第2梁に新放電極の新第2部材を吊り下げる。第2組付け工程では、第2上昇工程と第2取り付け工程とを交互に繰り返す。第2上昇工程では、第2梁を上昇させる。第2取り付け工程では、第2梁に吊り下げられた新第2部材のうち最も下に位置する新第2部材の下方に新放電極の新第2部材を取り付ける(第5の構成)。
第5の構成に係る電気集塵機の補修方法において、集塵板の交換は、以下の手順で行われる。開放工程では、本体の側板の下部に開口を形成する。集塵板搬出工程では、第1梁を下降させつつ補修前の第1梁に吊り下げられた複数の旧集塵板を順々に取り外して、開口から搬出する。集塵板準備工程では、縦方向に分割され、新第1部材が互いに着脱可能である新集塵板を準備する。集塵板搬入工程では、開口を通じて新第1部材を個々に本体内に搬入する。第1吊り下げ工程では、第1梁に新集塵板の新第1部材を吊り下げる。第1組付け工程では、第1梁を上昇させつつ第1梁に吊り下げられた新第1部材のうち最も下に位置する新第1部材の下方に別の新第1部材を順々に取り付ける。以上説明した集塵板の交換作業において、大型重機を用いる必要はない。したがって、集塵板の交換を簡易に行うことができる。
第5の構成に係る電気集塵機の補修方法において、放電極の交換は、以下の手順で行われる。開放工程では、本体の側板の下部に開口を形成する。放電極搬出工程では、第2梁を下降させつつ補修前の第2梁に吊り下げられた複数の旧放電極を順々に取り外して、開口から搬出する。放電極準備工程では、縦方向に分割され、新第2部材が互いに着脱可能である新放電極を準備する。放電極搬入工程では、開口を通じて新第2部材を個々に本体内に搬入する。第2吊り下げ工程では、第2梁に新放電極の新第2部材を吊り下げる。第2組付け工程では、第2梁を上昇させつつ第2梁に吊り下げられた新第2部材のうち最も下に位置する新第2部材の下方に別の新第2部材を順々に取り付ける。以上説明した放電極の交換作業において、大型重機を用いる必要はない。したがって、放電極の交換を簡易に行うことができる。以上より、第5の構成の補修方法によれば、簡易に補修を行うことができる。
第5の構成の補修方法は、以下の構成を含んでもよい。補修前の第1梁に吊り下げられた旧集塵板は、縦方向に分割され、分割の最小単位である旧第1部材が互いに分離可能に接続されている。補修前の第2梁に吊り下げられた旧放電極は、縦方向に分割され、分割の最小単位である旧第2部材が互いに分離可能に接続されている。集塵板搬出工程では、第1取り外し工程と、第1下降工程と、を交互に繰り返す。第1取り外し工程では、第1梁に吊り下げられた旧集塵板の旧第1部材のうち最も下に位置する旧第1部材を取り外す。第1下降工程では、第1梁を下降させる。放電極搬出工程では、第2取り外し工程と、第2下降工程と、を交互に繰り返す。第2取り外し工程では、第2梁に吊り下げられた旧放電極の旧第2部材のうち最も下に位置する旧第2部材を取り外す。第2下降工程では、第2梁を下降させる(第6の構成)。
第6の構成の補修方法では、補修前の旧集塵板は、縦方向に分割され、旧第1部材が互いに分離可能に接続されている。これにより、集塵板搬出工程において、旧第1部材同士の接続を単に取り外すだけで旧集塵板を各旧第1部材に分解することができる。そのため、旧集塵板の搬出作業をより簡易に行うことができる。
さらに、第6の構成の補修方法では、補修前の旧放電極は、縦方向に分割され、旧第2部材が互いに分離可能に接続されている。これにより、放電極搬出工程において、旧第2部材同士の接続を単に取り外すだけで旧放電極を各旧第2部材に分解することができる。そのため、旧放電極の搬出作業をより簡易に行うことができる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。各図において同一又は相当の構成については同一符号を付し、同じ説明を繰り返さない。
〔電気集塵機〕
図1は、本実施形態に係る電気集塵機10の模式図である。図1では、電気集塵機10の内部の様子を示す。図1を参照して、電気集塵機10は、本体12と、本体12の天井121の上方に位置する碍子室11と、を備える。本体12内には、後述する排ガスの流路方向に沿って複数の集塵板20及び放電極30が間隔を空けて配置されている。
図1は、本実施形態に係る電気集塵機10の模式図である。図1では、電気集塵機10の内部の様子を示す。図1を参照して、電気集塵機10は、本体12と、本体12の天井121の上方に位置する碍子室11と、を備える。本体12内には、後述する排ガスの流路方向に沿って複数の集塵板20及び放電極30が間隔を空けて配置されている。
電気集塵機10は、焼結機やコークス炉等の設備から排出される排ガスの集塵に用いられる。図1では、排ガスの主な流れを太線矢印で示す。排ガスは、入側ダクト13を通じて電気集塵機10内部に導入される。その排ガスは、電気集塵機10内で排ガスに含まれるダストを集塵板20に捕集された後、出側ダクト14を通じて電気集塵機10外部に排出される。集塵板20に付着したダストは、例えば図示しない槌打装置によって集塵板20に衝撃を与えることにより、本体12の下方に設置されたホッパ15に振り落とされる。そのダストは、ホッパ15から電気集塵機10の外部に排出される。
電気集塵機10の碍子室11には、碍子16が収容されている。放電極30は、碍子16によって支持され、本体に対して絶縁されている。碍子室11には、碍子16の他に整流器や電気設備等が収容されていてもよい。
図2は、本実施形態に係る電気集塵機10の集塵板20を示す図である。図3は、図2に示す集塵板20の側面図である。図2及び図3を参照して、集塵板20は、第1梁22に吊り下げられる。集塵板20と第1梁22とは、例えば固定プレート23を介してボルトで接続されている。第1梁22は、本体12の天井121から吊り下げられた図示しない固定具に取り付けられていてもよい。
集塵板20は、縦方向及び横方向に分割されている。ここで、縦方向とは、集塵板20の長手方向であり、集塵板20が第1梁22に吊り下げられた状態での上下方向に対応する。横方向は、集塵板20の幅方向であり、縦方向に垂直である。
本実施形態の例では、集塵板20は、縦方向に7つに分割されており、横方向に5つに分割されている。しかしながら、集塵板20の縦方向及び横方向における分割数は、これに限定されるものではない。集塵板20は、縦方向において、好ましくは4つ以上に分割され、より好ましくは4~8つに分割される。また、集塵板20は、横方向において、好ましくは4つ以上に分割され、より好ましくは4~6つに分割される。
集塵板20は、複数の第1部材21に分割されている。第1部材21は、集塵板20における分割の最小単位である。第1部材21は、鋼矢板又は波板であってもよい。1つの第1部材21あたりの縦方向における寸法は、例えば1800mmであり、横方向における寸法は、例えば875mmである。
隣接する第1部材21同士は、互いに分離可能に接続されている。第1部材21同士の接続方法は特に限定されない。しかしながら、接続の際には、集塵板20と放電極30との距離を規定の範囲内に保つ必要がある。例えば溶接により第1部材21同士を接続した場合、第1部材21が熱変形により湾曲し、集塵板20と放電極30との離隔距離を保つことができない。そのため、第1部材21同士は、好ましくは固定プレート23を介してボルトで接続される。2つの第1部材21を接続する固定プレート23の枚数やボルトの本数は特に限定されるものではなく、集塵板20や第1部材21の重量等に応じて適宜設定してよい。
図4は、本実施形態に係る電気集塵機10の放電極30を示す図である。図4では、2つ並んだ放電極30の様子を示す。図5は、図4の線V-Vにおける断面図である。図4を参照して、放電極30は、第2梁32に吊り下げられる。放電極30と第2梁32とは、例えば固定プレート33を介してボルトで接続されている。第2梁32は、碍子16から吊り下げられた図示しない固定具に取り付けられていてもよい。
放電極30は、縦方向に分割されている。ここで、縦方向とは、放電極30の長手方向であり、放電極30が第2梁32に吊り下げられた状態での上下方向に対応する。
本実施形態の例では、放電極30は、縦方向に6つに分割されている。しかしながら、放電極30の縦方向における分割数は、これに限定されるものではない。放電極30は、縦方向において、好ましくは4つ以上に分割され、より好ましくは4~8つに分割される。本実施形態では、放電極30は全体として棒状のため、縦方向にのみ分割されている。放電極30は、幅広い形状の場合には、横方向にも分割されていてもよい。
放電極30は、複数の第2部材31に分割されている。第2部材31は、放電極30における分割の最小単位である。図4及び図5を参照して、第2部材31は、主部材311と、複数の放電プレート312からなる。本実施形態の例では、主部材311は上下方向に延びるアングル材であり、板状の放電プレート312に接合されている。複数の放電プレート312は、上下方向において間隔を空けて主部材311に接合されている。1つの第2部材31あたりの縦方向における寸法は、例えば2000mmである。
隣接する第2部材31同士は、互いに分離可能に接続されている。本実施形態では、隣接する第2部材31同士で主部材311の向きが互い違いになるように接続されている。接続の際には、上述した通り集塵板20と放電極30との離隔距離を保つ必要がある。そのため、第2部材31同士は、好ましくは固定プレート33を介してボルトで接続される。2つの第2部材31を接続する固定プレート33の枚数やボルトの本数は特に限定されるものではなく、放電極30や第2部材31の重量等に応じて適宜設定してよい。
〔補修方法〕
図6は、本実施形態に係る電気集塵機10の補修方法を示すフロー図である。図6に示すように、本実施形態の補修方法は、開放工程(#5)と、搬出工程(#10)と、準備工程(#15)と、搬入工程(#20)と、を備える。この補修方法によって、電気集塵機10の本体12内に設置された補修前の旧集塵板20a及び旧放電極30aをそれぞれ新たな新集塵板20b及び新放電極30bに交換することができる。ここで、旧集塵板20a及び新集塵板20bは上述した集塵板20と同様の構成を有し、旧放電極30a及び新放電極30bは上述した放電極30と同様の構成を有する。以下、図6に示す各工程を具体的に説明する。
図6は、本実施形態に係る電気集塵機10の補修方法を示すフロー図である。図6に示すように、本実施形態の補修方法は、開放工程(#5)と、搬出工程(#10)と、準備工程(#15)と、搬入工程(#20)と、を備える。この補修方法によって、電気集塵機10の本体12内に設置された補修前の旧集塵板20a及び旧放電極30aをそれぞれ新たな新集塵板20b及び新放電極30bに交換することができる。ここで、旧集塵板20a及び新集塵板20bは上述した集塵板20と同様の構成を有し、旧放電極30a及び新放電極30bは上述した放電極30と同様の構成を有する。以下、図6に示す各工程を具体的に説明する。
〔開放工程(#5)〕
開放工程(#5)では、電気集塵機10の本体12の下部に開口17を形成する。具体的には、本体12の側板122の一部を切り欠く。開口17を形成した後の電気集塵機10の様子を図7に示す。図7は、本実施形態に係る電気集塵機10の模式図である。図7では、電気集塵機10の外部の様子を示す。
開放工程(#5)では、電気集塵機10の本体12の下部に開口17を形成する。具体的には、本体12の側板122の一部を切り欠く。開口17を形成した後の電気集塵機10の様子を図7に示す。図7は、本実施形態に係る電気集塵機10の模式図である。図7では、電気集塵機10の外部の様子を示す。
開口17は、後述する搬出工程(#10)及び搬入工程(#20)において、各部材(第1部材21及び第2部材31)の搬出入口として用いられる。開口17は、各部材を通せる程度の大きさであればよく、例えば縦方向に1800mmであり、横方向に1200mmであってもよい。なお、電気集塵機10の補修作業が完了した後には、開口17と同じ大きさの板を本体12の側板122に溶接して修復してもよい。
〔搬出工程(#10)〕
搬出工程(#10)は、集塵板搬出工程(#10a)と、放電極搬出工程(#10b)と、を含む。集塵板搬出工程(#10a)では、第1梁22を下降させつつ旧集塵板20aの取り外しを実施し、第1梁22に吊り下げられた複数の旧集塵板20aを第1梁22から順々に取り外す。具体的には、旧集塵板20aの旧第1部材21aのうち最も下に位置する旧第1部材21aを取り外す第1取り外し工程と、第1梁22を下降させる第1下降工程と、を交互に繰り返す。最終的には、第1梁22を開口17近傍の高さまで下降させる。その後、取り外した旧集塵板20aを開口17から搬出する。
搬出工程(#10)は、集塵板搬出工程(#10a)と、放電極搬出工程(#10b)と、を含む。集塵板搬出工程(#10a)では、第1梁22を下降させつつ旧集塵板20aの取り外しを実施し、第1梁22に吊り下げられた複数の旧集塵板20aを第1梁22から順々に取り外す。具体的には、旧集塵板20aの旧第1部材21aのうち最も下に位置する旧第1部材21aを取り外す第1取り外し工程と、第1梁22を下降させる第1下降工程と、を交互に繰り返す。最終的には、第1梁22を開口17近傍の高さまで下降させる。その後、取り外した旧集塵板20aを開口17から搬出する。
放電極搬出工程(#10b)では、第2梁32を下降させつつ旧放電極30aの取り外しを実施し、第2梁32に吊り下げられた複数の旧放電極30aを第2梁32から順々に取り外す。具体的には、旧放電極30aの旧第2部材31aのうち最も下に位置する旧第2部材31aを取り外す第2取り外し工程と、第2梁32を下降させる第2下降工程と、を交互に繰り返す。最終的には、第2梁32を開口17近傍の高さまで下降させる。その後、取り外した旧放電極30aを開口17から搬出する。
第1梁22及び第2梁32を下降させる手段は、特に限定されるものではない。例えば、チェーンブロック、ウインチ等を利用できる。この場合、例えば、天井121の枠にチェーンブロックを設置し、チェーンブロックのチェーンを第1梁22に取り付ける。そして、第1梁22の固定を外して下降させる。また、天井121の枠に設置したチェーンブロックのチェーンを第2梁32に取り付ける。そして、第2梁32の固定を外して下降させる。
本実施形態に係る補修方法では、補修前の旧集塵板20a及び旧放電極30aは、上述した集塵板20及び放電極30と同様の構成を有する。しかしながら、補修前の旧集塵板20a及び旧放電極30aは、必ずしも集塵板20及び放電極30と同じ構成である必要はない。要するに、補修前の旧集塵板20a及び旧放電極30aは、分割されていなくてもよい。その場合、集塵板搬出工程(#10a)では、第1梁22を下降させつつ、旧集塵板20aを切断して、旧集塵板20aを縦方向に分割する。また、放電極搬出工程(#10b)では、第2梁32を下降させつつ、旧放電極30aを切断して、旧集塵板20aを縦方向に分割する。切断方法は、例えばガス切断である。
〔準備工程(#15)〕
準備工程(#15)は、集塵板準備工程(#15a)と、放電極準備工程(#15b)と、を含む。集塵板準備工程(#15a)では、新たな新集塵板20bを準備する。新集塵板20bの分割の最小単位である新第1部材21bは、互いに着脱可能である。放電極準備工程(#15b)では、新たな新放電極30bを準備する。新放電極30bの分割の最小単位である新第2部材31bは、互いに着脱可能である。
準備工程(#15)は、集塵板準備工程(#15a)と、放電極準備工程(#15b)と、を含む。集塵板準備工程(#15a)では、新たな新集塵板20bを準備する。新集塵板20bの分割の最小単位である新第1部材21bは、互いに着脱可能である。放電極準備工程(#15b)では、新たな新放電極30bを準備する。新放電極30bの分割の最小単位である新第2部材31bは、互いに着脱可能である。
〔搬入工程(#20)〕
搬入工程(#20)は、集塵板搬入工程(#20a)と、放電極搬入工程(#20b)と、第1吊り下げ工程(#25a)と、第1組付け工程(#30a)と、第2吊り下げ工程(#25b)と、第2組付け工程(#30b)と、を含む。
搬入工程(#20)は、集塵板搬入工程(#20a)と、放電極搬入工程(#20b)と、第1吊り下げ工程(#25a)と、第1組付け工程(#30a)と、第2吊り下げ工程(#25b)と、第2組付け工程(#30b)と、を含む。
集塵板搬入工程(#20a)では、集塵板準備工程(#15a)で準備した新集塵板20bを本体12内に搬入する。集塵板搬入工程(#20a)では、新第1部材21bが個々に分離された状態で、新第1部材21bの各々を開放工程(#5)で形成した開口17を通じて搬入する。
放電極搬入工程(#20b)では、放電極準備工程(#15b)で準備した新放電極30bを本体12内に搬入する。放電極搬入工程(#20b)では、新第2部材31bが個々に分離された状態で、新第2部材31bの各々を開放工程(#5)で形成した開口17を通じて搬入する。
第1吊り下げ工程(#25a)では、集塵板搬入工程(#20a)で搬入した新第1部材21bを第1梁22に吊り下げる。第1組付け工程(#30a)では、第1梁22を上昇させつつ、第1梁22に複数の新集塵板20bを順々に取り付ける。具体的には、第1梁22に吊り下げられた新第1部材21bのうち最も下に位置する新第1部材21bの下方に新第1部材21bを取り付ける第1取り付け工程と、第1梁22を上昇させる第1上昇工程と、を交互に繰り返す。最終的には、第1梁22を補修前と同じ高さまで上昇させ、第1梁22を固定具に固定する。
第2吊り下げ工程(#25b)では、放電極搬入工程(#20b)で搬入した新第2部材31bを第2梁32に吊り下げる。第2組付け工程(#30b)では、第2梁32を上昇させつつ、第2梁32に複数の新放電極30bを順々に取り付ける。具体的には、第2梁32に吊り下げられた新第2部材31bのうち最も下に位置する新第2部材31bの下方に新第2部材31bを取り付ける第2取り付け工程と、第2梁32を上昇させる第2上昇工程と、を交互に繰り返す。最終的には、第2梁32を補修前と同じ高さまで上昇させ、第2梁32を固定具に固定する。
以上、電気集塵機10の補修方法の一例を説明したが、各工程を行う順番は、これに限定されるものではない。例えば、集塵板搬出工程(#10a)、集塵板準備工程(#15a)、集塵板搬入工程(#20a)、第1吊り下げ工程(#25a)、及び第1組付け工程(#30a)を行った後に、放電極搬出工程(#10b)、放電極準備工程(#15b)、放電極搬入工程(#20b)、第2吊り下げ工程(#25b)、及び第2組付け工程(#30b)を行ってもよい。要するに、集塵板20及び放電極30の交換は、必ずしも同時に行う必要はなく、どちらか一方を先に交換した後に他方を交換してもよい。
また、上述した電気集塵機10の補修方法では、分割された集塵板20(各第1部材21)及び放電極30(各第2部材31)を全て交換した。しかしながら、1つの集塵板20において、一部の第1部材21のみが劣化している場合、その劣化した第1部材21のみを交換してもよい。放電極30も同様に、一部の第2部材31のみが劣化している場合には、当該第2部材31のみを交換してもよい。
[効果]
本実施形態に係る電気集塵機10の補修方法において、集塵板20の交換は、以下の手順で行われる。開放工程(#5)では、本体12の側板122の下部に開口17を形成する。集塵板搬出工程(#10a)では、第1梁22を下降させつつ補修前の第1梁22に吊り下げられた複数の旧集塵板20aを順々に取り外して、開口17から搬出する。集塵板準備工程(#15a)では、縦方向に分割され、新第1部材21bが互いに着脱可能である新集塵板20bを準備する。集塵板搬入工程(#20a)では、開口17を通じて新第1部材21bを個々に本体12内に搬入する。第1吊り下げ工程(#25a)では、第1梁22に新集塵板20bの新第1部材21bを吊り下げる。第1組付け工程(#30a)では、第1梁22を上昇させつつ第1梁22に吊り下げられた新第1部材21bのうち最も下に位置する新第1部材21bの下方に別の新第1部材21bを順々に取り付ける。以上説明した集塵板20の交換作業において、大型重機を用いる必要はない。したがって、集塵板20の交換を簡易に行うことができる。
本実施形態に係る電気集塵機10の補修方法において、集塵板20の交換は、以下の手順で行われる。開放工程(#5)では、本体12の側板122の下部に開口17を形成する。集塵板搬出工程(#10a)では、第1梁22を下降させつつ補修前の第1梁22に吊り下げられた複数の旧集塵板20aを順々に取り外して、開口17から搬出する。集塵板準備工程(#15a)では、縦方向に分割され、新第1部材21bが互いに着脱可能である新集塵板20bを準備する。集塵板搬入工程(#20a)では、開口17を通じて新第1部材21bを個々に本体12内に搬入する。第1吊り下げ工程(#25a)では、第1梁22に新集塵板20bの新第1部材21bを吊り下げる。第1組付け工程(#30a)では、第1梁22を上昇させつつ第1梁22に吊り下げられた新第1部材21bのうち最も下に位置する新第1部材21bの下方に別の新第1部材21bを順々に取り付ける。以上説明した集塵板20の交換作業において、大型重機を用いる必要はない。したがって、集塵板20の交換を簡易に行うことができる。
本実施形態に係る電気集塵機10の補修方法において、放電極30の交換は、以下の手順で行われる。開放工程(#5)では、本体12の側板122の下部に開口17を形成する。放電極搬出工程(#10b)では、第2梁32を下降させつつ補修前の第2梁32に吊り下げられた複数の旧放電極30aを順々に取り外して、開口17から搬出する。放電極準備工程(#15b)では、縦方向に分割され、新第2部材31bが互いに着脱可能である新放電極30bを準備する。放電極搬入工程(#20b)では、開口17を通じて新第2部材31bを個々に本体12内に搬入する。第2吊り下げ工程(#25b)では、第2梁32に新放電極30bの新第2部材31bを吊り下げる。第2組付け工程(#30b)では、第2梁32を上昇させつつ第2梁32に吊り下げられた新第2部材31bのうち最も下に位置する新第2部材31bの下方に別の新第2部材31bを順々に取り付ける。以上説明した放電極30の交換作業において、大型重機を用いる必要はない。したがって、放電極30の交換を簡易に行うことができる。以上より、本実施形態の電気集塵機10の補修方法によれば、簡易に補修を行うことができる。
本実施形態に係る電気集塵機10の補修方法では、補修前の旧集塵板20a及び補修後の新集塵板20bは、それぞれ縦方向及び横方向に分割されている。また、補修前の旧放電極30a及び補修後の及び新放電極30bは、それぞれ縦方向に分割されている。分割された各部材は分割されていない集塵板20や放電極30と比較して軽く小さいため、各部材の搬出及び搬入作業を効率的に行うことができる。また、開放工程(#5)において、開口17は各部材を通せる程度の大きさに形成すればよい。そのため、補修作業において形成する開口17は小さくて済み、電気集塵機10の本体12の強度を保つことができる。
以上、本開示の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本開示を実施するための例示に過ぎない。したがって、本開示は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
上記実施形態では、集塵板20は、縦方向にも横方向にも分割されている。しかしながら、集塵板20は縦方向にのみ分割されていてもよい。この場合でも、集塵板20の交換の際には、第1梁22を下降させつつ複数の第1部材21を順々に分離して集塵板20の取り外しを実施することができる。
10:電気集塵機
12:本体
122:側板
17:開口
20:集塵板
21:第1部材
22:第1梁
30:放電極
31:第2部材
32:第2梁
12:本体
122:側板
17:開口
20:集塵板
21:第1部材
22:第1梁
30:放電極
31:第2部材
32:第2梁
Claims (6)
- 縦方向に分割された集塵板であって、分割の最小単位である第1部材が互いに分離可能に接続された、前記集塵板と、
前記縦方向に分割された放電極であって、分割の最小単位である第2部材が互いに分離可能に接続された、前記放電極と、
前記集塵板を吊り下げる第1梁と、
前記放電極を吊り下げる第2梁と、
前記集塵板、前記放電極、前記第1梁、及び前記第2梁を収容する本体と、を備える、電気集塵機。 - 請求項1に記載の電気集塵機であって、
前記集塵板は、前記縦方向に4つ以上に分割され、
前記放電極は、前記縦方向に4つ以上に分割されている、電気集塵機。 - 請求項1又は2に記載の電気集塵機であって、
前記集塵板は、さらに前記縦方向に垂直な横方向に分割されている、電気集塵機。 - 請求項3に記載の電気集塵機であって、
前記集塵板は、前記横方向に4つ以上に分割されている、電気集塵機。 - 集塵板と、放電極と、前記集塵板を吊り下げる第1梁と、前記放電極を吊り下げる第2梁と、前記集塵板、前記放電極、前記第1梁、及び前記第2梁を収容する本体と、を備える電気集塵機の補修方法であって、
前記本体の側板の下部に開口を形成する開放工程と、
補修前の前記第1梁に吊り下げられた旧集塵板を前記第1梁から取り外して前記開口から搬出する集塵板搬出工程であって、前記第1梁を下降させつつ前記旧集塵板の取り外しを実施し、最終的に前記第1梁を前記開口近傍の高さまで下降させる、前記集塵板搬出工程と、
補修前の前記第2梁に吊り下げられた旧放電極を前記第2梁から取り外して前記開口から搬出する放電極搬出工程であって、前記第2梁を下降させつつ前記旧放電極の取り外しを実施し、最終的に前記第2梁を前記開口近傍の高さまで下降させる、前記放電極搬出工程と、
縦方向に分割された新集塵板であって、分割の最小単位である新第1部材が互いに着脱可能な前記新集塵板を準備する集塵板準備工程と、
前記縦方向に分割された新放電極であって、分割の最小単位である新第2部材が互いに着脱可能な前記新放電極を準備する放電極準備工程と、
前記開口を通じて前記新第1部材を個々に前記本体内に搬入する集塵板搬入工程と、
前記開口を通じて前記新第2部材を個々に前記本体内に搬入する放電極搬入工程と、
前記第1梁に前記新集塵板の前記新第1部材を吊り下げる第1吊り下げ工程と、
第1上昇工程と第1取り付け工程とを交互に繰り返す第1組付け工程であって、前記第1上昇工程では、前記第1梁を上昇させ、前記第1取り付け工程では、前記第1梁に吊り下げられた前記新第1部材のうち最も下に位置する前記新第1部材の下方に前記新集塵板の前記新第1部材を取り付ける、前記第1組付け工程と、
前記第2梁に前記新放電極の前記新第2部材を吊り下げる第2吊り下げ工程と、
第2上昇工程と第2取り付け工程とを交互に繰り返す第2組付け工程であって、前記第2上昇工程では、前記第2梁を上昇させ、前記第2取り付け工程では、前記第2梁に吊り下げられた前記新第2部材のうち最も下に位置する前記新第2部材の下方に前記新放電極の前記新第2部材を取り付ける、前記第2組付け工程と、を備える、電気集塵機の補修方法。 - 請求項5に記載の電気集塵機の補修方法であって、
補修前の前記第1梁に吊り下げられた前記旧集塵板は前記縦方向に分割され、分割の最小単位である旧第1部材が互いに分離可能に接続され、
補修前の前記第2梁に吊り下げられた前記旧放電極は前記縦方向に分割され、分割の最小単位である旧第2部材が互いに分離可能に接続されていて、
前記集塵板搬出工程では、前記第1梁に吊り下げられた前記旧集塵板の前記旧第1部材のうち最も下に位置する前記旧第1部材を取り外す第1取り外し工程と、前記第1梁を下降させる第1下降工程と、を交互に繰り返し、
前記放電極搬出工程では、前記第2梁に吊り下げられた前記旧放電極の前記旧第2部材のうち最も下に位置する前記旧第2部材を取り外す第2取り外し工程と、前記第2梁を下降させる第2下降工程と、を交互に繰り返す、電気集塵機の補修方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021207654A JP2023092553A (ja) | 2021-12-22 | 2021-12-22 | 電気集塵機及び電気集塵機の補修方法 |
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