JP2023089889A - 皮膚用乳化組成物 - Google Patents

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【課題】補酵素Q10の原料臭を著しく低減させることができ、製剤安定性に優れた皮膚用乳化組成物の提供。【解決手段】下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cとを含有し、前記成分Aの含有量が、0.3質量%より多く1質量%以下であることを特徴とする皮膚用乳化組成物とする。成分A:補酵素Q10成分B:天然由来の植物油脂成分C:ポリグリセリン脂肪酸エステル型の非イオン性界面活性剤【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚用乳化組成物に関する。
スキンケア製剤に求められる機能の一つに「保湿」がある。従来から、例えば、セラミド、スフィンゴ脂質、レシチンなどの角質細胞間脂質を構成する成分;天然保湿因子(NMF)などの角質細胞内に存在する成分;ヒアルロン酸、コラーゲンなどの真皮にもともと存在する成分;多価アルコール、油剤、糖類、植物エキスなどの種々の保湿効果を発揮する成分が製剤中に配合されている。
このような成分の中でも、格段に優れた保湿能力を有する成分として補酵素Q10が注目を浴び続けている。しかしながら、補酵素Q10は、格段に優れた保湿能力を発揮させることができる反面、保湿効果を期待して高配合すると、原料臭が際立ち、製剤化に支障をきたすといった問題がある。そこで、香料などを用いて臭いをマスキングする手法も考え得るが、製剤への香り付与は、使用者の匂いの嗜好性もあり、最善の改善方法とは言えない。そのため、マスキング方法以外に臭いを抑制する手法の開発が求められている。
これまでにも補酵素Q10を配合した製剤において、経時的な変臭を抑制する試みがなされている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、この試みは油性の皮膚用組成物における経時的な劣化や変臭を抑えることを目的としたものであり、補酵素Q10の原料臭を抑える根本的な解決には至っていない。また、特許文献1に記載の技術は、製剤安定性の観点から、乳化剤型において応用することができない。
特開2007-084505号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、補酵素Q10の原料臭を著しく低減させることができ、製剤安定性に優れた皮膚用乳化組成物を提供することを課題とする。
即ち、本発明は、下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cとを含有し、前記成分Aの含有量が、0.3質量%より多く1質量%以下であることを特徴とする皮膚用乳化組成物を提供する。
成分A:補酵素Q10
成分B:天然由来の植物油脂
成分C:ポリグリセリン脂肪酸エステル型の非イオン性界面活性剤
上記成分Bが、メドウフォーム油、コーン油、コメ胚芽油、ホホバ種子油およびオリーブ果実油の群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上記成分Bの含有量が、0.01質量%以上15質量%以下であることが好ましい。
上記成分Cが、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルであることが好ましい。
上記皮膚用乳化組成物は、さらに下記成分Dを含有することが好ましい。
成分D:加水分解ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩およびヒアルロン酸誘導体の群から選ばれる少なくとも1種
本発明の皮膚用乳化組成物は、上記構成要件を満たすことにより、補酵素Q10の原料臭を著しく低減させることができるという従来にはない手法での臭い抑制効果を発揮する。また、本発明の皮膚用乳化組成物は、製剤安定性にも優れた効果を発揮する。
本発明の皮膚用乳化組成物は、下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cとを含有することを特徴とする。
成分A:補酵素Q10
成分B:天然由来の植物油脂
成分C:ポリグリセリン脂肪酸エステル型の非イオン性界面活性剤
以下、本発明の皮膚用乳化組成物に用いられる各成分の詳細を説明する。
[成分A]
上記成分Aは、補酵素Q10である。補酵素Q10とは、別名、コエンザイムQ10、CoQ10、ユビキノン、ユビデカレノンと称される化合物である。本発明では、成分Aを用いることにより、塗布後の肌に格段に優れた潤い、所謂、保湿効果を付与することができる。
なお、上記成分Aは、単独原料であっても、他成分との混合原料であっても、特に限定されない。本発明において、上記成分Aは市販品を用いることができる。補酵素Q10の市販品としては、例えば、Solfonte Q10、Phytopresome Q10、Phytopresome Lipo-Q、Presome Q10(商品名,何れも日本精化社製)などが挙げられる。
本発明の皮膚用乳化組成物中の成分Aの含有量は、0.3質量%よりも多く含み、1質量%以下である。使用感の観点から、0.9質量%以下であることがより好ましい。本発明においては、例え成分Aを高配合、具体的には、0.3質量%よりも多く配合したとしても、後述する成分と組み合わせることにより、原料臭を著しく低減させることができる。また、本発明では、成分Aを高配合できることから、格段に優れた保湿効果を奏することは言うまでもない。なお、上記成分Aの含有量は、純分に換算した量である。
[成分B]
上記成分Bは、天然由来の植物油脂である。本発明においては、驚くべきことに、上記成分Bを用いることにより、上記成分Aの原料臭を低減させることができるという、従来には全く知られていない格別顕著な効果を発揮する。それゆえに、例え上記成分Aの皮膚用乳化組成物中の含有量が0.3質量%よりも多い場合であっても、原料臭を低減させることが可能となる。なお、本明細書における「天然由来の植物油脂」とは、自然界に存在する植物中に含まれる脂質を抽出・精製した油脂・油のことを言う。
用いられる上記成分Bとしては、例えば、アーモンド油、アストロカリウムムルムル種子脂、アフリカマンゴノキ核脂、アボカド油、アマナズナ種子油、アマニ油、アルガニアスピノサ核油、アルモンド油、アンズ核油、オリーブ果実油、カカオ脂、カニナバラ果実油、カノラ油、キョウニン油、ククイナッツ油、クロフサスグリ種子油、コーン油、ゴマ油、コムギ胚芽油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ザクロ種子油、サフラワー油、シア脂、スクレロカリアビレア種子油、ダイズ油、チャ実油、チャ種子油、月見草油、ツバキ種子油、ツバキ油、テオブロマグランジフロルム種子脂、トウモロコシ油、トウモロコシ胚芽油、パーシック油、パーム核油、パーム油、ハイブリッドサンフラワー油、ハイブリッドヒマワリ油、ピーナッツ油、ピスタシオ種子油、ヒマシ油、ヒマワリ種子油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘーゼルナッツ種子油、ヘーゼルナッツ油、ホホバ種子油、マカデミア種子油、マカデミアナッツ油、マンゴー種子油、メドウフォーム油、モモ核油、ヤシ油、ラッカセイ油、ルリジサ種子油、ローズヒップ油、ワサビノキ種子油などが挙げられる。これら成分Bは1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
上記成分Bの中でも、上記成分Aの原料臭を著しく低減させる観点から、月見草油、ツバキ種子油、メドウフォーム油、コーン油、コメ胚芽油、ホホバ種子油およびオリーブ果実油の群から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、メドウフォーム油、コーン油、コメ胚芽油、ホホバ種子油およびオリーブ果実油の群から選ばれる少なくとも1種を用いることがより好ましい。
なお、上記成分Bは、単独原料であっても、他成分との混合原料であっても、所望の効果が発揮されるのであれば特に限定されない。本発明において、上記成分Bは市販品を用いることができる。メドウフォーム油の市販品としては、例えば、CROPURE MEADOWFOAM-LQ-(JP)(商品名,クローダジャパン社製)などが挙げられる。コーン油の市販品としては、例えば、NIKKOL トウモロコシ胚芽油(商品名,日光ケミカルズ社製)などが挙げられる。コメ胚芽油の市販品としては、例えば、オリザオイルS-1(商品名,オリザ油化社製)などが挙げられる。ホホバ種子油の市販品としては、例えば、NIKKOL ホホバ油S(商品名,日本サーファクタント工業社製)などが挙げられる。オリーブ果実油の市販品としては、例えば、NIKKOL オリーブ油(商品名,日光ケミカルズ社製)などが挙げられる。
本発明の皮膚用乳化組成物中の成分Bの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、上記成分Aの原料臭を著しく低減させる観点から、組成物100質量%中、0.01質量%以上であるが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、使用感の観点から、組成物100質量%中、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。なお、上記成分Bの含有量は、純分に換算した量である。
本発明においては、上記成分Aの原料臭を著しく低減させる観点から、上記成分Aに対する上記成分Bの含有量の比(成分B/成分A)は0.01~150の範囲を満たすことが好ましく、0.02~50の範囲を満たすことがより好ましく、0.1~20の範囲を満たすことがさらに好ましく、0.2~12の範囲を満たすことが最も好ましい。
[成分C]
上記成分Cは、ポリグリセリン脂肪酸エステル型の非イオン性界面活性剤である。本発明においては、上記成分Cを用いて組成物を乳化させることにより、優れた製剤安定性、所謂、乳化安定性を付与することができる。本発明では、製剤安定性が良好であるがゆえに、上記成分Aの原料臭の低減効果を安定に発揮させ続けることができる。
上記成分Cのポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは8~24であり、より好ましくは10~20であり、さらに好ましくは12~18である。また、脂肪酸部は、飽和脂肪酸であっても、不飽和脂肪酸であっても、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、優れた製剤安定性を付与することで上記成分Aによる原料臭の低減効果を高める観点から、不飽和脂肪酸であることが好ましい。一方、ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンの平均重合度は、特に限定されないが、好ましくは2~12であり、より好ましくは5~10である。
上記成分Cのポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体が挙げられる。すなわち、成分Cとしては、例えば、ポリグリセリン脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸ジエステル、ポリグリセリン脂肪酸トリエステルが挙げられる。成分Cはこれらの混合物であっても良い。
用いられる上記成分Cとしては、例えば、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、モノカプリン酸デカグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、ジオレイン酸デカグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、モノラウリン酸ペンタグリセリル、ジオレイン酸ペンタグリセリル、モノカプリル酸ヘキサグリセリル、モノカプリル酸トリグリセリル、モノラウリン酸ポリ(4~10)グリセリル、モノステアリン酸ポリ(2~10)グリセリル、ジイソステアリン酸ポリ(2~10)グリセリル、モノオレイン酸ポリ(2~10)グリセリル等が挙げられる。これら成分Cは1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
上記成分Cの中でも、製剤安定性を高め、上記成分Aによる原料臭の低減効果をより向上させる観点から、モノオレイン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、ジオレイン酸デカグリセリル、ジオレイン酸ペンタグリセリル、モノオレイン酸ポリ(2~10)グリセリルを用いることが好ましく、モノオレイン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリルを用いることがより好ましい。
なお、上記成分Cは、単独原料であっても、他成分との混合原料であっても、所望の効果が発揮されるのであれば特に限定されない。本発明において、上記成分Cは市販品を用いることができる。モノオレイン酸デカグリセリルの市販品としては、例えば、Decaglyn 1-OV (商品名,日本サーファクタント工業社製)、サンソフトQ-17Y-C(商品名,太陽化学社製)などが挙げられる。モノステアリン酸デカグリセリルの市販品としては、例えば、Decaglyn 1-SV(商品名,日本サーファクタント工業社製)サンソフトQ-18Y-C(商品名,太陽化学社製)などが挙げられる。ジイソステアリン酸デカグリセリルの市販品としては、例えば、NIKKOL Decaglyn 2-ISV(商品名,日本サーファクタント工業社製)などが挙げられる
本発明の皮膚用乳化組成物中の成分Cの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、製剤安定性を付与する観点、並びに上記成分Aによる原料臭の低減効果をより向上させる観点から、組成物100質量%中、0.1質量%以上であるが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましい。また、使用感の観点から、組成物100質量%中、2質量%以下であることが好ましく、1.2質量%以下であることがより好ましい。なお、上記成分Cの含有量は、純分に換算した量である。
本発明の皮膚用乳化組成物は、上記した成分Aと成分Bと成分Cとを組み合わせることにより、格段に優れた製剤安定性を有し、原料臭を低減させることからできることから、別途、原料臭のある特定の機能性成分(以下、成分Dと称する)を配合させることもできる。
[成分D]
上記成分Dは、加水分解ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩およびヒアルロン酸誘導体の群から選ばれる少なくとも1種である。ヒアルロン酸とは、N-アセチル-D-グルコサミンとD-グルクロン酸のグルコシド結合からなる二糖を繰り返し単位とする高分子多糖化合物であり、僅かに特異な臭いを有する成分である。
本発明において、加水分解ヒアルロン酸とは、上記ヒアルロン酸を低分子化したものである。ヒアルロン酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、塩基性アミノ酸塩などが挙げられる。ヒアルロン酸誘導体としては、例えば、ヒアルロン酸をアセチル化したアセチル化ヒアルロン酸、ヒアルロン酸のD-グルクロン酸の6位のカルボキシル基をプロピレングリコールでエステル化したヒアルロン酸プロピレングリコールエステル、並びに、これらヒアルロン酸誘導体の塩などが挙げられる。これら成分Dは1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
なお、上記成分Dは、単独原料であっても、他成分との混合原料であっても、所望の効果が発揮されるのであれば特に限定されない。本発明において、上記成分Dは市販品を用いることができる。加水分解ヒアルロン酸の市販品としては、例えば、ヒアロオリゴ(商品名,キユーピー社製)などが挙げられる。ヒアルロン酸ナトリウムの市販品としては、例えば、ヒアルロンサンHA-LQ(商品名,キユーピー社製)、ヒアルロン酸FCH-60,80,120,150,200(商品名,何れもキッコーマンバイオケミファ社製)などが挙げられる。アセチル化ヒアルロン酸ナトリウムの市販品としては、例えば、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム(商品名,資生堂社製)などが挙げられる。
本発明の皮膚用組成物中の成分Dの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、持続ある潤いを更に高める観点から、組成物100質量%中、0.0001質量%以上であるが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましい。また、ベタつきの観点から、組成物100質量%中、0.5質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましい。なお、上記成分Dの含有量は、純分に換算した量である。
本発明の皮膚用乳化組成物は、製剤安定性(乳化安定性)を高める観点から、増粘性高分子を更に含有させることができる。増粘性高分子としては、水溶性を有する天然高分子、半合成高分子、合成高分子などが挙げられる。なお、本明細書において、増粘性高分子を成分Eと称することがある。
上記成分Eとしては、例えば、アラビアゴム、トラガントガム、グアガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、キサンタンガム、アイリスモス、クインスシード、ゼラチン、セラック、ロジン、カゼインなどの天然高分子;カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセロース、アルギン酸ナトリウム、エステルガム、ニトロセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、結晶セルロースなどの半合成高分子;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー(アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体)、ポリビニルメチルセルロース、ポリアミド樹脂などの合成高分子などが挙げられる。これら成分Gは1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
本発明の皮膚用組成物中の成分Gの含有量は、特に限定されないが、保存安定性(乳化安定性)を高める観点から、組成物100質量%中、0.01質量%以上であるが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、使用感の観点から、組成物100質量%中、2.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることがより好ましい。なお、上記成分Eの含有量は、純分に換算した量である。
[その他成分]
本発明の皮膚用乳化組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記した成分の他に、例えば、油脂、ロウ類、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル油、シリコーン油などの油剤;陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、成分C以外の非イオン性界面活性剤などの界面活性剤;二価又は三価の多価アルコール;皮膜形成剤、糖アルコール、紫外線吸収剤、美白剤、抗炎症剤、清涼剤、pH調整剤、中和剤、香料などを目的に応じて適宜配合することができる。
本発明の皮膚用組成物の残部には精製水が用いられる。精製水の含有量は、特に限定されないが、保存安定性の観点から、30~95質量%であることが好ましく、より好ましくは50~90質量%である。
本発明の皮膚用乳化組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、公知の方法により製造することができる。具体的には、上記各構成成分を混合し、公知の方法、例えば、ホモミキサーなどを用いた転相乳化法により乳化させる方法などが挙げられるが、本発明はこれら製造方法にのみ限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る皮膚用乳化組成物の用途は、特に限定されないが、皮膚化粧料として用いることが好ましく、より具体的には、例えば、保湿化粧料、美白化粧料、アクネケア化粧料、シワ抑制やたるみ抑制などを目的としたアンチエージング化粧料として用いることが好ましい。また、本発明の皮膚用乳化組成物は、化粧品、医薬部外品、指定医薬部外品、雑貨などの形態をとり得る。
また、本発明の一実施形態に係る皮膚用乳化組成物を適用する部位は、特に限定されないが、一例として、顔(額、目元、目じり、頬、口元など)、腕、肘、手の甲、指先、足、膝、かかと、首、デコルテ、脇、背中などに用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。なお、配合量は、特記しない限り「質量%」を表す。
(試料の調製1)
表1および表2に記した組成に従い、実施例1~9および比較例1~4の皮膚用乳化組成物を常法に準じて乳化剤型に調製し、下記評価に供した。結果を表1および表2に併記する。なお、表中の配合量は、全て純分に換算した値である。
(試験例1:製剤安定性の評価)
実施例および比較例の各試料を50mL容の透明ガラス容器に夫々封入し、0℃の恒温槽に4週間保管した。その後、乳化剤型の状況を目視観察して以下の評価基準にしたがって評価した。
<製剤安定性の評価基準>
◎(かなり良好):製造直後と全く変化が認められない
○(良好):ごく僅かな粘度変化が認められるものの、ほとんど変化は認められない
△(不十分):明らかな粘度変化が認められる
×(不良):液状へと変化している、若しくは、分離している
(試験例2:原料臭の有無の評価)
実施例および比較例の各試料を50mL容の透明ガラス容器に夫々封入し、0℃の恒温槽に4週間保管した。保管後、各試料1gを手の甲に塗布し、延展時の匂い立ちから成分Aに起因する原料臭の有無を官能評価した。なお、評価は10名の専門パネラーにより行い、評価前に嗅いだ成分Aの原料臭を感じるか否かで判断した。
<原料臭の評価基準>
◎(かなり良好):10名中、9~10名が成分Aに起因する原料臭を感じないと回答
○(良好):10名中、6~8名が成分Aに起因する原料臭を感じないと回答
△(不十分):10名中、3~5名が成分Aに起因する原料臭を感じないと回答
×(不良):10名中、1~2名が成分Aに起因する原料臭を感じないと回答
Figure 2023089889000001
Figure 2023089889000002
表1および表2に示された結果から、各実施例で得られた皮膚用乳化組成物は、各比較例で得られたものと対比して、補酵素Q10が高配合されているにもかかわらず、補酵素Q10に起因する原料臭を著しく低減し、製剤安定性に優れた効果を発揮していることが分かる。
これら結果からも明らかな通り、本発明の皮膚用乳化組成物は、従来の試みでは困難であった、補酵素Q10が高配合されているにもかかわらず、補酵素Q10に起因する原料臭を著しく低減し、製剤安定性に優れた効果を発揮するという双方の効果に十分に満足のいくものであることが分かる。

Claims (5)

  1. 下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cとを含有し、
    前記成分Aの含有量が、0.3質量%より多く1質量%以下であることを特徴とする皮膚用乳化組成物。
    成分A:補酵素Q10
    成分B:天然由来の植物油脂
    成分C:ポリグリセリン脂肪酸エステル型の非イオン性界面活性剤
  2. 前記成分Bが、メドウフォーム油、コーン油、コメ胚芽油、ホホバ種子油およびオリーブ果実油の群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の皮膚用乳化組成物。
  3. 前記成分Bの含有量が、0.01質量%以上15質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚用乳化組成物。
  4. 前記成分Cが、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルである請求項1~3の何れか一項に記載の皮膚用乳化組成物。
  5. さらに下記成分Dを含有することを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の皮膚用乳化組成物。
    成分D:加水分解ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩およびヒアルロン酸誘導体の群から選ばれる少なくとも1種
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