JP2023087677A - 被曝線量管理装置、被曝線量管理方法及び記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】器官の被曝線量を正確に得ること。【解決手段】実施形態の被曝線量管理装置は、被検体が受けた線量を管理する被曝線量管理装置であって、被検体の画像データを取得する取得部と、被検体の器官に従い、前記画像データを分割する器官分割部と、特定の被曝線量モデル及び前記画像データに基づいて、各ボクセルの被曝線量を示すボクセル線量分布マップを生成するボクセル線量分布マップ生成部と、分割された前記画像データ及び生成されたボクセル線量分布マップ中の各ボクセルの被曝線量に基づいて、各器官の被曝線量を計算する器官線量計算部とを備える。【選択図】図1A

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、被曝線量管理装置、被曝線量管理方法及び記憶媒体に関する。
患者(被検体とも呼ばれる)の疾患を把握するため、X線による検査が普及してきた。X線による検査は、疾患状況を把握するのに役立つ一方、患者にX線放射のような影響をもたらすことがある。よって、患者の被曝線量をできる限り減少させる観点から、患者の被曝線量を管理することは重要になる。
CTスキャン時、スキャンコンソールは、選ばれたプログラムプロトコルに基づき、CTDIvol(CT Dose Index volume)またはDLP(dose-length product)値を提供する。被曝線量の値が閾値を超えた場合、再度のスキャンは許容されない。放射線科医は、スキャン計画を再検討し、スキャン可能であると判断した場合、スキャン続行の理由を入力する。
図10に示すように、従来技術では、円柱形の収集領域内に受けられた被曝線量を計算する方法が用いられている。当該方法は、ある特定の器官の被曝線量を対象とした方法ではなく、また、スキャン範囲が重なった場合、重なっているスキャン範囲内の平均な被曝線量値を加算することで累積被曝線量を計算することになる。よって、この方法では、放射に敏感な器官が受けた線量を正確に知ることができない。
また、従来技術では、複数回のスキャンを行った後の累積被曝線量を計算した際に、器官の放射損傷に対する自己修復能力について考慮していない。従って、従来技術による累積被曝線量は、最後に得られた累積被曝線量に対する補正を行なっていない累積被曝線量であり、正確な累積被曝線量ではない。
"Real-Time Patient-Specific CT Dose Estimation using a Deep Convolutional Neural Network", Joscha Maier, Elias Eulig, Sabrina Dorn, Stefan Sawall, and Marc Kachelries, Senior Member, IEEE "Deep-dose: a voxel dose estimation method using deep convolutional neural network for personalized internal dosimetry",Min sun Lee1, Donghwi Hwang1,2, Joong Hyun Kim3 & Jae sung Lee,www.nature.com/scientificreports
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、器官の被曝線量を正確に得ることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の被曝線量管理装置は、被検体が受けた線量を管理する被曝線量管理装置であって、被検体の画像データを取得する取得部と、被検体の器官に従い、前記画像データを分割する器官分割部と、特定の被曝線量モデル及び前記画像データに基づいて、各ボクセルの被曝線量を示すボクセル線量分布マップを生成するボクセル線量分布マップ生成部と、分割された前記画像データ及び生成されたボクセル線量分布マップ中の各ボクセルの被曝線量に基づいて、各器官の被曝線量を計算する器官線量計算部とを備える。
図1Aは、第1の実施形態に係る被曝線量管理装置を示す概略図である。 図1Bは、第1の実施形態に係る被曝線量管理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2Aは、第1の実施形態に係る器官分割部による分割処理を示す概略図である。 図2Bは、ボクセル線量分布マップ生成部により生成されたボクセル線量分布マップを示す概略図である。 図2Cは、器官に従って各ボクセルが受けた線量を管理することを示す概略図である。 図3は、第1の実施形態に係る被曝線量管理装置の管理方法を示すフローチャートである。 図4は、第1の実施形態に係る被曝線量管理装置の変形例の管理方法を示すフローチャートである。 図5Aは、第2の実施形態に係る被曝線量管理装置を示す概略図である。 図5Bは、第2の実施形態に係る被曝線量管理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図6は、残留された被曝線量の時間に沿った変化を示す曲線図である。 図7は、第2の実施形態に係る被曝線量管理装置の管理方法を示すフローチャートである。 図8は、確実性リスクを説明するための概略図である。 図9Aは、被曝線量モデルのトレーニング過程を示す概略図である。 図9Bは、トレーニング済みの被曝線量モデルの応用を示す概略図である。 図10は、従来技術における被曝線量の累積方式を示す図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。以下の実施形態で、同一の記号で表記されている部分を同一の動作を施す部分として、重複する説明は適宜省略する。
公知のように、電離放射の潜在的な危険性のため、線量評価はCT研究の重要な課題である。被検体線量の評価方法のうち、モンテカルロ推定法(MC)は、患者に対する特定の被曝線量を推定するための慣用の計算法であるが、その応用速度が遅すぎるため、一般的に使用することは難しい。速度のより速い代替案として、患者の特定の転換因子をCTDIvolに応用するとともに、予め取得されたファントムデータ(phantom data)を用い、モンテカルロ推定法(MC)の代わりに解析近似(analytical approximations)法により計算する方法が挙げられるが、正確性は低下する。
高精度と高性能とを両立するために、本実施形態では、好ましい推定法が用いられている。例えば、ディープラーニングの方法により、ディープコンボリューションナルニューラルネットワーク(Deep Convolutional Neural Network:DCNN)を用いて、モンテカルロ(MC)の被曝線量モデルを生成する。その基本的原理は、CT画像と1次被曝線量推定で構成されたダブルチャネルのデータを3次元Uネットワークの入力とし、対応するモンテカルロ(MC)被曝線量推定を再現するようにUネットワークをトレーニングすることである。具体的な実現方法については、非特許文献1(ディープコンボリューションナルニューラルネットワークに基づいたCT線量のリアルタイム推定)を引用して説明を省略する。
当該トレーニング済みの被曝線量モデルを利用することにより、当該被曝線量モデルに入力されたCT画像のボクセル線量分布マップをリアルタイムに計算することができる。
図9A及び図9Bはそれぞれ、被曝線量モデルのトレーニング過程及び当該被曝線量モデルの応用過程を示している。図9Aに示すように、被曝線量モデルのトレーニング過程においては、ディープラーニングの方法により、CT画像と1次線量推定結果を用い、被曝線量モデルをトレーニングし、トレーニングが終了した後、図9Bに示すように、解析対象としてのCT画像をトレーニング済みの被曝線量モデルに入力し、当該CT画像の各ボクセルの被曝線量の分布マップ(ボクセル線量分布マップとも呼ばれる)を得る。ボクセル線量分布マップは、CT画像における各ボクセルが受けた線量の推定値を示し、色の分布又はグレースケールの分布により、受けた被曝線量の大きさを示す。
また、ボクセルの被曝線量モデルのトレーニング過程において、ディープラーニングの方法により、CT画像データとPET画像データを用い、ボクセルの被曝線量モデルをトレーニングし、トレーニングが終了した後、解析対象としてのCT画像データ及びPET画像データをトレーニング済みの被曝線量モデルに入力し、ボクセル線量分布マップを得てもよい。PET-CT画像に基づいてボクセル線量分布マップを生成する方法については、非特許文献2(ディープ線量:個人の内部被曝線量測定に用いられた、ディープコンボリューションナルニューラルネットワークに基づいたボクセル線量の推定方法)を引用して説明を省略する。
なお、非特許文献2は、SPECT-CT画像に適用されている。被曝線量モデルのトレーニングが終了した後、解析対象としてのCT画像データ及びSPECT画像データをトレーニング済みの被曝線量モデルに入力することで、ボクセル線量分布マップを同様に得ることができる。
上述した被曝線量モデルの生成方法は、本発明に用いられる好ましい方法である。勿論、他の被曝線量モデルの生成方法を用いてもよい。
前記被曝線量モデルが各実施形態に係る被曝線量管理装置に用いられる。被曝線量管理装置は、例えば、X線CT装置、PET-CT装置、SPECT-CT装置、3次元画像を撮影可能なX線診断装置のうちのいずれか一つでもよい。3次元画像を撮影可能なX線診断装置の例としては、Cアームを備えたX線診断装置、トモシンセシス撮影を実行できるマンモグラフィ装置などを挙げることができる。以下、各実施形態についてそれぞれ説明する。また、ここでは、三つのモダリティでの被曝線量モデルのみが例示されているが、これに限られていない。
(第1の実施形態)
図1Aは、第1の実施形態に係る被曝線量管理装置を示す概略図である。
本実施形態に係る被曝線量管理装置は、あるスキャンにおけるスキャン結果を検索して取得し、取得したスキャン結果を用いて、当該スキャンによる器官への線量を計算することが可能である。本実施形態おけるスキャンは、いずれも電離放射を発生するスキャン撮影、例えばCTスキャンなどを指している。
器官によって、放射に対する敏感度が異なっている。放射に敏感な器官としては、例えば、水晶体、甲状腺、生殖器(例えば、子宮、卵巣)などが挙げられ、同一の線量を受けた場合、放射に敏感な器官が受けた損傷がより大きいので、器官を区別して、器官に従って受けた線量を正確に把握できることが望まれている。
被曝線量管理装置10は、取得部11と、器官分割部12と、ボクセル線量分布マップ生成部13と、器官線量計算部14と、を備える。
更に、図1Bに、被曝線量管理装置10の構成例を示す。図1Bでは、被曝線量管理装置10の一例として、処理回路20aを備えた被曝線量管理装置10aを図示している。処理回路20aは、ネットワークNWを介して、例えば過去のスキャン結果を保存する保管装置等の外部装置とデータの送受信を行なうことができる。
処理回路20aは、取得機能11a、器官分割機能12a、ボクセル線量分布マップ生成機能13a及び器官線量計算機能14aを実行することで、被曝線量管理装置10a全体の動作を制御する。取得機能11aは、取得部11の一例である。器官分割機能12aは、器官分割部12の一例である。ボクセル線量分布マップ生成機能13aは、ボクセル線量分布マップ生成部13の一例である。器官線量計算機能14aは、器官線量計算部14の一例である。
取得部11は、スキャンコンソールからの入力に基づいて注目の画像データを取得する。前記画像データは、被検体に対して、例えばCTスキャンなどの電離放射を引き起こすスキャンを実行して生成した画像データである。医者は被検体のユーザ情報をスキャンコンソールに入力した後、被検体のユーザ情報を用い、注目のあるスキャンについて検索を行なうことで、当該スキャンの画像データを取得することができる。一例として、医者が患者の前回スキャンにおいて受けた線量を知ろうとすることが挙げられる。この場合、取得部11は、前回スキャンにおける画像データを取得することになる。
器官分割部12は、被検体の器官に従い、取得部11により取得された画像データを分割する。図2Aには、図には従来技術に係る器官分割法により分割された後の概略図が示されている。図中では、検査位置が頭蓋骨領域であり、グリッド線の部分が分割された小脳を表し、横ストライプの部分が分割された頭蓋骨を表し、縦ストライプの部分が耳の構造を表す。器官の分割方法及び分割される検査位置について実施形態は限定されるものではなく、如何なる方法を用い、如何なる検査位置に対して分割を行ってもよい。また、本実施形態が注目するのは、器官の被曝線量、特に、放射に敏感な器官の被曝線量である。そのため、放射に敏感な分割された器官を強調表示することが考えられる。
ボクセル線量分布マップ生成部13は、上記したトレーニング済みの被曝線量モデル及び取得された被検体の画像データを用い、各ボクセルの被曝線量を示すボクセル線量分布マップを生成する。上記したように、ボクセル線量分布マップ生成部13は、取得された被検体の画像データをトレーニング済みの被曝線量モデルに入力した後、出力として画像データ中の各ボクセルの分布を示すボクセル線量分布マップを出力する。当該ボクセル線量分布マップは、各ボクセルが受けた線量の推定値の大きさに従い、例えば色又はグレースケールの深さで示されている。
なお、ボクセル線量分布マップ生成部13による各ボクセルの被曝線量の推定については上述の方法に限定されるものではない。例えば、被検体の画像データに加えて、当該画像データを撮影するための撮影条件として設定された照射線量を、被曝線量モデルへの入力データに加えてもよい。或いは、被曝線量モデルを使用することなく、各ボクセルの被曝線量を推定することも可能である。例えば、ボクセル線量分布マップ生成部13は、被検体の画像データに基づいて、線減弱係数の分布データを取得する。当該線減弱係数の分布データと、撮影条件として設定された照射線量とに基づいて、各ボクセルの被曝線量を算出することができる。
一例として、図2Bには、図2Aに用いられた画像データと同一の画像データを用いてボクセル線量分布マップを生成した場合を示す。図2Bでは、グレースケールの深度を用い、受けた被曝線量の大小を示している。図中の各ピクセルのグレースケール値は、各ボクセルが受けた線量の大きさを示している。なお、図2Bでは線量の大きさをグレースケール(明度)で示しているが、観察の便宜上、異なる彩度や色相を用いて線量の大きさを示してもよい。また、図2Bでは、図示の便宜上に、各部分の被曝線量の変化が概略的に示されており、実際と一致していないことがある。
器官線量計算部14は、分割された器官の画像データ及び生成されたボクセル線量分布マップ中の各ボクセルが受けた線量に基づいて、各器官が受けた線量を計算する。図2Cは、器官中の各ボクセルが受けた線量を示す一例である。観察の便宜上、各器官の境界を強調表示させてもよい。また、放射に敏感な器官の境界を強調表示させてもよい。
器官線量計算部14は、ボクセル線量分布マップ生成部により生成されたボクセル線量分布マップと、器官分割部により分割された後の分割結果とが入力され、下記の式(1)を用いて計算した後、器官に従って、各器官の被曝線量値を得ることが可能である。
Figure 2023087677000002
式(1)において、DTは器官が受けた線量であり、Vは器官領域の体積である。D(X,Y,Z)は各ボクセル(X,Y,Z)が受けた線量であり、ρ(X,Y,Z)は各ボクセルの質量密度である。
上記式(1)に基づいた計算によれば、各器官領域が受けた線量は、当該器官領域内の平均被曝線量として推定される。
電離放射の危険性のため、放射を受ける患者の健康と安全を確保するように、医者はスキャンの開始前、患者が受けた線量を知ろうとすることがある。一例としては、たとえば、現在スキャンを開始する前に、患者の過去スキャン(履歴スキャンとも記載する)における画像データを検索し取得することが挙げられる。過去の被曝線量を把握することにより、スキャン方案を調整し、または、放射に敏感なある器官に対して特別な保護を与えることが可能になる。
図3のステップ100(S100)~ステップ500(S500)に、本実施形態に係る被曝線量管理装置の管理方法のフローチャートを示す。
ステップ100では、医者は、患者情報(被検体情報とも記載する)をスキャンコンソールに入力する。
ステップ200では、取得部が入力された被検体情報に基づいて、データベースの中で注目の画像データを検索し取得する。ステップ200で、医者は、当該被検体が初めてスキャンされるか否か、どの時にスキャンされたのかなどの情報、及び、スキャンされた後に得られたスキャン画像を得ることができる。一例として、注目の画像データについては、例えば過去の被曝の状況を把握するために、被検体情報に関連付けられた過去スキャンにおける画像データを取得部により取得することが挙げられる。
ステップ300では、ボクセル線量分布マップ生成部13が、取得された画像データおよびトレーニング済みのモデルに基づいて、画像データ中の各ボクセルの分布を示すボクセル線量分布マップを生成する。
ステップ400では、器官分割部がステップ200で取得された画像データを用い、器官に従い画像データ中の各器官を分割し、各器官の境界を特定する。
ステップ500では、ステップ300で計算されたボクセル線量分布マップ及びステップ400で分割された各器官を用い、各器官が受けた線量を計算する。
なお、各ステップの結果はいずれもスキャンコンソールなどにより表示することが可能である。さらに、各ステップの実行順序は図3で示された順序に限られるものでない。例えば、ステップ300及びステップ400の前後順序を交換してもよいし、ステップ300及びステップ400を同時実行してもよい。
なお、上記には、ステップ200で過去スキャンにおけるあるスキャン結果を用いて当該スキャンによる器官への線量を計算することが挙げられたが、現在スキャン(現時点の正式スキャン)による器官への放射線量を知ろうとすることもあるので、現在スキャンによる器官への放射線量を計算してもよい。
この場合、ステップ200では、一定の電離放射を発生するCTスキャンなどのスキャン撮影を実行した後、取得部により当該現在スキャンの画像データを取得し、それを解析対象として各器官が受けた線量を解析する。
第1の実施形態に係る構成によれば、各器官特に放射に敏感な器官が受けた線量を得ることができる。
(変形例)
第1の実施形態では、過去スキャン及び現在スキャンにおいて取得された画像データを用いて器官への線量を計算することについて説明した。
しかし、正式スキャンの開始前に、先ず位置決めスキャンを実行してもよい。位置決めスキャンは、画像検査における第一のスキャンプログラムであり、生成された位置決め画像がスキャン範囲とスキャン断面の確定に用いられる。その後、位置決め画像で確定されたスキャン範囲とスキャン断面、及び選定されたスキャンプログラムのスキャンパラメーターにより、スキャンプログラムを用いて生成した画像をシミュレーションすることが可能である。当該位置決めスキャンは正式スキャンの開始前のプリスキャンであり、正式スキャンと比べると、その受けた線量が極めて小さい。当該位置決めスキャンを実行することによれば、正式スキャンを実行する際の被検体への線量を推定することができる。
図4は、第1の実施形態に係る被曝線量管理装置の変形例の管理方法のフローチャートを示している。図4には、ステップ200’で、位置決めスキャンを実行し、正式スキャンに対するシミュレーションを行い、次に、取得部によりシミュレーションされた画像データを取得し、それを解析対象として各器官が受けた線量を計算する。
上記の構成によれば、各器官特に放射に敏感な器官が受けた線量を得ることもできる。また、位置決め画像を用いて正式スキャンによる線量をシミュレーションする場合、少ない被曝線量で正式スキャンによる線量を推定することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態と第1の実施形態との相違点は、第2の実施形態に係る被曝線量管理装置10が、特定の補正因子に基づいて、ボクセル線量分布マップ中の各ボクセルの被曝線量を補正する補正部15をさらに備えること、にある。
以下、第1の実施形態と第2の実施形態との相違点について説明し、同一の部分に対する説明を省略する。
本発明の研究者は、身体の組織細胞が放射線に曝された時に損傷したが、時間の推移につれて、細胞が自己修復し、損傷した細胞の数が減少したことを発見した。また、損傷した細胞の数が被曝線量と正比例の関係があり、身体の自己修復につれて、体内に残留された被曝線量が減少する。
よって、各器官の自己修復機能を考慮せず、スキャン時点の被曝線量分布マップだけで各器官が受けた線量を計算すれば、計算された被曝線量は不正確になる。
上記の認識に基づいて、第2の実施形態では、図5Aに示すように、補正部15が追加されている。更に、図5Bに、第2の実施形態に係る被曝線量管理装置10の構成例を示す。図5Bでは、被曝線量管理装置10の一例として、処理回路20bを備えた被曝線量管理装置10bを図示している。
処理回路20bは、取得機能11b、器官分割機能12b、ボクセル線量分布マップ生成機能13b、器官線量計算機能14b、及び、ボクセル線量累積機能16bを含む補正機能15bを実行することで、被曝線量管理装置10b全体の動作を制御する。取得機能11bは、取得機能11aと同様の機能であり、取得部11の一例である。器官分割機能12bは、器官分割機能12aと同様の機能であり、器官分割部12の一例である。ボクセル線量分布マップ生成機能13bは、ボクセル線量分布マップ生成機能13aと同様の機能であり、ボクセル線量分布マップ生成部13の一例である。器官線量計算機能14bは、器官線量計算機能14aと同様の機能であり、器官線量計算部14の一例である。補正機能15bは、補正部15の一例である。ボクセル線量累積機能16bは、ボクセル線量累積部16の一例である。
補正部15は、ボクセル線量分布マップ生成部からのボクセル線量分布マップが入力されるとともに、特定の補正因子に基づいて、前記ボクセル線量分布マップ中の各ボクセルの被曝線量を補正し、補正後の結果を器官線量計算部14に出力する。前記補正因子は、被曝後に経過した時間と各器官に固有する修復定数である。
各ボクセルの補正後の被曝線量(残留した被曝線量または残留線量とも呼ばれる)は、下記の式(2)で表すことができる。
Figure 2023087677000003
式(2)において、Dはボクセルが放射を受けた直後の被曝線量である。tは被曝後に経過した時間を表す。Dtは時間要素及び各器官の修復定数が考慮された後の、ボクセルの残留線量を表す。残留線量Dtの経時に変化した曲線図を図6に示す。時間の経過につれて、被検体の体内の残留線量が速やかに減少する。μは、細胞の自己修復能力に関わる修復定数である。細胞ごとに自己修復能力が異なっているため、修復定数μは器官によって異なる。異なる器官に対しては、残留線量Dtの経時に変化した曲線図も異なっている。
t=0の場合、取得された画像データは、現時点のスキャンをした直後に得た画像データであり、当該スキャンの補正された後の被曝線量が補正されていない時の被曝線量と同一である。
上記の計算式を実行することにより、各ボクセルの補正後の被曝線量(残留線量)を得ることができる。
次に、補正部15により補正された後の結果を器官線量計算部14に出力し、器官線量計算部14により器官の残留線量を計算する。
以上のように、器官線量計算部14は、分割された器官の画像データ及び計算された各ボクセルの補正後の被曝線量(残留線量)に基づいて、各器官の補正後の被曝線量(残留線量)を計算する。
また、同一の被検体に対して複数回のスキャンを行なった可能性があるため、複数回のスキャンの補正結果を累積して補正後の各ボクセルの累積線量を計算し、さらに補正後の各器官の累積線量を計算する必要がある。
上記の目的を実現するために、補正部15には、取得部11により複数回のスキャンにおける画像データを取得し且つボクセル線量分布マップ生成部13により画像データごとにボクセル線量分布マップを生成した場合、取得された各画像データ中の対応するボクセルの補正後のボクセル線量を加算することで、各ボクセルの補正後のボクセル線量累積値を計算するボクセル線量累積部16をさらに備える。
ボクセル線量累積値は、下記の式(3)で表すことができる。
Figure 2023087677000004
式(3)において、iはスキャン回数である。tiは各放射の後に経過した時間である。例えば、i=0は現在スキャンを表し、i=1は前回のスキャンを表し、i=2は前前回のスキャンを表す……としてもよく、i=0の場合、t0が0であり、今回の被曝後に時間が経過していないことを表し、i=1の場合、t1が前回のスキャン後に経過した時間を表し、i=2の場合、t2が前前回のスキャン後に経過した時間を表す。Diはボクセルが各放射を行われた直後に受けた線量であり、DAは時間要素及び各器官の修復定数が考慮された後の、各ボクセルの補正後の被曝線量(残留線量)の累積線量値である。
上記の計算式を実行することによれば、各スキャンにおけるボクセルを補正し累積した累積線量値を得ることができる。
次に、ボクセル線量累積部16の出力を器官線量計算部14に出力し、器官線量計算部14により器官の累積残留線量を計算する。
第2の実施形態に係る構成によれば、複数回のスキャンで得られた画像データ中のボクセルの被曝線量を補正し、各器官の現時点の累積残留線量を得ることができる。
図7は、第2の実施形態に係る被曝線量管理装置の管理方法のフローチャートを示している。
ステップ100では、医者は、患者情報すなわち被検体情報をスキャンコンソールに入力する。
ステップ200”では、取得部が注目の画像データを取得する。第1の実施形態に記載されたように、前記注目の画像データは、過去スキャンにおける画像データ、現時点の正式スキャンが行われた後の画像データ、及び、位置決めスキャンを実行することでスキャン範囲とスキャン断面を確定し且つ確定されたスキャン範囲とスキャン断面及び選定されたスキャンプログラムのスキャンパラメーターによりシミュレーションした画像データ(即ち、プリスキャンの画像データ)の少なくとも1つとしてもよい。前記注目の画像データは1つとしてもよく、複数としてもよい。複数の場合、前記注目の画像データは、複数の過去スキャンの画像データからなる複数の画像データとしてもよく、1つ以上の過去スキャンの画像データと正式スキャンの画像データからなる複数の画像データとしてもよい。
ステップ300では、ボクセル線量分布マップ生成部が、取得された画像データおよびトレーニング済みのモデルに基づいて、画像データ中の各ボクセルの分布を示すボクセル線量分布マップを生成する。
ステップ400では、器官分割部がステップ200”で取得された画像データを用い、器官に従い画像データ中の各器官を分割し、各器官の境界を特定する。
次に、第1の実施形態と異なり、第2の実施形態では、ステップ500の代わりに、ステップ600、700の処理が施される。
ステップ600では、取得部が注目の画像データを取得し且つボクセル線量分布マップ生成部が取得された注目の画像データに従いボクセル線量分布マップを生成した場合、補正部が特定の補正因子に基づいて、前記ボクセル線量分布マップ中の各ボクセルの被曝線量を補正し、補正後の結果を器官線量計算部に出力する。注目の画像データが複数存在した場合、補正部に備えたボクセル線量累積部により、取得された各画像データ中の対応するボクセルの補正後のボクセル線量を加算し、補正後のボクセルの累積被曝線量を得て器官線量計算部に出力する。
ステップ700では、器官線量計算部が、補正後のボクセルの被曝線量に基づいて、器官の被曝線量を計算する。注目の画像データが複数存在した場合、器官線量計算部が補正後のボクセルの累積被曝線量に基づいて、器官の累積被曝線量を計算する。
また、上記に明確に説明されていないが、各ステップの結果はいずれもスキャンコンソールなどにより表示することが可能である。さらに、ステップ300及びステップ400の実行順序が図7で示された順序に限っておらず、ステップ300及びステップ400の前後順序を交換してもよく、ステップ300及びステップ400を同時実行してもよい。
第2の実施形態に係る構成によれば、スキャンで得られた画像データ中のボクセルの被曝線量を補正し、各器官の現時点の残留した被曝線量を得ることができる。また、複数回のスキャンで得られた画像データ中のボクセルの被曝線量を補正し、各器官の現時点の残留した累積被曝線量を得ることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、計算された器官の被曝線量の応用に関する。
第3の実施形態では、計算された器官の被曝線量に基づいて、放射のリスクについて早期警報を行うことが可能である。
確実性リスクについて説明する。確実性リスクは、電離放射と幾つかの副作用との間の因果関係を記述するために用いられる。確実性リスクは、偶然性ランダムリスク(例えば、癌の誘発)と区別するように、ノンランダムエフェクト(Non-random effect)と呼ばれることがある。
確実性リスクは、線量、線量率、放射体積及び放射タイプなどによって決められる。確実性リスクは閾値があり、閾値より低くなると、リスクが発生しない。当該閾値が非常に低くなる可能性があり、また、人によって異なっている。しかし、一旦閾値を超えると、受けた線量が増えるほど、リスクの重大性は増える。
確実性リスクの例として、表1に示す状況が挙げられる。
Figure 2023087677000005
ここで、Gray(Gy)は放射吸収線量のユニットであり、電離放射による単位質量の物質へのエネルギーである。
以下、水晶体を例に説明する。水晶体は敏感な器官として、受けた線量が閾値を超えると、細胞が速やかに死亡することになる。
例えば、頭部CT、副鼻腔CT、眼窩CT、および神経介入手術などで、目はX線の範囲内に曝す可能性がある。目を適切に保護しないと、高い被曝線量を受ける可能性がある。再発性および慢性疾患の患者にとって、CT検査を常に受ける必要があり、たとえば、26%の水頭症患者が3年以内に受けた線量が150ミリシーベルト(msv)以上となり、小児患者の中で、繰り返した頭部のCT検査が、数年以内に目の水晶体の平均累積線量が26mGyになり、1.3Gyに達する可能性も引き起こす。よって、その受けた線量に特に注意を払う必要がある。
本実施形態では、被曝線量管理装置により、器官に従い、現時点の器官の被曝線量、当該器官の確実性リスクの閾値、及び早期警報の情報を提示することができる。
例えば、第1、第2の実施形態に係る被曝線量管理装置を用いて水晶体の被曝線量を管理した場合、「当該器官が受けた線量がAAA」、「当該器官の確実性リスクの閾値がXXX」及び「閾値XXXを超えると、リスクが非常に大きくなる」などの提示情報をスキャンコンソールに表示させることができる。これによって、医者は得られた提示情報に基づいて、後続の治療方案を決定することができる。
ランダムリスクについて説明する。細胞が突然変異して遺伝子変異または悪性転移を引き起こす場合、ランダムな癌リスクまたは遺伝的リスクをもたらすことになる。ランダムリスクはほとんど遅発性であり、典型的な例として、癌が挙げられる。ランダムリスクは、組織特異的リスクと呼ばれることがある。第1の実施形態および第2の実施形態で得られた各器官の被曝線量または累積被曝線量に基づいて、各器官の組織特異的変化の発生確率を計算することができる。組織特異的リスクの発生確率Pは、下記の式(4)で表すことができる。
Figure 2023087677000006
式(4)において、rTはターゲットエリア及び患者の年齢に関連するリスク係数を表す。具体例を下記の表2に示す。表中の数値は、サンプルサイズが100,000名とした場合の、被曝線量100msvあたりの癌の症例数を表している。DTは累積器官線量である。WRは放射の重み係数であり、X線およびγ線の場合、当該値が1である。
Figure 2023087677000007
本実施形態では、被曝線量管理装置により、器官に従い、現時点の器官の被曝線量、当該器官の組織特異的リスクの閾値、及び早期警報の情報を提示することができる。例えば、「当該器官が受けた線量がAAA」、「当該器官の組織特異的リスクの閾値がXXX」及び「閾値XXXを超えると、リスクが非常に大きくなる」などの提示情報をスキャンコンソールに表示させることが可能である。それによって、医者は得られた提示情報に基づいて、後続の治療方案を決定することが可能である。
上記の確実性リスク及びランダムリスクの提示については、以上のようにスキャンコンソールによる表示により提示してもよく、音声などにより提示してもよい。
第3の実施形態に係る構成によれば、医者に豊富な参考情報を提供し、リスクに対する早期警報を行うことができる。
図1Bに示した被曝線量管理装置10a、及び、図5Bに示した被曝線量管理装置10bにおいては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリへ記憶されている。処理回路20a及び処理回路20bは、メモリからプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、プログラムを読み出した状態の処理回路は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
なお、図1B及び図5Bにおいては単一の処理回路にて、各種機能が実現するものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路が有する各種機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
また、処理回路は、ネットワークNWを介して接続された外部装置のプロセッサを利用して、機能を実現することとしてもよい。例えば、処理回路は、メ各機能に対応するプログラムをモリから読み出して実行するとともに、ネットワークNWを介して接続されたサーバ群(クラウド)を計算資源として利用することにより、図1B及び図5Bに示す各機能を実現する。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、各図における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
なお、単一のメモリが処理回路の各処理機能に対応するプログラムを記憶してもよいし、複数のメモリを分散して配置し、個別のメモリから対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。また、メモリにプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
上述した実施形態に係る各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。即ち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
また、上述した実施形態で説明した被曝線量管理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一過性の記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、器官の被曝線量を正確に得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10:被曝線量管理装置
11:取得部
12:器官分割部
13:ボクセル線量分布マップ生成部
14:器官線量計算部
15:補正部
16:ボクセル線量累積部

Claims (12)

  1. 被検体が受けた線量を管理する被曝線量管理装置であって、
    被検体の画像データを取得する取得部と、
    被検体の器官に従い、前記画像データを分割する器官分割部と、
    特定の被曝線量モデル及び前記画像データに基づいて、各ボクセルの被曝線量を示すボクセル線量分布マップを生成するボクセル線量分布マップ生成部と、
    分割された前記画像データ及び生成されたボクセル線量分布マップ中の各ボクセルの被曝線量に基づいて、各器官の被曝線量を計算する器官線量計算部と
    を備える、被曝線量管理装置。
  2. 特定の補正因子に基づいて、前記ボクセル線量分布マップ中の各ボクセルの被曝線量を補正するボクセル線量補正部を更に備える、請求項1に記載の被曝線量管理装置。
  3. 前記器官線量計算部は、分割された前記画像データ及び補正後の前記各ボクセルの被曝線量に基づいて、補正後の各器官の被曝線量を計算する、請求項2に記載の被曝線量管理装置。
  4. ボクセル線量累積部を更に備え、
    前記被検体について複数の前記画像データが存在する場合、前記ボクセル線量累積部は、前記画像データそれぞれの対応するボクセルの補正後のボクセル線量を加算することで、各ボクセルの補正後のボクセル線量累積値を計算し、
    前記器官線量計算部は、分割された前記画像データ及び計算された前記各ボクセルの補正後のボクセル線量累積値に基づいて、補正後の各器官の被曝線量を計算する、請求項2に記載の被曝線量管理装置。
  5. 前記特定の補正因子は、被曝後に経過した時間と各器官に固有する修復定数である、請求項2に記載の被曝線量管理装置。
  6. 前記取得部は、被検体の過去スキャンの画像データ、現在スキャンの画像データ、プリスキャンの画像データのうちの少なくとも1種を取得し、
    前記プリスキャンは、前記現在スキャンの前に行われた位置決めスキャンであり、
    前記取得部により取得された被検体の画像データが現在スキャンの画像データの場合、前記ボクセル線量補正部は当該画像データを補正しない、請求項2に記載の被曝線量管理装置。
  7. 前記特定の被曝線量モデルは、ディープラーニングの方法に基づいて生成されたものである、請求項1に記載の被曝線量管理装置。
  8. 各器官の被曝線量を表示部に表示させる表示制御部を更に備える、請求項1に記載の被曝線量管理装置。
  9. 補正後の各器官の被曝線量に基づいて、各器官の確実性リスク及びランダムリスクを提示する被曝線量リスク提示部を更に備える、請求項3に記載の被曝線量管理装置。
  10. X線CT装置、PET-CT装置またはSPECT-CT装置である、請求項1に記載の被曝線量管理装置。
  11. 被検体が受けた線量を管理する被曝線量管理方法であって、
    被検体の画像データを取得する取得ステップと、
    被検体の器官に従い、前記画像データを分割する器官分割ステップと、
    特定の被曝線量モデル及び前記画像データに基づいて、各ボクセルの被曝線量を示すボクセル線量分布マップを生成するボクセル線量分布マップ生成ステップと、
    分割された前記画像データ及び生成されたボクセル線量分布マップ中の各ボクセルの被曝線量に基づいて、各器官の被曝線量を計算する器官線量計算ステップと
    を含む、被曝線量管理方法。
  12. 請求項11に記載の被曝線量管理方法をコンピュータに実行させるプログラムが記憶された、記憶媒体。
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