JP2023087297A - 画像形成システムおよび評価プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】多様な画像とメディアとの組合せにおいて定着条件を最適化できる画像形成システムを提供する。【解決手段】記録媒体上にトナーによる画像を形成する画像形成部と、前記記録媒体上に形成された前記画像を前記記録媒体上に定着させる定着部と、前記記録媒体上に定着された前記画像を、複数の受光素子を含むセンサーで読み取って読取画像データを生成する読取部と、前記記録媒体上に定着された前記画像を摺擦可能な摺擦部と、定着された前記画像を前記摺擦部により摺擦させ、摺擦された前記画像を前記読取部で読み取り生成された前記読取画像データに基づいて前記トナーの定着状態を評価する制御部と、を有する画像形成システム。【選択図】図10

Description

本発明は、画像形成システムおよび評価プログラムに関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、例えば、帯電させた感光体を露光することで形成した静電潜像をトナーで現像して感光体表面にトナー像を形成し、トナー像を中間転写体へ転写した後、中間転写体から用紙へ転写する。その後、用紙上のトナー像を加熱および加圧する定着処理を行うことで、用紙等に画像を形成する。
定着処理における適正な定着温度は、用紙等のメディア(記録媒体)やメディアに形成する画像パターンによって異なる。しかし、現状は、開発段階で定めた比較的単純な画像パターンを前提とし、メディアをおおまかにグループ分けしたメディア群ごとに定着温度を定めた温度テーブルを参照して定着温度を決定している。このため、必ずしも定着状態が適正化されているとは限らない。定着状態が適正化されていないと、トナー像がメディアから剥がれてヤレ紙となる可能性がある。また、近年、メディアの種類が増加しており、また特色トナーが開発されていること等により、メディアと画像パターンの組合せが増加しているため、温度テーブルによる対応は困難になっている。
下記特許文献1には次の先行技術が開示されている。記録紙に形成した定着性評価用のパッチ画像を所定の定着温度で定着した後、一部を摺擦ローラーで摺擦する。そして、パッチ画像において摺擦された部分と摺擦されていない部分のそれぞれの濃度を光学センサーでそれぞれ検出し、濃度比が所定の基準範囲内になるように定着温度を調整することで定着温度を最適化する。下記特許文献2には次の先行技術が開示されている。転写材にグレーの定着性試験画像を形成し、定着後に定着性試験画像の一部を摺擦ローラー対により摺擦する。そして、非摺擦部分と摺擦部分のそれぞれの濃度を、反射光で濃度を検出する濃度センサーにより検出し、非摺擦部分の濃度に対する摺擦部分の濃度の割合が所定値未満のときは定着温度を上げることで定着温度を適正化する。
特開2016-51056号公報 特開2011-221338号公報
しかし、上記先行技術は、非摺擦部分と摺擦部分の濃度を、それぞれある程度の大きさの領域の濃度の平均値として検出する。このため、局所的な定着不良等を正確に検出できないため、メディアに形成された様々な画像全体の定着不良等を正確に評価できない。従って、多様な画像とメディアの組合せにおいて定着条件を最適化することができないという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものである。すなわち、多様な画像とメディアとの組合せにおいて定着条件を最適化できる画像形成システムおよび評価プログラムを提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)記録媒体上にトナーによる画像を形成する画像形成部と、前記記録媒体上に形成された前記画像を前記記録媒体上に定着させる定着部と、前記記録媒体上に定着された前記画像を、複数の受光素子を含むセンサーで読み取って読取画像データを生成する読取部と、前記記録媒体上に定着された前記画像を摺擦可能な摺擦部と、定着された前記画像を前記摺擦部により摺擦させ、摺擦された前記画像を前記読取部で読み取り生成された前記読取画像データに基づいて前記トナーの定着状態を評価する制御部と、を有する画像形成システム。
(2)前記読取部は、摺擦されていない、前記記録媒体上の前記画像をさらに読み取って前記読取画像データを生成し、前記制御部は、摺擦されていない、前記記録媒体上の前記画像の前記読取画像データに基づいてさらにヤレ紙を検知する、上記(1)に記載の画像形成システム。
(3)前記読取部は所定の解像度を有し、前記制御部は、読み取られた前記所定の解像度の前記読取画像データに基づいて前記定着状態を評価する、上記(1)または(2)に記載の画像形成システム。
(4)前記読取部は、複数の前記受光素子が所定方向に配列されたラインセンサーである、上記(1)~(3)のいずれかに記載の画像形成システム。
(5)前記所定方向は前記記録媒体の幅方向であり、前記読取部は、前記幅方向に配列された前記受光素子により前記記録媒体上の前記画像を読み取る、上記(4)に記載の画像形成システム。
(6)前記読取部は、前記受光素子ごとに前記記録媒体上の前記画像の色を検知することにより前記画像を読み取る、上記(1)~(5)のいずれかに記載の画像形成システム。
(7)前記読取部は、前記受光素子ごとに前記記録媒体上の前記画像の濃度を検知することにより前記画像を読み取る、上記(1)~(5)のいずれかに記載の画像形成システム。
(8)前記制御部は、前記画像の定着後に摺擦していない前記記録媒体上を前記読取部により読み取ることで生成した基準画像データと、前記読取画像データとを比較することで、前記トナーの前記定着状態を評価する、上記(1)~(7)のいずれかに記載の画像形成システム。
(9)前記制御部は、前記記録媒体上に前記画像を形成する際に用いる画像データを基準画像データとして、前記読取画像データと比較することで、前記トナーの前記定着状態を評価する、上記(1)~(7)のいずれかに記載の画像形成システム。
(10)前記制御部は、前記トナーの定着が不十分と評価したときは、前記定着部の定着条件を変更する、上記(1)~(9)のいずれかに記載の画像形成システム。
(11)前記定着条件は、定着温度、定着速度、定着圧、および前記定着部のヒーターの点灯制御の少なくともいずれか一つである、上記(10)に記載の画像形成システム。
(12)前記摺擦部は、前記記録媒体に対し摺擦部材を当接および離間させる第1機構と、前記記録媒体に対し前記摺擦部材を当接させるときの当接圧を変える第2機構とを有する、上記(1)~(11)のいずれかに記載の画像形成システム。
(13)前記摺擦部材は、前記記録媒体の幅方向に複数配列された、上記(12)に記載の画像形成システム。
(14)前記制御部は、相互に切替可能な、印刷ジョブの実行中に前記定着状態を評価する第1モード、および前記印刷ジョブの実行前に前記定着状態を評価する第2モードのいずれかのモードで前記定着状態を評価する、上記(1)~(13)のいずれかに記載の画像形成システム。
(15)前記制御部は、印刷ジョブの実行中に前記定着状態を評価し、前記評価に使用された前記記録媒体はヤレ紙として排出する、上記(1)~(13)のいずれかに記載の画像形成システム。
(16)前記制御部は、基準画像データと前記読取画像データとを比較し、差異が所定の閾値を超えている位置が摺擦された位置に対応すると判断する場合は、前記トナーの定着が不十分と評価し、前記差異が前記閾値を超えている位置が摺擦された位置に対応しないと判断する場合は、前記トナーの定着が不十分以外の原因で画像不良が生じていると判定する、上記(1)~(15)のいずれかに記載の画像形成システム。
(17)前記制御部は、前記基準画像データと前記読取画像データとを、相互に対応する位置における、測色値の差および濃度の差の少なくともいずれか一方により比較する、上記(16)に記載の画像形成システム。
(18)前記摺擦部材の形状は、前記記録媒体上に当接させるための複数の歯を有する櫛型形状である、上記(12)に記載の画像形成システム。
(19)前記制御部は、前記記録媒体上に形成する前記画像の画像データに基づいて、前記記録媒体上における、前記トナーの前記定着状態を評価する部分を選択的に決定する、上記(1)~(18)のいずれかに記載の画像形成システム。
(20)記録媒体上に形成されて定着された、トナーによる画像を、摺擦部により摺擦するステップ(a)と、摺擦された、前記記録媒体上の前記画像を、複数の受光素子を含むセンサーを有する読取部で読み取って読取画像データを生成するステップ(b)と、前記読取画像データに基づいて前記トナーの定着状態を評価するステップ(c)と、を有する処理をコンピューターに実行させるための評価プログラム。
記録媒体上に定着後、摺擦した画像を複数の受光素子で読み取ることで生成した読取画像データに基づいてトナーの定着状態を評価する。これにより、多様な画像とメディアの組合せにおいて定着条件を最適化できる。
画像形成システムを示す概略図である。 画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 画像検査装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 後処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 画像検査装置の摺擦部および画像読取部の構成を示す説明図である。 センサーと摺擦部材の構成を示す説明図である。 基準画像データの画像と摺擦後のトナー像とを示す説明図である。 基準画像データの作成における画像形成システムの動作の例を示すフローチャートである。 基準画像データの作成における画像形成システムの動作の他の例を示すフローチャートである。 画像形成システムの動作の例を示すフローチャートである。 画像形成システムの動作の他の例を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。また、本実施形態においては、記録媒体として「用紙」を例に説明するが、記録媒体には、用紙のほか、各種フィルムや封筒等が含まれる。用紙には、植物由来の機械パルプ、および/または化学パルプを用いて製造されたものが含まれる。また用紙種類(紙種)としては、グロス紙(コート紙ともいう)、マット紙、普通紙、上質紙、高光沢紙、等が含まれる。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成システム1000を示す概略図である。図2は、画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図3は、画像検査装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。図4は、後処理装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。
(全体構成)
画像形成システム1000は、図1に示すように、画像形成装置100、画像検査装置200、および後処理装置300を備える。用紙900の搬送方向に沿って、上流側から画像形成装置100、画像検査装置200、および後処理装置300の順で接続している。
(画像形成装置100)
画像形成装置100は、制御部110、記憶部120、通信部130、操作表示部140、画像読取部150、画像制御部160、および画像形成部170を備える。これらの構成要素は、バスにより互いに通信可能に連結されている。画像形成装置100は、MFP(MultiFunction Peripheral)により構成され得る。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)および各種メモリーを備えており、プログラムに従って上記各部の制御や各種の演算処理を行う。さらに、制御部110は、画像検査装置200の制御部210、および後処理装置300の制御部310と協働した制御により、画像検査装置200および後処理装置300の各部を制御し得る。
記憶部120は、SDD(Solid State Drive)またはHDD(Hard Disc Drive)等により構成され、各種プログラムおよび各種データを記憶する。
通信部130は、画像形成装置100と外部機器との間で通信を行うためのインターフェースである。通信部130として、イーサネット(登録商標)、SATA、IEEE1394等の規格によるネットワークインターフェースが用いられる。また、通信部130として、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11等の無線通信インターフェース等の各種ローカル接続インターフェース等が用いられる。
操作表示部140は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、およびストップボタン等を備えており、各種情報の表示および各種指示の入力に使用される。
画像読取部150は、蛍光ランプ等の光源およびCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサー等の撮像素子を有する。画像読取部150は、所定の読み取り位置にセットされた原稿に光源から光を当て、反射光を撮像素子で光電変換して、電気信号から画像データを生成する。
画像制御部160は、通信部130により受信された印刷ジョブ等に含まれる印刷データのレイアウト処理およびラスタライズ処理を行い、ビットマップ形式の画像データを生成する。
印刷ジョブとは、画像形成装置100に対する印刷命令の総称であり、印刷データおよび印刷設定が含まれる。印刷データとは、印刷の対象である文書のデータであり、印刷データには、例えば、イメージデータ、ベクタデータ、テキストデータといった各種データが含まれ得る。具体的には、印刷データは、PDL(Page Description Language)データ、PDF(Portable Document Format)データまたはTIFF(Tagged Image File Format)データであり得る。印刷設定とは、用紙900への画像形成に関する設定であり、例えば、ページ数、印刷部数、紙種、カラーまたはモノクロの選択、およびページ割付等の各種設定が含まれる。
画像形成部170は、作像部40、定着部50、給紙部60、および用紙搬送部70を含む。
作像部40は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(ブラック)の各色のトナーに対応した作像ユニット41Y、41M、41C、41Kを有する。各作像ユニット41Y、41M、41C、41Kにより、画像データに基づいて、帯電、露光、および現像のプロセスを経て感光体ドラム42上にトナー像901(図5参照)が形成される。露光は、レーザー光により感光体ドラム42上を走査することで行われる。感光体ドラム42上に形成されたトナー像は、1次転写ローラー44に印加される、定電圧制御された転写電圧による静電気力により、中間転写ベルト43上に順次重ねられて1次転写される。これにより、中間転写ベルト43上にカラーのトナー像901が保持される。中間転写ベルト43上のカラーのトナー像901は、2次転写ローラー45により用紙900上に2次転写される。トナー像901は、「画像」を構成する。
定着部50は、加熱ローラー51、加圧ローラー52、ヒーター53、および温度センサー54を含む(図5参照)。ヒーター53は加熱ローラー51を加熱する。温度センサー54は加熱ローラー51の温度を測定する。加熱ローラー51と加圧ローラー52とが圧接されることで、加熱ローラー51と加圧ローラー52との間で定着ニップを形成する。定着部50は、定着ニップへ搬送された用紙900を、定着ニップで加熱および加圧するとともに加熱ローラー51と加圧ローラー52とを回転させることで、用紙900上のトナー像901を用紙900の表面に溶融定着する。
なお、用紙900の一方の面にトナー像901が形成されて定着された後、スイッチバック経路73に搬送されて表裏反転されることで、他方の面にトナー像901が形成され、定着され得る。これにより、用紙900の両面に画像が形成され得る。
加熱ローラー51は、内側から順に、円筒形の金属からなる芯金、その表面に形成したシリコーンゴムや発泡シリコーンゴム等の素材からなる弾性層、フッ素樹脂等の離型層を備える。芯金の内部には複数本のハロゲンランプのヒーター53が配置されている。複数本のヒーター53は、それぞれ用紙900の幅方向(用紙900搬送方向に直交する方向)に複数の部分ヒーターに分割され得る。また、複数本のヒーター53は、それぞれ用紙900の幅方向に異なる配熱分布を有し得る。従って、各ヒーター53または各部分ヒーターへの電力供給の有無、または、各ヒーター53または各部分ヒーターへの供給電力量に差異をもたせること等により、ヒーター53全体として、用紙900の幅方向における温度分布を所望の温度分布に制御(点灯制御)できる。
温度センサー54の温度情報に基づいて、加熱ローラー51が、所定の定着条件に含まれる定着温度になるようにヒーター53が制御され得る。また、後述する、定着状態を評価するモードである第1モードおよび第2モードにおいて、用紙900上に定着後に摺擦されたトナー像901の画像検査装置200による読取画像データに基づいてトナーの定着状態が評価され、評価結果に基づいて定着条件が設定または変更され得る。定着条件には、定着温度の他に、定着速度、定着圧、およびヒーター53の点灯制御が含まれる。
給紙部60は、複数の給紙トレイ61、62を有し、給紙トレイ61、62に収容された用紙900を1枚ずつ下流側の紙搬送経路に送り出す。
用紙搬送部70は、用紙900を搬送するための複数の搬送ローラーを有し、作像部40、定着部50、および給紙部60の各部間で用紙900を搬送する。複数の搬送ローラーには、用紙900の傾きを矯正するためのレジストローラー71や、用紙900に所定量のループを形成するためのループローラー72が含まれる。
用紙搬送部70は、画像形成された用紙900を下流側の装置へ搬送する。
(画像検査装置200)
図3に示すように、画像検査装置200は、制御部210、記憶部220、通信部230、摺擦部240、および画像読取部250を備える。これらの構成要素は、バスにより互いに通信可能に連結されている。
制御部210、記憶部220、および通信部230の構成は、画像形成装置100の構成と共通するので重複する説明を省略する。
制御部210は、画像形成装置100の制御部110と協働して上記各部の制御や各種の演算処理を行い、用紙900上のトナー像901を検査し得る。制御部210は、単独で、上記各部の制御や各種の演算処理を行い、用紙900上のトナー像901を検査してもよい。
図5は、画像検査装置200の摺擦部240および画像読取部250の構成を示す説明図である。なお、説明を簡単にするために、図5においては、画像形成装置100の定着部50および制御部110も併せて示されている。
定着部50において用紙900上に定着されたトナー像901は、摺擦部240の板状の摺擦部材241により摺擦される。制御部210の制御により変位部材243は上下に移動する。この変位部材243の上下の移動に連動して、摺擦部材241は用紙900に当接されるとともに、圧縮されたバネ242の復元力を利用した所定の当接圧で用紙900に当接される。搬送路上の用紙900を挟んで、摺擦部材241の反対側には用紙900の裏側をサポートするサポート板が設けられ得る。搬送路を構成する上下の並行な搬送板の一方をそれぞれのサポート板として兼用してもよい。また、図5においては、上下の一対の摺擦部材241は、搬送方向において、同じ位置で表記しているが、搬送方向の位置をずらして配置してもよい。制御部210により変位部材243を用紙900に対し逆方向へ移動させることで、摺擦部材241は用紙900から離間される。変位部材243と用紙900(より詳細には、用紙900の搬送路)との距離を調整することで、摺擦部材241の用紙900への当接圧を増減できる。変位部材243およびバネ242は第1機構および第2機構を構成する。
画像検査装置200には、用紙900の一方の面にトナー像901が形成されて定着された後、スイッチバック経路73により表裏反転されて、他方の面にトナー像901が形成されて定着された用紙900が搬送され得る。摺擦部材241は、用紙900の表面および裏面上のトナー像901をそれぞれ摺擦するために、用紙900の搬送路を挟んで、当該搬送路の両側に配置され得る。
画像読取部250は、複数の受光素子252(図6参照)を含むセンサー251を含む。センサー251は、例えば、複数の受光素子252が所定方向に配列されたラインセンサーであり得る。所定方向は、例えば、用紙900の幅方向(用紙900の搬送方向に対し直交する方向)である。センサー251は所定の解像度を有する。センサー251の解像度は400dpi以上であることが好ましい。以下、説明を簡単にするために、センサー251がラインセンサーである場合を例に説明する。
図6は、センサー251と摺擦部材241の構成を示す説明図である。図6において、矢印により、用紙900の搬送方向が示されている。
図6の例においては、ラインセンサーであるセンサー251の複数の受光素子252が、用紙900の幅方向に一列に配列されている。受光素子252の脇には複数の発光素子(LED)、等が配置され、ライン状の光を照射してもよい。また、摺擦部材241を構成する複数の板状体が各受光素子252に対応する位置に配置されている。このように、摺擦部材241は、全体として、用紙900に当接させるための複数の歯(板状体)を備える櫛型形状を有し得る。用紙900が各摺擦部材241に当接された状態で搬送されることにより、用紙900上のトナー像901が摺擦部材241の各板状体により摺擦される。そして、用紙900が搬送されつつセンサー251の各受光素子252によりトナー像901等からの反射光が検出されることで、用紙900上の摺擦後のトナー像901の全体(より具体的には、用紙900の表面全体)が、センサー251により読み取られる。
画像読取部250は、用紙900上にトナー像901が形成され定着された後、摺擦されたトナー像901をセンサー251で読み取って、読取画像データを生成する。読取画像データは、所定の解像度の画像データである。用紙900の両面にトナー像901が形成され、定着される場合は、用紙900の両面に定着されたトナー像901がそれぞれ摺擦された後、用紙900の搬送路を挟んで、当該搬送路の両側に配置されるセンサー251によりそれぞれ読み取られ、用紙900の表面および裏面の読取画像データがそれぞれ生成され得る。
画像読取部250は、センサー251の受光素子252ごとに用紙900上のトナー像901の色を検知することにより、トナー像901を読み取ることで読取画像データを生成し得る。
画像読取部250は、センサー251の受光素子252ごとに用紙900上のトナー像901の濃度を検知することにより、トナー像901を読み取ることで読取画像データを生成してもよい。
読取画像データは、トナーの定着状態の評価に使用される。評価の結果、トナーの定着状態が不十分と判断された場合は、定着条件が変更される。なお、トナーの定着状態の評価に使用された用紙900はヤレ紙と判定され得る。
(後処理装置300)
図4に示すように、後処理装置300は、制御部310、記憶部320、通信部330、および後処理部340を備える。制御部210、記憶部220、および通信部230の構成は、画像形成装置100の対応する構成要素の構成と共通するので重複する説明を省略する。
制御部310は、画像形成装置100の制御部110と協働して上記各部の制御や各種の演算処理を行うことで、用紙90に対する後処理を行い得る。制御部210は、単独で、上記各部の制御や各種の演算処理を行い、用紙90に対する後処理を行ってもよい。
後処理部340は、ステイプル処理、パンチ処理、冊子形成処理等の各種の後処理を行う。例えば、後処理部340は、用紙900をスタックするスタック部とステイプル部を有し、複数枚の用紙900をスタック部で重ねた後、ステイプル部でステイプルを用いた平綴じ処理を行う。
後処理がされた用紙900は、排紙トレイ341に排出される。画像検査装置200においてヤレ紙と判定(検知)された用紙900は、後処理はされずに、排紙トレイ342に排出される。ヤレ紙には、画像検査装置200により生成された読取画像データに基づくトナーの定着状態の評価において使用された、摺擦された用紙900が含まれる。ヤレ紙には、摺擦部材241により摺擦されずにセンサー251により読み取られたトナー像901の読取画像データに基づいて不良(ヤレ紙)と判断された用紙900がさらに含まれ得る。
(画像形成装置100の制御部110の作用)
画像形成装置100の制御部110の作用について説明する。以下説明する作用の全部または一部は、画像形成装置100の制御部110と画像検査装置200の制御部210との協働による作用であってもよく、画像検査装置200の制御部210の単独の作用であってもよい。
制御部110は、画像検査装置200から読取画像データを受信し、受信した読取画像データに基づいてトナーの定着状態を評価する。具体的には、制御部110は、用紙900上のトナー像901が、画像検査装置200において摺擦された後に読み取られることで生成された読取画像データと、トナーの定着状態等の評価の基準となる基準画像データとを比較することでトナーの定着状態を評価する。制御部110は、基準画像データと読取画像データとを比較し、差異が所定の閾値を超えている場合、トナーの定着が不十分と判定する。この際、基準画像データと読取画像データとの比較は、互いに対応する画素ごとに行われ得る。
制御部110は、用紙900上の摺擦されていないトナー像901の読取画像データに基づいて、トナーの定着状態以外の不良を判定することで、さらにヤレ紙を検知し得る。具体的には、制御部110は、摺擦されていないトナー像901の読取画像データと、基準画像データとを比較することで、トナーの定着状態以外の不良を判定することにより、ヤレ紙を検知し得る。トナーの定着状態以外の不良には、汚れ等が含まれる。
制御部110は、用紙900にトナー像901を定着した後、摺擦せずにトナー像901を画像検査装置200において読み取ることで、基準画像データを生成し得る。基準画像データを生成するために読み取られるトナー像901は、例えば製品(印刷物)で用紙900に形成される画像であり得る。
制御部110は、検査対象の用紙900にトナー像901(例えば、製品(印刷物)の画像)を形成する際に用いる画像データを基準画像データとして用いてもよい。この場合、基準画像データの解像度を、読取画像データの解像度と同じにするために、基準画像データの変換が行われ得る。
図7は、基準画像データの画像と摺擦後のトナー像901とを示す説明図である。
基準画像データの画像と比較すると、摺擦後のトナー像901は、摺擦されることで削られている。このように摺擦によりトナー像901が削られていることはトナーの用紙900への定着が不十分であることを示している。トナー像901が削れられていることは、基準画像データと読取画像データとを比較し、差異が所定の閾値を超えていることにより判定(検知)され得る。なお、トナー像901の削れの態様には、例えば、図7の例のように、カラーのトナー像901の、3原色の各層(例えば、C,M,Yの色の層)の重なりにより形成されたトナー像901のすべての層が削れる場合が考えられる。この他、トナー像901の削れの態様には、カラーのトナー像901の、3原色の各層のうち上層の1層または2層だけが削れる場合も考えられる。このようなカラーのトナー像901の削れの態様のいずれも、センサー251により検出される、トナー像901の色または濃度に基づいて判定(評価)され得る。
制御部110は、基準画像データと読取データとを比較し、差異が所定の閾値を超えている位置(例えば、画素の座標)が摺擦された位置に対応すると判断する場合は、トナーの定着が不十分と判定(評価)し得る。当該比較は、具体的には、制御部110は、基準画像データと読取画像データとを、相互に対応する位置(例えば、画素の座標)における、測色値の差および濃度の差の少なくともいずれか一方として行われ得る。
制御部110は、基準画像データと読取データとを比較し、差異が所定の閾値を超えている位置が摺擦された位置に対応しないと判断する場合は、トナーの定着が不十分以外の原因で画像不良が生じていると判定(評価)し得る。トナー像901において摺擦されない位置(部分)は、例えば、複数の受光素子252の一部に対応する位置に摺擦部材241を配置しないことで生じさせ得る。トナー像901の一部に摺擦しない位置を生じさせることにより、摺擦された部分においてトナーの定着状態の評価ができるとともに、摺擦されていない部分においてトナーの定着状態以外の画像不良の評価ができる。
制御部110は、印刷ジョブの実行中に定着状態を判定(評価)する第1モード、および印刷ジョブの実行前に定着状態を評価する第2モードのいずれかのモードで定着状態を判定(評価)する。第1モードと第2モードとは相互に切替可能に構成され得る。この切替は、ユーザーの選択により、印刷ジョブ毎、または全ての印刷ジョブ共通で設定されてもよい。
制御部110は、トナーの定着が不十分と判定したときは、定着部50の定着条件を変更する。
制御部110は、印刷ジョブの実行中に定着状態を判定(評価)し、判定に使用した用紙900はヤレ紙として排紙トレイ342に排出する。
制御部110は、用紙900上に形成するトナー像901の画像データに基づいて、用紙900上における、トナーの定着状態を評価する部分を選択的に決定し得る。具体的には、制御部110は、例えば、画像データにおいて画像(トナー像901)の濃度が所定の閾値以上の部分を選択的に決定し、決定した部分(座標範囲)においてトナーの定着状態を評価してもよい。トナーの定着状態を評価する部分は、トナー量が所定の閾値を超える部分であってもよい。トナーの定着状態を評価する部分を選択的に決定する場合は、決定された部分に対応する用紙900の部分のみに摺擦部材241を当接させるようにしてもよい。
制御部110は、摺擦部材241の用紙900への当接圧の大きさを切り替えることで、定着状態の評価のレベルを切り替え得る。当接圧を強くすることで、より強い負荷(摺擦力)に耐えうるレベルでトナーが用紙900に定着されている状態になるまで定着条件を調整できる。一方、当接圧を弱くすることで、軽度の負荷であればトナーが剥がれない程度の定着状態になるように定着条件を調整できる。これにより、顧客の求める定着状態のレベルに柔軟に対応できる。
図8は、基準画像データの作成における画像形成システムの動作の例を示すフローチャートである。本フローチャートは、プログラムに従い画像形成装置100の制御部110により実行され得る。本フローチャートは画像形成装置100の制御部110と画像検査装置200の制御部210とが協働して実行されてもよい。本フローチャートの全部または一部は、画像検査装置200の制御部210により単独で実行されてもよい(図9~図11についても同様)。
制御部110は、定着部50により、用紙900にトナー像901を定着させる(S101)。
制御部110は、画像検査装置200の画像読取部250により、摺擦部材241を用紙900から離間させた状態で、用紙900上のトナー像901を読み取る(S102)。すなわち、制御部110は、用紙900上のトナー像901を摺擦せずに読み取る。
制御部110は、読み取ることで生成された画像のデータを基準画像データとして記憶部120に記憶させる。なお、基準画像データは、画像検査装置200の記憶部220に記憶されてもよい。
図9は、基準画像データの作成における画像形成システムの動作の他の例を示すフローチャートである。
制御部110は、製品の画像データを基準画像データとして記憶部120に記憶する(S201)。制御部110は、基準画像データを画像検査装置200の記憶部220に記憶させてもよい。上述したように、制御部110は、基準画像データの解像度を、読取画像データの解像度と同じにするために、基準画像データを変換してもよい。
図10は、画像形成システムの動作の例を示すフローチャートである。
ステップS301~ステップS306は、本刷り(製品の画像形成)の前に実行される定着条件の調整であり、印刷ジョブの実行前に定着状態を評価する第2モードとして実行される。
制御部110は、用紙900にトナー像901を定着部50により定着する(S301)。
制御部110は、画像検査装置200の画像読取部250により、摺擦部材241を用紙900に当接させることで、用紙900上のトナー像901を摺擦する(S302)。
制御部110は、用紙900上のトナー像901を読み取ることで、読取画像データを生成する(S303)。すなわち、制御部110は、用紙900上のトナー像901を摺擦した後に読み取ることで読取画像データを生成する。
制御部110は、読取画像データと基準画像データとを比較することにより、トナー像901の用紙900への定着状態を評価する(S304)。
制御部110は、定着状態の評価の結果、定着が十分と判断した場合は(S305:YES)、本刷り(製品の画像形成)を実施する(S307)。なお、本刷りを実施する前に摺擦部材241を用紙900から離間(より具体的には、用紙900の搬送経路から離間)させることで、印刷物の品質が損なわれないようにする。
制御部110は、定着が十分でないと判断した場合は(S305:NO)、定着条件を変更する(S306)。定着条件の変更には、(1)定着温度を上げる、(2)定着速度(定着部50を通過させる用紙900の速度)を遅くする、(3)定着圧(定着ニップで用紙900に加わる圧力)を大きくする、(4)ヒーター53の点灯制御の変更の少なくともいずれか一つが含まれる。より具体的には、定着条件の変更としては、定着温度を10℃高くする、定着速度を変更前の80%にする、用紙900の幅方向において、画像形成装置100の手前側の点灯量を大きくする等が考えられる。(4)の定着条件の変更を行うのは次の理由による。用紙900の幅方向においては、加熱ローラー51等が温度不均一になることがあり、用紙900への加熱量が不均一になることで定着不良になる可能性がある。例えば、定着部50のヒーター53の部分ヒーターのうち定着不良が生じている位置の点灯力(点灯比率)を大きくすることで、局所的に定着不良を低減できる。
なお、ステップS301~S305においてトナーの定着状態の評価に使用する用紙900は1枚に限定されず複数枚であってもよい。
図11は、画像形成システムの動作の他の例を示すフローチャートである。
ステップS401~ステップS408は、本刷り中に実行される定着条件の調整であり、印刷ジョブの実行中に定着状態を評価する第1モードとして実行される。
制御部110は、本刷りの印刷ジョブの実行中に、定着状態を評価するかどうか判断する(S401)。制御部110は、例えば、本刷りにおいて、所定の枚数の用紙900へのトナー像901の定着が終了するごとに、定着状態を評価すると判断し得る。所定の枚数は、例えば、10枚、100枚、または1000枚であり、定着状態の安定性の観点から実験により適当に設定され得る。
制御部110は、定着状態を評価しないと判断した場合は(S401:NO)、継続して本刷りの画像形成を実施する(S402)。
制御部110は、定着状態を評価すると判断した場合は(S401:YES)、ステップS403に移行し、処理を継続する。
ステップS403~S408は、図10のステップS301~S306と同様であるため、説明を省略する。
制御部110は、定着条件の変更後、定着が十分であると判断した場合は(S407:YES)、本刷りの画像形成を再開する(S409)。
制御部110は、定着条件の変更後、定着が不十分であると判断した場合は(S407:NO)、定着が十分であると判断されるまでステップS403~S408を繰り返し実行する。
実施形態は以下の効果を奏する。
記録媒体上に定着後、摺擦した画像を複数の受光素子で読み取ることで生成した読取画像データに基づいてトナーの定着状態を評価する。これにより、多様な画像とメディアの組合せにおいて定着条件を最適化できる。
さらに、摺擦されていない、記録媒体上の画像を読み取って読取画像データを生成し、摺擦されていない画像の読取画像データに基づいてヤレ紙を検知する。これにより、画像の読取手段を、トナーの定着状態の評価とトナーの定着状態以外の評価とで兼用することで装置規模を抑制でき、かつ検査時間を短縮できる。
さらに、読取画像データを所定の解像度で読み取り、所定の解像度の読取画像データに基づいて定着状態を評価する。これにより、多様な画像について定着状態を高精度に評価できる。
さらに、画像を複数の受光素子が所定方向に配列されたラインセンサーで読み取る。これにより、より簡単かつ効率的に定着状態等の評価精度を向上できる。濃度計を使用して画像を読み取る場合と比較して、比較的高解像度のラインセンサーを使用することによる効果を、以下、具体的に記載する。濃度での差分評価では、被検査画像はある程度の大きさの領域が必要であり、評価可能な画像パターンが限定的になってしまう。そのため、特定の評価用チャートで定着温度を調整しても、顧客が画像形成を求める画像では用紙900の面内において局所的にトナー量が多い箇所が存在する場合は、その部分では定着温度が適正値よりも低く設定されてしまう。また、濃度での差分評価では、色の違いによる濃度の測定値への影響により、定着状態の検知精度が低下し得る。例えば、トナー像が複数のトナーの層を含む場合に、上層のトナーが十分に定着されていなくても、下層のトナーが十分に定着されている場合、定着温度は適正化されていないが、濃度計の測定値では、下層のトナーの影響で濃度が所定の閾値を超えた値に測定される可能性があり、トナーが十分に定着されているという誤った評価がなされる可能性がある。画像を、複数の受光素子が所定方向に配列された比較的高解像度のラインセンサーで読み取ることにより、このような問題を克服できる。
さらに、サインセンサーの受光素子の配列方向を記録媒体の幅方向とする。これにより、さらに簡単かつ効率的に定着状態等の評価制度を向上できる。
さらに、受光素子ごとに記録媒体上の画像の色を検知することにより画像を読み取る。これにより、画像を構成するトナー像の比較的上層のみが剥がれるような不良であっても、高感度にトナーの定着状態を評価できる。特に、画像が複数の原色のトナー層の重なりによるカラーの画像であって、上層のみが剥がれるような状態を高精度に検出できる。
また、受光素子ごとに記録媒体上の画像の濃度を検知することにより画像を読み取る。これにより、簡単な装置で、高精度に定着状態等の評価ができる。
さらに、画像の定着後に摺擦していない記録媒体上を読み取ることで生成した基準画像データと、読取画像データとを比較することで、トナーの定着状態を評価する。これにより、より簡単かつ柔軟に基準画像を生成できる。
さらに、記録媒体上に画像を形成する際に用いる画像データを基準画像データとする。これにより、より簡単に基準画像を生成できる。
さらに、トナーの定着が不十分と評価したときは、定着部の定着条件を変更する。これにより、効果的に定着不良のヤレ紙の発生を抑制できる。
さらに、定着条件を、定着温度、定着速度、定着圧、および定着部のヒーターの点灯制御の少なくともいずれか一つとする。これにより、簡単かつ効果的に定着不十分によるヤレ紙の発生を抑制できる。
さらに、画像を摺擦する摺擦部を、記録媒体に対し摺擦部材を当接および離間させる第1機構と、記録媒体に対し摺擦部材を当接させるときの当接圧を変える第2機構とを含む構成とする。これにより、より簡単な構成で、定着状態等を評価できる。
さらに、摺擦部材を、記録媒体の幅方向に複数配列する。これにより、効果的かつ簡単に記録媒体の表面を広範囲に摺擦できる。
さらに、相互に切替可能な、印刷ジョブの実行中に定着状態を評価する第1モード、および印刷ジョブの実行前に定着状態を評価する第2モードのいずれかのモードで定着状態を評価する。これにより、より柔軟に定着状態等の評価ができる。
印刷ジョブの実行中に定着状態を評価し、評価に使用された記録媒体はヤレ紙として排出する。これにより、比較的長時間の画像形成を行う場合であっても、印刷ジョブを停止させることなく、定着状態を安定させることができる。
さらに、基準画像データと読取画像データとを比較し、差異が所定の閾値を超えている位置が摺擦された位置に対応すると判断する場合は、トナーの定着が不十分と評価する。そして、当該差異が閾値を超えている位置が摺擦された位置に対応しないと判断する場合は、トナーの定着が不十分以外の原因で画像不良が生じていると判定する。これにより、定着状態の評価と、定着状態以外の画像不良の評価とをより簡単に区別して評価できる。
さらに、基準画像データと読取画像データとを、相互に対応する位置における、測色値の差および濃度の差の少なくともいずれか一方により比較する。これにより、多様な画像において定着状態を簡単かつ高精度に評価できる。
さらに、摺擦部材の形状を、記録媒体上に当接させるための複数の歯を有する櫛型形状とする。これにより、より効率的にあらゆる画像を摺擦できるとともに、摺擦部材を記録媒体に当接させるための機構を簡単化できる。また、画像において摺擦される部分と摺擦されない部分を簡単に生じさせることができるため、定着状態の評価と、定着状態以外の画像不良の評価とを区別した評価をより簡単化できる。
記録媒体上に形成する画像の画像データに基づいて、記録媒体上における、トナーの定着状態を評価する部分を選択的に決定する。これにより、例えば、トナーの剥がれが生じやすい、濃度が高い箇所を選択して評価できるため、定着状態の評価制度をさらに向上できるとともに、評価に要する時間を短縮できる。
上述した画像形成システム、画像形成装置、および画像検査装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えば、USBメモリーやDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、一機能として装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
1000 画像形成システム、
100 画像形成装置、
110 制御部、
120 記憶部、
130 通信部、
140 操作表示部、
150 画像読取部、
160 画像制御部、
170 画像形成部、
200 画像検査装置、
210 制御部、
220 記憶部、
230 通信部、
240 摺擦部、
241 摺擦部材、
242 バネ、
243 変位部材、
250 画像読取部、
251 センサー、
252 受光素子、
300 後処理装置、
310 制御部、
320 記憶部、
330 通信部、
340 後処理部、
341 排紙トレイ、
342 排紙トレイ。

Claims (20)

  1. 記録媒体上にトナーによる画像を形成する画像形成部と、
    前記記録媒体上に形成された前記画像を前記記録媒体上に定着させる定着部と、
    前記記録媒体上に定着された前記画像を、複数の受光素子を含むセンサーで読み取って読取画像データを生成する読取部と、
    前記記録媒体上に定着された前記画像を摺擦可能な摺擦部と、
    定着された前記画像を前記摺擦部により摺擦させ、摺擦された前記画像を前記読取部で読み取り生成された前記読取画像データに基づいて前記トナーの定着状態を評価する制御部と、
    を有する画像形成システム。
  2. 前記読取部は、摺擦されていない、前記記録媒体上の前記画像をさらに読み取って前記読取画像データを生成し、
    前記制御部は、摺擦されていない、前記記録媒体上の前記画像の前記読取画像データに基づいてさらにヤレ紙を検知する、請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 前記読取部は所定の解像度を有し、
    前記制御部は、読み取られた前記所定の解像度の前記読取画像データに基づいて前記定着状態を評価する、請求項1または2に記載の画像形成システム。
  4. 前記読取部は、複数の前記受光素子が所定方向に配列されたラインセンサーである、請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  5. 前記所定方向は前記記録媒体の幅方向であり、前記読取部は、前記幅方向に配列された前記受光素子により前記記録媒体上の前記画像を読み取る、請求項4に記載の画像形成システム。
  6. 前記読取部は、前記受光素子ごとに前記記録媒体上の前記画像の色を検知することにより前記画像を読み取る、請求項1~5のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  7. 前記読取部は、前記受光素子ごとに前記記録媒体上の前記画像の濃度を検知することにより前記画像を読み取る、請求項1~5のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  8. 前記制御部は、前記画像の定着後に摺擦していない前記記録媒体上を前記読取部により読み取ることで生成した基準画像データと、前記読取画像データとを比較することで、前記トナーの前記定着状態を評価する、請求項1~7のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  9. 前記制御部は、前記記録媒体上に前記画像を形成する際に用いる画像データを基準画像データとして、前記読取画像データと比較することで、前記トナーの前記定着状態を評価する、請求項1~7のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  10. 前記制御部は、前記トナーの定着が不十分と評価したときは、前記定着部の定着条件を変更する、請求項1~9のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  11. 前記定着条件は、定着温度、定着速度、定着圧、および前記定着部のヒーターの点灯制御の少なくともいずれか一つである、請求項10に記載の画像形成システム。
  12. 前記摺擦部は、前記記録媒体に対し摺擦部材を当接および離間させる第1機構と、前記記録媒体に対し前記摺擦部材を当接させるときの当接圧を変える第2機構とを有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  13. 前記摺擦部材は、前記記録媒体の幅方向に複数配列された、請求項12に記載の画像形成システム。
  14. 前記制御部は、相互に切替可能な、印刷ジョブの実行中に前記定着状態を評価する第1モード、および前記印刷ジョブの実行前に前記定着状態を評価する第2モードのいずれかのモードで前記定着状態を評価する、請求項1~13のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  15. 前記制御部は、印刷ジョブの実行中に前記定着状態を評価し、前記評価に使用された前記記録媒体はヤレ紙として排出する、請求項1~13のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  16. 前記制御部は、基準画像データと前記読取画像データとを比較し、差異が所定の閾値を超えている位置が摺擦された位置に対応すると判断する場合は、前記トナーの定着が不十分と評価し、前記差異が前記閾値を超えている位置が摺擦された位置に対応しないと判断する場合は、前記トナーの定着が不十分以外の原因で画像不良が生じていると判定する、請求項1~15のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  17. 前記制御部は、前記基準画像データと前記読取画像データとを、相互に対応する位置における、測色値の差および濃度の差の少なくともいずれか一方により比較する、請求項16に記載の画像形成システム。
  18. 前記摺擦部材の形状は、前記記録媒体上に当接させるための複数の歯を有する櫛型形状である、請求項12に記載の画像形成システム。
  19. 前記制御部は、前記記録媒体上に形成する前記画像の画像データに基づいて、前記記録媒体上における、前記トナーの前記定着状態を評価する部分を選択的に決定する、請求項1~18のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  20. 記録媒体上に形成されて定着された、トナーによる画像を、摺擦部により摺擦するステップ(a)と、
    摺擦された、前記記録媒体上の前記画像を、複数の受光素子を含むセンサーを有する読取部で読み取って読取画像データを生成するステップ(b)と、
    前記読取画像データに基づいて前記トナーの定着状態を評価するステップ(c)と、
    を有する処理をコンピューターに実行させるための評価プログラム。
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