JP2023086402A - 画像形成装置、シート種類設定方法およびシート種類設定プログラム - Google Patents

画像形成装置、シート種類設定方法およびシート種類設定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】オートリセット機能の効果を損なうことなく、シート種類の設定モードの不必要な切り替えを防止して、画像形成処理を円滑に実行することができる画像形成装置、シート種類設定方法およびシート種類設定プログラムを提供する。【解決手段】画像形成装置1は、印刷ジョブを受け付けて、その実行を開始した後、ペーパーエンプティ等の中断事由が発生すると、印刷ジョブの実行を中断する。中断状態のまま、オートリセット時間が経過したらシート種類の設定モードを確認し、ユーザー指定モードならばオートリセットによってシート種類の設定モードをデフォルト設定へ切り替えるのを禁止する。その後、シート種類の設定モードをユーザー指定モードに維持したまま、印刷ジョブの実行を再開する。印刷ジョブを完了した後、オートリセット時間が経過したら、シート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰させる。【選択図】図8

Description

本開示は、画像形成装置、シート種類設定方法およびシート種類設定プログラムに関し、特に、画像形成処理に使用する記録シートの種類を適正に設定するための技術に関する。
近年、電子写真方式の画像形成装置に対するユーザーのニーズの多様化が進んでおり、そのひとつに記録シートの多様化が挙げられる。いわゆる普通紙だけでなく、葉書きのような厚紙や、シートが重なり合った封筒など、ユーザーが画像形成処理に使用を希望する記録シートの種類が多岐に亘ってきており、多様な記録シートに品質の高い画像を形成することが画像形成装置に求められている。
高品質の画像を形成するための画像プロセス条件は記録シートの種類に応じて異なるため、多様な記録シートに高品質の画像を形成するためには、記録シートの特性に応じて画像プロセス条件を設定する必要がある。このような理由から、画像形成装置は、ユーザーに記録シートの種類を指定させる操作パネル(GUI: Graphical User Interface)を備えている。
しかしながら、GUIを用いて、記録シートの種類を指定するのは、画像形成装置のユーザーにとって煩わしく、手間がかかるので必ずしも好まれない。特に、記録シートや画像形成装置についての知識が十分でないユーザーにとっては、記録シートの種類を適切に指定するのは必ずしも容易ではなく、ユーザーが指定した記録シートの種類が、給紙カセットに収容されている記録シートの種類と一致していない場合には、適切に画像プロセス条件を設定することができないので、品質の高い画像を形成することができなくなる(例えば、特許文献1を参照)。
このような問題に対して、画像形成装置の給紙カセットから供給された記録シートの紙厚や紙質をセンサーで検出することによって記録シートの種類を判別し、画像プロセス条件を設定する技術が開発されている。この技術を採用すれば、ユーザーの手を煩わせることなく、適切な画像プロセス条件を自動的に設定することができる。
特開2007-62963号公報
画像形成装置は、上記のセンサーを用いて記録シートの種類を検知する自動検知モードを備えることにより、ユーザーがGUIを介して記録シートのシート種類を設定する煩わしさを軽減させることができる。しかし、上記のセンサーでは正しく検出することが難しい仕様外の記録シートが存在する。そのようなシートにも対応させるためにも、画像形成装置は、上記の自動検知モードのほかに、GUI等を介して記録シートのシート種類を設定する設定モード(以下、「ユーザー指定モード」という。)も有している。
また一般的に画像形成装置は、複数のユーザーによって共用されることが少なくなく、複数のユーザーの中には記録シートの種類や指定方法について熟知している熟練者もいれば、あまり詳しくない初心者もいる。
初心者のユーザーは、例えば、シート種類の設定モードを確認することなく画像形成処理を実行することが多い。このため、ユーザー指定モードで記録シートの種類が指定されていることに気付かずに、自動検知モードのつもりで、画像形成処理を実行してしまうと、記録シートの種類が正しく指定されていないために画像プロセス条件を適切に設定することができず、画像の品質が低下するなど正常な印刷結果を得られないおそれがある。なお、初心者のユーザーを例にして説明したが、意図していたモードから異なっていることに気づけない問題は、ユーザーが熟練者の場合でも生じ得る。
このような問題に対して、ユーザー指定モードで設定されたシート種類の記録シートを用いて画像形成処理を実行した後、所定の時間が経過したら、シート種類の設定モードを自動検知モードに切り換えることが考えられる(以下、「オートリセット」という)。オートリセット機能を備えれば、ユーザー指定モードでシート種類が設定されても、その後、ユーザー操作を要することなく、自動検知モードに切り替わるので、記録シートの種類が正しく指定されないために、画像の品質が低下する問題を解決することができる。
しかしながら、オートリセット機能には、次のような問題が考えられる。例えば、画像形成処理の実行中に、ペーパーエンプティが検出され、画像形成処理が中断された場合には、空になった給紙カセットを画像形成装置から引き出して、記録シートを給紙カセットに補給する必要がある。
このような記録シートの補給作業に手間取って、画像形成処理の中断状態が長引き、所定の時間が経過すると、オートリセット機能によってシート種類の設定モードが、シート種類の設定モードのデフォルト設定である、自動検知モードに切り替えられてしまう恐れがある。
その結果、画像形成処理を再開したときに自動検知したシート種類が、印刷ジョブで指定されたシート種類と異なる場合には、用紙不一致により画像形成処理が停止されてしまうことが想定される。このようにして、画像形成処理を円滑に実行することができなくなると、ユーザーの利便性が低下する。
これに対して、画像形成処理を中断している間にシート種類の設定モードがデフォルト設定にオートリセットされないようにするために、オートリセット機能を起動するタイミングを遅らせることも考えられる。
しかしながら、オートリセット機能を起動するタイミングをあまり遅くし過ぎると、オートリセット機能が起動される前に、次のユーザーがユーザー指定モードで記録シートの種類が指定されていることに気付かずに、自動検知モードのつもりで、画像形成処理を実行してしまうという、上述のような問題が生じ易くなるので、オートリセット機能本来の目的を十分に果たすことができなくなってしまう。
本開示は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、オートリセット機能の効果を損なうことなく、シート種類の設定モードの不必要な切り替えを防止して、画像形成処理を円滑に実行することができる画像形成装置、シート種類設定方法およびシート種類設定プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一形態に係る画像形成装置は、シート種類を自動検知するメディア検知手段と、シート種類のユーザー指定を受け付けるユーザー指定手段と、を有し、自動検知を優先する自動検知モードと、ユーザー指定を優先するユーザー指定モードとのどちらかの設定モードにデフォルト設定された画像形成装置であって、設定モードの指定を受け付ける設定モード受付手段と、所定のリセット条件の充足を条件として、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更するリセット手段と、所定の禁止条件の充足を条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止して、指定された設定モードを維持する禁止手段と、を備えることを特徴とする。
この場合において、設定モードが切り換えられた場合に、その旨を報知する切り替え報知手段を備えてもよい。
また、リセット手段は、デフォルト設定された設定モードが自動検知モードであり、かつ指定された設定モードがユーザー指定モードである場合に、リセット条件が充足されると、設定モードを自動検知モードに変更してもよい。
また、禁止手段は、デフォルト設定された設定モードが自動検知モードであり、かつ指定された設定モードが自動検知モードであることを禁止条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止してもよい。
また、出荷時に、自動検知モードと、ユーザー指定モードとのどちらかに、設定モードがデフォルト設定されていてもよい。
また、リセット手段は、装置状態が待機状態であること、または印刷ジョブを受け付けていないことを条件として、前記設定モードの変更を行ってもよい。
また、リセット手段は、印刷ジョブを実行していない状態で所定のオートリセット時間が経過したことをリセット条件としてもよい。
また、禁止手段は、印刷ジョブの実行が中断されていることを禁止条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止してもよい。
また、禁止手段は、印刷ジョブの実行が中断されているときに、リセット条件が充足された場合には、当該印刷ジョブの実行を完了するまでの間に受け付けた後続の印刷ジョブの実行を完了するまで、前記設定モードの変更を禁止してもよい。
また、印刷ジョブの実行を中断する中断事由として、ペーパーエンプティ、トナーエンプティおよび廃棄トナーフルを検出する中断事由検出手段と、中断事由が検出された場合に、印刷ジョブの実行を中断するジョブ中断手段と、を備えてもよい。
また、コピー、ファクス/スキャン、ファクス、ボックスまたはWebブラウザーに関する操作画面を表示して、ユーザー操作を受け付けるユーザー操作受付手段と、前記操作画面が表示されている状態で、所定時間、ユーザー操作を受け付けなかったことを条件として、当該操作画面が表示されてから、当該操作画面にて受け付けたユーザー操作を無効にする画面操作リセット手段と、を備えてもよい。
また、ユーザーからリセット指示を受け付けるリセット指示受け付け手段を備え、リセット手段は、ユーザーからリセット指示を受け付けたことをリセット条件としてもよい。
また、原稿を読み取る読み取り手段と、原稿トレイに載置された原稿束から原稿を1枚ずつ前記読み取り手段へ搬送する原稿搬送手段と、を備え、原稿搬送手段は、原稿トレイに原稿束が載置されたことを検出する原稿検出手段を有し、リセット手段は、原稿トレイに原稿束が載置されたことをリセット条件としてもよい。
また、ユーザー認証を行うユーザー認証手段を備え、リセット手段は、新たなユーザー認証を行ったことをリセット条件としてもよい。
また、リセット手段は、装置の動作モードがスリープモードからの復帰したことをリセット条件として、前記変更を行ってもよい。
また、禁止手段は、設定モード受付手段にて受け付けた設定モードがユーザー指定モードである場合に、ユーザー指定を受け付けたシート種類が、メディア検知手段が誤検知し易いシート種類である不得手紙であることを禁止条件としてもよい。
また、禁止手段は、設定モード受付手段にて受け付けた設定モードがユーザー指定モードである場合にシート種類を自動検知して、自動検知したシート種類が、メディア検知手段が誤検知し易いシート種類である不得手紙であることを禁止条件としてもよい。
また、リセット手段にて、設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換える場合には、次に実行を開始する印刷ジョブの1枚目の記録シートでシート種類を自動検知してもよい。
また、禁止手段にて、リセット手段が設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換えるのを禁止した場合には、次に実行を開始する印刷ジョブの1枚目の記録シートでシート種類を自動検知するまで、設定モードをユーザー指定モードに維持してもよい。
また、印刷に用いる記録シートを供給する開閉可能な給紙カセットを備え、リセット手段にて、設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換える場合に、次に給紙カセットを開閉した後に給紙カセットから供給される1枚目の記録シートでシート種類を自動検知してもよい。
また、印刷に用いる記録シートを供給する開閉可能な給紙カセットを備え、禁止手段にて、リセット手段が設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換えるのを禁止した場合には、次に給紙カセットを開閉した後に給紙カセットから供給される1枚目の記録シートでシート種類を自動検知するまで、設定モードをユーザー指定モードに維持してもよい。
また、リセット手段は、リセット条件が充足されたときに実行中の印刷ジョブの実行が完了したことを条件とし、更に当該印刷ジョブの実行中に後続の印刷ジョブを受け付けた場合には当該後続の印刷ジョブの実行が完了したことも条件として、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更してもよい。
また、禁止手段にて、リセット手段が設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換えるのを禁止した場合には、リセット条件が充足されたときに実行中の印刷ジョブの実行が完了するまで、更に当該印刷ジョブの実行中に後続の印刷ジョブを受け付けた場合には当該後続の印刷ジョブの実行が完了するまで、設定モードをユーザー指定モードに維持してもよい。
また、設定モード受け付け手段は、管理者権限およびユーザー権限で設定モードの指定を受け付けることができ、管理者権限で自動検知モードに指定された場合には、ユーザー権限で設定モードをユーザー指定モードに変更することができる一方、管理者権限でユーザー指定モードに指定された場合には、ユーザー権限で設定モードを自動検知モードに変更することが禁止されてもよい。
また、メディア検知手段は、光学センサーを用いて記録シートの透過率および反射率の少なくとも一方を測定することによって、シート種類を判別してもよい。
また、設定モードが自動検知モードである場合には、自動検知したシート種類に応じた画像プロセス条件で印刷ジョブを実行し、設定モードがユーザー指定モードである場合には、ユーザー指定されたシート種類に応じた画像プロセス条件で印刷ジョブを実行してもよい。
また、シート種類を自動検知するメディア検知手段を有し、自動検知したシート種類に応じて画像プロセス条件を設定するか否かの設定モードがデフォルト設定された画像形成装置であって、設定モードの指定を受け付ける設定モード受付手段と、所定のリセット条件の充足を条件として、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更するリセット手段と、所定の禁止条件の充足を条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止して、指定された設定モードを維持する禁止手段と、を備えてもよい。
ことを特徴とする画像形成装置。
また、本開示の一形態に係るシート種類設定方法は、シート種類を自動検知するメディア検知手段と、シート種類のユーザー指定を受け付けるユーザー指定手段と、を有し、自動検知を優先する自動検知モードと、ユーザー指定を優先するユーザー指定モードとのどちらかの設定モードにデフォルト設定された画像形成装置が実行するシート種類設定方法であって、設定モードの指定を受け付ける設定モード受付ステップと、所定のリセット条件が充足された場合に、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更するリセットステップと、所定の禁止条件の充足を条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止して、指定された設定モードを維持する禁止ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本開示の一形態に係るシート種類設定プログラムは、シート種類を自動検知するメディア検知手段と、シート種類のユーザー指定を受け付けるユーザー指定手段と、を有し、自動検知を優先する自動検知モードと、ユーザー指定を優先するユーザー指定モードとのどちらかの設定モードにデフォルト設定された画像形成装置に搭載されたコンピューターが実行するシート種類設定プログラムであって、設定モードの指定を受け付ける設定モード受付ステップと、所定のリセット条件が充足された場合に、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更するリセットステップと、所定の禁止条件の充足を条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止して、指定された設定モードを維持する禁止ステップと、をコンピューターに実行させることを特徴とする。
このようにすれば、シート種類の設定モードの必要性の有無を禁止条件として、シート種類の設定モードのデフォルト設定への切り換えを禁止することができるので、画像形成処理を円滑に実行することができる。
本開示の第1の実施の形態に係る画像形成装置1の主要な構成を示す図である。 (a)は、メディア検知センサー120の配置を示す図であり、(b)は、メディア検知センサー120の構成を示す図である。 制御部101の主要な構成を示すブロック図である。 (a)は、シート種類の設定モードをユーザー指定モードに設定した「手差し-用紙サイズ・種類」画面400を例示する図であり、(b)は、シート種類の設定モードを自動検知モードに設定した「手差し-用紙サイズ・種類」画面400を例示する図であり、(c)は、シート種類の設定モードを自動検知モードに設定した別の画面を例示する図である。 画像形成装置1のオートリセット動作を説明するフローチャートである。 記録シートの供給元ごとにシート種類の設定モードのデフォルト設定を受け付ける「紙種自動検出設定」画面600を例示する図である。 (a)は、シート種類と二次転写電圧とを対応付けた二次転写電圧設定テーブルを例示する表であり、(b)は、シート種類と定着温度とを対応付けた定着温度設定テーブルを例示する表であり、(c)は、シート種類とシート搬送速度とを対応付けたシート搬送速度設定テーブルを例示する表である。 (a)は、印刷が中断されなかった場合のオートリセット動作を説明するシーケンス図であり、(b)は、印刷が中断された場合のオートリセット動作を説明するシーケンス図であり、(c)は、印刷ジョブの実行中に次の印刷ジョブを受け付けた場合のオートリセット動作を説明するシーケンス図である。 印刷ジョブの実行中に次の印刷ジョブを受け付けた場合のオートリセット動作を説明するフローチャートである。 (a)は、オートリセットの設定選択画面1000を例示する図であり、(b)は、オートリセット時間の設定画面1010を例示する図であり、(c)は、コピー画面1020を例示する図である。 (a)は、自動原稿搬送部152の原稿トレイ153に原稿束Dを載置したことを契機とするリセット動作を説明するための図であり、(b)は、カード認証を契機とするリセット動作を説明するための図であり、(c)は、「リセット」キー1121を選択したことを契機とするリセット動作を説明するための図であり、(d)は、スリープモードに遷移したことを契機とするリセット動作を説明するための図である。 (a)は、ユーザー指定されたシート種類による自動検知の得手、不得手に応じてオートリセット動作を禁止する動作を説明するフローチャートであり、(b)は、精度良く自動検知することが容易でない不得手紙と、不得手紙以外とのシート種類を例示する。 印刷ジョブの実行中に自動検知したシート種類が不得手紙かどうかに応じてオートリセット動作を禁止する動作を説明するフローチャートである。
以下、本開示に係る画像形成装置、シート種類設定方法およびシート種類設定プログラムの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1]第1の実施の形態
本実施の形態においては、印刷ジョブの実行が中断されているときに、シート種類の設定モードがユーザー指定モードから自動検知モードへオートリセットされるのを禁止する場合について説明する。
(1-1)画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、プリント機能やスキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能、BOX機能などを兼ね備えた所謂タンデム方式のカラー複合機(MFP: Multi-Function Peripheral)であって、画像形成部100、給紙キャビネット部140、画像読み取り部151、自動原稿搬送部(ADF: Automatic Document Feeder)152および操作パネル161を備えている。
画像形成部100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)各色のトナー像を形成する作像部111Y、111M、111Cおよび111Kを備えている。
作像部111Y、111M、111Cおよび111Kは、それぞれ感光体ドラム、帯電装置、現像装置、一次転写ローラーおよびクリーニング装置(図示省略)を備えている。このうち、帯電装置は感光体ドラムの外周面を一様に帯電させる。露光部112は、形成すべき画像に応じて変調されたレーザー光を感光体ドラムの外周面に照射することによって、静電潜像を形成する。
画像形成装置1は、YMCK各色のトナーを収容したトナーボトル113Y、113M、113Cおよび113Kが着脱可能に装着されており、それぞれ作像部111Y、111M、111Cおよび111Kの現像装置にトナーを供給する。
現像装置は、感光体ドラムの外周面にトナーを供給することによって、静電潜像を現像する。一次転写ローラーは感光体ドラムの外周面上から中間転写ベルト114の外周面上へトナー像を静電転写する(一次転写)。
画像形成装置1は、YMCK各色の画像データについてページ毎のドット数を計数する。このドット数の積算値を求めることによって、トナーボトル113Y、113M、113Cおよび113Kに収容されていたYMCK各色のトナーが使い果たされて、「トナーエンプティ」になったか否かが判定される。
作像部111Y、111M、111Cおよび111Kが、YMCK各色のトナー像を中間転写ベルト114の外周面上で互いに重なり合うように一次転写することによって、中間転写ベルト114の外周面上にカラートナー像が形成される。モノクロトナー像を形成する場合には、一色のトナー像のみが中間転写ベルト114の外周面上へ転写され、他の色のトナー像はそもそも形成されない。
一次転写後に、感光体ドラムの外周面上に残留するトナーは、クリーニング装置によって掻き取られた後、廃トナーボックス(図示省略)に回収される。
中間転写ベルト114は、無端状のベルト部材であって、駆動ローラー115、従動ローラー116および作像部111Y、111M、111Cおよび111Kそれぞれの一次転写ローラーに掛け回され、矢印A方向に周回走行する。
駆動ローラー115は、中間転写ベルト114を挟んで、二次転写ローラー117と圧接することによって二次転写ニップを形成している。中間転写ベルト114は、矢印A方向に周回走行することによって、その外周面上に担持しているトナー像を二次転写ニップへ搬送する。
画像形成部100の給紙カセット135a、135bおよび給紙キャビネット部140の給紙カセット135c、135dにはそれぞれ記録シート束が収容されている。また、マルチ手差し給紙トレイ121に記録シート束が載置されている場合もある。
給紙カセット135a、135b、135c、135bおよびマルチ手差し給紙トレイ121は給紙部171を構成する。給紙部171は、大容量給紙カセット(LCC:Large Capacity Cassette)を含んでいてもよいし、大容量ユニット(LU: Large capacity Unit)を含んでいてもよい。
給紙カセット135a、135b、135c、135bおよびマルチ手差し給紙トレイ121にはそれぞれシートセンサー(図示省略)が配設されている。シートセンサーは給紙カセット135a、135b、135c、135bおよびマルチ手差し給紙トレイ121にそれぞれ記録シートが収容されている否かを監視するために用いられる。
給紙カセット135a、135b、135c、135bまたはマルチ手差し給紙トレイ121に収容されている記録シートが無くなった場合には、「ペーパーエンプティ」と判定される。
給紙ローラー133a、133b、133cおよび133dはそれぞれ給紙カセット135a、135b、135cおよび135dに収容されている記録シート束の最上位から順に記録シートを送り出す。また、給紙ローラー134はマルチ手差し給紙トレイ121に載置されている記録シート束の最上位から順に記録シートを送り出す。
記録シートは、給紙カセット135a、135b、135cおよび135dやマルチ手差し給紙トレイ121から二次転写ニップへ搬送される際に、メディア検知センサー120の検出位置を通過する。メディア検知センサー120は、記録シートの種類を推定するための検知信号を出力する。
本実施の形態においては、メディア検知センサー120は、後述のような、光学センサーであって、記録シートに照明光を照射し、記録シートからの反射光量を検出するとともに、記録シートを透過した透過光量を検出する。
制御部101は、メディア検知センサー120が出力した検知信号を参照して、記録シートの種類(以下、「シート種類」という。)を推定する。メディア検知センサー120が出力する検知信号は、本実施の形態においては、記録シートによる反射率と透過率とを指標する。
記録シートは、メディア検知センサー120の検出位置を通過した後、レジストローラー132に到達する。レジストローラー132は記録シートの到達時に回転を停止しており、記録シートはその先端をレジストローラー132の搬送ニップに突き当てた状態で更に搬送され、ループを形成する。
これによって、記録シートのスキューが補正される。その後、レジストローラー132は、中間転写ベルト114によるトナー像の搬送タイミングに合わせて回転駆動され、記録シートを二次転写ニップへ搬送する。
二次転写ローラー117には二次転写バイアスが印加されており、トナー像が中間転写ベルト114の外周面上から記録シート上へ静電転写される(二次転写)。トナー像を二次転写された記録シートは定着部122へ搬送され、トナー像を熱定着される。
二次転写後に中間転写ベルト114の外周面上に残留するトナーはクリーニング装置118によって掻き取られた後、廃トナーボックスに回収される。廃トナーボックスには回収したトナー量を検出するトナーセンサー(図示省略)が配設されている。トナーセンサーによって回収トナー量が所定量を超えた「廃棄トナーフル」になった否かが判定される。
定着部122は、加圧ローラー129、定着ローラー130およびハロゲンヒーター131を備えている。加圧ローラー129は、不図示の付勢部材を用いて、定着ローラー130に向かって付勢されている。この付勢によって、加圧ローラー129が定着ローラー130に圧接し、定着ニップが形成される。ハロゲンヒーター131は、定着ローラー130を加熱して昇温させる。
加圧ローラー129が不図示の駆動源によって回転駆動されると、定着ローラー130は加圧ローラー129に従動して回転する。この回転によって、定着ニップに記録シートが通紙される。定着ローラー130が昇温している状態で、定着ニップに記録シートを通紙すると、記録シート上のトナー像が溶融され、記録シートに圧着される(熱定着)。
なお、定着ローラー130に代えて、定着ベルト等、定着ローラー130以外の定着回転体を用いてもよい。また、加圧ローラー129についても、加圧パッド等、加圧ローラー129以外の加圧部材を定着回転体に圧接させてもよい。加圧部材として加圧パッドを用いる場合には、駆動源を用いて定着回転体を回転駆動してもよい。
定着回転体は、ハロゲンヒーター131以外にIH(Induction Heater)等を熱源として加熱してもよく、シート種類に応じた定着温度になるように温度調整される。温度調整は、例えば、定着部材の表面温度を繰り返し測定して、得られた表面温度の高低に応じて熱源の出力をフィードバック制御することによって実行される。
定着処理と記録シートとの関係を説明すると、厚紙は普通紙と比較して坪量が多く、したがって熱容量が大きいので、厚紙にトナー像を熱定着する場合には、普通紙にトナー像を熱定着する場合と比較して、定着温度を高くしたり、シート搬送速度(システム速度)を遅くしたりする。定着温度を高くすると、熱定着の際に記録シートに加わる熱量が多くなるので、記録シートの熱容量が大きくても、確実にトナー像を溶融させることができる。
また、シート搬送速度を遅くすると、記録シートの搬送速度などが遅くなるので、その分だけ時間をかけて熱定着が実行される。このため、熱定着の際に記録シートに加わる熱量がやはり多くなるので、記録シートの熱容量が大きくても、確実にトナー像を溶融させることができる。定着温度やシート搬送速度は、画像プロセス条件を構成する。
また、画像プロセス条件には、記録シートにトナーを二次転写するための二次転写電圧も含まれる。記録シートのシート種類が異なると、記録シートの体積抵抗値や表面抵抗値が異なるため、最適な二次転写電圧も異なってくる。このため、定着温度やシート搬送速度と同様に、二次転写電圧もまた記録シートのシート種類に応じて設定するのが望ましい。
切り換え爪123は、トナー像を熱定着された記録シートの搬送方向を切り換える。記録シートの裏面にも画像を形成する場合には、切り換え爪123は反転ローラー126へ案内する。記録シートの一部がスイッチバックトレイ127上に進出するまで、反転ローラー126が記録シートを搬送すると、切り換え爪123の姿勢が切り換わる。
その後、反転ローラー126が回転方向を反転させると、記録シートは両面反転経路128へ送り出される。両面反転経路128へ送られた記録シートは再びレジストローラー132を経由して二次転写ニップまで搬送され、裏面にトナー像を二次転写され、当該トナー像を熱定着される。
記録シートの裏面に画像を形成する場合には、記録シートの表面に画像を形成する際にシート種類を検知済みであるので、メディア検知センサー120を用いてシート種類を再度検知する必要はない。
片面印刷および両面印刷を完了した場合には、切り換え爪123は、記録シートを排紙ローラー124へ案内する。排紙ローラー124は排紙トレイ125上へ排出する。
制御部101は、画像形成装置1の動作を監視制御する。特に、メディア検知センサー120の出力信号を参照することによって推定したシート種類や、ユーザーから指定を受け付けたシート種類に応じて画像プロセス条件を設定する。
画像読み取り部151は、原稿を読み取って画像データを生成する。原稿をコピーする際には、画像読み取り部151が生成した画像データを用いて、画像形成部100が印刷を実行する。
画像読み取り部151は、シートスルー方式で原稿を読み取る場合には、自動原稿搬送部152によって、原稿トレイ153上に載置された原稿束の最上位から1枚ずつ原稿を送り出して、原稿の読み取り位置まで搬送させる。画像読み取り部151は、読み取り位置を通過する原稿をラインセンサー(図示省略)で読み取って、画像データを生成する。
なお、原稿トレイ153には、後述のように、原稿センサー(図示省略)が設けられている。原稿センサーは原稿トレイ153上に原稿束が載置されているかどうかを検出するためのセンサーである。
画像読み取り部151は、プラテンセット方式で原稿を読み取る場合には、不図示のプラテンガラス上に載置された原稿の読み取り面に沿ってラインセンサー(図示省略)を移動させながら、原稿を読み取って、画像データを生成する。
操作パネル161は、画像形成装置1のユーザーに対して映像や音声によって情報を提示したり、ユーザーの指示入力を受け付けたりするために用いられる。
(1-2)メディア検知センサー120
次に、メディア検知センサー120について説明する。
画像形成装置1は、記録シートのシート種類の設定に関して、2つの設定モードを有している。一つは、画像形成装置1のユーザーが記録シートのシート種類を指定するユーザー指定モードであり、もう一つは、画像形成装置1が、ユーザー操作を経ることなく、自ら記録シートのシート種類を判別する自動検知モードである。自動検知モードにおいて、画像形成装置1は、メディア検知センサー120を用いて、記録シートのシート種類を自動的に判別する。
メディア検知センサー120は、図2(a)に示すように、給紙カセット135aからの給紙経路211と、マルチ手差し給紙トレイ121から給紙経路213と、給紙カセット135b、135cおよび135dからの給紙経路212との合流位置のすぐ下流側であって、かつレジストローラー132よりも上流側に配設されている。
本実施の形態においては、記録シートをレジストローラー132へ案内する搬送ガイド板221、222にメディア検知センサー120が取着されているが、他の部材に固定されていてもよい。このようにすれば、給紙経路211、212および213のいずれを経由して記録シートが給紙されても、メディア検知センサー120を用いてシート種類を判別することができる。
図2(b)に示すように、メディア検知センサー120は、発光基板231と受発光基板241とを備えている。発光基板231には、近赤外光IRを出射するLED(Light Emitting Diode)232と、青色光Bを出射するLED233とが実装されている。LED232、233の出射光IR、Bは、搬送ガイド板222に設けられている貫通孔224を経由して、記録シートSに照射される。記録シートSに照射された光は、一部が透過して、受発光基板241へ向かう。
また、受発光基板241には、緑色光Gを出射するLED242と、入射光量に応じた検出信号を出力するフォトダイオード243とが実装されている。LED242の出射光Gは、搬送ガイド板221に設けられている貫通孔223を経由して、記録シートSに照射される。記録シートSに照射された光は、一部が反射して、フォトダイオード243へ向かう。
LED232、233からフォトダイオード243へ近赤外光IRおよび青色光Bが向かう光路上に記録シートSが無い場合には、近赤外光IRおよび青色光Bは記録シートSに遮られることなく直接、フォトダイオード243に入射する。この入射光量を基準として、記録シート毎に近赤外光IRおよび青色光Bの透過率が評価される。
搬送ガイド板222の受発光基板241に対向する面上には、LED242の出射光Gが入射する位置に、反射光源用基準板251が配設されている。LED242から反射光源用基準板251へ緑色光Gが向かう光路上および反射光源用基準板251からフォトダイオード243へ緑色光Gが向かう光路上に記録シートSが無い場合には、緑色光Gは記録シートSに遮られることなく、反射光源用基準板251に反射され、フォトダイオード243に入射する。この入射光量を基準として、記録シート毎に緑色光Gの反射率が評価される。
近赤外光IR、青色光Bおよび緑色光Gの透過率や反射率は、記録シートSの坪量に応じて異なり得るので、フォトダイオード243の検出信号を参照して、近赤外光IRおよび青色光Bの透過率を算出したり、緑色光Gの反射率を算出したりすれば、記録シートSの坪量を判別することができる。
記録シートの搬送方向におけるメディア検知センサー120の上流側には不図示のシートセンサーが配設されており、当該シートセンサーが記録シートの先端を検出してから所定の時間を経過した後、メディア検知センサー120はLED232、233および242を順次、発光させて、記録シートSによる透過光量や反射光量をそれぞれフォトダイオード243で検出する。
(1-3)制御部101の構成
次に、制御部101の構成について説明する。
制御部101は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)301や不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)302、揮発性メモリであるRAM(Random Access Memory)303等を内部バス307にて相互通信可能に接続したものである。
CPU301は画像形成装置1に電源が投入される等をきっかけとしてリセット信号を入力されると、ROM302からブートプログラムを読み出して起動し、RAM303を作業用記憶領域として、補助記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)304から読み出したOS(Operating System)や制御プログラムを実行する。なお、HDD304に代えて、SSD(Solid State Drive)を補助記憶装置として用いてもよい。
タイマー305は、現在の時刻を特定したり、記録シート搬送時間などの経過時間を計時したりするために用いられる。本実施の形態においては、特に、タイマー305は、時間の設定を受け付けた後、経時の開始を指示されると、設定された時間を経過したと同時に、CPU301にタイマー割り込みを入力する。このタイマー割り込みによって、CPU301は、当該設定時間のタイムアウトを検出する。
NIC(Network Interface Card)306は、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信ネットワークを経由して他の装置と通信するための処理を実行する。これによって、画像形成装置は、他の装置から画像形成ジョブなどを受け付けることができる。画像形成ジョブは、当該画像形成処理に用いる記録シートのシート種類の設定を含んでいてもよい。
制御部101は、操作パネル161を用いて、画像形成装置1のユーザーに情報を提示したり、ユーザーから指示入力を受け付けたりする。例えば、ユーザーから画像形成処理を実行せよとの指示を受け付けたり、画像形成処理に用いる記録シートのシート種類の設定を受け付けたりする。
給紙部119が複数の給紙カセットを備えている場合には、給紙カセット毎に収容されている記録シートのシート種類の指定を受け付けてもよい。また、マルチ手差し給紙トレイ121から給紙する場合も、操作パネル161を用いて、ユーザーからシート種類の指定を受け付ける。
制御部101は、更に、不図示のファクシミリ通信インターフェイスを備えており、ファクシミリデータの送受信を行うことができる。ファクシミリ送信するファクシミリデータとして、画像読み取り部151で原稿を読み取って生成した画像データを用いてもよく、また、そのような画像データはHDD304等の大容量記憶装置に一旦、記憶してからファクシミリ送信してもよい。
操作パネル161は、図4(a)に示すように、タッチパネル400、電源キー401、ハードキー402、スタートキー403、ストップキー404およびリセットキー405を備えている。タッチパネル400は液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal Display)とタッチパッドとを備えており、画像形成装置1のユーザーに対する画面表示を行ったり、ユーザーによるタッチ入力を受け付けたりする。
電源キー401は画像形成装置1の電源を投入するためのキーであり、ハードキー402は、ユーザーがカスタマイズすることによって、押下した際に実行する機能が設定される。スタートキー403は、ユーザーがコピー等の処理の実行条件の設定を完了した後、当該処理の実行を開始させるためのキーである。
ストップキー404は、実行中の画像形成処理などの処理を停止させるためのキーである。リセットキー405は、表示中の画面における設定をリセットするためのキーである。
図4(a)においては、タッチパネル400の液晶ディスプレイに「手差し-用紙サイズ・種類」画面が表示されている。「手差し-用紙サイズ・種類」画面は、マルチ手差し給紙トレイ121から給紙する記録シートの用紙サイズとシート種類を設定するための表示画面である。
「手差し-用紙サイズ・種類」画面は、用紙サイズを設定するための「用紙サイズ」画面と、シート種類を設定するための「用紙種類」画面とに表示を切り換えることができる。図4(a)、(b)に例示されているのは、「用紙種類」画面である。「用紙種類」画面においては、スライドスイッチ406を用いて、記録シートのシート種類を自動検知するかユーザー指定するかを設定することができる。
以下、記録シートのシート種類を設定する設定モードのうち、メディア検知センサー120を用いて記録シートのシート種類を自動検知する設定モードを「自動検知モード」と言い、「用紙種類」画面においてユーザー指定させる設定モードを「ユーザー指定モード」というものとする。
図4(a)では、スライドスイッチ406が「OFF」になっているので、シート種類の設定モードが、自動検知を行わずに、ユーザー指定を受け付けるユーザー指定モードに設定されている。
一方、図4(b)では、タッチパネル400の表示画面だけが示されており、スライドスイッチ406が「ON」になっているので、シート種類の設定モードが、自動検知を行う自動検知モードに設定されている。
「用紙種類」画面では、給紙部171を構成する給紙カセット135a、135b、135c、135dおよびマルチ手差し給紙トレイ121のそれぞれについて個別に設定モードを設定することができる。画像形成装置1のユーザーは、スライドスイッチ406を目視することによって、設定モードが自動検知モードなのかユーザー指定モードなのかを確認することができる。
図4(a)、(b)では、ユーザー指定することができるシート種類として、「普通紙(60-90g/m2)」、「普通紙+(91-105g/m2)」、「片面専用用紙(60-90g/m2)」、「特殊紙(60-90g/m2)」および「厚紙1(106-120g/m2)」、「厚紙1+(121-157g/m2)」が挙げられてる。
しかしながら、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これらのシート種類以外にも、「薄紙(52-29g/m2)」、「厚紙2(158-209g/m2)」、「厚紙3(210-256g/m2)」、「厚紙4(257-300g/m2)」、「再生紙(50-140g/m2)」および「コート紙(73-157g/m2)」等をユーザー指定させてもよい。
なお、上記の鉤括弧において、丸括弧内はシート種類ごとの坪量の範囲を表している。
なお、設定モードを受け付けるGUI(Graphical User Interface)部品がスライドスイッチ406に限定されないのは言うまでもなく、スライドスイッチ406に代えて他のGUI部品を用いて設定モードの指定を受け付けてもよい。例えば、図4(c)に示すように、チェックボックス410を用いて設定モードの指定を受け付けることもできる。
チェックボックス410はチェック状態では、設定モードが自動検知モードであることを表す。また、チェックボックス410のチェックが解除されている状態では、設定モードが、自動検知モードではなく、ユーザー指定モードであることを表している。
シート種類の設定モードは、画像形成装置1の出荷時に自動検知モードとユーザー設定モードとのどちらかに設定される。出荷時に設定モードを自動検知モードに設定すれば、シート種類を設定する手間を省くことができるのがユーザーの利便性にとって有効である。
(1-4)オートリセット動作
次に、シート種類の設定モードのオートリセット動作について説明する。なお、本実施の形態においては、シート種類の設定モードのデフォルト設定が自動検知モードである場合を例にとって説明する。したがって、自動検知モードがデフォルト設定モードであり、ユーザー指定モードが非デフォルト設定モードになっている。
図5に示すように、画像形成装置1は、操作パネル161にてユーザーからシート種類の設定モードがユーザー指定モードに設定されると(S501:YES)、オートリセット機能を有効にする(S502)。
ユーザーに、上述のようなスライドスイッチ406やチェックボックス410を操作させて、シート種類の設定モードをユーザー指定モードに設定させた後、シート種類をユーザー指定させてもよいし、シート種類の設定モードがユーザー指定モードであるか自動検知モードであるかに関係なく、シート種類をユーザー指定させてもよい。
また、画像形成装置1は、シート種類をユーザー指定する操作を受け付けると、シート種類の設定モードを自動的にユーザー指定モードに変更してもよい。どの場合においても、ユーザー指定モードが、ユーザーに指定された設定モードになっている。
オートリセット機能を有効にすると、画像形成処理を実行していない状態が所定の時間(以下、「オートリセット時間」という。)だけ継続した場合(リセット条件)に、シート種類の設定モードがリセットされ、デフォルト設定に復帰する。オートリセット時間は、画像形成装置1の出荷時にデフォルト値が設定されており、出荷後、画像形成装置1の管理者やユーザーによって変更してもよい。
図6は、管理者権限でのみシート種類の設定モードのデフォルト値を設定することができる紙種自動検出設定画面600を例示したものである。図6において、スライドスイッチ601から605はそれぞれ、給紙トレイ135a、135b、135cおよび135dとマルチ手差し給紙トレイ121に対応する「給紙トレイ1」、「給紙トレイ2」、「給紙トレイ3」および「給紙トレイ4」と「手差しトレイ」のすべてについてシート種類の設定モードのデフォルト値を設定するためのものである。
図6においては、スライドスイッチ601から605は、ON側へスライドさせると、シート種類の設定モードのデフォルト値が自動検知モードに設定され、OFF側へスライドさせるとシート種類の設定モードのデフォルト値がユーザー指定モードに設定される場合を例示したが、ON、OFFが逆であってもよいことは言うまでもない。
管理者権限でシート種類の設定モードのデフォルト値が自動検知モードに設定されている場合には、一般ユーザー権限でシート種類の設定モードのデフォルト値をユーザー指定モードに変更することを許可し、かつ、管理者権限でシート種類の設定モードのデフォルト値がユーザー指定モードに設定されている場合には、一般ユーザー権限でシート種類の設定モードのデフォルト値を自動検知モードに変更することを禁止してもよい。
一般ユーザー権限でシート種類の設定モードのデフォルト値を変更させる場合には、図6と同様の紙種自動検出設定画面600を別途用意してもよい。また、図6と同じ紙種自動検出設定画面600における一般ユーザー権限下での操作を許可して、シート種類の設定モードのデフォルト値を変更させてもよい。
ユーザーが操作パネル161を操作したり、通信ネットワークを経由して他の装置から印刷ジョブを受け付けたりする等して、画像を形成する場合には(S503:YES)、まず、シート種類の設定モードを確認する。
シート種類の設定モードがユーザー指定モードである場合には(S504:ユーザー指定)、画像形成装置1は、ユーザー指定されたシート種類に応じて画像プロセス条件を設定して、画像形成処理を開始する(S505)。
一方、シート種類の設定モードが自動検知モードである場合には(S504:自動検知)、画像形成装置1は画像形成処理を開始する(S506)。これによって、給紙部171から記録シートが供給されると、その1枚目の記録シートのシート種類をメディア検知センサー120で自動検知し、自動検知したシート種類に応じて画像プロセス条件を設定する(S507)。
画像プロセス条件には、例えば、二次転写電圧、定着温度、シート搬送速度などが挙げられる。記録シートのシート種類に応じて二次転写電圧を設定するためには、図7(a)に例示するようなテーブルを用いることができる。
図7(a)に例示する設定テーブルは、記録シートのシート種類に常温常湿環境(NN環境)下での二次転写電圧の設定値を対応付けたものである。記録シートのシート種類の欄には、記録シートのシート種類に対応する坪量が括弧書きされている。
例えば、記録シートのシート種類が「薄紙(52-59g/m2)」である場合には、二次転写電圧は「1,450V」に設定される。また、記録シートのシート種類が「厚紙2(158-209g/m2)」、「厚紙3(210-256g/m2)」および「厚紙4(257-300g/m2)」である場合には、二次転写電圧は共に「1,950V」に設定される。
図7(b)に例示する設定テーブルは、記録シートのシート種類に常温常湿環境下での定着温度の設定値を対応付けたものである。例えば、記録シートのシート種類が「普通紙+(91-105g/m2)」、「厚紙1(106-120g/m2)」、「厚紙1+(121-157g/m2)」および「厚紙2(158-209g/m2)」である場合には、定着温度は共に「140℃」に設定される。
図7(a)に例示した設定テーブルでは、記録シートのシート種類が「普通紙+(91-105g/m2)」である場合には二次転写電圧が「1,850V」に設定され、記録シートのシート種類が「厚紙1(106-120g/m2)」または「厚紙1+(121-157g/m2)」である場合には二次転写電圧が「1,550V」に設定され、記録シートのシート種類が「厚紙2(158-209g/m2)」である場合には二次転写電圧が「1,950V」に設定される。
このように、どの画像プロセス条件を設定するかによって、画像プロセス条件が共通になる記録シートのシート種類の範囲が異なり得るため、画像プロセス条件ごとに設定テーブルを設ける必要がなる。
図7(c)は、シート搬送速度の設定テーブルを例示する。シート搬送速度は2段階に切り替えられる。図7(c)の設定テーブルにおいては、記録シートのシート種類が「普通紙+(91-105g/m2)」であるか、「普通紙+(91-105g/m2)」よりも坪量が少ないシート種類の記録シートについては、シート搬送速度を全速の「165mm/秒」とする。
また、記録シートのシート種類が「厚紙1(106-120g/m2)」であるか「厚紙1(106-120g/m2)」よりも坪量が多いシート種類の記録シートについては、トナー像を熱定着する際に必要になる熱量が、坪量が少ない記録シートよりも多くなるため、シート搬送速度を半速の「82.5mm/秒」とする。
その後、ペーパーエンプティやトナーエンプティ、廃棄トナーフル等の画像形成処理を中断させる中断事由が発生した場合には(S508:中断)、画像形成処理の中断事由が解消したかどうかを確認する。
画像形成処理の中断事由が解消せずに、継続している場合には(S509:継続)、画像形成処理が中断したままオートリセット時間が経過したかどうかを確認する。
なお、本実施の形態においては、オートリセット機能が有効にされるのは(S502)、シート種類の設定モードがユーザー指定モードである場合(S501:YES)だけである。したがって、シート種類の設定モードが自動検知モードである場合には、オートリセット時間が経過したかどうかの確認は行わない。
しかしながら、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、シート種類の設定モードが自動検知モードである場合にも、オートリセット時間が経過したかどうかを確認してもよい。この場合には、後述するステップS511において、シート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰させるのを禁止して、現在のシート種類の設定モードをそのまま維持することになる。
オートリセット時間が経過した場合には(S510:YES)、オートリセット機能によってシート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰させるのを禁止して、設定モードをユーザー指定モードに維持する(S511)。このようにすれば、画像形成処理の実行を再開しても、シート種類の設定モードがユーザー指定モードに維持されている
したがって、ユーザーがシート種類の設定を変更しない限り、シート種類の設定が維持されるので、シート種類を自動検知することによってシート種類の設定が変更されることによって生じ得る問題を回避することができる。
なお、シート種類の設定モードが自動検知モードである場合には、本実施の形態においては、シート種類の設定モードがデフォルト設定になっていることになるので、オートリセット機能は作動しない。
このため、自動検知モードのときには、ステップS510およびS511は実行されず、ステップS509で画像形成処理の中断事由の「解消」したと判断されるまで、画像形成処理の中断を維持する。画像形成処理の中断事由が「解消」したと判断されると、ステップS512へ進む。
画像形成処理の中断事由が発生しなかった場合や(S508:継続)、画像形成処理の中断事由が解消した後(S509:解消)、画像形成処理が完了したら(S512:YES)、シート種類の設定モードを確認する。
シート種類の設定モードがユーザー指定モードである場合には(S513:ユーザー指定)、画像形成処理が完了するまでにオートリセット時間の経過を検出したかどうかを確認する。
画像形成処理が完了するまでにオートリセット時間の経過を検出した場合には(S514:YES)、シート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に切り換える(S516)。
画像形成処理が完了するまでにオートリセット時間の経過を検出しなかった場合には(S514:NO)、オートリセット時間の経過を待って(S515:YES)、シート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に切り換える(S516)。
なお、ステップS515は、画像形成装置1の装置状態が待機状態であること、または印刷ジョブを受け付けていないことを条件として、オートリセット時間の経過を待つ。例えば、オートリセット時間が経過する前に、印刷ジョブを受け付けた場合には、オートリセット時間の経過を待つのを中止して、ステップS504へ進んで、上記の処理を繰り返す。
ステップS516の処理を完了した後、およびシート種類の設定モードを自動検知モードに設定して画像形成処理を実行した場合には(S513:自動検知)、ステップS501へ進んで、上記の処理を繰り返す。
このようにすれば、画像形成処理を開始してから完了するまでに、言い換えると画像形成処理の実行中には、画像形成処理の実行を一時的に中断している期間も含めて、オートリセット時間が経過しても、シート種類の設定モードがユーザー指定モードのまま維持される一方、他の場合、すなわち画像形成処理を実行していない期間、具体的には、画像形成装置1が待機中である場合や、印刷ジョブを受け付けていない場合に、オートリセット時間が経過すると、オートリセット機能によって、シート種類の設定モードがユーザー指定モードからデフォルト設定である自動検知モードに復帰する。
したがって、ユーザーが指定したシート種類が維持されるので、用紙不一致により画像形成処理が停止され、ユーザーの利便性が低下するのを防止することができるが、オートリセット機能の効果は損なわれない。
なお、ステップS516でシート種類の設定モードをオートリセットしてデフォルト設定に復帰した場合には、その旨を操作パネル161に表示して、ユーザーに報知してもよい。このようなシート種類の設定モードの変更は、例えば、スライドスイッチ406やチェックボックス410をデフォルト設定に復帰することによって、表示することができる。
(1-5)オートリセット動作例
次に、本実施の形態に係るオートリセット機能について、動作例を示して説明する。
(1-5-1)オートリセット動作
まず、印刷ジョブを1つだけ実行する場合について説明する。図8(a)に示すように、実行すべき印刷ジョブがなく、画像形成装置1が待機中であって、かつ、シート種類の設定モードがユーザー指定モードである状態で、印刷ジョブを受け付けると、画像形成装置1は、当該印刷ジョブの実行を開始する(印刷開始)。
その後、画像形成装置1は、印刷ジョブの実行を完了してから所定のオートリセット時間が経過したら(図5のステップS515:YES)、オートリセット機能によって、シート種類の設定モードをユーザー指定モードからデフォルト設定された自動検知モードに復帰させる。
このようにすれば、ユーザー指定モードでシート種類をユーザー指定して印刷ジョブを実行しても、印刷ジョブの実行完了後に、オートリセット機能によってシート種類の設定モードがデフォルト設定に復帰するので、その後に印刷ジョブを実行する際に、当該印刷ジョブを投入したユーザーの意思に反して、先の印刷ジョブを投入したユーザーが指定したシート種類で、新たな印刷ジョブが実行されるのを防止することができる。
(1-5-2)印刷ジョブ完了前のオートリセット禁止
一方、印刷ジョブの実行中に、ペーパーエンプティやトナーエンプティ、廃棄トナーフル等の中断事由が発生することによって、印刷ジョブの実行が中断された場合には、印刷ジョブの実行が完了した場合と同様に、計時が開始され、オートリセット時間が経過したかどうかが判断される。
本実施の形態においては、印刷ジョブの実行が中断されてからオートリセット時間が経過しても、図8(b)に示すように、オートリセットを禁止して、シート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰することはせずに、ユーザー指定モードを継続する。
このようにすれば、その後、印刷ジョブの実行が再開した場合でも、印刷ジョブの実行を中断する前と、確実に同じシート種類の設定で印刷ジョブを実行することができる。
一方、オートリセットを禁止しなければ、シート種類の設定モードがデフォルト設定である自動検知モードに復帰するので、印刷ジョブを実行が再開されて、シート種類が自動検知される。自動検知したシート種類が印刷ジョブで指定されたシート種類を異なっている場合には、用紙不一致のため印刷ジョブを実行することができなくなる。
本実施の形態によれば、このように印刷ジョブを実行することができなくなるのを回避することができる。
その後、中断事由が解消すると、印刷ジョブの実行が再開され、ユーザー指定モードでユーザー指定されたシート種類で印刷ジョブが実行される。印刷ジョブの実行が完了すると、オートリセットを禁止したので(図5のステップS514:YES)、直ちにシート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に復帰させる。
なお、この場合においても、印刷ジョブの実行が中断されなかった場合と同様に、印刷ジョブの実行が完了してからオートリセット時間が経過した後に、シート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に復帰させてもよい。
また、上記においては、オートリセットを禁止して、シート種類の設定モードとしてユーザー指定モードを継続する場合について説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、ユーザーによるシート種類の指定を継続してもよい。
この場合において、シート種類の設定モードを継続するか、ユーザー指定されたシート種類を継続するかをユーザーに選択させてもよい。
また、印刷ジョブの実行が完了した後、次の印刷ジョブの実行を開始する前に、シート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に復帰させた場合には、次の印刷ジョブの実行を開始して、1枚目の記録シートについてシート種類が自動検知される。
しかしながら、印刷ジョブを実行するたびにシート種類を自動検知することによって生産性が低下する場合には、ペーパーエンプティが発生した給紙カセットが開閉された場合にだけシート種類を自動検知してもよい。
給紙カセット毎に収容されている記録シートのシート種類は通常1種類だけなので、開閉されていない給紙カセットから給紙される記録シートのシート種類は変わらないことが殆どである。
また、ペーパーエンプティが発生していなければ、給紙カセットが開閉されたとしても、当該給紙カセットに元々収容されていた記録シートとシート種類が異なる記録シートが補給されることは少ない。また、元々収容されていた記録シートとシート種類が異なる記録シートが補給される場合には、ユーザーが記録シートのシート種類を設定することが多いため、自動検知は行われない。
このため、ペーパーエンプティが発生した給紙カセットが開閉された場合にだけシート種類を自動検知すれば、シート種類を自動検知に起因する生産性の低下を抑制しながら、同時にユーザー指定の手間を省きつつ、シート種類を精度良く設定することができる。
この場合において、シート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰した後、最初に印刷ジョブを実行する際の1枚目の記録シートのシート種類を自動検知するか、または、ペーパーエンプティが発生した給紙カセットを開閉した後、当該給紙カセットから給紙される1枚目の記録シートのシート種類を自動検知するかをユーザーに選択させてもよい。
(1-5-3)印刷ジョブが連続する場合
印刷ジョブの実行中に、次の印刷ジョブや更に次の印刷ジョブなど、後続する印刷ジョブを受け付ける場合がある。
図8(c)に示すように、印刷ジョブの実行中に次の印刷ジョブを受け付けると、印刷ジョブの完了後、オートリセット時間の経過を待つことなく、直ちに次の印刷ジョブの実行を開始する。その後、印刷ジョブの実行を完了してから、印刷ジョブを実行していない状態でオートリセット時間が経過したら、シート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰する。
このような動作を行うためには、図9に示すような処理を図5のフローチャートに追加すればよい。すなわち、図5のステップS514において、印刷ジョブの実行中にオートリセット時間の経過を検出しなかったと判断した場合に(S514:NO)、当該印刷ジョブの実行中に新たな印刷ジョブを受け付けていた場合には(S901:YES)、図5のステップS504に進んで、新たに受け付けた印刷ジョブを実行する。
当該印刷ジョブの実行中に新たな印刷ジョブを受け付けていない場合には(S901:NO)、オートリセット時間の経過を待って(S515:YES)、シート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に復帰する(S516)。
印刷ジョブの実行中に2つ以上の印刷ジョブを受け付けた場合についても同様である。
画像形成装置1は、複数のユーザーに共用されることが多いものの、一時に多数のユーザーが画像形成装置1を使用しようとして混雑することは稀であるため、印刷ジョブが連続して投入される場合には同一のユーザーによるものである可能性がある。
このため、最初に投入した印刷ジョブについて、シート種類がユーザー指定された場合には、引き続いて投入された印刷ジョブについても、同一のユーザーが投入したものであり、当該シート種類が適用されることを期待していると考えられる。
一方、記録シートのシート種類を自動検知する場合に、シート種類によっては、精度良く検知することができるシート種類と、誤検知が発生し易いシート種類とがある。このため、上述のような場合に、印刷ジョブ毎に記録シートのシート種類を自動検知すると、ユーザーが期待したシート種類とは異なるシート種類を誤検知する恐れがある。
例えば、薄紙、普通紙、厚紙についてはシート種類を精度良く自動検知することができるが、再生紙やコート紙についてはシート種類を自動検知する精度が必ずしも高くない。
これに対して、上述のように、印刷ジョブの実行中に受け付けた後続の印刷ジョブの実行が完了するまで、オートリセット機能によって、シート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰するのを禁止すれば、最初に実行した印刷ジョブで用いる記録シートのシート種類に関するユーザー指定が、後続の印刷ジョブにも適用される。
したがって、シート種類の誤検知に起因して発生する問題、すなわち、印刷ジョブで指定されたシート種類と、誤検知したシート種類との不一致によって印刷ジョブの実行が停止されるのを回避することができる。
(1-6)オートリセットの設定
オートリセット時間は、画像形成装置1の出荷時に設定してもよいし、画像形成装置1の管理者やユーザーが設定してもよい。
図10(a)に例示するように、「設定メニュー」画面から、「ユーザー設定画面」および「環境設定」画面を経由して表示される「リセット設定」画面1000には、「01オートリセット設定」画面と「02モードリセット設定」画面を表示させるためのボタン1001、1002が設けられている。
ボタン1001を選択すると、図10(b)に例示するような「オートリセット設定」画面1010が表示される。「オートリセット設定」画面1010には、「OFF」ボタンおよび「1分」から「9分」までのボタン1011が設けられている。
「OFF」ボタンを選択すると、オートリセット機能は作動しない。また、「1分」ボタンから「9分」ボタンまでのいずれかを選択すると、選択したボタンに対応する時間がオートリセット時間として設定される。例えば、「3分」ボタンを選択すると、印刷ジョブの実行が完了してから3分後にオートリセット機能が作動することになる。
(1-6-1)操作画面のオートリセット
上述のように、画像形成装置1が印刷ジョブをオートリセット時間だけ実行しなかった場合に加えて、ユーザーが操作パネル161の各画面でオートリセット時間だけ操作しなかった場合にもオートリセット機能を作動させてもよい。
例えば、コピー画面、ファクス/スキャン画面、ファクス画面、ボックス画面、Webブラウザー画面のそれぞれについて、オートリセット時間だけユーザー操作が無かった場合に、オートリセット機能を作動させて、当該画面において受け付けたユーザー操作を無効にし、デフォルト設定に復帰(初期化)させてもよい。
なお、コピー画面は、原稿読み取り部151で原稿を読み取って生成した画像データを用いて、画像形成部100で画像を形成するコピー処理の指示を受け付けるため画面である。ファクス/スキャン画面は、原稿読み取り部151で原稿を読み取って生成した画像データを制御部101でファクシミリ送信するファクス/スキャン処理の指示を受け付けるための画面である。
ファクス画面は、原稿読み取り部151で新たに原稿を読み取ることなく、制御部101に記憶されているファクシミリデータ等を用いてファクシミリ送信するファクス処理の指示を受け付けるための画面である。ボックス画面は、制御部101に画像データ等のデータを記憶させたり、記憶させてあるデータを読み出したりするBOX機能に関する指示を受け付けるための画面である。
Webブラウザー画面は、(a)インターネットやイントラネット上のWebコンテンツの表示と印刷を行ったり、(b)インターネットやイントラネット上のファイルの印刷、表示、保存を行ったり、(c)読込んだ原稿データをインターネット上やイントラネット上のサーバーにアップロードしたりすることができる。
また更に、(d)ボックス内のファイルをインターネット上やイントラネット上のサーバーにアップロードしたり、(e)ネットワーク上の複合機のボックス内のファイルを利用したり、(f)ユーザー専用のWebブラウザー設定を使用したりすることもできる。例えば、当該Webブラウザー設定をオートリセット機能によってデフォルト設定に復帰させてもよい。
図10(c)に例示するようなコピー画面1020では、片面原稿か両面原稿かの設定や片面印刷か両面印刷かの設定、2in1印刷などの集約印刷の設定などが行われたものの、その後、オートリセット時間だけユーザー操作が無かった場合には、オートリセット機能が作動するまでの間にコピー画面1020でユーザーが設定した項目はすべてデフォルト設定に初期化される。
また、このような画面操作に関するオートリセット時間は画面ごとに設定してもよい。図10(c)に例示したコピー画面1020では、ボタン1021を選択することによって、「設定メニュー」画面を表示させることから始めて、図10(b)に例示したような「オートリセット設定」画面を表示させることによって、オートリセット時間を設定させてもよい。
(1-6-2)ユーザー操作によるリセット
また、ユーザー操作によってリセット動作を起動してもよい。
例えば、図11(a)に示すように、ユーザーが、原稿をコピーするために、自動原稿搬送装置152の原稿トレイ153に原稿束Dを載置したことを検出した場合に、コピーに用いる記録シートのシート種類の設定モードをデフォルト設定にリセットしてもよい。このようにすれば、コピーに際して、1枚目の記録シートのシート種類を自動検知させて、画像プロセス条件を設定させることができる。
原稿トレイ153の原稿載置面からは下方からアクチュエーター1101が突出している。原稿トレイ153に原稿束Dが載置され、当該原稿束Dによってアクチュエーター1101が押し下げられると、原稿トレイ153上に原稿束Dが載置されたことが検出される。なお、原稿束Dが載置されたことを検出するセンサーとしては、アクチュエーター1101を用いた機械的なセンサーだけでなく、光学センサー等、他の種類のセンサーを用いてもよい。
また、図11(b)に示すように、画像形成装置1がカード認証装置1111を備えている場合には、認証カード1112を用いてカード認証を行い、カード認証が成功したら、今回カード認証が成功したユーザーが、前回カード認証が成功したユーザーとは異なるユーザーであるか確認する。
確認の結果、前回と今回とでカード認証に成功したユーザーが異なる場合には、前回のユーザーが指定したシート種類を適用する必要は無いと考えられるので、シート種類の設定モードをデフォルト設定にリセットしてもよい。逆に、前回と今回とでユーザーが同じならば、シート種類の設定モードを前回のまま維持してもよい。
なお、この場合において、画像形成装置1のユーザーが入れ替わったことは、カード認証以外の認証手段を用いて検出してもよいし、認証手段以外の検出手段を用いて検出してもよい。そのような検出手段としては、例えば、画像形成装置1の正面に立っているユーザーを顔認証によって識別する等を挙げることができる。
また、図11(c)に示すように、画像形成装置1の操作パネル161に表示されているリセットキー1121をユーザーが選択した場合に、シート種類の設定モードをデフォルト設定にリセットしてもよい。また、シート種類の設定モード以外のユーザー設定についてもデフォルト設定にリセットしてもよい。
また、図11(d)に示すように、操作パネル161を用いて、画像形成装置1の動作モードをスリープモードに遷移させるためのスリープ時間1131を設定することができる。図11(d)では、スリープ時間1131が30分に設定されている。
スリープモードは、定着ローラー130の加熱、昇温に要する電力など、画像形成装置1における、制御部101の動作に必要な電力以外の電力消費を抑制した動作モードである。制御部101の動作に必要な電力消費を維持するのは、画像形成装置1のユーザーによる操作を受け付けるためである。
このため、ユーザーが画像形成装置1を操作しないままスリープ時間が経過した場合には、各種のユーザー設定がデフォルト設定になるようにリセットされる。スリープ時間の初期値は、例えば、1分で、1分から60分までの間で設定を受け付けてもよい。また、画像形成装置1の動作モードがスリープモードに遷移しないように、スリープ設定をオフする設定を受け付けてもよい。
このようなスリープモードから復帰したことを契機として、画像形成装置1は、シート種類の設定モードをデフォルトモードにリセットしてもよい。この場合においても、シート種類の設定モード以外のユーザー設定をデフォルト設定にリセットしてもよい。
[2]第2の実施の形態
本実施の形態においては、オートリセットによってシート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰させるのを禁止するかどうかを、シート種類を精度良く自動検知することが難しい「不得手紙」がユーザー指定されているかどうかによって判断する。
「不得手紙」がユーザー指定されていない場合には、オートリセットによってシート種類の設定モードを自動検知モードに切り換えても、シート種類を誤検知し難くなるので、印刷ジョブで指定された記録シートのシート種類が、自動検知した記録シートのシート種類と一致しないことによって生じ得る問題を回避することができる。
具体的には、図5に示したフローチャートにおけるステップS511に代えて、図12(a)に示すように、ステップS1201からS1203を設ける。すなわち、ペーパーエンプティやトナーエンプティ、廃棄トナーフル等といった画像形成処理の中断事由が発生してから、オートリセット時間が経過したら(S510:YES)、ユーザー指定モードでユーザー指定された記録シートのシート種類が不得手紙であるかどうかを確認する。
図12(b)に示すように、再生紙やコート紙は反射特性(表面形状)や透光特性などに特徴があり、光学的にシート種類を検出することが必ずしも容易ではないので、不得手紙である。一方、薄紙、普通紙、厚紙1、厚紙2、厚紙3、厚紙4はシート種類を精度良く自動検知することができるので、不得手紙ではない。
なお、再生紙やコート紙といった不得手紙に対して自動検知を行った結果、不得手紙ではないシート種類を誤検知し得る場合には、当該語検知結果となり得るシート種類もまた不得手紙であるとしてもよい。
ユーザー指定された記録シートのシート種類が不得手紙である場合には(S1201:YES)、シート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に復帰させると、その後、印刷ジョブの実行を再開したときに、記録シートのシート種類を誤検知するおそれがある。
これに対して、本実施の形態においては、シート種類の設定モードをユーザー指定モードに維持するので(S1202)、不得手紙を自動検知しない。したがって、誤検知によって生じ得る問題を回避することができる。
一方、ユーザー指定された記録シートのシート種類が不得手紙でない場合には(S1201:NO)、シート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に復帰させる(S1203)。記録シートが不得手紙でない場合には、記録シートのシート種類を自動検知しても、誤検知するおそれがない。このため、通常通りのオートリセットを行えば、オートリセット機能本来の効果を得ることができる。
[3]第3の実施の形態
本実施の形態においては、オートリセットによってシート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰させるのを禁止するかどうかを、シート種類を精度良く自動検知することが難しい「不得手紙」を自動検知したかどうかによって判断する。
自動検知したシート種類が「不得手紙」でない場合には、オートリセットによってシート種類の設定モードを自動検知モードに切り換えても、シート種類を誤検知し難くなるので、印刷ジョブで指定された記録シートのシート種類が、自動検知した記録シートのシート種類と一致しないことによって生じ得る問題を回避することができる。
具体的には、図5に示したフローチャートにおいて、記録シートのシート種類がユーザー指定された場合に、ステップS505に続いて、図13に示すように、印刷ジョブを実行する際の1枚目の記録シートのシート種類を自動検知しておく(S1301)。
その後、画像形成処理の中断事由が発生してから、オートリセット時間が経過したら(S510:YES)、ステップS1301で自動検知しておいた記録シートのシート種類が不得手紙であるかどうかを確認する。
自動検知しておいた記録シートのシート種類が不得手紙である場合には(S1302:YES)、シート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に復帰させると、その後、印刷ジョブの実行を再開したときに、記録シートのシート種類を誤検知するおそれがある。
これに対して、本実施の形態においては、シート種類の設定モードをユーザー指定モードに維持するので(S1303)、不得手紙を自動検知しない。したがって、誤検知によって生じ得る問題を回避することができる。
一方、自動検知しておいた記録シートのシート種類が不得手紙でない場合には(S1302:NO)、シート種類の設定モードをデフォルト設定(自動検知モード)に復帰させる(S1304)。記録シートが不得手紙でない場合には、記録シートのシート種類を自動検知しても、誤検知するおそれがない。このため、通常通りのオートリセットを行えば、オートリセット機能本来の効果を得ることができる。
[4]変形例
以上、本開示を実施の形態に基づいて説明してきたが、本開示が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(4-1)上記実施の形態においては、シート種類の設定モードのデフォルト設定が自動検知モードである場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、自動検知モードに代えて、ユーザー指定モードをシート種類の設定モードのデフォルト設定にしてもよい。
(4-2)上記実施の形態においては、オートリセット機能によって、シート種類の設定モードをデフォルト設定に復帰させる場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしてもよい。
例えば、あらかじめシート種類のデフォルト値を設定しておき、印刷ジョブの実行が中断または完了してからオートリセット時間が経過したら、シート種類の設定をデフォルト値に復帰させてもよい。
このシート種類のデフォルト値は、画像形成装置1の出荷時に設定してもよいし、画像形成装置1の管理者が設定してもよい。特に、上述した「薄紙」、「普通紙」、「普通紙+」、「厚紙1」から「厚紙4」のように、画像形成装置1の仕様であらかじめ想定されている範囲内のシート種類以外のシート種類の記録シートを画像形成処理に使用することが多い場合には、シート種類の設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換えても、記録シートのシート種類を正しく自動判別することが難しいので、本変形例が有効である。
(4-3)上記実施の形態においては、メディア検知センサー120を用いて赤外光IRおよび青色光Bの透過率と緑色光Gの反射率を検出することによって、記録シートの特徴量である坪量を検出する場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、メディア検知センサー120として他の種類のセンサーを用いてもよい。例えば、記録シートに超音波を照射し、その強度の減衰率を検出することによっても記録シートのシート種類を判別するための特徴量を得ることができる。
(4-4)上記実施の形態においては、シート種類の設定モードを切り換える際にその旨を操作パネル161に表示する場合を例にとって説明したが、本開示これに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、或いはこれに加えて、次のようにしてもよい。
例えば、シート種類の設定モードを切り換える旨のメッセージを表示する画面は、シート種類の設定画面400でなくてもよく、操作パネル161に表示されている画面の如何に関わらず、当該メッセージを表示してもよい。
また、操作パネル161にメッセージを表示するのに代えて、或いは、操作パネル161にメッセージを表示するのに併せて、当該メッセージを音声出力してもよい。操作パネル161にメッセージを表示するだけでは、画像形成装置1のユーザーは当該メッセージに気が付かない恐れがある。これに対して、メッセージを音声出力すれば、画面表示のみを実行する場合と比較して、ユーザーの注意を喚起し易くなる。
画像形成装置1のユーザーは操作パネル161のタッチパネル400を常に注視している訳ではないので、特にユーザーに確認入力を求めるような場合には、ユーザーがメッセージに気が付かないと、なぜ画像形成処理が中断されているのか、その理由に気づくまでに時間と手間が掛かる場合もあり得る。一方、メッセージを音声出力すれば、ユーザーがメッセージに気づき易くなるので、ユーザーの利便性が向上する。
(4-5)上記実施の形態においては、自動検知モードとユーザー指定モードの2種類の設定モードで設定されたシート種類に応じて画像プロセス条件を設定する場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしてもよい。
例えば、シート種類の自動検知する機能は有していても、シート種類をユーザー指定することはできない画像形成装置がある。このような画像形成装置においては、自動検知したシート種類に応じて画像プロセス条件を設定する第1の設定モードと、シート種類に関係なく画像プロセス条件を設定する第2の設定モードとの2種類の設定モードを使い分けることができる。
このような画像形成装置にオートリセット機能を搭載して、印刷ジョブを実行していない期間が所定のオートリセット時間だけ継続したら、設定モードをデフォルト設定に復帰させる場合に、第1の設定モードで印刷ジョブの実行を開始した後、印刷ジョブの中断事由が発生して、印刷ジョブが中断された結果、印刷ジョブが再開される前に、画像プロセス条件の設定モードがデフォルト設定に復帰することが考えられる。
自動検知したシート種類に応じて画像プロセス条件を設定して、印刷ジョブを実行している場合に、画像プロセス条件の設定モードがデフォルト設定に復帰すると、画像プロセス条件が適切でなくなる恐れがある。
このような問題に対しても、上記実施の形態と同様にして、オートリセットを禁止すれば、適切に設定された画像プロセス条件を維持することができるので、画像品質の低下を防止することができる。
例えば、印刷ジョブの実行が中断されていることを禁止条件として、オートリセットを禁止すれば、印刷ジョブの実行を中断してからオートリセット時間を経過した後に、印刷ジョブの実行を再開した後も適切な画像プロセス条件で画像を形成することができる。
(4-6)上記実施の形態においては、画像形成装置がタンデム方式のカラー複合機である場合を例にとって説明したが、本開示がこれに限定されないのは言うまでもなく、タンデム方式以外の方式のカラー複合機やモノクロ複合機であってもよい。
また、プリンター装置や、プリンター装置にスキャナーを追加したコピー装置や、更にファクシミリ通信機能を追加したファクシミリ装置といった単機能機に本開示を適用しても同様の効果を得ることができる。
(4-7)本開示は、上記に示す画像形成装置1による処理によって実現されるシート種類設定方法であるとしてもよい。また、本開示は、これらの方法をCPU等のプロセッサーが実行することで実現するシート種類設定プログラムとしてもよいし、このシート種類設定プログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本開示は、前記シート種類設定プログラムまたは前記デジタル信号をコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録したものとしてもよい。コンピューター読み取り可能な記録媒体は例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD-ROM、MO、DVD、DVD-ROM、DVD-RAM、BD(Blu-ray(登録商標)Disc)、半導体メモリなどである。また、本開示は、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本開示は、前記シート種類設定プログラムまたは前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本開示は、マイクロプロセッサーとメモリを備えたコンピューターシステムであって、前記メモリは、上記シート種類設定プログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサーは、前記シート種類設定プログラムにしたがって動作するとしてもよい。
また前記シート種類設定プログラムまたは前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、或いは前記プログラムまたは前記デジタル信号を、前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピューターシステムにより実施するとしてもよい。
(4-8)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
また、上記で用いた数値は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数値に制限されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェアまたはソフトウェアが並列または時分割に処理してもよい。
また、上記のステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
更に、本開示の主旨を逸脱しない限り、本実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本開示に含まれる。
本開示に係る画像形成装置は、記録シートのシート種類の設定モードを切り換えることによってシート種類を適切に設定することができる装置として有用である。
1…………画像形成装置
100……画像形成部
101……制御部
120……メディア検知センサー
140……給紙キャビネット部
151……画像読み取り部
152……自動原稿搬送部
161……操作パネル
171……給紙部
305……タイマー
400……「手差し-用紙サイズ・種類」画面
406……スライドスイッチ
410……チェックボックス
600……紙種自動検出設定画面
1000…オートリセットの設定選択画面
1010…オートリセット時間の設定画面

Claims (29)

  1. シート種類を自動検知するメディア検知手段と、シート種類のユーザー指定を受け付けるユーザー指定手段と、を有し、自動検知を優先する自動検知モードと、ユーザー指定を優先するユーザー指定モードとのどちらかの設定モードにデフォルト設定された画像形成装置であって、
    設定モードの指定を受け付ける設定モード受付手段と、
    所定のリセット条件の充足を条件として、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更するリセット手段と、
    所定の禁止条件の充足を条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止して、指定された設定モードを維持する禁止手段と、を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 設定モードが切り換えられた場合に、その旨を報知する切り替え報知手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. リセット手段は、デフォルト設定された設定モードが自動検知モードであり、かつ指定された設定モードがユーザー指定モードである場合に、リセット条件が充足されると、設定モードを自動検知モードに変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 禁止手段は、デフォルト設定された設定モードが自動検知モードであり、かつ指定された設定モードが自動検知モードであることを禁止条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 出荷時に、自動検知モードと、ユーザー指定モードとのどちらかに、設定モードがデフォルト設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. リセット手段は、装置状態が待機状態であること、または印刷ジョブを受け付けていないことを条件として、前記設定モードの変更を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. リセット手段は、印刷ジョブを実行していない状態で所定のオートリセット時間が経過したことをリセット条件とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 禁止手段は、印刷ジョブの実行が中断されていることを禁止条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 禁止手段は、印刷ジョブの実行が中断されているときに、リセット条件が充足された場合には、当該印刷ジョブの実行を完了するまでの間に受け付けた後続の印刷ジョブの実行を完了するまで、前記設定モードの変更を禁止する
    ことを特徴とする請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 印刷ジョブの実行を中断する中断事由として、ペーパーエンプティ、トナーエンプティおよび廃棄トナーフルを検出する中断事由検出手段と、
    中断事由が検出された場合に、印刷ジョブの実行を中断するジョブ中断手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の画像形成装置。
  11. コピー、ファクス/スキャン、ファクス、ボックスまたはWebブラウザーに関する操作画面を表示して、ユーザー操作を受け付けるユーザー操作受付手段と、
    前記操作画面が表示されている状態で、所定時間、ユーザー操作を受け付けなかったことを条件として、当該操作画面が表示されてから、当該操作画面にて受け付けたユーザー操作を無効にする画面操作リセット手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  12. ユーザーからリセット指示を受け付けるリセット指示受け付け手段を備え、
    リセット手段は、ユーザーからリセット指示を受け付けたことをリセット条件とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  13. 原稿を読み取る読み取り手段と、
    原稿トレイに載置された原稿束から原稿を1枚ずつ前記読み取り手段へ搬送する原稿搬送手段と、を備え、
    原稿搬送手段は、原稿トレイに原稿束が載置されたことを検出する原稿検出手段を有し、
    リセット手段は、原稿トレイに原稿束が載置されたことをリセット条件とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  14. ユーザー認証を行うユーザー認証手段を備え、
    リセット手段は、新たなユーザー認証を行ったことをリセット条件とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  15. リセット手段は、装置の動作モードがスリープモードからの復帰したことをリセット条件として、前記変更を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  16. 禁止手段は、設定モード受付手段にて受け付けた設定モードがユーザー指定モードである場合に、ユーザー指定を受け付けたシート種類が、メディア検知手段が誤検知し易いシート種類である不得手紙であることを禁止条件とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  17. 禁止手段は、設定モード受付手段にて受け付けた設定モードがユーザー指定モードである場合にシート種類を自動検知して、自動検知したシート種類が、メディア検知手段が誤検知し易いシート種類である不得手紙であることを禁止条件とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  18. リセット手段にて、設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換える場合には、次に実行を開始する印刷ジョブの1枚目の記録シートでシート種類を自動検知する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  19. 禁止手段にて、リセット手段が設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換えるのを禁止した場合には、次に実行を開始する印刷ジョブの1枚目の記録シートでシート種類を自動検知するまで、設定モードをユーザー指定モードに維持する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  20. 印刷に用いる記録シートを供給する開閉可能な給紙カセットを備え、
    リセット手段にて、設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換える場合に、次に給紙カセットを開閉した後に給紙カセットから供給される1枚目の記録シートでシート種類を自動検知する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  21. 印刷に用いる記録シートを供給する開閉可能な給紙カセットを備え、
    禁止手段にて、リセット手段が設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換えるのを禁止した場合には、次に給紙カセットを開閉した後に給紙カセットから供給される1枚目の記録シートでシート種類を自動検知するまで、設定モードをユーザー指定モードに維持する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  22. リセット手段は、リセット条件が充足されたときに実行中の印刷ジョブの実行が完了したことを条件とし、更に当該印刷ジョブの実行中に後続の印刷ジョブを受け付けた場合には当該後続の印刷ジョブの実行が完了したことも条件として、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  23. 禁止手段にて、リセット手段が設定モードをユーザー指定モードから自動検知モードへ切り換えるのを禁止した場合には、リセット条件が充足されたときに実行中の印刷ジョブの実行が完了するまで、更に当該印刷ジョブの実行中に後続の印刷ジョブを受け付けた場合には当該後続の印刷ジョブの実行が完了するまで、設定モードをユーザー指定モードに維持する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  24. 設定モード受け付け手段は、管理者権限およびユーザー権限で設定モードの指定を受け付けることができ、
    管理者権限で自動検知モードに指定された場合には、ユーザー権限で設定モードをユーザー指定モードに変更することができる一方、
    管理者権限でユーザー指定モードに指定された場合には、ユーザー権限で設定モードを自動検知モードに変更することが禁止される
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  25. メディア検知手段は、光学センサーを用いて記録シートの透過率および反射率の少なくとも一方を測定することによって、シート種類を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  26. 設定モードが自動検知モードである場合には、自動検知したシート種類に応じた画像プロセス条件で印刷ジョブを実行し、
    設定モードがユーザー指定モードである場合には、ユーザー指定されたシート種類に応じた画像プロセス条件で印刷ジョブを実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  27. シート種類を自動検知するメディア検知手段を有し、自動検知したシート種類に応じて画像プロセス条件を設定するか否かの設定モードがデフォルト設定された画像形成装置であって、
    設定モードの指定を受け付ける設定モード受付手段と、
    所定のリセット条件の充足を条件として、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更するリセット手段と、
    所定の禁止条件の充足を条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止して、指定された設定モードを維持する禁止手段と、を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  28. シート種類を自動検知するメディア検知手段と、シート種類のユーザー指定を受け付けるユーザー指定手段と、を有し、自動検知を優先する自動検知モードと、ユーザー指定を優先するユーザー指定モードとのどちらかの設定モードにデフォルト設定された画像形成装置が実行するシート種類設定方法であって、
    設定モードの指定を受け付ける設定モード受付ステップと、
    所定のリセット条件が充足された場合に、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更するリセットステップと、
    所定の禁止条件の充足を条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止して、指定された設定モードを維持する禁止ステップと、を含む
    ことを特徴とするシート種類設定方法。
  29. シート種類を自動検知するメディア検知手段と、シート種類のユーザー指定を受け付けるユーザー指定手段と、を有し、自動検知を優先する自動検知モードと、ユーザー指定を優先するユーザー指定モードとのどちらかの設定モードにデフォルト設定された画像形成装置に搭載されたコンピューターが実行するシート種類設定プログラムであって、
    設定モードの指定を受け付ける設定モード受付ステップと、
    所定のリセット条件が充足された場合に、指定された設定モードからデフォルト設定へ設定モードを変更するリセットステップと、
    所定の禁止条件の充足を条件として、リセット手段による設定モードの変更を禁止して、指定された設定モードを維持する禁止ステップと、をコンピューターに実行させる
    ことを特徴とするシート種類設定プログラム。
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