JP2023086293A - 量的管理法による植物体への施肥方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】人工光による生育条件を決定することによって生育期間を推定することで、生育ステージに合わせた追肥培養液を供給できる量的管理法による植物体への施肥方法を提供する。【解決手段】植物体を、人工光によって生育し、人工光の光強度、明期時間、及び暗期時間を少なくとも含む生育条件を決定する生育条件決定ステップ1と、生育条件における植物体の定植時から収穫時までの生育期間を推定する生育期間推定ステップ2と、生育期間を複数の生育ステージに区分し、それぞれの生育ステージで植物体が必要とする養分の要求量を決定する施肥量決定ステップ3と、生育ステージ別の養分の要求量を、生育ステージに合わせて、スターター培養液に添加させ、追肥培養液を作成する追肥培養液作成ステップ4と、追肥培養液を、所定時間ごとに、植物体を配置する培養液スペースに供給する施肥供給ステップ5とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、量的管理法による植物体への施肥方法に関する。
一般に植物工場における循環式養液栽培システムでは、EC(電気伝導度、Electric Conductivity)をもとに培養液濃度を一定に維持することで培養液成分を管理する濃度管理が行われている(濃度管理法)。
また、従来から植物体の生育ステージごとの養分要求量に応じて一定時間ごとに施肥をすることで培養液を管理する量的管理法がある。量的管理法では、植物体の養分必要量を安定的に供給できるため、培養液中の養分不足を防ぎ、植物体の養分吸収を安定させることが可能である。
これらの濃度管理法や量的管理法については、特許文献1にも記載されており、特許文献1では、量的管理法であれ濃度管理法であれ、基本的に、ある程度の生育段階までは作物の生育状態に応じて施肥量を増加させることが好ましいが、施肥量を作物の生育状態に応じてその都度変化させることは煩雑な作業であることを課題とし、作物の生育状態に応じた施肥量の管理を簡便且つ適切に行うことが可能な施肥制御装置及び施肥制御プログラムを提案している。
特許文献1では、作物の定植からの経過日数に応じて変化する施肥量データ列に基づいてその日の施肥量の設定を行うとともに、作業者が入力する生育アシスト情報により施肥量データ列と実際に栽培している作物の生育状態のズレを修正する。
特開2012-179006号公報
しかし、特許文献1においても日々の施肥量設定を行う必要があるとともに作業者による修正を必要とする。
そこで本発明は、人工光による生育条件を決定することによって生育期間を推定することで、生育ステージに合わせた追肥培養液を供給できる量的管理法による植物体への施肥方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の量的管理法による植物体への施肥方法は、植物体の生育ステージごとの養分の要求量に応じて所定時間ごとに施肥を行うことで培養液を管理する量的管理法による植物体への施肥方法であって、前記植物体を、人工光によって生育し、前記人工光の光強度、明期時間、及び暗期時間を少なくとも含む生育条件を決定する生育条件決定ステップ1と、前記生育条件決定ステップ1で決定された前記生育条件における前記植物体の定植時から収穫時までの生育期間を推定する生育期間推定ステップ2と、前記生育期間推定ステップ2で推定した前記生育期間を複数の前記生育ステージに区分し、それぞれの前記生育ステージで前記植物体が必要とする前記養分の前記要求量を決定する施肥量決定ステップ3と、前記施肥量決定ステップ3で決定した前記生育ステージ別の前記養分の前記要求量を、前記生育ステージに合わせて、スターター培養液に添加させ、追肥培養液を作成する追肥培養液作成ステップ4と、前記追肥培養液作成ステップ4で作成した前記追肥培養液を、前記所定時間ごとに、前記植物体を配置する培養液スペースに供給する施肥供給ステップ5とを有することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の量的管理法による植物体への施肥方法において、前記生育ステージを前記定植時からの第1決定時間で区分し、前記施肥供給ステップにおける前記所定時間を、前記第1決定時間よりも短い第2決定時間としたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の量的管理法による植物体への施肥方法において、前記生育条件決定ステップ1で決定した1回の前記明期時間と1回の前記暗期時間との合計時間を前記第1決定時間とし、前記第2決定時間を、1回の前記明期時間を複数に区分して決定することを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法において、前記定植時から前記収穫時までの間、前記追肥培養液の前記養分の前記要求量が一定となるように、前記培養液スペースに、前記生育ステージを異ならせた第1植物体群から第N植物体群(Nは2以上の整数)を混在させることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法において、前記植物体を、葉菜類、イチゴ、又はトマトとしたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法において、前記植物体をレタスとし、前記スターター培養液には、K、Mg2+、Ca2+、NO 、H2PO 及びSO 2-イオンを含有し、前記追肥培養液には、K、NH 、Mg2+、Ca2+、NO 、HPO 及びSO 2-イオンを含有させたことを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法において、前記スターター培養液、及び前記追肥培養液の培養液EC(電気伝導度、Electric Conductivity)を、1.4~0.1(dS・m-1)の範囲としたことを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法において、前記収穫時に近い前記生育ステージにおける前記培養液では、その他の前記生育ステージにおける前記培養液から一部の成分の含有量を減らし、又は一部の前記成分を除外することを特徴とする。
本発明によれば、人工光による生育条件を決定することで生育期間を推定し、推定した生育期間を区分した生育ステージ別に養分の要求量を決定することで、生育ステージに合わせた追肥培養液を植物体に与えることができる。
本発明の一実施例の量的管理法による植物体への施肥方法を示すフロー図 レタスを用いた場合の生育条件と生育期間の関係を示す図 生育ステージごとに1つの植物体が必要とする養分の要求量を示す図 生育ステージごとの栽培槽あたりの養分の要求量を示す図 一般的な栽培よりも大株を収穫する際の生育ステージごとに1つの植物体が必要とする養分の要求量を示す図 同様に大株を収穫する栽培で、1日当たり24株ずつ新たに定植した場合における生育ステージごとの栽培槽あたりの養分の要求量を示す図 同様に大株を収穫する栽培で、288株を同時に定植した場合における生育ステージごとの栽培槽あたりの養分の要求量を示す図 培養液の循環を行うことなく、また培養液の定期的な廃棄・更新をしない栽培で、量的管理する場合における生育ステージごとの栽培槽あたりの養水分の要求量を示す図
本発明の第1の実施の形態の量的管理法による植物体への施肥方法は、植物体を、人工光によって生育し、人工光の光強度、明期時間、及び暗期時間を少なくとも含む生育条件を決定する生育条件決定ステップと、生育条件決定ステップで決定された生育条件における植物体の定植時から収穫時までの生育期間を推定する生育期間推定ステップと、生育期間推定ステップで推定した生育期間を複数の生育ステージに区分し、それぞれの生育ステージで植物体が必要とする養分の要求量を決定する施肥量決定ステップと、施肥量決定ステップで決定した生育ステージ別の養分の要求量を、生育ステージに合わせて、スターター培養液に添加させ、追肥培養液を作成する追肥培養液作成ステップと、追肥培養液作成ステップで作成した追肥培養液を、所定時間ごとに、植物体を配置する培養液スペースに供給する施肥供給ステップとを有するものである。
本実施の形態によれば、人工光による生育条件を決定することで生育期間を推定し、推定した生育期間を区分した生育ステージ別に養分の要求量を決定することで、生育ステージに合わせた追肥培養液を植物体に与えることができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態の量的管理法による植物体への施肥方法において、生育ステージを定植時からの第1決定時間で区分し、施肥供給ステップにおける所定時間を、第1決定時間よりも短い第2決定時間としたものである。
本実施の形態によれば、追肥培養液を、生育ステージごとに1回ではなく、生育ステージを複数回に分けて供給することで、培養液の濃度変化量を小さくすることができる。
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態の量的管理法による植物体への施肥方法において、生育条件決定ステップで決定した1回の明期時間と1回の暗期時間との合計時間を第1決定時間とし、第2決定時間を、1回の明期時間を複数に区分して決定するものである。
本実施の形態によれば、生育ステージの生育条件を、明期時間と暗期時間とで決め、更に供給タイミングを明期時間に合わせて複数回に区分することで、植物体の養分吸収量に合わせた供給タイミングを決定することができ、必要最低限の養分供給量とすることができる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態の量的管理法による植物体への施肥方法において、定植時から収穫時までの間、追肥培養液の養分の要求量が一定となるように、培養液スペースに、生育ステージを異ならせた第1植物体群から第N植物体群(Nは2以上の整数)を混在させるものである。
本実施の形態によれば、生育ステージに応じて追肥培養液を作る必要が無く常に一定の成分濃度の追肥培養液を用いることができる。
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4のいずれかの実施の形態の量的管理法による植物体への施肥方法において、植物体を、葉菜類、イチゴ、又はトマトとしたものである。
本実施の形態によれば、葉菜類、イチゴ、又はトマトに適用することで適切な施肥を行うことができる。
本発明の第6の実施の形態は、第1から第5のいずれかの実施の形態の量的管理法による植物体への施肥方法において、植物体をレタスとし、スターター培養液には、K、Mg2+、Ca2+、NO 、H2PO 及びSO 2-イオンを含有し、追肥培養液には、K、NH 、Mg2+、Ca2+、NO 、HPO 及びSO 2-イオンを含有させたものである。
本実施の形態によれば、レタスに適した追肥培養液とすることができる。
本発明の第7の実施の形態は、第1から第6のいずれかの実施の形態の量的管理法による植物体への施肥方法において、スターター培養液、及び追肥培養液の培養液EC(電気伝導度、Electric Conductivity)を、1.4~0.1(dS・m-1)の範囲としたものである。
本実施の形態によれば、低濃度の培養液で十分な栽培を行うことができる。
本発明の第8の実施の形態は、第1から第7のいずれかの実施の形態の量的管理法による植物体への施肥方法において、収穫時に近い生育ステージにおける培養液では、その他の生育ステージにおける培養液から一部の成分の含有量を減らし、又は一部の成分を除外するものである。
本実施の形態によれば、例えば、硝酸態窒素が少ない野菜、又はおいしい野菜のように、目的に合わせた栽培ができる。
以下本発明の一実施例の量的管理法による植物体への施肥方法について説明する。
図1は本実施例の量的管理法による植物体への施肥方法を示すフロー図である。
本実施例の施肥方法は、植物体を人工光によって生育し、植物体の生育ステージごとの養分の要求量に応じて所定時間ごとに施肥を行うことで培養液を管理する。
本実施例の施肥方法は、生育条件決定ステップ1と、生育期間推定ステップ2と、施肥量決定ステップ3と、追肥培養液作成ステップ4と、施肥供給ステップ5とを有する。
生育条件決定ステップ1では、人工光の光強度、明期時間、及び暗期時間を少なくとも含む生育条件を決定する。
生育期間推定ステップ2では、生育条件決定ステップ1で決定された生育条件における植物体の定植時から収穫時までの生育期間を推定する。
施肥量決定ステップ3では、生育期間推定ステップ2で推定した生育期間を複数の生育ステージに区分し、それぞれの生育ステージで植物体が必要とする養分の要求量を決定する。
追肥培養液作成ステップ4では、施肥量決定ステップ3で決定した生育ステージ別の養分の要求量を、生育ステージに合わせて、スターター培養液に添加させ、追肥培養液を作成する。
施肥供給ステップ5では、追肥培養液作成ステップ4で作成した追肥培養液を、所定時間ごとに、植物体を配置する培養液スペースに供給する。
このように、人工光による生育条件を決定することで生育期間を推定し、推定した生育期間を区分した生育ステージ別に養分の要求量を決定することで、生育ステージに合わせた追肥培養液を植物体に与えることができる。
例えば、レタスとして「フリルアイス(雪印種苗)」を用いた場合には、生育条件を、気温21℃、CO濃度1,500μmol・mol-1、明期/暗期16/8h、PPFD 200μmol・m-2・s-1とし、一次育苗は16~17日間、その後、11~12日間二次育苗を行った場合には、定植から収穫までの生育期間は12、13日間であった。
レタスを用いた場合の生育条件と生育期間の関係を図2に示す。
このように、生育条件を決定すると、生育期間を推定することができる。
図3は、生育ステージごとに1つの植物体が必要とする養分の要求量を示す図である。
図3では、植物体としてレタス「フリルアイス(雪印種苗)」を用い、生育期間が12日の場合で、各生育ステージを1日としている。
図3に示すように、12日の生育期間を、1日毎の生育ステージに区分し、それぞれの生育ステージで植物体が必要とする養分の要求量を決定することができる。従って、決定した生育ステージ別の養分の要求量を、生育ステージに合わせて、スターター培養液に添加させることができる。
生育ステージは、定植時からの第1決定時間(例えば24H)で区分し、施肥供給ステップ5における所定時間を、第1決定時間よりも短い第2決定時間とする。
このように、追肥培養液を、生育ステージ(例えば1日)ごとに1回ではなく、生育ステージ(例えば1日)を複数回に分けて供給することで培養液の濃度変化量を小さくすることができる。
第1決定時間(例えば24H)を、生育条件決定ステップ1で決定した1回の明期時間(例えば16H)と1回の暗期時間(例えば8H)との合計時間とし、第2決定時間を、1回の明期時間を複数(例えば4回)に区分して決定する(例えば4Hに決定する)。
このように、生育ステージの生育条件を、明期時間と暗期時間とで決め、更に供給タイミングを明期時間に合わせて複数回に区分することで、植物体の養分吸収量に合わせた供給タイミングを決定することができ、必要最低限の養分供給量とすることができる。
定植時から収穫時までの間、追肥培養液の養分の要求量が一定となるように、培養液スペースに、生育ステージを異ならせた第1植物体群から第N植物体群(Nは2以上の整数)を混在させることで、生育ステージに応じて追肥培養液を作る必要が無く常に一定の成分濃度の追肥培養液を用いることができる。
図4は生育ステージごとの栽培槽あたりの養分の要求量を示す図であり、図4(a)は1日当たり24株ずつ新たに定植した場合の養分の要求量、図4(b)は288株を同時に定植した場合の養分の要求量を示している。
図4では、植物体としてレタス「フリルアイス(雪印種苗)」を用い、生育期間が12日の場合で、各生育ステージを1日としている。
図4(a)では、13日目では定植1日目の24株を収穫するが、新たに24株定植するため、11日目までは養分の要求量は増加するが、12日目以降は12日目の養分と同じ要求量となる。
図4(b)では、同時に288株を定植するため、生育ステージに応じて養分の要求量は増加する。
植物体をレタスとした場合には、スターター培養液には、K、Mg2+、Ca2+、NO 、H2PO 及びSO 2-イオンを含有し、追肥培養液には、K、NH 、Mg2+、Ca2+、NO 、HPO 及びSO 2-イオンを含有させる。なお、収穫時に近い生育ステージにおける培養液では、その他の生育ステージにおける培養液から一部の成分の含有量を減らし、又は一部の成分を除外することで、例えば、硝酸態窒素が少ない野菜、又は良食味の野菜のように、目的に合わせた栽培ができる。
レタスを用いた実験結果では、スターター培養液、及び追肥培養液の培養液EC(電気伝導度、Electric Conductivity)を、1.4~0.1(dS・m-1)の範囲とすることができ、低濃度の培養液で十分な施肥を行える。
図4(a)では、幅120cm、長さ720cmの培養液槽に、スターター培養液を培養液槽底面から3cmの高さとなるように貯留して、幅30cm、長さ60cmの栽培パネルに6株のレタスを定植し、12日までは1日4パネル(24株)ずつ培養液槽に浮かべて栽培し、13日目からは1日4パネル(24株)ずつ収穫するとともに、1日4パネル(24株)ずつあらたに培養液槽に浮かべて栽培する。養液槽の総培養液量は、計算上約260Lであるが、栽培パネルを浮かべることで培養液槽中の培養液の一部(およそ50L程度)はオーバーフローして減少するが、培養液槽とは別に培養液循環タンク(およそ50L)を設ける必要があるので、総液量はおよそ260L程度となる。この場合では、スターター培養液のECはEC0.7(dS・m-1)程度であり、追肥培養液のECはEC1.4(dS・m-1)程度であった。
なお、本実施例の量的管理法による植物体への施肥方法は、植物体として、葉菜類、イチゴ、又はトマトに適用できる。
図5は、一般的な栽培よりも大株を収穫する際の生育ステージごとに1つの植物体が必要とする養分の要求量を示す図、図6は、同様に大株を収穫する栽培で、1日当たり24株ずつ新たに定植した場合における生育ステージごとの栽培槽あたりの養分の要求量を示す図、図7は、同様に大株を収穫する栽培で、288株を同時に定植した場合における生育ステージごとの栽培槽あたりの養分の要求量を示す図である。
図5から図7は、通常の収穫サイズ(150g程度)から、さらに4日程度栽培期間を延ばすことで350g超の大株にする栽培での施肥プログラムを示している。大株を収穫する栽培においても、量的培養液管理システムは極めて簡易かつ有効な方法である。
図8は、培養液の循環を行うことなく、また培養液の定期的な廃棄・更新をしない栽培で、量的管理する場合における生育ステージごとの栽培槽あたりの養水分の要求量を示す図である。
すなわち、図8は、培養液を非循環で廃棄・更新を行わない場合の方法を示している。具体的には、小型のコンテナで、レタスを6株育てるために、培養液量8Lで栽培を開始し、培養液量が2Lを下まわらないように、水と肥料を8Lまで補充して栽培する際の培養液追加量と追加肥料の量を示している。この事例では、8Lでスタートし、4回培養液を補充することで培養液を循環させず、廃棄・更新することなしで栽培することが可能である。
このように、培養液の循環を行うことなく、また培養液の定期的な廃棄・更新をしない栽培では、培養液の残量管理だけを行い、設定した所定量を下回ると、培養液を追加することで栽培管理を行える。
本発明は、LEDなどの人工光を用いた水耕栽培に利用できる。
1 生育条件決定ステップ
2 生育期間推定ステップ
3 施肥量決定ステップ
4 追肥培養液作成ステップ
5 施肥供給ステップ

Claims (8)

  1. 植物体の生育ステージごとの養分の要求量に応じて所定時間ごとに施肥を行うことで培養液を管理する量的管理法による植物体への施肥方法であって、
    前記植物体を、人工光によって生育し、
    前記人工光の光強度、明期時間、及び暗期時間を少なくとも含む生育条件を決定する生育条件決定ステップと、
    前記生育条件決定ステップで決定された前記生育条件における前記植物体の定植時から収穫時までの生育期間を推定する生育期間推定ステップと、
    前記生育期間推定ステップで推定した前記生育期間を複数の前記生育ステージに区分し、それぞれの前記生育ステージで前記植物体が必要とする前記養分の前記要求量を決定する施肥量決定ステップと、
    前記施肥量決定ステップで決定した前記生育ステージ別の前記養分の前記要求量を、前記生育ステージに合わせて、スターター培養液に添加させ、追肥培養液を作成する追肥培養液作成ステップと、
    前記追肥培養液作成ステップで作成した前記追肥培養液を、前記所定時間ごとに、前記植物体を配置する培養液スペースに供給する施肥供給ステップと
    を有する
    ことを特徴とする量的管理法による植物体への施肥方法。
  2. 前記生育ステージを前記定植時からの第1決定時間で区分し、
    前記施肥供給ステップにおける前記所定時間を、前記第1決定時間よりも短い第2決定時間とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の量的管理法による植物体への施肥方法。
  3. 前記生育条件決定ステップで決定した1回の前記明期時間と1回の前記暗期時間との合計時間を前記第1決定時間とし、
    前記第2決定時間を、1回の前記明期時間を複数に区分して決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の量的管理法による植物体への施肥方法。
  4. 前記定植時から前記収穫時までの間、前記追肥培養液の前記養分の前記要求量が一定となるように、
    前記培養液スペースに、前記生育ステージを異ならせた第1植物体群から第N植物体群(Nは2以上の整数)を混在させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法。
  5. 前記植物体を、葉菜類、イチゴ、又はトマトとした
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法。
  6. 前記植物体をレタスとし、
    前記スターター培養液には、K、Mg2+、Ca2+、NO 、H2PO 及びSO 2-イオンを含有し、
    前記追肥培養液には、K、NH 、Mg2+、Ca2+、NO 、HPO 及びSO 2-イオンを含有させた
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法。
  7. 前記スターター培養液、及び前記追肥培養液の培養液EC(電気伝導度、Electric Conductivity)を、1.4~0.1(dS・m-1)の範囲とした
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法。
  8. 前記収穫時に近い前記生育ステージにおける前記培養液では、その他の前記生育ステージにおける前記培養液から一部の成分の含有量を減らし、又は一部の前記成分を除外することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の量的管理法による植物体への施肥方法。
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