JP2023086271A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 AFに用いる信号の読み出し領域が撮像領域全体に対して制限されている中でも、被写体に対して追従して精度よく焦点検出を行うことが可能な撮像装置及びその制御方法を提供する。【解決手段】 第1のモードと第2のモードとを少なくともとり得る撮像手段と、第1の行に対しては第1のモードでの読み出しを行い、第2の行に対しては第2のモードでの読み出しと第2のモードとは異なるモードでの読み出しとを行う制御手段であって、主被写体が切り替えられた場合に、切り替えられた主被写体の部位が第2の行に存在するか否かに応じて、画素領域のうちの第2の行の領域を変更するか否かを判定する制御手段とを有している。【選択図】 図4

Description

本発明は、撮像装置及びその制御方法に関する。
撮影レンズの焦点状態を検出する方式として、撮像面位相差AFがある。撮像面位相差AFは、撮影レンズの互いに異なる瞳領域(瞳部分領域)を通過した光束により形成される光学像を光電変換した対の像信号を用いて、相関演算処理が実行される。下記の特許文献1では、位相差検出に用いる信号を読み出す行と、位相差検出に用いる信号ではなく撮像用の信号を読み出す行とを、列方向に所定の行数ずつ混在させ、交互に読み出しを行うことを開示している。これにより、位相差検出に用いる信号を読み出す行が限定されるため、撮像素子からの1フレームの信号の読み出し時間を短くすることができ、高速な記録レートを実現するために用いられる。
下記の特許文献2では、位相差検出に用いる信号を時系列に加算するフレーム加算について開示されている。時系列に信号加算する際に、それに適した信号であるかを判定し時系列に加算することでAF精度が低下しないようにしている。
特開2016-015695号公報 特開2020-205557号公報
しかしながら、特許文献1では、位相差検出に用いる信号が画像全体から間引かれた状態で入力されるため、必要な被写体情報が得られない可能性があった。そのため位相差検出に用いる信号を被写体領域に集中する手段が考えらえる。ただし、間引く割合が高いと十分な信号を得られずS/Nが悪化してAF性能低下につながる懸念があった。
そこで特許文献2のフレーム加算を用いることでS/N向上を図る手段が考えられる。しかし、位相差検出に用いる信号領域を集中させて画角が制限されていると、被写体が切り替わり被写体位置が大きく変わった場合に制限領域内の画像情報が大きく変わり、フレーム加算を継続すると逆にAF性能を低下させることになる。
本発明の一観点によれば、行列方向に配列された複数のマイクロレンズと、前記複数のマイクロレンズの各々に対応して行列方向に複数の単位画素が配列された画素領域とを有する撮像手段であって、各々の前記単位画素は、第1の光電変換部と第2の光電変換部とを含み、前記第1の光電変換部と前記第2の光電変換部とでそれぞれ発生した電荷に対応する信号に対して合成処理を行い、前記合成処理が行われた信号に対して読み出しを行うモードである第1のモードと、前記第1の光電変換部で発生した電荷に対応する信号に対して前記合成処理を行うことなく読み出しを行うモードである第2のモードとを少なくともとり得る撮像手段と、前記画素領域のうちの第1の領域に位置する第1の行に対しては、前記第1のモードでの前記読み出しを行い、前記画素領域のうちの前記第1の領域とは異なる第2の領域に位置する第2の行に対しては、前記第2のモードでの前記読み出しと前記第2のモードとは異なるモードでの読み出しとを行う制御手段と、特定の種別の特定の被写体の部位を対象として検出処理を実行する検出手段と、を有し、前記制御手段は、主被写体が切り替えられた場合に、当該切り替えられた主被写体の部位が前記第2の領域に存在するか否かに応じて、前記画素領域のうちの前記第2の領域を変更するか否かを判定することを特徴とする撮像装置が提供される。
本発明によれば、AFに用いる信号の読み出し領域が制限されている中でも、被写体に対して追従して精度よく焦点検出を行うことができる。
撮像装置の構成例を示す図である。 焦点検出方法について説明するための図である。 画素構成を示す図である。 AF制限領域とフレーム加算制御を示すフローチャート図である。 撮像素子の全体構成を示す図である。 撮像素子の単位画素の回路構成を示す図である。 撮像素子の各単位画素列の読出し回路の構成を示す図である。 撮像素子の画素配列に対して設定される測距枠を示す図である。 撮像装置における撮像素子の単位画素行の読出し動作のタイミングチャートを示す図である。 撮像装置における撮像素子の単位画素行の読出し動作のタイミングチャートを示す図である。 撮像装置における撮像素子の単位画素行の読出し動作のタイミングチャートを示す図である。 実施形態1における被写体撮影時のAF制限領域とAF対象領域を示す図である。 実施形態2における被写体撮影時のAF制限領域とAF対象領域を示す図である。
[実施形態1]
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る撮像装置について説明する。
[撮像装置の構成]
図1を参照して本実施形態に係る撮像装置の構成を説明する。
撮像装置100は、被写体を撮影して、動画や静止画のデータを各種メディアに記録可能なデジタルカメラなどであるが、焦点検出処理に関する制御を行うことができるような焦点検出装置であれば適用可能である。すなわち、本発明は携帯電話端末やパーソナルコンピュータ、PDA、ゲーム機などに適用可能である。
撮像装置100内の各ユニットは、バス160を介して接続されている。また各ユニットは、メインCPU151により制御される。
撮像装置100は、一つのマイクロレンズを共有する複数の光電変換部(第1の光電変換部および第2の光電変換部)を備えた撮像素子を用いて位相差方式の焦点検出を行う焦点検出装置を搭載している。なお本実施形態の焦点検出装置は、撮像光学系(撮影レンズ)を介して得られた光学像を取得可能に構成された撮像装置(撮像装置本体)と、撮像装置本体に着脱可能な撮像光学系とを備えて構成された撮像システムに適用される。ただし、本実施形態はこれに限定されるものではなく、撮像光学系が一体的に設けられた撮像装置にも適用可能である。
撮影レンズ101(レンズユニット)は、固定1群レンズ102、ズームレンズ111、絞り103、固定3群レンズ121、および、フォーカスレンズ131を備えて構成される。絞り制御部105は、メインCPU151の指令に従い、絞りモータ104を介して絞り103を駆動することにより、絞り103の開口径を調整して撮影時の光量調節を行う。ズーム制御部113は、ズームモータ112を介してズームレンズ111を駆動することにより、焦点距離を変更する。また、フォーカス制御部133は、フォーカスモータ132を介してフォーカスレンズ131を駆動することにより、焦点調節状態を制御する。フォーカスレンズ131は、焦点調節用レンズであり、図1には単レンズで簡略的に示されているが、通常複数のレンズで構成される。
これらの光学部材(撮影レンズ101)を介して撮像素子141上に結像する被写体像は、撮像素子141により電気信号に変換される。撮像素子141は、被写体像(光学像)を電気信号に光電変換を行う光電変換部である。撮像素子141は、横方向にk画素、縦方向にn画素の受光素子(単位画素)のそれぞれに、後述のように二つの光電変換部(受光領域)が配置されている。撮像素子141上に結像されて光電変換された画像は、撮像信号処理部142により画像信号(画像データ)として整えられる。このとき、第1の光電変換部、第2の光電変換部から出力された画像信号(以降、第1の光電変換部からの出力をA像信号、第2のものからをB像信号とする)を加算した画像信号(以降AB像信号)を生成して、これを記録や表示に用いる画像信号として出力する。また合わせてA像信号も出力し、後述する画像信号処理部152によって加算信号であるAB像信号からA像信号を減算しB像信号を生成して、位相差AF処理に用いる。
撮像制御部143は、メインCPU151からの命令に基づき、撮像素子の制御を行う。これに先立ち、メインCPU151は、撮像素子141の蓄積時間、撮像素子141から撮像信号処理部142へ出力を行う際のゲインの設定値、レンズユニットの絞り値を決定する。この設定は、操作部156から入力された操作者からの指示、あるいは、一時的にRAM154に蓄積された画像データの画素信号の大きさに基づき行われる。撮像制御部143は、メインCPUから蓄積時間、ゲインの設定値の指示を受け取り、撮像素子141を制御する。このとき、例えば、動画モードで高速なフレームレートで読み出す場合などに、読み出し時間短縮のため、撮像信号処理部142から位相差AF処理のために必要な画像データを読み出す領域を制限する。詳細は後述する。
撮像信号処理部142から出力される画像データは、撮像制御部143に送られ、一時的にRAM154に蓄積される。RAM154に蓄積された画像データは、画像圧縮解凍部153にて圧縮された後、画像記録媒体157に記録される。これと並行して、RAM154に蓄積された画像データは、画像処理部152に送られる。
ここで撮像素子141の構成について図3を用いて説明する。図3(a)は、瞳分割機能を有する撮像素子141の画素の構成図(断面図)である。光電変換部30は、一画素につき二つの光電変換部30-1(第1の光電変換部)および光電変換部30-2(第2の光電変換部)に分割されており、瞳分割機能を有する。マイクロレンズ31(オンチップマイクロレンズ)は、光電変換部30に効率よく光を集める機能を有し、光電変換部30-1、30-2の境界に光軸が合うように配置されている。また、一つの画素の内部には、平坦化膜32、カラーフィルタ33、配線34、および、層間絶縁膜35が設けられている。
図3(b)は、撮像素子141の一部の構成図(平面図)である。撮像素子141は、図3(a)に示される構成を有する一画素を複数配列することで形成される。また、撮像を行うため、それぞれの単位画素200にはR(赤色)、G(緑色)、B(青色)のカラーフィルタ33が交互に配置され、四画素で一組の画素ブロック40、41、42を配列することで、所謂ベイヤー配列が構成されている。なお図3(b)において、R、G、Bのそれぞれの下に示される「1」または「2」は、光電変換部30-1、30-2のそれぞれを表す数値である。
図3(c)は、撮像素子141の光学原理図であり、図3(b)中のA-A線で切断して得られた断面図の一部を示す。撮像素子141は、撮影レンズ101の予定結像面に配置されている。マイクロレンズ31の作用により、光電変換部30-1、30-2はそれぞれ、撮影レンズ101の瞳(射出瞳)の異なる位置(互いに異なる瞳領域)を通過した一対の光束を受光するように構成されている。光電変換部30-1は、主に、撮影レンズ101の瞳のうち図3(c)中の右側位置を透過する光束を受光する。一方、光電変換部30-2は、主に、撮影レンズ101の瞳の図3(c)中の左側位置を透過する光束を受光する。
本実施形態の撮像処理を行う場合、同一画素において同一色のカラーフィルタが配置された二つの光電変換部の出力を加算することにより、画像信号を生成することが可能である。一方、本実施形態の焦点検出処理を行う場合、一画素ブロック内における光電変換部30-1に対応する光電変換部からの出力を積算することにより、一画素の焦点検出信号を取得する。そして、この信号を画素ブロック40、41、42のように横方向に連続して取得することによりA像信号を生成することが可能である。同様に、一画素ブロック内における光電変換部30-2に対応する光電変換部からの出力を積算することにより、一画素の焦点検出信号を取得する。そして、この信号を横方向に連続して取得することによりB像信号を生成することが可能である。A像信号およびB像信号により、一対の位相差検出用信号が生成される。
図5は、撮像素子141の全体構成を示す図である。画素領域PAには、単位画素200がp11~pknのように行列状(n行×k列)、即ち、マトリクス状に配置されている。ここで、行列方向に配列される単位画素200の構成を、図6を用いて説明する。図6は、撮像素子の単位画素の回路構成を示す図である。
図6において、光電変換部30-1(図6においてはPD601a)および光電変換部30-2(図6においてはPD601b)に入射した光信号が、PD601a,601bによって光電変換され、露光量に応じた電荷がPD601a,601bに蓄積される。転送ゲート602a,602bのゲートに印加する信号txa,txbをそれぞれHighレベルにすることで、PD601a,601bに蓄積されている電荷がFD(フローティングディフュージョン)部603に転送される(電荷転送)。FD部603は、フローティングディフュージョンアンプ604(以下FDアンプと表す)のゲートに接続されており、PD601a,601bから転送されてきた電荷量がFDアンプ604によって電圧量に変換される。
FD部603をリセットするためのFDリセットスイッチ605のゲートに印加する信号resをHighレベルとすることにより、FD部603がリセットされる。また、PD601a,601bの電荷をリセットする場合には、信号resと信号txa,txbとを同時にHighレベルとする。これにより、転送ゲート602a,602b及びFDリセットスイッチ605の両方がON状態となり、FD部603経由でPD601a,601bがリセットされる。画素選択スイッチ606のゲートに印加する信号selをHighレベルとすることにより、FDアンプ604によって電圧に変換された画素信号が単位画素200の出力voutに出力される。
図5に示すように、垂直走査回路501は、前述の単位画素200の各スイッチを制御するres,txa,txb,selといった駆動信号を各単位画素200に供給する。これらの駆動信号res,txa,txb,selは、行毎において共通となっている。各単位画素200の出力voutは、列毎に垂直出力線502を介して列共通読出し回路503に接続されている。
ここで、列共通読出し回路503の構成を、図7を用いて説明する。
垂直出力線502は、単位画素200の列毎に設けられ、1列分の単位画素200の出力voutが接続されている。垂直出力線502には電流源504が接続されており、電流源504と、垂直出力線502に接続された単位画素200のFDアンプ604とによってソースフォロワ回路が構成される。
図7において、クランプ容量701はC1の容量を有しており、フィードバック容量702はC2の容量を有しており、演算増幅器703は、基準電源Vrefに接続された非反転入力端子を有している。スイッチ704はフィードバック容量702の両端をショートさせるためのものであり、スイッチ704は信号cfsによって制御される。
転送スイッチ705~708は、それぞれ単位画素200から読み出される信号を各信号保持容量709~712に転送するためのものである。後述する読出し動作によって、第1のS信号保持容量709には、光電変換部30-1から出力される画素信号Saが記憶される。また、第2のS信号保持容量711には、光電変換部30-1から出力される信号と光電変換部30-2から出力される信号とを合成処理(加算)した信号であるa/b合成信号Sabが記憶される。また、第1のN信号保持容量710及び第2のN信号保持容量712には、単位画素200のノイズ信号Nがそれぞれ記憶される。各信号保持容量709~712は、それぞれ列共通読出し回路503の出力vsa,vna,vsb,vnbに接続されている。
図5に示すように、列共通読出し回路503の出力vsa,vnaには、それぞれ水平転送スイッチ505,506が接続されている。水平転送スイッチ505,506は、水平走査回路511の出力信号ha*(*は列番号)によって制御される。信号ha*がHighレベルになることにより、第1のS信号保持容量709、第1のN信号保持容量710の信号がそれぞれ水平出力線509,510へ転送される。
また、列共通読出し回路503の出力vsb,vnbには、それぞれ水平転送スイッチ507,508が接続されている。水平転送スイッチ507,508は、水平走査回路511の出力信号hb*(*は列番号)によって制御される。信号hb*がHighレベルになることにより、第2のS信号保持容量711、第2のN信号保持容量712の信号がそれぞれ水平出力線509,510へ転送される。水平出力線509,510は差動増幅器514の入力に接続されており、差動増幅器514ではS信号とN信号の差分をとると同時に所定のゲインをかけ、最終的な出力信号を出力端子515へ出力する。
水平出力線リセットスイッチ512,513のゲートに印加する信号chresをHighにすると、水平出力線リセットスイッチ512,513がONとなり、各水平出力線509,510がリセット電圧Vchresにリセットされる。
以下、A像信号の読み出し動作と、A像信号とB像信号の合成信号であるAB像信号の読出し動作とについて説明する。
図8は、撮像素子106の画素領域PAと焦点検出を行うために画素領域PAに設定されるAF対象領域801との関係を示す図である。AF対象領域801は、メインCPU151によって位相差AF処理部134に対して設定される。AF対象領域801の設定は、画像データから検出された特定の被写体に応じて行われるが、図示しない操作部材をユーザーが操作して入力したデータに従ってAF対象領域801が設定されるようにしてもよい。
前述したようにk列×n行の画素で構成される画素領域PAにおいて、点線で示すのがAF対象領域801である。斜線部で示す領域Region_iに含まれる単位画素の行からは、即ち、Region_iの領域内の単位画素の行からは、本実施形態では、A像信号及びAB像信号が読み出され、画像生成及び焦点検出演算に使用される。領域Region_i以外の領域である領域Region_cに含まれる単位画素の行からは、AB像信号のみが読み出され、焦点検出演算には使用されず画像生成のみに使用される。
次に、撮像素子106の読出し動作について図9a~図9cを用いて説明する。図9aは、前述の領域Region_cの各行に対して行われる読出し動作のタイミングチャートである。
まず、信号cfsをHighレベルにしてスイッチ704をONすることにより、演算増幅器703をバッファ状態にする。次に、信号selをHighレベルにして単位画素の画素選択スイッチ606をONにする。その後、信号resをLowレベルにしてFDリセットスイッチ605をOFFにし、FD部603のリセットを開放する。
続いて信号cfsをLowレベルに戻してスイッチ704をOFFにした後、信号tna,tnbをHighレベルにして、転送スイッチ706,708を介して第1のN信号保持容量710及び第2のN信号保持容量712にノイズ信号Nを記憶する。
次いで、信号tna,tnbをLowにし、転送スイッチ706,708をOFFにする。その後、信号tsbをHighレベルにして転送スイッチ707をONにすると共に、信号txa及びtxbをHighレベルにすることで転送ゲート602aと602bをONにする。この動作により、光電変換部30-1のPD601aに蓄積されていた電荷信号及び光電変換部30-2のPD601bに蓄積された電荷信号を合成した信号が、FDアンプ604、画素選択スイッチ606を介して垂直出力線502へ出力される。垂直出力線502の信号は、クランプ容量701の容量C1とフィードバック容量702の容量C2との容量比に応じたゲインで演算増幅器703により増幅され、転送スイッチ707を介して第2のS信号保持容量711へ記憶される(a/b合成信号Sab)。転送ゲート602a及び602bと、転送スイッチ707とを順次OFFにした後、信号resをHighレベルにしてFDリセットスイッチ605をONにし、FD部603をリセットする。
次に、水平走査回路511の出力hb1がHighレベルになることにより、水平転送スイッチ507,508がONされる。これにより、第2のS信号保持容量711、第2のN信号保持容量712の信号が水平出力線509,510と差動増幅器514を介して出力端子515に出力される。水平走査回路511は、各列の選択信号hb1、hb2、・・・、hbkを順次Highにすることにより、1行分のa/b合成信号(AB像信号)を出力する。尚、信号hb1~hbkによって各列の信号が読み出される間には、信号chresをHighレベルにすることで水平出力線リセットスイッチ512,513をONし、一旦、水平出力線509,510をリセット電圧Vchresのレベルにリセットする。
以上が、領域Region_cにおける単位画素の各行の読出し動作である。これにより、AB像信号が読み出されることになる。
続いて、領域Region_iの各行の読出し動作について図9b、図9cを用いて説明する。図9bは、A像信号が読み出されるまでの動作のタイミングチャートである。信号cfsをHighレベルにすることから始まり、信号tna,tnbをLowにして第1のN信号保持容量710及び第2のN信号保持容量712にN信号を記憶するまでの動作は、図9aで説明した動作と同様である。
ノイズ信号Nの記憶が終了すると、信号tsaをHighレベルにして転送スイッチ705をONにすると共に、信号txaをHighレベルにすることで転送ゲート602aをONする。このような動作によって、光電変換部30-1のPD601aに蓄積されていた信号が、FDアンプ604及び画素選択スイッチ606を介して垂直出力線502へ出力される。垂直出力線502の信号は、演算増幅器703において、クランプ容量701の容量C1とフィードバック容量702の容量C2との容量比に応じたゲインで増幅され、転送スイッチ705を介して第1のS信号保持容量709に記憶される(画素信号Sa)。
次に、水平走査回路511の出力ha1がHighレベルになることにより、水平転送スイッチ505,506がONされる。これにより、第1のS信号保持容量709、第1のN信号保持容量710の信号が水平出力線509,510と差動増幅器514とを介して出力端子515に出力される。水平走査回路511は、各列の選択信号ha1、ha2、・・・、hakを順次Highにすることにより、1行分の光電変換部30-1の信号(A像信号)を出力する。
信号resはLowレベルのままで、信号selはHighレベルのままで、A像信号の読出しを終了する。これにより、FD部603上のA像信号はリセットされず保持されることになる。
A像信号の読出しが終了すると、続けて図9cに示すAB像信号の読出し動作へと移る。信号tsbをHighレベルにして転送スイッチ707をONすると共に、信号txa及びtxbをHighレベルにすることで転送ゲート602aと602bとをONにする。このような動作により、光電変換部30-2のPD602bに蓄積されていた信号がFD部603に保持されていた光電変換部30-1の信号と加算され、加算された信号がFDアンプ604、画素選択スイッチ606を介して垂直出力線502へ出力される。これ以降の部分は、図9aを用いて説明した領域Region_cの動作と同じである。
以上により、領域Region_iにおける各行の読出し動作が終了する。これにより、A像信号とAB像信号が順次読み出されることになる。
撮像装置の構成の説明に戻る。位相差AF処理部134は、被写体からの光を分割して得られた像の分割方向における像ずれ量を検出(算出)する。また、位相差AF処理部134は、検出した像ずれ量に基づいて撮影レンズ101のピント方向のずれ量(デフォーカス量)を算出する。デフォーカス量は、像ずれ量に係数(換算係数)を掛けることにより算出される。なお、像ずれ量算出処理、デフォーカス量算出処理の各動作は、メインCPU151の指令に基づいて行われる。また、これらの動作の少なくとも一部をメインCPU151またはフォーカス制御部133で実行するように構成してもよい。
位相差AF処理部134は、算出されたデフォーカス量をフォーカス制御部133へ出力する。フォーカス制御部133は、撮影レンズ101のピント方向のずれ量に基づいてフォーカスモータ132を駆動する駆動量を決定する。フォーカス制御部133およびフォーカスモータ132によるフォーカスレンズ131の移動制御により、AF制御が実現される。
ここで本実施形態における位相差AF処理について説明する。図2(a)は、像信号の説明図であり、縦軸は像信号のレベル、横軸は画素位置をそれぞれ示している。生成した一対の位相差検出用信号の像ずれ量Xは、撮影レンズ101の結像状態(合焦状態、前ピン状態、または、後ピン状態)に応じて変化する。撮影レンズ101が合焦状態の場合、二つの像信号の像ずれ量は無くなる。一方、前ピン状態または後ピン状態の場合、異なる方向の像ずれ量が生じる。また像ずれ量は、撮影レンズ101により被写体像が結像している位置とマイクロレンズ上面との距離、いわゆるデフォーカス量と一定の関係を有する。
この像ずれ量Xを算出するため、相関演算を行う。相関演算では、A像信号およびB像信号の画素をシフトさせながら相関量が演算される。図2(b)は、像信号の画素をシフトさせていった時の相関量(以下、相関量波形という)を示す図である。図2(b)において、横軸は画素のシフト量、縦軸はその時のA像信号とB像信号の相関量それぞれ示している。相関量が最大になる位置同士の差が像ずれ量として算出される。相関量を算出する際、二つの像信号を重ねて、それぞれ対応する信号同士を比較し、小さい方の値の累積を取得する。なお、大きい方の値の累積を取得しても良い。また、これらの値の差分を取得しても良い。累積は、相関を指し示す指標となり、小さい方の値の累積を取得した場合には、この値が最も大きいときが相関の高い時である。なお、大きい方の値の累積を取得した場合、または差分を取得した場合、この値が最も小さい時が相関の高い時となる。ここでS/Nの観点について図2(c)を用いて説明する。先程の図2(a)はノイズ成分のほぼない理想的な像信号を例にしているが、実際にはノイズ成分によって図2(c)のように像信号の形は崩れてくる。このように像の形が崩れることで、A像信号とB像信号の相関量に悪影響を与え、結果的に位相差AFの結果として、正しくピントが合わせられない場合も出てくる。そこで後述する画像信号を時系列に加算するフレーム間加算などの手段を講じてS/Nを改善させる必要がある。
撮像装置の構成の説明に戻る。画像処理部152は、例えば、画像データに対して最適なサイズへの縮小・拡大処理を行う。最適なサイズに処理された画像データは、モニタディスプレイ150に送られて画像表示される。このため操作者は、リアルタイムで撮影画像を観察することができる。操作部156(操作スイッチ)は、操作者が撮像装置100への指示を行うために用いられる。操作部156から入力された操作指示信号は、バス160を介してメインCPU151に送られる。また画像処理部152は画像データから特定の被写体を検出する検出手段としても機能する。詳細は後述する。
バッテリ159は、電源管理部158により適切に管理され、撮像装置100の全体に安定した電源供給を行う。フラッシュメモリ155は、撮像装置100の動作に必要な制御プログラムを記憶している。操作者の操作により撮像装置100が起動すると(電源OFF状態から電源ON状態へ移行すると)、フラッシュメモリ155に格納された制御プログラムがRAM154の一部に読み込まれる(ロードされる)。メインCPU151は、RAM154にロードされた制御プログラムに従って撮像装置100の動作を制御する。
ここで前述した画像処理部152による特定の被写体検出機能について説明する。画像処理部152は、画像認識により、人物や動物の顔領域を検出する顔検出機能や、顔の中の瞳や鼻や口などの器官(部位)を検出する機能や、被写体の体全体(物体全体)を検出する体全体検出機能等を備えている。そして、顔検出や器官検出や体全体検出の結果から顔や器官や体全体の位置の算出処理などを行う。
画像処理部152での顏検出や体全体検出(全身の検出)は、顏や体全体の輪郭部分の形状を特徴データとして画像処理部152内部に保存しておき、検出する画像内に特徴データに合致する画像領域の特定をパターンマッチング処理により行う。顔検出は、体全体検出により求められた領域に対して、領域内にあらかじめ画像処理部152内部に保存しておいた顔の形状を表す特徴データに合致する画像領域の特定をパターンマッチング処理により行う。
また、画像処理部152内部に保存してある特徴データとの一致度を算出し、一致度が所定以上の領域を顔や体全体の領域とする。
また、顔や体全体の検出機会を増やし、検出精度を高めるために、画像処理部152内部に保存しておいた複数の特徴データを使用してパターンマッチング処理を行う。なお、顔や体全体の形状の一部だけの特徴データを使用してパターンマッチング処理を行っても良い。また、顔や体全体の大きさによらず検出するために特徴データの大きさを変化させてパターンマッチング処理を行っても良い。
器官検出は、顔検出により求められた領域に対して領域内にあらかじめ画像処理部152内部に保存しておいた器官の形状を表す特徴データに合致する画像領域の特定をパターンマッチング処理により行う。
他の検出方法として深層学習による検出を行うこともできる。画像処理部152は複数の積和演算器を有し、深層学習を行う処理を行うプロセッサとしても用いられる。
画像処理部152は、フラッシュメモリ155が記憶する複数の学習モデルのうち、CPU151が選択した1つの学習モデルを用いて、画像データに対して検出処理を適用する。
また、画像処理部152は、1つの画像データに対してフラッシュメモリ155が記憶する学習モデルを切り替えて複数種類の検出処理をしても良い。
例えば、フラッシュメモリ155は、例えば犬と猫の瞳、顔、体全体等の部位を検出できる学習モデルと、鳥の瞳、顔、体全体等の部位を検出できる学習モデルと、電車と車と飛行機の乗り物を検出できる学習モデルの3つを記憶する。
CPU151は3つのうちの1つの学習モデルを用いて画像処理部152で学習モデルに基づいて画像の検出処理を行う。
CPU151が1つの画像に対して3つの学習モデルを用いて3回検出を行うことで、犬と猫の瞳、顔、体全体等の部位、鳥の瞳、顔、体全体等の部位、電車と車と飛行機の乗り物の検出を行うことが可能となる。なお、被写体が電車や車や飛行機の場合には、車のドライバー,電車の先頭車両,飛行機のコックピットを局所として検出することができる。
なお、本実施形態では検出対象の種別として人物、動物(犬、猫、鳥)、乗り物(電車、車、飛行機)を挙げた。そして、人物の瞳、顔、体全体等の部位、犬と猫の瞳、顔、体全体等の部位、鳥の瞳、顔、体全体等の部位、乗り物の全体と局所の検出を例示したが、検出する被写体はこれらに限られない。例えば、人物の頭部や胴体の部位を検出してもよい。
また、被写体を検出できれば本実施形態で示した方法とは別の他の方法を用いても構わない。
上述の方法により、画像処理部152によって、同一被写体の全体を捉えた領域あるいは広域な部位を捉えた領域と、詳細な部位あるいは部分的な部位を捉えた領域を検出することができる。例えば、人物の場合、瞳領域が部分的な部位を捉えた領域であるのに対して、同一被写体のより広域な部位を捉えた領域として順に、顔、体全体の部位を捉えた領域が挙げられる。
[画像データを読み出す領域を制限する処理]
ここで前述した撮像素子141から位相差AF処理のために必要な画像データを読み出す領域を制限する処理について説明する。前述した通り、撮像信号処理142よりAB像信号とA像信号が出力される。このとき、AB像信号は画像記録等で全画角必要だが、A像信号は位相差AFにのみ必要なもので、このA像信号を出力する領域を制限することで、データ転送量を削減し、高速なフレームレートでの撮影を可能とする。またこの制限された領域を、前記被写体検出によって検出された位置に応じて移動させることで、被写体が画角内のいかなる位置に移動しても位相差AF処理が可能なように制御する。
[画像処理部152によるフレーム加算処理]
次に前述した画像処理部152によるフレーム加算処理について詳細に説明する。画像処理部152は前述の通り、位相差AF処理用にRAM154に格納されたAB像信号とA像信号からB像信号を生成する。そして、A像信号とB像信号を複数フレーム分保持しておき、時系列に同信号を加算したうえで、位相差AF処理に用いる。このことにより、各信号でのノイズ成分の影響を低減して、より精度のよいデフォーカス演算ができるようになる。
一方で前述の通り、A像信号の読み出し領域を制限している場合に、被写体の切り替えにより読み出し領域を連続性なく切り替えた場合に、その切り替え前後の画像信号を加算してしまうと画として破綻して、正しくAF処理ができなくなってしまう。そのために、そのような場合にはフレーム間加算を一度中断する必要がある。
ただしフレーム間加算を中断すると前述の通り、S/Nが悪化してしまい、AF精度が低下してしまう。そこで、切り替え後の被写体の検出結果から、例えば体全体が検出できており、切り出し領域内に含まれている場合は、その領域に対してAF処理を行い、切り替わり時にAF精度が低下することを防ぐ。
[フレーム間加算と被写体の切り替わり処理]
このAF領域を制限している中で、フレーム間加算と被写体の切り替わりとがどのように処理されるのかを具体的に図4のフローチャートで詳細に説明する。なお、図4の各種動作は、特に明示しない限り、メインCPU151と画像処理部152が行う。また、画像処理部152は、被写体検出時の検出部位の優先度に基づいて、現在のAF制限領域内に包含されている部位を優先する既存部位優先モードと、改めて切り替えた被写体の最優先部位を優先する詳細部位優先モードを有する。S401で主被写体に変化があったか判定する。変化があった場合はS402に進み、ない場合はS407に進む。変化があった場合、S402で切り替え後の主被写体の最優先な検出部位がAF制限領域内にあるかを判定する。
ここで被写体におけるAFを行う対象とする検出部位の優先度について説明する。
人物である場合、瞳が検出できている場合は瞳を最優先にする。次に顔、体全体とする。これは一概に顔といっても鼻や目などで凹凸があり、微妙にピント差があり瞳にしっかりピントを合わせる方が顔の印象としてよいためである。次に瞳が検出できない場合は顔、顔も検出できない場合は体全体というように優先度に応じてAFを合わせる対象を決める。同様に、例えば、車である場合、局所である車のドライバーが検出できている場合は車のドライバーを最優先にする。次に車体全体とする。次に車のドライバーが検出できない場合は車体全体というように優先度に応じてAFを合わせる対象を決める。
フローチャートの説明に戻る。S402で切り替え前後の各被写体の最優先な検出部位が同じAF制限領域内にあるか判定する。同じAF制限領域内にない場合はS403に進み、同じAF制限領域内にある場合はS406に進む。S403では切り替え被写体の最優先な検出部位が同じAF制限領域内にないため、より優先度が低いが対象領域の広い検出部位が現在のAF制限領域内に閾値以上含まれているかを判定する。閾値以上含まれている場合は部位がAF制限領域内に存在するとしてS404に進み、含まれていない場合は存在しないとしてS405に進む。S404では、最優先の検出部位ではないが、別の検出部位であれば同じAF制限領域内にあり、その部位に対してAF処理をするようにすればフレーム間加算を継続できる。そのため、検出部位の優先度を変更して、現在のAF制限領域内に包含されている部位を優先する既存部位優先モードに設定する。一方で、S403でその他の検出部位が検出されていない、または検出されているが閾値以上含まれていない場合はAF制限領域を変える必要がある。そのためフレーム間加算の継続ができないため、S405においてフレーム間加算をリセットする。そしてS406に進み、改めて切り替えた被写体の最優先部位を優先する詳細部位優先モードを設定する。
S401に戻って、主被写体に変化がない場合に、S407に進み、既存部位優先モードかを判定する。既存部位優先モードであった場合はS408に進み、既存部位優先モードでない場合、つまり詳細部位優先モードになっている場合そのまま本フローチャートを終了する。S408で、主被写体に変化がなかったにも関わらず、既存部位優先モードであるということは、以前のフレームで主被写体の切り替えが発生して、前述の通り本来の優先度において低い検出部位をAF処理対象としてフレーム間加算を継続している状態を示す。そこで既存部位継続判定処理を行う。この処理内で既存部位優先モードを継続するか、詳細部位優先モードに切り替えるかを判定する。
ここで既存部位継続判定処理について詳細に説明する。この処理では、既存部位優先モードは、フレーム間加算を継続してAF精度を保ちつつ、被写体の広域な検出部位の一部にピントを合わせにいっている状態である。ただ本来ならより詳細な検出部位にピントを合わせにいくことが望まれる。そこで、広域な検出部位を用いて被写体にピントを合わせた後で、そこから詳細部位が含まれるようAF制限領域を切り替える。このAF制限領域の切り替えによってAF精度が低下している間は、すでにある程度ピントが合っている状態なのでAF精度が安定するまでピント位置を維持する(フォーカスレンズ駆動を停止させる)。それにより、AF精度低下によって誤ったピント位置にもっていくことなく、AF精度が安定するようになってから詳細に検出部位、例えば瞳といったより細かいピントの追い込みをすることができる。これによりユーザにとってより所望な撮影画像にすることができる。
次に図10を用いて具体的なシーンを用いて説明していく。図10(a)はある撮影シーンの撮像装置の表示部上の表示画像を示しており、図10(b)はその撮影シーンから被写体の切替が起きた際の各シーンでのAF制限領域とAF対象領域を示している。
まず図10(a)の表示画像500のようなシーンが撮影されているとする。このとき表示画像500には人物510と人物520の二人が写っており、人物520が主被写体として設定されているものとする。また人物510と520は、瞳と顔、体全体が検出されており、人物510の場合、破線枠511が瞳領域、破線枠512が顔領域、破線枠513が体全体の領域を示している。同様に人物520の瞳、顔、体全体の領域を破線枠521、522、523で示している。このとき、AF制限領域501は、主被写体である人物520の、最優先検出部位である瞳領域を中心とした領域が選択される。
次に図10(b)でAF制限領域とAF対象領域について説明していく。まず図10(a)の表示画像500のシーンにおいては、前述の通りAF制限領域501は人物520の瞳領域を中心に配置されており、AF対象領域530も瞳領域を対象とする。
ここでユーザが主被写体を人物510に変更したとする。このとき、AF制限領域内502においては人物510の瞳領域511は含まれていない、一方で体全体領域513はAF制限領域502において半分以上含まれている。そこでこの体全体をAF対象領域531として用いることでAF制限領域の切り替えを行わず、フレーム間加算を継続させながらAF処理を行う。なお、フレーム間加算においては複数フレーム分保持してあるAF制限領域のA像信号とB像信号からAF対象領域531内のA像信号とB像信号を抜き出し、フレーム間加算して相関演算を行い、像ズレ量を求め、デフォーカス量を算出する。
そして人物510の体全体を使ってピントを合わせることができると、人物510の瞳領域に合うようにAF制限領域503へと移動させる。このとき、AF精度が安定する(焦点検出結果の信頼度が閾値を複数回超える)まではピント(フォーカスレンズ位置)を固定し、安定したところでAF対象領域532での瞳の領域の焦点検出結果を用いてピントの追い込みを行う。
[本実施形態による効果]
以上のように、本実施形態ではデータ転送量を抑制しつつ、被写体切り替わり時も素早く、精度よくピントを合わせることができる。
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2における被写体切り替わり時のAF対象領域について説明する。
実施形態1では、被写体の切り替わり時に同一被写体における別の検出部位が現状のAF制限領域内に一定以上含まれていない場合はAF制限領域を切り替えて、詳細部位を優先するようにした。本実施形態では、AF制限領域を切り替えた直後に、AF制限領域内でより広い検出部位を使ってAF処理を行う方法を説明する。
図11を用いて説明する。図11(a)はある撮影シーンの撮像装置の表示部上の表示画像を示しており、図11(b)はその撮影シーンから被写体の切替が起きた際の各シーンでのAF制限領域とAF対象領域を示している。
まず図11(a)の表示画像600のようなシーンが撮影されているとする。このとき表示画像600には人物610と人物620の二人が写っており、人物620が主被写体として設定されているものとする。また人物620は、瞳と顔、体全体が検出されており、破線枠621が瞳領域、破線枠622が顔領域、破線枠623が体全体の領域を示している。一方人物610は人物620の体部分が重なっており、破線枠611、622で示した通り瞳と顔は検出できているものの、体全体は検出できていない。このとき、AF制限領域601は、主被写体である人物620の、最優先検出部位である瞳領域を中心とした領域が選択される。
次に図11(b)でAF制限領域とAF対象領域について説明していく。まず図11(a)の表示画像600のシーンにおいては、前述の通りAF制限領域602は人物620の瞳領域を中心に配置されており、AF対象領域632も瞳領域を対象とする。
ここでユーザの指示により主被写体を人物610に変更したとする。このとき、AF制限領域内602においては人物610のいずれの検出領域も含まれていない。そのためAF制限領域の切り替えを行うしかなく、フレーム間加算をリセットしてAF制限領域を切り替える。このとき、AF制限領域603のように人物610の瞳中心でなく、顔領域を中心とした領域に切り替え、さらにAF対象領域633に示すように瞳領域ではなく、顔領域を設定する。これは、フレーム間加算がリセットされてS/Nが悪化してしまうため、AF対象領域を広く確保してAF対象領域内の画素数を増やすことでS/Nを確保するためである。その後、人物610の顔領域を使ってピントを合わせることができたら、瞳の領域の焦点検出結果を用いてピントの追い込みを行うようにしてもよい。
[本実施形態による効果]
以上のように、本実施形態ではデータ転送量を抑制しつつ、被写体の切り替わり時も検出状況に応じてAF対象領域を適切に設定することで素早く、精度よくピントを合わせることができる。
なお、メインCPU151が行うものとして説明した上述の各種の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、領域Region_iにおいては像信号Aと像信号ABを読み出すものとして説明した。しかし、像信号Aと像信号Bを読み出すという構成も考えられる。この場合、領域Region_cに対する読出し走査は前述と同様である。領域Region_iに対する読出し走査時には、まずPD601a(像信号A)の読出しが行われ、続いて、次にPD601b(像信号B)の読出しが行われる。リセット走査についても同様である。
(その他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
100 撮像装置
101 撮像レンズ
102 固定1群レンズ
103 絞り
104 絞りモータ
105 絞り制御部
111 ズームレンズ
112 ズームモータ
113 ズーム制御部
121 固定3群レンズ
131 フォーカスレンズ
132 フォーカスモータ
133 フォーカス制御部
134 位相差AF処理部
141 撮像素子
142 撮像信号処理部
143 撮像制御部
150 モニタディスプレイ
151 メインCPU
152 画像処理部
153 画像圧縮解凍部
154 RAM
155 フラッシュメモリ
156 操作部
157 画像記録媒体
158 電源管理部
159 バッテリ
160 バス

Claims (21)

  1. 行列方向に配列された複数のマイクロレンズと、前記複数のマイクロレンズの各々に対応して行列方向に複数の単位画素が配列された画素領域とを有する撮像手段であって、各々の前記単位画素は、第1の光電変換部と第2の光電変換部とを含み、前記第1の光電変換部と前記第2の光電変換部とでそれぞれ発生した電荷に対応する信号に対して合成処理を行い、前記合成処理が行われた信号に対して読み出しを行うモードである第1のモードと、前記第1の光電変換部で発生した電荷に対応する信号に対して前記合成処理を行うことなく読み出しを行うモードである第2のモードとを少なくとも有する撮像手段と、
    前記画素領域のうちの第1の領域に位置する第1の行に対しては、前記第1のモードでの前記読み出しを行い、前記画素領域のうちの前記第1の領域とは異なる第2の領域に位置する第2の行に対しては、前記第2のモードでの前記読み出しと前記第2のモードとは異なるモードでの読み出しとを行う制御手段と、
    特定の種別の特定の被写体の部位を対象として検出処理を実行する検出手段と、を有し、
    前記制御手段は、主被写体が切り替えられた場合に、当該切り替えられた主被写体の部位が前記第2の領域に存在するか否かに応じて、前記画素領域のうちの前記第2の領域を変更するか否かを判定することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記主被写体の切り替えは、ユーザの指示に応じて行われることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第2のモードとは異なる前記モードは、前記第1のモードであることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、前記複数の単位画素のうちの前記第2の領域内に位置する第1の単位画素から前記第1のモードで読み出される第1の信号と、前記第1の単位画素から前記第2のモードで読み出される第2の信号とに基づいて、焦点検出を行うことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1の信号から前記第2の信号を差し引いて第3の信号を取得し、予め決められたフレームの前記第2の信号および前記第3の信号に対して、ぞれぞれフレーム間加算を行って、第2の加算信号および第3の加算信号を出力し、前記第2の加算信号および前記第3の加算信号を用いて、焦点検出を行うことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記複数の単位画素の各々から前記第1のモードでそれぞれ読み出される信号に基づいて、被写体の画像を生成することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記撮像手段は、前記第2の光電変換部で発生した前記電荷に対する前記信号に対して前記合成処理を行うことなく読み出しを行うモードである第3のモードを更に有し、
    前記第2のモードとは異なる前記モードは、前記第3のモードであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記制御手段は、前記複数の単位画素のうちの前記第2の領域内に位置する第1の単位画素から前記第2のモードで読み出される第2の信号と、前記第1の単位画素から前記第3のモードで読み出される第4の信号とに基づいて、焦点検出を行うことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記制御手段は、予め決められたフレームの前記第2の信号および前記第4の信号に対して、ぞれぞれフレーム間加算を行って、第2の加算信号および第4の加算信号を出力し、前記第2の加算信号および前記第4の加算信号を用いて、焦点検出を行うことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記制御手段は、前記第2の領域内に位置する前記複数の単位画素の各々から前記第2のモードでそれぞれ読み出される信号と、前記第2の領域内に位置する前記複数の単位画素の各々から前記第3のモードでそれぞれ読み出される信号とをそれぞれ合成処理することにより得られる信号と、前記第1の領域内に位置する前記複数の単位画素の各々から前記第1のモードでそれぞれ読み出される信号とに基づいて、被写体の画像を生成することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記検出手段は、特定の被写体の部位として、同一被写体の広域な部位と部分的な部位を検出でき、
    前記制御手段は、前記焦点検出を行う対象領域として前記部分的な部位を優先させて焦点検出を行うことを特徴とする請求項4、5、8、9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記検出手段の検出対象の種別が人物の場合、特定の部位は、瞳、顔、頭部、胴体、全身の少なくとも2つであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 前記検出手段の検出対象の種別が動物の場合、特定の部位は、瞳、顔、全身の少なくとも2つであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  14. 前記検出手段の検出対象の種別が乗り物の場合、特定の部位は、局所と全体であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  15. 前記制御手段は、前記被写体が切り替えられた際に、前記部分的な部位および前記広域な部位が前記第2の領域内にない場合は前記画素領域のうちの前記第2の領域を変更することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
  16. 前記制御手段は、前記第2の領域を変更する際、前記検出手段により前記部分的な部位と前記広域な部位が検出されていれば、前記広域な部位を焦点検出することを特徴とする請求項15に記載の撮像装置。
  17. 前記制御手段は、前記被写体が切り替えられた際に、前記部分的な部位および前記広域な部位が前記第2の領域内にない場合はフレーム間加算をリセットすることを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
  18. 前記制御手段は、前記被写体が切り替えられた際に、前記第2の領域内に前記部分的な部位がなく、前記広域な部位がある場合はフレーム間加算を行うことを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
  19. 前記制御手段は、前記被写体が切り替えられた際に、前記第2の領域内に前記部分的な部位がなく、前記広域な部位がある場合は、前記広域な部位を捉えた領域における焦点検出結果に基づいて焦点調節を行った後に、前記部分的な部位を捉えた領域が含まれるように前記第2の領域を切り替えることを特徴とする請求項17に記載の撮像装置。
  20. 前記制御手段は、前記第2の領域内に前記部分的な部位の領域や前記広域な部位の領域が閾値以上含まれている場合に、前記第2の領域内に部位があると判定することを特徴とする請求項15乃至19のいずれか1項に記載の撮像装置。
  21. 行列方向に配列された複数のマイクロレンズと、前記複数のマイクロレンズの各々に対応して行列方向に複数の単位画素が配列された画素領域とを有する撮像手段であって、各々の前記単位画素は、第1の光電変換部と第2の光電変換部とを含み、前記撮像手段は、前記第1の光電変換部と前記第2の光電変換部とでそれぞれ発生した電荷に対応する信号に対して合成処理を行い、前記合成処理が行われた信号に対して読み出しを行うモードである第1のモードと、前記第1の光電変換部で発生した電荷に対応する信号に対して前記合成処理を行うことなく読み出しを行うモードである第2のモードとを少なくともとり得る撮像手段を有する撮像装置の制御方法であって、
    前記画素領域のうちの第1の領域に位置する第1の行に対して、前記第1のモードでの前記読み出しを行うステップと、
    前記画素領域のうちの前記第1の領域とは異なる第2の領域に位置する第2の行に対して、前記第2のモードでの前記読み出しと、前記第2のモードとは異なるモードでの読み出しを行うステップと、
    特定の種別の特定の被写体の部位を対象として検出処理を実行する被写体検出ステップとを含み、
    主被写体が切り替えられた場合に、当該切り替えられた主被写体の部位が前記第2の領域に存在するか否かに応じて、前記画素領域のうちの前記第2の領域を変更するか否かを判定することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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