JP2023086151A - 情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023086151000001
【課題】 センサにかかわるエラーの履歴からセンサの異常なのかセンサ以外の異常なのかを切り分けることができなかった。
【解決手段】 光学センサ311aの検知結果に基づく位置調整エラーを記録してから所定期間までの間に、光学センサ311cが基準板を用いた光量調整において光量調整エラーを生じており、且つ、光学センサ311cによる検知結果に基づいて濃度を補正する値が許容範囲内ならば、光学センサ311aの異常を判定し、光量調整エラーを生じており、且つ、濃度を補正する値が許容範囲外ならば画像形成装置の画像形成部の異常を判定するCPU102を有する情報処理装置
【選択図】 図9

Description

本発明は、画像形成装置のエラーの履歴に基づいて故障箇所を推定する故障箇所推定制御に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、潜像形成及び転写という段階を経て画像を形成する。従って、何らかの異常が生じた際にどの段階のどの部品で発生した異常か判別が困難な場合がある。
その対策として、例えば、特許文献1には、ジャムカウンタの情報を通知して部品交換に関する情報を表示し、保守点検員の作業量を低減する方法が知られている(特許文献1参照)。
特許05251333号
従来の方法では画像形成装置に異常が発生した際に、保守点検員がカウンタ値に基づき交換すべき部品を特定したり、あるセンサの検知結果に基づき異常発生個所を特定している。
しかし、カウンタ値やセンサの検知結果に基づいて異常箇所を特定する際に、同一の異常が複数の要因で発生する場合があり、カウンタ値だけから、あるいはセンサの検知結果だけから異常発生個所を特定出来ない可能性があった。
例えば、センサの異常を検知した際にセンサの異常であるのか、センサ以外の異常であるかが判別出来ない。
また、個別のユニットに対しそれぞれの異常を検出するセンサを設けてしまうと、装置が大型化したり、高コストになるという新たな問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、センサにかかわるエラーの履歴からセンサの異常なのかセンサ以外の異常なのかを切り分けることにある。
上記課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、像担持体に形成される第1検知用画像からの反射光を検知する第1の光学センサと、前記像担持体に形成される第2検知用画像からの反射光を検知する第2の光学センサと、を有し、前記第1の光学センサによる前記第1検知用画像からの反射光の検知結果に基づき決定される第1補正値と前記第2の光学センサによる前記第2検知用画像からの反射光の検知結果に基づき決定される第2補正値とに基づき画像形成条件が制御される画像形成装置と通信可能な情報処理装置であって、前記画像形成装置に生じたエラーの履歴を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記エラーの履歴に基づいて前記画像形成装置の異常箇所を判定する判定手段と、を有し、前記判定手段は、前記第1補正値が第1の範囲外となる第1のエラーが生じた日時から遡って所定期間までの間に前記第2の光学センサによる基準部材の検知結果に基づき前記第2の光学センサの発光部の光量を調整する光量調整制御において前記光量が調整範囲を越えてしまう光量調整エラーが生じており、且つ、前記日時から前記所定期間までの間に前記第2補正値が第2の範囲外となる第2のエラーが生じている場合、前記画像形成装置が有する画像形成手段に異常が生じていると判定し、前記第1のエラーが生じた前記日時から遡って前記所定期間までの間に前記光量調整制御エラーが生じており、且つ、前記日時から前記所定期間までの間に前記第2のエラーが生じていない場合、前記第1の光学センサの異常と判定することを特徴とする。
本発明によれば、センサにかかわるエラーの履歴からセンサの異常なのかセンサ以外の異常なのかを切り分けることができる。
画像形成装置の概略断面図 画像形成装置の制御ブロック図 光学センサの概略断面図 中間転写ベルトに形成されたパッチの模式図 エラーコードとエラー内容の対応表 エラーと故障個所の対応表 エラー履歴の例 画像出力時のエラー検出処理のフローチャート図 位置検知エラーの異常箇所推定のフローチャート図 濃度検知エラーの異常箇所推定のフローチャート図 他の実施例の制御ブロック図 サーバ・解析装置の模式図
(第1実施形態)
図1は画像形成装置の概略概略図である。
画像形成装置100は、トナー補給部200、画像形成部300、給紙部400を持つ。
給紙部400の給紙装置401には用紙が収容される。給紙装置401は不図示のローラによって用紙を1枚ずつ給送する。
画像形成部300は、感光ドラム301a~301d、レーザースキャナユニット302a~302d、現像器303a~303d、中間転写ベルト304、二次転写ローラ305、定着器309を備える。
レーザースキャナユニット302a~302dは、レーザースキャナユニット302a~302dは光源(半導体レーザ)を有する。
現像器303aにはイエローのトナーが供給され、感光ドラム301aにはイエローのトナー像が形成される。現像器303bにはマゼンタのトナーが供給され、感光ドラム301bにはマゼンタのトナー像が形成される。現像器303cにはシアンのトナーが供給され、感光ドラム301cにはシアンのトナー像が形成される。現像器303dにはブラックのトナーが供給され、感光ドラム301dにはブラックのトナー像が形成される。
中間転写ベルト304は、ベルト駆動ローラ306、張架ローラ307、ステアリングローラ308、二次転写ローラ305によって支持され、図示しないモータによるベルト駆動ローラ306の回転により、図1において時計回りに回転する。中間転写ベルト304はトナー像を担持する像担持体の一例である。中間転写ベルト304には、各感光ドラム301a、301b、301c、及び301dに形成されたトナー像が重なるように転写される。中間転写ベル304上のトナー像は中間転写ベルト304の回転によって搬送される。
また、画像形成装置100は、中間転写ベルト304上の画像を検知する光学センサ311を有する。光学センサ311は、例えば、各色のトナー像の相対的な位置を調整するために、各色の検知用画像を検知する光学センサ311a、及び311bや、トナー像の濃度を制御するために、各色の測定用画像を測定する光学センサ311cを有する。
定着器309はヒータを内蔵した定着ローラと、定着ローラを押圧する加圧ローラとを有し、不図示のモータによって定着ローラと加圧ローラとが回転する。
トナー補給部200内のトナー補給ユニット201a~201dはトナーボトルが装着される装着部と、装着部に装着されたトナーボトルから現像器303a~303dへトナーを補給するために駆動する補給モータとを備える。装着部は各色に対応して4つ設けられる。補給モータは、例えば、トナーボトルを回転するために駆動される駆動源として機能する。トナーボトルが回転することによってトナーボトル内のトナーが排出口から排出される。トナーボトルから排出されたトナーは不図示のトナー補給経路を通って各色の現像器303a~303dへ供給される。
感光ドラム301a~301dは帯電器により帯電される。レーザースキャナユニット302a~302dは、レーザースキャナユニット302a~302dからのレーザ光が、帯電された感光ドラム301a~301dを走査することで、感光ドラム301a~301dに静電潜像が形成される。この静電潜像は現像器303a~303dにより現像される。この感光ドラム301a~301d上に現像された各色のトナー画像は、中間転写ベルト304に一次転写され、中間転写ベルト304から用紙に二次転写される。トナー像が転写された用紙は定着器309へ搬送される。定着器309は用紙上のトナー像に熱と圧力を与えることで、トナー像を用紙に定着させる。トナー像が定着した用紙は排紙トレイ310に排紙される。
図2は本発明における制御のブロック図である。コントロール回路101は、画像形成装置100を統括的に制御する制御回路であり、CPU102、メモリ103、ASIC104を持つ。CPU102はメモリ103、ASIC104と通信することで各種動作を実行する。
ASIC104内には各部制御を司る制御ブロックが内蔵される。モータ制御部105、転写位置制御部106、濃度制御部107、作像制御部108、操作パネル制御部109がそれぞれ対応する制御回路に信号を送信する。
CPU102はASIC104を介して各制御部を制御する。
CPU102は、モータ制御部105からモータ駆動回路110を介してベルト駆動モータ115を制御し中間転写ベルト304を駆動する。CPU102は転写位置制御部106から位置検知センサ制御回路111を介して光学センサ311a、bの光量を制御する。光学センサ311a、bはYMCKの各色の転写位置が所定の位置になるよう調整する為の位置検知センサである。CPU102は濃度制御部107から濃度検知センサ制御回路112を介して光学センサ311cの光量を制御する。光学センサ311cはトナー濃度が所定の濃度になるように調整する為の濃度検知センサである。CPU102は光学センサ311a、b、cの発光や受光、後述のシャッター部の開閉動作を行い画像調整データを取得する。CPU102は作像制御部108から作像制御回路113を介してトナー補給ユニット201、感光ドラム301、レーザースキャナユニット302、現像器303からなる作像系116を制御して感光ドラム301上に作像を行う。同様にCPU102は操作パネル制御部109から操作パネル制御回路114を介して操作パネル117を制御してユーザーからの操作を受け付ける、または、情報を表示する。
図3は本発明における光学センサ311及びシャッター部の構成の概略図を示す。
光学センサ311a、及び311bは画像調整を行う為に中間転写ベルト304上に形成された第1検知用画像としての位置制御パッチ321(図4)を検知するセンサである。光学センサ311cは画像調整を行う為に中間転写ベルト304上に形成された第2検知用画像としての濃度制御パッチ322(図4)を検知するセンサである。光学センサ311aと光学センサ311bは同様の構成である。光学センサ311a、及び311bとは画像形成部300により形成される色毎の画像の相対位置のズレを検知する位置検知センサとして機能する。光学センサ311cは画像形成部300により形成される画像の濃度を検知する濃度検知センサとして機能する。
図3(a)は位置検知センサである光学センサ311aの光量調整制御時の状態を示す。なお、光学センサ311bの光量調整制御時の状態も同様である。光学センサ311a、及び311bの光量調整制御は、例えば、画像形成装置100の電源ONから画像形成開始前までの任意のタイミング、又は前回光量調整制御が実行されてからの累積印字枚数が規定枚数に達した後に実行される。
光学センサ311a、及び311bの内部には発光部314及び受光部315がある。発光部314からの出射光及び受光部315への入射光は透過窓316を通過する。発光部314は半球形のレンズを兼ねたパッケージに封入された発光LED素子である。発光素子としては有機EL等を使用しても良い。
受光部315は同様に半球形のレンズを兼ねたパッケージに封入されたフォトダイオード素子である。受光素子としてはフォトトランジスタを使用しても良い。
透過窓316は内部へホコリ等の異物が侵入するのを防ぐ役目を持っている。
透過窓316は内部への異物侵入を防ぐ一方、トナー飛散による汚れが付着し、透過率が低下するという問題がある。飛散したトナーの大部分はシャッター317で防ぐ事が出来るが画像調整時には光学センサ311の各々はシャッター317が開く。その為、飛散したトナーが透過窓316に付着する。また、各部の隙間から入り込んだトナーが透過窓316に徐々に堆積する場合もある。
この透過光量の低下を補償する為に、発光部314の発光光量を増加させて適切な受光光量が得られるよう検知時に光量調整制御を行う。
位置検知センサ光量調整制御は検知対象である位置制御パッチ321を識別しやすくする為、下地となる中間転写ベルト304表面との出力差が所定値となるように発光光量が調整される。位置検知センサ光量調整制御時には、中間転写ベルト304からの反射光量を基準に光量が調整される。
図3(b)は濃度検知センサである光学センサ311cの光量調整制御時の状態を示す。光学センサ311cの光量調整制御は、例えば、画像形成装置100の電源ONから画像形成開始前までの任意のタイミング、又は前回光量調整制御が実行されてからの累積印字枚数が規定枚数に達した後に実行される。
透過窓316に正対する位置に設けられたシャッター317には貼付された基準板318が設置されている。基準板318は光量調整に用いる基準部材である。シャッター317は中間転写ベルト304側から飛散したトナー等の汚れからセンサ部を保護する為、光学センサ311と中間転写ベルト304の間を遮蔽している。発光部314から発した出射光はシャッター317に設置された基準板318で反射され、受光部315へ入射する。
基準板318は所定の反射率で光を反射し、光学センサ311の受光光量調整制御の基準となる反射板である。CPU102は基準板318の反射光を受光部315で受光した量に応じて発光光量を調整する。これにより透過窓316を透過する透過光量の低下によるセンサ感度の低下を調整する事が出来る。
図4は中間転写ベルト304と光学センサ311の関係を示す。
位置制御パッチ321は中間転写ベルト304上に色ごとに転写された直線状のトナー像で中間転写ベルト304の両端部に形成される。CPU102は光学センサ311a及びbで位置制御パッチ321を検知する。位置制御パッチ321は中間転写ベルト304の回転に伴い光学センサ311a及びbの検知範囲を通過する。光学センサ311a及びbは、位置制御パッチ321が通過することに応じて、光学センサ311a及びbから検知信号が送信される。CPU102は検知信号を受信したタイミングに基づいてトナー像の位置ずれ量を求める。
濃度制御パッチ322は中間転写ベルト304上に色ごとに転写された長方形のトナー像でトナー濃度に応じた反射光を返す。CPU102は光学センサ311cで検知した反射光の光量に従い所定の濃度になるようにトナー濃度を調整する。
図5はエラーコードと発生したエラーの内容の対応表の一例である。
各エラーに対応するエラーコードが設定され、CPU102はエラーコードをキーに検索を行うことでメンテナンス内容を参照することが出来る。
位置調整エラーとは光学センサ311a、及び311bによる位置制御パッチ321の検知結果から求まる位置補正値が調整範囲外となるエラーである。位置補正値は画像形成部300により形成される各色のトナー像の相対位置を調整するための画像形成条件である。このエラーの発生する原因として位置検知センサである光学センサ311a、又は光学センサ311bの故障、中間転写ベルト304の表面性悪化、作像系116の能力低下によるパッチ濃度不足が考えられる。メンテナンス内容としては光学センサ311a、及び311bの交換、中間転写ベルト304の清掃または交換、作像系116の点検が行われる。
パッチ濃度薄エラーとは転写された光学センサ311cによる濃度制御パッチ322の検知結果から求まる濃度(補正値)が下限値を下回り調整不能となるエラーである。濃度の補正値は画像形成部300により形成されるトナー像の濃度を調整するための画像形成条件である。このエラーが発生する原因としては、光学センサ311cの透過窓316の汚れ、光学センサ311cの発光部314または受光部315の故障、または作像系の116の能力低下によるパッチ濃度不足が考えられる。メンテナンス内容としては、〔1〕透過窓316の清掃、又は〔2〕光学センサ311cの交換、又は〔3〕レーザースキャナユニット302、感光ドラム301、現像器303、及びトナー補給ユニット201のいずれかの交換となる。
光量調整エラーとは光学センサ311cの光量調整制御時に調整範囲を超えてセンサの光量調整が不能になるエラーである。このエラーが発生する原因としては、光学センサ311cの透過窓316の汚れや、光学センサ311cの発光部314または受光部315の故障、光学センサ311cの基準板318の汚れによる反射光量不足が考えられる。メンテンナンス内容としては光学センサ311cの透過窓316の清掃、光学センサ311cの交換が行われる。
ベルト傷検知エラーとは位置制御パッチ321の検知の際に中間転写ベルト304上のパッチの存在しない部分にパッチと誤検出する可能性がある傷が存在することを検知したエラーである。このエラーが発生する原因として中間転写ベルト304上の傷または汚れが考えられる。メンテナンス内容としては中間転写ベルト304の清掃または交換となる。
以下、図6、図7を用いてエラーについて説明する。
図6は各エラー発生時に関係する異常箇所の例である。
図6(a)は位置検知センサである光学センサ311a、bの位置調整シーケンス時に発生する可能性のあるエラーの例である。
位置検知センサである光学センサ311a、bが故障した際に発生する可能性のあるエラーは位置調整エラー、光量調整エラーである。センサ検知結果が異常値となり位置調整や光量調整の調整範囲を逸脱する為である。中間転写ベルト304の故障の際に発生する可能性のあるエラーは位置調整エラー、ベルト傷検知エラーである。中間転写ベルト304表面に傷や汚れがあることで位置制御パッチ321が誤検知して位置調整エラーとなる、または、傷検知エラーとして検知されることになる。作像系116の故障の際に発生する可能性のあるエラーは位置調整エラー、光量調整エラー、パッチ濃度薄エラーである。位置調整時に検知する対象である位置制御パッチ321の濃度が薄すぎることで位置制御パッチ321を誤検出する、あるいは光量調整制御時に所定の光量に調整できない為である。
CPU102は、位置調整エラーが発生した際に、光量調整エラーとパッチ濃度薄エラーの両方の履歴があれば作像系116の異常と推定する。一方、CPU102は、位置調整エラーが発生した際に、光量調整エラーとパッチ濃度薄エラーの履歴がなく、ベルト傷検知エラーの履歴があれば中間転写ベルト304の表面の異常と推定する。また、CPU102は、光量調整エラーの履歴はあるが、パッチ濃度薄エラーの履歴が無い場合には、光学センサ311a(又は光学センサ311b)の異常が発生していると推定する。
このように位置検知センサである光学センサ311a、b、中間転写ベルト304、作像系116の異常が発生した際には複数のエラーが発生する可能性があり、エラーを複合的に解析して異常箇所を特定する必要がある。
図7は本発明における画像形成装置が記録するエラー履歴の一例である。
図7(a)は位置調整シーケンス時に作像系異常が発生した際の一例である。
エラーが発生するとCPU102は発生順に付与するエラーID500と発生日時501、エラー発生時点の累積印字枚数502、発生したエラーの内容を示す発生エラーコード503をメモリ103に記録する。エラーコード503の内容に紐づけられたメンテナンス内容はメモリ103内にあらかじめ記録され、CPU102はエラー発生時にメモリ103内のメンテナンス内容を参照することで最適な処理を指示できる。この例では位置調整エラーが発生する以前に光量調整エラー、パッチ濃度薄エラーが発生している。
図7(b)は位置調整シーケンス時に光学センサ311a、又は光学センサ311bに異常が発生した際の一例である。位置調整エラーが発生する以前に光量調整エラーが発生している。
図7(c)は位置調整シーケンス時にベルト表面異常が発生した際の一例である。この例では位置調整エラーが発生する以前にベルト傷検知エラーが発生している。
図7(d)は位置調整シーケンス時にエラーが発生したが故障個所を特定出来ない一例である。この例では位置調整エラーが発生する以前に他のエラーの履歴が存在しない。過去の履歴を参照して故障個所を絞り込んで特定することが出来ない。
図6(b)は濃度検知センサである光学センサ311cの濃度調整シーケンス時に発生する可能性のあるエラーの例である。
濃度検知センサである光学センサ311cが故障した際に発生する可能性のあるエラーはパッチ濃度薄エラーとセンサ光量調整エラーである。作像系116が故障した際に発生する可能性のあるエラーはパッチ濃度薄エラーである。光学センサ311cは光量調整を基準板318を使用して実行する為、作像系116の異常による光量調整エラーは発生しない。
このようにパッチ濃度薄エラーが発生した際には過去の履歴を参照することで濃度検知センサである光学センサ311cの異常、あるいは作像系116の異常と推定することが出来る。
図7(e)は濃度調整エラー時に濃度検知センサユニット異常が発生した際の一例である。この例ではパッチ濃度調整エラーが発生する以前に光量調整エラーが発生している。
図7(f)は濃度調整エラー時に作像系116に異常が発生した際の一例である。この例ではパッチ濃度薄エラーが発生する以前に他のエラーの履歴が存在しない。濃度調整動作時には濃度検知を行う際に基準板318で光量調整制御を行い、正常に動作している為、パッチ濃度薄エラーとなる原因は作像系116にあると推定できる。
図8は本発明における画像調整時のエラー検出処理のCPU102の制御フローチャートである。
S100で画像調整を開始するとS101でCPU102が画像調整の為の位置制御パッチ321と濃度制御パッチ322を形成し、位置及び濃度検知処理を実行する。CPU102は光学センサ311の発光光量調整制御を行い検知に最適な光量になるよう調整し、位置調整処理及び濃度調整処理を行う。S102で画像調整処理を行った際(S101)に所定の光量とならない光量調整エラーが発生するかチェックする。光量調整エラーがなければ(S102のNO)、CPU102が光学センサ311a及びbで位置制御パッチ321を検知して所定の転写位置に調整し、位置調整エラーとなるかチェックする(S103)。
S102でCPU102が光量調整エラーと判定すると(S102のYES)、S107で稼働履歴として印字枚数と調整値とエラーコードをメモリ103に記録し、S103へ進む。
CPU102が調整値が通常の調整範囲内で位置調整エラーでないと判定すると(S103のNO)、CPU102が中間転写ベルト304表面に傷があるか検知する(S104)。
S103で位置調整がエラーとなると(S103のYES)、S108で稼働履歴として印字枚数と調整値とエラーコードをCPU102がメモリ103に記録し、S104へ進む。
中間転写ベルト304表面に位置制御パッチ321と誤検出する傷がないと判定すると(S104のNO)、CPU102が光学センサ311cで濃度制御パッチ322を検知して所定の濃度になるよう調整し、濃度検知を行う(S105)。
S104でベルト傷検知エラーとなると(S104のYES)、S109で稼働履歴として印字枚数とエラーコードをCPU102がメモリ103に記録し、S105へ進む。
濃度調整値が通常の調整範囲を超え濃度が薄すぎると調整不能となり濃度薄エラーとなる。濃度薄エラーとならなければ(S105のNO)S106でCPU102で画像調整終了となる。
S105で濃度薄エラーとなると(S105のYES)、S110で稼働履歴として印字枚数と調整値とエラーコードをCPU102がメモリ103に記録し、S106で画像調整終了となる。
エラーが発生した際には後述の保守点検員605による保守作業を実施することになる。保守点検員605は画像形成装置100の保守作業としてエラーを解消する為、操作パネル117を操作して保守作業に関する情報を取得する。
図7、図9、10を用いて保守作業に関する情報を提供する処理を説明する。
図9は本発明の一例としての位置制御エラー時の異常発生個所推定のCPU102の制御のフローチャートである。CPU102は、画像形成装置100と通信可能に設けられた、異常発生個所を推定する情報処理装置として機能する。
以下、図7、図9を用いて本発明の位置制御エラー時の異常箇所推定の制御を説明する。
S200で異常箇所推定を開始すると、CPU102がS107で記録した稼働履歴からエラーの履歴をチェックする(S201)。エラー履歴を参照して所定の印字枚数以内に光学センサ311cの光量調整制御時の調整値が所定の範囲を超えるエラーが存在するか判定する(S202)。
CPU102が光量調整エラーが無いと判定すると(S202のNO)、光学センサ311a(又は311b)に異常は無いとし、中間転写ベルト304表面の傷を検知したエラーが存在するか判定する(S203)。所定の印字枚数において中間転写ベルト304表面の傷が誤検知されてエラーとなった履歴(図7(c))が存在すると(S203のYES)、中間転写ベルト304表面に異常があると推定する(S204)。この所定期間とはエラー履歴の蓄積が十分に行われると同時に過去に遡り過ぎて無関係なエラーを含まないような適切な印字枚数とする。
異常箇所を推定すると、操作パネル117のモニタに判定結果としての異常箇所を表示させ(S205)、異常箇所推定の一連の処理は終了する(S206)。装置のメンテナンスを行う為現場にいる保守点検員605は操作パネル117の表示を見て部品の清掃、交換等所定のメンテナンスを行い画像形成装置100を短時間で復帰させることが出来る。
S202でCPU102がメモリ103を参照し、光量調整エラーの履歴があると(S202のYES)、パッチ濃度薄エラーの履歴があるかを判定する(S208)。パッチ濃度薄エラーが無い場合(図7(b))(S208のNO)は、光量調整エラーの原因はパッチ濃度が薄いことでは無い為、位置検知センサである光学センサ311a(又は光学センサ311b)に異常が発生したものと推定する(S210)。操作パネルに光学センサ311a(又は光学センサ311b)の異常と表示し(S205)異常箇所推定の一連の処理は終了する(S206)。
S208においてパッチ濃度薄エラーの履歴(図7(a))があると(S208のYES)と、トナー転写量が所定の範囲に達していないので作像系116の異常と判推定する(S209)。操作パネル117に作像系の異常と表示して(S205)異常箇所推定を終了する(S206)。
S203でベルト傷検知エラーの履歴が無い場合(図7(d))(S203のNO)、過去に該当するエラーが発生していない為異常箇所推定不能となる(S207)。この場合、CPU102は異常箇所推定不能である。その為、CPU102は操作パネル117に全ての関連部品のチェックを促すメッセージを表示し(S205)、異常箇所推定を終了する(S206)。
図10は濃度調整エラー発生時の異常発生個所推定のCPU102の制御のフローチャートである。
以下、図7、図10を用いて濃度調整エラー発生時の異常発生個所推定の制御を説明する。
S300で異常箇所推定を開始すると、CPU102がS107で記録した稼働履歴からエラーの履歴をチェックする(S301)。エラー履歴を参照して所定の印字枚数以内に光学センサ311の光量調整制御時の調整値が所定の範囲を超えるエラーが存在するか判定する(S302)。光量調整エラーの履歴(図7(e))が存在すると(S302のYES)、濃度検知センサである光学センサ311cの異常と推定し(S303)、操作パネル117に濃度検知センサユニット異常と表示し(S304)、異常箇所推定を終了する(S305)。
S302で光量調整エラーが無いと判定すると(図7(f))(S302のNO)、光学センサ311cは正常で作像系116の異常と推定し(S306)、操作パネルに117に作像系の異常と表示して(S304)異常箇所推定を終了する(S305)。
このようにセンサに関わる複数のエラーのエラー履歴に基づいて異常箇所推定を行うことが出来る。エラーを検知して異常箇所推定に用いるセンサは位置調整の為の位置検知センサ、濃度調整の為の濃度検知センサに限定されず、複数のエラーを検知するセンサであればどのようなセンサであっても良いものとする。
また、第1の実施例の光学センサ311a(及び311b)の光量は中間転写ベルト304からの反射光量に基づいて決定された。しかしながら、例えば、光学センサ311a(及び311b)の光量は、光量調整用の検知用画像の検知結果に基づき制御される構成としてもよい。光学センサ311a、及び311bと異なる別の光学センサ311cの光量が基準板318の検知結果に基づき決定される構成であれば、光学センサ311a、及び311bの光量は何に基づき決定されてもよい。
(第2の実施例)
図11は本発明の実施例2の構成図である。
実施例1では画像形成装置100搭載のCPU102が異常箇所推定をおこなっていたが、実施例2ではネットワークを介して接続されたサーバ602及び分析装置603において異常箇所推定を行う。
画像形成装置606は、例えばインターネットなどを含むネットワーク601を介してサーバ602と接続されており、サーバ602と通信を行うことが可能である。そして画像形成装置606は、内部に実装されている各種部品を管理・監視するための稼働履歴データ604を一定時間間隔でサーバ602へ送信する。
サーバ602は、複数の画像形成装置606のそれぞれから送信される稼働履歴データ604を受信、保存する。また、その稼働履歴データ604を分析装置603へ提供する。分析装置603の後述のCPU702は第1の実施例のCPU102に相当し、以下、第1の実施例におけるCPU102のフローチャート図7、図8、図9、図10と同様に動作するものとする。
分析装置603は、各画像形成装置606の稼働履歴データ604を分析することにより、各画像形成装置606に発生したエラーを解析し、異常が発生した部品の特定を行う。そして、分析装置603は、異常発生部品を画像形成装置606に送信することで画像形成装置606の設置場所の近傍に位置する保守点検員605に対してメンテナンス作業の内容を通知することが出来る。保守点検員605は、画像形成装置606の操作パネルに表示された作業内容に従い部品の交換、清掃等を行い最短で画像形成装置のエラーを解消し、使用可能な状態に復帰させることが出来る。
図12は、サーバ602・分析装置603の制御部のハードウェア構成例を示す図である。
尚、本実施例では分析装置603の動作例を元に説明を行うが、サーバ602においてもその構成と役割は同じである。
図12に示すように、制御部は、システムバス701に接続されたCPU702、メモリ703、外部記憶装置704、ネットワークI/F705を含む。
CPU702はコントローラ部全体の動作を制御する情報処理装置である。メモリ703は不揮発性及び揮発性メモリであり、CPU702の起動用プログラムやそのプログラムで用いられるデータが格納されている。外部記憶装置704はメモリ703と比較して大容量な記憶装置(例えばハードディスクドライブ:HDD)である。外部記憶装置704にはコントローラ部が実行する、サーバ602の制御用プログラムが格納されている。なお、外部記憶装置704はソリッドステートドライブ(SSD)などでもよく、ハードディスクドライブと同等の機能を有する他の記憶装置に置き換えてもよい。
CPU702は電源ON等の起動時、メモリ703に格納されている起動用プログラムを実行する。この起動用プログラムは、外部記憶装置704に格納されている制御用プログラムを読み出し、メモリ703上に展開するためのものである。CPU702は起動用プログラムを実行すると、続けてメモリ703上に展開した制御用プログラムを実行し、制御を行う。また、CPU702は制御用プログラム実行時に用いるデータもメモリ703上に格納して読み書きを行う。外部記憶装置704上にはさらに、制御用プログラム実行時に必要な各種設定を格納することができ、CPU702によって読み書きされる。CPU702はネットワークI/F705を介してネットワーク601上の他の機器との通信を行う。
例えば、ネットワークI/F705を介して、画像形成装置606から送信されてきたデータや操作パネル117の表示画面情報の共有を行う事が可能である。
102 CPU
311a 光学センサ
311c 光学センサ

Claims (6)

  1. 像担持体に形成される第1検知用画像からの反射光を検知する第1の光学センサと、
    前記像担持体に形成される第2検知用画像からの反射光を検知する第2の光学センサと、を有し、前記第1の光学センサによる前記第1検知用画像からの反射光の検知結果に基づき決定される第1補正値と前記第2の光学センサによる前記第2検知用画像からの反射光の検知結果に基づき決定される第2補正値とに基づき画像形成条件が制御される画像形成装置と通信可能な情報処理装置であって、
    前記画像形成装置に生じたエラーの履歴を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された前記エラーの履歴に基づいて前記画像形成装置の異常箇所を判定する判定手段と、を有し、
    前記判定手段は、
    前記第1補正値が第1の範囲外となる第1のエラーが生じた日時から遡って所定期間までの間に前記第2の光学センサによる基準部材の検知結果に基づき前記第2の光学センサの発光部の光量を調整する光量調整制御において前記光量が調整範囲を越えてしまう光量調整エラーが生じており、且つ、前記日時から前記所定期間までの間に前記第2補正値が第2の範囲外となる第2のエラーが生じている場合、前記画像形成装置が有する画像形成手段に異常が生じていると判定し、
    前記第1のエラーが生じた前記日時から遡って前記所定期間までの間に前記光量調整制御エラーが生じており、且つ、前記日時から前記所定期間までの間に前記第2のエラーが生じていない場合、前記第1の光学センサの異常と判定することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記画像形成装置は、前記第1の光学センサによる第3測定用画像の検知結果に基づき前記第1の光学センサの発光部の光量を調整することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記画像形成装置は、前記第1の光学センサによる前記像担持体の検知結果に基づき前記第1の光学センサの発光部の光量を調整することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記エラーは、さらに、前記第1の光学センサの検知結果から前記像担持体の傷が原因で前記第1補正値が決定できない傷検知エラーを含み、
    前記判定手段は、前記第1のエラーが生じた前記日時から遡って前記所定期間までの間に前記光量調整制御エラーが生じておらず、前記日時から前記所定期間までの間に前記傷検知エラーが生じている場合、前記像担持体の異常が生じていると判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記判定手段による判定結果を表示手段へ出力する出力手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記判定手段による判定結果を表示手段へ出力する出力手段をさらに有し、
    前記出力手段は、前記第1のエラーが生じた前記日時から遡って前記所定期間までの間に前記光量調整制御エラーが生じておらず、且つ、前記日時から前記所定期間までの間に前記傷検知エラーが生じていない場合、前記異常箇所を判定できないことを示す情報を出力することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
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