JP2023085716A - 部品バラシ装置、部品バラシ装置の制御方法およびピックアップシステム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、部品バラシ装置、部品バラシ装置の制御方法およびピックアップシステムに関する。
特許文献1には、トレーに山積みにされた部品をカメラで撮像し、撮像により得られた画像に基づいて少なくとも1つの部品の姿勢を認識し、姿勢を認識した部品をロボットハンドで把持するピッキング装置が記載されている。
しかしながら、このようなピッキング装置では、部品がトレーに山積みにされているため、部品の姿勢をカメラ画像に基づいて高精度に認識する必要があり、ピッキングのサイクルタイムの向上を図ることが困難である。
本発明の部品バラシ装置は、ワークが載置される載置面を有するトラフと、
前記トラフを第1領域と第2領域とに分割すると共に、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記載置面との間に所定の姿勢のワークだけが通過可能な隙間を形成している隙間形成部と、
前記トラフを振動させ、前記隙間を介して前記ワークを前記第1領域および前記第2領域の一方から他方へ移動させる振動発生装置と、を有することを特徴とする。
前記トラフを第1領域と第2領域とに分割すると共に、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記載置面との間に所定の姿勢のワークだけが通過可能な隙間を形成している隙間形成部と、
前記トラフを振動させ、前記隙間を介して前記ワークを前記第1領域および前記第2領域の一方から他方へ移動させる振動発生装置と、を有することを特徴とする。
本発明の部品バラシ装置の制御方法は、ワークが載置される載置面を有するトラフと、
前記トラフを第1領域と第2領域とに分割すると共に、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記載置面との間に所定の姿勢のワークだけが通過可能な隙間を形成している隙間形成部と、
前記トラフを振動させる振動発生装置と、を有する部品バラシ装置の制御方法であって、
前記振動発生装置によって前記トラフを振動させ、前記隙間を介して前記ワークを前記第1領域および前記第2領域の一方から他方へ移動させることを特徴とする。
前記トラフを第1領域と第2領域とに分割すると共に、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記載置面との間に所定の姿勢のワークだけが通過可能な隙間を形成している隙間形成部と、
前記トラフを振動させる振動発生装置と、を有する部品バラシ装置の制御方法であって、
前記振動発生装置によって前記トラフを振動させ、前記隙間を介して前記ワークを前記第1領域および前記第2領域の一方から他方へ移動させることを特徴とする。
本発明のピックアップシステムは、ワークが載置される部品バラシ装置と、
前記部品バラシ装置に載置されている前記ワークを撮像し、撮像結果に基づいて前記ワークの位置姿勢を検出するビジョンと、
前記ビジョンの検出結果に基づいて前記部品バラシ装置に載置されている前記ワークをピックアップするロボットと、を有し、
前記部品バラシ装置は、前記ワークが載置される載置面を有するトラフと、
前記トラフを第1領域と第2領域とに分割すると共に、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記載置面との間に所定の姿勢のワークだけが通過可能な隙間を形成している隙間形成部と、
前記トラフを振動させ、前記隙間を介して前記ワークを前記第1領域および前記第2領域の一方から他方へ移動させる振動発生装置と、を有することを特徴とする。
前記部品バラシ装置に載置されている前記ワークを撮像し、撮像結果に基づいて前記ワークの位置姿勢を検出するビジョンと、
前記ビジョンの検出結果に基づいて前記部品バラシ装置に載置されている前記ワークをピックアップするロボットと、を有し、
前記部品バラシ装置は、前記ワークが載置される載置面を有するトラフと、
前記トラフを第1領域と第2領域とに分割すると共に、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記載置面との間に所定の姿勢のワークだけが通過可能な隙間を形成している隙間形成部と、
前記トラフを振動させ、前記隙間を介して前記ワークを前記第1領域および前記第2領域の一方から他方へ移動させる振動発生装置と、を有することを特徴とする。
以下、部品バラシ装置、部品バラシ装置の制御方法およびピックアップシステムの好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るピックアップシステムの全体図である。図2は、ワークの一例を示す斜視図である。図3は、部品バラシ装置を水平方向から見た断面図である。図4は、部品バラシ装置を上側から見た透過図である。図5は、部品バラシ装置を反転振動させた状態を示す断面図である。図6は、部品バラシ装置を第1移動振動させた状態を示す断面図である。図7は、部品バラシ装置を第2移動振動させた状態を示す断面図である。図8は、部品バラシ装置の制御方法を示すフローチャートである。図9ないし図14は、それぞれ、部品バラシ装置の制御方法を説明するための断面図である。
図1は、第1実施形態に係るピックアップシステムの全体図である。図2は、ワークの一例を示す斜視図である。図3は、部品バラシ装置を水平方向から見た断面図である。図4は、部品バラシ装置を上側から見た透過図である。図5は、部品バラシ装置を反転振動させた状態を示す断面図である。図6は、部品バラシ装置を第1移動振動させた状態を示す断面図である。図7は、部品バラシ装置を第2移動振動させた状態を示す断面図である。図8は、部品バラシ装置の制御方法を示すフローチャートである。図9ないし図14は、それぞれ、部品バラシ装置の制御方法を説明するための断面図である。
図1に示すピックアップシステム100は、ワークWが載置された部品バラシ装置200と、部品バラシ装置200上のワークWを撮像するビジョン300と、ビジョン300の検出結果に基づいて部品バラシ装置200に載置されたワークWをピックアップするロボット400と、ピックアップしたワークWを載置するステージ500と、これら各部の駆動を制御する制御装置600と、を有する。
このようなピックアップシステム100の流れを簡単に説明すると、まず、作業員等が部品バラシ装置200に複数のワークWを投入することにより、トラフ250内に複数のワークWが山積みにされる。つまり、複数のワークWが無造作に重なり合った状態となる。ただし、部品バラシ装置200へのワークWの投入方法としては、特に限定されず、例えば、ロボット、コンベア等により行ってもよい。次に、部品バラシ装置200を駆動してワークWの重なり合いを解消する。次に、ビジョン300を用いた画像認識によってワークWの位置姿勢を検出する。そして、検出した位置姿勢に基づいてロボット400の駆動を制御し、部品バラシ装置200からワークWをピックアップしてステージ500まで搬送する。
このようなピックアップシステム100によれば、ワークWの位置姿勢を検出する前にワークWの重なり合いを解消するため、ワークWが山積みにされた状態と比較して、ワークWの位置姿勢が単純で、かつ、輪郭の全域を特定可能であるため、ビジョン300を用いた画像認識が格段に容易となる。したがって、画像認識にかかる時間を短くすることができる。
また、精度の劣る安価なビジョン300を用いることもでき、ピックアップシステム100の低コスト化を図ることもできる。また、ワークWが山積みにされた状態と比較して、ロボット400のワークWへのアプローチが容易であり、さらには、アプローチの軌道がどのワークWに対してもほぼ同様である。また、ワークWが山積みにされている状態と比較して、ピックアップ可能なワークWの数も格段に多い。したがって、ロボット400の制御が容易となり、サイクルタイムが向上する。
また、ピックアップ時にワークWの山が崩れるおそれがないため(予め崩しているため)、ワークWが山積みにされている状態と比較して、ワークWのピックアップをより確実に行うことができ、また、ピックアップ時の各条件、例えば、アプローチの軌道や速度を甘く設定することもできる。したがって、ロボット400の制御が容易となり、また、ロボット400の駆動速度も上げられるため、サイクルタイムが向上する。
以上、ピックアップシステム100について簡単に説明した。以下、ピックアップシステム100の各部について詳細に説明する。
なお、図2に示すように、ピックアップの対象であるワークWは、対向する表面W1および裏面W2を有し、表面W1の中央部に凹部W11が形成された円盤状である。ただし、ワークWの構成としては、特に限定されない。また、以下では、図3に示すように、表面W1および裏面W2が鉛直方向を向く姿勢を倒伏姿勢Waとも言い、表面W1および裏面W2が水平方向を向く姿勢を起立姿勢Wbとも言い、他のワークW上に重なる姿勢を重なり姿勢Wcとも言う。また、倒伏姿勢Waのうち、表面W1が上を向く姿勢を表姿勢Wa1とも言い、裏面W2が上を向く姿勢を裏姿勢Wa2とも言う。また、倒伏姿勢WaのワークWの高さをDwとも言う。なお、倒伏姿勢WaのワークWの高さDwは、起立姿勢Wbや重なり姿勢WcのワークWの高さよりも低い。
[部品バラシ装置200]
図3および図4に示すように、部品バラシ装置200は、板状の基台210と、基台210に立設された4本の脚部220と、これら脚部220を介して基台210に接続されたトラフ250と、トラフ250に配置された隙間形成部240と、トラフ250を振動させる振動発生装置260と、を有する。このような部品バラシ装置200では、振動発生装置260を駆動することにより、トラフ250に所定方向の振動を付与し、トラフ250内のワークWの位置姿勢を変化させる。
図3および図4に示すように、部品バラシ装置200は、板状の基台210と、基台210に立設された4本の脚部220と、これら脚部220を介して基台210に接続されたトラフ250と、トラフ250に配置された隙間形成部240と、トラフ250を振動させる振動発生装置260と、を有する。このような部品バラシ装置200では、振動発生装置260を駆動することにより、トラフ250に所定方向の振動を付与し、トラフ250内のワークWの位置姿勢を変化させる。
4本の脚部220は、それぞれ、コイルばね221を有し、弾性変形可能である。また、これら4本の脚部220は、基台210の四隅にバランスよく配置されている。トラフ250は、これら4本の脚部220を介して基台210に固定されている。そのため、振動モーター261、262の振動が増強されてトラフ250に伝達され、トラフ250を基台210に対して大きく揺らすことができる。したがって、トラフ250上のワークWの位置姿勢を容易に変化させることができる。また、トラフ250は、箱状をなし、その底面である載置面251が水平となるように配置されている。
また、振動発生装置260は、トラフ250の下面に配置された2つの振動モーター261、262を有する。振動モーター261、262は、それぞれ、モーターの回転軸261a、262aに偏心錘261b、262bが取り付けられた偏心モーターである。振動モーター261、262を駆動すると、偏心錘261b、262bの作用によって回転軸261a、262aに遠心力振動が発生する。この振動がトラフ250に伝わることにより、トラフ250が振動し、トラフ250内のワークWの位置姿勢が変化する。ただし、振動発生装置260の構成は、振動を発生させることができれば、特に限定されない。
また、図4に示すように、振動モーター261、262は、鉛直方向からの平面視で、トラフ250の中心Oに対して両側に分かれて配置されている。すなわち、中心Oの一方側に振動モーター261が配置され、他方側に振動モーター262が配置されている。また、回転軸261a、262aは、同一水平面上に位置しており、平行である。ただし、振動モーター261、262の配置としては、特に限定されない。
また、振動モーター261、262には、回転軸261a、262aの回転位置を検出する図示しないセンサーが配置されている。なお、「回転軸261a、262aの回転位置」とは、偏心錘261b、262bの位置すなわち回転軸261a、262aの偏心方向H1、H2を意味する。これらセンサーとしては、特に限定されないが、例えば、光透過型のエンコーダー、光反射型のエンコーダー等を用いることができる。
また、図3に示すように、トラフ250には、トラフ250内のワークWの重なりを解消する隙間形成部240が配置されている。前述したように、トラフ250上には、ワークWが無造作に山積みにされる。このままの状態では、ピックアップ可能なワークWを検出したり、検出したワークWの位置姿勢を検出したりするのに高精度な画像認識が必要であるし、さらには、ワークW毎にロボット400のアプローチ方向が異なるため、制御が複雑化し易くサイクルタイムの向上を図ることができない。そこで、部品バラシ装置200は、隙間形成部240を用いてワークWの重なりを解消し、各ワークWを倒伏姿勢Waとすることにより、上述した問題を解消し、サイクルタイムの向上を図っている。
このような隙間形成部240は、載置面251の上方に位置している。また、隙間形成部240は、棒状、柱状または板状であり、トラフ250の側面に梁のようにして掛け渡されている。また、隙間形成部240は、振動モーター261、262の回転軸261a、262aと同じ方向に延在している。言い換えると、第1、第2領域S1、S2の並び方向と、回転軸261a、262aが延びる方向と、が直交している。このような配置とすることにより、特に、振動発生装置260によって、後述する第1移動振動および第2移動振動を励振させ易くなる。
また、図4に示すように、鉛直方向からの平面視で、隙間形成部240は、中心Oと重なるようにしてトラフ250の中央部に位置しており、トラフ250内を第1領域S1と第2領域S2とに分割している。そして、作業の開始にあたり、領域S1、S2のいずれか一方、本実施形態では第1領域S1に複数のワークWが投入され、無造作に山積みにされる。なお、隙間形成部240の配置は、トラフ250を第1、第2領域S1、S2に分割することができれば、特に限定されず、どちらか一方側に偏って配置されていてもよい。
また、図3に示すように、隙間形成部240の下面241は、載置面251と平行な平坦面である。つまり、下面241は、水平面である。下面241は、隙間Gを隔てて載置面251と対向配置されている。そして、隙間Gの高さDg(鉛直方向の長さ)は、Dw<Dg<2Dwの範囲に設定されている。これにより、載置面251に載置された倒伏姿勢WaのワークWだけが隙間Gを通過して第1領域S1および第2領域S2の一方から他方へ移動することができ、その他の姿勢のワークWつまり重なり姿勢Wcおよび起立姿勢WbのワークWは、隙間Gを通過できず、第1領域S1および第2領域S2の一方から他方への移動が規制される。
以上、部品バラシ装置200の構成について説明した。次に、部品バラシ装置200の駆動方法について図5ないし図7に基づいて簡単に説明する。例えば、図5に示すように、偏心方向H1、H2が共に鉛直方向下側を向く状態から振動モーター261、262を互いに逆方向に回転駆動させると、これらの振動が相殺および重畳され、脚部220を弾性変形させながらトラフ250に上下方向の振動B1が付与される。これにより、トラフ250上のワークWが上下に跳ねるように振動する。この振動により、ワークWの向きを反転させることができる。そのため、以下では、この駆動を「反転振動」とも言う。
また、例えば、図6に示すように、偏心方向H1、H2が共に右斜め下側を向く状態から振動モーター261、262を互いに逆方向に回転駆動させると、これらの振動が相殺および重畳され、脚部220を弾性変形させながらトラフ250に斜め方向の振動B2が付与される。これにより、トラフ250上のワークWが右方向に移動する。この駆動により、ワークWを第1領域S1から第2領域S2に移動させることができる。そのため、以下では、この振動を「第1移動振動」とも言う。
また、例えば、図7に示すように、偏心方向H1、H2が共に左斜め下側を向く状態から振動モーター261、262を互いに逆方向に回転駆動させると、これらの振動が相殺および重畳され、脚部220を弾性変形させながらトラフ250に斜め方向の振動B3が付与される。これにより、トラフ250上のワークWが左方向に移動する。この駆動により、ワークWを第2領域S2から第1領域S1に移動させることができる。そのため、以下では、この振動を「第2移動振動」とも言う。
このように、振動発生装置260が第1移動振動、第2移動振動および反転振動を発生することができるため、トラフ250内でのワークWの位置姿勢を自在に制御することができる。したがって、後述するような部品バラシ装置200の制御が簡単かつ円滑となる。
[ビジョン300]
図1に示すように、ビジョン300は、部品バラシ装置200の上方からトラフ250内のワークWを撮像し、撮像した画像に基づいてワークWの位置姿勢を検出する装置である。このようなビジョン300は、カメラ310と、カメラ310が撮像した画像データに基づいてトラフ250内の少なくとも1つのワークWの位置姿勢を検出する検出部320と、を有する。なお、本実施形態では、検出部320は、制御装置600に組み込まれている。
図1に示すように、ビジョン300は、部品バラシ装置200の上方からトラフ250内のワークWを撮像し、撮像した画像に基づいてワークWの位置姿勢を検出する装置である。このようなビジョン300は、カメラ310と、カメラ310が撮像した画像データに基づいてトラフ250内の少なくとも1つのワークWの位置姿勢を検出する検出部320と、を有する。なお、本実施形態では、検出部320は、制御装置600に組み込まれている。
また、カメラ310の各画素は、検出部320によって世界座標と関連付けられており、カメラ310の画角内にワークWが存在する場合、画像データ内におけるワークWの位置に基づいてワークWの座標を特定することができる。なお、前述したように、部品バラシ装置200によってワークWの重なり合いが解消される。したがって、ワークWの高さ方向の座標が既知となるため、カメラ310としては2Dカメラで十分である。そのため、ビジョン300が安価となり、ピックアップシステム100の低コスト化を図ることができる。また、ワークWが倒伏状態であることも既知であるし、ワークWの重なり合いがないことから、画像データからワークWの輪郭全域を特定することもできる。そのため、検出部320は、画像認識処理によってワークWの位置姿勢を簡単にかつ精度よく検出することができる。
ただし、ビジョン300の構成としては、特に限定されない。例えば、カメラ310として、深度まで検出可能な3Dカメラを用いてもよい。また、2Dカメラと深度センサーとを組み合わせた構成であってもよいし、位相シフト法により三次元形状を計測する計測装置を用いた構成であってもよい。
[ロボット400]
ロボット400は、スカラロボット(水平多関節ロボット)である。図1に示すように、ロボット400は、床面に固定されたベース410と、ベース410に接続されたロボットアーム420と、を有する。ロボットアーム420は、基端部がベース410に接続され、ベース410に対して鉛直方向に沿った第1回動軸J1まわりに回動する第1アーム421と、基端部が第1アーム421の先端部に接続され、第1アーム421に対して鉛直方向に沿った第2回動軸J2まわりに回動する第2アーム422と、を有する。
ロボット400は、スカラロボット(水平多関節ロボット)である。図1に示すように、ロボット400は、床面に固定されたベース410と、ベース410に接続されたロボットアーム420と、を有する。ロボットアーム420は、基端部がベース410に接続され、ベース410に対して鉛直方向に沿った第1回動軸J1まわりに回動する第1アーム421と、基端部が第1アーム421の先端部に接続され、第1アーム421に対して鉛直方向に沿った第2回動軸J2まわりに回動する第2アーム422と、を有する。
また、第2アーム422の先端部には作業ヘッド430が設けられている。作業ヘッド430は、第2アーム422の先端部に同軸的に配置されたスプラインナット431およびボールネジナット432と、スプラインナット431およびボールネジナット432に挿通されたスプラインシャフト433と、を有する。スプラインシャフト433は、第2アーム422に対して鉛直方向に沿った第3回動軸J3まわりに回転可能で、かつ、第3回動軸J3に沿って昇降可能である。
また、スプラインシャフト433の下端部にはエンドエフェクター440が装着されている。エンドエフェクター440は、着脱自在であり目的の作業に適したものが適宜選択される。本実施形態のエンドエフェクター440は、ワークWを吸着して保持するハンドである。
以上、ロボット400について説明したが、ロボット400としては、特に限定されず、例えば、6つの回転軸を有するロボットアームを備えた6軸ロボットであってもよい。
[制御装置600]
制御装置600は、部品バラシ装置200、ビジョン300およびロボット400の駆動をそれぞれ制御する。このような制御装置600は、例えば、コンピューターから構成され、情報を処理するプロセッサー(CPU)と、プロセッサーに通信可能に接続されたメモリーと、外部装置との接続を行う外部インターフェースと、を有する。メモリーにはプロセッサーにより実行可能な各種プログラムが保存され、プロセッサーは、メモリーに記憶された各種プログラム等を読み込んで実行することができる。制御装置600の構成要素の一部または全部は、ロボット400の筐体の内側に配置されてもよい。また、制御装置600は、複数のプロセッサーにより構成されてもよい。
制御装置600は、部品バラシ装置200、ビジョン300およびロボット400の駆動をそれぞれ制御する。このような制御装置600は、例えば、コンピューターから構成され、情報を処理するプロセッサー(CPU)と、プロセッサーに通信可能に接続されたメモリーと、外部装置との接続を行う外部インターフェースと、を有する。メモリーにはプロセッサーにより実行可能な各種プログラムが保存され、プロセッサーは、メモリーに記憶された各種プログラム等を読み込んで実行することができる。制御装置600の構成要素の一部または全部は、ロボット400の筐体の内側に配置されてもよい。また、制御装置600は、複数のプロセッサーにより構成されてもよい。
以上、ピックアップシステム100について説明した。次に、図8ないし図14に基づいて、部品バラシ装置200の制御方法を説明する。
まず、図9に示すように、ステップS101として、部品バラシ装置200の第1領域S1に複数のワークWを投入し、山積みの状態とする。次に、図10に示すように、ステップS102として、部品バラシ装置200を第1移動振動させ、ワークWを第1領域S1から第2領域S2へ移動させる。この際、隙間形成部240の作用によって、倒伏姿勢WaのワークWだけが隙間Gを通過して第2領域S2へ移動する。なお、もともと重なり姿勢Wcや起立姿勢WbであったワークWは、振動や隙間形成部240との接触によって倒伏姿勢Waとなった後、隙間Gを通過して第2領域S2へ移動する。そのため、第1領域S1にあった全てのワークWが倒伏姿勢Waとなって第2領域S2に移動する。
次に、ステップS103として、ビジョン300でトラフ250内のワークWを撮像し、得られた画像データに基づいて、第2領域S2内にあるワークWの位置姿勢を検出する。この際、画像データの第2領域S2に当たる部分だけを選択して画像認識処理を行うことが好ましい。これにより、画像認識処理にかかる時間を短縮することができる。
なお、前記「位置姿勢」の「位置」は、ワークWの2次元座標を意味しており、「姿勢」は、表面W1が鉛直方向上側を向く「表姿勢Wa1」であるか裏面W2が鉛直方向上側を向く「裏姿勢Wa2」であるかを意味する。本実施形態では、倒伏姿勢Waに表姿勢Wa1と裏姿勢Wa2とが存在するため、表姿勢Wa1/裏姿勢Wa2の判別が必要となるが、例えば、表姿勢Wa1/裏姿勢Wa2を問わない場合、ある1つの姿勢のワークWだけが隙間Gを通過可能な場合等には、姿勢が既知であるため位置だけを検出すればよい。
次に、ステップS104として、位置姿勢を検出したワークWの中から表姿勢Wa1のワークWを1つピックアップ対象に決定する。次に、ステップS105として、ステップS104でピックアップ対象としたワークWをロボット400でピックアップしてステージ500に搬送する。そして、第2領域S2から表姿勢Wa1のワークWが無くなるまでステップS103からステップS105を繰り返す。なお、第2領域S2内では、全てのワークWが倒伏姿勢Waである。そのため、最初のステップS103において第2領域S2内の全てのワークWの位置姿勢を検出することができるし、ステップS105のピックアップ時に他のワークWがずれることもほとんどない。したがって、ステップS105を終えた後は、最初のステップS103の検出結果を用いてステップS104からステップS105を繰り返すようにしてもよい。
図11に示すように、第2領域S2から表姿勢Wa1のワークWが無くなったら、ステップS106として、トラフ250内にワークWが残っているかを判定する。ワークWが残っていない場合は、ピックアップ作業を終了する。一方、ワークWが残っている場合は、ステップS107として、図12に示すように、部品バラシ装置200を反転振動させる。これにより、ワークWの姿勢がリセットされ、様々な姿勢のワークWが存在する状態となる。次に、図13に示すように、ステップS108として、部品バラシ装置200を第2移動振動させ、ワークWを第2領域S2から第1領域S1へ移動させる。これにより、第2領域S2内の全てのワークWが倒伏姿勢Waとなって第1領域S1に移動する。
次に、ステップS109として、ビジョン300でトラフ250内のワークWを撮像し、得られた画像データに基づいて第1領域S1内にあるワークWの位置姿勢を検出する。この際、画像データの第1領域S1に当たる部分だけを選択して画像認識処理を行うことが好ましい。これにより、画像認識処理にかかる時間を短縮することができる。
次に、ステップS110として、位置姿勢を検出したワークWの中から表姿勢Wa1のワークWを1つピックアップ対象に決定する。次に、ステップS111として、ステップS110でピックアップ対象としたワークWをロボット400でピックアップしてステージ500に搬送する。そして、第1領域S1から表姿勢Wa1のワークWが無くなるまでステップS109からステップS111を繰り返す。なお、前述した理由と同様に、ステップS111を終えた後は、最初のステップS109の検出結果を用いてステップS110からステップS111を繰り返すようにしてもよい。
図14に示すように、第1領域S1から表姿勢Wa1のワークWが無くなったら、ステップS112として、トラフ250内にワークWが残っているかを判定する。ワークWが残っていない場合は、ピックアップ作業を終了する。一方、ワークWが残っている場合は、ステップS102に戻って、トラフ250内のワークWが無くなるまで上述したステップを繰り返す。
以上、部品バラシ装置200の制御方法について説明した。このような制御方法によれば、ワークWを倒伏姿勢Waに揃えることができる。そのため、ワークWが無造作に山積みされている場合と比べて、ビジョン300による位置姿勢の検出や、ロボット400によるピックアップを容易かつ円滑に行うことができ、サイクルタイムの向上を図ることができる。
以上、ピックアップシステム100について説明した。このようなピックアップシステム100に含まれる部品バラシ装置200は、前述したように、ワークWが載置される載置面251を有するトラフ250と、トラフ250を第1領域S1と第2領域S2とに分割すると共に、第1領域S1と第2領域S2との間に、載置面251との間に所定の姿勢すなわち倒伏姿勢WaのワークWだけが通過可能な隙間Gを形成している隙間形成部240と、トラフ250を振動させ、隙間Gを介してワークWを第1領域S1および第2領域S2の一方から他方へ移動させる振動発生装置260と、を有する。このような構成によれば、ワークWが隙間Gを通過して移動するため、倒伏状態のワークWだけが移動先の領域に移動することとなり、移動先の領域においてワークWの姿勢を揃えることができる。したがって、ワークWが無造作に山積みされている場合と比べて、その後の作業、本実施形態では、ビジョン300による位置姿勢の検出作業や、ロボット400によるピックアップ作業を容易かつ円滑に行うことができる。したがって、サイクルタイムの向上を図ることができる。
また、前述したように、振動発生装置260は、ワークWを第1領域S1から第2領域S2へ移動させる第1移動振動と、ワークWを第2領域S2から第1領域S1へ移動させる第2移動振動と、ワークWを反転させる反転振動と、を発生させることができる。これにより、トラフ250内でのワークWの位置姿勢を自在に制御することができる。そのため、より円滑に、ワークWをより円滑に倒伏姿勢Waに揃えることができる。
また、前述したように、振動発生装置260は、回転軸261a、262aに偏心錘261b、262bを備える複数の振動モーター261、262を有し、複数の振動モーター261、262は、回転軸261a、262aが第1領域S1と第2領域S2との並び方向に直交する方向に延び、かつ、第1領域S1と第2領域S2との並び方向に離間して配置されている。これにより、第1移動振動および第2移動振動を励振させ易くなる。
また、前述したように、部品バラシ装置200の制御方法は、ワークWが載置される載置面251を有するトラフ250と、トラフ250を第1領域S1と第2領域S2とに分割すると共に、第1領域S1と第2領域S2との間に、載置面251との間に所定の姿勢すなわち倒伏姿勢WaのワークWだけが通過可能な隙間Gを形成している隙間形成部240と、トラフ250を振動させる振動発生装置260と、を有する部品バラシ装置200の制御方法であって、振動発生装置260によってトラフ250を振動させ、隙間Gを介してワークWを第1領域S1および第2領域S2の一方から他方へ移動させる。このような制御方法によれば、ワークWが隙間Gを通過して移動するため、倒伏状態のワークWだけが移動先の領域に移動することとなり、移動先の領域においてワークWの姿勢を揃えることができる。したがって、ワークWが無造作に山積みされている場合と比べて、その後の作業、本実施形態では、ビジョン300による位置姿勢の検出作業や、ロボット400によるピックアップ作業を容易かつ円滑に行うことができる。したがって、サイクルタイムの向上を図ることができる。
また、前述したように、部品バラシ装置200の制御方法では、トラフ250内のワークWの状態に応じて、ワークWを第1領域S1から第2領域S2へ移動させる第1移動振動、ワークWを第2領域S2から第1領域S1へ移動させる第2移動振動またはワークWを反転させる反転振動を発生させる。これにより、トラフ250内でのワークWの位置姿勢を自在に制御することができる。そのため、より円滑に、ワークWをより円滑に倒伏姿勢Waに揃えることができる。
また、前述したように、部品バラシ装置200の制御方法では、隙間Gの高さをDgとし、倒伏姿勢WaのワークWの高さをDwとしたとき、Dw<Dg<2Dwである。これにより、より確実に、移動先の領域においてワークWを倒伏姿勢Waに揃えることができる。
また、前述したように、ピックアップシステム100は、ワークWが載置される部品バラシ装置200と、部品バラシ装置200に載置されているワークWを撮像し、撮像結果に基づいてワークWの位置姿勢を検出するビジョン300と、ビジョン300の検出結果に基づいて部品バラシ装置200に載置されているワークWをピックアップするロボット400と、を有する。そして、部品バラシ装置200は、ワークWが載置される載置面251を有するトラフ250と、トラフ250を第1領域S1と第2領域S2とに分割すると共に、第1領域S1と第2領域S2との間に、載置面251との間に所定の姿勢すなわち倒伏姿勢WaのワークWだけが通過可能な隙間Gを形成している隙間形成部240と、トラフ250を振動させ、隙間Gを介してワークWを第1領域S1および第2領域S2の一方から他方へ移動させる振動発生装置260と、を有する。このような構成によれば、ワークWが隙間Gを通過して移動するため、倒伏状態のワークWだけが移動先の領域に移動することとなり、移動先の領域においてワークWの姿勢を揃えることができる。したがって、ワークWが無造作に山積みされている場合と比べて、その後の作業、つまり、ビジョン300による位置姿勢の検出作業や、ロボット400によるピックアップ作業を容易かつ円滑に行うことができる。したがって、サイクルタイムの向上を図ることができる。
<第2実施形態>
図15は、第2実施形態の部品バラシ装置に投入されるワークを示す斜視図である。図16は、隙間形成部を水平方向から見た断面図である。図17は、隙間形成部を垂直方向から見た断面図である。図18は、部品バラシ装置の制御方法を示すフローチャートである。図19ないし図21は、それぞれ、部品バラシ装置の制御方法を説明するための断面図である。
図15は、第2実施形態の部品バラシ装置に投入されるワークを示す斜視図である。図16は、隙間形成部を水平方向から見た断面図である。図17は、隙間形成部を垂直方向から見た断面図である。図18は、部品バラシ装置の制御方法を示すフローチャートである。図19ないし図21は、それぞれ、部品バラシ装置の制御方法を説明するための断面図である。
本実施形態のピックアップシステム100は、部品バラシ装置200の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態のピックアップシステム100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における各図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図15に示すように、本実施形態で用いられるワークWは、対向する表面W1および裏面W2を有し、表面W1の中央部に凸部W12が形成された円盤状である。なお、以下では、図16に示すように、表面W1が上側を向く姿勢を倒伏姿勢Waとも言い、裏面W2が上側または斜め上を向く姿勢を反転姿勢Wdとも言い、表面W1および裏面W2が水平方向を向く姿勢を起立姿勢Wbとも言い、他のワークW上に重なる姿勢を重なり姿勢Wcとも言う。また、倒伏姿勢WaのワークWの高さをDwとも言う。
これに対して、隙間形成部240は、倒伏姿勢WaのワークWだけが隙間Gを通過できる隙間Gを形成している。具体的には、隙間形成部240は、下面241から載置面251に向けて突出し、隙間Gの延在方向に沿って等間隔に配置された複数の突起242を有しており、これにより、倒伏姿勢WaのワークWの側面視形状に対応した凸状の単位隙間G1を隙間Gの延在方向に沿って複数形成している。このような構成によれば、倒伏姿勢WaのワークWだけが隙間Gを通過することができ、その他の姿勢、すなわち、反転姿勢Wd、起立姿勢Wbおよび重なり姿勢WcのワークWは、隙間Gを通過することができない。したがって、移動先の領域においてワークWの姿勢を倒伏姿勢Waに揃えることができる。なお、図16の構成では、突起242の下端面が載置面251から離間しているが、これに限定されず、例えば、載置面251に接触していてもよい。
また、図17に示すように、各単位隙間G1の両端部は、それぞれ、テーパー状に拡幅している。これにより、第1領域S1内のワークWを単位隙間G1に誘導することができ、第1領域S1から第2領域S2へスムーズに移動させることができる。同様に、第2領域S2内のワークWを単位隙間G2に誘導することができ、第2領域S2から第1領域S1へスムーズに移動させることができる。
以上、本実施形態のピックアップシステム100について説明した。次に、図18ないし図21に基づいて、部品バラシ装置200の制御方法を説明する。
まず、図19に示すように、ステップS201として、部品バラシ装置200の第1領域S1に複数のワークWを投入し、山積みの状態とする。次に、図20に示すように、ステップS202として、部品バラシ装置200を第1移動振動させ、ワークWを第1領域S1から第2領域S2へ移動させる。この際、隙間形成部240の作用によって、倒伏姿勢WaのワークWだけが隙間Gを通過して第2領域S2へ移動する。そして、倒伏姿勢Wa以外の姿勢(反転姿勢Wd、起立姿勢Wbおよび重なり姿勢Wc)のワークWは、隙間Gを通過することができないので第1領域S1に留まる。
次に、ステップS203として、ビジョン300で第2領域S2内のワークWを撮像し、得られた画像データに基づいて第2領域S2内のワークWの位置を検出する。前述したように、第2領域S2内のワークWは、その全てが倒伏姿勢Waである。したがって、ワークWの姿勢は、既知であり、姿勢を検出する必要はない。そのため、本工程がより容易となる。
次に、ステップS204として、位置を検出したワークWの中から1つのワークWをピックアップ対象に決定する。次に、ステップS205として、ステップS204で決定したワークWをロボット400でピックアップしてステージ500に搬送する。そして、第2領域S2からワークWが無くなるまで、ステップS203からステップS205を繰り返す。なお、前述した第1実施形態と同様の理由により、ステップS205を終えた後は、ステップS203の検出結果を用いてステップS204からステップS205を繰り返してもよい。
第2領域S2からワークWが無くなったら、ステップS206として、トラフ250内にワークWが残っているかを判定する。ワークWが残っていない場合は、ピックアップ作業を終了する。一方、ワークWが残っている場合は、ステップS207として、図21に示すように、部品バラシ装置200を反転振動させてワークWの姿勢をリセットする。この後は、ステップS202に戻って、トラフ250内のワークWが無くなるまで上記ステップを繰り返す。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図22は、第3実施形態の部品バラシ装置を示す上面図である。図23は、図22中のA-A線断面図である。
図22は、第3実施形態の部品バラシ装置を示す上面図である。図23は、図22中のA-A線断面図である。
本実施形態のピックアップシステム100は、部品バラシ装置200の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態のピックアップシステム100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における各図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図22および図23に示すように、本実施形態の部品バラシ装置200では、載置面251にワークWが嵌り込んで係合する凹部252が形成されている。また、凹部252は、第1領域S1および第2領域S2のそれぞれに、行列状に複数形成されている。各凹部252にワークWを係合させることにより、ワークWを予め決められた位置に配置することができる。各凹部252の位置は、既知であるため、例えば、前述した第1実施形態のステップS103、S109において、凹部251a毎にワークWが係合しているか、係合していれば表姿勢Wa1か裏姿勢Wa2か、を判定すればよい。したがって、画像認識処理にかかる時間をさらに短縮することができる。さらには、凹部252毎にワークWをピックアップする際の動作を予め定めておくこともできるため、ロボット400の制御がより容易となる。
以上のように、本実施形態の部品バラシ装置200では、載置面251は、ワークWが係合する凹部252を有する。これにより、ワークWを予め決められた位置に配置することができるため、その後の作業、本実施形態では、ビジョン300による画像認識処理や、ロボット400によるピックアップ作業を容易かつ円滑に行うことができる。したがって、サイクルタイムの向上を図ることができる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
図24は、第4実施形態の部品バラシ装置を垂直方向から見た断面図である。図25は、図24の部品バラシ装置を水平方向から見た断面図である。図26は、部品バラシ装置の変形例を示す断面図である。
図24は、第4実施形態の部品バラシ装置を垂直方向から見た断面図である。図25は、図24の部品バラシ装置を水平方向から見た断面図である。図26は、部品バラシ装置の変形例を示す断面図である。
本実施形態のピックアップシステム100は、部品バラシ装置200の構成が異なること以外は、前述した第3実施形態のピックアップシステム100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における各図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図24および図25に示すように、本実施形態の部品バラシ装置200は、さらに、ワークWを凹部252へ誘導するガイド部270を有する。ガイド部270は、下面241から載置面251に向けて突出し、隙間Gの延在方向に沿って等間隔に配置された複数の突起271を有し、倒伏姿勢WaのワークWが通過可能な単位隙間G2を隙間Gの延在方向に沿って複数形成している。また、各凹部252は、単位隙間G2とワークWの移動方向(第1、第2領域S1、S2が並ぶ方向)に並んで配置されている。このような構成によれば、隙間Gを通過したワークWが凹部252に係合する確率を高めることができる。
また、各単位隙間G2の両端部は、それぞれ、テーパー状に拡幅している。これにより、第1領域S1内のワークWを単位隙間G2に誘導することができ、第1領域S1から第2領域S2へスムーズに移動させることができる。同様に、第2領域S2内のワークWを単位隙間G2に誘導することができ、第2領域S2から第1領域S1へスムーズに移動させることができる。
以上のように、本実施形態の部品バラシ装置200では、隙間Gに、ワークWを凹部252へ誘導するガイド部270が配置されている。これにより、隙間Gを通過したワークWが凹部252に係合する確率を高めることができる。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。なお、ガイド部270の構成としては、特に限定されず、例えば、図26に示すように、載置面251に配置してもよい。
<第5実施形態>
図27は、第5実施形態の部品バラシ装置を水平方向から見た断面図である。
図27は、第5実施形態の部品バラシ装置を水平方向から見た断面図である。
本実施形態のピックアップシステム100は、部品バラシ装置200の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態のピックアップシステム100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図27に示すように、本実施形態の部品バラシ装置200は、さらに、隙間Gの高さDgを変化させる高さ調整部280を有する。これにより、種々のワークWに対応可能となり、部品バラシ装置200の利便性が向上する。高さ調整部280は、トラフ250に固定された基部281と、基部281に対して鉛直方向に移動可能に連結された可動部282と、基部281に対して可動部282を移動させる駆動源283と、を有し、可動部282に隙間形成部240が支持されている。このような構成によれば、駆動源283によって可動部282を鉛直方向に移動させることにより、隙間Gを変化させることができる。ただし、高さ調整部280の構成としては、特に限定されない。
以上のように、本実施形態の部品バラシ装置200は、隙間Gの高さDgを変化させる高さ調整部280を有する。これにより、種々のワークWに対応可能となり、部品バラシ装置200の利便性が向上する。
このような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第6実施形態>
図28は、第6実施形態の部品バラシ装置の上面図である。
図28は、第6実施形態の部品バラシ装置の上面図である。
本実施形態のピックアップシステム100は、部品バラシ装置200の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態のピックアップシステム100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図28に示すように、本実施形態の部品バラシ装置200は、さらに、第1、第2領域S1、S2内でワークWを整列させるガイド壁290を有する。ガイド壁290は、第1領域S1に配置された第1ガイド壁291と、第2領域S2に配置された第2ガイド壁292と、を有する。第1、第2ガイド壁291、292は、それぞれ、載置面251から立設されている。また、本実施形態では、第1、第2ガイド壁291、292は、それぞれ、V字状の単位ガイド壁291a、292aが隙間形成部240の延在方向に沿って複数並んだ形状となっている。また、各単位ガイド壁291a、292aのV字角度は、60°となっている。
このような構成によれば、例えば、前述した第1実施形態のステップS102でワークWを第1領域S1から第2領域S2へ移動させた結果、ワークWが第1ガイド壁291に沿って規則的に配列される。したがって、例えば、鎖線Qで囲んだ6つのワークWをまとめてピックアップ等、所望の形状に配列された複数のワークWをまとめてピックアップする場合に特に有効である。
なお、ガイド壁290の構成は、特に限定されず、例えば、第1、第2ガイド壁291、292の一方を省略してもよい。また、各第1、第2ガイド壁291、292の形状は、特に限定されず、例えば、90°、120°のV字角であってもよいし、V字以外の形状であってもよい。また、第1、第2ガイド壁291、292を着脱自在として、種々の形状を選択することができる構成としてもよい。これにより、利便性がより向上する。
以上のように、本実施形態の部品バラシ装置200は、第1領域S1または第2領域S2でワークWを整列させるガイド壁290を有する。これにより、ワークWをガイド壁290に沿って規則的に配列することができる。したがって、例えば、複数のワークWをまとめてピックアップする場合等に特に有効である。
このような第6実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第7実施形態>
図29は、第7実施形態の部品バラシ装置を水平方向から見た断面図である。
図29は、第7実施形態の部品バラシ装置を水平方向から見た断面図である。
本実施形態のピックアップシステム100は、部品バラシ装置200の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態のピックアップシステム100と同様である。そのため、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、本実施形態における図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図29に示すように、本実施形態の部品バラシ装置200では、振動発生装置260が4つのボイスコイルモーター263、263、263、263を有している。
また、各ボイスコイルモーター263は、本体263aと、通電により本体263aに対して鉛直方向に振動する振動軸263bと、を有しており、このうち本体263aが基台210に固定され、振動軸263bがトラフ250に固定されている。つまり、本実施形態では、脚部220としてボイスコイルモーター263を用いている。このような構成によれば、各ボイスコイルモーター263、263、263、263の振動の大きさやタイミングを制御することにより、第1移動振動、第2移動振動、反転振動を付与することができる。
なお、図29では、2つのボイスコイルモーター263しか図示されていないが、前述した第1実施形態の脚部220と同様に、基台210の四隅に4つのボイスコイルモーター263が配置されている。
このような第7実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の部品バラシ装置、部品バラシ装置の制御方法およびピックアップシステムを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
100…ピックアップシステム、200…部品バラシ装置、210…基台、220…脚部、221…コイルばね、240…隙間形成部、241…下面、242…突起、250…トラフ、251…載置面、252…凹部、260…振動発生装置、261…振動モーター、261a…回転軸、261b…偏心錘、262…振動モーター、262a…回転軸、262b…偏心錘、263…ボイスコイルモーター、263a…本体、263b…振動軸、270…ガイド部、271…突起、280…高さ調整部、281…基部、282…可動部、283…駆動源、290…ガイド壁、291…第1ガイド壁、291a…単位ガイド壁、292…第2ガイド壁、292a…単位ガイド壁、300…ビジョン、310…カメラ、320…検出部、400…ロボット、410…ベース、420…ロボットアーム、421…第1アーム、422…第2アーム、430…作業ヘッド、431…スプラインナット、432…ボールネジナット、433…スプラインシャフト、440…エンドエフェクター、500…ステージ、600…制御装置、B1…振動、B2…振動、B3…振動、Dg…高さ、Dw…高さ、G…隙間、G1…単位隙間、G2…単位隙間、H1…偏心方向、H2…偏心方向、J1…第1回動軸、J2…第2回動軸、J3…第3回動軸、O…中心、Q…鎖線、S1…第1領域、S101…ステップ、S102…ステップ、S103…ステップ、S104…ステップ、S105…ステップ、S106…ステップ、S107…ステップ、S108…ステップ、S109…ステップ、S110…ステップ、S111…ステップ、S112…ステップ、S2…第2領域、S201…ステップ、S202…ステップ、S203…ステップ、S204…ステップ、S205…ステップ、S206…ステップ、S207…ステップ、W…ワーク、W1…表面、W11…凹部、W12…凸部、W2…裏面、Wa…倒伏姿勢、Wa1…表姿勢、Wa2…裏姿勢、Wb…起立姿勢、Wc…姿勢、Wd…反転姿勢
Claims (11)
- ワークが載置される載置面を有するトラフと、
前記トラフを第1領域と第2領域とに分割すると共に、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記載置面との間に所定の姿勢のワークだけが通過可能な隙間を形成している隙間形成部と、
前記トラフを振動させ、前記隙間を介して前記ワークを前記第1領域および前記第2領域の一方から他方へ移動させる振動発生装置と、を有することを特徴とする部品バラシ装置。 - 前記振動発生装置は、前記ワークを前記第1領域から前記第2領域へ移動させる第1移動振動と、前記ワークを前記第2領域から前記第1領域へ移動させる第2移動振動と、前記ワークを反転させる反転振動と、を発生させることができる請求項1に記載の部品バラシ装置。
- 前記振動発生装置は、回転軸に偏心錘を備える複数の振動モーターを有し、
前記複数の振動モーターは、前記回転軸が前記第1領域と前記第2領域との並び方向に直交する方向に延び、かつ、前記第1領域と前記第2領域との並び方向に離間して配置されている請求項1または2に記載の部品バラシ装置。 - 前記載置面は、前記ワークが係合する凹部を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の部品バラシ装置。
- 前記隙間に、前記ワークを前記凹部へ誘導するガイド部が配置されている請求項4に記載の部品バラシ装置。
- 前記隙間の高さを変化させる高さ調整部を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の部品バラシ装置。
- 前記第1領域または前記第2領域で前記ワークを整列させるガイド壁を有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の部品バラシ装置。
- ワークが載置される載置面を有するトラフと、
前記トラフを第1領域と第2領域とに分割すると共に、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記載置面との間に所定の姿勢のワークだけが通過可能な隙間を形成している隙間形成部と、
前記トラフを振動させる振動発生装置と、を有する部品バラシ装置の制御方法であって、
前記振動発生装置によって前記トラフを振動させ、前記隙間を介して前記ワークを前記第1領域および前記第2領域の一方から他方へ移動させることを特徴とする部品バラシ装置の制御方法。 - 前記トラフ内の前記ワークの状態に応じて、前記ワークを前記第1領域から前記第2領域へ移動させる第1移動振動、前記ワークを前記第2領域から前記第1領域へ移動させる第2移動振動または前記ワークを反転させる反転振動を発生させる請求項8に記載の部品バラシ装置の制御方法。
- 前記隙間の高さをDgとし、前記所定の姿勢のワークの高さをDwとしたとき、Dw<Dg<2Dwである請求項8または9に記載の部品バラシ装置の制御方法。
- ワークが載置される部品バラシ装置と、
前記部品バラシ装置に載置されている前記ワークを撮像し、撮像結果に基づいて前記ワークの位置姿勢を検出するビジョンと、
前記ビジョンの検出結果に基づいて前記部品バラシ装置に載置されている前記ワークをピックアップするロボットと、を有し、
前記部品バラシ装置は、前記ワークが載置される載置面を有するトラフと、
前記トラフを第1領域と第2領域とに分割すると共に、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記載置面との間に所定の姿勢のワークだけが通過可能な隙間を形成している隙間形成部と、
前記トラフを振動させ、前記隙間を介して前記ワークを前記第1領域および前記第2領域の一方から他方へ移動させる振動発生装置と、を有することを特徴とするピックアップシステム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021199905A JP2023085716A (ja) | 2021-12-09 | 2021-12-09 | 部品バラシ装置、部品バラシ装置の制御方法およびピックアップシステム |
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JP2021199905A JP2023085716A (ja) | 2021-12-09 | 2021-12-09 | 部品バラシ装置、部品バラシ装置の制御方法およびピックアップシステム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN117428363A (zh) * | 2023-12-20 | 2024-01-23 | 贵州省公路工程集团有限公司 | 一种卸落装置焊接方法 |
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2021
- 2021-12-09 JP JP2021199905A patent/JP2023085716A/ja active Pending
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CN117428363A (zh) * | 2023-12-20 | 2024-01-23 | 贵州省公路工程集团有限公司 | 一种卸落装置焊接方法 |
CN117428363B (zh) * | 2023-12-20 | 2024-02-23 | 贵州省公路工程集团有限公司 | 一种卸落装置焊接方法 |
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