JP2023085573A - 撮像装置及び撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲の明るさによらず、迅速かつ精度よくイベントを検出することができる撮像装置及び撮像方法を提供する。【解決手段】撮像装置において、画素は、入射光を光電変換して、入射光強度に応じた電気信号を生成する光電変換素子311と、電気信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを示す検出信号を出力するアドレスイベント検出部と、を備える。アドレスイベント検出部は、電流電圧変換部331と、リセット回路332と、イベント検出回路333と、閾値モニタリング回路335と、第1切替部334a及び第2切替部334bを有し電気信号の大きさに応じて、複数の閾値候補の中から閾値を選択する閾値選択回路334と、を備える。【選択図】図24

Description

本開示は、撮像装置及び撮像方法に関する。
従来の撮像装置では、垂直同期信号などの同期信号に同期して画像データ(フレーム)を撮像する同期型の撮像素子を用いるのが一般的である。この種の同期型の撮像素子は、同期信号の周期(例えば、1/60秒)ごとにしか画像データを取得することができないため、画像データをより高速に取得する用途には適さない。そこで、画素アドレスごとに、その画素の光量が閾値を超えた旨をイベントとしてリアルタイムに検出するイベント検出回路を画素毎に設けた非同期型の撮像素子が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この撮像素子では、フォトダイオードと、イベントを検出するための複数のトランジスタとが画素毎に配置される。
特表2018-148553号公報 特表2008-523695号公報
上述の非同期型の撮像素子では、同期型の撮像素子よりも遥かに高速にデータを生成して出力することができる。このため、例えば、交通分野において、人や障害物を画像認識する処理を高速に実行して、安全性を向上させることができる。
しかしながら、撮像装置の周囲が暗い場合には、光電変換素子に流れる電流が過小になり、画素回路の寄生容量に電荷が蓄積されるまでに時間がかかることから、動作速度が低下する。イベント検出のための閾値を調整することで、イベントの検出感度を上げることができるが、明時にノイズを拾いやすくなり、イベントの誤検出が増えてしまう。
そこで、本開示では、周囲の明るさによらず、迅速かつ精度よくイベントを検出できる撮像装置及び撮像方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本開示によれば、入射光を光電変換して、入射光強度に応じた電気信号を生成する光電変換素子と、
前記電気信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを示す検出信号を出力する検出部と、
前記電気信号の大きさに応じて、複数の閾値候補の中から前記閾値を選択する閾値選択回路と、を備える、撮像装置が提供される。
前記電気信号は、前記光電変換素子を流れる電流であり、
前記閾値選択回路は、前記光電変換素子を流れる電流が所定の電流値を超えるか否かにより、それぞれ異なる前記閾値候補を前記閾値として選択してもよい。
前記閾値選択回路は、前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超える場合には、前記所定の電流値以下の場合と比べて、絶対値がより大きい前記閾値候補を前記閾値として選択してもよい。
前記閾値選択回路は、前記電気信号が増大する方向に変化するか、減少する方向に変化するかにより、別々の前記閾値候補を前記閾値として選択してもよい。
前記閾値選択回路は、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超える場合には、前記電気信号が増大する方向に変化する場合の第1閾値候補と、前記電気信号が減少する方向に変化する場合の第2閾値候補とを前記閾値として選択し、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値以下の場合には、前記電気信号が増大する方向に変化する場合の第3閾値候補と、前記電気信号が減少する方向に変化する場合の第4閾値候補とを前記閾値として選択してもよい。
前記第1閾値候補と前記第2閾値候補との差分は、前記第3閾値候補と前記第4閾値候補との差分よりも大きくてもよい。
前記検出部は、前記電気信号の変化量に応じた信号を出力する第1トランジスタ及び第2トランジスタを有し、
前記閾値選択回路は、
前記第1閾値候補に応じた電流を流す第1電流源と、
前記第2閾値候補に応じた電流を流す第2電流源と、
前記第3閾値候補に応じた電流を流す第3電流源と、
前記第4閾値候補に応じた電流を流す第4電流源と、
切替部と、を有し、
前記切替部は、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超える場合には、前記第1トランジスタの出力電流経路に前記第1電流源を接続するとともに、前記第2トランジスタの出力電流経路に前記第2電流源を接続し、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値以下の場合には、前記第1トランジスタの出力電流経路に前記第3電流源を接続するとともに、前記第2トランジスタの出力電流経路に前記第4電流源を接続してもよい。
前記第1電流源は、前記第1閾値候補の電圧がゲートに入力される第3トランジスタであり、
前記第2電流源は、前記第2閾値候補の電圧がゲートに入力される第4トランジスタであり、
前記第3電流源は、前記第3閾値候補の電圧がゲートに入力される第5トランジスタであり、
前記第4電流源は、前記第4閾値候補の電圧がゲートに入力される第6トランジスタであってもよい。
前記閾値選択回路は、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超えるか否かにより、前記第3トランジスタ又は前記第5トランジスタを切り替えて前記第1トランジスタにカスコード接続させる第1選択部と、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超えるか否かにより、前記第4トランジスタ又は前記第6トランジスタを切り替えて前記第2トランジスタにカスコード接続させる第2選択部と、を有してもよい。
前記第1選択部及び前記第2選択部は、前記光電変換素子に流れる電流と所定の基準電流とを比較した結果に基づいて、切替を行ってもよい。
前記所定の基準電流を発生する基準電流源と、
前記所定の基準電流と前記光電変換素子に流れる電流とを比較し、比較結果を示す電圧信号を出力するモニタリング回路と、を備え、
前記第1選択部及び前記第2選択部は、前記電圧信号に基づいて、切替を行ってもよい。
それぞれが前記光電変換素子を有する複数の画素回路を有する画素アレイ部を備え、
前記検出部及び前記閾値選択回路を有する閾値可変回路と、前記モニタリング回路とは、前記複数の画素回路のそれぞれごとに設けられてもよい。
それぞれが前記光電変換素子を有する複数の画素回路を有する画素アレイ部を備え、
前記検出部及び前記閾値選択回路を有する閾値可変回路は、前記複数の画素回路のそれぞれごとに設けられ、
前記モニタリング回路は、前記複数の画素回路のうち、2以上の画素回路からなる画素群ごとに設けられてもよい。
前記画素アレイ部が配置される第1基板と、
前記第1基板に積層され、前記閾値可変回路及び前記モニタリング回路が配置される第2基板と、を備えてもよい。
前記第1基板と前記第2基板とは、CoC(Chip on Chip)方式、CoW(Chip on Wafer)方式、又はWoW(Wafer on Wafer)方式のいずれかで貼り合わされてもよい。
前記基準電流源は、前記画素回路とは別個に設けられ、
前記基準電流源は、前記基準電流を可変可能であってもよい。
本開示によれば、入射光を光電変換して、入射光強度に応じた電気信号を光電変換素子にて生成し、
前記電気信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを示す検出信号を出力し、
前記電気信号の大きさに応じて、複数の閾値候補の中から前記閾値を選択する、撮像方法が提供される。
撮像システムのシステム構成の一例を示すブロック図。 第1構成例に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図。 画素アレイ部の構成の一例を示すブロック図。 画素の回路構成の一例を示す回路図。 スキャン方式の撮像装置の構成の一例を示すブロック図。 撮像装置の積層型のチップ構造の概略を示す分解斜視図。 カラム処理部の構成の一例を示すブロック図。 アドレスイベント検出部の基本的な構成を示す回路図。 撮像装置の周囲の輝度変化を示す図。 イベント信号Von、Voffの真理値表を示す図。 撮像装置の周囲の輝度変化を示す波形図。 図8の電流電圧変換部の出力電圧の電圧変化を示す波形図。 アドレスイベント検出部内のリセット回路によるリセット動作を順に示す図。 図12に続く図。 図13に続く図。 アドレスイベント検出部での比較動作を説明する図。 図15に続く図。 図16に続く図。 図17に続く図。 図18に続く図。 図19に続く図。 図20に続く図。 図21に続く図。 図22に続く図。 図15に続く図。 アドレスイベント検出部の回路図。 トランジスタの閾値電圧の電圧レベルを示す図。 図24のアドレスイベント検出部の処理動作を示すフローチャート。 明時におけるアドレスイベント検出部33内の信号の流れを示す図。 暗時におけるアドレスイベント検出部33内の信号の流れを示す図。 イベント信号Vonが立ち上がる際の遅延時間の特性を図24と図8で比較した図。 イベント信号Vonが立ち下がる際の遅延時間の特性を図24と図8で比較した図。 図24の閾値選択回路と閾値モニタリング回路を、撮像装置の各画素に対応づけて設ける例を示す図。 図24の受光素子に図4の転送トランジスタとOFGトランジスタを追加するとともに、画素信号生成部を追加した回路図。 複数画素からなる画素群ごとに一つの閾値モニタリング回路を設ける例を示す図。 閾値モニタリング回路とは別個に、電流源を有する電流制御回路を設ける例を示す回路図。 図34に転送トランジスタ、OFGトランジスタ及び画素信号生成部を追加した回路図。
以下、図面を参照して、撮像装置及び撮像方法の実施形態について説明する。以下では、撮像装置の主要な構成部分を中心に説明するが、撮像装置には、図示又は説明されていない構成部分や機能が存在しうる。以下の説明は、図示又は説明されていない構成部分や機能を除外するものではない。
図1は、本開示に係る技術が適用される撮像システムのシステム構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本開示に係る技術が適用される撮像システム10は、撮像レンズ11、撮像装置20、記録部12、及び、制御部13を備える構成となっている。この撮像システム10は、本開示の電子機器の一例であり、当該電子機器としては、産業用ロボットに搭載されるカメラシステムや、車載カメラシステムなどを例示することができる。
上記の構成の撮像システム10において、撮像レンズ11は、被写体からの入射光を取り込んで撮像装置20の撮像面上に結像する。撮像装置20は、撮像レンズ11によって取り込まれた入射光を画素単位で光電変換して撮像データを取得する。この撮像装置20として、後述する本開示の撮像装置が用いられる。
撮像装置20は、撮像した画像データに対して、画像認識処理等の所定の信号処理を実行し、その処理結果と、後述するアドレスイベントの検出信号(以下、単に「検出信号」と記述する場合がある)とを示すデータを記録部12に出力する。アドレスイベントの検出信号の生成方法については後述する。記録部12は、信号線14を介して撮像装置20から供給されるデータを記憶する。制御部13は、例えば、マイクロコンピュータによって構成され、撮像装置20における撮像動作の制御を行う。
[第1構成例に係る撮像装置(アービタ方式)]
図2は、本開示に係る技術が適用される撮像システム10における撮像装置20として用いられる、第1構成例に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、本開示の撮像装置としての第1構成例に係る撮像装置20は、EVS(Event base Vision Sensor)と呼ばれる非同期型の撮像装置であり、画素アレイ部21、駆動部22、アービタ部(調停部)23、カラム処理部24、及び、信号処理部25を備える構成となっている。
上記の構成の撮像装置20において、画素アレイ部21には、複数の画素30が行列状(アレイ状)に2次元配列されている。この行列状の画素配列に対して、画素列毎に、後述する垂直信号線VSLが配線される。
複数の画素30のそれぞれは、光電流に応じた電圧のアナログ信号を画素信号として生成する。また、複数の画素30のそれぞれは、光電流の変化量が所定の閾値を超えたか否かにより、アドレスイベントの有無を検出する。そして、アドレスイベントが生じた際に画素30は、リクエストをアービタ部23に出力する。
駆動部22は、複数の画素30のそれぞれを駆動して、各画素30で生成された画素信号をカラム処理部24に出力させる。
アービタ部23は、複数の画素30のそれぞれからのリクエストを調停し、調停結果に基づく応答を画素30に送信する。アービタ部23からの応答を受け取った画素30は、検出結果を示す検出信号(アドレスイベントの検出信号)を駆動部22及び信号処理部25に供給する。画素30からの検出信号の読出しについては、複数行読出しとすることも可能である。
カラム処理部24は、例えば、アナログ-デジタル変換器から成り、画素アレイ部21の画素列毎に、その列の画素30から出力されるアナログの画素信号をデジタル信号に変換する処理を行う。そして、カラム処理部24は、アナログ-デジタル変換後のデジタル信号を信号処理部25に供給する。
信号処理部25は、カラム処理部24から供給されるデジタル信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理や画像認識処理などの所定の信号処理を実行する。そして、信号処理部25は、処理結果を示すデータと、アービタ部23から供給される検出信号とを信号線14を介して記録部12(図1参照)に供給する。
[画素アレイ部の構成例]
図3は、画素アレイ部21の構成の一例を示すブロック図である。
複数の画素30が行列状に2次元配列されて成る画素アレイ部21において、複数の画素30のそれぞれは、受光部31、画素信号生成部32、及び、アドレスイベント検出部33を有する構成となっている。
上記の構成の画素30において、受光部31は、入射光を光電変換して光電流を生成する。そして、受光部31は、駆動部22(図2参照)の制御に従って、画素信号生成部32及びアドレスイベント検出部33のいずれかに、光電変換して生成した光電流を供給する。
画素信号生成部32は、受光部31から供給される光電流に応じた電圧の信号を画素信号SIGとして生成し、この生成した画素信号SIGを垂直信号線VSLを介してカラム処理部24(図2参照)に供給する。
アドレスイベント検出部33は、受光部31のそれぞれからの光電流の変化量が所定の閾値を超えたか否かにより、アドレスイベントの有無を検出する。アドレスイベントは、例えば、光電流の変化量が上限の閾値を超えた旨を示すオンイベント、及び、その変化量が下限の閾値を下回った旨を示すオフイベントから成る。また、アドレスイベントの検出信号は、例えば、オンイベントの検出結果を示す1ビット、及び、オフイベントの検出結果を示す1ビットから成る。なお、アドレスイベント検出部33については、オンイベントのみを検出する構成とすることもできる。
アドレスイベントが発生した際に、アドレスイベント検出部33は、アドレスイベントの検出信号の送信を要求するリクエストをアービタ部23(図2参照)に供給する。そして、アドレスイベント検出部33は、リクエストに対する応答をアービタ部23から受け取ると、アドレスイベントの検出信号を駆動部22及び信号処理部25に供給する。
[画素の回路構成例]
図4は、画素30の回路構成の一例を示す回路図である。上述したように、複数の画素30のそれぞれは、受光部31、画素信号生成部32、及び、アドレスイベント検出部33を有する構成となっている。
上記の構成の画素30において、受光部31は、受光素子(光電変換素子)311、転送トランジスタ312、及び、OFG(Over Flow Gate)トランジスタ313を有する構成となっている。転送トランジスタ312及びOFGトランジスタ313としては、例えば、N型のMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタが用いられる。転送トランジスタ312及びOFGトランジスタ313は、互いに直列に接続されている。
受光素子311は、転送トランジスタ312とOFGトランジスタ313との共通接続ノードN1とグランドとの間に接続されており、入射光を光電変換して入射光の光量に応じた電荷量の電荷を生成する。
転送トランジスタ312のゲート電極には、図2に示す駆動部22から転送信号TRGが供給される。転送トランジスタ312は、転送信号TRGに応答して、受光素子311で光電変換された電荷を画素信号生成部32に供給する。
OFGトランジスタ313のゲート電極には、駆動部22から制御信号OFGが供給される。OFGトランジスタ313は、制御信号OFGに応答して、受光素子311で生成された電気信号をアドレスイベント検出部33に供給する。アドレスイベント検出部33に供給される電気信号は、電荷からなる光電流である。
画素信号生成部32は、リセットトランジスタ321、増幅トランジスタ322、選択トランジスタ323、及び、浮遊拡散層324を有する構成となっている。リセットトランジスタ321、増幅トランジスタ322、及び、選択トランジスタ323としては、例えば、N型のMOSトランジスタが用いられる。
画素信号生成部32には、受光部31から転送トランジスタ312によって、受光素子311で光電変換された電荷が供給される。受光部31から供給される電荷は、浮遊拡散層324に蓄積される。浮遊拡散層324は、蓄積した電荷の量に応じた電圧値の電圧信号を生成する。すなわち、浮遊拡散層324は、電荷を電圧に変換する。
リセットトランジスタ321は、電源電圧VDDの電源ラインと浮遊拡散層324との間に接続されている。リセットトランジスタ321のゲート電極には、駆動部22からリセット信号RSTが供給される。リセットトランジスタ321は、リセット信号RSTに応答して、浮遊拡散層324の電荷量を初期化(リセット)する。
増幅トランジスタ322は、電源電圧VDDの電源ラインと垂直信号線VSLとの間に、選択トランジスタ323と直列に接続されている。増幅トランジスタ322は、浮遊拡散層324で電荷電圧変換された電圧信号を増幅する。
選択トランジスタ323のゲート電極には、駆動部22から選択信号SELが供給される。選択トランジスタ323は、選択信号SELに応答して、増幅トランジスタ322によって増幅された電圧信号を画素信号SIGとして垂直信号線VSLを介してカラム処理部24(図2参照)へ出力する。
上記の構成の画素30が2次元配置されて成る画素アレイ部21を有する撮像装置20において、駆動部22は、図1に示す制御部13によりアドレスイベントの検出開始が指示されると、受光部31のOFGトランジスタ313に制御信号OFGを供給することによって当該OFGトランジスタ313を駆動してアドレスイベント検出部33に光電流を供給させる。
そして、ある画素30においてアドレスイベントが検出されると、駆動部22は、その画素30のOFGトランジスタ313をオフ状態にしてアドレスイベント検出部33への光電流の供給を停止させる。次いで、駆動部22は、転送トランジスタ312に転送信号TRGを供給することによって当該転送トランジスタ312を駆動して、受光素子311で光電変換された電荷を浮遊拡散層324に転送させる。
このようにして、上記の構成の画素30が2次元配置されて成る画素アレイ部21を有する撮像装置20は、アドレスイベントが検出された画素30の画素信号のみをカラム処理部24に出力する。これにより、アドレスイベントの有無に関わらず、全画素の画素信号を出力する場合と比較して、撮像装置20の消費電力や、画像処理の処理量を低減することができる。
尚、ここで例示した画素30の構成は一例であって、この構成例に限定されるものではない。例えば、画素信号生成部32を備えない画素構成とすることもできる。この画素構成の場合は、受光部31において、OFGトランジスタ313を省略し、当該OFGトランジスタ313の機能を転送トランジスタ312に持たせるようにすればよい。
図5は、本開示に係る技術が適用される撮像システム10における撮像装置20として用いられる、第2構成例に係る撮像装置、即ち、スキャン方式の撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、本開示の撮像装置としての第2構成例に係る撮像装置20は、画素アレイ部21、駆動部22、信号処理部25、読出し領域選択部27、及び、信号生成部28を備える構成となっている。
画素アレイ部21は、複数の画素30を含む。複数の画素30は、読出し領域選択部27の選択信号に応答して出力信号を出力する。複数の画素30のそれぞれについては、例えば図7に示すように、画素内に量子化器を持つ構成とすることもできる。複数の画素30は、光の強度の変化量に対応する出力信号を出力する。複数の画素30は、図5に示すように、行列状に2次元配置されていてもよい。
駆動部22は、複数の画素30のそれぞれを駆動して、各画素30で生成された画素信号を信号処理部25に出力させる。尚、駆動部22及び信号処理部25については、階調情報を取得するための回路部である。従って、イベント情報のみを取得する場合は、駆動部22及び信号処理部25は無くてもよい。
読出し領域選択部27は、画素アレイ部21に含まれる複数の画素30のうちの一部を選択する。例えば、読出し領域選択部27は、画素アレイ部21に対応する2次元行列の構造に含まれる行のうちのいずれか1つもしくは複数の行を選択する。読出し領域選択部27は、予め設定された周期に応じて1つもしくは複数の行を順次選択する。また、読出し領域選択部27は、画素アレイ部21の各画素30からのリクエストに応じて選択領域を決定してもよい。
信号生成部28は、読出し領域選択部27によって選択された画素の出力信号に基づいて、選択された画素のうちのイベントを検出した活性画素に対応するイベント信号を生成する。イベントは、光の強度が変化するイベントである。活性画素は、出力信号に対応する光の強度の変化量が予め設定された閾値を超える、又は、下回る画素である。例えば、信号生成部28は、画素の出力信号を基準信号と比較し、基準信号よりも大きい又は小さい場合に出力信号を出力する活性画素を検出し、当該活性画素に対応するイベント信号を生成する。
信号生成部28については、例えば、信号生成部28に入ってくる信号を調停するような列選択回路を含む構成とすることができる。また、信号生成部28については、イベントを検出した活性画素の情報の出力のみならず、イベントを検出しない非活性画素の情報も出力する構成とすることができる。
信号生成部28からは、出力線15を通して、イベントを検出した活性画素のアドレス情報及びタイムスタンプ情報(例えば、(X,Y,T))が出力される。但し、信号生成部28から出力されるデータについては、アドレス情報及びタイムスタンプ情報だけでなく、フレーム形式の情報(例えば、(0,0,1,0,・・・))であってもよい。
[チップ構造の構成例]
上述した第1構成例又は第2構成例に係る撮像装置20のチップ(半導体集積回路)構造としては、例えば、積層型のチップ構造を採ることができる。図6は撮像装置20の積層型のチップ構造の概略を示す分解斜視図である。
図6に示すように、積層型のチップ構造、所謂、積層構造は、第1のチップである受光チップ201、及び、第2のチップである検出チップ202の少なくとも2つのチップが積層された構造となっている。そして、図4に示す画素30の回路構成において、受光素子311のそれぞれが受光チップ201上に配置され、受光素子311以外の素子の全てや、画素30の他の回路部分の素子などが検出チップ202上に配置される。受光チップ201と検出チップ202とは、ビア(VIA)、Cu-Cu接合、バンプなどの接続部を介して電気的に接続される。すなわち、受光チップ201と検出チップ202とは、CoC(Chip on Chip)方式、CoW(Chip on Wafer)方式、又はWoW(Wafer on Wafer)方式のいずれかで貼り合わされる。
尚、ここでは、受光素子311を受光チップ201に配置し、受光素子311以外の素子や画素30の他の回路部分の素子などを検出チップ202に配置する構成例を例示したが、この構成例に限られるものではない。
例えば、図4に示す画素30の回路構成において、受光部31の各素子を受光チップ201に配置し、受光部31以外の素子や画素30の他の回路部分の素子などを検出チップ202に配置する構成とすることができる。また、受光部31の各素子、及び、画素信号生成部32のリセットトランジスタ321、浮遊拡散層324を受光チップ201に配置し、それ以外の素子を検出チップ202に配置する構成とすることができる。更には、アドレスイベント検出部33を構成する素子の一部を、受光部31の各素子などと共に受光チップ201に配置する構成とすることができる。
[カラム処理部の構成例]
図7は、第1構成例に係る撮像装置20のカラム処理部24の構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように、本例に係るカラム処理部24は、画素アレイ部21の画素列毎に配置された複数のアナログ-デジタル変換器(ADC)241を有する構成となっている。
尚、ここでは、画素アレイ部21の画素列に対して、1対1の対応関係でアナログ-デジタル変換器241を配置する構成例を例示したが、この構成例に限定されるものではない。例えば、複数の画素列を単位としてアナログ-デジタル変換器241を配置し、当該アナログ-デジタル変換器241を複数の画素列間で時分割で用いる構成とすることもできる。
アナログ-デジタル変換器241は、垂直信号線VSLを介して供給されるアナログの画素信号SIGを、先述したアドレスイベントの検出信号よりもビット数の多いデジタル信号に変換する。例えば、アドレスイベントの検出信号を2ビットとすると、画素信号は、3ビット以上(16ビットなど)のデジタル信号に変換される。アナログ-デジタル変換器241は、アナログ-デジタル変換で生成したデジタル信号を信号処理部25に供給する。
図8はアドレスイベント検出部33の基本的な構成を示す回路図である。まずは、図8を参照して、アドレスイベント検出部33の動作を説明する。図8のアドレスイベント検出部33は、図8の下側に示すように、画素アレイ部21内の各画素ごとに設けられる。
図8のアドレスイベント検出部33は、電流電圧変換部331と、リセット回路332と、イベント検出回路333とを有する。
電流電圧変換部331は、NMOSトランジスタQ1,Q2と、PMOSトランジスタQ3とを有する。トランジスタQ1のソースは受光素子311のカソードに接続され、ドレインは電源電圧ノードVDDに接続され、ゲートはキャパシタC1の一端に接続されている。トランジスタQ3,Q2は、電源電圧ノードVDDと接地ノードの間にカスコード接続されている。トランジスタQ2のゲートは受光素子311のカソードに接続されている。
トランジスタQ1,Q2とトランジスタQ1,Q3はそれぞれソースフォロワを構成しており、これらループ状に接続された2つのソースフォロワにより、受光素子311からの光電流は、その対数の電圧信号に変換される。
リセット回路332は、PMOSトランジスタQ4と、キャパシタC1,C2と、電流源41と、スイッチAZ_SWとを有する。キャパシタC1,C2は、電流電圧変換部331の出力ノードすなわちトランジスタQ1のゲートと、トランジスタQ4のドレインとの間に縦続接続されている。トランジスタQ4のゲートとドレインの間にスイッチAZ_SWが接続されている。トランジスタQ4のドレインと接地ノードの間に電流源が接続されている。図8では、トランジスタQ4のドレイン電圧をVoutとしている。
イベント検出回路333は、PMOSトランジスタQ5,Q6と、NMOSトランジスタQ7,Q8とを有する。トランジスタQ5,Q6のゲートは、トランジスタQ4のドレインに接続されており、その電圧はVoutである。トランジスタQ5,Q7は、電源電圧ノードVDDと接地ノードの間にカスコード接続されている。トランジスタQ6,Q8は、電源電圧ノードVDDと接地ノードの間にカスコード接続されている。トランジスタQ5,Q7の両ドレインは、On出力ノードに接続されている。トランジスタQ7のゲートには、閾値電圧Vbhが入力されている。トランジスタQ8のゲートには、閾値電圧Vblが入力されている。トランジスタQ7,Q8はそれぞれ、電流源として機能する。
トランジスタQ6,Q8の両ドレインは、Off出力ノードに接続されている。On出力ノードは、輝度信号が増大する方向の変化量が閾値を超えたときに「1」レベルのイベント信号Vonを出力するノードである。Off出力ノードは、輝度信号が減少する方向の変化量が閾値を超えたときに「0」レベルのイベント信号Voffを出力するノードである。
図9は撮像装置20の周囲の輝度変化を示す図である。図9の横軸は時間、縦軸は輝度値である。図8のアドレスイベント検出部33は、輝度の変化量が所定の閾値を超えたときにイベント信号を出力する。図9では、イベント信号が出力されるタイミングを丸印で示している。図8の例では、時刻t1とt2で、輝度が低下する方向の変化量が閾値を超えたためにイベント信号がそれぞれ出力される。また、時刻t3で、輝度が上昇する方向の変化量が閾値を超えたためにイベント信号が出力される。
図10はOn出力ノードとOff出力ノードから出力されるイベント信号Von、Voffの真理値表を示す図である。図示のように、イベントが発生していない状態でのイベント信号は、On出力ノードの信号Vonが「0」で、Off出力ノードの信号Voffが「1」である。輝度信号が増大する方向に変化した場合、図8のトランジスタQ5のゲート電圧Voutが変化し、それに応じてトランジスタQ5、Q6のソース-ドレイン間の電流駆動能力Ioが、閾値電圧Vbh、Vblにより与えられる電流閾値Ioh、Iolを超えた場合には、On出力ノードの信号Vonが「1」で、Off出力ノードの信号Voffが「1」になる。輝度信号が減少する方向に変化した場合、図8のトランジスタQ5、Q6のゲート電圧Voutが変化し、それに応じてトランジスタQ5、Q6のソース-ドレイン間の電流駆動能力Ioが、閾値電圧Vbh、Vblにより与えられる電流閾値Ioh、Iolを下回った場合には、On出力ノードの信号Vonが「0」で、Off出力ノードの信号Voffが「0」になる。
いったんイベントが発生されると、リセット回路332内のスイッチAZ_SWがオンになり、リセット状態になる。これにより、On出力ノードの信号Vonは「0」に、Off出力ノードの信号Voffは「1」になる。
図11Aは撮像装置20の周囲の輝度変化を示す波形図、図11Bは図8の電流電圧変換部331の出力電圧Vpixelの電圧変化を示す波形図である。以下では、画素出力電圧Vpixelを画素出力電圧と呼ぶ。図11Aの波形w1は輝度が明るい状況(以下、明時とも呼ぶ)で、輝度が急に下がった場合の輝度値の時間変化を示し、波形w2は暗い状況(以下、暗時とも呼ぶ)で、輝度が急に下がった場合の輝度値の時間変化を示している。図11Bの波形w3は波形w1の輝度値に対応する画素出力値Vpixelの時間変化を示し、波形w4は波形w2の輝度値に対応する画素出力値Vpixelの時間変化を示している。図11Aと図11Bの横軸は時間であり、図11Aの縦軸は輝度値、図11Bの縦軸は電圧である。
図11Bに示すように、明時の状況下で輝度が下がると、画素出力電圧Vpixelは急峻に変化するのに対し、暗時の状況下で輝度が下がると、画素出力電圧Vpixelは時間をかけて徐々に低下する。これは、暗時の状況下では、受光素子311を流れる電流が微小であり、図8の回路内の寄生容量の電荷蓄積時間が長くなるためであり、イベント信号が出力されるまでの時間が長くなり、応答特性が悪くなる。後述するように、本実施形態では、暗時における応答性を向上させる点に特徴があるが、まずは、図8のアドレス検出部の基本的な動作を説明する。
図12~図14はアドレスイベント検出部33内のリセット回路332によるリセット動作を順に示す図である。図12~図14では、アドレスイベント検出部33内の各ノードが動作する順序をS0~S3で表している。
図12に示すように、受光素子311に電流Iaが流れているものとする(S0)。リセット回路332内のスイッチAZ_SWをオンすると、トランジスタQ4のゲートとドレインが同電位になるため、キャパシタC2の蓄積電荷はゼロになる(S1)。図12では、トランジスタQ4のゲート電圧(ドレイン電圧)をVDD-Vgspとしている。また、図12では、トランジスタQ2のゲート電圧をVgsn、トランジスタQ1,Q2の各ゲート間の容量CFDに印加される電圧をVgsaとしている。よって、トランジスタQ1のゲート電圧は、VgsnVgsaになる。容量CFDに蓄積される電荷QFD=CFD×Vgsaになる。キャパシタC1の蓄積電荷は、Q1=C1×V1になる。なお、V1=VDD-Vgap-Vgsn-Vgsaである。
トランジスタQ5,Q6のゲート電圧はVDD-Vgspであり、このとき、リセット回路332内のトランジスタQ4のソース-ドレイン間に流れようとする電流をIoとする(S2)。図13に示すように、トランジスタQ7,Q8のドレイン-ソース間にそれぞれ電流Ioh、Iolが流れるように、ゲート電圧Vbh、Vblが設定される。このとき、Ioh>Io>Iolとする。
図13の状態から、図14に示すように、トランジスタQ5,Q7の各ドレイン-ソース間の電流がバランスし、かつトランジスタQ6,Q8の各ドレイン-ソース間の電流がバランスする(S3)。これにより、トランジスタQ7のドレイン-ソース間電流はIohからIoになり、トランジスタQ6のソース-ドレイン間電流はIoからIolになる。また、On出力ノードの電圧は下がり、Off出力ノードの電圧は上昇する。これにより、イベントが発生していない状態では、On出力ノードは「0」に、Off出力ノードは「1」になる。
図15~図23は、アドレスイベント検出部33でのイベントが発生したか否かの比較動作を説明する図である。図15~図23では、アドレスイベント検出部33内の各ノードが動作する順序をS21~S34で表している。
受光素子311に入射される光量が増えると、受光素子311に流れる電流が増大する(S21)。ここでは、初期電流をIaとし、初期電流IaからIbだけ電流が増える例を説明する。受光素子311に流れる電流とトランジスタQ1のソース電圧との関係は、図15の左脇に示すグラフで表される。図15に示すように、トランジスタQ1のゲート-ソース間電圧が高くなると、受光素子311に流れる電流は急激に増大する。
受光素子311を流れる電流が増大すると、トランジスタQ2のゲート電圧が下がる(S22)。これにより、トランジスタQ2のドレイン-ソース間電流が減少する(S23)。このとき、図16に示すように、トランジスタQ3のドレイン-ソース間電流Iopは変化しないため、トランジスタQ2のドレイン-ソース間電流が減少した分の電流はキャパシタCFDに流れて電荷が蓄積されるとともに、画素出力電圧Vpixelが上昇する(ステップS24)。
図17に示すように、画素出力電圧Vpixelの上昇により、トランジスタQ1のゲート-ソース間電圧Vgsが大きくなり、トランジスタQ1のドレイン-ソース間電流はIa+Ib+αになり(図17の左脇のグラフ参照)、トランジスタQ1のドレイン-ソース間電流は増えたり減ったりのリンギングを生じさせる。トランジスタQ1のゲートに入力される画素出力電圧Vpixelが大きくなると、トランジスタQ2のゲート電圧も大きくなる(S25)。これにより、トランジスタQ2のドレイン-ソース間電流は元のIopに戻る(S26)。
上述したS25~S26の動作により、図18に示すように、トランジスタQ1のゲート-ソース間電圧Vgsが安定化し、受光素子311には電流Ia+Ibが流れる(S27)。
これにより、図19に示すように、キャパシタC1、C2の接続ノードの電圧Vinが上昇し(S28)、トランジスタQ4のソース-ドレイン間電流が減少する(S29)。
このとき、トランジスタQ2のドレイン-ソース間電流は一定であるため、図20に示すように、キャパシタC1、C2に流れる電流が増えて、キャパシタC1の蓄積電荷の一部がキャパシタC2に移動する(S30)。これにより、キャパシタC1,C2の接続ノードの電圧Vinは、S28以前の電圧に戻る(S31)。
キャパシタC1,C2の接続ノードの電圧Vinが下がることで、図21に示すように、トランジスタQ4のソース-ドレイン間電流がIoに戻る(S32)。S30の蓄積電荷の移動により、キャパシタC1とC2の容量比に応じて電圧Voutが下がる(S33)。
これにより、図22に示すように、トランジスタQ5のソース-ドレイン間電流が増える(S34)。一方、トランジスタQ8のドレイン-ソース間電流は、Iol以上には増えないため、Off出力ノードの電圧Voffは上昇する。On側はトランジスタQ7のドレイン-ソース間電流がIohまで増える余地があるため、トランジスタQ5のソース-ドレイン間電流の変動量により、On出力ノードの電圧Vonの挙動が変化する。トランジスタQ5のソース-ドレイン間電流がIoh未満であれば、電圧Vonは変動しない。トランジスタQ5のソース-ドレイン間の電流駆動能力がIoh以上であれば、電圧Vonは上昇する。
一方、撮像装置20の周囲の輝度が下がると、図23に示すように、上述したS33により電圧Voutが上昇し、トランジスタQ5のソース-ドレイン間電流が減少する(s34)。On出力ノードに接続されたトランジスタQ7のドレイン-ソース間電流は、トランジスタQ5のソース-ドレイン電流に等しくなるようにVonが下がる。Off出力ノードに接続されたトランジスタQ6のソース-ドレイン間電流はIolまで減る余地があるため、トランジスタQ6のソース-ドレイン間電流の変動量により電圧Voffの挙動が変わる。トランジスタQ6のソース-ドレイン間電流がIolより大きい場合には、電圧Voffは変化しない。トランジスタQ6のソース-ドレイン間電流がIol以下の場合には、電圧Voffは下がる。
以上により、撮像装置20の周囲の輝度変化により、On出力ノードから出力されるイベント信号VonとOff出力ノードから出力されるイベント信号Voffは、図10のような論理になる。図10の「1」は電位が上昇することを意味し、「0」は電位が低下することを意味する。
図11Bに示すように、図8のアナログイベント検出部33の回路構成では、暗時に画素出力電圧Vpixelが緩やかに変化するため、イベント検出のタイミングが遅くなり、応答性が悪くなる。暗時の応答性を向上させるためには、図8のトランジスタQ7,Q8のゲートに入力される閾値電圧Vbh、Vblの電圧差を小さくすることが考えられるが、そのようにすると、明時のときのイベント検出にノイズが含まれてしまい、信頼性が低下してしまう。そこで、本実施形態によるアナログイベント検出部33は、明時におけるイベント検出の信頼性を低下させることなく、暗時における応答性を向上させるものである。
図24は、本開示の一実施形態によるアドレスイベント検出部33の回路図である。図24では、図8の対応するトランジスタには同じ符号を付しており、以下では図8との相違点を中心に説明する。図24のアドレスイベント検出部33は、図8の回路構成に、閾値選択回路334と、閾値モニタリング回路335とを追加したものである。すなわち、図24のアドレスイベント検出部33は、図8と同様の電流電圧変換部331、リセット回路332及びイベント検出回路333の他に、閾値選択回路334と閾値モニタリング回路335を有する。
イベント検出回路333は、電気信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを示す検出信号を出力する。電気信号は、受光素子311に流れる電流である。イベント検出回路333は、PMOSトランジスタQ5,Q6を有する。これらトランジスタQ5,Q6のゲートは、リセット回路332内のトランジスタQ4のドレインに接続されている。
閾値選択回路334は、電気信号の大きさに応じて、複数の閾値候補の中から閾値を選択する。閾値選択回路334は、受光素子311を流れる電流が所定の電流値を超える場合には、所定の電流値以下の場合と比べて、絶対値がより大きい閾値候補を閾値として選択してもよい。閾値選択回路334は、電気信号が増大する方向に変化するか、減少する方向に変化するかにより、別々の閾値候補を閾値として選択してもよい。
より詳細には、閾値選択回路334は、光電変換素子を流れる電流が所定の電流値を超える場合には、電気信号が増大する方向に変化する場合の第1閾値候補と、電気信号が減少する方向に変化する場合の第2閾値候補とを閾値として選択し、光電変換素子を流れる電流が所定の電流値以下の場合には、電気信号が増大する方向に変化する場合の第3閾値候補と、電気信号が減少する方向に変化する場合の第4閾値候補とを閾値として選択してもよい。第1閾値候補と第2閾値候補との差分は、第3閾値候補と第4閾値候補との差分よりも大きくてもよい。
閾値選択回路334は、NMOSトランジスタQ11~Q14と、第1切替部(DEMUX)334aと、第2切替部(DEMUX)334bを有する。トランジスタQ11のゲートには電圧Voh,wが入力される。トランジスタQ12のゲートには電圧Vol,wが入力される。トランジスタQ13のゲートには電圧Voh,nが入力される。トランジスタQ14のゲートには電圧Vol,nが入力される。電圧Voh,w、Vol,w、Voh,n、Vol,nは固定の電圧であり、トランジスタQ11~Q14は、それぞれ電流源として作用する。以下では、トランジスタQ11~Q14を、第1~第4電流源と呼ぶことがある。
第1切替部334aは、受光素子311を流れる電流が所定の電流値を超える場合には、トランジスタQ5の出力電流経路にトランジスタQ11からなる第1電流源を接続するとともに、トランジスタQ6の出力電流経路にトランジスタQ12からなる第2電流源を接続する。
第2切替部334bは、受光素子311を流れる電流が所定の電流値以下の場合には、トランジスタQ5の出力電流経路にトランジスタQ13からなる第3電流源を接続するとともに、トランジスタQ6の出力電流経路にトランジスタQ14からなる第4電流源を接続する。
このように、閾値選択回路334は、受光素子311を流れる電流が所定の電流値を超える場合には、トランジスタQ5とQ11をカスコード接続するとともに、トランジスタQ6とQ12をカスコード接続する第1選択部として機能する。また、閾値選択回路334は、受光素子311を流れる電流が所定の電流値以内の場合には、トランジスタQ5とQ13をカスコード接続するとともに、トランジスタQ6とQ14がカスコード接続する第2選択部として機能する。
図25は閾値選択回路334内の第1切替部334a及び第2切替部334bの内部構成の一例を示す回路図である。第1切替部334aと第2切替部334bの内部構成は同じであるため、第1切替部334aを例に取って図25の回路図を説明する。
図25の第1切替部334aは、NMOSトランジスタQ15~Q17と、PMOSトランジスタQ18とを有する。トランジスタQ15は、トランジスタQ5のドレインとトランジスタQ11のドレインとの間に接続されている。トランジスタQ16は、トランジスタQ5のドレインとトランジスタQ13のドレインとの間に接続されている。トランジスタQ15のゲートには、後述する閾値モニタリング回路335の出力信号が入力される。
閾値モニタリング回路335の出力信号は、インバータ43で反転された後、トランジスタQ16のゲートに入力される。インバータ43は、電源電圧ノードVDDと接地ノードの間にカスコード接続されるトランジスタQ18、Q17を有する。
なお、図25の回路は、第1切替部334a及び第2切替部334bの内部構成の一例であり、種々の変形例が考えられる。
図24の閾値モニタリング回路335は、PMOSトランジスタQ22と、NMOSトランジスタQ23,Q24と、電流源(基準電流源)42とを有する。
トランジスタQ21,Q22はカレントミラー回路を構成しており、受光素子311を流れる電流に比例する電流をトランジスタQ22のソース-ドレイン間に流す。トランジスタQ22とQ23は、電源電圧ノードVDDと接地ノードの間にカスコード接続されている。トランジスタQ23,Q24はカレントミラー回路を構成している。トランジスタQ24のドレインには、電流源42が接続されている。トランジスタQ23のドレインからは、受光素子311を流れる電流IPDと電流源42から出力される電流Ithとの比較結果を示す電圧信号(SELECT信号)が出力される。
より具体的には、IPD≦Ithの場合には、閾値モニタリング回路335から出力されるSELECT信号はローレベルになり、IPD>Ithの場合には、SELECT信号はハイレベルになる。SELECT信号がハイレベルであれば(IPD>Ithの場合)、第1切替部334aはトランジスタQ11をトランジスタQ5にカスコード接続し、第2切替部334bはトランジスタQ12とトランジスタQ6にカスコード接続する。また、SELECT信号がローレベルであれば(IPD≦Ithの場合)、第1切替部334aはトランジスタQ13をトランジスタQ5にカスコード接続し、第2切替部334bはトランジスタQ14をトランジスタQ6にカスコード接続する。
図26はトランジスタQ11~Q14の閾値電圧Voh,w、Vol,w、Voh,n、Vol,nの電圧レベルを示す図である。図示のように、受光素子311を流れる電流が所定の電流値を超える場合に選択される閾値電圧Voh,w、Vol,wの電圧幅(閾値幅)は、受光素子311を流れる電流が所定の電流値以内の場合に選択される閾値電圧Voh,n、Vol,nの電圧幅(閾値幅)よりも大きい。暗時の閾値幅を明時の閾値幅よりも狭めることで、暗時のイベント検出を高速に行えるようになる。
図27は図24のアドレスイベント検出部33の処理動作を示すフローチャートである。アナログイベント検出部33は、撮像装置20に電源電圧が供給されている間、図27の処理を繰り返し実施する。
閾値モニタリング回路335は、受光素子311を流れる電流IPDをモニタリングする(ステップS51)。次に、閾値モニタリング回路335は、受光素子311を流れる電流IPDと電流源42が出力する電流Ithとを比較する(ステップS52)。
IPD>Ithであれば、明時用の閾値電圧Voh,w、Vol,wを選択する(ステップS53)。この場合、閾値モニタリング回路335は、SELECT信号をハイレベルにし、閾値選択回路334は、閾値電圧Voh,wがゲートに入力されるトランジスタQ11をトランジスタQ5にカスコード接続し、かつ閾値電圧Vol,wがゲートに入力されるトランジスタQ12をトランジスタQ6にカスコード接続する。
一方、IPD≦Ithであれば、暗時用の閾値電圧Voh,n、Vol,nを選択する(ステップS54)。この場合、閾値モニタリング回路335は、SELECT信号をローレベルにし、閾値選択回路334は、閾値電圧Voh,nがゲートに入力されるトランジスタQ13をトランジスタQ5にカスコード接続し、かつ閾値電圧Vol,nがゲートに入力されるトランジスタQ14をトランジスタQ6にカスコード接続する。
ステップS51~S54の処理に並行して、イベント検出回路333は、受光素子311を流れる電流が変化すると(ステップS55)、画素出力電圧Vpixelの電圧変化量を検出する(ステップS56)。そして、画素出力電圧Vpixelの電圧変化量と、ステップS53又はS54で選択した閾値電圧とを比較し(ステップS57)、画素出力電圧Vpixelの電圧変化量の絶対値が、ステップS53又はS54で選択した閾値電圧よりも大きければ、イベントの発生を出力し(ステップS58)、閾値電圧以下であれば、イベントなしを出力する(ステップS59)。
図10に示したように、ステップS58、S59は、On出力ノードから出力されるイベント信号Vonと、Off出力ノードから出力されるイベント信号Voffの論理により、イベント発生か、イベントなしかを表す。
図28は明時(IPD>Ith)におけるアドレスイベント検出部33内の信号の流れを示す図である。図28に示すように、明時には、閾値モニタリング回路335はSELECT信号をハイレベルにする。これにより、閾値選択回路334は、トランジスタQ11をトランジスタQ5にカスコード接続するとともに、トランジスタQ12をトランジスタQ6にカスコード接続する。
図29は暗時(IPD≦Ith)におけるアドレスイベント検出部33内の信号の流れを示す図である。図29に示すように、暗時には、閾値モニタリング回路335はSELECT信号をローレベルにする。これにより、閾値選択回路334は、トランジスタQ13をトランジスタQ5にカスコード接続するとともに、トランジスタQ14をトランジスタQ6にカスコード接続する。
図30Aはイベント信号Vonが立ち上がる際の遅延時間の特性を図24と図8で比較した図である。図30Bはイベント信号Vonが立ち下がる際の遅延時間の特性を図24と図8で比較した図である。
図30Aと図30Bの横軸は受光素子311を流れる電流、縦軸は遅延時間を示している。波形w5、w7は図24のアナログイベント検出部33の特性曲線、波形w6、w8は図8のアナログイベント検出部33の特性曲線を示している。図30Aと図30Bの左側ほど、輝度が低いことを示している。暗時ほど、波形w5とw6の縦軸方向の差分と、波形w7とw8の縦軸方向の差分が大きくなっており、図24のアナログイベント検出部33は、暗時における応答時間が優れていることを示している。
図31は図24の閾値選択回路334と閾値モニタリング回路335を、撮像装置20の各画素に対応づけて設ける例を示す図である。図31の各黒四角50は、各画素に対応づけて設けられる閾値選択回路334及び閾値モニタリング回路335を示している。
本実施形態による撮像装置20は、図6に示すように、二つのチップで構成することができる。例えば、図24の受光素子311は図6の上側の受光チップに配置し、図24の閾値選択回路334と閾値モニタリング回路335は図6の下側の検出チップに配置してもよい。
図32は、図24の受光素子311に図4の転送トランジスタ312とOFGトランジスタ313を追加するとともに、画素信号生成部32を追加した回路図である。OFGトランジスタ313は、受光素子311のカソードと、アドレスイベント検出部33内のトランジスタQ2のゲートとの間に接続されている。転送トランジスタ312は、受光素子311のカソードと画素信号生成部32の入力ノードとの間に接続されている。
このように、第1の実施形態による撮像装置20内のアドレスイベント検出部33は、受光素子311を流れる電流が所定の閾値を超えたか否かに応じて、イベントが発生したか否かを判定するための閾値幅を変化させる。これにより、暗時にイベントが発生したことを迅速に検出できる。また、明時のときの閾値幅は今までと同じであるため、明時に検出されるイベントにノイズが多く含まれるおそれがなくなる。
(第2の実施形態)
図24の閾値モニタリング回路335は、複数の画素で共有してもよい。図33は複数画素からなる画素群ごとに一つの閾値モニタリング回路335を設ける例を示す図である。図33の黒四角50aが閾値モニタリング回路335を表している。一方、閾値選択回路334は、画素ごとに設けられる。この場合、閾値モニタリング回路335は、対応する画素群の中の特定の画素内の受光素子311を流れる電流をモニタリングしてもよい。あるいは、閾値モニタリング回路335は、対応する画素群の中の全画素内の全受光素子311を流れる電流の平均値をモニタリングしてもよい。
図24のように、閾値モニタリング回路335を複数の画素で共有することで、撮像装置20の実装面積を削減できる。
(第3の実施形態)
図24の閾値モニタリング回路335は、電流源42を備えているが、この電流源42を閾値モニタリング回路335とは別個に設けて、電流源42から出力される電流を可変制御できるようにしてもよい。
図34は閾値モニタリング回路335とは別個に、電流源42を有する電流制御回路336を設けるものである。電流制御回路336は、電源電圧ノードVDDと接地ノードの間に接続されたPMOSトランジスタQ26と電流源42とを有する。トランジスタQ26は、閾値モニタリング回路335内のPMOSトランジスタQ25とカレントミラー回路を構成している。トランジスタQ25とQ24は、電源電圧ノードVDDと接地ノードの間にカスコード接続されている。
電流源42は、電流Ithを制御できる可変電流源である。電流源42で電流Ithを制御することで、受光素子311を流れる電流IPDと電流Ithとの大小関係を任意に切り替えることができる。よって、撮像装置20の周囲がどの程度の明るさのときに、閾値選択回路334にて閾値幅を切り替えるかを任意に調整できる。
図35は図34に転送トランジスタ312、OFGトランジスタ313及び画素信号生成部32を追加した回路図である。OFGトランジスタ313は、受光素子311のカソードと、アドレスイベント検出部33内のトランジスタQ2のゲートとの間に接続されている。転送トランジスタ312は、受光素子311のカソードと画素信号生成部32の入力ノードとの間に接続されている。
このように、第3の実施形態では、閾値モニタリング回路335とは別個に、可変電流源42を有する電流制御回路336を設けるため、閾値選択回路334で閾値幅を切り替える輝度を状況に応じて切り替えることができる。
なお、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)入射光を光電変換して、入射光強度に応じた電気信号を生成する光電変換素子と、
前記電気信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを示す検出信号を出力する検出部と、
前記電気信号の大きさに応じて、複数の閾値候補の中から前記閾値を選択する閾値選択回路と、を備える、撮像装置。
(2)前記電気信号は、前記光電変換素子を流れる電流であり、
前記閾値選択回路は、前記光電変換素子を流れる電流が所定の電流値を超えるか否かにより、それぞれ異なる前記閾値候補を前記閾値として選択する、(1)に記載の撮像装置。
(3)前記閾値選択回路は、前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超える場合には、前記所定の電流値以下の場合と比べて、絶対値がより大きい前記閾値候補を前記閾値として選択する、(2)に記載の撮像装置。
(4)前記閾値選択回路は、前記電気信号が増大する方向に変化するか、減少する方向に変化するかにより、別々の前記閾値候補を前記閾値として選択する、(1)乃至(3)のいずれか一項)に記載の撮像装置。
(5)前記閾値選択回路は、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超える場合には、前記電気信号が増大する方向に変化する場合の第1閾値候補と、前記電気信号が減少する方向に変化する場合の第2閾値候補とを前記閾値として選択し、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値以下の場合には、前記電気信号が増大する方向に変化する場合の第3閾値候補と、前記電気信号が減少する方向に変化する場合の第4閾値候補とを前記閾値として選択する、(4)に記載の撮像装置。
(6)前記第1閾値候補と前記第2閾値候補との差分は、前記第3閾値候補と前記第4閾値候補との差分よりも大きい、(5)に記載の撮像装置。
(7)前記検出部は、前記電気信号の変化量に応じた信号を出力する第1トランジスタ及び第2トランジスタを有し、
前記閾値選択回路は、
前記第1閾値候補に応じた電流を流す第1電流源と、
前記第2閾値候補に応じた電流を流す第2電流源と、
前記第3閾値候補に応じた電流を流す第3電流源と、
前記第4閾値候補に応じた電流を流す第4電流源と、
切替部と、を有し、
前記切替部は、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超える場合には、前記第1トランジスタの出力電流経路に前記第1電流源を接続するとともに、前記第2トランジスタの出力電流経路に前記第2電流源を接続し、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値以下の場合には、前記第1トランジスタの出力電流経路に前記第3電流源を接続するとともに、前記第2トランジスタの出力電流経路に前記第4電流源を接続する、(5)又は(6)に記載の撮像装置。
(8)前記第1電流源は、前記第1閾値候補の電圧がゲートに入力される第3トランジスタであり、
前記第2電流源は、前記第2閾値候補の電圧がゲートに入力される第4トランジスタであり、
前記第3電流源は、前記第3閾値候補の電圧がゲートに入力される第5トランジスタであり、
前記第4電流源は、前記第4閾値候補の電圧がゲートに入力される第6トランジスタである、(7)に記載の撮像装置。
(9)前記閾値選択回路は、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超えるか否かにより、前記第3トランジスタ又は前記第5トランジスタを切り替えて前記第1トランジスタにカスコード接続させる第1選択部と、
前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超えるか否かにより、前記第4トランジスタ又は前記第6トランジスタを切り替えて前記第2トランジスタにカスコード接続させる第2選択部と、を有する、(8)に記載の撮像装置。
(10)前記第1選択部及び前記第2選択部は、前記光電変換素子に流れる電流と所定の基準電流とを比較した結果に基づいて、切替を行う、(9)に記載の撮像装置。
(11)前記所定の基準電流を発生する基準電流源と、
前記所定の基準電流と前記光電変換素子に流れる電流とを比較し、比較結果を示す電圧信号を出力するモニタリング回路と、を備え、
前記第1選択部及び前記第2選択部は、前記電圧信号に基づいて、切替を行う、(10)に記載の撮像装置。
(12)それぞれが前記光電変換素子を有する複数の画素回路を有する画素アレイ部を備え、
前記検出部及び前記閾値選択回路を有する閾値可変回路と、前記モニタリング回路とは、前記複数の画素回路のそれぞれごとに設けられる、(11)に記載の撮像装置。
(13)それぞれが前記光電変換素子を有する複数の画素回路を有する画素アレイ部を備え、
前記検出部及び前記閾値選択回路を有する閾値可変回路は、前記複数の画素回路のそれぞれごとに設けられ、
前記モニタリング回路は、前記複数の画素回路のうち、2以上の画素回路からなる画素群ごとに設けられる、(12)に記載の撮像装置。
(14)前記画素アレイ部が配置される第1基板と、
前記第1基板に積層され、前記閾値可変回路及び前記モニタリング回路が配置される第2基板と、を備える、(12)又は(13)に記載の撮像装置。
(15)前記第1基板と前記第2基板とは、CoC(Chip on Chip)方式、CoW(Chip on Wafer)方式、又はWoW(Wafer on Wafer)方式のいずれかで貼り合わされる、(14)に記載の撮像装置。
(16)前記基準電流源は、前記画素回路とは別個に設けられ、
前記基準電流源は、前記基準電流を可変可能である、(12)乃至(15)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(17)入射光を光電変換して、入射光強度に応じた電気信号を光電変換素子にて生成し、
前記電気信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを示す検出信号を出力し、
前記電気信号の大きさに応じて、複数の閾値候補の中から前記閾値を選択する、撮像方法。
本開示の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本開示の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本開示の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
10 撮像システム、20 撮像装置、21 画素アレイ部、22 駆動部、23 アービタ部、24 カラム処理部、25 信号処理部、30 画素、31 受光部、32 画素信号生成部、33 アドレスイベント検出部、201 受光チップ、202 検出チップ、241 アナログ-デジタル変換部、311 受光素子、312 転送トランジスタ、313 OFGトランジスタ、321 リセットトランジスタ、322 増幅トランジスタ、323 選択トランジスタ、324 浮遊拡散層、331 電流電圧変換部、332 リセット回路、333 イベント検出回路、334 閾値選択回路、334a 第1切替部、334b 第2切替部、335 閾値モニタリング回路、336 電流制御回路
特開2018-148553号公報 特表2008-523695号公報

Claims (17)

  1. 入射光を光電変換して、入射光強度に応じた電気信号を生成する光電変換素子と、
    前記電気信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを示す検出信号を出力する検出部と、
    前記電気信号の大きさに応じて、複数の閾値候補の中から前記閾値を選択する閾値選択回路と、を備える、撮像装置。
  2. 前記電気信号は、前記光電変換素子を流れる電流であり、
    前記閾値選択回路は、前記光電変換素子を流れる電流が所定の電流値を超えるか否かにより、それぞれ異なる前記閾値候補を前記閾値として選択する、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記閾値選択回路は、前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超える場合には、前記所定の電流値以下の場合と比べて、絶対値がより大きい前記閾値候補を前記閾値として選択する、請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記閾値選択回路は、前記電気信号が増大する方向に変化するか、減少する方向に変化するかにより、別々の前記閾値候補を前記閾値として選択する、請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記閾値選択回路は、
    前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超える場合には、前記電気信号が増大する方向に変化する場合の第1閾値候補と、前記電気信号が減少する方向に変化する場合の第2閾値候補とを前記閾値として選択し、
    前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値以下の場合には、前記電気信号が増大する方向に変化する場合の第3閾値候補と、前記電気信号が減少する方向に変化する場合の第4閾値候補とを前記閾値として選択する、請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記第1閾値候補と前記第2閾値候補との差分は、前記第3閾値候補と前記第4閾値候補との差分よりも大きい、請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記検出部は、前記電気信号の変化量に応じた信号を出力する第1トランジスタ及び第2トランジスタを有し、
    前記閾値選択回路は、
    前記第1閾値候補に応じた電流を流す第1電流源と、
    前記第2閾値候補に応じた電流を流す第2電流源と、
    前記第3閾値候補に応じた電流を流す第3電流源と、
    前記第4閾値候補に応じた電流を流す第4電流源と、
    切替部と、を有し、
    前記切替部は、
    前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超える場合には、前記第1トランジスタの出力電流経路に前記第1電流源を接続するとともに、前記第2トランジスタの出力電流経路に前記第2電流源を接続し、
    前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値以下の場合には、前記第1トランジスタの出力電流経路に前記第3電流源を接続するとともに、前記第2トランジスタの出力電流経路に前記第4電流源を接続する、請求項5に記載の撮像装置。
  8. 前記第1電流源は、前記第1閾値候補の電圧がゲートに入力される第3トランジスタであり、
    前記第2電流源は、前記第2閾値候補の電圧がゲートに入力される第4トランジスタであり、
    前記第3電流源は、前記第3閾値候補の電圧がゲートに入力される第5トランジスタであり、
    前記第4電流源は、前記第4閾値候補の電圧がゲートに入力される第6トランジスタである、請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記閾値選択回路は、
    前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超えるか否かにより、前記第3トランジスタ又は前記第5トランジスタを切り替えて前記第1トランジスタにカスコード接続させる第1選択部と、
    前記光電変換素子を流れる電流が前記所定の電流値を超えるか否かにより、前記第4トランジスタ又は前記第6トランジスタを切り替えて前記第2トランジスタにカスコード接続させる第2選択部と、を有する、請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記第1選択部及び前記第2選択部は、前記光電変換素子に流れる電流と所定の基準電流とを比較した結果に基づいて、切替を行う、請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記所定の基準電流を発生する基準電流源と、
    前記所定の基準電流と前記光電変換素子に流れる電流とを比較し、比較結果を示す電圧信号を出力するモニタリング回路と、を備え、
    前記第1選択部及び前記第2選択部は、前記電圧信号に基づいて、切替を行う、請求項10に記載の撮像装置。
  12. それぞれが前記光電変換素子を有する複数の画素回路を有する画素アレイ部を備え、
    前記検出部及び前記閾値選択回路を有する閾値可変回路と、前記モニタリング回路とは、前記複数の画素回路のそれぞれごとに設けられる、請求項11に記載の撮像装置。
  13. それぞれが前記光電変換素子を有する複数の画素回路を有する画素アレイ部を備え、
    前記検出部及び前記閾値選択回路を有する閾値可変回路は、前記複数の画素回路のそれぞれごとに設けられ、
    前記モニタリング回路は、前記複数の画素回路のうち、2以上の画素回路からなる画素群ごとに設けられる、請求項12に記載の撮像装置。
  14. 前記画素アレイ部が配置される第1基板と、
    前記第1基板に積層され、前記閾値可変回路及び前記モニタリング回路が配置される第2基板と、を備える、請求項12に記載の撮像装置。
  15. 前記第1基板と前記第2基板とは、CoC(Chip on Chip)方式、CoW(Chip on Wafer)方式、又はWoW(Wafer on Wafer)方式のいずれかで貼り合わされる、請求項14に記載の撮像装置。
  16. 前記基準電流源は、前記画素回路とは別個に設けられ、
    前記基準電流源は、前記基準電流を可変可能である、請求項12に記載の撮像装置。
  17. 入射光を光電変換して、入射光強度に応じた電気信号を光電変換素子にて生成し、
    前記電気信号の変化量が所定の閾値を超えたか否かを示す検出信号を出力し、
    前記電気信号の大きさに応じて、複数の閾値候補の中から前記閾値を選択する、撮像方法。
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