JP2023085186A - 検査方法、補正量算出方法および検査装置 - Google Patents

検査方法、補正量算出方法および検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プローブと基板とを精度よく接触させることができる技術を提供する。【解決手段】検査方法は、電気的検査の実施前に、基板を載置した載置台を3次元方向に移動させる際の3次元方向の補正量を算出する工程と、電気的検査の実施時に、算出された3次元方向の補正量に基づき載置台を移動させる工程と、を含む。3次元方向の補正量を算出する工程は、載置台を上昇している間に、複数のプローブが基板に接触する接触状態の情報を取得し、取得した接触状態の情報に基づき、3次元方向の補正量を算出する。【選択図】図5

Description

本開示は、検査方法、補正量算出方法および検査装置に関する。
特許文献1には、ウエハを載置するメインチャックを有し、当該メインチャックを3次元方向(X方向、Y方向、Z方向)およびθ方向に移動することにより、ウエハの電気的検査を行うプローブ装置(検査装置)が開示されている。
この種の検査装置は、ウエハの電気的検査におけるオーバドライブ時に、プローブカードのプローブからかかる荷重により、載置台およびウエハが傾斜する。このため、検査装置は、載置台の情報、ウエハの情報およびプローブカードの情報に基づき、オーバドライブ時における載置台の3次元方向の移動補正量を求めて、この移動補正量に応じて載置台を移動させる処理を行っている。
特開平11‐30651号公報
本開示は、プローブと基板とを精度よく接触させることができる技術を提供する。
本開示の一態様によれば、複数のプローブに基板を接触させて電気的検査を行う検査方法であって、前記電気的検査の実施前に、基板を載置した載置台を3次元方向に移動させる際の3次元方向の補正量を算出する工程と、前記電気的検査の実施時に、算出された前記3次元方向の補正量に基づき前記載置台を移動させる工程と、を含み、前記3次元方向の補正量を算出する工程は、前記載置台を上昇している間に、前記複数のプローブが基板に接触する接触状態の情報を取得し、取得した前記接触状態の情報に基づき、前記3次元方向の補正量を算出する、検査方法が提供される。
本開示の一態様によれば、プローブと基板とを精度よく接触させることができる。
第1実施形態に係る検査装置を示す概略縦断面図である。 載置台の移動時のコンタクト動作を示す概略側面図である。 載置台をZ軸方向に移動した際におけるプローブカードのプローブに対するウエハの接触状態の変化を示すグラフである。 補正量算出処理および3Dコンタクト補正を行う機能ブロックを示すブロック図である。 第1実施形態に係る検査方法を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る検査装置の載置台を示す概略平面図およびエリアの3次元方向の補正量を示す説明図である。 補正量算出処理における複数のエリアの分割のパターンを示す説明図である。 第2実施形態に係る検査方法(補正量算出方法)を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る検査装置を示す概略縦断面図である。 各Z座標と針痕の数との変化を示すグラフである。 第3実施形態に係る補正量算出処理のフローチャートである。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係る検査装置1を示す概略縦断面図である。図1に示すように、第1実施形態に係る検査装置1は、被検査体(DUT:Device Under Test)の一例であるウエハ(基板)Wに形成された複数の半導体デバイスの電気的特性を検査する装置である。なお、基板は、ウエハWに限定されず、半導体デバイスが配置されたキャリア、ガラス基板、チップ単体、電子回路基板等でもよい。
検査装置1は、筐体10と、筐体10に隣接して配置されるローダ20と、筐体10の上方に配置されるテスタ30と、を備える。筐体10は、直方体状(箱状)に形成され、ウエハWを検査する検査空間11を内部に有する。検査装置1は、この検査空間11内に、ウエハWを載置するステージ40を収容している。また、検査装置1は、テスタ30の下部側を検査空間11内に配置しており、テスタ30は、インタフェース31を介してプローブカード32を保持している。
ローダ20は、搬送容器であるFOUP(不図示)からウエハWを取り出して、筐体10内を移動したステージ40へ載置する。また、ローダ20は、検査後のウエハWをステージ40から取り出してFOUPへ収容する。
テスタ30は、半導体デバイスが設けられるウエハWの回路構成を再現するテストボード(不図示)を内部に有すると共に、検査装置1のコントローラ80に接続される。テストボードは、ウエハWの半導体デバイスからの信号に基づいて半導体デバイスの良否を判断して、適宜の制御を行う。テスタ30は、例えば、複数のテストボードを切り替えることにより、複数種類のウエハWの回路構成を再現することができる。
テスタ30に保持されたプローブカード32は、ウエハWの各半導体デバイスのパッドや半田バンプに対応して配置された多数の針状のプローブ33(探針)を備える。本実施形態に係るテスタ30による検査では、例えば、数百本~数万本のプローブ33を有するプローブカード32が適用される。各プローブ33は、ウエハWに接触した状態で、テスタ30からインタフェース31を介して半導体デバイスへ電力を供給し、またはインタフェース31を介して半導体デバイスからの信号をテスタ30へ伝達する。
検査装置1は、テスタ30のテストヘッドに接続されたプローブカード32に対し、ステージ40にて保持したウエハWを相対移動させて、ウエハWの半導体デバイスのパッドに各プローブ33を押し当ててテスタ30にテストさせる。このテスト処理を、ステージ40によりX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動してウエハW上の位置をずらしながら順次繰り返すことで、検査装置1は、ウエハW上の半導体デバイスを全数検査する。
ステージ40は、筐体10内に移動可能に設けられ、検査空間11においてウエハWまたはプローブカード32を搬送する。例えば、ステージ40は、ローダ20からプローブカード32の対向位置にウエハWを搬送し、プローブカード32に向かってウエハWを上昇させることで、ウエハWの検査を可能とする。また検査後に、ステージ40は、プローブカード32から検査後のウエハWを下降させ、さらにローダ20に向かってウエハWを搬送する。
具体的には、ステージ40は、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動可能な移動部41(X軸移動機構42、Y軸移動機構43、Z軸移動機構44)、載置台45およびステージ制御部49を含む。また、筐体10は、ステージ40の移動部41および載置台45と、ステージ制御部49と、を上下二段で支持するフレーム構造12を備える。例えば、フレーム構造12は、移動部41を支持する上ベース12aと、ステージ制御部49を支持する下ベース12bと、下ベース12bの四隅に設けられて上ベース12aを支持する複数の支柱12cと、を有する。
移動部41のX軸移動機構42は、上ベース12aの上面に固定されてX軸方向に沿って延在する複数のガイドレール42aと、各ガイドレール42a間にわたって配置されるX軸可動体42bと、を含む。X軸可動体42bは、図示しないX軸動作部(モータ、ギア機構等)を内部に有し、このX軸動作部はステージ制御部49に接続されている。X軸可動体42bは、ステージ制御部49の図示しないモータドライバからの電力供給に基づきX軸方向を往復動する。
同様に、Y軸移動機構43は、X軸可動体42bの上面に固定されてY軸方向に沿って延在する複数のガイドレール43aと、各ガイドレール43a間にわたって配置されるY軸可動体43bと、を含む。Y軸可動体43bも、図示しないY軸動作部(モータ、ギア機構等)を内部に有し、このY軸動作部はステージ制御部49に接続されている。Y軸可動体43bは、ステージ制御部49の図示しないモータドライバからの電力供給に基づきY軸方向を往復動する。
Z軸移動機構44は、Y軸可動体43bに設置される固定体44aと、固定体44aと相対的にZ軸方向に沿って昇降するZ軸可動体44bと、を有し、Z軸可動体44bの上部に載置台45を保持している。Z軸可動体44bは、図示しないZ軸動作部(モータ、ギア機構等)を内部に有し、このZ軸動作部はステージ制御部49に接続されている。Z軸可動体44bは、ステージ制御部49の図示しないモータドライバからの電力供給に基づきZ軸方向(鉛直方向)に変位し、これに伴い載置台45に保持されたウエハWを昇降させる。なお、移動部41は、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に載置台45を移動させる他に、軸回り(θ方向)に載置台45を回転させる構成を備えてもよい。
一方、載置台45は、ウエハWが直接載置される装置であり、移動部41により搬送される。この載置台45は、Z軸移動機構44に係合されるボトムプレート46と、ボトムプレート46の上部に積層される支持ブロック47と、支持ブロック47の上部に積層されるチャックトップ48と、を有する。
支持ブロック47は、チャックトップ48を適宜の高さ位置に支持する。また、検査装置1は、載置台45に保持されたウエハWの温度を調整する温調モジュール(不図示)を、支持ブロック47の内部に備えてもよい。チャックトップ48は、ウエハWよりも大きな直径を有する略円板状に形成されている。チャックトップ48の上面は、ウエハWを載置する載置面48sとなっている。
さらに、載置台45は、ウエハWを載置面48sに保持する保持手段に応じて適宜の機構を備えていることが好ましい。例えば、ウエハWを真空吸着する場合、保持手段は、支持ブロック47やチャックトップ48に吸引用の吸引通路を有し、また吸引通路に接続される配管および吸引ポンプを適宜の箇所に備えるとよい。
ステージ制御部49は、コントローラ80に接続され、コントローラ80の指令に基づき、ステージ40の動作を制御する。ステージ制御部49は、例えば、ステージ40全体の動作を制御する統合制御部、移動部41の動作を制御するPLCやモータドライバ、照明制御部、電源ユニット等を有する(共に不図示)。
検査装置1のコントローラ80は、検査装置1全体を制御するメイン制御部81と、メイン制御部81に接続されるユーザインタフェース85と、を有する。メイン制御部81は、コンピュータや制御用回路基板等により構成される。
例えば、メイン制御部81は、プロセッサ82、メモリ83、図示しない入出力インタフェースおよび電子回路を有する。プロセッサ82は、CPU、ASIC、FPGA、複数のディスクリート半導体からなる回路等のうち1つまたは複数を組み合わせたものである。メモリ83は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ(例えば、コンパクトディスク、DVD、ハードディスク、フラッシュメモリ等)を含み、検査装置1を動作させるプログラムや検査内容が記述されたレシピを記憶している。
一方、ユーザインタフェース85は、ユーザがコマンドの入力操作等を行うキーボード、検査装置1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイを適用することができる。あるいは、ユーザインタフェース85は、タッチパネル、マウス、マイク、スピーカ等の機器を適用してもよい。
コントローラ80は、検査装置1の各構成を制御して、ウエハWの検査を実施する。ウエハWの検査時に、検査装置1は、ステージ40の載置台45を移動して、プローブカード32の複数のプローブ33にウエハWを接触させるコンタクト動作を行う。本実施形態に係る検査装置1は、このコンタクト動作において複数のプローブ33から載置台45にかかる荷重に対応して、載置台45のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の移動量を補正する3Dコンタクト補正を行う。
図2は、載置台45の移動時のコンタクト動作を示す概略側面図であり、(A)は3Dコンタクト補正を行わない場合の動作であり、(B)は3Dコンタクト補正を行った場合の動作である。次に、検査装置の3Dコンタクト補正の原理について図2を参照して説明する。
図2(A)に示すように、検査装置1においてウエハWを載置している載置台45(ステージ40)は、検査のためにZ軸方向上側に載置台45を上昇させている最中に、数百本~数万本のプローブ33に接触する。そのため、ウエハWは各プローブ33から高荷重を受けることになり、各プローブ33の接触部がZ軸方向下側(鉛直方向下側)に傾く。特に、各プローブ33がウエハWの外周側を検査する際には、載置台45の外周側に高荷重がかかることで、載置台45の傾きが顕著になる。例えば、載置台45の外周側は、高荷重によってZ軸方向下側に変位する。なお、載置台45の傾きは、載置台45全体が傾く他に、接触部の周辺(載置台45の一部)が他の部分に対して歪む状態を含む。
そして、載置台45の傾きは、載置面48sに載置されているウエハWに対する各プローブ33の針痕位置および針痕サイズに影響を及ぼす。具体的には、載置台45の中心部側で接触したプローブ33aは、目標の半導体デバイスのパッドPd1の略中心位置に接触し、また強い接触圧をかけ得ることから針痕サイズも大きくなる。一方、プローブ33aよりもウエハWの外周側に位置するプローブ33bは、目標の半導体デバイスのパッドPd2の略中心位置からウエハWの径方向内側寄りにずれた位置に接触する。またプローブ33bの接触圧もプローブ33aの接触圧より低くなるため、その針痕サイズがプローブ33aの針痕サイズより小さくなる。さらにプローブ33bよりもウエハWの外周側に位置するプローブ33cは、目標の半導体デバイスのパッドPd3の略中心位置からウエハWの径方向内側寄りに一層ずれた位置に接触する。そしてプローブ33cの接触圧もプローブ33aの接触圧より一層低くなるため、その針痕サイズがプローブ33aの針痕サイズよりさらに小さくなる。
検査装置1のコントローラ80のメイン制御部81は、この載置台45の傾きに対して3Dコンタクト補正を行う。載置台45の上昇時の3Dコンタクト補正において、メイン制御部81は、ステージ40の移動部41を制御して、補正した3次元方向の補正量を加えた座標位置(X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向)となるように載置台45を変位させる。なお、3Dコンタクト補正は、ステージ40の移動を実際に制御するステージ制御部49において行ってもよい。
例えば、コントローラ80は、3Dコンタクト補正において、載置台45の径方向外側に寄るようにX軸方向およびY軸方向へ移動させつつ、Z軸方向上側に載置台45を上昇させる補正を行う。これにより、載置台45に載置されたウエハWは、載置台45の姿勢を変えずに各プローブ33に対してより近づくように変位することになる。その結果、プローブ33cは、目標の半導体デバイスのパッドPd3の略中心位置に接触するようになる。また、プローブ33cの針痕サイズも、補正前より大きくなる。さらに、プローブ33bも、ウエハWからの接触圧によって僅かに湾曲しつつ、目標の半導体デバイスのパッドPd2の略中心位置に接触する。このため、プローブ33bの針痕サイズも、補正前より大きくなる。また、プローブ33aは、ウエハWからの接触圧によって一層大きく湾曲するが、半導体デバイスのパッドPd1の略中心位置および針痕サイズを維持した接触状態となる。したがって、3Dコンタクト補正によって、各プローブ33の接触状態の安定化を図ることができる。
上記の3Dコンタクト補正において、各プローブ33と各半導体デバイスが正確に接触するためには、3次元方向(X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向)の補正量が重要になる。ここで、従来の3Dコンタクト補正では、例えば、検査装置1の機種、プローブカード32の種類、またはウエハWの種類に応じて、3Dコンタクト補正の補正量を一義的に設定していた。しかしながら、3次元方向の補正量は、数ミクロン単位あるいは数ナノ単位の値で設定されるものであり、装置の個体差によっても違いが生じる。また、テスタ30にプローブカード32を取り付けた状態でのプローブカード32の姿勢、あるいはプローブカード32自体の平坦性によっても違いが生じる。さらに、被検査体であるウエハWの種類によっても違いが生じる。したがって、3Dコンタクト補正の3次元方向の補正量は、装置やプローブカード32、またはウエハW毎に適切な値に設定されることが求められる。
装置、プローブカード32の個体差、またはウエハWの種類を吸収するために、検査装置1は、プローブカード32の取り付け後に、3次元方向の補正量を算出する補正量算出処理を自動的に行う。この補正量算出処理において、検査装置1は、実際に検査するウエハWそのものを使用する。これにより、検査装置1は、装置の個体差、取り付け後のプローブカード32の個体差、およびプローブカード32が接触するウエハWの種類の違いを全て勘案した3次元方向の補正量を得ることが可能となる。
補正量算出処理において、検査装置1は、各プローブ33の導通開始における載置台45の位置と、各プローブ33の導通完了における載置台45の位置とを取得し、さらに導通開始と導通完了の各位置に基づき3次元方向の補正量を算出する。以下、この補正量の算出方法について、さらに詳細に説明する。
図3は、載置台45をZ軸方向に移動した際におけるプローブカード32のプローブ33に対するウエハWの接触状態の変化を示すグラフである。なお、このグラフにおける横軸は、載置台45のZ軸方向の移動量であり、その数値はミクロン単位を例示したものである。一方、このグラフにおける縦軸は、ウエハWに対する各プローブ33の導通数であり、このグラフでは、1000本のプローブ33を有するプローブカード32を適用した例を示している。
また、グラフの縦軸の「導通開始」とは、載置台45の上昇時において、複数のプローブ33のうち最初(1本目)のプローブ33がウエハWに接触したタイミングをいい、「導通開始位置」とは、その際のZ軸方向のZ座標(鉛直方向の位置)である。グラフの縦軸上の「導通終了」とは、載置台45の上昇において、複数のプローブ33の全てがウエハWに接触を完了したタイミングをいい、「導通終了位置」とは、その際のZ軸方向のZ座標である。
そして、図3中の細い実線は、プローブカードAを用いた場合のプローブ33に対するウエハWの接触状態であり、図3中の太い実線は、プローブカードBを用いた場合のプローブ33に対するウエハWの接触状態である。すなわち、載置台45の上昇時において、プローブカードAは、載置台45のZ軸方向のZ座標が低い位置で最初のプローブ33に接触している。そして、導通開始後の載置台45の上昇に伴って各プローブ33のコンタクト数が徐々に増加していき、全てのプローブ33が接触した導通終了位置でコンタクト数が一定となる。一方、プローブカードBは、載置台45のZ軸方向のZ座標がプローブカードAのZ軸方向のZ座標よりも高い位置で最初のプローブ33に接触している。そして導通開始後の載置台45の上昇に伴って各プローブ33のコンタクト数が急に増加していき、全てのプローブが接触した導通終了位置でコンタクト数が一定となる。プローブカードAとプローブカードBの導通終了位置は、同じ位置となっている。なお、プローブカード32の形態(プローブ33の数)やプローブカード32の取り付け状態が異なれば、プローブカードAの導通終了位置とプローブカードBの導通終了位置とは、相互に異なる位置となる。
つまり、図3では、プローブカードAにおける、最初のプローブ33がウエハWに接触してから全てのプローブ33がウエハWに接触するまでのZ軸方向の移動範囲(以下、導通移動範囲という)が、プローブカードBの導通移動範囲よりも長くなっている。この導通移動範囲が長い原因としては、載置台45に傾きが生じている、プローブカードAの姿勢または平坦性が悪い、ウエハWの平坦性が悪い等があげられる。そして、プローブカードAとプローブカードBが同じ検査装置1に取り付けられ、同じウエハWに対して検知を行っている場合は、プローブカードBの姿勢または平坦性に比べてプローブカードAの姿勢または平坦性が悪いと見なすことができる。ただし、導通移動範囲の長さの原因が何れであったとしても、プローブカード32の取り付け後に導通移動範囲を抽出すれば、装置やプローブカード32の個体差、およびウエハWの種類を吸収した3次元方向の補正量を算出できることが分かる。
このため、メイン制御部81は、プローブカード32の取り付け後からウエハWの電気的検査を行う前までに、3次元方向の補正量を算出する補正量算出処理(補正量算出方法)を行う。そして、メイン制御部81は、補正量算出処理で得た3次元方向の補正量を用いて、ウエハWの電気的検査時のコンタクト動作において3Dコンタクト補正を行う。メイン制御部81は、メモリ83に記録されたプログラムをプロセッサ82が実行することで、図4に示すような補正量算出処理および3Dコンタクト補正を行う機能ブロックを構築する。
図4は、補正量算出処理および3Dコンタクト補正を行う機能ブロックを示すブロック図である。具体的には、メイン制御部81の内部には、プローブカード情報取得部90、開始判定部91、テスト制御部92、移動指令部93、導通位置取得部94、補正量設定部95、記憶領域98等が構築される。
プローブカード情報取得部90は、検査装置1においてプローブカード32を取り付けた際に、プローブカード32の取り付け情報をテスタ30から取得し、メモリ83に記憶すると共に、開始判定部91に出力する。取り付け情報には、例えば、プローブカード32の識別情報、プローブ33の数、導通開始時にプローブ33を導通する電力、導通完了時にプローブ33を導通する電力、取り付け時間等の情報が含まれる。
開始判定部91は、プローブカード情報取得部90から取り付け情報を取得すると、補正量算出処理の実施または非実施を判定する。一例として、開始判定部91は、プローブカード32が交換されたこと、およびローダ20(または載置台45)にウエハWがセットされたことを認識すると、補正量算出処理の開始を判定する。なお、補正量算出処理は、ユーザによるユーザインタフェース85の操作に基づき開始する構成であってもよい。そして、補正量算出処理の開始を判定すると、開始判定部91は、テスト制御部92や導通位置取得部94等に開始指令を出力する。
テスト制御部92は、ウエハWの電気的検査における動作を制御する。また、補正量算出処理において、テスト制御部92は、ウエハWの電気的検査と同様に、ステージ40を動作して載置台45に載置されたウエハWに、プローブカード32の各プローブ33を接触させて導通タイミングを計測する制御を行う。なお、補正量算出処理では、3Dコンタクト補正を行わずに載置台45のコンタクト動作を行い、各プローブ33にウエハWを接触させる。
移動指令部93は、テスト制御部92が出力した制御指令を受信することで、ステージ40(ステージ制御部49)に対して移動指令を出力する。例えば、補正量算出処理において、プローブカード32の各プローブ33が載置台45のウエハWの中心位置に接触するように、載置台45の水平方向(X軸方向、Y軸方向)の移動と、鉛直方向(Z軸方向)の昇降と、を行う。一方、ウエハWの電気的検査において、移動指令部93は、記憶領域98に記憶されている3次元方向の補正量を用いて、ステージ40を移動させる。
導通位置取得部94は、開始判定部91からの補正量算出処理の開始指令に基づいて、各プローブ33にウエハWが接触する導通位置の情報をテスタ30から取得する。上記したように、導通位置の情報としては、各プローブ33のうち最初のプローブ33がウエハWに接触した導通開始位置と、各プローブ33の全てがウエハWに接触した導通終了位置とがあげられる(図3も参照)。テスタ30は、補正量算出処理において各プローブ33に電力を供給することで導通タイミングを検出しており、導通タイミングを受信すると、その導通タイミングをメイン制御部81に出力する。導通位置取得部94は、テスタ30の導通タイミングの情報を受信すると、ステージ制御部49にZ軸方向のZ座標を要求する。ステージ制御部49は、載置台45の移動時に、フィードフォワード制御により3次元座標位置を保有しており(または移動部41からのフィードバック制御により取得しており)、要求に基づきその情報を導通位置取得部94に送信する。
補正量設定部95は、導通位置取得部94から受信した導通位置の情報に基づき3次元方向の補正量を算出する。このため、補正量設定部95は、導通移動範囲算出部96および3D補正量算出部97を内部に備える。
導通移動範囲算出部96は、導通位置の情報に含まれる導通開始位置および導通終了位置に基づき導通移動範囲を算出する。例えば、導通移動範囲は、導通終了位置から導通開始位置を減算することで簡単に得ることができる。
3D補正量算出部97は、各プローブ33が接触する接触部の位置と、導通移動範囲算出部96が算出した導通移動範囲と、に基づき3次元方向の補正量を算出する。例えば、3次元方向の補正量は、X軸方向の移動補正量、Y軸方向の移動補正量、Z軸方向の移動補正量として個別に算出され、また各移動補正量は導通移動範囲が大きくなる程、大きな値で算出される。そして、補正量設定部95は、算出した3次元方向の補正量を記憶領域98に記憶する。これにより、プローブカード32の交換後における補正量算出処理が終了する。
第1実施形態に係る検査装置1は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、検査装置1の検査方法について、図5を参照しながら説明する。図5は、第1実施形態に係る検査方法を示すフローチャートであり、(A)は補正量算出処理(補正量算出方法)の処理フローを示し、(B)はテスト処理(ウエハWの電気的検査のコンタクト動作)の処理フローを示す。
検査装置1は、ウエハWの検査のために、プローブカード32をテスタ30に取り付ける取り付け動作を行う。メイン制御部81のプローブカード情報取得部90は、プローブカード32が取り付けられると、プローブカード32の取り付け情報を取得する(ステップS1)。
開始判定部91は、プローブカード32の取り付けおよびローダ20へのウエハWのセットを監視し、取り付けられたプローブカード32に対応する3次元方向の補正量を得るために、補正量算出処理の開始を判定する(ステップS2)。
補正量算出処理を開始すると、テスト制御部92は、ステージ40を移動させて載置台45に載置されたウエハWを搬送する(ステップS3)。この際、ステージ40は、プローブカード32の各プローブ33の中心位置に対してウエハWの中心位置が対向するように載置台45を水平方向に移動する。その後、ステージ40は、載置台45を鉛直方向(Z軸方向)に沿って上昇させることで、ウエハWを各プローブ33に接触させていく。
載置台45の上昇時に、導通位置取得部94は、各プローブ33のうち最初のプローブ33がウエハWに接触する導通開始位置を、テスタ30およびステージ制御部49から取得する(ステップS4)。導通開始の後も、テスト制御部92は、載置台45の上昇を継続する。そして、導通位置取得部94は、全てのプローブ33がウエハWに接触する導通終了位置を、テスタ30およびステージ制御部49から取得する(ステップS5)。
導通位置取得部94による導通位置の取得が終了すると、補正量設定部95の導通移動範囲算出部96は、取得した導通開始位置および導通終了位置に基づき導通移動範囲を算出する(ステップS6)。
続いて、補正量設定部95の3D補正量算出部97は、算出された導通移動範囲に基づき3次元方向の補正量を算出し、その3次元方向の補正量をメモリ83の記憶領域98に適宜記憶する(ステップS7)。上記したように3次元方向の補正量は、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の各々の移動補正量として算出される。
最後に、メイン制御部81は、補正量算出処理を終了する終了工程を行う(ステップS8)。例えば、終了工程では、テスト制御部92の制御に基づき、テスタ30の動作を停止すると共に、ステージ40を移動させて、載置台45のウエハWをローダ20に戻す処理を行う。
以上のように、検査装置1は、ウエハWの検査前に補正量算出処理を行うことで、適切な3次元方向の補正量を得ることができる。この3次元方向の補正量は、装置の個体差、テスタ30に取り付けたプローブカード32の個体差(姿勢、平坦性等を含む)、あるいはウエハWの種類に応じたものである。このため、検査装置1は、実際のウエハWの電気的検査時(テスト処理)に、3Dコンタクト補正を高精度に行うことができる。
具体的には図5(B)に示すように、メイン制御部81は、ユーザインタフェース85を介してユーザからウエハWの電気的検査を実施するテスト操作を受信することにより(ステップS11)、ウエハWの検査を開始する。
ウエハWの電気的検査において、テスト制御部92は、ローダ20から載置台45にウエハWを受け渡した後、ステージ40を移動させて載置台45に載置されたウエハWを搬送する(ステップS12)。この際、ステージ40は、載置台45を水平方向に移動してウエハWの接触位置を各プローブ33に対向させた後、載置台45を鉛直方向(Z軸方向)に沿って上昇させる。
載置台45の上昇時に、各プローブ33のうち最初のプローブ33がウエハWに接触することで、テスタ30とウエハWとの導通が開始する(ステップS13)。テスト制御部92は、この導通開始に伴って載置台45のコンタクト動作について、3Dコンタクト補正を実施する(ステップS14)。
3Dコンタクト補正において、移動指令部93は、補正量算出処理によって記憶領域98に記憶された3次元方向の補正量を読み出す(ステップS15)。そして、移動指令部93は、テスト制御部92から受けた移動量に対して、3次元方向の補正量を加えることで、載置台45の3次元方向の目標移動量を算出し、各目標移動量に応じてステージ40を移動させる(ステップS16)。
また、3Dコンタクト補正時に、テスト制御部92は、ステージ40の移動が終了したか否かを判定する(ステップS17)。ステージ40が移動している場合(ステップS17:NO)は、3Dコンタクト補正を継続する。その一方で、ステージ40の移動が終了した場合(ステップS17:YES)は、ステップS18に進む。
ステップS18において、テスト制御部92は、テスタ30によるウエハWの検査を開始する。検査装置1は、上記した3Dコンタクト補正を実施していることで、ウエハWの目標の各半導体デバイスに対して各プローブ33を精度よく接触させる。このため、検査装置1は、テスタ30によるウエハWの電気的検査を安定して行うことができる。
なお、本開示の検査装置1、補正量算出方法および検査方法は、上記の実施形態に限定されず、種々の変形例をとり得ることは勿論である。例えば、補正量算出方法の実施は、ウエハWの電気的検査を行う前であれば、そのタイミングは限定されず、プローブカード32の交換の直後でなくてもよい。
〔第2実施形態〕
図6は、第2実施形態に係る検査装置1Aの載置台45を示す概略平面図およびエリアAの3次元方向の補正量を示す説明図である。図6に示すように、第2実施形態に係る検査装置1Aは、3次元方向の補正量を複数のエリアA毎に取得するようにした点で、第1実施形態に係る検査装置1と異なる。
複数のエリアAは、載置台45の載置面48s上において分割した面を構成する。面を構成するために、各エリアAは3つの頂部Pを持つように形成される。図6中の例では、各エリアAは、載置面48sの中心を基点に45°間隔に8分割した三角形に設定され、中心に共通の頂部P0を有する一方で、外周側にそれぞれの頂部P1~P8を持つように形成される。なお、各エリアAの形状は、三角形に限定されず、4つ以上の頂部Pを有する多角形であってもよい。
各エリアAの頂部Pは、任意に設定可能であり、テスタ30に取り付けられるプローブカード32や検査予定のウエハWに応じて設定することができる。コントローラ80は、プローブカード32の情報に基づき、複数の頂部Pを自動的に設定してよく、この複数の頂部Pを設定することで必然的に各エリアAを設定できる。例えば図6のように、載置面48sの中心に頂部P0を設定し、載置面48sの外周側に他の頂部P1、P2、…を設定する構成では、他の頂部P1、P2、…は、載置面48sの半径の中央よりも外側に設定されるとよい。
そして、補正量算出処理において、メイン制御部81は、プローブカード32の各プローブ33を、8つのエリアA毎に接触させることで、各エリアAにおけるZ軸方向の導通移動範囲を検出する。各エリアAにおいて各プローブ33が接触する箇所は、特に限定されるものではなく、それぞれのエリアAの内側であればよい。図6では、エリアA1において各プローブ33の中心が接触する点をCで例示しており、この接触点Cは、エリアA1を構成する頂部P0、P1、P2で囲った面内の重心位置に設定している。
メイン制御部81の導通位置取得部94は、補正量算出処理において接触点Cの導通開始位置C0および導通終了位置C1を取得する。補正量設定部95は、取得した導通開始位置C0に基づき各頂部PのZ軸方向の座標を算出すると共に、取得した導通終了位置C1に基づき各頂部PのZ軸方向の座標を算出する。一例として図6の右図に示すように、補正量設定部95は、エリアA1の導通開始位置C0に基づき、頂部P0の導通開始位置P0‐z0、頂部P1の導通開始位置P1‐z0、頂部P2の導通開始位置P2‐z0を算出する。さらに、補正量設定部95は、エリアA1の導通終了位置C1に基づき、頂部P0の導通終了位置P0‐z1、頂部P1の導通終了位置P1‐z1、頂部P2の導通終了位置P2‐z1を算出する。
各導通位置を算出すると、補正量設定部95は、各エリアAを構成する3つの頂部Pの各々の導通移動範囲を算出する。図6の右図を例にすると、エリアA1では、頂部P0の導通移動範囲、頂部P1の導通移動範囲、頂部P2の導通移動範囲を算出する。これらの導通移動範囲により、補正量設定部95は、エリアA1の面全体としての3次元方向の補正量を算出することができ、算出したエリアA1の3次元方向の補正量を記憶領域98に記憶する。
そして、メイン制御部81は、補正量算出処理において各エリアAの全ての3次元方向の補正量を算出して記憶領域98に記憶する。これにより、検査装置1は、ウエハWの電気的検査(テスト処理)において、各プローブ33がウエハWに接触する際に、エリアA毎の3次元方向の補正量を記憶領域98から読み出すことができる。例えば、各プローブ33の中心(接触点C)がウエハWのエリアA1に接触する場合には、エリアA1の面全体としての3次元方向の補正量を読み出して3Dコンタクト補正を行う。これにより、メイン制御部81は、エリアA毎のプローブカード32および載置台45の傾きに応じて適切な補正量で3Dコンタクト補正を行うことが可能となる。
なお、載置面48sを分割する各エリアAの設定は、図6に示すパターンに限定されず、種々のパターンをとることが可能である。以下、図7を参照して、各エリアAの分割のパターンについて幾つか例示する。図7は、補正量算出処理における複数のエリアAの分割のパターンを示す説明図であり、(A)は第1変形例、(B)は第2変形例、(C)は第3変形例、(D)は第4変形例である。
図7(A)に示す第1変形例のように、検査装置1Aは、補正量算出処理において載置面48sの中心を基点に90°間隔毎に4つのエリアAに分割してもよい。このように各エリアAを分割することで、検査装置1Aは、複数のエリアAの全てに補正量算出処理を行う場合でも、処理の効率化を図ることができ、また複数のエリアA毎の3次元方向の補正量に基づき3Dコンタクト補正を良好に行うことが可能となる。
また図7(B)に示す第2変形例のように、検査装置1Aは、補正量算出処理において載置面48sの中心を基点に120°間隔毎に3つのエリアAに分割してもよい。これにより、検査装置1は、一層効率的に処理することができる。
さらに図7Cに示す第3変形例のように、検査装置1Aは、補正量算出処理において載置面48sに複数のランダムな頂部Pを設定して、相互に近い各頂部P同士を結んだ三角形のエリアAを複数形成する構成でもよい。このようにランダムな複数のエリアAを形成しても、エリアA毎に導通移動範囲の検出を行うことで、エリアA毎の3次元方向の補正量を算出できる。
要するに、載置面48sを分割する各エリアAは、載置面48sの一部の面を構成していればよく、種々のパターンで設定し得る。載置面48sを分割するエリアAの数が多ければ、エリアA毎に3次元方向の補正量を保有することになり、3Dコンタクト補正の精度をより高めることができる。逆に、載置面48sを分割するエリアAの数が少なければ、補正量算出処理を効率化できる。メイン制御部81は、プローブカード32の情報に基づきエリアA(複数の頂部P)の分割パターンを自動的に設定する構成をとり得る。例えば、メイン制御部81は、各プローブ33の数または接触範囲が少ない場合に、エリアAの分割数を多くし、各プローブ33の数または接触範囲が多い場合にエリアAの分割数を少なくすることがあげられる。
ただし、図7(D)に示す第4変形例のように、検査装置1Aは、補正量算出処理において各頂部Pによって形成される三角形において、1つの頂部Pの角度が150°以上の三角形を形成する場合に、多点モードの補正量算出処理を行わずに、1点モード(上記の第1実施形態)の補正量算出処理を行う。すなわち、1つの頂部Pの角度が150°以上の場合、図7(D)に示すように、接触点CがエリアA1内にあるとしても、そのエリアA1の3次元方向の補正量を正確に反映しない可能性がある。例えば図7(D)中では、接触点Cが頂部P1近くにあるが、この接触点Cに基づき算出した3次元方向の補正量は、頂部P2付近の3次元方向の補正量を反映していないと言える。
従って、プローブカード32に応じて各頂部Pを自動的に設定する場合に、メイン制御部81は、各頂部Pの位置に基づき1点モードおよび多点モードを適宜選択することが好ましい。一例として図4中に点線で示すように、メイン制御部81は、開始判定部91内にモード設定部99を備え、モード設定部99において載置面48sを分割する複数の頂部Pおよび各頂部Pに基づく複数のエリアAを設定する。そして、モード設定部99は、各頂部Pのうち150°以上の角度がある頂部Pが存在する場合には、1点モードの補正量算出処理を選択するとよい。
第2実施形態に係る検査装置1Aは、基本的には以上のように構成され、以下、第2実施形態に係る検査方法(補正量算出方法)の処理フローについて図8を参照しながら説明する。図8は、第2実施形態に係る補正量算出方法を示すフローチャートである。
第2実施形態に係るメイン制御部81のプローブカード情報取得部90は、プローブカード32が取り付けられると、プローブカード32の取り付け情報を取得する(ステップS21)。
開始判定部91のモード設定部99は、プローブカード32の取り付け情報に基づき、載置面48sを分割するための各頂部Pおよび各エリアAを生成する(ステップS22)。そして、モード設定部99は、生成した各頂部Pおよび各エリアAに基づき、多点モードを実施するか、1点モードを実施するかを判定する(ステップS23)。この際、モード設定部99は、上記したように150°以上の頂部Pを有するエリアAがある場合には多点モードを実施しない判定をし(ステップS23:NO)、図5に示す1点モードを実施する。一方、モード設定部99は、150°以上の頂部Pを有するエリアがない場合には多点モードを実施する判定をし(ステップS23:YES)、ステップS24に進む。
ステップS24において、開始判定部91は、ローダ20へのウエハWのセットを監視し、取り付けられたプローブカード32に対応する3次元方向の補正量を得るために、補正量算出処理の開始を判定する。
補正量算出処理を開始すると、テスト制御部92は、ステージ40を移動させて載置台45に載置されたウエハWを搬送する(ステップS25)。この際、ステージ40は、プローブカード32の各プローブ33の中心位置(接触点C)に対して所定のエリアAが適宜対向するように載置台45を水平方向に移動する。その後、ステージ40は、載置台45を鉛直方向(Z軸方向)に沿って上昇させることで、所定のエリアAのウエハWを各プローブ33に接触させていく。
載置台45の上昇時に、導通位置取得部94は、各プローブ33のうち最初のプローブ33がウエハWに接触する導通開始位置を、テスタ30およびステージ制御部49から取得する(ステップS26)。導通開始の後も、テスト制御部92は、載置台45の上昇を継続する。そして、導通位置取得部94は、全てのプローブ33がウエハWに接触する導通終了位置を、テスタ30およびステージ制御部49から取得する(ステップS27)。
取得後、導通移動範囲算出部96は、所定のエリアAの各頂部Pの導通開始位置および導通終了位置を算出し、さらに各頂部Pの導通開始位置および導通終了位置に基づき各頂部Pの導通移動範囲を算出する(ステップS28)。続いて、3D補正量算出部97は、算出された各頂部Pの導通移動範囲に基づき所定のエリアAの3次元方向の補正量を算出し、その3次元方向の補正量をメモリ83の適宜の記憶領域98に記憶する(ステップS29)。
その後、メイン制御部81は、以上の所定のエリアAにおける3次元方向の補正量の算出を、全てのエリアAで行ったか否かを判定する(ステップS30)。3次元方向の補正量の算出を行っていないエリアAがある場合(ステップS30:NO)、算出を行うエリアAを変更すると共に、ステップS25に戻る。そして以下同様にステップS25~S29を繰り返すことで、各エリアAの3次元方向の補正量を算出していく。
一方、全てのエリアの3次元方向の補正量を算出した場合(ステップS30:YES)は、ステップS31に進む。ステップS31において、メイン制御部81は、補正量算出処理を終了する終了工程を行うことで、多点モードの補正量算出処理を終了する。
その後のウエハWを電気的検査するテスト処理では、テスト制御部92および移動指令部93は、ステージ40をZ軸方向に移動する際に、各プローブ33の接触点Cに基づき、対応する複数のエリアA毎の3次元方向の補正量を記憶領域98から読み出す。そして、検査装置1は、対応するエリアAの3次元方向の補正量に基づき3Dコンタクト補正を行う。これにより、エリアA毎に高い精度でステージ40の移動を補正することができ、ウエハWの目標の半導体デバイスを各プローブ33に一層正確に接触させることが可能となる。
〔第3実施形態〕
図9は、第3実施形態に係る検査装置1Bを示す概略断面図である。図9に示すように、第3実施形態に係る検査装置1Bは、補正量算出処理において、各プローブ33とウエハWの接触状態の情報として、オーバドライブにより各パッドPdに形成された針痕を利用する点で、上記の検査装置1、1Aと異なる。すなわち、検査装置1Bのコントローラ80は、各パッドPdに形成された針痕と、ステージ40のZ座標とに基づき、3次元方向の補正量を算出する。
具体的には、検査装置1Bは、ステージ40が配置されている検査空間11内に、ウエハWを撮像するカメラ50と、このカメラ50を移動させるカメラ移動部51と、を備える。例えば、カメラ50は、検査空間11の上方において、光学レンズが鉛直方向下側を向くように設置される。カメラ50は、カメラ移動部51によりステージ40と相対移動可能に保持され、載置台45に載置されたウエハWの鉛直方向上側の撮像位置に移動できる。カメラ移動部51は、図示しない駆動源、駆動伝達部、複数の転動体およびレールを有しており、コントローラ80の指令に基づき、カメラ50を適宜の水平座標位置に移動させる。なお、ウエハWとカメラ50の相対移動は、カメラ移動部51の動作に限らず、ステージ40の動作によってカメラ50の撮像位置にウエハWを配置させてもよい。
コントローラ80は、補正量算出処理において、ウエハWを上昇させて各プローブ33と各パッドPdとが接触した後に、カメラ50により、ウエハW上の接触したチップ画像を撮像する。撮像情報には、ウエハWの各半導体デバイスの各パッドPdに各プローブ33が接触した際に生じた針痕が撮像されている。各パッドPdの針痕は、ウエハWのZ軸方向のオーバドライブに伴って、複数のプローブ33毎に異なる状態(針痕サイズ、針痕位置等)に形成される。例えば、所定のプローブ33が対向するパッドPdに対して1回目に接触した際の針痕と、同じプローブ33が対向する同じパッドPdに2回目に接触した際の針痕とは、異なる状態を呈する。したがって、コントローラ80は、取得した撮像情報に対して適宜の画像処理(例えば、前回(または針痕がない状態)の各パッドPdの画像との差分をとる等の処理)を行うことで、今回撮像した各パッドPdの針痕を容易に抽出することができる。
そのため、補正量算出処理において、コントローラ80は、ウエハWをZ軸方向に移動して各プローブ33と各パッドPdと接触させて針痕を形成する針痕形成動作を、Z座標を変えて複数回行うと共に、針痕形成動作毎にカメラ50による撮像を行う。これにより、複数のZ座標毎の撮像情報が得られ、コントローラ80は、各撮像情報において各パッドPdの針痕の数をカウントすることができる。各Z座標の撮像情報から抽出した針痕の数は、各プローブ33が各パッドPdに対してコンタクトしている数を表す。したがって、コントローラ80は、各Z座標と針痕の数とを紐づけた接触状態の情報を取得でき、プローブカード32の姿勢や平坦性をより詳細に把握することが可能となる。
図10は、各Z座標と針痕の数との変化の一例を示すグラフである。例えば、コントローラ80は、導通開始位置をZ座標の0%、導通終了位置をZ座標の100%として、Z軸方向の導通移動範囲における移動率を設定する。そして、導通移動範囲の移動率を複数に等分した箇所(例えば、25%、50%、75%)を、カメラ50により撮像するZ座標に設定する。つまり、コントローラ80は、導通開始位置から導通移動範囲を25%移動した際の針痕の数、導通開始位置から導通移動範囲を50%移動した際の針痕の数、導通開始位置から導通移動範囲を75%移動した際の針痕の数を抽出する。なお、針痕の数を抽出するZ座標の数および位置は、任意に設定し得ることは勿論である。
Z軸方向上における針痕の数の変化は、各プローブ33の形態によって異なる様相となる。一例として、プローブカード32Aは、下端が平坦な各プローブ33を有することで、Z座標の増加に伴って針痕の数が線形的に上昇する変化を見せている。具体的には、25%のZ座標で全体のプローブ数に対する針痕の数の割合(以下、針痕割合という)が25%、50%のZ座標で針痕割合が50%、75%のZ座標で針痕割合が75%となっている。
一方、プローブカード32Bは、外周側が短くその内側が長い各プローブ33を有することで、最初に針痕の数が急激に上昇し、その後に針痕の数の上昇が緩やかになる変化を見せている。具体的には、25%のZ座標で針痕割合が50%、50%のZ座標で針痕割合が80%、75%のZ座標で針痕割合が95%となっている。また、プローブカード32Cは、外周側が長くその内側が短い各プローブ33を有することで、最初に針痕の数が緩やかに上昇し、その後に針痕の数が急激に上昇する変化を見せている。具体的には、25%のZ座標で針痕割合が5%、50%のZ座標で針痕割合が30%、75%のZ座標で針痕割合が90%となっている。
コントローラ80は、補正量算出処理において、図10に示すような針痕の数(針痕割合)の変化を認識することで、3次元方向の補正量を一層適切に算出することができる。例えば、コントローラ80は、プローブカード32Bのように、針痕の数が急激に上昇するZ軸方向の移動初期(例えば、Z座標が0%~50%の範囲)において、ステージ40の3次元方向の補正量を大きくする。また、コントローラ80は、Z軸方向の移動後期(例えば、Z座標が50%~100%までの範囲)において、ステージ40の3次元方向の補正量を少なくする。これにより、検査装置1Bは、プローブカード32Bの各プローブ33を各パッドPdに対してより精度よく接触させることが可能となる。逆に、コントローラ80は、プローブカード32Cのように、針痕の数が緩やかに上昇するZ軸方向の移動初期(例えば、Z座標が0%~50%の範囲)において、ステージ40の3次元方向の補正量を小さくする。また、コントローラ80は、Z軸方向の移動後期(例えば、Z座標が50%~100%までの範囲)において、ステージ40の3次元方向の補正量を大きくする。これにより、検査装置1Bは、プローブカード32Cの各プローブ33を各パッドPdに対してより精度よく接触させることが可能となる。
第3実施形態に係る検査装置1Bは、基本的には以上のように構成され、以下、この検査装置1Bの補正量算出処理の処理フローについて図11を参照しながら説明する。図11は、第3実施形態に係る補正量算出処理のフローチャートである。
補正量算出処理において、コントローラ80は、まず25%のZ座標の針痕割合を取得する旨を設定する(ステップS31)。この設定に基づき、コントローラ80は、ウエハWを載置しているステージ40を移動して、各プローブ33と各パッドPdを接触およびオーバドライブさせる(ステップS32)。そしてコントローラ80は、ステージ40が25%のZ座標の位置に到達すると、ステージ40を下降して各プローブ33から各パッドPdを離間させる。
その後、コントローラ80は、カメラ50をウエハWの撮像位置に移動させて、ウエハWを撮像する(ステップS33)。コントローラ80は、このカメラ50の撮像情報を取得すると、撮像情報から25%のZ座標の針痕の数(針痕割合)を抽出し、メモリ83に記憶する(ステップS34)。
以下同様に、コントローラ80は、50%のZ座標の針痕割合を取得する設定とし(ステップS35)、ステージ40を移動して各プローブ33と各パッドPdを接触およびオーバドライブさせる(ステップS36)。そしてコントローラ80は、カメラ50によりウエハWを撮像し(ステップS37)、撮像情報から50%のZ座標の針痕の数(針痕割合)を抽出し、メモリ83に記憶する(ステップS38)。
また、コントローラ80は、75%のZ座標の針痕割合を取得する設定とし(ステップS39)、ステージ40を移動して各プローブ33と各パッドPdを接触およびオーバドライブさせる(ステップS40)。そしてコントローラ80は、カメラ50によりウエハWを撮像し(ステップS41)、撮像情報から75%のZ座標の針痕の数(針痕割合)を抽出し、メモリ83に記憶する(ステップS42)。
以上のように、検査装置1Bは、補正量算出処理において各Z座標の針痕割合を容易に取得することができる。そして、コントローラ80は、各Z座標と針痕割合に基づき適宜の算出処理(線形補間等)を行うことで、導通開始位置から導通終了位置にオーバドライブした際の針痕割合の変化を示す関数またはマップ情報を得ることができる。さらに、コントローラ80は、この関数またはマップ情報に基づく3次元方向の補正量を算出することで、実際にウエハWの電気的検査を行うテスト処理においてステージ40の移動を良好に補正することができる。
以上の実施形態で説明した本開示の技術的思想および効果について以下に記載する。
本発明の第1の態様は、複数のプローブ33に基板(ウエハW)を接触させて電気的検査を行う検査方法であって、電気的検査の実施前に、基板を載置した載置台45を3次元方向に移動させる際の3次元方向の補正量を算出する工程と、電気的検査の実施時に、算出された3次元方向の補正量に基づき載置台45を移動させる工程と、を含み、3次元方向の補正量を算出する工程は、載置台45を上昇している間に、複数のプローブ33が基板に接触する接触状態の情報を取得し、取得した接触状態の情報に基づき、3次元方向の補正量を算出する。
上記によれば、検査方法は、電気的検査を実施する際に、検査前に算出した3次元方向の補正量を用いることで、載置台45の移動の補正を適切に行うことができる。特に、検査方法は、検査装置1に取り付けたプローブカード32の複数のプローブ33と基板と接触した際の接触状態の情報を用いる。このため、装置やプローブカード32の個体差、基板の種類を含む3次元方向の補正量を算出できる。したがって、検査方法は、実際の電気的検査(テスト処理)において、載置台45に載置された基板と複数のプローブ33とを精度よく接触させることが可能となり、電気的検査を安定して行うことができる。
また、接触状態の情報は、複数のプローブ33が基板(ウエハW)に接触して導通を開始した時の導通開始位置と、導通開始位置の取得後に、複数のプローブ33と基板との導通が完了した時の導通終了位置と、を含む。このように、検査方法は、導通開始位置と導通終了位置との情報を用いることで、簡単かつ精度よく3次元方向の補正量を算出することができる。
また、3次元方向の補正量の算出では、導通開始位置と導通終了位置の間の導通移動範囲を算出し、導通移動範囲に基づき3次元方向の補正量を算出する。これにより、検査方法は、複数のプローブ33が接触した状態における3次元方向の補正量を、導通移動範囲を用いて高い精度で得ることができる。
また、3次元方向の補正量の算出では、導通移動範囲が大きい程3次元方向の補正量を大きな値とする。これにより、検査方法は、3次元方向の補正量に基づき載置台45を移動することで、基板(ウエハW)と複数のプローブ33とを一層安定して接触させることができる。
また、3次元方向の補正量を算出する工程は、載置台45の載置面48sに複数のエリアAを設定し、導通開始位置の取得では、複数のエリアAのうち複数のプローブ33が接触しているエリアAにおける複数の頂部P毎の導通開始位置を取得し、導通終了位置の取得では、複数のエリアAのうち複数のプローブ33が接触しているエリアAにおける複数の頂部P毎の導通終了位置を取得し、3次元方向の補正量の算出では、複数の頂部P毎の導通開始位置および導通終了位置に基づき、複数のプローブ22が接触しているエリアAの3次元方向の補正量を算出する。これにより、検査方法は、複数のエリアA毎に3次元方向の補正量を用意することができ、実際の電気的検査において複数のプローブ33が接触したエリアAに応じて3次元方向の補正量を変えることが可能となる。その結果、複数のプローブ33の接触位置に応じて、より詳細に3Dコンタクト補正を行うことができる。
また、エリアAを構成する複数の頂部Pの角度は150°以下である。これにより、複数のエリアAを設定した際に、複数のプローブ33が接触する接触位置と各エリアAの3次元方向の補正量とのずれが大きくなることを抑制できる。
また、複数のエリアAは、載置台45の中心を基点として当該載置台45の周方向に沿って並ぶ三角形に形成されている。このように、複数のエリアAが載置台45の周方向に沿って形成されていることで、複数のプローブ33から載置台45の外周側にかかる荷重に対して、周方向の各エリアAにおいて適切な補正量を得ることができる。
また、導通開始位置は、複数のプローブ33のうち最初のプローブ33が導通したタイミングにおける鉛直方向の位置である。これにより、検査方法は、各プローブ33の電力変化に基づき導通開始位置を簡単かつ確実に得ることができる。
また、導通終了位置は、複数のプローブ33の全てが導通したタイミングにおける鉛直方向の位置である。これにより、検査方法は、各プローブ33の電力が一定となることに基づき導通終了位置を簡単かつ確実に得ることができる。
また、接触状態の情報は、複数のプローブ33と基板(ウエハW)の複数のパッドPdとの接触により形成された複数のパッドPdの針痕を撮像した撮像情報である。このように複数のパッドPdの針痕を利用することで、検査方法は、Z軸方向の移動時における各プローブ33と各パッドPdとの接触状態を詳細に認識することが可能となり、より精度が高い3次元方向の補正量を算出することができる。
また、3次元方向の補正量の算出では、鉛直方向の複数の座標における針痕の数の指標を取得し、当該針痕の数の指標に基づき3次元方向の補正量を算出する。このように複数の座標における針痕の数の指標を用いることで、検査方法は、各プローブ33と各パッドPdとの接触状態を簡単に得て、3次元方向の補正量を算出することが可能となる。
また、本開示の第2の態様は、複数のプローブ33に基板(ウエハW)を接触させて電気的検査を行う際に、基板を載置する載置台45の3次元方向の移動量を補正する補正量算出方法であって、載置台45を上昇している間に、複数のプローブ33が基板に接触する接触状態の情報を取得し、取得した接触状態の情報に基づき、3次元方向の補正量を算出する。
また、本開示の第3の態様は、基板(ウエハW)の電気的検査を行う検査装置1であって、基板に接触して電気的検査を行う複数のプローブ33と、基板を載置する載置台45と、載置台45の動作を制御する制御部(メイン制御部81)と、を含み、制御部は、電気的検査の実施前に、載置台45を3次元方向に移動させる際の3次元方向の補正量を算出する処理と、電気的検査の実施時に、算出された3次元方向の補正量に基づき載置台45を移動させる処理と、を行い、3次元方向の補正量を算出する処理では、載置台45を上昇している間に、複数のプローブ33が基板に接触する接触状態の情報を取得し、取得した接触状態の情報に基づき、前記3次元方向の補正量を算出する。
上記の第2および第3の態様でも、装置やプローブカード、基板の個体差を含む補正量を得ることで、プローブと基板とを精度よく接触させることができる。
今回開示された実施形態に係る検査方法、補正量算出方法および検査装置1は、すべての点において例示であって制限的なものではない。実施形態は、添付の請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形および改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
1 検査装置
33 プローブ
45 載置台
81 メイン制御部
W ウエハ

Claims (13)

  1. 複数のプローブに基板を接触させて電気的検査を行う検査方法であって、
    前記電気的検査の実施前に、基板を載置した載置台を3次元方向に移動させる際の3次元方向の補正量を算出する工程と、
    前記電気的検査の実施時に、算出された前記3次元方向の補正量に基づき前記載置台を移動させる工程と、を含み、
    前記3次元方向の補正量を算出する工程は、
    前記載置台を上昇している間に、前記複数のプローブが基板に接触する接触状態の情報を取得し、
    取得した前記接触状態の情報に基づき、前記3次元方向の補正量を算出する、
    検査方法。
  2. 前記接触状態の情報は、
    前記複数のプローブが基板に接触して導通を開始した時の導通開始位置と、
    前記導通開始位置の取得後に、前記複数のプローブと基板との導通が完了した時の導通終了位置と、を含む、
    請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記3次元方向の補正量の算出では、前記導通開始位置と前記導通終了位置の間の導通移動範囲を算出し、前記導通移動範囲に基づき前記3次元方向の補正量を算出する、
    請求項2に記載の検査方法。
  4. 前記3次元方向の補正量の算出では、前記導通移動範囲が大きい程前記3次元方向の補正量を大きな値とする、
    請求項3に記載の検査方法。
  5. 前記3次元方向の補正量を算出する工程は、
    前記載置台の載置面に複数のエリアを設定し、
    前記導通開始位置の取得では、前記複数のエリアのうち前記複数のプローブが接触しているエリアにおける複数の頂部毎の前記導通開始位置を取得し、
    前記導通終了位置の取得では、前記複数のエリアのうち前記複数のプローブが接触しているエリアにおける前記複数の頂部毎の前記導通終了位置を取得し、
    前記3次元方向の補正量の算出では、前記複数の頂部毎の前記導通開始位置および前記導通終了位置に基づき、前記複数のプローブが接触している前記エリアの前記3次元方向の補正量を算出する、
    請求項2乃至4のいずれか1項に記載の検査方法。
  6. 前記エリアを構成する前記複数の頂部の角度は150°以下である、
    請求項5に記載の検査方法。
  7. 前記複数のエリアは、前記載置台の中心を基点として当該載置台の周方向に沿って並ぶ三角形に形成されている、
    請求項5記載の検査方法。
  8. 前記導通開始位置は、前記複数のプローブのうち最初のプローブが導通したタイミングにおける鉛直方向の位置である、
    請求項2乃至4のいずれか1項に記載の検査方法。
  9. 前記導通終了位置は、前記複数のプローブの全てが導通したタイミングにおける鉛直方向の位置である、
    請求項2乃至4のいずれか1項に記載の検査方法。
  10. 前記接触状態の情報は、
    前記複数のプローブと前記基板の複数のパッドとの接触により形成された前記複数のパッドの針痕を撮像した撮像情報である、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検査方法。
  11. 前記3次元方向の補正量の算出では、鉛直方向の複数の座標における前記針痕の数の指標を取得し、当該針痕の数の指標に基づき前記3次元方向の補正量を算出する、
    請求項10に記載の検査方法。
  12. 複数のプローブに基板を接触させて電気的検査を行う際に、前記基板を載置する載置台の3次元方向の移動量を補正する補正量算出方法であって、
    前記載置台を上昇している間に、前記複数のプローブが基板に接触する接触状態の情報を取得し、
    取得した前記接触状態の情報に基づき、前記3次元方向の補正量を算出する、
    補正量算出方法。
  13. 基板の電気的検査を行う検査装置であって、
    前記基板に接触して前記電気的検査を行う複数のプローブと、
    前記基板を載置する載置台と、
    前記載置台の動作を制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、
    前記電気的検査の実施前に、前記載置台を3次元方向に移動させる際の3次元方向の補正量を算出する処理と、
    前記電気的検査の実施時に、算出された前記3次元方向の補正量に基づき前記載置台を移動させる処理と、を行い、
    前記3次元方向の補正量を算出する処理では、
    前記載置台を上昇している間に、前記複数のプローブが基板に接触する接触状態の情報を取得し、
    取得した前記接触状態の情報に基づき、前記3次元方向の補正量を算出する、
    検査装置。
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