JP2023084618A - 放送受信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】21GHz帯の衛星放送及び標準規格に準拠する12GHz帯の衛星放送の信号を地上デジタルテレビジョン放送の信号と混合可能な周波数に変換し、同軸ケーブルを用いて宅内の受信機に伝送する放送受信システムを提供する。【解決手段】本発明の放送受信システム1は、21GHz帯右旋/左旋IF信号を生成する機能部(12,13R,13L,15R,15L)と、12GHz帯IF信号を生成する機能部(18,19)と、12GHz帯IF信号及び21GHz帯右旋/左旋IF信号を混合し第1の中間周波数帯に収まる受信信号を生成する機能部(20)と、21GHz帯右旋/左旋IF信号については階層分離多重を用いて2種類の新たな21GHz帯第1/第2IF信号へと変換して第2の中間周波数帯に収まる宅内向けIF信号を生成し、同軸ケーブルCC2を介して宅内の受信機28に伝送する機能部(23,24,27)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、地上放送及び衛星放送の受信に係る放送受信システムに関する。
従来からの衛星放送受信システムには、以下のようなものがある。
(1)12GHz帯の衛星放送を1.0~3.2GHzに変換し、同軸ケーブルで宅内に伝送する衛星放送受信システム(例えば、非特許文献1参照)。
(2)光ファイバを用いて、3.2GHzを超える周波数の信号を宅内に伝送する衛星放送受信システム(例えば、非特許文献2参照)。
また、近年では、電力に差をつけて2つの階層の信号を多重伝送する階層分離多重方式であるLDM(Layered Division Multiplexing)を用いた放送受信システムとして、以下のようなものが開示されている。
(1)LDMにより多重された放送を受信する放送受信システム(例えば、特許文献1,2参照)。
(2)LDMを用いた地上放送を周波数変換により2Kと4Kに分離して宅内に伝送する放送受信システム(例えば、特許文献3参照)。
特開2020-150521号公報 特開2021-101584号公報 特開2021-087115号公報
ARIB STD-B63 1.9版,"高度広帯域衛星デジタル放送用受信装置(望ましい仕様)",2019年12月5日改定 横澤 真介、外,"POFを用いた21GHz帯衛星放送の宅内配信の一検討",映像情報メディア学会,2020年映像情報メディア学会創立70周年記念大会 12D-1,2020年12月22日発表
現行の12GHz帯の衛星放送は、11.7~12.75GHz(12GHz帯)を利用している。12GHz帯の衛星放送用の受信アンテナから出力される信号の周波数帯域幅は1050MHzであり、偏波は、右旋円偏波(以下、単に「右旋」とも称する。)と左旋円偏波(以下、単に「左旋」とも称する。)を用いている。それぞれの偏波で異なる番組を放送することができる。
この衛星放送の受信のために、一般的に、宅内の配信に同軸ケーブルが用いられる。同軸ケーブルは12GHz帯の電波を伝送できないことから、LNB(Low noise block convertor)と称されるブロックコンバータを用いて12GHz帯の衛星放送信号を中間周波数(IF)に変換している。
そこで、ARIB標準規格STD-B63(非特許文献1参照)では、12GHz帯の衛星放送の右旋と左旋の同時受信を可能とするため、左旋用IFは、右旋用IFよりも高い周波数に規定された。12GHz帯衛星放送のIF帯域(BS/CS-IF)は、右旋と左旋の全体で1032~3224MHzである。
一方、地上デジタルテレビジョン放送(地上TV)は、470~710MHzを用いている。そこで、既存の放送受信システムでは、宅内においては、地上TVの放送波とBS/CS-IFを混合し、1本の同軸ケーブルで伝送することが一般的である。また、放送用周波数として、FM放送(76~95MHz)やマルチメディア放送(95~108MHz)などがある。図7には、従来技術における既存の放送受信システム内の周波数配列を図示している。
ところで、衛星放送用として、21.4~22.0GHz(21GHz帯)にも周波数の割り当てがある。21GHz帯の衛星放送用の受信アンテナから出力される信号の周波数帯域幅は600MHzであり、偏波は、右旋と左旋の利用が検討されている。12GHz帯衛星放送と同様、それぞれの偏波で異なる番組を放送できる。
ただし、非特許文献1に開示されるような「12GHz帯の衛星放送を1.0~3.2GHzに変換し同軸ケーブルで宅内に伝送する衛星放送受信システム」では、21GHz帯衛星放送の右旋と左旋で必要となる1200MHzの周波数帯域幅を確保できない。このため、当該同軸ケーブルを用いる衛星放送受信システムを活用しながら、21GHz帯衛星放送の信号を宅内に伝送するためには、同軸ケーブルで伝送可能な周波数に変換する周波数変換装置を設ける必要がある。しかし、右旋と左旋を合わせて1200MHzの帯域を確保しようとすると、上限周波数が約4500MHzとなり同軸ケーブルの減衰量が増大する。その結果、レベル補償のための増幅器(ブースタ)が多段で必要になり、単純に12GHz帯及び21GHz帯衛星放送の受信を行う衛星放送受信システムを構成すると、その受信システムの複雑化とコストの増大を招くという課題がある。
ここで、同軸ケーブルを用いる代わりに、光ファイバを用いて宅内配信を行う方法がある(非特許文献2参照)。即ち、光送受信機と光ファイバによる衛星放送受信システムを構築すれば、高い周波数でも減衰が小さく良好な伝送が可能である。しかし、新設の光ファイバが必要であり、既設又は既存の同軸ケーブルを用いた衛星放送受信システムを活用することができないことから、コストの増大を招くという課題がある。
また、特許文献1,2に開示されるような「LDMにより多重された放送を受信する放送受信システム」では、そもそも地上放送の受信を想定したものであり、宅内の伝送で周波数変換が必要となる衛星放送の受信を考慮していない。
また、特許文献3に開示されるような「LDMを用いた地上放送を周波数変換により2Kと4Kに分離して宅内に伝送する放送受信システム」では、同軸ケーブル内の周波数重複を避けるために周波数変換を行うものであり、同軸ケーブルを用いて、同じ周波数で異なる偏波の信号を受信し宅内に伝送することはできない。
このため、21GHz帯及び標準規格に準拠する12GHz帯の衛星放送の信号を地上デジタルテレビジョン放送の信号と混合可能な周波数に変換しつつ、既設又は既存の同軸ケーブルを用いて宅内の受信機に伝送する放送受信システムの構築が望まれる。
従って、本発明の目的は、上述の問題に鑑みて、21GHz帯及び標準規格に準拠する12GHz帯の衛星放送の信号を地上デジタルテレビジョン放送の信号と混合可能な周波数に変換し、同軸ケーブルを用いて宅内の受信機に伝送する放送受信システムを提供することにある。
本発明の放送受信システムは、21GHz帯及び標準規格に準拠する12GHz帯の衛星放送の信号を地上デジタルテレビジョン放送の信号と混合可能な周波数に変換し、同軸ケーブルを用いて宅内の受信機に伝送する放送受信システムであって、衛星放送受信アンテナによって放送受信した21GHz帯の放送信号について右旋と左旋の偏波分離を行う第1の偏波分離器と、前記第1の偏波分離器から得られる偏波分離後の各信号に対して、放送帯域内のチャンネルをカバーする21GHz帯右旋信号及び21GHz帯左旋信号を抽出するバンドパスフィルタ処理を施すバンドパスフィルタと、当該21GHz帯右旋信号及び21GHz帯左旋信号に対して、それぞれに21GHz帯右旋及び左旋用として偏波間で所定帯域分を分離させた予め定めた中間周波数(IF)へと周波数変換を施し、21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号を生成する周波数変換部と、衛星放送受信アンテナによって放送受信した12GHz帯の放送信号について右旋と左旋の偏波分離を行う第2の偏波分離器と、前記第2の偏波分離器から得られる偏波分離後の各信号に対して、放送帯域内のチャンネルをカバーする12GHz帯右旋信号及び12GHz帯左旋信号を抽出するバンドパスフィルタ処理を施した後、12GHz帯右旋及び左旋用として予め定めた中間周波数へと周波数変換を施し、12GHz帯IF信号を生成するブロックコンバータ(LNB)と、当該12GHz帯IF信号と、当該21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号とを周波数帯域として互いに重複することなく混合し、第1の中間周波数帯に収まる衛星放送の受信信号を生成する第1の混合器と、前記第1の混合器から得られる当該第1の中間周波数帯に収まる衛星放送の受信信号から、12GHz帯IF信号と、21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号とを分波する分波器と、前記分波器から得られる21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号について、それぞれ右旋及び左旋の偏波毎に一旦復調し、その後、12GHz帯IF信号及び地上デジタルテレビジョン放送の信号とは別帯域の2種類の新たな中間周波数帯の信号となるように階層分離多重を用いて再変調して、21GHz帯第1IF信号及び21GHz帯第2IF信号を生成する21GHz帯衛星放送再変調部と、前記分波器から得られる12GHz帯IF信号と、前記21GHz帯衛星放送再変調部から得られる21GHz帯第1IF信号及び21GHz帯第2IF信号と、地上デジタルテレビジョン放送の信号とを周波数帯域として互いに重複することなく混合し、第2の中間周波数帯に収まる宅内向けIF信号を生成し、同軸ケーブルを介して宅内の受信機に伝送する第2の混合器と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の放送受信システムにおいて、前記第1の中間周波数帯に収まる衛星放送の受信信号は、当該21GHz帯右旋IF信号と、当該21GHz帯左旋IF信号との間に、当該12GHz帯IF信号が配置された信号からなることを特徴とする。
また、本発明の放送受信システムにおいて、前記第2の中間周波数帯に収まる宅内向けIF信号は、当該21GHz帯第1IF信号及び21GHz帯第2IF信号が、当該12GHz帯IF信号より下側中間周波数帯に配置され、尚且つ地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯の下側の空き領域に21GHz帯第1IF信号が配置され、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯の上側の空き領域に21GHz帯第2IF信号が配置された信号からなることを特徴とする。
また、本発明の放送受信システムにおいて、前記21GHz帯衛星放送再変調部は、当該21GHz帯右旋IF信号における2つのチャンネルのうち一方と、当該21GHz帯左旋IF信号における2つのチャンネルのうち一方とを階層分離多重して前記21GHz帯第1IF信号を生成し、当該21GHz帯右旋IF信号における2つのチャンネルのうち他方と、当該21GHz帯左旋IF信号における2つのチャンネルのうち他方とを階層分離多重して前記21GHz帯第2IF信号を生成することを特徴とする。
本発明によれば、21GHz帯及び標準規格に準拠する12GHz帯の衛星放送の信号を地上デジタルテレビジョン放送の信号と混合可能な周波数に変換し、同軸ケーブルを用いて宅内の受信機に伝送する放送受信システムを構成することができる。特に、本発明に係る放送受信システムによれば、既存の放送用周波数には影響を与えずに、既設又は既存の同軸ケーブルを用いて、21GHz帯の衛星放送に係る偏波による受信信号を宅内の地上放送及び12GHz帯の衛星放送に影響を与えることなく混合し、地上放送及び衛星放送に係る宅内の種々の受信機へ伝送できるようになる。
本発明による一実施例の放送受信システムの概略構成を例示するブロック図である。 本発明による一実施例の放送受信システムにおける周波数変換により、12GHz帯及び21GHz帯の衛星放送の受信周波数を第1の中間周波数帯に変換した際の衛星放送の受信信号の周波数配列を例示する図である。 本発明による一実施例の放送受信システムにおける21GHz帯衛星放送再変調部に係る階層分離多重(LDM)の説明図である。 本発明による一実施例の放送受信システムにおける21GHz帯衛星放送再変調部の概略構成を例示するブロック図である。 本発明による一実施例の放送受信システムにおける、受信機入力となる宅内向けIF信号の周波数配列例を示す図である。 本発明による一実施例の放送受信システムに対応した21GHz帯右旋左旋対応(LDM対応)受信機の概略構成を例示するブロック図である。 従来技術における既存の放送受信システム内の周波数配列を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明による一実施例の放送受信システム1を説明する。
(放送受信システム)
図1は、本発明による一実施例の放送受信システム1の概略構成を例示するブロック図である。図1に示す放送受信システム1は、衛星放送受信アンテナ11によって放送受信した21GHz帯の放送信号について右旋と左旋の偏波分離を行う第1の偏波分離器12と、21GHz帯の右旋及び左旋用のバンドパスフィルタ(BPF)13R,13Lと、21GHz帯の右旋及び左旋用の第1の増幅器(AMP)14R,14Lと、21GHz帯の右旋及び左旋用の周波数変換部15R,15Lと、21GHz帯の右旋及び左旋用の第2の増幅器(AMP)16R,16Lと、21GHz帯の右旋及び左旋用のローパスフィルタ(LPF)17R,17Lと、衛星放送受信アンテナ11によって放送受信した12GHz帯の放送信号について右旋と左旋の偏波分離を行う第2の偏波分離器18と、12GHz帯の右旋及び左旋用の周波数変換部として機能するブロックコンバータ(LNB)19と、第1の混合器20と、第1及び第2のバイアスティー21,22と、分波器23、21GHz帯衛星放送再変調部24を構成する復調器25及び変調器26と、21GHz帯及び標準規格に準拠する12GHz帯の衛星放送の信号について地上デジタルテレビジョン放送(地上TV)の信号と混合可能に周波数変換された中間周波数の信号を宅内の受信機28に伝送する第2の混合器27と、を備える。
図1に示す衛星放送受信システム1は、屋外部分と屋内部分に分けて配設する機能部を有し、屋外部分の機能部を構成する第1の偏波分離器12、バンドパスフィルタ(BPF)13R,13L、第1の増幅器(AMP)14R,14L、周波数変換部15R,15L、第2の増幅器(AMP)16R,16L、ローパスフィルタ(LPF)17R,17L、第2の偏波分離器18、ブロックコンバータ(LNB)19、第1の混合器20、及び第1のバイアスティー21は、衛星放送受信アンテナ11の直下に配置、又は衛星放送受信アンテナ11そのものに内蔵されている。
以下、より具体的に、衛星放送受信システム1の各機能部について、詳細に説明する。
第1の偏波分離器12は、衛星放送受信アンテナ11によって放送受信した21GHz帯の放送信号(21GHz帯BS放送の信号)について右旋と左旋の偏波分離を行い、バンドパスフィルタ(BPF)13R,13Lに出力する。
バンドパスフィルタ(BPF)13R,13Lは、第1の偏波分離器12から得られる偏波分離後の各信号に対して、放送帯域内のチャンネルをカバーする21GHz帯右旋信号及び21GHz帯左旋信号を抽出するバンドパスフィルタ処理を施し、第1の増幅器(AMP)14R,14Lに出力する。
尚、本例で視聴対象とする21GHz帯衛星放送は、1チャンネルの帯域幅を300MHzとし、600MHzの放送周波数帯域内で2チャンネル(Ch1及びCh2)、右旋と左旋で合計4チャンネルを想定している。
第1の増幅器(AMP)14R,14Lは、バンドパスフィルタ(BPF)13R,13Lから得られるバンドパスフィルタ処理後の21GHz帯右旋信号及び21GHz帯左旋信号に対して、それぞれ所定の信号レベルとなるように増幅処理を施し、周波数変換部15R,15Lに出力する。
周波数変換部15R,15Lは、第1の増幅器(AMP)14R,14Lから得られる増幅処理後の21GHz帯右旋信号及び21GHz帯左旋信号に対して、それぞれに21GHz帯右旋及び左旋用として偏波間で所定帯域分を分離させた予め定めた中間周波数(IF)へと周波数変換を施し、21GHz帯右旋中間周波数(IF)信号及び21GHz帯左旋中間周波数(IF)信号を生成して、第2の増幅器(AMP)16R,16Lに出力する。
尚、周波数変換部15R,15Lは、ミキサと局部発振器で実現できる(図示略)。本例では、受信周波数(RF)と局部発振周波数(LO)の差を中間周波数(IF)とし、後述する12GHz帯IF信号とは周波数が重複せず、且つ比較的短尺な同軸ケーブルCC1での信号伝送可能な周波数帯に変換する。
より具体的な例として、周波数変換部15Rは、入力される21GHz帯右旋信号(RF)について、右旋用の局部発振周波数(LO)=21.1GHzを用いて300~900MHzの21GHz帯右旋IF信号に変換する。また、周波数変換部15Lは、入力される21GHz帯左旋信号(RF)について、左旋用の局部発振周波数(LO)=18.1GHzを用いて3300~3900MHzの21GHz帯左旋IF信号に変換する。この場合、図2を参照して後述するが、300~900MHzの21GHz帯右旋IF信号と、3300~3900MHzの21GHz帯左旋IF信号との間に、1032~3224MHzの12GHz帯IF信号が配置されるようになる。
第2の増幅器(AMP)16R,16Lは、周波数変換部15R,15Lから得られる21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号に対して、それぞれ所定の信号レベルとなるように増幅処理を施し、ローパスフィルタ(LPF)17R,17Lに出力する。
ローパスフィルタ(LPF)17R,17Lは、第2の増幅器(AMP)16R,16Lから得られる増幅処理後の21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号に対して、余分な雑音成分を除去するローパスフィルタ処理を施し、第1の混合器20に出力する。尚、第1の増幅器(AMP)14R,14L、第2の増幅器(AMP)16R,16L、及びローパスフィルタ(LPF)17R,17Lは、必須ではないが、好適例として設けており、21GHz帯右旋及び左旋用として予め定めた中間周波数(IF)へと周波数変換を施した21GHz帯のIF信号を得るために、周波数変換部15R,15Lの前後で増幅処理を行った上で、ローパスフィルタ処理を施すことで、不要な雑音成分を精度よく除去できる。ここではローパスフィルタ(LPF)17R,17Lについて、ローパスフィルタ処理とする例としているが、バンドパスフィルタとしてもよい。
第2の偏波分離器18は、衛星放送受信アンテナ11によって放送受信した12GHz帯の放送信号(12GHz帯BS/CS放送の信号)について右旋と左旋の偏波分離を行うブロックコンバータ(LNB)19に出力する。尚、本例では、12GHz帯及び21GHz帯共用の衛星放送受信アンテナ11を想定しているが、12GHz帯専用及び21GHz帯専用の衛星放送受信アンテナから放送受信する形態であってもよい。
ブロックコンバータ(LNB)19は、12GHz帯の右旋及び左旋用の信号抽出・周波数変換部として機能するものであり、第2の偏波分離器18から得られる偏波分離後の各信号に対して、放送帯域内のチャンネルをカバーする12GHz帯右旋信号及び12GHz帯左旋信号を抽出するバンドパスフィルタ処理を施した後、12GHz帯右旋及び左旋用として標準規格(非特許文献1参照)に従う予め定めた中間周波数(IF)へと周波数変換を施し、12GHz帯中間周波数(IF)信号を生成して、第1の混合器20に出力する。
即ち、ブロックコンバータ(LNB)19は、12GHz帯衛星放送(BS/CS)に係る12GHz帯右旋信号及び12GHz帯左旋信号について、1032~3224MHzの12GHz帯IF信号(BS右旋・CS右旋とBS左旋・CS左旋の各IF信号が中間周波数帯域として並んだチャンネルを構成している。)に変換する。ARIB標準規格STD-B63(非特許文献1)には、その詳細が規定されている。
従って、第1の混合器20によって生成される衛星放送の受信信号は、300~900MHzの21GHz帯右旋IF信号と、3300~3900MHzの21GHz帯左旋IF信号との間に、1032~3224MHzの12GHz帯IF信号が配置されるようになる。
第1の混合器20は、ブロックコンバータ(LNB)19から得られる12GHz帯IF信号と、ローパスフィルタ(LPF)17R,17Lから得られる21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号とを周波数帯域として互いに重複することなく混合し、第1の中間周波数帯(本例では、300~3900MHz)に収まる衛星放送の受信信号を生成して、第1のバイアスティー21及び第2のバイアスティー22経由で、分波器23に出力する。
図2には、本実施例の放送受信システム1における周波数変換(周波数変換部15R,15L及びLNB19)により、12GHz帯及び21GHz帯の衛星放送の受信周波数(RF)を第1の中間周波数帯(本例では、300~3900MHz)に変換した際の衛星放送の受信信号の周波数配列を例示している。
ここで、第1のバイアスティー21及び第2のバイアスティー22間の接続は、既存の同軸ケーブルCC1を用いており、これにより衛星放送受信システム1は、図1に示すように、屋外部分と屋内部分に分けて配設することができる。そして、第1のバイアスティー21及び第2のバイアスティー22は、衛星放送受信システム1における各機能部の電力供給を行う電源として機能させるものであり、第2のバイアスティー22にて直流15Vの電源をバイアス付加し、第1のバイアスティー21にて直流15Vの電源を取り出すようにして、屋外部分の機能部への電力供給を行うものとしている。
ところで、屋外部分と屋内部分を結ぶ既存の同軸ケーブルCC1は、宅内の伝送に用いる後述の同軸ケーブルCC2とは異なり、ケーブル長を短くすることができる。また、屋外部分と屋内部分は1対1で接続するため、ブースタや分配器といった機器は不要である。このため、屋外部分と屋内部分を結ぶ同軸ケーブルCC1では、宅内の伝送に用いる後述の同軸ケーブルCC2とは異なり、3224MHzよりも高い周波数を含む第1の中間周波数帯(本例では、300~3900MHz)の衛星放送の受信信号を伝送できる。従って、屋外部分と屋内部分を結ぶ信号線として、必ずしも同軸ケーブルCC1を用いずに単なる信号配線としてもよいが、本例では実際の運用の観点で、既存の同軸ケーブルCC1を用いる構成としている。
ただし、放送受信システム1における屋内部分となる第2のバイアスティー22以降では、同軸ケーブルCC2による宅内の受信機28に向けた信号伝送を可能とし、尚且つ地上TVの信号を重複することなく混合可能とするために、第1の中間周波数帯(本例では、300~3900MHz)の衛星放送の受信信号を分波して更に周波数変換を施すようにしている。具体的には、地上TVの信号及びBS/CS-IFに重複することなく、21GHz帯右旋IFと21GHz帯左旋IFを、比較的に長尺化する同軸ケーブルCC2でも伝送可能な3224MHz以下の周波数に配置する。
以下、より具体的に、放送受信システム1における第2のバイアスティー22以降に配置される機能部について説明する。
分波器23は、第1のバイアスティー21及び第2のバイアスティー22経由で第1の混合器20から得られる上述した第1の中間周波数帯(本例では、300~3224MHz)に収まる衛星放送の受信信号から、12GHz帯IF信号については第2の混合器27へ、21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号については21GHz帯衛星放送再変調部24へと分波する機能部である。
21GHz帯衛星放送再変調部24は、復調器25及び変調器26からなり、分波器23から得られる21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号について、復調器25によりそれぞれ右旋及び左旋の偏波毎に一旦復調し、その後、変調器26により12GHz帯IF信号及び地上デジタルテレビジョン放送(地上TV)の信号とは別帯域の2種類の新たな中間周波数帯の信号となるように階層分離多重(LDM)を用いて再変調して、21GHz帯第1IF信号(IF1)及び21GHz帯第2IF信号(IF2)を生成する。そして、21GHz帯衛星放送再変調部24は、この再変調後の21GHz帯第1IF信号(IF1)及び21GHz帯第2IF信号(IF2)を第2の混合器27に出力する。
第2の混合器27は、分波器23から得られる12GHz帯IF信号と、21GHz帯衛星放送再変調部24から得られる21GHz帯第1IF信号(IF1)及び21GHz帯第2IF信号(IF2)と、地上デジタルテレビジョン放送(地上TV)の信号とを周波数帯域として互いに重複することなく混合し、第2の中間周波数帯(本例では、160~3224MHz)に収まる宅内向けIF信号を生成し、既存の同軸ケーブルCC2を介して宅内の受信機28に伝送する。
従って、まず、分波器23によりBS/CS-IFを取り出し、その後、第2の混合器27により地上TVの信号を混合する。これにより、既存の放送である地上TVとBS/CS-IFとを混合させた信号を生成できる。
一方、放送受信システム1における屋外部分から同軸ケーブルCC1で伝送された21GHz帯右旋IF信号と21GHz帯左旋IF信号は、それぞれ600MHzの周波数帯域幅であり、そのままでは同軸ケーブルCC2による信号伝送可能な3224MHz以下に配置できないし、地上TVの信号と重複してしまう。
そこで、21GHz帯衛星放送再変調部24により、階層分離多重(LDM)技術を応用して、21GHz帯右旋IF信号(300~900MHz)と21GHz帯左旋IF信号(3300~3900MHz)について、300MHzの周波数帯域幅に2つのチャンネル(計600MHzに相当)を階層分離多重する。LDMは、2つの変調信号に電力に差をつけて多重し、伝送、分離する技術である。高電力階層(UL)の復調では、低電力階層(LL)は雑音としてみなせる。LLの信号成分は、元のIF信号から復調したULの信号を減算することで得られる。
図3は、本発明による一実施例の放送受信システム1における21GHz帯衛星放送再変調部24に係る階層分離多重(LDM)の説明図である。21GHz帯衛星放送再変調部24は、LDMにより、21GHz帯右旋IF信号におけるCh1(図3では「21GHz帯右旋Ch1-IF」と図示。)と21GHz帯左旋IF信号におけるCh1(図3では「21GHz帯左旋Ch1-IF」と図示。)を階層分離多重して21GHz帯第1IF信号(図3では「21GHz帯-IF1」と図示。)を生成する。同様に、21GHz帯衛星放送再変調部24は、LDMにより、21GHz帯右旋IF信号におけるCh2(図3では「21GHz帯右旋Ch2-IF」と図示。)と21GHz帯左旋IF信号におけるCh2(図3では「21GHz帯左旋Ch2-IF」と図示。)を階層分離多重して21GHz帯第2IF信号(図3では「21GHz帯-IF2」と図示。)を生成する。
尚、図3に示すチャンネルの組み合わせは一例であり、右旋及び左旋の関係を逆にしてもよく、更にはUL及びLLの各チャンネルの関係を逆にしてもよい。本例では、現行の12GHz帯衛星放送が、まず右旋でサービスが始まり、その後、左旋でのサービスが開始したことに合わせて、ここでは、21GHz帯右旋のチャンネルを主たる信号であるULに配置した例としている。
従って、21GHz帯衛星放送再変調部24は、当該21GHz帯右旋IF信号における2つのチャンネルのうち一方と、当該21GHz帯左旋IF信号における2つのチャンネルのうち一方とを階層分離多重して21GHz帯第1IF信号(IF1)を生成し、当該21GHz帯右旋IF信号における2つのチャンネルのうち他方と、当該21GHz帯左旋IF信号における2つのチャンネルのうち他方とを階層分離多重して21GHz帯第2IF信号(IF2)を生成するものであればよい。
図4は、本発明による一実施例の放送受信システム1における21GHz帯衛星放送再変調部24の概略構成を例示するブロック図である。
図4に示す21GHz帯衛星放送再変調部24は、復調器25及び変調器26が、21GHz帯衛星放送の計4チャンネル(右旋Ch1、右旋ch2、左旋Ch1、及び左旋ch2)を並列処理する4系統の第1乃至第4の高周波部(251‐1~251‐4)、復調部(252‐1~252‐4)、変調部(261‐1~261‐4)、及び減衰器(262‐1~262‐4)からなる。
図4に示す高周波部(例えば第1高周波部251‐1)は、入力される信号(21GHz帯右旋IF信号又は21GHz帯左旋IF信号)に対して選局し復調部25の入力周波数に変換する機能部であり、この周波数変換に対応する周波数は所定の固定値とすればよい。
図4に示す復調部(例えば第1復調部252‐1)は、当該高周波部によって選局及び周波数変換した信号について一旦復調し、信号系統毎に後続する変調部(例えば第1変調部261‐1)に出力する。
図4に示す変調部(例えば第1変調部261‐1)は、対応する復調部(例えば第1復調部252‐1)によって復調した信号を、図3に例示した対応するチャンネルの新たな中間周波数帯の信号となるように再変調し、信号系統毎に後続する減衰器(例えば第1減衰器262‐1)に出力する。尚、変調部(例えば第1変調部261‐1)において、誤り訂正復号・再符号化を行って再変調するのが好適である。同軸ケーブルCC1を介する衛星放送の受信信号は微弱なため雑音を含むが、誤り訂正を行って再変調することで、信号品質が改善する。
図4に示す減衰器(例えば第1減衰器262‐1)は、対応する変調部(例えば第1変調部261‐1)によって再変調した信号を、図3に例示した対応するチャンネルの新たな中間周波数帯の信号レベルとなるように減衰させ、第2の混合器27に出力する。
ここで、各減衰器(262‐1~262‐4)は、図3に例示した対応するチャンネルの信号成分として、ULとLLの電力差をつけるように動作する。
即ち、図3に示す例に対応する21GHz帯衛星放送再変調部24において、入力される21GHz帯右旋IF信号におけるCh1は、第1高周波部251‐1、第1復調部252‐1、第1変調部261‐1、及び第1減衰器262‐1を経て、21GHz帯第1IF信号(IF1)における高電力階層(UL)の信号に変換される。
また、図3に示す例に対応する21GHz帯衛星放送再変調部24において、入力される21GHz帯左旋IF信号におけるCh1は、第2高周波部251‐2、第2復調部252‐2、第2変調部261‐2、及び第2減衰器262‐2を経て、21GHz帯第1IF信号(IF1)における低電力階層(LL)の信号に変換される。
また、図3に示す例に対応する21GHz帯衛星放送再変調部24において、入力される21GHz帯右旋IF信号におけるCh2は、第3高周波部251‐3、第3復調部252‐3、第3変調部261‐3、及び第3減衰器262‐3を経て、21GHz帯第2IF信号(IF2)における高電力階層(UL)の信号に変換される。
また、図3に示す例に対応する21GHz帯衛星放送再変調部24において、入力される21GHz帯左旋IF信号におけるCh2は、第4高周波部251‐4、第4復調部252‐4、第4変調部261‐4、及び第4減衰器262‐4を経て、21GHz帯第2IF信号(IF2)における低電力階層(LL)の信号に変換される。
このようにして、21GHz帯衛星放送再変調部24は、21GHz帯右旋IF信号(300~900MHz)と21GHz帯左旋IF信号(3300~3900MHz)について、160~460MHzの21GHz帯第1IF信号(IF1)及び720~1020MHzの21GHz帯第2IF信号(IF2)とする3224MHz以下の2種類の中間周波数の信号に変換する。
そして、第2の混合器27は、分波器23から得られる12GHz帯IF信号と、21GHz帯衛星放送再変調部24から得られる21GHz帯第1IF信号(IF1)及び21GHz帯第2IF信号(IF2)と、地上デジタルテレビジョン放送(地上TV)の信号とを周波数帯域として互いに重複することなく混合し、第2の中間周波数帯(160~3224MHz)に収まる宅内向けIF信号を生成し、既存の同軸ケーブルCC2を介して宅内の受信機28に伝送する。
図5は、本発明による一実施例の放送受信システム1における、受信機28の入力となる宅内向けIF信号の周波数配列例を示す図である。図5に示すように、第2の混合器27によって生成され既存の同軸ケーブルCC2を介して宅内の受信機28に伝送する宅内向けIF信号は、21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号についてLDMを用いた再変調により、地上TVの信号及びBS/CS-IFに重複することなく、21GHz帯衛星放送の各チャンネルに対応するIF信号が配置されて、既存の同軸ケーブルCC2を介して伝送可能な3224MHz以下の信号とすることができる。より具体的には、宅内の受信機28に伝送する宅内向けIF信号は、21GHz帯第1IF信号(IF1)及び21GHz帯第2IF信号(IF2)が、12GHz帯IF信号より下側の周波数帯に配置され、尚且つ地上TVの周波数帯の下側の空き領域に21GHz帯第1IF信号(IF1)が配置され、地上TVの周波数帯の上側の空き領域に21GHz帯第2IF信号(IF2)が配置された信号となっている。
当該宅内向けIF信号を宅内の受信機28に伝送する際には、既存の同軸ケーブルCC2を介して行うことができ、一般的に同軸ケーブルは空間を伝搬することはなく、高いC/N(信号と雑音の比)を維持することができる。
尚、21GHz帯衛星放送再変調部24(より正確には、変調器26)は、インターネットなど通信路からの所定の補完情報も入力し宅内に伝送するよう通信接続する形態とすることができる。21GHz帯衛星放送は降雨による影響が大きいため、降雨減衰で受信C/Nが低下し21GHz帯衛星放送が遮断する可能性がある。このような場合でも、放送事業者は、通信路からの補完情報を21GHz帯衛星放送再変調部24(より正確には、変調器26)に送信し、21GHz帯衛星放送の番組を宅内に伝送するようにして、当該番組の視聴を継続させることができる。
従って、本実施例の放送受信システム1は、既存の同軸ケーブルCC1,CC2を用いて、衛星放送受信アンテナ11から得られる21GHz帯の衛星放送及び標準規格に準拠する12GHz帯の衛星放送の信号について地上デジタルテレビジョン放送(地上TV)の信号と混合可能に周波数変換された中間周波数の信号(宅内向けIF信号)を宅内の受信機28に伝送することができる。
受信機28は、必要に応じて適宜ブースタや分配器等を介在させて、同軸ケーブルCC2を介して伝送された宅内向けIF信号を受信する既存の地上TV/BS(12GHz帯)/CS共用受信機28‐1、21GHz帯右旋対応受信機28‐2、及び本発明に係る放送受信システムに対応した21GHz帯右旋左旋対応(LDM対応)受信機28‐3のうちいずれかで構成することができる。
(21GHz帯右旋左旋対応(LDM対応)受信機)
図6は、本発明に係る放送受信システム1に対応した21GHz帯右旋左旋対応(LDM対応)受信機28‐3の概略構成を例示する図である。21GHz帯右旋左旋対応(LDM対応)受信機28‐3は、LDM対応の受信機として既に従来から知られている構成と同様とすることができるので、ここでは簡潔に説明する。
図6に示す21GHz帯右旋左旋対応(LDM対応)受信機28‐3は、選局部281、高階層復調部282、高階層デコーダ283、LDM処理部284、及び低階層デコーダ285を備える。
選局部281は、放送受信システム1により生成した同軸ケーブルCC2経由の宅内向けIF信号を入力し、操作者によるチャンネル選局操作に応じて、21GHz帯衛星放送のチャンネルに対応する21GHz帯第1IF信号(IF1)又は21GHz帯第2IF信号(IF2)を抽出し、高階層復調部282及び遅延器2842に出力する。
選局部281によって抽出された21GHz帯衛星放送のチャンネルが、図3に示す例で21GHz帯衛星放送の右旋放送のチャンネル(Ch1又はCh2)である場合、高階層復調部282は、選局部281によって抽出された右旋のチャンネルに対応する21GHz帯第1IF信号(IF1)又は21GHz帯第2IF信号(IF2)に対して復調処理を施し、高階層デコーダ283に出力する。
高階層デコーダ283は、高階層復調部282によって復調した信号に対して誤り訂正復号を含むデコード処理を施し、映像・音声出力1としてディスプレイ等に外部出力する。
一方、選局部281によって抽出された21GHz帯衛星放送のチャンネルが、図3に示す例で21GHz帯衛星放送の左旋放送のチャンネル(Ch1又はCh2)である場合、上記の高階層復調部282の動作に加えて、LDM処理部284により復調処理を行う。LDM処理部284は、変調部2841、遅延器2842、減算部2843、及び低階層復調部2844を備える。
変調部2841は、上記の高階層復調部282の動作によって復調した信号を入力し、元の変調方式に従って再変調し、減算部2843に出力する。尚、変調部2841は、高階層デコーダ283による誤り訂正符号処理後のデータを入力し、元の誤り訂正符号化処理に従って再符号化したものを元の変調方式に従って再変調し、減算部2843に出力するとしてもよい。
遅延器2842は、選局部281によって抽出された左旋のチャンネルに対応する21GHz帯第1IF信号(IF1)又は21GHz帯第2IF信号(IF2)に対して、上記の高階層復調部282及び変調部2841の動作時間に対応する時間まで遅延させる遅延処理を施し、減算部2843に出力する。
減算部2843は、遅延器2842によって遅延させた信号から、変調部2841から得られる信号を電力減算し、選局部281によって抽出された左旋のチャンネル(Ch1又はCh2)に対応する信号成分として低階層復調部2844に出力する。
低階層復調部2844は、選局部281によって抽出された左旋のチャンネル(Ch1又はCh2)に対応する信号成分に対して復調処理を施し、低階層デコーダ285に出力する。
低階層デコーダ285は、低階層復調部2844によって復調した信号に対して誤り訂正復号を含むデコード処理を施し、映像・音声出力2としてディスプレイ等に外部出力する。
このように、21GHz帯右旋左旋対応(LDM対応)受信機28‐3では、入力信号となる放送受信システム1により生成した同軸ケーブルCC2経由の宅内向けIF信号が、受信C/Nとして十分高く、元のIF1又はIF2の信号から復調したULの信号を再変調し減算することでLLの信号成分が得られる。ULとLLをそれぞれデコードすれば、21GHz帯の右旋及び左旋の各チャンネル(本例ではCh1,Ch2の合計4チャンネルを例示)の全てを視聴できる。尚、高階層デコーダ283及び低階層デコーダ285は、1つのデコーダで共用構成とし、処理の切り替えを行う切替器を介在させるようにしてもよい。
以上、本実施例の放送受信システム1によれば、既存の同軸ケーブルCC1,CC2を用いて、21GHz帯衛星放送の全ての周波数帯域と偏波による受信信号を宅内の受信機28に伝送することができる。ただし、21GHz帯右旋及び左旋の全てのチャンネル(本例ではCh1,Ch2の合計4チャンネルを例示)に対応させる受信機は、21GHz帯右旋左旋対応(LDM対応)受信機28‐3のように、図3及び図5に例示したような放送受信システム1にて定められた周波数配列となっていることに対応した処理を行うものとする。
また、本実施例の放送受信システム1によれば、既存の放送用周波数には影響を与えていないことから、既存の受信機(地上/BS/CS共用受信機)を接続すれば、そのまま現行放送を視聴することができる。
また、本実施例の放送受信システム1によれば、低廉化などの理由によりLDMの処理機能を持たない受信機28でも、主たる信号であるUL(図3及び図5の例では21GHz帯の右旋の各Ch1,Ch2)の放送番組を視聴することができる。
上述の実施例については代表的な例を説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換することができることは当業者に明らかである。例えば、上述した例では、21GHz帯の衛星放送、標準規格に準拠する12GHz帯の衛星放送、及び標準規格に準拠する地上デジタルテレビジョン放送の信号を受信対象とすることを前提として説明したが、将来的にこれらの標準規格に準じたLDM方式の12GHz帯又は21GHz帯の衛星放送、或いはLDM方式の地上TVの信号にも応用対応できることは勿論である。また、本例で視聴対象とする21GHz帯衛星放送は、偏波毎に2チャンネル(Ch1及びCh2)、右旋と左旋で合計4チャンネルを想定して説明したが、より多くのチャンネルを視聴する場合も同様に応用対応できることは勿論である。従って、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によってのみ制限される。
本発明によれば、既設又は既存の同軸ケーブルを用いて、12GHz帯及び21GHz帯の衛星放送、並びに地上デジタルテレビジョン放送を受信可能なIF信号を伝送可能になるので、地上放送及び衛星放送を受信する用途に有用である。
1 放送受信システム
11 衛星放送受信アンテナ
12 第1の偏波分離器
13R,13L バンドパスフィルタ(BPF)
14R,14L 第1の増幅器(AMP)
15R,15L 周波数変換部
16R,16L 第2の増幅器(AMP)
17R,17L ローパスフィルタ(LPF)
18 第2の偏波分離器
19 ブロックコンバータ(LNB)
20 第1の混合器
21 第1のバイアスティー
22 第2のバイアスティー
23 分波器
24 21GHz帯衛星放送再変調部
25 復調器
26 変調器
27 第2の混合器
28 受信機
28‐1 地上TV/BS/CS共用受信機
28‐2 21GHz帯右旋対応受信機
28‐3 21GHz帯右旋左旋対応(LDM対応)受信機
251‐1~251‐4 第1乃至第4の高周波部
252‐1~252‐4 第1乃至第4の復調部
261‐1~261‐4 第1乃至第4の変調部
262‐1~262‐4 第1乃至第4の減衰器
281 選局部
282 高階層復調部
283 高階層デコーダ
284 LDM処理部
285 低階層デコーダ
2841 変調部
2842 遅延器
2843 減算部
2844 低階層復調部
CC1,CC2 同軸ケーブル

Claims (4)

  1. 21GHz帯の衛星放送及び標準規格に準拠する12GHz帯の衛星放送の信号を地上デジタルテレビジョン放送の信号と混合可能な周波数に変換し、同軸ケーブルを用いて宅内の受信機に伝送する放送受信システムであって、
    衛星放送受信アンテナによって放送受信した21GHz帯の放送信号について右旋と左旋の偏波分離を行う第1の偏波分離器と、
    前記第1の偏波分離器から得られる偏波分離後の各信号に対して、放送帯域内のチャンネルをカバーする21GHz帯右旋信号及び21GHz帯左旋信号を抽出するバンドパスフィルタ処理を施すバンドパスフィルタと、
    当該21GHz帯右旋信号及び21GHz帯左旋信号に対して、それぞれに21GHz帯右旋及び左旋用として偏波間で所定帯域分を分離させた予め定めた中間周波数(IF)へと周波数変換を施し、21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号を生成する周波数変換部と、
    衛星放送受信アンテナによって放送受信した12GHz帯の放送信号について右旋と左旋の偏波分離を行う第2の偏波分離器と、
    前記第2の偏波分離器から得られる偏波分離後の各信号に対して、放送帯域内のチャンネルをカバーする12GHz帯右旋信号及び12GHz帯左旋信号を抽出するバンドパスフィルタ処理を施した後、12GHz帯右旋及び左旋用として予め定めた中間周波数へと周波数変換を施し、12GHz帯IF信号を生成するブロックコンバータ(LNB)と、
    当該12GHz帯IF信号と、当該21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号とを周波数帯域として互いに重複することなく混合し、第1の中間周波数帯に収まる衛星放送の受信信号を生成する第1の混合器と、
    前記第1の混合器から得られる当該第1の中間周波数帯に収まる衛星放送の受信信号から、12GHz帯IF信号と、21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号とを分波する分波器と、
    前記分波器から得られる21GHz帯右旋IF信号及び21GHz帯左旋IF信号について、それぞれ右旋及び左旋の偏波毎に一旦復調し、その後、12GHz帯IF信号及び地上デジタルテレビジョン放送の信号とは別帯域の2種類の新たな中間周波数帯の信号となるように階層分離多重を用いて再変調して、21GHz帯第1IF信号及び21GHz帯第2IF信号を生成する21GHz帯衛星放送再変調部と、
    前記分波器から得られる12GHz帯IF信号と、前記21GHz帯衛星放送再変調部から得られる21GHz帯第1IF信号及び21GHz帯第2IF信号と、地上デジタルテレビジョン放送の信号とを周波数帯域として互いに重複することなく混合し、第2の中間周波数帯に収まる宅内向けIF信号を生成し、同軸ケーブルを介して宅内の受信機に伝送する第2の混合器と、
    を備えることを特徴とする放送受信システム。
  2. 前記第1の中間周波数帯に収まる衛星放送の受信信号は、当該21GHz帯右旋IF信号と、当該21GHz帯左旋IF信号との間に、当該12GHz帯IF信号が配置された信号からなることを特徴とする、請求項1に記載の放送受信システム。
  3. 前記第2の中間周波数帯に収まる宅内向けIF信号は、当該21GHz帯第1IF信号及び21GHz帯第2IF信号が、当該12GHz帯IF信号より下側中間周波数帯に配置され、尚且つ地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯の下側の空き領域に21GHz帯第1IF信号が配置され、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯の上側の空き領域に21GHz帯第2IF信号が配置された信号からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の放送受信システム。
  4. 前記21GHz帯衛星放送再変調部は、当該21GHz帯右旋IF信号における2つのチャンネルのうち一方と、当該21GHz帯左旋IF信号における2つのチャンネルのうち一方とを階層分離多重して前記21GHz帯第1IF信号を生成し、当該21GHz帯右旋IF信号における2つのチャンネルのうち他方と、当該21GHz帯左旋IF信号における2つのチャンネルのうち他方とを階層分離多重して前記21GHz帯第2IF信号を生成することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の放送受信システム。
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