JP2023082823A - 硬表面用洗浄剤組成物及び硬表面用洗浄剤製品 - Google Patents

硬表面用洗浄剤組成物及び硬表面用洗浄剤製品 Download PDF

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Abstract

【課題】トリガー式スプレー容器に収容して用いることにより、固体脂、特に垂直面に付着した固体脂に対する洗浄力に優れた硬表面用洗浄剤組成物、及びこの硬表面用洗浄剤組成物をトリガー式スプレー容器に収容した硬表面用洗浄剤製品を提供する。【解決手段】収容した液を泡状に変換して吐出することが可能なトリガー式スプレー容器に収容される硬表面用洗浄剤組成物であって、(A)成分:アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩と、(B)成分:R11O(R12O)nR13で表される溶剤と、(C)成分:エチレンオキサイドの付加モル数が2~5のポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤と、(D)成分:両性界面活性剤及び又はアミンオキシド型界面活性剤から選択される1種以上と、水を含有し、前記(C)成分の質量に対する前記(B)成分の質量の比[(B)/(C)]が、5~25である、硬表面用洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は硬表面用洗浄剤組成物及び硬表面用洗浄剤製品に関する。
従来、一般家庭などでは、食器等の洗浄を、水を含ませたスポンジに洗剤をとり、それを揉んで泡を立ててから、食器等の硬表面に塗りひろげるように洗浄剤組成物を付着させ、擦り洗いをする方法、あるいは、たらいやシンク等に水をはり洗浄剤組成物を薄めて、その中で食器等を擦り洗いする方法などにより行ってきた。
しかしながら、このような洗浄方法では、食器等を洗い続けることで、スポンジ中の水等で液が薄められ洗浄力が減少していくという課題を有し、また、洗浄作業の効率が悪く、疲労感も大きい。
これに対して、洗浄剤組成物をトリガー式スプレー容器に収容した洗浄剤製品は、洗浄剤組成物を直接、食器等の被洗物に噴霧して付着させることができる。そのため、水等で液が薄められ洗浄力が減少すること避けやすい。また、トリガー式スプレー器で噴霧後、被洗物に洗浄剤組成物が付着した状態で放置しておけば、濯ぐだけで又は軽い擦り労力で通常の洗浄と同等以上の洗浄効果を得ることも可能である。
トリガー式スプレー容器に収容する洗浄剤組成物としては、例えば、非イオン界面活性剤を含む界面活性剤とグリコールエーテル溶剤を組み合わせたスプレー洗剤が提案されている(特許文献1、2)。
特許文献1、2の洗浄剤組成物によれば、油膜を速やかに崩壊させ、洗浄にかかる時間と手間を減らすことができるとされている。
特表2018-524453号公報 特開2020-147763号公報
しかし、特許文献1、2では、油膜のように、液体状の油に対する洗浄力について評価されているものの、固体脂に対する評価はされていない。
本発明者等が確認したところ、特許文献1、2の洗浄剤組成物は、固体脂に対する洗浄力が必ずしも充分ではなかった。特に、プラスチック容器、フライパン等の垂直面に付着した固体脂に対する洗浄力が不充分であった。
本発明では、上記事情に鑑みて、トリガー式スプレー容器に収容して用いることにより、固体脂、特に垂直面に付着した固体脂に対する洗浄力に優れた洗浄剤組成物、及びこの洗浄剤組成物をトリガー式スプレー容器に収容した洗浄剤製品を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]収容した液を泡状に変換して吐出することが可能なトリガー式スプレー容器に収容される硬表面用洗浄剤組成物であって、
(A)成分:アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩と、
(B)成分:下式(1)で表される溶剤
11O(R12O)13 ・・・(1)
[式(1)中、R11は直鎖または分岐状の炭素数4~6のアルキル基であり、Oが結合する炭素は第1級炭素でも第2級炭素でもよい。R12はエチル基またはイソプロピル基であり、R13は水素またはメチル基であり、nはR12Oの平均付加モル数で、1~3の数である。nが2以上の場合、複数存在するR12は、同じであってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。]と、
(C)成分:エチレンオキサイドの付加モル数が2~5のポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤と、
(D)成分:両性界面活性剤及び又はアミンオキシド型界面活性剤から選択される1種以上と、水を含有し、
前記(C)成分の質量に対する前記(B)成分の質量の比[(B)/(C)]が、5~25である、硬表面用洗浄剤組成物。
[2]前記(A)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して5~8質量%であり、前記(B)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して5~12質量%であり、前記(C)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して0.5~1.5質量%であり、前記(D)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して0.2~0.5質量%である、[1]に記載の硬表面用洗浄剤組成物。
[3]さらに、(E)成分:アミノカルボン酸型キレート剤を含有する、[1]又は[2]に記載の硬表面用洗浄剤組成物。
[4]前記(E)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して0.5~1質量%である、[3]に記載の硬表面用洗浄剤組成物。
[5]台所用である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の硬表面用洗浄剤組成物。
[6][1]~[5]の何れか一項に記載の硬表面用洗浄剤組成物と、前記硬表面用洗浄剤組成物を収容する前記トリガー式スプレー容器とからなる、硬表面用洗浄剤製品。
本発明の硬表面用洗浄剤組成物及び硬表面用洗浄剤製品は、固体脂、特に垂直面に付着した固体脂に対する洗浄力に優れる。
本発明の硬表面用洗浄剤製品を構成するトリガー式スプレー容器の一例を示す説明図である。 図1の装置の泡モードの説明図である。
本発明の硬表面用洗浄剤組成物は、後述する(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有する硬表面用洗浄剤組成物(以下単に「洗浄剤組成物」という場合がある。)である。
以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。また、酸の形態と塩の形態をとりうる成分の含有量は、酸の形態としての含有量である。
<(A)成分>
(A)成分はアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩である。(A)成分を含有することにより、固体脂に対する洗浄力、スプレー時の泡立ちの両立ができる。
(A)成分は、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2023082823000001
式(2)中、Rは炭素数8~18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、uは1~3の数であり、Mは無機又は有機の陽イオンである。uが2以上の場合、複数存在するRは、同じであってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。
は直鎖アルキル基であることが好ましい。Rの炭素数は、8~16であることがより好ましく、10~14であることがさらに好ましい。
uは1又は2であることが好ましく、1であることが特に好ましい。
としては、例えば水素イオン、ナトリウムイオン、アンモニウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン等の無機の陽イオン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機の陽イオンが挙げられる。ただし、Mが2価の陽イオンである場合には1/2原子分に相当する。例えばMがマグネシウムイオンの場合、-SOは、「-SO-1/2(Mg2+)」となる。
としては、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちに優れることから、モノエタノールアミン、又はトリエタノールアミンが好ましく、トリエタノールアミンが特に好ましい。
(A)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。 (A)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して3~10質量%が好ましく、5~8質量%がより好ましい。(A)成分の含有量が上記下限値以上であると、固体脂に対する洗浄力がより高まる。(A)成分の含有量が上記上限値以下であると、被洗浄物に対する泡立ちがより向上する。
<(B)成分>
(B)成分は、下式(1)で表される溶剤である。(B)成分を含有することにより、固体脂に対する洗浄力、スプレー時の泡立ちの両立ができる。
11O(R12O)13 ・・・(1)
[式(1)中、R11は直鎖または分岐状の炭素数4~6のアルキル基であり、Oが結合する炭素は第1級炭素でも第2級炭素でもよい。R12はエチル基またはイソプロピル基であり、R13は水素またはメチル基であり、nはR12Oの平均付加モル数で、1~3の数である。nが2以上の場合、複数存在するR12は、同じであってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。]
(B)成分の具体例としては、エチレングリコールn-ブチルエーテル、ジエチレングリコールn-ブチルエーテル、トリエチレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、エチレングリコールn-ペンチルエーテル、ジエチレングリコールn-ペンチルエーテル、トリエチレングリコールn-ペンチルエーテル、プロピレングリコールn-ペンチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ペンチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ペンチルエーテル、エチレングリコールn-ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールn-ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールn-ヘキシルエーテル、プロピレングリコールn-ヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールn-ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールn-ヘキシルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、トリエチレングリコールイソブチルエーテル、プロピレングリコールイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールイソペンチルエーテル、ジエチレングリコールイソペンチルエーテル、トリエチレングリコールイソペンチルエーテル、プロピレングリコールイソペンチルエーテル、ジプロピレングリコールイソペンチルエーテル、トリプロピレングリコールイソペンチルエーテル、エチレングリコールイソヘキシルエーテル、ジエチレングリコールイソヘキシルエーテル、トリエチレングリコールイソヘキシルエーテル、プロピレングリコールイソヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールイソヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールイソヘキシルエーテル、エチレングリコールn-ブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールn-ブチルメチルエーテルトリエチレングリコールn-ブチルメチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルメチルエーテル、エチレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、ジエチレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、トリエチレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、プロピレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ペンチルメチルエーテル、エチレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、ジエチレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、トリエチレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、プロピレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ヘキシルメチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ヘキシルメチルエーテルエチレングリコールイソブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールイソブチルメチルエーテル、プロピレングリコールイソブチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールイソブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールイソブチルメチルエーテル、エチレングリコールイソペンチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソペンチルメチルエーテル、トリエチレングリコールイソペンチルメチルエーテル、プロピレングリコールイソペンチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールイソペンチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールイソペンチルメチルエーテル、エチレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、トリエチレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、プロピレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、ジプロピレングリコールイソヘキシルメチルエーテル、トリプロピレングリコールイソヘキシルメチルエーテルが挙げられる。
中でも、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちに優れることから、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテルが好ましく、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテルが特に好ましい。
(B)成分の市販品としては、ダウ・ケミカル社製のDowanol(登録商標)PnB、Dowanol DPnB、Dowanol TPnBが挙げられる。
(B)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。 (B)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して3~15質量%が好ましく、5~12質量%がより好ましい。(B)成分の含有量が上記範囲内であると、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちに優れる。
<(C)成分>
(C)成分は、エチレンオキサイドの付加モル数が2~5のポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤である。(C)成分を含有することにより、固体脂に対する洗浄力、スプレー時の泡立ちの両立ができる。
(C)成分は、下式(3)で表される化合物であることが好ましい。
21-O-(EO)-H ・・・(3)
[式(3)中、R21は炭素数8~18の1級アルコールの水酸基を除いた残基であり、EOはオキシエチレン基であり、tはEOの平均付加モル数で、2~5の数である。]
21の炭素数は、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちに優れることから、10~18が好ましく、12~16がより好ましく、13~15がさらに好ましい。
tは、2~4の数であることが好ましく、2~3の数であることがより好ましい。tが2以上であることにより固体脂に対する洗浄力に優れる。tが5以下であることにより、スプレー時の泡立ちに優れる。
21は、アルキル基又はアルケニル基であることが好ましく、アルキル基であることがより好ましい。
21は、直鎖状でも分岐状でもよく、分岐状のものを含むことが好ましい。R21の分岐率は、10~100質量%であることが好ましく、30~60質量%であることがより好ましい。分岐率が好ましい範囲であることにより、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちに優れる。
なお、「分岐率」とは、式(3)で表される化合物全体を、R21-O-Hに換算した質量に対する、R21が分岐状である式(3)で表される化合物を、R21-O-Hに換算した質量の割合である。
21の分岐鎖状の炭化水素基を含む場合、側鎖のR21の側鎖の平均数は、0.2~2であることが好ましく、0.5~1.5であることがより好ましい。側鎖の平均数が好ましい範囲であることにより、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちに優れる。
なお、「側鎖の平均数(以下、平均分岐数)」とは、1分子の(C)成分のメチル基数から1を引いた数として定義される。平均分岐数は、(C)成分における側鎖の数(分岐数)の統計的平均値である。(C)成分の平均メチル基数は、H-NMR分光分析により容易に測定される。本明細書における平均分岐数は、下記式(i)によって算出される。すなわち、平均分岐数は、H-NMRスペクトル中のメチルプロトン(CH基)に対応するシグナル領域を3で除し、この値と、2で除したCH-OH基のメチレンプロトンのシグナル領域とを比較により求められる値である。
平均分岐数={(CH基のメチルプロトンに対応するシグナル領域の積分値/3)-(CH-OH基のメチレンプロトンに対応するシグナル領域の積分値/2)}/(CH-OH基のメチレンプロトンに対応するシグナル領域の積分値/2) ・・・(i)
なお、H-NMR分光分析においては、測定対象((C)成分)を重水又は重クロロホルムに溶解し、試料濃度を30質量%とする。これをH-NMR(例えば、JEOL社製の製品名「JNM―LA300 FT NMR SYSTEM」)により、測定する。
21は、天然アルコール由来でも、合成アルコール由来でもよい。例えば、ドバノール、サフォール、ネオドール(登録商標)、ダイアドール、ルテンゾール等の市販品、ガーベット反応による2分子縮合で得られ、β位に分岐構造を有するアルコールなどの合成アルコール、ヤシ油高級アルコール、直鎖の炭素数12~14のアルキルアルコール(P&G社製「CO1270A」)などの天然アルコールが挙げられる。
中でも、BASF社製のLutensol AO3(炭素数13~15、t=3、1級アルコール含有率100質量%、分岐率40質量%)、Lutensol AO5(炭素数13~15、t=5、1級アルコール含有率100質量%、分岐率40質量%)が好ましく、Lutensol AO3が最も好ましい。
(C)成分は、1級アルコールにエチレンオキサイドを付加させて得られる1級アルコールにエチレンオキサイドが付加したものを、50~100質量%含むことが好ましく、60~100質量%含むことがより好ましい。エチレンオキサイドが付加したもの割合が高いほど、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちに優れる。
(C)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。 (C)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して0.2~2質量%が好ましく、0.5~1.5質量%がより好ましい。(C)成分の含有量が上記下限値以上であると、固体脂に対する洗浄力が優れる。(C)成分の含有量が上記上限値以下であると、スプレー時の泡立ちに優れる。
<(D)成分>
(D)成分は両性界面活性剤及び又はアミンオキシド型界面活性剤から選択される1種以上である。(D)成分を含有することにより、固体脂に対する洗浄力、スプレー時の泡立ちの両立ができる。
両性界面活性剤としては、例えばカルボン酸塩型の両性界面活性剤、硫酸エステル塩型の両性界面活性剤、スルホン酸塩型の両性界面活性剤、リン酸エステル塩型の両性界面活性剤などが挙げられる。
両性界面活性剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、油汚れ、特に固体脂に対する洗浄力がより高まる観点から、両性界面活性剤としては、カルボン酸塩型の両性界面活性剤、スルホン酸塩型の両性界面活性剤が好ましく、カルボン酸塩型の両性界面活性剤がより好ましい。
カルボン酸塩型の両性界面活性剤として具体的には、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシアルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルスルホベタイン等のベタイン型の両性界面活性剤が挙げられる。
スルホン酸塩型の両性界面活性剤として具体的には、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のベタイン型の両性界面活性剤などが挙げられる。
カルボン酸塩型の両性界面活性剤及びスルホン酸塩型の両性界面活性剤は、それぞれ1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
アミンオキシド型界面活性剤はとしては、例えばアルキルアミンオキシド型界面活性剤、アルカノイルアミドアルキルアミンオキシド型界面活性剤などが挙げられる。
アミンオキシド型界面活性剤としては、下記一般式(4)で表される化合物(以下、「化合物(4)」ともいう。)が好ましい。
31-(A)-N(-R32)(-R33)→O ・・・(4)
式(4)中、R31は炭素数8~18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は炭素数8~18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基であり、R32及びR33はそれぞれ独立して炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基であり、Aは-C(=O)-NH-R34-であり、R34は炭素数1~4のアルキレン基であり、pは0又は1の数である。
31としては、炭素数8~18の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数10~14の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基がより好ましい。
32及びR33は、炭素数1~3のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましく、R32及びR33の双方がメチル基であることがさらに好ましい。
AにおけるR34は炭素数3のアルキレン基であることが好ましい。
pは0が好ましい。
化合物(4)の具体例としては、ラウリルジメチルアミンオキシド(n-ドデシルジメチルアミンオキシド)、ヤシアルキルジメチルアミンオキシド、ラウリルジエチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドなどが挙げられる。
中でも、固体脂に対する洗浄力、スプレー時の泡立ちに優れることから、ラウリルジメチルアミンオキシドが好ましい。
(D)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(D)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して0.2~1.0質量%が好ましく、0.2~0.8質量%がより好ましく、0.2~0.5質量%がさらに好ましい。(D)成分の含有量が上記下限値以上であると、固体脂に対する洗浄力に優れる。(D)成分の含有量が上記上限値以下であると、スプレー時の泡立ちに優れる。
<(E)成分>
本発明の洗浄剤組成物は、さらに、(E)成分としてアミノカルボン酸型キレート剤を含有することが好ましい。(E)成分を含有することにより、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちがさらに向上する。
(E)成分としては、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミノペンタ酢酸、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酢酸、トリエチレンテトラヘキサ酢酸、エチレングリコールジエーテルジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、シクロヘキサン-1,2-ジアミンテトラ酢酸、グルタミン酸ジ酢酸、メチルグリシンジ酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸4ナトリウム、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸等が挙げられる。
中でも、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちを向上させる効果が大きいことから、グルタミン酸ジ酢酸、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸、メチルグリシンジ酢酸が好ましく、グルタミン酸ジ酢酸が特に好ましい。
これらキレート剤は、酸の形で使用することも可能であるし、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属との塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンとの塩等、塩基性物質との塩の形で使用することも可能である。
(E)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。 (E)成分の含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して0.1~2質量%が好ましく、0.5~1質量%がより好ましい。(E)成分の含有量が上記下限値以上であると、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちを向上させやすい。(E)成分の含有量が上記上限値以下であると、(E)成分が過剰となることによる固体脂に対する洗浄力低下を防止できる。
<比率等>
本発明の洗浄剤組成物は、(C)成分の質量に対する(B)成分の質量の比[(B)/(C)]が5~25である。[(B)/(C)]は8~16が好ましく、9~12がより好ましい。
[(B)/(C)]が上記下限値以上であることにより、固体脂に対する洗浄力とスプレー時の泡立ちを両立できる。[(B)/(C)]が上記上限値以下であることにより、固体脂に対する洗浄力に優れる。
(A)成分の質量に対する(B)成分の質量の比[(B)/(A)]は、0.5~6が好ましく、1~4がより好ましい。上記範囲内とすることでスプレー時の泡立ちと固体脂に対する洗浄力が向上する。
(D)成分の質量に対する(A)成分の質量の比[(A)/(D)]は、10~25が好ましい。上記範囲内とすることでスプレー時の泡立ちと固体脂に対する洗浄力が向上する。
(C)成分と(D)成分の合計質量に対する(B)成分の質量の比[(B)/{(C)+(D)}]は、5~15が好ましい。上記範囲内とすることでスプレー時の泡立ちと固体脂に対する洗浄力が向上する。
(A)成分と(B)成分の合計含有量は、洗浄剤組成物の総質量に対して6~35質量%であることが好ましく、10~20質量%であることがより好ましい。
<その他の界面活性剤>
本発明の洗浄剤組成物は(A)成分、(C)成分、(D)成分を除くその他の界面活性剤を本発明の効果を阻害しない範囲で使用することができる。
(A)成分以外のアニオン界面活性剤としては、大別するとスルホン酸塩タイプ、硫酸エステル塩タイプ、カルボン酸塩タイプ、リン酸エステルタイプ等が挙げられる。
スルホン酸塩タイプは、分子内に-SO X1(ここでX1は金属イオンを表す)を有するアニオン界面活性剤である。スルホン酸塩タイプとしては、アルカンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、α-スルホ脂肪酸塩、α-スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸等が挙げられる。
硫酸エステル塩タイプは、分子内に-O-SO X2(ここでX2は金属イオンを表す)を有するアニオン界面活性剤である。硫酸エステル塩タイプとしては、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられる。
カルボン酸塩タイプは、分子内に-CO X3(ここでX3は金属イオンを表す)を有するアニオン界面活性剤である。カルボン酸塩タイプとしては、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩、スルホコハク酸塩、アミノ酸系アニオン界面活性剤等が挙げられる。
(A)成分以外のアニオン界面活性剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で使用することができるが、効果を最大限発揮させる観点から(A)成分以外のアニオン界面活性剤は含まないことが好ましい。
(C)成分以外の非イオン界面活性剤としては、下式(5)で表されるポリオキシアルキレン付加型ノニオン界面活性剤((C)成分は除く)、高級アミン等のアルキレンオキシド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキル(又はアルケニル)アミンオキシド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加体、ソルビタン脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、N-アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシドなどが挙げられる。
41-O-(R42O)-H ・・・(5)
[式(5)中、R41は、炭素数8~18の直鎖の炭化水素基又は炭素数8~18の分岐鎖の炭化水素基である。R42は炭素数1~3の炭化水素基である。sは、R42Oの平均付加モル数を表す6~15の数である。複数のR42は同一であっても異なっていてもよい。]
(C)成分以外の非イオン界面活性剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で使用することができるが、効果を最大限発揮させる観点から(C)成分以外の非イオン界面活性剤は含まないことが好ましい。
カチオン界面活性剤としては特に限定されず公知のものを使用することができる。
具体的には、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジヒドロキシエチルアンモニウムクロライド、ジ牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジ(ステアロイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オレオイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(パルミトイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジ(ステアロイルオキシイソプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オレオイルオキシイソプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オレオイルオキシブチル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(ステアロイルオキシエチル)メチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、トリ(ステアロイルオキシエチル)メチルメトサルフェート等が挙げられる。なお、「牛脂アルキル」基の炭素数は14~18である。
カチオン界面活性剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で使用することができるが、効果を最大限発揮させる観点からカチオン界面活性剤は含まないことが好ましい。
(A)成分、(C)成分、(D)成分、及びその他の界面活性の総含有量(総界面活性剤量)は、洗浄剤組成物の総質量に対して1~15質量%であることが好ましく、5~12質量%であることがより好ましい。上記範囲内にすることでスプレー時の泡立ちと固体脂に対する洗浄力が良好となる。
<ハイドロトロープ剤>
本発明の洗浄剤組成物は、ハイドロトロープ剤(ただし、(B)成分を除く。)を含有してもよい。
ハイドロトロープ剤としては、例えば炭素数2~4の1価アルコール、炭素数2~4の2価アルコール、炭素数4~10のグリセリルエーテルなどが挙げられる。
炭素数2~4の1価アルコールとしては、例えばエタノール、n-プロパノール、イソプロパノールなどが挙げられる。
炭素数2~4の2価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールなどが挙げられる。
炭素数4~10のグリセリルエーテルとしては、例えばグリセリン、ヘキシルグリセリルエーテルなどが挙げられる。
ハイドロトロープ剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
<防腐剤>
本発明の洗浄剤組成物は、防腐剤を含有してもよい。
防腐剤としては、例えばベンズイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン、ブチルベンズイソチアゾリノン、クロロメチルイソチアゾリノン、オクチルイソチアゾリノン、ジクロロオクチルイソチアゾリノン等のイソチアゾリン系防腐剤などが挙げられる。
防腐剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンが好ましく、これらを併用することがより好ましい。
<pH調整剤>
本発明の洗浄剤組成物は、pH調整剤を含有してもよい。
pH調整剤としては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硫酸などが挙げられる。
pH調整剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
<その他>
本発明の洗浄剤組成物は、上述した以外にも、任意成分として、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、酸化亜鉛等の無機ビルダー、香料、色素、ラジカルトラップ剤、酵素等を台所用液体洗浄剤に配合することができる。
<物性>
洗浄剤組成物のB型粘度計で測定した25℃における粘度は30mPa・s以下が好ましく、20mPa・sがより好ましい。この粘度にすることでスプレー時の泡立ちが良好になる。
洗浄剤組成物のpHは、25℃でのpHが5~10であることが好ましく、より好ましくは6~8である。このpHとすることでスプレー時の泡立ちと固体脂に対する洗浄力が良好となる。
<製造方法>
本発明の洗浄剤組成物は、従来公知の洗浄剤組成物の製造方法に準じて製造することができる。例えば、水の一部に、(A)成分と、(B)成分と、(C)成分と、(D)成分と、必要に応じて任意成分とを加えて溶解させ、必要に応じてpH調整剤でpHを調整し、残りの水を加えることにより調製される。
<トリガー式スプレー容器>
本発明の洗浄剤製品を構成するトリガー式スプレー容器は、トリガーレバーの操作により、容器に収容した洗浄剤組成物を泡状に変換して、吐出させる吐出装置を備えたものである。
図1に、トリガー式スプレー容器の一例を示す。
図1のトリガー式スプレー容器1は、噴霧される洗浄剤組成物が収容された容器2の口元部2aにディスペンサー3がキャップ4により装着されている。
容器2の形状としては特に限定されず、丸形ボトル、角形ボトル、パウチであってもよい。
噴出装置3は、ボディー10とボディー10の前方端部に順次装着された液体ガイド部11及びノズル部材12と、ボディー10の後方端部に挿入され、容器2内に垂下される送液チューブ13と、ボディー10に取り付けられ回転軸Aを回転軸として回動可能なトリガーレバー14と、ボディー10を覆うカバー15とを備えている。
ボディー10には、その内部にバルブ部20と往復ポンプ30と通液路40とが形成されている。
バルブ部20は下部バルブ21と上部バルブ26とからなり、下部バルブ21は下部座面22と下部座面22に保持されるボール23とで構成され、上部バルブ26は、上部座面27と上部座面27に保持される弁体28とで構成されている。弁体28の下端はボール23近傍まで垂下しており、ボール23が下部座面22から離れて上昇した際、弁体28の下端位置で上昇を止める規制部材としての役割も担っている。
往復ポンプ30は、シリンダー31とシリンダー31内を摺動するピストン32とを備え、シリンダー31とピストン32先端との間にシリンダー室33が形成されている。また、ピストン32の内側にはバネ室35が設けられ、バネ36が収容されている。
シリンダー室33とバルブ部20とは、通路孔34により連通している。
ピストン32には、トリガーレバー14が連結部Bにおいて連結しており、トリガーレバー14が回転軸Aを回転軸として回動することにより連結部Bで連結されたピストン32がシリンダー31内を摺動するようになっている。具体的には、トリガーレバー14が回転軸Aを回転軸として左回りに回動すると、ピストン32が、シリンダー室33を狭めるように図示右側に摺動する。反対に、トリガーレバー14が回転軸Aを回転軸として右回りに回動すると、ピストン32が、シリンダー室33を広げるように図示左側に摺動する。
トリガーレバー14は、操作者の指によりキャップ4側に引かれることにより回転軸Aを回転軸として左回りに回動するようになっている。また、操作者が指を離すと、バネ36により、回転軸Aを回転軸として右回りに回動し、キャップ4から離れた側に戻るようになっている。
液体ガイド部11は、図2に示すように栓体11aを有し、栓体11aの周面に沿って、通液路40から流入した洗浄剤組成物が周回する周回部11bが形成されている。また、栓体11aの先端に、周回部11bを周回してきた洗浄剤組成物が旋回する旋回部11cが形成されている。
ノズル部材12は、液体ガイド部11に対して、液体ガイド部11の軸方向を回転軸として回転可能に取り付けられている。図2は、ノズル部材12が液体ガイド部11に対して泡モードの位置関係とされて状態を示している。
図2に示すように泡モードでは、液体ガイド部11とノズル部材12との間に、空気を取り込むことか可能な通気路16が形成されるようになっている。
なお、ノズル部材12が液体ガイド部11に対して液滴モードの位置関係とされている際は、通気路16が閉塞されるようになっている。また、ノズル部材12が液体ガイド部11に対して閉止モードの位置関係とされている際は、ノズル部材12が旋回部11c出口を閉塞するようになっている。
トリガー式スプレー容器1は、操作者がキャップ4側に引いたトリガーレバー14を話した際に、容器2内の洗浄剤組成物を吸引する。すなわち、バネ36により、ピストン32が左側に摺動し、シリンダー室33が広がると、バルブ部20内が陰圧となる。その結果、ボール23が下部座面22から浮き上がり、送液チューブ13により吸い上げられた洗浄剤組成物が下部座面22とボール23との間からバルブ部20及びシリンダー室33内に流入する。
その後、操作者がキャップ4側にトリガーレバー14を引くと、バルブ部20及びシリンダー室33内に吸引された洗浄剤組成物が吐出される。すなわち、ピストン32が右側に摺動し、シリンダー室33を狭めると、シリンダー室33内の洗浄剤組成物が通路孔34からバルブ部20内に押し出され、バルブ部20内が陽圧となり、弁体28が上部座面27から浮き上がり、上部座面27と弁体28との間から、洗浄剤組成物が通液路40、液体ガイド部11を経由してノズル部材12から吐出される。
図2に示す泡モードの状態で液体ガイド部11の旋回部11cから洗浄剤組成物が旋回しつつノズル部材12に流入すると、流入した洗浄剤組成物は、通気路16から流入した空気を巻き込みつつ、ノズル部材12のノズル内壁12aに衝突しながらノズル部材12内を移動し、泡として噴出される。
なお、ノズル部材12が液体ガイド部11に対して液滴モードの位置関係とされている際は、通気路16が閉塞されているため、旋回部11cから流入した洗浄剤組成物は、空気を巻き込まずにノズル部材12のノズル内壁12aに衝突しながらノズル部材12内を移動し、液滴のまま噴出される。
また、ノズル部材12が液体ガイド部11に対して閉止モードの位置関係とされている際は、ノズル部材12が旋回部11c出口を閉塞しているため、トリガーレバー14を操作者が引こうとしても、洗浄剤組成物の吐出が阻止される。
<洗浄剤製品>
本発明の硬表面用洗浄剤製品は、本発明の硬表面用洗浄剤組成物をトリガー式スプレー容器に収容したものである。トリガー式スプレー容器としては、例えば、前記トリガー式スプレー容器1を使用することができる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
本実施例において使用した原料は、下記の<使用原料>に示す通りである。
<使用原料>
[(A)成分]
a-1:LAS-TEA、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩(アルキル基の炭素数:10~14)、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ製 ライポンLH-200(純分96%))をトリエタノールアミン(日本触媒製 トリエタノールアミンS-80)で中和したもの。
a-2:LAS-MEA、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸モノエタノールアミン塩(アルキル基の炭素数:10~14)、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ製 ライポンLH-200(純分96%))をモノエタノールアミン(日本触媒製 モノエタノールアミン)で中和したもの。
[(B)成分]
b-1:DPnB、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、ダウ・ケミカル製Dowanol DPnB。
b-2:TPnB、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、ダウ・ケミカル製Dowanol TPnB。
b-3:PnB、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ダウ・ケミカル製Dowanol PnB。
[(C)成分]
c-1:AE(C13-15)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基:炭素数13~15(分岐数0.98、分岐率40質量%)オキシエチレン基の平均繰り返し数が3)、BASF製ルテンゾールAO3。
c-2:AE(C10)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基:炭素数10(分岐数1.0、分岐率100質量%)オキシエチレン基の平均繰り返し数が3)、BASF製ルテンゾールXP30。
[(D1)成分]
d-1:AX、n-ドデシルジメチルアミンオキシド、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ製カデナックス(登録商標)DM12D-W。
d-2:APAX、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、クラリアント製GENAMINOX(登録商標)AP。
d-3:ラウリルヒドロキシスルホベタイン、花王製アンヒトール(登録商標)20HD。
[(E)成分]
e-1:GLDA、グルタミン酸二酢酸4ナトリウム塩、Akzo Nobel製Dissolvine(登録商標)GL-47-S。
[その他]
pTS-H:パラトルエンスルホン酸、関東化学(株)製。
香料:特開2020-132680 表1~表8に記載の調合香料組成物1~4(調合香料組成物1~4の何れを使用しても結果は同じであったため、表には単に「香料」とのみ記す。)。
水:バランス。
<実施例1~26、比較例1~6>
表1~4の配合(単位:質量%)に従い、各例の洗浄剤組成物1000gを調整した。なお、各例の組成における空欄部分は、当該成分を配合していないことを示す。各例の洗浄剤組成物1000gは、下記の手順で調製した。
1Lビーカーに水と(A)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分とpTS-Hを入れ、マグネチックスターラー(Fine社製、「F-606N」)で充分に攪拌した。続いて(B)成分と香料を加え、攪拌後、25℃のpHが6.0となるように必要に応じてpH調整剤(トリエタノールアミン、硫酸)を適量添加した後、全体量が100質量%になるように蒸留水を入れ、さらによく攪拌し、液体状の洗浄剤組成物を得た。
洗浄剤組成物のpH(25℃)は、洗浄剤組成物を25℃に調温し、ガラス電極式pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、「HM-30G」)を用い、ガラス電極を洗浄剤組成物に直接浸漬し、1分間経過後に示すpHを測定した。測定方法はJIS Z 8802:1984「pH測定方法」に準拠して行った。
洗浄剤組成物の粘度(25℃)は、洗浄剤組成物を25℃に調温し、B型粘度計(TOKIMEC社製)を用いて測定した。
各例で得られた洗浄剤組成物を以下の評価方法により評価した。結果を表1~4に示す。
<評価方法>
[スプレー時の泡立ち性]
各例の洗浄剤組成物をライオン社製「レンジまわりのルック」のトリガー式スプレー容器に充填した。ライオン社製「レンジまわりのルック」のトリガー式スプレー容器は、図1、2を用いて説明したトリガー式スプレー容器1である。また、泡モードについては、「狭い泡設定」と「広い泡設定」とがある。
このトリガー式スプレー容器を「狭い泡設定」として、垂直に立てたプラスチック板(ポリプロピレン樹脂製)から水平方向に15cm離れた距離にノズル先端が位置するように配置し、1回トリガーレバーを引いた。その後、プラスチック板に付着した泡の状態を目視観察し、嵩高い泡の半分以上がその場に滞留している時間を計測した。同じ試験を3回行い、3回の平均時間に基づき、以下の基準により評価した。
(評価基準)
◎◎◎:嵩高い泡が付着し、平均15秒以上の間、半分以上の泡がその場に滞留していた。
◎◎:嵩高い泡が付着し、平均10秒以上15秒未満の間、半分以上の泡がその場に滞留していた。
◎:嵩高い泡が付着し、平均5秒以上10秒未満の間、半分以上の泡がその場に滞留していた。
〇:嵩高い泡が付着し、平均5秒未満の間に、半分以上の泡がその場から垂れ落ちた。
×:嵩高い泡が形成されなかった(平均滞留時間0秒)。
[垂直面の油汚れ洗浄力(方法1)]
牛脂(純度100%、和光純薬製)に対し、視認性をあげるために0.1質量%となるように関東化学株式会社製赤色油溶性色素、Sudan IVを均一溶解させ、評価用汚垢とした。
調整した汚垢を、底面が10cm×15cmの略矩形状であるプラスチック容器(岩崎工業株式会社製、ラストロ・ネオキーパー870mL)の底面に対し、電子天秤で計量しながらポリスポイトを用いて0.3g付着させた。付着させた汚垢は、プラスチック容器の底面中央の3cm×3cmのサイズの正方形の範囲に塗り広げた。その後、室温25℃で6時間放置し疎水表面汚垢を作製した。
上記の疎水表面汚垢を作製したプラスチック容器を、底面が鉛直方向となるように立てた。各例の洗浄剤組成物をライオン社製「レンジまわりのルック」のトリガー式スプレー容器に収容し、作製した疎水表面汚垢から水平方向に15cm離れた距離にノズル先端が位置するように配置した。そして、「狭い泡設定」としてトリガーレバーを1回操作することにより、各例のサンプル1mLを、疎水表面汚垢に噴霧した。
10秒後、3.7cm×2.8cmの大きさカットした食器洗い用スポンジ(住友スリーエム株式会社製、商品名「スコッチブライト」)で疎水表面汚垢上を3周回すように擦り、25℃流速5L/minの流水で満遍なく充分にすすいだ。その後、目視で赤色が確認できる部分の面積を残存汚垢面積とし、疎水表面汚垢の面積(9cm)に対する割合を求めた。同じ試験を3回行い、3回の平均割合に基づき、以下の基準により評価した。
(評価基準)
◎◎:残存汚垢面積が、疎水表面汚垢の面積に対し、0%~10%未満。
◎:残存汚垢面積が、疎水表面汚垢の面積に対し、10%以上20%未満。
〇:残存汚垢面積が、疎水表面汚垢の面積に対し、20%以上~30%未満。
×:残存汚垢面積が、疎水表面汚垢の面積に対し、30%以上。
[垂直面の油汚れ洗浄力(方法2)]
プラスチック容器の底面に付着させる汚垢の量を0.6gとした他は、「垂直面の油汚れ洗浄力(方法1)」と同様の試験を3回行い、3回の平均割合に基づき、「垂直面の油汚れ洗浄力(方法1)」と同じ基準により評価した。
Figure 2023082823000002
Figure 2023082823000003
Figure 2023082823000004
Figure 2023082823000005
表1、2に示すように、実施例1~23の洗浄剤組成物は、スプレーの泡立ち性と垂直面の油汚れ洗浄力の双方において優れていた。これに対して、比較例1~6の洗浄剤組成物は、スプレー時の泡立ち性については良好なものが存在したものの、垂直面の油汚れ洗浄力は、何れも劣っていた。
また、表4に示すように、(E)成分を加えた実施例24~26の洗浄剤組成物は、スプレーの泡立ち性が実施例1~23と比較して同等以上であった。また、垂直面の油汚れ洗浄力は、評価条件が実施例1~23の評価条件より厳しい(付着させた汚垢が倍量)であるにもかかわらず、実施例1~23と比較して同等以上に残存汚垢面積を低減することができた。
1 トリガー式スプレー容器
2 容器
3 噴出装置
4 キャップ
10 ボディー
11 液体ガイド部
12 ノズル部材
13 送液チューブ
14 トリガーレバー
15 カバー
16 通気路
20 バルブ部
30 往復ポンプ

Claims (6)

  1. 収容した液を泡状に変換して吐出することが可能なトリガー式スプレー容器に収容される硬表面用洗浄剤組成物であって、
    (A)成分:アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩と、
    (B)成分:下式(1)で表される溶剤
    11O(R12O)13 ・・・(1)
    [式(1)中、R11は直鎖または分岐状の炭素数4~6のアルキル基であり、Oが結合する炭素は第1級炭素でも第2級炭素でもよい。R12はエチル基またはイソプロピル基であり、R13は水素またはメチル基であり、nはR12Oの平均付加モル数で、1~3の数である。nが2以上の場合、複数存在するR12は、同じであってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。]と、
    (C)成分:エチレンオキサイドの付加モル数が2~5のポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤と、
    (D)成分:両性界面活性剤及び又はアミンオキシド型界面活性剤から選択される1種以上と、水を含有し、
    前記(C)成分の質量に対する前記(B)成分の質量の比[(B)/(C)]が、5~25である、硬表面用洗浄剤組成物。
  2. 前記(A)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して5~8質量%であり、前記(B)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して5~12質量%であり、前記(C)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して0.5~1.5質量%であり、前記(D)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して0.2~0.5質量%である、請求項1に記載の硬表面用洗浄剤組成物。
  3. さらに、(E)成分:アミノカルボン酸型キレート剤を含有する、請求項1又は2に記載の硬表面用洗浄剤組成物。
  4. 前記(E)成分の含有量が前記硬表面用洗浄剤組成物の総質量に対して0.5~1質量%である、請求項3に記載の硬表面用洗浄剤組成物。
  5. 台所用である、請求項1~4のいずれか一項に記載の硬表面用洗浄剤組成物。
  6. 請求項1~5の何れか一項に記載の硬表面用洗浄剤組成物と、前記硬表面用洗浄剤組成物を収容する前記トリガー式スプレー容器とからなる、硬表面用洗浄剤製品。
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