JP2023082809A - プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エッチングの加工形状を向上しつつ、高いエッチングレートを実現するプラズマ処理方法及びプラズマ処理装置を提供する。【解決手段】プラズマ処理方法は、炭素含有膜に形成されたシリコン含有マスクとを有する基板をチャンバ内の基板支持部上に提供しS1、冷媒を基板支持部に供給して基板支持部の温度を制御しS2、チャンバ内に処理ガスを供給しS3、ソースRF信号によってチャンバ内で処理ガスからプラズマを生成するとともに、基板支持部にバイアス信号を供給して、炭素含有膜をエッチングするS4。S2における冷媒は、プラズマエッチング時の基板又は基板支持部表面の温度が-70℃以上100℃以下になるように設定される。S4におけるソースRF信号は、2kW以上の電力を有するRF信号であり、バイアス信号は、2kW以上の電力を有するRF信号、又は2kV以上の電圧パルスを含むDC信号である。【選択図】図2

Description

本開示の例示的実施形態は、プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置に関する。
エッチングにより形成される溝の形状を改善する技術として、特許文献1に記載された技術がある。
特開2015-12178号公報
本開示は、エッチングの加工形状を向上しつつ、高いエッチングレートを実現する技術を提供する。
本開示の一つの例示的実施形態において、チャンバを有する誘導結合型のプラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、(a)炭素含有膜と、炭素含有膜に形成されたシリコン含有マスクとを有する基板を、チャンバ内の基板支持部上に提供する工程と、(b)冷媒を基板支持部に供給して基板支持部の温度を制御する工程と、(c)チャンバ内に処理ガスを供給する工程と、(d)(b)の工程が行われている状態で、ソースRF信号によってチャンバ内で処理ガスからプラズマを生成するとともに、基板支持部にバイアス信号を供給して、炭素含有膜をエッチングする工程と、を有し、(d)の工程において、(b)の工程における冷媒は、プラズマエッチング時の基板又は基板支持部の温度が-70℃以上100℃以下の目標温度になるように設定され、(d)の工程におけるソースRF信号は、2kW以上の電力を有するRF信号であり、(d)の工程におけるバイアス信号は、2kW以上の電力を有するバイアスRF信号、又は2kV以上の電圧パルスを含むバイアスDC信号である、
プラズマ処理方法が提供される。
本開示の一つの例示的実施形態によれば、エッチングの加工形状を向上しつつ、高いエッチングレートを実現する技術を提供することができる。
プラズマ処理装置の構成の一例を概略的に示す図である。 本プラズマ処理方法の主な工程の一例を示すフローチャートである。 基板の膜構造の断面の一例を示す模式図である。 エッチングされた基板の膜構造の断面の一例を示す模式図である。 条件A、Bでエッチングされたエッチング対象膜の一例を描写した図である。 プラズマ処理装置の構成の一例を概略的に示す図である。 プラズマ生成工程の一例を示すフローチャートである。 基板の温度とエッチング形状との関係の一例を説明する図である。
以下、本開示の各実施形態について説明する。
一つの例示的実施形態において、チャンバを有する誘導結合型のプラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、(a)炭素含有膜と、炭素含有膜に形成されたシリコン含有マスクとを有する基板を、チャンバ内の基板支持部上に提供する工程と、(b)冷媒を基板支持部に供給して基板支持部の温度を制御する工程と、(c)チャンバ内に処理ガスを供給する工程と、(d)(b)の工程が行われている状態で、ソースRF信号によってチャンバ内で処理ガスからプラズマを生成するとともに、基板支持部にバイアス信号を供給して、炭素含有膜をエッチングする工程と、を有し、(d)の工程において、(b)の工程における冷媒は、プラズマエッチング時の基板又は基板支持部の温度が-70℃以上100℃以下になるように設定され、(d)の工程におけるソースRF信号は、2kW以上の電力を有するRF信号であり、(d)の工程におけるバイアス信号は、2kW以上の電力を有するバイアスRF信号、又は2kV以上の電圧パルスを含むバイアスDC信号である、プラズマ処理方法が提供される。
一つの例示的実施形態において、(e)温度センサにより基板又は基板支持部の少なくともいずれかの温度を測定する工程と、(f)(e)で測定された温度に基づいて、(d)におけるソースRF信号、(d)におけるバイアス信号、(b)における冷媒の設定温度の中の少なくとも一つを制御して、基板又は基板支持部の少なくともいずれかの温度を調整する工程と、をさらに有する。
一つの例示的実施形態において、(d)は、(d1)基板又は基板支持部の少なくともいずれかの温度を第1の温度に調整する工程と、(d2)基板又は基板支持部の少なくともいずれかの温度を第1の温度よりも高い第2の温度に調整する工程と、を有する。この例示的実施形態において、(d1)と(d2)は、どちらを先に行ってもよい。
一つの例示的実施形態において、(d1)と(d2)は、この順番で行われる。
一つの例示的実施形態において、(d)は、(d1)と(d2)を交互に繰り返す工程を、さらに有する。
一つの例示的実施形態において、(d1)及び(d2)は、以下の(g)、(h)、(i)、(j)、(k)の中の少なくとも1つの工程を有する。
(g)(d1)において、基板支持部に第1の出力のバイアス信号を供給し、(d2)において、基板支持部に前記第1の出力よりも大きい第2の出力のバイアス信号を供給する工程、
(h)(d1)において、基板支持部に第1のデューティ比のバイアス信号を供給し、(d2)において、基板支持部に第1のデューティ比よりも大きい第2のデューティ比のバイアス信号を供給する工程、
(i)(d1)において、基板支持部に第1の周波数のバイアス信号を供給し、(d2)において、基板支持部に前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のバイアス信号を供給する工程、
(j)(d1)において、基板と基板支持部の間に第1の圧力の伝熱ガスを供給し、(d2)において、基板と基板支持部の間に第1の圧力よりも低い第2の圧力の伝熱ガスを供給する工程、
(k)(d1)において、冷媒の温度を第1の温度に設定し、(d2)において、冷媒の温度を第1の温度よりも高い第2の温度に設定する工程。
一つの例示的実施形態において、処理ガスは、酸素含有ガスと硫黄含有ガスを含む。
一つの例示的実施形態において、ソースRF信号は、13MHz以上の周波数を有する。
一つの例示的実施形態において、バイアスRF信号は、13MHz以下の周波数を有する。
一つの例示的実施形態において、炭素含有膜は、アモルファスカーボン膜を含む。
一つの例示的実施形態において、シリコン含有マスクは、酸化窒化シリコン膜を含む。
一つの例示的実施形態において、チャンバを有する誘導結合型のプラズマ処理装置であって、チャンバ内に設けられ、炭素含有膜と、炭素含有膜に形成されたシリコン含有マスクとを有する基板を支持する基板支持部と、基板支持部に冷媒を供給して基板支持部の温度を調整する温度調整部と、チャンバ内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、ソースRF信号を生成するソースRF信号生成部と、基板支持部にバイアス信号を供給するバイアス信号供給部と、制御部と、を備え、制御部は、(a)基板がチャンバ内の基板支持部上に提供された状態で、(b)温度調整部により、冷媒を基板支持部に供給して基板支持部の温度を制御し、(c)処理ガス供給部により、チャンバ内に処理ガスを供給し、(d)(b)が行われている状態で、ソースRF信号生成部により生成されたソースRF信号によってチャンバ内で処理ガスからプラズマを生成するとともに、バイアス信号供給部により、基板支持部にバイアス信号を供給して、炭素含有膜をエッチングし、(d)において、(b)における前記冷媒は、プラズマエッチング時の基板又は基板支持部が-70℃以上100℃以下の目標温度になるように設定され、(d)の工程におけるソースRF信号は、2kW以上の電力を有するRF信号であり、(d)の工程におけるバイアス信号は、2kW以上の電力を有するバイアスRF信号、又は2kV以上の電圧パルスを含むバイアスDC信号である、制御を実行する、プラズマ処理装置が提供される。
以下、図面を参照して、本開示の各実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一または同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づいて上下左右等の位置関係を説明する。図面の寸法比率は実際の比率を示すものではなく、また、実際の比率は図示の比率に限られるものではない。
<プラズマ処理装置1の構成>
以下に、プラズマ処理システムの構成例について説明する。図1は、誘導結合型のプラズマ処理装置1の構成例を説明するための図である。一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理方法(以下「本プラズマ処理方法」という)は、プラズマ処理装置1を用いて実行される。
プラズマ処理システムは、誘導結合型のプラズマ処理装置1及び制御部2を含む。誘導結合型のプラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ(チャンバ)10、ガス供給部20、電源30及び排気システム40を含む。プラズマ処理チャンバ10は、誘電体窓50を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11、ガス導入部13及びアンテナ14を含む。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置される。アンテナ14は、誘導結合プラズマ(ICP)ソースの一例である。アンテナ14は、プラズマ処理チャンバ10上又はその上方(すなわち誘電体窓50上又はその上方)に配置される。プラズマ処理チャンバ10は、誘電体窓50、プラズマ処理チャンバ10の側壁51及び基板支持部11により規定されたプラズマ処理空間10sを有する。プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10sに供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口とを有する。プラズマ処理チャンバ10は接地される。
基板支持部11は、本体部60及びリングアセンブリ61を含む。本体部60は、基板Wを支持するための中央領域60aと、リングアセンブリ61を支持するための環状領域60bとを有する。ウェハは基板Wの一例である。本体部60の環状領域60bは、平面視で本体部60の中央領域60aを囲んでいる。基板Wは、本体部60の中央領域60a上に配置され、リングアセンブリ61は、本体部60の中央領域60a上の基板Wを囲むように本体部60の環状領域60b上に配置される。従って、中央領域60aは、基板Wを支持するための基板支持面とも呼ばれ、環状領域60bは、リングアセンブリ61を支持するためのリング支持面とも呼ばれる。
一実施形態において、本体部60は、基台70及び静電チャック71を含む。基台70は、導電性部材を含む。基台70の導電性部材はバイアス電極として機能し得る。静電チャック71は、基台70の上に配置される。静電チャック71は、セラミック部材71aとセラミック部材71a内に配置される静電電極71bとを含む。セラミック部材71aは、中央領域60aを有する。一実施形態において、セラミック部材71aは、環状領域60bも有する。なお、環状静電チャックや環状絶縁部材のような、静電チャック71を囲む他の部材が環状領域60bを有してもよい。この場合、リングアセンブリ61は、環状静電チャック又は環状絶縁部材の上に配置されてもよく、静電チャック71と環状絶縁部材の両方の上に配置されてもよい。また、RF又はDC電極がセラミック部材71a内に配置されてもよく、この場合、RF又はDC電極がバイアス電極として機能する。なお、基台70の導電性部材とRF又はDC電極との両方が2つのバイアス電極として機能してもよい。
リングアセンブリ61は、1又は複数の環状部材を含む。一実施形態において、1又は複数の環状部材は、1又は複数のエッジリングと少なくとも1つのカバーリングとを含む。エッジリングは、導電性材料又は絶縁材料で形成され、カバーリングは、絶縁材料で形成される。
また、基板支持部11は、静電チャック71、リングアセンブリ61及び基板のうち少なくとも1つを目標温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路70a、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路70aには、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。一実施形態において、流路70aが基台70内に形成され、1又は複数のヒータが静電チャック71のセラミック部材71a内に配置される。
温度調整部80は、温調モジュールの一例である。一実施形態において、温度調整部80は、流路70aと、流路70aに接続された冷媒循環機90を有している。冷媒循環機90は、冷媒を所定の温度に設定し、当該冷媒を流路70aに供給し循環させることができる。一実施形態において、冷媒循環機90は、冷媒の温度を-50℃以下の温度に設定することができる。冷媒の温度の設定は、冷媒の温度を設定温度にすることだけではく、冷媒が設定温度になるように冷媒循環機90において設定することも含む。温度調整部80は、冷媒循環機90で温度設定された冷媒を、流路70aを通じて基板支持部11に供給し、基板支持部11の温度を調整することができる。
また、基板支持部11は、基板Wの裏面と中央領域60aとの間に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部100を含んでもよい。一実施形態において、伝熱ガス供給部100は、基板支持部11に設けられたガス供給ライン101を有している。ガス供給ライン101は、伝熱ガス供給機構102からの伝熱ガス(例えばHeガス)を、静電チャック71の上面と基板Wの裏面との間の間隙に供給する。伝熱ガス供給部100は、所定の圧力の伝熱ガスを供給することができる。
基板支持部11には、図示しないリフター(リフトピン)が設けられている。一実施形態において、リフターは、基板支持部11を上下方向に貫通する複数の貫通孔に配置され、図示しない駆動装置により貫通孔内を上下方向に移動する。一実施形態において、基板Wは、図示しない搬送アームによってチャンバ10内に搬入出される。リフターは、基板支持部11上で基板Wを支持し昇降させ、搬送アームとの間で基板Wをやり取りし、基板Wを基板支持部11上に載置することができる。
ガス導入部13は、ガス供給部20からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。ガス導入部13は、処理ガス供給部の一例である。一実施形態において、ガス導入部13は、中央ガス注入部(CGI:Center Gas Injector)110を含む。中央ガス注入部110は、基板支持部11の上方に配置され、誘電体窓50に形成された中央開口部に取り付けられる。中央ガス注入部110は、少なくとも1つのガス供給口110a、少なくとも1つのガス流路110b、及び少なくとも1つのガス導入口110cを有する。ガス供給口110aに供給された処理ガスは、ガス流路110bを通過してガス導入口110cからプラズマ処理空間10s内に導入される。一実施形態において、処理ガスは、酸素含有ガス(一例としてO2含むガス)と硫黄含有ガス(一例としてCOSを含むガス)を含む。なお、ガス導入部13は、中央ガス注入部110に加えて又はその代わりに、側壁51に形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
ガス供給部20は、少なくとも1つのガスソース21及び少なくとも1つの流量制御器22を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してガス導入部13に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調又はパルス化する1又はそれ以上の流量変調デバイスを含んでよい。ガス供給部20は、ガス導入部13の一部に含まれてよい。
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理チャンバ10に結合されるRF(高周波)電源31を含む。RF電源31は、ソースRF信号及びバイアスRF信号のような少なくとも1つのRF信号(RF電力)を、少なくとも1つのバイアス電極及びアンテナ14に供給するように構成される。これにより、プラズマ処理空間10sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、プラズマ処理チャンバ10において1又はそれ以上の処理ガスからプラズマを生成するように構成されるプラズマ生成部の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を少なくとも1つのバイアス電極に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオンを基板Wに引き込むことができる。
一実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31a及び第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、ソースRF信号を生成するソースRF信号生成部の一例である。第1のRF生成部31aは、アンテナ14に結合され、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、ソースRF信号は、10MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、ソースRF信号は、13MHz以上の周波数を有する。ソースRF電力は、2kW以上の電力を有する。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、アンテナ14に供給される。
第2のRF生成部31bは、基板支持部11に、バイアスRF信号であるバイアス信号を供給するバイアス信号供給部の一例である。第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基板支持部11の少なくとも1つのバイアス電極に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。バイアスRF信号の周波数は、ソースRF信号の周波数と同じであっても異なっていてもよい。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号の周波数よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、100kHz~60MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、13MHz以下の周波数を有する。バイアスRF信号は、2kW以上の電力を有するバイアスRF信号を含む。一実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、少なくとも1つのバイアス電極に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
また、電源30は、プラズマ処理チャンバ10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、バイアスDC生成部32aを含む。バイアスDC生成部32aは、基板支持部11に、電圧パルスを含むバイアスDC信号であるバイアス信号を供給するバイアス信号供給部の一例である。一実施形態において、バイアスDC生成部32aは、基板支持部11の少なくとも1つのバイアス電極に接続され、バイアスDC信号(バイアスDC電力)を生成するように構成される。生成されたバイアスDC信号は、少なくとも1つのバイアス電極に印加される。
種々の実施形態において、バイアスDC信号は、パルス化されてもよい。一実施形態において、バイアスDC生成部32aは、基板支持部11に、3kV(実効値)以上の電圧パルスを含むバイアスDC信号を供給することができる。この場合、DCに基づく電圧パルスのシーケンスが少なくとも1つのバイアス電極に印加される。電圧パルスは、矩形、台形、三角形又はこれらの組み合わせのパルス波形を有してもよい。一実施形態において、DC信号から電圧パルスのシーケンスを生成するための波形生成部がバイアスDC生成部32aと少なくとも1つのバイアス電極との間に接続される。従って、バイアスDC生成部32a及び波形生成部は、電圧パルス生成部を構成する。電圧パルスは、正の極性を有してもよく、負の極性を有してもよい。また、電圧パルスのシーケンスは、1周期内に1又は複数の正極性電圧パルスと1又は複数の負極性電圧パルスとを含んでもよい。なお、バイアスDC生成部32aは、RF電源31に加えて設けられてもよく、第2のRF生成部31bに代えて設けられてもよい。
アンテナ14は、1又は複数のコイルを含む。一実施形態において、アンテナ14は、同軸上に配置された外側コイル及び内側コイルを含んでもよい。この場合、RF電源31は、外側コイル及び内側コイルの双方に接続されてもよく、外側コイル及び内側コイルのうちいずれか一方に接続されてもよい。前者の場合、同一のRF生成部が外側コイル及び内側コイルの双方に接続されてもよく、別個のRF生成部が外側コイル及び内側コイルに別々に接続されてもよい。
排気システム40は、例えばプラズマ処理チャンバ10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
制御部2は、本開示において述べられる種々の工程をプラズマ処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部2は、ここで述べられる種々の工程を実行するようにプラズマ処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。一実施形態において、制御部2は、ガス導入部、電源30(第1のRF生成部31a、第2のRF生成部31b、バイアスDC生成部32aを含む)、温度調整部80、排気システム40、伝熱ガス供給部100などの動作を制御する。一実施形態において、制御部2の一部又は全てがプラズマ処理装置1に含まれてもよい。制御部2は、例えばコンピュータ2aを含んでもよい。コンピュータ2aは、例えば、処理部(CPU:Central Processing Unit)2a1、記憶部2a2、及び通信インターフェース2a3を含んでもよい。処理部2a1は、記憶部2a2からプログラムを読み出し、読み出されたプログラムを実行することにより種々の制御動作を行うように構成され得る。このプログラムは、予め記憶部2a2に格納されていてもよく、必要なときに、媒体を介して取得されてもよい。取得されたプログラムは、記憶部2a2に格納され、処理部2a1によって記憶部2a2から読み出されて実行される。媒体は、コンピュータ2aに読み取り可能な種々の記憶媒体であってもよく、通信インターフェース2a3に接続されている通信回線であってもよい。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してプラズマ処理装置1との間で通信してもよい。
<本プラズマ処理方法の一例>
図2は、プラズマ処理装置1で行われる本プラズマ処理方法の主な工程を示すフローチャートである。一実施形態において、本プラズマ処理方法は、誘導結合型のプラズマ処理装置1を用いて、炭素含有膜(有機膜)と、炭素含有膜上に形成されたシリコン含有マスクとを有する基板Wをエッチング処理する。一実施形態において、本プラズマ処理方法は、30以上の高いアスペクト比(加工凹部の幅に対する深さの比(深さ/幅))の深穴加工を行うことを含む。
先ず、一実施形態において、図3Aに示すような下地膜130と、炭素含有膜131及びシリコン含有マスク132を有する基板Wが用意される。炭素含有膜131の一例は、アモルファスカーボン膜である。シリコン含有マスク132の一例は、SiONのマスクである。基板Wは、搬送アームにより、チャンバ10内に搬入され、リフターにより基板支持部11に載置され、基板支持部11上に吸着保持される。これにより、図1に示すように、基板Wは、基板支持部11上に提供される(図2の工程S1)。なお、炭素含有膜131及びシリコン含有マスク132は、チャンバ10内で基板Wに形成されてよい。
次に、冷媒循環機90において、冷媒は、プラズマエッチング時の基板W又は基板支持部11が-70℃以上100℃以下の目標温度になるように設定される。一例として、基板支持部11の表面が上記目標温度となるように、冷媒は、-50℃以下の所定温度(極低温)に設定される。冷媒は、冷媒循環機90から流路70aに供給され、当該冷媒により基板支持部11の温度が制御される(図2の工程S2)。なお、基板支持部11に冷媒が供給され始めるタイミングは、基板Wが基板支持部11に提供された後に限られず、基板Wが基板支持部11に提供される前であってもよいし、基板Wが基板支持部11に提供されると同時であってもよい。
基板支持部11が冷媒により温度制御された状態で、ガス導入部13によりチャンバ10の処理空間10sに処理ガスが供給される(図2の工程S3)。一実施形態において、処理ガスは、炭素含有膜131をエッチングするための酸素含有ガス(一例としてO2含むガス)と硫黄含有ガス(一例としてCOSを含むガス)を含む。
次に、一実施形態において、第1のRF生成部31aにより、アンテナ14にソースRF信号が供給され、当該ソースRF信号によってチャンバ10内で処理ガスからプラズマが生成される。また第2のRF生成部31bにより、基板支持部11にバイアス信号が供給される(図2の工程S4(プラズマ生成工程S4))。このプラズマ生成工程S4は、極低温の冷媒により基板支持部11が温度制御された状態で行われる。これにより、一実施形態において、図3Bに示すように基板Wの炭素含有膜131がエッチングされ、凹部133が形成される。凹部133は、炭素含有膜の加工形状の一例である。このときのソースRF信号は、2kW以上の電力を有する高ソースRF信号であり、バイアス信号は、2kW以上の電力を有する高バイアスRF信号である。なお、ソースRF信号は、4kW以上の電力を有してよい。ソースRF信号は、30kW以下の電力を有してよい。バイアス信号は、4kW以上の電力を有してよい。バイアス信号は、30kW以下の電力を有してよい。
一実施形態において、基板支持部11に供給されるバイアス信号は、第2のRF生成部31bにより供給されるバイアスRF信号に代えて、バイアスDC生成部32aにより供給される電圧パルスを含むバイアスDC信号であってもよい。かかる場合のバイアスDC信号は、2kV(実効値)以上の電圧パルスを含んでよい。バイアスDC信号は、3kV以上の電圧パルスを含んでよい。バイアスDC信号は、20kV以下の電圧パルスを含んでよい。
所定時間経過後、ソースRF信号とバイアス信号の供給、処理ガスの供給等が停止され、炭素含有膜131に対するエッチングが終了する。その後、基板Wがリフターにより持ち上げられ、搬送アームに受け渡され、チャンバ10から搬出される。これにより、本プラズマ処理方法が終了する。
本例示的実施形態によれば、本プラズマ処理方法が、プラズマエッチング時の基板W又は基板支持部11が-70℃以上100℃以下の目標温度となるように設定された冷媒により基板支持部11の温度を制御しながら、アンテナ14に、2kW以上の高ソースRF信号を供給し、基板支持部11に、2kW以上の電力を有する高バイアスRF信号、或いは2kV以上の電圧パルスを含む高バイアスDC信号を供給している。そして、処理ガスからプラズマを生成し、炭素含有膜131をエッチングしている。これにより、エッチングの加工形状が向上しつつ、高いエッチングレートが実現される。本プラズマ処理方法は、高アスペクト比の深穴加工でよい。
<実施例>
上述のプラズマ処理装置を用いて、下記2つエッチング条件A、Bでエッチング処理を実施した。条件A、Bのプラズマエッチング時の基板又は基板支持部は、同じ目標温度になるよう冷媒温度によって制御した。エッチング対象膜は、表面にシリコン含有マスクM1を有する炭素含有膜M2である。
条件A:
ソースRF信号:2000W
バイアス信号:1850W
冷媒温度:0℃
処理時間:4min
条件B:
ソースRF信号:4500W
バイアス信号:4000W
冷媒温度:-60℃
処理時間:4min
条件Bは、本プラズマ処理方法の条件を満たすものである。
図4は、条件A、Bでエッチングされたエッチング対象膜を描写した図である。図4の上部に、エッチング対象膜の上部の拡大図を示し、図4の下部に、エッチング対象膜の全体図を示す。条件Bのエッチングでは、条件Aのエッチングよりも、凹部Qのエッチング深さCが深く、凹部Qの穴幅Dが狭かった。条件Aでは、エッチングレートが293nm/minであり、ボーイング部分の穴幅Dが95nmであった。条件Bでは、エッチングレートが607nm/minであり、穴幅Dが74nmであった。条件Bでは、凹部Qの垂直形状が向上し、高いエッチングレートが得られることが確認できる。
<本プラズマ処理方法の他の例示的実施形態>
図5は、本例示的実施形態の本プラズマ処理方法が行われるプラズマ処理装置1の構成の一例を概略的に示す図である。
一実施形態として、プラズマ処理装置1は、温度センサ150をさらに有する。一実施形態において、温度センサ150は、光干渉温度計であり、誘電体窓50の上方に配置される。温度センサ150は、基板支持部11上の基板Wに光を照射し、その反射光を受光することで、基板Wの温度を非接触で測定することができる。温度センサ150の測定結果は、制御部2に出力され、制御部2は、アンテナ14に供給されるソースRF信号、基板支持部11に供給されるバイアス信号、基板支持部11に供給される冷媒の設定温度を制御して、基板Wの温度を調整することができる。なお、プラズマ処理装置1の他の構成は、上述のとおりである。
一実施形態の本プラズマ処理方法において、プラズマ生成工程S4中に、温度センサ150により基板支持部11上の基板Wの温度が測定される。そして、その温度の測定結果に基づいて、ソースRF信号、バイアス信号、冷媒の設定温度の中の少なくとも一つが制御される。これにより、基板支持部11上の基板Wの温度が調整される。一実施形態において、温度センサ150により測定された基板Wの温度が例えば目標温度よりも低い場合には、ソースRF信号やバイアス信号が上げられ、冷媒の設定温度が上げられる。また、温度センサ150により測定された基板Wの温度が目標温度よりも高い場合には、ソースRF信号やバイアス信号が下げられ、冷媒の設定温度が下げられる。なお、基板Wの目標温度は、基板Wの温度と、エッチングの加工形状及びエッチングレート等の相関を予め求めておき、当該相関から算出されてよいし、解析ソフトにより計算されてもよいし、ユーザが任意に定めてもよい。また、温度センサ150による基板Wの温度の測定は、プラズマ生成工程S4において継続的に行われてもよいし、断続的に行われてもよいし、1以上の所定回数行われてもよい。本プラズマ処理方法の他の工程は、上述のとおりである。
本例示的実施態様によれば、プラズマ生成工程S4中の基板Wの温度が目標温度に近づけられる。すなわち、基板Wに対する高ソースRF信号や高バイアス信号による入熱と、極低温の冷媒による抜熱とのバランスが適切になる。この結果、エッチングの加工形状がさらに向上し、さらに高いエッチングレートが得られる。
なお、本例示的実施態様において、温度センサ150により基板支持部11の温度が測定されてよい。この場合、基板支持部11の温度の測定結果に基づいて、ソースRF信号、バイアス信号、冷媒の設定温度の中の少なくとも一つが制御される。これにより、基板支持部11上の基板W、或いは基板支持部11の温度が調整される。さらに、基板Wと基板支持部11の両方の温度が測定され、その測定温度に基づいて基板W又は基板支持部11の温度が調整されてよい。
<本プラズマ処理方法の他の例示的実施形態>
高アスペクト比の深穴加工において、穴が十分な垂直形状を有しつつ、真円に近いボトム形状を有することは好ましい。そこで、本例示的実施形態の本プラズマ処理方法では、プラズマ生成工程S4において基板W又は基板支持部11の少なくともいずれかの温度を調整する。なお、この基板Wや基板支持部11の温度は、基板Wに対し出入りする熱量(入熱と抜熱を合算した熱量)に異存する。
図6は、本例示的実施形態のプラズマ生成工程の一例を示すフローチャートである。一実施形態において、プラズマ生成工程S4は、基板Wの温度を第1の温度(低)に調整する工程S4-1と、基板Wの温度を第1の温度よりも高い第2の温度(高)に調整する工程S4-2を有する。一実施形態において、第1の温度(低)は、40℃以下であり、第2の温度(高)は、40℃以上である。この基板Wの温度の調整は、基板Wの温度が実際に第1の温度や第2の温度に調整される場合だけでなく、基板Wの温度が第1の温度や第2の温度に近づくように調整される場合も含む。一実施形態において、基板Wの温度の代わりに基板支持部11の温度を調整してよく、基板Wの温度と基板支持部11の温度の両方を調整してもよい。なお、本例示的実施形態のプラズマ生成工程S4においても、プラズマエッチング時の基板W又は基板支持部11の温度が-70℃以上100℃以下になるよう設定された冷媒により基板支持部11の温度を制御しながら、アンテナ14に、2kW以上の高ソースRF信号を供給し、基板支持部11に、2kW以上の高バイアスRF信号、或いは2kV以上の電圧パルスの高バイアスDC信号を供給する。
一実施形態として、工程S4-1と工程S4-2はこの順番で行われる。一実施形態として、工程S4-1と工程S4-2は、所定回数交互に繰り返される。所定回数は、1回又は複数回であってもよい。一実施形態において、工程S4-1と工程S4-2はこの逆の順番、すなわち工程S4-2が先に行われ、次に工程S4-1が行われてもよい。そして工程S4-1と工程S4-2がこの順番で所定回数交互に繰り返されてもよい。
一実施形態として、工程S4-1と工程S4-2(基板W又は基板支持部11の温度の調整)は、次の制御1~5により行われる。
工程S4-1において、基板支持部11に第1の出力のバイアス信号が供給され、工程S4-2において、基板支持部11に第1の出力よりも大きい第2の出力のバイアス信号が供給される(制御1)。一実施形態において、バイアス信号の出力の調整は、第2のRF生成部31b、又はバイアスDC生成部32aにより行われる。
工程S4-1において、基板支持部11に第1のデューティ比のバイアス信号が供給され、工程S4-2において、基板支持部11に第1のデューティ比よりも大きい第2のデューティ比のバイアス信号が供給される(制御2)。第2のデューティ比は、第1のデューティ比よりもバイアス信号(バイアス電力)が高くなるものである。バイアス信号のパルス波の周期は、パルスのレベルが高い期間とパルスのレベルが低い期間を有する。バイアス信号のデューティ比は、パルス波の周期における、レベルが高い期間が占める割合である。一実施形態において、バイアス信号のデューティ比の調整は、第2のRF生成部31b、又はバイアスDC生成部32aにより行われる。
工程S4-1において、基板支持部11に第1の周波数のバイアス信号が供給され、工程S4-2において、基板支持部11に第1の周波数よりも低い第2の周波数のバイアス信号が供給される(制御3)。一実施形態において、バイアス信号の周波数の調整は、第2のRF生成部31b、又はバイアスDC生成部32aにより行われる。
一実施形態のプラズマ生成工程S4において、伝熱ガス供給部100により基板Wと基板支持部11との間に伝熱ガスが供給される。工程S4-1において、基板Wと基板支持部11との間に第1の圧力の伝熱ガスが供給され、工程S4-2において、基板Wと基板支持部11との間に第1の圧力よりも低い第2の圧力の伝熱ガスが供給される(制御4)。一実施形態において、伝熱ガスの供給圧力の調整は、伝熱ガス供給部100により行われる。
工程S4-1において、基板支持部11の温度を制御する冷媒の温度が第1の温度に設定され、工程S4-2において、冷媒の温度が第1の温度よりも高い第2の温度に設定される(制御5)。一実施形態において、冷媒の設定温度の調整は、温度調整部80により行われる。
一実施形態において、制御1乃至5の中の一つの制御が行われる。一実施形態において、制御1乃至5の中の複数の制御が行われる。
図7は、基板の温度とエッチング形状との関係を説明する図である。プラズマ生成工程が、基板の設定温度が一定の高い温度(H)(基板に対する出入り熱量(大))で行われた場合には、エッチングの凹部Qのボトム形状BTが真円に近づく傾向にあるが、一部の穴幅Dが広がって凹部Qの垂直形状が低下する傾向がある。一方、プラズマ生成工程が、基板の設定温度が一定の低い温度(L)(基板に対する出入り熱量(小))で行われた場合には、穴幅Dの広がりが小さくなり穴の垂直形状が向上する傾向にあるが、凹部Qのボトム形状BTが真円から遠のく傾向がある。本プラズマ処理方法のように、第1の温度(H)と第2の温度(L)を組み合わせたプラズマ生成工程S4を行うことで、エッチングの凹部Qを十分な垂直形状を有しつつ、真円に近いボトム形状BTを有するものにすることができる。
本例示的実施形態において、工程S4-1と工程S4-2が、繰り返されず、1回ずつ行われてもよい。1回の工程S4-1と1回の工程S4-2が1セットと定義され、当該1セットが1回、或いは複数回行われ、その後、最後に1回の工程S4-1が行われてもよい。一実施形態において、工程S4-1と工程S4-2がこの順番で交互に行われ、最後に工程S4-1が行われてもよい。
本プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置は、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく種々の変形をなし得る。例えば、当業者の通常の創作能力の範囲内で、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態に追加することができる。また、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態の対応する構成要素と置換することができる。
1……プラズマ処理装置、2……制御部、10……チャンバ、11……基板支持部、13……ガス導入部、14……アンテナ、31a……第1のRF生成部、31b……第2のRF生成部、32a……バイアスDC生成部、80……温度調整部、131……炭素含有膜、132……シリコン含有マスク、W…基板

Claims (12)

  1. チャンバを有する誘導結合型のプラズマ処理装置において実行されるプラズマ処理方法であって、
    (a)炭素含有膜と、前記炭素含有膜に形成されたシリコン含有マスクとを有する基板をチャンバ内の基板支持部上に提供する工程と、
    (b)冷媒を前記基板支持部に供給して前記基板支持部の温度を制御する工程と、
    (c)前記チャンバ内に処理ガスを供給する工程と、
    (d)前記(b)の工程が行われている状態で、ソースRF信号によって前記チャンバ内で前記処理ガスからプラズマを生成するとともに、前記基板支持部にバイアス信号を供給して、前記炭素含有膜をエッチングする工程と、を有し、
    前記(d)の工程において、前記(b)の工程における前記冷媒は、プラズマエッチング時の基板又は基板支持部が-70℃以上100℃以下の目標温度になるように設定され、
    前記(d)の工程における前記ソースRF信号は、2kW以上の電力を有するRF信号であり、
    前記(d)の工程における前記バイアス信号は、2kW以上の電力を有するバイアスRF信号、又は2kV以上の電圧パルスを含むバイアスDC信号である、
    プラズマ処理方法。
  2. (e)温度センサにより前記基板又は前記基板支持部の少なくともいずれかの温度を測定する工程と、
    (f)前記(e)で測定された温度に基づいて、前記(d)における前記ソースRF信号、前記(d)における前記バイアス信号、前記(b)における前記冷媒の設定温度の中の少なくとも一つを制御して、前記基板又は前記基板支持部の少なくともいずれかの温度を調整する工程と、をさらに有する、
    請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  3. 前記(d)は、
    (d1)前記基板又は前記基板支持部の少なくともいずれかの温度を第1の温度に調整する工程と、
    (d2)前記基板又は前記基板支持部の少なくともいずれかの温度を前記第1の温度よりも高い第2の温度に調整する工程と、を有する、
    請求項1または2に記載のプラズマ処理方法。
  4. 前記(d1)と前記(d2)は、この順番で行われる、
    請求項3に記載のプラズマ処理方法。
  5. 前記(d)は、
    前記(d1)と前記(d2)を交互に繰り返す工程を、さらに有する、
    請求項3または4に記載のプラズマ処理方法。
  6. 前記(d1)及び前記(d2)は、以下の(g)、(h)、(i)、(j)、(k)の中の少なくとも1つの工程を有する、
    (g)前記(d1)において、前記基板支持部に第1の出力のバイアス信号を供給し、前記(d2)において、前記基板支持部に前記第1の出力よりも大きい第2の出力のバイアス信号を供給する工程、
    (h)前記(d1)において、前記基板支持部に第1のデューティ比のバイアス信号を供給し、前記(d2)において、前記基板支持部に前記第1のデューティ比よりも大きい第2のデューティ比のバイアス信号を供給する工程、
    (i)前記(d1)において、前記基板支持部に第1の周波数のバイアス信号を供給し、前記(d2)において、前記基板支持部に前記第1の周波数よりも低い第2の周波数のバイアス信号を供給する工程、
    (j)前記(d1)において、前記基板と前記基板支持部の間に第1の圧力の伝熱ガスを供給し、前記(d2)において、前記基板と前記基板支持部の間に前記第1の圧力も低い第2の圧力の伝熱ガスを供給する工程、
    (k)前記(d1)において、前記冷媒の温度を第1の温度に設定し、前記(d2)において、前記冷媒の温度を前記第1の温度よりも高い第2の温度に設定する工程、
    請求項3から5のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  7. 前記処理ガスは、酸素含有ガスと硫黄含有ガスを含む、
    請求項1から6のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  8. 前記ソースRF信号は、13MHz以上の周波数を有する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  9. 前記バイアスRF信号は、13MHz以下の周波数を有する、
    請求項1から8のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  10. 前記炭素含有膜は、アモルファスカーボン膜を含む、
    請求項1から9のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  11. 前記シリコン含有マスクは、酸化窒化シリコン膜を含む、
    請求項1から10のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  12. チャンバを有する誘導結合型のプラズマ処理装置であって、
    前記チャンバ内に設けられ、炭素含有膜と、前記炭素含有膜に形成されたシリコン含有マスクとを有する基板を支持する基板支持部と、
    前記基板支持部に冷媒を供給して前記基板支持部の温度を調整する温度調整部と、
    前記チャンバ内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    ソースRF信号を生成するソースRF信号生成部と、
    前記基板支持部にバイアス信号を供給するバイアス信号供給部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    (a)前記基板がチャンバ内の基板支持部上に提供された状態で、
    (b)前記温度調整部により、冷媒を前記基板支持部に供給して前記基板支持部の温度を制御し、
    (c)前記処理ガス供給部により、前記チャンバ内に処理ガスを供給し、
    (d)前記(b)が行われている状態で、前記ソースRF信号生成部により生成されたソースRF信号によって前記チャンバ内で前記処理ガスからプラズマを生成するとともに、前記バイアス信号供給部により、前記基板支持部にバイアス信号を供給して、前記炭素含有膜をエッチングし、
    前記(d)において、前記(b)における前記冷媒は、プラズマエッチング時の基板又は基板支持部が-70℃以上100℃以下の目標温度となるように設定され、
    前記(d)の工程における前記ソースRF信号は、2kW以上の電力を有するRF信号であり、
    前記(d)の工程における前記バイアス信号は、2kW以上の電力を有するバイアスRF信号、又は2kV以上の電圧パルスを含むバイアスDC信号である、
    制御を実行する、
    プラズマ処理装置。
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