JP2023080736A - 中空体、及び中空平板体の製造方法 - Google Patents

中空体、及び中空平板体の製造方法 Download PDF

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慶介 三島
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Abstract

【課題】高圧水蒸気の(内部圧力の)影響で接合部等(特に溶接部)が破損しない、即ち、耐圧強度においても良好な中空体、及び中空平板体を得るための(金属素材の材料特性を活かした)製造方法を提供すること。【解決手段】上型30と下型40にて拘束された空間内にて製品内部に圧力媒体を注入することにより行う中空平板体の製造方法であって、二枚の平板体10の少なくとも外郭を溶接する平板接合工程と、二枚の平板体10の一方側に圧力媒体注入口20を設置する工程と、上型30、二枚の平板体10、下型40を、下から下型40、二枚の平板体10、上型30の順で設置する型段取り工程と、上型30、下型40を一定の圧力で加圧し、一定の圧力を維持しながら、圧力媒体注入口20から圧力媒体を注入する膨張成型工程を備えることを特徴とする中空平板体の製造方法とした。【選択図】図4

Description

本発明は、製品内部に気体や液体等の圧力媒体を注入すること、及び上型と下型にて拘束された空間内にて製品内部に気体や液体等の圧力媒体を注入することにより行う中空体、及び中空平板体の製造方法に関する。
冬場において雪国では、屋根に降り積もった雪の雪下ろし作業に多くの労働力(危険を伴う作業でもある)が費やされるという問題、さらに、雪下ろし作業に必要な労働力が不足しているという問題があった。上記問題を解決すべく、出願人らは、屋根内部に水蒸気を通過させることで、屋根に降り積もった雪を解かすことができる融雪機能を備えた「融雪機能付屋根パネル及び融雪機能付屋根パネル集合体(特許文献1:発明の名称)」を開発した(特許文献1)。
融雪機能付屋根パネル及び融雪機能付屋根パネル集合体(特許文献1:発明の名称)は、簡単に言えば、中空平板体である屋根パネルに水蒸気入口と水蒸気出口を設置し、中空平板体である屋根パネルの内部に高圧水蒸気を通過させることで融雪する技術である。融雪時において、中空平板体である融雪機能付き屋根パネルは、高圧水蒸気の(圧力の)影響で接合部(溶接部、ボルト締め部等)が破損する怖れ等、耐圧強度の問題は常にあると言えるため、耐圧強度においても良好な融雪機能付き屋根パネルを得るための製造技術(具体的には溶接方法)が要望されていた。
溶接の方法は、金属を局部的に加熱して溶かすことで接合する融接と、加熱した金属に圧力を加えて接合する圧接、母材と違う素材を溶融して接合するロウ付の3つに大別されており、(圧接の一種である)シーム溶接は、圧接の中でも抵抗溶接に区分され、特に高い気密性や防水性が要求される、燃料タンクや缶詰、缶ジュース等の製品を溶接する際に用いられている。
特許文献2には、「一対の電極を共に一方の金属板に当接させて抵抗溶接するにあたり、接合予定部に十分な電流を供給する。」ことを課題として、「一対の電極を上側の金属板に当接させた状態で、上側の金属板を介した最短の通電経路の経路長が、下側の金属板を介した最短の通電経路の経路長よりも長くなるように、一対の電極を配置する。この状態で電極間に電流を流すと、下側の金属板を介した最短の通電経路により多くの電流が流れるため、金属板の当接部(接合予定部)に十分な電流を流して良好な溶接部を形成することができる(特許文献2:要約より抜粋)」抵抗溶接方法(特許文献2:発明の名称)が開示されている。
特開2012-041809号公報 特開2011-177723号公報
特許文献2に係る抵抗溶接方法(特許文献2:発明の名称)は、重ね合わせた2枚の金属板に一対の電極を当接させ、この一対の電極間に電流を流すことにより、2枚の金属板を接合する抵抗溶接に関し、特に、一対の電極を共に一方の金属板に当接させる抵抗溶接方法であるが、特許文献2の図1を見れば解るように、溶接される箇所が点々としているいわゆるスポット溶接なので、(2枚の金属板の)接合部全体として見れば強度が弱く、高圧水蒸気による圧力に対して接合部が耐えられないと思われる。
本発明の目的は、中空体を低コストで製造する方法、及び中空平板体を(後述する)従来の製造方法との比較においても簡便に、即ち、工数の削減等により低コストで製造する方法を提供することである。さらに、高圧水蒸気の(内部圧力の)影響で接合部等(特に溶接部)が破損しない、即ち、耐圧強度においても良好な中空体、及び中空平板体を得るための(金属素材の材料特性を活かした)製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、製品内部に圧力媒体を注入することにより行う中空体の製造方法であって、二枚の平板体の少なくとも外郭を溶接する平板接合工程と、前記二枚の平板体の一方側に圧力媒体注入口を設置する工程と、前記圧力媒体注入口から圧力媒体を注入する膨張工程を備えることを特徴とする中空体の製造方法であることを特徴とするものである。尚、本発明において圧力媒体とは、主に気体である空気(N、Ar等でも良い)、及び液体である水(水を主成分とする液体を含む)等のことであるが、全方向から均等に圧力をかけるための媒体であり、高圧・低温下で凝固等の変質が生じないことが要求される。本発明においては、特に限定することは無く、液体から気体まで種々の物質を採用することができる。
請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記二枚の平板体の外郭を溶接する平板接合工程はシーム溶接によるものである中空体の製造方法であることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、上型と下型にて拘束された空間内にて製品内部に圧力媒体を注入することにより行う中空平板体の製造方法であって、二枚の平板体の少なくとも外郭を溶接する平板接合工程と、前記二枚の平板体の一方側に圧力媒体注入口を設置する工程と、上型、前記二枚の平板体、下型を、下から前記下型、前記二枚の平板体、前記上型の順で設置する型段取り工程と、前記上型、前記下型を一定の圧力で加圧し、前記一定の圧力を維持しながら、前記圧力媒体注入口から圧力媒体を注入する膨張成型工程を備えることを特徴とする中空平板体の製造方法。であることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項3において、前記二枚の平板体の外郭を溶接する平板接合工程はシーム溶接によるものである中空平板体の製造方法であることを特徴とするものである。
本発明に係る中空体の製造方法は、製品内部に圧力媒体を注入することにより行う中空体の製造方法である。二枚の平板体の少なくとも外郭を溶接する平板接合工程と、二枚の平板体の一方側に圧力媒体注入口を設置する工程と、圧力媒体注入口から圧力媒体を注入する膨張工程を備えている。
一方、本発明に係る中空平板体の製造方法は、上型と下型にて拘束された空間内にて製品内部に空気を注入することにより行う中空平板体の製造方法である。中空平板体の製造方法は、二枚の平板体の少なくとも外郭を溶接する平板接合工程と、二枚の平板体の一方側に圧力媒体注入口を設置する工程と、上型、二枚の平板体、下型を、下から下型、二枚の平板体、上型の順で設置する型段取り工程と、上型、下型を一定の圧力で加圧し、一定の圧力を維持しながら、圧力媒体注入口から圧力媒体を注入する膨張成型工程を備えている。
更に、二枚の平板体の少なくとも外郭を溶接する平板接合工程はシーム溶接によるものである。シーム溶接は特に高い気密性や防水性が要求される、燃料タンクや缶詰、缶ジュース等の製品に用いられている。いわゆるスポット溶接とは異なり、隙間なく線状に溶接されるので溶接強度が高く、(内圧に対する)耐圧性に優れている。(内圧に対する)耐圧性に優れているので、膨張工程、及び膨張成型工程における二枚の平板体(製品となる)への圧力媒体注入が可能になる。
本発明に係る中空体、及び中空平板体の製造方法により、中空体、及び中空平板体を(後述する)従来の製造方法との比較においても簡便に、即ち、工数の削減等により低コストで製造することができる様になった。さらに、高圧水蒸気の(内部圧力の)影響で接合部等(特に溶接部)が破損しない、即ち、内圧に対する耐圧強度においても良好な中空体、及び中空平板体を得るための製造技術を提供することができるようになった。
従来の中空平板体の製造方法を説明するための図である。 本発明に係る中空平板体の製造方法を説明するための図である。 シーム溶接を説明するための図である。 中空平板体の製造方法における成型工程を説明するための図である。
<中空平板体の製造方法>
以下、本発明に係る中空体、及び中空平板体の製造方法の一実施形態について、図1~図4に基づいて詳細に説明する。本明細書においては、主に、中空平板体の製造方法について記載する(中空体の製造方法については後程触れる)。図1は、従来の中空平板体の製造方法を説明するための図である。図2は、本発明に係る中空平板体の製造方法を(図1に記載した従来の製造方法と比較しつつ)説明するための図である。本発明に係る中空平板体の製造方法を説明する前に、従来の中空平板体の製造方法について図1に沿って説明する。
従来の(二枚の平板体を使用した)中空平板体の製造方法は、図1に記載したように、上板(4隅カット:図1参照)と下板を準備する。準備した下板はそのまま使用するが、準備した上板は、4辺(破線部)を90°折り曲げてから、4辺(一点鎖線部)を90°折り曲げ返すことで4面にL字部(図1参照)を形成する(必要があった)。その後、L字部(図1参照)の底面と下板とを溶接(スポット溶接)することにより中空平板体を製造していた。
一方、本発明に係る中空平板体の製造方法は、図2に記載したように、二枚の平板体10の外郭を隙間無くシーム溶接した後(平板接合工程:太線部)、二枚の平板体10の一方側に圧力媒体注入口20を設置し、圧力媒体注入口20から液体又は気体からなる圧力媒体(例えば、空気・水等)を注入(膨張成型工程)することで二枚の平板体を膨らませることにより製造される。尚、平板接合工程においては、二枚の平板体10の少なくとも外郭にシーム溶接が為されている必要がある。当然の事として、外郭+それ以外の部分にシーム溶接が為される場合も考えられる。
圧力媒体注入口20から液体又は気体からなる圧力媒体(例えば、空気・水等)を注入することで二枚の平板体10を膨らませる際、二枚の平板体の外郭を溶接する平板接合工程におけるシーム溶接作業に不具合があれば、圧力媒体が漏れ出てしまう。要するに、二枚の平板体10を膨らませる際、「漏れ検査」をすることができる。これについて少し説明すると、二枚の平板体の外郭を溶接する平板接合工程はシーム溶接によるものである。シーム溶接は、スポット溶接等とは異なり、溶接個所がぶつ切りになることはなく連続した一直線の溶接線になる。もしも、シーム溶接に不具合があれば、(隙間から)圧力媒体が漏れ出てしまうことになる。
中空平板体の製造方法は、金属材料の塑性変形に着目した製造方法であり、圧力媒体注入口20から液体又は気体からなる圧力媒体(例えば、空気・水等)を注入する際、上型30と下型40にて拘束された空間内にて行うことに特徴がある(図4参照)。即ち、(イメージ的には)製品を内部から空気、或いは水等(水を主成分とする液体)を注入することで膨らませながら、同時に、製品(二枚の平板体)に一定の圧力(外圧)を掛け、一定の圧力(外圧)を維持する成型工程に特徴がある。
<中空体の製造方法>
本発明に係る中空体の製造方法は、二枚の平板体の外郭を隙間なくシーム溶接した後、二枚の平板体の一方側に圧力媒体注入口を設置し、圧力媒体注入口から液体又は気体からなる圧力媒体(例えば、空気・水等)を注入することで二枚の平板体を膨らませることにより製造される。中空体の製造方法は、中空平板体の製造方法とは異なり、上型と下型にて拘束された空間内にて行うものでは無いので外圧を受けることが無い。
従って、二枚の平板体が長細い形状(いわゆる短冊状)であれば、パスカルの原理により、密閉容器中の流体は、その容器の形に関係なく、ある一点に受けた単位面積当りの圧力をそのままの強さで、流体の他の全ての部分に伝えるので、二枚の平板体は、圧力媒体により膨らんで中空パイプのような形状になる。
<シーム溶接>
図3は、シーム溶接を説明するための図である。シーム溶接は、ラップシーム溶接とも言われ、溶接電極に、図3に記載したような2枚の円板を用いることで、線状に溶接する方法である。シーム溶接を施した製品により、高い気密性を得ることができる。シーム溶接は、(非常に)薄い板厚の材料でも溶接することが可能で、さらに、溶接作業も比較的簡単に行うことができる等といった特徴がある。
シーム溶接では、図3に記載したように、まず溶接材料を円板状の電極で挟んで加圧した状態で、電極を回転させながら電流を流し、その電気抵抗によって溶接部を加熱する方法である。要するに、円板電極を回転させながら通電して、電気抵抗による加熱により溶接材を連続的に接合する溶接法である。被溶接物を線状に溶接できるため、気密性を得ることができる。被溶接物(本発明においては二枚の平板体)が気密性を得ることで以下に記載する膨張成型工程(膨張工程)が成立することになる。
図4は、中空平板体の製造方法における膨張成型工程を説明するための図である。本発明は、上型30と下型40にて拘束された空間内にて製品10(溶接された二枚の平板体)内部に圧力媒体(空気、或いは水)を注入しつつ、即ち、製品10(溶接された二枚の平板体)を内部から膨らませながら(塑性変形させ)、製品10(溶接された二枚の平板体)に対して、外圧を掛けるためのプレスを行うことによる中空平板体の製造方法である。膨張成型工程は、製品10(溶接された二枚の平板体)となる被溶接物が優れた気密性を得ていることで成立する。
成型工程の前の準備段階として、平板接合工程にて外郭を製品10(溶接された二枚の平板体)の一方側に圧力媒体注入口20を設置したものを準備する。型段取り工程にて上型30、平板接合工程にて少なくとも外郭を溶接された二枚の平板体(これが製品10になる)、下型40を、下から下型40、平板接合工程にて外郭を溶接された二枚の平板(これが製品10になる)、上型30の順で設置し、成型工程では、平板接合工程にて少なくとも外郭を溶接された二枚の平板体(これが製品10になる)に設置された圧力媒体注入口20から液体又は気体からなる圧力媒体(例えば、空気・水等)を注入しながら、上型30、下型40を一定の圧力で加圧し、一定の圧力を維持しつつ成型する(膨張成型工程)。この時、上型30、或いは下型40は、圧力媒体注入口20を貫通させるための貫通穴を設置する態様にしても良い。因みに図3は、下型40に圧力媒体注入口20を貫通させるための貫通穴を設置する態様である。
溶接された二枚の平板体(製品10)は金属材料である。金属材料は塑性変形することが知られている。塑性というのは、物体に力を加えて変形させたときその変形をそのまま残す性質である。成型工程において、平板接合工程にて少なくとも外郭を溶接された二枚の平板体の圧力媒体注入口20から液体又は気体からなる圧力媒体(例えば、空気・水等)、を注入すれば、二枚の平板体は内部から膨らんでくる(塑性変形)。ところが、上型30、下型40は一定の圧力で加圧されている。従って、二枚の平板体(製品10)は、上型30と下型40で形成された空間よりも膨らむことができない状態になり、上型30と下型40で形成された空間と同じ形状になる。成型工程において、二枚の平板体(製品10)は金属材料の弾性変形範囲を超えて変形(塑性変形)しているので、プレスから取り出した後、即ち、外力を除去しても元の形状に回復することは無い。要するに、本発明に係る中空平板体の製造方法は金属材料の塑性変形により成立するものである。
ところで、いわゆる応力-歪み曲線(縦軸:応力、横軸:歪み)を考慮すると、(金属材料は)原点0から、応力が大きくなるにつれ歪みも一定の割合で大きくなっていき(応力と歪みが比例関係になる:フックの法則)、降伏点で応力は一旦減少に転じる。減少に転じた後、(歪み量が増加しても)暫く応力は一定となるが、再び、(歪み量が増加に伴い)応力は曲線的に増加し(最大応力点で応力最大)、その後(歪み量が増加しても)応力が減少し、最終的に破断する。本発明に係る中空平板体の製造方法は、降伏点(材料の挙動が弾性範囲を超え、応力と歪みが比例関係にならなくなる:フックの法則が成り立たなくなる)から最大応力点までの領域内で二枚の平板体(製品10)を塑性変形させるように工程が設計されている。
要するに、二枚の平板体(製品10)は、上型30と下型40で形成された空間よりも膨らむことができないように制御することで、上型30と下型40で形成された空間と同じ形状にするのであるが、降伏点から最大応力点に行き着く前の領域内で、二枚の平板体(製品10)を塑性変形させるように、上型30の内側面(製品10と対峙する面)の表面積が、平板体の面積(シーム溶接で囲まれた部分)の1.1倍以下になるように設計されている。同様に、下型40の内側面(製品10と対峙する面)の表面積も、平板体の面積(シーム溶接で囲まれた部分)の1.1倍以下になるように設計されている。
<中空平板体の製造方法の効果>
本発明に係る中空平板体の製造方法に採用されたシーム溶接は、連続して線状に溶接できるのに対して、従来の(二枚の平板体を使用した)中空平板体の製造方法におけるスポット溶接は、点状で溶接が行われる(図1参照)。シーム溶接は、被溶接材を円盤の電極で挟みこみ、電極を回転させながら連続で通電して生じる電気抵抗の発熱を利用して溶接する方法である(図3参照)。従来の(二枚の平板体を使用した)中空平板体の製造方法では、形状による制限や溶接作業に必要なスペースの確保が難しい等の要因でシーム溶接をすることができなかったところ、本発明に係る中空平板体の製造方法では、形状等による制限が無いのでシーム溶接を採用することができるようになった。
シーム溶接を採用することで、スポット溶接と違い連続的に(溶接により)接合できるため、接合強度が高いことはもちろん、圧力媒体注入口から圧力媒体(空気、或いは水等)を注入しながら、上型、下型に一定の圧力で加圧し、一定の圧力を維持しつつ行う成型工程において、気密性を保つ製品を製造できるという利点もある。さらに、電極をローラーのように回転させて母材を連続的に送り込むため、溶接速度が速く作業効率が高い方法であるとも言える。
シーム溶接はスポット溶接とは異なり、線状に溶接されるので(隙間が無い)強度が高く、耐圧性に優れている。融雪屋根パネルは、高圧水蒸気の(圧力の)影響で接合部(溶接部、ボルト締め部等)が破損する等、耐圧強度の問題は常にあると言えるため、耐圧強度が良好な溶接方法を実現することができるようになったことで係る心配は無くなった。製造時において圧力媒体を注入することで膨らませているので(塑性変形しているので)、融雪時における水蒸気の圧力程度であれば、圧力が掛かっても製品である融雪パネルが膨らむことが無い。即ち、融雪のための使用により形状が変化すること無く、製品形状が安定していると言える。
<中空体、及び中空平板体の製造方法の変更例>
本発明に係る中空体、及び中空平板体の製造方法は、上記した各実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、平板接合工程、空気注入口を設置する工程、型段取り工程、膨張成型工程等の工程を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
本発明に係る中空体、及び中空平板体の製造方法は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、高圧水蒸気の(圧力の)影響で接合部(溶接部)が破損しない、即ち、耐圧強度においても良好な中空体、及び中空平板体を得る技術として好適に用いることができる。
10・・二枚の平板体、製品
20・・圧力媒体注入口
30・・上型
40・・下型

Claims (4)

  1. 製品内部に圧力媒体を注入することにより行う中空体の製造方法であって、
    二枚の平板体の少なくとも外郭を溶接する平板接合工程と、
    前記二枚の平板体の一方側に圧力媒体注入口を設置する工程と、
    前記圧力媒体注入口から圧力媒体を注入する膨張工程を備えることを特徴とする中空体の製造方法。
  2. 前記二枚の平板体の外郭を溶接する平板接合工程はシーム溶接によるものであることを特徴とする請求項1に記載の中空体の製造方法。
  3. 上型と下型にて拘束された空間内にて製品内部に圧力媒体を注入することにより行う中空平板体の製造方法であって、
    二枚の平板体の少なくとも外郭を溶接する平板接合工程と、
    前記二枚の平板体の一方側に圧力媒体注入口を設置する工程と、
    上型、前記二枚の平板体、下型を、下から前記下型、前記二枚の平板体、前記上型の順で設置する型段取り工程と、
    前記上型、前記下型を一定の圧力で加圧し、前記一定の圧力を維持しながら、前記圧力媒体注入口から圧力媒体を注入する膨張成型工程を備えることを特徴とする中空平板体の製造方法。
  4. 前記二枚の平板体の外郭を溶接する平板接合工程はシーム溶接によるものであることを特徴とする請求項3に記載の中空平板体の製造方法。
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