JP2023079594A - レードル用排気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス引き流量を増加させることなく、レードル内の熔体からのガスの漏れ量を減少させることが可能な、レードル用排気装置を提供する。【解決手段】排気ダクトと、集煙フードと、チルト装置とを備える。集煙フードは、水平位置にあるとき、その下に配置されたレードルの開口部全体を覆うことが可能な大きさを有し、少なくとも水平位置にあるときに、排気ダクトと連通する内部空間と、外周部から伸長し、水平位置にあるときにレードルの上方の空間を取り囲む、耐熱クロス製のスカート部とを備える。チルト装置は、集煙フードの排気ダクト側の一端部に備えられ、集煙フードを枢動可能に支持する枢動軸と、集煙フードを、枢動軸を中心として上下方向に傾動させて、集煙フードを水平位置から待避位置まで移動させる、駆動装置とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、レードル用排気装置、より具体的には、銅などの非鉄金属の製錬行程において、転炉から精製炉に熔体を運搬するためのレードルから放出されるガスを排気するためのレードル用排気装置に関する。
銅などの非鉄金属の製錬法の1つに、転炉および精製炉を用いる乾式製錬法がある。この乾式製錬法による銅の製錬工程は、概ね次の通りに行われる。たとえば硫化精鉱などを原料とし、熔錬炉で該原料を熔錬して、硫化銅と硫化鉄とを主体とするマットを得る。転炉で該マットを吹錬して、不純物である鉄などをスラグとして分離して、粗銅を得る。精製炉で、該粗銅を吹錬して、アノードに鋳造し、精製アノードを得る。そして、該精製アノードを用いた電解精製法により、目的金属である銅(電気銅)を高純度で得ている。
このような製錬法では、自溶炉、転炉、および精製炉の間における熔体の運搬にレードルが使用されている。レードルは、天井クレーンなどの運搬装置に吊り下げされて移送され、各炉へのレードルからの熔体の装入および各炉からのレードルへの熔体の取り出しが行われる。各炉への搬送工程では、各炉の操業状態によって熔体の装入の時期を調整する必要が生ずる場合があり、この場合、熔体を充填した状態で、レードルを一時的に待機させる必要がある。しかしながら、熔体の待機中にも熔体から発生するガス(白煙)が建屋内で周囲に放出されることから、建屋内環境に影響を及ぼすおそれがある。このため、レードル内の熔体から発生するガスを集煙して、処理設備に送る必要がある。
レードル内の熔体より発生するガスを処理設備へ送るため、たとえば、図3に示すようなレードル用排気装置1が用いられている。このレードル用排気装置1は、集煙フード2、カバー3、および排気ダクト4を備える。レードル5が運搬装置に吊り下げされて移送されることから、レードル5の移送中には、カバー3は、水平状態から鉛直状態に待避可能な構造となっている。レードル5が、所定位置に配置されると、カバー3が、レードル5の上方に水平に配置される。レードル用排気装置1は、カバー3により、レードル5内の熔体から上方に流れるガスの流れを集煙フード2の吸込口(環境集煙口)12の方向に導き、集煙フード2および排気ダクト4を介して、ガスを処理設備へ移送するように構成されている。
また、レードル用排気装置の別例として、特開2009-198076号公報には、図5に示すようなレードル用排気装置1aが用いられている。このレードル用排気装置1aは、レードル5の開口部を全体的に覆うカバー一体型の集煙フード2aおよび排気ダクト4aを備える。排気ダクト4aは、鉛直方向に伸長し、かつ、その中心軸を中心に回動可能な可動ダクト部6と、可動ダクト部6から水平方向に伸長するように可動ダクト部6に連結され、かつ、集煙フード2aを支持する連結ダクト部7とを備える。集煙フード2a、可動ダクト部6、および連結ダクト部7は、水平方向に回動して、レードル5の移送中には待避位置に退避し、レードル5が所定位置に配置されると、これらが回動して集煙フード2aがレードル5の開口部を覆う位置まで移動する。
レードル5が所定位置に配置されるレードル置き場は、レードル5から熔体がこぼれて凝固した金属などに起因して、床面の高さが変わってしまう場合がある。また、レードル5の上縁にこぼれた熔体が堆積して凝固物が生じるため、この凝固物によってレードル5の上縁の高さが高くなってしまう場合がある。このため、図4および図5に示した従来のレードル用排気装置1、1aのいずれにおいても、カバー3の下面あるいは集煙フード2aの下端縁とレードル5の上縁との間に間隔を設ける必要がある。すなわち、カバー3の下面あるいは集煙フード2aの下端縁とレードル5の上縁との間に間隔が設けられていないと、カバー3あるいは集煙フード2aがレードル5と衝突して、レードル5の転倒や、レードル5からの熔体の飛散が生ずる可能性がある。
このため、従来のレードル用排気装置1、1aでは、カバー3および集煙フード2aがレードル5の上方に配置された場合に、レードル5の上縁と所定の間隔が設けられるように、カバー3および集煙フード2aの設置高さを規制する必要がある。これにより、カバー3あるいは集煙フード2aとレードル5との衝突は防止されるが、カバー3あるいは集煙フード2aとレードル5の上縁との間に生ずる隙間が大きくなるため、この隙間を介してレードル5内の熔体から発生するガスが周囲に漏れ出すこととなる。このため、その分、ガスの適切な吸引および排気が不十分になるという問題がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、レードル用排気装置のガス引き流量を増加させることなく、レードル内の熔体からのガスの漏れ量を減少させることが可能な、レードル用排気装置を提供することを目的としている。
本発明の一態様のレードル用排気装置は、レードル内の熔体から発生するガスを吸引および排気するための装置であって、排気ダクトと、集煙フードと、チルト装置とを備える。
前記集煙フードは、該集煙フードが水平位置にあるとき、該集煙フードの下に配置されたレードルの開口部全体を覆うことが可能な大きさを有する。また、前記集煙フードは、少なくとも該集煙フードが前記水平位置にあるときに、前記排気ダクトと連通する内部空間と、前記集煙フードの外周部から伸長し、該集煙フードが前記水平位置にあるときに前記レードルの上方の空間を取り囲む、耐熱クロス製のスカート部とを備える。
前記チルト装置は、前記集煙フードの前記排気ダクト側の一端部に備えられ、前記集煙フードを枢動可能に支持する枢動軸と、前記集煙フードを、該枢動軸を中心として上下方向に傾動させて、前記集煙フードを前記水平位置から待避位置まで移動させる、駆動装置とを備える。
前記集煙フードは、前記内部空間内に配置され、かつ、少なくとも該集煙フードが水平位置にあるときに、前記排気ダクトと連通する連結ダクトをさらに備えることが好ましく、前記連結ダクトは、前記集煙フード内に、前記ガスを吸い込むための吸込口を有することが好ましい。
前記耐熱クロスは、アルカリアースシリケートウール、レーヨン、ガラスフィラメント、およびステンレスワイヤーの群から選択されることが好ましい。
前記駆動装置は、該レードル用排気装置の上方で、かつ、該レードル用排気装置が設置される建屋内の静止部分に固定され、前記集煙フードの他端側端部に接続される、チェーンブロックからなることが好ましい。該チェーンブロックは、電動チェーンブロックであることが好ましい。
本発明のレードル用排気装置により、該装置の設置空間を大きく採ることなく、レードル内の熔体から発生するガスを、レードルの上方からガス引きすることが可能となり、かつ、集煙フードの周囲に配置された耐熱クロスにより、レードル周りの制御風速を向上させることが可能となる。このため、ガス引き流量を増加させることなく、集煙フードの外周部より漏れ出すガスの量を大幅に減少させることが可能となる。
以下、本発明の一実施形態の一例について、図1~図3を参照しながら説明する。
本例のレードル用排気装置1bは、レードル5内の熔体から発生するガスを吸引および排気するための装置であって、排気ダクト4bと、集煙フード2bと、チルト装置8とを備える。
レードル5は、金属製錬、たとえば銅製錬工程において、マットなどの熔体を次工程に搬送するために利用される。レードル5は、天井クレーンなどの搬送装置によって搬送可能な構造を有する。通常、レードル5は、全体としてバケット形状を有する。レードル5の平面形状はティアドロップ形であり、上縁部に先端が窄まった注入部が備えられている。
排気ダクト4bは、鉛直方向に立設され、金属製板材を断面矩形の角筒状に形成することにより構成されている。ただし、角筒状に代替して、円筒形状その他の適切な任意の形状を採ることができる。排気ダクト4bの下端部の側面の一部に、排気ダクト側開口13が設けられている。
本例では、集煙フード2bは、全体として、金属製板材およびこの金属製板材を支持するフレーム部材により構成されている。なお、本明細書では、集煙フード2bが水平位置にある状態において、排気ダクト4b側を一端側といい、排気ダクト4bとは逆側を他端側という。図1および図3から理解されるように、集煙フード2bは、一端側の上端部、具体的には、一端部を構成するフレーム部材の上端部が、集煙フード2bの幅方向に伸長する金属製ロッド部材からなる枢動軸15に枢動可能に支持される。より具体的には、前記フレーム部材の上端部から一端側に伸長する延長部が設けられ、この延長部には、幅方向に伸長し、幅方向の貫通孔を有する管状部が設けられており、枢動軸15がこの貫通孔に内嵌される。これにより、前記延長部が、枢動軸15を中心に枢動可能となり、もって、集煙フード2bが、枢動軸15を中心に傾動することが可能となっている。
図2に示すように、集煙フード2bは、全体として矩形の平面形状を有する。図1に示すように、集煙フード2bの一端部から他端部までの長さは、レードル5の長さよりも長い。また、集煙フード2bの幅も、レードル5の幅よりも広い。すなわち、集煙フード2bは、集煙フード2bの下に配置されたレードル5の開口部全体を覆うことが可能な大きさを有する。ただし、集煙フード2bの平面形状は、レードル5の開口部全体を覆うことが可能な限り、矩形以外にも、レードル5の開口部の形状に合わせてディアドロップ形状としたり、オーバル形状、その他の任意の形状を採用したりすることも可能である。ただし、水平方向における隙間を可能な限り小さくする観点から、集煙フード2bの平面視の大きさ(長さおよび幅)は、レードル5の上縁あるいは開口部の平面視の大きさに可能な限り同じ程度とすることが好ましい。
集煙フード2bは、全体として、底面側が開口する有底の箱形形状を有する。このため、集煙フード2bは、内部空間9を備える。なお、本例では、集煙フード2bの他端部の上半部は、集煙フード2bの水平位置で、上方に向かうほど、一端側に傾斜する傾斜面部により構成されている。ただし、このような傾斜面部を備えることは任意である。
本例では、集煙フード2bは、内部空間9に幅方向中央部に配置され、長さ方向に伸長する、金属製板材により構成される連結ダクト11を備える。本例では、連結ダクト11は、断面矩形の角ダクトにより構成されている。連結ダクト11のうち、他端側半部は、底面が開口しており、いわゆる環境集煙口(環集口)と呼ばれる吸込口12aを備える。連結ダクト11のうち、一端側半部はトンネルダクトにより構成される。連結ダクト11の一端部は、排気ダクト側開口13と接続可能な連結ダクト側開口14が設けられている。本例では、排気ダクト側開口13と連結ダクト側開口14は、同じ大きさを有する。集煙フード2bが水平位置にあるときに、排気ダクト側開口13と連結ダクト側開口14が合致する、すなわち、連結ダクト11の一端面と排気ダクト4bの側面とが隙間なく接触して、排気ダクト4bと連結ダクト11が連結された状態となる。これにより、連結ダクト11は、排気ダクト4bと連通する。なお、排気ダクト側開口13と連結ダクト側開口14のいずれの周縁部にも、パッキン部材を設けて、連結ダクト11が排気ダクト4bに接続した状態において、排気ダクト側開口13と連結ダクト側開口14との接続部からガスが漏れ出さないようにすることが好ましい。
なお、本例において、集煙フード2bが水平位置にあるとは、厳密に設置場所に水平であることは要求されず、図1に示すように、連結ダクト11が実質的に水平に配置され、排気ダクト4bと連結ダクト11が接続した状態を意味する。なお、本例では、集煙フード2bの内部空間9内に排気ダクト4bと連通可能な連結ダクト11を設けている。ただし、ガス引き流量を調節することにより、レードル5内の熔体から発生するガスを排気ダクト4bの排気ダクト側開口13に適切に導ける限り、連結ダクト11を省略して、集煙フード2bの一端側の側面で、排気ダクト側開口13が存在する位置と対応する箇所に、内部空間9と排気ダクト4bとを連通する開口を設けることもできる。しかしながら、連結ダクト11を設けることにより、本例の集煙フード2bの構造においても、環境集煙口を連結ダクト11の吸込口12aとして、レードル5の開口部の直上に設けることが可能となる。
本例の集煙フード2bは、集煙フード2bの外周部から伸長し、集煙フード2bが水平位置にあるときにレードル5の上方の空間を取り囲む、耐熱クロス製のスカート部10を備える。耐熱クロスは、耐熱材料を用いた、あるいは、特殊耐熱処理が施された紡織品であり、さまざまな種類の耐熱クロスが適用可能である。本例のスカート部10を構成する耐熱クロスとしては、十分な耐熱性能を備える限り、任意の耐熱クロスを用いることができるが、特に、アルカリアースシリケートウール、レーヨン、ガラスフィラメント、およびステンレスワイヤーの群から選択されることが好ましい。これらの材料の組み合わせも適用でき、たとえば、アルカリアースシリケートウール(60%~90%)、レーヨン(15%~25%)、ガラスフィラメント(0~10%)、およびステンレスワイヤー(0~10%)から構成される耐熱クロスを好適に適用することができる。
スカート部10は、集煙フード2bの外周部、具体的には、集煙フード2bの側面の下端部から全周にわたって下方に伸長(垂下)するように、集煙フード2bに対して取り付けられる。詳細には、たとえば、集煙フード2bの外周部の下端部を構成するフレーム部材に対して、ボルトおよびナットなどの締結部材あるいは取付部材により、取り付けることができる。これにより、耐熱クロスの劣化に伴う、スカート部10を交換するための脱着作業が可能となる。本例では、スカート部10の下端縁が、レードル5の上縁と同じ位置あるいはそれよりもやや下方に位置するように、スカート部10の高さが規制される。
本例のレードル用排気装置1bのチルト装置8は、枢動軸15と駆動装置16とにより構成される。枢動軸15は、排気ダクト4bの排気ダクト側開口13よりやや上方に配置され、建屋内の静止部分に固定される。枢動軸15は、集煙フード2bの幅方向および排気ダクト4bの排気ダクト側開口13と平行に伸長する。上述のように、枢動軸15に、集煙フード2bの一端部側が枢動可能に支持される。このため、集煙フード2bは、枢動軸15を中心として枢動することにより、上下方向に傾動することが可能となる。
本例のレードル用排気装置1bでは、駆動装置16として、チェーンブロック17が用いられている。チェーンブロック17は、レードル用排気装置1bの上方、すなわち、レードル5が配置されるレードル置き場の上方で、かつ、レードル用排気装置1bが設置される建屋内の静止部分に固定される。チェーンブロック17のチェーン18は、集煙フード2bの他端部の上端部に接続されている。より具体的には、集煙フード2bの他端部の幅方向中央部において、傾斜面部および上面に沿って伸長する補助フレーム部材に固定されたフックに、チェーン18の先端部が掛けられている。なお、本例では、チェーンブロック17として電動チェーンブロックが適用されている。ただし、本発明において、駆動装置16として、ホイストやトロリーなどのチェーンを用いた吊り上げ装置やクレーン、さらには、集煙フード2bを、枢動軸15を中心に傾動させることができる限り、その他の駆動装置を用いることができる。たとえば、集煙フード2bの一端部(フレーム部材)と駆動軸を、締まり嵌めや溶接などの手段により固着して、この駆動軸の端部に歯車を設けて、ギヤ装置により駆動軸を回動させることにより、集煙フード2bを傾動させることも可能である。
本例では、このような構成のチルト装置8により、集煙フード2bを、枢動軸15を中心として上下方向に傾動させて、集煙フード2bを水平位置から待避位置まで移動させることが可能となっている。
本例のレードル用排気装置1bの動作を説明する。まず、内部に熔体が収容されたレードル5を天井クレーンなどの移動装置により、レードル5を所定の待機位置まで運搬し、配置する。このとき、集煙フード2bは、上方の待避位置にある。
レードル5が所定の待機位置に配置されたら、駆動装置16(電動チェーンブロック17)を作動させて、集煙フード2bを、枢動軸15を中心に枢動させて、図1に示すように、集煙フード2bを実質的に鉛直方向に沿った待避位置から、実質的に水平位置となるまで下方に傾動させる。この状態で、平面視で集煙フード2bがレードル5の開口部全体を覆う。また、耐熱クロス製のスカート部10の下端縁がレードル5の上縁と高さ方向でほぼ同じ位置となるように、スカート部10がレードル5の周囲全体を覆う。この状態で、レードル用排気装置のガス引き流量を調整しつつ、ガス引きを行うことにより、レードル5内の熔体から発生したガスは、連結ダクト11の吸込口(環境集煙口)12aから直接吸い込まれて、連結ダクト11を構成するトンネルダクト、連結ダクト側開口14、排気ダクト側開口13、および排気ダクト4bを通って、排気処理される。レードル5を再度移動させる場合には、駆動装置16により、集煙フード2bを待避位置まで移動させればよい。
本例のレードル用排気装置1bでは、レードル5の開口部の上方(直上)に、環境集煙口としての連結ダクト11の吸込口12aが位置する。また、耐熱クロス製のスカート部10が、レードル5の周囲全体を覆うようにカーテン状に設けられている。このような構成により、レードル5の周囲の制御風速を均一化することで、ガスの環境集煙に偏りがなくなり、かつ、スカート部10とレードル5との隙間からガスが漏れ出すことが防止される。すなわち、本例のレードル用排気装置1bでは、スカート部10の下端縁をレードル5の上端縁と実質的に同じ高さに設置でき、かつ、スカート部10とレードル5との間の隙間の開口面積を減少させて、集煙フード2bの内部空間9に流入する空気の線速度を大きくすることにより、集煙フード2bの内部空間にあるガスを、ガス引き流量を増大させることなく、また、集煙フード2bからの漏れなく、確実に熔体から発生するガスを集煙することが可能となっている。
また、集煙フード2bは、水平方向に回動するのではなく、上下方向に傾動することから、複数のレードル用排気装置1bを並列に設置する場合も含めて、レードル用排気装置1bの設置面積を低減させることができる。また、集煙フード2bを移動させる場合に、集煙フード2bの下端縁(スカート部10の下端縁)が、レードル5の上縁に接触してしまうことを極力防止することが可能である。さらに、スカート部10がレードル5に接触した場合でも、スカート部10の破損やレードル5の転倒を防止することが可能である。
本例のレードル用排気装置1bを用いて、レードル5からのガスの排気を行ったところ、熔体から発生したガスが建屋内に漏出して充満する事態や、ガス中に含まれるダストがレードルの周囲環境に拡散することが効果的に防止されることが確認された。
1、1a、1b レードル用排気装置
2、2a、2b 集煙フード
3 カバー
4、4a、4b 排気ダクト
5 レードル
6 可動ダクト部
7 連結ダクト部
8 チルト装置
9 内部空間
10 スカート部
11 連結ダクト
12、12a 吸込口
13 排気ダクト側開口
14 連結ダクト側開口
15 枢動軸
16 駆動装置
17 チェーンブロック
18 チェーン
2、2a、2b 集煙フード
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4、4a、4b 排気ダクト
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9 内部空間
10 スカート部
11 連結ダクト
12、12a 吸込口
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16 駆動装置
17 チェーンブロック
18 チェーン
Claims (4)
- レードル内の熔体から発生するガスを吸引および排気するためのレードル用排気装置であって、
排気ダクトと、集煙フードと、チルト装置とを備え、
前記集煙フードは、該集煙フードが水平位置にあるとき、該集煙フードの下に配置されたレードルの開口部全体を覆うことが可能な大きさを有し、少なくとも該集煙フードが前記水平位置にあるときに、前記排気ダクトと連通する内部空間と、前記集煙フードの外周部から伸長し、該集煙フードが前記水平位置にあるときに前記レードルの上方の空間を取り囲む、耐熱クロス製のスカート部とを備え、および、
前記チルト装置は、前記集煙フードの前記排気ダクト側の一端部に備えられ、前記集煙フードを枢動可能に支持する枢動軸と、前記集煙フードを、該枢動軸を中心として上下方向に傾動させて、前記集煙フードを前記水平位置から待避位置まで移動させる、駆動装置と、
を備える、レードル用排気装置。 - 前記集煙フードは、前記内部空間内に配置され、かつ、少なくとも該集煙フードが前記水平位置にあるときに、前記排気ダクトと連通する連結ダクトをさらに備え、
前記連結ダクトは、前記集煙フード内に、前記ガスを吸い込むための吸込口を有する、請求項1に記載のレードル用排気装置。 - 前記耐熱クロスは、アルカリアースシリケートウール、レーヨン、ガラスフィラメント、およびステンレスワイヤーの群から選択される、請求項1または2に記載のレードル用排気装置。
- 前記駆動装置は、該レードル用排気装置の上方で、かつ、該レードル用排気装置が設置される建屋内の静止部分に固定され、前記集煙フードの他端側端部に接続される、チェーンブロックからなる、請求項1~3の何れかに記載のレードル用排気装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN118640706A (zh) * | 2024-08-15 | 2024-09-13 | 内蒙古坤达鑫特种合金材料有限公司 | 一种矿热炉出铁出炉抽烟移动自动化设备 |
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- 2021-11-29 JP JP2021193130A patent/JP2023079594A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN118640706A (zh) * | 2024-08-15 | 2024-09-13 | 内蒙古坤达鑫特种合金材料有限公司 | 一种矿热炉出铁出炉抽烟移动自动化设备 |
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