JP2023079300A - 電力変換装置 - Google Patents

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Akihiro Hino
隆二 山田
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Abstract

【課題】瞬低が生じていない通常時では、高効率で運転し、瞬低時では電圧補償範囲を拡大する電力変換装置を、大きな部品を追加することなく実現する。【解決手段】系統2から供給される電圧Vacを電圧Ed1に変換するPFC回路11と、電圧Ed1を電圧Ed2に変換するDC/DCコンバーター12と、を含み、DC/DCコンバーター12は、コンデンサー121、インダクター122および絶縁型トランス126と、一次側または二次側に並列に接続されたインダクタンス切替回路123と、を含み、インダクタンス切替回路123は、スイッチ部125と、絶縁型トランス126よりもサイズが小さいインダクター124との直列接続体であり、電圧Vacが第1しきい値よりも低くなり、かつ、電圧Ed1が第2しきい値よりも低くなった場合に、所定期間、スイッチ部125がオンして、電圧Ed2を維持するように制御される。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば瞬低時に出力電圧を補償する電力変換装置に関する。
商用の交流電圧を所望の直流電圧に変換する電力変換装置には、例えば特許文献1や特許文献2に記載された技術が知られている。なお、以下において括弧書きの符号は当該特許文献において用いられている符号である。
特許文献1には、入力電圧に応じてハーフブリッジ動作とフルブリッジ動作とで切り替えることで、幅広い入力電圧に対応する、すなわちワイドレンジ化に対応する電流共振形コンバーターが記載されている。
特許文献2には、コイル(33)に対して、スイッチ(SW5)によって調整用コイル(51)を並列に接続することで、ワイドレンジ化に対応するとともに、定格付近での損失を抑える直流電圧変換器(100)が記載されている。
特開2004-112925号公報 特開2015-177595号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、ハーフブリッジ動作とフルブリッジ動作とで切り替え時に、出力電圧が変動しやすい、という問題がある。このため、入力電圧に瞬時電圧低下(瞬低)が生じると、出力電圧を維持できなくなる可能性がある。
また、特許文献2に記載された技術では、コイル(33)に対して、スイッチ(SW5)によって並列接続される調整用コイル(51)とのインダクタンスがほぼ同じ場合、調整用コイル(51)には、コイル(33)と同程度の電圧・電流債務が発生する。このため、調整用コイル(51)のサイズをコイル(33)のサイズとほぼ同じにする必要があり、装置が大型化するという問題がある。
このような事情に鑑みて、本発明の目的は、瞬低が生じていない通常時では、高効率で運転し、瞬低時では電圧補償範囲を拡大することが可能な電力変換装置を、大きな部品を追加することなく実現する技術等を提供することにある。
本発明の一態様に係る電力変換装置は、商用電源から供給される第1電圧を第2電圧に変換するPFC回路と、前記第2電圧を第3電圧に変換する電流共振形コンバーターと、を含み、前記電流共振形コンバーターは、少なくとも第1インダクター、コンデンサーおよび絶縁型トランスと、前記絶縁型トランスの一次側または二次側に並列に接続されたインダクタンス切替回路と、を含み、前記インダクタンス切替回路は、スイッチ部と、前記絶縁型トランスよりもサイズが小さい第2インダクターとの直列接続体であり、前記第1電圧が第1しきい値よりも低くなり、かつ、前記第2電圧が第2しきい値よりも低くなった場合に、所定期間、前記スイッチ部がオンして、上記第3電圧を維持するように制御されることを特徴とする。
この態様に係る電力変換装置によれば、通常時では、高効率で運転し、瞬低時では電圧補償範囲を拡大することが可能な電力変換装置を、大きな部品を追加することなく実現することができる。
実施形態に係る電力変換装置を含むシステムの概要を示す図である。 システムにおける詳細な構成を示す図である。 DC/DCコンバーターにおけるスイッチ部の動作を示す図である DC/DCコンバーターにおけるスイッチ部の動作を示す図である 共振回路における電圧伝達特性を示す図である。 電力変換装置における通常時と瞬低時の動作を示す図である。 スイッチ部の一例を示す図である。 スイッチ部におけるロジック回路の一例を示す図である。 ロジック回路に電源電圧を供給する構成の一例である。 ロジック回路に電源電圧を供給する構成の別例である。 インダクタンス切替回路のオフ動作の例を示す図である。 インダクタンス切替回路のオフ動作の例を示す図である。 絶縁型トランスおよびインダクタンス切替回路のサイズを示す図である。 変形例に係るDC/DCコンバーターの構成を示す図である。 インダクタンス切替回路を有しないDC/DCコンバーターの構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る電力変換装置について図面を参照して説明する。図1は、この電力変換装置10を含むシステム1の構成を示すブロック図であり、図2は、システム1の詳細な構成を示す図である。
これらの図に示されるように、電力変換装置10は、力率改善(Power Factor Correction:以下「PFC」と略称する)回路11と、DC/DCコンバーター12と、制御装置20とを含む。
図1においてシステム1は、系統2における交流の電圧Vac(第1電圧)をPFC回路11によって一旦、直流の電圧Ed1(第2電圧)に変換し、当該電圧Ed1を電圧Ed2(第3電圧)に再変換して、当該電圧Ed2を負荷4に印加するものである。
なお、系統2は具体的には交流の商用電源である。また、コンデンサー51は電圧Ed1の平滑用であり、コンデンサー52は電圧Ed2の平滑用である。
図2において、PFC回路11は、系統2の交流を全波整流するブリッジ型のダイオードD1~D4と、電流経路に直列に挿入されたインダクター111と、電流経路に並列に接続された平滑用のコンデンサー112と、電流経路に並列に接続されたトランジスター113と、を含む。PFC回路11では、トランジスター113のオンおよびオフが制御装置20によって制御されて、電流経路に流れる電流の位相が、電圧の位相と近づけられるとともに、電圧Ed1がほぼ一定に維持される。
PFC回路11から出力され、コンデンサー51によって平滑化された直流の電圧、すなわち、DC/DCコンバーター12に入力される電圧がEd1である。
なお、図2に示されるPFC回路11は、あくまでも一例であり、力率を改善する機能と、電圧Ed1をほぼ一定に維持する機能とを有するのであれば、図示の構成に限られない。
DC/DCコンバーター12は、トランジスターQ1~Q4、共振回路120、トランジスターQ5~Q8を含む双方向型電流共振形のコンバーターである。トランジスターQ1~Q8として、本実施形態ではMOSFETが用いられるが、FETやIGBTであってもよい。
DC/DCコンバーター12は、インダクタンス切替回路123を除き、共振回路120に含まれる絶縁型トランス126を基準にして各種要素が対称に配置する。
双方向型のDC/DCコンバーター12について、便宜的に、トランジスターQ1~Q4を入力側とし、トランジスターQ5~Q8を出力側とする場合を例にとって説明する。
トランジスターQ1~Q4のうち、トランジスターQ1およびQ4と、トランジスターQ2およびQ3と、がそれぞれペアとなり、各ペアが制御装置20によって交互に排他的にオンする。
具体的には、トランジスターQ2およびQ3がオフの状態で、トランジスターQ1およびQ4がオンすると、ノードpがノードqよりも高位になり、トランジスターQ1およびQ4がオフの状態で、トランジスターQ2およびQ3がオンすると、ノードpはノードqよりも低位になる。
このようなトランジスターQ1~Q4のスイッチングの繰り返しによって電圧Ed1の直流が交流に変換されて、ノードp、qから出力される。このため、トランジスターQ1~Q4がスイッチング回路として機能する。
共振回路120は、共振用のコンデンサー121(第1コンデンサー)、128、共振用のインダクター122(第1インダクター)、127、絶縁型トランス126、および、インダクタンス切替回路123を含む。
詳細には、共振回路120においてコンデンサー121の一端はノードpに接続され、コンデンサー121の他端はインダクター122の一端に接続される。インダクター122の他端は、絶縁型トランス126における一次側の一端に接続され、絶縁型トランス126における一次側の他端はノードqに接続される。
なお、コンデンサー121の容量をCr1とし、インダクター122のインダクタンスをLs1とする。
インダクタンス切替回路123は、インダクター124(第2インダクター)およびスイッチ部125の直列接続体によって構成され、当該直列接続体が、絶縁型トランス126の一次側に並列接続される。
詳細には、インダクター124の一端は、インダクター122の他端および絶縁型トランス126における一次側の一端に接続され、インダクター124の他端はスイッチ部125の一端に接続される。スイッチ部125の他端は、絶縁型トランス126における一次側の他端およびノードqに接続される。
なお、インダクター124のインダクタンスをLm1とする。
スイッチ部125がオフ(解放)であれば、絶縁型トランス126の一次側に対してインダクター124が非接続になり、スイッチ部125がオン(投入)であれば、絶縁型トランス126の一次側に対してインダクター124が並列接続される。
このため、インダクタンス切替回路123は、スイッチ部125のオン/オフにより、励磁インダクタンスの切り替え機能を有することになる。
なお、スイッチ部125は、広義には、オン/オフを制御するためのロジック回路や逆流を防ぐためのダイオード等を含むが、狭義には、インダクター124の他端とインダクター124の一次側の他端との間でオン/オフする単なるスイッチを意味する。
絶縁型トランス126における二次側の一端は、インダクター127およびコンデンサー128を順に介してノードrに接続され、絶縁型トランス126における二次側の他端は、ノードsに接続される。
なお、インダクター127のインダクタンスをLs2とし、コンデンサー128の容量をCr2とする。また、絶縁型トランス126の巻数比をnとする。
トランジスターQ5~Q8のうち、トランジスターQ5およびQ8と、トランジスターQ6およびQ7と、がそれぞれペアとなり、各ペアが制御装置20によって交互に排他的にオンする。
具体的には、ノードrおよびsから出力される交流において、ノードrがノードsよりも高位であれば、トランジスターQ6およびQ7がオフの状態で、トランジスターQ5およびQ8がオンし、ノードrがノードsよりも低位であれば、トランジスターQ5およびQ8がオフの状態で、トランジスターQ6およびQ8がオンする。このようなトランジスターQ5~Q8のスイッチングの繰り返しによって、ノードr、sから出力される交流が直流の電圧Ed2に変換されて、負荷4に印加される。このため、トランジスターQ5~Q8が整流回路として機能する。
制御装置20は、PFC回路11における電流の位相を調整するために、系統2の電圧Vac等を監視して、トランジスター113のオンおよびオフを制御する。また、制御装置20は、電圧Ed1およびEd2を監視して、トランジスターQ1~Q8におけるオンおよびオフをそれぞれ制御する。
DC/DCコンバーター12では、インダクタンス切替回路123におけるスイッチ部125のオンまたはオフによって励磁電流が流れる経路に相違が発生する。
図3は、スイッチ部125がオフである場合において励磁電流が流れる経路を示す図である。この図に示されるように、スイッチ部125がオフであれば、励磁電流は、インダクター124には流れず、絶縁型トランス126の一次側のみに流れる。
ここで、絶縁型トランス126における励磁インダクタンスをLmとする。
図4は、スイッチ部125がオンである場合において励磁電流が流れる経路を示す図である。この図に示されるように、スイッチ部125がオンであれば、絶縁型トランス126の一次側にはインダクター124が並列接続される。このため、励磁電流は、絶縁型トランス126の一次側とインダクター124との双方に流れる。
インダクター124のインダクタンスLm1がLmと等しければ、絶縁型トランス126の見掛け上の励磁インダクタンスは、和分の積であるLm/2(=Lm×Lm1/(Lm+Lm1))になり、スイッチ部125がオフである場合の半分になる。
図5は、励磁インダクタンスがLmである場合と半分のLm/2になった場合とにおける共振回路120の電圧伝達特性(ゲイン特性)を示す図である。詳細には、図5において二点鎖線で示される特性は、スイッチ部125のオフによって励磁インダクタンスがLmである場合における共振回路120の電圧伝達特性を示し、実線で示される特性は、スイッチ部125のオンによって励磁インダクタンスがLm/2である場合における共振回路120の電圧伝達特性を示している。
なお、図5において縦軸は、共振回路120における昇圧比(n・Ed2/Ed1)であり、横軸は、共振回路120の共振周波数f0に対する駆動周波数fの比(f/f0)である。
一般に、電流共振形コンバーターの出力電圧は、トランジスターQ1~Q4の駆動周波数fで調整される。
定格時の昇圧比が「1」になるように設計すると、定格時の力率が「1」となり、高効率になる。このため、本実施形態において通常時では、制御装置20が、駆動周波数fを共振周波数f0とする臨界モード(f/f0=1)でDC/DCコンバーター12を動作させる。
なお、共振周波数f0よりも低い周波数、例えば駆動周波数fを周波数f1(f1<f0)で駆動することによって昇圧が実現されるが、駆動周波数が共振周波数f0から離れるにつれて効率が低下する。このため、入力の電圧Ed1の変動に対して出力の電圧Ed2をほぼ一定に維持するために、DC/DCコンバーター12の駆動周波数fを調整する構成は、効率の低下に繋がるので採用しにくい。
そこでまず、本実施形態では系統2が電圧変動しても、電流共振形のDC/DCコンバーター12における高効率運転を維持するために、制御装置20は、DC/DCコンバーター12の入力となる電圧Ed1が一定になるようにPFC回路11を制御する。
ただし、瞬低によって系統2の電圧Vacが低下し、PFC回路11による電圧調整能力を越えてしまうと、電圧Ed1が低下して、電圧Ed1をほぼ一定に維持できなくなる。
そこで次に、本実施形態では、詳細については後述するように、電圧VacおよびEd1が低下した場合には、スイッチ部125のオンによって共振回路120における励磁インダクタンスをLmからLm/2に切り替える。
励磁インダクタンスが半分のLm/2になると、図5において実線で示されるように、駆動周波数fがf1よりも低下することにより、昇圧比が「1」から増大する。
このため、電圧Ed1の低下分は、DC/DCコンバーター12による昇圧比の増大によってカバーされて、電圧Ed2をほぼ一定に保つことができる。
なお、インダクタンス切替回路123を有しない構成、具体的には、図15に示されるように励磁インダクタンスがLmで固定である構成では、図5の二点鎖線で示されるように、駆動周波数fをf1よりも低下させることによる昇圧比の増大が、本実施形態のようにインダクタンス切替回路123によって励磁インダクタンスを切り替える構成と比較して、小さい。
このため、図15に示される構成では、電圧Ed1の低下分を、DC/DCコンバーター12による昇圧比の増大によってカバーできず、電圧Ed2を低下させてしまう可能性が、本実施形態と比較して高くなる。
図6は、本実施形態において瞬低が生じたときの各部の波形を示す図である。詳細には、図6において、上欄は、瞬低が発生した場合の電圧Ed1、Ed2の波形について、励磁インダクタンスLmを変化させたとき(スイッチ部125がオンのとき)と、変化させないとき(スイッチ部125がオフのとき、または、図15に示される構成のとき)とを示し、中欄は、駆動周波数比(f/f0)について励磁インダクタンスLmを変化させたときと、変化させないときを示し、下欄は、スイッチ部125におけるオフまたはオンの状態を示している。
なお、図6における波形は、共振回路120の設計定数が次で示される値である場合のシミュレートの結果例である。
Ls1=Ls2=8.3μH
Cr1=Cr2=0.11μF
Lm =44μF
Lm1=44μF
n =1
f0 =166.6kHz
昇圧最大値(Lm切替なし)G1=2
昇圧最大値(Lm切替あり)G2=3
瞬低補償期間=10ms(系統電圧周期の半分程度)
通常時(定格時)では、系統電圧変動分が数パーセント以内である。このため、電圧Ed1は、図6の上欄に示されるようにPFC回路11によって400Vに維持され、DC/DCコンバーター12は、同図の中欄に示されるように臨界モード(f/f0=1)の高効率の運転により、電圧Ed2が上欄に示されるように400Vでほぼ一定で出力する。
瞬低が発生し、PFC回路11による電圧調整能力を超えると、電圧Ed1は400Vから徐々に低下する。電圧Ed1がしきい値の300Vまで低下すると、本実施形態では、図6の下欄に示されるように、インダクタンス切替回路123においてスイッチ部125がオンするとともに、図6の中欄に示されるように、制御装置20が駆動周波数fを共振周波数f0よりも低くする(f/f0<1)。これによりDC/DCコンバーター12は、Ed1<Ed2とする昇圧動作を実行する。
スイッチ部125がオンして、駆動周波数fが低くなると、図5の実線で示されるように昇圧比が高まるので、電圧Ed2が回復する。なお、本実施形態では、最大の昇圧比G3が「3」であるので、電圧Ed1が150V程度まで低下しても電圧Ed2を400Vに維持することができる。
瞬低が収まり、電圧Ed1が徐々に上昇して300Vまで回復すると、スイッチ部125がオフして、制御装置20は、DC/DCコンバーター12に臨界モードでの高効率運転を再開させる。これにより、電圧Ed2は上欄に示されるように400Vでほぼ一定に出力される。
なお、インダクタンス切替回路123が存在しない構成では、瞬低が発生しても、励磁インダクタンスがLmから変化しない。励磁インダクタンスがLmから変化しない構成では、図5の二点鎖線で示されるように最大の昇圧比G2が「2」であるので、電圧Ed1が200Vを下回ると、電圧Ed1を400Vに維持できなくなる。
次に、インダクタンス切替回路123における要部、特にスイッチ部125の具体例について説明する。
図7は、スイッチ部125の構成の一例を示す図である。この図において、スイッチ部125は、ハイサイドトランジスターQ11、ローサイドトランジスターQ12、ダイオードD11、D12、センサーS1およびロジック回路1250を含む。なお、ハイサイドトランジスターQ11およびローサイドトランジスターQ12としては、例えばMOSFETなどが用いられる。
ハイサイドトランジスターQ11のドレインは、インダクター124の他端に接続され、ハイサイドトランジスターQ11のソースは、ローサイドトランジスターQ12のソースと接続される。なお、ハイサイドトランジスターQ11のソースとローサイドトランジスターQ12のソースとの共通接続点を便宜的にノードNとする。
ハイサイドトランジスターQ11のゲートには、ロジック回路1250から出力される制御信号Gt1が供給される。
ダイオードD11(第1ダイオード)のアノードはハイサイドトランジスターQ11のソースに接続され、ダイオードD11のカソードはハイサイドトランジスターQ11のドレインに接続される。このため、ダイオードD11は、ハイサイドトランジスターQ11のソースからドレインに向かう電流を順方向電流として流す。
ローサイドトランジスターQ12のドレインは、図7では省略された絶縁型トランス126の他端とともにノードqに接続される。ローサイドトランジスターQ12のゲートには、ロジック回路1250から出力される制御信号Gt2が供給される。
ダイオードD12(第2ダイオード)のアノードはローサイドトランジスターQ12のソースに接続され、ダイオードD12のカソードはローサイドトランジスターQ12のドレインに接続される。このため、ダイオードD12は、ローサイドトランジスターQ12のソースからドレインに向かう電流を順方向電流として流す。
センサーS1は、インダクター124に流れる電流ILm1を検出して、当該電流ILm1の大きさ、および、向きを示す電圧の信号Eimを出力する。
電流ILm1が図7に示される向きに流れれば、信号Eimの電圧は正値で出力され、電流ILm1が図7に示される向きとは反対方向に流れれば、信号Eimの電圧は負値で出力される。また、信号Eiの電圧の絶対値は、電流ILm1の大きさに比例する。したがって、電流ILm1がゼロであれば、信号Eiの電圧もゼロである。
ロジック回路1250は、電圧Vac、電圧Ed1および信号Eimに応じて制御信号Gt1、Gt2をそれぞれ出力する。
図8は、このようなロジック回路1250の一例を示す図である。この図において、ロジック回路1250は、比較回路Cmp1~Cmp4、論理積回路And、フリップフロップ回路Df1およびDf2を含む。
比較回路Cmp1~Cmp4は、いずれも入力端(+)に供給される信号の電圧が入力端(-)に印加される電圧よりも高い場合にHレベルの信号を出力し、それ以外の場合にはLレベルの信号を出力する。
比較回路Cmp1において入力端(+)には、しきい値電圧Vthが印加され、入力端(-)には、PFC回路11から出力される電圧Ed1が印加される。電圧Ed1は、実際には高圧である。このため、比較回路Cmp1の入力端(-)には、電圧Ed1として、当該比較回路Cmp1の耐圧よりも低い電圧に降圧された電圧が用いられる。例えば電圧Ed1を1/100に降圧して、比較回路Cmp1の入力端(-)に印加される場合であって、電圧Ed1が300Vよりも低くなる状態を検出するのであれば、しきい値電圧Vthとして3.00Vの直流電圧が用いられる。
比較回路Cmp2において入力端(+)には、しきい値電圧Sacが印加され、入力端(-)には、系統2の電圧Vacが印加される。電圧Vacは、実際には交流で高圧である。このような交流で高圧の電圧を絶対値で比較するために、比較回路Cmp2の入力端(-)には、当該比較回路Cmp2の耐圧よりも低い電圧であって、電圧Vacを全波整流して降圧された電圧が用いられる。
しきい値電圧Sacは、電圧Vacとほぼ同一周波数、かつ、ほぼ同位相の正弦波信号であって、電圧Vacの低下を検出する際の基準となる電圧信号である。例えば、電圧Vacが瞬時値の絶対値でみて75%よりも下回ることを検出する場合、電圧Vacが降圧倍率bで比較回路Cmp2の入力端(-)に印加される場合、しきい値電圧Sacの振幅は、電圧Vacの振幅に0.75bを乗算した値に設定される。
なお、電圧Vacは、理想的な正弦波ではないことがあるので、しきい値電圧Sacとして、例えば電圧Vacの1周期分遅延させた降圧電圧波形を用いてもよい。
また、しきい値電圧Vth、Sacは、電圧Vac、Ed1の降圧に応じて設定されるが、以降においては便宜上、電圧Vac、Ed1を降圧しないものとして説明する。
論理積回路Andは、比較回路Cmp1の出力信号と比較回路Cmp2の出力信号との論理積を示す信号を、フリップフロップ回路Df1の入力端Dおよびフリップフロップ回路Df2の入力端Dにそれぞれ供給する。
なお、論理積回路Andの出力信号がHレベルになる場合とは、PFC回路11から出力される電圧Ed1がしきい値電圧Vthよりも低い場合であって、かつ、系統2の電圧Vacが、しきい値電圧Sacよりも低い場合である。
比較回路Cmp3において入力端(+)には、しきい値電圧として電圧ゼロが印加され、入力端(-)には、信号Eimが供給される。このため、比較回路Cmp3の出力信号は、インダクター124に流れる電流ILm1が負値である場合にHレベルになり、それ以外の場合にLレベルになる。このような比較回路Cmp3の出力信号は、フリップフロップ回路Df1のクロック入力端CKに供給される。
比較回路Cmp4において入力端(+)には、信号Eimが供給され、入力端(-)には、しきい値電圧として電圧ゼロが印加される。このため、比較回路Cmp4の出力信号は、インダクター124に流れる電流ILm1が正値である場合にHレベルになり、それ以外の場合にLレベルになる。このような比較回路Cmp4の出力信号は、フリップフロップ回路Df2のクロック入力端CKに供給される。
フリップフロップ回路Df1の出力端Qからは制御信号Gt1が出力され、当該制御信号Gt1はハイサイドトランジスターQ11のゲートに供給される。フリップフロップ回路Df2の出力端Qからは制御信号Gt2が出力され、当該制御信号Gt2はローサイドトランジスターQ12のゲートに供給される。
なお、フリップフロップ回路Df1の出力端Qおよびフリップフロップ回路Df2の出力端Qは、初期状態としてLレベルにセットされる。
ロジック回路1250の電源電圧は、例えば図9や図10に示されるような構成によって生成することができる。なお、ロジック回路1250の電源電圧とは、比較回路Cmp1~Cmp4、論理積回路And、フリップフロップ回路Df1およびDf2を動作させるために必要な電源の電圧をいう。
図9に示されるように、絶縁型トランス126に補助巻線126bを設けて、当該補助巻線126bに誘起される交流電圧を、ダイオードD21によって半波整流し、コンデンサー53によって平滑化して、当該平滑化した電圧を、ロジック回路1250の電源電圧として用いる構成としてもよい。
また、図10に示されるように、補助巻線126bに誘起される交流電圧を、ダイオードD21によって半波整流し、コンデンサー53によって平滑化した電圧を、三端子レギュレーターT3の入力電圧とし、当該三端子レギュレーターT3から出力される定電圧を、ロジック回路1250の電源電圧として用いる構成としてもよい。
図9または図10に示される構成では、ロジック回路1250における電源電圧の負側がハイサイドトランジスターQ11のソースおよびローサイドトランジスターQ12のソースの共通接続点であるノードNに接続される。このような接続による利点について説明する。
本実施形態のような構成ではなく、次のような構成も可能である。すなわち、Nチャネル型のハイサイドトランジスターQ11のソースをインダクター124の他端に接続し、当該ハイサイドトランジスターQ11のドレインをローサイドトランジスターQ12のソースに接続する構成も可能である。ただし、このような構成では、ブートストラップ回路が別途必要になるか、3レベル以上の電源電圧が必要になる。
本実施形態のように、ハイサイドトランジスターQ11とローサイドトランジスターQ12とを同じNチャネル型として、ソースを共通接続する構成では、制御信号Gt1、Gt2を生成するための回路の電源電圧が単一で済むので、構成の簡易化および低コスト化を図ることができる。
ロジック回路1250では、電圧Ed1がしきい値電圧Vthよりも高い場合、または、電圧Vacがしきい値電圧Sacよりも高い場合、制御信号Gt1およびGt2はいずれもLレベルであるので、ハイサイドトランジスターQ11およびローサイドトランジスターQ12ともにオフである。このため、ハイサイドトランジスターQ11およびローサイドトランジスターQ12の直列接続である(狭義の)スイッチ部125はオフであるので、インダクター124に電流は流れず、励磁インダクタンスはLmである。また、この場合、DC/DCコンバーター12が臨界モードにより、高効率運転となる点は、上述した通りである。
ロジック回路1250では、電圧Ed1がしきい値電圧Vthよりも低くなった場合であって、かつ、電圧Vacがしきい値電圧Sacよりも低くなった場合、制御信号Gt1およびGt2はいずれもHレベルに変化するので、スイッチ部125はオンになる。このため、励磁インダクタンスは、インダクタンス切替回路123によって半分のLm/2に切り替えられる。この場合、駆動周波数fを共振周波数f0よりも低い周波数での駆動によって、DC/DCコンバーター12が昇圧動作を実行し、電圧Ed2を瞬低前と同じように維持する点は、上述した通りである。
電圧Ed1がしきい値電圧Vthよりも高くなった場合、または、電圧Vacがしきい値電圧Sacよりも高くなった場合、すなわち瞬低が収まった場合について説明する。この場合に、インダクター124に流れる電流を突然に遮断すると、インダクター124の両端に過電圧が発生して、他の素子にダメージを与える可能性があるので、自然転流によってオフする構成が好ましい。
具体的には、瞬低が収まった場合、論理積回路Andの出力信号がLレベルになる。この場合に、インダクター124に流れる電流ILm1が正値であれば、比較回路Cmp4の出力信号がHレベルになる。このため、制御信号Gt1がHレベルに維持された状態で制御信号Gt2がLレベルに変化するので、図11の(a)に示されるように、ハイサイドトランジスターQ11がオンを維持した状態で、ローサイドトランジスターQ12がオフに変化する。このため、正値の電流ILm1がハイサイドトランジスターQ11およびダイオードD12を順に介して流れる。
やがて、電流ILm1がゼロになると、比較回路Cmp4の出力信号がHレベルになるので、制御信号Gt1がLレベルに変化して、ハイサイドトランジスターQ11がオフする。
このように、瞬低が収まった場合において、インダクター124に流れる電流ILm1が正値であれば、まず、ローサイドトランジスターQ12がオフし、図12に示されるように電流ILm1がゼロになったタイミングt1で、ハイサイドトランジスターQ11がオフする。
また、瞬低が収まって、論理積回路Andの出力信号がLレベルになる場合において、インダクター124に流れる電流ILm1が負値であれば、比較回路Cmp3の出力信号がHレベルになる。このため、制御信号Gt2がHレベルに維持された状態で制御信号Gt1がLレベルに変化するので、図11の(b)に示されるように、ローサイドトランジスターQ12がオンを維持した状態で、ハイサイドトランジスターQ11がオフに変化する。このため、負値の電流ILm1がローサイドトランジスターQ12およびダイオードD11を順に介して流れる。
やがて、電流ILm1がゼロになると、比較回路Cmp4の出力信号がHレベルになるので、制御信号Gt2がLレベルに変化して、ローサイドトランジスターQ12がオフする。
このように、瞬低が収まった場合において、インダクター124に流れる電流ILm1が負値であれば、まず、ハイサイドトランジスターQ11がオフし、図12に示されるように負値の電流ILm1がゼロになったタイミングt2で、ローサイドトランジスターQ12がオフする。
瞬低が収まった場合に、スイッチ部125においてハイサイドトランジスターQ11およびローサイドトランジスターQ12がともにオフすると、DC/DCコンバーター12が臨界モードでの高効率運転を再開する。
このようなロジック回路1250によれば、電圧Vacがしきい値電圧Sacよりも低くなった場合であって、かつ、電圧Ed1がしきい値電圧Vthよりも低くなった場合に、インダクタンス切替回路123においてスイッチ部125がオンになる。
換言すれば、電圧Vacがしきい値電圧Sacよりも低くなった場合であっても、電圧Ed1がしきい値電圧Vthよりも高ければ、すなわち、PFC回路11による電圧調整能力の範囲内であれば、スイッチ部125はオンにはならない。
このため、DC/DCコンバーター12では、臨界モードで運転されて、高効率で動作が継続する。
なお、瞬低補償期間が経過しても、電圧Vacがしきい値電圧Sacよりも高くならない場合、または、電圧Ed1がしきい値電圧Vthよりも高くならない場合、制御装置20は、PFC回路11およびDC/DCコンバーター12の動作を停止させる。
また、本実施形態において瞬低補償期間として、系統2の電圧周期の半分程度の期間が想定されており、具体的には、系統2の周波数が50Hzであれば、10ミリ秒程度に想定される。
本実施形態におけるロジック回路1250によれば、発生した瞬低が収まる場合に、自然転流によってインダクター124に流れる電流が遮断されるので、インダクター124の両端に過電圧が発生することが抑えられる。このため、過電圧による素子の破損を防止することができる。
なお、実施形態では、比較回路Cmp3の入力端(+)および比較回路Cmp4の入力端(-)には、電圧ゼロが印加された構成であったが、この理由は、瞬低が収まる場合に、電流ILm1の向きに応じてハイサイドトランジスターQ11またはローサイドトランジスターQ12の一方をオフさせた後に、電流ILm1がゼロになった時点でハイサイドトランジスターQ11またはローサイドトランジスターQ12の他方をオフさせるためである。
ただし、電流ILm1に微小なノイズが乗っていると、ゼロクロス付近でチャタリングを引き起こし、ハイサイドトランジスターQ11とローサイドトランジスターQ12が誤動作する恐れがある。この予防策として、瞬低が収まる場合に、電流ILm1の向きに応じてハイサイドトランジスターQ11またはローサイドトランジスターQ12の一方をオフさせた後に、電流ILm1が絶対値でみてしきい値(第3しきい値)よりも小さくなれば、ハイサイドトランジスターQ11またはローサイドトランジスターQ12の他方をオフさせ、この後、電流ILm1が絶対値でしきい値よりも大きくなっても、ハイサイドトランジスターQ11またはローサイドトランジスターQ12の双方のオフを維持する構成としてもよい。
本実施形態において瞬低補償期間は、上述したように系統2の電圧周期の半分程度の期間(10ミリ秒程度)で想定しているので、インダクター124の電力容量が小さくて済む。このため、電力変換装置10の大型化を回避することができる。
一般にインダクターやトランスなどのコイルにおける巻線の断面積は、許容電流値に比例するが、通流期間がごく短時間であれば、瞬時許容電流が適用される。この瞬時許容電流は、1/√Ts(Ts:通流期間)に比例するので、通流期間が短ければ、許容電流を大きくとることができ、巻線の断面積を小さくすることができる。
同様にスイッチ部125においても、通流期間がごく短時間であれば、電流耐量ではなく、ピーク電流耐量が適用されるので、容量の小さな素子を選定することができる。具体的には、ハイサイドトランジスターQ11およびローサイドトランジスターQ12として電力容量が小さい素子を選定することができる。
図13は、インダクタンス切替回路123と絶縁型トランス126とのサイズを比較するための図である。絶縁型トランス126は、コイル巻線1262と、磁性材料を成形したIコア1264と、同じく磁性材料を成形したEコア1266と、によって構成される。なお、図13では、コイル巻線1262の巻回状態を判りやすく説明するために平面的に記載されているが、実際には、Eコア1266のセンター1267に、一次側コイルと二次側コイルとが絶縁を保って巻回される。
コイル巻線1262には、通常時に定格電流が流れるので、巻線の断面積に十分な大きさが必要になる。これに対してインダクタンス切替回路123におけるインダクター124では、瞬低補償期間として系統2の電圧周期の半分程度の期間(10ミリ秒程度)が想定されるので、絶縁型トランス126のサイズと比較して数分の1程度で済む。具体的には、インダクター124を空芯とした場合、直径が14mm程度であり、高さが14mm程度であり、巻線が68程度のコイルになる。
なお、本説明において、インダクター124のサイズおよび絶縁型トランス126のサイズとは、典型的には外形の容積であるが、コイルの巻線断面積であってもよい。
本実施形態では、DC/DCコンバーター12の前段にPFC回路11を有するので、当該DC/DCコンバーター12は、入力瞬低時における、ごく短時間(系統2の電圧周期の半分程度の期間)で動作すればよい。このため、インダクタンス切替回路123の動作時(スイッチ部125の投入時)においてDC/DCコンバーター12の効率低下は問題にならない。
上述した実施形態では、インダクタンス切替回路123におけるインダクター124とスイッチ部125との直列接続体が、絶縁型トランス126の一次側に並列接続された構成であったが、絶縁型トランス126の二次側に並列接続された構成であってもよい。絶縁型トランス126の二次側にインダクタンス切替回路123が並列接続される構成においても、スイッチ部125の投入条件および開放条件も実施形態と同様である。
また、電流共振形コンバーターであれば、実施形態のように双方向である構成に限られず、単方向の構成であってもよい。図14は、単方向であって、インダクタンス切替回路123におけるインダクター124とスイッチ部125との直列接続体が、絶縁型トランス126の二次側に並列接続された構成の例である。なお、単方向の電流共振形コンバーターでは、双方向の場合と比較して、スイッチング回路と整流回路とを入れ替える必要がないので、絶縁型トランス126における二次側の整流回路が、図2におけるトランジスターQ15~Q18から、図14ではダイオードD25~D28に置き換わっている。
1…システム、2…系統(商用電源)、4…負荷、10…電力変換装置、11…PFC回路、12…DC/DCコンバーター(電流共振形コンバーター)、120…共振回路、121…コンデンサー、122…インダクター(第1インダクター)、123…インダクタンス切替回路、124…インダクター(第2インダクター)、125…スイッチ部、126…絶縁型トランス、Q1~Q4…トランジスター(スイッチング回路)、Q5~Q8…トランジスター(整流回路)、Q11…ハイサイドトランジスター、Q12…ローサイドトランジスター、D11…ダイオード(第1ダイオード)、D12…ダイオード(第2ダイオード)、1250…ロジック回路。

Claims (7)

  1. 商用電源から供給される第1電圧を第2電圧に変換するPFC回路と、
    前記第2電圧を第3電圧に変換する電流共振形コンバーターと、
    を含み、
    前記電流共振形コンバーターは、少なくとも第1インダクター、コンデンサーおよび絶縁型トランスと、前記絶縁型トランスの一次側または二次側に並列に接続されたインダクタンス切替回路と、を含み、
    前記インダクタンス切替回路は、スイッチ部と、前記絶縁型トランスよりもサイズが小さい第2インダクターとの直列接続体を含み、
    前記第1電圧が第1しきい値よりも低くなり、かつ、前記第2電圧が第2しきい値よりも低くなった場合に、所定期間、前記スイッチ部がオンして、上記第3電圧を維持するように制御される
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記電流共振形コンバーターは、
    スイッチング回路により、直流の前記第1電圧を交流の前記第2電圧に変換し、
    前記第2電圧は、少なくとも前記第1インダクターおよび前記コンデンサーによる共振を経て、前記絶縁型トランスの一次側に供給され、
    整流回路により、前記絶縁型トランスの二次側から出力される交流を整流して、前記第3電圧として出力し、
    前記スイッチ部がオンする場合に、前記第3電圧を維持するように前記スイッチング回路の駆動周波数が制御される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記スイッチ部は、
    ハイサイドトランジスターと、
    ローサイドトランジスターと、
    ロジック回路と、
    を含み、
    前記直列接続体では、
    前記第2インダクター、前記ハイサイドトランジスターおよび前記ローサイドトランジスターが直列接続され、
    前記ハイサイドトランジスターのソースおよび前記ローサイドトランジスターのソースが接続され、
    前記ロジック回路は、
    前記第1電圧が前記第1しきい値よりも低くなった場合であって、かつ、前記第2電圧が前記第2しきい値よりも低くなった場合に、前記ハイサイドトランジスターおよび前記ローサイドトランジスターをそれぞれオンさせる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記スイッチ部は、
    前記ハイサイドトランジスターのソースからドレインに向かう電流を順方向電流として流す第1ダイオードと、
    前記ローサイドトランジスターのソースからドレインに向かう電流を順方向電流として流す第2ダイオードと、
    を含み、
    前記ロジック回路は、
    前記ハイサイドトランジスターおよび前記ローサイドトランジスターをオンさせた後、 前記第1電圧が前記第1しきい値よりも高くなったときに、または、
    前記第2電圧が前記第2しきい値よりも高くなったときに、
    前記第2インダクターに流れる電流の向きが前記ハイサイドトランジスターにおけるドレインからソースに向かう方向であれば、前記ローサイドトランジスターをオフさせ、
    前記第2インダクターに流れる電流の向きが前記ローサイドトランジスターにおけるドレインからソースに向かう方向であれば、前記ハイサイドトランジスターをオフさせる
    ことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記ロジック回路は、
    前記ローサイドトランジスターをオフさせた後に、前記第2インダクターに流れる電流がゼロになれば、または、第3しきい値よりも小さくなれば、前記ハイサイドトランジスターをオフさせ、
    前記ハイサイドトランジスターをオフさせた後に、前記第2インダクターに流れる電流がゼロになれば、または、前記第3しきい値よりも小さくなれば、前記ローサイドトランジスターをオフさせる
    ことを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記ロジック回路では、
    前記ハイサイドトランジスターのソースと前記ローサイドトランジスターのソースとの接続点が、電源電圧の一方に接続される
    ことを特徴とする請求項3、4または5に記載の電力変換装置。
  7. 前記所定期間は、前記商用電源における電圧周期の半分である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電力変換装置。
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