JP2023078549A - マハラノビス距離演算装置 - Google Patents

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剛士 石澤
Takeshi Ishizawa
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Abstract

【課題】OKデータフォルダの確定作業を容易に行うことができるマハラノビス距離演算装置を提供する。【解決手段】MD値画面73において、移動コマンド65中、例えば0000.csvを選択すると単位空間データフォルダ中のデータファイルを、OKデータフォルダへ移動することができる。計算開始ボタン72をクリックすることでMD値の演算が実行される。また、MD値画面73において、項目名58の欄から任意の特徴量を選択することで、標本線を除外したときのMD値の演算が実行される。標本線を除外したときの演算と、データファイルを移動したときの演算との両方が、MD値画面73に基づく操作だけで実施できる。【選択図】図12

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 掲載日:令和3年2月17日 掲載アドレス:https://t-irec.tanasei.co.jp/top/signal-catcher/ :https://t-irec.tanasei.co.jp/top/signal-catcher/mt法/ :https://t-irec.tanasei.co.jp/top/signal-catcher/波形特徴抽出機能/ :https://t-irec.tanasei.co.jp/top/signal-catcher/標本線自動設定機能/ :https://t-irec.tanasei.co.jp/top/signal-catcher/標本線の最適化例/ :https://t-irec.tanasei.co.jp/top/signal-catcher/プランと価格/
特許法第30条第2項適用申請有り 掲載日:令和3年11月22日 掲載アドレス:https://nihonkaikeisoku.co.jp/service/import/signal/ :https://nihonkaikeisoku.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/10/SignalCatcher_4p_2102_ver02-1.pdf :https://nihonkaikeisoku.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/10/SignalCatcher_A4.pdf
特許法第30条第2項適用申請有り 掲載日:令和3年2月17日 掲載アドレス:https://www.atpress.ne.jp/news/246897 :https://www.atpress.ne.jp/releases/246897/image246897.zip
特許法第30条第2項適用申請有り 販売日:令和3年3月22日 販売場所:日本海計測特機株式会社(富山県富山市赤田970) 販売日:令和3年4月28日 販売場所:日本海計測特機株式会社(富山県富山市赤田970) 販売日:令和3年6月11日 販売場所:日本海計測特機株式会社(富山県富山市赤田970) 販売日:令和3年6月11日 販売場所:日本海計測特機株式会社(富山県富山市赤田970) 販売日:令和3年7月19日 販売場所:日本海計測特機株式会社(富山県富山市赤田970) 販売日:令和3年8月30日 販売場所:日本海計測特機株式会社(富山県富山市赤田970)
特許法第30条第2項適用申請有り 販売日:令和3年3月30日 販売場所:北陽電機株式会社 製造部生産技術課(大阪府豊中市神州町1-37) 販売日:令和3年5月6日 販売場所:北陽電機株式会社 製造部生産技術課(大阪府豊中市神州町1-37) 販売日:令和3年7月19日 販売場所:北海道立総合研究機構 エネルギー・環境・地質研究所 資源エネルギー部(北海道札幌市北区北19条西12丁目) 販売日:令和3年6月15日 販売場所:株式会社古賀 本社(栃木県鹿沼市流通センター35番地) 販売日:令和3年6月15日 販売場所:東海理機株式会社 横浜営業所(神奈川県横浜市港北区新横浜3丁目20-8 ベネックスS-3 9階 B)
特許法第30条第2項適用申請有り 販売日:令和3年9月2日 販売場所:株式会社一徳商会 宇都宮営業所(栃木県宇都宮市城南2-1-11) 販売日:令和3年6月15日 販売場所:本田技研工業株式会社 生産技術研究開発部3Gr ものづくりセンター 生産技術統括部(栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台6番地1) 販売日:令和3年6月22日 販売場所:芝浦機械株式会社 DX戦略開発部デジタルツイン開発課(静岡県沼津市大岡2068-3) 販売日:令和3年9月2日 販売場所:本田技研工業株式会社 四輪事業本部 ものづくりセンター 生産技術統括部 パワーユニット生産技術部 パワーユニット設備技術課(栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台6番地1)
本発明は、マハラノビス距離演算装置に関する。
プラントが健全に運転されることは、産業上の利益に直結する。そのための監視技術が各種提案されてきた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、プロセスデータに基づいてプラントの運転状態を解析する運転状態解析システムに係り、プロパティ値取得手段により複数のプロパティ値を取得し、波形表示手段により前記複数のプロパティ値を波形表示するシステムを提供する。
プロパティ値は、プロセスデータの瞬間値、平均値、最大値、最小値、標準偏差などである。
プロパティ値により、波形曲線が表示さる。この波形曲線の任意の箇所に「抽出枠」を設定する。設定された抽出枠に標本線が引かれる。引かれた標本線に基づいて特徴量が抽出される。すなわち、特徴量は抽出枠内における波形曲線に基づいて抽出される。
抽出された特徴量に基づいて、波形に対するMD値が演算される。演算したMD値と閾値とに基づいて、プラントの運転状態が異常であるか、正常であるかが判定される。
特徴量の抽出ステップと、次に実施するMD値の演算ステップについては、特許文献1には詳しく説明されていないが、一般に次の手順による。
なお、この種の技術では、膨大な量(数)のデータを取扱う。データ単体とデータの集合とを区別する必要がある。
そこで、図15に示すように、データ単体をデータ101と呼び、このデータ101の集合をデータファイル102と呼び、このデータファイル102の集合をデータフォルダ103と呼ぶことにする。
図16に基づいて、従来の特徴量の抽出ステップを説明する。
図16(a)に示すように、時間tmで切り出した波形曲線が、XY面に描かれている。
図16(b)に示すように、標本線L1~L4をX軸に平行に引く。この例では、X軸に対称になるように、プラス側に標本線L1、L2を引き、マイナス側に標本線L3、L4を引く。なお、標本線は、演算部(コンピュータ)の内部で仮想的に引かれるが、この例では理解を促すために、図で説明する。
標本線L1と波形との交点(丸)の数が、標本線L1に係る変化量(後述の変化量1)となる。
標本線L2と波形曲線との交点(丸)の数が、標本線L2に係る変化量(変化量2)となる。他の標本線L3~L4についても同様に変化量3~4を求める。
図16(c)にて、存在量を求める。存在量は、当該標本線より上に存在する波形曲線で区切られた線分の和として求める。
具体的には、標本線L1においては、この標本線L1より上に波形が存在しないため、存在量(存在量1)は0となる。
標本線L2においては、この標本線L2より上に波形曲線の一部が存在する。区切られた線分に斜線を施した。斜線を施した線分の和が標本線L2における存在量(存在量2)となる。
標本線L3については、標本線L2と同様に存在量(存在量3)を求めることができる。
標本線L4においては、変化量(変化量4)がゼロであるため、存在量(存在量4)はゼロとする。
時間tmに対応する標本線の長さを、便宜的に「64」とする。
すると、標本線L3における存在量3は64より小さな43となり、標本線L2における存在量2は更に小さな23となる。
以上により求めた変化量1~4と存在量1~4とを、表1に示す。
Figure 2023078549000002
図16では極端に簡略化して説明したが、プラント等の運転に関わる変化量や存在量は莫大な数となり、特徴量を抽出する作業が煩雑になる。そのため、特徴量の抽出ステップは、独立した1つの作業として扱われる。
上記した表1では、変化量1~4及び存在量1~4が横一行で記載されている。この行を数十行~数百行に増やすことで、単位空間データフォルダが形成される。すなわち、表2のようになる。
なお、単位空間データフォルダは、健全(正常)な運転でのデータに基づいて作成されることが前提となる。
Figure 2023078549000003
MD値の演算ステップは次の手順による。
単位空間データフォルダに基づいて、平均値、標準偏差、相関係数など(以下、MD値演算のため基礎値と記す。)を演算する。次に示す式に基づいてMD値を演算する。なお、実際の演算式は行列を含む複雑な式となるが、ここでは理解を容易にするために簡易式を提示する。
Figure 2023078549000004
この式から、特徴量(x1、x2)が仮に同じであっても、平均値(m1、m2)、標準偏差(δ1、δ2)、相関係数(r)が変化すると、MD値(マハラノビス距離)は変化することが理解できる。
表2の各行のMD値を求める。表3に凡例を示す。
Figure 2023078549000005
次に、全く不具合がない良好な状態でのプラント等を運転する。この運転により、表4に示す変化量と存在量が得られた。良好な状態で得られたデータに基づいているため、便宜上OKデータフォルダと呼ぶ。
Figure 2023078549000006
表4の各行のMD値を求める。結果が表5であったとする。
Figure 2023078549000007
ところで、OKデータファイルの数(この例では行数)は、データ収集に時間を要する場合などに、不足することがある。この場合、誤った判定をしないかどうかの確認が不十分となる恐れがあるため、単位空間データフォルダにおけるデータファイルを代用することができる。具体的には、表2の例えば001.dataを表4へ移す。その上でMD値を再演算する。結果、表6となる。
Figure 2023078549000008
すなわち、データファイルを移動したことにより、単位空間データフォルダから得られる平均値、標準偏差、相関係数が変化する。この変化により、MD値(M101~M103及びM001)は、表6に示すように(M101’~M103’及びM001’)に変化する。
もし、新しいMD値(M101’~M103’及びM001’)でも不足又は不十分ならば、別のデータファイルを移動して演算をし直す。
以上に述べた作業を、フロー図に基づいて再度説明する。
図17のST(ステップ番号。以下同じ)101で、第1次単位空間データフォルダを作成する。このデータフォルダは、上述の表2が参照できる。
データフォルダをMD値演算ステップへ出力する(ST102)。
データフォルダを入力したMD値演算ステップでは、詳細には、次に述べるST103~ST106を実行する。
ST103で、第1次単位空間データフォルダにおけるMD値演算のため基礎値を演算し、これらに基づいてMD値を演算する(ST104)。上述の表3参照。
また、別途第1次OKデータフォルダを作成する(ST105)。上述の表4参照。
次に、MD値演算のため基礎値を用いて第1次OKデータフォルダのMD値を演算する(ST106)。上述の表5参照。
ST107で、単位空間データフォルダにおけるデータファイルの一部をOKデータフォルダへ移動する。
データファイルを移動したことにより、単位空間データフォルダが第2次単位空間データフォルダに変化し、OKデータフォルダが第2次OKデータフォルダに変化した。
そこで、図18に示すST108~ST113により、再演算を行い新たなMD値を演算する。上述の表6参照。
ST114で終了するか否かを判断する。
否であれば、ST115により、データファイルの他の一部をOKデータフォルダへ移動し、ST108へ戻り、演算を繰り返す。
誤った判定をしないかどうか確認するため、多くの場合は、演算の繰り返しは、数十回に及ぶ。
このときに、「特徴量の抽出ステップ」は抽出プログラムにより実施され、「MD値演算ステップ」は演算プログラムにより実施する。
すなわち、特徴量の抽出作業とMD値の演算作業とが別々に実施される。
そのため、ST101やST108に示す単位空間データフォルダの作成が面倒である。加えて、ST102やST109に示すようにデータを抽出プログラムから演算プログラムへ移す作業が面倒である。これらの作業は初期設定時だけでなく、監視対象の運転条件や環境に変更があった際にも再度実施することがある。
又、誤った判定をしてしまう場合、特徴量の抽出ステップにおける微調整が必要となる。
結果、確認、微調整および再確認に時間が掛かり費用が嵩む。
生産ラインにおける作業の効率化が求められる中、OKデータフォルダの確定作業を容易に行うことができる技術が求められる。
特開2011-209798号公報
本発明は、OKデータフォルダの確定作業を容易に行うことができるマハラノビス距離演算装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、データの集合をデータファイルと呼び、データファイルの集合をデータフォルダと呼び、前記データファイルが波形曲線を描く前記データの集合であるときに、
単位空間のためのデータファイルの集合からなる単位空間データフォルダと、良好なデータファイルの集合からなるOKデータフォルダと、良好ではないデータファイルの集合からなるNGデータフォルダとを保存する保存部と、
この保存部から得た前記波形曲線から特徴量を抽出し、その特徴量に基づいてマハラノビス距離を演算する演算部と、
この演算部から得たマハラノビス距離を表示するモニタ画面と、
前記演算部に演算指令を発すると共に前記モニタ画面に表示する画面を切り換える指令を発する指令手段と、からなるマハラノビス距離演算装置であって、
前記モニタ画面は、マハラノビス距離を表示する画面であるMD値画面を含み、
このMD値画面は、前記特徴量に対応する項目名を列記する項目名の欄と、前記保存部に保存されている前記単位空間データフォルダの前記データファイルを列記する移動コマンドの欄とを更に含み、
前記演算部は、前記MD値画面の前記移動コマンドの欄で前記データファイルの一つが選択されたときには、この選択されたデータファイルを、前記単位空間データフォルダから前記OKデータフォルダへ移動し、変更された単位空間データフォルダに基づいてマハラノビス距離を演算しなおす機能を有することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のマハラノビス距離演算装置であって、
前記演算部は、前記MD値画面の前記項目名の欄に列記された前記項目名の一部が選択されたときにはこの選択された項目名に対応する特徴量を除外してマハラノビス距離を演算する機能をさらに有し、
前記特徴量を除外したときの演算と、前記データファイルを移動したときの演算との両方が、前記MD値画面に基づく操作だけで実施できることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載のマハラノビス距離演算装置であって、
前記演算部は、前記NGデータフォルダからデータファイルが選択されたときに、この選択されたデータファイルの特徴量に基づいてSN比を演算し、この演算の結果を、前記モニタ画面に表示させる機能をさらに有することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3記載のマハラノビス距離演算装置であって、
前記選択された項目名に対応する特徴量は、標本線により抽出されることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項2又は請求項3記載のマハラノビス距離演算装置であって、
前記選択された項目名に対応する特徴量は、エリアにおける重心であることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、演算部は、移動コマンドの欄でデータファイルの一つが選択されたときには、この選択されたデータファイルを、単位空間データフォルダからOKデータフォルダへ移動し、変更された単位空間データフォルダに基づいてマハラノビス距離を演算しなおす機能を有するため、OKデータフォルダの確定作業を容易に行うことができる。
すなわち、本発明により、OKデータフォルダの確定作業を容易に行うことができるマハラノビス距離演算装置が提供される。
請求項2に係る発明では、演算部は、MD値画面の項目名の欄に列記された項目名の一部が選択されたときにはこの選択された項目名に対応する特徴量を除外してマハラノビス距離を演算する。
すなわち、本発明により、選択された項目名に対応する特徴量を除外したときの演算と、データファイルを移動したときの演算との両方が、MD値画面に基づく操作だけで実施できるため、容易な操作で標本線の確定作業を行うことができる。
請求項3に係る発明では、演算部は、NGデータフォルダからデータファイルが選択されたときに、この選択されたデータファイルの特徴量に基づいてSN比を演算し、この演算の結果を、モニタ画面に表示させる。
SN比の表示により、例えば標本線除外の判断材料が提供され、除外する特徴量の確定作業がより容易になる。
請求項4に係る発明では、選択された項目名に対応する特徴量は、標本線により抽出される。任意に標本線を選ぶことができる。
請求項5に係る発明では、選択された項目名に対応する特徴量は、エリアにおける重心である。任意に重心法を選ぶことができる。
本発明に係るマハラノビス距離演算装置の構成を説明する図である。 標本線画像(1)が表示されているモニタ画面図である。 標本線画像(2)が表示されているモニタ画面図である。 標本線画像(2)の要部拡大図である。 MD値画像(1)が表示されているモニタ画面図である。 MD値画像(2)が表示されているモニタ画面図である。 MD値画像(3)が表示されているモニタ画面図である。 図7の8部拡大図である。 MD値画像(4)が表示されているモニタ画面図である。 MD値画像(5)が表示されているモニタ画面図である。 図10の11部拡大図である。 MD値画像(6)が表示されているモニタ画面図である。 図12の13部拡大図である。 (a)~(c)は重心法を説明する図である。 データ、データフォルダ、データファイルの関係を説明する図である。 (a)~(c)は波形曲線から特徴量を求める手順を説明する図である。 従来のマハラノビス距離の演算フロー図(前半)である。 従来のマハラノビス距離の演算フロー図(後半)である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1に示すように、例えば旋盤10を準備する。
旋盤10では、ベッド11に主軸台12が備えられ、この主軸台12に主軸13が回転自在に備えられる。主軸13の長手軸をx軸、水平面上でx軸に直交する軸をy軸と呼ぶ。
主軸13は、図中のx軸回りにモータ14で回される。このような主軸13に、被切削材15が取付けられる。
また、ベッド11に往復台16が備えられ、この往復台16に切削工具17が備えられる。往復台16は、x軸に沿って往復する。また、往復台16は、y軸に沿って切込み量だけ移動される。この切削工具17の先端にチップ18が取付けられる。
チップ18は、極めて硬い三角形の板であり、切削工具17に着脱自在に取付けられる。チップ18は極めて硬いために脆く、切削中に、局部的に欠けることがある。
切削工具17に振動センサ19が取付けられる。
切削に伴って切削工具17が振動し、この振動が振動センサ19で検知され、検知された振動情報がアンプ21で増幅され、増幅された振動情報がデータ格納部22に格納される。
データ格納部22に格納される振動情報には、次の3種類である。
第1に、健全なチップ18を用いて得られる大量の振動情報である。この情報を便宜的に、単位空間データと呼び、単位空間データを集合してなるデータフォルダを単位空間データフォルダと呼ぶ。
第2に、新品(又は良品)のチップ18を用いて得られる振動情報である。この情報を便宜的に、OKデータと呼び、OKデータを集合してなるデータフォルダをOKデータフォルダと呼ぶ。
第3に、刃先が欠けたチップ18を用いて得られる振動情報である。この情報を便宜的に、NGデータと呼び、NGデータを集合してなるデータフォルダをNGデータフォルダと呼ぶ。NGはNo Goodを意味する。
マハラノビス距離演算装置30は、マハラノビス距離を演算する演算部31と、データフォルダ等を保存する保存部54Bと、画像を表示するモニタ画面40と、演算部31に指令を発する指令手段33とを、主要素とする。
なお、マハラノビス距離演算装置30は、モニタ付きコンピュータ(いわゆるパーソナルコンピュータ)であってもよい。
演算部31では、データ格納部22に格納されている振動情報から選択された単位空間データフォルダ、OKデータフォルダ及びNGデータフォルダに基づいて、以下に述べる処理を実施する。モニタ画面40に、演算部31の処理状況がビジュアルに表示される。
指令手段33は、演算部31に、演算指令を発すると共にモニタ画面40に表示する画面を切り換える指令を発する手段であって、いわゆるマウス、キーボード、タッチパネル又は同等品であればよく、種類や形式は問わない。
図2に示すように、画面上部に表示される標本線タブ42を指令手段(図1、符号33)で選択すると、モニタ画面40に、標本線画面(1)41が表示される。
標本線タブ42の下に表示される単位データフォルダ選択ボタン43を指令手段(図1、符号33)で選択すると、データ格納部(図1、符号22)から所望の単位空間データフォルダが取り込まれる。選択された単位空間データフォルダの内容の一例を、表7に示す。
Figure 2023078549000009
振動センサ(図1、符号19)で得られた振動信号は、6400(データ/秒)で0.23秒間収録される。これで、1500のデータが得られる。得られたデータの集合をデータファイルと呼ぶ。この例では1個のデータファイルは1500個のデータの集合である。このデータファイルに0000.csvの名称を付す。
0000.csvから図3に示すような波形図が得られる。図3は、横軸が時間軸で、縦軸は振動である。
同様にして、多数個のデータファイルを得て、これらに0001.csv~0081.csvの名称を付す。
したがって、この例では、単位空間データフォルダは、82行のデータファイルで構成される。
並行して、図2において、単位データフォルダ選択ボタン43の下に表示されるOKデータフォルダ選択ボタン44を指令手段(図1、符号33)で選択すると、データ格納部(図1、符号22)から所望のOKデータフォルダが取り込まれる。選択されたOKデータフォルダの内容の一例を、表8に示す。
Figure 2023078549000010
さらに並行して、図2において、OKデータフォルダ選択ボタン44の下に表示されるNGデータフォルダ選択ボタン45を指令手段(図1、符号33)で選択すると、データ格納部(図1、符号22)から所望のNGデータフォルダが取り込まれる。選択されたNGデータフォルダの内容の一例を、表9に示す。
Figure 2023078549000011
標本線画面(1)41の最も右の部分に、選択された単位データフォルダ、OKデータフォルダ、NGデータフォルダが表示される。
図3に示すように、モニタ画面40に、標本線画面(2)46が表示される。
標本線画面(2)46の最も右の部分に表示されている0001.csvをクリックすると、波形曲線47が表示される。加えて、画面の最も右に表示されている0082.csvをクリックすると、波形曲線48が重なった形態で表示される。
標本線画面(2)46の左部分に、標本線指定部49が設けられており、この標本線指定部49で「等間隔」、「標本線の数」、「最大値」、「最小値」を指定する。標本線位置出力ボタン51をクリックすると、波形曲線47、48に標本線52が引かれる。
保存先選択ボタン53により、保存先54を選択し、計算開始ボタン55をクリックする。便宜的に、保存先54は、図1に示す保存部54Bとする。
図3に示した波形曲線47、48は緻密で分かり難いので、模式化したものを図4に示す。
図4に示すように、波形曲線47に、20本の標本線52が均等に引かれている。標本線52は、縦軸のマイナスから0に向かって、「標本線1」、「標本線2」・・・「標本線20」と呼ぶ。なお、従来の技術では最も上の標本線を「標本線1」としたが、実施例では最も下の標本線を「標本線1」とする。
特徴抽出の方法は、従来の技術(図16)で説明したとおりである。
すなわち、標本線1と波形曲線47の交点の数の合計を、0001.csvでの「変化量1」、隣り合う交点と交点の間の長さの合計を、0001.csvでの「存在量1」とする。
標本線2と波形曲線47の交点の数の合計を、0001.csvでの「変化量2」、隣り合う交点と交点の間の長さの合計を、0001.csvでの「存在量2」とする。
以上を、標本線20まで繰り返し「変化量1」~「変化量20」及び「存在量1」~「存在量20」を演算する。結果を表10に示す。
Figure 2023078549000012
同様に、OKデータフォルダについて、「変化量1」~「変化量20」及び「存在量1」~「存在量20」を演算する。結果を表11に示す。
Figure 2023078549000013
さらに、NGデータフォルダについて、「変化量1」~「変化量20」及び「存在量1」~「存在量20」を演算する。結果を表12に示す。
Figure 2023078549000014
以上の表10~表12は、保存先54(保存部54B)に保存される。保存後に、図3において、標本画面(2)46の上部に表示されるMT法タブ56を選択する。
図5に示すように、モニタ画面40がMD値画面(1)57に切り替わる。
MD値画面(1)57に既に特徴抽出したデータが選択されている。
すなわち、項目名58の欄に、項目名に対応する特徴量としての「変化量1」~「変化量15」と表示されている。繰り上げ操作により、「変化量16」~「変化量20」及び「存在量1」~「存在量20」を任意に表示させることができる。
この状態で、計算開始ボタン59をクリックする。
すると、演算部(図1、符号30)では、表10に基づき、MD値演算のため基礎値が演算される。次に、この基礎値に基づいてMD値が演算される。演算式は、先に数1で説明したので、ここでは省略する。演算結果を表13に示す。
Figure 2023078549000015
次に、基礎値に基づいてOKデータフォルダに係るMD値が演算される。演算結果を表14に示す。
Figure 2023078549000016
次に、基礎値に基づいてNGデータフォルダに係るMD値が演算される。演算結果を表15に示す。
Figure 2023078549000017
図6に示すように、モニタ画面40がMD値画面(2)61となる。MD値画面(2)61に、単位空間MD値棒グラフ群62と、OKデータMD値棒グラフ群63と、NGデータMD値棒グラフ群64とが、表示される。
詳細には、単位空間MD値棒グラフ群62は、82本の棒グラフからなる。OKデータMD値棒グラフ群63は、4本の棒グラフからなる。NGデータMD値棒グラフ群64は、3本の棒グラフからなる。
OKデータフォルダにおけるデータファイルが少ないため、単位空間データにおけるデータファイルの一部をOKデータフォルダへ移動する。その手順を以下に説明する。
MD値画面(2)61には、項目名58の右隣に、「単位→OKへ移動」と記載された移動コマンド65が表示されている。この移動コマンド65に、0000.csv~0014.csvが表示されているが、繰り上げ操作により、0015.csv~0081.csvが表示可能である。すなわち、移動コマンド65に、表10に示す82行の特徴量のデータファイルが貼付けられている。
原則として、単位→OKへの移動操作は、0000.csv~0081.csvの全てについて行われる。
そこで、まず、移動コマンド65中、0000.csvを選択する。後述する図7に示すように、移動コマンド65中、0000.csvのみが、他(0001.csv~)と異なる明るさ又は色となる。明るさ又は色を変えることにより、視覚的な識別が可能となる。
この選択に基づいて、演算部(図1、符号30)は、保存部54B内に、新しいデータフォルダ(第2次データフォルダ)を作成する。
結果、先に述べた表7が次に述べる表16に変わる。
Figure 2023078549000018
演算部(図1、符号30)は、この第2次単位空間データフォルダに基づいて、MD値演算のため基礎値を演算し、得られた基礎値に基づいてMD値を演算する。結果を表17に示す。
Figure 2023078549000019
表17に示すMD値は、表13に示すMD値から若干ではあるが、変化した。これは、MD値演算のため基礎値が変化したからである。
0000.csvを移動したことにより、OKデータフォルダは、表18のようになる。
Figure 2023078549000020
演算部(図1、符号30)は、この第2次OKデータフォルダと、新しいMD値演算のため基礎値とに基づいて、OKデータフォルダに係るMD値を演算する。結果を表19に示す。
Figure 2023078549000021
0082.csv~0085.csvでの第2次MD値は、表14に示す第1次MD値から変化した。これは、MD値演算のため基礎値が変化したからである。
同じ理由で、0000.csvでの第2次MD値は、表13に示す第1次MD値から変化した。
次に、演算部(図1、符号30)は、表12に示すNGデータフォルダを、新しいMD値演算のため基礎値に基づいて、NGデータフォルダに係るMD値を演算する。結果を表20に示す。
Figure 2023078549000022
NGデータフォルダでの第2次MD値は、表15に示す第1次MD値から若干変化した。
演算部(図1、符号30)は、表18~表20に示す第2次MD値を、モニタ画面40に表示させる。
図7に示すように、モニタ画面40に、MD値画面(3)66が表示されている。すなわち、単位空間MD値棒グラフ群62と、OKデータMD値棒グラフ群63と、NGデータMD値棒グラフ群64とが、表示される。
単位空間MD値棒グラフ群62は、82本から1本減ったところの81本の棒グラフで構成され、OKデータMD値棒グラフ群63は、4本に1本を加えたところの5本の棒グラフで構成される。
ところで、合否判定のしきい値は、OKデータフォルダのMD値中の最大値より大きく、NGデータのMD値中の最小値より小さく設定されることを「原則」とする。
図8は図7の8部拡大図である。
図8に示すように、0000.csvでの第2次MD値(6.01)は、0087.csvでの第2次MD値(4.0)より大きい。これは上記した「原則」に適合してはいない。
このままで、新規のデータファイルの合否判定を行うと、誤った判定を下す可能性が高くなる。対策として、微調整が必要となる。
微調整作業の一環として、図7において、個別診断ダブ67を選択する。
図9に示すように、モニタ画面40に、MD値画面(4)68が表示される。図面中央の「NGデータ番号」から0087.csvを選択し、計算開始ボタンをクリックする。
すると、演算部(図1、符号30)は、0087.csvのMD値について、SN比を演算する。SN比の演算方法は周知であるため、詳細な説明は省略する。
SN比演算後に、図9に示すように、MD値画面(4)68に、変化量1~変化量20及び存在量1~存在量20に対応するSN値が棒グラフで示される。
SN比はMD値に対する各変化量・存在量の貢献度を示す指標である。SN比がプラス(+)であればNGデータのMD値を大きくするように働くので良いとされ、プラス(+)は大きいほど良いと解される。
逆に、マイナス(-)であれば、NGデータのMD値を小さくするように働くので好ましくないとされる。ただし、図9でマイナス(-)側である変化量や存在量の全てを除外すると、後に実施する診断(合否判定)に悪影響がでるため、選択的除外することが推奨される。
そこで、ここでは変化量1、変化量2、変化量3を除外することにする。
図4で説明したように、標本線1により変化量1と存在量1とが演算され、標本線2により変化量2と存在量2とが演算され、標本線3により変化量3と存在量3とが演算される。
図9の項目名58に、たまたま、「21:存在量[1]1」~「23:存在量[1]3」が表示されているので、これらをクリックする。同様に、隠れている「1:変化量1」~「3:変化量3」もクリックする。すると存在量と変化量は、明るさ又は色が変わる(図10、符号58参照)。この操作により、図4で説明した標本線1、標本線2及び標本線3に対応する変化量と存在量が除外される。
なお、同じ標本線に対応する変化量と存在量をそれぞれクリックする様に説明したが、変化量と存在量のどちらかをクリックすると、これに対応する標本線が自動的に除外されるなどの自動処理を行ってもよい。すなわち、変化量nと存在量nの一方をクリックすると、標本線nが除外される。
すると、項目名58中、変化量nと存在量nは、明るさ又は色が変わる(図10、符号58参照)。
移動コマンド65において、0000.csvをクリックして、選択を解除する。
移動コマンド65の右側にあるMD値タブ69をクリックする。すると画面が変わる。
図10に示すように、モニタ画面40にMD値画面(5)71が表示される。ただし、MD値の棒グラフ表示エリアは、正しくは、無表示である(又はひとつ前のデータが表示される)。
項目名58中、変化量1~変化量3は、明るさ又は色が変わっている。移動コマンド65において、0000.csvも選択が解除されている。
次に、計算開始ボタン72をクリックする。
すると、演算部(図1、符号30)は、表10のデータフォルダから変化量1~変化量3及び存在量1~存在量3を除外したところのデータフォルダを作成する。作成したデータフォルダを表21に示す。
Figure 2023078549000023
この表21に基づいて、MD値演算のため基礎値を演算する。これに基づいてMD値(第3次MD値)が演算される。すなわち、項目名の一部が選択されたときにはこの選択された項目名(この例では変化量1~変化量3及び存在量1~存在量3)を除外してMD値(第3次MD値)が演算される。
結果を、表22に示す。
Figure 2023078549000024
同様に、OKデータフォルダが表23のように作成され、表24のようにMD値(第3次MD値)が演算される。
Figure 2023078549000025
Figure 2023078549000026
同様に、NGデータフォルダが表25のように作成され、表26のようにMD値(第3次MD値)が演算される。
Figure 2023078549000027
Figure 2023078549000028
演算部(図1、符号30)は、モニタ画面(図1、符号40)に結果を表示する。結果、図10となる。
図10の要部を図11に示す。
図11に示すように、OKデータMD値棒グラフ群63中、最大値は2.38であり、NGデータMD値棒グラフ群64中、最小値は4.45である。OKデータMD値最大値<NGデータMD値最小値であるから、標本線1~標本線3を除外してなる微調整は、良い結果を提供した。
この微調整の信頼性をさらに確かめるために、OKデータフォルダに単位空間データフォルダにおけるデータファイルの一部を移動する。
具体的には、図10において、移動コマンド65中、例えば、0000.csvをクリックする。次に、計算開始ボタン72をクリックする。
演算部(図1、符号30)は、単位空間データフォルダから0000.csvをOKデータフォルダに移動する。この状態で、単位空間データからMD値演算のため基礎値が演算され、単位空間データフォルダのMD値(第4次MD値)、OKデータフォルダのMD値(第4次MD値)、NGデータフォルダのMD値(第4次MD値)が演算される。
演算の要領は既に説明したので、ここでは省略する。
図12に示すように、モニタ画面40に、MD値画面(6)73が表示される。このMD値画面(6)73では、項目名58中、変化量1~変化量3(及び、隠れている存在量1~存在量3)が選択され、移動コマンド65中、0000.csvが選択されているため、選択事項が確認できる。
この条件のもとで演算して得た第4次MD値に対応する単位空間MD値棒グラフ群62と、OKデータMD値棒グラフ群63と、NGデータMD値棒グラフ群64とが、表示される。
図12の13部を図13に示す。
図13に示すように、OKデータMD値棒グラフ群63中、最大値は3.68であり、NGデータMD値棒グラフ群64中、最小値は4.44である。OKデータMD値最大値<NGデータMD値最小値であることが確認できた。
次に、図12において、移動コマンド65中、0000.csvの選択を解除し、0001.csvをクリックする。続いて、計算開始ボタン72をクリックする。
演算部(図1、符号30)は、0000.csv~0081.csvからなる単位空間データから0001.csvをOKデータフォルダに移動する。この状態で、単位空間データからMD値演算のため基礎値が演算され、単位空間データのMD値、OKデータのMD値、NGデータのMD値が演算される。
そこで、OKデータMD値最大値<NGデータMD値最小値であることを確認する。
以降、残りの0002.csv~0081.csvについても、単位空間データフォルダからOKデータフォルダへ移動し、OKデータMD値最大値<NGデータMD値最小値であることを確認する。
残りの0002.csv~0081.csvについても、確認できた。結果、標本線は、標本線4~標本線20の17本が適当であると決した。
以上に述べたように本発明に係るマハラノビス距離演算装置30は、次に述べる構成からなる。
図15に示すように、データ101の集合をデータファイル102と呼び、データファイル102の集合をデータフォルダ103と呼び、データファイル102が波形曲線(図16(a))を描くデータの集合であることを前提する。
図1に示すように、マハラノビス距離演算装置30は、単位空間のためのデータファイルの集合からなる単位空間データフォルダと、良好なデータファイルの集合からなるOKデータフォルダと、良好ではないデータファイルの集合からなるNGデータフォルダとを保存する保存部54Bと、
この保存部54Bから得た波形曲線に標本線(図3、符号52)を引き、変化量と存在量を求め、得られた変化量と存在量に基づいてマハラノビス距離を演算する演算部31と、
この演算部31から得たマハラノビス距離を表示するモニタ画面40と、
演算部31に演算指令を発すると共に前記モニタ画面40に表示する画面を切り換える指令を発する指令手段33と、からなる。
そして、モニタ画面40は、マハラノビス距離を表示する画面であるMD値画面(図6、符号61)を含み、
このMD値画面(図6、符号61)は、特徴量(縦えば変化量と存在量)に対応する項目名を列記する項目名(図6、符号58)の欄と、保存部54Bに保存されている単位空間データフォルダのデータファイルを列記する移動コマンド(図6、符号65)の欄とを更に含み、
演算部31は、MD値画面の移動コマンド(図6、符号65)の欄でデータファイルの一つが選択されたときには、この選択されたデータファイルを、単位空間データフォルダからOKデータフォルダへ移動し、変更された単位空間データフォルダに基づいてマハラノビス距離を演算しなおす機能を有する。
好ましくは、演算部31は、演算部31は、MD値画面57の項目名58の欄に列記された項目名の一部が選択されたときにはこの選択された項目名に対応する特徴量を除外してマハラノビス距離を演算する機能をさらに有する。
特徴量を除外したときの演算と、データファイルを移動したときの演算との両方が、MD値画面(図12、符号73)に基づく操作だけで実施できる。
上記した良好なデータファイルとは、例えば良品から得たデータの集合や良好な状態のプラント等の運転から得たデータの集合を指す。
良好ではないデータファイルとは、例えば不良品から得たデータの集合や良好ではない状態のプラント等の運転から得たデータの集合を指す。
従来の技術では、図17に示す特徴量の抽出ステップ(抽出作業)と、MD値演算ステップ(演算作業)とを別々に行っていた。そのため、演算ステップの結果が不満足であるときは、抽出ステップに戻って特徴量の抽出作業を行う。この結果を、MD値演算ステップへ出力し、MD値を再演算する。この抽出作業と演算作業とを繰り返すため、作業が煩雑で且つ時間が掛った。
対して、本発明によれば、マハラノビス距離演算装置30により、特徴量を除外したときの演算と、データファイルを移動したときの演算との両方が、MD値画面(図12、符号73)に基づく操作だけで実施できるため、作業が容易になり且つ時間が短くなる。
以上、特徴量を変化量と存在量とし、これらに基づいて標本線を求めるところの標本線による特徴量抽出方法を説明したが、本発明を標本線以外の特徴量抽出方法に適用することは差し支えない。標本線以外の特徴量抽出方法として、重心法、最大・最小値、平均値、標準偏差等がある。これらのうちから、重心法について、詳しく説明する。
図14(a)に示す波形曲線を得る。
図14(b)に示すようX軸に沿って波形曲線を、指定のエリア(例えばエリア1~5)に区分する。
図14(c)に示すようエリア毎に重心を計算し、重心(Gx,Gy)を抽出する。
重心のX座標(Gx)とY座標(Gy)とが特徴量となる。
Figure 2023078549000029
図3において、標本線タブ42の代わりに、MT法タブ56の左の重心法タブが選択されると、標本線指定部49の位置に代わりにエリアを指定する項目名が現れ、標本線位置出力ボタン51の位置に代わりにエリア位置出力ボタンが現れる。このエリア位置出力ボタンを選択すると、図の右部分に図14(b)に相当するグラフが表示される。
図5において、項目名58の欄に、変化量n及び存在量nの代わりに、重心のX座標(Gx1、Gx2・・・Gxn)とY座標(Gy1、Gy2・・・Gyn)とが表示される。
図9において、X座標(Gx1、Gx2・・・Gxn)とY座標(Gy1、Gy2・・・Gyn)に対応するSN比が表示される。この表示に基づいて除外すべき項目名(特徴量)を選択する。この選択により対応するエリアの重心(図14(b)参照)が除外される。この状態でMD値を演算する。演算結果が良好であれば、除外するエリアの重心が決定される。
以上に述べた演算処理は、演算部31で実施される。
すなわち、演算部31は、MD値画面57の項目名58の欄に列記された項目名の一部が選択されたときにはこの選択された項目名に対応する特徴量(この例ではエリアにおける重心)を除外してマハラノビス距離を演算する機能をさらに有する。
特徴量(この例ではエリアにおける重心)を除外したときの演算と、データファイルを移動したときの演算との両方が、MD値画面に基づく操作だけで実施できる。
本発明は、単位空間データファイルの一部をOKデータフォルダに移動する形式のマハラノビス距離演算装置に好適である。
30…マハラノビス距離演算装置、31…演算部、33…指令手段、40…モニタ画面、47、48…波形曲線、52…標本線、54B…保存部、57、61、66、68、71、73…MD値画面、58…項目名、65…移動コマンド、101…データ、102…データファイル、103…データフォルダ。

Claims (5)

  1. データの集合をデータファイルと呼び、データファイルの集合をデータフォルダと呼び、前記データファイルが波形曲線を描く前記データの集合であるときに、
    単位空間のためのデータファイルの集合からなる単位空間データフォルダと、良好なデータファイルの集合からなるOKデータフォルダと、良好ではないデータファイルの集合からなるNGデータフォルダとを保存する保存部と、
    この保存部から得た前記波形曲線から特徴量を抽出し、その特徴量に基づいてマハラノビス距離を演算する演算部と、
    この演算部から得たマハラノビス距離を表示するモニタ画面と、
    前記演算部に演算指令を発すると共に前記モニタ画面に表示する画面を切り換える指令を発する指令手段と、からなるマハラノビス距離演算装置であって、
    前記モニタ画面は、マハラノビス距離を表示する画面であるMD値画面を含み、
    このMD値画面は、前記特徴量に対応する項目名を列記する項目名の欄と、前記保存部に保存されている前記単位空間データフォルダの前記データファイルを列記する移動コマンドの欄とを更に含み、
    前記演算部は、前記MD値画面の前記移動コマンドの欄で前記データファイルの一つが選択されたときには、この選択されたデータファイルを、前記単位空間データフォルダから前記OKデータフォルダへ移動し、変更された単位空間データフォルダに基づいてマハラノビス距離を演算しなおす機能を有することを特徴とするマハラノビス距離演算装置。
  2. 請求項1記載のマハラノビス距離演算装置であって、
    前記演算部は、前記MD値画面の前記項目名の欄に列記された前記項目名の一部が選択されたときにはこの選択された項目名に対応する特徴量を除外してマハラノビス距離を演算する機能をさらに有し、
    前記特徴量を除外したときの演算と、前記データファイルを移動したときの演算との両方が、前記MD値画面に基づく操作だけで実施できることを特徴とするマハラノビス距離演算装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載のマハラノビス距離演算装置であって、
    前記演算部は、前記NGデータフォルダからデータファイルが選択されたときに、この選択されたデータファイルの特徴量に基づいてSN比を演算し、この演算の結果を、前記モニタ画面に表示させる機能をさらに有することを特徴とするマハラノビス距離演算装置。
  4. 請求項2又は請求項3記載のマハラノビス距離演算装置であって、
    前記選択された項目名に対応する特徴量は、標本線により抽出されることを特徴とするマハラノビス距離演算装置。
  5. 請求項2又は請求項3記載のマハラノビス距離演算装置であって、
    前記選択された項目名に対応する特徴量は、エリアにおける重心であることを特徴とするマハラノビス距離演算装置。
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