JP2023077929A - 放射線撮影装置、及び放射線撮影システム - Google Patents

放射線撮影装置、及び放射線撮影システム Download PDF

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Abstract

【課題】放射線撮影で使用する採光野として選択された採光野を変更すること。【解決手段】放射線撮影装置は、照射放射線量を監視することが可能な複数の採光野から予め選択された少なくとも1つの採光野を、他の採光野に変更する操作部と、操作部により変更された採光野への到達線量が線量閾値以上になった場合に、放射線の照射を停止させる信号を出力する制御部と、を備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、医療用画像診断装置に応用される放射線撮影装置、及び放射線撮影システムに関するものである。
近年、医療画像診断に用いる放射線撮影装置として、半導体センサを使用してデジタル画像を取得する装置の普及が進められている。これにより、従来の感光性フィルムによる画像取得と異なり、取得画像を瞬時に確認出来ることで作業効率の向上が実現されている。
特許文献1には、適正な光学濃度の画像を得ること及び撮影時の線量管理のため、自動露出制御(AEC:Auto Exposure Control)の機能(以降、AEC機能と呼ぶ)を有する放射線撮影装置が開示されている。これは照射された放射線量を監視し、規定の閾値に到達した際に放射線照射を止める機能であり、具体的には、画像を形成するための画素の一部を用いて照射された放射線量を監視する方法や、別センサを内蔵して照射された放射線量を監視する方法などがある。
照射線量を監視する画素領域(以降、採光野と呼ぶ)は任意に設計可能であり、複数の採光野候補から撮影条件等をもとに特定の採光野のみを選択的に使用する場合も開示されている。また近年、軽量化技術や無線技術が進み、可搬型の放射線撮影装置も開発されており、特許文献2にはAEC機能を有する可搬型の放射線撮影装置の提案もされている。
放射線撮影装置の撮像素子を用いてAEC機能を実現することが可能となったことにより、採光野として使用する領域の選択肢を従来よりも増やすことが可能となっている。そのため、種々の撮影にて最適な採光野を使用することができる一方で、使用者は、撮影のたびに最適な採光野を選択する必要がある。特許文献3には放射線撮像装置を制御する制御装置にて複数の選択肢の中から撮影で使用する採光野を選択する放射線撮像システムが提案されている。
特開2018-50828号公報 特開2017-127444号公報 特開2020-162971号公報
しかし、様々な被験者の放射線画像の撮影においては、被撮影領域を位置合わせする際に予め選択された採光野を用いた撮影が不適であると判断されるケースもあり、その場合には、使用者は被験者の元を離れて、遮蔽された部屋の外部に配置された制御装置で、採光野を変更するための操作が必要となる。
本発明は、放射線撮影で使用する採光野として予め選択された採光野を、放射線撮影装置側で変更することが可能な放射線撮影装置の提供を目的とする。
本発明の一態様の放射線撮影装置は以下の構成を備える。すなわち、放射線撮影装置は、照射放射線量を監視することが可能な複数の採光野から予め選択された少なくとも1つの採光野を、他の採光野に変更する操作手段と、前記操作手段により変更された前記採光野への到達線量が線量閾値以上になった場合に、放射線の照射を停止させる信号を出力する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、放射線撮影で使用する採光野として予め選択された採光野を、放射線撮影装置側で変更することができる。
実施形態1における放射線画像撮像システムの概略構成図。 (a)は、放射線撮影装置を放射線入射面から見た斜視図、(b)は、(a)のA-A断面図。 AEC機能を用いた放射線画像撮影時の撮影フローを示す図。 選択した各採光野を使用した撮影時における被験者の位置合わせを示す画像例。 採光野情報通知部の表示が順次変更される状態を例示する図。 実施形態2における放射線撮影装置を示す図。 実施形態2における回転操作部が操作された際の放射線撮影装置の動作を説明する図。 実施形態3における放射線撮影装置を示す図。 実施形態4における放射線撮影システムを示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。ただし、各実施形態に示す寸法や構造の詳細は、本文および図中に示す限りではない。なお、本明細書では、X線だけでなく、α線、β線、γ線、粒子線、宇宙線なども、放射線に含まれるものとする。
[実施形態1]
(放射線撮影システムの構成)
まず、実施形態1に係る放射線撮影システムを説明する。図1は、放射線撮影システムを説明するための概略構成図である。放射線撮影システム10は、放射線デジタル画像(以下、撮影画像と呼ぶ)を撮影する。放射線撮影システム10は、複数の検査情報を含む検査オーダーに基づいて検査(撮影)を行う。検査情報には、撮影プロトコル情報が含まれ、撮影プロトコルのそれぞれは、撮影時又は画像処理時等に用いられるパラメータ情報又は撮影実施情報、並びに、例えばセンサ種類若しくは撮影姿勢のような撮影環境情報を規定する。また、検査情報には、検査ID及び受付番号等の検査オーダーを特定する情報や検査オーダーに従う撮影画像を特定する情報が含まれる。
放射線撮影システム10は、放射線撮影装置100と、放射線発生制御部31と、放射線撮影制御部20と、表示部21と、操作部22と、放射線源30とを有する。放射線源30は、放射線発生部として機能する。放射線源30は、本実施形態では、例えば、X線管球であり、被験者40(すなわち、被写体)に向けて放射線(ここではX線)を照射する。
放射線発生制御部31は、放射線撮影制御部20の制御に従い、撮影プロトコルに基づいて放射線の発生を制御する。具体的には、放射線発生制御部31は、撮影プロトコルに対応する撮影条件(例えば、管電流、管電圧、照射時間等のパラメータ)に従って、放射線源30に電圧を印加して放射線を発生させる。
放射線撮影制御部20は、撮影プロトコルに基づいた放射線撮影処理を統括制御する。また、放射線撮影制御部20は、放射線撮影装置100から取得した撮影画像に対して画像処理を行う。画像処理には、例えば、階調処理や周波数処理等が含まれ、画像処理は撮影プロトコルに従う画像処理パラメータを用いて行われる。
表示部21は、使用者に対して、放射線撮影システム10におけるシステム状態等の情報を表示する。表示部21は、例えば、ディスプレイでありうる。表示部21は、例えば、外部から受信した検査オーダー、又は放射線撮影装置100の使用者が作成した検査オーダーを表示することができる。操作部22は、使用者からの指示を取得する。操作部22は、例えば、キーボード、マウス又は各種のボタン等でありうる。例えば、使用者は、操作部22を介して、放射線撮影装置100に対して動作指示を入力することができる。
放射線撮影装置100は、被験者40を透過した放射線を、透過放射線量に相当する電荷として検出して、画像データである撮影画像を生成し、撮影画像を放射線撮影制御部20へ転送する。
(AEC機能)
次に、被験者40への適正な放射線照射を実現するAEC機能について説明する。本実施形態の放射線撮影装置は、照射放射線量を監視することが可能な複数の採光野(採光野候補)を有する。放射線撮影制御部20は、撮影プロトコルに応じて、放射線撮影装置100における複数の採光野(採光野候補)から、放射線撮影で使用する少なくとも一つの採光野を決定(選択)する。すなわち、放射線撮影制御部20は、撮影プロトコルに応じて、放射線撮影装置100のどの画素領域を用いて照射放射線量の管理を行うかを決定(選択)する。なお、放射線撮影で使用する少なくとも一つの採光野は、撮影プロトコルの他に、使用者は、採光野情報操作部210(図2(a))、または操作部22を使用した操作によって、変更することも可能である。使用者は、採光野情報操作部210を操作することによって、撮影プロトコルに応じて選択された採光野の選択状態を変更することができる。使用者は、採光野情報操作部210を放射線撮影装置100側で操作することが可能であるため、被験者を採光野に位置合わせする際に、採光野情報操作部210を操作することにより、容易に採光野の選択状態を変更することが可能になる。
また、放射線撮影制御部20は、撮影プロトコルに応じて、放射線源30からの放射線照射を止める線量閾値を決定する。なお、線量閾値の決定は、使用者が操作部22を使用した入力によって決めてもよい。
放射線撮影制御部20が、放射線撮影で使用する少なくとも一つの採光野を決めたのち、放射線発生制御部31は、放射線撮影制御部20の制御に従い、放射線源30から放射線を発生させる。放射線撮影装置100は、使用する採光野における照射放射線量(被験者40を透過した放射線量)、すなわち、放射線撮影装置100の採光野に到達する放射線量を常時監視する。
放射線撮影装置100の採光野に到達した放射線量が、設定した線量閾値に到達すると、放射線撮影装置100は放射線撮影制御部20に放射線照射を止めるための信号(照射停止信号)を送信する。照射停止信号を受信した放射線撮影制御部20の制御に従い、放射線発生制御部31が放射線源30の放射線照射を止める。放射線撮影制御部20及び放射線発生制御部31の制御により、選択された採光野への照射放射線量が所定量となるように管理され、被験者40への適正な放射線照射を実現することができる。
(放射線撮影装置100の詳細説明)
次に、図2を用いて、放射線撮影装置100の詳細を説明する。図2(a)は、放射線撮影装置100を放射線入射面から見た斜視図であり、図2(b)は、図2(a)のA-A断面図である。
放射線撮影装置100の筺体は、前筺体110、後筺体120、及び放射線透過板130を有する。前筺体110と後筺体120には、落下や衝撃などに対する強度確保、および、運搬時の負担軽減を目的とした軽量化のため、例えば、アルミニウムやマグネシウム、CFRPなどの低比重の材料が用いられる。
放射線透過板130には、例えば、CFRPなどが用いられる。この放射線透過板130には、センサパネル140の読取中心、読取範囲が識別可能な指標131、132、および、予め定められている採光野の候補となる複数の領域が記されている。図2(a)の例では、採光野の候補となる複数の領域として、4つの領域を示す領域指標201、202、203、204が記されている。
放射線撮影装置100の側面には、スイッチ133、状態表示部134、無線通信部135、有線通信接続部136、及び採光野情報通知部200及び採光野情報操作部210が設けられている。
採光野情報通知部200は、照射放射線量を監視することが可能な複数の採光野から放射線撮影で使用する、被撮影領域に応じて異なる採光野を通知する。採光野情報操作部210は、照射放射線量を監視することが可能な複数の採光野から選択された、放射線撮影で使用する採光野を変更する。
また、放射線撮影装置100の内部には、バッテリ145が内蔵されている。バッテリ145は、バッテリ残量が少ない際に、充電済みのバッテリと交換が可能となるよう、着脱容易に構成されている。放射線撮影装置100は、バッテリ145から供給された電源を用いて撮像動作をし、無線通信部135を介して放射線撮影制御部20と通信することにより、無線状態で使用することが可能となる。無線接続状態が不安定な場合などにおいては、有線通信接続部136に不図示のケーブルを接続して、通信を有線で行っても良い。また、バッテリ145の残量が不足している場合などに、電力供給を有線で行うことも可能である。
スイッチ133は、放射線撮影装置100の電源入/切の操作や、撮影可否状態(レディ状態)の切り替え操作などに用いることができる。状態表示部134は、光の色や点灯/点滅/消灯状態等で電源入/切の状態や、バッテリ145の残量、撮影可否状態(レディ状態)等を表示する。
放射線撮影装置100に電源が投入された後、放射線撮影装置100は、センサパネル140の出力特性をチェックして、センサパネル140の出力特性が安定するまで、センサパネル140の準備駆動を行う。状態表示部134は、センサパネル140の出力特性が安定するまで、撮影不可を示す駆動ステータスを表示し、センサパネル140の出力特性が安定したら、撮影可能であることを示す駆動ステータスを表示する。使用者は、状態表示部134の表示により放射線撮影装置100の状態を確認することができる。
放射線撮影装置100の内部には、ガラス基板に光電変換素子が形成されたセンサパネル140が配されている。センサパネル140の光電変換素子側の面には、放射線を可視光に変換する蛍光体141が構成される。蛍光体141には、例えば、蛍光体としてヨウ化セシウム(CsI)などが用いられる。放射線撮影装置100に照射した放射線によって蛍光体141が発光し、その光をセンサパネル140の光電変換素子が電荷信号に変換する。この電荷信号が画像形成に用いられる。なお、放射線を電荷に変換する方法は、上記に限定されるものでは無く、例えば、a-Seなどの放射線を直接的に電荷に変換する直接変換型センサを用いてもよい。
センサパネル140で生成された電荷信号は、フレキシブル基板142を介して、フレキシブル基板142に実装されている集積回路151に出力される。集積回路151は、電荷信号を増幅、および、A/D変換し、電荷信号をデジタル画像信号に変換する。このデジタル画像信号は、更に電気回路基板143に実装されている集積回路152おいて処理されて、放射線撮影制御部20へ転送される。
集積回路152(制御回路)は、デジタル画像信号の処理だけでなく、放射線撮影装置100の駆動の処理、採光野情報通知部200の通知制御や充電の制御、放射線撮影装置100に設けられている各種センサで検出された信号処理など種々の機能を有する。
AEC機能を用いる際には、放射線撮影制御部20からの採光野情報に基づいて、センサパネル140の所定の領域で生成される電荷信号(採光野への到達線量)を集積回路152が監視する。電荷信号が所定の値以上に到達したことを集積回路152が検知すると、放射線撮影制御部20に対して放射線照射を止めるための信号を送信する。集積回路152(制御回路)は、採光野情報操作部210により変更された採光野への到達線量が線量閾値以上になった場合に、放射線の照射を停止させる信号を出力する。
放射線撮影装置100のセンサパネル140は、二次元状に配列された複数の放射線検出画素を有し、集積回路152(制御回路)は、複数の放射線検出画素のうち、放射線撮影で使用する採光野として選択された一部の画素への到達線量を監視する。また、集積回路152(制御回路)は、複数の放射線検出画素のうち、採光野情報操作部210により変更された採光野の画素への到達線量を監視する。集積回路152(制御回路)は、監視対象の採光野への到達線量が線量閾値以上になった場合に、放射線の照射を停止させる信号を出力する。
センサパネル140は、外部からの荷重や運搬時の振動などによって変形や割れが生じないよう、放射線入射面の反対側に剛性を有する基台144が接着されている。また、必要に応じて、電気回路基板143の放射線劣化の抑制や、放射線撮影装置100の後方からの散乱線除去などの役割をもつ放射線遮蔽部材(不図示)が基台144に付けられてもよい。放射線遮蔽部材は、例えば、モリブデンや鉄、鉛などの高比重材料で作られうる。放射線撮影装置100の筺体と内部の各部材の間には、緩衝材160が適宜設けられ、外部からの荷重の分散効果や、衝撃に対する緩衝効果が得られる。緩衝材160は、例えば、シリコンまたはウレタン系の発泡材や、シリコンゲルなどからなる材質でありうる。
(放射線画像撮影時の撮影フロー例)
次に、図3、4、5を用いてAEC機能を用いた放射線画像撮影時の撮影フロー、とくに、被写体の位置決め時のフローを説明する。図3はAEC機能を用いた放射線画像撮影時の撮影フローを示すフローチャートである。図4は選択した各採光野を使用した撮影時における被験者の位置合わせを示す画像例である。図5は放射線撮影装置100に設けられた採光野情報操作部210の操作により、被撮影領域に応じて異なる採光野の選択状態を示す採光野情報通知部200の通知(表示)が順次変更される状態を例示する図である。
AEC機能を用いた撮影をする際、プロトコル情報に基づいて、又は使用者の入力によって、複数の採光野の候補から撮影で使用する採光野の位置(領域)が選択される(S302)。このとき、放射線撮影制御部20の表示部21にて、使用者は、どの採光野が選択されたかの確認をすることができる。
次に、使用者は、放射線撮影装置100の近傍に移動し(S303)、被験者40と放射線撮影装置100との位置合わせを行う(S304)。位置合わせの一例を示す図4において、図4(a)は胸部正面の撮影時における被験者の位置合わせの例を示す画像であり、図4(b)は腹部撮影時における被験者の位置合わせの例を示す画像である。また、図4(c)は腰椎正面撮影時における被験者の位置合わせの例を示す画像であり、図4(d)は胸部側面の撮影時における被験者の位置合わせの例を示す画像である。即ち、1つ又は複数の採光野からなり、互いに位置の異なる複数の採光野の組(採光野群)が予め決められており、撮影プロトコルに応じて、複数の採光野群の中から1つの採光野群が選択される。図4(a)~(d)に示されている4つの採光野群は、それぞれ領域指標201~204に対応している。図4(a)~図4(d)に示すような放射線撮影を行う際に、集積回路152(制御回路)は、被験者の被撮影領域に応じて採光野情報通知部200の通知を変更する。
使用者は、被撮影領域を採光野の位置に合わせる際に、被験者の体形や骨格の歪によっては位置合わせが困難と判断して、自動露出制御機能を使わない撮影に切り替えたり、別の部位の撮影を先んじて行ったりする場合が生じ得る。
一般的に放射線撮影装置100は放射線が外部に漏洩しないように作られた遮蔽された部屋に配置されており、また、放射線撮影制御部20及び表示部21及び操作部22は遮蔽された部屋の外部に配置されているため、遮蔽された部屋の内部で被験者の位置合わせを行う使用者は、被験者の元を離れなければ操作部22を用いて採光野の選択状態を変更することが出来ない。
本実施形態の放射線撮影装置100には、採光野情報通知部200及び採光野情報操作部210が設けられている。放射線撮影装置100に設けられる採光野情報通知部200の通知(表示)は表示部21の採光野情報の表示に対応するものであり、使用者は、採光野情報通知部200を視認することで、採光野情報を認識して採光野の位置に被撮影領域を位置合わせすることができる。また、使用者は放射線撮影装置100に設けられる採光野情報操作部210を操作することで所望の採光野の選択状態に変更することができる。
採光野情報通知部200には、複数の採光野の候補となる各領域に対応した選択情報表示部が設けられている。採光野情報通知部200には、図5に示すように定められている採光野の複数の候補のうちいずれが選ばれているかが分かるような表示がされている。具体的には、複数の採光野の候補となる各領域(例えば、4つの領域)に対応した選択情報表示部401、402、403、404が採光野情報通知部200の内部に設けられている。選択情報表示部401~404は、図2に示す領域指標201~204に対応するものであり、例えば、選択情報表示部401は、図2に示す領域指標201に対応し、選択情報表示部402は領域指標202に対応し、選択情報表示部403は領域指標203に対応し、選択情報表示部404は領域指標204に対応する。
プロトコル情報や使用者の入力によって選択されている採光野に対応する選択情報表示部のみを点灯することにより、使用者は、複数の採光野のうち、どの採光野が選択されているかを視認することができる。
使用者が採光野を変更したい場合には、採光野情報操作部210を操作することで、採光野の選択状態を順次変えることができる。採光野情報操作部210が操作されると、集積回路152(制御回路)は、採光野情報通知部200により通知(表示)された採光野の選択状態を、採光野情報操作部210の操作に応じて変更する。図5に示すように、採光野情報操作部210の操作により採光野情報通知部200の選択状態が順次変更される(410~450)。採光野情報通知部200の選択状態には、複数の採光野から、少なくともいずれか一つの採光野が選択された状態と、複数の採光野から選択された採光野がない状態と、が含まれる。
図5においては、状態410では、選択情報表示部402が点灯している表示例を示しており、領域指標202の位置が採光野として選択されていることを示す。使用者は、この点灯状態を確認して、被験者40の腹部の被撮影領域を領域指標202の位置に合わせすればよい。
採光野情報操作部210が操作されると、選択されている採光野が変更され、放射線撮影で使用する採光野を変更する信号が集積回路152(制御回路)に出力される。使用者が採光野を変更したい場合には、採光野情報操作部210を操作することで、採光野の選択状態を順次変えることができる。具体的には、図5に示すように、採光野情報操作部210を操作することで状態410から状態420に採光野の選択状態が変更される。採光野情報操作部210により変更された採光野が放射線撮影で使用する採光野として設定される。
状態420では、選択情報表示部403が点灯している表示例を示しており、領域指標203の位置が採光野として選択されていることを示す。使用者は、この点灯状態を確認して、被験者40の腰椎正面の被撮影領域を領域指標203の位置に合わせすればよい。
更に、採光野情報操作部210を操作することで状態420から状態430に採光野の選択状態が変更される。状態430では、選択情報表示部404が点灯している表示例を示しており、領域指標204の位置が採光野として選択されていることを示す。使用者は、この点灯状態を確認して、被験者40の胸部側面の被撮影領域を領域指標204の位置に合わせすればよい。
使用者が、採光野情報操作部210を更に操作することで状態430から状態440に採光野の選択状態が変更される。状態440では、選択情報表示部401~404が消灯している例を示しており、選択された採光野がない状態を示す。この状態では、自動露出制御機能を使用しない状態に変更される。
使用者が、採光野情報操作部210を更に操作することで状態440から状態450に採光野の選択状態が変更される。状態450では、選択情報表示部401が点灯している表示例を示しており、領域指標201の位置が採光野として選択されていることを示す。使用者は、この点灯状態を確認して、被験者40の胸部正面の被撮影領域を領域指標201の位置に合わせすればよい。
そして、使用者が、採光野情報操作部210を更に操作することで状態450から状態410に採光野の選択状態が変更される。図5で説明したように、使用者が採光野を変更したい場合には、採光野情報操作部210を操作することで、採光野の選択状態を順次変えることができる。
なお、採光野情報通知部200は選択されている採光野が分かるような機能を持てばよく、例えば、色の切替えによる表示でも良く、ディスプレイなどに選択されている採光野を表示する表示形態でも良い。もしくは音による通知により採光野を通知しても良い。例えば、採光野情報通知部200は、複数の採光野をそれぞれ識別可能な表示として、数字、図記号、色、放射線の入射面内における採光野の配列のうち、いずれか一つの表示を用いて、放射線撮影で使用する少なくとも一つの採光野を通知してもよい。また、採光野情報通知部200は、複数の採光野をそれぞれ識別可能な音によって、放射線撮影で使用する少なくとも一つの採光野を通知してもよい。
また、採光野情報操作部210は、選択されている採光野を変更する機能を持てばよく、例えば、スライドスイッチによる切替えでもよく、各選択候補を直接選択できるような複数ボタンやタッチセンサなどを用いる構成でもよい。また、採光野情報通知部200、および採光野情報操作部210の配置は、放射線撮影装置100の側面に限らず、放射線撮影装置100の放射線入射面、および、放射線入射面に対する対面に設けてもよい。なお、放射線入射面は、散乱放射線の低減のためにグリッドが装着されたり、また、放射線入射面の対面は固定台等で覆われたり、視認性および操作性に影響する場合が生じ得るが、放射線撮影装置100の側面に採光野情報通知部200を設けることにより、位置合わせ時の視認性および操作性を確保することができる。
また、放射線撮影装置100の側面を少なくとも含む複数の箇所に、採光野情報通知部200および採光野情報操作部210を設けることも可能である。これにより、放射線撮影装置100の使用態様に合わせて、使用者は、被撮影領域の位置合わせ作業の際に、見やすい位置に配置されている採光野情報通知部200を視認することにより、選択されている採光野を視認することができる。また、使用者が採光野を変更したい場合には、操作しやすい位置に配置されている採光野情報操作部210を操作することにより、採光野の選択状態を順次変えることができる。
位置合わせが行われたのち、使用者の操作によって放射線照射が開始される(S305)。集積回路152は、採光野情報操作部210により変更された採光野を監視対象とし、採光野への到達線量を監視する。具体的には、集積回路152は、監視対象の採光野への到達線量と、採光野情報に設定されている線量閾値との比較動作を繰り返し行う(S306)。集積回路152は、監視対象の採光野への到達線量が設定されている線量閾値以上になったと判定すると、放射線撮影制御部20に対して放射線照射と止めるための信号(照射停止信号)を送信する。放射線発生制御部31は、照射停止信号を受信した放射線撮影制御部20の制御に従い、放射線源30の放射線照射を停止させる(S307)。
本実施形態によれば、放射線撮影装置100に設けられた採光野情報操作部210を用いることによって、被験者を採光野に位置合わせする際に、採光野の選択状態を容易に変更することが可能になる。また、本実施形態によれば、選択された採光野領域への照射放射線量が所定量となるように管理され、被験者への適正な放射線照射を実現することができる。
[実施形態2]
実施形態2においては、AEC機能を実装した放射線撮影装置のうち、特に可搬型のものにおいて使い勝手が高い構成の放射線撮影装置を説明する。本実施形態で説明する可搬型の放射線撮影装置は、使用方法の自由度が高いため、汎用的に使用できる採光野選択肢を複数有し、複数の採光野選択肢のうちの1つ以上の採光野を選択して種々の撮影に最適な採光野を決めることができる。
図6は実施形態2における放射線撮影装置500を示す図であり、放射線撮影装置500には、照射放射線量を監視することが可能な複数の採光野(採光野候補)として、5つの採光野選択肢が設けられている。放射線の入射面には、複数の採光野のそれぞれの領域を示す表示(採光野指標531~535)が設けられている。各指標には数字1~5が印字されており、使用者が各指標を識別できるようになっている。各採光野選択肢を図示する数字の通りに領域1、領域2、領域3、領域4、領域5と呼ぶこととする。
使用時において、使用者は、放射線撮影装置500に設けられた採光野情報通知部501の通知を確認する。採光野情報通知部501の通知を確認することにより、使用者は、どの採光野領域に被撮影領域を位置合わせするべきかの確認が容易となる。
また、集積回路152は、採光野情報通知部501が通知する採光野を監視対象とし、監視対象の採光野への到達線量を監視する。本実施形態では、位置合わせにおいて、使用者は、5つの採光野選択肢の中から少なくとも1つの採光野を選択し、集積回路152は、採光野情報通知部501が通知する採光野を監視対象とし、監視対象の採光野に照射された放射線量を監視することでAEC機能を実現する。なお、監視対象の採光野領域として、5つの採光野選択肢の中から複数の照射野領域を用いる場合には、集積回路152は、複数の照射野領域の放射線量に基づいて、最大照射量、平均照射量、中央値などの複数の線量情報を取得し、取得した複数の線量情報から、いずれか一つの線量情報を選択して、線量閾値との比較判定を行うことも可能である。
照射野領域は、被験者40の被撮影領域に基づいて選択可能である。例えば胸部正面撮影を行う際には、右上と左上の2か所の照射野領域と、被験者40の被撮影領域(肺)とを位置合わせして撮影するような使用方法がありうる。図6に示す向きで、放射線撮影装置500を使用する場合には、右上と左上の2か所の照射野領域として、領域1(採光野指標531)と領域2(採光野指標532)が使用される。
本実施形態の放射線撮影装置500には採光野情報通知部501が設けられており、使用者は、採光野情報通知部501を視認することで、放射線撮影で使用する採光野の位置に被撮影領域を位置合わせすることができる。
このとき、どの採光野が選択されているかが分かるように、採光野情報通知部501には選択されている領域番号が表示される。具体的には、選択されている領域番号が点灯し、選択されていない領域番号は消灯されることで使用者に通知されている。図6に示す採光野情報通知部501では、領域1を示す「1」及び領域2を示す「2」が点灯し、その他は消灯された状態を示す。
なお、選択している採光野領域の通知方法は本方法に限られるものではなく、採光野情報通知部501は選択されている採光野が分かるような機能を持てばよく、例えば、色の切替えによる表示でも良く、ディスプレイなどに選択されている採光野を表示する表示形態でも良い。もしくは音による通知により採光野を通知しても良い。
可搬型の放射線撮影装置500を用いる場合、使用者はいろいろな向きで使用することが考えられる。たとえば図6においては領域1と領域2が、鉛直方向(重力方向)に対して右上左上となっているが、放射線撮影装置500を180°回転させて、鉛直方向(重力方向)に対して領域4と領域5を右上左上として使用することも可能である。そのため、使用者が放射線撮影装置500の向きを気にせずに使用できるように、向きを自動的に認識する向き検知機能を有することが出来る。
本実施形態の放射線撮影装置500は、鉛直方向に対する放射線撮影装置500の向きを検出するセンサ(検出部)を有しており、集積回路152(制御回路)は、センサの検出結果に基づいて、採光野情報通知部200の通知を変更する。例えば、加速度センサによる鉛直方向(重力方向)の検知や、ジャイロセンサとの組み合わせにより移動量や回転角度を検知することで、鉛直方向(重力方向)に対する放射線撮影装置500の向きを検知する向き検知機能を実現することが可能である。
本実施形態の放射線撮影装置500では、向きの検知機能を用いて、集積回路152(制御回路)は、採光野情報通知部501の通知を制御することができる。集積回路152(制御回路)は、放射線撮影装置500の鉛直方向に対する向きの変更の検出結果に基づいて、採光野情報通知部501の通知を変更する。例えば、採光野情報に領域1、2が設定(選択)されている場合に、集積回路152は加速度センサ等の検出結果に基づいて、放射線撮影装置500の向きを検知(判定)する。そして、集積回路152は、領域1、2に対応する照射野領域が、放射線撮影装置500の鉛直上方側に位置するか、鉛直下方側に位置するかを判定する。例えば、領域1、2に対応する照射野領域が放射線撮影装置500の鉛直上方側に位置する場合に、集積回路152は、採光野情報の設定に対して向きの変更無し、と判定する。この場合、採光野情報通知部501は、集積回路152の制御に基づいて、採光野情報の設定(領域1、2)を変更せず、放射線撮影で使用する領域として、領域1、2を通知する。
一方、領域1、2に対応する照射野領域が放射線撮影装置500の鉛直下方側に位置する場合に、集積回路152は、採光野情報の設定に対して向きの変更有り、と判定する。この場合、採光野情報通知部501は、集積回路152の制御に基づいて、採光野情報の設定(領域1、2)を変更して、放射線撮影で使用する領域として、放射線撮影装置500の鉛直上方側に位置する領域4、5を通知する。
具体的には、図6に示す向きで、放射線撮影装置500を使用する場合(向きの変更なしの場合)には、採光野情報通知部501は、領域1を示す「1」及び領域2を示す「2」を通知する。採光野情報通知部501の通知を確認することにより、使用者は、向きの判断を行うことなく、領域1及び領域2を選択して被撮影領域を位置合わせすることができる。
一方、使用者が、放射線撮影装置500を180°回転させて使用する場合(向きの変更有りの場合)には、採光野情報通知部501は、向きの変更に合わせて、領域4を示す「4」及び領域5を示す「5」を通知する。採光野情報通知部501の通知を確認することにより、使用者は、向きの判断を行うことなく、領域4及び領域5を選択して被撮影領域を位置合わせすることができる。向きの検知機能を用いて、採光野情報通知部501の通知を制御することができ、これにより、180°回転により、領域1と領域2の通知から自動的に領域4と領域5が通知されるといった採光野位置の自動回転機能を実現することができる。
放射線撮影装置500の向きが変更される場合、採光野情報通知部501と合わせて、向き検知状態の通知機能も有していると使用者の使い勝手は、更に高くなる。本実施形態の放射線撮影装置500は、放射線撮影装置500の向きを通知する複数の向き通知部511~514を有し、集積回路152は、放射線撮影装置500の鉛直方向に対する向きの変更の検出結果に基づいて、複数の向き通知部511~514の通知を変更する。
図6に示すように、本実施形態の放射線撮影装置500は、放射線撮影装置の各側面のうち鉛直上方側に向ける側面を通知する向き通知部511~514を各側面近傍に有し、上部と認識している側面近傍に配置されている向き通知部を点灯することで向き検知状態を通知する。集積回路152(制御回路)は、回転操作部520(採光野情報操作部)の操作(操作信号)および放射線撮影装置500の向きを検出するセンサ(検出部)の検出結果のいずれか一方に基づいて、複数の向き通知部511~514のうち、いずれか一つの向き通知部の通知を変更する。
センサ(検出部)の検出結果を用いる場合に、集積回路152は、加速度センサ等の向き検知部の検出結果に基づいて、放射線撮影装置500の向きを検知(判定)する。そして、集積回路152は、向き通知部511~514のうち、放射線撮影装置500の上部(鉛直上方側)に位置すると判定した側面近傍に配置されている向き通知部を点灯するように制御する。
図6の向きで使用する際には、集積回路152は、放射線撮影装置500の上部(鉛直上方側)に位置する向き通知部511を点灯するように制御する。また、向き検知機能を使用しない場合には、集積回路152は、向き通知部のいずれも消灯させるように制御することで、自動回転機能が使用されないことを通知してもよい。なお、向き通知方法は本方法に限られるものではなく、例えば、放射線撮影装置500が有するディスプレイに、放射線撮影装置500の上部(鉛直上方側)と判定した方向を矢印表示するなどによって向き検知状態を通知しても良い。
また、放射線撮影装置が向き検知機能を有しない場合や、床面と放射線撮影装置500の放射線入射面とが略平行となる状態で放射線撮影を行う場合には、鉛直方向(重力方向)に対する向き検知機能を使用することができないため、一般的には、予め決められた採光野に対して被験者の位置合わせを行うことになる。しかし、位置合わせするときに被験者の体格を確認したのちに、放射線入射面が矩形形状(長方形)の放射線撮影装置500の縦横の向きを90°変更する場合が生じ得る。具体的には、縦向きで使用する予定であったが、被験者の体格が大きいために横方向にはみ出るときなどに横向きでの使用に変更される場合などがある。その際の操作部として、放射線撮影装置500は回転操作部520(採光野情報操作部)を備える。
図7は回転操作部520が操作された際の放射線撮影装置500の動作を説明する図である。放射線撮影装置500は、採光野の選択状態を示す採光野情報通知部501と、放射線撮影装置の向きを通知する複数の向き通知部511~514と、回転操作部520とを有する。回転操作部520(採光野情報操作部)が操作されると、変更を指示する信号(操作信号)が集積回路152(制御回路)に出力され、採光野情報通知部501における採光野の通知や複数の向き通知部511~514の向きの通知が変更される。集積回路152は、回転操作部520による変更を指示する信号に基づいて、複数の向き通知部511~514の通知を変更する。また、集積回路152は、回転操作部520による変更を指示する信号に基づいて、採光野情報通知部501の通知(表示)を変更する。
以下の説明では、採光野情報に採光野として領域1、領域2が予め設定されている場合、すなわち、向き通知部511を上部(鉛直上方側)として、右上左上の採光野を使用する設定とされている場合を考える。この状態を状態601とする。状態601では、向き通知部511が点灯し、採光野情報通知部501は、予め設定されている領域1を示す「1」及び領域2を示す「2」を通知する。
状態601で、使用者が回転操作部520の操作をすると、採光野選択状態は90°回転し、向き通知部512を上部(鉛直上方側)とした右上左上の領域である領域2、領域5が使用されることとなる(状態602)。状態602では、向き通知部512が点灯し、採光野情報通知部501は、向きの変更に合わせて、領域2を示す「2」及び領域5を示す「5」を通知する。
同様に、状態602で、使用者が回転操作部520を再度操作すると、採光野選択状態は90°回転し、向き通知部513を上部(鉛直上方側)とした右上左上の領域である領域4、領域5が使用されることとなる(状態603)。状態603では、向き通知部513が点灯し、採光野情報通知部501は、向きの変更に合わせて、領域4を示す「4」及び領域5を示す「5」を通知する。
さらに、使用者が回転操作部520を再度操作すると、採光野選択状態は90°回転し、向き通知部514を上部(鉛直上方側)とした右上左上の領域である領域1、領域4が使用されることとなる(状態604)。状態604では、向き通知部514が点灯し、採光野情報通知部501は、向きの変更に合わせて、領域1を示す「1」及び領域4を示す「4」を通知する。
さらに使用者が、回転操作部520を操作すると状態601に戻る。回転操作部520の操作によって、使用者は被験者の近傍(放射線撮影装置500の近傍)において採光野の選択状態を容易に変更可能となり、使い勝手の向上につながる。なお、必ずしも状態601~604のすべての状態の変更が必要ではなく、縦横向きを入れ替えるために状態601と状態602の変更のみの操作でも構わない。もしくは、縦横向きは変えないような撮影手技もありえるため、180°回転のみを実装してもよい。
また、回転操作部520の機能を向き自動検知機能と併用して実装してもよい。回転操作部520により手動での回転操作が行われた場合に、集積回路152は、自動による向き検知機能の動作を停止させることが可能である。
集積回路152(制御回路)は、採光野情報操作部210の信号に基づいた向きの通知であるか、センサ(検出部)の検出結果に基づいた向きの通知であるかを識別可能にするために通知方法を変更する。集積回路152(制御回路)は、通知方法として向き通知部511~514の通知色を変更することが可能である。例えば、自動による向きの検知状態であるか、手動による向きの検知状態であるかを識別可能にするために、集積回路152は、回転操作部520の手動操作による向き通知部511~514の通知光の色を、自動による向き検知機能による向きの通知時の通知光の色と変えるように、向き通知部の通知を制御することが可能である。
本実施形態によれば、被験者を採光野に位置合わせする際に、採光野の選択状態を容易に変更することが可能になり、可搬型のものにおいて特に使い勝手に優れたAEC機能を実装した放射線撮影装置を提供することが可能となる。
[実施形態3]
実施形態3においては、実施形態1、2の採光野領域に比べて採光野領域を、より細分化して、被験者の体形や骨格の歪みなどに合わせて採光野領域を選択した配置で、照射線量監視を行うことが可能な放射線撮影装置の構成を説明する。
図8は、実施形態3における放射線撮影装置800を示す図であり、図8(a)は放射線撮影装置800の放射線入射面側の平面図であり、図8(b)は放射線撮影装置800の側面図である。図8(a)に示すように、放射線撮影装置800には複数の採光野選択肢810が放射線入射面の全面に設けられている。図8(a)では、複数の採光野選択肢810の配置例として、3×5の領域に配置されている例を示しているが、この例に限られず、より多くの領域に細分化しても良い。広い範囲で細分化された複数の採光野選択肢810が配置されているため、被験者の体形や骨格の歪み等に合わせて任意の採光野を選択することが可能となる。採光野の選択方法としては、前述の撮影プロトコルからの自動選択による方法と、使用者による手動選択による方法と、撮影直前の被験者の位置情報の認識結果に基づいて選択する方法と、からいずれかの選択方法を用いることが可能である。ここで、被験者の位置情報とは、センサパネル140の読取範囲132内(撮影可能な範囲内)における被験者の位置を示す情報をいう。本実施形態の放射線撮影装置800では、集積回路152(制御回路)は、放射線撮影装置800で撮影可能な範囲内における被験者の位置情報に基づいて、放射線撮影で使用する採光野を選択し、採光野情報通知部801は、集積回路152により選択された採光野を通知する。
被験者の位置情報の認識結果を取得する構成として、例えば、放射線源30に設けられたカメラを用いることが可能である。放射線撮影装置100と放射線源30に設けられたカメラとは、無線通信部135を介して相互に無線通信が可能であり、無線通信部135は、カメラにより認識された被験者の認識結果を取得することができる。集積回路152は、無線通信部135から取得した被験者の認識結果に基づいて、センサパネル140の読取範囲132内(撮影可能な範囲内)における被験者の位置を示す情報(被験者の位置情報)を特定することができる。
また、被験者の認識結果を取得する構成は、カメラに限らず、放射線撮影装置100の放射線入射面の表面に設けられた圧力センサや近接センサによる被験者との接触状態の認識結果に基づいて、集積回路152は、被験者の位置情報を特定してもよい。
集積回路152は、被験者の位置情報に基づいて、撮影に使用する採光野を選択する。集積回路152は、放射線撮影装置800に設けられた採光野情報通知部801(図8(b))を制御し、選択された採光野情報は、採光野情報通知部801にて使用者に通知される。採光野情報通知部801は、例えば、ディスプレイであり、複数の採光野選択肢810のうち、撮影に使用する採光野として選択された採光野が表示される。使用者は、所望の採光野が選択された選択状態となっていることを確認したのちに使用者の操作によって放射線照射が開始される。
本実施形態の採光野情報通知部801は、集積回路152の表示制御により、採光野の選択状態と、カメラや圧力センサや近接センサ等で得られた被験者の位置情報とを合わせて表示することも可能である。このような採光野情報通知部801の通知により、採光野の選択状態が所望の状態であるかを、使用者は確認しやすくなり、被験者と採光野との位置合わせ容易に確認することできる。
また、採光野情報通知部801を、例えば、使用者のタッチ操作により通知内容(採光野の選択状態)の変更が可能なタッチパネルディスプレイで構成してもよい。採光野情報通知部801は、採光野情報操作部として機能して、照射放射線量を監視することが可能な複数の採光野から選択された、放射線撮影で使用する採光野を変更する。採光野情報通知部801(採光野情報操作部)は、採光野情報通知部801により表示されている採光野の選択状態が所望の選択状態でない場合に、各採光野の選択状態を、使用者はタッチ操作で所望の採光野の選択状態に変更する(切り替える)ことも可能である。すなわち、採光野情報通知部801(採光野情報操作部)は、放射線撮影装置800で撮影可能な範囲内における被験者の位置情報に基づいて選択された採光野を変更するための信号を集積回路152(制御回路)に出力する。
このように、採光野の選択状態が所望の状態でない場合に、使用者はタッチ操作で各採光野の選択状態を切り替えられることができ、所望の採光野の選択状態を容易に得ることができる。
本実施形態によれば、被験者を採光野に位置合わせする際に、採光野の選択状態を容易に変更することが可能になり、可搬型のものにおいて特に使い勝手に優れたAEC機能を実装した放射線撮影装置を提供することが可能となる。
[実施形態4]
実施形態4においては、放射線撮影装置が架台等に組み込まれたときにも採光野の選択情報を被験者の近傍で操作することが可能な構成を説明する。可搬型の放射線撮影装置は立位架台等に組み込まれて使用される場合がある。このとき、放射線撮影装置に設けられた採光野情報操作部を操作しにくい場合が生じ得る。そこで本実施形態においては、放射線撮影装置が組み込まれた架台の外側に採光野情報操作装置920を新たに設けた放射線撮影システムの構成を説明する。採光野情報操作装置920の操作により採光野情報を変更することによって、使用者は被験者の近傍(放射線撮影装置900の近傍)、つまり、被験者の位置合わせ時に、採光野情報を変更することができる。採光野情報は、採光野の選択状態を示す情報であり、使用者が採光野情報操作装置920の操作により採光野情報を変更することにより、採光野の選択状態を変更することができる。
図9は実施形態4に係る放射線撮影システムの構成を説明する図である。本実施形態の放射線撮影システムは、放射線撮影装置900と、放射線撮影装置900の近傍に配置され、放射線撮影で使用する採光野を、通信部(通信中継機950)を介して変更する採光野情報操作装置920と、を有する。
図9を参照して、採光野情報操作装置920の動作について説明する。本実施形態における放射線撮影装置900は、実施形態1~実施形態3で説明した構成を適用可能であり、架台910の内部に組み込まれて使用される。放射線撮影装置900は有線接続コネクタ940を介して、通信中継機950に接続される。また、採光野情報操作装置920は、架台910の外側に固定されており、通信中継機950に接続される。通信中継機950は放射線撮影制御部20と接続される。本実施形態の構成により、放射線撮影装置900、採光野情報操作装置920、放射線撮影制御部20は相互に通信が可能となる。
撮影プロトコル情報や使用者による操作によって、撮影で使用する採光野が選択されると、放射線撮影制御部20から放射線撮影装置900に採光野情報が送信される。この採光野情報は採光野情報操作装置920にも送信される。採光野情報操作装置920は採光野情報を受信すると、この情報をもとに、採光野情報操作装置920は採光野情報を通知する。
使用者は、選択されている採光野を変更したい場合には、採光野情報操作装置920の操作によって、所望の採光野の選択状態に変更することができる。採光野の選択状態の変更方法は、例えば、実施形態1、2、3で例示したいずれの変更方法を採光野情報操作装置920に適用してもよい。例えば、採光野情報操作装置920に、採光野情報操作部210(図2(a))を設けてもよいし、回転操作部520(採光野情報操作部:図6)を設けてもよいし、タッチ操作で各採光野の選択状態を切り替えられることが可能な採光野情報通知部801(図8)を設けてもよい。
また、有線接続コネクタ940などによって放射線撮影装置900の組込向きが規定される場合は上記情報のみで十分な通知や操作が可能であるが、放射線撮影装置900の組込み向きが任意に変えられるような架台である場合には、どの向きで放射線撮影装置900が架台に組み込まれているのかの情報も、必要となり得る。このような場合には、たとえば、放射線撮影装置900に設けられた加速度センサ等による鉛直方向(重力方向)の検知情報に基づいた、鉛直方向(重力方向)における放射線撮影装置900の向き情報と、架台内に設けられた各種センサ等の検知情報に基づいた鉛直方向(重力方向)における放射線撮影装置900の向き情報とのうち、いずれか一方の情報を使用することが可能である。放射線撮影装置900に設けられた加速度センサ等による放射線撮影装置900の向き情報は、有線接続コネクタ940から通信中継機950を介して、採光野情報操作装置920に入力される。また、架台内に設けられた各種センサ等による放射線撮影装置の向き情報は、不図示の通信線から通信中継機950を介して、採光野情報操作装置920に入力される。採光野情報操作装置920は、鉛直方向(重力方向)における放射線撮影装置900の向き情報に基づいて、採光野情報の通知内容を制御することが可能である。
使用者は、向き情報に基づいて選択されている採光野を変更したい場合には、採光野情報操作装置920の操作によって、所望の採光野の選択状態に変更することができる。この場合においても、実施形態1、2、3で例示したいずれの変更方法を採光野情報操作装置920に適用してもよい。
本実施形態によれば、架台等に組み込まれたときにも、撮影で使用する採光野として選択された採光野を示す採光野情報を、被験者近傍で採光野情報操作装置920を操作することにより、容易に変更することが可能になる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:放射線撮影装置、152:集積回路(制御回路)
200:採光野情報通知部、210:採光野情報操作部
201、202、203、204:採光野指標
401、402、403、404:選択情報表示部
500:放射線撮影装置
501:採光野情報通知部
511、512、513、514:向き通知部
520:回転操作部(採光野情報操作部)
531、532、533、534、535:採光野指標
801:採光野情報通知部、920:採光野情報操作装置

Claims (13)

  1. 照射放射線量を監視することが可能な複数の採光野から予め選択された少なくとも1つの採光野を、他の採光野に変更する操作手段と、
    前記操作手段により変更された前記採光野への到達線量が線量閾値以上になった場合に、放射線の照射を停止させる信号を出力する制御手段と、
    を備えることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 前記複数の採光野は、予め決められた少なくとも1つ以上の採光野の組からなる複数の採光野群からなり、
    前記操作手段は、前記複数の採光野群のうち、予め選択された1つの採光野群を、他の採光野群に変更することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  3. 前記採光野の選択状態を通知する通知手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮影装置。
  4. 前記採光野の選択状態を通知する通知手段を更に備え、
    前記選択状態には、前記複数の採光野群の中から少なくとも一つの採光野群が選択された状態が含まれることを特徴とする請求項2に記載の放射線撮影装置。
  5. 前記制御手段は、前記通知手段により通知された前記採光野の選択状態を、前記操作手段の操作に応じて変更することを特徴とする請求項3又は4に記載の放射線撮影装置。
  6. 前記放射線撮影装置の鉛直方向に対する向きを検出する検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記通知手段の通知を変更することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  7. 前記放射線撮影装置の各側面のうち鉛直上方側に向ける側面を通知する複数の向き通知手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記操作手段の信号および前記検出手段の検出結果のいずれか一方に基づいて、前記複数の向き通知手段のうち、いずれか一つの向き通知手段の通知を変更することを特徴とする請求項6に記載の放射線撮影装置。
  8. 前記制御手段は、前記操作手段の信号に基づいた向きの通知であるか、前記検出手段の検出結果に基づいた向きの通知であるかを識別可能にするために通知方法を変更することを特徴とする請求項7に記載の放射線撮影装置。
  9. 前記制御手段は、前記通知方法として前記向き通知手段の通知色を変更することを特徴とする請求項8に記載の放射線撮影装置。
  10. 前記操作手段は、前記放射線撮影装置で撮影可能な範囲内における被験者の位置情報に基づいて選択された採光野を変更することを特徴とする請求項8に記載の放射線撮影装置。
  11. 前記放射線の入射面には、前記複数の採光野のそれぞれの領域を示す表示が設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  12. 前記放射線撮影装置は、二次元状に配列された複数の放射線検出画素を有し、
    前記制御手段は、前記複数の放射線検出画素のうち、前記操作手段により変更された採光野の画素への到達線量を監視することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の放射線撮影装置と、
    前記放射線撮影装置の近傍に配置され、放射線撮影で使用する採光野を、通信手段を介して変更する採光野情報操作装置と、
    を備えることを特徴とする放射線撮影システム。
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