JP2023077036A - シートベルト装置 - Google Patents

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【課題】衝突時の腹部への加害性を抑制するとともに乗員の乗降時の利便性を向上したシートベルト装置を提供する。【解決手段】シート100に着席した乗員Pの左右一方側の肩部から他方側の腰部にわたして設けられるショルダベルト211、及び、腰部の左右にわたして設けられるラップベルト212を有するアウタベルト210と、アウタベルトのラップベルト側の端部が連結されるベルトアンカ250と、アウタベルトの中間部に設けられるタング230と、腰部に対してベルトアンカとは反対側に設けられタングが着脱可能に連結されるバックル240を有するインナベルト220と、シートの座面部の下側に収容され、ベルトアンカを乗員の前後方向に案内するガイド機構310,320と、シートへの乗員の着席に応じて、ベルトアンカを前方側に駆動するベルトアンカ駆動部330,340とを備える構成とする。【選択図】図5

Description

本発明は、シートに着席する乗員を拘束するシートベルト装置に関する。
自動車等に設けられる三点式のシートベルト装置は、一般に、乗員(着席者)の腰部前面に沿って腰部の左右にかけわたされるラップベルトと、ラップベルトの一方の端部(典型的には車幅方向内側の端部)から乗員の胸部に沿って、反対側の肩部までかけわたされるショルダベルトとを有して構成されている。
ラップベルトのショルダベルトとの連結側とは反対側(典型的には車幅方向外側)の端部は、ベルトアンカを介してシートフレームや車体構造部材に連結される。
このような三点式のシートベルトに関する技術として、例えば特許文献1には、衝突発生時にラップベルトを牽引するプリテンショナ装置をシート下方に配置するとともに、プリテンショナ装置とラップベルトとを連結するケーブルを車幅方向に沿った軸回りに回動可能とし、非使用時においてはリトラクタの巻取力によりラップベルトとの接続部を車両後方側に揺動させて乗降性を向上させたシートベルト装置が記載されている。
特許文献2には、乗員がシートクッションに対して臀部を前進させて浅く腰かけた場合であっても拘束性能を高く維持するため、座圧分布感知センサの出力に基づいてシートベルトのラップインナ側のアンカ(インナアンカ)を前後に移動させる乗員拘束装置が記載されている。
特許文献3には、シートベルトの着用を容易化するため、連結金具を介して駆動機構に連結され、肩ベルトと腰ベルトとの間に設けられたバックルを、バックル受け具側に搬送するバックル搬送腕を有するシートベルト装置が記載されている。
特開2015-174649号公報 特開2001-122076号公報 実開昭62-139863号公報
例えば乗用車の後席シートなどに設けられる三点式シートベルトにおいて、ラップベルトの車幅方向外側の端部に設けられるベルトアンカは、乗員の腰部後方側に配置される場合が多い。
しかし、このような構成とした場合、前面衝突が発生した場合に、乗員の腰部が斜め下方側へ遷移するとともに、ラップベルトのベルト面が上下方向に沿って配置されるため、ベルトが乗員の腹部に対して上方へ変位する場合があり、乗員の肋骨の下側にラップベルトが入り込むことが懸念される。
これに対し、ベルトアンカを乗員の側方下部に配置すれば、ラップベルトの腹部への入り込みを抑制することが可能となるが、この場合、乗員が乗降する際の動線上にラップベルトが張り出すことになり、乗降時の利便性が損なわれてしまう。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、衝突時の腹部への加害性を抑制するとともに乗員の乗降時の利便性を向上したシートベルト装置を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係るシートベルト装置は、シートに着席した乗員の左右一方側の肩部から他方側の腰部にわたして設けられるショルダベルト、及び、前記腰部の左右にわたして設けられるラップベルトを有するアウタベルトと、前記アウタベルトの前記ラップベルト側の端部が連結されるベルトアンカと、前記アウタベルトの中間部に設けられるタングと、前記腰部に対して前記ベルトアンカとは反対側に設けられ前記タングが着脱可能に連結されるバックルを有するインナベルトと、前記シートの座面部の下側に収容され、前記ベルトアンカを前記乗員の前後方向に案内するガイド機構と、前記シートへの前記乗員の着席を検出する着席検出部を備え、前記着席に応じて、前記ベルトアンカを前方側に駆動するベルトアンカ駆動部とを備えることを特徴とする。
これによれば、乗員の非着席時にはベルトアンカを後方側に退避させることで、乗員の乗降動作をアウタベルトが妨げにくく、車両の利便性を向上することができる。
また、シートへの乗員の着席に応じてベルトアンカを前方側へ移動させることにより、ラップベルトが乗員の腰部にかかる位置を適正化し、衝突時にラップベルトが腰部から腹部へ上昇することを防止し、乗員の腹部傷害を抑制することができる。
本発明において、前記シートからの前記乗員の離席の前兆を検出する離席検出部を備え、前記ベルトアンカ駆動部は、前記離席の前兆の検出に応じて前記ベルトアンカを前記乗員の着席時の位置から後退させる構成とすることができる。
これによれば、乗員が離席を意図した際に、ベルトアンカを着席時の位置から後退させることにより、ベルトアンカ250の後退が自動的に行われ、車両の利便性を向上することができる。
本発明において、前記離席検出部は、前記タングの前記バックルからの取り外し操作と、前記シートに隣接して配置されたドアの開操作との少なくとも一方に基づいて前記離席の前兆を検出する構成とすることができる。
これによれば、一般的に車両に設けられる部材の操作に基づいて、簡単な構成により確実に乗員の離席の前兆を検出し、上述した効果を得ることができる。
本発明において、前記ベルトアンカは、前記シートへの前記乗員の着席時に、前記乗員の大腿部関節よりも前方側に配置される構成とすることができる。
これによれば、乗員の腰部拘束の安定性を高め、シートベルト装置による乗員拘束性能を向上し、乗員の傷害を抑制することができる。
本発明において、前記ベルトアンカ駆動部は、前記ベルトアンカの前方側への駆動に応じて、前記ベルトアンカを、平面視において前記アウタベルトの幅方向と前記乗員の前後方向とがなす角度が小さくなるよう前記アウタベルトを捩じる方向に回動させる構成とすることができる。
これによれば、ベルトアンカを後退させたときのアウタベルトをシートバックに沿うようにして乗員が車両を乗降する際の利便性を高めるとともに、シートベルトの装着時にはアウタベルトをベルトアンカ側の端部付近から乗員の身体表面に沿うように配置し、乗員拘束性能を向上することができる。
以上説明したように、本発明によれば、衝突時の腹部への加害性を抑制するとともに乗員の乗降時の利便性を向上したシートベルト装置を提供することができる。
本発明を適用したシートベルト装置の実施形態を有する車両の車体後部の構成を示す図である。 実施形態におけるシートベルト装置周辺部の構成を示す模式的斜視図であって乗員が非着席である状態を示す図である。 実施形態におけるシートベルト装置周辺部の構成を示す模式的斜視図であって乗員が着席した状態を示す図である。 実施形態におけるシートクッションを上方から見た平面視図であって乗員が非着席である状態を示す図である。 実施形態におけるシートクッションを上方から見た平面視図であって乗員が着席した状態を示す図である。 実施形態のベルトアンカ移動装置の周辺部を車幅方向から見た状態を模式的に示す図である。 実施形態のシートベルト装置におけるモータの制御システムの構成を模式的に示す図である。
以下、本発明を適用したシートベルト装置の実施形態について説明する。
実施形態のシートベルト装置は、例えば、前後2列の座席を有する乗用車等の自動車の後席に設けられるものである。
図1は、実施形態のシートベルト装置を有する車両の車体後部の構成を示す図である。
図1においては、車体を車幅方向から見た側面視を示している。
車両1は、乗員を収容する空間部である車室10を有する。
車室10の後部は、後輪RWと隣接して配置されている。
車両1は、例えば、前後方向に2列配列された前席、後席を有する。
実施形態のシートベルト装置が設けられるシート100は、後席用として設けられ、車室10の後部に配置される。
図2は、実施形態におけるシートベルト装置周辺部の構成を示す模式的斜視図であって乗員が非着席である状態を示す図である。
図3は、実施形態におけるシートベルト装置周辺部の構成を示す模式的斜視図であって乗員が着席した状態を示す図である。
シート100は、シートクッション110、シートバック120、ヘッドレスト130等を有して構成されている。
シートクッション110は、乗員の腰部(骨盤部分)、臀部、及び、大腿部が載置される座面部分を有する。
図4は、実施形態におけるシートクッションを上方から見た平面視図であって乗員が非着席である状態を示す図である。
図5は、実施形態におけるシートクッションを上方から見た平面視図であって乗員が着席した状態を示す図(乗員は不図示)である。
シートクッション110の全体的な概形は、車両前後方向及び車幅方向に延在するパネル状に形成されている。
シートクッション110は、例えばウレタンフォームなどの弾性を有する多孔質材料によって形成されている。
シートクッション110には、形状保持等のため、シートフレーム等の枠体や、金属製の線材等からなる芯材が内部に配置されるとともに、織物、編物等の布地や、皮革などの表皮が被せられている。
シートクッション110は、座面部111、内側部112、外側部113を有する。
座面部111は、シートクッション110において、乗員Pの臀部が載せられる部分である。
座面部111は、例えば、車両1台のシートクッション110に、車幅方向に離間して複数(例えば2つ)配列される構成とすることができる。
内側部112は、シートクッション110において、座面部111に対して車幅方向内側に配置された部分である。
内側部112は、例えば、座面部111が2つ設けられる車両においては、車幅方向における中央部に設けられる。
なお、座面部111が2つ設けられる車両において、車幅方向に3人掛けで着席する場合には、内側部112に中央の乗員が着座する場合もあり得る。
外側部113は、シートクッション110において、座面部111に対して車幅方向外側に配置された部分である。
外側部113は、乗員Pの乗降用として用いられる図示しないリアサイドドアのインナトリムと隣接して配置されている。
シートバック120は、シートクッション110の後端部付近から上方へ突出した部分であって、主に乗員の背部を保持する部分である。
シートバック120は、シートクッション110と同様に弾性を有する多孔質材料によって形成され、表皮が被せられている。
シートバック120の背面部(後面部)は、例えば、車体構造部材の一部を構成し、車室とラゲッジスペースとを区画する隔壁(バルクヘッド)に保持されている。
シートバック120は、上端部が下端部に対して車両後方側となるように後傾して配置されている。
ヘッドレスト130は、シートバック120の上端部から上方へ突出して配置された部材である。
ヘッドレスト130は、例えば車両が後面衝突を受けた場合に、慣性力によって後退する乗員Pの頭部を受け止め、衝撃を吸収する機能を有する。
シートベルト装置200は、シート100に着席した乗員Pが装着し、衝突事故の発生時等に乗員Pを拘束する三点式シートベルトである。
シートベルト装置200は、アウタベルト210、インナベルト220、タング230、バックル240、ベルトアンカ250等を有する。
アウタベルト210は、例えばポリエステル繊維の織物によって構成された帯状のウェビングにより、連続して一体に形成されたショルダベルト211、ラップベルト212等を有する。
ショルダベルト211は、乗員Pの車幅方向外側の肩部から、乗員Pの腰部の車幅方向内側にかけて、上体の前面に沿って斜行して設けられる部分である。
ショルダベルト211の上部は、シートバック120の上端部であって車幅方向外側の端部近傍の後方側に配置された図示しないリトラクタに連結されている。
リトラクタは、シートベルト装置200の非装着時に、アウタベルト210の余剰部分を巻き上げて収容するとともに、シートベルト装置200の装着時には、巻き上げられていたアウタベルト210を繰り出す機能を有する。
リトラクタは、車両の衝突時に、例えば化薬(火薬)式のアクチュエータを用いてアウタベルト210を強制的に巻き上げ、アウタベルト210の張力を増大し、乗員Pの拘束力を高める公知のプリテンショナを備える構成とすることができる。
ラップベルト212は、乗員Pの腰部に沿って腰部の左右にわたして設けられる部分である。
ラップベルト212のタング230側の端部(装着時における車幅方向内側の端部)は、装着時においては、タング230及びバックル240を介してインナベルト220に連結される。
ラップベルト212のタング230側とは反対側の端部(装着時における車幅方向外側の端部)は、ベルトアンカ250、及び、後述するベルトアンカ移動装置300を介して車体のフロア部に連結されている。
ラップベルト212は、シートクッション110の座面部111と外側部113との間であって、シートバック120側の端部近傍に設けられたスリットSoutから、シートクッション110の上方に引き出されている。
インナベルト220は、乗員Pの腰部の車幅方向内側に設けられた帯状のウェビングである。
インナベルト220の下端部は、シートクッション110の下方において車体のフロア部に固定されている。
インナベルト220は、シートクッション110の座面部111と内側部112との間であって、シートバック120側の端部近傍に設けられたスリットSinから、シートクッション110の上方に引き出されている。
インナベルト220の上端部には、バックル240が接続されている。
タング230は、アウタベルト210のショルダベルト211とラップベルト212との境界部に設けられる部材である。
タング230は、アウタベルト210がショルダベルト211側とラップベルト212側とで通過可能な状態で挿通されるとともに、乗員Pがシートベルトを装着する際には、バックル240に着脱可能に取り付けられる。
タング230として、例えば、衝突等の発生時に、アウタベルト210に作用する張力が所定値以上となった場合に、アウタベルト210のタング230に対する相対変位(通過)を拘束(ロック)する、公知のロッキングタングとすることができる。
バックル240は、タング230が着脱可能に取り付けられる部材である。
タング230は、例えば乗員Pが手で把持し、本体部から突出したタブ部をバックル240に形成された開口に所定深さまで差し込むことによって、バックル240にロックされる。
バックル240には、図示しないリリースボタンが設けられる。
乗員Pがリリースボタンを押し込むことによって、バックル240はタング230のロックを解除する。
ベルトアンカ250は、アウタベルト210のラップベルト212側の端部を車体に取り付けるための連結部材である。ベルトアンカ250は、シートクッション110の後部における座面部111と外側部113との間の下側に配置されている。
実施形態のシートベルト装置においては、乗員Pによるシートベルトの装着時と、シートベルトを外した状態での車両乗降時とで、ベルトアンカ250を車両前後方向に移動させるとともに、ラップベルト212を捩じる方向に回動させるベルトアンカ移動装置300が設けられる。
図6は、実施形態のベルトアンカ移動装置の周辺部を車幅方向から見た状態を模式的に示す図である。
ベルトアンカ移動装置300は、スライダ310、ガイドレール320、モータ330、駆動力伝達機構340、リンク機構350等を有する。
スライダ310は、ベルトアンカ250が取り付けられるとともに、ガイドレール320に沿って車両前後方向に移動可能に支持された部材である。
ベルトアンカ250は、スライダ310に対して、上下方向に延在する回転中心軸回りに回動可能に支持されている。
ガイドレール320は、スライダ310を直進案内する案内部材である。
図2、図4に示すように、ガイドレール320は、上方から見た平面視において、車両前後方向に沿って延在している。
図6に示すように、ガイドレール320は、車幅方向から見た側面視において、前端部が後端部に対して低くなるよう傾斜して配置されている。
スライダ310、ガイドレール320は、協働して本発明のガイド機構として機能する。
衝突等の発生により、乗員Pが車両に対して慣性力によって相対的に前進し、アウタベルト210に張力が負荷された場合には、スライダ310は、ベルトアンカ250を介して上方に牽引される。
このとき、スライダ310の上方への変位を抑制するため、ガイドレール320は、スライダ310の上方への変位を拘束するよう構成されている。
また、ガイドレール320は、それ自体の上下方向変位を抑制するため、シートクッション110の後部でありかつシートバック120の下部に設けられる車体の比較的強固な構造部材であるクロスメンバCに取り付けられる。上述したインナベルト220の下端部も、このクロスメンバCに連結される構成とすることができる。
モータ330は、スライダ310をガイドレール320の長手方向に沿って前進又は後退方向に駆動する電動アクチュエータである。
モータ330は、オンオフ、回転方向、出力を、後述する制御システム400の駆動制御ユニット420によって制御されている。
駆動力伝達機構340は、モータ330の出力回転を、例えばギヤ機構などによって減速するとともに、例えばボールねじなどを介して並進方向の推進力に変換し、スライダ310に前後方向の駆動力として伝達するものである。
リンク機構350は、スライダ310の前進、後退に応じて、ベルトアンカ250を上下方向に沿った軸回りに回動させるものである。
リンク機構350として、例えば、3本のリンク351,352,353を、2箇所のジョイントで揺動可能に順次連結した3節リンクを用いることができる。
3節リンクの前端部は、スライダ310に対して上下方向に沿った軸回りに回動可能に連結されている。
ベルトアンカ250は、この軸回りにおける回動が3節リンクのうち最前部のリンクに拘束されており、最前部のリンクの揺動と連動して揺動する。
3節リンクの後端部は、ガイドレール320の後端部近傍において、上下方向沿った軸回りに回動可能に支持されている。
モータ330、駆動力伝達機構340、リンク機構350は、協働して本発明のベルトアンカ駆動部として機能する。
図4に示す退避状態(乗降時の状態・非装着状態)においては、3節リンクは、中間部のリンク352が車幅方向外側へ張り出すよう屈曲した状態となっている。
リンク352の前後のリンク351,353は、両端部が車幅方向に離間した状態となっている。
この状態から、退避状態から装着状態への推移に伴い、スライダ310を車両前方側へ前進させることにより、3節リンクは、リンク351,352,353がガイドレール320に寄り添い、全体として直線状となるように変形する。
このとき、ベルトアンカ250は、隣接する領域(典型的にはベルトアンカ250の直上)のラップベルト212の幅方向が、車幅方向に沿った状態から、車両前後方向に沿った状態へ、例えば約90度回動しつつ、車両前方側へ前進する。
なお、装着状態におけるベルトアンカ250の位置(着席時の位置)は、標準的な体格の乗員Pがシート100に着座した状態で、乗員Pの大腿部関節よりも車両前方側に配置されるようにする。
また、図5に示す装着状態から退避状態への推移に伴い、スライダ310を車両後方側へ後退させることにより、3節リンクは、各リンク351,352,353が、ガイドレール320から車幅方向外側に離間し、最終的に図4に示す状態まで変形する。
図7は、実施形態のシートベルト装置におけるモータの制御システムの構成を模式的に示す図である。
制御システム400は、乗員状態検出ユニット410、駆動制御ユニット420等を有する。
乗員状態検出ユニット410、駆動制御ユニット420は、例えば、CPU等の情報処理部、RAMやROMなどの記憶部、入出力インターフェイス、及び、これらを接続するバス等を有するマイコンとして構成することができる。
乗員状態検出ユニット410、駆動制御ユニット420は、例えばCAN通信システム等の車載LANを介して、あるいは、直接に、通信可能に接続されている。
乗員状態検出ユニット410は、乗員Pのシート100への着席、及び、シート100からの離席(車両1からの降車)の前兆を検出する(離席を予測する)機能を有する。
乗員状態検出ユニット410は、バックル状態センサ411が接続されている。
バックル状態センサ411は、バックル240におけるタング230のロック状態、ロック解除状態を判別する機能を有する。
バックル状態センサ411は、例えば、乗員がタング230をバックル240に装着した状態でオンされるとともに、乗員がバックル240のリリースボタンを押圧し、タング230が解放されるとオフされる構成とすることができる。
乗員状態検出ユニット410は、本発明の着席検出部、離席検出部として機能する。
駆動制御ユニット420は、モータ330のオンオフ、回転方向、及び、出力を制御することにより、スライダ310のガイドレール320に沿った移動を制御するものである。
駆動制御ユニット420は、モータ330の出力軸角度位置を検出するポジションセンサ421が接続されている。
駆動制御ユニット420は、ポジションセンサ421の出力に基づいて、ベルトアンカ250が着座状態(シートベルト着用状態)における位置と退避位置(シートベルト非着用状態)との間で正確に移動するようモータ330を制御する。
以下、実施形態のシートベルト装置の動作について説明する。
先ず、車両の未使用時など、乗員Pがシート100に着席していない初期状態においては、ベルトアンカ250は、退避位置まで後退した状態(図4に示す状態)となっている。
乗員Pが乗車してシート100に着席し、タング230を車幅方向内側へ引くと、リトラクタからアウタベルト210が引き出される。
タング230をバックル240に取り付けてロックされると、バックル状態センサ411はオフからオンに切り替わる。
乗員検出ユニット410は、バックル状態センサ411の出力に基づいて、乗員Pの着席を検出、判別すると、その旨を駆動制御ユニット420に伝達する。
駆動制御ユニット420は、モータ330を作動させ、ベルトアンカ250を図4に示す退避位置から、図5に示す装着時位置まで、車両前方側に移動させるとともに、ベルトアンカ250を、ラップベルト212を例えば約90°捩じる(ひねる)方向に回動させ、ラップベルト212の幅方向を、車両前後方向に近づける。
駆動制御ユニット420は、ポジションセンサ421の出力に基づいて、ベルトアンカ250が装着時位置(シートベルト装着時の規定位置)まで移動したことを検出した後、モータ330の作動を停止させる。
また、車両1が例えば目的地に到着するなどして、乗員Pが降車を意図すると、乗員Pはバックル240のリリースボタンを操作してタング230のロック解除を行う。
このとき、バックル状態センサ411は、オンからオフへ切り替わる。
乗員検出ユニット410は、バックル状態センサ411の出力に基づいて、乗員Pの離席の前兆を検出(離席を予測)すると、その旨を駆動制御ユニット420に伝達する。
駆動制御ユニット420は、モータ330を作動させ、ベルトアンカ250を図5に示す装着時位置から、図4に示す退避位置へ復帰させる。
駆動制御ユニット420は、ポジションセンサ421の出力に基づいて、ベルトアンカ250が退避位置(乗員乗降時の規定位置)まで移動したことを検出した後、モータ330の作動を停止させる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)乗員Pの非着席時にはベルトアンカ250を後方側に退避させることで、乗員Pの乗降動作をアウタベルト210が妨げにくく、車両1の利便性を向上することができる。
また、シート100への乗員Pの着席に応じてベルトアンカ250を前方側へ移動させることにより、ラップベルト212が乗員Pの腰部にかかる位置を適正化し、衝突時にラップベルト212が腰部から腹部へ上昇することを防止し、乗員Pの腹部傷害を抑制することができる。
(2)乗員Pが離席を意図した際に、ベルトアンカ250を着席時の位置から後退させることにより、ベルトアンカ250の後退が自動的に行われ、車両1の利便性を向上することができる。
(3)バックル240のリリースボタンの操作に応じて離席の前兆を検出することにより、一般的に車両に設けられる部材の操作に基づいて、簡単な構成により確実に乗員Pの離席の前兆を検出し、上述した効果を得ることができる。
(4)ベルトアンカ250がシート100への乗員Pの着席時(装着時位置にあるとき)に、乗員Pの大腿部関節よりも前方側に配置されることにより、乗員Pの腰部拘束の安定性を高め、シートベルト装置200による拘束性能を向上し、乗員Pの傷害を抑制することができる。
(5)ベルトアンカ250の前方側への駆動に応じて、ベルトアンカ250を、平面視においてアウタベルト210の幅方向と乗員Pの前後方向とがなす角度が小さくなるようアウタベルト210を捩じる方向に回動させることにより、ベルトアンカ250を後退させたときのアウタベルト210をシートバック120に沿うようにして乗員Pが車両1を乗降する際の利便性を高めるとともに、シートベルトの装着時にはアウタベルト210(ラップベルト212)をベルトアンカ250側の端部付近から乗員の身体表面に沿うように配置し、乗員拘束性能を向上することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)シートベルト装置及び車両の構成は、上述した実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
例えば、シートベルト装置を構成する各部材の形状、構造、材質、製法、配置、個数などは適宜変更することができる。
(2)実施形態においては、バックルへのタングの装着状態に基づいて乗員の着席、及び、離席の前兆を検出しているが、本発明はこれに限らず、他の手法によりこれらを検出してもよい。
例えば、乗員が車室内からドアの開操作を行うドアインナハンドルが操作された場合に、離席の前兆を検出するようにしてもよい。
また、例えばシートクッションに感圧式の着席センサを設けるなどして、乗員の身体と車両の特定の部位との接触状態に基づいて、乗員の着席、離席の前兆を検出してもよい。
また、例えばカメラ等の撮像装置を有する乗員モニタリング装置を用いて、乗員の着席、離席の前兆を検出してもよい。
(3)実施形態におけるベルトアンカのガイド機構、駆動機構の構成は一例であって、これに限定されず、適宜変更することが可能である。
(4)実施形態において、シートベルト装置は一例として乗用車の後席(2列目シート)に設けられるものであったが、本発明はこれに限らず、前席や、3列目以降のシートにも適用することができる。また、車種も乗用車には限定されず、適宜変更することができる。
1 車両 10 車室
P 乗員 RW 後輪
100 シート 110 シートクッション
111 座面部 112 内側部
113 外側部 120 シートバック
130 ヘッドレスト
200 シートベルト装置 210 アウタベルト
211 ショルダベルト 212 ラップベルト
220 インナベルト 230 タング
240 バックル 250 ベルトアンカ
300 ベルトアンカ移動装置 310 スライダ
320 ガイドレール 330 モータ
340 動力伝達機構 350 リンク機構
351~353 リンク
400 駆動制御ユニット 410 乗員状態検出ユニット
411 バックル状態センサ 420 駆動制御ユニット
421 ポジションセンサ
C クロスメンバ

Claims (5)

  1. シートに着席した乗員の左右一方側の肩部から他方側の腰部にわたして設けられるショルダベルト、及び、前記腰部の左右にわたして設けられるラップベルトを有するアウタベルトと、
    前記アウタベルトの前記ラップベルト側の端部が連結されるベルトアンカと、
    前記アウタベルトの中間部に設けられるタングと、
    前記腰部に対して前記ベルトアンカとは反対側に設けられ前記タングが着脱可能に連結されるバックルを有するインナベルトと、
    前記シートの座面部の下側に収容され、前記ベルトアンカを前記乗員の前後方向に案内するガイド機構と、
    前記シートへの前記乗員の着席を検出する着席検出部を備え、
    前記着席に応じて、前記ベルトアンカを前方側に駆動するベルトアンカ駆動部と
    を備えることを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記シートからの前記乗員の離席の前兆を検出する離席検出部を備え、
    前記ベルトアンカ駆動部は、前記離席の前兆の検出に応じて前記ベルトアンカを前記乗員の着席時の位置から後退させること
    を特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記離席検出部は、前記タングの前記バックルからの取り外し操作と、前記シートに隣接して配置されたドアの開操作との少なくとも一方に基づいて前記離席の前兆を検出すること
    を特徴とする請求項2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記ベルトアンカは、前記シートへの前記乗員の着席時に、前記乗員の大腿部関節よりも前方側に配置されること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のシートベルト装置。
  5. 前記ベルトアンカ駆動部は、前記ベルトアンカの前方側への駆動に応じて、前記ベルトアンカを、平面視において前記アウタベルトの幅方向と前記乗員の前後方向とがなす角度が小さくなるよう前記アウタベルトを捩じる方向に回動させること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のシートベルト装置。
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