JP2023076969A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度センサによる検出精度の低下を抑制すること目的とする。【解決手段】 画像形成装置は、搬送路に沿って搬送される媒体を加熱して媒体に現像剤像を定着する定着部材と、定着部材に対向して配置され、定着部材の温度を検出する温度センサと、温度センサを保持する保持部であって、温度センサの定着部材側に開口部を有する保持部とを有する。保持部の搬送路に対向する側で、且つ媒体の幅方向において開口部よりも外側に、突出部が設けられている。【選択図】図12
Description
本開示は、媒体上に画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真プロセスを利用した画像形成装置は、媒体に転写された現像剤像を加熱して媒体に定着する定着部材を有する。定着部材の温度を検出するため、定着部材に対向するように非接触型の温度センサが配置されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、画像形成装置内で媒体のジャムが発生した場合、媒体を除去する際に温度センサの周囲の部材に媒体が接触すると、未定着の現像剤が飛散して温度センサに付着する可能性がある。温度センサへの現像剤の付着は、検出精度の低下につながる。
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、温度センサによる検出精度の低下を抑制すること目的とする。
本開示の画像形成装置は、搬送路に沿って搬送される媒体を加熱して媒体に現像剤像を定着する定着部材と、定着部材に対向して配置され、定着部材の温度を検出する温度センサと、温度センサを保持する保持部であって、温度センサの定着部材側に開口部を有する保持部とを有する。保持部の搬送路に対向する側で、媒体の幅方向において開口部よりも外側に、突出部が設けられている。
本開示によれば、搬送路から媒体を除去する際に、媒体が突出部に接触する。媒体と保持部との接触部分が狭い範囲に限定されるため、現像剤の飛散量が低減し、また飛散した現像剤が開口部に到達しにくい。その結果、温度センサへの現像剤の付着を抑制し、温度検出精度の低下を抑制することができる。
第1の実施の形態.
<画像形成装置>
まず、第1の実施の形態の画像形成装置1について説明する。図1は、画像形成装置1を示す図である。画像形成装置1は、電子写真プロセスを利用して画像を形成するプリンタである。
<画像形成装置>
まず、第1の実施の形態の画像形成装置1について説明する。図1は、画像形成装置1を示す図である。画像形成装置1は、電子写真プロセスを利用して画像を形成するプリンタである。
画像形成装置1は、印刷用紙等の媒体Pを供給する媒体供給部6と、媒体Pに画像を形成する画像形成ユニット5と、媒体Pに画像を定着する定着ユニット2と、媒体Pを排出する媒体排出部7と、これらを収容する筐体1Aとを備える。
媒体供給部6は、媒体カセット60と、ピックアップローラ61と、フィードローラ62と、リタードローラ63と、レジストローラ65と、搬送ローラ66とを有する。
媒体カセット60は、印刷用紙等の媒体Pを収容する。ピックアップローラ61は、媒体カセット60から媒体Pを一枚ずつ引き出す。フィードローラ62およびリタードローラ63は、引き出された媒体Pを一枚ずつ分離して搬送路A1に送り出す。レジストローラ65は、搬送路A1に送り出された媒体Pのスキューを矯正してさらに搬送する。搬送ローラ66は、媒体Pを画像形成ユニット5まで搬送する。
画像形成ユニット5は、像担持体としての感光体ドラム51と、帯電部材としての帯電ローラ52と、現像剤担持体としての現像ローラ54と、供給部材としての供給ローラ55と、現像剤収容体としてのトナーカートリッジ56とを有する。
感光体ドラム51は、導電性支持体の表面に感光層を形成した円筒状の部材である。感光層は、電荷発生層と電荷輸送層との積層体である。感光体ドラム51は、図中時計回りに回転する。
感光体ドラム51に対向するように、露光装置としての露光ヘッド53が配置されている。露光ヘッド53は、発光素子としてのLED(発光ダイオード)を配列したLEDアレイとレンズアレイとを有し、感光体ドラム51の表面に光を照射して静電潜像を形成する。露光ヘッド53は、筐体1Aの上部を覆うトップカバー1Bに懸架されて支持されている。
帯電ローラ52は、感光体ドラム51の表面に接触するように配置され、感光体ドラム51に追従して回転する。帯電ローラ52は帯電電圧を印加され、感光体ドラム51の表面を一様に帯電させる。
現像ローラ54は、感光体ドラム51の表面に接触するように配置され、感光体ドラム51とは逆方向(接触部での表面の移動方向が順方向となる方向)に回転する。現像ローラ54は現像電圧を印加され、感光体ドラム51の表面の静電潜像をトナーにより現像する。
供給ローラ55は、現像ローラ54の表面に接触するように配置され、現像ローラ54と同方向(接触部での表面の移動方向が逆方向となる方向)に回転する。供給ローラ55は供給電圧を印加され、現像ローラ54にトナーを供給する。
トナーカートリッジ56は、現像剤としてのトナーを収容する着脱可能な容器である。トナーカートリッジ56は、現像ローラ54および供給ローラ55にトナーを供給する。トナーは、例えばブラックトナーであるが、これに限定されるものではない。
感光体ドラム51の表面に接触するように、転写部としての転写ローラ57が配置されている。転写ローラ57は転写電圧を印加され、感光体ドラム51の表面のトナー像を、感光体ドラム51と転写ローラ57との間を通過する媒体Pに転写する。
画像形成装置1は、画像形成ユニット5により単色画像を形成するように構成されているが、このような構成に限定されるものではない。例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の複数の画像形成ユニットを媒体Pの搬送方向に配列し、カラー画像を形成するように構成してもよい。
定着ユニット2は、媒体Pの搬送方向において画像形成ユニット5の下流側に配置されている。トナー像が転写された媒体Pは、感光体ドラム51の回転によって定着ユニット2に搬送される。画像形成ユニット5から定着ユニット2までの媒体Pの搬送路を、搬送路A2と称する。
定着ユニット2は、定着ローラ21と、加圧ローラ22と、これらを収容する筐体20とを有し、画像形成装置1の筐体1Aに着脱可能に取り付けられている。定着ローラ21はハロゲンランプ等のヒータ23を内蔵し、加圧ローラ22は定着ローラ21に圧接される。定着ローラ21および加圧ローラ22は、媒体Pを加熱および加圧し、トナー像を媒体Pに定着させる。定着ユニット2の構成については、後述する。
媒体排出部7は、定着ユニット2を通過した媒体Pを搬送路A3に沿って搬送し、排出口74から排出する排出ローラ71および排出ローラ72を有する。トップカバー1Bには、排出された媒体Pを載置するスタッカ部73が形成されている。
上記の搬送路A1,A3には、媒体Pの通過を検知する媒体センサ91,92,93が配置されている。媒体センサ91,92は、搬送ローラ66の上流側および下流側にそれぞれ配置されている。媒体センサ93は、定着ユニット2の下流側に配置されている。
媒体センサ91の検知信号は、搬送ローラ66の回転開始タイミングの決定に用いられる。媒体センサ92の検知信号は、露光ヘッド53の露光開始タイミングの決定に用いられる。媒体センサ93の検知信号は、定着ユニット2における媒体Pのジャム検知に用いられる。
図1において、感光体ドラム51の軸方向を、X方向とする。X方向は、画像形成装置1内の各ローラの軸方向であり、搬送される媒体Pの幅方向でもある。媒体Pが画像形成ユニット5を通過するときの媒体Pの移動方向を、Y方向とする。X方向とY方向に直交する方向を、Z方向とする。ここでは、Z方向は上下方向である。
Y方向については、媒体Pが画像形成ユニット5を通過するときの搬送方向を+Y方向とし、その反対方向を-Y方向とする。X方向については、+Y方向を向いて右手方向を+X方向とし、左手方向を-X方向とする。Z方向については、図1の上方向を+Z方向とし、下方向を-Z方向とする。なお、これらの方向は、画像形成装置1の向きを限定するものではない。
<定着ユニット>
次に、定着ユニット2の構成について説明する。図2は、定着ユニット2の構成を示す断面図である。図3は、定着ユニット2を-Y方向から見た斜視図であり、図4は、定着ユニット2を+Y方向から見た斜視図である。
次に、定着ユニット2の構成について説明する。図2は、定着ユニット2の構成を示す断面図である。図3は、定着ユニット2を-Y方向から見た斜視図であり、図4は、定着ユニット2を+Y方向から見た斜視図である。
図2に示すように、定着ユニット2は、定着部材としての定着ローラ21と、加圧部材としての加圧ローラ22と、これらを収容する筐体20とを有する。定着ローラ21および加圧ローラ22は、いずれも長手方向をX方向としている。
図3および図4に示すように、筐体20は、前方(-Y方向)のフロントカバー20aと、後方(+Y方向)のリアカバー20bと、左右両側(-X方向および+X方向)のサイドカバー20c,20dと、下方(-Z方向)のロアカバー20eと、上方(+Z方向)のトップカバー20fとを有する。
これらのカバー20a~20fで囲まれた空間に、定着ローラ21および加圧ローラ22等の定着ユニット2の構成要素が配置されている。フロントカバー20aには導入口25(図3)が形成され、リアカバー20bには排出口26(図4)が形成されている。トップカバー20fには、定着ユニット2の着脱時にユーザが把持するハンドル29が形成されている。
また、図2,3に示すように、フロントカバー20aにおいて導入口25の上方(+Z方向)には、開口部24が形成されている。開口部24は、後述する非接触型の温度センサ11による定着ローラ21の温度検知のために設けられている。
図2に示すように、定着ローラ21と加圧ローラ22との間にはニップ部が形成され、導入口25から筐体20内に導入された媒体Pはニップ部を通過する。媒体P上のトナー像は、弱い静電気力で媒体Pに付着しているが、定着ローラ21の熱によって溶解し、加圧ローラ22の加圧力によって媒体Pに定着する。
定着ローラ21は、略円筒状の基材21aと、基材21aの表面を覆う弾性層21bと、弾性層21bの表面を覆う表面層21cとを有する。基材21aは、アルミニウムまたはステンレス鋼等の金属で構成される。弾性層21bは、シリコームゴム等の樹脂で構成される。表面層21cは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)またはPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)等のフッ素樹脂で構成される。
定着ローラ21のX方向両端には軸部が形成されている。定着ローラ21の両軸部は、筐体20のサイドカバー20c,20d(図3,4)に取り付けられた軸受によって回転可能に支持されている。
定着ローラ21は中空構造を有し、その内側にはヒータ23が配置されている。ヒータ23は、例えばハロゲンヒータである。ヒータ23はX方向に長く、定着ローラ21の長手方向(X方向)の概ね全域に亘って延在している。
但し、ヒータ23はハロゲンヒータに限らず、他の種類のヒータ、例えば面状ヒータ等であってもよい。また、ここでは2つのヒータ23をY方向に並べて配置しているが、定着ローラ21内のヒータは1つでもよい。
加圧ローラ22は、略円筒状の基材22aと、基材22aの表面に形成された弾性層22bとを有する。基材22aは、アルミニウムまたはステンレス鋼等の金属で形成される。弾性層22bは、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム等の樹脂で形成される。弾性層22bの表面を、PFA、PTFE等からなる表面層で覆ってもよい。
加圧ローラ22のX方向両端には軸部が形成されている。加圧ローラ22の両軸部は、それぞれ揺動フレーム201に取り付けられている。揺動フレーム201は、筐体20の内側に設けられた支軸を中心として揺動可能に支持され、図示しないばね部材によって加圧ローラ22が定着ローラ21に圧接される方向に付勢されている。
定着ローラ21および加圧ローラ22の-Y側には、フロントガイド27が配置されている。また、定着ローラ21および加圧ローラ22の+Y側には、リアガイド28が配置されている。フロントガイド27は、媒体Pを導入口25からニップ部に案内する。リアガイド28は、ニップ部を通過した媒体Pを排出口26に案内する。
筐体20内には、定着ローラ21と加圧ローラ22とを接触および離間させるためのリリースカム202が設けられている。リリースカム202は偏心カムであり、図示しないカムモータによって回転駆動される。リリースカム202が回転すると、加圧ローラ22を保持している揺動フレーム201が揺動し、定着ローラ21と加圧ローラ22との間のニップ部が開閉される。
なお、リリースカム202を設けずに、定着ローラ21と加圧ローラ22とを常に圧接状態に維持しておくことも可能である。
図1に示すように、画像形成ユニット5と定着ユニット2との間には、媒体Pを画像形成ユニット5から定着ユニット2まで案内するロアガイド40が配置されている。ロアガイド40は、Y方向に延在するガイドリブ41(図5)を有する。ガイドリブ41は、X方向に複数配置され、媒体Pの下面に接触する。ロアガイド40は、画像形成ユニット5から定着ユニット2までの媒体Pの搬送路A2の下端を規定する。
<センサユニット>
画像形成ユニット5と定着ユニット2との間には、温度センサ11を含むセンサユニット10が配置されている。温度センサ11は、定着ローラ21の表面温度を測定する非接触型のセンサであり、ここではサーモパイルである。サーモパイルは、定着ローラ21の表面から発せられる赤外線を受光して、温度を表す電気信号に変換する。
画像形成ユニット5と定着ユニット2との間には、温度センサ11を含むセンサユニット10が配置されている。温度センサ11は、定着ローラ21の表面温度を測定する非接触型のセンサであり、ここではサーモパイルである。サーモパイルは、定着ローラ21の表面から発せられる赤外線を受光して、温度を表す電気信号に変換する。
図5は、定着ユニット2とセンサユニット10とを示す斜視図である。図6は、図5に示したセンサユニット10の内部構造を示す模式図である。図5,6では、定着ユニット2の筐体20等は省略している。
センサユニット10は、温度センサ11を収容する保持部としてのセンサハウジング12を有する。センサハウジング12は、例えば板金で形成されており、画像形成装置1の筐体1A(図1)に固定されている。センサハウジング12は、定着ローラ21の-Y方向(媒体Pの搬送方向の上流側)に配置され、定着ローラ21の表面に対向している。
センサハウジング12は、定着ローラ21に対向する壁部12aと、画像形成ユニット5(図1)に対向する壁部12b(図6)と、ロアガイド40に対向する底部12cとを有する。センサハウジング12の底部12cと、ロアガイド40のガイドリブ41との間で、媒体Pの搬送路A2が規定される。
センサハウジング12の底部12cの+Y方向の端部には、-Z方向(すなわちロアガイド40側)に突出した案内部12eが形成されている。案内部12eは、搬送路A2内で+Z方向に浮き上がった媒体Pに接触し、定着ユニット2の導入口25に向けて案内する機能を有する。
案内部12eは、媒体Pとの間の摩擦が最小限となるよう、回転自在な複数のコロ(図示せず)をX方向に配列した構成を有する。但し、このような構成に限定されるものではない。
図7は、温度センサ11を示す斜視図である。温度センサ11は、基板11d上に実装されたサーモパイル素子11aと、サーモパイル素子11aを囲む略円筒状のケース11bとを有する。サーモパイル素子11aは、赤外線を受光して電気信号に変換する検出素子である。
ケース11bの先端には開口部が形成されており、この開口部には、赤外線を透過してサーモパイル素子11aに集光するレンズ11cが取り付けられている。基板11dには、サーモパイル素子11aの電気信号を外部に出力するコネクタ16が取り付けられている。
図6に示すように、センサユニット10は、温度センサ11が内側に挿入されるセンサホルダ13と、温度センサ11をセンサホルダ13から脱落しないように固定する蓋部材14とを有する。なお、蓋部材14は、他の図では省略している。センサホルダ13は、センサハウジング12の壁部12aに固定されている。
センサハウジング12の壁部12aには、温度センサ11のレンズ11cに対応する位置に、窓部としての開口部12dが形成されている。壁部12aの開口部12dは、ここでは円形であるが、円形に限定されるものではない。温度センサ11は、定着ユニット2の開口部24(図2,3)およびセンサハウジング12の開口部12dを介して、定着ローラ21の表面と対向する。
図5に示すように、センサハウジング12において、開口部12dよりも搬送路A2側(-Z方向)には、2つのリブ3が設けられている。リブ3は、X方向において開口部12dの両側に位置している。リブ3は、後述する図9に示すようにセンサハウジング12から-Z方向に突出し、+Y方向にも突出している。
図8は、センサハウジング12を+Y方向(すなわち定着ユニット2側)から見た図である。開口部12dのX方向の長さ(ここでは開口部12dの外径)をDとする。各リブ3は、開口部12dからX方向に距離Eを隔てて配置されている。2つのリブ3のX方向の間隔はWである。
間隔Wと距離Eと長さDとの間には、W=D+2Eが成り立つ。距離Eは0より大きいため(E>0)、W>Dとなる。すなわち、開口部12dの搬送路A2側に、2つのリブ3で両端を規定されるエリアが形成される。
各リブ3は、X方向に幅T1を有する。幅T1は、後述するジャム解除時にリブ3に接触した媒体Pが破れない程度の厚さで、できるだけ薄いことが望ましい。ここでは、幅T1を2mmとしている。
なお、各リブ3の+Z方向の端部には、板状の補強部36が設けられている。また、2つのリブ3の間には、リブ3をセンサハウジング12に取り付けるための取り付け部37が設けられている。但し、これら補強部36および取り付け部37は、必ずしも設けられていなくても良い。
図9は、印刷動作時の定着ユニット2とセンサユニット10とを示す図である。上記の通り、リブ3は、センサハウジング12から-Z方向に突出し、また+Y方向にも突出している。すなわち、リブ3は、-Z方向に突出する突出部31と、+Y方向に突出する突出部32とを有する。突出部31は第1の突出部、突出部32は第2の突出部とも称する。突出部31と突出部32との間には、+Y方向に進むほど+Z方向に変位する傾斜部33が形成されている。
突出部31の-Y側(画像形成ユニット5側)には、ロアガイド40のガイドリブ41と平行に延在する対向部35が形成されている。突出部31と対向部35との間には、-Y方向に進むほど+Z方向に変位する傾斜部34が形成されている。
<画像形成装置の印刷動作>
次に、画像形成装置1の印刷動作について、図1を参照して説明する。画像形成装置1の制御部は、上位装置から印刷コマンドと印刷データを受信すると、印刷動作(画像形成動作)を開始する。
次に、画像形成装置1の印刷動作について、図1を参照して説明する。画像形成装置1の制御部は、上位装置から印刷コマンドと印刷データを受信すると、印刷動作(画像形成動作)を開始する。
印刷動作が開始されると、媒体供給部6のピックアップローラ61およびフィードローラ62が回転し、媒体カセット60上の媒体Pを一枚ずつ搬送路A1に送り出す。さらにレジストローラ65および搬送ローラ66が、媒体Pを搬送路A1に沿って画像形成ユニット5まで搬送する。
画像形成ユニット5では、帯電ローラ52、現像ローラ54および供給ローラ55に、帯電電圧、現像電圧および供給電圧がそれぞれ印加される。また、感光体ドラム51が回転し、これに伴って、帯電ローラ52、現像ローラ54および供給ローラ55も回転する。帯電ローラ52は、感光体ドラム51の表面を一様に帯電させる。露光ヘッド53は、一様に帯電された感光体ドラム51の表面を露光し、静電潜像を形成する。
感光体ドラム51の表面に形成された静電潜像は、現像ローラ54に付着したトナーによって現像され、感光体ドラム51の表面にトナー像が形成される。感光体ドラム51の回転によりトナー像が転写ローラ57の表面に接近すると、転写ローラ57に転写電圧が印加される。
これにより、感光体ドラム51に形成されたトナー像が、感光体ドラム51と転写ローラ57との間を通過する媒体Pに転写される。トナー像が転写された媒体Pは、感光体ドラム51の回転によって定着ユニット2に向けて搬送される。
定着ユニット2では、定着ローラ21および加圧ローラ22が両者の間にニップ部を形成した状態で回転し、またヒータ23が所定の定着温度まで加熱される。定着ローラ21の表面温度は、定着ユニット2の開口部24(図2,3)およびセンサハウジング12の開口部12d(図5)を介して、温度センサ11により検知される。ヒータ23は、温度センサ11の検知温度に基づき、画像形成装置1の定着制御部によって通電制御される。
画像形成ユニット5を通過した媒体Pは、ロアガイド40のガイドリブ41とリブ3の対向部35(図9)との間で規定される搬送路A2を通過して、定着ユニット2の導入口25(図2)に到達する。
図2に示すように、定着ユニット2に導入口25から導入された媒体Pは、フロントガイド27により定着ローラ21と加圧ローラ22とのニップ部に導かれる。ニップ部では、媒体P上の未定着トナーに熱および圧力が加えられ、トナー像が媒体Pに定着される。
トナー像が定着した媒体Pは、リアガイド28を経て排出口26から排出され、図1に示す媒体排出部7に向かう。その後、媒体排出部7の排出ローラ71,72により媒体Pが排出され、スタッカ部73上に積載される。これにより、媒体Pへの画像形成が完了する。
<作用>
上記の印刷動作において、画像形成装置1内で媒体Pのジャムが生じると、画像形成装置1の制御部が媒体センサ93の検知信号に基づいてこれを検知し、印刷動作を停止する。この状態で、画像形成ユニット5と定着ユニット2との間には、トナー像が未定着の媒体Pが残っている。ユーザは、画像形成装置1のトップカバー1Bを開き、筐体1Aから定着ユニット2を取り外して、媒体Pを除去する。この作業をジャム解除と称する。
上記の印刷動作において、画像形成装置1内で媒体Pのジャムが生じると、画像形成装置1の制御部が媒体センサ93の検知信号に基づいてこれを検知し、印刷動作を停止する。この状態で、画像形成ユニット5と定着ユニット2との間には、トナー像が未定着の媒体Pが残っている。ユーザは、画像形成装置1のトップカバー1Bを開き、筐体1Aから定着ユニット2を取り外して、媒体Pを除去する。この作業をジャム解除と称する。
図10は、ジャム解除時のセンサユニット10を示す図である。ここでは、画像形成装置1の筐体1Aから定着ユニット2を取り外した状態で、ユーザが媒体Pを矢印Jで示すように略+Y方向に引っ張るものとする。媒体Pは、センサユニット10とロアガイド40との間を+Y方向に通過して引き抜かれる。
このとき、ユーザは、画像形成装置1の上方から媒体Pを引っ張ることになるため、媒体Pは+Z方向にも振れる。そのため、媒体Pはリブ3(より具体的には、リブ3の突出部31)に接触する。媒体P上の未定着のトナーTは、弱い静電気力で媒体Pに付着しているため、リブ3との接触により媒体Pの表面から掻き取られて飛散する。
図11は、画像形成装置1から取り出した媒体Pの表面を示す模式図である。媒体P上の画像Mには、媒体Pの引き抜き方向(矢印Jで示す)に長い2本のラインL1が形成される。これらのラインL1は、リブ3との接触により未定着のトナーが飛散したことによって生じた濃度の薄い部分である。各ラインL1の幅は、リブ3の幅T1と同じである。2本のラインL1の間隔は、2つのリブ3の間隔Wと同一である。
ここで、画像Mの引き抜き方向の長さをAとし、引き抜き方向に直交する幅方向(すなわちX方向)の幅をBとすると、画像Mの面積はA×Bで表される。一方、2本のラインL1の面積は、2×T1×Aとなる。
画像Mの面積のうち、リブ3との接触によりトナーが飛散した部分(ラインL1)の面積の割合をηとする。割合ηは、η=2×T1×A/(A×B)、すなわちη=2×T1/Bとなる。リブ3の幅T1が2mm、画像Mの幅Bが150mmである場合には、上記の割合ηは2.7%となる。
ここで、本実施の形態と対比される比較例について説明する。図12は、定着ユニット2と比較例のセンサユニット10Cとを示す図である。センサユニット10Cは、温度センサ11と、これを収容するセンサハウジング12とを有し、センサハウジング12の壁部12aには開口部12dが形成されている。
但し、比較例のセンサユニット10Cのセンサハウジング12には、第1の実施の形態のようなリブ3(図8~10)は設けられていない。印刷動作中は、センサハウジング12と定着ローラ21との間にエアフロー19が供給され、開口部12dからのトナーの侵入を防止している。
図13(A),(B)には、ジャム解除時における比較例のセンサユニット10Cを示す図である。図13(A)は、ユーザが媒体Pを略+Y方向に引き抜いた場合を示し、図13(B)は、ユーザが媒体Pを略+Z方向に引き抜いた場合を示している。ジャム解除時には印刷動作が停止しているため、図12に示したエアフロー19は供給されない。
図13(A)に示すように、ユーザが媒体Pを略+Y方向に引き抜いた場合には、媒体Pの表面が、センサハウジング12の壁部12aと底部12cとの間のエッジE1に接触する。そのため、媒体P上の未定着のトナーは、画像の幅方向の全域に亘って、エッジE1に掻き取られて飛散する。
この場合には、画像Mの幅方向の全域に亘ってトナーがエッジE1との接触により飛散するため、画像Mの全体が薄くなる。そのため、画像Mの面積(A×B)のうち、エッジE1との接触によりトナーが飛散した部分の面積(A×B)の割合ηは、η=1となる。
エッジE1との接触により飛散するトナーの量が多いため、飛散したトナーの一部が開口部12dを通ってセンサハウジング12の内部に侵入しやすく、温度センサ11のレンズ11cへのトナーの付着が生じやすい。
図13(B)に示すように、ユーザが媒体Pを略+Z方向に引き抜いた場合には、媒体Pの表面が、センサハウジング12の壁部12aの開口部12dのエッジE2に接触する。そのため、媒体P上の未定着のトナーは、開口部12dの幅(直径D)の範囲で、エッジE2に掻き取られて飛散する。
図14は、ユーザが略+Z方向に引き抜いて取り出した媒体Pの表面を示す模式図である。この場合には、媒体P上の画像Mには、媒体Pの引き抜き方向(矢印Jで示す)に長い1本のラインL0が形成される。このラインL0は、開口部12dのエッジE2との接触によりトナーが飛散したことによって生じた濃度の薄い部分である。
ラインL0の幅は、開口部12dの直径Dと同じである。ラインL0の面積は、D×Aとなる。画像Mの面積のうち、エッジE2との接触によりトナーが飛散した部分(ラインL0)の面積の割合ηは、η=2×D×A/(A×B)、すなわちη=D/Bとなる。開口部12dの直径Dが10mm、画像Mの幅Bが150mmである場合には、上記の割合ηは6.7%となる。
この場合、開口部12dのエッジE2でトナーの飛散が発生するため、飛散したトナーの一部が開口部12dを通ってセンサハウジング12の内部に侵入しやすい。そのため、温度センサ11のレンズ11cへのトナーの付着が生じやすい。
比較例では、媒体Pを図13(A),(B)のいずれも方向に引っ張っても、温度センサ11のレンズ11cへのトナーの付着が生じやすい。温度センサ11のレンズ11cにトナーが付着すると、定着ローラ21から温度センサ11に入射する赤外線がトナーによって妨げられ、温度センサ11による温度検出精度が低下する。
これに対し、本実施の形態では、媒体Pの除去時に媒体Pの表面に接触する部分が、幅Wの狭いリブ3(突出部31)であるため、トナーの飛散量が少ない。すなわち、画像Mにおけるトナー飛散部分の面積の割合ηは、η=2×T1/Bで表されるため、リブ3の幅T1を狭くすることで当該割合ηも小さくすることができる。
例えば、上記のようにリブ3の幅T1を2mm、画像Mの幅Bを150mmとした場合には、画像Mの面積のうちのトナー飛散部分の面積の割合ηは2.7%となり、比較例の割合η(6.7%)よりも小さい。
加えて、リブ3が開口部12dよりもX方向外側に位置し、且つ開口部12dから-Z方向に離れた位置で媒体Pに接触するため、突出部31との接触によって飛散したトナーが開口部12dまで到達しにくい。
従って、温度センサ11(特にレンズ11c)へのトナーの付着を抑制し、高精度の温度検知を可能にすることができる。
なお、図10には媒体Pを略+Y方向に引っ張って除去する例を示したが、媒体Pを+Z方向に引っ張って除去する場合(後述する図18参照)には、媒体Pがリブ3の突出部31と突出部32の両方に接触する。突出部31,32はX方向の位置が同じであるため、飛散するトナーの量は図10に示した例と変わらない。また、突出部31,32はいずれも開口部12dのX方向外側に位置し、また開口部12dよりも搬送路A2側に位置しているため、飛散したトナーが開口部12dまで到達しにくい。この場合も、温度センサ11へのトナーの付着を抑制することができる。
また、図8に示すように、センサハウジング12のうち、X方向において開口部12dを含む部分を開口部エリア18と定義すると、搬送路A2から突出部31までの距離S1は、搬送路A2から開口部エリア18までの距離S2よりも短い。従って、媒体Pが突出部31に接触しても、開口部エリア18には接触しない。そのため、飛散したトナーが開口部12dに到達しにくく、温度センサ11へのトナーの付着を効果的に抑制することができる。
ここでは開口部12dのX方向両側にリブ3を設けているが、リブ3は1つでもよい。但し、リブ3を開口部12dのX方向の片側だけに設けると、リブ3に接触した媒体Pが傾いてセンサハウジング12の他の部分にも接触する可能性がある。開口部12dのX方向の両側にリブ3を設けることにより、媒体Pとの接触部をリブ3に限定することができ、温度センサ11へのトナーの付着を効果的に抑制することができる。
また、ここでは、センサハウジング12にリブ3を設けた例について説明したが、リブ3には限定されず、センサハウジング12の搬送路A2に対向する側で、且つ開口部12dよりもX方向外側に、突出部が設けられていればよい。
本実施の形態では、温度センサ11が定着ユニット2とは別のユニットとして設けられており、定着ユニット2が寿命により交換されても温度センサ11は画像形成装置1内に残る。そのため、温度センサ11は、長期間に亘って高い検出精度を維持することが求められる。上記のように温度センサ11へのトナーの付着を抑制することにより、画像形成装置1の製品寿命と同等の長期間に亘って、高い検出精度を維持することが可能となる。
<実施の形態の効果>
以上説明したように、第1の実施の形態の画像形成装置1は、搬送路A2に沿って搬送される媒体Pを加熱して当該媒体Pにトナー像を定着する定着ローラ21と、定着ローラ21に対向して配置された温度センサ11と、温度センサ11を保持するセンサハウジング12とを有する。センサハウジング12は、温度センサ11の定着ローラ21側に開口部12dを有する。センサハウジング12の搬送路A2に対向する側で、且つ開口部12dのX方向(媒体Pの幅方向)外側に、突出部31が設けられている。
以上説明したように、第1の実施の形態の画像形成装置1は、搬送路A2に沿って搬送される媒体Pを加熱して当該媒体Pにトナー像を定着する定着ローラ21と、定着ローラ21に対向して配置された温度センサ11と、温度センサ11を保持するセンサハウジング12とを有する。センサハウジング12は、温度センサ11の定着ローラ21側に開口部12dを有する。センサハウジング12の搬送路A2に対向する側で、且つ開口部12dのX方向(媒体Pの幅方向)外側に、突出部31が設けられている。
このように構成されているため、ジャムを生じた媒体Pの除去時に、媒体Pの表面が突出部31に接触する。センサハウジング12と媒体Pとの接触部分が狭い範囲に限定されるため、接触によるトナーの飛散量が少なく、また、飛散したトナーが開口部12dに到達しにくい。これにより、温度センサ11へのトナーの付着を抑制し、温度検知精度の低下を抑制することができる。
また、リブ3が、突出部31(第1の突出部)に加えて、+Y方向に突出する突出部32(第2の突出部)を有しているため、ユーザが媒体Pを+Z方向に引っ張った場合には媒体Pが突出部31,32に接触する。そのため、媒体Pが開口部12dのエッジに接触しにくく、また突出部31,32のX方向位置が同じであるため、媒体Pと突出部31,32との接触によるトナーの飛散量は少ない。そのため、温度センサ11へのトナーの付着をより効果的に抑制することができる。
第2の実施の形態.
次に、第2の実施の形態について説明する。図15は、第2の実施の形態の定着ユニット2およびセンサユニット10Aを示す斜視図である。第2の実施の形態のセンサユニット10Aは、センサハウジング12の開口部12dのX方向両側に、凸部8を有する。凸部8は、センサハウジング12の壁部12aから+Y方向に突出している。定着ユニット2およびロアガイド40の構成は、第1の実施の形態と同様である。
次に、第2の実施の形態について説明する。図15は、第2の実施の形態の定着ユニット2およびセンサユニット10Aを示す斜視図である。第2の実施の形態のセンサユニット10Aは、センサハウジング12の開口部12dのX方向両側に、凸部8を有する。凸部8は、センサハウジング12の壁部12aから+Y方向に突出している。定着ユニット2およびロアガイド40の構成は、第1の実施の形態と同様である。
凸部8は、センサハウジング12の壁部12aから+Y方向(すなわち媒体Pの搬送方向の下流側)に突出している。言い換えると、凸部8は、定着ローラ21に向けて突出している。凸部8は、板金製の壁部12aの深絞り加工によって形成されているが、これには限定されない。また、凸部8は、例えばリブであってもよい。
凸部8と開口部12dとは、略同じ高さ(Z方向位置)にある。言い換えると、凸部8のZ方向位置は、開口部12dと少なくとも一部で重なり合っている。
図16は、センサハウジング12を+Y方向(すなわち定着ユニット2側)から見た図である。それぞれの凸部8は、+Y方向に最も突出した先端部81を有する。先端部81のX方向の幅はT2である。開口部12dから各凸部8の先端部81までのX方向の距離はFである。2つの凸部8の先端部81のX方向の間隔はUである。
センサハウジング12において開口部12dよりも-Z側には、第1の実施の形態で説明したリブ3が形成されている。2つの凸部8は、2つのリブ3よりもX方向外側に配置されているが、このような配置には限定されない。例えば、各リブ3のX方向の位置と、各凸部8のX方向の位置とが同じであってもよい。
図17は、印刷動作時の定着ユニット2とセンサユニット10Aとを示す図である。凸部8は、上記の通りセンサハウジング12の壁部12aから+Y方向に突出しており、凸部8の突出量はHである。この突出量Hは、壁部12aの表面から凸部8の先端部81までの距離である。
図18は、ジャム解除時のセンサユニット10Aを示す図である。ここでは、ユーザは、ジャムを生じた媒体Pを、矢印Jで示すように略+Z方向に引っ張るものとする。
なお、ジャム発生時に媒体Pが定着ユニット2と画像形成ユニット5とに跨っている場合には、ユーザが定着ユニット2を画像形成装置1から取り外すと、定着ユニット2と共に媒体Pが引き抜かれるため、引っ張り方向は図18に示したように略+Z方向となる。
媒体Pが+Z方向に引っ張られると、図18に破線C1,C2,C3で示すように、媒体Pはまずリブ3の突出部31に接触し、次にリブ3の突出部32に接触し、さらに凸部8の先端部81に接触する。リブ3の突出部31,32および凸部8の先端部81との接触により、媒体P上の未定着のトナーが掻き取られて飛散する。
図19は、画像形成装置1から取り出した媒体Pの表面を示す模式図である。媒体P上の画像Mには、媒体Pの引き抜き方向(矢印Jで示す)に長い2本のラインL1および2本のラインL2が形成される。
ラインL1は、媒体Pがリブ3の突出部31,32と接触して未定着のトナーが飛散して生じた濃度の薄い部分である。ラインL2は、媒体Pが凸部8の先端部81との接触により未定着のトナーが飛散して生じた濃度の薄い部分である。
各ラインL1の幅は、リブ3の幅T1と同じである。2本のラインL1の間隔は、2つのリブ3の間隔Wと同一である。各ラインL2の幅は、凸部8の先端部81の幅T2と同じである。2本のラインL2の間隔は、2つの凸部8の先端部81の間隔U(図16)と同一である。
画像Mの引き抜き方向の長さをAとし、引き抜き方向に直交する幅方向(X方向)の幅をBとすると、画像Mの面積はA×Bで表される。一方、2本のラインL1の面積の和は、2×T1×Aとなり、2本のラインL2の面積の和は、2×T2×Aとなる。
画像Mの面積のうちリブ3および凸部8との接触によりトナーが飛散した部分(ラインL1,L2)の面積の割合ηは、η=2×(T1+T2)×A/(A×B)、すなわちη=2×(T1+T2)/Bとなる。リブ3の幅T1が2mm、凸部8の先端部81の幅T2が2mm、画像Mの幅Bが150mmである場合、上記の割合ηは5.3%となる。
ここでは、凸部8がリブ3よりもX方向外側に形成されているため、凸部8から開口部12dまでの距離Fを確保することができる。言い換えると、トナーの飛散位置から開口部12dまでのX方向の距離を確保し、トナーが開口部12dに到達しにくくすることができる。
なお、凸部8とリブ3との位置関係は上記の例に限らず、凸部8のX方向位置とリブ3のX方向位置とを一致させてもよい。その場合には、ラインL1,L2が重なり合うため、飛散するトナーの量が減少する。例えば、幅T1,T2が共に2mmで、画像Mの幅Bが150mmである場合には、画像Mの面積のうちトナー飛散部分の面積の割合ηは2.7%となる。
また、ここでは凸部8がリブ3と略同じ高さ(Z方向位置)にあるため、凸部8に接触した媒体Pが開口部12dのエッジに接触しにくく、開口部12dの近傍でのトナーの飛散の発生を抑制することができる。
次に、2つの凸部8の先端部81の間隔Uについて、さらに説明する。図18に示すように媒体Pを除去する際、媒体Pがカールしている場合がある。
図20(A)は、媒体Pがセンサユニット10側に凸となるようにカールした状態を示す。センサハウジング12の壁部12aの表面から凸部8の先端部81までの距離は、上述した突出量Hである。2つの凸部8の間隔は、上述した間隔Uである。
媒体Pがカールしていると、媒体Pが凸部8に接触した状態で、媒体Pの幅方向の中央部がセンサハウジング12の開口部12dに接近する。そのため、カールした媒体Pが開口部12dのエッジに接触してトナーの飛散が生じないようにすることが望ましい。
図20(B)は、媒体Pが凸部8に接触した状態で、曲率半径がRとなるようにカールした状態を示す模式図である。媒体P2が両凸部8の先端部81のエッジから突出する突出量を、媒体カール量δとする。
カールした媒体Pが凸部8に接触した状態で開口部12dに到達しないようにするためには、凸部8の突出量H(図20(A))が媒体カール量δよりも大きければよい(H>δ)。すなわち、曲率半径Rおよび凸部8の間隔Uに基づき、突出量Hが次の式(1)を満足すればよい。
媒体Pのカール時の曲率半径(カール半径とも称する)Rは、例えば20mmに設定される。この値は、一般のプリンタで想定される媒体Pのカール時の曲率半径よりもやや小さい。2つの凸部8の間隔mを18.3mmとすると、上記の式(1)から、凸部8の突出量Hが1.796mmより大きければよいことが分かる。そのため、例えば、突出量H=1.8mmであれば、媒体Pと開口部12dのエッジとの接触を抑制することができる。
なお、2つの凸部8の間隔Uから各凸部8の突出量Hを求めるだけでなく、逆に、各凸部8の突出量Hから2つの凸部8の間隔Uを求めてもよい。
ここでは開口部12dのX方向両側に凸部8を設けているが、凸部8は1つでもよい。但し、開口部12dのX方向の両側に凸部8を設けた方が、媒体Pが開口部12dのエッジに接触しにくくなるため、温度センサ11へのトナーの付着を効果的に抑制することができる。
また、ここでは、センサハウジング12にリブ3と凸部8の両方を設けた例について説明したが、リブ3を設けなくてもよい。この場合も、除去される媒体Pが凸部8に接触するため、トナーの飛散量を低減することができる。
以上説明したように、第2の実施の形態では、センサハウジング12の開口部12dのX方向の外側に、センサハウジング12から+Y方向(定着ユニット2側)に突出する凸部8が設けられている。そのため、ジャムを生じた媒体Pの除去時に、媒体Pの表面が凸部8に接触する。センサハウジング12と媒体Pとの接触部分が狭い範囲に限定されるため、トナーの飛散量を少なく抑えることができる。加えて、凸部8が開口部12dのX方向外側に設けられているため、飛散したトナーが開口部12dからセンサハウジング12内に侵入しにくい。これにより、温度センサ11へのトナーの付着を抑制し、温度検知精度の低下を抑制することができる。
また、センサハウジング12にリブ3と凸部8の両方を設けることにより、トナーのセンサハウジング12内への侵入抑制効果を高めることができる。また、リブ3と凸部8とのX方向の位置を一致させることにより、媒体Pとリブ3および凸部8との接触によるトナーの飛散量をさらに低減することができる。
また、2つの凸部8のX方向の間隔Uと凸部8の突出量Hとが上記の式(1)を満足するため、媒体Pがカールした場合であっても、媒体Pと開口部12dのエッジとの接触が生じにくい。そのため、温度センサ11へのトナーの付着を抑制する効果を高めることができる。
以上、望ましい実施の形態について具体的に説明したが、本開示は上記の実施の形態に限定されるものではなく、各種の改良または変形を行なうことができる。上記の各実施の形態は、適宜組み合わせることが可能である。
各実施の形態の画像形成装置は、例えば、プリンタ、複写機、ファクシミリ、MFP(MultiFunction Peripherals)等に利用することができる。
1 画像形成装置、 2 定着ユニット(定着部)、 3 リブ、 5 画像形成ユニット(画像形成部)、 6 媒体供給部、 7 媒体排出部、 8 凸部、 10,10A センサユニット、 11 温度センサ、 11a サーモパイル素子(検出素子)、 11b ケース、 11c レンズ、 11d 基板、 12 センサハウジング(保持部)、 12a 壁部、 12c 底部、 12d 開口部(窓部)、 12e 案内部、 13 センサホルダ、 18 開口部エリア、 20 筐体、 21 定着ローラ(定着部材)、 22 加圧ローラ(加圧部材)、 23 ヒータ(熱源)、 24 開口部、 31 突出部(第1の突出部)、 32 突出部(第2の突出部)、 33 傾斜部、 34 傾斜部、 35 対向部、 40 ロアガイド、 41 ガイドリブ、 51 感光体ドラム(像担持体)、 52 帯電ローラ(帯電部材)、 53 露光ヘッド(露光装置)、 54 現像ローラ(現像剤担持体)、 55 供給ローラ(供給部材)、 56 トナーカートリッジ(現像剤収容体)、 57 転写ローラ(転写部材)、 81 先端面。
Claims (13)
- 搬送路に沿って搬送される媒体を加熱して前記媒体に現像剤像を定着する定着部材と、
前記定着部材に対向して配置され、前記定着部材の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサを保持する保持部であって、前記温度センサの前記定着部材側に開口部を有する保持部と
を有し、
前記保持部の前記搬送路に対向する側で、且つ前記媒体の幅方向において前記開口部よりも外側に、突出部が設けられている
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記保持部のうち、前記幅方向において前記開口部を含む部分を開口部エリアとすると、前記搬送路から前記突出部までの距離は、前記搬送路から前記開口部エリアまでの距離よりも短い
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記開口部の前記幅方向の両側に、2つの突出部が設けられている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記突出部は、前記媒体の搬送方向に延在するリブに形成された第1の突出部であり、
前記リブには、前記定着部材に向けて突出する第2の突出部が形成されている
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記保持部には、前記開口部よりも前記幅方向の外側に、前記保持部から前記定着部材に向かう方向に突出する凸部が設けられている
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記開口部から前記凸部までの前記幅方向の距離は、前記開口部から前記突出部までの前記幅方向の距離よりも長い
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記凸部の前記幅方向の位置と、前記突出部の前記幅方向の位置とが一致している
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記凸部は、前記媒体の搬送方向および前記幅方向の両方に直交する方向における位置が、前記開口部と少なくとも一部で重なり合っている
ことを特徴とする請求項5から7までのいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記開口部の前記幅方向の両側に、2つの凸部が設けられている
ことを特徴とする請求項5から8までのいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記定着部材は、前記画像形成装置の筐体に対して着脱可能な定着ユニットの一部であり、
前記温度センサおよび前記保持部は、前記定着ユニットの外側に配置されている
ことを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 搬送路に沿って搬送される媒体を加熱して前記媒体に現像剤像を定着する定着部材と、
前記定着部材に対向して配置され、前記定着部材の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサを保持する保持部であって、前記温度センサの前記定着部材側に開口部を有する保持部と
を有し、
前記媒体の幅方向において前記開口部よりも外側に、前記保持部から前記定着部材に向かう方向に突出する凸部が設けられている
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記媒体を供給する媒体供給部と、
前記媒体に画像を形成する画像形成ユニットと
をさらに備え、
前記媒体は、前記画像形成ユニットから、前記定着部材を含む定着ユニットまで、前記搬送路に沿って搬送される
ことを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240808 |