JP2023076842A - Ip端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のLANポートを備えるIP端末装置に関し、どのLANポートにPoE給電機器を接続しても、PoE給電を適切に行えるようにする。【解決手段】 ポートPT1、PT2の電源ラインは、リレー回路103を介して、電源回路107に接続される。リレー回路103は、給電切替回路104により、各電源ラインの状態に応じて切り替え制御される。給電切替回路104は、(1)ポートPT1、PT2のいずれからも電源電圧の供給がない場合には、所定の電源ポートの電源ラインを電源回路107に接続する。また、(2)ポートPT1、PT2の内の1つのLANポートから電源電圧の供給を受けている場合には、当該1つのLANポートの電源ラインを電源回路107に接続する。また、(3)ポートPT1、PT2の両方から電源電圧の供給を受けている場合には、直前の接続状態を保持するようにする。【選択図】図4

Description

この発明は、例えば、IP(Internet Protocol)電話機やIPカメラドアホンなどといったLANケーブルを介して電力の供給を受けることができるPoE(Power over Ethernet)機能を備えたIP端末装置に関する。
後に記す特許文献1に開示されているように、例えば、IP電話機においては、オフィス等の席で当該IP電話機とPC(Personal Computer)とを同じ人が使うことを想定して、2つのLANポートが設けられたものがある。この場合、IP電話機に設けられた2つのLANポートの内、1つのLANポートは自機(IP電話機)をネットワークに接続するためのものであり、他のLANポートは、PCを接続するためのものとして用いられる。従って、当該PCは、当該IP電話機を介してネットワークに接続可能にされる。
これにより、オフィス内のハブ装置が枯渇したり、LANケーブルの配線がぐちゃぐちゃになったりすることを防止できる。また、当該IP電話機がPoE機能を備えている場合には、LANケーブルを介して給電が可能になる。従って、当該IP電話機の近傍に商用電源のコンセントが無くてもよいので、IP電話機の配置の自由度を向上させることもできる。
特開2018-37890号公報
しかしながら、上述した2つのLANポートを備える例えばIP電話機の場合、1つのLANポートは、外部の商用電源から給電を受けるPCの接続を想定しているため、PC用に設けられたLANポートは、PoE給電に対応したLANポートでなくてよい。このため、2つのLANポートを備える当該IP電話機においては、PoE給電に対応したLANポートは1つである場合が多い。すなわち、2つのLANポートの内、1つはPoE給電対応のポートで、給電ハブの接続が可能なネットワークへの接続用(NW用)のポートとなり、他の1つはPoE給電非対応のポートで、PCの接続用(PC用)のポートとなる。
この場合、IP電話機に設けられた2つのLANポートは、見た目がほぼ同じであるため、工事業者が接続を間違えてしまうとったことが発生する。また、装置の配置的に、PoE給電対応のNW用のLANポートにPCを接続し、PoE給電非対応のPC用のLANポートにネットワークを接続した方がよい場合がある。しかし、これができないために、LANケーブルの配線にまとまりがなく、ぐちゃぐちゃとした配線になってしまうといった問題が発生する。このような問題は、IP電話機だけでなく、2つ以上のLANポートを備える種々のIP端末装置においても発生し得ることである。
以上のことに鑑み、この発明は、複数のLANポートを備えるIP端末装置に関し、どのLANポートにPoE給電機器を接続しても、PoE給電を適切に行えるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明のIP端末装置は、
入力電源電圧の供給を受けて、各部に供給する出力電源電圧を形成する電源回路と、
2以上のLAN(Local Area Network)ポートと、
2以上の前記LANポートのそれぞれの電源ラインが接続され、どのLANポートの電源ラインを前記電源回路に接続するのかを切り替えるリレー回路と、
2以上の前記LANポートのそれぞれの電源ラインが接続され、2以上の前記LANポートのそれぞれの電源ラインを通じて印加される電源電圧の状態に基づいて、前記リレー回路の切り替え制御を行う給電切替回路と
を備え、
前記給電切替回路は、2以上の前記LANポートのいずれからも電源電圧の供給がない場合には、2以上の前記LANポートの内の所定のLANポートの電源ラインを前記電源回路に接続し、2以上の前記LANポートの内の1つのLANポートから電源電圧の供給を受けている場合には、当該1つのLANポートの電源ラインを前記電源回路に接続し、2以上の前記LANポートの内の複数のLANポートから電源電圧の供給を受けている場合には、直前の接続状態を保持するように、前記リレー回路を制御する
ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明のIP端末装置によれば、2以上のLANポートのそれぞれからの電源ラインは、リレー回路を介して、電源回路に接続されている。リレー回路は、2以上のLANポートのそれぞれからの電源ラインが接続された給電切替回路により、各電源ラインの状態に応じて切り替え制御がされる。具体的に、給電切替回路は、以下の(1)~(3)に示すように、リレー回路の切り替え制御を行う。
(1)2以上のLANポートのいずれからも電源電圧の供給がない場合には、所定の電源ポートの電源ラインを電源回路に接続するようにリレー回路を制御する。(2)2以上のLANポートの内の1つのLANポートから電源電圧の供給を受けている場合には、当該1つのLANポートの電源ラインを電源回路に接続するようにリレー回路を制御する。(3)2以上の前記LANポートの内の複数のLANポートから電源電圧の供給を受けている場合には、直前の接続状態を保持するように、リレー回路を制御する。
この発明によれば、複数のLANポートを備えたIP端末装置において、どのLANポートにLANケーブルを接続しても、PoE給電を適切に行うことができる。従って、LANケーブルの差し間違いを起こすこともないし、当該IP端末装置の設置位置や当該IP端末装置に接続する他の電子機器の設置位置に応じて、柔軟にLANケーブルの接続を行うことができる。
実施の形態のIP電話システムの構成例を説明するためのブロック図である。 実施の形態の給電ハブについて説明するための図である。 実施の形態のIP電話機について説明するためのブロック図である。 実施の形態のIP電話機のPoE給電部について説明するためのブロック図である。 実施の形態のIP電話機のPoE給電部の給電切替回路を説明するための図である。 実施の形態のIP電話機のPoE給電部の給電切替回路の動作真理値表を示す図である。
以下、図を参照しながら、この発明のIP端末装置の実施の形態について説明する。この発明によるIP端末装置は、例えば、IP電話機、IPカメラドアホン、Webカメラ、無線LANのアクセスポイントなど、IP(Internet Protocol)を用いて通信を行う種々の電子機器に対して適用可能なものである。しかし、以下においては説明を簡単にするため、この発明によるIP端末装置を、IP電話機に適用した場合を例にして説明する。
[IP電話システムの構成例]
図1は、IP電話システムの構成例を説明するためのブロック図である。当該IP電話システムは、この発明によるIP端末装置が適用されたIP電話機を用いて構成されたものである。図1に示すように、ネットワーク1に対して主装置2が接続され、主装置2に対して給電ハブ3が接続されている。給電ハブ3に対しては、IP電話機4(1)、4(2)、…、4(n)が接続され、IP電話機4(1)、4(2)、…、4(n)のそれぞれには、対応するPC5(1)、5(2)、…、5(n)が接続されている。なお、カッコ内の文字nは、通常、1以上の整数を意味する。しかし、既に、IP電話機4(1)、4(2)やPC5(1)、5(2)が存在しているため、図1においては、3以上の整数を意味している。
<ネットワーク1、主装置2の概要>
ネットワーク1は、図示しないが、公衆交換電話網(アナログ回線網)、ISDN(Integrated Services Digital Network)、IP電話網、インターネットといった種々の広域通信網を含む。主装置2は、UTM(Unified Threat Management)機能、SIP(Session Initiation Protocol)サーバ機能、PBX(Private Branch eXchange)機能を備える。これにより、主装置2を通じてインターネットに接続し、インターネット上のWebページの閲覧、データのダウンロードやアップロード、電子メールの送受信などを行うことができる。また、主装置2を通じて、IP電話網を利用し、電話を掛けたり、電話を受けたりできる。また、主装置2を通じて、公衆交換電話網やISDNを利用し、電話を掛けたり、電話を受けたりできる。
なお、UTM機能は、コンピュータウイルスやハッキングなどの脅威からコンピュータネットワークを効率的かつ包括的に保護するものである。SIPサーバ機能は、SIPを利用したIP電話システムの管理や制御を行なう機能であり、電話番号などの利用者の識別情報とIPアドレスなどのネットワーク上の所在情報を対応付けるデータを管理し、呼制御を行なうものである。PBX機能は、公衆交換電話網やISDNに多数の構内電話機を接続する電話交換機としての機能を実現するものである。
<給電ハブ3の概要>
図2は、給電ハブ3について説明するための図である。給電ハブ3は、いわゆるPoE給電機器であり、複数のLANポート(給電ポート)を備え、ネットワーク間の接続を行うだけでなく、商用電源の供給を受けて、自機に接続されたIP電話機に対して給電(電力の供給)を行うことができるものである。給電ハブ3は、複数の給電ポートを備えるものである。しかし、説明を簡単にするため、図2(A)では、1つの後段機器側ポート(給電ポート)302と、これに対応する前段機器側ポート301とを含む部分について示している。各機器間を接続するLANケーブルは、1番から8番までの8本の絶縁被覆導線が2本ずつ撚り合わされて、4対のツイストペア線を備えて構成されている。具体的には、1番と2番、3番と6番、4番と5番、7番と8番というように、各線がペアとされてツイストペア線が構成されている。
このようなLANケーブルを通じて、データの送受信と電源電圧の供給とを行うPoE技術(給電技術)には、オルタナティブA(Alternative A)方式とオルタナティブB(Alternative B)方式との2つの方式がある。いずれの方式の場合にも、図2(B)に示すように、データ通信には、1番と2番のツイストペア線と3番と6番のツイストペア線とが用いられる。電源電圧の供給は、オルタナティブA方式の場合には、図2(B)に示すように、データ通信に用いられる1番と2番のツイストペア線と3番と6番のツイストペア線とに電源電圧を重畳して給電を行う。従って、オルタナティブA方式の場合には、4番と5番のツイストペア線と7番と8番のツイストペン線とがオープン(空き)となる。これに対して、オルタナティブB方式の場合には、図2(B)に示すように、データ通信用とは別の4番と5番のツイストペア線と7番と8番のツイストペン線を通じて給電を行う。従って、オルタナティブB方式の場合には、オープン(空き)となるツイストペア線は存在しない。
給電ハブ3については、オルタナティブA方式とオルタナティブB方式とのいずれの方式を採用してもよい。しかし、この実施の形態では、説明を簡単にするため、後段のIP電話機4(1)、4(2)、…、4(n)は、オルタナティブA方式を採用するものとする。このため、この実施の形態では、給電ハブ3とIP電話機4(1)、4(2)、…、4(n)との間もオルタナティブA方式で接続されるものとして説明する。図2(A)に示すように、給電ハブ3は、LANケーブルが接続されるポート(接続端)として、前段機器側ポート301と後段機器側ポート302とを備えている。前段機器側ポート301と後段機器側ポート302とにおいて、番号を付して丸印で示した8つの端子は、LANケーブルの1番から8番の8本の絶縁被覆導線に対応している。従って、1番と2番のツイストペア線を送信用線路(TX)として用い、3番と6番のツイストペア線を受信用線路(RX)として用いてデータ通信を行う。
更に、図2(A)に示すように、例えば、ACコンセントからの商用電源に基づいて形成された48V(ボルト)の電源電圧が、後段機器側ポート302の1番と2番のツイストペア線と3番と6番のツイストペア線とに印加されている。これにより、送受される通信データに電源電圧を重畳して、後段機器側ポート302に接続された後段機器に対して、電源電圧の給電が可能になる。すなわち、給電ハブ3の後段機器側ポート302は、給電ポートとして機能する。このように、給電ハブ3の前段機器側ポート301と後段機器側ポート302においては、1番端子及び2番端子のペアと3番端子と6番端子のペアとが、データ通信用端子として用いられる。更に、後段機器側ポート302において、1番端子及び2番端子のペアと3番端子と6番端子のペアとが、電源電圧の給電端子としても用いられる。
すなわち、給電ハブ3は、前段機器側ポート301に接続される主装置2と後段機器側ポート302に接続される例えばIP電話機4(1)等との間のデータ通信を中継するものである。更に、給電ハブ3は、給電ポートとして機能する後段機器側ポート302に接続された後段機器に対して、電源電圧を給電するものである。
<IP電話機4の概要>
IP電話機4(1)、4(2)、…、4(n)のそれぞれは、給電ハブ3及び主装置2を通じてネットワーク1に接続し、目的とする相手先に電話を掛けたり、かかってきた電話を受けたりして、通話回線を接続し、通話を行う機能を実現する。IP電話機4(1)、4(2)、…、4(n)のそれぞれは同様に構成されるものであるので、以下においては、特に区別して示す必要がある場合を除き、IP電話機4(1)、4(2)、…、4(n)を総称して、IP電話機4と記載する。
図3は、IP電話機4について説明するためのブロック図である。図3に示すように、IP電話機4は、LANポートPT1、PT2と、LANインターフェース部401と、パケット送受信部402と、音声コーデック403と、ハンドセット404と、制御部410とを備える。ハンドセット404は、受話器(スピーカ)4041と、送話器(マイクロホン)4042とを備えた、いわゆる送受話器である。
LANポートPT1、PT2は、上述もしたように、オルタナティブA方式のLANインターフェースに対応するものである。従って、LANポートPT1、PT2は、図2を用いて説明した給電ハブ3の後段機器側ポート302に対応するものであり、1番と2番のツイストペア線と3番と6番のツイストペア線とを用いて、データ通信を行うと共に、給電を受けることができるものである。なお、以下においては、LANポートPT1、LANポートPT2を、単に、ポートPT1、ポートPT2のように記載する。
この実施の形態のIP電話機4では、一応の目安として、ポートPT1はPC(Personal Computer)接続用とされ、ポートPT2はNW(Network)接続用とされており、デフォルトの状態では、ポートPT2を通じて給電を受ける状態になっている。しかし、上述したように、ポートPT1とポートPT2とは、いずれもデータ通信だけでなく、給電を受けることができる給電ポートとして機能することができるものである。このため、詳しくは後述するが、ポートPT1に給電ハブ3からのLANケーブルが接続され、ポートPT2にPCからのLANケーブルが接続されても、適切に給電を受けることができるようにしている。もちろん、データ通信についても適切に行うことができる。
LANインターフェース部401は、PoE給電部4011と、パケット処理部4012とを備える。PoE給電部4011は、ポートPT1またはポートPT2を介して給電を受けて、IP電話機4の各部に供給する駆動電源を形成し、これを各部に供給する処理を行う。PoE給電部4011の詳細については後述する。パケット処理部4012は、受信したり、送信したりするパケットの行先を振り分ける処理を行う。
すなわち、パケット処理部4012は、ポートPT1を通じて受信したパケットを解析し、送信元の識別情報などから受信したパケットがPCからのパケットであると判別した場合には、ポートPT2を通じて当該パケットをネットワーク側に送出する。また、この場合に、パケット処理部4012は、ポートPT2を通じて受信したパケットを解析し、送信先の識別情報などから受信したパケットがPC宛のパケットであると判別した場合には、ポートPT1を通じて当該パケットをPCに送出する。
同様に、パケット処理部4012は、ポートPT2を通じて受信したパケットを解析し、送信元の識別情報などから受信したパケットがPCからのパケットであると判別した場合には、ポートPT1を通じて当該パケットをネットワーク側に送出する。また、この場合に、パケット処理部4012は、ポートPT1を通じて受信したパケットを解析し、送信先の識別情報などから受信したパケットがPC宛のパケットであると判別した場合には、ポートPT2を通じて当該パケットをPCに送出する。
また、パケット処理部4012は、ポートPT1またはポートPT2を通じて受信したパケットを解析し、これが通話のための制御データや音声データを含むものである場合には、後段のパケット送受信部402に供給する。また、パケット処理部4012は、パケット送受信部402からのパケットを、ポートPT1またはポートPT2を通じてネットワーク側に送出する。このため、パケット処理部4012は、ポートPT1とポートPT2とのそれぞれについて、機器の接続の有無、また、機器が接続されている場合にはどのような機器が接続されているのかを把握している。これにより、通話のための制御データや音声データを含むパケットについては、ネットワーク側に送出できる。
パケット送受信部402は、LANインターフェース部401のパケット処理部4012からパケットの提供を受けたときには、当該パケットを分解して制御データや音声データを抽出する。パケット送受信部402は、抽出した制御データを制御部410に供給し、抽出した音声データを音声コーデック403に供給する。これにより、制御データが自機への着信を示すものである場合には、図示しないリンガを制御して着信音を放音させたり、所定のLED(Light Emitting Diode)を点滅させたりして、使用者に対して着信を通知できる。
着信通知に応じて、ハンドセット404を取り上げるなどの所定のオフフック操作が行われると、これが制御部410において検出される。この場合、制御部410の制御により、オフフック操作されたことを示す制御データを含む送信用パケットが、パケット送受信部402で形成され、パケット処理部4012及びポートPT1またはポートPT2を介して、ネットワーク側に送出される。これにより、着信に応答して通話回線を接続するようにし、通話を行うことができるようにされる。
すなわち、音声コーデック403は、パケット送受信部402からの音声データをアナログ音声信号に変換し、これをハンドセット404のスピーカ4041に供給する。これにより、ハンドセット404のスピーカ4041から受信した音声データに応じた音声が放音される。また、音声コーデック403は、ハンドセット404のマイクロホン4042を通じて収音されたアナログ音声信号をデジタル音声データに変換し、これをパケット送受信部402に供給する。パケット送受信部402は、音声コーデック403からの音声データと制御部410からの制御データとから、送信用パケットを形成する。当該送信用パケットは、LANインターフェース部401のパケット処理部4012を通じると共に、ポートPT1またはポートPT2を介して、ネットワーク側に送出される。このようにして、かかってきた電話に応答して通話を行うことができる。
また、IP電話機4から電話を掛ける場合には、オフフック操作を行うようにした後に、制御部410に接続されている操作部411を通じて相手先の電話番号を入力するなど発信操作を行う。この場合、制御部410の制御の下、パケット送受信部402が発信を要求するパケットを形成し、パケット処理部4012と、ポートPT1またはポートPT2を通じてネットワーク側に送出するようにして、相手先に電話を掛けることができる。
この後、相手方が応答した場合には、上述したように、相手方からの音声データは、ポートPT1またはポートPT2からパケット処理部4012を経由し、パケット送受信部402に供給されてパケット分解される。パケット分解されて得られた音声データは、音声コーデック403に供給されて、アナログ音声信号に変換されて、スピーカ4041に供給され、スピーカ4041から相手先に音声が放音される。また、マイクロホン4042を通じて収音された音声信号は、音声コーデック403でデジタル音声データに変換され、パケット送受信部402でパケット化される。パケット化された音声データは、パケット処理部4012を経由し、ポートPT1またはポートPT2を通じてネットワーク側に送出されて、相手先に送信される。
このように、IP電話機4は、制御部410が呼制御を行い、かかってきた電話を受けたり、また、電話を掛けたりして通話回線を接続し、通話を行うことができるようになっている。また、ポートPT1またはポートPT2にPCが接続された場合には、IP電話機4が中継器として機能し、PCをネットワーク1に接続することができるようになっている。更に、この実施の形態のIP電話機4は、ポートPT1とポートPT2のいずれに給電ハブ3が接続されても、適切に給電を受けることができるようにしている。すなわち、ポートPT1とポートPT2に対しては、どちらに給電ハブ3を接続してもよいし、どちらにPC5を接続してもよい構成になっており、この機能を実現するために、PoE給電部4011が設けられている。
<PC5の概要>
なお、PC5(1)、PC5(2)、…、PC(n)のそれぞれは、市販のPCであり、LANポートを備えていれば、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PCなどの種々のタイプのものでよい。また、この実施の形態において、PCの構成には特徴はなく、市販のものをそのまま接続可能であり、PCの構成も周知であるので、この明細書においては、PC5の構成例の説明は省略する。
[IP電話機4のPoE給電部4011の構成例]
図4は、IP電話機4のPoE給電部4011の構成例について説明するためのブロック図である。図4に示すように、ポートPT1の1番と2番のツイストペア線と3番と6番のツイストペア線とは、ダイオードブリッジ101aに接続されている。同様に、ポートPT2の1番と2番のツイストペア線と3番と6番のツイストペア線とは、ダイオードブリッジ101bに接続されている。ダイオードブリッジ101a、101bのそれぞれは、整流ダイオードを4つ組み合わせたものであり、交流電圧を直流電圧に変換する機能を有する。
ダイオードブリッジ101aのプラス端はリレー回路103aの入力端aに接続され、ダイオードブリッジ101aのマイナス端は、リレー回路103bの入力端dに接続されている。また、ダイオードブリッジ101bのプラス端はリレー回路103aの入力端bに接続され、ダイオードブリッジ101bのマイナス端は、リレー回路103bの入力端eに接続されている。また、リレー回路103aの出力端cは、クラス判別回路/電源回路107に接続され、リレー回路103bの出力端fは、クラス判別回路/電源回路107に接続されている。
すなわち、ポートPT1に印加された電源電圧(交流電圧)は、ダイオードブリッジ101aで直流電圧に変換された後、リレー回路103a、103bを介して、クラス判別回路/電源回路107に印加される。同様に、ポートPT2に印加された電源電圧(交流電圧)は、ダイオードブリッジ101bで直流電圧に変換された後、リレー回路103a、103bを介して、クラス判別回路/電源回路107に印加される。この場合に、リレー回路103a、103bが、給電切替回路104によって切り替え制御がされ、クラス判別回路/電源回路107に印加される電圧は、ポートPT1からの電源電圧か、ポートPT2からの電源電圧かが切り替えられる。
このため、給電切替回路104には、ダイオードブリッジ101aで整流された電源電圧が、フォトカプラ102aを介して供給され、ダイオードブリッジ101bで整流された電源電圧が、フォトカプラ102bを介して供給されるようになっている。給電切替回路104は、詳しくは後述するが、ポートPT1からの給電状態とポートPT2からの給電状態とに基づいて、リレー回路103a、103bの切り替え制御を行う。給電切替回路104の構成例と動作についての詳細は後述する。
なお、フォトカプラ102a、102bは、例えば、発光ダイオードとフォトトランジスタとにより構成され、内部で電気信号を光に変換し再び電気信号へ戻すことによって、電気的に絶縁しながら信号を伝達するものである。従って、ポートPT1を入力端とする信号系と、ポートPT2を入力端とする信号系とは、リレー回路103a、103bと、フォトカプラ102a、102bとによって絶縁性が確保される。これにより、ポートPT1を入力端とする信号系にサージ電流が発生しても、ポートPT2を入力端とする信号系には影響を及ぼすことが無い。逆に、ポートPT2を入力端とする信号系にサージ電流が発生しても、ポートPT1を入力端とする信号系には影響を及ぼすことが無い。なお、サージ電流は、電気回路に瞬間的に定常状態を超えて発生する「大波電流」のことであり、スイッチの開閉、落雷など、種々の要因によって発生する可能性のあるものである。
また、図4において、リレー回路103aとリレー回路103bとは別体のものとして示しているが、点線で接続して示したように、リレー回路103aとリレー回路103bとは連動して動作するものである。より詳しくは、リレー回路103aとリレー回路103bとは、信号が入力されている間しか動作しない非ラッチ型で、2極2投式(DPDT(Double Poles Double Throws)式)のものとして構成できる。ここで、極(Pole)は、当該スイッチが同時に制御できる回路の数を意味し、投(Throw)は、当該スイッチが制御できる回路上の接続経路数を意味する。従って、リレー回路103aとリレー回路103bとで1つのリレー回路(スイッチ回路)103を構成するものとする。この場合、リレー回路103は、ダイオードブリッジ101aとダイオードブリッジ101bとの2つを同時に制御でき、制御できる回路上の接続経路の数は2つであるので、非ラッチ型DPDT式のものとなる。
充電回路105と大容量キャパシタ106は、ポートPT1、PT2を通じて全く給電されていない状態であっても、給電切替回路104に駆動電力を供給して、リレー回路103a、103bを適切に切り替え可能にする。すなわち、充電回路105と大容量キャパシタ106とは、給電切替回路104及びリレー回路103a、103bに対して駆動電力を供給する駆動回路を構成している。なお、大容量キャパシタ106は、例えば、電気二重層コンデンサなどにより実現される。また、大容量キャパシタ106が、長期間(数ヶ月~数年以上)の未使用により自然放電されてしまったとする。この場合でも、ポートPT1またはポートPT2を通じて給電を受けるようになった場合には、後述するクラス判別回路/電源回路107を通じて給電を受けて、充電回路105により充電することができる。
また、IP電話機などの一般的なPoE対応端末は、給電機能を持たない非PoEのハブ装置とも接続できるように、ACアダプタによる給電にも対応するようにしてもよい。この場合、図4に示すように、ACアダプタからの給電でも充電回路105を通じて大容量キャパシタ106を充電できるような回路構成とする。これにより、ポートPT1またはポートPT2への給電ハブ3の接続がない状態でも、大容量キャパシタ106を充電することが可能になる。従って、必要に応じてACアダプタからの電力により大容量キャパシタ106を充電しておき、適切に給電切替回路104を動作させて、リレー回路103a、103bの切り替え制御を行うことができる。
クラス判別回路/電源回路107は、後段の回路部に対して、2.8~10V(ボルト)の範囲で2つの異なる値の電圧を印加し、電流を測定することにより、後段の回路部の消費電力クラスを判別する。例えば、検出電流が0~5mA(ミリアンペア)の場合には、消費電力が0.44~12.95W(ワット)のクラス0であると判別し、検出電流が8~13mAの場合には、消費電力が0.44~3.84Wのクラス1であると判別する。また、検出電流が16~21mA(ミリアンペア)の場合には、消費電力が3.84~6.49Wのクラス2であると判別し、検出電流が25~31mAの場合には、消費電力が6.49~12.95Wのクラス3であると判別する。クラス判別回路/電源回路107は、判別した後段の回路部の消費電力クラスに応じて、ポートPT1またはポートPT2を通じて給電された電源電圧から後段の回路部に供給する電源電圧を形成し、これをIP電話機4内の回路部へ印加(供給)する。
このように、PoE給電部4011は、ポートPT1またはポートPT2を通じた給電状態を適切に把握し、リレー回路103a、103bを適切に切り替えることによって、電源電圧を適切にクラス判別回路/電源回路107に印加できる。これにより、ポートPT1とポートPT2とのいずれのポートを通じて給電を受けた場合であっても、電源電圧をクラス判別回路/電源回路107に印加し、後段の回路部への電源電圧を形成して、これを印加(供給)できる。この場合に、リレー回路103a、103bを適切に切り替える機能を担っているのが、給電切替回路104である。以下に、給電切替回路104の詳細について説明する。
<給電切替回路104の構成例と動作>
図5は、IP電話機4のPoE給電部4011の給電切替回路104の構成例を説明するための図である。また、図6は、IP電話機4のPoE給電部4011の給電切替回路104の動作真理値表を示す図である。図5において、給電切替回路104は、点線で囲んだ部分である。しかし、説明を簡単にするため、PoE給電部4011の前段部分(ポートPT1、PT2と、ダイオードブリッジ101a、101bと、フォトカプラ102a、102bとからなる部分)と、リレー回路103とについても示している。なお、図4では、2つのリレー回路103a、103bを示したが、図5では、2極2投式(DPDT式)の1つのリレー回路103として示している。すなわち、リレー回路103は、図4の2つのリレー回路103a、103bに対応している。
図5に示すように、給電切替回路104は、XOR(排他的論理和)回路1041と、NOT(否定論理)回路1042と、NOR(否定論理和)回路1043と、AND(論理積)回路1044と、状態保持回路1045とからなる。ポートPT1を通じて供給された電源電圧は、ダイオードブリッジ101a及びフォトカプラ102aを介して、給電切替回路104に印加される。フォトカプラ102aを介して印加された電源電圧に応じた入力信号in1は、図5に示すように、XOR回路1041と、NOT回路1042と、NOR回路1043とに供給される。
同様に、ポートPT2を通じて供給された電源電圧は、ダイオードブリッジ101b及びフォトカプラ102bを介して、給電切替回路104に印加される。フォトカプラ102bを介して印加された電源電圧に応じた入力信号in2は、図5に示すように、XOR回路1041と、NOT回路1042と、NOR回路1043とに供給される。XOR回路1041の出力信号と、NOT回路1042の出力信号は、AND回路1044に供給される。このAND回路1044の出力信号と、NOR回路1043からの出力信号が、状態保持回路1045に供給される。状態保持回路1045は、これに供給される信号から、リレー回路103を切り替えるための出力信号outを形成し、これを用いてリレー回路103の切り替え制御を行う。
XOR回路1041は、入力端子の両方が「1」のときと、両方が「0」のときに出力が「0」になり、入力の片方が「1」で、もう片方が「0」の時に出力が「1」になる論理演算を行う。NOT回路1042は、入力に対して出力が反転する論理演算を行う。NOR回路1043は、入力端子がすべて「0」のときのみ出力が「1」になる論理演算をおこなう。AND回路1044は、入力端子が全て「1」のときのみ出力が「1」になる論理演算を行う。状態保持回路1045は、ポートPT1とポートPT2との両方にPoE機器が接続されて両方から給電されている状態の時には、リレー回路103の状態を保持するようにリレー回路103を制御する機能を備えたものである。
図5において、フォトカプラ102a、102b部分と、給電切替回路104を構成する回路部分には、入力信号と出力信号の状態を例えば、「0011」や「1010」のように示している。この動作状態をまとめて示したものが、図6の動作真理値表である。図6に示すように、ポートPT1とポートPT2とのそれぞれについて、給電ハブ3などのPoE給電機器が接続され、給電を受けている場合を「1(ハイ)」、PoE給電機器は未接続で、給電を受けていない場合を「0(ロー)」とする。この場合にLANポート状態は、図6の左側2列に示したように場合分けできる。すなわち、ポートPT1、PT2が共に未接続(1行目)、ポートPT1が未接続で、ポートPT2が接続(2行目)、ポートPT1が接続で、ポートPT2が未接続(3行目)、ポートPT1、PT2が共に接続(4行目)の4つの場合である。
図6の動作真理値表に従えば、図6の1列目に示し、図5のフォトカプラ102aの左側に示した「0011」がフォトカプラ102aの発光ダイオードに印加される信号の取り得る状態となる。フォトカプラ102aの出力信号は、入力信号の反転信号となる。従って、フォトカプラ102aの出力信号、すなわち、フォトカプラ102aのフォトトランジスタから給電切替回路104に入力される入力信号in1の取りえる状態は、図5のフォトカプラ102aの右側及び図6の3列目に示したように、「1100」となる。
また、図6の2列目に示し、図5のフォトカプラ102bの左側に示した「0101」がフォトカプラの発光ダイオードに印加される信号の取り得る状態となる。フォトカプラ102bの出力信号は、入力信号の反転信号となる。従って、フォトカプラ102bの出力信号、すなわち、フォトカプラ102bのフォトトランジスタから給電切替回路104に入力される入力信号in2の取りえる状態は、図5のフォトカプラ102bの右側及び図6の4列目に示したように、「1010」となる。
このような入力信号in1と入力信号in2とが給電切替回路104に供給されることにより、XOR回路1041、NOT回路1042、NOR回路1043、AND回路1044、状態保持回路1045が機能し、出力信号outを形成する。状態保持回路1045から出力される出力信号は、図6の5列目に示したものとなる。すなわち、ポートPT1、PT2が共に未接続である場合、フォトカプラ102a、102bからの入力信号in1、in2が共に「1(ハイ)」となり、出力信号outは、「0(ロー)」となる。また、ポートPT1が未接続で、ポートPT2が接続である場合、フォトカプラ102aからの入力信号in1が「1(ハイ)」で、フォトカプラ102bからの入力信号in2が「0(ロー)」である場合には、出力信号outは、「0(ロー)」となる。
また、ポートPT1が接続で、ポートPT2が未接続である場合、フォトカプラ102aからの入力信号in1が「0(ロー)」で、フォトカプラ102bからの入力信号in2が「1(ハイ)」である場合には、出力信号outは、「1(ハイ)」となる。ポートPT1、PT2が共に接続である場合、フォトカプラ102a、102bからの入力信号in1、in2が共に「0(ロー)」となり、出力信号outは、直前の状態を維持したものとなる。この場合、直前の出力信号outが「0(ロー)」であれば、そのまま「0(ロー)」となり、直前の出力信号outが「1(ハイ)」であれば、そのまま「1(ハイ)」となる。
すなわち、状態保持回路1045は、出力状態を保持する構成を備え、NOR回路1043からの出力信号が「0(ロー)」の時には、AND回路1044からの出力信号を新たに保持し、これを出力する。しかし、状態保持回路1045は、NOR回路1043からの出力信号が「1(ロー)」の時には、AND回路1044からの出力信号を新たに保持することなく、現在保持している状態を出力するように維持する。
また、この実施の形態のリレー回路103は、状態保持回路1045からの出力信号outが、「0(ロー)」である場合には、ポートPT2を選択するように切り替え、出力信号outが「1(ハイ)」である場合には、ポートPT1を選択するように切り替える。ここで、ポートPT2を選択するように切り替えるとは、リレー回路103が、入力端b、eを選択することを意味し、ポートPT1を選択するように切り替えるとは、リレー回路103が、入力端a、dを選択するように切り替えることを意味する。
これにより、ポートPT1、PT2のいずれからも電源電圧の供給がない場合には、所定のポートとしてポートPT2からの電源電圧をクラス判別回路/電源回路107に印加するようにリレー回路103を切り替える。この実施の形態において、ポートPT2は、上述もしたように通常であれば、ネットワーク側の給電ハブが接続されるものである。また、ポートPT1、PT2の内の1つのポートから電源電圧の供給を受けている場合には、当該1つのポートの電源電圧をクラス判別回路/電源回路107に印加するようにリレー回路103を切り替える。従って、ポートPT1のみを通じて給電を受けている場合には、ポートPT1をクラス判別回路/電源回路107に接続するように、リレー回路103を切り替える。また、ポートPT2のみを通じて給電を受けている場合には、ポートPT2をクラス判別回路/電源回路107に接続するように、リレー回路103を切り替える。
更に、ポートPT1、PT2の両方から電源電圧の供給を受けている状態になった場合には、直前の接続状態を保持するように、リレー回路103を切り替える。すなわち、それまで、ポートPT1を通じて給電を受けていた場合には、ポートPT1をクラス判別回路/電源回路107に接続している状態を保持するように、リレー回路103の状態を維持(保持)する。また、それまで、ポートPT2を通じて給電を受けていた場合には、ポートPT2をクラス判別回路/電源回路107に接続している状態を保持するように、リレー回路103の状態を維持(保持)する。
[実施の形態のIP電話機のまとめ]
2つのLANポートPT1、PT2を備えるIP電話機4においては、複数ポートのPoE給電を実現する上で、以下の3つ問題を解決する必要がある。
(1)ポート間の絶縁性確保と、(2)各ポートの給電ハブ接続検出方法、無給電時のポート検出方法と、(3)複数ポート同時に給電ハブが接続された場合の切替制御である。
(1)ポート間の絶縁性確保については、図4、図5を用いて説明したように、ポートPT1からの電源電圧とポートPT2からの電源電圧は、リレー回路103(103a、103b)を介してクラス判別回路/電源回路107へ印加する構成とする。電源電圧が供給されていないポートについては、給電切替回路104によってリレー回路103(103a、103b)をオープンとすることで、クラス判別回路/電源回路107や他のポートとの間の絶縁性を確保している。なお、給電切替回路104への入力信号はポートPT1、PT2から入力されるため、ポートPT1、PT2から給電切替回路104間はフォトカプラ102a、102bを用いて絶縁性を確保している。これにより、ポートPT1、PT2のいずれからの給電も可能にしつつ、ポートPT1側とポートPT2側にいずれにおいて何等かの原因でサージ電流が混入するなどのことが発生しても、他のポート側には影響を及ぼさないようにできる。
また、(2)各ポートの誘電ハブ接続検出方法、無給電時のポート検出方法については、給電切替回路104によって実現できる。給電切替回路104は、ポートPT1、PT2の両方に給電ハブが接続されていない状態、ポートPT1、PT2の一方にだけ給電ハブが接続された状態、ポートPT1、PT2の両方に給電ハブが接続された状態を適切に判別できる。この判別結果をもとに、給電切替回路104は、リレー回路103(103a、103b)を適切に切り替え制御できる。
また、給電切替回路104は、電源電圧がクラス判別回路/電源回路107に印加される前に、リレー回路103(103a、103b)を切り替え制御しなければならない。このため、いわゆる無給電時は給電ハブ3からリレー回路103(103a、103b)を駆動するのに十分な電流を受けることができない。そこで、リレー回路103(103a、103b)の駆動に必要な電流を得るため、装置内部に電気二重層コンデンサのような大容量キャパシタ106を備える。これにより、給電ハブ3の接続を検出した時にリレー回路103(103a、103b)に対して駆動電流を供給し、切り替え制御を行うことができる。また、大容量キャパシタ106は、充電回路105を通じて、給電ハブからの電源電圧により、また、給電ハブからの電源電圧以外の外部電源からの電源電圧により充電を可能にしておく。これにより、給電切替回路104及びリレー回路103(103a、103b)を適切に動作させることができる。
また、(3)複数ポート同時に給電ハブが接続された場合の切替制御についても、給電切替回路104により対応可能である。特に、給電切替回路104の状態保持回路1045の機能が重要となる。この実施の形態のIP電話機4のPoE給電部4011のリレー回路103(103a、103b)は、初期状態として、非給電時およびポート未接続状態では、ポートPT2(NW)から給電する方向にスイッチングされている接続とする。また、給電切替回路104は、図6に示した操作真理値表のように出力が変化する回路とする。
これにより、ポートPT1、PT2とも未接続時の場合と、ポートPT2のみ給電ハブが接続された場合には、ポートPT2から給電するようリレーを制御する。また、ポートPT1(PC)のみ接続された場合には、ポートPT1から給電するようにリレーを制御する。更に、ポートPT1、PT2とも給電ハブに接続された状態の場合には、最後に(直前に)給電をしていたポートからの給電状態を保持する動作とする。従って、ポートPT1(PC)からの給電中に、ポートPT2(NW)へ給電ハブ3を接続した場合には、給電切替回路104は、ポートPT1(PC)からの給電を継続するように、リレー回路103(103a、103b)を制御する。
なお、この実施の形態においては、給電切替回路104は、汎用ロジック回路と複数の受動部品で構成され、図4を用いて説明したように、電力供給は装置内部の大容量キャパシタ106より受ける。また、長期間(例えば、数ヶ月~数年以上)の未使用により大容量キャパシタ106が自然放電されてしまったとする。この場合でも、リレー回路103(103a、103b)は、ポートPT2(NW)に接続されているため、放電後もポートPT2(NW)からであればPoE給電を受けることが可能となっている。
[実施の形態の効果]
上述したように、この実施の形態のIP電話機4は、ポートPT1、PT2のどちらに給電ハブを接続しても、PoE給電を適切に受けることができる。逆に言えば、ポートPT1、PT2のどちらにPCなどの非給電機器を接続しても、PCなどの非給電機器を適切にネットワーク側に接続することができる。換言すれば、IP電話機4のポートPT1、PT2のいずれにも給電機器や非給電機器を接続することができるので、配線の取り回しの自由度を向上させることができる。また、LANケーブルの挿し間違いがなくなるため、配線工事作業の効率化や迅速性の向上が期待できる。また、ポートPT1側とポートPT2側との間においては、絶縁性を確保することができ、いずれかのポート側に発生するサージ電流などの影響を他方のポート側に及ぼさないようにできる。
[変形例]
上述した実施の形態のIP電話機4は、2つのLANポートPT1、PT2を備えるものとして説明したが、これに限るものではない。3つ以上のLANポートを備えるIP端末装置にもこの発明を適用できる。この場合、3つ以上のLANポートの内の1つを選択して、クラス判別回路/電源回路107に電源電圧を印加できるようにリレー回路を設ける。更に、以下の3つの条件を全て満たすように、給電切替回路を構成する。
当該条件の1つ目は、全てのLANポートの給電ハブなどの給電機器が接続されていないか、何等かの機器が接続されていても、全てのLANポートを通じて給電を受けていない場合にが、予め決められた1つのLANポートから給電を受ける状態にする。当該条件の2つ目は、電源電圧が供給されているポートが1つしかない場合には、その1つのポートからの電源電圧だけを、クラス判別回路/電源回路107に印加するようにリレー回路を切り替える。当該条件の3つ目は、複数のポートを通じて電源電圧の供給を受けている場合には、最後に(直前に)給電を受けていたポートからの給電状態を保持する。これらの条件を満たすことにより、3つ以上のLANポートを備えるIP端末装置にもこの発明を適用でき、上述した実施の形態のIP電話機4の場合と同様の効果を得ることができる。
また、上述した実施の形態のIP電話機4では、各ポートと給電切替回路との接続は、フォトカプラを用いるものとして説明したがこれに限るものではない。各ポートと給電切替回路との接続は、アイソレータ素子やトランス素子などの種々の絶縁素子を用いることができる。
また、上述した実施の形態では、この発明のIP端末装置をIP電話機4に適用した場合を例にして説明したが、これに限るものではない。例えば、IPカメラドアホン、Webカメラ、無線LANのアクセスポイントなど、IPを用いて通信を行う種々の電子機器であって、PoE給電機能を備える電子機器に対して適用可能である。
また、上述した実施の形態のIP電話機4では、図4を用いて説明したように、大容量キャパシタ106を用いるようにした。この大容量キャパシタは、電気二重層コンデンサの他、種々の2次電池を用いるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態のIP電話機4では、図4を用いて説明したように、充電回路105と大容量キャパシタ106を用いるようにしたが、これに限るものではない。種々の1次電池を電源とする電源回路を用いるようにしてもよい。この場合、一次電池が完全に放電してしまった場合には、交換できるようにしておけばよい。また、この場合には、電源電圧や外部電源を用いた充電機能を持たせる必要もない。
1…ネットワーク、2…主装置、3…給電ハブ、301…前段機器側ポート、302…後段機器側ポート、4、4(1)、4(2)、…、4(n)…IP電話機、PT1…ポート、PT2…ポート、401…LANインターフェース部、4011…PoE給電部、101a、101b…ダイオードブリッジ、102a、102b…フォトカプラ、103、103a、103b…リレー回路、104…給電切替回路、1041…XOR回路、1042…NOT回路、1043…NOR回路、1044…AND回路、1045…状態保持回路、105…充電回路、106…大容量キャパシタ、107…クラス判別回路/電源回路、402…パケット送受信部、403…音声コーデック、404…ハンドセット、4041…スピーカ、4042…マイクロホン、410…制御部、411…操作部、5、5(1)、5(2)、…、5(n)…PC

Claims (4)

  1. 入力電源電圧の供給を受けて、各部に供給する出力電源電圧を形成する電源回路と、
    2以上のLAN(Local Area Network)ポートと、
    2以上の前記LANポートのそれぞれの電源ラインが接続され、どのLANポートの電源ラインを前記電源回路に接続するのかを切り替えるリレー回路と、
    2以上の前記LANポートのそれぞれの電源ラインが接続され、2以上の前記LANポートのそれぞれの電源ラインを通じて印加される電源電圧の状態に基づいて、前記リレー回路の切り替え制御を行う給電切替回路と
    を備え、
    前記給電切替回路は、2以上の前記LANポートのいずれからも電源電圧の供給がない場合には、2以上の前記LANポートの内の所定のLANポートの電源ラインを前記電源回路に接続し、2以上の前記LANポートの内の1つのLANポートから電源電圧の供給を受けている場合には、当該1つのLANポートの電源ラインを前記電源回路に接続し、2以上の前記LANポートの内の複数のLANポートから電源電圧の供給を受けている場合には、直前の接続状態を保持するように、前記リレー回路を制御する
    ことを特徴とするIP端末装置。
  2. 請求項1に記載のIP端末装置であって、
    2以上の前記LANポートのそれぞれと、前記給電切替回路とは、絶縁素子を通じて接続される
    ことを特徴とするIP端末装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のIP端末装置であって、
    前記給電切替回路に対して駆動電力を供給する駆動回路を備える
    ことを特徴とするIP端末装置。
  4. 請求項3に記載のIP端末装置であって、
    前記駆動回路は、駆動電力を供給する大容量キャパシタを備え、外部電源からの電源電圧と前記電源回路からの電源電圧との一方あるいは両方を用いて、前記大容量キャパシタの充電を行う充電回路を備える
    ことを特徴とするIP端末装置。
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