JP2023075757A - クレーンの旋回中心検出システム - Google Patents
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Abstract
【課題】固有のセンサを用いることなくクレーンの旋回中心を検出することができるクレーンの旋回中心検出システムを得る。【解決手段】クレーンの旋回中心検出システムは、クレーンに設けられた旋回動作及び起伏動作が可能なブーム又はジブの先端に取り付けられ、位置データを取得するGNSS端末と、旋回するブーム又はジブの異なる3位置においてGNSS端末によって夫々取得された位置データに基づいてクレーンの旋回中心を検出する検出装置とを備えている。【選択図】図4
Description
本開示は、クレーンの旋回中心検出システムに関する。
特許文献1に記載の作業機の位置管理装置では、油圧ショベルは、上部旋回体の中心線上に設置した1台のGPSと、上部旋回体の旋回角を検出する旋回角センサと、上部旋回体の傾斜角を検出する傾斜センサとを備えている。
従来のクレーンの位置管理装置では、クレーンの旋回中心を検出するために、固有のセンサが必要であった。また、衛星の電波を受信するGNSS端末をブームの中心線上に取り付けるのは困難であった。
本開示の課題は、固有のセンサを用いることなくクレーンの旋回中心を検出することである。
第1態様に係るクレーンの旋回中心検出システムは、クレーンに設けられた旋回動作及び起伏動作が可能なブーム又はジブの先端に取り付けられ、位置データを取得するGNSS端末と、 旋回する前記ブーム又はジブの異なる3位置において前記GNSS端末によって夫々取得された位置データに基づいて前記クレーンの旋回中心を検出する検出装置と、を備えることを特徴とする。
第1態様に係る構成によれば、旋回するブームの異なる3位置における位置データをGNSS端末が夫々取得する。そして、検出装置が、異なる3位置における位置データに基づいてクレーンの旋回中心を検出する。このように、固有のセンサを用いることなくクレーンの旋回中心を検出することができる。
第2態様に係るクレーンの旋回中心検出システムは、クレーンに設けられた旋回動作及び起伏動作が可能なブーム又はジブの先端に取り付けられ、位置データを取得するGNSS端末と、起伏する前記ブーム又はジブの異なる2位置において前記GNSS端末によって夫々取得された位置データと、前記2位置における前記ブーム又はジブの作業半径とに基づいて前記クレーンの旋回中心を検出する検出装置と、を備えることを特徴とする。
第2態様に係る構成によれば、起伏するブームの異なる2位置における位置データをGNSS端末が夫々取得する。そして、検出装置が、異なる2位置における位置データと、この2位置におけるブームの作業半径とに基づいてクレーンの旋回中心を検出する。このように、固有のセンサを用いることなくクレーンの旋回中心を検出することができる。
第3態様に係るクレーンの旋回中心検出システムは、第1又は第2態様に記載のクレーンの旋回中心検出システムにおいて、前記検出装置は、一時停止した前記ブームに取り付けられたGNSS端末によって取得された複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を位置情報として用いて前記クレーンの旋回中心を検出することを特徴とする。
第3態様に係る構成によれば、複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を位置情報とすることで、1個の位置データを位置情報とする場合と比して、位置精度を向上させることができる。
本開示によれば、固有のセンサを用いることなくクレーンの旋回中心を検出することができる。
<第1実施形態>
本開示の第1実施形態に係るクレーンの旋回中心検出システムについて図1~図7に従って説明する。各図に示す矢印Hはブームが備えられたクレーンとしてのクレーン車の上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Lは、クレーン車が所定の位置に固定されたときの前後方向(水平方向)を示し、矢印Wは、クレーン車が所定の位置に固定されたときの幅方向(水平方向)を示す。また、上下方向、前後方向、及び幅方向は、互いに直交する。なお、本開示における上下方向、前後方向、及び幅方向は、クレーン車の使用状態の方向と異なる場合がある。
本開示の第1実施形態に係るクレーンの旋回中心検出システムについて図1~図7に従って説明する。各図に示す矢印Hはブームが備えられたクレーンとしてのクレーン車の上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Lは、クレーン車が所定の位置に固定されたときの前後方向(水平方向)を示し、矢印Wは、クレーン車が所定の位置に固定されたときの幅方向(水平方向)を示す。また、上下方向、前後方向、及び幅方向は、互いに直交する。なお、本開示における上下方向、前後方向、及び幅方向は、クレーン車の使用状態の方向と異なる場合がある。
〔全体構成〕
クレーンの旋回中心検出システム10(以下「旋回中心検出システム10」)は、図1に示すクレーン車50に設けられたクレーン装置70の旋回中心(緯度、経度)を検出するシステムである。具体的には、クレーン装置70に設けられた伸縮ブーム72の旋回中心(緯度、経度)を検出することで、クレーン装置70の旋回中心(緯度、経度)を検出するシステムである。伸縮ブーム72は、ブーム又はジブの一例である。
クレーンの旋回中心検出システム10(以下「旋回中心検出システム10」)は、図1に示すクレーン車50に設けられたクレーン装置70の旋回中心(緯度、経度)を検出するシステムである。具体的には、クレーン装置70に設けられた伸縮ブーム72の旋回中心(緯度、経度)を検出することで、クレーン装置70の旋回中心(緯度、経度)を検出するシステムである。伸縮ブーム72は、ブーム又はジブの一例である。
伸縮ブーム72の旋回中心の位置を検出することで、伸縮ブーム72を旋回(回転)させたときの伸縮ブーム72の先端の軌跡を予め取得することができる。これにより、例えば、伸縮ブーム72の先端が、旋回中心検出システム10に予め入力された規制範囲に侵入するのを防止することができる。
先ず、最初に旋回中心検出システム10によって旋回中心が検出される伸縮ブーム72を備えたクレーン車50について説明する。そして、次に、旋回中心検出システム10について説明する。
(クレーン車50)
クレーン車50は、図1に示されるように、一般の道路や作業エリア内を走行するための車体60と、クレーン作業を行うためのクレーン装置70と、車体60の走行に関する操作及びクレーン装置70の動作に関する操作を行うためのキャブ80とを備えている。クレーン装置70及びキャブ80は、車体60に対して水平方向に回転可能な旋回台40に支持され、旋回台40において幅方向の中央部分にクレーン装置70が配置され、幅方向の端部分にキャブ80が配置されている。
クレーン車50は、図1に示されるように、一般の道路や作業エリア内を走行するための車体60と、クレーン作業を行うためのクレーン装置70と、車体60の走行に関する操作及びクレーン装置70の動作に関する操作を行うためのキャブ80とを備えている。クレーン装置70及びキャブ80は、車体60に対して水平方向に回転可能な旋回台40に支持され、旋回台40において幅方向の中央部分にクレーン装置70が配置され、幅方向の端部分にキャブ80が配置されている。
-車体60-
車体60は、前方部分及び後方部分の幅方向両側に設けられた車輪64と、前方部分の車輪64に対して前方、及び後方部分の車輪64に対して後方に設けられたアウトリガ62とを備えている。
車体60は、前方部分及び後方部分の幅方向両側に設けられた車輪64と、前方部分の車輪64に対して前方、及び後方部分の車輪64に対して後方に設けられたアウトリガ62とを備えている。
車体60は、エンジンの駆動力によって走行するようになっている。アウトリガ62は、図示しない油圧式のジャッキシリンダの伸縮動作によって、車体60を持ち上げて車体60を支持した状態と支持を解除した状態とを切り替える。
この構成において、アウトリガ62によって車体60が持ち上げられることで、クレーン車50が、予め定められた所定の位置に固定される。
-クレーン装置70-
クレーン装置70は、車体60に対して旋回動作及び起伏動作が可能とされると共に伸縮自在な伸縮ブーム72と、伸縮ブーム72に沿って延びると共に伸縮ブーム72の先端部から吊り下げられるワイヤロープ74とを備えている。さらに、クレーン装置70は、ワイヤロープ74の巻き取り及び巻き出しを行うウインチ76と、伸縮ブーム72の先端から吊り下げられたワイヤロープ74の端部に取り付けられたフックブロック78とを備えている。
クレーン装置70は、車体60に対して旋回動作及び起伏動作が可能とされると共に伸縮自在な伸縮ブーム72と、伸縮ブーム72に沿って延びると共に伸縮ブーム72の先端部から吊り下げられるワイヤロープ74とを備えている。さらに、クレーン装置70は、ワイヤロープ74の巻き取り及び巻き出しを行うウインチ76と、伸縮ブーム72の先端から吊り下げられたワイヤロープ74の端部に取り付けられたフックブロック78とを備えている。
伸縮ブーム72は、筒状に形成された複数のブーム部材から構成されており、テレスコピック式の伸縮機構を有している。また、伸縮ブーム72は、油圧式の図示しない伸縮シリンダによって伸縮動作を行うようになっている。さらに、伸縮ブーム72の伸長方向の中央部と旋回台40とは、油圧式の起伏シリンダ72aによって連結されており、起伏シリンダ72aの伸縮動作によって伸縮ブーム72が起伏動作を行うようになっている。
ウインチ76は、伸縮ブーム72の基端部分に配置されており、油圧式の図示しないウインチモータによってワイヤロープ74の巻き取り動作及び巻き出し動作を行うようになっている。
旋回台40は、ボールベアリング式またはローラベアリング式の旋回サークル42を介して車体60に対して旋回自在に取り付けられ、油圧式の図示しない旋回モータによって旋回動作を行うようになっている。換言すれば、旋回台40の旋回動作によってクレーン装置70及びクレーン装置70に設けられた伸縮ブーム72が旋回動作を行うようになっている。
(旋回中心検出システム10)
旋回中心検出システム10は、図2(A)に示されるように、GNSS端末12と、検出装置20とを備えている。
旋回中心検出システム10は、図2(A)に示されるように、GNSS端末12と、検出装置20とを備えている。
GNSS端末12は、汎用性のある端末であって、伸縮ブーム72(図1参照)の先端に取り付けられる。ここで、汎用性とは、位置データを取得するために幅広く適用され、一般的に活用したりすることができることを意味する。
また、検出装置20は、GNSS端末12の位置データに基づいて伸縮ブーム72の旋回中心(回転中心)を検出する。
以下、検出装置20のハードウェア構成について説明する。
検出装置20は、図2(A)に示されるように、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)24、RAM(Random Access Memory)26、ストレージ28、通信インタフェース(I/F)30、入力部34、及び表示部36を有する。各構成は、バス32を介して相互に通信可能に接続されている。
検出装置20は、図2(A)に示されるように、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)24、RAM(Random Access Memory)26、ストレージ28、通信インタフェース(I/F)30、入力部34、及び表示部36を有する。各構成は、バス32を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU22は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU22は、ROM24またはストレージ28からプログラムを読み出し、RAM26を作業領域としてプログラムを実行する。CPU22は、ROM24またはストレージ28に記録されているプログラムにしたがって、各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM24またはストレージ28には、伸縮ブーム72の旋回中心を導出する導出プログラムが格納されている。
ROM24は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM26は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ28は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。通信インタフェース30は、検出装置20がGNSS端末12と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)、LTE等の規格が用いられる。
入力部34は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。さらに、表示部36は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部36は、タッチパネル方式を採用して、入力部34として機能しても良い。
以下、検出装置20の機能構成について説明する。
検出装置20は、図2(B)に示されるように、位置データ受付部44、作業半径受付部46、及び導出部48を有する。各機能構成は、CPU22がROM24またはストレージ28に記憶された導出プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
検出装置20は、図2(B)に示されるように、位置データ受付部44、作業半径受付部46、及び導出部48を有する。各機能構成は、CPU22がROM24またはストレージ28に記憶された導出プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
位置データ受付部44は、伸縮ブーム72の先端に取り付けられたGNSS端末12から伸縮ブーム72の先端の位置データを受け付ける。
作業半径受付部46は、作業者が入力部34を介して入力した伸縮ブーム72の作業半径を受け付ける。ここで、作業半径とは、伸縮ブーム72の旋回中心から伸縮ブーム72の先端までの水平距離である。
導出部48は、位置データ受付部44が受け付けた位置データに基づいて伸縮ブーム72の旋回中心を導出する。なお、位置データ受付部44、作業半径受付部46、及び導出部48の具体的構成については、後述する作用と共に説明する。
(作用)
次に、旋回中心検出システム10の作用について、図3に示すフロー図を用いて説明する。
次に、旋回中心検出システム10の作用について、図3に示すフロー図を用いて説明する。
図1に示すクレーン車50の伸縮ブーム72の先端にGNSS端末12を取り付け、アウトリガ62によってクレーン車50が、予め定められた所定の位置に固定される。さらに、クレーン車50のキャブ80に乗り込んだ作業者が、検出装置20の入力部34から旋回中心の検出開始を入力する。作業者が旋回中心の検出開始を検出装置20に入力するとステップS100に移行する。
ステップS100では、検出装置20は、伸縮ブーム72の先端に取り付けられたGNSS端末12から伸縮ブーム72の先端の位置情報を入手する。
具体的には、伸縮ブーム72が図4の実線で示す開始位置に停止している状態で、作業者が開始点計測を入力部34から入力する。そうすると、検出装置20の位置データ受付部44は、一定時間(例えば3秒間)伸縮ブーム72の先端の位置データをGNSS端末12から複数受け付ける。そして、位置データ受付部44は、複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を開始位置における伸縮ブーム72の位置情報として入手する。位置データ受付部44が開始位置における位置情報を入手すると、ステップS200へ移行する。
ステップS200では、作業者が伸縮ブーム72を旋回させて図4の二点鎖線で示す中間位置に停止させた状態で、作業者が中間点計測を入力部34から入力する。そうすると、検出装置20の位置データ受付部44は、一定時間(例えば3秒間)伸縮ブーム72の先端の位置データをGNSS端末12から複数受け付ける。そして、位置データ受付部44は、複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を中間位置における伸縮ブーム72の位置情報として入手する。位置データ受付部44が中間位置における位置情報を入手すると、ステップS300へ移行する。
ステップS300では、作業者が伸縮ブーム72を旋回させて図4の破線で示す終了位置に停止させた状態で、作業者が終了点計測を入力部34から入力する。そうすると、検出装置20の位置データ受付部44は、一定時間(例えば3秒間)伸縮ブーム72の先端の位置データをGNSS端末12から複数受け付ける。そして、位置データ受付部44は、複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を終了位置における伸縮ブーム72の位置情報として入手する。位置データ受付部44が終了位置における位置情報を入手すると、ステップS400へ移行する。
ステップS400では、検出装置20の導出部48が、開始位置の位置情報、中間位置の位置情報、及び終了位置の位置情報から伸縮ブーム72の旋回中心(緯度、経度)を導出する。
具体的には、図5に示されるように、開始位置の位置情報による位置を位置P1とし、中間位置の位置情報による位置を位置P2とし、終了位置の位置情報による位置を位置P3とする。
さらに、位置P1から位置P2まで延びる線分を線分L1とし、位置P2から位置P3まで延びる線分を線分L2とする。また、線分L1の垂直二等分線を線L3と、線分L2の垂直二等分線を線L4とする。そして、導出部48は、線L3と線L4との交点を、伸縮ブーム72の旋回中心C1(経度、緯度)として導出する。
さらに、導出された伸縮ブーム72の旋回中心C1が表示部36に表示されると、一連の工程が終了する。
なお、本実施形態では、一例とて、作業半径が20m前後で、伸縮ブーム72の水平角度が0度から30度の中の予め定められた一の角度で旋回中心の検出を行った。
(まとめ)
以上説明しように、旋回中心検出システム10では、GNSS端末12を用い、伸縮ブーム72を旋回させて伸縮ブーム72の旋回中心を検出する。このため、固有のセンサを用いることなく伸縮ブーム72の旋回中心を検出することができる。
以上説明しように、旋回中心検出システム10では、GNSS端末12を用い、伸縮ブーム72を旋回させて伸縮ブーム72の旋回中心を検出する。このため、固有のセンサを用いることなく伸縮ブーム72の旋回中心を検出することができる。
また、旋回中心検出システム10では、GNSS端末12を伸縮ブーム72の先端に取り付けるようになっている。つまり、伸縮ブームの旋回中心にGNSS端末を予め設置する場合と異なり、完成したクレーン車50の伸縮ブーム72の先端にGNSS端末12を容易に後付けすることができる。
また、旋回中心検出システム10では、開始位置における位置情報、中間位置における位置情報、及び終了位置における位置情報は、伸縮ブーム72の旋回を一時停止させた状態で受け取った複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心である。このため、一個の位置データを位置情報とする場合と比して、伸縮ブーム72の揺れ等のノイズが軽減されるため、位置精度を向上させることができる。
また、旋回中心検出システム10によって検出された旋回中心を用いて、作業半径を入力部34に入力することで、図6に示されるように、例えば、伸縮ブーム72の旋回領域を導出することができる。これにより、旋回領域と検出装置20に予め入力された規制区域が重なっている場合に、検出装置20がブザー等の警告を発することができる。
また、図7に示されるように、クレーン車50が複数の場合には、例えば、夫々に備えられた検出装置20を相互通信させることで、隣接するクレーン車50の旋回領域が重なっている場合には、検出装置20がブザー等の警告を発することができる。
<第2実施形態>
本開示の第2実施形態に係る旋回中心検出システムについて図8~図10に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態に対して異なる部分を主に説明する。
本開示の第2実施形態に係る旋回中心検出システムについて図8~図10に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態に対して異なる部分を主に説明する。
以下、第2実施形態に係る旋回中心検出システム110の作用について、図8に示すフロー図を用いて説明する。
作業者が伸縮ブーム72を起伏させて起き位置(図9の実線)とした状態で、旋回中心の検出開始を検出装置20に入力するとステップS1100に移行する。
ステップS1100では、検出装置20は、伸縮ブーム72の先端に取り付けられたGNSS端末12から伸縮ブーム72の先端の位置情報を入手する。
具体的には、伸縮ブーム72が図9の実線で示す起き位置に停止している状態で、作業者が開始点計測を入力部34から入力する。そうすると、検出装置20の位置データ受付部44は、一定時間(例えば3秒間)伸縮ブーム72の先端の位置データをGNSS端末12から複数受け付ける。そして、位置データ受付部44は、複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を起き位置における伸縮ブーム72の位置情報として入手する。位置データ受付部44が起き位置における位置情報を入手すると、ステップS1200へ移行する。
ステップS1200では、作業者は、起き位置に配置された伸縮ブーム72の作業半径を入力部34から入力する。そして、作業半径受付部46が作業半径を受け付けると、ステップS1300へ移行する。
ステップS1300では、作業者が伸縮ブーム72を起伏させて図9の二点鎖線で示す伏せ位置に停止させた状態で、作業者が終了点計測を入力部34から入力する。そうすると、検出装置20の位置データ受付部44は、一定時間(例えば3秒間)伸縮ブーム72の先端の位置データをGNSS端末12から複数受け付ける。そして、位置データ受付部44は、複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を伏せ位置における伸縮ブーム72の位置情報として入手する。位置データ受付部44が伏せ位置における位置情報を入手すると、ステップS1400へ移行する。
ステップS1400では、作業者は、伏せ位置に配置された伸縮ブーム72の作業半径を入力部34から入力する。そして、作業半径受付部46が作業半径を受け付けると、ステップS1500へ移行する。
ステップS1500では、検出装置20の導出部48が、起き位置の位置情報、起き位置の作業半径、伏せ位置の位置情報、伏せ位置の作業半径から伸縮ブーム72の旋回中心(緯度、経度)を導出する。
具体的には、図10に示されるように、起き位置の位置情報による位置を位置P11とし、伏せ位置の位置情報による位置を位置P12とする。そして、位置P11と位置P12を通る線を線L11とする。そうすると、線L11上に旋回中心が存在する。
さらに、起き位置の作業半径を作業半径R11とし、伏せ位置の作業半径を作業半径R12とする。位置P11から作業半径R11だけ離れ、位置P12から作業半径R12だけ離れ、かつ、線L11上の位置が旋回中心C1となる。
さらに、導出された伸縮ブーム72の旋回中心が表示部36に表示されると、一連の工程が終了する。なお、一例として、伸縮ブーム72の水平角度を30〔度〕~10〔度〕に伏せて旋回中心の検出を行った。
(まとめ)
以上説明しように、旋回中心検出システム110では、GNSS端末12を用い、伸縮ブーム72を起伏させて伸縮ブーム72の旋回中心を検出する。このため、固有のセンサを用いることなく伸縮ブーム72の旋回中心を検出することができる。
以上説明しように、旋回中心検出システム110では、GNSS端末12を用い、伸縮ブーム72を起伏させて伸縮ブーム72の旋回中心を検出する。このため、固有のセンサを用いることなく伸縮ブーム72の旋回中心を検出することができる。
なお、本開示を特定の実施形態について詳細に説明したが、本開示は係る実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、クレーン車50を用いて旋回中心検出システム10、110を説明したが、回転及び起伏する部分を備えていればよく、例えば、タワークレーン、及び油圧ショベル等の旋回中心を、旋回中心検出システム10、110を用いて検出してもよい。
また、上記実施形態では、GNSS端末12が取得した複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を位置情報としたが、GNSS端末12が取得した1個の位置データを位置情報としてもよい。しかし、この場合には、複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を位置情報とすることで奏する作用は奏しない。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、検出装置20としてタブレット、又はパソコン等を用いることができる。
また、上記第2実施形態では、起き位置の作業半径R11と、伏せ位置の作業半径R12とを入力したが、どちらか一方の作業半径でもよい。
また、上記第2実施形態では、起き位置、伏せ位置の順に工程が実施されたが、伏せ位置、起き位置の順であってもよい。
10 旋回中心検出システム
12 GNSS端末
20 検出装置
50 クレーン車(作業機の一例)
72 伸縮ブーム(ブーム又はジブの一例)
110 旋回中心検出システム
12 GNSS端末
20 検出装置
50 クレーン車(作業機の一例)
72 伸縮ブーム(ブーム又はジブの一例)
110 旋回中心検出システム
Claims (3)
- クレーンに設けられた旋回動作及び起伏動作が可能なブーム又はジブの先端に取り付けられ、位置データを取得するGNSS端末と、
旋回する前記ブーム又はジブの異なる3位置において前記GNSS端末によって夫々取得された位置データに基づいて前記クレーンの旋回中心を検出する検出装置と、
を備えるクレーンの旋回中心検出システム。 - クレーンに設けられた旋回動作及び起伏動作が可能なブーム又はジブの先端に取り付けられ、位置データを取得するGNSS端末と、
起伏する前記ブーム又はジブの異なる2位置において前記GNSS端末によって夫々取得された位置データと、前記2位置における前記ブーム又はジブの作業半径とに基づいて前記クレーンの旋回中心を検出する検出装置と、
を備えるクレーンの旋回中心検出システム。 - 前記検出装置は、一時停止した前記ブームに取り付けられたGNSS端末によって取得された複数の位置データの中で予め決められた精度以上の位置データの重心を位置情報として用いて前記クレーンの旋回中心を検出する、
請求項1又は2に記載のクレーンの旋回中心検出システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021188852A JP2023075757A (ja) | 2021-11-19 | 2021-11-19 | クレーンの旋回中心検出システム |
Applications Claiming Priority (1)
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