JP2023073638A - グリセリンを含む原料液と水素とを原料とするプロピレンの製造方法 - Google Patents

グリセリンを含む原料液と水素とを原料とするプロピレンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】穏和な条件下、グリセリンと水素とを液相で固体触媒により反応させることでプロピレンを合成可能な製造方法の提供。【解決手段】周期表の第9族、第10族及び第11族の金属元素からなる群から選択される1種類以上の第1の金属元素を含む固体触媒の存在下、グリセリンを含む原料液と水素とを液相で反応させる工程を含む、プロピレンの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、グリセリンを含む原料液と水素とを原料とするプロピレンの製造方法に関する。さらに、本発明は不純物を含む廃グリセリンを原料として活用する触媒技術を含む。
プロピレンは、ポリプロピレンの原料モノマーやアクリロニトリルの基質物質として用いられる有用な化合物である。従来、プロピレンはナフサや液化石油ガスのクラッキング、プロパンの脱水素、MTO(Methanol to Olefin)技術などの方法で工業的に製造されている。しかし、これらの製造方法で使用される原料はそのほとんどが化石燃料に由来しており、環境保全への観点から、バイオマスを原料とする製法への転換が望まれている。
グリセリンは動植物油からバイオディーゼルを製造する際に副生する廃グリセリンを、多段階の精製処理することで製造されるバイオマス由来の化成品である。しかし、副生する廃グリセリンのほとんどは利用されず廃棄されており、廃グリセリンは未利用のバイオマス資源として注目を集めている。廃グリセリンの原料利用が進まない理由は、バイオディーゼルを製造する際に同時に副生する石鹸、アルカリ成分や灰分を主とする多様な不純物を廃グリセリンが含むことに起因する。
廃グリセリンとは、水酸化カリウムなどの塩基触媒下で動植物油とメタノールとを反応させた後、油分(バイオディーゼル)を除去したグリセリンを含む親水相のことをいう。代表的な組成はグリセリンが80質量%以下、灰分が10質量%以下、石鹸成分が10質量%以上であるが、廃グリセリンの組成はこれに限定されない。
プロピレンをバイオマス資源より製造する場合、同じく炭素数3のグリセリンは有望な候補化合物となる。これまでにも多くの変換技術が開発されており、特許文献1、2、3、4及び5並びに非特許文献2ではグリセリン及びグリセリンを溶媒で希釈した原料からプロピレンを製造する方法を開示している。特許文献6及び非特許文献1はバイオディーゼル製造において副生する廃グリセリンを希釈した原料を使用して気相反応によりプロピレンを製造する技術を開示している。
CN103224440A WO2016/078673A JP2016-56147A CN103274886A WO2010/012060A2 JP5721238
Jornal of Japan Peteroleum Institute,2014,57,197 Green Chemistry,2015,17,903
廃グリセリンを原料として利用する場合、石鹸や灰分及びアルカリ成分が触媒の失活を招くことが課題となる。特に、石鹸やアルカリ成分は無機成分を含むため、焼成処理など高温をかけた際にも揮発せず触媒上に残存することから触媒再生が困難であり、廃グリセリンを原料とした気相反応を長時間操業するはできない。実際に、廃グリセリンを原料とした特許文献6では、「触媒へのアルカリ金属の担持量が一定以上になると触媒の働きが低下する傾向がある。従って、前記転換反応を原料に含まれるアルカリ金属が触媒表面に析出しにくい条件(例えば、反応液中のアルカリ金属濃度を低くする)を選択する」と明記されており、気相反応では原料中のアルカリ金属濃度を下げるなどの工夫が必要となる。一方で、液相反応ではアルカリ成分も液中に溶解していることから、アルカリ成分(アルカリ金属と同義)の触媒表面上への堆積は回避できると期待される。したがって、廃グリセリンを原料液として想定する場合には液相反応系を開発することが望ましい。他にも、反応場である液相より、反応条件下で気体のプロピレンが自発的に分離するため、気相反応系よりも分離効率が良い点も液相反応系の利点である。
また、液性がアルカリ成分によりアルカリ性に傾く上、上記の多様な不純物が混在する中で触媒能を発揮するには、錯体触媒よりも強固な無機構造を有する固体触媒の利用が好ましい。さらに、錯体触媒は固体触媒と比較して、触媒の分離精製に多大なエネルギーを要し環境負荷が大きいことから、環境保全の観点より、特に、バイオマス資源の活用においては避けるべき技術である。
以上より、液相条件でグリセリンをプロピレンへと変換する技術を開発することが望まれるが、液相条件で当該変換反応を促進するには気相条件の場合と比較して低温かつ高圧水素条件が求められる。
特許文献1、2、3、4及び5並びに非特許文献2ではアルカリ成分を含まないグリセリン原料を基質としたプロピレン合成を開示しているが、廃グリセリンに含まれる不純物に対する耐性は明らかにされていない。また、特許文献1、3、4及び5は気相反応によるプロピレン製造であるため、上記のように、廃グリセリンを原料として用いることはできない。特許文献2及び非特許文献2は液相でのプロピレン合成を開示しているが、特許文献2では錯体触媒を使用している。また、非特許文献2では液相での固体触媒によるプロピレン合成を検討しているが、触媒活性が低く、選択的にプロピレンを得るためには8MPaG程度の水素圧力が必要となり多大なエネルギーコストを要することから工業的に好適でない。
特許文献6及び同研究グループの発表した非特許文献1では廃グリセリンを原料とした検討が開示されているが、気相反応でのプロピレン合成であり、上記のように長時間の操業はできない。
以上のとおり、グリセリン(廃グリセリンに限定されない。)からプロピレンを製造する方法には未だ改善の余地が残されている。そこで、本発明は、穏和な条件下、グリセリンと水素とを液相で固体触媒により反応させることでプロピレンを合成可能な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、本発明の課題を達成するために鋭意検討した結果、周期表の第9族、第10族及び第11族の金属元素からなる群から選択される1種類以上の金属元素を含む固体触媒の存在下、グリセリンを含む原料液と水素とを液相で反応させると、制御が容易な条件下でプロピレンが収率良く得られることを見出した。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1]
周期表の第9族、第10族及び第11族の金属元素からなる群から選択される1種類以上の第1の金属元素を含む固体触媒の存在下、グリセリンを含む原料液と水素とを液相で反応させる工程を含む、プロピレンの製造方法。
[2]
前記原料液が、10.0質量%以上98.5質量%以下のグリセリン、及び30質量%以下のアルカリ金属成分を含む、[1]に記載の製造方法。
[3]
前記原料液が、10.0質量%以上80.0質量%以下のグリセリン、及び0.5質量%以上30質量%以下のアルカリ金属成分を含む、[1]又は[2」に記載の製造方法。
[4]
前記原料液がアルカリ金属成分を含み、前記アルカリ金属成分の量が、前記グリセリン160質量部に対して1質量部以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
前記原料液が、バイオディーゼルの製造時に副生するグリセリンを含む、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]
前記固体触媒が、タングステン、モリブデン、レニウム及びバナジウムからなる群から選択される1種類以上の第2の金属元素を更に含む、[1]~[5」のいずれかに記載の製造方法。
[7]
前記第1の金属元素が、パラジウム、白金、銀及び金からなる群から選択される1種類以上の金属元素である、[1]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]
前記反応が、炭化水素を含む気体を生じ、前記炭化水素が、プロピレンとプロパンとを合計で70質量%以上の量で含む、[1]~[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]
前記プロピレンと前記プロパンとの合計モル数に対する前記プロピレンのモル数の割合が30モル%以上である、[8]に記載の製造方法。
[10]
前記水素の添加圧が、常温において0.1MPaG以上5.0MPaG以下である、[1]~[9]のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、穏和な液相条件下での、グリセリンと水素とを原料とするプロピレンの製造方法を提供することができる。さらに、本発明によれば、不純物を含む廃グリセリンを原料として活用することもできる。
本発明について、以下具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態(本実施形態)に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[プロピレンの製造方法]
本実施形態のプロピレンの製造方法は、周期表の第9族、第10族及び第11族の金属元素からなる群から選択される1種類以上の金属元素(以下、後述の第2の金属元素と区別するために「第1の金属元素」ともいう)を含む固体触媒(以下、単に「固体触媒」ともいう。)の存在下、グリセリンを含む原料液と水素とを液相で反応させること(以下、「反応工程」ともいう)を含む。
[1]反応工程
反応工程は、固体触媒の存在下で、グリセリンを含む原料液と水素とを液相で反応させる工程である。本実施形態の反応工程は、回分式、半回分式、連続式等の慣用の方法により行うことができる。また、本実施形態の反応工程はプロピレンを精製する分離工程を含んでもよい。本実施形態では液相中でグリセリンと水素とを反応させ、気体としてプロピレンを回収することを特徴とする。
[2]固体触媒
本実施形態のプロピレンの製造方法においては、固体触媒を使用する。本明細書において「固体触媒」とは、本実施形態の製造方法における液相中で固体状態の触媒である。固体触媒は、周期表の第9族、第10族及び第11族の金属元素からなる群から選択される1種類以上の第1の金属元素を含む。
第1の金属元素としては、例えば、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金が挙げられる。この中でも、触媒活性に優れる観点から、第1の金属元素は、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、銀及び金からなる群から選択される1種類以上であることが好ましく、選択性に優れる観点から、パラジウム、白金、銀及び金からなる群から選択される1種類以上であることがより好ましく、銀及び金からなる群から選択される1種類以上であることがより好ましい。
触媒活性に優れる観点から、固体触媒は、第1の金属元素に加えて、タングステン、モリブデン、レニウム及びバナジウムからなる群から選択される1種類以上の第2の金属元素を更に含むことがより好ましい。
第1の金属元素と第2の金属元素との組み合わせは特に限定されないが、パラジウム、白金、銀及び金からなる群から選択される1種類以上の第1の金属元素と、タングステン、モリブデン、レニウム及びバナジウムからなる群から選択される1種類以上の第2の金属元素と、の組み合わせが好ましい。
固体触媒の金属元素の含有量(第2の金属元素を含む場合には、第1及び第2の金属元素の合計量)は、担体の質量に対して、好ましくは0.5~50質量%であり、触媒活性に優れる観点から、より好ましくは1~40質量%である。
なお、金属元素の含有量については、担体の質量を100質量%とした場合の各金属元素の質量%を示している。例えば、10質量%M1*5質量%M2/担体と表記される触媒は、M1:M2:担体=10:5:100の質量比を有する。
固体触媒が第1及び第2の金属元素を含む場合、第1の金属元素と第2の金属元素との質量比は特に限定されないが、例えば、1:0.1~10、1:0.5~5、又は1:1~3としてもよい。
また、固体触媒における金属元素等の含有量は蛍光X線装置を使用した検量線法で測定する。蛍光X線装置としては、例えば、リガク社製「ZSXPrimusII」が用いられる。
担体としては、例えば、金属酸化物や炭素質担体から任意のものを使用することができる。このような担体としては、例えば、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化ニオブ、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化バリウム、窒化チタン、アルミナ、シリカ、ゼオライト、シリカアルミナ、イットリア安定化ジルコニア、セリア-ジルコニア固溶体、酸化ランタン-ジルコニア固溶体、ヒドロキシアパタイト、ハイドロタルサイト、有機ポリマー、活性炭などが挙げられ、この中でも、触媒活性に優れる観点から、酸化チタン、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、アルミナ、イットリア安定化ジルコニア、セリア-ジルコニア固溶体、酸化ランタン-ジルコニア固溶体が好ましく、酸化チタン、酸化ジルコニウム、アルミナ、酸化セリウムがより好ましい。
上記の固体触媒に加えて、反応系に任意の固体酸触媒を加えてもよい。このような固体酸触媒としては、例えば、ゼオライト、硫酸根ジルコニア、モンモリロナイト、メソポーラスシリカなどが挙げられる。
固体触媒は、公知の方法で調製してもよい。金属の触媒担体への担持方法としては、特に限定するわけではないが、例えば、析出沈殿法、含浸法、イオン交換法などが適用可能である。
[3]原料
本実施形態のプロピレンの製造方法においては、グリセリンを含む原料液と水素とを原料とすることを特徴とする。グリセリンを含む原料液としては、例えば、工業用グリセリン、グリセリン試薬(例えば、JIS K8295級に適合する富士フイルム和光純薬社製品)や廃グリセリン又はこれらと溶媒との混合物が挙げられる。グリセリンを含む原料液は、グリセリン濃度が10.0質量%以上98.5質量%以下であり、かつ、アルカリ金属成分濃度が30質量%以下のものが好ましい。本明細書においてアルカリ金属成分とは、ナトリウム及びカリウムである。
環境調和に優れる観点から、廃グリセリンを原料液として使用することが好ましい。本実施形態における廃グリセリンは、グリセリン濃度が10.0質量%以上80.0質量%以下であり、かつ、アルカリ金属成分濃度が、0.5質量%以上30質量%以下のグリセリン混合液のことである。特に限定するわけではないが、例えば、動植物油よりバイオディーゼルを製造する際に副生するグリセリン混合液を使用することが好ましい。
バイオディーゼルを製造する際に使用する原料として任意の植物油及び動物油を使用することができる。このような動植物油としては、例えば、菜種油、パーム油、オリーブ油、ひまわり油、大豆油、コメ油、大麻油、魚油、豚脂、牛脂及び廃食油が挙げられる。
グリセリンを含む原料液として、廃グリセリンと溶媒との混合物を用いることもできる。この時、廃グリセリンの脱アルカリ処理を必要とせず、エネルギー効率に優れる観点から、原料液に含まれるグリセリン160質量部に対してアルカリ金属成分が、1質量部以上であることが好ましく、1質量部以上480質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上240質量部以下であることが更に好ましく、1質量部以上80質量部以下であることが特に好ましい。
また、原料液におけるアルカリ金属成分の含有量はイオンクロマトグラフィーを使用した検量線法で測定する。イオンクロマトグラフ装置としては、例えば、東ソー社製「IC-2000」が用いられる。
原料液におけるグリセリンの含有量は、ガスクロマトグラフィー(GC)で測定する。
水素の添加圧は、操業におけるエネルギー効率及び環境保全に優れる観点から、常温(例えば27℃)において0.1~5.0MPaGであることが好ましく、0.1~3.0MPaGであることがより好ましい。
[4]反応生成物
本実施形態のプロピレンの製造方法は、反応工程によりプロピレン等の炭化水素を含む気体(以下、回収気体ともいう)を得ることができる。上記の回収気体は、分離精製の効率性に優れる観点から、気体に含まれる炭化水素の中でプロパンとプロピレンが占める割合が合計で70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましい。この中でも、分離精製の効率性に優れる観点から、回収気体において、プロパンに対するプロピレンの選択性(=プロピレンの回収モル量/(プロパンの回収モル量+プロピレンの回収モル量))が30モル%以上であることが好ましく、50モル%以上であることがより好ましく、80モル%以上であることが更に好ましい。
本明細書における炭化水素とは炭素と水素のみからなる化合物を指し、メタノールなどのヘテロ原子を含む化合物は対象としない。
[5]反応条件
固体触媒の使用量としては、反応速度に優れるとともに、反応後の固体触媒の分離性に優れる観点から、例えば、グリセリン100質量部に対して5~1000質量部であることが好ましく、10~750質量部であることがより好ましく、10~500質量部であることが更に好ましい。
本実施形態のプロピレンの製造方法は液相で反応工程を実施することが特徴であるため、反応温度としてはグリセリンの沸点(290℃)以下であることが好ましい。例えば、100~290℃であることが好ましく、200~290℃であることがより好ましく、240~270℃であることが更に好ましい。
[6]溶媒
本実施形態のプロピレンの製造方法では、精製グリセリン、粗製グリセリン及び廃グリセリンなどを溶媒で希釈して原料液として用いてもよい。このような溶媒としては、例えば、水、炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、デカン)、エーテル系溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン)、アルコール系溶媒(エチレングリコール、エタノール、メタノール、t-ブタノール)、アミド系溶媒(ジメチルアセトアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン)、ハロゲン系溶媒(ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリフルオロトルエン)などが挙げられる。
以下に実施例を示して、本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下に記載の実施例によって制限されるものではない。
(蛍光X線分析)
装置:リガク社製、蛍光X線分析装置(ZSXPrimusII)
手法:検量線法
・各触媒調製時に使用したacac錯体、塩化物、又は硝酸塩などを標準物質として用い、各触媒調製時に使用した担体と混合し、標準試料を作成した。前記標準試料を用いて、蛍光X線分析を行い、検量線を作成した。
・検量線作成用の標準試料は、実施例に記載する各触媒の上限を超える濃度範囲となるように調製した。
(原料のアルカリ金属成分分析)
装置:東ソー社製「IC-2000」
カラム:TSKGEL GUARDCOLUMN SUPER IC-CR
溶解液:2.2mMメタスルホン酸 + 1.0mM18-クラウン-6-エーテル
手法:検量線法
(気相のGC分析)
装置 島津製作所製 GC-2010plus
カラム SPB-1
条件 インジェクション温度:250℃、ディテクション温度:250℃
キャリアガス:窒素(カラム流量0.46ml/min、SP比200)
昇温速度:40℃(13分保持)~(5℃/min)~200℃
(液相のGC分析:グリセリンの定量分析法)
装置 島津製作所製 GC-2010plus
カラム DB-1
条件 インジェクション温度:300℃、ディテクション温度:300℃
キャリアガス:窒素(カラム流量53.8ml/min、SP比25)
昇温速度:100℃(2分保持)~(10℃/min)~260℃(15分
保持)
内標 アニソール
[実施例1]
廃グリセリンの調製:菜種油900g、メタノール200g、水酸化カリウム10gを反応器に加え、60℃で1時間加熱攪拌した。反応液を静置し、2相に分離した後、下層の廃グリセリン相を150g回収した。この廃グリセリンに含まれるグリセリンの濃度は63質量%、アルカリ金属であるカリウムの濃度は4質量%であった。
触媒調製:塩化パラジウムとモリブデン(VI)酸アンモニウム四水和物をアンモニア水に溶解させた後、ジルコニア担体(第一稀元素化学工業社製品 RC-100)に含浸法で担持させた。得られた粉末を400℃で4時間空気焼成し、1.0質量%Pd*2.0質量%Mo/ZrO2を得た。
反応:耐圧反応器に廃グリセリン液100g、1.0質量%Pd*2.0質量%Mo/ZrO2触媒5.0gを加え、水素1.0MPaG、250℃で2時間反応を行った。反応後、室温まで反応器を冷却し、反応器内の圧力が大気圧となるまで気体分をガスバックへと回収した。再び、反応器に窒素を0.7MPaG分加え、ガスバックへと回収する作業を2回繰り返し、反応で生成した気体をガスバックへと回収した。回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は45モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。したがって、1.0質量%Pd*2.0質量%Mo/ZrO2が水素1.0MPaGという穏和な条件においても選択的にグリセリンから気体成分を生成することがわかる。
反応前後の触媒組成を蛍光X線分析で比較すると、廃グリセリンに含まれるアルカリ成分(カリウム)の存在比率が増加していなかった。したがって、確かに、液相で反応工程を実施することで触媒上へのアルカリ成分の堆積を抑えることができる。
[実施例2]
触媒調製:硝酸銀を水に溶解させ、酸化セリウム担体(富士フイルム和光純薬製)に含侵法で担持させ、300℃で2時間空気焼成した。得られた粉末を水に分散させ、過レニウム酸アンモニウムを加えて含侵法で担持させた。次いで、得られた粉末を400℃で4時間空気焼成し、1.0質量%Ag*2.0質量%Re/CeO2を得た。
反応:耐圧反応器に廃グリセリン液100g(グリセリン40質量%、アルカリ金属濃度2質量%)、1.0質量%Ag*2.0質量%Re/CeO2触媒10.0gを加え、水素3.0MPaG、270℃で2時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は80モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。また、反応前後の触媒組成を蛍光X線分析で比較すると、廃グリセリンに含まれるアルカリ成分(カリウム)の存在比率が増加していなかった。
[実施例3]
触媒調製:塩化金酸四水和物を水に溶解させ、酸化セリウム担体(富士フイルム和光純薬製)に含侵法で担持させ、300℃で2時間空気焼成した。得られた粉末を水に分散させ、過レニウム酸アンモニウム、モリブデン酸(VI)アンモニウム四水和物を加えて含侵法で担持させた。次いで、得られた粉末を400℃で4時間空気焼成し、1.0質量%Au*2.0質量%Re*2.0質量%Mo/CeO2を得た。
反応:耐圧反応器に廃グリセリン液100g(グリセリン61質量%、アルカリ金属濃度1質量%)、1.0質量%Au*2.0質量%Re*2.0質量%Mo/CeO2触媒10.0gを加え、水素3.0MPaG、270℃で2時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は91モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。また、反応前後の触媒組成を蛍光X線分析で比較すると、廃グリセリンに含まれるアルカリ成分(カリウム)の存在比率が増加していなかった。
[実施例4]
触媒調製:ヘキサクロロイリジウム(IV)酸n水和物を水に溶解させ、アルミナ担体(富士フイルム和光純薬社製品)に含侵法で担持させ、300℃で2時間空気焼成した。得られた粉末を水に分散させ、モリブデン(VI)酸アンモニウム四水和物を加えて含侵法で担持させた。次いで、得られた粉末を400℃で4時間空気焼成し、1.0質量%Ir*2.0質量%Mo/Al23を得た。
反応:耐圧反応器にグリセリン65g、メタノール8g、水7g、オレイン酸カリウム20g、1.0質量%Ir*2.0質量%Mo/Al23触媒5.0gを加え、水素1.0MPaG、250℃で2時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は30モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。反応前後の触媒組成を蛍光X線分析で比較すると、グリセリン原料液に含まれるアルカリ成分(カリウム)の存在比率が増加していなかった。
[実施例5]
触媒調製:実施例3と同様にして、1.0質量%Au*2.0質量%Re*2.0質量%Mo/CeO2触媒を得た。
反応:耐圧反応器にグリセリン65g、メタノール8g、水7g、オレイン酸カリウム20g、1.0質量%Au*2.0質量%Re*2.0質量%Mo/CeO2触媒10.0gを加え、水素3.0MPaG、270℃で8時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は91モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。反応前後の触媒組成を蛍光X線分析で比較すると、グリセリン原料液に含まれるアルカリ成分(カリウム)の存在比率が増加していなかった。
[実施例6]
触媒調製:塩化白金酸n水和物を水に溶解させ、アルミナ担体(富士フイルム和光純薬社製品)に含侵法で担持させ、300℃で2時間空気焼成した。得られた粉末を水に分散させ、タングステン(VI)酸ナトリウム二水和物を加えて含侵法で担持させた。次いで、得られた粉末を400℃で4時間空気焼成し、1.0質量%Pt*2.0質量%W/Al23を得た。
反応:耐圧反応器にグリセリン65g、メタノール8g、水7g、オレイン酸カリウム20g、1.0質量%Pt*2.0質量%W/Al23触媒10.0gを加え、水素1.0MPaG、250℃で2時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は40モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。反応前後の触媒組成を蛍光X線分析で比較すると、グリセリン原料液に含まれるアルカリ成分(カリウム)の存在比率が増加していなかった。
[実施例7]
触媒調製:ヘキサクロロイリジウム(IV)酸n水和物を水に溶解させ、アルミナ担体(富士フイルム和光純薬社製品)に含侵法で担持させ、300℃で2時間空気焼成し、1.0質量%Ir/Al23を得た。
反応:耐圧反応器にグリセリン65g、メタノール8g、水7g、オレイン酸カリウム20g、1.0質量%Ir/Al23触媒10.0gを加え、水素1.0MPaG、250℃で2時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は33モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。反応前後の触媒組成を蛍光X線分析で比較すると、グリセリン原料液に含まれるアルカリ成分(カリウム)の存在比率が増加していなかった。
[実施例8]
触媒調製:硝酸銀を水に溶解させ、酸化セリウム担体(富士フイルム和光純薬製)に含侵法で担持させ、300℃で2時間空気焼成した。得られた粉末を水に分散させ、モリブデン(VI)酸アンモニウム四水和物を加えて含侵法で担持させた。次いで、得られた粉末を400℃で4時間空気焼成し、1.0質量%Ag*2.0質量%Mo/CeO2を得た。
反応:耐圧反応器にグリセリン80g、水20g、1.0質量%Ag*2.0質量%Mo/CeO2触媒10.0gを加え、水素1.0MPaG、250℃で8時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は83モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。
[実施例9]
触媒調製:塩化ロジウム(III)三水和物を水に溶解させ、酸化セリウム担体(富士フイルム和光純薬製)に含侵法で担持させ、300℃で2時間空気焼成した。得られた粉末を水に分散させ、過レニウム酸アンモニウムを加えて含侵法で担持させた。次いで、得られた粉末を400℃で4時間空気焼成し、1.0質量%Rh*2.0質量%Re/CeO2を得た。
反応:耐圧反応器にグリセリン80g、水20g、1.0質量%Rh*2.0質量%Re/CeO2触媒5.0gを加え、水素1.0MPaG、250℃で2時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は31モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。
[実施例10]
触媒調製:ヘキサクロロイリジウム(IV)酸n水和物を水に溶解させ、酸化セリウム担体(富士フイルム和光純薬製)に含侵法で担持させ、300℃で2時間空気焼成した。得られた粉末を水に分散させ、メタバナジン酸ナトリウムを加えて含侵法で担持させた。次いで、得られた粉末を400℃で4時間空気焼成し、1.0質量%Ir*2.0質量%V/CeO2を得た。
反応:耐圧反応器にグリセリン100g、1.0質量%Ir*2.0質量%V/CeO2触媒5.0gを加え、水素1.0MPaG、250℃で2時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は32モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。
[実施例11]
触媒調製:実施例7と同様にして、1.0質量%Ir/Al23を得た。
反応:耐圧反応器にグリセリン80g、水20g、1.0質量%Ir/Al23触媒5.0g、HSZ-5触媒5.0gを加え、水素1.0MPaG、250℃で2時間反応を行った。反応後、回収気体のGC分析を行ったところ、プロピレンが生成していることが確認できた。回収気体中の炭化水素に占めるプロパンとプロピレンの割合は合計で99質量%以上であり、プロパンに対するプロピレンの選択性は32モル%であった。また、プロパンとプロピレンの収率の合計が30モル%以上であることを確認できた。
反応液(液相)のGC分析を行ったところ、原料に含まれるメタノールとグリセリン以外の炭素数3以下の化合物は検出されなかった。

Claims (10)

  1. 周期表の第9族、第10族及び第11族の金属元素からなる群から選択される1種類以上の第1の金属元素を含む固体触媒の存在下、グリセリンを含む原料液と水素とを液相で反応させる工程を含む、プロピレンの製造方法。
  2. 前記原料液が、10.0質量%以上98.5質量%以下のグリセリン、及び30質量%以下のアルカリ金属成分を含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記原料液が、10.0質量%以上80.0質量%以下のグリセリン、及び0.5質量%以上30質量%以下のアルカリ金属成分を含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記原料液がアルカリ金属成分を含み、前記アルカリ金属成分の量が、前記グリセリン160質量部に対して1質量部以上である、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記原料液が、バイオディーゼルの製造時に副生するグリセリンを含む、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記固体触媒が、タングステン、モリブデン、レニウム及びバナジウムからなる群から選択される1種類以上の第2の金属元素を更に含む、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記第1の金属元素が、パラジウム、白金、銀及び金からなる群から選択される1種類以上の金属元素である、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記反応が、炭化水素を含む気体を生じ、前記炭化水素が、プロピレンとプロパンとを合計で70質量%以上の量で含む、請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記プロピレンと前記プロパンとの合計モル数に対する前記プロピレンのモル数の割合が30モル%以上である、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記水素の添加圧が、常温において0.1MPaG以上5.0MPaG以下である、請求項1~9のいずれかに記載の製造方法。
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