JP2023070110A - 効率が向上した加熱装置 - Google Patents

Abstract

【課題】好ましくは効率が向上したバイオマス生成物、特にバイオマスから作製されたペレットの燃焼用の加熱装置、該加熱装置の効率を向上させるための方法および対応する使用を提供する。【解決手段】燃焼チャンバと、燃焼ゾーンの上方から前記燃焼チャンバ内に通じる上部開口部を有する二重壁内部中空燃焼チャンバ壁１０と、前記燃焼チャンバに沿って煙道ガスを下方に導く煙道ガスダクト２２と、煙道ガスダクト２２に続く熱交換器領域であって、扁平管煙道ガス熱交換器３と、三次空気熱交換器２とを備える熱交換器領域と、前記燃焼チャンバの上方に配置された放射熱交換器５とを備えるバーナー部と、空気吸引送風機２３と、扁平管煙道ガス熱交換器３と同じ熱伝達媒体を有する排気熱交換器７と、加熱された空気用の出口開口部２４とを備える加熱部と、を備え、前記扁平管煙道ガス熱交換器３が、前記排気熱交換器７と熱交換回路を形成する加熱装置。【選択図】図１

Description

本出願において引用された全ての文献は、その全体が参照により本開示に組み込まれる。

本発明は、好ましくは効率が向上したバイオマス生成物、特にバイオマスから作製されたペレットの燃焼用の加熱装置、（対応する）加熱装置の効率を向上させるための方法および対応する使用に関する。

従来技術から、多種多様な加熱装置が知られている。ペレットを用いて加熱装置を作動させることも知られている。例えば、従来技術の加熱装置はまた、可燃性物質が燃焼される燃焼チャンバに加えて、燃焼チャンバまたは高温排気管に隣接する熱交換器を備え、この熱交換器は、加熱される空気に熱を放出するために使用され、水または空気が熱伝達媒体として使用される。

例えば、独国登録実用新案第２０２０１００１６４０４号明細書または独国登録実用新案第２０２０１８００１７７０号明細書を先行技術として挙げることができる。

設計上、従来技術の装置の場合、かなり多くの未使用の熱が排気ガスを介して環境に放出される。これらの装置の効率は最適ではない。

この点において、先行技術から始まる改善の可能性は依然としてかなり存在する。

独国登録実用新案第２０２０１００１６４０４号明細書 独国登録実用新案第２０２０１８００１７７０号明細書

したがって、本発明の目的は、従来技術の装置と比較して改善されたレベルの効率を示す加熱装置を提供することである。

同時に、本発明の目的は、加熱装置の効率の向上が達成されることができる方法を提供することである。

最終的に、効率が向上した加熱装置の可能な使用が見出されるべきである。

さらなる目的は、以下の説明からわかることができる。

これらおよび他の目的は、本発明の文脈において、独立請求項の主題によって解決される。

好ましい実施形態は、従属請求項および以下の説明からわかることができる。

本発明の文脈において、温度仕様は、特に明記しない限り、摂氏（℃）である。

特に明記しない限り、燃焼は、周囲圧力（＝常圧／大気圧）、すなわち１，０１３ｍｂａｒで実行される。

本発明の文脈において、「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）」という用語はまた、「からなる（ｃｏｎｓｉｓｔｉｎｇ ｏｆ）」を含む。すなわち、対応するリストは、明示的に言及された要素（＝備える）に加えて他の要素を含むことができ、または正確にこれらの要素（＝からなる）を含むことができる（ねじ、マーキングなどの重要でない要素は考慮されない）。

上下左右などの相対情報の場合、基準系としての本発明の文脈において、議論される物体の前で地面に直立している観察者が想定される。

特に、本発明の主題は、加熱装置であって、
Ａ）バーナー部であって、
－ 燃焼チャンバと、
－ 燃焼ゾーンの上方から燃焼チャンバ内に通じる上部開口部を有する二重壁内部中空燃焼チャンバ壁と、
－ 燃焼チャンバに沿って煙道ガスを下方に導く煙道ガスダクトと、
－ 煙道ガスダクトに続く熱交換器領域であって、
－ 最初に、扁平管煙道ガス熱交換器と、
－ 次いで、三次空気熱交換器と、を備える熱交換器領域と、
－ 煙道ガス換気スタックと、
－ 燃焼チャンバの上方に配置された放射熱交換器と、
－ 開放時に煙道ガスダクトをスタックに接続する、煙道ガスダクトの上端にある煙道ガスフラップと
を備えるバーナー部と、
Ｂ）加熱部であって、
－ 空気吸引送風機と、
－ 扁平管煙道ガス熱交換器と同じ熱伝達媒体を有する排気熱交換器と、
－ 加熱された空気用の出口開口部と
を備える加熱部と、を備え、
扁平管煙道ガス熱交換器が、排気熱交換器と熱交換回路を形成する、加熱装置である。

本発明の好ましい実施形態では、燃焼チャンバは、一次空気および二次空気用の入口ダクトまたは入口開口部、火格子およびバーナー、可燃性物質用の供給開口部および可燃性物質廃棄物収集チャンバおよび／または可燃性物質廃棄物排出装置、好ましくは特に燃焼チャンバに接続された可燃性物質廃棄物を除去するためのスクリューコンベアを介したダクトを備える。さらにまた、変形例は、燃焼チャンバ内の燃焼が視覚的に確認されることができる検査窓を提供することができる。しかしながら、本発明の変形例では、電子監視、例えば熱センサおよびカメラによって（自動的に）燃焼を監視することも可能であり、好ましい。

本発明のいくつかの好ましい変形例では、燃焼チャンバへの一次吸気は、燃焼チャンバ壁に沿って導かれる空気吸引チャネルの端部である。これは、動作中、一次空気を（燃焼チャンバ壁を介して放射される熱によって）既に予熱されたシステムに入らせ、さらに、燃焼チャンバ壁を通って放射された熱は、賢明に使用され、未使用で放出されない。同時に、二次空気は、対応するダクトを介して予熱されることもできる。

燃焼の点火は、任意の従来の方法で実行されることができる。例えば、点火には、ガス炎が使用されることができる。これは、小型ガスバーナーの形態の装置の一部とすることができる。または、装置の一部としてのセラミック点火要素が空気流による点火に使用されることができる。

本発明の好ましい実施形態では、加熱装置は、可燃性物質用の供給開口部を介して、好ましくはスクリューコンベアを介して燃焼チャンバに接続された（ペレット）貯蔵容器を備える。

本発明の好ましい実施形態では、二重壁内部中空燃焼チャンバ壁の上部開口部は、燃焼ゾーンおよび燃焼後ゾーンの上方で燃焼チャンバに通じている。さらに、本発明の好ましい変形例における二重壁内部中空燃焼チャンバ壁は、三次空気を導入するように構成された下部開口部または接続部を備えることができる。これにより、三次空気熱交換器によって既に予熱された空気が、二重壁内部中空燃焼チャンバ壁内の（燃焼チャンバの）壁を通ってさらに加熱され、燃焼ゾーンの上方の準二重予熱状態で燃焼チャンバに導入され、煙道ガスと混合されることが達成される。これは、いくつかの好ましい効果をもたらし、一方では、煙道から後に出てくる排気ガスがより低い汚染物質濃度を有するように煙道ガスが希釈される。他方では、エネルギーが三次空気によって「捕捉される」ことが達成され、そうでなければ、エネルギーは、一方では熱交換器領域の直後に、他方では燃焼チャンバ壁を通って、システムから未使用の状態で逃げる。

本発明の好ましい実施形態では、煙道ガスダクトは、燃焼チャンバの反対側の二重壁内部中空燃焼チャンバ壁に対して配置され、煙道ガスは、燃焼チャンバに配置された煙道ガスダクトの壁に沿って下方に導かれる。したがって、一種の向流原理が適用され、それによって煙道ガスは、（燃焼チャンバの）加熱された壁によってさらに加熱される。三次空気の使用とともに、これはまた、燃焼チャンバ壁を通って放射する熱エネルギーが使用され、システムを未使用のままにしないことをもたらす。

本発明のさらに好ましい実施形態では、燃焼チャンバ側壁は、一次および二次空気および可燃性物質の供給ならびに適用可能な場合には可燃性物質の排出用の入口から離れて、それぞれの被覆された燃焼チャンバ壁の円周の割合に基づいて、煙道ガスダクトおよび二重壁内部中空燃焼チャンバ壁によって、例えば約半分、または１：２、または１：３、または１：４、または二重壁内部中空燃焼チャンバ壁に対する煙道ガスダクトの任意の他の比で完全に囲まれることができる。これは、燃焼チャンバ側壁を通して放射されるエネルギーの「捕捉」を最適化することができる。もちろん、この場合、例えば、観察および／または検査窓のためのさらなる開口部を設けることも可能である。

本発明の好ましい実施形態では、熱交換器領域は、煙道ガスダクトを越えて煙道ガスの流れ方向に配置される。扁平管煙道ガス熱交換器は、熱伝達媒体としての熱油を用いて動作する。熱油は、好ましくは鉱油、合成油またはシリコーン油から選択され、特に好ましくはシリコーン油が本発明の文脈において使用される。三次空気熱交換器は、三次空気用の入口ダクトまたは入口開口部と、加熱された三次空気用の二重壁の内部が中空の燃焼チャンバ壁に接続された排出口とを備える。三次空気熱交換器は、外部から空気を引き込み、次いで煙道ガスによって加熱される。このようにして加熱された空気は、その後、二重壁内部中空燃焼チャンバ壁に導かれ、さらに加熱され、最終的に燃焼ゾーンの上方で燃焼チャンバに導かれる。

二重壁燃焼チャンバ壁は、好ましくは内部バッフルを備えて設計され、蛇行状または絡み合う方法で二重壁燃焼チャンバ壁の内部を通って流れる空気流が生じるように、それぞれが流路の一部を遮断し、したがって空気流を方向転換する。これは、三次空気流を、（高温の）燃焼チャンバ壁にほぼ完全に沿って流れさせ、したがって、三次空気への可能な限り効果的な熱伝達が行われる。

本発明の好ましい実施形態では、誘引ドラフト送風機を有する領域は、熱交換器領域に隣接する。しかしながら、変形例では、さらにまた、適用可能な場合には、誘引ドラフト送風機は、煙道ガス換気スタック内またはそこに配置されることもできる。これらの送風機は、バーナー部に負圧を発生させる目的を有し、その結果、一方では空気（一次、二次および三次空気）が装置を通して吸引され、他方では起こり得る漏れのために煙道ガスが逃げることはない。

本発明の好ましい実施形態では、加熱部は、好ましくは少なくとも１つの空気ダクトの形態の空気吸引部を備え、空気吸引部は、放射熱交換器の上方からまたは放射熱交換器を介して空気を吸引する。

本発明の好ましい実施形態では、加熱部の空気吸引送風機は、少なくとも部分的に、好ましくは部分的に、空気吸引部から空気、特に好ましくはその４０から６０％、特に５０％を吸引し、そうでなければ環境から空気を吸引するように構成または変換され、割合は、吸引された空気の総体積量を指す。

本発明の好ましい実施形態では、２つの部分Ａ）およびＢ）（バーナー部および加熱部）は、扁平管煙道ガス熱交換器の配管によって排気熱交換器と接続され、適用可能な場合には、加熱部の空気吸引部を放射熱交換器に接続することによって接続され、そうでなければ物理的に分離されたユニットである。しかしながら、本発明の文脈において、したがって変形例では、（ねじ止め、溶接、リベット留めなどによって）２つの部分をしっかりと接合することも可能であり、したがって好ましい。

本発明にかかる特に好ましい加熱装置は、好ましくはバイオマス、特にバイオマスからのペレットの燃焼のためのものであり、それに応じて、
Ａ）バーナー部であって、
－ 燃焼チャンバであって、
－ 一次空気および二次空気用の入口ダクトまたは入口開口部と、
－ 火格子およびバーナーと、
－ 可燃性物質用の供給開口部と、
－ 可燃性物質廃棄物収集チャンバおよび／または可燃性物質廃棄物排出装置、好ましくは特に燃焼チャンバに接続された可燃性物質廃棄物を除去するためのスクリューコンベアを介したダクトと、を備える燃焼チャンバと、
－ 可燃性物質用の供給開口部を介して、好ましくはスクリューコンベアを介して燃焼チャンバに接続された（ペレット）貯蔵容器と、
－ 燃焼ゾーンの上方、好ましくは燃焼ゾーンおよび燃焼後ゾーンの上方で燃焼チャンバ内に導く上部開口部を有し、三次空気を導入するように構成された下部開口部または接続部を備える二重壁内部中空燃焼チャンバ壁と、
－ 二重壁内部中空燃焼チャンバ壁に対して燃焼チャンバの他方の側に配置され、燃焼チャンバに隣接する壁に沿って煙道ガスを上方から下方に導く煙道ガスダクトと、
－ 煙道ガスダクトに隣接し、燃焼チャンバの視野方向から煙道ガスダクトを越えて配置された熱交換器領域であって、
－ 最初に、好ましくは熱伝達媒体として熱油を有する扁平管煙道ガス熱交換器と、
－ 次いで、三次空気用の入口ダクトまたは入口開口部と、二重壁内部中空燃焼チャンバ壁に接続された加熱された三次空気用の排出部とを備える三次空気熱交換器と、を備える熱交換器領域と、
－ 任意選択的に、熱交換器領域に隣接する、誘引ドラフト送風機を有する領域と、
－ 煙道ガス換気スタックと、
－ 燃焼チャンバの上方に配置された放射熱交換器と、
－ 開放時に煙道ガスダクトをスタックに接続する、煙道ガスダクトの上端にある煙道ガスフラップと
を備えるバーナー部と、
Ｂ）加熱部であって、
－ 放射熱交換器の上方からまたは放射熱交換器を介して空気を吸引する空気吸引部と、
－ 少なくとも部分的に、好ましくは部分的に、空気吸引部から空気を吸引し、特に好ましくは４０から６０％、特に５０％、そうでなければ環境から空気を吸引する空気吸引送風機であって、割合が、吸引された空気の総量を指す、空気吸引送風機と、
－ 扁平管煙道ガス熱交換器と同じ熱伝達媒体、好ましくは熱油を有する排気熱交換器と、
－ 加熱された空気用の出口開口部と
を備える加熱部と、を備えるかまたはそれらからなり、
扁平管煙道ガス熱交換器が、排気熱交換器と熱交換回路を形成し、２つの部分Ａ）およびＢ）が、扁平管煙道ガス熱交換器の配管によって排気熱交換器と接続され、適用可能な場合には、加熱部の空気吸引部を放射熱交換器に接続することによって接続され、そうでなければ物理的に分離されたユニットである。

加熱部およびバーナー部が別個のユニットであるという事実は、柔軟な取り扱いを可能にする。したがって、部分が不良である場合、加熱装置全体が交換される必要なしに、この部分は、迅速に交換されることができる。さらにまた、これを状況に適合させるために、例えばより大きいまたはより小さいユニットを設定するために、個々の部分を交換することが可能である。それにもかかわらず、加熱部およびバーナー部は、通常、特に可動式の変形例（自動車トレーラフレームとすることができるフレームまたは支持フレームを意図することができる）として設計されている場合、加熱装置として一体に使用／輸送／設定される。

本発明の文脈において、加熱された空気のための出口開口部は、適切なさらなる実施形態では、逃げる加熱された空気を意図された目的地により良好に導く／案内することができるように、ホースを備えることができる。

さらにまた、本発明の主題は、
－ 本発明の文脈で説明したように、燃焼ゾーンを通る一次空気の供給および燃焼ゾーンの上端における二次空気の供給の下で、燃焼チャンバ内で燃焼を燃焼させ、
－ 最初に扁平管煙道ガス熱交換器を介して、次いで三次空気熱交換器を介して煙道ガスを導き、
－ このように加熱された三次空気を、さらなる加熱のために二重壁内部中空燃焼チャンバ壁に導き、
－ 燃焼ゾーンの上方、好ましくは燃焼ゾーンおよび燃焼後ゾーンの上方の二重壁内部中空燃焼チャンバ壁からの加熱された三次空気を燃焼チャンバに導き、煙道ガスと混合し、
－ 燃焼チャンバの上方に配置された熱交換器によって加熱される空気の少なくとも一部に熱を伝達し、
－ 排気熱交換器によって加熱される空気に、扁平管煙道ガス熱交換器および／または薄板熱交換器内で加熱された熱伝達媒体、好ましくは熱油、特にシリコーン油によってさらなる熱を伝達する、ことによって加熱装置の効率を向上させるための方法である。

本発明の別の主題は、本出願において別途説明されるように、加熱装置用のバーナー部である。加熱部への熱伝達を目的とした熱交換器の配管は、これにおいては任意であるにすぎず、予め設置されることができるが、必ずしもそうである必要はない。バーナー部の設置された熱交換器に関連する空気およびガスの流れは、本発明のこの主題にとって不可欠である。

したがって、好ましくは加熱装置用のバーナー部は、好ましくは、
－ 一次空気および二次空気用の入口ダクトまたは入口開口部、火格子およびバーナー、可燃性物質用の供給開口部、可燃性物質廃棄物収集チャンバおよび／または可燃性物質廃棄物排出装置を備える燃焼チャンバと、
－ 可燃性物質用の供給開口部を介して、好ましくはスクリューコンベアを介して燃焼チャンバに接続された（ペレット）貯蔵容器と、
－ 燃焼ゾーンの上方、好ましくは燃焼ゾーンおよび燃焼後ゾーンの上方で燃焼チャンバ内に導く上部開口部と、三次空気を導入するように構成された下部開口部とを有する二重壁内部中空燃焼チャンバ壁と、
－ 二重壁内部中空燃焼チャンバ壁に対して燃焼チャンバの他方の側に配置され、燃焼チャンバに隣接する壁に沿って煙道ガスを上方から下方に導く煙道ガスダクトと、
－ 煙道ガスダクトに隣接し、煙道ガスダクトを越えて煙道ガスの流れ方向に配置され、最初に好ましくは熱伝達媒体として熱油を有する扁平管煙道ガス熱交換器と、次いで、二重壁内部中空燃焼チャンバ壁に接続された三次空気用の入口ダクトまたは入口開口部と、加熱された三次空気用の排出部とを備える三次空気熱交換器と、を備える熱交換器領域と、
－ 任意選択的に、熱交換器領域に隣接する、誘引ドラフト送風機を有する領域と、
－ 煙道ガス換気スタックと、
－ 燃焼チャンバの上方に配置された放射熱交換器と、
－ 開放時に煙道ガスダクトを煙道に接続する、煙道ガスダクトの上部にある煙道ガスフラップと、を備えている。

本発明の別の主題は、加熱される領域、特に（部分的に）分離された領域、特に部屋を加熱するための本発明にかかる加熱装置の使用である。本発明の文脈において、部屋はまた、チャンバに加えてテント、露店なども含む。

さらに、本発明の主題はまた、加熱装置の効率を向上させるための本発明にかかる方法の使用である。

さらに、本発明の主題はまた、可燃性物質、好ましくはバイオマス、特に木質ペレットの燃焼のための、または任意選択的に加熱部、特に本出願において別途説明される加熱部とともに、加熱される領域を加熱するための本発明にかかるバーナー部の使用である。

さらなる好ましい実施形態を以下に見出すことができる。

本発明の加熱装置は、固定ユニットおよび可動ユニットの双方として設計されることができる。いくつかの好ましい変形例では、それは可動ユニットとして設計される。この場合、加熱装置の下方にローラーまたは車輪が取り付けられてもよい。他の変形例では、加熱装置は、市販の自動車トレーラに取り付けられるかまたは配置されることができる。他の変形例では、トレーラヒッチを有する車輪上の装置として設計されることができ、すなわちそれ自体でトレーラを構成することができる。

本発明の加熱装置は、一定の大きさに固定されない。しかしながら、可能な限り柔軟で経済的な使用のためには、市販の自動車トレーラに対応するかまたは適合するサイズが好ましい。この点において、好ましい実施形態における本発明の装置は、約１から３ｍの長さ、１．５から２．５ｍの幅、および１．５から２．５ｍの高さである。

本発明にかかる加熱装置（または本発明にかかるバーナー部）が車輪またはローラーを有するか、または自動車トレーラに積載可能である場合、装置は、可動加熱装置と呼ばれることができる。

変形例では、本発明にかかる加熱装置（または本発明にかかるバーナー部）は、電子的に調整および／または制御されることが好ましい。この目的のために、対応するセンサおよび少なくとも１つの制御ユニットが装置上に配置される。したがって、制御ユニットは、ユーザによって操作されることができる操作ユニットを備える。

必要に応じて、遠隔で操作されることができ、したがって遠隔で制御することができる制御ユニットを装置に配置することも可能である（例えば、加熱される領域で温度が高くなりすぎると、装置の出力が低下されることができる）。そのような遠隔制御は、例えば、（スマートフォン）アプリを用いても、Ｗ－ＬＡＮ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（またはその他の無線通信）などを介して実行されることができる。

本発明にかかる制御装置は、好ましくは、加熱または燃焼プロセスの始動時および進行中の運転中に、特に、バーナー部内の誘引ドラフト送風機の強度を調整し、適用可能な場合には、一次、二次および三次空気ダクトまたは入口内の絞り弁を開閉することによって、最適な空気供給および煙道ガス除去が保証されるように運転される。さらに、加熱部の空気吸引送風機は、最適な空気流／吸熱比が達成されるように変形例において調整される。加熱時や始動時には、三次空気を供給しないことが好ましい。例えば、これは最初に煙道ガス流を冷却し、したがってスタック効果が減少する（その結果、送風機により多くの電力が必要になる）。

燃焼プロセス（すなわち、加熱／始動後）の過程で、（加熱されるという事実に起因する）二重壁内部中空燃焼チャンバ壁内で上昇する空気の吸引効果は、必要量の三次空気をシステム内に導入するのに十分である。しかしながら、本発明の文脈において、三次空気システム内に送風機を補助的に配置することも可能である。同様に、空気供給用の開口部／入口は、通常、一次または二次空気に十分である。しかしながら、この場合、送風機はまた、（例えば、燃焼に「風を送る」ために）それぞれの空気流を支持するようにそれぞれの場合に配置されることもできる。

さらにまた、煙道ガスフラップの位置は、バーナー部内の温度に応じて調整されることが好ましい。ヒューズなどの機械的装置を介してこれを実装することが可能であるが、そのようなヒューズは使用後に交換されなければならないという意味であまり好ましくない。この点において、煙道ガスフラップは、好ましくは電子的に調整される。

その構造により、扁平管ガス熱交換器は、ガスを比較的ゆっくりと通過させ（または扁平管薄板の周りを流れ）、それにより、熱伝達媒体、特に熱油に熱を効果的に伝達するための多くの時間を有する。

可燃性物質供給の制御は、本発明の好ましい変形例では、スクリューコンベアの回転速度を介して（ペレット）貯蔵容器から燃焼チャンバまで実行される。これは、一方ではあまり多くの可燃性物質が供給されないことを効果的に調整することを可能にし、それはあまりにも高温にする可能性があり、他方では、あまりにも少ない可燃性物質が供給されることも効果的に調整することを可能にし、その結果、燃焼は停止しないか、またはあまりにも少ない熱が生成される。

したがって、本発明の好ましい変形例は、装置全体を電子的に、すなわち、特に好ましくは空気供給、可燃性物質供給、可燃性物質残留量監視データ、温度（燃焼チャンバ内）、送風機電力、扁平管煙道ガス熱交換器／排気熱交換器の熱交換器回路のポンプ電力、煙道ガスフラップを調整して、センサを介して可能な緊急停止条件を検出し、それに応じて電気的に（再）調整することにある。

本発明の文脈において、驚くべきことに、本発明にかかる加熱装置、本発明にかかるバーナー部または本発明にかかる方法によって非常に高い効率が達成されることができることが見出された。

これは、本発明によれば、全ての建設的な手段によって、燃焼によって生成された熱の非常に高い利用が達成され、これは従来技術でこれまで達成されてきたものをはるかに超えている。本発明の文脈において、熱は、２つの熱交換器（扁平管煙道ガス熱交換器および放射熱交換器）を介して加熱部に直接伝達される。さらに、燃焼チャンバ内で発生した熱が単に煙道ガスを介して伝達されるのではなく、燃焼チャンバ壁上の煙道ガスダクトに沿って通過し、既に加熱された三次空気を煙道ガスと混合することによって煙道ガスがさらに加熱されるという効果のために、バーナー部内で非常に効果的なエネルギー管理システムが動作される。さらに、煙道ガスダクト、二重壁内部中空燃焼チャンバ壁、ならびに適用可能な場合には一次および二次空気供給ダクトを有する燃焼チャンバの「囲い」は、燃焼チャンバ壁を通って放射された熱の効果的な使用を達成し、したがって環境に未使用で放出されず、または燃焼チャンバの追加の複雑で高価な断熱を不要にする。

したがって、全体として、本発明では、燃焼によって放出されたエネルギーは、可能な限り多くの場所で可能な限り効果的に捕捉または変換される。

本発明にかかる加熱装置の機能は、以下のように簡単に説明されることもできる。

燃焼チャンバでは、好ましくはバイオマスに基づく可燃性物質、特に搬送装置、特にスクリューコンベアによって燃焼チャンバに押し込まれた（木材）ペレットが点火される。燃焼は、一次および二次空気ダクトから空気を受け取る。これは、煙道ガスを発生させる。誘引ドラフト送風機によって負圧が発生される。したがって、煙道ガスは、三次空気と混合される（これは、三次空気熱交換器を介して外部から負圧によって吸引され、二重壁内部中空燃焼チャンバ壁へと接続され、次いで燃焼チャンバ壁を通って）。この言及された三次空気は、これによって２段階にわたって加熱される。第１の段階は、残留煙道ガス温度が使用される三次空気熱交換器である。第２の段階では、既に予熱された空気は、連続可変絞り弁を有するダクトを介して二重壁内部中空燃焼チャンバ壁に導かれ、したがって放射熱を介してさらに加熱される。三次空気と混合された煙道ガスは、サイドダクトを通って扁平管煙道ガス熱交換器および三次空気熱交換器に引き込まれる。次いで、これらは、スタックを通って大気中に放出される。

扁平管煙道ガス熱交換器を通って流れる煙道ガスによって、熱油が加熱される。次いで、これは、ポンプによって加熱部内の排気熱交換器を通って搬送される。加熱部において使用可能な排気熱は、２段階で発生される。一方、排気モジュール用の吸気の一部は、放射熱交換器によって予熱される。一方、排気は、排気熱交換器を介して加熱される。

（ペレット）貯蔵容器は、好ましくは、本発明の文脈において、（調整可能な）可燃性物質または可燃性物質（これら２つの用語は、本発明において同義的に使用される）が燃焼チャンバに供給されるように燃焼チャンバに接続される。好ましくは、これは、スクリューコンベアを介して行われ、スクリューコンベアは、様々な利点、とりわけ、（量の）良好な制御性および戻り火災のリスクが低い。（ペレット）貯蔵容器は、通常、可燃性物質が充填される大型容器であり、重力によって容器の下端に到達し、この点において、容器は、好ましくは少なくとも部分的に下向きに傾斜している。この下端には、好ましい実施形態では、可燃性物質（調整済み）を燃焼チャンバに搬送するスクリューコンベアが配置される。

さらに、レベル監視装置は、（ペレット）貯蔵容器内またはその上に配置されてもよい。原則として、これはそれに適した任意の装置とすることができるが、好ましくは超音波またはレーダープローブ、特にレーダープローブが使用される。

本発明の加熱装置に使用される熱交換器は、従来の熱交換器であって、配管を流れる伝熱媒体を、これらの配管の周囲を流れる流体によって加熱または冷却することにより、流体が伝熱媒体に熱を伝達したり、伝熱媒体から熱を吸収したりし、本発明の文脈における流体は、一方では煙道ガス（または煙道ガス／三次空気混合物）であり、他方では加熱される空気である。

本発明の文脈において、好ましくは、熱油（本発明の文脈において熱油と同義に呼ばれることもできる）は、扁平管ガス熱交換器／排気熱交換器回路を介して、バーナー部と空気加熱部との間で熱を伝達するための熱伝達媒体として使用される。

油冷却用および閉回路内の工業プラントおよびプロセスの加熱用のそのような熱油は基本的に公知であり、これらの熱油は、それらの化学組成に応じて異なる特性を有することができる。本発明の文脈において、鉱油（例えばディーゼル油）、合成油（例えばシリコーン油）、芳香族炭化水素（例えばＤＰ／ＤＰＯ）が好ましくは熱油として使用されることができる。特に好ましくは、熱伝達流体としてサーミノールＳＰが使用される。

煙道ガス（燃焼排気ガス）は、誘引ドラフト送風機を介して加熱装置、より正確には燃焼チャンバから抽出される。これにより、（ペレット）貯蔵容器、燃焼チャンバ、熱交換器領域、三次空気ダクト（特に二重壁内部中空燃焼チャンバ壁内のダクト）などの構成要素が、周囲圧力よりも低い内圧を有することが達成される。これは、加熱装置を始動させるときに特に好ましいが、進行中の動作中にも支持効果を有する。さらに、煙道ガスは、スタック（すなわち、誘導可能である）を通ってのみ流出し、起こり得る漏れを通っては流出しないことが保証される。誘引ドラフト送風機は、例えば、ファンプロペラを駆動する速度制御送風機モータから構成されることができる。

加熱部に配置された送風機は、ファンプロペラを駆動する速度制御モータを有することもできる。しかしながら、加熱部内の送風機は、いくつかのファンプロペラの複合装置とすることができる。

好ましい実施形態では、スクリューコンベアを介した加熱装置の可燃性物質供給部は、比較的大きな長手方向膨張を有する比較的小さい断面を有し、その結果、熱の大部分が供給装置の（鋼鉄）壁にわたって放射され、（ペレット）貯蔵容器の方向の燃焼チャンバからの温度は非常に急速に低下する。さらに、比較的少量の可燃性物質がスクリューコンベアに含まれており、これは、通常、熱損失が支配的であり、可能性のある残骸は継続できないため、戻り火に十分な熱を発生させることができない。したがって、本発明にかかる好ましい可燃性物質の燃焼チャンバ内への可燃性物質のスクリュー搬送により、（ペレット）貯蔵容器の方向の燃焼チャンバからの戻り火災のリスクは低いと分類されるが、本発明の変形例では、安全のために、ヒューズ、例えば溶融ヒューズが依然として配置されることができ、それによって水、ＣＯ_２、Ｎ_２、または別の消火剤がトリガされてそのような戻り火災を消火することができる。

扁平管煙道ガス熱交換器と排気熱交換器との間の接続が良好に絶縁されるほど、また、接続が短くなるほど、熱伝達の熱効率がより効果的になる。この点において、本発明の文脈において、この接続が可能な限り短く、且つ絶縁されていることが好ましい。

したがって、言及する価値のある本発明のいくつかの態様は、とりわけ以下のとおりである。

本発明の加熱装置は、バイオマス由来の可燃性物質、特に木質ペレットを使用することが好ましく、バーナー部から加熱部への伝熱媒体として熱油を使用することが好ましい。

本発明の加熱装置は、好ましくは、効率を向上させるために調整された三次空気も使用し（三次空気の吸引量は、燃焼チャンバ内の温度に応じて、連続的に調整可能なファンフラップによって調整され、加熱装置の始動時に、最初は三次空気を吸引しない）、エネルギーは２段階で得られ、第１の段階として、新たに吸引された三次空気が煙道ガス（または煙道ガス／空気混合物）によって加熱される三次空気熱交換器と、第２の段階として、三次空気熱交換器において予熱された三次空気が二重壁内部中空燃焼チャンバ壁を通って流れるときの燃焼チャンバの放射熱とを含む。

本発明の加熱装置は、確実な過熱保護を（自動的に）規則的に引き起こす煙道ガスフラップを備える。

本発明の加熱装置は、放射熱交換器を併用して直接的な熱回収を可能とする。

本発明の加熱装置は、１つの変形例では、好ましくは、バイオマスベースの可燃性物質（ペレット）の供給の連続測定および監視のためのレーダープローブによる、可燃性物質供給の自動監視を含む。

燃焼チャンバ内の火格子は、中心シャフト上の高温鋼薄層の好ましい変形例からなり、そこでそれらはねじり防止方式で取り付けられる。

この場合、火格子薄板は、スペーサ要素によって所定の距離に保たれ、したがって、一方では（流動下の）一次空気の可燃性物質への供給を可能にし、他方ではそれによって（支持的に）下方にある灰容器への洗浄または灰の排出に役立つ。

いくつかの好ましい変形例では、洗浄は、ラムダプローブによって決定される排気ガス値に応じて自動的に初期化される。洗浄プロセスは、例えば、移動の終点で固定コームを通して引っ張られる火格子の所定の角度で回転移動が行われるように実行されることができる。コーム自体は、好ましくは固定薄板からなる。

熱油を加熱するための熱交換器は、特に扁平管煙道ガス熱交換器（加熱チャンバの一次回路におけるエネルギー変換）に役立つため、そのような熱交換器は、例えば、Ｆｅｒｃｈｅｒ ＧｍｂＨから市販されている。

過熱保護としての煙道ガスフラップであって、熱伝達媒体および／またはシステムの温度が監視され、臨界限界温度に到達すると、煙道ガスフラップが自動的に開かれる。煙道ガスの限界値は５５０℃であり、通常運転では熱油の限界値は２８０℃である。緊急停止または停電の場合、これは１５０℃の煙道ガス温度でトリガされる。

本発明は、主に可燃性物質としてのバイオマス生成物の使用に関するが、本発明にかかる加熱装置は、他の物質の燃焼にも適していることを理解されたい。例えば、石炭はまた、燃焼させることができ（より広い意味では依然としてバイオマスに該当することができる）、またはプラスチック、好ましくは粒状形態であってもよい。しかしながら、プラスチックの燃焼のために、排気ガスフィルタまたは排気ガスフィルタシステムを設置することが必要な場合がある（しかしながら、例えば、純粋なポリエチレンもまた、本発明にかかる加熱装置の適切な制御により、フィルタなしで可燃性である）。この点において、プラスチックの燃焼のための本発明にかかる加熱装置の使用も本発明に含まれる。

任意選択的に、本発明にかかる加熱装置は、電気エネルギーを発生させるための装置を備えている。ここで、可能な変形例におけるゼーベック効果にしたがって動作する要素、好ましくは市販のペルチェ素子は、一方の側の高温燃焼ガスと、他方の側で依然としてまたは再び冷却されている（またはより冷却されている）熱交換器との間で良好な熱伝導接触状態にある。これは、素子内に温度勾配を生じさせ、電圧を発生させ、電気エネルギーが取り出されることができる。最良の場合には、発生された電気エネルギーは、可燃性物質供給用の（伝達）モータ、誘引ドラフト送風機、および制御装置または制御電子機器（存在する場合）に供給するのに十分であり、ＬＥＤランプなどの外部の小型消費者に供給するために、またはモバイル装置の蓄電装置を充電するために標準化されたコネクタを介して十分である。その結果、本発明にかかる加熱装置は、公共電力網も車両またはキャラバンバッテリへの接続も利用できない遠隔地での使用にも適している。

当業者は、一般的な技術知識の範囲内で、例えば、特定の可燃性物質または特定のエネルギー転換／発熱量のサイズ、壁厚、材料などの燃焼チャンバの正確な設計を容易に実行することができる。

本発明にかかる装置の説明において、部分または装置全体が「からなる」としてマークされている場合、これは前記必須構成要素を指すと理解されるべきである。配管、弁、ねじ、測定装置などの自明または固有の部品は、それによって除外されない。しかしながら、好ましくは、さらなる燃焼チャンバなど、機能（モード）を変更する他の必須の構成要素は除外される。

本発明の様々な実施形態、例えば、排他的ではないが、様々な従属請求項の実施形態は、そのような組み合わせが互いに矛盾しない限り、任意の方法で互いに組み合わせられることができる。

以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。図面は限定的に解釈されるべきではなく、縮尺どおりではない。図面は概略的なものであり、さらに、通常の装置が有する全ての特徴を含むわけではないが、本発明およびその理解に不可欠な特徴まで縮小されており、例えば、ねじ、接続部などは詳細に示されていない。

同じ参照符号は、図面、明細書および特許請求の範囲において同じ特徴を示す。

本発明にかかる加熱装置の変形例の実施形態を正面から概略的に示している。バーナー部は左側に、加熱部は右側に示されている。バーナー部において、右下には、一次空気９の開口部または流入口が示されている（ここでは単一の開口部として示されているが、それは複数のダクトであってもよいが、格子状または他の方法で設計されてもよく、格子形状は、いかなる可燃性物質も逃がさないようにそれ自体が証明されている）。そこから燃焼チャンバ８に空気が流入する。燃焼チャンバには、火格子１９、可燃性物質用の供給開口部２０、および、最下部に可燃性物質廃棄物除去のためのスクリューコンベア２１が示されている（可燃性物質収集チャンバ自体は、この図ではスクリューコンベア２１の背後にあるため、ここには示されていない）。火格子１９の上方には、二次空気吸引部６がある（ここでは塗りつぶされた角丸長方形として示されており、実際には、例えば、格子形状であってもよく、または他の方法で設計されてもよく、格子形状は、いかなる可燃性物質も逃がさないようにそれ自体が証明されている）。燃焼チャンバ８では、可燃性物質が燃焼し、煙道ガスが上昇する。これらは、燃焼チャンバ８の境界の上部に接触し、そこで燃焼チャンバ８に配置された放射熱交換器５に熱を伝達し、そうでなければ、煙道ガスダクト２２内への左への経路をたどる（塗りつぶされた矢印を参照）。次いで、煙道ガスダクト２２を通る経路は、（高温の）壁に沿って燃焼チャンバ８に向流で下方に通じている。底部に入ると、経路は、熱交換器の領域内に向かって左に（塗りつぶされた矢印を参照）および上方に進む。そこで、煙道ガスは、まず扁平管煙道ガス熱交換器３を通って流れ、次いで三次空気熱交換器２を通って流れる。この上方には、バーナー部に負圧を発生させる誘引ドラフト送風機１が配置されている。最終的に、煙道ガスは、スタック１１を通って外部に流れる。さらにまた、扁平管煙道ガス熱交換器（ここでは開位置に示されている）内の装置または熱伝達媒体の過熱を防止するために、温度が高すぎると、煙道ガスダクト２２の始まりからスタック１１の始まりまで直接接続を確立する煙道ガスフラップ４が示されている。三次空気熱交換器２は、ここでは管を表す一連の円として示されている。これらは、高温の煙道ガスによって周囲に流され、これらの三次空気は、外部から吸引される。次いで、この三次空気は、配管（図示せず）を通って二重壁内部中空燃焼チャンバ壁１０に流れ、ここでは蛇行状の流れ誘導を引き起こすバッフルを示すために長方形の形態で示されている。二重壁内部中空燃焼チャンバ壁１０では、三次空気は蛇行して上方に流れ、それによって高温の燃焼チャンバ壁によって加熱され、二重壁内部中空燃焼チャンバ壁１０の開口部を通って上端から出て、好ましくは燃焼ゾーンおよび燃焼後ゾーンの上方の燃焼チャンバに流入する。次いで、それは、バーナー部を通って上述したように煙道ガスとともに流れる。 図の右側に示す加熱部は、外部から加熱される空気を吸引する空気吸引送風機２３を備えている。加熱部はまた、空気吸引部２５の上端に放射熱交換器５への接続部を備える（これにより、そこで加熱された空気は、放射熱交換器５の上方から、または放射熱交換器５を通って吸引される－塗りつぶされた矢印参照）。したがって、吸引された空気の一部は、既に（放射熱交換器５によって）加熱されて吸引され、一部は環境から直接吸引される。加熱されるべき部分的に既に幾分加熱された空気は、その後、ここで排気熱交換器７の上方を下方に流れ（塗りつぶされた矢印を参照）、それによって空気が加熱される。排気熱交換器７には、高温熱油が流され、この高温熱油は、高温煙道ガスによって扁平管煙道ガス熱交換器３のバーナー部において加熱される。次いで、加熱された空気は、加熱された空気２４用の出口開口部（塗りつぶされた矢印を参照）を通って装置を出て、加熱に使用されることができる。 図２は、図１にかかる実施形態を後方から示しており、したがって、ここではバーナー部は右側にあり、加熱部は左側にある。図のほぼ中央には（ペレット）貯蔵容器１４があり、そこから可燃性物質が燃焼チャンバに搬送される。（ペレット）貯蔵容器１４の上端にはレーダープローブ１３が示されており、これによって（ペレット）貯蔵容器１４の充填レベルが監視される。さらに、誘引ドラフト送風機１は、送風機の対応する駆動モータが通常（ここで示すように）バーナー部の後壁に設置されるため、右側に円として示されている。誘引ドラフト送風機１の下方には熱交換器があるが、ここではこれ以上図示しない。一方、扁平管煙道ガス熱交換器１５への供給流および扁平管煙道ガス熱交換器１６からの戻り流は、ポンプ１２とともに示されている。ポンプ１２は、ここではハウジングの下方に示されているが、これは単に説明を容易にするためのものであり、通常はハウジング後壁の真上または後方の小さな部分に配置される。したがって、排気熱交換器１７への供給流および排気熱交換器１８からの戻り流もポンプに接続され、これは、２つの熱交換器が熱伝達媒体、好ましくは熱油によって流れる回路を形成するためである。これら２本の管路は、排気熱交換器７が位置する地点において加熱部の左側で終端する。

以下の非限定的な例を参照して、本発明をさらに説明する。

図に示すように、加熱装置に可燃性物質として市販の木質ペレットを供給し、燃焼を開始した。静止状態に到達した後、扁平管煙道ガス熱交換器上で２２０℃から２５０℃の間の安定した温度が得られた。

燃焼中、空気吸引送風機は、約６０００ｍ^３の出力で加熱部内を走行し、１０，０００ｍ^３の風量を達成し、外気温０℃で８２℃まで加熱することができた。

常時２００ｋＷの出力（始動時およびシャットダウン時を除く）を達成した。

データから、本発明にかかる加熱装置が非常に効果的であり、高効率を達成することがわかる。

１ 誘引ドラフト送風機
２ 三次空気熱交換器
３ 扁平管煙道ガス熱交換器
４ 煙道ガスフラップ
５ 放射熱交換器
６ 二次空気ダクトまたは入口
７ 排気熱交換器
８ 燃焼チャンバ
９ 一次空気ダクトまたは入口
１０ 二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（蛇行状の流れ誘導用の内部バッフルを有する）
１１ スタック
１２ ポンプ
１３ （レーダー）プローブ
１４ （ペレット）貯蔵容器
１５ 扁平管煙道ガス熱交換器への供給流
１６ 扁平管煙道ガス熱交換器からの戻り流
１７ 排気熱交換器への供給流
１８ 排気熱交換器からの戻り流
１９ 火格子
２０ 可燃性物質用の供給開口部
２１ 可燃性物質廃棄物除去のためのスクリューコンベア
２２ 煙道ガスダクト
２３ 空気吸引送風機
２４ 加熱された空気用の出口開口部
２５ 放射熱交換器の上方からまたは放射熱交換器を介して空気を吸引する空気吸引部

Claims (15)

1. 加熱装置であって、
   Ａ）バーナー部であって、
   － 燃焼チャンバ（８）と、
   － 燃焼ゾーンの上方から前記燃焼チャンバ（８）内に通じる上部開口部を有する二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）と、
   － 前記燃焼チャンバ（８）に沿って煙道ガスを下方に導く煙道ガスダクト（２２）と、
   － 煙道ガスダクト（２２）に続く熱交換器領域であって、
   － 最初に、扁平管煙道ガス熱交換器（３）と、
   － 次いで、三次空気熱交換器（２）と、を備える熱交換器領域と、
   － 煙道ガス換気スタック（１１）と、
   － 前記燃焼チャンバ（８）の上方に配置された放射熱交換器（５）と、
   － 開放時に前記煙道ガスダクト（２２）を前記スタック（１１）に接続する、前記煙道ガスダクト（２２）の上端にある煙道ガスフラップ（４）と
   を備えるバーナー部と、
   Ｂ）加熱部であって、
   － 空気吸引送風機（２３）と、
   － 前記扁平管煙道ガス熱交換器（３）と同じ熱伝達媒体を有する排気熱交換器（７）と、
   － 加熱された空気用の出口開口部（２４）と
   を備える加熱部と、を備え、
   前記扁平管煙道ガス熱交換器（３）が、前記排気熱交換器（７）と熱交換回路を形成する、加熱装置。
2. 前記燃焼チャンバ（８）が、
   － 一次空気および二次空気用の入口ダクトまたは入口開口部（６、９）と、
   － 火格子（１９）および、任意選択的にバーナーと、
   － 可燃性物質用の供給開口部（２０）と、
   － 可燃性物質廃棄物収集チャンバおよび／または可燃性物質廃棄物排出装置、好ましくは特に前記燃焼チャンバ（８）に接続された可燃性物質廃棄物を除去するためのスクリューコンベア（２１）を介したダクトと、を備える、ことを特徴とする、請求項１に記載の加熱装置。
3. 前記可燃性物質用の供給開口部（２０）を介して、好ましくはスクリューコンベアを介して前記燃焼チャンバ（８）に接続された（ペレット）貯蔵容器（１４）を備える、ことを特徴とする、請求項１または２に記載の加熱装置。
4. 前記二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）の前記上部開口部が、前記燃焼チャンバ（８）、好ましくは燃焼ゾーンおよび燃焼後ゾーンの上方に通じ、前記二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）が、三次空気を導入するように構成された下部開口部または接続部を備える、ことを特徴とする、請求項１から３のいずれか一項に記載の加熱装置。
5. 前記煙道ガスダクト（２２）が、前記燃焼チャンバ（８）の他方の側で前記二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）に対して配置され、前記煙道ガスをその壁に沿って下方に前記燃焼チャンバに導く、ことを特徴とする、請求項１から４のいずれか一項に記載の加熱装置。
6. 前記熱交換器領域が、前記燃焼チャンバ（８）の視野方向から前記煙道ガスダクト（２２）を越えて配置され、前記扁平管煙道ガス熱交換器（３）が、熱伝達媒体として熱油を用いて動作され、前記三次空気熱交換器（２）が、三次空気用の入口ダクトまたは入口開口部を備え、前記二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）に接続された、前記加熱された三次空気用の排出口を備える、ことを特徴とする、請求項１から５のいずれか一項に記載の加熱装置。
7. 前記熱交換器領域に続いて、誘引ドラフト送風機（１）を有する領域が隣接するか、または誘引ドラフト送風機（１）が前記煙道ガス換気スタック（１１）内またはそこに配置される、ことを特徴とする、請求項１から６のいずれか一項に記載の加熱装置。
8. 前記加熱部が、前記放射熱交換器（５）の上方または前記放射熱交換器（５）を介して空気を吸引する空気吸引部（２５）を備える、ことを特徴とする、請求項１から７のいずれか一項に記載の加熱装置。
9. 前記加熱部の前記空気吸引送風機（２３）が、少なくとも部分的に、好ましくは部分的に、特に好ましくは４０から６０％、特に５０％、前記空気吸引部（２５）から空気を吸引し、そうでなければ前記環境から空気を吸引し、前記割合が、吸引された空気の総量を指す、ことを特徴とする、請求項１から３のいずれか一項に記載の加熱装置。
10. 前記２つの部分Ａ）およびＢ）が、前記扁平管煙道ガス熱交換器（３）の配管によって前記排気熱交換器（７）に接続され、適用可能な場合には、前記加熱部の空気吸引部を前記放射熱交換器（５）に接続することによって接続され、そうでなければ物理的に分離されたユニットである、ことを特徴とする、請求項１から９のいずれか一項に記載の加熱装置。
11. Ａ）バーナー部であって、
    － 燃焼チャンバ（８）であって、
    － 一次空気および二次空気用の入口ダクトまたは入口開口部（６、９）と、
    － 火格子（１９）およびバーナーと
    － 可燃性物質用の供給開口部（２０）と、
    － 可燃性物質廃棄物収集チャンバおよび／または可燃性物質廃棄物排出装置、好ましくは特に前記燃焼チャンバ（８）に接続された可燃性物質廃棄物を除去するためのスクリューコンベア（２１）を介したダクトと、を備える燃焼チャンバと、
    － 前記可燃性物質用の供給開口部（２０）を介して、好ましくはスクリューコンベアを介して前記燃焼チャンバ（８）に接続された（ペレット）貯蔵容器（１４）と、
    － 燃焼ゾーンの上方、好ましくは燃焼ゾーンおよび燃焼後ゾーンの上方で前記燃焼チャンバ（８）内に導く上部開口部を有し、三次空気を導入するように構成された下部開口部または接続部を備える二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）と、
    － 前記二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）に対して前記燃焼チャンバ（８）の他方の側に配置され、前記燃焼チャンバに隣接する壁に沿って煙道ガスを上方から下方に導く煙道ガスダクト（２２）と、
    － 前記煙道ガスダクト（２２）に隣接し、前記煙道ガスの流れ方向に前記煙道ガスダクト（２２）を越えて配置された熱交換器領域であって、
    － 最初に、好ましくは熱伝達媒体として熱油を有する扁平管煙道ガス熱交換器（３）と、
    － 次いで、三次空気用の入口ダクトまたは入口開口部と、前記二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）に接続された加熱された三次空気用の排出部とを備える三次空気熱交換器（２）と、を備える熱交換器領域と、
    － 任意選択的に、前記熱交換器領域に隣接する、誘引ドラフト送風機（１）を有する領域と、
    － 煙道ガス換気スタック（１１）と、
    － 前記燃焼チャンバ（８）の上方に配置された放射熱交換器（５）と、
    － 開放時に前記煙道ガスダクト（２２）を前記スタック（１１）に接続する、前記煙道ガスダクト（２２）の上端にある煙道ガスフラップ（４）と
    を備えるバーナー部と、
    Ｂ）加熱部であって、
    － 前記放射熱交換器（５）の上方からまたは前記放射熱交換器（５）を介して空気を吸引する空気吸引部（２５）と、
    － 少なくとも部分的に、好ましくは部分的に、前記空気吸引部（２５）から空気を吸引し、特に好ましくは４０から６０％、特に５０％、そうでなければ環境から空気を吸引する空気吸引送風機（２３）であって、割合が、吸引された空気の総量を指す、空気吸引送風機と、
    － 前記扁平管煙道ガス熱交換器（３）と同じ熱伝達媒体、好ましくは熱油を有する排気熱交換器（７）と、
    － 加熱された空気用の出口開口部と
    を備える加熱部と、を備えるかまたはそれらからなり、
    前記扁平管煙道ガス熱交換器（３）が、前記排気熱交換器（７）と熱交換回路を形成し、前記２つの部分Ａ）およびＢ）が、前記扁平管煙道ガス熱交換器（３）の配管によって前記排気熱交換器（７）と接続され、適用可能な場合には、前記加熱部の前記空気吸引部（２５）を前記放射熱交換器（５）に接続することによって接続され、そうでなければ物理的に分離されたユニットである、
    好ましくはバイオマス、特にバイオマスのペレットを燃焼させるための、請求項１から１０のいずれか一項に記載の加熱装置。
12. 好ましくは加熱装置用のバーナー部であって、
    － 燃焼チャンバ（８）であって、
    － 一次空気および二次空気用の入口ダクトまたは入口開口部（６、９）と、
    － 火格子（１９）およびバーナーと、
    － 可燃性物質用の供給開口部（２０）と、
    － 可燃性物質廃棄物収集チャンバおよび／または可燃性物質廃棄物排出装置と、を備える燃焼チャンバと、
    － 前記可燃性物質用の供給開口部（２０）を介して、好ましくはスクリューコンベアを介して前記燃焼チャンバ（８）に接続された（ペレット）貯蔵容器（１４）と、
    － 燃焼ゾーンの上方、好ましくは燃焼ゾーンおよび燃焼後ゾーンの上方で前記燃焼チャンバ（８）内に導く上部開口部と、三次空気を導入するように構成された下部開口部とを有する二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）と、
    － 前記二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）に対して前記燃焼チャンバ（８）の他方の側に配置され、前記燃焼チャンバに隣接する壁に沿って煙道ガスを上方から下方に導く煙道ガスダクト（２２）と、
    － 前記煙道ガスダクト（２２）に隣接し、前記煙道ガスダクト（２２）を越えて前記煙道ガスの流れ方向に配置された熱交換器領域であって、
    － 最初に好ましくは熱伝達媒体として熱油を有する扁平管煙道ガス熱交換器（３）と、
    － 次いで、前記二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）に接続された三次空気用の入口ダクトまたは入口開口部と、加熱された三次空気用の排出部とを備える三次空気熱交換器（２）と、を備える熱交換器領域と、
    － 任意選択的に、前記熱交換器領域に隣接する、誘引ドラフト送風機（１）を有する領域と、
    － 煙道ガス換気スタック（１１）と、
    － 前記燃焼チャンバ（８）の上方に配置された放射熱交換器（５）と、
    － 開放時に前記煙道ガスダクト（２２）を前記スタック（１１）に接続する、前記煙道ガスダクト（２２）の上端にある煙道ガスフラップ（４）と
    を備える、バーナー部。
13. － 燃焼ゾーンを通る一次空気の供給および前記燃焼ゾーンの上端における二次空気の供給の下で、好ましくは請求項１から１２に記載の燃焼チャンバ（８）内の燃焼を燃焼させ、
    － 最初に扁平管煙道ガス熱交換器（３）を介して、次いで三次空気熱交換器（２）を介して煙道ガスを導き、
    － このように加熱された三次空気を、さらなる加熱のために二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）に導き、
    － 燃焼ゾーンの上方、好ましくは燃焼ゾーンおよび燃焼後ゾーンの上方の前記二重壁内部中空燃焼チャンバ壁（１０）からの加熱された三次空気を前記燃焼チャンバ（８）に導き、前記煙道ガスと混合し、
    － 前記燃焼チャンバ（８）の上方に配置された熱交換器（５）によって加熱される空気の少なくとも一部に熱を伝達し、
    － 排気熱交換器（７）によって加熱される空気に、前記扁平管煙道ガス熱交換器（３）内で加熱された熱伝達媒体、特に熱油によってさらなる熱を伝達する、
    ことによって加熱装置の効率を向上させるための方法。
14. 加熱される領域を加熱するための請求項１から１１のいずれか一項に記載の加熱装置の使用、または加熱装置の効率を向上させるための請求項１３に記載の方法の使用。
15. 可燃性物質、好ましくはバイオマス、特に木質ペレットの燃焼のための、または任意選択的に加熱部、特に請求項１から１１に記載の加熱部とともに加熱される加熱領域のための、請求項１２に記載のバーナー部の使用。

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