JP2023069338A - 防犯用センサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサ本体は電池駆動装置と共通化可能である外部電源駆動装置であるにもかかわらず、厚みを小さくできる防犯用センサ装置を提供する。【解決手段】検知素子23および検知素子23からの信号を処理するセンサ回路部品24を含むセンサ部品25と、センサ部品25を収容する本体カバー2と、センサ部品25の後側で本体カバー2に装着される第1の後側収容体4であって、外部電源接続用の入力端子を有する端子台43、およびこの入力端子を介して入力される入力電圧を降圧して出力電圧をセンサ部品25に供給するように構成された降圧回路44が設けられた第1の後側収容体4とを備える。【選択図】図2
Description
本発明は、人体などの物体を検知して警報信号を出力する防犯用センサ装置に関する。
防犯用センサ装置は、従来、外部電源で駆動されるもの(以下、「外部電源駆動装置」と称する。)が大半であった。ただし、電池で駆動されるもの(以下、「電池駆動装置」と称する。)も広く普及してきている(例えば、特許文献1)。
このように、外部電源駆動装置と電池駆動装置はいずれも市場に出回っているため、いずれの装置としても機能できる汎用的な防犯用センサ装置が望まれている。
しかし、これら外部電源駆動装置と電池駆動装置には、様々な相違点がある。例えば、外部電源駆動装置ではセンサ本体への入力電圧は通常12V~24Vの直流電圧であるのに対して、電池駆動装置ではセンサ本体への入力電圧は通常3Vの直流電圧である。また、電池駆動装置では電池と送信器をバックボックスに収容するため、外部電源駆動装置に比べて厚みが大きくなる。これに関し、防犯用センサ装置はできる限り厚みを小さくすることが望まれているため、汎用的な防犯センサ装置によって、外部電源駆動装置が電池駆動装置と同一の厚みを大きくするのは実際的ではない。
そこで、本発明は、センサ本体は電池駆動装置と共通化可能である外部電源駆動装置であるにもかかわらず、厚みを小さくできる防犯用センサ装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る防犯用センサ装置は、検知素子および当該検知素子からの信号を処理するセンサ回路部品を含むセンサ部品と、前記センサ部品を収容する本体カバーと、前記センサ部品の後側で前記本体カバーに装着される第1の後側収容体であって、外部電源接続用の入力端子を有する端子台、およびこの入力端子を介して入力される入力電圧を降圧して出力電圧を前記センサ部品に供給するように構成された降圧回路が設けられた第1の後側収容体とを備える。
この構成によれば、第1の後側収容体に、外部電源接続用の入力端子を有する端子台、およびこの入力端子を介して入力される入力電圧を降圧して出力電圧をセンサ部品に供給するように構成された降圧回路が設けられている(つまり、収容されている)ため、センサ部品に供給される出力電圧の大きさを、センサ部品を電池で駆動する場合の駆動電圧の大きさと等しくできる。これより、本防犯用センサ装置のセンサ部品は電池駆動装置と共通化可能である。そして、第1の後側収容体は、センサ部品を収容する本体カバーに装着されるもので、本体カバーとは別体であるため、この第1の後側収容体の代わりに、センサ部品を駆動する電池を収容する第2の後側収容体を本体カバーに装着すれば、電池駆動装置が実現され得る。そのため、第1の後側収容体には、電池駆動装置として使用する場合のみ必要な電池などを収容する必要がない。これにより、第1の後側収容体の収容空間の深さを小さくでき、外部電源駆動装置である防犯用センサ装置の厚みを小さくすることができる。
前記降圧回路の前記出力電圧の大きさが、前記センサ部品を電池で駆動する場合の駆動電圧の大きさと等しくてもよい。この構成によれば、降圧回路の出力電圧の大きさが、センサ部品を電池で駆動する場合の駆動電圧の大きさと等しいため、この降圧回路の出力電圧をそのまま、電池駆動装置として使用する防犯用センサ装置のセンサ部品への入力電圧とすることができる。
一実施形態に係る防犯用センサ装置が、さらに、前記センサ部品を後側から覆う内カバーを備え、前記第1の後側収容体は前記内カバーの後側において前記本体カバーに装着されるように構成されており、前記内カバーは前方に張り出した張出し部を有するプレートからなり、前記第1の後側収容体が前記本体カバーに装着されると、前記張出し部が前記端子台と対向してもよい。
この構成によれば、内カバーは前方に張り出した張出し部を有するプレートからなり、第1の後側収容体が本体カバーに装着されると、張出し部が端子台と対向するため、端子台は張出し部に向けて進出できる。このため、端子台がある程度の高さ(前後方向の寸法)を有しても、第1の後側収容体の収容空間の深さは大きくならずに済む。
さらに、プレートの張出し部以外の部分である基部と、本体カバーが収容するセンサ部品とが対向してもよい。この構成によれば、本体カバーにおいてセンサ部品が位置する空間ではなく空いた空間に張出し部が張り出しているため、本体カバーと内カバーの間において空いたスペースを小さくすることができる。したがって、防犯用センサ装置の厚みを最小限にすることができる。
前記内カバーに、前記センサ部品のスイッチを後側から操作可能にする窓が形成されていてもよい。この構成によれば、内カバーに、センサ部品のスイッチを後側から操作可能にする窓が形成されているため、センサ部品を露出させずに、スイッチによる種々の設定が可能である。
一実施形態に係る防犯用センサ装置が、さらに、前記センサ部品の後側で前記本体カバーに、前記第1の後側収容体の代わりに装着される第2の後側収容体であって、前記センサ部品を駆動する電池を収容するように構成されている第2の後側収容体を備えてもよい。
この構成によれば、電池を収容する第2の後側収容体であって、第1の後側収容体の代わりに本体カバーに装着される第2の後側収容体を備えるため、この第2の後側収容体を本体カバーに装着すれば、防犯用センサ装置は電池駆動装置となる。このようにセンサ部品を収容する本体カバーが電池駆動装置と外部電源駆動装置とで共通化されているため、本防犯用センサ装置は、種々の条件に応じて、容易に電池駆動装置にも外部電源駆動装置にもなり得る。また、電池駆動装置として使用する場合のみ必要な電池が第2の後側収容体に収容されているため、第1の後側収容体は嵩張る電池を収容する必要がない。そのため、外部電源駆動装置である防犯用センサ装置の厚みを小さくすることができる。
前記第2の後側収容体には、さらに、警報信号を無線送信するための送信器が収容されてもよい。これにより、電池駆動装置の配線が完全に不要となる。
ここで、第1の後側収容体の収容空間の深さは、第2の後側収容体の収容空間の深さに比べて極めて小さい。例えば、第2の後側収容体はボックスからなるのに対して、第1の後側収容体はトレイからなってもよい。
一般的に防犯用センサ装置は、設置場所のような種々の条件に応じて、外部電源駆動装置が採用される場合もあれば、電池駆動装置が採用される場合もある。特に、屋外に設置される防犯用センサ装置では、給電可能な場所か否かで、どちらの装置を採用するか判断を行う場合が多い。これに対して、本防犯用センサ装置は、種々の条件に応じて第1または第2の後側収容体が本体カバーに装着されて容易に外部電源駆動装置にも電池駆動装置にもなり得るため、極めて利便性が高い。
前記センサ回路部品は、通常検知モードと、この通常検知モードに比べて電力消費を抑えた低電力検知モードのいずれか一方の検知モードで物体検知処理を行うものであり、この物体検知処理は、前記本体カバーに前記第1の後側収容体が装着されている間は前記通常検知モードで行われ、前記本体カバーに前記第2の後側収容体が装着されている間は前記低電力検知モードで行われるように構成されていてもよい。
この構成によれば、物体検知処理は、本体カバーに第1の後側収容体が装着されている間は通常検知モードで行われ、本体カバーに第2の後側収容体が装着されている間は低電力検知モードで行われるように構成されているため、防犯用センサ装置が外部電源駆動装置と電池駆動装置のいずれとして使用されても、適切な検知モードで物体検知処理が行われることになる。
なお、検知モードの設定は、自動で行われても、手動で行われてもよい。デフォルトの検知モードは低電力検知モードであってもよい。その上で、第1の後側収容体の端子台の入力端子に外部電源からの電線が接続されると、それが検知されて通常検知モードに自動的に切り替えられてもよい。代わりに、センサ部品のスイッチを介して手動で、通常モードまたは低電力検知モードに設定されてもよい。
以上のように、本発明に係る防犯用センサ装置によれば、センサ本体は電池駆動装置と共通化可能である外部電源駆動装置であるにもかかわらず、厚みを小さくできる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に従って説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
図1~3、ならびに図4(a)および(b)に、本発明の一実施形態に係る防犯用センサ装置1を示す。この防犯用センサ装置1は、人体などの物体を検知して警報信号を出力する。防犯用センサ装置1は、屋外(例えば、建物の外周)における検知エリア内の人体からの赤外線(検知線)を受けて侵入者を検知する受動型赤外線(PIR)センサである。
図1に示す防犯用センサ装置1は、外部電源で駆動される外部電源駆動装置である。すなわち、壁Wなどに取り付けられた防犯用センサ装置1は、その配線が外部電源装置10に接続され、その外部電源から電力が供給されて動作する。なお、本明細書を通して、前後方向については、防犯用センサ装置1が壁Wに取り付けられた状態において、壁Wから離れる方向を前方向とし、壁Wに向かう方向を後方向とする。
図2に示すように、防犯用センサ装置1は、本体カバー2、内カバー3およびバックトレイ(第1の後側収容体)4を有する。防犯用センサ装置1は、図示の例では上下方向に長い形状を有する。本体カバー2、内カバー3およびバックトレイ4は、いずれも樹脂製である。
本体カバー2は、後述のようにセンサ部品25(図4(b))を収容する。本体カバー2の前面2aは平坦状である。代わりに、この前面2aは、略半円筒状のような凸形状などの形状を有してもよい。この前面2aの下部2abには開口が形成され、レンズ22が取り付けられている。このレンズ22により、本防犯用センサ装置1の検知エリアが画定される。本体カバー2内におけるレンズ22の後側において、図4(b)に示すセンサ基板26にセンサ部品25が取り付けられている。センサ部品25は、受光素子(検知素子)23、および受光素子23からの信号を処理するセンサ回路部品24を含む。つまり、センサ基板26に受光素子23およびセンサ回路部品24が実装されている。センサ基板26にはこれら以外の部品が実装されてもよい。受光素子23は、レンズ22によって集光された赤外線を受光する。センサ基板26の前面には、LED28が設けられており、検知状態を表す表示灯として機能する。なお、図示しない外部のコントロールパネルが防犯用センサ装置1に接続されており、このコントロールパネルから警報光や警報音が出力されてもよい。
図5に示すように、センサ回路部品24は、受光素子23で光電変換された電気信号に基づいて物体検知処理を行う物体検知処理手段24aと、物体検知処理手段24aが行う物体検知処理の検知モードを記憶する検知モード記憶手段24b(例えば検知モードが自動設定される場合に使用される)とを有する。検知モードは、通常検知モードと、この通常検知モードに比べて電力消費を抑えた低電力検知モードのいずれか一方に設定される。外部電源駆動装置として使用される場合、検知モードは、通常検知モードに設定される。
図4(b)に示すセンサ基板26に実装された各部品は電池駆動装置に対応したものである。電池駆動装置の電池は、例えば公称電圧3.0Vのリチウム一次電池である。リチウム電池は二次電池であってもよい。もっとも、二次電池の場合、防犯センサ装置1が電池駆動装置として稼動している最中に充電されるものではない。リチウム電池は、例えば円筒形であってもよい。ところで、かつては、3Vのような低い電圧駆動では12V~24Vの直流電圧駆動に比べて物体検知性能の信頼性が十分ではなかった。しかし、昨今では、3Vのような電圧での電力によってセンサ基板の部品が駆動されても、全体としての物体検知性能は十分に高い。そのため、本実施形態にかかる防犯用センサ装置1のセンサ部品25は電池駆動に対応したものであるが、物体検知の性能を犠牲にするようなことはない。
図3に示すように、内カバー3は、本体カバー2に取り付けられるように構成されている。具体的には、内カバー3の上端部3aを、本体カバー2の内側の上端部2bに設けられた係止突起12,12よりも前方に配置させた状態で、内カバー3の下端部3bの貫通孔31,31と本体カバー2の内側の下端部2cに設けられたねじ孔13,13を位置合わせしてから、貫通孔31,31に挿通したねじ体(図示せず)を後方からねじ孔13,13にねじ込む。そうすると、内カバー2の上端部2bは係止突起12,12に前側から当接して係止される。このようにして、内カバー3が本体カバー2に固定される。なお、内カバー3と本体カバー2との間に、例えばマイクロウエーブ素子A(図4(b))等が存在してもよい。
図3の内カバー3はプレートからなる。この内カバー3は、平坦な基部である下側部分3c、および下側部分3cから前方に張り出した張出し部である上側部分3dを有し、段状に形成されている。下側部分3cの前面3caはセンサ基板26と対向する。このように、センサ基板26が位置する空間ではなく空いた空間に上側部分3dが張り出すことで、本体カバー2と内カバー3の間において空いたスペースを小さくすることができる。なお、センサ基板26は、本体カバー2の代わりに内カバー3に取り付けられてもよい。
図3に示す内カバー3の下側部分3cには、窓32が形成されている。センサ基板26は、後面に複数の操作用スイッチ29を有する。内カバー3が本体カバー2に取り付けられると、これら操作用スイッチ29は窓32から出現する。そのため、内カバー3が本体カバー2に取り付けられた状態で、作業員が後方から操作用スイッチ29を操作することができる。したがって、センサ基板26が本体カバー2と内カバー3との間の空間に収容されたまま、つまり、センサ部品25を露出させずに、操作用スイッチ29によって、検知感度、パルスカウント、出力設定等の種々の設定が可能である。
このように、本体カバー2の後方において、内カバー3がセンサ基板26を後側から覆うため、施工時に受光素子23が露出されずに済み、かつ、虫のような異物がレンズ22とセンサ基板26との間に入るのが防止される。
バックトレイ4は、内カバー3の後側で本体カバー2に装着される。バックトレイ4と本体カバー2とは嵌合する形状を有する。また、図2に示すバックトレイ4の内側の下端部4aの係合突起41と、本体カバー2の下端外周面2dに形成された切欠き14(図3)とが対応している。そのため、バックトレイ4と本体カバー2とが位置合わせされて係合突起41が切欠き14に弾性係合されると、バックトレイ4と本体カバー2とが嵌合して固定される。このようにして、本体カバー2とバックトレイ4とが一体となって、防犯用センサ装置1が組み立てられる。
バックトレイ4には、端子台基板42が取り付けられている。端子台基板42は、1列に並んだ複数の端子を有する端子台43が前面に実装され、降圧回路44が後面に実装されている。端子台43の複数の端子は、例えば、4対の端子つまり8つの端子からなる。これら端子には、1対の電源端子および1対の出力端子が含まれる。電源端子には、外部電源からの直流電力が入力される。出力端子はセンサ基板26に接続されている。センサ回路部品24からの物体検知信号は外部のコントロールパネルに入力される。
降圧回路44は、端子台43の電源端子を介して入力される入力電圧を降圧する。具体的には、電源端子からの電圧(例えば、12Vや24V)を入力として、この電圧を降圧した出力電圧(例えば3V)を、センサ基板26に実装された各部品に供給する。このように、降圧回路44によって、外部電源からの直流電圧が降圧されるため、降圧回路44の出力電圧の大きさを、センサ基板26の各部品を電池で駆動する場合の電圧の大きさ(本実施形態では3V)と等しくできる。
図4(b)に示すバックトレイ4の前後方向の厚みD1は、端子台43の高さ(つまり前後方向の寸法)H2よりも小さくてもよい。これは、内カバー3の上側部分3dが前方に張り出しているため、バックトレイ4を本体カバー2に装着した際に、端子台43が上側部分3dに向かって進出できるからである。これにより、バックトレイ4の収容空間の深さ、ひいてはバックトレイ4の厚みD1をできる限り小さくすることができる。なお、一般に、端子台は、施工時の作業性を確保するためには、ある程度大きいのが望ましい。その一方、壁などに取り付けられて稼働している防犯用センサ装置は、できるだけ小さいのが望ましい。これに対して本防犯用センサ装置1によれば、端子台43が、内カバー3における前方に張り出した上側部分3dに進出できるため、端子台43の高さH2をある程度大きくしているにもかかわらず、バックトレイ4の厚みD1を最小限にすることができる。
なお、本防犯用センサ装置1では、図2に示すようにバックトレイ4にセンサ基板26(図3)が設けられていないため、バックトレイ4には利用可能な空間が比較的大きく確保される。そのため、端子台43の配置および端子台43の各端子の配置の自由度が高い。例えば、端子台43は2つの列で構成されてもよい。この場合、端子が縦または横に2列に並べられてもよい。代わりに、端子がL字形に並べられてもよい。
また、バックトレイ4にセンサ基板26が設けられず利用可能な空間が存在するため、そこに配線を格納することも可能である。具体的には、バックトレイ4の収容空間の中央部分4bに配線を格納できる。また、中央部分4bにセンサ本体などが存在しないため、端子台43の端子に、下方つまり中央部分4bの側から配線を接続することができる。これにより、防犯用センサ装置1が高所に設置されていても、作業員が配線の端子への接続を下方から目視で確認できるため作業性が高まる。
次に、本防犯用センサ装置1を電池駆動装置として使用したもの、つまり電池駆動装置1Aについて図6および図7を参照して説明する。
図6の電池駆動装置1Aも壁Wなどに取り付けられる防犯用センサ装置であるが、配線がない点が外部電源駆動装置1(図1)とは異なる。電池駆動装置1Aは、図7に示すように、本体カバー2、内カバー3およびバックボックス(第2の後側収容体)5を有する。この電池駆動装置1Aの本体カバー2および内カバー3は、外部電源駆動装置1(図1)におけるものと同一である。つまり、外部電源駆動装置1(図1)と電池駆動装置1Aとでは、本体カバー2および内カバー3が共通化している。したがって、この防犯用センサ装置1Aも、若干縦長で、図示の例では上下方向に長い形状を有する。バックボックス5も、本体カバー2および内カバー3と同様に樹脂製である。
バックボックス5も、バックトレイ4と同様に、内カバー3の後側で本体カバー2に装着される。このように、バックボックス5は、バックトレイ4の代わりに本体カバー2に装着されることができる。つまり、バックトレイ4とバックボックス5は本体カバー2に代替的に装着されるように構成されている。そのため、バックボックス5の開口の外縁部の形状はバックトレイ4と同一であり、バックボックス5と本体カバー2とは嵌合する形状を有する。このようにして、本体カバー2とバックボックス5とが一体となって、防犯用センサ装置1が組み立てられる。
バックボックス5には、電池62を保持する電池保持部64、および送信器66を収容する送信器収容部68が形成されている。電池保持部64が保持する電池62は、センサ基板26(図3)に実装された各部品に給電する。この電池62が、上述した例えば公称電圧3.0Vのリチウム一次電池である。送信器66は、センサ回路部品24(図4(b))からの物体検知信号およびタンパ信号に応答して、警報信号を無線送信するものである。センサ回路部品24(図4(b))と送信器66は、図示しない配線で接続される。送信器66は市販の汎用のものであってもよい。送信器66は、その内部の電池によって給電されるか、または、電池62によって給電されてもよい。
このように、バックボックス5には電池62などが収容されるため、その収容空間の深さは、バックトレイ4(図1)の収容空間の深さに比べて大きい。すなわち、バックボックス5の厚みD2は、バックトレイ4(図1)の厚みD1よりも大きい。換言すれば、電池62はバックボックス5に収容されるため、バックトレイ4(図1)の厚みを小さくすることができる。
ところで、バックボックス5が本体カバー2に装着された電池駆動装置1Aは、センサカバー2を図1の外部電源駆動装置1と共通化するための特別な構成要素を含むわけではない。したがって、従来の電池駆動の防犯用センサ装置と違いがない。そのため、別の見方をすれば、外部電源駆動装置である本防犯用センサ装置1は、従来の電池駆動装置1A(図6)のバックボックス5(図6)をバックトレイ4に置き換えて実現されていると言える。
次に、本実施形態に係る防犯用センサ装置1の製造方法について説明する。
(a)本体カバーの準備工程
本工程では、図3に示す本体カバー2を準備する。本体カバー2は、センサ部品25(図4(b))を収容する。この工程において、内カバー3が本体カバー2に装着されてもよい。
本工程では、図3に示す本体カバー2を準備する。本体カバー2は、センサ部品25(図4(b))を収容する。この工程において、内カバー3が本体カバー2に装着されてもよい。
(b)バックトレイおよびバックボックスの準備工程
(b-1)バックトレイおよびバックボックスの構成工程
本体カバー2に代替的に装着されるように、図2のバックトレイ4および図7のバックボックス5を構成する。すなわち、バックトレイ4とバックボックス5の筐体を、上述のようにそれらの開口の外縁部の形状が同一となるように成形する。
(b-2)バックトレイ準備工程
本工程では、工程(b-1)で成形された筐体を用いて、図2のバックトレイ4を準備する。具体的には、バックトレイ4に、外部電源接続用の入力端子を有する端子台43、および降圧回路44を設ける。
(b-3)バックボックス準備工程
本工程では、工程(b-1)で成形された筐体を用いて、図7のバックボックス5を準備する。具体的には、バックボックス5を、電池62を収容するように構成する。
なお、工程(b-2)およびサブ工程(b-3)は、その順番を問わない。すなわち、工程(b-2)の後に工程(b-3)が実行されてもよく、逆に工程(b-3)の後に工程(b-2)が実行されてもよい。代わりに、サブ工程(b-2)とサブ工程(b-3)が同時に実行されてもよい。
(b-1)バックトレイおよびバックボックスの構成工程
本体カバー2に代替的に装着されるように、図2のバックトレイ4および図7のバックボックス5を構成する。すなわち、バックトレイ4とバックボックス5の筐体を、上述のようにそれらの開口の外縁部の形状が同一となるように成形する。
(b-2)バックトレイ準備工程
本工程では、工程(b-1)で成形された筐体を用いて、図2のバックトレイ4を準備する。具体的には、バックトレイ4に、外部電源接続用の入力端子を有する端子台43、および降圧回路44を設ける。
(b-3)バックボックス準備工程
本工程では、工程(b-1)で成形された筐体を用いて、図7のバックボックス5を準備する。具体的には、バックボックス5を、電池62を収容するように構成する。
なお、工程(b-2)およびサブ工程(b-3)は、その順番を問わない。すなわち、工程(b-2)の後に工程(b-3)が実行されてもよく、逆に工程(b-3)の後に工程(b-2)が実行されてもよい。代わりに、サブ工程(b-2)とサブ工程(b-3)が同時に実行されてもよい。
工程(a)と工程(b)についても、その順番を問わない。すなわち、工程(a)の後に工程(b)が実行されてもよく、逆に工程(b)の後に工程(a)が実行されてもよい。代わりに、工程(a)と工程(b)が同時に実行されてもよい。
(c)組立工程
本工程では、工程(b-2)で準備された図2のバックトレイ4と、工程(b-3)で準備された図7のバックボックス5のいずれか一方を、工程(a)で準備された本体カバー2に、センサ部品25の後側で装着する。バックトレイ4とバックボックス5のいずれを装着するかは、製造する防犯用センサ装置が外部電源駆動装置であるか電池駆動装置であるかによって決まる。そして、外部電源駆動装置を製造するか電池駆動装置を製造するかは、設置場所やコストなど種々の条件に応じて予め決定されている。このようにして、外部電源駆動装置である防犯用センサ装置、または電池駆動装置である防犯用センサ装置を組み立てる。
本工程では、工程(b-2)で準備された図2のバックトレイ4と、工程(b-3)で準備された図7のバックボックス5のいずれか一方を、工程(a)で準備された本体カバー2に、センサ部品25の後側で装着する。バックトレイ4とバックボックス5のいずれを装着するかは、製造する防犯用センサ装置が外部電源駆動装置であるか電池駆動装置であるかによって決まる。そして、外部電源駆動装置を製造するか電池駆動装置を製造するかは、設置場所やコストなど種々の条件に応じて予め決定されている。このようにして、外部電源駆動装置である防犯用センサ装置、または電池駆動装置である防犯用センサ装置を組み立てる。
以上のように、いずれの装置を製造するにしても、本体カバーを準備する工程(a)が共通化されているため、外部電源駆動装置と電池駆動装置の両方を製造する場合には、これら装置を全く異なる方法で製造するのに比較して、製造工程の種類が低減される。したがって、図1の外部電源駆動装置1と図6の電池駆動装置1Aをほぼ同数生産するような生産現場ではセンサ部品25を共通化する意義が極めて大きい。また、電池駆動装置1Aは上述のように従来のものと違いがないため、外部電源駆動装置1(図1)の生産数が電池駆動装置1Aの生産数に比べて極めて少ない生産現場では、従来と同様の外部電源駆動装置1を多数生産しながら、降圧回路44(図2)を備えた特有の外部電源駆動装置1は少数しか生産しないため、センサ部品25を共通化する意義が極めて大きい。これらより、本製造方法は、図1の外部電源駆動装置1よりも図6の電池駆動装置1Aを多く生産する生産現場で採用されるのが好ましい。
以上のとおり、本実施形態にかかる防犯用センサ装置によれば、図7のバックボックス5が電池62などを収容するため、バックトレイ4(図2)には、電池駆動装置1Aとして使用する場合のみ必要な電池62などを収容する必要がない。したがって、バックトレイ4の収容空間の深さを小さくでき、ひいては、外部電源駆動装置である防犯用センサ装置1の厚みD1を小さくすることができる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。
防犯用センサ装置1および1Aは、両方とも屋外に設置されるものとして説明したが、外部電源駆動装置1と電池駆動装置1Aの一方または両方が屋内に設置されるものであってもよい。
防犯用センサ装置1(1A)は、また、受動型赤外線センサに限定されず、例えば、能動型赤外線(AIR)センサの投光部および/または受光部であってもよい。能動型赤外線センサでは、投光部が検知光を間欠的に投光し、この検知光を受光部で受光し、物体による検知波の遮断または反射によって物体を検知する。したがって、本防犯用センサ装置1(1A)を投光部に適用した場合、この検知光の振幅を小さくしたり、間欠的な検知光の間隔を長くしたり、検知光の出力期間を短くすることで、通常検知モードにおける物体検知処理に比べて低電力検知モードにおける物体検知処理での電力消費を抑えることができる。
防犯用センサ装置1(1A)は、赤外線以外に、マイクロウェーブ、レーザまたは超音波などを用いたセンサ装置であってもよい。また、防犯用センサ装置1(1A)は、複数種類のセンサを組み合わせたものであってもよい。
1(1A) 防犯用センサ装置
2 本体カバー
3 内カバー
4 第1の後側収容体(バックトレイ)
5 第2の後側収容体(バックボックス)
23 検知素子
24 センサ回路部品
25 センサ部品
43 端子台
44 降圧回路
2 本体カバー
3 内カバー
4 第1の後側収容体(バックトレイ)
5 第2の後側収容体(バックボックス)
23 検知素子
24 センサ回路部品
25 センサ部品
43 端子台
44 降圧回路
Claims (6)
- 検知素子および当該検知素子からの信号を処理するセンサ回路部品を含むセンサ部品と、
前記センサ部品を収容する本体カバーと、
前記センサ部品の後側で前記本体カバーに装着される第1の後側収容体であって、外部電源接続用の入力端子を有する端子台、およびこの入力端子を介して入力される入力電圧を降圧して出力電圧を前記センサ部品に供給するように構成された降圧回路が設けられた第1の後側収容体とを備えた防犯用センサ装置。 - 請求項1に記載の防犯用センサ装置において、前記降圧回路の前記出力電圧の大きさが、前記センサ部品を電池で駆動する場合の駆動電圧の大きさと等しい、防犯用センサ装置。
- 請求項1または2に記載の防犯用センサ装置において、さらに、
前記センサ部品を後側から覆う内カバーを備え、
前記第1の後側収容体は前記内カバーの後側において前記本体カバーに装着されるように構成されており、
前記内カバーは前方に張り出した張出し部を有するプレートからなり、前記第1の後側収容体が前記本体カバーに装着されると、前記張出し部が前記端子台と対向する、防犯用センサ装置。 - 請求項3に記載の防犯用センサ装置において、前記内カバーに、前記センサ部品のスイッチを後側から操作可能にする窓が形成されている、防犯用センサ装置。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の防犯用センサ装置において、さらに、
前記センサ部品の後側で前記本体カバーに、前記第1の後側収容体の代わりに装着される第2の後側収容体であって、前記センサ部品を駆動する電池を収容するように構成されている第2の後側収容体を備えた防犯用センサ装置。 - 請求項5に記載の防犯用センサ装置において、前記センサ回路部品は、通常検知モードと、この通常検知モードに比べて電力消費を抑えた低電力検知モードのいずれか一方の検知モードで物体検知処理を行うものであり、この物体検知処理は、前記本体カバーに前記第1の後側収容体が装着されている間は前記通常検知モードで行われ、前記本体カバーに前記第2の後側収容体が装着されている間は前記低電力検知モードで行われるように構成されている、防犯用センサ装置。
Priority Applications (1)
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JP2021181121A JP2023069338A (ja) | 2021-11-05 | 2021-11-05 | 防犯用センサ装置 |
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