JP2023068712A - 化粧料容器 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023068712000001
【課題】液状化粧料を最後まで使い切ることが可能であるとともに、2種類の塗布体を選択して使用可能な化粧料容器を提供する。
【解決手段】
本実施形態の化粧料容器1において、容器2は可撓性を有する。塗布体付き蓋部3は、容器2に対して着脱可能に装着される第1の蓋部3bと、第1の蓋部3bに対して着脱可能に装着される第2の蓋部3cと、を備える。第1の蓋部3bは、蓋内部から外部に向けて突設された第1の軸部3gを有し、第1の軸部3gの先端には第1の塗布部3aが取り付けられている。第2の蓋部3cは、蓋内部から外部に向けて突設された第2の軸部3lを有し、第2の軸部3lの先端には第2の塗布部3iが取り付けられている。そして、塗布体付き蓋部3を容器2に装着することにより、第1の塗布部3aおよび第2の塗布部3iが容器2内の液状化粧料に浸かる構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、液状化粧料を塗布するための塗布体を備えた化粧料容器に関する。
化粧料容器は、液状化粧料を収容する容器本体と、この容器本体に対して着脱可能に装着された蓋部とを備え、通常、この化粧料容器に付属の塗布体を用いて液状化粧料を塗布する。
上記のような化粧料容器として、たとえば、特許文献1には、化粧具用ブラシが用いられる化粧具(アイライナー、マスカラ、マニキュア、口紅、染毛剤等)が開示されている。具体的には、上記化粧具は、塗布液を収容した容器本体と、容器本体と螺合するキャップと、容器本体内の塗布液に浸漬される塗布部とを備えている。そして、塗布部は、塗布軸と塗布体からなり、塗布軸の先端部に塗布液付着用の塗布体が取り付けられている。
一方で、従来の化粧用容器において、上記容器本体は、金属製や硬い樹脂製等の硬質のものが一般的に用いられており、このような容器本体の場合、塗布体が容器本体の底や隅の方まで届かないことが多く、化粧料を最後まで使い切ることができない。
そこで、化粧料を最後まで使い切るために、たとえば、下記特許文献2には、指圧によって容器本体が変形する液状化粧料容器が開示されている。
具体的には、この液状化粧料容器は、液状化粧料を収容した袋状容器と、この袋状容器に対して着脱可能に装着される塗布体付きの蓋部と、を備え、袋状容器には、略長方形状の2枚のフィルムの周端同士を接合することにより形成された袋部が設けられている。このように構成された液状化粧料容器においては、袋部内の液状化粧料の残量が少なくなった場合であっても、蓋部を袋状容器に装着した状態で袋部を指等で押圧することにより、袋部内の液状化粧料を塗布体周辺に集めて使用することが可能である。これにより、液化粧料を最後まで使い切ることができる。
特開2018-20105号公報 特開2013-215400号公報
上記先行技術において開示された化粧料容器については、付属する塗布体が1種類のみとなっているため、たとえば、様々なニーズ(たとえば、描き分けたい場合等)にあった塗布体(ブラシ、チップ、スパチュラ、筆、ニブ等)を選択して使用することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、容器本体に収容された液状化粧料を最後まで使い切ることが可能であるとともに、用途に応じて2種類の塗布体を選択して使用可能な化粧料容器を提供することを目的とする。
本発明にかかる化粧料容器は、液状化粧料を収容するための容器と、当該容器に対して着脱可能に装着される塗布体付きの蓋部と、を備え、前記塗布体を用いて液状化粧料を塗布するように構成された化粧料容器であって、前記容器は可撓性を有することとした。また、前記蓋部は、前記容器に対して着脱可能に装着される第1の蓋部と、当該第1の蓋部に対して着脱可能に装着される第2の蓋部と、を備え、前記第1の蓋部の上端部と前記第2の蓋部の下端部とを螺合することにより一体形成する構成とした。さらに、前記第1の蓋部は、蓋内部から外部に向けて突設された第1の軸部を有し、当該第1の軸部の先端には前記塗布体の1つとして第1の塗布部が取り付けられ、一方、前記第2の蓋部は、蓋内部から外部に向けて突設された第2の軸部を有し、当該第2の軸部の先端には前記塗布体の1つとして前記第1の塗布部とは異なる第2の塗布部が取り付けられ、前記蓋部を前記容器に装着することにより、前記第1の塗布部および前記第2の塗布部が前記容器内の液状化粧料に浸かる構成とした、ことを特徴とする。
本発明の化粧料容器によれば、使用に伴い容器内の液状化粧料が少なくなった場合であっても、蓋部を容器に装着した状態で、可撓性を有する容器を指等で押圧することにより、容器内の液状化粧料を第1の塗布部の周辺および第2の塗布部の周辺に集めることができる。そのため、液状化粧料を最後まで使い切ることができる。さらに、本発明の化粧料容器によれば、第1の塗布部と、第1の塗布部とは異なる第2の塗布部との、2種類の塗布体を有する。そのため、このような2種類の塗布体を選択して使用可能な化粧料容器を提供することができる。
また、本発明にかかる化粧料容器において、第1の塗布部と第2の塗布部は、形状および素材の両方またはいずれか一方が異なることが望ましい。
また、本発明にかかる化粧料容器において、前記容器はその内外を連通する第1の開口頸部を有し、前記第1の蓋部が前記容器に装着されると、前記第1の軸部および前記第1の塗布部が前記第1の開口頸部に形成された貫通孔を挿通して前記容器内に進入し、前記第1の塗布部が前記容器内の液状化粧料に浸かる構成とした。
さらに、本発明にかかる化粧料容器において、前記第1の蓋部は前記第2の蓋部を着脱可能とする第2の開口頸部を有し、当該第2の開口頸部には、その開口から前記第1の軸部内をその先端まで延伸する有底の筒孔が形成され、前記第2の蓋部が前記第1の蓋部に装着されると、前記第2の軸部および前記第2の塗布部が前記筒孔に進入し、前記第2の塗布部が前記第1の軸部に形成された開口部から進入した液状化粧料に浸かる構成とした。
本発明によれば、液状化粧料を最後まで使い切ることが可能であるとともに、2種類の塗布体を選択して使用可能な化粧料容器を提供することができる。
図1は、本発明にかかる化粧料容器の構成の一例を示す図であり、図1(a)は化粧料容器の外観の正面図を示し、図1(b)は化粧料容器の外観の側面図を示し、図1(c)は化粧料容器のA-A’断面図を示す。 図2は、塗布体付き蓋部の構成の一例を示す図であり、図2(a)は塗布体付き蓋部の外観の斜視図を示し、図2(b)は塗布体付き蓋部の外観の正面図を示し、図2(c)は塗布体付き蓋部のB-B’断面図を示す。 図3は、第1の蓋部の構成の一例を示す図であり、図3(a)は第1の蓋部の外観の斜視図を示し、図3(b)は第1の蓋部の外観の正面図を示し、図3(c)は第1の蓋部のC-C’断面図を示し、図3(d)は第1の蓋部の外観の平面図を示す。 図4は、第2の蓋部の構成の一例を示す図であり、図4(a)は第2の蓋部の外観の斜視図を示し、図4(b)は第2の蓋部の外観の正面図を示し、図4(c)は第2の蓋部のD-D’断面図を示す。 図5は、本発明にかかる化粧料容器の使用形態の一例を示す図である。 図6は、第2の塗布部の構成の一例を示す図である。 図7は、第2の塗布部の構成の一例を示す図である。 図8は、第2の塗布部の構成の一例を示す図である。 図9は、第2の塗布部の構成の一例を示す図である。 図10は、第2の塗布部の構成の一例を示す図である。 図11は、第2の塗布部の構成の一例を示す図である。
以下、本発明にかかる化粧料容器の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<構成>
図1は、本実施形態の化粧料容器の構成の一例を示す図であり、図1(a)は化粧料容器の外観の正面図を示し、図1(b)は化粧料容器の外観の側面図を示し、図1(c)は化粧料容器のA-A’断面図を示す。
図1に示すように、本実施形態の化粧料容器1は、液状化粧料Lを収容するための可撓性を有する容器(容器本体)2と、この容器2に対して着脱可能に装着される塗布体付き蓋部3とを備え、たとえば、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、リップグロス、ネイル等の液状化粧料Lを容器2内に収容し、塗布体付き蓋部3に設けられた塗布体を用いて液状化粧料Lを塗布するように構成されている。
図1において、容器2は、内部に液状化粧料Lを収容するための空間を有する胴部2aと、胴部2aの下端を重ね合わせて熱溶着にて接合することによって形成したシール部2bと、胴部2aの内外を連通する第1の開口頸部2c(図1(c)参照)とを有する。可撓性を有する容器2としては、たとえば、ポリエチレン(PE)、塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ペット(PET)などのプラスチック容器や、合成樹脂、特殊紙、アルミ箔などをラミネート加工により重ね合わせたシートを原料として作られたラミネート容器などを用いることができる。
第1の開口頸部2cは、たとえば、胴部2aと一体形成され、断面円形に形成された円筒状の貫通孔2d(図1(c)参照)を有し、貫通孔2dを介して胴部2aの内外を連通する。この貫通孔2dは、塗布体付き蓋部3に設けられた第1の塗布体である第1の塗布部3aの挿通を可能とする。
また、第1の開口頸部2cの外周面には、塗布体付き蓋部3と螺合し、塗布体付き蓋部3を着脱可能とする雄螺子2eが形成されている。また、第1の開口頸部2cの内周面(貫通孔2d)には、第1の塗布部3aが通過する際に、第1の塗布部3aに付着した余分な液状化粧料Lを掻き取るためのしごきゴム部2fが環状に取り付けられている。
図2は、上記塗布体付き蓋部3の構成の一例を示す図であり、図2(a)は塗布体付き蓋部3の外観の斜視図を示し、図2(b)は塗布体付き蓋部3の外観の正面図を示し、図2(c)は塗布体付き蓋部3のB-B’断面図を示す。図2において、塗布体付き蓋部3は、容器2に対して着脱可能に装着される第1の蓋部3bと、第1の蓋部3bに対して着脱可能に装着される第2の蓋部3cとを備える。すなわち、塗布体付き蓋部3は、図1および図2に示すように、第1の蓋部3bの上端部と第2の蓋部3cの下端部とを螺合することにより一体形成する構成とした。第1の蓋部3bおよび第2の蓋部3cは、たとえば、PP等から形成される。
図3は、上記第1の蓋部3bの構成の一例を示す図であり、図3(a)は第1の蓋部3bの外観の斜視図を示し、図3(b)は第1の蓋部3bの外観の正面図を示し、図3(c)は第1の蓋部3bのC-C’断面図を示し、図3(d)は第1の蓋部3bの外観の平面図を示す。
図2および図3において、第1の蓋部3bは、円筒状に開口する下端側の内周面に、第1の開口頸部2cの外周面の雄螺子2eに螺合する雌螺子3dを有する。そして、第1の蓋部3bは、その雌螺子3dを雄螺子2eに螺合することで、容器2に対して着脱可能に装着される。また、第1の蓋部3bの上端側には、その外周面に第2の蓋部3cを着脱可能とする雄螺子3eが形成された第2の開口頸部3fを有する。
また、第1の蓋部3bは、上記第2の開口頸部3fに連設され、かつ蓋内部から外部に向けて突設された第1の軸部3gを有し、この第1の軸部3gの先端には第1の塗布部3aが取り付けられている。そして、第1の軸部3gおよび第1の塗布部3aは、第1の開口頸部2cに形成された貫通孔2dを挿通して容器2内に進入する。
また、第2の開口頸部3fには、上端の開口から、上記のように連設された第1の軸部3g内をその先端まで延伸する、有底の筒孔3hが断面円形に形成されている。この筒孔3hは、塗布体付き蓋部3に設けられた第2の塗布体である第2の塗布部3iの挿通を可能とする(図1(c)および図2(c)参照)。
そして、第1の蓋部3bと第1の開口頸部2cが雄螺子2eと雌螺子3dとの螺合により装着されると、第1の塗布部3aは、容器2内に収容され、容器2内の液状化粧料Lに浸かるように構成されている。
また、第1の軸部3gには、その周面に内外を連通し液状化粧料Lの進入を可能とする開口部3jが設けられている。本実施形態においては、第1の軸部3gの軸線方向に沿って長細の開口部3jが、前後左右に4つ並設されている。そして、これらの開口部3jを通して液状化粧料Lが第1の軸部3gの内部に進入するようになっている。
図4は、上記第2の蓋部3cの構成の一例を示す図であり、図4(a)は第2の蓋部3cの外観の斜視図を示し、図4(b)は第2の蓋部3cの外観の正面図を示し、図4(c)は第2の蓋部3cのD-D’断面図を示す。
図2および図4において、第2の蓋部3cは、たとえば、有底円筒状に開口する下端側の内周面に、第1の蓋部3bの上端側外周面に形成された雄螺子3eに螺合する雌螺子3kを有する。そして、第2の蓋部3cは、その雌螺子3kを雄螺子3eに螺合することで、第1の蓋部3bに対して着脱可能に装着される。
また、第2の蓋部3cは、蓋内部から外部に向けて突設され、上記第2の開口頸部3fおよび第1の軸部3gに形成された筒孔3hを挿通して第1の軸部3g内に進入する第2の軸部3lを有し、この第2の軸部3lの先端には第2の塗布部3iが取り付けられている。また、第2の塗布部3iは、上記第1の塗布部3aとは、形状および素材の両方またはいずれか一方が異なるものとする。
そして、第2の蓋部3cと第1の蓋部3bが雄螺子3eと雌螺子3kとの螺合により装着されると、第2の塗布部3iおよび第2の軸部3lは、筒孔3hを挿通して第1の軸部3g内に進入するように構成されている。また、第1の軸部3gの内部は開口部3jを通して液状化粧料Lの貯留領域とされ、第2の塗布部3iは、第1の軸部3g内に収容されると、開口部3jから進入した液状化粧料Lに浸かるように構成されている。なお、第2の塗布部3iは、第1の軸部3g内の筒孔3hの底部には当接しない(図2(c)参照)。
このように構成された化粧料容器1によれば、たとえば、購入時(初期時)においては、容器2内には液状化粧料Lが満たされており、容器2内に収容された第1の塗布部3aおよび第1の軸部3g内に収容された第2の塗布部3iには、液状化粧料Lが十分に付着している。
<化粧料容器の使用形態>
図5は、化粧料容器1の使用形態の一例を示す図である。図1~図4に示すように構成された化粧料容器1において、たとえば、第1の塗布部3aを使用して液状化粧料Lを塗布する場合、使用者は、第1の蓋部3bを回すことで第1の蓋部3bの雌螺子3dと第1の開口頸部2cの雄螺子2eとの螺合を解除し、塗布体付き蓋部3を容器2から取り外す。このとき、第1の塗布部3aは、しごきゴム部2fの通過により余分な液状化粧料Lが掻き取られる。したがって、使用者は、第1の塗布部3aに液状化粧料Lが最適に付着した状態で、液状化粧料Lを塗布することができる。そして、使用後は、第1の塗布部3aを容器2内に戻し、第1の蓋部3bを回しながら容器2に装着する。
また、第2の塗布部3iを使用して液状化粧料Lを塗布する場合、使用者は、第2の蓋部3cを回すことで第2の蓋部3cの雌螺子3kと第1の蓋部3bの雄螺子3eとの螺合を解除し、第2の蓋部3cを第1の蓋部3bから取り外す。このとき、第2の塗布部3iは、第2の開口頸部3fおよび第1の軸部3gに形成された筒孔3hの通過により余分な液状化粧料Lが取り去られる。したがって、使用者は、第2の塗布部3iに液状化粧料Lが最適に付着した状態で、液状化粧料Lを塗布することができる。そして、使用後は、第2の塗布部3iを第1の軸部3g内に戻し、第2の蓋部3cを回しながら第1の蓋部3bに装着する。
なお、図5に示すように、第1の蓋部3bと第2の蓋部3cの両方を取り外し、第1の塗布部3aおよび第2の塗布部3iの両方(2種の塗布体)を使用して液状化粧料Lを塗布することも可能である。
また、上記使用に伴い容器2内の液状化粧料Lが少なくなった場合には、塗布体付き蓋部3を容器2に装着した状態で、可撓性を有する容器2を指等で押圧することにより、容器2内の液状化粧料Lを第1の塗布部3aの周辺および第1の軸部3gの開口部3j内(第2の塗布部3iの周辺)に集めることができるため、液状化粧料Lを最後まで使い切ることができる。
なお、本実施形態においては、液状化粧料Lを収容する容器2としてチューブ形状のものを使用しているが(図1参照)、これに限るものではなく、たとえば、可撓性を有しかつ本実施形態の塗布体付き蓋部3を装着可能な容器であれば、どのような形状であってもよい。
<第1の塗布部>
つづいて、第1の塗布部3aについて具体的に説明する。第1の塗布部3aは、シリコーン系、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系エラストマーなどのゴム弾性を有する材料を用いた基材に、表面を植毛することが好ましい。植毛は、毛の直径が15~20μm程度、長さ1.0~2.0mm程度、本数200~300本/mm2程度のものの使用が好ましい。これにより、塗布動作に適度なコシを与えることができるとともに、描線の細さや自由度を容易に変更することができる。
<第2の塗布部>
つぎに、第2の塗布部3iについて、図6~図11に基づいて具体的に説明する。図6~図11は、第2の塗布部3iの構成の一例を示す図である。第2の塗布部3iは、先端がテーパ加工された直線状の合成繊維からなり、かつ断面が非円形状の異形断面の繊維のみからなる筆毛31a,31bの集合体であって、これらの筆毛31a,31bは、断面形状が異なる複数の種類の筆毛から構成されている。そして、これらの筆毛31a,31bは、その一端部において、一つのリング状の鍔状溶着端部31Aを形成するように互いに溶着されている。また、鍔状溶着端部31Aの中央部には、塗布液の流通性、補給性を良くするための孔31Bが設けられている。なお、液状化粧料Lをそれほど頻繁に流通、補充する必要がない場合、孔31Bは、必ずしも形成される必要はない。
また、異形断面の筆毛とは、筆毛の軸方向に垂直な面の形状が円形以外のものをいい、たとえば、断面形状が略星型、略まゆ型、略十字状、略三角形状、略Y字状、略半円状、略矩形状等のものを挙げることができる。
ここでは、異形断面の筆毛について、図7、図8および図9に基づいて、断面形状が略星型、略まゆ型の筆毛を例にとって説明する。なお、断面形状が略星型、略まゆ型の筆毛を例にとって説明するが、本実施においては、略星型、略まゆ型に限定されるものはなく、また、2種類の異形断面の筆毛に限定されるものではなく、2種類以上の異形断面の筆毛であってもよい。筆毛の素材として使用される合成樹脂製繊維としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート共縮合重合体等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン6,ナイロン610、ナイロン612等のポリアミド等の熱可塑性ポリマーを溶融紡糸して得られた合成樹脂製繊維を挙げることができる。
図7に示すように、断面形状が略星型の筆毛31aにあっては、凸部先端と相対向する凹部間の寸法La1は120μm~200μmであり、凸部先端と相対向する凸部の間の寸法La2は140μm~250μmの範囲内にあるのが好ましい。寸法La1を小さくかつ寸法La2を大きくすることが、筆毛の外周面に形成される凹凸を深く(大きく)することができ、多くの塗布液を保持することができるため、好ましい。一方、寸法La1を小さくかつ寸法La2を大きくすると、筆の腰が弱くなり、快適に塗布することができないため、上記範囲内に形成するのが好ましい。
また、図8および図9に示すように、断面形状が略まゆ型の筆毛31bにおいて、その断面形状は、図8は略同形の二つの円を連結した形状であり、図9は略同形の二つの円を長方形で連結した形状である。また、略まゆ型の筆毛31bの外周面に形成される凹部深さ寸法(Lb1とLb2の差)を大きくすると、塗布液の含み量を多くできることから、好ましい。しかしながら、連結部長さ寸法Lb2が小さすぎる場合には、二つの円の連結状態が破損する虞があり、破損した場合、通常の円形断面の筆毛となり、塗布液の含み量を多くできないため、好ましくない。したがって、Lb1、Lb3(線対称軸までの寸法)は、70μm~200μmであり、Lb2は、20μm~190μmであり、Lb4は、80μm~390μmの範囲内、より望ましくはLb1、Lb3は、100μm~150μmであり、Lb2は、50μm~100μmであり、Lb4は、150μm~300μmの範囲内とすると、筆毛先端をテーパ加工した際に繊維が二股になりにくく、テーパ加工領域にも窪みが残りやすくなり、好ましい。
また、第2の塗布部3iは、断面形状が異なる複数の種類の筆毛、たとえば、上述した断面形状が略星型の筆毛と、断面形状が略まゆ型の筆毛とによって構成されている。このように、断面形状が異なる複数の種類の筆毛を用いるのは、以下の理由による。
(1)断面形状が同一の筆毛を用いた場合には、外周面に形成された凹凸部が互いに嵌り合い、筆毛の外周面に形成された凹部の一部あるいは全部を埋め、筆毛の間の空隙(隙間)を減少させ、塗布体(第2の塗布部3i)に含む液状化粧料Lを減少させる。一方、断面形状が異なる複数の種類の筆毛を用いた場合には、外周面に形成された凹凸部が嵌り難く、筆毛間の空隙(隙間)の減少が抑制される。
(2)また、断面形状が同一の筆毛を用い、筆毛の外周面に形成される凹凸部を大きくした場合には、筆の腰が弱くなる傾向にある。一方、断面形状が異なる複数の種類の筆毛を用いることにより、一の筆毛の外周面の凹凸部を大きくした場合においても、他の筆毛によって筆の腰の強さを与えることができ、好適な塗布性を得ることができる。
また、筆毛に使用される繊維の太さ等は、必ずしもこれに限定されるものではないが、繊維の軸線に垂直な断面の相当径の最小径(直径)で、0.05乃至0.3mm程度、長さが5乃至100mm程度の短繊維が使用される。
また、図10,図11に示すように、筆毛(合成樹脂製繊維)31a,31bの表面部分には、凹部31a1,31b1を形成してもよい。このように、合成樹脂製繊維からなる筆毛31a,31bの先端部分から長手方向(軸線方向)における繊維表面に、凹部31a1,31b1が形成されているため、筆毛(合成樹脂製繊維)31a,31bの間に多くの微少な空隙が生じる。その結果、これらの空隙に液状化粧料Lが浸透して、多くの液状化粧料Lが筆毛(合成樹脂製繊維)間に保持される。
また、このような繊維の表面に形成される凹部の大きさは、特に限定されるものではないが、液体の保持力の観点から、一般に、凹部の深さが20μm以下、特に5乃至10μmの範囲にあり、凹凸の平均ピッチが0.1乃至0.5mmの範囲にあることが好ましい。また、筆毛(合成樹脂製繊維)31a,31bの表面部分に、凹部が形成された場合においても、凹部における軸線に垂直な断面の相当径が0.05mm以上になされる。
なお、凹部31a1,31b1は、ラセン状に、筆毛(合成樹脂製繊維)31a,31bの一端部側から他端部側に連続して形成されていてもよい。また、筆毛(合成樹脂製繊維)31a,31bの表面部分に、凸部を形成しても良く、この凸部は、上記凹部と同様に、ラセン状に一端部側から他端部側に連続して形成されていてもよい。一般に、凸部の高さが20μm以下、特に5乃至10μmの範囲にあり、凸部の平均ピッチが0.1乃至0.5mmの範囲にあることが好ましい。
また、筆毛(合成樹脂製繊維)31a,31b内に酸化チタン等を含有させて、筆毛31a,31bの表面部分に凸部を形成し、繊維間に隙間を設け、繊維間の接着を抑制する構成にしてもよい。
また、第2の塗布部3iは、断面形状が異なる複数の種類の筆毛で構成されていればよく、断面形状が略星型の筆毛と、断面形状が略まゆ型の筆毛とに限定されるものではない。たとえば、略十字状、略三角形状、略Y字状、略半円状、略矩形状等のものであってもよく、また2種類に限定されるものでなく、2種類以上の異形断面の筆毛を混合してもよい。この混合比率は、第2の塗布部3iの用途、特に、要求される保持性の程度に応じて適宜設定されるが、たとえば、断面形状が星型の筆毛と断面形状がまゆ型の筆毛を混合した場合、その混合割合は、80:20~20:80であることが保持力の実質的な向上効果の観点から好ましい。
<液状化粧料L>
つぎに、本実施形態の液状化粧料Lを詳細に説明する。本実施形態の液状化粧料Lは、少なくとも、有機顔料と、リン酸エステルまたはその塩と、アクリル酸アルキル共重合体またはその塩および被膜形成剤を固形分換算で合計1.0~20質量%と、水とを含有することを特徴とするものである。
本実施形態で使用する有機顔料としては、メイクアップ化粧料などの液状化粧料Lで用いられているものを用いることができ、たとえば、青色1号Alレーキ、赤色202号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、青色201号、青色204号、青色404号、黄色401号、黄色205号、黄色4号Alレーキ、黄色203号Alレーキ、赤色104号Alレーキ、カルミン、シコニン、橙402Alレーキ、緑3Alレーキ、褐色201Alレーキ、黒401Alレーキなどの有機顔料から選ばれる少なくとも1種(各単独または2種以上を組み合わせ、以下同様)が挙げられ、液状化粧料Lに用いられている有機顔料であれば、特に限定されるものでない。なお、補色として、本発明の効果を損なわない範囲で、無機顔料を適宜量含有してもよいものである。無機顔料として、たとえば、カーボンブラック、酸化チタン、黒酸化チタン、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、グンジョウ、コンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、マイカ、タルク、シリカ、ガラス、雲母チタンなどの少なくとも1種が挙げられる。
本実施形態においては、特に、赤色226号(ヘリンドンピンクCN、C.I.73360)、赤色228号(パーマトンレッド、C.I.12085)、黄色4号(タートラジン、C.I.19140)、青色1号(ブリリアントブルーFCF、C.I.42040)などの有機顔料は分散性が良好でなく、その製造において生産性、保存安定性などが低い有機顔料であっても、本実施形態の配合組成とすることにより、保存安定性、使用性に優れた液状化粧料Lが得られる。これらの有機顔料の含有量は、発色性、保存安定性、使用性などの点から、液状化粧料L全量に対して、0.1~20質量%が好ましい。この有機顔料の含有量が0.1質量%未満の場合には、有機顔料の特徴である発色が薄くなり、一方、20質量%超過の場合には、製品形態での保存安定性に乏しくなり、好ましくない。
本実施形態で用いるリン酸エステルまたはその塩としては、化粧品原料として用いられているリン酸エステル系界面活性剤であれば、特に限定されるものでなく、好ましくは、HLB値が5~17のリン酸エステル系界面活性剤の使用が望ましく、たとえば、ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテルまたはポリオキシエチレン(POE)アルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテルまたはポリオキシエチレン(POE)アルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、ビタミンC誘導体、リン酸トリエステルあるいはその塩の少なくとも1種が挙げられる。本実施形態において、「その塩」としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、アンモニウム、アミン等が挙げられる(以下、同様)。なお、本実施形態における「HLB値」は、川上法〔HLB値=7+11.7log(MW/MO)、MW:親水部分の式量の総和、MO:親油部分の式量の総和〕からHLB値を算出した。本実施形態においては、HLB値が5~17のリン酸エステル系界面活性剤を用いることにより、顔料の使用感、保存安定性などがさらに良好となる。
具体的に用いることができるリン酸エステル系界面活性剤としては、市販のプライサーフシリーズ(第一工業製薬社製)、フォスファノールML-220、同RB-410、同RD-510Y、同RD-720N、同RL-210、同RL-310、同RS-410、同RS-610、同RS-710(以上、東邦化学工業社製)、NIKKOL DLP-10、DOP-8N、DDP-2、DDP-4、DDP-6、DDP-8、DDP-10(以上、日光ケミカルズ社製)などの少なくとも1種が挙げられる。
これらのリン酸エステルまたはその塩の合計含有量は、保存安定性、使用性などの点から、液状化粧料L全量に対して、0.05~1.2質量%とすることが好ましい。このリン酸エステルまたはその塩の合計含有量が0.05質量%未満の場合には、保存安定性が悪化することとなり、好ましくない。一方、1.2質量%超過の場合には、後述する皮膜形成樹脂となるアクリル酸アルキル共重合体またはその塩を増やしても耐水性を発現することができず、表面張力の低下により製品形態での液もれなど品質不良を引き起こすことが若干あり、好ましくない。
本実施形態で用いるアクリル酸アルキル共重合体またはその塩としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸またはそれらのアルキルエステルのうちから選択される少なくとも1種以上の化合物を原料モノマーとする共重合体、アクリル酸、メタクリル酸またはそれらのアルキルエステルの1種以上とオクチルアクリルアミドとの共重合体(アルカリ可溶型アクリル樹脂)などの少なくとも1種が挙げられる。好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸またはそれらのアルキルエステルのうちから選択される2種以上の化合物を原料モノマーとする共重合体は、その繰り返し構造中、側鎖として酸性残基を有するものであって、中和によって水に溶解し得るアクリル酸アルキル共重合体(アルカリ可溶型アクリル樹脂)がよい。なお、中和には、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、トリエタノールアミン、L-アルギニン、アンモニア水、水酸化ナトリウム等のpH調整剤を用いることができ、特に好ましいものは、アミノメチルプロパノール(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)である。
具体的に用いることができるアルカリ可溶型アクリル樹脂として市販品では、(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)共重合体であるAMPHOMER HC(アクゾノーベル社製)、アクリル酸アルキル共重合体であるLuvimer 100P(BASF社製)、アクリル酸アルキル共重合体エマルションであるDERMACRYL AQF(アクゾノーベル社製)などを用いることができる。好ましくは、顔料の分散性をさらに良好とする点などから、(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)共重合体(コポリマー)の使用が望ましい。さらに好ましくは、本発明の効果をさらに発揮せしめる点などから、アクリル酸アルキル共重合体またはその塩の中に、少なくとも1種類以上の(アクリル酸アルキル/オクチルアクリルアミド)共重合体を含むことが望ましい。
これらのアルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体またはその塩の含有量は、上記有機顔料の分散安定性、化粧持ちなどの点から、有機顔料対アルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体またはその塩の比率は固形分換算で4:1~1:1が好ましい。また、液状化粧料L全量に対して、固形分換算で0.5~10質量%が好ましい。このアルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体またはその塩の含有量が0.5質量%未満の場合には、有機顔料の沈降・凝集が起きやすく、発色も不十分であり、十分な化粧持ちを発揮させるための被膜形成が上手く行われない。一方、10質量%を超えると、液状化粧料Lの粘度が上昇しやすくなり、使用の際に不具合を来たすこととなる。
本実施形態においては、上記アルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体またはその塩の分散剤に加えて、被膜形成剤を併用することが好ましい。本実施形態で用いる被膜形成剤としては、上記アルカリ可溶型アクリル樹脂などのアクリル酸アルキル共重合体またはその塩の分散剤以外のものとなる、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステルまたは誘導体、スチレン、酢酸ビニルの中の1種または2種以上のモノマーから選択されてなる共重合体のエマルジョン樹脂などが挙げられる。具体的には、ダイトゾール5000SJ、5000AD(大東化成工業社製)、ヨドゾールGH800F、34F、GH41F(アクゾノーベル社製)の少なくとも1種を挙げることができる。
これらの被膜形成剤の含有量は、使用性、化粧持ちなどの点から、液状化粧料L全量に対して、固形分換算で0.5~15質量%が好ましい。この被膜形成剤の含有量が0.5質量%未満の場合には、十分な化粧持ちを発揮させるための被膜形成が上手く行われない。一方、15質量%を超えると、液状化粧料Lの粘度が上昇しやすくなり、使用の際に不具合を来たすこととなる。
これらのアクリル酸アルキル共重合体またはその塩、および被膜形成剤の合計含有量は、顔料の分散安定性、化粧持ちなどの点から、液状化粧料L全量に対して、合計で、固形分換算で1.0~20質量%が好ましい。このアクリル酸アルキル共重合体またはその塩の合計含有量が1.0%未満であると、発色、使用性および化粧持ちが不十分であり、また、製品形態で縦置きした際、色相差やカスレが生じ安くなる。一方、20%を超えると、経時安定性に影響するようになり、好ましくない。
本実施形態における液状化粧料Lは、上記有機顔料と、上記リン酸エステルまたはその塩と、上記アクリル酸アルキル共重合体またはその塩および被膜形成剤を固形分換算で合計1.0~20質量%とを少なくとも含むものであるが、本発明の効果を損なわない範囲において、液状化粧料Lの用途(アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラ、チーク、ネイルカラーなどのメイクアップ化粧料、コンシーラー、ファンデーション、アイラッシュ、ヘアマスカラなどの毛髪用化粧料)により、その他の原材料、たとえば、溶剤、増粘剤、上記以外の各種界面活性剤(POEアルキルエーテル)、防腐剤(フェノキシエーテル、パラベン類)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、還元防止剤、キレート剤、油性成分、香料、動植物抽出物などを適宜量含有することができる。本実施形態において、液状化粧料Lの残部(残分)は、水(精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、水道水等)で調整される。
用いることができる溶剤としては、液状化粧料Lの溶剤として用いるものであれば、特に限定されず、たとえば、1,3-ブチレングリコール、エチルヘキシルグリセリン、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンチルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、フェノキシエタノール等の少なくとも1種が挙げられる。また、用いることができる増粘剤としては、塗布性、保存安定性、顔料の沈降抑制などの点から、例えば、キサンタンガム、サクシノグリカン、アクリル系増粘剤、セルロースガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、セルロースにカチオン性官能基を付加したカチオン化セルロースなどのセルロース系増粘剤、ポリビニルアルコールなどのビニル系増粘剤、ベントナイトなどの粘土鉱物などの少なくとも1種が挙げられる。
本実施形態の液状化粧料Lは、アクリル酸アルキル共重合体などのアルカリ可溶樹脂の溶解性確保、皮膚刺激性を抑える点などから、ガラス電極を用いてpHを測定した際のpHが6~9の範囲であることが好ましい。pHの調整は、上述したpH調整剤などを用いて調整される。
また、本実施形態の液状化粧料Lは、使用性、肌とのなじみ、製造上の利便性の点などから、コーンプレート型粘度計を用いて、温度25℃、ずり速度192sec-1の条件で粘度を測定した際の粘度値が2~65mPa・sが好ましい。この粘度範囲の調整は、用いる上記顔料、リン酸エステルまたはその塩と、アクリル酸アルキル共重合体またはその塩、増粘剤を好適に組み合わせることなどにより調整することができる。
さらに、本実施形態の液状化粧料Lは、使用性、肌とのなじみ、塗布具等における液保持性の点などから、プレート法を用いて、25℃、白金プレートで表面張力を測定した際の表面張力が30mN/m~50mN/mであることが好ましい。液状化粧料Lの表面張力が30mN/m未満であると、描線の肌上でのにじみが大きくなり、収納する塗布具等からの垂れ落ちなどが生じやすくなり、好ましくないものとなる。この表面張力の調整は、用いる上記顔料、リン酸エステルまたはその塩と、アクリル酸アルキル共重合体またはその塩、水、溶剤、増粘剤などを好適に組み合わせることなどにより調整することができる。
本実施形態の液状化粧料Lの調製は、上記有機顔料と、リン酸エステルまたはその塩と、アクリル酸アルキル共重合体またはその塩および被膜形成剤を固形分換算で合計1.0~20質量%と、水などの各成分を、上記好ましい各含有量の範囲等で配合し均一に撹拌・混合することにより、製造することができる。本発明の効果をさらに発揮せしめる点等から、上記粘度範囲、表面張力となるように調整することが好ましい。このように構成される本実施形態の液状化粧料Lの配合系では、被膜形成剤を含有した場合、化粧もちに優れた液状化粧料Lを得ることができるが、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸またはその塩などのリン酸エステルまたはその塩のみの処方に比べて保存安定性が悪くなる傾向となる。本実施形態では、リン酸エステルまたはその塩と、アクリル酸アルキル共重合体またはその塩とを所定量含有することで、塗膜の発色性や保存安定性に優れ、かつ耐水性や化粧もちなどの使用性が良好な液状化粧料Lを得ることができる。さらに好ましい形態として、上記粘度範囲、上記表面張力となる液状化粧料Lとすることにより、本発明の効果をさらに高度に発揮せしめることができるものとなる。
<効果>
上記のように、本実施形態の化粧料容器1は、液状化粧料Lを収容するための容器2と、容器2に対して着脱可能に装着される塗布体付き蓋部3と、を備え、塗布体を用いて液状化粧料Lを塗布するように構成された化粧料容器1であって、容器2は可撓性を有する構成とした。また、塗布体付き蓋部3は、容器2に対して着脱可能に装着される第1の蓋部3bと、第1の蓋部3bに対して着脱可能に装着される第2の蓋部3cと、を備え、第1の蓋部3bの上端部と第2の蓋部3cの下端部とを螺合することにより一体形成する構成とした。また、第1の蓋部3bは、蓋内部から外部に向けて突設された第1の軸部3gを有し、第1の軸部3gの先端には上記塗布体の1つとして第1の塗布部3aが取り付けられ、第2の蓋部3cは、蓋内部から外部に向けて突設された第2の軸部3lを有し、第2の軸部3lの先端には上記塗布体の1つとして第1の塗布部3aとは異なる第2の塗布部3iが取り付けられている。そして、塗布体付き蓋部3を容器2に装着することにより、第1の塗布部3aおよび第2の塗布部3iが容器2内の液状化粧料に浸かる構成とした。
本実施形態の化粧料容器1によれば、使用に伴い容器2内の液状化粧料Lが少なくなった場合であっても、塗布体付き蓋部3を容器2に装着した状態で、可撓性を有する容器2を指等で押圧することにより、容器2内の液状化粧料Lを第1の塗布部3aの周辺および第2の塗布部3iの周辺に集めることができる。そのため、液状化粧料Lを最後まで使い切ることができる。さらに、本実施形態の化粧料容器1によれば、第1の塗布部3aと、第1の塗布部3aとは異なる第2の塗布部3iとの、2種類の塗布体を有する。そのため、このような2種類の塗布体を選択して使用可能な化粧料容器を提供することができる。
1 化粧料容器
2 容器(容器本体)
2a 胴部
2b シール部
2c 第1の開口頸部
2d 貫通孔
2e 雄螺子
2f しごきゴム部
3 塗布体付き蓋部
3a 第1の塗布部
3b 第1の蓋部
3c 第2の蓋部
3d 雌螺子
3e 雄螺子
3f 第2の開口頸部
3g 第1の軸部
3h 筒孔
3i 第2の塗布部
3j 開口部
3k 雌螺子
3l 第2の軸部
31a,31b 筆毛
31A 鍔状溶着端部
31B 孔
31a1,31b1 凹部

Claims (4)

  1. 液状化粧料を収容するための容器と、当該容器に対して着脱可能に装着される塗布体付きの蓋部と、を備え、前記塗布体を用いて液状化粧料を塗布するように構成された化粧料容器において、
    前記容器は可撓性を有し、
    前記蓋部は、前記容器に対して着脱可能に装着される第1の蓋部と、当該第1の蓋部に対して着脱可能に装着される第2の蓋部と、を備え、前記第1の蓋部の上端部と前記第2の蓋部の下端部とを螺合することにより一体形成する構成とし、
    前記第1の蓋部は、蓋内部から外部に向けて突設された第1の軸部を有し、当該第1の軸部の先端には前記塗布体の1つとして第1の塗布部が取り付けられ、
    前記第2の蓋部は、蓋内部から外部に向けて突設された第2の軸部を有し、当該第2の軸部の先端には前記塗布体の1つとして前記第1の塗布部とは異なる第2の塗布部が取り付けられ、
    前記蓋部を前記容器に装着することにより、前記第1の塗布部および前記第2の塗布部が前記容器内の液状化粧料に浸かる構成とした、
    ことを特徴とする化粧用容器。
  2. 前記第1の塗布部と前記第2の塗布部は、形状および素材の両方またはいずれか一方が異なる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の化粧用容器。
  3. 前記容器はその内外を連通する第1の開口頸部を有し、
    前記第1の蓋部が前記容器に装着されると、前記第1の軸部および前記第1の塗布部が前記第1の開口頸部に形成された貫通孔を挿通して前記容器内に進入し、前記第1の塗布部が前記容器内の液状化粧料に浸かる構成とした、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の化粧用容器。
  4. さらに、前記第1の蓋部は前記第2の蓋部を着脱可能とする第2の開口頸部を有し、当該第2の開口頸部には、その開口から前記第1の軸部内をその先端まで延伸する有底の筒孔が形成され、
    前記第2の蓋部が前記第1の蓋部に装着されると、前記第2の軸部および前記第2の塗布部が前記筒孔に進入し、前記第2の塗布部が前記第1の軸部に形成された開口部から進入した液状化粧料に浸かる構成とした、
    ことを特徴とする請求項3に記載の化粧用容器。
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