JP2023068403A - 電池パックの搭載構造 - Google Patents

Abstract

【課題】電池パックの搭載において無駄なスペースを抑制する。【解決手段】電池パック１０は、リアシート６０の下方に配置されている。電池パック１０は、電池モジュール２０と、ケース３０と、第１機器４１および第２機器４２とを備えている。ケース３０は、電池モジュール２０を収容している。第１機器４１および第２機器４１は、ケース３０内に配置されている。第１機器４１および第２機器４１は、電池モジュール２０の上方に配置されている。第２機器４２は、第１機器４１よりも高さが低い。リアシート６０は、前側ほど上側に配置されるように前後方向に傾斜して配置されている。第１機器４１は、第２機器４２よりも前方に配置されている。【選択図】図２

Description

本開示は、車両に搭載される電池パックの搭載構造に関する。

従来の電池パックの搭載構造は、たとえば、特開２０１９－１２３４７７号公報（特許文献１）に開示されている。

特開２０１９－１２３４７７号公報

上記文献には、シート（座席）の下方に電池パックが搭載される構造が開示されている。シートの下方に電池パックを配置する場合、機器部品および冷却機構の関係から、広い収納場所を必要とする。シートと電池パックとの間の空間を大きくすることで、デッドスペースが形成されてしまう。

本開示では、電池パックの搭載において無駄なスペースを抑制できる、電池パックの搭載構造が提案される。

本開示に従うと、シートの下方に電池パックを搭載する電池パックの搭載構造が提案される。電池パックは、シートの下方に配置されている。電池パックは、電池モジュールと、ケースと、第１機器および第２機器とを備えている。ケースは、電池モジュールを収容している。第１機器および第２機器は、ケース内に配置されている。第１機器および第２機器は、電池モジュールの上方に配置されている。第２機器は、第１機器よりも高さが低い。シートは、前側ほど上側に配置されるように前後方向に傾斜して配置されている。第１機器は、第２機器よりも前方に配置されている。

シートの下方に電池パックを配置する場合に、電池モジュールの上方の第１機器および第２機器の配置を、シートの形状に合わせたものとする。このような配置とすることで、シートと電池モジュールとの間の空間を有効に活用して、第１機器および第２機器を配置することができる。したがって、電池パックの搭載において、無駄なスペースを抑制することができる。

本開示の電池パックの搭載構造に従えば、無駄なスペースを抑制することができる。

実施形態に係る電池パックの搭載構造を備えた車両を示す模式図である。 実施形態に係る電池パックの搭載構造を示す概略図である。

以下、図面に基づいて、実施形態における電池パックの搭載構造について説明する。以下に示す実施形態において、同一または実質的に同一の構成については、同一の符号を付して、重複した説明は繰り返さない。

図１は、実施形態に係る電池パック１０の搭載構造を備えた車両１を示す模式図である。実施形態の車両１は、モータとエンジンとの少なくとも一方の動力を用いて走行可能なハイブリッド車両であってもよい。または車両１は、電気エネルギによって得られた駆動力で走行する電動車両であってもよい。車両１の室内とは、乗員が乗車するスペースである。図中に示される矢印Ｆｒ方向が車両１の前方向を示し、矢印Ｒｒ方向が車両１の後方向を示す。

図１に示すアンダーボデー７０は、車両１の本体の底部を構成している。前部シート５０およびリアシート６０は、車両１の室内に配置されている。前部シート５０およびリアシート６０は、アンダーボデー７０との間に間隔を空けて、アンダーボデー７０の上方に配置されている。車両に乗車した乗員は、前部シート５０またはリアシート６０に着座する。

前部シート５０は、乗員が腰を下ろす座部５１と、乗員の背中を支持する背もたれ部５２と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト５３とを有している。リアシート６０は、乗員が腰を下ろす座部６１と、乗員の背中を支持する背もたれ部６２と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト６３とを有している。座部５１，６１は、図示しないシートフレームに搭載されており、シートフレームによって下方から支持されている。前部シート５０およびリアシート６０は、シートフレームを介して、アンダーボデー７０によって支持されている。

アンダーボデー７０にはまた、電池パック１０が搭載されている。電池パック１０は、車両駆動用の電動機に電力を供給する。回生制動などによって電動機で発電された電力は、電池パック１０に充電される。電池パック１０は、リアシート６０の下方に配置されている。上下方向において、電池パック１０は、アンダーボデー７０とリアシート６０の座部６１との間に配置されている。

図２は、実施形態に係る電池パック１０の搭載構造を示す概略図である。電池パック１０は、電池モジュール２０と、ケース３０とを主に備えている。詳細を図示されていないが、電池モジュール２０は、複数の電池セルを含んで構成されている。電池セルは、代表的には、ニッケル水素電池またはリチウムイオン電池などの二次電池である。複数の電池セルは、たとえば車幅方向（図２においては、紙面垂直方向）に積層され、図示しないバスバーを介して互いに電気的に直列に接続されている。積層方向における電池セルの積層体の両端には、一対のエンドプレートが設けられている。

ケース３０は、内部に電池モジュール２０を収容する。ケース３０は、ロアケース３１と、アッパーケース３２とを有している。ロアケース３１は、ケース３０の下部を構成する。ロアケース３１は、上下方向においてアンダーボデー７０と対向する底板部を有している。アッパーケース３２は、ケース３０の上部を構成する。アッパーケース３２は、前方向に向く前壁３２Ｆと、後方向に向く後壁３２Ｒと、リアシート６０の座部６１に対向する天板部３２Ｃとを有している。

ロアケース３１とアッパーケース３２とは、パッキン等のシール部材を挟み込んだ状態で、互いに有する合わせ面同士を周方向に沿って複数のボルト等で締結することにより、結合されている。

リアシート６０の座部６１は、前側ほど上側に配置されるように、前後方向に傾斜して配置されている。アッパーケース３２の天板部３２Ｃは、座部６１と略平行に延びている。すなわち天板部３２Ｃは、後壁３２Ｒから前壁３２Ｆに向かうにつれて上方へ向かうように、傾斜して配置されている。天板部３２Ｃは、後壁３２Ｒから前壁３２Ｆに亘って座部６１の下面と天板部３２Ｃとの間隔が略等しくなるように、座部６１の下面の形状に合わせた形状とされている。

電池パック１０は、床板４４を有している。床板４４は、電池モジュール２０の上方に配置されている。床板４４は、前後方向および車幅方向に延びる平板状の形状を有している。床板４４は、アンダーボデー７０と略平行に延びている。車両１が水平な地面に停車しているとき、床板４４は略水平に延びている。

床板４４は、支持部材４６，４６によって支持されている。支持部材４６は、ロアケース３１の底板部に取り付けられており、床板４４を下方から支持している。前壁３２Ｆの近傍に、支持部材４６が配置されている。前壁３２Ｆの直ぐ後方に、支持部材４６が配置されている。また、後壁３２Ｒの近傍に、支持部材４６が配置されている。後壁３２Ｒの直ぐ前方に、支持部材４６が配置されている。前後方向における、支持部材４６，４６の間に、電池モジュール２０が配置されている。

床板４４の上面に、第１機器４１と、第２機器４２とが搭載されている。第１機器４１および第２機器４２は、各々、任意の電気機器である。第１機器４１は、たとえば、サービスプラグである。第２機器４２は、たとえば、ジャンクションボックスである。

第１機器４１および第２機器４２は、ケース３０内に収容されている。第１機器４１および第２機器４２は、アッパーケース３２の天板部３２Ｃの下方に配置されている。天板部３２Ｃは、第１機器４１および第２機器４２を上方から覆っている。第１機器４１とリアシート６０の座部６１との間に、天板部３２Ｃが介在している。第２機器４２とリアシート６０の座部６１との間に、天板部３２Ｃが介在している。天板部３２Ｃによって、第１機器４１および第２機器４２への上方からの外力の入力が抑制されている。

第１機器４１および第２機器４２は、床板４４の上面に固定されている。床板４４は、第１機器４１および第２機器４２を下方から支持している。床板４４が電池モジュール２０の上方に配置されているので、第１機器４１および第２機器４２は、電池モジュール２０の上方に配置されている。

図２に示されるように、第２機器４２は、第１機器４１よりも高さが低い。第１機器４１は、第２機器４２よりも前方に配置されている。第１機器４１は、前壁３２Ｆの近傍に配置されている。第１機器４１は、前壁３２Ｆの直ぐ後方に配置されている。第１機器４１の直下に、支持部材４６が配置されている。第２機器４２は、後壁３２Ｒの近傍に配置されている。第２機器４２は、後壁３２Ｒの直ぐ前方に配置されている。第２機器４２の直下に、支持部材４６が配置されている。前後方向における、ケース３０の中央部分には、床板４４と天板部３２Ｃとの間に機器が配置されない、中空の空間が形成されている。

以上の構成を備えている実施形態の電池パック１０の搭載構造では、電池パック１０は、リアシート６０の座部６１の下方に配置されている。電池モジュール２０を収容するケース３０内に、第１機器４１および第２機器４２が収容されている。第１機器４１および第２機器４２は、電池モジュール２０の上方に配置されている。第２機器４２は、第１機器４１よりも高さが低い。リアシート６０の座部６１は、前側ほど上側に配置されるように傾斜して配置されている。第１機器４１は、第２機器４２よりも前方に配置されている。

リアシート６０の下方に電池パック１０を配置する場合に、電池モジュール２０の上方の第１機器４１および第２機器４２の配置を、リアシート６０の座部６１の形状に合わせたものとする。具体的には、電池モジュール２０と座部６１との上下方向の間隔の大きい前方側に、高背の第１機器４１を配置し、電池モジュール２０と座部６１との上下方向の間隔の小さい後方側に、低背の第２機器４２を配置する。このような配置とすることで、リアシート６０の座部６１と電池モジュール２０との間の空間を有効に活用して、第１機器４１および第２機器４２を配置することができる。したがって、電池パック１０の搭載において、無駄なスペースを抑制することができる。

アッパーケース３２の天板部３２Ｃが、リアシート６０の座部６１の下面形状に合わせて、前壁３２Ｆ側ほど上側に配置されるように傾斜している。床板４４と天板部３２Ｃとの間隔は、後壁３２Ｒにおいて最も小さく、前方に向かうにつれて漸次増大し、前壁３２Ｆにおいて最大となっている。これにより、天板部３２Ｃと床板４４との空間において、前壁３２Ｆの近傍に、高背の第１機器４１を配置することができる。天板部３２Ｃと床板４４との上下方向の間隔が小さい後壁３２Ｒの近傍には、低背の第２機器４２が配置される。したがって、ケース３０内の床板４４よりも上方の空間に、第１機器４１と第２機器４２とを効率的に配置することができる。

第１機器４１を前壁３２Ｆ寄りに配置し、第２機器４２を後壁３２Ｒ寄りに配置することにより、支持部材４６によって下方から第１機器４１および第２機器４２を支持することができる。第１機器４１および第２機器４２を構造部材により近く配置することで、電池パック１０の剛性を確保することができる。このように第１機器４１および第２機器４２を配置する結果、前後方向における第１機器４１と第２機器４２との間に、中空の空間がある形状となる。

今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

１ 車両、１０ 電池パック、２０ 電池モジュール、３０ ケース、３１ ロアケース、３２ アッパーケース、３２Ｃ 天板部、３２Ｆ 前壁、３２Ｒ 後壁、４１ 第１機器、４２ 第２機器、４４ 床板、４６ 支持部材、５０ 前部シート、５１，６１ 座部、５２，６２ 背もたれ部、５３，６３ ヘッドレスト、６０ リアシート、７０ アンダーボデー。

Claims (1)

1. シートの下方に電池パックを搭載する電池パックの搭載構造であって、
   前記電池パックは、前記シートの下方に配置され、
   前記電池パックは、
   電池モジュールと、
   前記電池モジュールを収容するケースと、
   前記ケース内に、前記電池モジュールの上方に配置された第１機器および第２機器と、を備え、
   前記第２機器は、前記第１機器よりも高さが低く、
   前記シートは、前側ほど上側に配置されるように前後方向に傾斜して配置されており、
   前記第１機器は、前記第２機器よりも前方に配置されている、電池パックの搭載構造。
   

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