JP2023066755A - 磁石エレメント及び電気機器 - Google Patents

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悠宏 岩本
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Abstract

【課題】今までにはない磁石エレメントを提供する。【解決手段】本実施形態の磁石エレメント20は、磁石部21が弾性樹脂製の支持体22によって支持されているので、従来にはない磁石エレメント20を提供することが可能となる。【選択図】図1

Description

本開示は、磁石エレメント及びその磁石エレメントを備える電気機器に関する。
従来より、発電機、センサー等の電気機器の要素部品となる磁石エレメントとして、磁石部を金属部材で支持したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
登実第3051758号(図1)
本開示では、今までにはない磁石エレメントを提供する。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、磁石部と、前記磁石部を支持する弾性樹脂製の支持体と、を備える磁石エレメントである。
この一態様の磁石エレメントによれば、磁石部を弾性樹脂製の支持体で支持するという従来にはない磁石エレメントを提供することが可能となる。
本開示の第1実施形態に係る車両のサスペンションに取り付けられた状態の電気機器の断面図 電気機器の概念図 磁石エレメントの斜視図 (A)圧縮変形前の磁石エレメントの断面図、(B)圧縮変形されているときの磁石エレメントの断面図 第3実施形態に係る電気機器における(A)圧縮変形前の磁石エレメントの断面図、(B)圧縮変形されているときの磁石エレメントの断面図 第5実施形態に係る電気機器の回路図 電気機器の斜視図 電気機器の側断面図 第6実施形態に係る電気機器の回路図 第7実施形態の電気機器の概念図 第8実施形態の電気機器の断面図 第9実施形態の電気機器における(A)圧縮変形前の磁石エレメントの断面図、(B)圧縮変形されているときの磁石エレメントの断面図 第10実施形態の電気機器の斜視図 第11実施形態の電気機器の斜視図 第12実施形態の電気機器の断面図 第13実施形態の電気機器の斜視図 試験装置の概念図 周波数と誘導起電力のグラフ 変形例に係る磁石エレメントの断面図 変形例に係る磁石エレメントの断面図
[第1実施形態]
図1~図4を参照して本開示の一実施形態に係る電気機器100Aについて説明する。図1及び図2に示されるように、本実施形態に係る電気機器100Aは発電機であって、車両60のサスペンション61に組付けられ、車両60のバッテリー90を充電するためのものである。
車両60のサスペンション61は、図1に示すように、ショックアブソーバ62とサスペンションばね63を有する。サスペンションばね63は、ショックアブソーバ62のシリンダ65から外側に張り出した鍔状部65Tと車体60Bとの間に挟まれている。そして、本実施形態の電気機器100Aに含まれる磁石エレメント20がショックアブソーバ62のピストンロッド64に嵌合されている。
なお、本実施形態では、車両60として自動車を例示するが、例えば、二輪車や電車等の車両サスペンションに適用してもよい。また、自動車としては、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車等の電動車両が挙げられる。
電気機器100Aは、電磁誘導コイル12と、その電磁誘導コイル12の内側に配置される磁石エレメント20とを備える。電磁誘導コイル12は、サスペンションばね63の内側に収まる外径で且つ最長状態のピストンロッド64と同じ又はそれより僅かに短い軸長の円筒状をなし、その一端部が車体60Bに固定されている。また、電磁誘導コイル12の1対のリード線12Aは、車体60Bの内部に引き出されて整流部91を介してバッテリー90に接続されている(図2参照)。
磁石エレメント20は、磁石部21と、磁石部21を支持する弾性樹脂製の支持体22とを有する。支持体22は、シリンダ65と同程度の外径で且つ電磁誘導コイル12の内側に隙間を介して嵌合される円筒状で、自然長状態で最長状態のピストンロッド64より長い軸長となっている。また、支持体22には、図3に示すように、外側面に複数の括れ部22Kが形成されている。そして、支持体22は、ピストンロッド64に挿通されて圧縮された状態で両端面をシリンダ65及び車体60Bの各面に例えば、接着剤にて固定されている。支持体22は、ショックアブソーバー62が縮むと、シリンダ65と車体60Bとの間で圧縮変形され、車両60のバウンドを抑える役割を果たす。なお、最短状態のピストンロッド64は、最長状態のピストンロッド64の例えば、略1/2の軸長になる。
なお、本実施形態の支持体22は、断面円形に限らず、例えば、断面多角形であってもよい。また、支持体22は、軸方向に均一な断面に限らず、例えば、軸方向の一方に向かって細くなっていく形状であってもよい。さらに、括れ部22Kは、支持体22の軸方向で等間隔に配置されていてもよいし、局所的に配置されていてもよい。また、括れ部22Kは、複数に限らず、1つのみであってもよいし、また括れ部22Kを設けなくてもよい。
支持体22を形成している弾性樹脂は、発泡エラストマーであって、具体的には、ポリウレタンエラストマーの発泡体であり、連続気泡構造又は半連続気泡構造になっている。また、支持体22の発泡倍率は、1.4~6倍になっている。なお、支持体22は、ゴムの発泡体や、ポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂の発泡体等であってもよい。また、支持体22は、全体が連続気泡構造又は半連続気泡構造であることが成形性や弾性変形容易性の観点から好ましいが、連続気泡構造又は半連続気泡構造となる部分は一部であってもよい。また、支持体22は、少なくとも部分的に連続気泡構造を備えることで、成形後に支持体22が縮む(いわゆる、シュリンクする)ことを抑制することができる。さらには、本実施形態の支持体22の発泡倍率は、上述の通り1.4~6倍であるが、1.7~5倍であることがより好ましく、2~4倍であることが更に好ましい。ここで、支持体22の発泡倍率が1.4倍以上であることで、クッション性が特に良好となり、発泡倍率が6倍以下であることで、成形性と耐久性が特に良好となる。
なお、支持体22は、JIS K 6262:2013 A法に準拠した圧縮永久ひずみが、30%以下であることが好ましい。また、支持体22は、1Hzで10万回50%圧縮を繰返した場合の繰返し圧縮ひずみが、20%以下であることが好ましい。これらの構成によれば、支持体22を弾性変形させた後の復元が良好である。
磁石部21は、支持体22の外径より小さな内径の剛体リングであり、括れ部22Kに係合されている。また、磁石部21は、ネオジウム系磁石であって、例えば、軸方向に着磁されている。図1に示すように、磁石エレメント20としてピストンロッド64に嵌合されると、磁石部21は電磁誘導コイル12の下端部より上方に配置されるようになっている。
なお、磁石部21は、永久磁石化した際に強い磁力を有するネオジム系磁石からなることが好ましいが、ネオジム系磁石に限定されるものではなく、サマリウム系磁石、アルニコ系磁石、フェライト系磁石等の公知の磁石であってもよい。
磁石部21は、1つに限らず、複数、備えていてもよい。また、磁石部21を括れ部22Kではなく、括れ部22Kと括れ部22Kとの間の外側面に配置してもよい。さらに、磁石部21が1つの場合には、複数の括れ部22Kのうちシリンダ65に最も近い括れ部22Kに配置することが好ましいが、何れの括れ部22Kに配置してもよい。磁石部21が複数、ある場合にも同様である。また、磁石部21は、支持体22を押圧するシリンダ65の上端面から離れた位置に配置される、換言すれば、シリンダ65の軸方向で磁石部21とシリンダ65の上端面との間に支持体22を挟んで配置されることが好ましいが、支持体22の軸方向の端部に配置してシリンダ65の上端面と当接するようにしてもよい(図5参照)。
電気機器100Aの構造に関する説明は、以上である。この電気機器100Aは、以下の方法にて製造される。まず、電気機器100Aの要素部品である磁石エレメント20を得るために、支持体22が製造される。具体的には、ポリオールとイソシアネートを混合してプレポリマー化した第1液を用意する。ここで、第1液は、イソシアネート基(NCO)を末端に有するプレポリマーである。また、触媒、発泡剤等を含む第2液を用意する。その後、第1液と第2液とを混合し、その混合液を得る。ここで、イソシアネート基を末端に有するプレポリマーのNCO%は、3~7%とすることが好ましく、本実施形態では、6%とした。これにより、成形性や耐久性に優れた支持体22を得ることが可能となる。
次に、上記混合液を、あらかじめ温調された成形型に注入して発泡硬化させ、前述した円筒状の支持体22を形成する。なお、上記混合液の成形型での発泡硬化工程では、閉型状態で所定時間キュア(一次キュア)を行った後、得られた発泡成形体を成形型から取り出す。一次キュアは、例えば60~120℃で10~120分間、行われる。一次キュアを行って成形型から取り出された発泡成形体については、さらに二次キュアを行うことが好ましく、二次キュアは、例えば90~180℃で8~24時間、行われる。これにより、支持体22が得られる。
上述の如く製造された支持体22に軸方向の一端部側から磁石部21を組み付けて磁石エレメント20とし、その磁石エレメント20の外側に電磁誘導コイル12を配置する。これにより、電気機器100Aの製造が完了する。
次に、電気機器100Aの作用効果について説明する。電気機器100Aは、上述したように磁石エレメント20がシリンダ65と車体60Bとの間にセットされ、この間隔が変化すると、図4(A)及び図4(B)の変化に示すように、支持体22が軸方向で伸縮される。ここで、本実施形態の磁石エレメント20は、磁石部21が支持体22に支持されているので、支持体22の伸縮によって磁石部21が電磁誘導コイル12に対して軸方向に移動する。これにより磁石部21による磁界の磁束のうち電磁誘導コイル12を貫通する磁束の密度が変化し、誘導電流が発生する。即ち、電気機器100Aにて発電が行われる。
本実施形態では、支持体22が発泡エラストマーで形成されているので、軸方向で圧縮されると発泡エラストマーの気泡が潰れ、伸びると気泡が膨らみ、径方向のサイズの変化を抑えられた状態で伸縮する。また、非発泡のエラストマーを含む一般的な樹脂や金属等の弾性体で支持体を形成した場合に比べて、大きなストロークで伸縮させることができる。即ち、支持体22の大きなストロークの変形によって磁石部21を大きなストロークで往復移動させて磁束密度を大きく変化させることができるので、短いストロークでしか磁束密度を変化させることができないものに比べて、1ストローク当りの発電量を多くすることができる。
上述の如く、電気機器100Aで発生した誘導電流は、車両60に搭載された整流部91を通してバッテリー90に付与されてバッテリー90が充電される。
このように本実施形態の磁石エレメント20は、磁石部21が弾性樹脂製の支持体22に支持されるという従来にはない構成であるので、発電機としての電気機器100Aに適用することで以下の効果を奏する。即ち、本実施形態の電気機器100Aは、磁石部21を支持する支持体22が発泡エラストマーであるので、大きなストロークで伸縮させて1ストローク当りの発電量を多くすることができる。また、支持体22の外側面に括れ部22Kが形成されているので、支持体22を伸縮し易くなっている。さらに、支持体22は、上述の通り伸縮に伴う径方向のサイズの変化を抑えられるので電磁誘導コイル12との干渉が抑えられ、支持体22とその外側の電磁誘導コイル12との間のクリアランスを狭くして発電効率を高くすることができる。しかも、支持体22が軽量で且つ破損し難くいので、取り扱いが容易である。
本実施形態では、磁石部21を支持体22の表面(詳細に、外側面)に配置したので、磁石部21を電磁誘導コイル12の近づけることができ、起電力を大きくすることが可能となる。また、磁石部21を剛体リングとしたので、支持体22の圧縮時の座屈を抑制することが可能となる。しかも、本実施形態では、磁石部21を支持体22の軸方向でシリンダ65の上端面との間に支持体22を挟んで配置したので、磁石エレメント20の伸縮時に磁石部21がシリンダ65に当接することを抑制して、磁石部21を保護することが可能となる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態の電気機器100Aは、磁石エレメント20と電磁誘導コイル12とから構成され、外付けの整流部91及び負荷部としてのバッテリー90に接続される構成となっていたが、電気機器として磁石エレメント20及び電磁誘導コイル12に加えて整流部及び負荷部を一体に備えた構成としてもよい。
[第3実施形態]
本実施形態は、上記第1実施形態の電気機器100Aに対し、電磁誘導コイル12に対する磁石エレメント20の磁石部21の位置のみが異なる。具体的には、本実施形態の磁石エレメント20の磁石部21は、図5(A)に示すように、シリンダ65が最長状態のときに、電磁誘導コイル12の下端部より下方に位置するように配置され、シリンダ65と車体60Bとの間の間隔が変化によって磁石部21が電磁誘導コイル12の内外を往復移動する構成となっている。
[第4実施形態]
本実施形態は、上記第1実施形態の磁石エレメント20に対し、支持体22に磁石部21を組付ける前又は組付けた後に、磁石部21を支持体22が圧縮される方向(換言すれば、磁石部21の軸方向)に再着磁している点のみが異なる。
[第5実施形態]
本実施形態の電気機器100Bは、図6~図9に示されている。上記第1実施形態では、発電機としての電気機器100Aを例示したが、本実施形態では、センサーとしての電気機器100Bを説明する。本実施形態の電気機器100Bは、図6に示すように、発電部10と整流部91と負荷部92とを有する。なお、以下では、第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明する。
負荷部92は、例えば、無線モジュール92Aを含んでいる。その無線モジュール92Aは、例えば、RFIDを変形させたものであり、RFIDタグが無線で電力を受電し、その受電の度に識別番号を近距離無線通信のキャリアに変調して無線送信するものであるところを、無線モジュール92Aは、発電部10から整流部91を通して有線で電力を受電し、その受電の度に識別番号を所定の無線通信のキャリア波に変調して送信するようになっている。その所定の無線通信として、例えば、遠距離無線通信、Wi-Fi、赤外線通信、近距離無線通信等が挙げられる。
なお、無線モジュール92Aは、識別番号以外の情報をキャリア波に変調して無線送信するものでもよく、また、情報をキャリア波に変調せず、情報を含まない特定の周波数の無線波のみを送信し、その無線波が送信されたこと自体が電気機器100Bからの情報であるようにしてもよい。
整流部91は、例えば公知な倍圧整流回路になっていて、その入力側に発電部10の次述する電磁誘導コイル12が接続され、出力側に前述の無線モジュール92Aが接続されている。そして、電磁誘導コイル12に誘起される誘導電流が整流部91で整流されて無線モジュール92Aに付与される。
なお、図6に示す整流部91には、3倍圧整流回路が例示されているが、所望の電圧に応じたn倍圧整流回路を用いればよい。
発電部10は、電磁誘導コイル12と、その内側に配置される磁石エレメント20と、それらを収容する伸縮ケース30とを備える。図7及び図8に示すように、伸縮ケース30は、一端有底、他端開放の円筒状の筒体31と、その筒体31より外径が大きい一端有底、他端開放の円筒状の筒体32とを開口端同士を向かい合わせて嵌合させた構造をなしている。また、両筒体31,32の軸長は略同一になっていて、両筒体31,32の開口端には、互いに係合して離脱を防ぐ返し部31A,32Aが設けられている。そして、伸縮ケース30は、返し部31A,32A同士が係合する最長状態と、一方の筒体31の開口端が他方の筒体32の底部に当接する最短状態とに変化する。なお、最短状態の伸縮ケース30は、最長状態の伸縮ケース30の例えば略1/2の軸長になる。
筒体32の外面には、上記した整流部91と負荷部92とを収容した回路ケース33が固定されている。また、一方の筒体31の底壁側端部には、周方向における複数位置から側方に張り出す複数の突片31Bが備えられ、それら各突片31Bに取付孔31Cが形成されている。また、他方の筒体32の先端部には、例えば、アジャスト機構35が備えられている。アジャスト機構35は、筒体32の底壁の外面中央から突出して内面に雌螺子部35Bを有する支持筒35Aと、その雌螺子部35Bに螺合する雄螺子部35Cを外面に有するシャフト部35Dと、シャフト部35Dの先端部に回転可能に取り付けられた当接板35Eとを備えてなる。
なお、本実施形態の伸縮ケース30は、例えば、樹脂又はステンレス等の非磁性体であるが、伸縮ケース30及び後述するスペーサ34を鉄等の磁性体で形成して後述する磁石エレメント20と共に伸縮ケース30が磁路を形成するようにしてもよい。また、本実施形態の筒体31,32は、磁石エレメント20を介して接続されることで互いに回転不能に連結されているが、筒体31,32の一方に縦長の係合溝を設けると共に、他方に係合溝に係合する突部を設けて、筒体31,32同士の相対的な回転を規制してもよい。
図8に示すように、電磁誘導コイル12は、例えば一方の筒体31の内側に丁度収まる外径、軸長の円筒状をなして、筒体31内に固定されている。また、電磁誘導コイル12の1対のリード線12Aは、筒体31のうち底壁に近い側壁を貫通する貫通孔31Dを通して筒体31の側方に引き出されている。そして、それら1対のリード線12Aが回路ケース33に取り込まれて整流部91に接続されている。そして、1対のリード線12Aは、伸縮ケース30の伸縮に伴って屈曲する。なお、筒体32の開口側の端部には、1対のリード線12Aとの干渉を回避するための切り欠き32B(図7参照)が形成されている。
磁石エレメント20は、電磁誘導コイル12の内側に隙間を介して嵌合される円柱状をなし、伸縮ケース30の同心軸上に配置されて、両端面を筒体31,32の各底面に例えば接着材にて固定される。また、磁石エレメント20の一端面と筒体32の底面との間には、必要に応じて磁石エレメント20と同一外径の円柱状のスペーサ34が配置されて磁石エレメント20の圧縮率が調整される。具体的には、スペーサ34を設けない場合には、伸縮ケース30が最長状態から最短状態に変化することで伸縮ケース30内の磁石エレメント20は、伸縮ケース30と同様に1/2に圧縮される。これに対し、上記スペーサ34を設ければ、磁石エレメント20を、1/2以上の任意の圧縮率になるまで圧縮率を高くすることができる。なお、図8には、スペーサ34を備えた磁石エレメント20が1/3まで圧縮される構造が例示されている。
磁石エレメント20は、伸縮ケース30の最長状態で筒体31,32の両底面の間で僅かに圧縮されるようになっている。これにより、伸縮ケース30が外力を受けていない状態での筒体31,32同士の間のガタ止めが図られている。
なお、磁石エレメント20は、筒体31,32に接着材によって固定されていたが、固定されていなくてもよい。また、筒体31,32の各底面と、磁石エレメント20の両端面とには、互いに凹凸嵌合して磁石エレメント20を伸縮ケース30に対して芯出しするための凹凸を備えてもよい。
本実施形態の電気機器100Bの構造に関する説明は以上である。次に、電気機器100Bの作用効果について説明する。図8に示すように、電気機器100Bは、相互間の間隔が変動し得る1対の対向部材201,202の間の隙間にセットされて、それら1対の対向部材201,202の変形・動作等の検出を行うために使用される。そのためには、電気機器100Bは、伸縮ケース30の軸方向(電磁誘導コイル12及び磁石エレメント20の軸方向でもある)が、1対の対向部材201,202の対向方向を向くように配置される。そして、例えば、1対の対向部材201,202の間隔が通常状態であるときに、伸縮ケース30が所望の状態になるようにアジャスト機構35が調整される。具体的には、1対の対向部材201,202が通常状態から離間する場合と接近する場合の両方の検出を行う場合には、伸縮ケース30が最長状態の略1/2程度の圧縮状態になるようにアジャスト機構35が調整される。また、1対の対向部材201,202が通常状態から接近したことのみを検出したい場合には、通常状態の1対の対向部材201,202の間で伸縮ケース30が僅かに圧縮した状態になるか、アジャスト機構35の当接板35Eが一方の対向部材202から僅かに離れた状態になるようにアジャスト機構35が調整される。また、電気機器100Bが1対の対向部材201,202から横ずれしないようにするために、必要に応じて、伸縮ケース30の取付孔31Cに通したボルトを一方の対向部材201の螺子孔に締め付ける等して伸縮ケース30を一方の対向部材201に固定することが好ましい。
上述の如く、電気機器100Bが1対の対向部材201,202の間にセットされた状態で、1対の対向部材201,202の間隔が変化すると、伸縮ケース30と共に磁石エレメント20が軸方向で伸縮される。すると、磁石エレメント20による磁界の磁束のうち電磁誘導コイル12を貫通する磁束の密度が変化し、発電部10にて発電が行われる。そして、発電部10で発生した誘導電流は、整流部91で整流されて負荷部92に受電される。すると、負荷部92の無線モジュール92Aから識別番号の情報を含んだ無線信号が出力される。これにより、電気機器100Bから離れた場所の無線端末で電気機器100Bからの無線信号を受信して1対の対向部材201,202が受ける負荷や挙動を監視することができる。
なお、本実施形態の電気機器100Bを、高架橋の橋桁と橋本体との間の隙間や、免震構造を有する建物の床下等の隙間や、道路の路面下の隙間等に複数セットして、それら各電気機器100Bの設置場所と識別番号とを対応付けて記憶しておき、監視端末で複数の電気機器100Bから無線信号を監視することで、高架橋や建物の台風や地震等による挙動や異常の有無等を監視することができる。
[第6実施形態]
本実施形態の電気機器100Cは、図9に示されており、整流部91Vと負荷部92Vの構成が前記第5実施形態と異なる。即ち、整流部91Vは、2倍圧整流回路になっていて、整流部91Vの1対の出力端末の間には二次電池91Aが接続されている。また、負荷部92Vには、検出回路92Bと無線回路92Cとが備えられ、負荷部92Vには、電磁誘導コイル12に流れる誘導電流を検出するための電流検出部92Dが接続されている。さらに、検出回路92Bには、A/Dコンバータとマイコンとが含まれている。そして、電磁誘導コイル12で生成される誘導電流に基づいて電気機器100Cが受ける外力を特定するための検出データを生成し、その検出データを無線回路92Cにて無線送信する。なお、検出データとしては、例えば、誘導電流のFFTデータやスペクトルデータや誘導電流の波形に含まれるピーク値のデータ等、様々なものが挙げられる。
本実施形態の電気機器100Cでは、発電部10にて生成される誘導電流に基づいて外力を特定するための検出データを生成してから無線送信するので、電気機器100Cから離れた遠隔値において無線送信によるノイズの影響を受け難いデータ収集が可能になる。また、二次電池91Aを備えたことで負荷部92Vへの給電が安定する。
[第7実施形態]
第7実施形態の電気機器100Dは、図10に示されており、前記第1実施形態の電気機器100Aに、前記第6実施形態の電気機器100Cと同様の整流部91Vと負荷部としての検出回路92Bを付加した構成となっている。そして、検出回路92Bで生成した検出データを車両60の制御装置86に付与する。制御装置86は、付与された検出データに基づき、車両60の過搭載やサスペンション61の故障等の異常の有無を判別し、異常があったときには警告灯85を点灯して運転者に異常を報知する。
なお、車両60としてトラックの荷台に電気機器100Dを備え、荷台の積み荷の過搭載や積み荷の重量バラスンに関する異常を検知する構成であってもよい。また、車両60に電気機器100Dを備えて車両60に関する異常を検知する構成に限らず、例えば、工場プラントにおけるタンクや配管に上記電気機器100Dを備え、タンクや配管の異常を検出する構成であってもよい。
[第8実施形態]
本実施形態の電気機器100Eは、図11に示されており、建物や乗り物の床構造71に組み込まれている。具体的には、この床構造71は、土台72の上に床パネル73が敷かれた構造となっていて、土台72と床パネル73の間には、複数の緩衝材78が敷き詰められている。床パネル73に荷重がかかると、緩衝材78が弾性変形する。そして、複数の緩衝材78の1つ又は一部複数が、磁石エレメント20になっていて、その磁石エレメント20を囲むように電磁誘導コイル12が備えられている。また、電気機器100Eは、第5実施形態と同様の整流部と無線モジュールとを回路ケース33に収容して備える。
[第9実施形態]
本実施形態の電気機器100Fは、図12(A)及び図12(B)に示されており、第8実施形態の電気機器100Eと電磁誘導コイル12の配置が異なる。具体的には、電気機器100Fは、磁石エレメント20Wの支持体22Wが電磁誘導コイル12より大きな内径の円筒状をなし、その内側に電磁誘導コイル12を配置した構成となっている。また、磁石部21が、支持体22Wの内径より大きな外径をなして支持体22Wの内側に配置されている。さらに、床パネル73の下面には、収容部73Hが形成され、その収容部73Hの開口縁に磁石エレメント20Wの上端面が固定されている。そして、床パネル73に荷重がかかると、緩衝材及び磁石エレメント20Wが圧縮され、この圧縮に伴って電磁誘導コイル12の上端部が床パネル73の収容部73Hに収容される。なお、電気機器100Fは、図示しないが、第5実施形態と同様の整流部と無線モジュールとを回路ケースに収容して備える。
[第10実施形態]
本実施形態の電気機器100Gは、図13に示されており、磁石エレメント20が外力を受けて捻れ変形するようになっている。具体的には、電気機器100Gは、第5実施形態の電気機器100Bの伸縮ケース30の一方の筒体32からアジャスト機構35を排除し、他方の筒体32と同様の複数の突片31Bを備えてなるツイストケース30Vに、第5実施形態の電気機器100Bの磁石エレメント20及び電磁誘導コイル12と同一形状の磁石エレメント20及び電磁誘導コイル12を備えた構造をなしている。そして、そのツイストケース30Vが、相対的に回転する1対の部材や負荷トルクを受けるシャフトの途中に取り付けられる。これにより、負荷トルクとしての外力を受けることで1対の筒体31,32が相対的に回転し、磁石エレメント20が捻られる。その他の構造は、第5実施形態の電気機器100Bと同様になっている。
この電気機器100Gでは、第5実施形態の磁石エレメント20の磁石部21と着磁方向が異なり、磁石エレメント20が一方に捻り変形すると、磁石部21の磁気モーメントの方向が電磁誘導コイル12を貫通する方向に揃い、他方に捻り変形すると、磁石部21の磁気モーメントの向きが電磁誘導コイル12を貫通する方向と異なる方向を揃うか、ばらつく。これにより、磁石エレメント20の捻り変形に伴って電磁誘導コイル12を貫通する磁束の密度が変化して発電が行われ、その電力を受けて負荷部92の無線モジュール92Aから無線信号が送信される。
[第11実施形態]
本実施形態の電気機器100Hは、図14に示されており、第10実施形態の電気機器100Gのツイストケース30Vに螺合機構を追加したツイストケース30Wを備える。具体的には、ツイストケース30Wの一方の筒体31の外面には、螺旋状に延びる溝構造又は突条構造の係合部31Mが備えられ、他方の筒体32の内面には、係合部31Mと螺合する図示しない係合部が備えられている。これにより、ツイストケース30Wの筒体31,32が相対回転すると、磁石エレメント20が捻り変形されると共に伸縮変形される。これにより、電磁誘導コイル12に誘導電流が誘起される。
[第12実施形態]
本実施形態の電気機器100Iは、図15に示されている。図15(A)に示すように、電気機器100Iには、曲げ変形を検出する対象であるシャフト203に丁度嵌合される円筒状の磁石エレメント20Vと、その磁石エレメント20Vの外側に嵌合される電磁誘導コイル12とが備えられている。また、磁石エレメント20は、その内側に磁石部21が係合されている。そして、図15(B)に示すように、磁石エレメント20及び電磁誘導コイル12は、シャフト203と一緒に曲げ変形する。また、この電気機器100Iは、例えば、第5実施形態の電気機器100Bと同様の整流部91及び無線モジュール92Aを回路ケース33に収容して備えている。そして、シャフト203の曲げ変形に伴って磁石エレメント20が曲げ変形することで、電磁誘導コイル12を貫通する磁束密度が変化して発電が行われ、その電力を受けて負荷部92の無線モジュール92Aから無線信号が送信される。
[第13実施形態]
本実施形態の電気機器100Jは、図16(A)に示されており、非磁性体の1対の円板39を対向した状態に備え、それら1対の円板39の間に複数の磁石エレメント20が並列に接続された構造をなしている。具体的には、複数の磁石エレメント20は、例えば円柱状をなし、1対の円板39の外縁部より内側の部分において、1対の円板39の中心軸と同心の架空の円を複数等分する位置に各磁石エレメント20の中心軸が配置され、各磁石エレメント20の両端面に塗布された接着材にて各磁石エレメント20が1対の円板39に固定されている。なお、1対の円板39の外縁部には、複数の取付孔39Aが形成されている。
また、各磁石エレメント20の外側には、それぞれ電磁誘導コイル12が嵌合されている。そして、第5実施形態で説明した整流部91及び無線モジュール92Aが、複数の電磁誘導コイル12に対応して複数備えられて回路ケース33に収容されている。そして、各電磁誘導コイル12に所定の大きさ異常の誘導電流が流れる度に、各電磁誘導コイル12に対応する無線モジュール92Aからそれぞれに固有の識別番号の情報を含んだ無線信号が送信される。
本実施形態の電気機器100Jは、1対の円板39を検出対象物に固定して使用される。そして、1対の円板39の間が接近及び離間するような挙動や、一方の円板39に対して他方の円板39が任意の方向に傾くような挙動や、一方の円板39に対して他方の円板39が中心軸回りに回動する挙動に応じた電力が複数の電磁誘導コイル12で発電され、その発電状態に応じた無線信号が出力される。
また、図16(B)に示すように、円板38Cの中心部から支柱38Aが起立し、その先端部にマス38Bを有する付加部品38を用意して、その付加部品38の円板38Cを電気機器100Jの一方の円板39に重ねて固定し、他方の円板39を建物、乗り物、地面等に固定することで、電気機器100Jが受ける振動等を検出することができる。
[確認実験]
電磁誘導コイル12と磁石エレメント20とにより発電が行われることを実験にて確認した。具体的には、誘導電流の代用値として電磁誘導コイル12に発生する誘導起電力を確認した。
I.電磁誘導装置の構成
本実験では、磁石エレメント20を電磁誘導コイル12と同軸に配置すると共に、磁石エレメント20を、自然長状態で電磁誘導コイル12と中心位置が一致するように配置した。磁石エレメント20は、電磁誘導コイル12内に全体が収まっており、軸方向が上下方向となるように配置され、軸方向の一端側から(下方から)圧縮することで磁石エレメント20を弾性変形させた。なお、電磁誘導コイル12及び磁石エレメント20の詳細は以下の通りである。
(1)電磁誘導コイル12について
銅線からなり、コイルの巻き径(内径)が36mm(36Φ)、軸長が70mm、線径が0.5mm、巻き数が1395回、抵抗が13Ωであるものを用いた。
(2)磁石エレメント20について
磁石エレメント20は、ネオジム系磁石のシートからなる磁石部21をポリウレタンの発泡エラストマー製の支持体22の外側面に両面テープで貼り付けたものを用いた。
(3)支持体22について
支持体22は、円筒状であり、外径は28mm、内径は10mm、軸長は42mmであり、3つの括れ部22Kを有する。また、支持体22は、連続気泡構造であり、発泡倍率は2倍になっている。なお、支持体22の原料は、以下の通りである。
[第1液]
ポリオール;ポリエステルポリオール(分子量:2000、官能基数:2、水酸基価:56mgKOH/g、品名:「ポリライト OD-X-102」、DIC社製
イソシアネート;1,5-ナフタレンジイソシアネート(NCO%:40%、品名:「コスモネートND」、三井化学株式会社製)
ネオジム系磁性粉体;(1)MQFP(5μm)、マグネクエンチ社製、(2)MQFP(100μm)、マグネクエンチ社製
[第2液]
触媒;アミン触媒、品名:「Addocat PP」、ラインケミージャパン社製
発泡剤; ヒマシ油と水を含む混合液、品番:「アドベードSV」(ヒマシ油と水の重量比50:50)、ラインケミージャパン社製
(3)磁石部21について
磁石部21は、厚み2mm、幅5mmの帯状のシートであり、支持体22の外側面のうち上から1つ目と2つ目の括れ部22Kとの間の外側面にリング状に貼り付けられている。また、表面磁束密度20mTであり、その着磁方向は支持体22の軸方向に沿った方向となっている。
III.試験方法
図17に示す試験装置40により、電磁誘導コイル12の軸方向で圧縮と復元を繰り返すように磁石エレメント20を振動変形させて、電磁誘導コイル12の両端間の電圧を測定して評価した。また、磁石エレメント20に対する振動変形の周波数を、1Hz、3Hz、5Hz、10Hzと変更して上記電圧の測定を行った。なお、振幅の水準は、5mm(変位量)とした。
試験装置40の詳細は、以下のようになっている。試験装置40は、電磁誘導コイル12の内側で、磁石エレメント20を電磁誘導コイル12の軸方向で挟むピストン41と固定部材42とを有する。ピストン41は、駆動源43からの動力を受けて電磁誘導コイル12の軸方向に振動し、磁石エレメント20を振動変形させる。固定部材42とピストン41の間隔は、ピストン41が振動のストロークにおいて最も固定部材42から遠ざかったときに、磁石エレメント20の自然長と同じになるように設定されている。即ち、本実験では、固定部材42とピストン41が、磁石エレメント20に常に接する。
また、電磁誘導コイル12の両端は、オシロスコープ44に接続され、オシロスコープ44には、電磁誘導コイル12に発生した誘導起電力が表示される。さらに、試験装置40には、ピストン41の振動を検出するためのレーザー変位計45が設けられている。レーザー変位計45からは、ピストン41の振幅や周波数等に関する信号がアンプユニット46を介してオシロスコープ44に出力され、オシロスコープ44でピストン41の振動の振幅や周波数を確認できるようになっている。
IV.試験結果
図18に示すように、周波数を大きくした方が、誘導起電力が大きくなることが分かった。また、周波数と誘導起電力には相関関係があることが確認された。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、支持体22の成形後に磁石部21を支持体22の一端部から嵌め込んでいたが、磁石部21をインサート成形にて支持体22に取り付ける構成であってもよい。また、インサート成形にて磁石部21を取り付ける場合には、磁石部21を支持体22の外側面に取り付けてもよいし、支持体22の内部に磁石部21を内蔵させる構成としてもよい。
(2)磁石部21を支持体22の内部に内蔵させる構成としては、上記インサート成形以外に、例えば、図19(A)及び図19(B)に示すように、支持体22の中央に収容孔22Hを形成し、その収容孔22Hに例えば、球体又は円盤状の磁石部21を収容する構成が挙げられる。なお、収容孔22Hは、図19(A)に示すように、支持体22の軸方向に貫通していていなくてもよいし、図19(B)に示すように、貫通していてもよい。
(3)上記実施形態の磁石エレメント20では、磁石部21として剛体リングを例示したが、例えば、図20(A)に示すようにシート状の磁石部21を接着剤にて支持体22の外側面に貼り付ける構成であってもよい。また、図20(B)に示すように、磁性体粉末を含有した弾性樹脂を支持体22の外側面にコーティングし、その弾性樹脂層を磁石部21としてもよい。その弾性樹脂層は、図20(B)に示すように、外側面全体に形成されていてもよいし、一部のみに形成される構成であってもよい。
(4)また、磁石エレメント20の磁石部21は、リング状に限らず、例えば、円盤状の磁石部21を支持体22の外側面又は内側面に間欠的に配置する構成であってもよいし、磁石部21を支持体22の外側面又は内側面の一部に軸方向に沿って配置する構成であってもよい。
(5)磁石エレメント20の弾性変形に伴う磁束密度の変化を利用して部材の挙動等を検出する装置として、例えば、ホール素子、TMR素子(トンネル磁気抵抗効果素子)、GMR素子(巨大磁気抵抗効果素子)、AMR素子(異方性磁気抵抗効果素子)等の磁気センサを磁石エレメント20に対向配置する構成も考えられる。
(6)上記した第13実施形態の電気機器100Jが捻り変形にも曲げ変形にも伸縮変形にも使用可能であるのと同様に、上述した全ての電気機器100A~100Iは、他の使用方法で使用してもよい。また、電気機器100A~100Iの負荷部に含まれる電気的負荷を適宜変更してもよい。
(7)上記実施形態では、磁石エレメント20の磁化方向が、電磁誘導コイル12の軸方向と同じであったが、電磁誘導コイル12の軸方向に対して傾斜していてもよい。
(8)上記実施形態では、電磁誘導コイル12と磁石エレメント20が同軸に配置されていたが、電磁誘導コイル12と磁石エレメント20の中心軸が互いにずれて平行に配置されていてもよいし、互いに傾斜していてもよい。
(9)磁石エレメント20は、主要部が弾性樹脂製の支持体22であるので、任意の形状に容易にカットすることができる。
(9)上記実施形態では、磁石エレメント20の原料のイソシアネートとして1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)を用いたが、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を用いてもよい。
<付記>
以下、上記実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
[特徴1]
磁石部と、
前記磁石部を支持する弾性樹脂製の支持体と、を備える磁石エレメント。
特徴1の磁石エレメントによれば、磁石部を弾性樹脂製の支持体で支持するという従来にはない磁石エレメントを提供することが可能となる。
[特徴2]
前記支持体は、柱状又は筒状をなしかつ外側面に括れ部を有する特徴1に記載の磁石エレメント。
特徴2によれば、括れ部により支持体が伸縮し易くなる。
[特徴3]
前記磁石部は、前記支持体における伸縮方向の一端部に配置されている特徴1又は2に記載の磁石エレメント。
特徴3によれば、支持体の伸縮方向の一端部に磁石を配置することで、伸縮方向における磁石部の移動量を大きくすることが可能となる。
[特徴4]
前記磁石部は、リング状をなしている特徴1から3の何れか1の特徴に記載の磁石エレメント。
[特徴5]
前記磁石部は、シートである特徴1から4の何れか1の特徴1に記載の磁石エレメント。
リング状の磁石部は、剛体リングであってもよいし、例えば、特徴5のように、シートを巻回してなるリングであってもよいし、さらには、支持体にコーティングしてなる磁石層であってもよい。
[特徴6]
前記磁石部は、前記支持体の表面に配置されている特徴1から5の何れか1の特徴に記載の磁石エレメント。
[特徴7]
前記支持体は、前記磁石部を内蔵している特徴1から5の何れか1の特徴に記載の磁石エレメント。
磁石部は、特徴6のように、支持体の表面(外側面)に配置されていてもよいし、特徴7のように、支持体に内蔵されていてもよい。
[特徴8]
前記支持体は、発泡エラストマー製である特徴1から7の何れか1に記載の磁石エレメント。
特徴8によれば、支持体が発泡エラストマーであるので圧縮されると気泡が潰れ、伸びると気泡が膨らむ。これにより、伸縮変形に伴った伸縮方向と直交する方向のサイズの変化が抑えられ、支持体とその周囲の部品との干渉を抑えることができる。
[特徴9]
特徴1から8の何れか1の特徴に記載の磁石エレメントと、
電磁誘導コイルと、を備える電気機器。
特徴9によれば、磁石エレメントと電磁誘導コイルにより誘導起電力を発生させて発電することが可能となる。
[特徴10]
前記電磁誘導コイルに誘起される誘導電流を整流する整流部と、
前記整流部から受電して作動する負荷部と、を備える電気機器。
特徴10によれば、整流部によって整流された電流を負荷部に付与し、負荷部を駆動させることができる。
[特徴11]
前記負荷部には、前記整流部からの受電に応じて無線信号を出力する無線回路が含まれる特徴10に記載の電気機器。
特徴11の電気機器は、自己発電を行う上に無線回路を備えるので、設置場所の自由度が高くなる。
[特徴12]
前記無線回路は、前記整流部から受電する度に無線信号を出力して前記磁石エレメントが外力を受けたことを報知する特徴11に記載の電気機器。
特徴12の電気機器は、外力を受ける部位に設置して、遠隔地から外力の状況を監視することができる。
[特徴13]
前記負荷部には、
前記誘導電流に基づいて前記外力を特定するための検出データを生成する検出回路と、
前記検出データを無線送信する無線回路と、
が含まれる特徴10から12の何れか1の特徴に記載の電気機器。
特徴13の電気機器は、誘導電流に基づいて外力を特定するための検出データを生成してから無線送信するので、電気機器から離れた遠隔値において無線送信によるノイズの影響を受け難いデータ収集が可能になる。
[特徴14]
前記整流部には、前記誘導電流により充電されかつ前記負荷部に給電可能な二次電池が含まれる特徴10から13の何れか1の特徴に記載の電気機器。
特徴14では、二次電池を備えたことで負荷部への給電が安定する。
なお、本明細書及び図面には、特許請求の範囲に含まれる技術の具体例が開示されているが、特許請求の範囲に記載の技術は、これら具体例に限定されるものではなく、具体例を様々に変形、変更したものも含み、また、具体例から一部を単独で取り出したものも含む。
12 電磁誘導コイル
20,20W 磁石エレメント
21 磁石部
22,22W 支持体
22K 括れ部
100A~100J 電気機器

Claims (8)

  1. 磁石部と、
    前記磁石部を支持する弾性樹脂製の支持体と、を備える磁石エレメント。
  2. 前記支持体は、柱状又は筒状をなしかつ外側面に括れ部を有する請求項1に記載の磁石エレメント。
  3. 前記磁石部は、前記支持体における伸縮方向の一端部に配置されている請求項1又は2に記載の磁石エレメント。
  4. 前記磁石部は、リング状をなしている請求項1から3の何れか1の請求項に記載の磁石エレメント。
  5. 前記磁石部は、シートである請求項1から4の何れか1の請求項1に記載の磁石エレメント。
  6. 前記磁石部は、前記支持体の表面に配置されている請求項1から5の何れか1の請求項に記載の磁石エレメント。
  7. 前記支持体は、前記磁石部を内蔵している請求項1から5の何れか1の請求項に記載の磁石エレメント。
  8. 請求項1から7の何れか1の請求項に記載の磁石エレメントと、
    電磁誘導コイルと、
    を備える電気機器。
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