JP2023066175A - ケーブル終端接続構造 - Google Patents

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琢也 助川
Takuya Sukegawa
恭平 和知
Kyohei Wachi
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Abstract

【課題】ケーブル終端接続構造の絶縁性を安定的に維持する。【解決手段】ケーブル終端接続構造は、電力ケーブルと、ケーブル導体の先端が圧縮接続された導体固定金具と、導体固定金具によりケーブル導体の先端を固定しつつ、電力ケーブルが挿通された碍管と、碍管の内周に設けられ、露出したケーブル導体の先端側からケーブル絶縁層の一部までの領域を電気的に遮蔽するシールド部と、ケーブル絶縁層の外周を囲み、シールド部の後端側に係止されるストッパと、碍管内でケーブル絶縁層およびケーブル外部半導電層の外周を囲むように設けられ、電力ケーブル100の周囲の電界を緩和する絶縁筒と、絶縁筒の軸方向の先端をストッパに当接させつつ、絶縁筒を碍管の内周面に密着させるよう、絶縁筒の軸方向の後端側を押圧する押圧機構と、を備え、ストッパは、ケーブル絶縁層がケーブル導体の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮するシュリンクバックを抑制するよう構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ケーブル終端接続構造に関する。
変電所や発電所などにおいて、絶縁ガス中で電流の開閉を行うガス絶縁開閉装置(GIS:Gas Insulated Switchgear)、または電圧を変える変圧器(Transformer)などには、電力ケーブルが接続されたケーブル終端接続構造が設けられる(例えば特許文献1)。
特開2002-252910号公報
本発明の目的は、ケーブル終端接続構造の絶縁性を安定的に維持することである。
本発明の一態様によれば、
ケーブル導体、ケーブル絶縁層およびケーブル外部半導電層を有し、前記ケーブル導体の軸方向にこの順で段階的に剥がされた電力ケーブルと、
前記ケーブル導体の先端が圧縮接続された導体固定金具と、
前記導体固定金具により前記ケーブル導体の先端を固定しつつ、前記電力ケーブルが挿通された碍管と、
前記碍管の内周に設けられ、露出した前記ケーブル導体の先端側から前記ケーブル絶縁層の一部までの領域を電気的に遮蔽するシールド部と、
前記ケーブル絶縁層の外周を囲み、前記シールド部の後端側に係止されるストッパと、
前記碍管内で前記ケーブル絶縁層および前記ケーブル外部半導電層の外周を囲むように設けられ、前記電力ケーブルの周囲の電界を緩和する絶縁筒と、
前記絶縁筒の軸方向の先端を前記ストッパに当接させつつ、前記絶縁筒を前記碍管の内周面に密着させるよう、前記絶縁筒の軸方向の後端側を押圧する押圧機構と、
を備え、
前記ストッパは、前記ケーブル絶縁層が前記ケーブル導体の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮するシュリンクバックを抑制するよう構成されている
ケーブル終端接続構造が提供される。
本発明によれば、ケーブル終端接続構造の絶縁性を安定的に維持することができる。
図1は、本開示の第1実施形態に係るケーブル終端接続構造を示す概略断面図である。 図2は、図1の一部を拡大した概略断面図である。 図3は、本開示の第1実施形態に係るケーブル終端接続構造の製造方法を示す概略断面図1である。 図4は、本開示の第1実施形態に係るケーブル終端接続構造の製造方法を示す概略断面図2である。 図5は、本開示の第1実施形態に係るケーブル終端接続構造の製造方法を示す概略断面図3である。 図6は、本開示の第1実施形態に係るケーブル終端接続構造の製造方法を示す概略断面図4である。 図7は、本開示の第2実施形態に係るケーブル終端接続構造の一部を拡大した概略断面図である。 図8は、本開示の第3実施形態に係るケーブル終端接続構造の一部を拡大した概略断面図である。 図9は、比較例1のケーブル終端接続構造を示す概略断面図である。 図10は、比較例2のケーブル終端接続構造を示す概略断面図である。 図11は、図10の一部を拡大した概略断面図である。
[本開示の実施形態の説明]
<発明者等の得た知見>
まず、発明者等の得た知見について説明する。
図9~図11を参照し、比較例1および2のケーブル終端接続構造について説明する。図9および図10は、それぞれ、比較例1および2のケーブル終端接続構造を示す概略断面図である。図11は、図10の一部を拡大した概略断面図である。
図9に示すように、比較例1のケーブル終端接続構造92は、電力ケーブル100と、碍管932と、シールド部934と、ストッパ960と、絶縁筒940と、押圧機構950と、を有している。
電力ケーブル100は、先端から軸方向に沿って段階的に剥がされ、碍管932内に挿入されている。碍管932内のシールド部934の後端側には、リング状のストッパ960が係止されている。絶縁筒940は、電力ケーブル100の周囲の電界を緩和するように構成されている。押圧機構950は、絶縁筒940をストッパ960に向けて押圧している。
ここで、電力ケーブル100のケーブル絶縁層130は、ケーブル導体110の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮する。このようなケーブル絶縁層130の軸方向の収縮は、「シュリンクバック」と呼ばれる。シュリンクバックの原因としては、以下が考えられる。
電力ケーブル100の製造工程では、ケーブル導体110を軸方向に沿って送り出しながら、ケーブル導体110の外周に、溶融したポリエチレンを被覆させ、被覆したポリエチレンを冷却することで、ケーブル絶縁層130を形成する。このとき、ケーブル絶縁層130を構成するポリエチレンは、ケーブル導体110が軸方向に沿って動きながら固まるため、ケーブル絶縁層130には、軸方向に引き伸ばす応力が残留する。その結果、電力ケーブル100の終端接続のために、ケーブル絶縁層130を切断すると、ケーブル絶縁層130を軸方向に引き伸ばしていた応力が切断によって解放され、ケーブル絶縁層130が軸方向に収縮する可能性がある。
さらに、ケーブル終端接続構造92では、電力ケーブル100の通電による発熱、或いは、該構造の周辺における外気温の変化などに起因して、碍管320内の電力ケーブル100の温度が変化する、いわゆる「ヒートサイクル」が生じる。当該ヒートサイクルの後に電力ケーブル100が冷却されると、ケーブル絶縁層130が軸方向に伸張していた応力の解放が促進され、ケーブル絶縁層130が軸方向に収縮する可能性がある。
しかしながら、比較例1のケーブル終端接続構造92では、設置されるGISなどの装置が大きいため、ケーブル絶縁層130の切断された先端面から絶縁筒940の先端までの長さL1が充分に長い。このため、ケーブル絶縁層130のシュリンクバックが生じたとしても、ケーブル絶縁層130の先端面から絶縁筒940の先端までの長さL1は、一定以上、確保される。
これに対し、近年では、GISの大きさが小さくなる傾向があり、比較例2のように、ケーブル終端接続構造をコンパクトにすることが求められてきている。
図10に示すように、例えば、比較例2のケーブル終端接続構造94では、ケーブル絶縁層130の切断された先端面と、絶縁筒940とが接近している。すなわち、ケーブル絶縁層130の切断された先端面から絶縁筒940の先端までの長さL2が、上述した比較例1のケーブル終端接続構造92での長さL1よりも短くなっている。これにより、ケーブル終端接続構造94をコンパクトにすることが可能となる。
しかしながら、比較例2において、図11に示すように、ケーブル絶縁層130のシュリンクバックが生じると、ケーブル絶縁層130の先端面が絶縁筒940の先端よりも後端側に移動する可能性がある。このような移動が生じると、ケーブル絶縁層130の先端面とストッパ960との間に間隙が生じる。このとき、押圧機構950が絶縁筒940をストッパ960に向けて押圧しているため、絶縁筒940の先端が、ケーブル絶縁層130の先端面とストッパ960との間の間隙内に入り込んでしまう。このため、絶縁筒940の外周面と碍管932の内周面との間に間隙が生じる可能性がある。その結果、絶縁筒940の周囲における電界が充分に緩和されなくなり、ケーブル終端接続構造94の絶縁性を維持することが困難となる。
したがって、ケーブル終端接続構造のサイズを小さくしつつ、ケーブル終端接続構造の絶縁性を安定的に維持することが望まれていた。
本開示は、本発明者等が見出した上記知見に基づくものである。
<本開示の実施態様>
次に、本開示の実施態様を列記して説明する。
[1]本開示の一態様に係るケーブル終端接続構造は、
ケーブル導体、ケーブル絶縁層およびケーブル外部半導電層を有し、前記ケーブル導体の軸方向にこの順で段階的に剥がされた電力ケーブルと、
前記ケーブル導体の先端が圧縮接続された導体固定金具と、
前記導体固定金具により前記ケーブル導体の先端を固定しつつ、前記電力ケーブルが挿通された碍管と、
前記碍管の内周に設けられ、露出した前記ケーブル導体の先端側から前記ケーブル絶縁層の一部までの領域を電気的に遮蔽するシールド部と、
前記ケーブル絶縁層の外周を囲み、前記シールド部の後端側に係止されるストッパと、
前記碍管内で前記ケーブル絶縁層および前記ケーブル外部半導電層の外周を囲むように設けられ、前記電力ケーブルの周囲の電界を緩和する絶縁筒と、
前記絶縁筒の軸方向の先端を前記ストッパに当接させつつ、前記絶縁筒を前記碍管の内周面に密着させるよう、前記絶縁筒の軸方向の後端側を押圧する押圧機構と、
を備え、
前記ストッパは、前記ケーブル絶縁層が前記ケーブル導体の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮するシュリンクバックを抑制するよう構成されている。
この構成によれば、ケーブル終端接続構造の絶縁性を安定的に維持することが可能となる。
[2]上記[1]に記載のケーブル終端接続構造において、
前記ストッパは、
露出した前記ケーブル絶縁層の外周から径方向の内側に食い込む食込部と、
前記シールド部の後端側に係止され、且つ、前記絶縁筒の軸方向の先端が当接された状態で、前記シールド部の後端と前記絶縁筒の軸方向の先端との間で、前記ケーブル導体の先端から離れる方向への前記食込部の移動を規制する当接部と、
を有する。
この構成によれば、ケーブル絶縁層のシュリンクバックを安定的に抑制することができる。
[3]上記[2]に記載のケーブル終端接続構造において、
前記食込部は、前記ケーブル絶縁層の外周を囲むようにリング状に構成され、前記ケーブル絶縁層の外径よりも小さい内径を有する。
この構成によれば、ケーブル絶縁層のシュリンクバックをバランス良く抑制することができる。
[4]上記[2]に記載のケーブル終端接続構造において、
前記食込部は、雄ネジとして構成され、露出した前記ケーブル絶縁層の外周から径方向の内側にねじ込まれる。
この構成によれば、食込部を強固にケーブル絶縁層に食い込ませることができる。
[5]上記[1]に記載のケーブル終端接続構造において、
前記ストッパは、前記シールド部の後端側に係止され、前記絶縁筒の軸方向の先端が当接され、前記ケーブル絶縁層の外周から径方向の内側に食い込み可能に構成されている。
この構成によれば、ストッパに係るコストを削減することができる。
[6]上記[1]から[5]のいずれか1つに記載のケーブル終端接続構造において、
前記ストッパは、前記絶縁筒の軸方向の先端面が面接触する後端面を有する。
この構成によれば、絶縁筒がストッパに当接する応力を偏らせることなく、絶縁筒をストッパに押し付けることができる。
[本開示の実施形態の詳細]
次に、本開示の実施形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<本発明の第1実施形態>
(1)ケーブル終端接続構造
本実施形態に係るケーブル終端接続構造10について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るケーブル終端接続構造を示す概略断面図である。図2は、図1の一部を拡大した概略断面図である。なお、図1および図2において、電力ケーブル100の中心軸を挟んだケーブル終端接続構造10の片側半分の構造は省略されている。また、図1および図2において、電力ケーブル100は、断面ではなく側面が示されている。
以下の説明において、「先端」は、GIS内に挿入される側の端部のことをいい、「後端」は、先端から遠い側の端部のことをいう。
また、電力ケーブル100の「軸方向」とは、電力ケーブル100の中心軸の方向のことをいい、「長手方向」と言い換えることができる。また、電力ケーブル100の「径方向」とは、電力ケーブル100の中心軸から外周に向かう方向のことをいい、場合によっては「短手方向」と言い換えることができる。また、電力ケーブル100の「周方向」とは、電力ケーブル100の外周または内周に沿った方向のことをいう。
なお、筒状の碍管320などについても、電力ケーブル100と同様の用語を用いることができる。
本実施形態のケーブル終端接続構造(ガス中終端接続部、EB-G)10は、ガス絶縁開閉装置(一部のみ点線で図示。以下、GISともいう)に電力ケーブル100を接続するよう構成されている。GISは、例えば、絶縁ガス中で電流の開閉を行うよう構成されている。絶縁ガスは、例えば、六フッ化硫黄(SF)である。
図1に示すように、本実施形態のケーブル終端接続構造10は、例えば、電力ケーブル100と、導体固定金具240と、碍管320と、シールド部340と、ストッパ600と、絶縁筒400と、押圧機構500と、保護カバー700と、を備えている。なお、電力ケーブル100に装着する部材を「付属部材」と総称することがある。
[電力ケーブル]
図1に示すように、電力ケーブル100は、高電圧の送電ケーブルである固体絶縁ケーブルとして構成されている。電力ケーブル100としては、例えば、CVケーブル(Crosslinked polyethylene insulated PVC sheathed cable、XLPEケーブルともいう)などが挙げられる。
電力ケーブル100は、例えば、導体(ケーブル導体)110、ケーブル内部半導電層(不図示)、ケーブル絶縁層130、ケーブル外部半導電層140、ケーブル金属管150、およびケーブルシース160を、ケーブル導体110の中心軸側から外周側に向けてこの順で有している。
電力ケーブル100は、ケーブル導体110の軸方向の先端から反対側に向けて段階的に剥がされている(いわゆる“段剥ぎ”されている)。すなわち、ケーブル導体110、ケーブル内部半導電層、ケーブル絶縁層130、ケーブル外部半導電層140、ケーブル金属管150、およびケーブルシース160は、ケーブル導体110の先端側から反対側に向けてこの順で露出している。
[導体固定金具(導体引出棒)]
段階的に剥がされた電力ケーブル100には、例えば、導体固定金具240が装着されている。導体固定金具240の先端と反対の基端側には、露出したケーブル導体110の先端が圧縮接続されている。導体固定金具240は、後述のように、碍管320の軸方向の先端側に固定される。
[碍管、シールド部]
碍管320は、例えば、円錐台形状を有する筒状体により構成されている。碍管320の外側部分は、絶縁体により構成されている。碍管320の外側部分を構成する絶縁体としては、例えば、エポキシが挙げられる。
碍管320の軸方向の先端(縮径側)に、導体固定金具240によりケーブル導体110の先端を固定しつつ、当該碍管320内に、段階的に剥がされた電力ケーブル100が挿入されている。このような構成により、段階的に剥がされた電力ケーブル100の周辺の絶縁性を確保することができる。
一方、碍管320の後端(基端)には、拡径したフランジ部360が設けられている。碍管320は、GIS内に挿入され、フランジ部360は、GISの底板に当接し、ボルトによって底板に固定されるようになっている。
シールド部340は、例えば、碍管320の内周に設けられている。シールド部340は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金により構成され、碍管320に一体となるように成形されている。
シールド部340は、例えば、碍管320内において、碍管320の軸方向の先端から中間位置までスカート状に延在している。シールド部340は、例えば、導体固定金具240を介してケーブル導体110と電気的に接続および固定されている。
このような構成により、シールド部340は、導体固定金具240を介してケーブル導体110と等電位となっており、露出したケーブル導体110の先端側からケーブル絶縁層130の一部までの領域を電気的に遮蔽するよう構成されている。
シールド部340の後端側の内周には、碍管320の中心軸に沿った法線を有する係止面342が設けられている。係止面342には、ストッパ600が係止される。
[ストッパ]
ストッパ600は、例えば、ケーブル絶縁層130の外周を囲むように、電力ケーブル100の外側に装着されている。また、ストッパ600は、例えば、上述のように、シールド部340の後端の係止面342に係止される。本実施形態のストッパ600については、詳細を後述する。
[絶縁筒]
絶縁筒400は、碍管320内でケーブル絶縁層130およびケーブル外部半導電層140の外周を囲むように設けられ、段階的に剥がされた電力ケーブル100の周囲の電界を緩和するよう構成されている。
具体的には、絶縁筒400は、例えば、絶縁体420と、半導電層440と、を有している。これらは、一体として筒状に成形されている。絶縁体420は、例えば、絶縁性ゴムからなっている。一方、半導電層440は、例えば、半導電性ゴムからなっている。また、半導電層440は、テーパ形状を有しており、絶縁筒400の軸方向の後端側から先端に向かう方向に拡径するように設けられている(いわゆるストレスコーンを形成している)。
絶縁筒400の内周側では、絶縁体420が、露出したケーブル絶縁層130の外周面と接し、半導電層440が、露出したケーブル外部半導電層140の外周面と接するよう配置される。このような構成により、露出したケーブル外部半導電層140の周辺において、拡径した半導電層440により等電位線を均等に分布させ、電界集中を抑制することができる。
一方、絶縁筒400の外周面は、後述の押圧機構500の押圧により、碍管320の内周面に密着される。これにより、絶縁筒400と碍管320との間における絶縁性を確保することができる。
本実施形態では、ケーブル終端接続構造10がコンパクトとなっており、ケーブル絶縁層130の切断された先端面と、絶縁筒940とが接近している。すなわち、ケーブル絶縁層130の先端面から絶縁筒400の先端までの長さLは、例えば、0mm以上50mm以下である。
[押圧機構]
押圧機構500は、例えば、絶縁筒400の軸方向の先端をストッパ600に当接させつつ、絶縁筒400を碍管320の内周面に密着させるよう、絶縁筒400の軸方向の後端側を押圧可能に構成されている。
具体的には、押圧機構500は、例えば、当接部材520と、シャフト540と、スプリング542と、スタットボルト560と、押圧板570と、を有している。
当接部材520は、電力ケーブル100の周囲を囲むラッパ状の部材として構成され、例えば、銅合金、アルミニウム、または繊維強化プラスチック(FRP)からなっている。当接部材520は、絶縁筒400の後端側の外周面に倣ったテーパ面を有し、絶縁筒400の後端側の外周面に当接するように構成されている。
一方、当接部材520の後端側には、当接部材520の軸方向に沿ってシャフト540が設けられている。シャフト540には、スプリング542が嵌められている。スプリング542の先端は、当接部材520の後端側に当接している。一方、スプリング542の後端には、押圧板570が当接している。押圧板570には、シャフト540が貫通している。さらに、押圧板570には、シャフト540と異なる位置に、スタットボルト560が挿入されている。スタットボルト560は、碍管320の後端におけるフランジ部360に固定されている。スタットボルト560のナット(符号不図示)が締め付けられることにより、押圧板570が押しつけられ、スプリング542が圧縮されている。このようにして圧縮されたスプリング542の反発力により、当接部材520を介して絶縁筒400を押圧し、絶縁筒400の外周面を碍管320の内周面に密着させることができる。
[保護カバー]
保護カバー700は、例えば、電力ケーブル100および押圧機構500を囲むように設けられ、押圧機構500を保護するよう構成されている。保護カバー700は、例えば、押圧機構500と別体として設けられ、保護カバー700の先端は、所定の金具によって押圧機構500に取り付けられている。一方で、保護カバー700の後端には、保護カバー700と電力ケーブル100の外周との間の間隙が封止部材(符号不図示)により封止されている。
(2)ストッパ
図2を参照し、本実施形態のストッパ600について説明する。
図2に示すように、本実施形態のストッパ600は、例えば、ケーブル絶縁層130がケーブル導体110の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮するシュリンクバックを抑制するよう構成されている。
ストッパ600は、例えば、ケーブル絶縁層130のシュリンクバック力を抑え込む強度を有している。ストッパ600の材質としては、上述の強度を満たせば限定されるものではないが、例えば、金属または樹脂などが挙げられる。
具体的には、本実施形態のストッパ600は、例えば、食込部620と、当接部640と、を有している。
食込部620は、例えば、露出したケーブル絶縁層130の外周から径方向の内側に食い込むように構成されている。これにより、食込部620がケーブル絶縁層130に対して固定されている。
本実施形態の食込部620は、例えば、ケーブル絶縁層130の外周を囲むようにリング状(ドーナツ板状)に構成され、ケーブル絶縁層130の外径よりも小さい内径を有している。ケーブル絶縁層130の外周には、周方向に沿って、当該外周の全体に亘って、溝部138が設けられている。なお、ケーブル絶縁層130の溝部138は、ケーブル導体110に到達していない必要がある。ケーブル絶縁層130の溝部138の幅は、食込部620の厚さとは等しいか、或いは、数mm程度広くなっている。このような構成により、食込部620を、ケーブル絶縁層130の溝部138内に食い込ませ、溝部138に嵌合させることができる。
また、本実施形態の食込部620は、例えば、該食込部620の中心軸を含む断面を挟んで複数に分割されている。例えば、食込部620は、半割(2つに等分割)されている。これにより、半割された食込部620をリング状に結合するとともに、当該食込部620をケーブル絶縁層130の溝部138に容易に嵌合させることができる。
当接部640は、ケーブル絶縁層130の外周を囲むようリング状に構成されている。当接部640は、例えば、シールド部340の後端側に係止され、且つ、絶縁筒400の軸方向の先端が当接されるよう構成されている。
本実施形態では、当接部640は、上述のように、シールド部340の後端側に係止され、且つ、絶縁筒400の軸方向の先端が当接された状態で、シールド部340の後端と絶縁筒400の軸方向の先端との間で、ケーブル導体110の先端から離れる方向への食込部620の移動を規制するよう構成されている。
具体的には、当接部640の中心軸を挟んだ片側断面は、例えば、L字状に構成されている。当接部640は、例えば、円筒部642と、円盤部644と、を有している。円筒部642の軸方向の先端は、シールド部340の後端側に係止されている。円筒部642の外周面は、碍管320の内周面に接している。ドーナツ板状の円盤部644は、円筒部642の軸方向の後端に接続され、円筒部642の径方向の内側に延在している。また、円盤部644は、後端面644bと、前面644fと、を有している。円盤部644の後端面644bは、円盤部644の中心軸に沿った法線を有し、絶縁筒400の軸方向の先端面が面接触している。一方、円盤部644の前面644fは、食込部620に接し、ケーブル導体110の先端から離れる方向への食込部620の移動を規制するよう構成されている。
このように、食込部620の軸方向の移動を当接部640によって規制することで、ケーブル絶縁層130のシュリンクバックを安定的に抑制することができる。
(3)ケーブル終端接続構造の製造方法(ケーブル終端接続方法)
次に、図1、図3~図6を参照し、本実施形態に係るケーブル終端接続構造の製造方法について説明する。図3~図6は、それぞれ、本実施形態に係るケーブル終端接続構造の製造方法を示す概略断面図1~4である。
本実施形態のケーブル終端接続構造10の製造方法は、例えば、準備工程S10と、付属部材配置工程S20と、碍管挿通工程S30と、押圧工程S40と、封止工程S50と、を有している。
(S10:準備工程)
まず、図3に示すように、GISに接続する電力ケーブル100を準備する。電力ケーブル100をケーブル導体110の先端から軸方向に段階的に剥がし、ケーブル導体110、ケーブル絶縁層130およびケーブル外部半導電層140をこの順で露出させる。
また、碍管320を準備する。碍管320をGIS内に挿入し、フランジ部360をGISに固定する。
(S20:付属部材配置工程)
次に、導体固定金具240、絶縁筒400、ストッパ600および押圧機構500を含む付属部材を電力ケーブル100に配置する(装着する)。
具体的には、図3に示すように、導体固定金具240の先端と反対の基端側に、露出したケーブル導体110の先端を圧縮接続する。
次に、図4に示すように、保護カバー700が取り付けられた押圧機構500を電力ケーブル100に通し、後工程で配置される絶縁筒400の後端側に相当する位置に退避させておく。
押圧機構500を配置したら、電力ケーブル100に絶縁筒400を通し、ケーブル絶縁層130およびケーブル外部半導電層140の外周を囲むように、絶縁筒400を配置する。
絶縁筒400を上述の位置に配置したら、ケーブル絶縁層130の外周を囲むようにストッパ600を配置し、絶縁筒400の軸方向の先端をストッパ600に当接、またはストッパ600から少し離れた位置に配置させる。
このとき、本実施形態では、ケーブル絶縁層130がケーブル導体110の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮するシュリンクバックを抑制するように、ストッパ600を配置する。
具体的には、ケーブル絶縁層130の外周に沿って、当該外周の全体に亘って、溝部138を切削加工する。
溝部138を形成したら、リング状に構成された当接部640を電力ケーブル100に通し、ケーブル絶縁層130の外周を囲むように当接部640を配置する。このとき、当接部640の後端面644bを、絶縁筒400の軸方向の先端に当接させる。
当接部640を配置したら、半割された食込部620を、ケーブル絶縁層130の溝部138内に食い込ませ、溝部138に嵌合させる。
当接部640および食込部620を配置したら、当接部640および絶縁筒400の位置を再度調整する。このとき、当接部640が後工程でシールド部340の後端側に係止され、且つ、当接部640に対して絶縁筒400の軸方向の先端が当接された状態となるようにしつつ、シールド部340の後端と絶縁筒400の軸方向の先端との間で、ケーブル導体110の先端から離れる方向への食込部620の移動を規制するように、当接部640を配置する。
(S30:碍管挿通工程)
次に、図5に示すように、碍管320内に電力ケーブル100を挿通させる。
具体的には、導体固定金具240によりケーブル導体110の先端を碍管320の先端側に固定しつつ、電力ケーブル100を碍管320内に挿通させる。このとき、碍管320の内周で、ケーブル導体110の先端側からケーブル絶縁層130の一部までの領域を電気的に遮蔽するよう、シールド部340を配置する。また、このとき、シールド部340の後端側に、ストッパ600の当接部640を係止させる。
(S40:押圧工程)
碍管挿通工程S30が完了したら、図6に示すように、押圧機構500により絶縁筒400を押圧する。
具体的には、押圧機構500の位置を電力ケーブル100の先端側に移動し、押圧機構500のスタットボルト560を、碍管320の後端におけるフランジ部360に固定する。押圧機構500を固定したら、絶縁筒400の軸方向の先端をストッパ600の当接部640に当接させつつ、絶縁筒400を碍管320の内周面に密着させるよう、絶縁筒400の軸方向の後端側を押圧機構500により押圧する。
(S50:封止工程)
押圧工程S40が完了したら、保護カバー700の後端に、保護カバー700と電力ケーブル100の外周との間の間隙を封止部材により封止する。
以上により、図1に示すように、本実施形態のケーブル終端接続構造10が製造される。
(4)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)本実施形態では、ストッパ600は、ケーブル絶縁層130がケーブル導体110の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮するシュリンクバックを抑制するよう構成されている。例えば、電力ケーブル100の製造工程で生じたケーブル絶縁層130の引張応力の解放、或いは、ヒートサイクル後におけるケーブル絶縁層130の伸張応力の解放に起因して、ケーブル絶縁層130がシュリンクバックする応力が生じたとしても、ケーブル絶縁層130の軸方向の移動を規制することができる。これにより、ケーブル絶縁層130の先端面から絶縁筒400の先端までの長さLが短くても、ケーブル絶縁層130の先端面が絶縁筒400よりもケーブル導体110の先端側に位置した位置関係を維持することができる。すなわち、ケーブル絶縁層130の先端面とストッパ600との間における間隙の発生を抑制することができる。このような間隙の発生を抑制することで、絶縁筒400の先端が、ケーブル絶縁層130の先端面とストッパ960との間の間隙内に入り込むことを抑制することができる。これにより、絶縁筒400を電力ケーブル100の外周に密着させた状態を維持することができる。その結果、ケーブル終端接続構造10の絶縁性を安定的に維持することが可能となる。
(b)本実施形態では、ストッパ600において、食込部620は、露出したケーブル絶縁層130の外周から径方向の内側に食い込むように構成されている。当接部640は、シールド部340の後端側に係止され、且つ、絶縁筒400の軸方向の先端が当接された状態で、シールド部340の後端と絶縁筒400の軸方向の先端との間で、ケーブル導体110の先端から離れる方向への食込部620の移動を規制するよう構成されている。このように、食込部620の軸方向の移動を当接部640によって規制することで、ケーブル絶縁層130のシュリンクバックを安定的に抑制することができる。その結果、ケーブル絶縁層130の先端面とストッパ600との間における間隙の発生を確実に抑制することが可能となる。
(c)本実施形態では、食込部620は、ケーブル絶縁層130の外周を囲むようにリング状に構成され、ケーブル絶縁層130の外径よりも小さい内径を有している。これにより、食込部620を、ケーブル絶縁層130の溝部138内に食い込ませ、溝部138に嵌合させることができる。
また、リング状の食込部620がケーブル絶縁層130の外周全体に食い込んでいることで、ケーブル絶縁層130のシュリンクバックをバランス良く抑制することができる。
(d)本実施形態では、ストッパ600の当接部640は、絶縁筒400の軸方向の先端面が面接触する後端面644bを有している。これにより、絶縁筒400がストッパ600に当接する応力を偏らせることなく、絶縁筒400をストッパ600に押し付けることができる。このようにストッパ600に加わる応力の偏りを抑制することで、ストッパ600によってケーブル絶縁層130のシュリンクバックをバランスよく抑制するとともに、ストッパ600周辺の間隙への絶縁筒400の入り込みを安定的に抑制することができる。
<本発明の第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下、上述の実施形態と異なる要素についてのみ説明し、上述の実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
上述の第1実施形態では、ストッパ600の食込部620がリング状である場合について説明したが、本開示はこの場合に限られない。以下の本実施形態のように、第1実施形態と異なる食込部620を採用してもよい。
図7を参照し、本実施形態に係るケーブル終端接続構造10について説明する。図7は、本実施形態に係るケーブル終端接続構造の一部を拡大した概略断面図である。
図7に示すように、本実施形態では、ストッパ600の食込部620は、例えば、雄ネジとして構成され、露出したケーブル絶縁層130の外周から径方向の内側にねじ込まれている。雄ネジとしては、例えば、頭部622を有するビスまたはボルトなどが挙げられる。なお、食込部620の頭部622は、ケーブル絶縁層130の外周よりも外側に突出している。
ストッパ600の当接部640は、例えば、ケーブル導体110の先端から離れる方向への食込部620の頭部622の移動を規制するよう構成されている。
本実施形態の付属部材配置工程S20では、押圧機構500の取り付け後、絶縁筒400に電力ケーブル100を通し、絶縁筒400を最終配置よりも後端側に退避させておく。
次に、ストッパ600のリング状の当接部640を電力ケーブル100に通し、当接部640を最終配置よりも後端側に退避させておく。
絶縁筒400および当接部640を退避させたら、露出したケーブル絶縁層130の外周から径方向の内側に向けて、ネジ穴を形成する。ストッパ600の雄ネジとしての食込部620を上述のネジ穴内にねじ込む。
食込部620をねじ込んだら、当接部640および絶縁筒400の位置を再度調整する。このとき、当接部640が後工程でシールド部340の後端側に係止され、且つ、当接部640に対して絶縁筒400の軸方向の先端が当接された状態となるようにしつつ、食込部620の頭部622の移動を規制するように、当接部640を配置する。
なお、ケーブル絶縁層130の外周におけるネジ穴の形成および食込部620のネジ込みは、上述の食込部620および当接部640の最終的な位置関係を実現できるのであれば、どのタイミングで行ってもよい。
[本実施形態の効果]
(a)本実施形態では、ストッパ600の雄ネジとしての食込部620を、露出したケーブル絶縁層130の外周から径方向の内側にねじ込むことで、食込部620を強固にケーブル絶縁層130に食い込ませることができる。これにより、ストッパ600の食込部620の位置安定性を向上させることができる。
(b)本実施形態では、食込部620が雄ネジであることで、例えば、市販品のボルトを利用することができる。これにより、ストッパ600に係るコストを削減することができる。
<本発明の第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下、上述の第2実施形態と同様に、説明を適宜省略する。
上述の第1実施形態では、ストッパ600が食込部620と当接部640とを有する場合について説明したが、本開示はこの場合に限られない。以下の本実施形態のように、第1実施形態と異なるストッパ600を採用してもよい。
図8を参照し、本実施形態に係るケーブル終端接続構造10について説明する。図8は、本実施形態に係るケーブル終端接続構造の一部を拡大した概略断面図である。
図8に示すように、本実施形態のストッパ600は、第1実施形態のストッパ600における食込部620と当接部640との両方の役割を兼ね備えている。すなわち、ストッパ600は、例えば、シールド部340の後端側に係止され、絶縁筒400の軸方向の先端が当接され、さらに、ケーブル絶縁層130の外周から径方向の内側に食い込み可能に構成されている。
具体的には、ストッパ600は、例えば、リング状に構成され、かつ、縮径部660を有している。縮径部660は、例えば、ドーナツ板状に構成され、ストッパ600の径方向の内側に延在している。縮径部660の内径は、ケーブル絶縁層130の外径よりも小さい。このような構成により、縮径部660を、ケーブル絶縁層130の溝部138内に食い込ませ、溝部138に嵌合させることができる。
本実施形態では、ストッパ600の中心軸を挟んだ片側断面は、例えば、L字状に構成され、縮径部660は、ストッパ600の後端側に設けられている。なお、縮径部660は、ストッパ600の軸方向の中間位置に設けられていてもよい。
本実施形態では、ストッパ600を電力ケーブル100の外側から嵌め込む観点から、ストッパ600は、当該ストッパ600の中心軸を含む断面を挟んで複数に分割されていることが好ましく、半割されていることがより好ましい。
本実施形態の付属部材配置工程S20では、ケーブル絶縁層130の外周に溝部138を切削加工した後に、半割されたストッパ600の縮径部660を、ケーブル絶縁層130の外周の溝部138に嵌め込む。
その後、適宜、絶縁筒400の位置調整を行う。このとき、ストッパ600に対して絶縁筒400の軸方向の先端が当接された状態とする。
[本実施形態の効果]
(a)本実施形態では、ストッパ600は、シールド部340への係止、絶縁筒400の当接、ケーブル絶縁層130への食い込みの3つの役割を兼ねている。これにより、ストッパ600に係るコストを削減することができる。
(b)本実施形態では、ストッパ600が上述の3つの役割を兼ねていることで、付属部材配置工程S20を簡略化することができる。これにより、ケーブル終端接続構造10を容易かつ早く製造することができる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、GISに対するケーブル終端接続構造10の取り付け方向を記載しなかったが、取り付け方向は限定されるものではない。すなわち、GISに対するケーブル終端接続構造10の取り付け方向は、鉛直方向、水平方向、斜めの方向のいずれであってもよい。
上述の実施形態では、シールド部340の先端に導体固定金具240が接続される場合について説明したが、本開示はこの場合に限定されない。シールド部340と、導体固定金具240が接続されるアダプタと、が別体として構成されていてもよい。
上述の第1実施形態では、食込部620がリング状に構成されている場合について説明したが、本開示はこの場合に限られない。食込部620は、ケーブル絶縁層130の外周の少なくとも一部に食い込んでいればよい。また、食込部620は複数設けられ、ケーブル絶縁層130の外周に沿って所定の間隔で配置されていてもよい。
上述の第3実施形態では、縮径部660がドーナツ板状に構成されている場合について説明したが、本開示はこの場合に限られない。縮径部660は、ケーブル絶縁層130の外周の少なくとも一部に食い込んでいればよい。また、縮径部660は複数設けられ、ストッパ600の周方向に所定の間隔で配置されていてもよい。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様を付記する。
(付記1)
ケーブル導体、ケーブル絶縁層およびケーブル外部半導電層を有し、前記ケーブル導体の軸方向にこの順で段階的に剥がされた電力ケーブルと、
前記ケーブル導体の先端が圧縮接続された導体固定金具と、
前記導体固定金具により前記ケーブル導体の先端を固定しつつ、前記電力ケーブルが挿通された碍管と、
前記碍管の内周に設けられ、露出した前記ケーブル導体の先端側から前記ケーブル絶縁層の一部までの領域を電気的に遮蔽するシールド部と、
前記ケーブル絶縁層の外周を囲み、前記シールド部の後端側に係止されるストッパと、
前記碍管内で前記ケーブル絶縁層および前記ケーブル外部半導電層の外周を囲むように設けられ、前記電力ケーブルの周囲の電界を緩和する絶縁筒と、
前記絶縁筒の軸方向の先端を前記ストッパに当接させつつ、前記絶縁筒を前記碍管の内周面に密着させるよう、前記絶縁筒の軸方向の後端側を押圧する押圧機構と、
を備え、
前記ストッパは、前記ケーブル絶縁層が前記ケーブル導体の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮するシュリンクバックを抑制するよう構成されている
ケーブル終端接続構造。
(付記2)
前記ストッパは、
露出した前記ケーブル絶縁層の外周から径方向の内側に食い込む食込部と、
前記シールド部の後端側に係止され、且つ、前記絶縁筒の軸方向の先端が当接された状態で、前記シールド部の後端と前記絶縁筒の軸方向の先端との間で、前記ケーブル導体の先端から離れる方向への前記食込部の移動を規制する当接部と、
を有する
付記1に記載のケーブル終端接続構造。
(付記3)
前記食込部は、前記ケーブル絶縁層の外周を囲むようにリング状に構成され、前記ケーブル絶縁層の外径よりも小さい内径を有する
付記2に記載のケーブル終端接続構造。
(付記4)
前記食込部は、該食込部の中心軸を含む断面を挟んで複数に分割されている
付記3に記載のケーブル終端接続構造。
(付記5)
前記食込部は、雄ネジとして構成され、露出した前記ケーブル絶縁層の外周から径方向の内側にねじ込まれる
付記2に記載のケーブル終端接続構造。
(付記6)
前記ストッパは、前記シールド部の後端側に係止され、前記絶縁筒の軸方向の先端が当接され、前記ケーブル絶縁層の外周から径方向の内側に食い込み可能に構成されている
付記1に記載のケーブル終端接続構造。
(付記7)
前記ストッパは、前記絶縁筒の軸方向の先端面が面接触する後端面を有する
付記1から付記6のいずれか1つに記載のケーブル終端接続構造。
(付記8)
前記ストッパは、前記後端面の法線が前記碍管の中心軸と一致するように配置される
付記7に記載のケーブル終端接続構造。
(付記9)
ケーブル導体、ケーブル絶縁層およびケーブル外部半導電層を有する電力ケーブルにおいて、前記ケーブル導体の軸方向にこの順で段階的に剥がす工程と、
前記ケーブル導体の先端が圧縮接続された導体固定金具と、前記ケーブル絶縁層および前記ケーブル外部半導電層の外周を囲み、前記電力ケーブル100の周囲の電界を緩和する絶縁筒と、前記ケーブル絶縁層の外周を囲み、前記絶縁筒の軸方向の先端を当接させたストッパと、前記絶縁筒の後端側における押圧機構と、を含む付属部材を、前記電力ケーブルに配置する工程と、
前記導体固定金具により前記ケーブル導体の先端を固定しつつ、前記電力ケーブルを碍管内に挿通させ、前記碍管の内周で、前記ケーブル導体の先端側から前記ケーブル絶縁層の一部までの領域を電気的に遮蔽するよう、シールド部を配置し、前記シールド部の後端に前記ストッパを係止させる工程と、
前記絶縁筒の軸方向の先端を前記ストッパに当接させつつ、前記絶縁筒を前記碍管の内周面に密着させるよう、前記絶縁筒の軸方向の後端側を前記押圧機構により押圧する工程と、
を備え、
前記付属部材を配置する工程では、
前記ケーブル絶縁層が前記ケーブル導体の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮するシュリンクバックを抑制するように、前記ストッパを配置する
ケーブル終端接続構造の製造方法。
10 ケーブル終端接続構造
100 電力ケーブル
110 ケーブル導体
130 ケーブル絶縁層
138 溝部
140 ケーブル外部半導電層
150 ケーブル金属管
160 ケーブルシース
240 導体固定金具
320 碍管
340 シールド部
342 係止面
360 フランジ部
400 絶縁筒
420 絶縁体
440 半導電層
500 押圧機構
520 当接部材
540 シャフト
542 スプリング
560 スタットボルト
570 押圧板
600 ストッパ
620 食込部
622 頭部
634 シールド部
640 当接部
642 円筒部
644 円盤部
644b 後端面
644f 前面
660 縮径部
700 保護カバー

Claims (6)

  1. ケーブル導体、ケーブル絶縁層およびケーブル外部半導電層を有し、前記ケーブル導体の軸方向にこの順で段階的に剥がされた電力ケーブルと、
    前記ケーブル導体の先端が圧縮接続された導体固定金具と、
    前記導体固定金具により前記ケーブル導体の先端を固定しつつ、前記電力ケーブルが挿通された碍管と、
    前記碍管の内周に設けられ、露出した前記ケーブル導体の先端側から前記ケーブル絶縁層の一部までの領域を電気的に遮蔽するシールド部と、
    前記ケーブル絶縁層の外周を囲み、前記シールド部の後端側に係止されるストッパと、
    前記碍管内で前記ケーブル絶縁層および前記ケーブル外部半導電層の外周を囲むように設けられ、前記電力ケーブルの周囲の電界を緩和する絶縁筒と、
    前記絶縁筒の軸方向の先端を前記ストッパに当接させつつ、前記絶縁筒を前記碍管の内周面に密着させるよう、前記絶縁筒の軸方向の後端側を押圧する押圧機構と、
    を備え、
    前記ストッパは、前記ケーブル絶縁層が前記ケーブル導体の先端から中心軸に沿って離れる方向に収縮するシュリンクバックを抑制するよう構成されている
    ケーブル終端接続構造。
  2. 前記ストッパは、
    露出した前記ケーブル絶縁層の外周から径方向の内側に食い込む食込部と、
    前記シールド部の後端側に係止され、且つ、前記絶縁筒の軸方向の先端が当接された状態で、前記シールド部の後端と前記絶縁筒の軸方向の先端との間で、前記ケーブル導体の先端から離れる方向への前記食込部の移動を規制する当接部と、
    を有する
    請求項1に記載のケーブル終端接続構造。
  3. 前記食込部は、前記ケーブル絶縁層の外周を囲むようにリング状に構成され、前記ケーブル絶縁層の外径よりも小さい内径を有する
    請求項2に記載のケーブル終端接続構造。
  4. 前記食込部は、雄ネジとして構成され、露出した前記ケーブル絶縁層の外周から径方向の内側にねじ込まれる
    請求項2に記載のケーブル終端接続構造。
  5. 前記ストッパは、前記シールド部の後端側に係止され、前記絶縁筒の軸方向の先端が当接され、前記ケーブル絶縁層の外周から径方向の内側に食い込み可能に構成されている
    請求項1に記載のケーブル終端接続構造。
  6. 前記ストッパは、前記絶縁筒の軸方向の先端面が面接触する後端面を有する
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のケーブル終端接続構造。
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