JP2023065611A - 事業マネジメントサーバ、事業マネジメントシステム、事業マネジメント方法 - Google Patents

事業マネジメントサーバ、事業マネジメントシステム、事業マネジメント方法 Download PDF

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Abstract

【課題】専門家の介在がなくとも、正確な事業に係る価値の算定に依拠した、買手、売手の両当事者にとって納得性の高いM&Aのエクセキューションを行うことができるシステムを提供すること。【解決手段】本発明は、事業を分析して評価する事業マネジメントサーバにおいて、利用者に、対象事業の事業計画策定または、事業価値評価に必要となる項目を提示する項目提示部と、前記項目提示部が前記事業計画策定に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業計画を策定する事業計画策定部または、前記項目提示部が前記事業価値評価に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業価値を評価する事業価値評価部と、を有することを特徴とする事業マネジメントサーバ。【選択図】図4

Description

本発明は、事業の成長を予測し、将来の事業価値(事業価値、株主価値、企業価値等の価値)を算定しつつ、事業活動の出口の一つとしてのM&Aまでをマネジメントする、事業マネジメントサーバ、事業マネジメントシステム、事業マネジメント方法に関する。
M&Aは、買手(資本取引における投資家または買収者)にとっては事業規模を拡大や新規事業の立ち上げなどを目的として、売手にとっては事業承継や資金調達、自社の生き残りなどを目的として、近年活発になってきている。
M&Aにおいては事業の成長性を見極め、将来の事業価値を正確に算定しながら、買手と売手となる両当事者が、買収価格や残ったアセットや従業員の取り扱いなどの各種条件について交渉を行わなければならない。特に買収価格に関しては売手単独の事業性評価だけでなく、買手との相乗効果や、行っている事業の経済全体との連関性など、複雑な要素の中で事業価値を求める必要がある。このため、M&Aには財務、会計、事業価値評価などの高度な専門性を持つ金融機関や企業が仲介役として関与することが多い。
しかしながら、例えば小規模の企業が買収対象となるような、買収額の規模が小さくなる取引においては、事業性の観点から、前記高度な専門性を持つ仲介組織が関わることができないことも多い。この場合、買手と売手の両当事者には、M&Aの交渉に必要な高度な専門性を持つ人材がいない場合がほとんどであり、両当事者が納得性をもって取引が行うことは非常に困難である。
そこで、特許文献1には、事業売買仲介システムが開示されている。当該システムによれば、買手にとっての事業価値向上に繋がるデータまたは事業の現在価値を正確に表すデータの提供者、及び事業価値を向上させるための追加投資の提案者という、買手、売手以外の第三者が介在をすることで、正確な事業価値評価ができ、結果的に事業売買における、売手の要望を満たすことを実現しようとしている。適正な評価により買収額が上がることは、両当事者の納得性を高めるために重要であるものの、そこに第三者から得られる情報が不可欠となると、第三者の介在が得られない際には、結局は売手にとって適正な買収価格にならないことも考えられる。このため、高度な専門性がない場合でも、売手自身が持つ情報から、客観的に適正で納得性のある買収額が提示されることが求められている。
特許文献2には、M&Aマッチング装置及びプログラムが開示されている。当該プログラムによれば、M&Aを希望していない企業の中でも、経営者の健康状態の悪化や後継者の有無などの、M&Aに対するニーズが潜在的に高いと考えられる企業を、買収先候補として抽出する機能が記載されている。これは、M&Aの買手、売手の両者のタイミングが合わないために、そもそもM&Aの機会が失われてしまうという課題に対する解決方法として提案されている。しかしながら、M&Aの機会はそもそもアクシデンタルなものだけではなく、事業の拡大やエグジットとして積極的な選択肢にもなり得るものである。ただ、通常業務に加えてM&Aのための業務を増やすことは難しい場合が多い。このため、できるだけ労力をかけずに、M&Aを選択肢の一つにし、エクセキューションまで導けるような方法が求められている。
特開2011-60068号公報
特開2019-56989号公報
M&Aを遂行するためには、M&Aの対象となる事業(以下、対象事業と記す。なお、通常、一つの組織で複数の事業を行っており、組織全体がM&Aの対象となる場合は対象組織というが、本発明においては特に区別せず、対象事業と記す)の論理的な価値を算定して準備をする準備フェーズ、買手として手を挙げた当事者と対象事業のシナジーや、買手の競合によって対象事業が買収された場合の買手にとってのリスクなどを事業価値に組み込みながら相互にコミュニケーションを行う取引開始フェーズ、売買条件に関する各種交渉や入札、契約を含むエクセキューションフェーズに分かれる。
それら各フェーズにおけるプロトコルは一般に統一化されていない。特に、大手企業以外のM&A取引市場には、高度な専門性を持つプロフェッショナルが介在しないケースが多く、買手、売手の両者にとって納得性の高いM&Aを実施することは難しいと言える。
この状況を解決するためには、M&Aの最適なプロトコルが内包された、ガイド的役割を担うツールが求められている。これにより初めて、売手が対象事業の価値を論理的に把握した上でM&Aの準備を行うことができ、論理性と納得性をもって買手に価値を訴求でき、交渉当事者双方が納得性をもってスムーズに取引が完結する環境を作ることが可能となる。
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、事業マネジメントを効果的に実行することのできる技術を提供することを目的とする。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より明らかになるであろう。ただし、図面は解説のためのものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
事業を分析して評価する事業マネジメントサーバにおいて、
利用者に、対象事業の事業計画策定または、事業価値評価に必要となる項目を提示する項目提示部と、
前記項目提示部が前記事業計画策定に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業計画を策定する事業計画策定部または、
前記項目提示部が前記事業価値評価に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業価値を評価する事業価値評価部と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、専門家の介在がなくとも、対象事業に係る正確な価値の算定に依拠した、買手、売手の両当事者にとって納得性の高いM&Aのエクセキューションを行うことができる。
本実施形態に係る事業マネジメントシステムの全体構成例を示す図である。 サーバ装置1のハード構成例を示すブロック図である。 サーバ装置1のソフトウェア構成例を示す図である。 本実施形態に係る各装置、端末間の情報のやり取り例を示す図である。 財務・株価情報記憶部131に記憶される財務・株価情報の構成例を示す図である。 財務指標情報記憶部132に記憶される財務指標情報の構成例を示す図である。 項目回答情報記憶部133に記憶される項目回答情報の構成例を示す図である。 参考補正値情報記憶部134に記憶される参考補正値情報の構成例を示す図である。 ビジネスモデルパターン対応情報記憶部136に記憶されるビジネスモデルパターン対応情報の構成例を示す図である。 評価法対応情報記憶部137に記憶される評価法対応情報の構成例を示す図である。 追加価値評価法対応情報記憶部138に記憶される追加価値評価法対応情報の構成例を示す図である。 事業計画情報記憶部139に記憶される事業計画情報の構成例を示す図である。 事業計画情報記憶部139に記憶される事業計画情報の一例を示す図である。 事業価値情報記憶部140に記憶される事業価値情報の構成例を示す図である。 追加価値情報記憶部141に記憶される追加価値情報の構成例を示す図である。 案件情報記憶部142に記憶される案件情報の構成例を示す図である。 財務指標決定処理の例を示す図である。 項目提示部113が提示する第1の項目の例を示す図である。 項目提示部113が提示する第2の項目の例を示す図である。 補正値決定処理の例を示す図である。 ビジネスモデルパターン決定処理の例を示す図である。 ビジネスモデルパターン決定処理における第1のアンケート及び第2のアンケートの例を示す図である。 事業計画策定処理の例を示す図である。 事業計画策定部117が作成する事業計画の例を示す図である。 事業価値評価処理の例を示す図である。 追加価値評価処理の例を示す図である。 レポート作成部120が作成した第1のレポートの例を示す図である。 レポート作成部120が作成した第2のレポートの例を示す図である。 レポート作成部120が作成した第3のレポートの例を示す図である。 案件作成処理の例を示す図である。 案件情報作成部122が作成するティザーシートの例を示す図である。 案件情報作成部122が作成するプロセスシートの例を示す図である。
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態は、以下のような構成を備える。
[項目1]
事業を分析して評価する事業マネジメントサーバにおいて、
利用者に、対象事業の事業計画策定または、事業価値評価に必要となる項目を提示する項目提示部と、
前記項目提示部が前記事業計画策定に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業計画を策定する事業計画策定部または、
前記項目提示部が前記事業価値評価に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業価値を評価する事業価値評価部と、
を有することを特徴とする事業マネジメントサーバ。
[項目2]
前記利用者から前記対象事業のビジネスモデルに関する情報を受け付けて、ビジネスモデルパターンを決定するビジネスモデルパターン決定部をさらに備えること、
を特徴とする、項目1に記載の事業マネジメントサーバ。
[項目3]
財務情報及び株価情報を事業価値に変換するための財務指標を決定する財務指標決定部をさらに備え、
前記事業価値評価部は、前記財務指標と、事業計画と、前記項目の回答と、を基に事業価値を評価すること、
を特徴とする、項目1または2のいずれかに記載の事業マネジメントサーバ。
[項目4]
前記項目の回答に対応付けて、前記財務指標を補正するための補正値情報を記憶する参考補正値情報記憶部をさらに備え、
前記事業価値評価部は、前記項目の回答に対応する前記補正値情報に基づいて前記財務指標を補正し、補正した前記財務指標を用いて前記対象事業の事業価値を評価すること、
を特徴とする、項目3に記載の事業マネジメントサーバ。
[項目5]
前記項目の回答を基に、前記対象事業と、M&Aの買手となる、資本取引における投資家または買収者との間で発生する相乗効果の価値、または前記対象事業を競合組織に買収されることで、前記投資家または前記買収者の競争力が相対的に下がり、それに応じて失うであろう、前記投資家または前記買収者のキャッシュフローの価値、または前記利用者と前記投資家または前記買収者の間で締結されたアーンアウト条項の価値を評価する追加価値評価部と、
をさらに備えることを特徴とする、項目4に記載の事業マネジメントサーバ。
[項目6]
前記投資家または前記買収者に対して、M&Aの検討に必要な案件情報を作成して提示する案件情報作成部と、
を備えることを特徴とする、項目5に記載の事業マネジメントサーバ。
[項目7]
前記案件情報には、前記事業計画または、前記事業価値の、一部または全体を含むこと、
を特徴とする、項目6に記載の事業マネジメントサーバ。
[項目8]
前記投資家または前記買収者から前記対象事業に対する入札金額を受け付け、前記利用者が落札者を決定する支援を行う入落札支援部と、
を備えることを特徴とする、項目5から7のいずれかに記載の事業マネジメントサーバ。
[項目9]
前記投資家または前記買収者に対して、買収の検討に必要な案件情報を作成して提示する案件情報作成部と、
前記投資家または前記買収者と前記対象事業のマッチングを行う入落札支援部と、
を備えることを特徴とする、項目8に記載の事業マネジメントサーバ。
[項目10]
事業を分析して評価する事業マネジメントシステムにおいて、
利用者から、対象事業の事業計画策定または、事業価値評価に必要となる項目を提示する項目提示機能と、
前記項目提示機能が前記事業計画策定に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業計画を策定する事業計画策定機能または、
前記項目提示機能が前記事業価値評価に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業価値を評価する事業価値評価機能と、
を有することを特徴とする事業マネジメントシステム。
[項目11]
事業を分析して評価する事業マネジメント方法において、
プロセッサが、
利用者から、対象事業の事業計画策定または、事業価値評価に必要となる項目を提示する項目提示ステップと、
前記項目提示ステップが前記事業計画策定に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業計画を策定する事業計画策定ステップまたは、
前記項目提示ステップが前記事業価値評価に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業価値を評価する事業価値評価ステップと、
を有することを特徴とする事業マネジメント方法。
<実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
==概要==
本実施形態に係る事業マネジメントシステムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の事業マネジメントシステムは、サーバ装置1、複数の利用者端末2、複数の買手端末3、を含む。サーバ装置1は、通信ネットワーク4を介して利用者端末2及び買手端末3と互いに通信可能に接続される。通信ネットワーク4は、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
==利用者端末2==
利用者端末2は、M&Aの売手となる利用者が操作するコンピュータである。利用者端末2は、たとえば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。ユーザは、たとえば利用者端末2で実行されるWebブラウザによりサーバ装置1にアクセスすることができる。
==買手端末3==
買手端末3は、M&Aの買手が操作するコンピュータである。買手端末3は、たとえば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。ユーザは、たとえば買手端末3で実行されるWebブラウザによりサーバ装置1にアクセスすることができる
図1においては、利用者端末2及び買手端末3は1台だけ示してあるが、これ以上存在してもよいことは言うまでもない。
図2は、本実施形態のサーバ装置1のハードウェア構成例を示す図である。サーバ装置1は、CPU101(プロセッサ)、メモリ102、記憶装置103、通信インタフェース104、入力装置105、出力装置106を備える。記憶装置103は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース104は、通信ネットワーク4に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置105は、たとえばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどを通じてデータの入力を受け付ける装置である。出力装置106は、データを出力する、たとえばディスプレイやプリンタ、スピーカなどを備える。
図3は、サーバ装置1のソフトウェア構成例を示す図である。サーバ装置1は、財務・株価情報受付部111、財務指標決定部112、項目提示部113、項目回答情報受付部114、補正値決定部115、ビジネスモデルパターン決定部116、事業計画策定部117、事業価値評価部118、追加価値評価部119、レポート作成部120、メッセージ送受信部121、案件情報作成部122、入落札支援部123の各機能部と、財務・株価情報記憶部131、財務指標情報記憶部132、項目回答情報記憶部133、参考補正値情報記憶部134、決定補正値情報記憶部135、ビジネスモデルパターン対応情報記憶部136、評価法対応情報記憶部137、追加価値評価法対応情報記憶部138、事業計画情報記憶部139、事業価値情報記憶部140、追加価値情報記憶部141、案件情報記憶部142の各記憶部を備える。
なお、上記各機能部は、サーバ装置1が備えるCPU101が記憶装置103に記憶されているプログラムをメモリ102に読み出して実行することにより実現され、上記各記憶部は、サーバ装置1が備えるメモリ102及び記憶装置103が提供する記憶領域の一部として実現される。
財務・株価情報記憶部131は、後述する財務指標決定部112が、β値、株価マルチプルなどの財務指標を算出するために必要な情報を記憶する。図5は、財務・株価情報記憶部131に記憶される財務・株価情報の構成例を示す図である。当該財務・株価情報には、株式上場企業の社名、設立・創業年月日、事業内容、資本金、社員数などの企業基本情報と、四半期及び各期の財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書等)と、株価に関する情報(各社の株価、取引値、出来高等)とその推移、また日経平均株価、TOPIX、ジャスダックインデックスなどの株式指標に関する情報を含む。上記は一例であるため、日本以外の企業においては、企業の財務諸表や株価に関する情報は変わらず、株式指標としてNYダウや上海総合、ムンバイSENSEX30、DAXなどを記憶してもよい。
財務指標情報記憶部132は、後述する財務指標決定部112が決定した、財務指標を記憶する。図6は、財務指標情報記憶部132に記憶される財務指標情報の構成例を示す図である。当該財務指標情報には、少なくとも業界ごとのβ値、株価マルチプル、最適資本構成(D/Eレシオ)、相関係数(ボラティリティ)、各種利回り等が含まれる。
項目回答情報記憶部133は、大きく4種類の情報を、利用者を特定する利用者IDに紐づけて記憶する。
項目回答情報記憶部133が記憶する第1の項目回答情報は、事業計画策定または事業価値の評価対象となる事業(対象事業)に関する情報等である。図7は、項目回答情報記憶部133に記憶される第1の項目回答情報の構成例を示す図である。まずは事業計画策定や価値評価の対象となるのが事業自体か、組織全体か、また、何年分の事業計画を策定するのか、評価結果を誰向けに見せるのかなど、本事業マネジメントシステムにおいて実施する内容に関する情報と、組織の決算月、直近の実績年度の末日、評価の対象物、業種、財務情報など、事業計画策定または価値評価の前提として必要な情報などが含まれる。なお、当該財務情報には直近年度の売上高、直近年度の営業利益、直近年度の減価償却費及びその他償却費、直近年度の法人税率(繰越欠損金がある場合、それがない場合の税率)、進行期の予測売上高、進行期の予測営業利益、進行期の予測減価償却費及びその他償却費、進行期の法人税率(繰越欠損金がある場合、それがない場合の税率)、直近月末時点での現預金及び非事業資産、直近月末時点での有利子負債及び有利子負債同等物、直近月末時点での純資産残高、進行期予測売上高の精度、進行期予測営業利益の精度、(上場企業の場合)株価(※評価基準日の前日終値ベース)、発行済株式総数、自己株式数などが含まれる。更に、当該財務情報には、過去の全てまたは一部の、月次及び年次の財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書等)に加え、当該組織が複数の事業を行っている場合には、当該事業毎の売上、経費の情報を含んでいてもよいし、財務諸表の一部の情報であってもよい。更に、実質的な損益及び、実質的な純資産水準を再計算して適正な事業価値評価をするために、削減可能なコストの額とその費目、営業外収益、時価評価を行った場合に評価額が減額されることが見込まれる資産とその金額などの情報が含まれていてもよい。更に、事業計画の策定と事業価値評価の対象となる企業の競合となる企業のM&A事例(企業名や買収価格等)など、類似取引比較法にて価値評価を行うために必要な情報が含まれていてもよい。更に、上場企業の場合、株価は事業計画策定や事業価値評価を行うタイミングで基準日を設定し、都度、その基準日の前日終値ベースの株価に変更してもよい。
項目回答情報記憶部133が記憶する第2の項目回答情報は、対象事業に関する事業計画を策定するために必要な情報である。図7は、項目回答情報記憶部133に記憶される第2の項目回答情報の構成例を示す図である。項目回答情報記憶部133に記憶される第2の項目回答情報は、例えばビジネスモデルが「高単価、低販売数のシンプルな事業」と決定された場合には、当年度単価上昇率、当年度販売数上昇率などの情報が含まれる。決定されたビジネスモデルによって、対象事業の事業計画策定のために必要な情報は異なり、その対応の一例は図9に示す。また、第2の項目回答情報には、過去の全てまたは一部の、月次及び年次の財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書等)を含んでもよい。
項目回答情報記憶部133が記憶する第3の項目回答情報は、対象事業の事業価値を算定するために必要な情報である。図7は、項目回答情報記憶部133に記憶される第3の項目回答情報の構成例を示す図である。第3の項目回答情報は、例えば、株価、発行済株式総数、自己株式数、コスト調整額、類似組織の売上高、EBIT、EBITDA、NOPLAT、純資産、直近非事業資産、直近有利子負債等の情報を含む。
項目回答情報記憶部133が記憶する第4の項目回答情報は、対象事業と、買手の候補者が行っている事業の関係によって変化する価値等を算定するために必要な情報である。図7は、項目回答情報記憶部133に記憶される第4の項目回答情報の構成例を示す図である。第4の項目回答情報は、例えば、シナジー効果が安定的に創出できるであろう時期、シナジー効果、成功ケース、中立ケース、失敗ケース、成功した場合に新規に発生する売上、原価、販管費等の情報を含む。
参考補正値情報記憶部134は、より正確に対象事業の価値を算定するために、前記財務指標を補正する補正値の情報を記憶する。図8は、参考補正値情報記憶部134に記憶される、参考補正値情報の構成例を示す図である。当該参考補正値情報は、事業価値評価の評価対象となる事業の成長性や、株式マーケット変動との連動性などの観点から、本発明の出願人により経験的に考え出されたものである。また、当該参考補正値情報は、前記第1の項目回答情報に含まれるいくつかの項目への回答に紐づけられ、前記回答によって異なる数値が記憶されている。
決定補正値情報記憶部135は、前記基礎質問項目に含まれる質問項目への回答が得られた場合、当該回答に紐づけられた補正値が記憶される。
ビジネスモデルパターン対応情報記憶部136は、利用者が提示された項目に回答することによって決定したビジネスモデルに対応して、対象事業の事業計画を策定するために必要な項目の内容を記憶する。図9は、ビジネスモデルパターン対応情報記憶部136に記憶されるビジネスモデルパターン対応情報の構成例を示す図である。例えば、一例をあげると、「高価格、低販売数のシンプルな事業」、「商品または店舗ごとに売上高を予測すべき場合に適合するモデル(小売業、EC等)」、「会員型月間課金モデル※広告宣伝費非依存型」、「会員型月間課金モデル※広告宣伝費非依存型」、「会員型月間課金モデル※広告宣伝費により集客するが広告以外の集客も見込める折衷型」などのビジネスモデルと、それぞれのビジネスモデルに紐づけられ、追加で利用者から取得する必要がある情報のパターンが記憶されている。
なお、ビジネスモデルパターン対応情報記憶部136は、対象事業が前記ビジネスモデルに該当しない場合には、利用者が将来の売上高とコストを予測するために必要な指標を選択し、前記ビジネスモデルパターン対応情報を作成する機能を提供してもよい。また、当該作成されたビジネスモデルパターン対応情報を、他の利用者が選択できる機能を提供してもよい。
評価法対応情報記憶部137は、対象事業の事業価値を評価するために必要な項目の内容を記憶する。図10は、評価法対応情報記憶部137に記憶される評価法対応情報の構成例を示す図である。例えば、一例をあげると、「市場株価法」、「修正時時価純資産法」、「類似会社比較法」、「類似取引比較法」、「VC法」などの事業価値評価法と、それぞれの評価法に紐づけられ、追加で利用者から取得する必要がある情報のパターンが記憶されている。
追加価値評価法対応情報記憶部138は、対象事業と、買手の候補者が行っている事業の関係等によって変化する事業価値の評価に必要な項目の内容を記憶する。図11は、追加価値評価法対応情報記憶部138に記憶される追加価値評価法対応情報の構成例を示す図である。例えば、一例をあげると、「シナジー価値評価法」、「アーンアウトスキームの価値評価」、「防御価値評価法(競合買収ケースのプロジェクション)」などの追加価値評価法と、それぞれの追加価値評価法に紐づけられ、追加で利用者から取得する必要がある情報のパターンが記憶されている。
事業計画情報記憶部139は、事業計画策定部117が策定した対象事業に関する事業計画の情報を、利用者を特定する利用者IDに紐づけて記憶する。図12は事業計画情報記憶部139に記憶される事業計画情報の構成例を示す図である。図13は当該事業計画情報の一例である。前記事業計画情報には、事業の予測される売上高とコスト、利用者の組織が複数の事業を行っており、それぞれの事業についてビジネスモデルパターンを選択し、項目を入力した場合には、それぞれの事業の予測売上と予測コストを合計した、全社売上と全社コスト、また、予測される販売単価や顧客単価、販売数などのKPIに関する情報を含む。
事業価値情報記憶部140は、事業価値評価部118が評価した事業価値情報を、利用者を特定する利用者IDに紐づけて記憶する。図14は事業価値情報記憶部140に記憶される事業計画情報の構成例を示す図である。前記事業価値情報には、大きく営業キャッシュフロー情報、投資キャッシュフロー情報、及び価値情報等が含まれる。
追加価値情報記憶部141は、利用者と買手との関係性により変動する価値に関する情報等を、利用者を特定する利用者IDに紐づけて記憶する。図15は追加価値情報記憶部141に記憶される追加価値情報の構成例を示す図である。例えば、利用者と買手が事業面で連携できる、相乗効果(シナジー)がある関係性であれば、買手にとって対象事業の価値は上がる。このため、利用者としてはその分高値で買収してもらうことが期待でき、追加価値情報記憶部141は、その相乗効果の価値に関する情報を記憶することとなる。
案件情報記憶部142は、利用者が対象事業の売却等(M&A取引)を希望した際に、買手候補に対して提示する情報を、利用者を特定する利用者IDに紐づけて記憶する。例えば、図16は案件情報記憶部142に記憶される案件情報の構成例を示す図である。案件情報には、例えば、ティザーレターを作成するために必要な情報、NDA(秘密保持契約)を締結するために必要な情報、プロセスレターを作成するために必要な情報などが含まれる。
財務・株価情報受付部111は、対象事業の事業計画の策定に用いる財務指標を算出するために必要な、株式公開企業の財務情報及び株価情報をインターネット上から取得し、財務・株価情報記憶部131に記録する。
なお、前記財務・株価情報は、サーバ装置1を使用して事業を行う事業者が入手したものを、直接サーバ装置1に入力してもよい。
財務指標決定部112は、財務・株価情報記憶部131に記憶された財務・株価情報をもとに、財務指標を決定する。図17は財務指標決定処理の流れを説明する図である。当該財務指標には、少なくともβ値、株価マルチプル、最適資本構成(D/Eレシオ)、相関係数(ボラティリティ)、各種利回りが含まれる。当該財務指標の算出方法は既知の手法を持ちるため説明は割愛する。当該財務指標決定部112は、決定された財務指標情報を、財務指標情報記憶部132に記録する。
なお、前記決定された財務指標情報は、サーバ装置1を使用して事業を行う事業者が入手したものを、直接サーバ装置1に入力してもよい。
項目提示部113は、利用者端末2に対して、図7に一例を示す第1から第4の項目回答情報を得るために必要な入力フォームを提示する。
項目提示部113が提示する第1の項目は、事業計画策定または事業価値の評価対象となる事業(対象事業)に関する情報等である。第2の項目は、事業計画策定に関する情報等である。第3の項目は、事業価値評価に関する情報等である。第4の項目は、追加価値評価に関する項目である。なお、項目提示部113が提示した入力フォームへの回答情報はすべて、項目回答情報記憶部133に記憶される。
項目提示部113が提示する第1の項目の一例を図18に示す。当該項目は、補正値決定部115による補正値決定処理、事業計画策定部117による事業計画策定処理、事業価値評価部118による事業価値評価処理に用いることを目的とする。利用者は利用者端末2から通信ネットワーク4を介して項目に対する回答情報を送信する。項目提示部113は、当該項目回答情報を受け付け、項目回答情報記憶部133に記録する。
項目提示部113が提示する第2の項目の一例を図19に示す。項目提示部113は、後述するビジネスモデルパターン決定部116によって決定されたビジネスモデルパターン情報をもとに、事業計画を作成するにあたって必要な項目(第2の項目)を利用者から受け取るための入力フォームを、利用者端末2に対して提示する。図9は、前述の通りビジネスモデルパターン対応情報記憶部136に記憶されるビジネスモデルパターン対応情報の一例を示している。項目提示部113は、例えば、ビジネスモデルパターン決定部116によって「高単価、低販売数のシンプルな事業」が決定された場合、それに対応する、事業計画策定のために必要な項目「当年度単価上昇率」、「当年度販売数上昇率」などについての回答を入力する入力フォーム(図19に一例を示す)を、利用者端末2に提示する。また、項目提示部113は、財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書等)の入力フォームも併せて、利用者端末2に提示する。なお、当該財務諸表には、過去に作成された損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書が含まれ、将来を予測した財務情報が含まれていてもよい。また、当該組織が事業を複数行っている場合には、事業毎の売上やコスト等の情報が含まれていてもよい。更に、項目提示部113は実績値となる財務情報のフォームを先に入力させ、「単価上昇率」、「販売数上昇率」などの指標の過去実績を算出して、参考値として当該入力フォームに記載してもよい。
項目提示部113が提示する第3の項目の一例を図10に示す。項目提示部113は、事業価値評価を行うにあたって必要な情報を利用者から受け取るための入力フォームを、利用者端末2に対して提示する。図10は、評価法対応情報記憶部137に記憶されるビジネスモデルパターン対応情報の一例を示している。項目提示部113は、例えば、「VC法」によって事業価値評価を行う場合、それに対応する、事業価値評価のために必要な項目、「想定する上場日」、「上場企翌期の売上高」、「当期純利益」などについての回答を入力する入力フォームを、利用者端末2に提示する。項目提示部113は、VC法以外の方法についても、それぞれ対応する項目について回答を入力する入力フォームを提示してもよい。
項目提示部113が提示する第4の項目の一例を図11に示す。項目提示部113は、追加価値評価を行うにあたって必要な情報を利用者から受け取るための入力フォームを、利用者端末2に対して提示する。図11は、追加価値評価法対応情報記憶部138に記憶される追加価値評価法対応情報の一例を示している。項目提示部113は、例えば、利用者端末2に対し、事業シナジーがあるかどうかを入力する入力フォームを提示し、利用者が「ある」と回答した場合に、「シナジー価値評価法」によって追加価値評価を行うことを決定する。更に、項目提示部113は、シナジー価値評価法に対応する、追加価値評価のために必要な項目、「成功した場合におけるシナジー効果が安定的に創出できるであろう時期が何年後になるか」、「上記で設定した年限までシナジーにより発生するシナジー効果を成功、中立、失敗ケースに分けて、それぞれのケースの売上、原価、販管費」などについての回答を入力する入力フォームを、利用者端末2に提示する。
なお、項目提示部113は、利用者端末2に対して、前記第1から第4の項目について回答を入力する入力フォームを、それぞれ一部または全部を小分けにして提示してもよいし、いくつかを纏めて提示してもよい。
項目回答情報受付部114は、項目提示部113が利用者端末2に提示した第1から第4の項目について回答を入力する入力フォームに対し、利用者が回答した情報を受け付ける。利用者は利用者端末2から通信ネットワーク4を介して項目に対する回答情報を送信する。
なお、前記項目回答情報は、サーバ装置1を使用して事業を行う事業者が、利用者から紙面アンケートに対する回答を得て、直接サーバ装置1に入力してもよいし、利用者にヒアリングした内容を、直接サーバ装置1に入力してもよい。
補正値決定部115は、より正確に対象事業の事業価値を評価するため、前記財務指標を補正するための補正値を決定する。図20は補正値決定処理の流れを説明する図である。補正値決定部115は、項目回答情報記憶部133より、第1の項目回答情報の中でもリスクに関する質問に対する回答を読み込む。補正値決定部115は、当該回答情報に紐づいて、参考補正値情報記憶部134に記憶されている値を、補正値として決定する。
ビジネスモデルパターン決定部116は、利用者端末2に対し、アンケートを提示し、その回答を得ることで、利用者が対象事業について、ビジネスモデルパターンを決定する処理を行う。図21はビジネスモデルパターン決定処理の例を示す図である。アンケートは2つに分けて提示する。図22に当該アンケートの一例を示す。第1のアンケートは、事業計画の策定を行う対象となる対象事業を明確にするための質問を含む。例えば、利用者は第1のアンケートに回答することで、一つの事業について事業計画を策定するのか、複数の事業について事業計画を策定するのか、また、組織を事業部に分け、当該事業部内に複数事業があり、それぞれについて事業計画を策定するのかなど、を決定することができる。第2のアンケートは、第1のアンケートで明確になった事業計画策定を行う対象に対して、製品やサービス単価の性質や顧客開拓の特性などに関する質問を含む。例えば、利用者は第2のアンケートに回答することで、ストックビジネスかフロービジネスか、また前年度の顧客による継続受注が見込みやすい事業なのかそうではないのか、客単価が上がりやすい、下がりやすい事業なのかなどが明確になり、ビジネスモデルパターンが決定される。なお、第1、第2のアンケートに回答してもビジネスモデルパターンが決定できない場合も想定されるため、その場合は利用者自身が、客単価や顧客数の変動特性を入力することで新規のビジネスモデルパターンを作成することができる。当該新規のビジネスモデルパターンが広く適用できる場合に、第1、第2のアンケートの質問を改変することで、決定されるビジネスモデルパターンとして追加し、また既に用意されているビジネスモデルパターンとの組み合わせ、細分化などによってそのパターンを増減させてもよい。
以下にビジネスモデルパターン決定部116が行う、ビジネスモデルパターン決定処理の一例を詳細に示す。まず、ビジネスモデルパターン決定部116は利用者に第1のアンケートを提示する。当該第1のアンケートに含まれる、「売上高予測を月次で行いますか?それとも年次で行いますか?」という質問に対し、利用者が「年次」を選択すると、年次での売上高予測が行われる。次に、「事業部を分けて予測しますか?」という質問に対し、利用者が「はい」を選択すると、事業部名を入力する入力フォームが提示される。利用者が「A事業部」、「B事業部」と入力すると、次に「各事業部の売上高について、セグメントに分けて予測しますか?」という質問が提示される。利用者が「はい」を選択すると、セグメント名を入力する入力フォームが提示される。利用者が「A事業部」について「物販」、「コンサル」し、同様に「B事業部」について「飲食店経営」と入力をすると、3事業セグメントについて、2つの事業部に分け、年次での売上高予測がなされることが決定する。
次に、ビジネスモデルパターン決定部116が第2のアンケートを提示する。第2のアンケートでは、例えば、「「物販」事業について単価予測モデルを選択してください。」という問いと、ア、イ、ウの選択肢が提示される。当該アの選択肢は販売単価を今後徐々に定率で上げていきたい場合、当該イの選択肢は販売単価を徐々に上げていき最大販売単価で安定させる場合、当該ウの選択肢は販売単価を徐々に上げていき最大販売単価で安定したのち下落していくと考えられる場合、などである。利用者が扱っている商品性質を考え、例えばウの選択肢を選択する。その後、「販売単価(この場合平均初期売上及び平均月次売上)は予測期間に上昇または下落すると考えて予測しますか?それとも、一定と考えて予測しますか?」という問いが利用者に提示される。利用者が直近では単価は上昇するはず、と考えて、「上昇」を選択する。これにより、対象となる事業の売上高は「初期売上+月次売上」で構成させるものと理解される。新規顧客を獲得した場合に初期売上が計上され、その後解約に至るまで継続的に月次売上を当該顧客から受領する前提でモデルを構築することとなる。その後、販売数や顧客数の変化に関する質問などを経て、ビジネスモデルパターンが決定されることになる。上記はあくまで一例であり、質問の内容は順次入れ替えても問題はない。
なお、ビジネスモデルパターン決定部116が提示する第1、第2のアンケートは、当該アンケートに含まれる質問項目をそれぞれ一部または全部を小分けにして提示してもよいし、纏めて提示してもよい。
図23は、事業計画策定処理の例を示す模式図である。事業計画策定部117は、前記項目回答情報記憶部133より、何年分の事業計画を策定するかなどの期限等に関する情報を読み込む。また、事業計画策定部117は、項目回答情報記憶部133より、売上高予測の根拠となる情報を財務情報等、ビジネスモデルパターンに対応した項目の情報を読み込む。例えば、図24に示すように、前記第2の項目回答情報より、2017年3月期、2018年3月期の実績値を取得する。更に、2019年3月以降の単価上昇率など、前記第2の項目回答情報より取得し、それぞれの数値から将来の売上を算出し、事業計画を策定する。この時、何年分の、または月次、年次の事業計画を策定するかは前記第1の項目回答情報より取得した情報をもとに決定する。
事業価値評価部118は、財務指標情報記憶部132に記憶される財務指標情報と、決定補正値情報記憶部135に記憶される決定補正値情報と、事業計画情報記憶部139に記憶される事業計画情報と、項目回答情報記憶部133に記憶される第3の項目回答情報と、を基に事業価値の評価を行う。図25に事業価値評価処理の一例を示す。当該事業価値評価処理に用いられる事業価値評価法は、少なくとも市場株価法、修正時価純資産法、類似会社比較法<EV/EBITDA>、類似会社比較法<PER>、類似会社比較法<PBR>、類似会社比較法<PSR>、類似会社比較法(2段階成長変形モデルにより倍率取得)、類似取引比較法、DCFモデル、DCFモデル(サイズプレミアム適用後)、DCFモデル(VCハードルレート)、確実性等価(CEQ)キャッシュフローモデル、ベンチャーキャピタル法、ファーストシカゴ法市場株価法、理論マルチプルモデル、モンテカルロCEQ法を含むがこれに限定されない。また、前記事業価値評価法毎に異なる項目が必要なため、利用者が選択した事業価値評価法に対して、項目提示部113が、追加で必要な情報を入力する入力フォームを利用者端末2に提示し、当該入力フォームを通じて受け付けた項目回答情報を事業価値評価に用いる。なお、前記事業価値評価法の具体的計算法については、一般的な計算法を用いるため、説明は割愛する。更に、M&Aの場合、実際に多くの買手から提示されるであろう実勢価格には一定の相場(例えば、EBITDAのX倍からY倍の間、など)があり、理論的価格との乖離が生じることがある。これに鑑み、事業価値評価部118は、当該実勢価格の幅(価格レンジ)を予測し、事業価値として評価してもよい。
追加価値評価部119は、利用者が事業計画の策定または事業価値評価または事業売却を希望する事業または組織について、買手候補の組織との関係性によって変動する追加価値等を評価する。例えば図26に一例として、追加価値評価処理を示す。利用者端末2より、事業シナジーがあるかどうかの回答を受け付ける。両組織の行っている事業に相乗効果がある場合には、通常利用者は、当該対象事業の売却価格を高くしやすくなる。また、買手候補の組織と、競合関係にある組織が当該対象事業を購入してしまった場合を想定し、対象事業を競合組織に買収されることで前記買手候補の組織の競争力が相対的に下がり、それに応じて失うであろう前記買手候補の組織のキャッシュフローを評価する。例えば一例として、項目回答情報記憶部133に記憶される第4の項目回答情報と、事業価値情報記憶部140に記憶される事業価値情報をもとに、追加価値を評価する。
なお、追加価値評価部119は、アーンアウト契約条項の価値を算定してもよい。アーンアウト条項の有無、または種類、設定された指標(純利益、売上高、営業利益、EBITDA、営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローなど)と期日などの情報から、当該アーンアウト契約条項の価値を評価する。評価の方法は、少なくとも解析式、近似式、二項モデルのいずれか一つ以上を用いる。また、追加価値評価部119は、複数の事業計画を、確率変数を用いて算出し、そこで求められるキャッシュフロー算出値等から、アーンアウト契約条項の価値を求めてもよい。
レポート作成部120は、3種類のレポートを作成し、利用者及び買手が閲覧できるよう提示する。
前記3種類のレポートとは、事業計画策定部117によって策定された事業計画情報を含む第1のレポート、事業価値評価部118によって評価された事業価値情報を含む第2のレポート、追加価値評価部119によって評価された追加価値情報を含む第3のレポートである。
図27に、レポート作成部120が作成した第1のレポートの例を示す。レポート作成部120は、事業計画策定部117が策定した事業計画の表の情報をもとに、グラフを作成して第1のレポートに盛り込む。レポートは、事業毎に策定した場合は事業ごと、事業部ごとに策定した場合は事業部ごとに表とグラフが作成され、それらを合計して全社の表とグラフも作成する。レポート作成部120は、利用者の選択により、事業ごと、事業部ごと、全社の事業計画を閲覧できるようにビューを変更する機能も提供してもよいし、月ごと、クオーターごと、半期ごと、年ごとなどの期間を選択し、それぞれのビューを提供してもよい。また、レポート作成部120は、事業計画策定部117が作成した表の数値の変更を受け付けてもよいし、前記第2の項目回答情報の内容や数値の変更を受け付け、当該変更した内容や数値をもとに表とグラフを更新してもよい。
図28に、レポート作成部120が作成した第2のレポートの例を示す。レポート作成部120は、事業価値評価部118が評価した事業価値評価情報をもとに、図28に一例を示す表、前記第3の項目回答情報を受け付けた評価法ごとに作成する。レポート作成部120は、前記作成した表の情報をもとにグラフを作成してもよい。また、レポート作成部120は、前記作成した表の数値の変更を受け付けてもよいし、前記第3の項目回答情報の内容や数値の変更を受け付け、当該変更した内容や数値をもとに表とグラフを更新してもよい。
図29に、レポート作成部120が作成した第3のレポートの例を示す。レポート作成部120は、事業価値評価部118が評価した事業価値評価情報に、追加価値評価部119が評価した追加価値評価情報を加味して、最終的な事業価値評価結果を算定し、レポートに表示する。また、レポート作成部120は前記事業計画の表とグラフの両方または片方を表示してもよい。レポート作成部120は、事業価値評価部118が複数の手法で事業価値を評価した場合には、その結果を並べて表示してもよい。更に、レポート作成部120は、項目回答情報記憶部133に記憶される前記第1の項目回答情報をもとに、各事業評価法の信頼度を評価し、レポートに表示してもよい。これは、例えば、ベンチャー企業のような、FCF(フリーキャッシュフロー)が急成長していくことを想定した事業体には、純資産法やPBRマルチプル法といった事業価値評価手法はそぐわないため、事業の特徴に合わせた事業価値評価法を利用者及び買手に知らせることを目的とする。更に、類似会社比較法などのように事業価値の数値が幅で算出される評価法もあるため、図29に一例を示すように、グラフにして表示してもよい。また、レポート作成部120は、前記作成した表の数値の変更を受け付けてもよいし、前記第4の項目回答情報の内容や数値の変更を受け付け、当該変更した内容や数値をもとに表とグラフを更新してもよい。
また、レポート作成部120は、利用者端末2に第1、第2、第3のレポートをすべて提示する。また、レポート作成部120は、利用者に対して、第1、第2、第3のレポートを開示する範囲(開示する買手を指定する。または不特定の買手端末3に開示する、等)や、提示するレポートの種類や、内容範囲を選択できる機能を提供してもよい。
なお、レポート作成部120は、事業計画策定部117が作成した事業計画情報、事業価値評価部118が評価した事業価値情報、追加価値評価部119が評価した追加価値情報によらず、利用者が自ら策定、評価した事業計画、事業価値、追加価値の一部または全部の情報を受け付け、それぞれ第1のレポート、第2のレポート、第3のレポートを作成してもよい。
案件情報作成部122は、利用者が対象事業のM&Aを希望した際に、買手に対して対象事業を案件として提示する。まず、案件情報作成部122は、図31に一例を示すティザーシート(ノンネームシートとも言う)と呼ばれる、利用者(M&Aの売手)の名を特定されずに買収の検討を進めるに足る情報が載っている資料を作成する。このため、案件情報作成部122は、利用者端末2に対し、当該ティザーシートを作成するために必要な情報を入力する入力フォームを提示する。入力項目としては、事業内容、事業エリア、おおよその売上高、従業員数、スキーム、譲渡理由、事業の特徴などの情報を含む。案件情報作成部122は、利用者が当該入力フォームに入力した情報を受け付け、図31に一例を示す、ティザーシートを作成する。また、当該入力フォームでは、当該ティザーシートの公開範囲を選択できる。例えば、一例として、全ての買手端末3に対して電子メールに添付して送ることや、当該電子メール中のURLをクリックすることで、買手が閲覧できる形式や、事業シナジーが見込める買手のみに限定して当該電子メールを送信することなどの中から選択することができる。更に、案件情報作成部122は、当該ティザーシートを利用者が編集できる機能を提供してもよい。更に、案件情報作成部122は、当該ティザーシートを閲覧した買手に対し、M&Aへの興味を入力するための入力フォームを提示し、興味があると入力した買手に対して、以降に説明する各種資料を提示する。
次に、案件情報作成部122は、買手と締結するNDA(秘密保持契約書)に必要な情報を受け付ける入力フォームを利用者端末2に提示する。入力項目としては、本社所在地、組織名、代表者名などの情報を含む。案件情報作成部122は、利用者が当該入力フォームに入力した情報を受け付け、NDAを作成し、前記ティザーシートに対し、興味を示した買手の買手端末3に対して提示する。当該NDAは電子契約でもよいし、案件情報作成部122が買手端末3に提示した入力フォームに押印したスキャンしたデータをアップすることで契約を締結してもよい。また、案件情報作成部122は買手端末3に、秘密保持条項を含む規約を提示し、買手によるチェックボックスへのチェックを受け付けることにより、利用者と買手間での秘密保持の約束がなされた状態にしてもよい。
更に、案件情報作成部122は、図32に一例を示すプロセスレターと呼ばれる、利用者(M&Aの売手)から買手候補者に対して提示される、入札プロセスの進め方、ディール検討のための手順あるいはスケジュール概要等を記載した書面を作成する。このため、案件情報作成部122は、利用者端末2に対し、プロセスレターを作成するために必要な情報を入力する入力フォームを提示する。入力項目としては、代理人がいる場合には代理人名、組織、連絡先など、また、意向表明書の内容として必要な内容、買手に求める前提条件等、意向表明書の提出期限、選考結果の通知期限、基本合意書の締結期限、デューデリジェンス期限、最終意向表明書及び株式譲渡契約書(案)の提出期限、最終契約期限、クロージング期限などの情報を含む。案件情報作成部122は、利用者が当該入力フォームに入力した情報を受け付け、図32に一例を示す、プロセスシートを作成する。更に、案件情報作成部122は、当該プロセスシートを利用者が編集できる機能を提供してもよい。更に、案件情報作成部122は、前記NDAを締結した買手に対し、当該プロセスシートを提示してもよい。更に、案件情報作成部122は、利用者が、NDAを締結した買手候補の中から、選択した買手候補の買手端末3にのみ、当該プロセスシートを提示してもよい。
更に、案件情報作成部122は、利用者が買手候補に提示する資料を受け付けて、利用者に選択された買手に対して提示する。当該資料としては、会社・組織説明資料や、事業の魅力を伝える資料、また過去3期分の決算書などが含まれる。また、案件情報作成部122は、買手に対して提示する情報を選択する入力フォームを利用者端末2に提示する。当該入力フォームでは、利用者は事業計画情報記憶部139が記憶する事業計画情報から、表示する期間(年数、月数)、項目などを選択できる。また、当該入力フォームでは、事業価値情報記憶部140が記憶する事業価値情報から、どの事業価値評価法で評価した結果を表示するか選択できる。更に、当該入力フォームでは、レポート作成部120が作成した第3のレポートに含まれる、複数の手法で事業価値を評価した場合の結果を並べて表示する表において、その中から表示するものだけを選択できるようにしてもよい。更に、当該入力フォームでは、利用者からのアピールや希望M&A価格、M&A条件などをテキストで入力できるようにしてもよいし、画像、動画、資料など、様々な形式の電子ファイルを受け付けてもよい。また、案件情報作成部122は、利用者が希望M&A価格と、前記事業価値評価情報から、開きが大きい場合には再考を提案してもよいし、その中から最も高い数値、または低い数値、段落0068に記載した、信頼度の高い事業価値評価方法の値を適正M&A価格として利用者に提案してもよい。
更に、案件情報作成部122は、利用者からM&A資本提携にあたっての、会社または本件取引に関する情報を受け付け、前記ティザーシートに記載してもよいし、その他の方法で表示してもよい。
更に、案件情報作成部122は、事業計画策定部117、事業価値評価部118、追加価値評価部119が作成した事業計画情報、事業価値評価情報、追加価値評価情報を使わずに、案件情報を作成してもよい。
メッセージ送受信部121は、利用者端末2と買手端末3間でメッセージを送受信することができる機能を提供する。メッセージ送受信部121は、利用者端末2と買手端末3の両方にメッセージ入力フォームを提示し、当該入力フォームに利用者または買手がメッセージを入力することで、通信ネットワーク4を通じて、相手方にメッセージを送信することができる。なお、メッセージ送受信部121は、テキスト情報のやり取りだけでなく、画像、映像、音声、その他資料などの電子ファイルの送受信ができてもよい。更に、メッセージ送受信部121は、利用者端末2と買手端末3に対してオンラインミーティングの機能を提供してもよい。更に、メッセージ送受信部121は、利用者及び買手の間でやり取りされたメッセージを、利用者または買手の合意があれば、他の買手に対して開示してもよい。
入落札支援部123は、買手による入札及び、特定の買手による落札後の手続きを行う。入落札支援部123は買手に対して希望入札価格を入力する入力フォームを提示し、買手が買手端末3を通じて当該入力フォームに希望入札価格を入力すると、当該入札価格の情報を入落札支援部123は受け付ける。入落札支援部123は、利用者に対して入札の状況を閲覧する画面を提示する。更に、入落札支援部123は買手と利用者に対して入札期限の通知をし、買手による希望入札価格の変更を受け付けてもよい。なお、入落札支援部123は、買手から、入札にあたっての条件に関する情報の入力を受付けてもよい。当該条件は、M&Aのスキーム(株式譲渡、事業譲渡、会社分割、株式交換など)、当該スキームに係る補足情報(アーンアウト、キーマンズロックなど)、入札時点における買手側の対象事業に対する評価情報(想定している株価、株価算定のロジック、取得想定株数、取得想定新株予約権など)、シナジー評価の有無、評価額が今後変動する可能性、などを含んでもよく、これらに限定されない。また、当該条件は、前記プロセスレターに含まれる、買手に求める前提条件等に対する受諾の意志、拒絶の意志、提案などの情報を含んでもよいが、これらに限定されない。
なお、入落札支援部123は、入札締め切り後に、入札者及び、当該入札者の入札金額に関する情報と、落札者をどの買手候補に決定するかを入力する入力フォームを、利用者端末2に提示し、利用者による当該入力フォームへの入力情報をもとに、落札者を決定、または当該入札の打ち切りを決定する。なお、入落札支援部123は、入札を行った買手候補の中で最も高い入札金額を入力した買手候補を、落札者として決定してもよいし、高い入札金額を入力した買手候補を順に並べてランキングを作成し、利用者端末2に提示してもよい。
入落札支援部123は、落札者を決定した利用者端末2と、利用者が決定した落札者の買手端末3に対し、直接交渉を許可する承諾書を発行する。
入落札支援部123は、買手による入札及び、特定の買手による落札後の手続きを行う。まず、入落札支援部123は買手に対して希望M&A価格(入札金額)を入力する入力フォームを提示し、買手が買手端末3を通じて当該入力フォームに希望M&A価格(入札金額)を入力すると、当該希望M&A価格(入札金額)の情報を入落札支援部123は受け付ける。次に、入落札支援部123は、利用者に対して入札の状況を閲覧する画面を提示する。更に、入落札支援部123は買手と利用者に対して入札期限の通知をし、買手による希望M&A価格(入札金額)の変更を受け付けてもよい。
更に、入落札支援部123は、案件情報を買手候補に提示するマッチングを行ってもよい。
更に、入落札支援部123は、買手の入札金額の多寡によって、ランキングを生成してもよい。また、入落札支援部123は、買手端末3に対し、当該買手の入札金額と、入札金額の順位を提示してもよい。また、入落札支援部123は、ある案件に対する最も高い入札金額を、当該案件に対して入札金額を入力した他の買手候補に提示してもよい。更に、買手候補は入札金額を変更しうるので、ある案件に対して、ある買手候補によって入札金額が変更された場合、入落札支援部123は、当該ランキングを更新し、更新された順位を、当該買手候補と、当該案件に対して入札金額を入力している買手候補と、の買手端末3に提示してもよい。
たとえば、本実施形態では、ネットワーク4を通じて、インターネット上に公開されている、株式上場企業の決算の情報と、株価の推移に関する情報(以下、財務・株価情報と記する)をクローリングすることにより取得するものとしたが、当該財務・株価情報は株式上場企業のものに限るわけではない。また、サーバ装置1を使用して事業を行う事業者が当該財務・株価情報を入手して直接、財務・株価情報記憶部131に入力してもよい。この場合、財務・株価情報記憶部131を事業マネジメントサーバが備えるようにして、財務指標決定部112の処理を行うことができる。
また、本実施形態では、財務指標決定部112が行う財務指標決定処理として、業界ごとにβ値の算出と、EBITDA、PER、PBRを算出、または当該財務諸表を作成した事業者が作成した前記財務指標の値を取得し、マルチプルを算出するものとしたが、事業者は金融機関などの他の事業者が算定したものを入手し直接、財務指標情報記憶部132に入力してもよい。その場合、財務指標情報記憶部132を事業マネジメントサーバが備えるようにして、財務指標決定部112の処理を行うことができる。
また、本実施形態では、事業計画策定部117が策定した事業計画及び財務諸表の数値を変更することができてもよい。例えば一例として、高い役員報酬が理由で利益が出ていなかった場合、事業計画策定部117が策定した損益計算書上で役員報酬の数値を変更し、利益が出る形に修正することができる。
また、本実施形態では、入落札支援部123は、利用者に対して弁護士や税理士、コンサルタントなどのM&A支援者を紹介してもよい。
また、本実施形態では、案件情報作成部122は、買手の興味のある業界、事業、事業規模、エリアなどの情報を受け付け、それら買手の関心情報とマッチするテキスト情報を含む案件情報を、買手に対して通知・提示してもよい。更に、案件情報作成部122は、買手が興味を示した(案件情報をクリックする、メッセージ送受信を行う等)案件情報に含まれるテキスト情報をもとに、買手が関心を持つ案件を推定し、買手に対して通知・提示するマッチングを行ってもよい。
また、本実施形態では、案件情報作成部122は、外部から入手したM&Aの情報(事業内容、事業計画、事業評価情報、買収金額、買手情報等)や、サーバ装置1でM&Aがエクセキューションされた情報を教師データとして、機械学習により予想売却額を算出してもよい。更に、案件情報作成部122は、当該予想売却額を利用者、買手に対して提示してもよい。
また、本実施形態では、案件情報作成部122は、利用者から受け付けた買手候補に提示する資料を分析し、利用者がM&Aに対してどの程度真剣に考えているか(クロージング確度が高い)を評価してもよい。一例として、案件情報作成部122は、当該資料を画像分析し、決済機関のレベルを評価する。例えば、案件情報作成部122が、取締役のサインや書類を見出すことで、確度が高いと評価してもよいし、当該評価を買手に提示してもよい。更に、案件情報作成部122が利用者から受け付けた、売却価格の根拠の情報を分析し、文字数の多さや、形態素解析によるテキスト解析によってクロージング確度が高いと判断してもよい。
また、本実施形態では、案件情報作成部122は、利用者からM&Aに際して優先する項目や前提条件を受け付け、買手候補から当該優先項目や前提条件に対する姿勢や考え方を受け付け、両者の条件がマッチする場合に、買手に当該案件の情報を優先的に提示・通知してもよい。
サーバ装置1は、買手端末3からネットワーク4を通じて買手の情報を受付け、記憶してもよい。買手の情報としては、名前(法人名)、住所、連絡先、WebページURLなどで良いが、これらに限定されない。
また、サーバ装置1は、それぞれの処理部の機能について説明する動画を、利用者端末2または買手端末3に提示してもよい。また、サーバ装置1は、当該機能に関する質問を、利用者または買手からテキスト情報で受付け、当該テキスト情報に対応する返信を行うオンラインチャットツール機能を有していてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全部がネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されてもよい。例えば、サーバ装置1の各機能部および各記憶部は、互いにネットワークで接続された異なるサーバにより実現されてもよい。
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施形態に係るサーバ装置1の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
また、本明細書においてフローチャート図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
1 サーバ装置
2 利用者端末
3 買手端末
4 通信ネットワーク
101 CPU
102 メモリ
103 記憶装置
104 通信インタフェース
105 入力装置
106 出力装置
111 財務・株価情報受付部
112 財務指標決定部
113 項目提示部
114 項目回答情報受付部
115 補正値決定部
116 ビジネスモデルパターン決定部
117 事業計画策定部
118 事業価値評価部
119 追加価値評価部
120 レポート作成部
121 メッセージ送受信部
122 案件情報作成部
123 入落札支援部
131 財務・株価情報記憶部
132 財務指標情報記憶部
133 項目回答情報記憶部
134 参考補正値情報記憶部
135 決定補正値情報記憶部
136 ビジネスモデルパターン対応情報記憶部
137 評価法対応情報記憶部
138 追加価値評価法対応情報記憶部
139 事業計画情報記憶部
140 事業価値情報記憶部
141 追加価値情報記憶部
142 案件情報記憶部

Claims (11)

  1. 事業を分析して評価する事業マネジメントサーバにおいて、
    利用者に、対象事業の事業計画策定または、事業価値評価に必要となる項目を提示する項目提示部と、
    前記項目提示部が前記事業計画策定に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業計画を策定する事業計画策定部または、
    前記項目提示部が前記事業価値評価に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業価値を評価する事業価値評価部と、
    を有することを特徴とする事業マネジメントサーバ。
  2. 前記利用者から前記対象事業のビジネスモデルに関する情報を受け付けて、ビジネスモデルパターンを決定するビジネスモデルパターン決定部をさらに備えること、
    を特徴とする、請求項1に記載の事業マネジメントサーバ。
  3. 財務情報及び株価情報を事業価値に変換するための財務指標を決定する財務指標決定部をさらに備え、
    前記事業価値評価部は、前記財務指標と、事業計画と、前記項目の回答と、を基に事業価値を評価すること、
    を特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の事業マネジメントサーバ。
  4. 前記項目の回答に対応付けて、前記財務指標を補正するための補正値情報を記憶する参考補正値情報記憶部をさらに備え、
    前記事業価値評価部は、前記項目の回答に対応する前記補正値情報に基づいて前記財務指標を補正し、補正した前記財務指標を用いて前記対象事業の事業価値を評価すること、
    を特徴とする、請求項3に記載の事業マネジメントサーバ。
  5. 前記項目の回答を基に、前記対象事業と、M&Aの買手となる、資本取引における投資家または買収者との間で発生する相乗効果の価値、または前記対象事業を競合組織に買収されることで、前記投資家または前記買収者の競争力が相対的に下がり、それに応じて失うであろう、前記投資家または前記買収者のキャッシュフローの価値、または前記利用者と前記投資家または前記買収者の間で締結されたアーンアウト条項の価値を評価する追加価値評価部と、
    をさらに備えることを特徴とする、請求項4に記載の事業マネジメントサーバ。
  6. 前記投資家または前記買収者に対して、M&Aの検討に必要な案件情報を作成して提示する案件情報作成部と、
    を備えることを特徴とする、請求項5に記載の事業マネジメントサーバ。
  7. 前記案件情報には、前記事業計画または、前記事業価値の、一部または全体を含むこと、
    を特徴とする、請求項6に記載の事業マネジメントサーバ。
  8. 前記投資家または前記買収者から前記対象事業に対する入札金額を受け付け、前記利用者が落札者を決定する支援を行う入落札支援部と、
    を備えることを特徴とする、請求項5から7のいずれかに記載の事業マネジメントサーバ。
  9. 前記投資家または前記買収者に対して、買収の検討に必要な案件情報を作成して提示する案件情報作成部と、
    前記投資家または前記買収者と前記対象事業のマッチングを行う入落札支援部と、
    を備えることを特徴とする、請求項8に記載の事業マネジメントサーバ。
  10. 事業を分析して評価する事業マネジメントシステムにおいて、
    利用者から、対象事業の事業計画策定または、事業価値評価に必要となる項目を提示する項目提示機能と、
    前記項目提示機能が前記事業計画策定に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業計画を策定する事業計画策定機能または、
    前記項目提示機能が前記事業価値評価に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業価値を評価する事業価値評価機能と、
    を有することを特徴とする事業マネジメントシステム。
  11. 事業を分析して評価する事業マネジメント方法において、
    プロセッサが、
    利用者から、対象事業の事業計画策定または、事業価値評価に必要となる項目を提示する項目提示ステップと、
    前記項目提示ステップが前記事業計画策定に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業計画を策定する事業計画策定ステップまたは、
    前記項目提示ステップが前記事業価値評価に必要となる項目を提示した場合に、前記対象事業の事業価値を評価する事業価値評価ステップと、
    を有することを特徴とする事業マネジメント方法。

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