JP2023065160A - 工事計画支援プログラムおよび工事計画支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】三次元仮想空間内に表示された架線の弛度を容易に変更できる工事計画支援プログラムおよび工事計画支援装置を提供する。【解決手段】コンピュータに、表示部に三次元仮想空間を表示する仮想空間表示ステップと、架線の両端の支持点の位置入力を受け付け支持点の座標を取得する座標取得ステップと、所定の架線の種類および支持点の座標に基づき架線の懸垂曲線を計算して三次元仮想空間内に懸垂曲線を表示する基準懸垂曲線表示ステップと、懸垂曲線上にマーカを表示してマーカの移動操作入力を受け付け移動後のマーカの座標を取得する移動ステップと、所定の架線の種類ならびに支持点の座標およびマーカの座標に基づきマーカの座標を通過する懸垂曲線を計算して三次元仮想空間内に新たな懸垂曲線を表示する変形懸垂曲線表示ステップと、を実行させる。【選択図】図5

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 一般社団法人送電線建設技術研究会、送研リポート、第592号、令和2年11月1日
本発明は、三次元仮想空間内において架線を含む種々の要素を配置することができる工事計画支援プログラムおよび工事計画支援装置に関する。
電線や光ファイバーケーブルなどを架線として空中に張り渡す場合、架線の弛度(たるみ)を正確に把握することが重要である。弛度は、架線の両端の支持部間の距離(径間)、架線の単位質量および架線に加わる張力に基づき、既知の計算式によって求められる。コンピュータを用いて、種々の条件に基づいて弛度を算出するプログラムや装置も存在しており、たとえば、特許文献1に示すのは、2本の電柱が写された画像データに基づいて、その電柱間に張り渡される架線の弛度を算出するものである。
ところで、このような架線を張り渡す工事の計画を立てる際には、架線自体や工事に用いられるクレーンなどの各種の装置と、周囲の建造物や樹木との干渉がないことを確認することが必要である。特に架線の干渉については、上記の弛度も重要な要素である。従来、図面上で確認が行われていたが、二次元の図面のみでは、干渉について直感的に把握することが困難な場合もあった。
特許第6544505号公報
そこで最近では、三次元CADなどにより生成した架線や建造物などの三次元データを三次元仮想空間内に配置して、これに基づいて工事の計画を立てることが行われており、干渉について直感的かつより高精度に把握することが可能となっている。しかしながら、架線については、上記のとおり種々の条件により弛度が定まるものであるところ、三次元データはある条件における架線の形状を表したもので、三次元仮想空間内において条件を変更して架線の形状を変えられるものではなかった。
本発明は、このような事情を鑑みたものであり、三次元仮想空間内において架線を表示するものであって、表示された架線の弛度を三次元仮想空間内で容易に変更できる工事計画支援プログラムおよび工事計画支援装置を提供することを目的とする。
本発明の工事計画支援プログラムは、表示部および入力部を備えるコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、前記コンピュータに、前記表示部に三次元仮想空間を表示する仮想空間表示ステップと、前記入力部による三次元仮想空間内の架線の両端の支持点の位置入力を受け付け、入力された支持点の座標を取得する座標取得ステップと、所定の架線の種類および前記の入力された支持点の座標に基づき架線の懸垂曲線を計算して、前記表示部に表示された三次元仮想空間内に架線としての懸垂曲線を表示する基準懸垂曲線表示ステップと、三次元仮想空間内の懸垂曲線上にマーカを表示して、前記入力部によるマーカの移動操作入力を受け付け、移動後のマーカの座標を取得する移動ステップと、所定の架線の種類ならびに前記の入力された支持点の座標およびマーカの座標に基づきマーカの座標を通過する懸垂曲線を計算して、前記表示部に表示された三次元仮想空間内に架線としての新たな懸垂曲線を表示する変形懸垂曲線表示ステップと、を実行させることを特徴とする。なお、架線の種類とは、素材や構造などを示す線種と、断面積などを示すサイズの両方を含む、架線を特定するための情報である。また、所定の架線の種類とは、予め定められた単一のものであってもよいし、複数種類の中から選択されるものであってもよい。
また、本発明の工事計画支援プログラムは、前記コンピュータに、前記表示部に表示された三次元仮想空間内に架線の種類を示した架線選択部を表示して、前記入力部による選択入力を受け付ける架線選択ステップを実行させるものであって、所定の架線の種類が前記の入力された架線の種類であるものであってもよい。所定の架線の種類が入力された架線の種類であれば、すなわち、基準懸垂曲線表示ステップは、入力された架線の種類および支持点の座標に基づき架線の懸垂曲線を計算するものであり、変形懸垂曲線表示ステップは、入力された架線の種類、支持点の座標およびマーカの座標に基づきマーカの座標を通過する懸垂曲線を計算するものである。
また、本発明の工事計画支援プログラムは、前記コンピュータに、前記表示部に表示された三次元仮想空間内に離隔距離入力部を表示して、前記入力部による離隔距離の入力を受け付ける離隔距離入力ステップと、前記の入力された離隔距離に基づき架線の離隔範囲を計算して、前記表示部に表示された三次元仮想空間内に離隔範囲を表示する離隔範囲表示ステップと、を実行させるものであってもよい。なお、離隔距離とは、工事などの際に安全のために架線からとるべき距離である。
本発明の工事計画支援装置は、表示部および入力部を備えるものであって上記の工事計画支援プログラムが実行されるコンピュータからなるものである。
本発明の工事計画支援プログラムおよび工事計画支援装置によれば、容易な操作で、三次元仮想空間内において指定した2点の支持点の間に架線としての懸垂曲線が表示される。さらに、そうして表示された懸垂曲線上に表示されるマーカを移動させるだけで、このマーカを通る懸垂曲線が新たに表示されるものであり、すなわち、マーカの移動によって架線としての懸垂曲線が変形する。このように、非常に直感的かつ容易な操作で架線としての懸垂曲線の表示および変形が可能であり、三次元仮想空間内において架線とその他の建造物などとの干渉を容易に確認でき、工事の計画の立案に役立てることができる。
また、架線の種類の選択入力を受け付けるものであれば、様々な種類の架線の工事に容易に対応できる。
また、入力された離隔距離に基づき三次元仮想空間内に架線の離隔範囲を表示するものであれば、離隔距離も考慮した干渉を容易に確認できるものであり、より工事の安全性が高いものとなる。
工事計画支援装置として機能するコンピュータのハードウェア構成図である。 工事計画支援プログラムのフローチャートである。 三次元仮想空間内に表示されるコントローラである。 三次元仮想空間内に表示される架線選択部である。 三次元仮想空間内に表示される架線としての懸垂曲線であり、(a)は初めに表示された状態、(b)はそれを変形させた状態である。 三次元仮想空間内に表示される架線の離隔範囲である。 スケール変更の項目が選択された場合のプログラムのフローチャートである。 寸法測定の項目が選択された場合のプログラムのフローチャートである。 対象把持の項目が選択された場合のプログラムのフローチャートである。 自由曲線描画の項目が選択された場合のプログラムのフローチャートである。 三次元仮想空間内に表示される自由曲線である。 点群ファイル読み込みの項目が選択された場合のプログラムのフローチャートである。 オブジェクト読み込みの項目が選択された場合のプログラムのフローチャートである。 三次元仮想空間内に表示されるオブジェクト選択部およびオブジェクトである。 三次元仮想空間内にクレーンが配置された場合のプログラムのフローチャートである。 三次元仮想空間内に表示されるオブジェクトの1つのクレーンである。 情報表示の項目が選択された場合のプログラムのフローチャートである。 三次元仮想空間内に表示される情報表示部である。
以下、本発明の具体的な内容について説明する。本発明の工事計画支援プログラムおよび工事計画支援装置が対象とする工事は、送電線の新設や張り替えなど、架線の敷設を含むものである。架線には、電線や光ファイバーケーブルなど、種々のものが含まれるが、ここでは架線が送電線である場合を例に挙げる。そして、本発明は、三次元仮想空間内に、架線や、建造物、工具、重機、人員などを配置して、工事の計画の立案のために用いられるものである。
まず、工事計画支援装置の構成について説明する。工事計画支援装置は、工事計画支援プログラムが実行されるコンピュータからなるものであって、工事計画支援プログラムがコンピュータを工事計画支援装置として機能させるともいえる。このコンピュータ100は、一般的なパーソナルコンピュータであって、図1のハードウェア構成図に示すように、表示部としてのヘッドマウントディスプレイ101と、操作入力を受け付ける入力部としてのコントローラ102と、プログラムの命令を順番に実行するCPU111と、プログラムやその他のデータなどを保存しておく記憶装置112と、インターネットに接続するための通信装置113を備えている。ヘッドマウントディスプレイ101は、非透過型で使用者の視界がディスプレイの映像に覆われるものである。コントローラ102は、2つに分かれていて両手に持って使用するものであり、それぞれ入力のためのスティックやボタンを有する。また、コントローラ102自体の姿勢や位置も検出されるものであり、コントローラ102自体を動かすことも操作入力となる。
次に、本発明の工事計画支援プログラムの具体的内容について説明する。図2に示すのは、このプログラムの処理の流れを表すフローチャートである。コンピュータ100にはこのプログラム(アプリ)がインストールされており、プログラムを起動することで、各処理が順次実行される。
まず、プログラムは、コンピュータ100に仮想空間表示ステップS1を実行させる。仮想空間表示ステップS1では、ヘッドマウントディスプレイ101に三次元仮想空間Vを表示する。三次元仮想空間Vは、横方向、高さ方向、奥行き方向の3つの座標からなる三次元直交座標系により定められる空間である。使用者の視界はヘッドマウントディスプレイ101の映像に覆われるので、使用者が三次元仮想空間V内に存在しているかのような視界となる。
三次元仮想空間V内においては、図3に示すように、左手のコントローラ102に対応する仮想コントローラ1と、右手のコントローラ102に対応する仮想ペン2が表示される。また、仮想コントローラ1に重ね合わさるようにして、リング状のメニュー3が表示されており、各項目が周方向に並んでいて、各項目を選択することで対応する処理が実行される。各項目について具体的には、時計回りに、スケール変更31、寸法測定32、懸垂曲線描画33、対象把持34、自由曲線描画35、点群ファイル読み込み36、オブジェクト読み込み37、情報表示38となっており、本発明は、懸垂曲線描画33を選択した場合の処理に関するものである。図2のフローチャートも、懸垂曲線描画33を選択した場合の処理を示したものである。よって、以下はその場合について説明するものとし、その他の項目を選択した場合の処理については後述する。さらに、使用者は、左手のコントローラ102の操作入力により、三次元仮想空間V内を自由に移動できる。また、使用者は、仮想ペン2により、三次元仮想空間V内の位置(座標)を指定することができる。
なお、三次元仮想空間Vを表示する際には、予め記憶装置112に保存された地形、道路、建造物、樹木などの三次元データが読み込まれて、それらが三次元仮想空間V内に形成・配置されるものであってもよい。
メニュー3から懸垂曲線描画33の項目が選択されると、次に、プログラムは、コンピュータ100に架線選択ステップS2を実行させる。架線選択ステップS2では、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に電線の種類を示した架線選択部4を表示して、コントローラ102による選択入力を受け付ける。架線選択部4は、図4に示すように、三次元仮想空間V内にウィンドウとして表示されるものである。ウィンドウ内には、電線の線種および断面積がリスト表示される線種表示部41および断面積表示部42、線種と断面積の組み合わせに応じた単位質量などの詳細な説明が表示される説明部43および決定ボタン44が配置されている。なお、電線の線種や断面積は、予め記憶装置112に保存されたデータが読み込まれて表示されるものである。仮想ペン2によって、線種表示部41および断面積表示部42においてそれぞれ線種と断面積を選択し、決定ボタン44を押すことで、電線の種類の選択が受け付けられ、記憶装置112に保存される。
次に、プログラムは、コンピュータ100に座標取得ステップS3を実行させる。座標取得ステップS3では、コントローラ102による三次元仮想空間V内の架線の2点の支持点51の位置入力を受け付け、入力された支持点51の座標を取得する。支持点51の位置(座標)は、仮想ペン2によって指定されるものであり、三次元仮想空間V内の任意の点を選択できる。また、三次元仮想空間V内に、架線を支持する鉄塔などの構造物が配置されている場合に、その構造物の所定の箇所を支持点51として選択できるようになっていてもよい。取得された支持点51の座標は、記憶装置112に保存される。
次に、プログラムは、コンピュータ100に基準懸垂曲線表示ステップS4を実行させる。基準懸垂曲線表示ステップS4では、入力された架線の種類および支持点51の座標に基づき架線の懸垂曲線5を計算して、図5(a)に示すように、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に架線としての懸垂曲線5を表示する。懸垂曲線5は、弛度から求められるものであって、弛度は、上記のとおり、架線の両端の支持点51間の距離(径間)、架線の単位質量および架線に加わる張力に基づき、既知の計算式によって求められる。これらのうち、径間は、座標取得ステップS3において取得された支持点51の座標に基づいて求められ、単位質量は、架線選択ステップS2において選択された電線の種類に基づいて定まる。そして、張力は、予め定められた所定の値が用いられ、これらにより、弛度が計算され、懸垂曲線5が求められて表示される。懸垂曲線5の表示とともに、懸垂曲線5の近傍に、電線実長、弛度、径間長、支持点高低差、支持点張力、水平張力といった数値データ52が表示される。
次に、プログラムは、コンピュータ100に移動ステップS5を実行させる。移動ステップS5では、三次元仮想空間V内の懸垂曲線5上にマーカ53を表示して、コントローラ102によるマーカ53の移動操作入力を受け付け、移動後のマーカ53の座標を取得する。図5(b)に示すように、マーカ53は懸垂曲線5上に位置する立方体形状のものである。このマーカ53を仮想ペン2で掴んで自在に移動させることができる。仮想ペン2で掴むとは、仮想ペン2の先端を対象物に合わせてコントローラ102のボタンを押したままにすることで仮想ペン2と対象物が一体に動く状態になることであり、コントローラ102のボタンを離すと仮想ペン2と対象物が離れる。取得されたマーカ53の座標は、記憶装置112に保存される。また、移動ステップS5では、架線(懸垂曲線5)の両端の支持点51についても、コントローラ102による移動操作入力を受け付け、移動後の支持点51の座標を取得する。支持点51も、マーカ53と同様に仮想ペン2で掴んで自在に移動させることができる。取得された支持点51の新たな座標も、記憶装置112に保存される。
次に、プログラムは、コンピュータ100に変形懸垂曲線表示ステップS6を実行させる。変形懸垂曲線表示ステップS6では、入力された架線の種類、支持点51の座標およびマーカ53の座標に基づきマーカ53の座標を通過する懸垂曲線5を計算して、図5(b)に示すように、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に架線としての新たな懸垂曲線5を表示する。マーカ53によって懸垂曲線5が通過する座標を指定するということは、すなわち弛度の値を指定していることになるので、既知の計算式に基づいて張力の値を求めていることになる。移動ステップS5において支持点51を移動させている場合には、取得された支持点51の新たな座標に基づいて計算が行われる。そして、新たな懸垂曲線5の表示とともに、新たな数値データ52も表示される。
次に、プログラムは、コンピュータ100に離隔距離入力ステップS7を実行させる。離隔距離入力ステップS7では、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に離隔距離入力部6を表示して、コントローラ102による離隔距離の入力を受け付ける。離隔距離入力部6は、図6に示すように、三次元仮想空間V内にウィンドウとして表示されるものである。ウィンドウ内には、離隔距離(離隔半径)の値を設定するスライダ61と、キャンセルボタン62および決定ボタン63が配置されている。仮想ペン2によって、スライダ61を動かして離隔距離の値を設定し、決定ボタン63を押すことで、離隔距離の設定が受け付けられ、記憶装置112に保存される。キャンセルボタン62を押すと、離隔距離入力部6が閉じられる。
次に、プログラムは、コンピュータ100に離隔範囲表示ステップS8を実行させる。離隔範囲表示ステップS8では、入力された離隔距離に基づき架線の離隔範囲54を計算して、図6に示すように、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に離隔範囲54を表示する。離隔距離は、架線からとるべき距離であるから、離隔範囲54は、架線を中心軸として半径が離隔距離である断面円形の管状の範囲として表される。よって、先に計算された懸垂曲線5および入力された離隔距離に基づき、離隔範囲54が計算されて表示される。以上で、メニュー3から懸垂曲線描画33の項目が選択された場合、すなわち本発明の工事計画支援プログラムの一連の処理が終了する。
なお、移動ステップS5において、マーカ53や支持点51を移動させると、実際には瞬時に変形懸垂曲線表示ステップS6により懸垂曲線5が計算されて表示される。よって、使用者にとっては、マーカ53や支持点51を移動させることで懸垂曲線5を自在に変形させるような操作感覚となる。
このように構成された本発明の工事計画支援プログラムおよび工事計画支援装置によれば、容易な操作で、三次元仮想空間V内において指定した2点の支持点51の間に架線としての懸垂曲線5が表示される。さらに、そうして表示された懸垂曲線5上に表示されるマーカ53を移動させるだけで、このマーカ53を通る懸垂曲線5が新たに表示されるものであり、すなわち、マーカ53の移動によって架線としての懸垂曲線5が変形する。このように、非常に直感的かつ容易な操作で架線としての懸垂曲線5の表示および変形が可能であり、三次元仮想空間V内において架線とその他の建造物などとの干渉を容易に確認できる。また、架線の種類の選択入力を受け付けるものであるから、様々な種類の架線の工事に容易に対応できる。さらに、入力された離隔距離に基づき三次元仮想空間V内に架線の離隔範囲54を表示するものであるから、離隔距離も考慮した干渉を容易に確認できるものであり、より工事の安全性が高いものとなる。
そして、特に表示部として非透過型のヘッドマウントディスプレイ101を用いており、使用者が三次元仮想空間V内に存在しているかのような視界となるものであるから、あたかも現実の架線やその他の建造物などを見ているような感覚が得られ、それらの干渉を特に容易に確認できる。
続いて、メニュー3から懸垂曲線描画33以外の項目を選択した場合の処理について、項目ごとに説明する。
スケール変更31の項目が選択されると、図7のフローチャートに示すように、プログラムは、コンピュータ100に縮尺入力ステップS9を実行させる。縮尺入力ステップS9では、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に縮尺入力部を表示して、コントローラ102による縮尺の値の入力(数値の入力やスライダの移動など)を受け付ける。入力された縮尺の値は、記憶装置112に保存される。
次に、プログラムは、コンピュータ100に縮尺変更ステップS10を実行させる。縮尺変更ステップS10では、入力された縮尺の値に基づいて三次元仮想空間Vそのものの縮尺を変更する。使用者から見て、架線や建造物などの各種の要素を実寸大で表示したり、実寸よりも小さく表示して全体を一覧したり、実寸よりも大きく表示して細部を確認するなど、自在に変更可能である。以上で、メニュー3からスケール変更31の項目が選択された場合の一連の処理が終了する。
寸法測定32の項目が選択されると、図8のフローチャートに示すように、プログラムは、コンピュータ100に測定箇所入力ステップS11を実行させる。測定箇所入力ステップS11では、コントローラ102による三次元仮想空間V内の測定対象の2点の位置入力を受け付け、入力された2点の座標を取得する。2点の位置(座標)は、仮想ペン2によって指定されるものであり、三次元仮想空間V内の任意の点を選択できる。取得された2点の座標は、記憶装置112に保存される。
次に、プログラムは、コンピュータ100に寸法表示ステップS12を実行させる。寸法表示ステップS12では、入力された2点の座標に基づき2点間の距離を計算して、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に距離の値を表示する。表示される距離は、2点間の直線距離と、水平距離および垂直距離である。以上で、メニュー3から寸法測定32の項目が選択された場合の一連の処理が終了する。
対象把持34の項目が選択されると、図9のフローチャートに示すように、プログラムは、コンピュータ100に対象把持ステップS13を実行させる。対象把持ステップS13では、コントローラ102による三次元仮想空間V内の各種の要素の移動操作入力を受け付け、移動後の状態の要素を表示する。各種の要素には、配置された架線(懸垂曲線5)や建造物などのほか、寸法線なども含まれ、それらを仮想ペン2で掴んで自在に移動させることができる。以上で、メニュー3から対象把持34の項目が選択された場合の一連の処理が終了する。
自由曲線描画35の項目が選択されると、図10のフローチャートに示すように、プログラムは、コンピュータ100に自由曲線描画ステップS14を実行させる。自由曲線描画ステップS14では、図11に示すように、コントローラ102による三次元仮想空間V内における任意の曲線の描画入力を受け付け、自由曲線55として表示する。自由曲線55は、仮想ペン2により、自在に描画できる。以上で、メニュー3から自由曲線描画35の項目が選択された場合の一連の処理が終了する。なお、自由曲線描画ステップS14において表示した自由曲線55に対して、離隔距離入力ステップS7および離隔範囲表示ステップS8による処理を適用して離隔範囲を表示することもできる。
点群ファイル読み込み36の項目が選択されると、図12のフローチャートに示すように、プログラムは、コンピュータ100に点群ファイル読み込みステップS15を実行させる。点群ファイル読み込みステップS15では、予め記憶装置112に保存された(またはその他の記憶媒体やネットワークを経由して提供される)点群ファイルを読み込む。点群ファイルとは、三次元スキャナなどによって対象物の表面を計測して、多数の点の三次元座標の集合データとして出力されたものである。
次に、プログラムは、コンピュータ100に点群ファイル表示ステップS16を実行させる。点群ファイル表示ステップS16では、読み込んだ点群ファイルに基づき、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に元の対象物を再現して表示する。以上で、メニュー3から点群ファイル読み込み36の項目が選択された場合の一連の処理が終了する。
オブジェクト読み込み37の項目が選択されると、プログラムは、図13のフローチャートに示すように、コンピュータ100にオブジェクト読み込みステップS17を実行させる。オブジェクト読み込みステップS17では、図14に示すように、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内にオブジェクトの種類を示したオブジェクト選択部7を表示して、コントローラ102による選択入力を受け付ける。オブジェクト選択部7は、三次元仮想空間V内にウィンドウとして表示されるものである。ウィンドウ内には、工具、重機、人員、仮設材といったオブジェクトの大分類を示す選択ボタン71および戻るボタン72が配置されている。仮想ペン2よって何れかの選択ボタン71を押すと、その分類の中のさらに細かい小分類が表示される階層構造となっており、最下層のオブジェクト名が表示された選択ボタン71を押すと、そのオブジェクトの選択が受け付けられ、記憶装置112に保存される。戻るボタン72を押すと、1つ上の階層が表示される。なお、オブジェクト名やその分類は、予め記憶装置112に保存された(またはその他の記憶媒体やネットワークを経由して提供される)データが読み込まれて表示されるものである。
次に、プログラムは、コンピュータ100にオブジェクト表示ステップS18を実行させる。オブジェクト表示ステップS18では、図14に示すように、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に選択されたオブジェクトを表示する。オブジェクトは、三次元仮想空間V内の仮想ペン2によって指定された任意の位置に配置可能であり、ここでは重機の中からクローラウインチ73を選択して配置した状態を示している。なお、オブジェクト自体も、予め記憶装置112に保存された(またはその他の記憶媒体やネットワークを経由して提供される)三次元モデルのデータが読み込まれて表示されるものである。また、同じオブジェクトをコピーして複数表示することも可能である。以上で、メニュー3からオブジェクト読み込み37の項目が選択された場合の一連の処理が終了する。
なお、図14において示したオブジェクト(クローラウインチ73)は、実際のクローラウインチを多方向から撮影した画像に基づいて作成された三次元モデルである。このように、実際の重機や工具などを撮影した画像に基づいて作成された三次元モデルをオブジェクトとして配置することが可能であり、これにより、実際に用いられている重機や工具の三次元モデルを用いて工事計画を立てられるので、よりイメージしやすくなる。
また、オブジェクト表示ステップS18により表示されるオブジェクトのうち、重機の中にはクレーンも存在するが、三次元仮想空間V内にクレーンが配置されると、プログラムは、図15のフローチャートに示すように、コンピュータにブーム動作ステップS19を実行させる。ブーム動作ステップS19では、図16に示すように、コントローラ102によるクレーン8のブーム81の移動操作入力を受け付け、移動後のブーム81の座標(位置および姿勢)を取得する。ブーム81は、仮想ペン2で先端を掴んで、実機の可動範囲内で自在に移動させることができる。取得されたブーム81の先端の座標は、記憶装置112に保存される。
次に、プログラムは、コンピュータ100にブーム表示ステップS20を実行させる。ブーム表示ステップS20では、入力されたブーム81の先端の座標に基づき、図16に示すように、移動後の状態のブーム81を表示する。この際、ブーム81の先端の座標に基づいて、ブーム81の起伏状態(傾斜角度)、旋回状態(垂直軸周りの角度)および伸縮状態(長さ、何段目まで伸びているか)が計算されて、その状態のブーム81が表示される。また、ブーム81の表示とともに、ブーム81の近傍に、その長さ、角度や吊り上げ可能重量といった数値データ82が表示される。ブーム81を移動させると、実際には瞬時に移動後のブーム81および数値データ82が表示される。よって、使用者にとっては、ブーム81を自在に動かせるような操作感覚となる。以上で、三次元仮想空間V内にクレーン8が配置された場合の一連の処理が終了する。なお、この機能と、離隔範囲表示ステップS8による離隔範囲表示機能を組み合わせることで、クレーン8が入ってはいけない範囲を立体的に確認しながら配置計画を立てることができる。
情報表示38の項目が選択されると、図17のフローチャートに示すように、プログラムは、コンピュータ100に情報表示ステップS21を実行させる。情報表示ステップS21では、図18に示すように、ヘッドマウントディスプレイ101に表示された三次元仮想空間V内に、三次元仮想空間V内に配置されているオブジェクトの数が表示された情報表示部9を表示する。情報表示部9は、三次元仮想空間V内にウィンドウとして表示されるものである。ウィンドウ内には、オブジェクトである工具、重機や人員それぞれの数が表示される個数表示部91および一覧表示ボタン92が配置されている。仮想ペン2よって一覧表示ボタン92を押すと、三次元仮想空間V内に配置されているすべてのオブジェクトの一覧が表示されるものであり、個数表示部91には、一覧から選択されたオブジェクトの個数が表示される。これにより、工事の工程における工具、重機や人員のピークを把握するといったことが可能となる。以上で、メニュー3から情報表示38の項目が選択された場合の一連の処理が終了する。
また、工事計画支援プログラムのその他の機能として、上記の各ステップによって架線や建造物などの各種の要素を配置した三次元仮想空間Vを、丸ごと記憶装置112に保存することができる。後から記憶装置112に保存されたデータを読み込んでその三次元仮想空間Vを再現して、工事の手順の説明に用いたり、別の工事を行う際の計画立案の参考にしたりすることができる。
さらに、工事計画支援プログラムのその他の機能として、インターネットなどのネットワークを介して、1つの三次元仮想空間V内に、複数の使用者が入ることができる。通話機能も備えており、複数人で通話をしながら三次元仮想空間V内に各種の要素を配置して、工事の計画の検討を行うことができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されない。たとえば、工事計画支援プログラムは、図2のフローチャートで示したものに対して、処理の順序が異なるもの、一部の処理を除外したもの、または他の処理を付加したものであってもよい。また、上記した三次元仮想空間の表示は一例であり、外観や表示内容の一部が異なるものであってもよい。
S1 仮想空間表示ステップ
S2 架線選択ステップ
S3 座標取得ステップ
S4 基準懸垂曲線表示ステップ
S5 移動ステップ
S6 変形懸垂曲線表示ステップ
S7 離隔距離入力ステップ
S8 離隔範囲表示ステップ
100 コンピュータ
101 ヘッドマウントディスプレイ(表示部)
102 コントローラ(入力部)

Claims (4)

  1. 表示部および入力部を備えるコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記表示部に三次元仮想空間を表示する仮想空間表示ステップと、
    前記入力部による三次元仮想空間内の架線の両端の支持点の位置入力を受け付け、入力された支持点の座標を取得する座標取得ステップと、
    所定の架線の種類および前記の入力された支持点の座標に基づき架線の懸垂曲線を計算して、前記表示部に表示された三次元仮想空間内に架線としての懸垂曲線を表示する基準懸垂曲線表示ステップと、
    三次元仮想空間内の懸垂曲線上にマーカを表示して、前記入力部によるマーカの移動操作入力を受け付け、移動後のマーカの座標を取得する移動ステップと、
    所定の架線の種類ならびに前記の入力された支持点の座標およびマーカの座標に基づきマーカの座標を通過する懸垂曲線を計算して、前記表示部に表示された三次元仮想空間内に架線としての新たな懸垂曲線を表示する変形懸垂曲線表示ステップと、
    を実行させることを特徴とする工事計画支援プログラム。
  2. 前記コンピュータに、
    前記表示部に表示された三次元仮想空間内に架線の種類を示した架線選択部を表示して、前記入力部による選択入力を受け付ける架線選択ステップを実行させるものであって、
    所定の架線の種類が前記の入力された架線の種類であることを特徴とする請求項1記載の工事計画支援プログラム。
  3. 前記コンピュータに、
    前記表示部に表示された三次元仮想空間内に離隔距離入力部を表示して、前記入力部による離隔距離の入力を受け付ける離隔距離入力ステップと、
    前記の入力された離隔距離に基づき架線の離隔範囲を計算して、前記表示部に表示された三次元仮想空間内に離隔範囲を表示する離隔範囲表示ステップと、
    を実行させることを特徴とする請求項1または2記載の工事計画支援プログラム。
  4. 表示部および入力部を備えるものであって請求項1、2または3記載の工事計画支援プログラムが実行されるコンピュータからなる工事計画支援装置。

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