JP2023064418A - 感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法 - Google Patents

感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023064418A
JP2023064418A JP2021174689A JP2021174689A JP2023064418A JP 2023064418 A JP2023064418 A JP 2023064418A JP 2021174689 A JP2021174689 A JP 2021174689A JP 2021174689 A JP2021174689 A JP 2021174689A JP 2023064418 A JP2023064418 A JP 2023064418A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
infection risk
fluorescent
analyzer
risk assessment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021174689A
Other languages
English (en)
Inventor
賢吾 冨田
Kengo Tomita
勲 田中
Isao Tanaka
慧一 矢野
Keiichi Yano
隆 栗原
Takashi Kurihara
裕次 辻
Yuji Tsuji
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP2021174689A priority Critical patent/JP2023064418A/ja
Publication of JP2023064418A publication Critical patent/JP2023064418A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Abstract

【課題】実施設の各評価地点において、ある地点から咳等により発生した飛沫核が、どの程度の量到達するのか、また、その飛沫核の量が経時によりどのように変化するのかを、定量的に評価可能な感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法を提供する。【解決手段】粒子噴霧装置10が設置された場所と同じ室内である患者のいる病室等を想定した模擬咳発生エリア100と、擬咳発生エリアから隔離されたナースステーション等を想定隔離エリア200と、が設定された感染リスク評価システムであって、励起光の照射によって蛍光を発する蛍光粒子を、咳又はくしゃみを模して噴霧する粒子噴霧装置10、蛍光粒子を検出する分析装置70及び第1評価地点61、第2評価地点62から気体を吸引して分析装置70にサンプルガスとして供給する第1サンプリング管63、第2サンプリング管64、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法に関する。
病原体に感染した患者からの感染リスクを軽減するためには、病原体の拡散状況に基づく感染リスクを正確に把握し、対策を立てることが必要である。
そのため、患者から発生した物質の拡散状況を解析する様々な手法が開発されている。
例えば、特許文献1では、模擬咳気流発生装置を用いて拡散させた水滴を、水滴により変色するコーティングが施された感水紙で検出するシステムが提案されている。
特許文献1の方法では、患者から発せられた飛沫(主に唾液)が飛び散り、近い距離にいる他者や、周囲の家具等の表面に付着し、飛沫感染をもたらすリスクについては、ある程度の評価が可能である。
しかし、特許文献1の方法では、いわゆるマイクロ飛沫感染(エアロゾル感染)のリスクを評価することはできない。マイクロ飛沫感染とは、空気中を漂う粒子径の小さい飛沫核(マイクロ飛沫)を吸い込むことによる感染である。
病原体は、大きければ落下して感染リスクが低減しやすいが、小さい粒子は、空中に長い間漂うことが可能である。このような空中に長い間漂うことが可能な小さいサイズの粒子が飛沫核(マイクロ飛沫)と呼ばれている。
マイクロ飛沫感染の評価手法として、従来から室内の温湿度制御の解析などで広く行われている気流測定の活用が考えられる。しかし、気流測定は、空気の流れを可視化できるものの、感染者から放出された粒子の対象領域到達個数の定量化はできない。
また、5μm以下のラテックスやポリスチレンなどの標準粒子を噴霧すれば、噴霧場所から目的の箇所まで到達した粒子の定量が可能である。しかし、ラテックスやポリスチレンなどはクリーンルーム以外では室内の粒子と判別がつかないため、無人のクリーンルームもしくはチャンバー内しか使用できない。
二酸化炭素濃度の変動はヒトから発生する二酸化炭素の寄与が大きいため、室内人数の簡易指標として用いられている。人の多さによる感染リスク評価の目安にはなるが感染伝播経路の特定には使用できない。
コンピュータによるシミュレーションは患者から発生した粒子が室内の特定の箇所にどの程度粒子が到達するか予測ができる。しかし、部屋ごとにモデルを作成する必要があるためコストが高く、条件が増加したり評価時間が長くなったりすると計算負荷が増加して計算が終わらないなど制約が大きい。
特開2014-137754号公報
本発明は、上記事情に鑑みて、実施設の各評価地点において、ある地点から咳等により発生した飛沫核が、どの程度の量到達するのか、また、その飛沫核の量が経時によりどのように変化するのかを、定量的に評価可能な感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]励起光の照射によって蛍光を発する蛍光粒子を、咳又はくしゃみを模して噴霧する粒子噴霧装置と、
前記蛍光粒子を検出する分析装置と、
1以上の評価地点から気体を吸引して、前記分析装置にサンプルガスとして供給するサンプリング管と、を備える感染リスク評価システム。
[2]前記分析装置は、前記サンプルガスが流通する検出管と、前記検出管内のサンプルガス中のエアロゾル粒子に励起光を照射する励起光源と、前記励起光により前記エアロゾル粒子から発せられる蛍光を検出する蛍光検出部とを有する、[1]に記載の感染リスク評価システム。
[3]前記分析装置が、さらに、前記エアロゾル粒子により散乱された前記励起光を検出する散乱光検出部を有する、[2]に記載の感染リスク評価システム。
[4]1以上の模擬飛沫発生箇所から、励起光の照射によって蛍光を発する蛍光粒子を、咳又はくしゃみを模して噴霧した後、
1以上の評価地点から気体を吸引して、前記蛍光粒子を検出する分析装置にサンプルガスとして供給し、
前記分析装置の検出結果から、前記評価地点への前記蛍光粒子の到達状況を評価する、感染リスク評価方法。
[5]前記分析装置の検出結果が、単位時間あたりに検出された前記蛍光粒子の数である、[4]に記載の感染リスク評価方法。
[6]前記分析装置の検出結果が、単位時間あたりの蛍光強度の積算値である、[4]に記載の感染リスク評価方法。
[7]前記蛍光粒子として、ラクトースに蛍光物質が付着した粒子を用いる、[4]~[6]の何れか一項に記載の感染リスク評価方法。
[8]前記蛍光物質がリボフラビンである、[7]に記載の感染リスク評価方法。
[9]前記模擬飛沫発生箇所が複数であり、各前記模擬飛沫発生箇所から噴霧する前記蛍光粒子が、互いに蛍光波長が異なる蛍光物質を含む粒子である、[4]~[7]の何れか一項に記載の感染リスク評価方法。
本発明の感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法によれば、実施設の各評価地点において、ある地点から咳等により発生した飛沫核が、どの程度の量到達するのか、また、その飛沫核の量が経時によりどのように変化するのかを、定量的に評価することが可能である。
本発明の一実施形態に係る感染リスク評価システムの概略構成図である。 本発明で用いる粒子噴霧装置の一例を示す概略構成図である。 本発明で用いる粒子噴霧装置の使用態様の一例を示す説明図である。 本発明で用いる分析装置の一例を示す概略構成図である。 実施例における試験方法の説明図である。 実施例によって得られた粒子数の経時変化を示す図である。
<感染リスク評価システム>
本発明の一実施形態に係る感染リスク評価システムを図1に基づいて説明する。
本実施形態の感染リスク評価システムは、粒子噴霧装置10と分析装置70と第1評価地点61から気体を吸引して分析装置70に供給する第1サンプリング管63と、第2評価地点62から気体を吸引して分析装置70に供給する第2サンプリング管64とを備えている。
本実施形態の感染リスク評価システムは、さらに、清浄空気ボンベ65と、清浄空気ボンベ65の清浄空気を分析装置70に供給するクリーニング管66と、第1サンプリング管63、第2サンプリング管64、クリーニング管66の何れかを切り替えて分析装置70に接続するサンプルチェンジャー67と、演算装置80とを備えている。
本実施形態では、粒子噴霧装置10が設置された場所と同じ室内である模擬咳発生エリア100(患者のいる病室等を想定)に、第1評価地点61が設定されている。また、模擬咳発生エリア100から隔離された隔離エリア200(例えばナースステーション等を想定)に、第2評価地点62が設定されている。
分析装置70、演算装置80、清浄空気ボンベ65、サンプルチェンジャー67は隔離エリア200に設置され、第1サンプリング管63は、模擬咳発生エリア100から、模擬咳発生エリア100と隔離エリア200とを隔てる壁等を通過して隔離エリア200にあるサンプルチェンジャー67に接続されている。
粒子噴霧装置10は、咳又はくしゃみを模して粒子を噴霧できるものであれば具体的構成に限定はないが、例えば、図2に示す構成のものが使用できる。
図2に示す粒子噴霧装置10は、粒子収容カートリッジ20と、粒子収容カートリッジ20に圧縮空気を供給するコンプレッサ31と、コンプレッサ31と粒子収容カートリッジ20とをつなぐ送気管32と、送気管32に設けられた電磁弁33とを備えている。
粒子収容カートリッジ20は、外筒21と、外筒21内に配置された有底筒状の内筒22と、内筒22の上端開口部を閉塞する蓋体23と、蓋体23を貫通し、先端が内筒22の底部近傍にまで達する気体導入管25と気体導入管25に送気管32を接続するためのコネクタ26とを備えている。蓋体23には、複数の噴出口24が設けられている。
噴霧対象の蛍光粒子40は、内筒22の底部に収容されるようになっている。
電磁弁33を開状態とする際の圧力と開状態を継続する時間とは、適宜調整できるようになっている。
粒子収容カートリッジ20は、コンプレッサ31を差動させ、設定した圧力条件下で電磁弁33を所定時間開状態とすることにより、咳又はくしゃみに模した気流を発生させることができる。
発生した気流は、送気管32、気体導入管25を経由して、粒子収容カートリッジ20の内筒22底部に収容された蛍光粒子40に吹き付けられる。蛍光粒子40は、この気流の吹きつけにより外筒21内を舞い上がり、気流と共に噴出口24から外部へと噴霧されるようになっている。
図3に示すように、粒子収容カートリッジ20をサーマルマネキン50の口部51内に設置することもできる。サーマルマネキン50を使用すれば、患者の体温の影響も考慮した噴霧後の気流の流れを模して試験をすることが可能である。
分析装置70は、例えば、図4に示すような構成とすることができる。図4の分析装置70は、サンプルガスが流通する検出管71と、検出管71内のサンプルガス中のエアロゾル粒子に励起光を照射する励起光源72と、検出管71内のサンプルガス中のエアロゾル粒子から発せられる蛍光を検出する蛍光検出部73とを有している。本実施形態の分析装置70はさらに、検出管71内のサンプルガス中のエアロゾル粒子により散乱された励起光を検出する散乱光検出部74を備えている。また、蛍光検出部73と散乱光検出部74から得られる信号を処理して演算装置80に出力するデータを得るための信号処理装置(図示省略)を有している。
励起光源72から発せられる励起光の波長は、蛍光粒子40が含む蛍光物質の種類に応じて適宜選択される。例えば、蛍光物質としてリボフラビンを使用する場合の励起光の波長は、400nm前後とすることができる。また、励起光源72は、必要な波長の励起光を発せられるものが適宜選択される。例えば、Xeフラッシュランプ(キセノン放電管)、D2ランプ(重水素放電管)等を用いることができる。
蛍光検出部73の検出波長は、蛍光粒子40が含む蛍光物質の種類に応じて適宜選択される。例えば、蛍光物質としてリボフラビンを使用する場合の蛍光の検出波長は、420~600nmの波長帯とすることができる。
蛍光検出部73としては、光電子増倍管、フォトダイオード、フォトトランジスタ、アバランシェフォトダイオードなどを適宜用いることができる。また、蛍光以外の光、例えば励起光の波長をカットするため、カットフィルター、回折格子等の光学部材を適宜組み合わせて使用することができる。
蛍光検出部73はMie散乱光(エアロゾル粒子により散乱された励起光)が到達しない位置に設置されていることが好ましい。本実施形態では、蛍光検出部73は、検出管71を挟んで励起光源72と反対側における斜め方向に配置されている。検出管71内で発せられた蛍光は、全方位的に発せられるので、図4の例では集光ミラー75を用い、蛍光検出部73とは異なる方向に向かう蛍光を捉えて蛍光検出部73に集めるようにしている。
散乱光検出部74の検出波長は、励起光源72から発せられる励起光の波長とされる。
散乱光検出部74としては、光電子増倍管、フォトダイオード、フォトトランジスタ、アバランシェフォトダイオードなどを適宜用いることができる。また、散乱された励起光以外の光をカットするため、カットフィルター、回折格子等の光学部材を適宜組み合わせて使用することができる。
励起光源72に対する散乱光検出部74の位置関係に特に限定はないが、図4の分析装置70における散乱光検出部74は、検出管71を挟んで励起光源72と反対側における励起光源72の光軸上に配置されている。すなわち、Mie散乱による前方散乱を検出するようになっている。
励起光源72から散乱されることなく励起光源72の光軸上を直進してきた励起光が散乱光検出部74に到達することを防ぐため、遮蔽板76が配置されている。
また、遮蔽板76の前方の光軸上には、遮蔽板76に隣接してコリメートレンズ77が配置され、コリメートレンズ77からやや離間した位置にコンデンサーレンズ78が配置されている。エアロゾル粒子により散乱されて光軸から逸れた励起光は、遮蔽板76の外側を通過してコリメートレンズ77により平行光とされた後、コンデンサーレンズ78により散乱光検出部74に集められるようになっている。
散乱光検出部74がMie散乱による前方散乱を検出することにより、エアロゾル粒子が、検出管71内を通過したことを検出できる。そのため、分析装置70は、散乱光検出部74からの信号を処理することにより、検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中のエアロゾル粒子の数に比例した数をデータとして求めることができるようになっている。
また、蛍光検出部73が蛍光を検出することにより、蛍光を発するエアロゾル粒子が、検出管71内を通過したことを検出できる。そのため、分析装置70は、蛍光検出部73からの信号を処理することにより、検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中の蛍光を発するエアロゾル粒子の数に比例した数を求めることができるようになっている。
また、検出管71内からの単位時間あたりの蛍光強度の積算値をデータとして求めることもできるようになっている。
分析装置70は、散乱光検出部74からの信号を処理することにより、検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中のエアロゾル粒子の数に比例した数を求め、かつ、蛍光検出部73からの信号を処理することにより、検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中の蛍光を発するエアロゾル粒子の数に比例した数を求め、前者に対する後者の比を求めることにより、単位時間あたり検出されたエアロゾル粒子の数に対する単位時間あたり検出された蛍光を発するエアロゾル粒子の数の比をデータとして求めることができるようになっている。
分析装置70は、また、散乱光検出部74からの信号を処理することにより、検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中のエアロゾル粒子の数に比例した数を求め、かつ、蛍光検出部73からの信号を処理することにより、検出管71内からの単位時間あたりの蛍光強度の積算値を求め、前者に対する後者の比を求めることにより、サンプルガス中のエアロゾル粒子に占める蛍光を発するエアロゾル粒子の割合と相関する値をデータとして求めることも可能である。
分析装置70として使用できる市販の装置としては、例えば、Bio Vigilant System社製のリアルタイム細菌ディテクタ(Instantaneous Microbial DetectionTM)、TSI社製のウルトラバイトレット空気動力学的パーティクルサイザー(Model 3314)、TSI社製のリアルタイム微生物測定器BioTrak(Model 9510-BD)、などが挙げられる。
中でも、Bio Vigilant System社製のリアルタイム細菌ディテクタは、ラクトース粒子表面に付着した0.7フェムトg(0.7×10-15g)のリボフラビンを検出することが可能であり、極めて精度の高い分析ができるので好ましい。
分析装置70で得られたデータは、演算装置80に送られる。
演算装置80は、サンプルチェンジャー67が第1サンプリング管63を分析装置70に接続している間に得られるデータに基づき、模擬咳発生エリア100内の特定の第1評価地点61における飛沫核の到達状況を定量的に評価することができる。また、サンプルチェンジャー67が第2サンプリング管64を分析装置70に接続している間に得られるデータに基づき、隔離エリア200内の特定の第2評価地点62における飛沫核の到達状況を定量的に評価することができる。
また、サンプルチェンジャー67がクリーニング管66を分析装置70に接続することにより、分析装置70の検出管71内を清浄空気でクリーニングすることができる。これにより、サンプルチェンジャー67がいずれかのサンプリング管を分析装置70に接続したときに検出管71内に残留した蛍光粒子40が、その後、別のサンプリング管を分析装置70に接続したときの測定結果に影響を与えることを排除できる。
<感染リスク評価方法>
本発明の感染リスク評価方法は、1以上の模擬飛沫発生箇所から、励起光の照射によって蛍光を発する蛍光粒子を、咳又はくしゃみを模して噴霧した後、1以上の評価地点から気体を吸引して、前記蛍光粒子を検出する分析装置にサンプルガスとして供給し、前記分析装置の検出結果から、前記評価地点への前記蛍光粒子の到達状況を評価する方法である。
本発明の感染リスク評価方法は、例えば図1~4を用いて説明した感染リスク評価システムを用いて行うことができる。
蛍光粒子40は、励起光の照射によって蛍光を発する粒子である。蛍光粒子40の大きさは、評価したい粒子の大きさに応じて適宜設定できる。マイクロ飛沫感染の感染リスクを評価する場合は、空中に長い間漂うことが可能な小さいサイズとすることが好ましい。
具体的には、蛍光粒子40の粒径は0.01~100μmとすることが好ましく、0.1~50μmがより好ましく、0.5~30μmとすることがさらに好ましい。
異なる大きさの蛍光粒子40を混合したり、粒度分布のある蛍光粒子40を用いたりしてもよい。
蛍光粒子40は、担体粒子に蛍光物質を付着させたものが好ましい。
担体粒子としては、医薬品や農薬などの取扱いあるいは成形の向上や服用を便利にするために加える賦形剤であることが好ましい。賦形剤であれば、毒性がないため、実際の病院等のように、患者や医療関係者が存在する場所でも使用が可能である。
賦形剤としては、ラクトース(乳糖)、デンプン、デキストリン、サッカロース(蔗糖)、グルコース(ブドウ糖)、沈降シリカ等が挙げられる。
担体粒子は、水溶性であることも好ましい。水溶性であれば、加湿設備によって、蛍光粒子40の除去が可能である。例えば、空調設備のダクト内に加湿設備を設けることによって、空調設備から室内に戻る蛍光粒子40を除去して、室内の粒子伝播のみを評価することも可能である。
水溶性の担体粒子としては、ラクトース(乳糖)、可溶性デンプン、デキストリン、サッカロース(蔗糖)、グルコース(ブドウ糖)等が挙げられる。
担体粒子としては、賦形剤として一般的に使用されているラクトースが特に好ましい。
蛍光物質としては、励起光の照射により蛍光を発する物質であれば、特に限定はない。使用場所の制限を受けない点で、人体等に害を及ぼさない物質であることが好ましい。例えば、リボフラビン(ビタミンB)は、水溶性のビタミンであり人体に無害であるので好ましい。
リボフラビン以外の蛍光物質としては、NADH、芳香族アミノ酸(トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン)、クマリン等が挙げられる。
蛍光粒子40としては、ラクトースにリボフラビンが付着した粒子が特に好ましい。
互いに蛍光波長が異なる蛍光物質を含む複数種類の蛍光粒子40を用いてもよい。例えば、粒子噴霧装置10を設置して蛍光粒子40を噴霧する模擬飛沫発生箇所を複数設ける場合、模擬飛沫発生箇所毎に蛍光波長が異なる蛍光物質を含む蛍光粒子40を用いれば、特定の評価地点で検出された蛍光粒子40が何れの模擬飛沫発生箇所から到達したものなのかを判別することができる。
また、大きさの異なる担体粒子に互いに蛍光波長が異なる蛍光物質を付着させて混合したものを蛍光粒子40とすれば、粒子の大きさ毎の粒子伝播を評価することもできる。
蛍光粒子40の蛍光物質は、担体粒子の表面に付着していることが好ましい。ラクトースの粒子表面にリボフラビンを付着させる場合、ラクトースの質量に対するリボフラビンの質量は、0.001~1質量%であることが好ましく、0.01~0.1質量%であることがより好ましい。
ラクトースの質量に対するリボフラビンの質量が好ましい範囲の下限値以上であれば、上述の市販の分析装置により充分に蛍光を検出することができる。ラクトースの質量に対するリボフラビンの質量が好ましい範囲の上限値以下であれば、高価な蛍光物質の使用量が過大とならず、コストを抑制しながら、本発明の評価方法を実施することができる。
担体粒子の表面に蛍光物質を均一に付着させる方法としては、担体粒子の表面全体に蛍光物質をコーティングする方法、コーティング以外の方法で担体粒子の表面に蛍光物質を付着させる方法が挙げられる。
担体粒子の表面全体に蛍光物質をコーティングする方法においては、コーティングした蛍光物質の一部が、担体粒子の内部に含浸されてもよい。
担体粒子の表面全体に蛍光物質をコーティングするには、まず、蛍光物質が所定の濃度で溶媒に溶解された溶液を準備し、その溶液を担体粒子の表面に均一に塗布する。塗布方法は特に制限されず、例えば、蛍光物質が所定の濃度で溶解された溶液と賦形剤とを混合する方法、蛍光物質が所定の濃度で溶解された溶液を担体粒子に噴霧する方法等が適用できる。
コーティングに使用する蛍光物質の量は、担体粒子に対して0.001~1質量%とすることが好ましく、0.01~0.1質量%とすることがより好ましい。
次に、前記溶液の溶媒を除去して、担体粒子の表面に前記溶液の溶質である蛍光物質を残留させることによって、目的の複合粒子を得ることができる。
蛍光物質が所定の濃度で溶解された溶液と担体粒子とを混合し、その後溶媒を除去するための装置としては、例えば、パン・コーティング装置、転動コーティング装置、流動層コーティング装置が挙げられる。
担体粒子の表面にコーティング以外の方法で蛍光物質を付着させる方法においては、担体粒子の表面に蛍光物質を比較的強く付着(固着)させることが好ましい。
担体粒子の表面に蛍光物質が比較的弱く付着した状態で複合粒子を製造する方法としては、担体粒子と蛍光物質をミル等で撹拌しながら混合する混合方法、流動層法による混合方法、高速圧縮・せん断型混合機を用いた混合方法等が挙げられる。
担体粒子の表面に蛍光物質を比較的強く付着させることが可能な方法として、乾式粒子複合化技術が挙げられる。この技術によれば、高速気流中に分散させた担体粒子と蛍光物質とを互いに衝突させて、主にその衝突時の衝撃力により担体粒子と蛍光物質とを乾式で固着(固定)し、担体粒子の表面の全部又は少なくとも一部を被覆するように、蛍光物質を付着させることができる。
乾式粒子複合化技術を用いれば、衝突時の条件を適宜調整することにより、担体粒子の表面に蛍光物質からなる膜を成膜することも可能である。この成膜時には、衝突前の蛍光物質の形状を維持させることもできるし、衝突エネルギーによって蛍光物質の形状を変形させることもできる。基本的には、衝突後(複合化後)においても、衝突前の担体粒子の形状及び粒子径を維持させることができる。
乾式粒子複合化技術を用いる場合、使用する蛍光物質は予め微粉砕して所定の大きさに調整しておくことが好ましい。粉砕後の蛍光物質の粒径は、1μm以下とすることが好ましく、0.01~0.1μmとすることがより好ましい。
乾式粒子複合化技術による複合粒子の形成において、担体粒子と蛍光物質を衝突させるチャンバーを乾燥及び冷却し、チャンバー内を窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気にすることにより、子粒子を構成する蛍光物質の熱分解や酸化分解を抑制し、複合粒子の検出感度が損なわれることを防止できる。このような複合化方法は、公知の市販装置(例えば、奈良機械製作所製のハイブリダイザー、ホソカワミクロン社製のメカノフュージョンシステム等)により、実施することができる。
蛍光粒子40を噴霧するために用いる気流は、咳又はくしゃみを模した気流とする。具体的には、電磁弁33により圧力と送気時間を調整することにより、咳又はくしゃみと近い状態の気流とする。
咳の強さ等は、病気の種類や容体等によっても異なるので、具体的な圧力と送気時間は、評価目的等に応じて適宜調整すればよい。
典型的な咳を模した気流とするためには、圧力を0.2~0.5MPaとすることが好ましく、0.3~0.4MPaとすることがより好ましい。また、送気時間は、0.1~0.5秒とすることが好ましく、0.2~0.3秒とすることがより好ましい。
蛍光粒子40は、分析装置70において、蛍光を発するエアロゾル粒子(連続相である空気中に分散相として蛍光粒子40が分散した状態)として検出される。
サンプルガス中には、空気中のダストなども分散相として存在するが、蛍光粒子40は蛍光を発することによりダスト等と区別できる。
分析装置70は、演算装置80に対して、以下のいずれか1以上のデータを入力し、演算装置80は当該データを取得する。
1)単位時間あたりに検出された蛍光粒子の数(検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中の蛍光粒子40の数に比例した数)。
2)単位時間あたりの蛍光強度の積算値(検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中の蛍光粒子40に基づく蛍光強度の積算値)。
3)単位時間あたり検出された全粒子の数に対する単位時間あたり検出された蛍光粒子の数の比(検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中のダスト等を含む粒子の数に比例した数に対する検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中の蛍光粒子40の数に比例した数の比)。
4)単位時間あたりに検出された全粒子の数に対する単位時間あたりの蛍光強度の積算値の比(検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中のダスト等を含む粒子の数に比例した数に対する検出管71内を単位時間あたりに通過するサンプルガス中の蛍光粒子40に基づく蛍光強度の積算値の比)。
分析装置70が、散乱光検出部74を有しないものである場合は、上記1)または2)のデータは生成できるが、上記3)または4)のデータを生成することはできない。
分析装置70は、散乱光検出部74を有することにより、上記1)または2)のデータに加えて、上記3)または4)のデータも生成できる。
上記3)のデータは、上記1)のデータと同様に単位時間あたりに検出された蛍光粒子の数であるが、単位時間あたり検出された全粒子の数で規格化されたものである。
上記4)のデータは、上記2)のデータと同様に単位時間あたりの蛍光強度の積算値であるが、単位時間あたり検出された全粒子の数で規格化されたものである。
上記3)または4)のデータは、検出管71に導入されるサンプルガスの流量変動の影響を受けにくい。
演算装置80は、分析装置70から受領したデータに基づき評価地点への蛍光粒子40の到達状況を定量的に評価できる。
また、同じ評価地点で時間をおいて気体を吸引して分析すれば、当該評価地点における蛍光粒子40量の経時変化を確認することができる。
サンプルチェンジャー67が、分析装置70に対して、どの流路をどのような順番で接続するかは特に限定はないが、あるサンプリング管、例えば第1サンプリング管63を接続した後に、他のサンプリング管、例えば第2サンプリング管64を接続する場合は、第2サンプリング管64に接続する前にクリーニング管66に接続し清浄空気ボンベ65からの清浄空気を分析装置70の検出管71内に流すことが好ましい。これにより、分析精度を向上させることができる。
評価地点の設定に特に限定はないが、図1の第1評価地点61のように、模擬咳発生エリア100を選択すれば、例えば室内換気の効果などを評価することが可能である。例えば、患者のいる実際の病室における検出箇所において、時間が経過しても蛍光粒子40の量が減少しないことがわかれば、室内換気に問題があるとして、警報を発する等の措置がとれる。
また、図1の第2評価地点62のように、例えば、ナースステーションなどの隔離エリア200を評価地点として選択すれば、患者のいる実際の病室から有効に隔離されているか否かを、患者のいる病室で定期的に粒子噴霧装置10を作動させることにより、確認することができる。隔離エリア200において、所定量以上の蛍光粒子40が検出された際は、100からの隔離に問題が生じているとして、警報を発する等の措置がとれる。
実際の病室ではなく、病室を模した試験設備において、飛沫核の挙動の研究のために、本発明の感染リスク評価方法を実施することもできる。この場合、条件の変更、例えば、パーティションの高さや位置の変更などを容易にできるので、種々の条件における感染リスク評価を簡便に行うことができる。
なお、上記図1の実施形態では評価地点は2カ所としたが、3カ所以上でも1カ所でもよい。
また、清浄空気ボンベ65とクリーニング管66は必須ではない。評価地点が1カ所で、清浄空気ボンベ65とクリーニング管66も用いない場合、サンプルチェンジャー67は不要である。
また、粒子収容カートリッジ20は、図2に記載した構造のものに限られず、例えば、特開2019-190914号公報に記載のカートリッジを使用してもよい。
また、上記実施形態では、演算装置80に送るデータを得るための作業を分析装置70に内蔵された信号処理装置で行うこととしたが、信号処理の一部又は全部は、分析装置70と有線又は無線で接続された外部のコンピュータ等で行ってもよい。また、信号処理の一部又は全部を演算装置80が行うようにしてもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
図5に示す模擬病室110で本発明の感染リスク評価方法を実施した。模擬病室110には、ベッド111、ベッド112、ベッド113、ベッド114を配置した。また、ベッド111とベッド113との間にパーティション115を配置し、ベッド112とベッド114との間にパーティション116を配置した。
粒子噴霧装置10はベッド111の患者頭部位置101に配置した。なお、患者頭部位置101は、ベッド111のベッド112から離れた側とした。
粒子噴霧装置10の粒子収容カートリッジとしては、特開2019-190914号公報に記載のカートリッジを使用した。また、図示を省略するサーマルマネキンの口部に粒子収容カートリッジを配置した。サーマルマネキンの温度は36℃とした。
また、評価地点60はベッド112の患者頭部位置102とした。なお、患者頭部位置102は、ベッド112のベッド111から離れた側とした。
評価地点60から別室にある分析装置(図示省略)まで配管(図示省略)を設け評価地点60の気体を吸引できるようにした。分析装置としては、Bio Vigilant System社製のリアルタイム細菌ディテクタ(Instantaneous Microbial DetectionTM)を用いた。
蛍光粒子としては、リボフラビンが付着したラクトースを用いた。ラクトースに対するリボフラビンの質量は0.1質量%とした。蛍光粒子全体のレーザ回折・散乱法で測定した体積基準の平均粒子径は5.4μmであった。
この蛍光粒子300mgを粒子噴霧装置10に充填し、0.4MPa、0.2秒の条件の気流で噴霧した。
評価地点60の気体の分析結果を図6に示す。図6に示すように、粒子の大部分は、非蛍光粒子(蛍光粒子ではないダスト等)であったが、蛍光粒子の量が、ダスト等と区別されて感度よく検出できることが確認できた。
10 粒子噴霧装置
20 粒子収容カートリッジ
24 噴出口
31 コンプレッサ
33 電磁弁
40 蛍光粒子
50 サーマルマネキン
51 口部
60 評価地点
61 第1評価地点
62 第2評価地点
63 第1サンプリング管
64 第2サンプリング管
65 清浄空気ボンベ
66 クリーニング管
67 サンプルチェンジャー
70 分析装置
71 検出管
72 励起光源
73 蛍光検出部
74 散乱光検出部
80 演算装置
100 模擬咳発生エリア
200 隔離エリア

Claims (9)

  1. 励起光の照射によって蛍光を発する蛍光粒子を、咳又はくしゃみを模して噴霧する粒子噴霧装置と、
    前記蛍光粒子を検出する分析装置と、
    1以上の評価地点から気体を吸引して、前記分析装置にサンプルガスとして供給するサンプリング管と、を備える感染リスク評価システム。
  2. 前記分析装置は、前記サンプルガスが流通する検出管と、前記検出管内のサンプルガス中のエアロゾル粒子に励起光を照射する励起光源と、前記励起光により前記エアロゾル粒子から発せられる蛍光を検出する蛍光検出部とを有する、請求項1に記載の感染リスク評価システム。
  3. 前記分析装置が、さらに、前記エアロゾル粒子により散乱された前記励起光を検出する散乱光検出部を有する、請求項2に記載の感染リスク評価システム。
  4. 1以上の模擬飛沫発生箇所から、励起光の照射によって蛍光を発する蛍光粒子を、咳又はくしゃみを模して噴霧した後、
    1以上の評価地点から気体を吸引して、前記蛍光粒子を検出する分析装置にサンプルガスとして供給し、
    前記分析装置の検出結果から、前記評価地点への前記蛍光粒子の到達状況を評価する、感染リスク評価方法。
  5. 前記分析装置の検出結果が、単位時間あたりに検出された前記蛍光粒子の数である、請求項4に記載の感染リスク評価方法。
  6. 前記分析装置の検出結果が、単位時間あたりの蛍光強度の積算値である、請求項4に記載の感染リスク評価方法。
  7. 前記蛍光粒子として、ラクトースに蛍光物質が付着した粒子を用いる、請求項4~6の何れか一項に記載の感染リスク評価方法。
  8. 前記蛍光物質がリボフラビンである、請求項7に記載の感染リスク評価方法。
  9. 前記模擬飛沫発生箇所が複数であり、各前記模擬飛沫発生箇所から噴霧する前記蛍光粒子が、互いに蛍光波長が異なる蛍光物質を含む粒子である、請求項4~7の何れか一項に記載の感染リスク評価方法。
JP2021174689A 2021-10-26 2021-10-26 感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法 Pending JP2023064418A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021174689A JP2023064418A (ja) 2021-10-26 2021-10-26 感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021174689A JP2023064418A (ja) 2021-10-26 2021-10-26 感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023064418A true JP2023064418A (ja) 2023-05-11

Family

ID=86271717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021174689A Pending JP2023064418A (ja) 2021-10-26 2021-10-26 感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023064418A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7414720B2 (en) Measuring particle size distribution in pharmaceutical aerosols
Xie et al. Exhaled droplets due to talking and coughing
Liu et al. Exploring the potentials of personalized ventilation in mitigating airborne infection risk for two closely ranged occupants with different risk assessment models
US20160223539A1 (en) Method, materials and apparatus for investigating asthma using dust mite allergen
Hartmann et al. Emission rate and particle size of bioaerosols during breathing, speaking and coughing
JP6810191B2 (ja) 音響コータを用いたエアロゾル粒子のコーティング
US20090013997A1 (en) Inhalant exposure system
Fu et al. Measuring interpersonal transmission of expiratory droplet nuclei in close proximity
JP2023064418A (ja) 感染リスク評価システム及び感染リスク評価方法
Morrical et al. The on-line analysis of aerosol-delivered pharmaceuticals via single particle aerosol mass spectrometry
EP3818354B1 (en) Device and method for determining an aerosol delivery
US11027086B2 (en) Oro-nasal inhalation plethysmography mask exposure system
Sayes et al. The link between delivered aerosol dose and inflammatory responses: Exposing a lung Cell Co-Culture system to selected Allergens and irritants
JP6296288B2 (ja) 医薬品製造方法
Morawska et al. Particulate matter in the hospital environment
CN114423479B (zh) 用于确定气溶胶的给药速率的传感器模块和方法
GB2595258A (en) Non-Contact disease screening device
Kuhli et al. A sampling and dilution system for droplet aerosols from medical nebulisers developed for use with an optical particle counter
Chen et al. Development of a portable bioaerosol capture device for influenza virus detection
Heist et al. Development of a versatile aerosol generation system for use in a large wind tunnel
Schumann et al. Experimental investigation of the spread of airborne CFU in a research-OR under different air flow regimes using tracer particles
Küstner et al. Modular air–liquid interface aerosol exposure system (MALIES) to study toxicity of nanoparticle aerosols in 3D-cultured A549 cells in vitro
Loupa et al. Aerosol filtering efficiency of respiratory face masks used during the COVID-19 pandemic
EP4143533A1 (en) Airborne bacteria detection system
Petrangsan Effectiveness of the new ambulance air exhaust system in reducing aerosol particle concentration