JP2023061443A - 複合材の接着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】形状による制約を受けずに、バギングレスで、複合材を好適に接着する。【解決手段】接着対象物に複合材を接着する複合材の接着方法において、前記接着対象物の接着領域に接着剤を介して前記複合材を配置するステップと、前記接着領域の一部となる複数の局所領域を加圧しながら加熱して、前記接着対象物に前記複合材を仮接着するステップと、仮接着された前記接着領域の全領域を加熱して、前記接着対象物に前記複合材を本接着するステップと、を実行する。【選択図】図1
Description
本開示は、複合材の接着方法に関するものである。
従来、接着対象物と複合材との接着部の全域に対して、加圧しながら加熱して接着する複合材の接着方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一般的に、接着対象物に複合材を接着する場合、接着対象物と複合材との接着部において気泡が発生しないように、バギングフィルムで気密に封止して、バギングフィルムの内部を真空引きした状態で、オートクレーブによる加熱を行う。しかしながら、接着対象物または複合材が複雑形状の場合、バギングフィルムを用いた接着では、バギングフィルムが損傷する等の製造性に難がある場合がある。このため、特許文献1のようなバギングレスでの接着を行うことが考えられるが、接着対象物または複合材が、航空機等で用いられる大型部品である場合、形状制約により実用性が乏しいものとなる。
そこで、本開示は、形状による制約を受けずに、バギングレスで、複合材を好適に接着することができる複合材の接着方法を提供することを課題とする。
本開示の複合材の接着方法体は、接着対象物に複合材を接着する複合材の接着方法において、前記接着対象物の接着領域に接着剤を介して前記複合材を配置するステップと、前記接着領域の一部となる複数の局所領域を加圧しながら加熱して、前記接着対象物に前記複合材を仮接着するステップと、仮接着された前記接着領域の全領域を加熱して、前記接着対象物に前記複合材を本接着するステップと、を実行する。
本開示によれば、形状による制約を受けずに、バギングレスで、複合材を好適に接着することができる。
以下に、本開示に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態]
図1は、本実施形態に係る複合材の接着方法を示す説明図である。図2は、接着領域における局所領域を示す説明図である。
図1は、本実施形態に係る複合材の接着方法を示す説明図である。図2は、接着領域における局所領域を示す説明図である。
本実施形態に係る複合材の接着方法は、接着対象物5に複合材6を接着して接着構造体1とする方法となっている。接着対象物5は、複合材であってもよいし、金属等であってもよく、特に限定されない。本実施形態では、接着対象物5として複合材に適用して、つまり、複合材同士を接着する場合について説明する。また、本実施形態に係る複合材6の接着方法は、接着対象物5及び複合材6として、航空機に用いられる部品であって、大型で複雑形状となる部品に適する接着方法となっている。
複合材6は、例えば、強化繊維に樹脂を含侵させて硬化させた繊維強化プラスチックであり、強化繊維としては、例えば、炭素繊維等が用いられ、樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂等が用いられる。強化繊維及び樹脂は、特に限定されない。
(複合材の接着方法)
先ず、複合材6の接着方法では、接着対象物5の接着領域E1に、複合材6を配置するステップS1を実行する。本実施形態において、接着対象物5は、板状の複合材となっており、接着領域E1は、上面の全面となっている。具体的に、ステップS1では、接着対象物5の接着領域E1の全域に、接着剤をシート状にした接着シート8を配置する。この後、ステップS1では、接着シート8上に複合材6を配置する。ステップS1では、接着対象物5と複合材6との間に接着シート8を介在させると、接着シート8を加熱して溶融させることで、接着対象物5と複合材6との間に接着剤を隙間なく充填させる。
先ず、複合材6の接着方法では、接着対象物5の接着領域E1に、複合材6を配置するステップS1を実行する。本実施形態において、接着対象物5は、板状の複合材となっており、接着領域E1は、上面の全面となっている。具体的に、ステップS1では、接着対象物5の接着領域E1の全域に、接着剤をシート状にした接着シート8を配置する。この後、ステップS1では、接着シート8上に複合材6を配置する。ステップS1では、接着対象物5と複合材6との間に接着シート8を介在させると、接着シート8を加熱して溶融させることで、接着対象物5と複合材6との間に接着剤を隙間なく充填させる。
続いて、複合材6の接着方法では、接着領域E1の一部となる複数の局所領域E2を加圧しながら加熱して、接着対象物5に複合材6を仮接着するステップS2を実行する。ステップS2では、仮接着に用いられる装置として、複数のクランプ11と、複数のヒータ12と、複数の温度センサ13と、制御部15を備える仮接着装置10が適用される。
複数のクランプ11は、接着対象物5と複合材6とを両側から挟み込んで、局所領域E2を加圧する治具となっている。ここで、複数のクランプ11により加圧される複数の局所領域E2は、図2に示すように、接着領域E1に対して均等に配置されている。具体的に、局所領域E2は、円形の領域となっている。また、複数の局所領域E2は、格子状に配置されている。
複数のヒータ12は、複数のクランプ11に応じて設けられ、クランプ11と接着構造体1との間にそれぞれ設けられている。ヒータ12は、局所領域E2を加熱して、接着剤を熱硬化させることで、接着対象物5と複合材6とを仮接着する。複数のヒータ12は、制御部15に接続されており、制御部15によってそれぞれ温度制御される。
複数の温度センサ13は、複数のヒータ12に応じて設けられ、局所領域E2の温度を計測可能な位置に設けられている。複数の温度センサ13は、制御部15に接続されており、制御部15へ向けて計測した局所領域E2の温度をそれぞれ出力する。
制御部15は、温度センサ13の計測温度に基づいて、ヒータ12を温度制御することにより、局所領域E2の加熱温度を調整している。
ステップS2では、上記の仮接着装置10を用いて、複数の局所領域E2を仮接着することで、複数の接着部を形成する。複数の接着部は、後述する本接着において、接着剤が膨張することで発生する内圧に対して、接着対象物5と複合材6とを拘束する拘束力を付与している。
次に、複合材6の接着方法では、仮接着された接着領域E1の全領域を加熱して、接着対象物5に複合材6を本接着するステップS3を実行する。ステップS3では、仮接着した接着構造体1を加熱炉20に入れ、加熱炉20において接着構造体1の接着領域E1が、均一に加熱される。ここで、ステップS2における仮接着の加熱温度と、ステップS3における本接着の加熱温度とは、同じ温度となっている。ステップS3において、接着構造体1を加熱すると、接着剤が熱膨張することで、接着対象物5と複合材6との間に内圧が発生する。一方で、接着対象物5と複合材6とは、複数の局所領域E2(接着部)において拘束されることから、接着対象物5と複合材6との間の内圧は低下し難く、接着剤における気泡の発生を抑制する。そして、ステップS3により本接着が行われることで、接着対象物5と複合材6とは一体となり、複合材6の接着が終了する。
以上のように、実施形態に記載の複合材6の接着方法は、例えば、以下のように把握される。
第1の態様に係る複合材6の接着方法は、接着対象物5に複合材6を接着する複合材6の接着方法において、前記接着対象物5の接着領域E1に接着剤(接着シート8)を介して前記複合材6を配置するステップS1と、前記接着領域E1の一部となる複数の局所領域E2を加圧しながら加熱して、前記接着対象物5に前記複合材6を仮接着するステップS2と、仮接着された前記接着領域E1の全領域を加熱して、前記接着対象物5に前記複合材6を本接着するステップS3と、を実行する。
この構成によれば、接着対象物5及び複合材6が大型で複雑形状であっても、局所領域E2において好適に仮接着を行うことができ、また、本接着においては、接着対象物5と複合材6との間に発生する内圧によって気泡の発生を抑制できる。このため、接着対象物5及び複合材6の形状による制約を受けずに、バギングレスで、複合材6を好適に接着することができる。
第2の態様として、前記複合材6を本接着するステップS3では、複数の前記局所領域E2において接着された複数の接着部が、加熱により前記接着剤が膨張することで発生する内圧に抗する拘束力を有する。
この構成によれば、接着剤の膨張による内圧によって、接着対象物5と複合材6とが剥離することを抑制することができる。また、内圧が低下することを抑制することができるため、気泡の発生を好適に抑制することができる。
第3の態様として、複数の前記局所領域E2は、前記接着領域E1に対して均等に配置されている。
この構成によれば、拘束力の偏在を抑制することができるため、接着領域E1の全域において、接着対象物5と複合材6との拘束を維持することができる。
第4の態様として、前記複合材6を仮接着するステップS2における加熱温度と、前記複合材6を本接着するステップS3における加熱温度とは、同じ温度となっている。
この構成によれば、仮接着および本接着においても、接着剤の熱硬化を好適に行うことができる。
第5の態様として、前記複合材6を本接着するステップS3では、前記接着領域E1に対して均一に加熱する。
この構成によれば、接着領域E1における熱硬化のタイミングをほぼ同時とすることができるため、接着対象物5と複合材6との接着を好適に行うことができる。
第6の態様として、前記複合材6を配置するステップS1では、前記接着剤がシート状に形成された接着シート8であり、前記接着対象物5と前記複合材6との間の前記接着シート8を加熱して溶融させる。
この構成によれば、接着対象物5と複合材6との間に接着剤を隙間なく充填させることができるため、気泡の形成を抑制し、接着品質の向上を図ることができる。
1 接着構造体
5 接着対象物
6 複合材
8 接着シート
10 仮接着装置
11 クランプ
12 ヒータ
13 温度センサ
15 制御部
5 接着対象物
6 複合材
8 接着シート
10 仮接着装置
11 クランプ
12 ヒータ
13 温度センサ
15 制御部
Claims (6)
- 接着対象物に複合材を接着する複合材の接着方法において、
前記接着対象物の接着領域に接着剤を介して前記複合材を配置するステップと、
前記接着領域の一部となる複数の局所領域を加圧しながら加熱して、前記接着対象物に前記複合材を仮接着するステップと、
仮接着された前記接着領域の全領域を加熱して、前記接着対象物に前記複合材を本接着するステップと、を実行する複合材の接着方法。 - 前記複合材を本接着するステップでは、複数の前記局所領域において接着された複数の接着部が、加熱により前記接着剤が膨張することで発生する内圧に抗する拘束力を有する請求項1に記載の複合材の接着方法。
- 複数の前記局所領域は、前記接着領域に対して均等に配置されている請求項1または2に記載の複合材の接着方法。
- 前記複合材を仮接着するステップにおける加熱温度と、前記複合材を本接着するステップにおける加熱温度とは、同じ温度となっている請求項1から3のいずれか1項に記載の複合材の接着方法。
- 前記複合材を本接着するステップでは、前記接着領域に対して均一に加熱する請求項1から4のいずれか1項に記載の複合材の接着方法。
- 前記複合材を配置するステップでは、前記接着剤がシート状に形成された接着シートであり、前記接着対象物と前記複合材との間の前記接着シートを加熱して溶融させる請求項1から5のいずれか1項に記載の複合材の接着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021171320A JP2023061443A (ja) | 2021-10-20 | 2021-10-20 | 複合材の接着方法 |
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JP2021171320A Pending JP2023061443A (ja) | 2021-10-20 | 2021-10-20 | 複合材の接着方法 |
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