JP2023061326A - フィルターエレメントの接続装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体クロマトグラフィー用のフィルターエレメントを配管に接続するために、工具を用いた回転締め付けのための作業空間は比較的大きく、締め付け力を一定にするのは困難であるという課題があった。本発明は工具の使用に不慣れな者であっても簡便な方法でフィルターエレメントを接続/脱着できる接続装置を提供する。この接続装置は接続状態の安定性と脱着時の安全性に優れている。【解決手段】レバーハンドル32を上下に操作するだけで締め付け/解除ができる機構を採用する。フィルターエレメント70は、配管に挿入される形でそれぞれ配管接続された二つの継手部材40、60の間に挟まれて締め付けられる。それには、小さな力をレバーハンドルに加えるだけで強大な直線駆動力を生み出すトグル機構20に基づくこととし、トグル機構の力点に、てこの作用力が加えられるレバー機構30を組み合わせる構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、液体クロマトグラフィーに用いられるフィルターエレメントを着脱可能な接続装置に関する。
生体試料中のヘモグロビン、リポ蛋白質、カテコールアミン、ビタミン、アミノ酸等の臨床検査として、液体クロマトグラフィーが広く用いられている。病院や検査センターでは、作業の効率化や総測定時間を短縮するために、生体試料である血液や尿の検体を用手法の前処理工程を経ることなく液体クロマトグラフィーに供することが求められる。これら検体は、装置内で自動的に行われる希釈工程などを除いて、直接前処理カラムあるいは分析カラムに注入されることになる。一般に分析カラムは消耗品の中で単位測定あたり最も高価な部材であり、測定回数における耐久性の高さが要求され、その交換頻度も減少する傾向にある。
カラムの上流にインラインで接続するラインフィルターは、カラムの測定耐久性を向上させるために、測定に影響を与えない範囲で、検体中や場合によっては溶離液中の測定対象以外の物質を可能な限り吸着しカラムへ流出しないように保持することが求められる。結果として、カラムの交換頻度に対しラインフィルターの交換頻度は多くなる。
一般的なラインフィルターの接続は、フィルターケース内部にフィルター材を配したフィルターエレメントを流路の接続部材で挟み、工具を用いるなどして回転締め付けすることで高圧環境下の液漏れを防いでいる。特許文献1は、インラインにおいてフィルターを収容したフィルターケースが、配管入口側のフィルターハウジング(接続部材を兼ねる)を固定した上で、配管出口側のフィルターハウジングの締め付け用ノブを回転することにより容易に締め付けでき交換できることを記述している。
しかしながらフィルターは変形することにより厳密なフィルター性能が変化する。使用する工具の違いや手締めの強弱により、締めつける力を一定にすることができなければ、圧力上昇等のフィルター耐久性の指標について結果的にフィルター間差を増大させる原因となり得る。また、手締めや工具を用いて回転させるためには必要な装置空間が大きくなり、液体クロマトグラフィー装置全体の小型化の妨げとなっていた。
特開2011-242238号公報
前述の通り、液体クロマトグラフィー装置においてフィルターエレメントを配管に接続するために確保すべき装置空間ないし作業空間は比較的大きく、またフィルターエレメントの締め付け力を一定にするには操作に習熟した技能が求められるという課題があった。本発明はこの課題を解決するためになされたものであって、工具の使用に不慣れな操作者であっても簡便な方法で容易にフィルターエレメントを接続および脱着できる接続装置を提供する。また本発明の接続装置は、接続状態の安定性と脱着時の安全性に優れたものであることをめざす。
フィルターエレメントを配管に接続する際、従来の手締めや工具を用いた回転締め付けに替わり、本発明ではレバーハンドルを上下に操作するだけで締め付け/解除ができる機構を採用する。フィルターエレメントは、配管に挿入される形でそれぞれ配管接続された二つの継手部材の間に挟まれて締め付けられる。それには、小さな力をレバーハンドルに加えるだけで強大な直線駆動力を生み出すことができるトグル機構に基づくこととし、トグル機構の力点に、てこの作用力が加えられるレバー機構を組み合わせる構成とした。
トグル機構は、一端が不動部材に軸支された原動リンクと、その原動リンクの自由端に連結軸を設けて連結した従動リンクと、その従動リンクの先端にすべり子としてふるまう押圧継手との連結部と、を有する倍力機構である。レバー機構は、不動部材上に支点としての回転軸を有するレバーハンドルを設け、そのレバーハンドルの力点に加える手動力を上記のトグル機構の力点である連結軸に増力作用させる動力伝達機構である。
トグル機構またはレバー機構は、原動リンクと従動リンクが同一直線状になる思案点を超えた所定の角度に画定するため、ストッパー部に当接する構成となっている。このストッパー部は、レバー機構またはトグル機構の部材の一部が当接しうる、不動部材に固設された部位である。
トグル機構においては、原動リンクと従動リンクとのなす角度が180度に近づくにつれてすべり子の直線駆動力が強大になる。可動限界を180度に達する前の角度に設定すると、締め付け対象からの反力が締め付けを戻そうとする方向に働くのでそれを阻止する係止手段が必要となる。両リンクの角度が180度に達した思案点を可動限界とすれば、トグル機構の挙動が予期できずストッパー部の位置調整が困難となる。また、液体クロマトグラフ稼働中に装置の振動等により締め付けが緩む事故が発生する恐れがある。
そこで本発明では、レバーハンドルの可動限界を、トグル機構の思案点を越えた所定の角度となるまでと設定した。思案点を超えた位置にトグル構造を保持することで、締め付け対象からの反力は思案点を通過したときの回転方向と同じ方向に連結軸を回そうとするが、可動限界を画定するストッパー部により止められて安定化する。なお、所定の角度とは、直線駆動力がフィルターエレメントを液密状態に保つに十分な締め付け力を約束する両リンクのなす角度であり、具体的には思案点の角度をさらに5度から10度程度超えた角度とするのが好ましい。
レバーハンドルを回転させる操作自体は、従来のネジ締め操作と同様に回転運動ではあるが、上記のように本発明においてはレバー機構がトグル機構と連結している点が異なる。従来のネジ締め操作は、締め付けるにつれて必要なトルクが増大するので、締め付けトルクを調節する特殊な工具が必要であったり、操作者の力量に依存することが多かった。
それに対して本発明においては、締め付け操作に必要な腕力に関しても、また正確な締め付け強度を得るための調節能力に関しても操作者にかける負担は大きく削減されている。すなわち、締め付け操作に際して、原動リンクと従動リンクのなす角度が小さな締め付け操作初期のうちは主にレバー機構の増力効果をトグルの連結軸に作用させ、両リンクのなす角度が180度に近づくにつれてトグル機構の倍力作用を強大な直線駆動力として締め付け対象に加えることができる。さらにまた、レバーハンドルの可動限界を確定するストッパー部により締め付け条件の再現性を高いレベルで達成することができる。
トグル機構の原動リンクの一端およびレバーハンドルの一端を軸支する不動部材としては、台座、支柱または装置筐体と一体化、または、固定可能な不動の剛体または構造体であってよい。
フィルターエレメントは、中空体の内部にフィルター材を配した、配管流路に着脱可能な挿入部材である。中空体の形態例として円柱状容器や円環柱体(リング)が挙げられる。配管流路に液密状態で挿入させるために、中空体は弾性を有する樹脂材料で構成するのが好ましい。円柱状の樹脂製容器の中心軸の位置に貫通開口を有し、内部にフィルター材を配した構造が例示できる。また、フィルターエレメントは、円柱状のフィルター材と樹脂製のスリーブあるいはリングで構成され、開口部がフィルター材そのものであってもよい。
上記フィルター材は、ろ紙、メンブレンフィルター、ステンレスあるいは樹脂製の焼結体、そして金網などが例示でき、単一あるいは数種のフィルター材を組み合わせて構成することができる。
このフィルターエレメントを配管に挿入するために挟んで締め付ける二つの継手部材を押圧継手およびベース継手とよぶ。押圧継手は、前述したトグル機構のすべり子として従動リンクの先端にある連結部と連結しており、フィルターエレメントの上部貫通開口と圧接接合可能な開口端を有する好ましくは金属製の剛体であって、他方の開口端において流路配管に接続可能である。押圧継手がすべり子として動作するためには、押圧継手の運動を上下の直線摺動に拘束する、不動部材に固設され直線ガイドが必要となる。
フィルターエレメントを挟んで締め付けるもう一方の継手部材であるベース継手は、不動部材に固設されており、フィルターエレメントを位置決め載置する載置面と、フィルターエレメントの下部貫通開口と接合する載置面の位置に開口端を有する好ましくは金属製の剛体であって、他方の開口端において流路配管に接続可能である。
レバー機構は先に述べたように、レバーハンドルの力点に加える手動力をトグル機構の力点である連結軸に増力作用させる動力伝達機構であるが、レバーハンドル上の、力点よりも支点に近い作用点の位置に可動回転軸を設け、その可動回転軸とトグル機構の連結軸とを回転可能につなぐ中間リンクを含む構成とすることができる。この構成において、中間リンクはレバーハンドルの作用点に加わる力の方向をトグル機構の連結軸に効果的に差し向ける役割を果たす。
上記の中間リンクを含むレバー機構を採用する場合、不動部材に固設された回転軸ハウジング、より詳細には、レバーハンドルの回転軸を支持・収容する回転軸ハウジングを設けることが望ましい。回転軸ハウジングの外装面がストッパー部として、レバーハンドルを操作したときレバー機構の可動回転軸に当接することにより、レバーハンドルの可動範囲を限定するように構成でき好ましい。
さて、レバーハンドルに関しては、自重による作業中の回転落下や、フィルターエレメントを強く圧迫した締め付け状態から開放状態に移行する際に伝わるレバーハンドルへの反動など操作者の意に反する回転動作を抑制するため、レバーハンドルの不動部材上の回転軸にカム部材の一対を装備することが望ましい。一方のカム部材(回転カム部材とよぶ。)は回転軸と一体的に回転し端面周方向に波状凹凸面を有する。他方のカム部材(係止カム部材とよぶ。)は同じ回転軸上にあって回転が係止され軸方向の摺動が可能で、回転カム部材と対向して押圧当接されている。そのカム面は回転カム部材のカム面と同じまたは異なる波状凹凸面を有する。回転カム部材を回転させる力がはたらくと、回転カム部材は、回転係止されたカムを凹凸面の当接状態に応じて軸方向に押しやりまた嵌合するように近づくことを繰り返す。係止カム部材を押しやるときには回転運動に大きな摩擦抵抗力が発生する。
フィルターエレメントを締め付けた状態において一対のカム部材の対向する凸面と凹面が深く嵌合し、フィルターエレメントを開放した状態において対向する凸面と凹面が浅く嵌合するように構成することができる。この構成により、締め付け時の深い嵌合状態で安定性を確保し、締め付けを緩めるとき発生する摩擦トルクにより急激なレバーハンドルの反動を抑制することができる。また、フィルターエレメントを開放した状態において両カム面の凸面と凹面が浅く嵌合するように構成することにより、締め付け方向に移行する際の摩擦トルクを抑制し、なめらかに締め付け状態に移行することができる。
また、前記フィルターエレメントを締め付けた状態から開放する方向に、一方のカム部材を単位角度だけ回転させるときの嵌合度合いの変化分が、締め付ける方向にカム部材を単位角度だけ回転させるときの嵌合度合いの変化分よりも大きくなるように構成することも好適である。
ここで嵌合度合いとは、両カム部材が当接している瞬間の両カム部材の重複部を回転軸に沿って投影した長さをいう。この長さは、カム部材同士が嵌合することに起因する両カム部材の基端部間の変位量と等しい。嵌合度合いの単位角度当たりの変化分すなわち変化率が大きいということは、カム同士の接触面の周方向変位に対する勾配が急峻であって摩擦トルクが大きいこと、それに対して嵌合度合いの単位角度当たりの変化分が小さいということはカム同士の接触面の周方向変位に対する勾配が緩やかで摩擦トルクが小さいことを意味する。すなわち、カム面の波状凹凸形状を締め付け方向に緩やかな勾配で、逆の緩める方向には急峻な勾配となるような言わば左右非対称の波形状を有するカム部材もまた有効である。
レバー機構の固設された回転軸上に設置するカム部材の一方は回転が係止されたものであるが、係止する機構として、係止されるカム部材の周縁部にロックピンを固設し、回転軸を覆う回転軸ハウジングの内側に前記ロックピンに摺動係合する係止溝を回転軸方向に延在固設するという構造が提示できる。
押圧継手をトグル機構のすべり子として直線往復運動させるために設置する直線ガイドはベース継手の上部に一体固設する構成としてもよい。
フィルターエレメントをベース継手に装着するにあたって、フィルターエレメントをトレイを介して位置決め載置した上でベース継手内の取り付け位置に摺動挿入する構成をとることが望ましい。トレイ本体はベース継手のガイド側壁に摺動可能な側面部材を有し、フィルターエレメントの円柱状の外部側面にフィットする縦方向の貫通孔と、一端部に指でつまむつまみ部とを設けることができる。
フィルターエレメントを位置決め装着する操作において、トレイを手元においてトレイの貫通孔にフィルターエレメントを載置する操作、トレイのつまみ部をつまんでベース継手内の取り付け位置に摺動挿入する操作、および取り外す際にトレイのつまみ部をつまんでベース継手から引き抜く操作は、操作者の熟練度なしに再現性の高い良好な着脱結果を約束する。
なお仮に、トレイを使わずフィルターエレメントをベース継手に直接載置する構成においては、ベース継手内の取りつけ位置が操作者から見えにくく難儀する;取り外し作業のときフィルターエレメントから染み出た生体試料などに触れてしまう;着脱作業の際に押圧継手が不意に下降して指を挟まれるといった懸念が生じ得る。
フィルターエレメントは通常、検体の流れる向きを考慮して設計される。そのため、装着する向きが一意的に定まる構成がユーザビリティーの面で望ましい。また、フィルターエレメントがトレイから脱け落ちることを防ぐことが好ましい。
そのために、フィルターエレメントは、その円柱状本体上部にフランジ部を配した形状であることが望ましい。フランジ部の存在により、装着可能な向きが一意的に定まるとともに抜け落ちを防止できる。フランジ部の構造は、フィルターエレメントの円柱外周より径が大きい薄い円板状の形状のものが例示できるが、円柱外周から張り出した構造体であれば形状の制限はない。
トレイをベース継手に装着する際の位置決めを確保するために、トレイ側にはトレイ本体の側面部の、挿入先端部の縦辺角を面取りし、挿入中間部に縦方向に延びたV字状溝部を設け、一方ベース継手側にはベース継手内のガイド側壁に、摺動方向に垂直な方向に進退可能な付勢ピンを設ける構成とすることができる。また、ベース継手または不動部材の側に、トレイの奥端部と当接する当接面を設け、当接時に磁着するように構成することにより摺動挿入時の前後方向の位置決め状態を安定化させることができる。
本発明の接続装置およびフィルターエレメントの外観図である。 本発明の接続装置の側面図(開放時)である。 本発明の接続装置の側面図(締め付け時)である。 本発明の接続装置のレバーハンドルの回転軸部分の拡大図(開放時)である。 本発明の接続装置のレバーハンドルの回転軸部分の拡大図(締め付け時)である。 本発明の接続装置で使われるトレイにフィルターエレメントを装着したうえでベース継手に装着した態様を表す図である。
図1は本発明に係る、フィルターエレメントの接続装置1の外観斜視図である。本発明の接続装置1は不動部材10と、トグル機構20と、レバー機構30と、ストッパー部11と、押圧継手40と、直線ガイド50と、ベース継手60とを備える。フィルターエレメント70は二つの継手部材40、60の間に挟まれて締め付けられる。両継手には流路(貫通孔)が設けられ、ポンプやカラムと接続するための配管と接続できる。
トグル機構20は、原動リンク22の一端を不動部材に軸支して固定回転軸21となし、原動リンク22の自由端に連結軸23を設けて連結した従動リンク24と、従動リンク24の先端にすべり子としてふるまう押圧継手40との連結部25とを有する倍力機構である。
図1において原動リンク22および従動リンク24は、不動部材10または押圧継手40の部材幅に応じた幅を隔てて左右平行に配設され各回転軸によって接続されている。レバー機構30は、不動部材上に支点としての固定回転軸31を有するレバーハンドル32を設け、レバーハンドル32の力点33に加える手動力をトグル機構の力点である連結軸23に増力作用させる動力伝達機構である。
図1にはレバーハンドル上の、力点33よりも固定回転軸31(支点)に近い作用点の位置に可動回転軸34を設け、可動回転軸34とトグル機構の連結軸23とを回転可能につなぐ中間リンク35を含む構成を例示している。中間リンク35は、トグル機構の原動リンク22および従動リンク24と同様の幅を隔てて左右平行に配設され各回転軸によって接続されている。
なお図1において、レバーハンドル32が固定回転軸31と可動回転軸34のそれぞれの一方側に固定されており、他方側には短いレバーリンク36が固定されている。この図と異なり、レバーリンク36の代わりにレバーハンドル32とほぼ同形左右対称のレバーハンドルを設け、レバーハンドル同士をつなげた四辺枠状の構成とすることもできる。直線ガイド50はベース継手60の上部に一体固設する構成としてもよい。
図2は接続装置1におけるフィルターエレメントの開放された締め付け前の状態を示す側面図である。図3はフィルターエレメントを締め付けた状態を示す側面図である。フィルターエレメントは図示されていないが、トレイ80に載置された状態にあるとする。図2において、レバーハンドル32の力点33を押し下げることで、可動回転軸34を固定回転軸31に対して図中時計周りに増力して揺動し、ブーメラン形の中間リンク35を介して作用方向を変換し、トグル機構の連結軸23に図中左向きの力を加える。トグル機構のリンク22および24は、連結軸23を介して一直線状に伸びた状態(思案点)を経て図3に示すように、思案点を5度程度越えたリンク角度のところで静止し、押圧継手40がスライド下降してフィルターエレメントを締め付けた状態となる。
図2の開放状態において、可動回転軸34はレバーハンドル32の回転軸31を支持・収容する金属製の回転軸ハウジング12の一部であるストッパー部11aに当接しており、図3の締め付け状態において、可動回転軸34は異なるストッパー部11bに当接するように構成されている。これらのストッパーによりレバー機構すなわちトグル機構の可動範囲が決められている。なお、フィルターエレメントをこの接続装置から取り外す際には、図3の締め付け状態からレバーハンドルの力点33を手動で引き上げることにより、締め付け動作をしたときのレバー機構およびトグル機構の動作方向と逆の動作がなされることになり図2の状態に容易に戻すことができる。
つぎに、レバー機構の操作性と安全性の向上のために講じた技術的手段を説明する。図4は、レバーハンドルの回転軸31部分の拡大図でありレバーハンドル32を持ち上げた開放状態の図である。図5は、レバーハンドル32を押し下げた締め付け状態の図である。回転軸31の軸受けおよびストッパー部となる回転軸ハウジングは、回転軸に配設されたカム部材等を可視化するため、描画していない。また図5に描画されている可動回転軸34は、同じ理由で図4には描画していない。
図4、5に示した回転軸31は、ベアリング94、回転軸31と一体的に回転し端面周方向に波状凹凸面を有するカム部材(回転カム部材90)、回転が係止され軸方向の摺動が可能で回転カム90と対向して押圧当接されているカム部材(係止カム部材91)、係止カム部材91を回転カム部材90のほうに付勢する圧縮ばね93とで主に構成される。係止カム部材91にはロックピン92が固設され、回転軸ハウジングの内側にロックピン92に摺動係合する係止溝を軸方向に延在固設した不図示の構造により係止カム部材91の動作を規制している。
レバーハンドル32に手動力が加えられると、回転軸31の回転により回転カム部材90が回転し、係止カム部材91との波状凹凸面同士の当接状態に応じて係止カム部材91を軸方向に押しやり、回転の進行につれてカム部材同士の凹凸面が嵌り合う位相になれば係止カム部材が回転カム部材に近づく状態に移行する。この運動とくに係止カム部材を押しやるときには、回転運動に対して圧縮ばね93の付勢力に起因する摩擦抵抗力が発生する。
実際、図4が示す開放状態において、係止カム部材91には大きな逆台形凹部95と、小さな凹部96と、それらをつなぐ台形凸部98が描かれており、向かい合う回転カム部材90の凸部97が、小さな凹部96に浅く嵌合当接している状態が描かれている。ここで、凹部、凸部とはカム部材を軸方向から見た投影円の軸中心部を除く周方向の波状凹凸面における凹部、凸部のことを指す。よってこの場合、凹部は谷部、凸部は尾根部と言い換えることができる。
さて、図4の状態からレバーハンドル32を押し下げて回転カム90を手前方向に回転すると、凸部97が係止カム部材91を軸方向に押しやりつつ台形凸部98を経て、図5に示すように、大きな逆台形凹部95に深く嵌合当接した状態に移行する。その作用過程はつぎのとおりである。
まず図4の状態から、凸部97が台形凸部98に当接した状態に移行するときには係止カム部材91から受ける摩擦抵抗力は比較的小さい。その状態から図5の状態に移行するときには、凸部97が逆台形凹部95の斜面を介した圧縮ばね93の付勢力により、回転動作が促進される過程を経て、最終的に高さ深さが略一致する凸部97と大きな逆台形凹部95とが嵌合当接した状態となって安定する。本発明によれば、このように開放状態から締め付け状態に移行する際の摩擦トルクを抑制し、なめらかに締め付け状態に移行することができる。
これとは逆に、図5の締め付け状態から図4の開放状態に移行するときは、まず、回転カム部材90の凸部97と接している係止カム部材の位置が逆台形凹部95の中ほどに位置しているので、レバーハンドル32を持ち上げはじめる短い期間においては、ほとんど摩擦抵抗力ははたらかない。この短い期間は、トグル機構のリンク角度が180度を少し越えた締め付け状態の角度から180度に戻す動作過程に対応する。つづいて、回転しようとする凸部97は、大きな逆台形凹部95の比較的長い斜面によって摩擦抵抗力を受けつつ、台形凸部98を経て図4の状態に到達する。
すなわち、フィルターエレメントの脱着時のレバーハンドル動作に関しては、押圧継手の押圧力を緩めると同時に、圧縮されていたフィルターエレメントが膨張し、レバーハンドルの動きと組み合わさることで急激にレバーハンドルが跳ね上がり、操作者に危害を与えるおそれがある。上記した、係止カム部材91に配設した大きな逆台形凹部95の比較的長い斜面によって発生させる摩擦抵抗力は、レバーハンドル32の急激な跳ね上げを防止することに寄与する。
フィルターエレメントは、円柱状の樹脂製容器の中心軸と交わる上下2か所に開口部71(図1)を有し、内部にフィルター材を配したインラインフィルター用のカートリッジ部材である。フィルターエレメントは、トレイに載置して本発明の続装置1に搭載することができる。フィルターエレメント70をトレイ80に載置したうえでベース継手60に挿入する態様を図1に示す。フィルターエレメントを載置する向きを規制するため、またフィルターエレメントがトレイから脱け落ちることを防ぐために、フィルターエレメント70の円柱状本体上部にフランジ部72を設けるのが望ましい。
図6に、トレイ80をベース継手60に装着した態様を示す。トレイ80にはフィルターエレメントの円柱状の外部側面にフィットする縦方向の貫通孔85、および段差を付けたフランジ受け部83を設けている。トレイ80にはつまみ部84を一体化してある。なお、ベース継手60の載置面62の態様を可視化するために、フィルターエレメントは描画していない。載置面62には流路開口端65と、その周囲に上方開口の環状凹部66が設けられている。環状凹部66は、載置面の流路開口端65周辺がフィルターエレメントの底面に押圧されたとき、フィルターエレメント中心部への圧力を増大させ密着性を高めるために有用である。
トレイ80をベース継手60の装着位置に正確に位置決め挿入するための技術的手段を示す。トレイ80の側にはその側面部の、挿入先端部の縦辺角を面取りしたテーパ部81を設け、挿入中間部に縦方向(図中奥行き方向)に延びたV字状溝部82を設ける。一方、ベース継手60の側にはベース継手内のガイド側壁61に、摺動方向に垂直な方向に進退可能な付勢ピン63(圧縮ばね64付き)を設ける構成とすることができる。
1 フィルターエレメントの接続装置
10 不動部材
11 ストッパー部
12 回転軸ハウジング
20 トグル機構
21 原動リンクの一端(固定回転軸)
22 原動リンク
23 連結軸
24 従動リンク
25 押圧継手との連結部
30 レバー機構
31 レバーハンドルの支点としての固定回転軸
32 レバーハンドル
33 レバーハンドルの力点
34 可動回転軸
35 中間リンク
36 レバーリンク
40 押圧継手
50 直線ガイド
60 ベース継手
61 ガイド側壁
62 載置面
63 付勢ピン
64 圧縮ばね
65 流路開口端
66 上方開口の環状凹部
70 フィルターエレメント
71 フィルターエレメントの開口部
72 フランジ部
80 トレイ
81 テーパ部
82 V字状溝部
83 フランジ受け部
84 つまみ
85 トレイの貫通孔
90 回転カム部材
91 係止カム部材
92 ロックピン
93 圧縮ばね
94 ベアリング
95 係止カム部材の大きな逆台形凹部
96 係止カム部材の小さな凹部
97 回転カム部材の凸部
98 係止カム部材の台形凸部

Claims (12)

  1. 不動部材と、トグル機構と、レバー機構と、ストッパー部と、押圧継手と、直線ガイドと、ベース継手とを備え、前記押圧継手と前記ベース継手との間にフィルターエレメントを締め付け接続する、液体クロマトグラフィー用の接続装置において、
    前記不動部材は、台座、支柱または装置本体と一体化、または、固定可能な不動の剛体または構造体であり、
    前記フィルターエレメントは、中空体の内部にフィルター材を配し、両端部に貫通開口を有する、配管流路に液密挿入可能な部材であり、
    前記トグル機構は、一端が前記不動部材に軸支された原動リンクと、前記原動リンクの自由端側に連結軸を設けて連結された従動リンクと、前記従動リンクの先端にすべり子としてふるまう前記押圧継手との連結部と、を有する倍力機構であって、
    前記レバー機構は、前記不動部材上に支点としての回転軸を有するレバーハンドルを設け、前記レバーハンドルの力点に加える手動力を前記トグル機構の前記連結軸に増力作用させる動力伝達機構であり、
    前記ストッパー部は、前記トグル機構の可動限界を前記原動リンクと前記従動リンクとが同一直線状になる思案点を越えた所定の角度に画定するために、前記レバー機構または前記トグル機構の部材の一部が当接しうる、前記不動部材に固設された部位であり、
    前記押圧継手は、すべり子として、前記従動リンクの先端にある前記連結部と連結しており、前記フィルターエレメントの上部貫通開口と圧接接合可能な流路開口端と、外部の流路配管に接続可能な他方の流路開口端とを有し、
    前記直線ガイドは、前記不動部材に固設されており、前記押圧継手の運動を上下の直線摺動に拘束し、
    前記ベース継手は、前記不動部材に固設されており、前記フィルターエレメントを位置決め載置する載置面と、ガイド側壁と、前記フィルターエレメントの下部貫通開口と接合する前記載置面の位置に流路開口端と、外部の流路配管に接続可能な他方の流路開口端とを有する、前記接続装置。
  2. 前記直線ガイドは前記ベース継手の上部に一体固設されている、請求項1に記載の接続装置。
  3. 前記レバー機構は、前記レバーハンドル上の、力点よりも支点に近い作用点の位置に設けた可動回転軸と、
    前記可動回転軸と前記トグル機構の前記連結軸とを回転可能につなぐ中間リンクと、を含む、請求項1または2に記載の接続装置。
  4. 前記不動部材に固設された回転軸ハウジングであって、前記回転軸ハウジングは前記レバーハンドルの回転軸を支持・収容し、その外装面が前記ストッパー部として、前記レバーハンドルを操作したとき前記レバー機構の前記可動回転軸が当接する、前記回転軸ハウジングを備えた、請求項3に記載の接続装置。
  5. 前記レバーハンドルの支点として前記不動部材に設置した回転軸において、前記回転軸と一体的に回転し、軸中心部を除く端面周方向に波状凹凸面を有する回転カム部材と、前記回転軸上にあって、回転が係止され軸方向の摺動が可能で前記回転カム部材と対向して押圧当接されており前記回転カム部材と同じまたは異なる波状凹凸面を有する係止カム部材とを備えた、請求項1から4のいずれか1項に記載の接続装置。
  6. 前記フィルターエレメントを締め付けた状態において前記両カム部材の対向する波状の凸面と凹面が深く嵌合し、前記フィルターエレメントを開放した状態において対向する波状の凸面と凹面が浅く嵌合するように構成した、請求項5に記載の接続装置。
  7. 前記フィルターエレメントを締め付けた状態から開放する方向に前記回転カム部材を単位角度だけ回転させるときの両カム部材同士の嵌合度合いの変化分が、締め付ける方向に単位角度だけ回転させるときの嵌合度合いの変化分よりも大きくなるように構成した波状凹凸面を有する一方または両方のカム部材を備えた、請求項5または6に記載の接続装置。
  8. 前記係止カム部材の周縁部にロックピンが固設され、一方、前記回転軸ハウジングの内側には前記ロックピンに摺動係合する係止溝が軸方向に延在固設されている、請求項5から7のいずれか1項に記載の接続装置。
  9. トレイに前記フィルターエレメントを位置決め載置した上で前記ベース継手内の取り付け位置に摺動挿入する当該トレイであって、トレイ本体は前記ベース継手の前記ガイド側壁に摺動可能な側面部材を有し、前記フィルターエレメントの円柱状の外部側面にフィットする縦方向の貫通孔と、一端部に指でつまむつまみ部とを設けた前記トレイを着脱可能に備えた、請求項1から8のいずれか1項に記載の接続装置。
  10. 前記フィルターエレメントは、その円柱状本体上部にフランジ部を配した着脱可能な挿入部材である、請求項9に記載の接続装置。
  11. 前記トレイ本体の前記側面部の、挿入先端部の縦辺角を面取りし、挿入中間部に縦方向に延びたV字状溝部を設け、
    前記ベース継手内の前記ガイド側壁に、摺動方向に垂直な方向に進退可能な付勢ピンを設けた、請求項9または10に記載の接続装置。
  12. 前記トレイの奥端部と、前記ベース継手または不動部材に設けた当接面とが磁着する、請求項9から11のいずれか1項に記載の接続装置。
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