JP2023059633A - X線診断装置及びx線診断装置の制御方法 - Google Patents

X線診断装置及びx線診断装置の制御方法 Download PDF

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Yasushi Sakai
愼吾 金光
Shingo Kanemitsu
久典 加藤
Hisanori Kato
考宏 稲垣
Takahiro Inagaki
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Figure 2023059633000001
【課題】2次元撮影及びトモシンセシス撮影の両方の撮影を行う場合において、被検体の負担を低減すること。
【解決手段】実施形態に係るX線診断装置は、X線管と、X線検出部と、撮影制御部とを備える。X線管は、被検体にX線を照射する。X線検出部は、X線管から発せられたX線を検出する。撮影制御機能は、被検体に対するX線の照射角度の範囲を規定した撮影範囲のうち、特定の照射角度で2次元撮影を行い、特定の照射角度以外の他の照射角度でトモシンセシス撮影を行うようX線管を制御し、撮影範囲の一端から他端に向けてトモシンセシス撮影及び2次元撮影を連続的に行う。
【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線診断装置及びX線診断装置の制御方法に関する。
従来、X線診断装置を用いた検査では、ポジショニングされた被検体について、2次元撮影とトモシンセシス撮影とを連続的に行う場合がある。
例えば、マンモグラフィ装置では、圧迫板により固定した被検体の乳房に対し、2次元撮影とトモシンセシス撮影との両方を連続的に行う場合がある。この場合、2次元撮影及びトモシンセシス撮影のそれぞれの撮影に要する時間の他、2次元撮影の撮影位置からトモシンセシス撮影の撮影開始位置まで、又はトモシンセシス撮影の撮影終了位置から2次元撮影の撮影位置までの移動に時間を要することになる。そのため、この間、乳房が圧迫され続けることになり、被検体にかかる負担が大きい。
また、例えば、2次元撮影とトモシンセシス撮影とでは、一部の位置で重複して撮影を行うことになる。つまり、従来技術では、被ばく量という観点からも被検体にかかる負担が大きくなっていると言える。
特開2018-187042号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、2次元撮影とトモシンセシス撮影との両方の撮影を行う場合において、被検体にかかる負担を低減することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置付けることもできる。
実施形態に係るX線診断装置は、X線管と、X線検出部と、撮影制御部とを備える。X線管は、被検体にX線を照射する。X線検出部は、X線管から発せられたX線を検出する。撮影制御機能は、被検体に対するX線の照射角度の範囲を規定した撮影範囲のうち、特定の照射角度で2次元撮影を行い、特定の照射角度以外の他の照射角度でトモシンセシス撮影を行うようX線管を制御し、撮影範囲の一端から他端に向けてトモシンセシス撮影及び2次元撮影を連続的に行う。
図1は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置が実行する撮影処理の一例を示す説明図である。 図3は、第1実施形態に係るアームの角速度の変化の一例を示すグラフである。 図4は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置が実行する撮影処理の一例を示す説明図である。 図6は、第2実施形態に係るアームの角速度の変化の一例を示すグラフである。 図7は、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置1の2次元撮影中の挙動の一例を示す説明図である。 図8は、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、変形例1に係るマンモグラフィ装置が実行する撮影処理の一例を示す説明図である。 図10は、変形例2に係るマンモグラフィ装置の構成の一例を示すブロック図である。 図11は、変形例3に係るマンモグラフィ装置の構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。なお、X線診断装置及びX線診断装置の制御方法は、以下に示す実施形態によって限定されるものではない。また、以下の説明において、同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、マンモグラフィ装置1は、乳房撮影部10と、コンソール装置20とを備える。なお、マンモグラフィ装置1は、X線診断装置の一例である。
乳房撮影部10は、放射線技師等の操作者によってポジショニングされた乳房Bを圧迫してX線撮影を行う。乳房撮影部10は、左右それぞれの乳房Bに対してX線撮影を行う。本実施形態において、乳房撮影部10が行うX線撮影は、2次元撮影(マンモグラフィ撮影)及びトモシンセシス撮影である。乳房撮影部10は、乳房Bの配置状態を維持したまま、2次元撮影とトモシンセシス撮影とを連続的に行う。
ここで、2次元撮影は、乳房Bに対してX線を一方向から照射することによって平面的な画像を取得する撮影方法である。また、トモシンセシス撮影は、乳房Bに対して複数の方向から順次X線を照射することによって立体的な画像を取得する撮影方法である。乳房Bに対して行われるX線の撮影方向には、頭尾(CC:Cranio-Caudal projection)方向、内外斜位(MLO:Medio-Lateral Oblique projection)方向等がある。
乳房撮影部10は、X線高電圧装置101と、X線管102と、X線絞り器103と、圧迫板104と、載置台105と、X線検出器106と、アーム107と、システム制御回路108と、アーム駆動回路109と、圧迫板駆動回路110とを有する。
X線高電圧装置101は、システム制御回路108の制御に応じて高電圧を発生し、発生した高電圧をX線管102に印加する。X線管102は、X線高電圧装置101によって印加された高電圧に基づいて、載置台105に載置された乳房Bに向けてX線を照射する。
X線絞り器103は、例えば、上下、左右にそれぞれ一対ずつ(計4枚)設けられた絞り羽根を備える。絞り羽根は、X線を遮蔽する鉛等の材料によって平板状に形成されている。X線絞り器103は、システム制御回路108の制御に応じて絞り羽根を開閉し、X線管102から照射されたX線の照射範囲(照射野)を形成する。
圧迫板104は、例えば、X線が透過する樹脂等の材料によって形成された透明または半透明な板であり、載置台105に載置された乳房Bを圧迫する。圧迫板104は、アーム107によって移動可能に支持され、載置台105との間で接離する方向に移動される。載置台105は、乳房Bを載置する台であり、アーム107によって支持される。載置台105は、X線管102に対向する位置に設けられ、X線検出器106を内部に備える。
X線検出器106は、例えば、FPD等から構成される。X線検出器106は、X線管102から照射されて乳房Bを透過したX線を検出する。X線検出器106は、検出したX線に対応した検出信号をコンソール装置20に供給する。
アーム107は、例えば、X線管支持機構と載置台支持機構とを有し、アーム駆動回路109によって、それぞれ独立に移動可能に設けられる。X線管支持機構は、X線管102、X線絞り器103を支持する。載置台支持機構は、圧迫板104、載置台105を支持する。
システム制御回路108は、例えば、プロセッサから構成される。システム制御回路108は、コンソール装置20から供給された制御信号を受け取り、当該制御信号に基づき、X線高電圧装置101、X線管102、X線絞り器103、載置台105、X線検出器106、アーム107、アーム駆動回路109、圧迫板駆動回路110を制御する。
アーム駆動回路109は、例えば、モータ、アクチュエータ等から構成される。アーム駆動回路109は、システム制御回路108の制御のもと、アーム107を駆動する。乳房Bに対するX線撮影(2次元撮影及びトモシンセシス撮影)の位置は、アーム107の駆動によって変化する。圧迫板駆動回路110は、例えば、モータ、アクチュエータ等から構成される。圧迫板駆動回路110は、システム制御回路108の制御のもと、圧迫板104を駆動する。圧迫板104の駆動によって、載置台105に載置された乳房Bは圧迫される。
一方、コンソール装置20は、処理回路21と、入力インターフェース22と、ディスプレイ23と、記憶回路24とを有する。
処理回路21は、例えば、プロセッサから構成される。処理回路21は、コンソール装置20の各部、及び、乳房撮影部10のシステム制御回路108を制御することにより、マンモグラフィ装置1全体を制御する。また、処理回路21は、記憶回路24に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、撮影制御機能211、検知機能212、表示制御機能213、生成機能214、及び再構成機能215として機能する。
ここで、撮影制御機能211は、撮影制御部の一例である。また、再構成機能215は、再構成部の一例である。
撮影制御機能211は、乳房Bに対するX線の照射角度の範囲を規定した撮影範囲のうち、特定の照射角度で2次元撮影を行い、特定の照射角度以外の他の照射角度でトモシンセシス撮影を行うようX線管102を制御し、撮影範囲の一端から他端に向けてトモシンセシス撮影及び2次元撮影を連続的に行う。
例えば、撮影制御機能211は、撮影範囲(例えば-15°~+15°)を設定するとともに、当該撮像範囲の一端から他端にむけてトモシンセシス撮影と2次元撮影とを連続的に行うよう、システム制御回路108を介してX線管102及びアーム107を制御する。
なお、アーム107は、X線管102を支持しているため、アーム107を移動させると、X線管102もアーム107と共に移動する。したがって、アーム107の移動速度を表すアーム107の角速度は、X線管102の移動速度を表しているとも言える。
また、撮影制御機能211は、2次元撮影を開始する際、直前にトモシンセシス撮影を行っている場合には、直前に行ったトモシンセシス撮影の撮影条件に基づいて2次元撮影を行う。撮影制御機能211が実行する具体的な処理については後述する。
検知機能212は、X線管102の位置を検知する。例えば、検知機能212は、X線管102の焦点が2次元撮影の撮影位置に到達したことを検知する。具体的には、検知機能212は、検出器の検出結果を基に、X線管102が2次元撮影の撮影位置(例えば、CC方向におけるアーム107の角度が0°)に到達したことを検知する。
例えば、検出器は、回転角や移動量を検出するポテンショメータ、位置検出センサであるエンコーダ等である。エンコーダは、例えば磁気方式、刷子式、あるいは光電式等の、いわゆるアブソリュートエンコーダ等である。また、検知機能212は、回転変位をデジタル信号として出力するロータリエンコーダあるいは直線変位をデジタル信号として出力するリニアエンコーダ等、様々な種類の検出器を適宜、使用可能である。
表示制御機能213は、ディスプレイ23に各種画像を表示させる。例えば、表示制御機能213は、2次元撮影やトモシンセシス撮影で得られたX線画像、再構成機能215により生成された断層画像等を表示する。以下、2次元撮影で得られるX線画像を、2次元画像ともいう。また、トモシンセシス撮影で得られるX線画像をトモシンセシス画像ともいう。
生成機能214は、X線画像を生成する。具体的には、生成機能214は、まず、乳房撮影部10のX線検出器106によって検出されたX線に対応した検出信号を乳房撮影部10から取得する。次いで、生成機能214は、当該検出信号を基に画像処理を行い、X線画像を生成する。なお、生成機能214が行う画像処理は、例えば、周波数処理、ダイナミックレンジ圧縮処理、階調処理等である。
再構成機能215は、断層画像を生成する。例えば、再構成機能215は、トモシンセシス撮影によって得られた複数のトモシンセシス画像に対して、FBP(Filtered Back Projection)やOS-EM等の手法により画像再構成を実施して複数の断層画像を生成する。
入力インターフェース22は、操作者からの各種の入力操作を受け付ける入力装置から構成される。入力インターフェース22は、操作者から入力操作を受け付け、受け付けた入力操作に対応する電気信号を処理回路21に供給する。
例えば、入力インターフェース22は、マウスやキーボード、トラックボール、曝射スイッチ等の各種ボタン、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、音声入力回路等から構成される。
ディスプレイ23は、各種の情報を表示する表示装置から構成される。例えば、ディスプレイ23は、表示制御機能213の制御のもと、GUI(Graphical User Interface)やX線画像等を表示する。
記憶回路24は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等から構成され、各種情報、各種データ及び各種プログラムを記憶する。例えば、記憶回路24は、GUI(Graphical User Interface)やX線画像等を記憶する。また、記憶回路24は、処理回路21によって実行され、処理回路21を、撮影制御機能211、検知機能212、表示制御機能213、生成機能214、及び再構成機能215として機能させるプログラムを記憶する。
以上のように構成されたマンモグラフィ装置1の各機能について図2及び図3を用いて説明する。図2は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置1が実行する撮影処理の一例を示す説明図である。なお、図12では、圧迫板104の図示を省略している。
撮影が行われていない時、X線管102及びX線絞り器103は、図2(a)に示すように定位置に位置している。撮影を行う場合、この定位置で、被検体の乳房Bが載置台105に載置され、圧迫板104によって圧迫される。そして、撮影制御機能211は、医師や技師等のユーザから撮影指示を受付けると、図2(b)に示すように、トモシンセシス撮影の開始位置(例えば、-15°)に移動する。
このとき、検知機能212は、X線管102が、トモシンセシス撮影の開始位置に移動したことを検知する。撮影制御機能211は、検知機能212により、X線管102がトモシンセシス撮影の開始位置に到達したと検知された場合、図2(c)に示すように、乳房B(X線検出器106)に対するX線管102の位置を移動させながら、トモシンセシス撮影を行う。
次いで、検知機能212はX線管102が、2次元撮影の撮影位置(例えば、0°)に到達したことを検知する。撮影制御機能211は、検知機能212が、X線管102が2次元撮影の撮影位置に到達したことを検知した場合、X線管102の移動を一旦停止する。
そして、撮影制御機能211は、図2(d)に示すように、2次元撮影の撮影位置において2次元撮影を行う。ここで、撮影制御機能211は、直前まで行っていたトモシンセシス撮影の撮影条件に基づいて、管電圧、管電流等の2次元撮影の撮影条件を決定してもよい。この場合、撮影制御機能211は、決定した撮影条件に基づいて、2次元撮影を行う。
撮影制御機能211は、2次元撮影終了後、図2(e)に示すように、X線管102の移動を再開し、トモシンセシス撮影を再開する。そして、検知機能212は、トモシンセシス撮影の終了位置(例えば、+15°)を検知する。撮影制御機能211は、検知機能212が、X線管102がトモシンセシス撮影の開始位置に到達したことを検知した場合、トモシンセシス撮影を終了する。
また、生成機能214は、上記のトモシンセシス撮影及び2次元撮影でX線検出器106が検出した検出結果に基づき、トモシンセシス画像及び2次元画像を生成する。そして、再構成機能215は、トモシンセシス画像と2次元画像とに基づき画像再構成を実施することで複数の断層画像を生成する。
なお、再構成機能215は、画像再構成に際し、トモシンセシス画像と2次元画像との線量比に基づいて2次元画像を補正し、補正した2次元画像を用いて断層画像を生成することが好ましい。
ここで、再構成機能215が2次元画像を補正する理由について説明する。上記したように、マンモグラフィ装置1では、トモシンセシス撮影と2次元撮影とを連続的行う場合、2次元撮影の撮影位置において、トモシンセシス撮影のトモシンセシス画像が欠けることになる。そこで、再構成機能215では、2次元撮影の撮影位置で得られた2次元画像を、当該撮影位置でのトモシンセシス画像として用いる。
しかしながら、2次元撮影では、トモシンセシス撮影と比較して線量が高く、2次元画像をそのまま用いて再構成処理を行うと、断層画像が正しく生成できない可能性がある。そのため、再構成機能215は、トモシンセシス画像と2次元画像との線量比に基づき補正した2次元画像を用いて画像再構成を行う。これにより、生成される断層画像の精度を向上させることができる。
図3は、第1実施形態におけるアーム107の角速度の変化の一例を示すグラフである。図3の縦軸は、アーム107の角速度、横軸は、撮影開始からの経過時間を示している。なお、図3に記載した(c)、(d)、(e)の期間は、図2で説明した(c)、(d)、(e)の撮影期間に対応する。
図3に示すように、アーム107は、トモシンセシス撮影に対応する期間(c)、(e)の間、一定の角速度で移動する。また、アーム107は、2次元撮影に対応する期間(d)の間は停止する。
このように、撮影範囲の一端から他端に向けてトモシンセシス撮影及び2次元撮影を連続的に行うことで、撮影時間の短縮を図ることができる。以下、その理由について説明する。
例えば、2次元撮影を行った後にトモシンセシス撮影を行う場合、まず、照射角度0°等の特定の照射角度で2次元撮影を行った後、トモシンセシス撮影の開始位置に移動し、撮影範囲の一端から他端に向けてトモシンセシス撮影を行うことになる。また、例えば、トモシンセシス撮影を行った後に2次元撮影を行う場合、撮影範囲の一端から他端に向けてトモシンセシス撮影を行った後、照射角度0°等の2次元撮影の開始位置に移動し、当該照射角度で2次元撮影を行うことになる。
このような撮影方法の場合、2次元撮影とトモシンセシス撮影との切り替え時に、X線管102の移動に時間を要することになる。また、トモシンセシス撮影では、2次元撮影と重複する照射角度で撮影を行うため、一部の撮影角度で重複して撮影が行われることになる。
一方、本実施形態のように、撮影範囲の一端から他端に向けてトモシンセシス撮影及び2次元撮影を連続的に行う場合、2次元撮影とトモシンセシス撮影との切り替え時に発生する、X線管102の移動に要する時間を減らすことができるため、撮影時間の短縮を図ることができる。
また、2次元撮影とトモシンセシス撮影とで、同一の撮影角度での重複撮影を防ぐことができる。したがって、被検体の被ばく量を低減することも可能である。
次に、図4を参照して、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置1が実行する処理について説明する。図4は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、本処理の前提として、被検体の乳房Bが載置台105に載置され、圧迫板104によって乳房Bの圧迫が開始されているものとする。
撮影制御機能211は、ユーザから撮影指示を受付けると、X線管102をトモシンセシス撮影の開始位置に移動させる(ステップS1)。X線管102の移動によりX線管102が開始位置に到達すると、検知機能212は、X線管102がトモシンセシス撮影の開始位置に位置していることを検知する。次いで、撮影制御機能211は、トモシンセシス撮影を開始する(ステップS2)。ステップS2において、撮影制御機能211は、X線管102を移動させながらトモシンセシス撮影を行う。
また、X線管102の移動によりX線管102が2次元撮影の撮影位置に到達すると、検知機能212は、X線管102が2次元撮影の撮影位置に到達したことを検知する(ステップS3)。撮影制御機能211は、検知機能212が、X線管102が2次元撮影の撮影位置に到達したことを検知すると、X線管102の移動を一時的に停止する(ステップS4)。
次いで、撮影制御機能211は、X線管102の移動を停止させた状態で、2次元撮影を開始する(ステップS5)。このとき、撮影制御機能211は、直前のトモシンセシス撮影の撮影条件に基づいて、2次元撮影の撮影条件を決定してもよい。撮影制御機能211は、2次元撮影を終えたことを確認すると(ステップS6)、X線管102の移動を再開する(ステップS7)。また、撮影制御機能211は、ステップS7と並行してトモシンセシス撮影を再開する(ステップS8)。
X線管102の移動によりX線管102がトモシンセシス撮影の終了位置に到達すると、検知機能212は、X線管102がトモシンセシス撮影の終了位置に位置していることを検知する。撮影制御機能211は、検知機能212が、X線管102がトモシンセシス撮影の終了位置に位置していることを検知すると、トモシンセシス撮影を終了し、本処理を終了する(ステップS9)。
このように、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置1は、2次元撮影の撮影位置を示す第1角度で2次元撮影を行い、撮影範囲のうち、第1角度を含まない第2角度で、トモシンセシス撮影を行うようX線管102を制御し、撮影範囲の一端から他端にむけてトモシンセシス撮影及び2次元撮影を連続的に行う撮影制御機能211を備える。
例えば、2次元撮影後にトモシンセシス撮影を行った場合、2次元撮影の撮影位置では、2次元撮影とトモシンセシス撮影との両方が行われることになる。これに対し、第1実施形態に係る撮影制御機能211は、2次元撮影の撮影位置では、2次元撮影のみを行うため、2次元撮影後にトモシンセシス撮影を行った場合と比較して撮影時間を短縮することができる。そして、例えば、マンモグラフィ装置1では、撮影時間の間、被検体の乳房Bが圧迫され続けるため、撮影時間を短縮することで、被検体の負担を軽減することができる。
また、撮影時間を短縮することにより、被ばく量を低減させることができるため、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置1は、被ばく量の観点からも被検体の負担を低減させることができる。
また、撮影制御機能211は、2次元撮影の撮影位置でX線管102を停止して2次元撮影を行い、2次元撮影後にトモシンセシス撮影を再開する制御を行う。2次元撮影の撮影位置でX線管102を停止させて2次元撮影を行うことで、ボケのない高画質な2次元画像を撮影することができる。
また、撮影制御機能211は、2次元撮影の撮影条件を、直前のトモシンセシス撮影によって得られた投影画像から決定する。これにより、条件を決めるための撮影を行う必要がなくなり、撮影時間及び被ばく量を低減させることができると考えられる。
また、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置1は、2次元撮影により撮影された2次元画像を、2次元画像とトモシンセシス撮影によって得られた複数の投影画像との線量比に応じて補正し、再構成処理を行う再構成機能215を備える。
2次元画像を線量比に応じて補正して画像再構成処理を行うことにより、2次元撮影の撮影位置においてトモシンセシス撮影を行わなくても、2次元画像を利用して高画質な複数の断層画像を生成することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置1について説明する。第2実施形態では、2次元撮影の撮影位置でX線管102の移動を停止させずに2次元撮影を行う構成について説明する。なお、第2実施形態の説明において、上述の第1実施形態と同様の動作を示す箇所には、図面等において同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
以下、第2実施形態に係る撮影制御機能211について、図5乃至図7を用いて説明する。図5は、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置1が実行する撮影処理の一例を示す説明図である。なお、図5の(c)については、図2の(c)と同様のため、説明は省略する。
撮影制御機能211は、トモシンセシス撮影と2次元撮影との両方の撮影を行う場合において、上述した第1の実施形態と同様にX線管102を移動させることで、トモシンセシス撮影を制御する(図5の(c)参照)。また、撮影制御機能211は、検知機能212が、X線管102が2次元撮影の撮影位置に到達したことを検知した場合、X線管102の移動速度を減速する。そして、撮影制御機能211は、図5(d1)に示すように、X線管102をトモシンセシス撮影時よりも遅い速度で移動させながら2次元撮影を行う。
そして、撮影制御機能211は、2次元撮影が終了すると、図5(e)に示すように、X線管102の移動速度を元の速度に戻し、トモシンセシス撮影を再開する。以降は、図2と同様の処理が行われる。
図6は、第2実施形態におけるアーム107の角速度の変化の一例を示すグラフである。図6の縦軸は、アーム107の角速度、横軸は、撮影開始からの経過時間を示している。
図6に示すように、アーム107は、トモシンセシス撮影に対応する期間(c)、(e)の間は、一定の角速度で移動する。また、アーム107は、2次元撮影に対応する期間(d1)の間は、トモシンセシス撮影時よりも遅い一定の角速度で移動する。
なお、上記の例では、2次元撮影時にアーム107の角速度を減速しているが、トモシンセシス撮影時のアーム107の角速度を維持したまま、2次元撮影を行ってもよい。
このように、トモシンセシス撮影を開始し、2次元に到達したら停止することなく2次元撮影を行い、2次元撮影の終了後にトモシンセシス撮影を再開することにより、2次元撮影の撮影位置で停止して2次元撮影を行う場合よりも、トモシンセシス撮影及び2次元撮影全体の撮影時間を短縮することが可能になる。
ところで、X線管102を移動させながら2次元撮影を行うと2次元画像にボケが生じる可能性がある。したがって、2次元画像を撮影する間、乳房B(対象物)の投影像がX線検出器106の入射面を移動する距離を、ボケの許容値内に収める必要がある。当該距離は、2次元撮影中のアーム107の角速度及び2次元撮影の撮影時間に応じて変化する。そこで、撮影制御機能211は、当該距離をボケの許容値内に収めるために、2次元撮影中のアーム107の角速度及び2次元撮影の撮影時間の決定を行う。
以下、図7を用いて上記の処理について説明する。図7は、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置1の2次元撮影中の挙動の一例を示す説明図である。この図は、アーム107が回転中心ACを基準に、回転移動しながら2次元撮影を行う場合のマンモグラフィ装置1の2次元撮影に関係する各部の挙動を示している。前提として、2次元撮影の開始時におけるX線管102の焦点位置FS、終了時におけるX線管102の焦点位置FEが、ともにX線検出器106と平行な面に位置するものとする。
また、図7では、アーム回転半径(mm)をr、焦点受像器間距離(SID:Source Image Distance)(mm)をs、乳房BとX線検出器106との距離(PID:Patient Imager Distance)(mm)をpで表している。
ここで、2次元撮影の撮影期間(時間)がt、2次元撮影時の角速度(deg/s)がwであるとすると、2次元撮影の期間中に、X線管102が回転する角度は、w×tで表される。また、2次元撮影の期間中、X線管102の焦点がX線検出器106と平行な面内を移動する距離をdとすると、d=2r×sin(w×t/2)となる。また、2次元撮影の期間中、乳房Bの投影像がX線検出器106の入射面を移動する距離をDとすると、D=2r×sin(w×t/2)×(p/(s-p))となる。
そして、ボケの許容値(mm)がcであるとすると、撮影制御機能211は、D≦cとなるように、アーム107の角速度wと2次元撮影の撮影期間tとを決定して2次元撮影を行う。なお、撮影制御機能211は、決定したアーム107の角速度wと2次元撮影の撮影期間tで2次元撮影を行った場合に線量が不足しないように、トモシンセシス撮影時よりも管電圧及び管電流を上げる制御を行うことが好ましい。
次に、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置1が実行する処理について説明する。図8は、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、ステップS11乃至S13は、図4のステップS1乃至S3と同様のため、説明を省略する。
撮影制御機能211は、検知機能212が、X線管102が2次元撮影の撮影位置に到達したことを検知すると、X線管102の移動速度を減速する(ステップS14)。次いで、撮影制御機能211は、X線管102の移動速度を減速させた状態で、2次元撮影を開始する(ステップS15)。
このとき、撮影制御機能211は、直前のトモシンセシス撮影の撮影条件に基づいて、2次元撮影の撮影条件を決定する。撮影制御機能211は、当該撮影条件に従って、X線管102を移動させながら、2次元撮影を行い、撮影工程を終えたことを確認する(ステップS16)。
撮影制御機能211は、2次元撮影の撮影工程を終えたことを確認すると、X線管102の移動速度を元に戻す(ステップS17)。以降の処理ステップS18及びステップS19は、図4のステップS8及びS9と同様のため、説明を省略する。
このように、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置1の撮影制御機能211は、撮影範囲の一端からトモシンセシス撮影を開始し、2次元撮影の撮影位置でX線管を停止することなく、2次元撮影を行う。また、撮影制御機能211は、ボケの許容量に応じて決定したX線管102の移動速度と撮影時間で2次元撮影を行い、トモシンセシス撮影時よりも、管電圧及び管電流が大きくなるよう調整する。
これにより、第2実施形態に係るマンモグラフィ装置1は、2次元撮影の撮影位置で停止して2次元撮影を行う場合よりも、トモシンセシス撮影及び2次元撮影全体の撮影時間の短縮が可能である。また、管電圧及び管電流を調整するため、2次元画像の画質低下を防ぐことができる。
また、第2実施形態に係る撮影制御機能211は、2次元撮影の撮影位置でX線管102の移動速度を減速して、2次元撮影を行う。これにより、2次元画像にボケが生じる可能性を低減することができる。
なお、上述した実施形態は、マンモグラフィ装置1が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
(変形例1)
上述の第2実施形態では、乳房B(対象物)の投影像がX線検出器106の入射面を移動する距離を、ボケの許容値内に収まるように、アーム107の角速度と2次元撮影時間とを決定し、撮影する形態について説明した。しかしながら、ボケの発生を防止する方法はこれに限らず、他の方法を用いてもよい。
例えば、X線検出器106を移動可能に構成し、2次元撮影時に、撮影制御機能211が、システム制御回路108を介して、X線管102の移動方向とは反対方向にX線検出器106を移動させることにより2次元画像のボケを防止してもよい。以下、本変例の撮影制御機能211による撮影処理について説明する。
図9は、変形例1に係るマンモグラフィ装置1が実行する撮影処理の一例を示す説明図である。なお、図9の(c)については、図2の(c)と同様のため、説明は省略する。
撮影制御機能211は、検知機能212が、X線管102が2次元撮影の撮影位置に到達したことを検知した場合、図9(d2)に示すように、X線管102の移動方向とは反対の方向にX線検出器106の移動を開始する。そして、撮影制御機能211は、図9(d2)に示すように、X線管102とX線検出器106を移動させながら2次元撮影を行う。
上述したように、2次元画像にボケが生じるのは、図7において、Dで示した、2次元撮影の期間中、乳房Bの投影像がX線検出器106の入射面を移動する距離が大きくなることが原因である。ここで、2次元撮影中、X線管102の移動方向とは反対の方向にX線検出器106を移動させると、乳房Bの投影像は、X線検出器106の入射面を、X線管102の移動方向とは反対の方向に移動する。
これにより、X線管102の移動に起因する乳房Bの投影像の移動の影響が打ち消される。したがって、2次元撮影の期間中、乳房Bの投影像がX線検出器106の入射面を移動する距離を小さくした場合と同様の効果が得られる。つまり、2次元画像のボケを抑止することができる。
なお、X線管102の移動速度に対し、X線検出器106の移動速度が遅過ぎる場合、上述の効果が十分に得られない可能性がある。一方、早過ぎる場合、X線検出器106の移動に起因する2次元画像のボケが発生する可能性がある。したがって、X線検出器106の移動速度は、マンモグラフィ装置1の構成や2次元撮影時のX線管102の撮影条件に応じて調整することが好ましい。
例えば、図7と同様に、2次元撮影時のアーム107の角速度がw、撮影期間がt、ボケの許容値(mm)がcである場合、撮影制御機能211は、この撮影期間tでのX線検出器106の移動距離DがD≦cとなるように、X線検出器106の移動速度を決定する。
そして、撮影制御機能211は、2次元撮影が終了すると、X線検出器106を2次元撮影開始前の位置へ戻した後、トモシンセシス撮影を再開する。
なお、2次元撮影時のX線管102の移動速度は減速してもよいし、減速しなくてもよい。また、図9の例では、2次元撮影終了後、X線検出器106を2次元撮影開始前の位置へ戻しているが、撮影制御機能211は、2次元撮影終了後、X線検出器106の移動を停止し、停止したX線検出器106の位置で、すぐにトモシンセシス撮影を再開してもよい。
この場合、X線検出器106の位置がトモシンセシス撮影開始時とは異なるため、再構成機能215は、X線管102とX線検出器106との位置関係に基づいて、トモシンセシス画像を補正して画像再構成処理を行う。さらに、トモシンセシス撮影再開時にX線がX線検出器106の検出範囲外に照射されないように、トモシンセシス撮影開始時におけるX線検出器106の位置を調整する必要がある。
次に、本変形例に係るマンモグラフィ装置1が実行する処理について図8を参照して説明する。本変形例に係るマンモグラフィ装置1が実行する処理の多くは、第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分について説明する。
本変形例では、ステップS14で、撮影制御機能211は、X線管102の移動速度の減速の代わりにX線検出器106をX線管102の移動方向とは反対方向に、X線管102の移動速度と略同速度で移動させる。また、ステップ17で、撮影制御機能211は、X線検出器106を2次元撮影開始前の位置へ戻す。他の処理については、第2実施形態と同様である。
本変形例によれば、2次元撮影時にX線管102を停止させなくても、2次元画像のボケを防止することができる。
(変形例2)
上述の第1実施形態及び第2実施形態では、2次元撮影により2次元画像を直接取得する形態について説明した。しかしながら、2次元画像の取得方法はこれに限らず、例えば、2次元撮影による撮影結果と、再構成機能215による画像再構成処理後の画像とに基づき、2次元画像を取得する形態としてもよい。以下、この形態を実現するための構成について説明する。
図10は、変形例2に係るマンモグラフィ装置1の構成の一例を示すブロック図である。本変形例に係るマンモグラフィ装置1は、更に合成機能216を備えている。合成機能216は、2次元撮影により撮影された2次元画像と、再構成機能215により再構成処理された画像を基に生成された第1合成2次元画像とに基づいて、第2合成2次元画像を生成する。
具体的には、合成機能216は、再構成機能215が画像再構成処理により生成した複数の断層画像を基に、第1合成2次元画像を生成する。次いで、合成機能216は、生成機能214が生成した2次元画像と、第1合成2次元画像とを合成し、第2合成2次元画像を生成する。
より具体的には、合成機能216は、生成機能214が生成した2次元画像に、2次元画像の線量に基づいて、第1合成2次元画像を重み付け加算し、第2合成2次元画像を生成する。
本変形例によれば、2次元撮影時の線量が不足している場合でも、2次元撮影により得られた2次元画像に、トモシンセシス画像に基づいて合成される第1合成2次元画像を合成することで、高画質な2次元画像を得ることができる。
(変形例3)
上述の第1実施形態及び第2実施形態では、1つのX線管102が移動しながら2次元撮影及びトモシンセシス撮影を行う形態について説明した。しかしながら、例えば、複数のX線管を用いて2次元撮影及びトモシンセシス撮影を行う形態としてもよい。以下、この形態を実現するための構成について説明する。
図11は、変形例3に係るマンモグラフィ装置1の構成の一例を示す図である。本変形例のマンモグラフィ装置1は、X線照射部112を備える。X線照射部112は、複数の小型X線管113及び複数の小型X線絞り器114と、ハウジング115とを備える。
小型X線管113(113a~113k)及び小型X線絞り器114(114a~114k)は、ハウジング115に収容される。X線照射部112は、撮影制御機能211の制御により、乳房Bに向けて、複数の小型X線管113の夫々から選択的にX線を照射することが可能に構成される。
なお、図11では、説明の便宜上、複数の小型X線管113及び複数の小型X線絞り器114を各11個としているが、複数の小型X線管113及び複数の小型X線絞り器114の個数は11個に限定されるものではない。また、図11では、複数の小型X線管113及び複数の小型X線絞り器114が直線状に並んで設けられているが、曲線状に並んで設けられていてもよい。
例えば、撮影制御機能211が、撮影範囲(例えば-15°~+15°)を設定した場合を考える。この場合、撮影制御機能211は、小型X線管113aで照射角度-15°、小型X線管113bで照射角度-12°、小型X線管113cで照射角度-9°、小型X線管113dで照射角度-6°、小型X線管113eで照射角度-3°のトモシンセシス撮影を行う。
撮影制御機能211は、照射角度-3°のトモシンセシス撮影終了後、小型X線管113fで2次元撮影(照射角度0°)を行う。撮影制御機能211は、2次元撮影終了後、小型X線管113gで照射角度+3°、小型X線管113hで照射角度+6°、小型X線管113iで照射角度+9°、小型X線管113jで照射角度+12°、小型X線管113kで照射角度+15°のトモシンセシス撮影を行う。
なお、本変形例では、夫々の小型X線管113は、対応する照射角度でX線を照射できるように焦点の位置が調整されている。
また、例えば、撮影制御機能211は、夫々の小型X線管113の焦点の位置を変更しながら撮影を行うことで、上記の照射角度以外の照射角度でトモシンセシス撮影を行えるようにしてもよい。例えば、撮影制御機能211は、小型X線管113aの焦点を変更することにより、照射角度-14°及び照射角度-13°でトモシンセシス撮影を行う。
本変形例によれば、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。また、本変形例では、X線管の移動が不要となるため、アーム107の角速度等の制御が不要となる。したがって、本変形例に係るマンモグラフィ装置1は、アーム107の角速度及び撮影時間の調整等の特別な制御を行わなくとも、ボケのない2次元画像を撮影することができる。
(変形例4)
上述の実施形態及び変形例では、X線診断装置がマンモグラフィ装置である形態について説明した。しかしながら、X線診断装置は、マンモグラフィ装置に限定されるものではない。例えば、トモシンセシス撮影可能なX線撮影装置等であってもよい。
各実施形態において説明したマンモグラフィ装置1においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路へ記憶されている。処理回路は、記憶回路からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
なお、上記した各実施形態においては、各処理機能が単一の処理回路によって実現される場合を示したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、処理回路は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはストレージ111に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
なお、上述した各実施形態においては、記憶回路が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明した。しかしながら、複数の記憶回路を分散して配置し、処理回路は、個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。また、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
上述した実施形態に係る各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
また、上述した実施形態で説明した制御方法は、予め用意された制御プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一過性の記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、2次元撮影及びトモシンセシス撮影の両方の撮影を行う場合において、被検体の負担を低減することを可能にする。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 マンモグラフィ装置
10 乳房撮影部
20 コンソール装置
21 処理回路
211 撮影制御機能
212 検知機能
213 表示制御機能
214 生成機能
215 再構成機能
216 合成機能

Claims (13)

  1. 被検体にX線を照射するX線管と、
    前記X線管から照射された前記X線を検出するX線検出部と、
    前記被検体に対する前記X線の照射角度の範囲を規定した撮影範囲のうち、特定の照射角度で2次元撮影を行い、前記特定の照射角度以外の他の照射角度でトモシンセシス撮影を行うよう前記X線管を制御し、前記撮影範囲の一端から他端に向けて前記トモシンセシス撮影及び前記2次元撮影を連続的に行う撮影制御部と、
    を備えるX線診断装置。
  2. 前記撮影制御部は、前記X線管を、前記撮影範囲の一端から他端に向けて移動させながら、前記トモシンセシス撮影及び前記2次元撮影を連続的に行う、
    請求項1に記載のX線診断装置。
  3. 前記撮影制御部は、前記X線管が前記特定の照射角度に達すると、前記X線検出部に対する前記X線管の相対的な移動速度を変更して前記2次元撮影を行う、
    請求項2に記載のX線診断装置。
  4. 前記撮影制御部は、前記X線管が前記特定の照射角度に達すると、前記X線管の移動を停止して前記2次元撮影を行い、前記2次元撮影後に前記X線管の移動と前記トモシンセシス撮影を再開する制御を行う、
    請求項3に記載のX線診断装置。
  5. 前記撮影制御部は、前記X線管が前記特定の照射角度に達すると、前記X線管の移動速度を減速させる、
    請求項3に記載のX線診断装置。
  6. 前記撮影制御部は、前記X線管が前記特定の照射角度に達すると、前記X線管の移動速度を維持したまま、前記X線検出部を前記X線管の移動方向と逆方向に移動させる、
    請求項3に記載のX線診断装置。
  7. 前記撮影制御部は、前記2次元撮影において、前記被検体を透過する前記X線の前記X線検出部上での投影像の移動距離が閾値以内となるよう、前記X線管の移動速度及び撮影期間を決定する、
    請求項5に記載のX線診断装置。
  8. 前記撮影制御部は、前記2次元撮影において、前記トモシンセシス撮影時よりも前記X線管の管電圧及び管電流を上げる制御を行う、
    請求項5乃至7の何れか1項に記載のX線診断装置。
  9. 前記撮影範囲の一端から他端に向けて配置された複数の前記X線管を備え、
    前記撮影制御部は、前記特定の照射角度で、特定の照射角度に対応する前記X線管で2次元撮影を行い、前記特定の照射角度以外の他の照射角度で、前記特定の照射角度以外の他の照射角度に対応する前記X線管でトモシンセシス撮影を行うよう前記X線管を制御し、前記撮影範囲の一端から他端に向けて前記トモシンセシス撮影及び前記2次元撮影を連続的に行う、
    請求項1に記載のX線診断装置。
  10. 前記トモシンセシス撮影によって得られたトモシンセシス画像と前記2次元撮影によって得られた2次元画像との線量比に基づき補正した前記2次元画像を用いて画像再構成を行う再構成部を更に備える、
    請求項1乃至9の何れか1項に記載のX線診断装置。
  11. 前記2次元画像と、前記画像再構成によって生成された断層画像に基づき合成された第1合成2次元画像とを合成し、第2合成2次元画像を生成する合成部を更に備える、
    請求項10に記載のX線診断装置。
  12. 前記被検体は、乳房であり、
    前記乳房を載置する載置台を更に備える、
    請求項1乃至11の何れか1項に記載のX線診断装置。
  13. 被検体にX線を照射するX線管と、前記X線管から照射された前記X線を検出するX線検出部とを備えるX線診断装置の制御方法であって、
    前記被検体に対する前記X線の照射角度の範囲を規定した撮影範囲のうち、特定の照射角度で2次元撮影を行い、前記特定の照射角度以外の他の照射角度でトモシンセシス撮影を行うよう前記X線管を制御し、前記撮影範囲の一端から他端に向けて前記トモシンセシス撮影及び前記2次元撮影を連続的に行う撮影制御ステップ、
    を含むX線診断装置の制御方法。
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