JP2023058231A - デジタルビームフォーミングレーダ送受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化に寄与するデジタルビームフォーミングレーダ送受信機を得ること。【解決手段】デジタルビームフォーミングレーダ送受信機100は、入力される信号を増幅して分配送信信号5を出力する励振機10と、励振機10から出力された分配送信信号5に対応する電波を目標に向かって放射するとともに目標で反射された電波を受け取る素子アンテナ1と、素子アンテナ1によって受け取られた電波をもとにする受信信号を受信する受信機6とを有する。素子アンテナ1は、分配送信信号5の一部を分配校正信号55として受信機6に伝達する。励振機10は、利得可変増幅器12と、受信信号の受信結果と分配校正信号55の受信結果とをもとに利得可変増幅器12が信号を増幅する際に用いる利得を特定する利得情報を得る利得制御部14とを有する。利得可変増幅器12は、利得制御部14によって得られた利得情報をもとに、入力される信号を増幅する。【選択図】図1
Description
本開示は、例えば移動する目標を探知するために用いられるデジタルビームフォーミングレーダ送受信機に関する。
従来のレーダ送受信機は、受信機の内部の可変利得増幅器で送信信号を増幅する際の利得を調整する(例えば、特許文献1参照)。従来のデジタルビームフォーミングレーダ送受信機では、素子アンテナ及び受信機は電力合成数分だけ存在する(例えば、特許文献2参照)。以下では、デジタルビームフォーミングは、「DBF」と記載される場合がある。
DBFレーダ送受信機は、送信信号を生成し、素子アンテナの個数だけ送信信号を分配して各素子アンテナに送信信号を出力する励振機と、目標で反射された電波をもとにする受信信号から不要な信号を除去して必要な信号を増幅する受信機とを有する。受信機が素子アンテナの個数だけ存在する場合、いわゆるフルDBF受信機と、いくつかの素子アンテナの出力を合成して用いるサブアレイDBF受信機とが存在する。
一般的なDBFレーダ送受信機では、送信信号の出力は規定値以上と規定されており、励振機は積極的にレベルコントロールをしていない。他方、受信機は、ターゲット信号が大きい場合、受信機が飽和しないように受信機の内部に設けられた利得可変増幅器により、利得を制御する。なお、一般的に、受信機における利得制御量は同一である。利得制御機能は、受信機の個数分必要であり、DBFレーダ送受信機の小型化の弊害となっている。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、小型化に寄与するデジタルビームフォーミングレーダ送受信機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係るデジタルビームフォーミングレーダ送受信機は、入力される信号を増幅して分配送信信号を出力する励振機と、励振機から出力された分配送信信号に対応する電波を目標に向かって放射するとともに目標で反射された電波を受け取る素子アンテナと、素子アンテナによって受け取られた電波をもとにする受信信号を受信する受信機とを有する。素子アンテナは、分配送信信号の一部を分配校正信号として受信機に伝達する。受信機は、受信信号の受信結果と分配校正信号の受信結果とを励振機に出力する。励振機は、入力される信号を増幅する利得可変増幅器と、受信機から出力された受信信号の受信結果と分配校正信号の受信結果とをもとに、利得可変増幅器が信号を増幅する際に用いる利得を特定する利得情報を得る利得制御部とを有する。利得可変増幅器は、利得制御部によって得られた利得情報をもとに、入力される信号を増幅する。
本開示に係るデジタルビームフォーミングレーダ送受信機は、小型化に寄与することができるという効果を奏する。
以下に、実施の形態に係るデジタルビームフォーミングレーダ送受信機を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るデジタルビームフォーミングレーダ送受信機100の構成を示す図である。一般に、DBFレーダ送受信機は、送信信号を生成して当該送信信号を素子アンテナの個数分に分配した後に分配後の送信信号の各々を各素子アンテナに出力する励振機と、目標で反射された電波をもとにする受信信号から不要な信号を除去して必要な信号を増幅する受信機とを有する。図1は、1個の素子アンテナ1を有するDBFレーダ送受信機100の構成を示すブロック図である。つまり、図1は、最も簡単な構成であるDBFレーダ送受信機100の構成を示している。
図1は、実施の形態1に係るデジタルビームフォーミングレーダ送受信機100の構成を示す図である。一般に、DBFレーダ送受信機は、送信信号を生成して当該送信信号を素子アンテナの個数分に分配した後に分配後の送信信号の各々を各素子アンテナに出力する励振機と、目標で反射された電波をもとにする受信信号から不要な信号を除去して必要な信号を増幅する受信機とを有する。図1は、1個の素子アンテナ1を有するDBFレーダ送受信機100の構成を示すブロック図である。つまり、図1は、最も簡単な構成であるDBFレーダ送受信機100の構成を示している。
DBFレーダ送受信機100は、素子アンテナ1と、励振機10と、受信機6とを有する。DBFレーダ送受信機100の基本的な構成は、従来のレーダ送受信機の構成と同じであり、DBFレーダ送受信機100が有する複数の構成要素の説明において、周知の構成及び動作については、説明を省略するか簡略な説明が行われる。
励振機10は、入力される信号を増幅して分配送信信号5を出力する。具体的には、励振機10は、図示されていないレーダ制御部が出力する一定の周波数の信号を一定の繰り返し時間で逓倍し、逓倍を行うことによって得られた信号を指定された値で増幅した後、増幅が行われた信号を素子アンテナ1へ出力する。励振機10は、利得可変増幅器12と、利得制御部14と、励振部15とを有する。
励振部15は、図示されていないレーダ制御部が出力する一定の周波数の信号について、一定の繰り返し時間で逓倍などの処理を行い、当該処理によって得られた信号を利得可変増幅器12へ出力する。励振部15が利得可変増幅器12へ出力する信号は、高周波信号である。利得可変増幅器12は、入力される信号を増幅する。具体的には、利得可変増幅器12は、励振部15から出力された高周波信号を指定された値で増幅し、増幅によって得られた信号を素子アンテナ1へ出力する。利得可変増幅器12が出力する信号は、分配送信信号5である。
利得制御部14は、受信機6が受信する分配校正信号55と、素子アンテナ1が受け取る電波をもとにする受信信号とをもとに、利得可変増幅器12が信号を増幅する際に用いる利得情報を得る。利得制御部14は、利得情報を利得可変増幅器12へ出力する。利得制御部14は、分配校正信号55の強度をもとに、利得可変増幅器12の利得をコントロールし、素子アンテナ1へ出力される分配送信信号5の出力レベルを制御する。
受信機6は、素子アンテナ1によって受け取られた電波をもとにする受信信号を受信する。受信機6は、受信信号の受信結果と分配校正信号55の受信結果とを励振機10に出力する。具体的には、受信機6は、バンドパスフィルタ7と、増幅器8と、受信部20とを有する。受信部20は、素子アンテナ1からの受信信号と、分配校正信号55とを受信する。受信信号は、ターゲット信号である。受信部20は、受信信号を受信した結果を図示されていない信号処理部に出力するとともに、分配校正信号55を受信した結果を利得制御部14へ出力する。
利得制御部14は、受信機6から出力された受信信号の受信結果と分配校正信号55の受信結果とをもとに、利得可変増幅器12が信号を増幅する際に用いる利得を特定する利得情報を得る。利得可変増幅器12は、利得制御部14によって得られた利得情報をもとに、入力される信号を増幅する。
素子アンテナ1は、励振機10から出力された分配送信信号5に対応する電波を目標に向かって放射するとともに目標で反射された電波を受け取る。素子アンテナ1は、分配送信信号5の一部を分配校正信号55として受信機6に伝達する。具体的には、素子アンテナ1は、パッチアンテナ2と、サーキュレータ3とを有する。サーキュレータ3は、励振機10から出力された分配送信信号5を受け取り、分配送信信号5をパッチアンテナ2へ出力する。パッチアンテナ2は、分配送信信号5を受け取った後、分配送信信号5に対応する電波を目標に向かって放射する。パッチアンテナ2は、目標で反射された電波を受け取り、受け取った電波をもとにする受信信号を、サーキュレータ3を介して受信機6へ出力する。
ここで、従来のデジタルビームフォーミングレーダ送受信機200を説明する。図2は、従来のデジタルビームフォーミングレーダ送受信機200の構成を示す図である。DBFレーダ送受信機200は、N個の素子アンテナ2011-201Nと、励振機210と、N個の受信機2061-206Nとを有する。Nは、2以上の整数である。図2は、N個の受信機2061-206Nを有するDBFレーダ送受信機200を示している。
励振機210は、増幅器212と、電力分配器211とを有する。増幅器212は、利得が一定である増幅器であり、積極的に利得を制御する構成要素ではない。励振機210は、N個の素子アンテナ2011-201Nの各々に送信信号を出力する。N個の素子アンテナ2011-201Nの各々は、パッチアンテナ202と、サーキュレータ203とを有する。
N個の受信機2061-206Nの各々は、バンドパスフィルタ207と、利得可変増幅器208とを有する。受信機2061は、ターゲット信号の値が大きい場合、受信機2061が飽和しないように利得可変増幅器208により利得を制御する機能を有する。受信機2062-206Nの各々の構成は、受信機2061の構成と同様である。なお、一般的に、受信機における利得制御量は同一である。
従来のDBFレーダ送受信機200では、励振機210から出力された送信信号をあらかじめ決められた値以上の値で増幅することが規定されており、従来のDBFレーダ送受信機200は積極的に利得レベルのコントロールをしていない。このため、N個の受信機2061-206Nの各々の入力レベルが飽和しないようにN個の受信機2061-206Nの各々には利得可変増幅器208が設けられている。従来では、利得可変増幅器208の利得制御機能はN個の受信機2061-206Nの個数分必要である。このことは、DBFレーダ送受信機200の小型化の弊害となっている。
実施の形態1に係るDBFレーダ送受信機100の説明に戻る。図1を用いて、DBFレーダ送受信機100の動作を説明する。
励振機10が有する利得可変増幅器12は、利得制御部14から指定された利得で利得可変増幅器12に入力された入力信号を増幅し、増幅によって得られた分配送信信号5を出力する。
サーキュレータ3は、分配送信信号5をパッチアンテナ2へ出力するとともに、分配送信信号5の一部を分配校正信号55として受信機6に伝達する。すなわち、サーキュレータ3は、分配送信信号5を透過させてパッチアンテナ2へ出力するとともに、サーキュレータ3において一部回り込んだ分配送信信号5を分配校正信号55として受信機6へ出力する。
パッチアンテナ2は、受け取った分配送信信号5をもとにする電波を放射し、目標で反射された電波を受け取る。サーキュレータ3は、パッチアンテナ2が受け取った電波に対応する受信信号をパッチアンテナ2から受け取って受信信号を受信機6へ出力する。
受信機6では、バンドパスフィルタ7は、受信信号から不要な信号を除去する。増幅器8は、一定の利得で受信信号を増幅する。受信部20は、受信した結果を、図示されていない後段の信号処理部へ出力するとともに、利得制御部14へ出力する。
受信部20は、励振機10から出力された分配送信信号5をもとにする電波がパッチアンテナ2によって放射されて目標で反射された電波がパッチアンテナ2によって受け取られた際のパッチアンテナ2によって受け取られた電波をもとにする受信信号を受信する前のタイミングにおいて、サーキュレータ3によって分配送信信号5の一部が分配された分配校正信号55を受信する。受信部20は、分配校正信号55を受信した受信結果を、分配校正信号55の受信結果として利得制御部14へ出力する。
増幅器8は、バンドパスフィルタ7を透過した後のターゲット信号をあらかじめ決められた利得で増幅するが、前述の通り、受信機6への受信信号の値が大きい場合、受信機6が飽和して正確な受信情報を得ることができないという課題がある。受信機6に入力する受信信号は、目標で反射される電波の強度に依存するため、分配送信信号5の電力をあらかじめ調整しておくことにより、受信機6の飽和を回避することができる。
実施の形態1では、励振機10が有する利得可変増幅器12が、利得を調整することにより、分配送信信号5の電力を調整する。利得可変増幅器12が行う利得の調整は、利得制御部14が利得可変増幅器12に出力する利得情報をもとに行われる。利得制御部14は、受信部20から受信した分配校正信号55の受信結果と、目標で反射された電波をもとにする受信信号を受信した受信結果とをもとに利得情報を取得する。利得制御部14は、取得した利得情報を利得可変増幅器12へ出力する。これにより、利得可変増幅器12の利得が設定される。
利得制御部14は、例えば、分配校正信号55の強度と、目標で反射されてパッチアンテナ2によって受け取られた電波をもとにする受信信号の強度との比をもとに、あらかじめ決められた算定式を用いて、利得可変増幅器12が増幅を行う際の利得の値を算出し、利得の値を示す利得情報を利得可変増幅器12へ出力する。
利得制御部14は、例えば、分配校正信号55の強度と、目標で反射されてパッチアンテナ2によって受け取られた電波をもとにする受信信号の強度との関係から利得の値を特定する換算表を有していて、当該換算表をもとに利得可変増幅器12が増幅を行う際の利得の値を算出し、利得の値を示す利得情報を利得可変増幅器12へ出力してもよい。上述の算定式及び上述の換算表は、素子アンテナ1によって受け取られる電波をもとにする受信信号についての電力が受信機6の飽和を発生させず、また、後段の信号処理部での処理に問題が生じないレベルとなるようにあらかじめ設定される。
上述のように、実施の形態1に係るDBFレーダ送受信機100は、従来のDBFレーダ送受信機200では、N個の受信機2061-206Nの各々に存在する利得可変増幅器208を不要とすることができる。これにより、受信機6の小型化が可能となる。つまり、DBFレーダ送受信機100は、小型化に寄与することができる。利得可変増幅器12は利得制御部14によって得られた利得情報をもとに入力される信号を増幅する。つまり、利得可変増幅器12は、送信電力を調整することができる。すなわち、DBFレーダ送受信機100は、送信電力を変更することができる。
実施の形態1に係るDBFレーダ送受信機100は、送信時、素子アンテナ1の内部でサーキュレータ3から回り込んだ分配送信信号5を分配校正信号55として利用することで、常時、送信電力の校正と受信系の校正とを同時に行うことができる。DBFレーダ送受信機100の運用中、受信系の校正が可能となるので、DBFレーダ送受信機100では、従来の各受信機に設けられている利得可変増幅器のトラッキング特性の補正データが不要となり、試験コストの低減を図ることができるうえ、合成損失の低減等の性能を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態1に係るDBFレーダ送受信機100は、ひとつの素子アンテナ1とひとつの受信機6とを有する。しかし、特許文献2が開示しているように、通常、DBFレーダ送受信機において、素子アンテナ及び受信機は、電力合成数分存在する。
実施の形態1に係るDBFレーダ送受信機100は、ひとつの素子アンテナ1とひとつの受信機6とを有する。しかし、特許文献2が開示しているように、通常、DBFレーダ送受信機において、素子アンテナ及び受信機は、電力合成数分存在する。
図3は、実施の形態2に係るデジタルビームフォーミングレーダ送受信機300の構成を示す図である。例えば特許文献2が開示しているレーダ装置のように、DBFレーダ送受信機300は、フェーズドアレイアンテナを用いて通常目標探知時にあらかじめ決められた電波を送信し、目標からの反射波を受け取って、素子アンテナ毎に得られるデジタル受信信号に対して、ビーム形成部、目標検出部及び測角処理を含む複数の受信ビーム処理系を用いてデジタルビームフォーミングを行うことにより同時マルチビームを形成し、目標の情報を取得する。実施の形態2では、通常のDBFレーダ送受信機が有する後段の信号処理部及び移相器などの構成要素についての説明は省略される。
DBFレーダ送受信機300は、入力される信号を増幅して分配送信信号5を出力する励振機10Aと、励振機10Aから出力された分配送信信号5に対応する電波を目標に向かって放射するとともに目標で反射された電波を受け取るN個の素子アンテナ11-1Nと、N個の素子アンテナ11-1Nの各々によって受け取られた電波をもとにする受信信号を受信するN個の受信機61-6Nとを有する。N個の素子アンテナ11-1Nの各々は、パッチアンテナ2とサーキュレータ3とを有する。
N個の素子アンテナ11-1Nの各々はN個の受信機61-6Nのいずれかに対応しており、N個の受信機61-6Nの各々はN個の素子アンテナ11-1Nのいずれかに対応している。N個の素子アンテナ11-1Nの各々には、N個の受信機61-6Nのうちの対応するひとつの受信機が接続されている。N個の素子アンテナ11-1Nの各々は、目標で反射された電波を受け取る。
N個の素子アンテナ11-1Nの各々は、分配送信信号5に対応する電波を目標に向かって放射するとともに目標で反射された電波を受け取るパッチアンテナ2と、励振機10Aから出力された分配送信信号5の一部を反射して分配校正信号55として対応する受信機に伝達するサーキュレータ3とを有する。
N個の受信機61-6Nの各々は、バンドパスフィルタ7と、増幅器8と、受信部20とを有する。N個の受信機61-6Nの各々は、対応する素子アンテナによって受け取られた電波をもとにする受信信号の受信結果と、対応する素子アンテナから伝達された分配校正信号55の受信結果とを励振機10Aに出力する。
励振機10Aは、入力される信号を増幅する利得可変増幅器12と、N個の素子アンテナ11-1Nの各々に電力を分配する電力分配器11と、N個の受信機61-6Nの各々から出力される受信信号の受信結果と分配校正信号55の受信結果とをもとに、利得可変増幅器12が信号を増幅する際に用いる利得を特定する利得情報を得る利得制御部14と、励振部15とを有する。利得可変増幅器12は、利得制御部14によって得られた利得情報をもとに、入力される信号を増幅する。当該入力される信号は、合成送信信号である。つまり、合成送信信号は、利得可変増幅器12で増幅され、電力分配器11で分配され、分配送信信号5が生成される。
次に、実施の形態2に係るDBFレーダ送受信機300の動作を説明する。DBFレーダ送受信機300の基本的な動作は、実施の形態1に係るDBFレーダ送受信機100の動作と同じである。励振機10Aは、図示されていないレーダ制御部が出力する一定の周波数の信号を一定の繰り返し時間で逓倍し、逓倍を行うことによって得られた信号を指定された利得の値で増幅した後、増幅を行うことによって得られた分配送信信号5をN個の素子アンテナ11-1Nの各々へ出力する。
励振機10Aは、電力分配器11と、利得可変増幅器12と、利得制御部14と、励振部15とを有する。電力分配器11は、利得可変増幅器12から出力される送信信号を、N個の素子アンテナ11-1Nの各々に分配する。N個の素子アンテナ11-1Nの各々は、電力分配器11で分配された分配送信信号5を受け取り、分配送信信号5をもとにする電波を放射するとともに、目標で反射された電波に対応する受信信号を、N個の受信機61-6Nのうちの対応する受信機に出力する。
N個の受信機61-6Nの各々は、目標で反射された電波をもとにする受信信号を受信する前に、N個の素子アンテナ11-1Nのうちの対応する素子アンテナが有するサーキュレータ3から分配校正信号55を受信して、受信結果を利得制御部14に出力する。
N個の受信機61-6Nの各々は、目標で反射された電波をもとにする受信信号を受信して、受信結果を利得制御部14と図示されていない後段の信号処理部とに出力する。利得制御部14は、素子アンテナの個数だけ存在するN個の受信機61-6Nから、分配校正信号55を受信した受信結果と、目標で反射された電波に対応する受信信号を受信した受信結果とを受け取る。利得制御部14は、受け取った複数の受信結果をもとに、利得情報を取得する。利得制御部14は、利得情報を利得可変増幅器12に出力する。これにより、利得可変増幅器12の利得が設定される。
利得可変増幅器12は、設定された利得で合成送信信号を増幅する。電力分配器11は、増幅を行うことによって得られた送信信号を分配し、分配後、N個の素子アンテナ11-1Nの各々に分配送信信号5を出力する。
利得制御部14は、例えば、分配校正信号55の強度と、目標で反射された電波をもとにする受信信号の強度との比をもとに、あらかじめ決められた算定式を用いて、利得可変増幅器12が増幅を行う際の利得の値を算出し、利得の値を示す利得情報を利得可変増幅器12へ出力する。
利得制御部14は、例えば、分配校正信号55の強度と、目標で反射された電波をもとにする受信信号の強度との関係から利得の値を特定する換算表を有していて、当該換算表をもとに利得可変増幅器12が増幅を行う際の利得の値を算出し、利得の値を示す利得情報を利得可変増幅器12へ出力してもよい。
利得制御部14は、素子アンテナと受信機との組複数個について得られた複数の利得の値の平均値を利得可変増幅器12へ出力する利得情報が示す利得の値と決定してもよい。利得制御部14は、N個の受信機61-6Nの全てが飽和しない利得の値を設定することができる。
上述のように、実施の形態2に係るDBFレーダ送受信機300は、従来のDBFレーダ送受信機200ではN個の受信機2061-206Nの各々に存在する利得可変増幅器を不要とすることができる。これにより、N個の受信機61-6Nの各々の小型化が可能となる。受信機の個数だけ存在していた利得可変増幅器が1個に低減されるので、実施の形態2に係る技術は、DBFレーダ送受信機の小型化に寄与する。加えて、DBFレーダ送受信機300は、N個の受信機2061-206Nの各々の特性のバラツキを抑制することができる。
実施の形態2に係るDBFレーダ送受信機300によれば、送信電力の校正と受信系の校正とを同時に行うことができる。実施の形態2に係るDBFレーダ送受信機300によれば、従来では各受信機で必要となる利得可変増幅器のトラッキング特性の補正データが不要となり、試験コストの低減を図ることができるうえ、合成損失の低減等の性能の向上を見込むことができる。
図4は、実施の形態1に係るデジタルビームフォーミングレーダ送受信機100が有する素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の少なくとも一部がプロセッサ91によって実現される場合のプロセッサ91を示す図である。つまり、素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の少なくとも一部の機能は、メモリ92に格納されるプログラムを実行するプロセッサ91によって実現されてもよい。プロセッサ91は、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、又はDSP(Digital Signal Processor)である。図4には、メモリ92も示されている。
素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の少なくとも一部の機能がプロセッサ91によって実現される場合、当該少なくとも一部の機能は、プロセッサ91と、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせとによって実現される。ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ92に格納される。プロセッサ91は、メモリ92に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の少なくとも一部の機能を実現する。
素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の少なくとも一部の機能がプロセッサ91によって実現される場合、DBFレーダ送受信機100は、素子アンテナ1、励振機10及び受信機6によって実行されるステップの少なくとも一部が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ92を有する。メモリ92に格納されるプログラムは、素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の少なくとも一部をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
メモリ92は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性若しくは揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク又はDVD(Digital Versatile Disk)等である。
図5は、実施の形態1に係るデジタルビームフォーミングレーダ送受信機100が有する素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の少なくとも一部が処理回路93によって実現される場合の処理回路93を示す図である。つまり、素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の少なくとも一部は、処理回路93によって実現されてもよい。
処理回路93は、専用のハードウェアである。処理回路93は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものである。素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の一部は、残部と別個の専用のハードウェアで実現されてもよい。
素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の複数の機能について、当該複数の機能の一部がソフトウェア又はファームウェアで実現され、当該複数の機能の残部が専用のハードウェアで実現されてもよい。このように、素子アンテナ1、励振機10及び受信機6の複数の機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって実現することができる。
実施の形態2に係るDBFレーダ送受信機300が有する励振機10Aの少なくとも一部は、メモリに格納されていて励振機10Aの少なくとも一部の機能を実現するためのプログラムを実行するプロセッサによって実現されてもよい。当該プロセッサは、プロセッサ91と同様のプロセッサである。励振機10Aの少なくとも一部は、処理回路によって実現されてもよい。当該処理回路は、処理回路93と同様の処理回路である。
実施の形態2に係るDBFレーダ送受信機300が有するN個の素子アンテナ11-1Nの各々の少なくとも一部は、メモリに格納されていてN個の素子アンテナ11-1Nの各々の少なくとも一部の機能を実現するためのプログラムを実行するプロセッサによって実現されてもよい。当該プロセッサは、プロセッサ91と同様のプロセッサである。N個の素子アンテナ11-1Nの各々の少なくとも一部は、処理回路によって実現されてもよい。当該処理回路は、処理回路93と同様の処理回路である。
実施の形態2に係るDBFレーダ送受信機300が有するN個の受信機61-6Nの各々の少なくとも一部は、メモリに格納されていてN個の受信機61-6Nの各々の少なくとも一部の機能を実現するためのプログラムを実行するプロセッサによって実現されてもよい。当該プロセッサは、プロセッサ91と同様のプロセッサである。N個の受信機61-6Nの各々の少なくとも一部は、処理回路によって実現されてもよい。当該処理回路は、処理回路93と同様の処理回路である。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略又は変更することも可能である。
1,11-1N 素子アンテナ、2 パッチアンテナ、3 サーキュレータ、5 分配送信信号、6,61-6N 受信機、7 バンドパスフィルタ、8 増幅器、10,10A 励振機、11 電力分配器、12 利得可変増幅器、14 利得制御部、15 励振部、20 受信部、55 分配校正信号、91 プロセッサ、92 メモリ、93 処理回路、100,300 デジタルビームフォーミングレーダ送受信機。
Claims (2)
- 入力される信号を増幅して分配送信信号を出力する励振機と、
前記励振機から出力された前記分配送信信号に対応する電波を目標に向かって放射するとともに前記目標で反射された前記電波を受け取る素子アンテナと、
前記素子アンテナによって受け取られた前記電波をもとにする受信信号を受信する受信機とを備え、
前記素子アンテナは、前記分配送信信号の一部を分配校正信号として前記受信機に伝達し、
前記受信機は、前記受信信号の受信結果と前記分配校正信号の受信結果とを前記励振機に出力し、
前記励振機は、
前記入力される信号を増幅する利得可変増幅器と、
前記受信機から出力された前記受信信号の受信結果と前記分配校正信号の受信結果とをもとに、前記利得可変増幅器が信号を増幅する際に用いる利得を特定する利得情報を得る利得制御部とを有し、
前記利得可変増幅器は、前記利得制御部によって得られた前記利得情報をもとに、前記入力される信号を増幅する
ことを特徴とするデジタルビームフォーミングレーダ送受信機。 - 入力される信号を増幅して分配送信信号を出力する励振機と、
前記励振機から出力された前記分配送信信号に対応する電波を目標に向かって放射するとともに前記目標で反射された前記電波を受け取る複数の素子アンテナと、
前記複数の素子アンテナの各々によって受け取られた前記電波をもとにする受信信号を受信する複数の受信機とを備え、
前記複数の素子アンテナの各々は、前記複数の受信機のいずれかに対応しており、
前記複数の受信機の各々は、前記複数の素子アンテナのいずれかに対応しており、
前記複数の素子アンテナの各々は、
前記分配送信信号に対応する前記電波を前記目標に向かって放射するとともに前記目標で反射された前記電波を受け取るパッチアンテナと、
前記励振機から出力された前記分配送信信号の一部を反射して分配校正信号として対応する受信機に伝達するサーキュレータとを有し、
前記複数の受信機の各々は、対応する素子アンテナによって受け取られた電波をもとにする受信信号の受信結果と、対応する素子アンテナから伝達された分配校正信号の受信結果とを前記励振機に出力し、
前記励振機は、
前記入力される信号を増幅する利得可変増幅器と、
前記複数の受信機の各々から出力される前記受信信号の受信結果と前記分配校正信号の受信結果とをもとに、前記利得可変増幅器が信号を増幅する際に用いる利得を特定する利得情報を得る利得制御部とを有し、
前記利得可変増幅器は、前記利得制御部によって得られた前記利得情報をもとに、前記入力される信号を増幅する
ことを特徴とするデジタルビームフォーミングレーダ送受信機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021168105A JP2023058231A (ja) | 2021-10-13 | 2021-10-13 | デジタルビームフォーミングレーダ送受信機 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2021168105A Pending JP2023058231A (ja) | 2021-10-13 | 2021-10-13 | デジタルビームフォーミングレーダ送受信機 |
Country Status (1)
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2021
- 2021-10-13 JP JP2021168105A patent/JP2023058231A/ja active Pending
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