JP2023058193A - 海洋構造物の解体方法 - Google Patents

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Atsushi Yushimo
亮 西垣
Akira Nishigaki
将征 金升
Masayuki Kanemasu
晃久 奥田
Akihisa Okuda
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Abstract

【課題】タワーを備える海洋構造物を安全に解体して回収することができる海洋構造物の解体方法を提供する。【解決手段】海洋構造物の解体方法であって、海洋構造物が備えるタワーの横にシート状の構造物を設置する設置ステップと、タワーを切断して海上構造物の本体をシート状の構造物に向けて倒す倒壊ステップと、を備える。【選択図】 図3

Description

本開示は、各種の観測設備、通信設備、照明設備、採掘設備及び発電設備等(例えば、気象観測塔、送電線塔、灯台及び洋上風車等)のタワーを備える海洋構造物の解体方法に関する。
特許文献1には、浮体構造物を備える洋上風車等に関して、浮体構造物を係留する緊張係留式浮体を安全に撤去するための撤去方法が開示されている。この方法では、浮体構造物に設けられた沈下用注水部に注水して浮体構造物を沈下させることによって、係留索を弛緩させた状態で係留索を切断することにより、安全性の確保が図られている。
特許文献2には、風車を足場を組まずに解体する方法として、風車のタワーの内部に設置したクレーン装置によってタワーを上部から順次解体する方法が開示されている。
特開2020-23233号公報 国際公開第2019/116511号
本願発明者は、タワーを備える海洋構造物を解体する方法として、高所作業をなるべく避けてタワーの根元部を爆破やレーザ等で切断して、海洋構造物の本体(海洋構造物の切断位置より上部)を倒してから解体する方法を検討している。しかしながら、海洋構造物の本体を倒す場合、海洋構造物の本体が海中に沈んで回収できなくなる恐れがある。
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、タワーを備える海洋構造物を安全に解体して海洋構造物の本体を回収することができる海洋構造物の解体方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係る海洋構造物の解体方法は、
海洋構造物が備えるタワーに向けてシート状の構造物を運搬する運搬ステップと、
前記タワーの横に前記シート状の構造物を設置する設置ステップと、
前記タワーを切断して前記海洋構造物の本体を前記シート状の構造物に向けて倒す倒壊ステップと、
前記海洋構造物の本体を回収する回収ステップと、
を備える。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、タワーを備える海洋構造物を安全に解体して回収することができる海洋構造物の解体方法が提供される。
本開示の一実施形態に係る気象観測タワー2Aの解体方法の概略を示すフローチャートである。 図1に示す運搬ステップ(S101)の一例を説明するための図である。 図1に示す設置ステップ(S102)の一例を説明するための平面図である。 図1に示す設置ステップ(S102)の一例を説明するための平面図である。 図1に示す倒壊ステップ(S103)の一例を説明するための図である。 図1に示す倒壊ステップ(S103)の一例を説明するための平面図である。 図1に示す倒壊ステップ(S103)の他の一例を説明するための図である。 図1に示す回収ステップ(S104)の一例を説明するための図である。 シート状の構造物4としてネットを用いる例を説明するための図である。 タワー8Aを囲むようにシート状の構造物4(ネット)を設置した状態を示す図である。 気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4(ネット)で包んだ状態を示す図である。 本開示の一実施形態に係る洋上風車2の解体方法の概略を示すフローチャートである。 図12に示す運搬ステップ(S201)の一例を説明するための図である。 図12に示す設置ステップ(S202)の一例を説明するための図である。 図12に示す設置ステップ(S202)の一例を説明するための平面図である。 図12に示す設置ステップ(S202)の一例を説明するための平面図である。 図12に示す設置ステップ(S202)の一例を説明するための平面図である。 図12に示す倒壊ステップ(S203)の一例を説明するための図である。 図12に示す倒壊ステップ(S203)の一例を説明するための平面図である。 図12に示す倒壊ステップ(S203)の他の一例を説明するための図である。 図12に示す回収ステップ(S204)の一例を説明するための図である。 シート状の構造物4としてネットを用いる例を説明するための図である。 タワー8を囲むようにシート状の構造物4(ネット)を設置した状態を示す図である。 風車2の本体2aをシート状の構造物4(ネット)で包んだ状態を示す図である。 タワー8に蓋部材39を設けた状態を示す図である。
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
(気象観測タワーの解体方法)
図1は、本開示の一実施形態に係る気象観測タワーの解体方法の概要を示すフローチャートである。
図1に示す解体方法は、気象観測タワーが備えるタワー(柱部)に向けてシート状の構造物を運搬する運搬ステップ(S101)と、タワーの横にシート状の構造物を設置する設置ステップ(S102)と、タワーを切断して気象観測タワーの本体をシート状の構造物に向けて倒す倒壊ステップ(S103)と、気象観測タワーの本体を回収する回収ステップ(S104)と、を備える。
図2は、図1に示す運搬ステップ(S101)の一例を説明するための図である。
図2に示すように、気象観測タワー2Aは、海底に固定された基礎37上に立設されたタワー8Aと、タワー8Aから分岐して延びる複数の枝状突起物5とを含む。枝状突起物5の各々には、気象に関するパラメータ(例えば風向、風速、温度、湿度又は雨量等)を観測するための計測機器9が設けられている。
図2に示すように、S101では、気象観測タワー2Aの設置された位置までシート状の構造物4を船舶6で運搬する。S101では、例えば船舶6でシート状の構造物4を曳航して運搬してもよいし、シート状の構造物4が折り畳み可能な場合には、折り畳まれた状態のシート状の構造物4を曳航して又は船舶6に載せて運搬してもよい。
図示する例では、シート状の構造物4は、平面状に連続的に形成される第1面4s(表面)と、第1面4sと反対側に平面状に連続的に形成される第2面4t(裏面)とを含む膜状の構造物(シート)である。
シート状の構造物4の材質は、海水に浮く材質であってもよく、例えばポリエステル、EVA(エチレンビニルアセテート)又はポリプロピレン等であってもよい。シート状の構造物4の比重は、海水に浮くように、例えば1.02以下であってもよい。
また、シート状の構造物4の比重は、気象観測タワー2Aの本体(後述)をシート状の構造物4に載せた状態でシート状の構造物4が沈まないような比重であってもよい。また、シート状の構造物4の材質は海水に浮かない材質であってもよく、この場合、シート状の構造物4には、海水に浮く材質で構成されたフロート(後述)が取付けられていてもよい。
図3は、図1に示す設置ステップ(S102)の一例を説明するための図である。
図3に示すように、S102では、タワー8Aの横にシート状の構造物4を設置する。図示する例では、タワー8Aの位置に対して気象観測タワー2Aの本体2aを倒す方向d1にシート状の構造物4を設置する。図示する例では、シート状の構造物4をタワー8の横の海面に浮かべておく。なお、気象観測タワー2Aの本体2aとは、気象観測タワー2Aのうちタワー8Aの切断位置(後述)よりも上側の部分を意味し、例えば、タワー8の一部と複数の枝状突起物5の一部とを含む。また、S101でシート状の構造物4が折り畳まれた状態で運搬された場合には、S102では、折り畳まれた状態のシート状の構造物4を展開してタワー8Aの横に設置する。また、「タワー8Aの横にシート状の構造物4を設置する」とは、より詳細には、タワー8Aの海面からの高さをhとすると、タワー8Aとシート状の構造物4との距離がh未満となるように、タワー8Aに対する任意の方向においてシート状の構造物4を海に設置することを意味する。
S102では、風や波等の影響によってシート状の構造物4が移動してしまわないように、複数の船舶6(図3参照)又は複数のアンカー20(図4参照)でシート状の構造物4にテンションをかけた状態でシート状の構造物4を固定してもよい。
図3に示す例では、平面視において矩形のシート状の構造物4の4隅を4隻の船舶6でロープ16によって4方向に引っ張ってテンションをかけながら固定する。図4に示す例では、船舶6の安全性を考慮し、平面視において矩形のシート状の構造物4の4隅にそれぞれアンカー索18を介してアンカー20を設けることにより、アンカー20を用いてシート状の構造物4にテンションをかけた状態でシート状の構造物4を固定する。
図5は、図1に示す倒壊ステップ(S103)の一例を説明するための図である。図5における破線は、S103でタワー8Aを切断する切断位置P1を示している。
図5に示すように、S103では、少なくとも1隻の船舶6でタワー8Aをシート状の構造物4側にロープ24等で引きながらタワー8Aの根元部8rをレーザ又は爆破等により切断してもよい。
この場合、例えば図6に示すように、2隻の船舶6でロープ24を介してタワー8Aを互いに異なる2方向g1,g2に引きながらタワー8Aを切断することにより、該2方向g1,g2の間の方向d1に向けて気象観測タワー2Aの本体2aを倒してもよい。例えば、2隻の船舶6でロープ24を介してタワー8Aを互いに異なる2方向g1,g2から均等な力で引きながらタワー8Aを切断することにより、該2方向g1,g2の中間の方向d1に向けて気象観測タワー2Aの本体2aを倒してもよい。図6に示すように、タワー8Aを切断して気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4に向けて倒すことにより(換言すれば、タワー8Aに対して気象観測タワー2Aの本体2aを倒す方向d1にシート状の構造物4を予め配置しておくことにより)、シート状の構造物4を用いて気象観測タワー2Aの本体2aを容易に回収することができる。
図7は、図1に示す倒壊ステップ(S103)の他の一例を説明するための図である。
図7に示すように、S103では、タワー8Aにレーザによって第1切込みC1、第2切込みC2及び第3切込みC3を形成してもよい。
図7に示す例では、まず、タワー8Aにおけるシート状の構造物4側(一方側)からタワー8Aを貫通しないようにタワー8Aの根元部8rにレーザa1を照射し、タワー8に第1切込みC1を形成する(第1照射ステップ)。次に、タワー8Aにおけるシート状の構造物4側から第1切込みC1と異なる角度でタワー8Aを貫通しないようにタワー8Aの根元部8rにレーザa2を照射し、タワー8Aに第1切込みC1に接続する第2切込みC2を形成して、タワー8Aにおける第1切込みC1と第2切込みC2との間の部分(断片)をタワー8から除去する(第2照射ステップ)。そして、タワー8Aにおけるシート状の構造物4と反対側(他方側)からタワー8Aの根元部8rにレーザa3を照射し、第1切込みC1及び第2切込みC2のうち少なくとも一方に接続する第3切込みC3を形成する(第3照射ステップ)ことにより、タワー8Aを切断する。なお、図示する例では、第1切込みC1及び第3切込みC3の各々を水平方向に沿ってタワー8Aの根元部8rに形成し、第2切込みC2を斜め上方から斜め下方へ向けてタワー8Aの根元部8rに形成している。
上記のようにレーザa1~a3を照射することにより、タワー8Aを船舶で引かなくとも気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4に向けて倒すことができる。このため、気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4を用いて安全に回収することが容易となる。
なお、図5に示すように、上記倒壊ステップでは、タワー8Aから枝状突起物5が伸びていない方向がある場合には、その方向を倒壊方向d1としてもよく、この場合、気象観測タワー2Aの本体2aが倒れた状態において、タワー8Aから枝状突起物5が伸びていない方向が下向きとなる。また、タワー8Aから枝状突起物5が伸びていない方向が無い場合等には、倒壊方向d1に伸びる枝状突起物5をタワー8Aを切断する前に切除してもよい。これにより、枝状突起物5によってシート状の構造物4が破損することを抑制することができる。
図8は、図1に示す回収ステップ(S104)の一例を説明するための図である。
図8に示すように、S104では、気象観測タワー2Aの本体2aを載せられた状態のシート状の構造物4を岸まで運搬し、気象観測タワー2Aの本体2aを陸地へ引き上げて回収する。
図8に示す例では、気象観測タワー2Aの本体2aを載せられた状態のシート状の構造物4を船舶6で曳航して岸まで運搬し、クレーン26を用いて気象観測タワー2Aの本体2aを陸地へ引き上げる。なお、S104では、クレーン26によって吊り上げる物の重量がクレーン26の許容荷重以内となるように海上で気象観測タワー2Aの本体2aを幾つかのパーツに分解してもよい。また、気象観測タワー2Aの本体2aを分解せずに一体で吊り上げる場合、例えば造船所のドックの大型クレーン等を使用して気象観測タワー2Aの本体2aを吊り上げてもよい。
また、図8に示す例では、シート状の構造物4の外縁部4hには、複数のフロート28が取り付けられている。フロート28の個数は、気象観測タワー2Aの本体2aがシート状の構造物4に載せられた状態でシート状の構造物4が沈まないように決定されてもよい。ただし、気象観測タワー2Aの本体2aを載せられた状態でシート状の構造物4が沈まない程度にシート状の構造物4の比重が十分に小さい場合には、フロート28は設けられていなくてもよい。
以上に示した気象観測タワー2Aの解体方法によれば、タワー8Aの切断に先立ってタワー8Aの横にシート状の構造物4を設置しておき、タワー8Aを切断して気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4に向けて倒すことにより、気象観測タワー2Aの本体2aが海中に沈むことをシート状の構造物4を用いて防いで気象観測タワー2Aの本体2aを回収することができる。また、タワー8Aを切断して気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4に向けて倒すため、タワー8Aが立ったままタワー8Aの周囲に足場を組んで気象観測タワー2Aを高所作業によって解体する場合と比較して、高所作業の量を低減することができるため、気象観測タワー2Aを安全に解体して回収することができる。また、倒れてきた気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4によって受け止めることにより、気象観測タワー2Aの本体2aによって波が立つことを抑制するとともに、気象観測タワー2Aの本体2aから構造物の破片や粉塵等が飛散することを抑制することができる。
また、図3及び図4を用いて説明したように、船舶6又はアンカー20を用いてシート状の構造物4にテンションをかけながらシート状の構造物4を固定することにより、風や波等の影響でシート状の構造物4が移動することを抑制することができ、倒壊ステップで倒れた気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4で適切に受け止めて回収することができる。
また、折り畳まれた状態のシート状の構造物4を運搬してシート状の構造物4を展開してタワー8Aの横に設置する場合には、シート状の構造物4の運搬作業を容易としつつ気象観測タワー2Aのような大型の海洋構造物を展開されたシート状の構造物4で受け止めることができる。
次に、図9~図11を用いて他の幾つかの実施形態について説明する。上述した実施形態では、シート状の構造物4として、面状に連続的に形成される第1面4sと、第1面4sと反対側に面状に連続的に形成される第2面4tとを含む膜状の構造物を示したが、シート状の構造物4は、図9に例示するように、ネット状の構造物(ネット)であってもよい。この場合においても、図1~図8を用いて説明した気象観測タワー2Aの解体方法を実施することが可能である。
また、シート状の構造物4がネット状の構造物である場合には、例えば図10及び図11を用いて説明する解体方法で気象観測タワー2Aを解体してもよい。図10及び図11を用いて説明する気象観測タワー2Aの解体方法では、図1に示したS101~S104と基本的なフローは同様であるが、S102の設置ステップ及びS104の回収ステップが上述した実施形態とは異なる。
図10及び図11に示す実施形態においても、気象観測タワー2Aの設置された位置までシート状の構造物4を運搬するステップと、タワー8Aを切断してシート状の構造物4に向けて倒すステップは、図1等を用いて上述した実施形態と同様であるためここでは説明を省略し、以下では、シート状の構造物4を設置するステップと、シート状の構造物4を用いて気象観測タワー2Aの本体を岸まで運搬して回収するステップとを説明する。
図10に示す例では、シート状の構造物4はネットであり、シート状の構造物4の上縁部4uには複数のフロート28が間隔を空けて取り付けられており、シート状の構造物4の下縁部4dには複数の錘23が間隔を空けて取り付けられている。また、シート状の構造物4の上縁部4uにはロープ46が通してあり、シート状の構造物の下縁部4dにはロープ48が通してある。
図10に示す例では、S102の設置ステップにおいて、シート状の構造物4によってタワー8Aの基礎37を囲むように、船舶6を用いてシート状の構造物4をタワー8Aの周囲(タワー8Aの横)に展開する。その際、船舶6は、タワー8Aをよけるようにシート状の構造物4の内側を通ってシート状の構造物4を展開する。
具体的には、まず、平面視において時計回りの方向及び反時計回りの方向のうち一方である第1方向e1に沿ってシート状の構造物4の長手方向一端側部4aをタワー8Aの周りに半周程度展開する。次に、平面視において時計回りの方向及び反時計回りの方向のうち他方(第1方向e1とは反対方向)である第2方向e2に沿ってシート状の構造物4の長手方向中間部4bをシート状の構造物4の上記長手方向一端側部4aの内周側にタワー8Aの外周面に沿って1周程度展開する。次に、シート状の構造物4の長手方向中間部4bの外周側に上記第1方向e1に沿ってシート状の構造物4の長手方向他端側部4cを半周程度展開する。そして、タワー8Aに対して一方側において長手方向中間部4bの重なる部分を、1か所もしくはタワー8Aからの距離が異なる2か所において固定具40を用いて固定(結合)する。なお、固定具40による1つもしくは2つの固定箇所は、後で固定を解除した際に気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4によって包みやすくするために、気象観測タワー2Aの本体2aの倒壊方向d1と反対側であることが好ましい。
これにより、平面視において、シート状の構造物4の長手方向中間部4bがタワー8Aを囲むように配置され、長手方向中間部4bの外周側に、シート状の構造物4の長手方向一端側部4aと長手方向他端側部4cとの組み合わせがタワー8Aを囲むように配置される。すなわち、シート状の構造物4の長手方向中間部4bがタワー8Aを囲う内周側リング42を形成し、シート状の構造物4の長手方向一端側部4aと長手方向他端側部4cとの組み合わせが内周側リング42を囲う外周側リング44を形成する。
このようにシート状の構造物4を設置することにより、倒壊ステップ(S103)においてタワー8Aを切断して気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4(図示する例では固定具40と反対側)に向けて倒したときに、内周側リング42と外周側リング44との間に気象観測タワー2Aの本体2aを収めることができる。なお、倒壊ステップでは、タワー8Aから離れる複数の方向(例えば図10に白抜き矢印で示す4~5方向)に向けて船舶でシート状の構造物4を引っ張ることでシート状の構造物4を展開した状態を維持しておき、その状態でタワー8を切断することで、シート状の構造物4の内側(内周側リング42と外周側リング44との間)に気象観測タワー2Aの本体2aを収めるための広いスペースを確保することができる。ここで、固定具40が1か所の場合は、同、広いスペースを確保できる側が、固定具40と反対側のみに限定されるため、気象タワー2Aの本体2aを固定具40と反対側に倒すことにより、シート状の構造物4の内側に気象タワー2Aの本体2aを容易に収めることができる。固定具40を2か所とすれば、外周側リング44を内周側リング42から遠くに配置して、同、広いスペースを全方向に確保できるようになり、倒せる方向の自由度を増加させることができる。
このようにシート状の構造物4を展開した後、倒壊ステップ(S203)の前に、その下縁部4dに通してあるロープ48をシート状の構造物4の下部が閉じるまで船舶で引っ張って絞ることで、倒壊構造物が海底に落下しないようにすることができる。
倒壊ステップの後の回収ステップ(S104)では、固定具40による2か所の固定を解除し、シート状の構造物4の上縁部4u(フロート28側)を通るロープ46と下縁部4d(錘23側)を通るロープ48とを船舶で引っ張って絞ることにより、図11に示すようにシート状の構造物4を袋状にして気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4によって包むことができる。これにより、気象観測タワー2Aの本体2aを袋状にしたシート状の構造物4によって包んだ状態で、気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4とともに陸地へ曳航することができる。船舶が陸地へ到着したら、気象観測タワー2Aの本体2aをシート状の構造物4に包まれたままの状態でクレーン26(図10参照)によって陸上へ引き上げる。
図10及び図11に示した実施形態では、タワー8Aを囲むようにシート状の構造物4(ネット)が設置されるため、タワー8Aが何れの方向に倒れてもシート状の構造物4に気象観測タワー2Aの本体2aを収めることができる。このため、気象観測タワー2Aの本体2aが海中に沈むことをシート状の構造物4を用いてより確実に防ぐことができ、風車2の本体2aを容易に回収することができる。
(洋上風車の解体方法)
図12は、本開示の一実施形態に係る洋上風車の解体方法の概要を示すフローチャートである。以下、洋上風車を単に風車と記載する。
図12に示す解体方法は、洋上風車が備えるタワーに向けてシート状の構造物を運搬する運搬ステップ(S201)と、タワーの横にシート状の構造物を設置する設置ステップ(S202)と、タワーを切断して風車の本体をシート状の構造物に向けて倒す倒壊ステップ(S203)と、風車の本体を回収する回収ステップ(S204)と、を備える。
図13は、図12に示す運搬ステップ(S201)の一例を説明するための図である。
図13に示すように、風車2Bは、タワー8B、風車ロータ10及びナセル11を含む。風車ロータ10は複数のブレード12及び複数のブレード12が取り付けられるハブ14を含み、ナセル11はハブ14を回転可能に支持している。
図13に示すように、S201では、風車2Bの設置された位置までシート状の構造物4を船舶6で運搬する。S201では、例えば船舶6でシート状の構造物4を曳航して運搬してもよいし、シート状の構造物4が折り畳み可能な場合には、折り畳まれた状態のシート状の構造物4を曳航して又は船舶6に載せて運搬してもよい。
図示する例では、シート状の構造物4は、平面状に連続的に形成される第1面4s(表面)と、第1面4sと反対側に平面状に連続的に形成される第2面4t(裏面)とを含む膜状の構造物(シート)である。
シート状の構造物4の材質は、海水に浮く材質であってもよく、例えばポリエステル、EVA(エチレンビニルアセテート)又はポリプロピレン等であってもよい。シート状の構造物4の比重は、海水に浮くように、例えば1.02以下であってもよい。特に、シート状の構造物4が油を吸着する油吸着材(例えばポリプロピレン等)で構成されていれば、後述する倒壊ステップで風車2Bの本体2bを倒した後に風車2Bの本体2bの内部のオイルが飛散又は流出しても、油吸着材によって構成されたシート状の構造物4によってオイルを回収することができるため、海洋汚染を効果的に抑制することができる。
また、シート状の構造物4の比重は、風車2Bの本体(後述)をシート状の構造物4に載せた状態でシート状の構造物4が沈まないような比重であってもよい。また、シート状の構造物4の材質は海水に浮かない材質であってもよく、この場合、シート状の構造物4には、海水に浮く材質で構成されたフロート(後述)が取付けられていてもよい。
なお、図13に示す例では、海底に固定された基礎38を含むモノパイル式の風車2Bを例示しているが、本開示に係る風車2Bの解体方法は、例えば図14に示す重力式、モノパイル式及びジャケット式等の着床式の風車、並びに、セミサブ型、スパー型及びテンションリグ式等の浮体式の風車の何れにも適用可能である。
図15は、図12に示す設置ステップ(S202)の一例を説明するための図である。
図15に示すように、S202では、タワー8Bの横にシート状の構造物4を設置する。図示する例では、タワー8Bの位置に対して風車2Bの本体2bを倒す方向d1にシート状の構造物4を設置する。図示する例では、シート状の構造物4をタワー8Bの横の海面に浮かべておく。なお、風車2Bの本体2bとは、風車2Bのうちタワー8Bの切断位置(後述)よりも上側の部分を意味し、風車ロータ10と、ナセル11(図13参照)と、タワー8Bの一部とを含む。また、S201でシート状の構造物4が折り畳まれた状態で運搬された場合には、S202では、折り畳まれた状態のシート状の構造物4を展開してタワー8Bの横に設置する。また、「タワー8Bの横にシート状の構造物4を設置する」とは、より詳細には、タワー8Bの海面からの高さをhとすると、タワー8Bとシート状の構造物4との距離がh未満となるように、タワー8Bに対する任意の方向においてシート状の構造物4を海に設置することを意味する。
S202では、風や波等の影響によってシート状の構造物4が移動してしまわないように、複数の船舶6(図15参照)又は複数のアンカー20(図16参照)でシート状の構造物4にテンションをかけた状態でシート状の構造物4を固定してもよい。
図15に示す例では、平面視において矩形のシート状の構造物4の4隅を4隻の船舶6でロープ16によって4方向に引っ張ってテンションをかけながら固定する。図16に示す例では、船舶6の安全性を考慮し、平面視において矩形のシート状の構造物4の4隅にそれぞれアンカー索18を介してアンカー20を設けることにより、アンカー20を用いてシート状の構造物4にテンションをかけた状態でシート状の構造物4を固定する。
なお、S202において、例えば図16に示すように、シート状の構造物4を囲うようにオイルフェンス22を設置してもよい。また、図16に示す例では、タワー8Bとシート状の構造物4を囲うようにオイルフェンス22を設置しているが、タワー8Bを囲わずにシート状の構造物4のみを囲うようにオイルフェンス22を設置してもよい。
また、風車2Bが例えばセミサブ型(図14参照)の洋上風車である場合には、例えば図17に示すように、平面視においてシート状の構造物4の形状を風車2Bの浮体30の形状に沿った形状としてもよい。図17に示す例では、浮体30は3つのロワーハル32を含み、平面視において3つのロワーハル32はタワー8Bの位置から互いに120度ずつ異なる方向へそれぞれ延在している。また、図17に示す例では、シート状の構造物4は、平面視において、3つのロワーハル32のうち2つのロワーハル32に沿って延在する2辺を含む5角形を有しており、該2辺は120°の角度をなしている。
図18は、図12に示す倒壊ステップ(S203)の一例を説明するための図である。図18における破線は、S203でタワー8Bを切断する切断位置P1を示している。
図18に示すように、S203では、少なくとも1隻の船舶6でタワー8Bをシート状の構造物4側にロープ24等で引きながらタワー8Bの根元部8rをレーザ又は爆破等により切断してもよい。
この場合、例えば図19に示すように、2隻の船舶6でロープ24を介してタワー8Bを互いに異なる2方向g1,g2に引きながらタワー8Bを切断することにより、該2方向g1,g2の間の方向d1に向けて風車2Bの本体2bを倒してもよい。例えば、2隻の船舶6でロープ24を介してタワー8Bを互いに異なる2方向g1,g2から均等な力で引きながらタワー8Bを切断することにより、該2方向g1,g2の中間の方向d1に向けて風車2Bの本体2bを倒してもよい。図19に示すように、タワー8Bを切断して風車2Bの本体2bをシート状の構造物4に向けて倒すことにより(換言すれば、タワー8Bに対して風車2Bの本体2bを倒す方向d1にシート状の構造物4を予め配置しておくことにより)、シート状の構造物4を用いて風車2Bの本体2bを容易に回収することができる。
図20は、図12に示す倒壊ステップ(S203)の他の一例を説明するための図である。
図20に示すように、S203では、レーザによって第1切込みC1、第2切込みC2及び第3切込みC3を形成してもよい。
図20に示す例では、まず、タワー8Bにおけるシート状の構造物4側(一方側)からタワー8Bを貫通しないようにタワー8Bの根元部8rにレーザa1を照射し、タワー8Bに第1切込みC1を形成する(第1照射ステップ)。次に、タワー8Bにおけるシート状の構造物4側から第1切込みC1と異なる角度でタワー8Bを貫通しないようにタワー8Bの根元部8rにレーザa2を照射し、タワー8Bに第1切込みC1に接続する第2切込みC2を形成して、タワー8Bにおける第1切込みC1と第2切込みC2との間の部分(断片)をタワー8Bから除去する(第2照射ステップ)。そして、タワー8Bにおけるシート状の構造物4と反対側(他方側)からタワー8Bの根元部8rにレーザa3を照射し、第1切込みC1及び第2切込みC2のうち少なくとも一方に接続する第3切込みC3を形成する(第3照射ステップ)ことにより、タワー8Bを切断する。なお、図示する例では、第1切込みC1及び第3切込みC3の各々を水平方向に沿ってタワー8Bの根元部8rに形成し、第2切込みC2を斜め上方から斜め下方へ向けてタワー8Bの根元部8rに形成している。
上記のようにレーザa1~a3を照射することにより、タワー8Bを船舶で引かなくとも風車2Bの本体2bをシート状の構造物4に向けて倒すことができる。このため、風車2Bの本体2bをシート状の構造物4を用いて安全に回収することが容易となる。
なお、図18~図20等を用いて説明した上記倒壊ステップでは、風車2Bの本体2bの正面側又は背面側に向けて風車2Bの本体2bを倒すことが望ましい。これにより、風車2Bのブレード12bによってシート状の構造物4が破損することを抑制することができる。なお、風車2Bの本体2bの正面側及び背面側とは、水平軸風車であれば風車ロータ10の回転軸に沿った前方側(風上側)及び後方側(風下側)を意味する。
図21は、図12に示す回収ステップ(S204)の一例を説明するための図である。
図21に示すように、S204では、風車2Bの本体2bを載せられた状態のシート状の構造物4を岸まで運搬し、風車2Bの本体2bを陸地へ引き上げて回収する。
図21に示す例では、風車2Bの本体2bを載せられた状態のシート状の構造物4を船舶6で曳航して岸まで運搬し、クレーン26を用いて風車2Bの本体2bを陸地へ引き上げる。なお、S204では、クレーン26によって吊り上げる物の重量がクレーン26の許容荷重以内となるように海上で風車2Bの本体2bを幾つかのパーツに分解してもよい。また、大型の風車2Bの本体2bを分解せずに一体で吊り上げる場合、例えば造船所のドックの大型クレーン等を使用して風車2Bの本体2bを吊り上げてもよい。
また、図21に示す例では、シート状の構造物4の外縁部4hには、複数のフロート28が取り付けられている。フロート28の個数は、風車2Bの本体2bがシート状の構造物4に載せられた状態でシート状の構造物4が沈まないように決定されてもよい。ただし、風車2Bの本体2bを載せられた状態でシート状の構造物4が沈まない程度にシート状の構造物4の比重が十分に小さい場合には、フロート28は設けられていなくてもよい。
以上に示した風車2Bの解体方法によれば、タワー8Bの切断に先立ってタワー8Bの横にシート状の構造物4を設置しておき、タワー8Bを切断して風車2Bの本体をシート状の構造物4に向けて倒すことにより、風車2Bの本体2bが海中に沈むことをシート状の構造物4を用いて防いで風車2Bの本体2bを回収することができる。また、タワー8Bを切断して風車2Bの本体2bをシート状の構造物4に向けて倒すため、タワー8Bが立ったままタワー8Bの周囲に足場を組んで風車2Bを高所作業によって解体する場合と比較して、高所作業の量を低減することができるため、風車2Bを安全に解体して回収することができる。また、倒れてきた風車2Bの本体2bをシート状の構造物4によって受け止めることにより、風車2Bの本体2bによって波が立つことを抑制するとともに、風車2Bの本体2bからオイルが飛散及び流出することを抑制することができる。
また、図15及び図16を用いて説明したように、船舶6又はアンカー20を用いてシート状の構造物4にテンションをかけながらシート状の構造物4を固定することにより、風や波等の影響でシート状の構造物4が移動することを抑制することができ、倒壊ステップで倒れた風車2Bの本体2bをシート状の構造物4で適切に受け止めて回収することができる。
また、図16等を用いて説明したように、倒壊ステップ(S203)の前に、シート状の構造物4を囲うようにオイルフェンス22を設置することにより、風車2Bの本体2bを倒す際及び倒した後に、風車2Bの内部のオイルが飛散又は流出してもオイルフェンス22によってオイルを回収することができるため、海洋汚染を抑制することができる。
折り畳まれた状態のシート状の構造物を運搬してシート状の構造物を展開してタワーの横に設置する場合には、シート状の構造物4の運搬作業を容易としつつ風車2Bのような大型の海洋構造物を展開されたシート状の構造物4で受け止めることができる。
次に、図22~図24を用いて他の幾つかの実施形態について説明する。上述した実施形態では、シート状の構造物4として、面状に連続的に形成される第1面4sと、第1面4sと反対側に面状に連続的に形成される第2面4tとを含む膜状の構造物を示したが、シート状の構造物4は、図22に例示するように、ネット状の構造物(ネット)であってもよい。この場合においても、図12~図21を用いて説明した風車2Bの解体方法を実施することが可能である。
また、シート状の構造物4がネット状の構造物である場合には、例えば図23及び図24を用いて説明する解体方法で風車2Bを解体してもよい。図23及び図24を用いて説明する風車2Bの解体方法では、図12に示したS201~S204と基本的なフローは同様であるが、S202の設置ステップ及びS204の回収ステップが上述した実施形態とは異なる。
図23及び図24に示す実施形態においても、風車2Bの設置された位置までシート状の構造物4を運搬するステップと、タワー8Bを切断してシート状の構造物4に向けて倒すステップは、図12等を用いて上述した実施形態と同様であるためここでは説明を省略し、以下では、シート状の構造物4を設置するステップと、シート状の構造物4を用いて風車2Bの本体を岸まで運搬して回収するステップとを説明する。
図23に示す例では、シート状の構造物4はネットであり、シート状の構造物4の上縁部4uには複数のフロート28が間隔を空けて取り付けられており、シート状の構造物4の下縁部4dには複数の錘23が間隔を空けて取り付けられている。また、シート状の構造物4の上縁部4uにはロープ46が通してあり、シート状の構造物の下縁部4dにはロープ48が通してある。
図23に示す例では、S202の設置ステップにおいて、シート状の構造物4によってタワー8Bの基礎38を囲むように、船舶6を用いてシート状の構造物4をタワー8Bの周囲(タワー8Bの横)に展開する。その際、船舶6は、タワー8Bをよけるようにシート状の構造物4の内側を通ってシート状の構造物4を展開する。
具体的には、まず、平面視において時計回りの方向及び反時計回りの方向のうち一方である第1方向e1に沿ってシート状の構造物4の長手方向一端側部4aをタワー8Bの周りに半周程度展開する。次に、平面視において時計回りの方向及び反時計回りの方向のうち他方(第1方向e1とは反対方向)である第2方向e2に沿ってシート状の構造物4の長手方向中間部4bをシート状の構造物4の上記長手方向一端側部4aの内周側にタワー8Bの外周面に沿って1周程度展開する。次に、シート状の構造物4の長手方向中間部4bの外周側に上記第1方向e1に沿ってシート状の構造物4の長手方向他端側部4cを半周程度展開する。そして、タワー8Bに対して一方側において長手方向中間部4bの重なる部分を、1か所もしくはタワー8Bからの距離が異なる2か所において固定具40を用いて固定(結合)する。なお、固定具40による1つもしくは2つの固定箇所は、後で固定を解除した際に風車2Bの本体2bをシート状の構造物4によって包みやすくするために、風車2Bの本体2bの倒壊方向d1と反対側であることが好ましい。
これにより、平面視において、シート状の構造物4の長手方向中間部4bがタワー8Bを囲むように配置され、長手方向中間部4bの外周側に、シート状の構造物4の長手方向一端側部4aと長手方向他端側部4cとの組み合わせがタワー8Bを囲むように配置される。すなわち、シート状の構造物4の長手方向中間部4bがタワー8Bを囲う内周側リング42を形成し、シート状の構造物4の長手方向一端側部4aと長手方向他端側部4cとの組み合わせが内周側リング42を囲う外周側リング44を形成する。
このようにシート状の構造物4を設置することにより、倒壊ステップ(S203)においてタワー8Bを切断して風車2Bの本体2bをシート状の構造物4(図示する例では固定具40と反対側)に向けて倒したときに、内周側リング42と外周側リング44との間に風車2Bの本体2bを収めることができる。なお、倒壊ステップでは、タワー8Bから離れる複数の方向(例えば図23に白抜き矢印で示す4~5方向)に向けて船舶でシート状の構造物4及びオイルフェンス22を引っ張ることでシート状の構造物4及びオイルフェンス22を展開した状態を維持しておき、その状態でタワー8Bを切断することで、シート状の構造物4の内側(内周側リング42と外周側リング44との間)に風車2Bの本体2bを収めるための広いスペースを確保することができる。ここで、固定具40が1か所の場合は、同、広いスペースを確保できる側が、固定具40と反対側のみに限定されるため、風車2Bの本体2bを固定具40と反対側に倒すことにより、シート状の構造物4の内側に風車2Bの本体2bを容易に収めることができる。固定具40を2か所とすれば、外周側リング44を内周側リング42から遠くに配置して、同、広いスペースを全方向に確保できるようになり、倒せる方向の自由度を増加させることができる。
このようにシート状の構造物4を展開した後、倒壊ステップ(S203)の前に、その下縁部4dに通してあるロープ48をシート状の構造物4の下部が閉じるまで船舶で引っ張って絞ることで、倒壊構造物が海底に落下しないようにすることができる。
倒壊ステップの後の回収ステップ(S204)では、固定具40による2か所の固定を解除し、シート状の構造物4の上縁部4u(フロート28側)を通るロープ46と下縁部4d(錘23側)を通るロープ48とを船舶で引っ張って絞ることにより、図24に示すようにシート状の構造物4を袋状にして風車2Bの本体2bをシート状の構造物4によって包むことができる。これにより、風車2Bの本体2bを袋状にしたシート状の構造物4によって包んだ状態で、風車2Bの本体2bをシート状の構造物4とともに陸地へ曳航することができる。船舶が陸地へ到着したら、風車2Bの本体2bをシート状の構造物4に包まれたままの状態でクレーン26(図21参照)によって陸上へ引き上げる。
図23及び図24に示した実施形態では、タワー8Bを囲むようにシート状の構造物4(ネット)が設置されるため、タワー8Bが何れの方向に倒れてもシート状の構造物4に風車2Bの本体2bを収めることができる。このため、風車2Bの本体2bが海中に沈むことをシート状の構造物4を用いてより確実に防ぐことができ、風車2Bの本体2bを容易に回収することができる。
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば図23等に示した実施形態において、シート状の構造物4(ネット)の下縁部4dを通るロープ48は、倒壊ステップ(S203)の前に予め船舶で引っ張って絞っておいてもよい。これにより、シート状の構造物4によって風車2Bの本体2bをより確実に回収することができる。
また、例えば、図21に示した例では、回収ステップ(S204)において、風車2Bの本体2bを載せられた状態のシート状の構造物4を岸まで運搬し、風車2Bの本体2bを陸地へ引き上げて回収したが、他の実施形態では、倒壊ステップ(S203)の後に、風車2Bの本体2bを岸まで運搬する前に重機付き船(不図示)等を用いて風車2Bの本体2bを解体して回収してもよい。
また、例えば、上述した各実施形態において、倒壊ステップ(S203)の前に、例えば図25に示すようにタワー8Bの根元部8rとタワー8Bの先端部8tの各々にタワー8Bの内部への海水の侵入を制限するための蓋部材39を設けてもよい。これらの蓋部材39は、図示するようにパネル状のものであってもよいし、風船状のもの(不図示)であってもよい。
これにより、倒壊ステップでタワー8Bを切断して風車2Bの本体2bを倒した際に、タワー8Bの内部への海水の侵入に起因するタワー8Bの内部の空気抜けを抑制してタワー8Bを海水に浮きやすくすることができる。このため、風車2Bの本体2bを海中に沈みにくくすることができ、風車2Bの本体2bを海水に浮かせるためにシート状の構造物4及び又はフロート28に要求される浮力を小さくすることができる。また、風車2Bのタワー8Bの内部のオイルや粉塵等がタワー8Bの外部に飛散又は流出することを抑制することができる。
なお、根元部8r側の蓋部材39は、倒壊ステップにおけるタワー8Bの爆破又はレーザ等の影響を受けないように、タワー8Bの切断位置P1(例えば図18参照)よりも上方かつ切断位置P1から適切な距離を空けた位置に設けられることが望ましい。また、他の実施形態では、タワー8Bを浮かせるために、蓋部材39の代わりにタワー8Bにフロート部材を取り付けてもよい。
また、上述した各実施形態では、気象観測タワー2Aの解体方法及び風車2Bの解体方法を例示したが、本開示は、気象観測タワー2A及び風車2Bに限らずタワーを備える海洋構造物の解体方法に適用可能である。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る海洋構造物(例えば上述の気象観測タワー2A又は風車2B)の解体方法は、
海洋構造物が備えるタワー(例えば上述のタワー8A又はタワー8B)に向けてシート状の構造物(例えば上述のシート状の構造物4)を運搬する運搬ステップと、
前記タワーの横に前記シート状の構造物を設置する設置ステップと、
前記タワーを切断して前記海洋構造物の本体(例えば上述の本体2a又は本体2b)を前記シート状の構造物に向けて倒す倒壊ステップと、
前記海洋構造物の本体を回収する回収ステップと、
を備える。
上記(1)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、タワーの切断に先立ってタワーの横にシート状の構造物を設置しておき、タワーを切断して海上構造物の本体をシート状の構造物に向けて倒すことにより、海洋構造物の本体が海中に沈むことをシート状の構造物を用いて防いで、海洋構造物の本体を回収することができる。また、タワーを切断して海洋構造物の本体をシート状の構造物に向けて倒すため、タワーが立ったままタワーの周囲に足場を組んで海洋構造物を高所作業によって解体する場合と比較して、高所作業の量を低減することができるため、海洋構造物を安全に解体して回収することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の海洋構造物の解体方法において、
前記設置ステップでは、船舶(例えば上述の船舶6)又はアンカー(例えば上述のアンカー20)を用いて前記シート状の構造物にテンションをかけながら前記シート状の構造物を固定する。
上記(2)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、風や波等の影響でシート状の構造物が移動することを抑制することができ、倒壊ステップで倒れた海洋構造物の本体をシート状の構造物で適切に受け止めて回収することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の海洋構造物の解体方法において、
前記倒壊ステップの前に、前記シート状の構造物を囲うようにオイルフェンス(例えば上述のオイルフェンス22)を設置するステップを備える。
上記(3)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、海洋構造物の本体を倒す際及び倒した後に、海洋構造物の内部のオイルが飛散又は流出してもオイルフェンスによってオイルを回収することができるため、海洋汚染を抑制することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記設置ステップで設置する前記シート状の構造物の比重は、海水の比重よりも小さい。
上記(4)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、海洋構造物の本体が海中に沈むことを防ぐためにシート状の構造物の浮力を利用することができ、海洋構造物の回収が容易となる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記設置ステップで設置する前記シート状の構造物には、フロート(例えば上述のフロート28)が取り付けられている。
上記(5)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、海洋構造物の本体が海中に沈むことを防ぐためにフロートの浮力を利用することができ、海洋構造物の回収が容易となる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記運搬ステップでは、折り畳まれた状態の前記シート状の構造物を運搬し、
前記設置ステップでは、折り畳まれた状態の前記シート状の構造物を展開して前記タワーの横に設置する。
上記(6)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、運搬ステップでは折り畳まれた状態のシート状の構造物を運搬するため、運搬ステップにおけるシート状の構造物の運搬作業が容易となる。また、設置ステップでは、折り畳まれた状態のシート状の構造物を展開してタワーの横に設置するため、大型の海洋構造物の解体に対応することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記回収ステップでは、前記海洋構造物の前記本体を載せられた状態の前記シート状の構造物を陸地まで曳航して、前記海洋構造物の前記本体を前記陸地へ引き上げる。
上記(7)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、海洋構造物の本体を安全に陸地に回収することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記倒壊ステップは、
水平方向における前記タワーの一方側から前記タワーを貫通しないように前記タワーにレーザ(例えば上述のレーザa1)を照射し、前記タワーに第1切込み(例えば上述の第1切込みC1)を形成する第1照射ステップと、
前記水平方向における前記タワーの前記一方側から前記第1切込みと異なる角度で前記タワーを貫通しないように前記タワーにレーザ(例えば上述のレーザa2)を照射し、前記タワーに前記第1切込みに接続する第2切込み(例えば上述の第2切込みC2)を形成する第2照射ステップと、
前記水平方向における前記タワーの前記一方側と反対の他方側から前記タワーにレーザ(例えば上述のレーザa3)を照射し、前記第1切込み及び前記第2切込みのうち少なくとも一方に接続する第3切込み(例えば上述の第3切込みC3)を形成する第3照射ステップと、を含む。
上記(8)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、タワーを船舶で引かなくとも海洋構造物の本体をシート状の構造物に向けて倒すことができる。このため、海洋構造物の本体をシート状の構造物を用いて安全に回収することが容易となる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)に記載の海洋構造物の解体方法において、
前記倒壊ステップでは、前記タワーを互いに異なる2方向(例えば上述の方向g1及び方向g2)に引きながら前記タワーを切断する。
上記(9)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、上記異なる2方向にタワーを適切な力で引きながらタワーを切断することにより、上記異なる2方向の間の狙った方向に海洋構造物の本体を倒すことができる。このため、海洋構造物の本体をシート状の構造物を用いて回収することが容易となる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記シート状の構造物は、油を吸着する油吸着材(例えば上述のポリプロピレン)によって構成される。
上記(10)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、海洋構造物の本体を倒した後に海洋構造物の内部のオイルが飛散又は流出しても、油吸着材によって構成されたシート状の構造物によってオイルを回収することができるため、海洋汚染を抑制することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(10)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記海洋構造物は風車(例えば上述の風車2)であり、
前記倒壊ステップでは、前記風車の本体の正面側又は背面側に前記風車の本体を倒す。
上記(11)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、風車の本体の正面側又は背面側に風車の本体を倒すことにより、風車のブレードによってシート状の構造物が破損することを抑制することができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(11)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記倒壊ステップの前に、前記タワーの根元部(例えば上述の根元部8r)と前記タワーの先端部(例えば上述の先端部8t)の各々に前記タワーの内部への海水の侵入を制限するための蓋部材(例えば上述の蓋部材39)を設けるステップを備える。
上記(12)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、倒壊ステップでタワーを切断して海洋構造物の本体を倒した際に、タワーの内部への海水の侵入に起因するタワーの内部の空気抜けを抑制してタワーを海水に浮きやすくすることができる。このため、海洋構造物の本体を海中に沈みにくくすることができ、海洋構造物の本体を海水に浮かせるためにシート状の構造物及び又はフロートに要求される浮力を小さくすることができる。また、風車のタワーの内部のオイルや粉塵等がタワーの外部に飛散又は流出することを抑制することができる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(12)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記シート状の構造物は膜状である。
上記(13)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、海洋構造物の本体が海中に沈むことを膜状の構造物を用いて防いで、海洋構造物の本体を回収することができる。また、タワーを切断して海洋構造物の本体を膜状の構造物に向けて倒すため、タワーの周囲に足場を組んで海洋構造物を高所作業によって解体する場合と比較して、高所作業の量を低減することができるため、海洋構造物を安全に解体して回収することができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(12)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記シート状の構造物はネット状である。
上記(14)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、海洋構造物の本体が海中に沈むことをネット状の構造物を用いて防いで、海洋構造物の本体を回収することができる。また、タワーを切断して海洋構造物の本体をネット状の構造物に向けて倒すため、タワーの周囲に足場を組んで海洋構造物を高所作業によって解体する場合と比較して、高所作業の量を低減することができるため、海洋構造物を安全に解体して回収することができる。
(15)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(14)の何れかに記載の海洋構造物の解体方法において、
前記設置ステップでは、前記タワーを囲むように前記シート状の構造物を設置する。
上記(15)に記載の海洋構造物の解体方法によれば、タワーが何れの方向に倒れてもシート状の構造物に海洋構造物の本体を収めることができる。このため、海洋構造物の本体が海中に沈むことをシート状の構造物を用いてより確実に防ぐことができる。
2A 気象観測タワー
2a 本体
2B 風車
2b 本体
4 構造物
4a 長手方向一端側部
4b 長手方向中間部
4c 長手方向他端側部
4d 下縁部
4u 上縁部
4s 第1面
4t 第2面
5 枝状突起物
6 船舶
8A,8B タワー
8r 根元部
8t 先端部
9 計測機器
10 風車ロータ
11 ナセル
12 ブレード
14 ハブ
16 ロープ
18 アンカー索
20 アンカー
22 オイルフェンス
23 錘
24 ロープ
26 クレーン
28 フロート
30 浮体
32 ロワーハル
37 基礎
38 基礎
40 固定具
42 内周側リング
44 外周側リング
46 ロープ
48 ロープ
C1 第1切込み
C2 第2切込み
C3 第3切込み
P1 切断位置
a1,a2,a3 レーザ
d1 倒壊方向
g1,g2 方向
e1 第1方向
e2 第2方向

Claims (15)

  1. 海洋構造物が備えるタワーに向けてシート状の構造物を運搬する運搬ステップと、
    前記タワーの横に前記シート状の構造物を設置する設置ステップと、
    前記タワーを切断して前記海洋構造物の本体を前記シート状の構造物に向けて倒す倒壊ステップと、
    前記海洋構造物の本体を回収する回収ステップと、
    を備える、海洋構造物の解体方法。
  2. 前記設置ステップでは、船舶又はアンカーを用いて前記シート状の構造物にテンションをかけながら前記シート状の構造物を固定する、請求項1に記載の海洋構造物の解体方法。
  3. 前記倒壊ステップの前に、前記シート状の構造物を囲うようにオイルフェンスを設置するステップを備える、請求項1又は2に記載の海洋構造物の解体方法。
  4. 前記設置ステップで設置する前記シート状の構造物の比重は、海水の比重よりも小さい、請求項1乃至3の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  5. 前記設置ステップで設置する前記シート状の構造物には、フロートが取り付けられている、請求項1乃至4の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  6. 前記運搬ステップでは、折り畳まれた状態の前記シート状の構造物を運搬し、
    前記設置ステップでは、折り畳まれた状態の前記シート状の構造物を展開して前記タワーの横に設置する、請求項1乃至5の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  7. 前記回収ステップでは、前記海洋構造物の前記本体を載せられた状態の前記シート状の構造物を陸地まで曳航して、前記海洋構造物の前記本体を前記陸地へ引き上げる、請求項1乃至6の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  8. 前記倒壊ステップは、
    水平方向における前記タワーの一方側から前記タワーを貫通しないように前記タワーにレーザを照射し、前記タワーに第1切込みを形成する第1照射ステップと、
    前記水平方向における前記タワーの前記一方側から前記第1切込みと異なる角度で前記タワーを貫通しないように前記タワーにレーザを照射し、前記タワーに前記第1切込みに接続する第2切込みを形成する第2照射ステップと、
    前記水平方向における前記タワーの前記一方側と反対の他方側から前記タワーにレーザを照射し、前記第1切込み及び前記第2切込みのうち少なくとも一方に接続する第3切込みを形成する第3照射ステップと、を含む、請求項1乃至7の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  9. 前記倒壊ステップでは、前記タワーを互いに異なる2方向に引きながら前記タワーを切断する、請求項8に記載の海洋構造物の解体方法。
  10. 前記シート状の構造物は、油を吸着する油吸着材によって構成された、請求項1乃至9の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  11. 前記海洋構造物は風車であり、
    前記倒壊ステップでは、前記風車の本体の正面側又は背面側に前記風車の本体を倒す、請求項1乃至10の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  12. 前記倒壊ステップの前に、前記タワーの根元部と前記タワーの先端部の各々に前記タワーの内部への海水の侵入を制限するための蓋部材を設けるステップを備える、請求項1乃至11の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  13. 前記シート状の構造物は膜状である、請求項1乃至12の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  14. 前記シート状の構造物はネット状である、請求項1乃至12の何れか1項に記載の海洋構造物の解体方法。
  15. 前記設置ステップでは、前記タワーを囲むように前記シート状の構造物を設置する、請求項14に記載の海洋構造物の解体方法。
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