JP2023058097A - エドキサバン含有医薬組成物 - Google Patents

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勝 豊岡
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Abstract

【課題】 良好な溶出性を有し、錠剤間における錠剤からの有効成分の溶出性のばらつきが抑制されたエドキサバン含有医薬組成物である錠剤、及びその製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】 エドキサバントシル酸塩水和物、乳糖水和物、部分α化デンプン、クロスポビドン、結合剤及び滑沢剤からなる錠剤であって、結合剤が2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースであることを特徴とするエドキサバン含有錠剤であり、滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウムであるエドキサバン含有医薬組成物である錠剤。【選択図】 図1

Description

本発明は、エドキサバン含有医薬組成物、並びにその製造方法に関する。
次式:
Figure 2023058097000002
で示されるエドキサバントシル酸塩水和物は、血液凝固因子の因子Xa(FXa)を阻害し、その抗凝固作用により非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、静脈血栓塞栓症の治療及び再発抑制等に、臨床的に使用されている薬剤である[販売名:リクシアナ(登録商標)錠](非特許文献1)。
ところで、乳糖やコーンスターチ等の一般的な医薬用添加物を用いて調製したエドキサバン含有医薬組成物である錠剤は、製剤からのエドキサバン自体の良好な溶出性を示さないことが知られている。
そのため、溶出性を改善するために、糖アルコール類及び/又は水膨潤性添加物と組み合わせた組成物をセルロース誘導体、ポリビニル化合物、アクリル酸誘導体及び糖類から選択される1種又は2種以上のコーティング剤によりコートしたコーティング錠剤が提案されている(特許文献1)。
また、溶出性の改善のための異なるアプローチとして、錠剤の調製工程における造粒中の造粒物の最大水分値を10%以下に維持することが提案されている(特許文献2)。
しかしながら、現在提案されているエドキサバン含有錠剤は、得られた錠剤間でのエドキサバンの溶出性にばらつきがあり、均一な溶出性を有するエドキサバン含有錠剤が求められているのが現状である。
特許第4463875号 特許第5390014号
リクシアナ(登録商標)錠 インタビューフォーム 2020年3月改訂(第12版)
本発明はかかる現状に鑑み、良好な溶出性を有し、錠剤間における溶出性のばらつきが抑制されたエドキサバン含有医薬組成物である錠剤、及びその製造方法を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するべく、本発明者らは鋭意検討を加え、その結果、エドキサバン含有錠剤の調製において、特定の粘度を有する水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを結合剤として使用して造粒し、打錠して得たエドキサバン含有錠剤が、エドキサバンの溶出性における錠剤間のばらつきがなく、良好な溶解性を示すことを確認し、本発明を完成させるに至った。
したがって、本発明は、以下の態様に基づくものである。
(1)エドキサバントシル酸塩水和物、乳糖水和物、部分α化デンプン、クロスポビドン、結合剤及び滑沢剤からなる錠剤であって、結合剤が2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースであることを特徴とするエドキサバン含有錠剤、
(2)滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウムである上記(1)に記載のエドキサバン含有錠剤、
である。
また本発明は、別の態様として、
(3)エドキサバントシル酸塩水和物、乳糖水和物、部分α化デンプン、クロスポビドンを、2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解した結合液を用いて造粒した造粒顆粒を、滑沢剤と共に打錠してなるエドキサバン含有錠剤の製造方法、
である。
本発明により、良好な溶出性を有し、錠剤間で有効成分の溶出にばらつきが抑制されたエドキサバン含有医薬組成物である錠剤、及びその製造方法が提供されることから、医薬品として用いるのに申し分のない、高品質のエドキサバン含有医薬組成物である錠剤を提供できる点でその効果は多大なものである。
本発明の実施例1の錠剤の溶出試験の結果を示した図である。 比較例1の錠剤の溶出試験の結果を示した図である。
以下に本発明者らの検討の結果を記載することにより、本発明を詳細に説明していく。
本発明の基本は、上記したように、エドキサバントシル酸塩水和物、乳糖水和物、部分α化デンプン、クロスポビドン、結合剤及び滑沢剤からなる錠剤であって、結合剤として2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを使用することを特徴とするエドキサバン含有錠剤である。
本発明が提供するエドキサバン含有錠剤は、従来の臨床的に使用されている錠剤における有効成分の溶出に関する錠剤間のばらつきを抑制することを目的とするものであることから、含有する有効成分であるエドキサバンは、既に臨床的に使用されている錠剤と同様の含有量であるのがよい。
具体的には、エドキサバンとして1錠中に15mg(エドキサバントシル酸塩水和物としては20.2mg)、30mg(エドキサバントシル酸塩水和物としては40.4mg)、或いは60mg(エドキサバントシル酸塩水和物としては80.8mg)含有するのがよい。
また、錠剤の調製において錠剤中に含有される乳糖水和物、部分α化デンプンは、本発明が提供するエドキサバン含有錠剤において賦形剤として添加されるものであり、その他の添加物である崩壊剤としてのクロスポビドン、結合剤及び滑沢剤を含め、例えば、錠剤重量として100mg~400mg/錠程度の範囲で、適宜その配合量を調整することができる。
具体的には、エドキサバン30mg含有(エドキサバントシル酸塩水和物として40.4mg含有)する200mg/錠としては、乳糖水和物を50重量%程度、部分α化デンプンを20重量%程度、崩壊剤としてのクロスポビドンを10重量%程度配合するのが好ましい。
かかる配合のエドキサバン含有錠剤の調製において、本発明者らが鋭意検討したところ、錠剤の調製工程におけるエドキサバンを含有する造粒物の製造にあたって、結合剤として2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを用いるのがよいことが確認された。
上記した特異的な粘度を有する結合剤を使用することにより、従来の知見では低い溶出性を示すとされていた原料の使用、或いは、例えば、特許文献2で提示されている錠剤の調製工程における造粒中の造粒物の最大水分値を10%以下に維持する必要がなく、最大水分値が10%以上となるような製造条件を採用した場合においてさえも、調製された錠剤からのエドキサバンの良好な溶出性を有し、錠剤間の溶出のばらつきが抑制されることが確認された。
このような点は、本発明においてのみ特異的なものであって、従来技術からは予測できないものである。
以下にかかる本発明の特異性を、具体的検討結果に即して説明する。
検討のため、以下の表1に示した実施例1の処方、すなわち結合剤として2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを用いたエドキサバン30mg含有(エドキサバントシル酸塩水和物として40.4mg含有)する200mg錠剤を調製した。
なお、比較例として、2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が6~10cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを用いた同様の200mg錠剤を調製した。
Figure 2023058097000003
上記処方に基づく実施例1及び比較例1の錠剤の調製を、実施例として以下に示す。
実施例1の錠剤の調製
[第一工程:造粒乾燥工程]
エドキサバントシル酸塩水和物、乳糖水和物、部分α化デンプンおよびクロスポビドンを流動層造粒乾燥機(フロイント産業株式会社製、型式:FLO-1)に入れ、2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解した結合液を噴霧して造粒した後、乾燥した。
なお、結合液噴霧中の造粒物における最大水分値は10%以上となる造粒条件とした。
[第二工程:整粒工程]
第1工程で製造した造粒末を、パワーミル(株式会社ダルトン製、型式:P-04S)にて破砕した。
[第三工程:混合工程]
得られた整粒末に対してステアリン酸マグネシウムを加え、混合した。
[第四工程:打錠工程]
第三工程で製造した混合末を、ロータリー打錠機(株式会社畑鐵工所製、型式:HT-EX6SS-II)を用い、錠剤質量200mg、錠厚3.8mmとなるように打錠し。実施例1の錠剤を得た。
比較例1の錠剤の調製
[第一工程:造粒乾燥工程]
エドキサバントシル酸塩水和物、乳糖水和物、部分α化デンプンおよびクロスポビドンを流動層造粒乾燥機(フロイント産業株式会社製、型式:FLO-1)に入れ、2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が6~10cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解した結合液を噴霧して造粒した後、乾燥した。
なお、結合液噴霧中の造粒物における最大水分値は10%以上となる造粒条件とした。
[第二工程:整粒工程]
第1工程で製造した造粒末を、パワーミル(株式会社ダルトン製、型式:P-04S)にて破砕した。
[第三工程:混合工程]
得られた整粒末に対してステアリン酸マグネシウムを加え、混合した。
[第四工程:打錠工程]
第三工程で製造した混合末を、ロータリー打錠機(株式会社畑鐵工所製、型式:HT-EX6SS-II)を用い、錠剤質量200mg、錠厚3.8mmとなるように打錠し、比較例1の錠剤を得た。
溶出試験
上記で調製された実施例1の錠剤及び比較例1の錠剤についての溶出試験を行った。
<方法>
本品1錠をとり、日本薬局方溶出試験第2液900mLを用い、パドル法により毎分50回転で試験を行う。溶出試験開始から5、10、15、30、45及び60分後に、溶出液10mLをとり、直ちに37±0.5℃に加温した試験液10mLを注意して補う。溶出液は孔径0.45μm以下のメンブランフィルターで濾過し、初めの濾液5mLを除き、次の濾液を試料溶液とする。
別に定量用エドキサバントシル酸塩水和物の約45mgを精密に量り、精製水に溶かして正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り、試験液を加えて正確に50mLとし、標準溶液とする。
試験溶液および標準溶液につき、試験液を対照とし、層長1cmのセルを用いて紫外可視吸光測定法により試験を行い、波長290nmにおける吸光度A(試験溶液の吸光度)およびA(標準溶液の吸光度)を測定する。
<溶出率(%)>
溶出率(%)は、以下により算出される。
Figure 2023058097000004
<結果>
実施例1および比較例1の各錠剤について合計3回の試験を行い(ベッセル1~3)、その結果を下記表2(実施例1の錠剤の溶出率)及び表3(比較例1の錠剤の溶出率)に示し、その溶出率の変動を図1(実施例1)及び図2(比較例1)に示した。
Figure 2023058097000005
Figure 2023058097000006
<検討>
図1~図2に示した結果から判明するように、2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを結合剤として使用して製造した本発明の実施例1の錠剤は、20℃での粘度が6~10cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを結合剤として使用して製造した比較例1の錠剤に対して良好な溶出率を示しており、且つ錠剤間の溶出性のばらつきが抑制されていることから、本発明の特異性がよく理解される。
本発明により、良好な溶出性を有し、錠剤間での有効成分の溶出についてばらつきが抑制されたエドキサバン含有医薬組成物である錠剤、及びその製造方法が提供される。
本発明は、従来臨床的に提供されているエドキサバン含有錠剤について散見された錠剤間での溶出性にばらつきがある点を解消するものであり、その産業上に利用性は多大なものである。

Claims (3)

  1. エドキサバントシル酸塩水和物、乳糖水和物、部分α化デンプン、クロスポビドン、結合剤及び滑沢剤からなる錠剤であって、結合剤が2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースであることを特徴とするエドキサバン含有錠剤。
  2. 滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウムである請求項1に記載のエドキサバン含有錠剤。
  3. エドキサバントシル酸塩水和物、乳糖水和物、部分α化デンプン、クロスポビドンを、2%水溶液に調製したときの20℃での粘度が2~3cpsである水溶性ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解した結合液を用いて造粒した造粒顆粒を、滑沢剤と共に打錠してなるエドキサバン含有錠剤の製造方法。
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