JP2023056763A - 睫毛用化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、色の変化を楽しめる睫毛用化粧料を提供することである。【解決手段】前記課題は、本発明の(A)0.0005~12質量%の水溶性染料、(B)0.05~25質量%の親水性ポリマー、及び(C)油性成分を含む油性マスカラ組成物によって解決することができる。【選択図】なし
Description
本発明は、油性マスカラ組成物及び睫毛用化粧料に関する。
睫毛をより目立たせる為に、睫毛用化粧料であるマスカラを使用する。そのマスカラには黒、茶、又は青等のカラーマスカラと呼ばれるもの、又は着色せずにハリを与えるクリアマスカラがある。
最近、塗布した後に色が変化するティントタイプと称されるリップなどが開発されている(特許文献1及び2)。しかしながら、マスカラには、塗布した後に色が変化する楽しみを与える製品が存在しなかった。
従って、本発明の目的は、色の変化を楽しめる睫毛用化粧料を提供することである。
従って、本発明の目的は、色の変化を楽しめる睫毛用化粧料を提供することである。
本発明者は、色の変化を楽しめる睫毛化粧料について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、水溶性染料及び親水性ポリマーを含む油性マスカラ組成物を用いることにより、塗布後のマスカラの色を変化させ得ることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1](A)0.0005~12質量%の水溶性染料、(B)0.05~25質量%の親水性ポリマー、及び(C)油性成分を含む油性マスカラ組成物、
[2](D)粉体成分、を更に含む、[1]に記載の油性マスカラ組成物、
[3]前記水溶性染料が、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色213号、赤色214号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、だいだい色205号、だいだい色207号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色203号、青色205号、褐色201号、赤色401号、赤色503号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、だいだい色402号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、及び黒色401号からなる群から選択される1種以上である、[1]又は[2]に記載の油性マスカラ組成物、
[4]前記親水性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、高重合ポリエチレングリコール、セルロース、ゼラチン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、タマリンドゼラチン種子多糖類、ローストビーンガム、プルラン、アラビアゴム、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガム、セルロースガム、コメデンプン、タピオカデンプン、カンテン、アルギン酸、カラギーナン、又はデンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体からなる群から選択される、[1]~[3]のいずれかに記載の油性マスカラ組成物、
[5][1]~[4]のいずれかに記載の油性マスカラ組成物を含む、睫毛用化粧料、
[6][1]~[4]のいずれかに記載の油性マスカラ組成物を第1液として含み、そして20質量%以上の水を含む水性組成物を第2液として含む、睫毛用化粧料、
[7]前記水性組成物が、水性マスカラ、乳液、美容液、クリーム、又は化粧水である、[6]に記載の睫毛用化粧料、
[8][1]~[4]のいずれかに記載の油性マスカラ組成物を睫毛に局所塗布する工程、及び、更に20質量%以上の水を含む水性組成物を睫毛に局所塗布する工程を含む、睫毛の化粧方法、及び
[9]前記水性組成物が、水性マスカラ、乳液、クリーム、美容液、又は化粧水である、[8]に記載の睫毛の化粧方法、
に関する。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1](A)0.0005~12質量%の水溶性染料、(B)0.05~25質量%の親水性ポリマー、及び(C)油性成分を含む油性マスカラ組成物、
[2](D)粉体成分、を更に含む、[1]に記載の油性マスカラ組成物、
[3]前記水溶性染料が、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色213号、赤色214号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、だいだい色205号、だいだい色207号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色203号、青色205号、褐色201号、赤色401号、赤色503号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、だいだい色402号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、及び黒色401号からなる群から選択される1種以上である、[1]又は[2]に記載の油性マスカラ組成物、
[4]前記親水性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、高重合ポリエチレングリコール、セルロース、ゼラチン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、タマリンドゼラチン種子多糖類、ローストビーンガム、プルラン、アラビアゴム、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガム、セルロースガム、コメデンプン、タピオカデンプン、カンテン、アルギン酸、カラギーナン、又はデンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体からなる群から選択される、[1]~[3]のいずれかに記載の油性マスカラ組成物、
[5][1]~[4]のいずれかに記載の油性マスカラ組成物を含む、睫毛用化粧料、
[6][1]~[4]のいずれかに記載の油性マスカラ組成物を第1液として含み、そして20質量%以上の水を含む水性組成物を第2液として含む、睫毛用化粧料、
[7]前記水性組成物が、水性マスカラ、乳液、美容液、クリーム、又は化粧水である、[6]に記載の睫毛用化粧料、
[8][1]~[4]のいずれかに記載の油性マスカラ組成物を睫毛に局所塗布する工程、及び、更に20質量%以上の水を含む水性組成物を睫毛に局所塗布する工程を含む、睫毛の化粧方法、及び
[9]前記水性組成物が、水性マスカラ、乳液、クリーム、美容液、又は化粧水である、[8]に記載の睫毛の化粧方法、
に関する。
本発明の油性マスカラ組成物によれば、油性マスカラ組成物を塗布した後に、更に水性組成物を塗布することによって、睫毛の色を変化させることができる。
[1]油性マスカラ組成物
本発明の油性マスカラ組成物は、(A)0.0005~12質量%の水溶性染料、(B)0.05~25質量%の親水性ポリマー、及び(C)油性成分を含む。
本発明の油性マスカラ組成物は、(A)0.0005~12質量%の水溶性染料、(B)0.05~25質量%の親水性ポリマー、及び(C)油性成分を含む。
《水溶性染料(A)》
本発明の油性マスカラ組成物は、0.0005~12質量%の水溶性染料(以下、成分Aと称することがある)を含む。油性マスカラにおいては、水溶性染料は基本的に発色しない。
本発明の油性マスカラ組成物は、0.0005~12質量%の水溶性染料(以下、成分Aと称することがある)を含む。油性マスカラにおいては、水溶性染料は基本的に発色しない。
前記水溶性染料は、水溶性である限りにおいて特に限定されるものではないが、例えば赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色213号、赤色214号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、だいだい色205号、だいだい色207号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色203号、青色205号、褐色201号、赤色401号、赤色503号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、だいだい色402号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、又は黒色401号が挙げられる。
本発明の油性マスカラ組成物における水溶性染料の含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて、特に限定されるものではないが、下限は0.0005質量%以上であり、好ましくは0.001質量%以上であり、更に好ましくは0.005質量%以上であり、更に好ましくは、0.01質量%以上である。上限は12質量%以下であり、好ましくは11質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、更に好ましくは5質量%以下である。前記下限と上限とは、例えは0.001~10質量%のように、任意に組み合わせることができる。
なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、水溶性染料を同じ含有量で含むことによって本発明の効果を得ることができる。
なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、水溶性染料を同じ含有量で含むことによって本発明の効果を得ることができる。
《親水性ポリマー(B)》
油性マスカラ組成物は、0.05~25質量%の親水性ポリマー(以下、成分Bと称することがある)を含む。親水性ポリマーを含むことにより、乾燥した油性マスカラ組成物に、更に水性組成物を塗布することによって、前記水溶性染料を発色させ、睫毛の色を変化させることができる。
油性マスカラ組成物は、0.05~25質量%の親水性ポリマー(以下、成分Bと称することがある)を含む。親水性ポリマーを含むことにより、乾燥した油性マスカラ組成物に、更に水性組成物を塗布することによって、前記水溶性染料を発色させ、睫毛の色を変化させることができる。
前記親水性ポリマーは、親水性である限りにおいて特に限定されるものではないが、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、高重合ポリエチレングリコール、セルロース、ゼラチン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、タマリンドゼラチン種子多糖類、ローストビーンガム、プルラン、アラビアゴム、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガム、セルロースガム、コメデンプン、タピオカデンプン、カンテン、アルギン酸、カラギーナン、又はデンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体が挙げられる。
本発明の油性マスカラ組成物における親水性ポリマーの含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて、特に限定されるものではないが、下限は0.05質量%以上であり、好ましくは0.1質量%以上であり、更に好ましくは0.5質量%以上であり、更に好ましくは、0.1質量%以上である。上限は25質量%以下であり、好ましくは22質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下であり、更に好ましくは15質量%以下である。前記下限と上限とは、例えは0.1~20質量%のように、任意に組み合わせることができる。
なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、親水性ポリマーを同じ含有量で含むことによって本発明の効果を得ることができる。
なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、親水性ポリマーを同じ含有量で含むことによって本発明の効果を得ることができる。
《油性成分(C)》
本発明のマスカラ組成物は、油性成分(以下、成分Cと称することがある)を含む油性マスカラ組成物である。油性成分を含むことにより、滑らかな使用感を得ることができる。なお、本発明の効果を得る点においては、通常睫毛用化粧料に用いる油性成分を限定することなく使用することができる。油性成分の起源(動物油、植物油、又は合成油等)、及び性状(固形油、半固形油、又は液体油等)は限定されず、例えば炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、又は油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、エチレン・プロピレンコポリマー、ポリエチレンワックス、セレシン、合成ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、水添マイクロクリスタリンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、又はポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、又はマカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、又はモクロウ等のロウ類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、イソステアリン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリスリチル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、又はN-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、又はイソステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、又はベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、架橋型オルガノポリシロキサン、又はフッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、又はパーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、又はステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明のマスカラ組成物は、油性成分(以下、成分Cと称することがある)を含む油性マスカラ組成物である。油性成分を含むことにより、滑らかな使用感を得ることができる。なお、本発明の効果を得る点においては、通常睫毛用化粧料に用いる油性成分を限定することなく使用することができる。油性成分の起源(動物油、植物油、又は合成油等)、及び性状(固形油、半固形油、又は液体油等)は限定されず、例えば炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、又は油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、エチレン・プロピレンコポリマー、ポリエチレンワックス、セレシン、合成ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、水添マイクロクリスタリンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、又はポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、又はマカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、又はモクロウ等のロウ類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、イソステアリン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリスリチル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、又はN-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、又はイソステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、又はベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、架橋型オルガノポリシロキサン、又はフッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、又はパーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、又はステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の油性マスカラ組成物における油性成分の含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて、特に限定されるものではないが、好ましくは5~60質量%であり、より好ましくは10~40質量%である。なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、油性成分を同じ含有量で含むことができる。
《粉体成分(D)》
本発明の油性マスカラ組成物は、粉体成分(以下、成分Dと称することがある)を含んでもよい。粉体成分としては、油性マスカラ組成に色を付与する着色顔料、及び製品の剤型を保ち使用性(例えば伸展性又は付着性)などに寄与する体質顔料などが挙げられる。しかしながら、クリアマスカラの場合、粉体成分を含まなくても油性マスカラ組成物を作製することができる。
着色顔料としては、有色顔料又は白色顔料が挙げられ、無機又は有機顔料が含まれる。着色顔料の平均粒子径は、下限は50nm以上であり、好ましくは100nm以上であり、より好ましくは100nmを超えるものであり、上限は例えば50μm以下であり、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは20μm以下であり、更に好ましくは15μm以下である。
体質顔料としては、通常マスカラに用いられているものであれば特に限定されないが、例えば雲母チタン、タルク、シリカ、カオリン、マイカ、合成マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム又はタルク/シリカ/酸化チタン複合体が挙げられる。体質顔料の粒径も、特に限定されるものではないが、好ましくは平均粒子径が1~100μmであり、より好ましくは5~80μmである。
本発明の油性マスカラ組成物は、粉体成分(以下、成分Dと称することがある)を含んでもよい。粉体成分としては、油性マスカラ組成に色を付与する着色顔料、及び製品の剤型を保ち使用性(例えば伸展性又は付着性)などに寄与する体質顔料などが挙げられる。しかしながら、クリアマスカラの場合、粉体成分を含まなくても油性マスカラ組成物を作製することができる。
着色顔料としては、有色顔料又は白色顔料が挙げられ、無機又は有機顔料が含まれる。着色顔料の平均粒子径は、下限は50nm以上であり、好ましくは100nm以上であり、より好ましくは100nmを超えるものであり、上限は例えば50μm以下であり、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは20μm以下であり、更に好ましくは15μm以下である。
体質顔料としては、通常マスカラに用いられているものであれば特に限定されないが、例えば雲母チタン、タルク、シリカ、カオリン、マイカ、合成マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム又はタルク/シリカ/酸化チタン複合体が挙げられる。体質顔料の粒径も、特に限定されるものではないが、好ましくは平均粒子径が1~100μmであり、より好ましくは5~80μmである。
具体的には、前記粉体成分としては、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。より具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の白色無機顔料、黒酸化鉄、黄酸化鉄、ベンガラ、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆合成金雲母、ガラス末、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄被覆ガラス末、ベンガラ被覆雲母チタン、コンジョウ被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、カルミン・コンジョウ被覆雲母チタン、酸化クロム被覆雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、酸化鉄被覆雲母、有機顔料被覆雲母チタン、多層被覆雲母チタン、ケイ酸・酸化チタン被覆雲母、ベンガラ被覆、無水ケイ酸、酸化チタン被覆無水ケイ酸、酸化チタン被覆酸化アルミニウム等のパール剤やポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等のラメ剤の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン-アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機色素粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられる。なお、これら粉体は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用でき、更に複合化したものを用いても良い。
また、これら粉体は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の1種又は2種以上を用いて、表面処理を施しても良い。
また、これら粉体は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の1種又は2種以上を用いて、表面処理を施しても良い。
油性マスカラ組成物における成分Dの含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、0.001~40質量%が好ましく、0.01~30質量%がより好ましい。なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、粉体成分を同じ含有量で含むことができる。
《溶媒》
本発明の油性マスカラ組成物は、前記成分A~Dを溶解及び/又は分散させる溶媒を含有してもよい。溶媒としては有機溶媒、揮発性油剤、不揮発性油剤、又はこれらの混合物が挙げられるが、揮発性油剤が好ましい。
本発明の油性マスカラ組成物は、前記成分A~Dを溶解及び/又は分散させる溶媒を含有してもよい。溶媒としては有機溶媒、揮発性油剤、不揮発性油剤、又はこれらの混合物が挙げられるが、揮発性油剤が好ましい。
揮発性油剤としては、化粧料に使用できるものであれば、特に制限されない。例えば、軽質流動イソパラフィン、イソドデカン等の炭化水素油、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルトリメチコン、低重合度ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類が挙げられる。なお、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
また、このうち、イソドデカン、またはシリコーン類を使用することが好ましい。これは、イソドデカン、またはシリコーン類は、素早く揮発して強固な化粧膜を形成することができるため、優れたカールキープ力を発揮することが可能になるためである。
なお、市販品としては、例えば、ISODODECANE(INEOS Oligomers)、マルカゾールR(丸善石油化学(株)製)、KF995、TMF-1.5(共に信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
油性マスカラ組成物における揮発性油剤(溶媒)の含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、10~60質量%が好ましく、20~50質量%がより好ましい。なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、油性成分を同じ含有量で含むことができる。
また、このうち、イソドデカン、またはシリコーン類を使用することが好ましい。これは、イソドデカン、またはシリコーン類は、素早く揮発して強固な化粧膜を形成することができるため、優れたカールキープ力を発揮することが可能になるためである。
なお、市販品としては、例えば、ISODODECANE(INEOS Oligomers)、マルカゾールR(丸善石油化学(株)製)、KF995、TMF-1.5(共に信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
油性マスカラ組成物における揮発性油剤(溶媒)の含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、10~60質量%が好ましく、20~50質量%がより好ましい。なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、油性成分を同じ含有量で含むことができる。
《油溶性樹脂》
本発明のマスカラ組成物は、油溶性樹脂を含んでもよい。油溶性樹脂は、化粧持続性を向上させるとともに、カールキープ力を保持することができる。この油溶性樹脂は、室温において、揮発性油剤に溶解し、皮膜形成性を有するものである。この油溶性樹脂としては、化粧料に使用できるものであれば、特に制限されない。例えば、キャンデリラレジン、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、水添アビエチン酸グリセリル等のテルペン系樹脂、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、アクリル-シリコーングラフト共重合体等のシリコーン系樹脂、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂等が挙げられる。
なお、市販品としては、例えば、キャンデリラ樹脂 E-1(日本ナチュラルプロダクツ(株)製)、パインクリスタル KE-311(荒川化学工業(株)製)、KF-7312T、KF-7312J(共に信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
また、優れたカールキープ力と化粧持続性を保持するとの観点から、油性マスカラ組成物の全体に対する油溶性樹脂の含有量は、好ましくは1~30質量%であり、より好ましくは5~20質量%である。なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、油溶性樹脂を同じ含有量で含むことができる。
本発明のマスカラ組成物は、油溶性樹脂を含んでもよい。油溶性樹脂は、化粧持続性を向上させるとともに、カールキープ力を保持することができる。この油溶性樹脂は、室温において、揮発性油剤に溶解し、皮膜形成性を有するものである。この油溶性樹脂としては、化粧料に使用できるものであれば、特に制限されない。例えば、キャンデリラレジン、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、水添アビエチン酸グリセリル等のテルペン系樹脂、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、アクリル-シリコーングラフト共重合体等のシリコーン系樹脂、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂等が挙げられる。
なお、市販品としては、例えば、キャンデリラ樹脂 E-1(日本ナチュラルプロダクツ(株)製)、パインクリスタル KE-311(荒川化学工業(株)製)、KF-7312T、KF-7312J(共に信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
また、優れたカールキープ力と化粧持続性を保持するとの観点から、油性マスカラ組成物の全体に対する油溶性樹脂の含有量は、好ましくは1~30質量%であり、より好ましくは5~20質量%である。なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、油溶性樹脂を同じ含有量で含むことができる。
《繊維》
本発明のマスカラ組成物は、繊維を含んでもよい。繊維としては、化粧料に一般に用いられるものであれば特に制限されず、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等、またはこれらを複合した繊維が挙げられる。
また、使用する繊維の長さは特に制限されないが、0.1~10mmが好ましく、0.5~5mmがより好ましい。また、線密度は0.1~20デニール(以下、単に「D」と示す。)が好ましく、1~15Dがより好ましい。なお、これらの繊維は、材質、長さ、線密度の異なる1種又は2種以上を用いることができる。
また、繊維の断面の形状は特に限定されないが、円状、楕円状、多角形、井形、T型、Y型等の断面形状を有するものを使用することができる。更に、これらの繊維は、必要に応じて着色剤で着色してもよく、表面処理を施したものを使用してもよい。なお、表面処理剤の種類としては、フッ素化合物、シリコーン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等が挙げられる。
油性マスカラ組成物の全体に対する繊維の含有量は、好ましくは0.001~10質量%であり、より好ましくは0.01~5質量%である。なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、油溶性樹脂を同じ含有量で含むことができる。
本発明のマスカラ組成物は、繊維を含んでもよい。繊維としては、化粧料に一般に用いられるものであれば特に制限されず、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等、またはこれらを複合した繊維が挙げられる。
また、使用する繊維の長さは特に制限されないが、0.1~10mmが好ましく、0.5~5mmがより好ましい。また、線密度は0.1~20デニール(以下、単に「D」と示す。)が好ましく、1~15Dがより好ましい。なお、これらの繊維は、材質、長さ、線密度の異なる1種又は2種以上を用いることができる。
また、繊維の断面の形状は特に限定されないが、円状、楕円状、多角形、井形、T型、Y型等の断面形状を有するものを使用することができる。更に、これらの繊維は、必要に応じて着色剤で着色してもよく、表面処理を施したものを使用してもよい。なお、表面処理剤の種類としては、フッ素化合物、シリコーン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等が挙げられる。
油性マスカラ組成物の全体に対する繊維の含有量は、好ましくは0.001~10質量%であり、より好ましくは0.01~5質量%である。なお、後述の睫毛用化粧料(第1液)においても、油溶性樹脂を同じ含有量で含むことができる。
《その他の成分》
本発明のマスカラ組成物は、睫毛用化粧料に含まれるその他の成分を含むことができる。その他の成分としては、防腐剤、分散剤、酸化防止剤(例えばテトラジ-t-ブチルヒドロキシヒドロ桂皮酸ペンタエリスリチル)、香料、増粘剤またはテクスチャライザ(texturizers)、液体脂質/油剤、粘度調整剤、皮膜形成剤、サンスクリーン剤、粘土、湿潤剤および保湿剤、乳化剤(例えば、オレイン酸ソルビタン)、構造化剤および充填剤、界面活性剤、光沢剤、コンディショニング剤、化粧、皮膚および医薬用の生理活性物質、ビタミン、植物抽出物、合体剤/可塑剤、又は安定剤が挙げられる。
本発明のマスカラ組成物は、睫毛用化粧料に含まれるその他の成分を含むことができる。その他の成分としては、防腐剤、分散剤、酸化防止剤(例えばテトラジ-t-ブチルヒドロキシヒドロ桂皮酸ペンタエリスリチル)、香料、増粘剤またはテクスチャライザ(texturizers)、液体脂質/油剤、粘度調整剤、皮膜形成剤、サンスクリーン剤、粘土、湿潤剤および保湿剤、乳化剤(例えば、オレイン酸ソルビタン)、構造化剤および充填剤、界面活性剤、光沢剤、コンディショニング剤、化粧、皮膚および医薬用の生理活性物質、ビタミン、植物抽出物、合体剤/可塑剤、又は安定剤が挙げられる。
《睫毛用化粧料》
本発明の睫毛用化粧料の第1の態様としては、前記油性マスカラ組成物を含む睫毛用化粧料である。睫毛用化粧料に含まれる油性マスカラ組成物は、前記「[1]油性マスカラ組成物」に記載の油性マスカラ組成物を用いることができる。本発明の睫毛用化粧料は、前記油性マスカラ組成物を含むものでもよく、前記油性マスカラ組成物からなるものでもよい。
本発明の睫毛用化粧料の第1の態様としては、前記油性マスカラ組成物を含む睫毛用化粧料である。睫毛用化粧料に含まれる油性マスカラ組成物は、前記「[1]油性マスカラ組成物」に記載の油性マスカラ組成物を用いることができる。本発明の睫毛用化粧料は、前記油性マスカラ組成物を含むものでもよく、前記油性マスカラ組成物からなるものでもよい。
本発明の睫毛用化粧料は、例えば塗布具を用いて睫毛に塗布して使用する。
本発明の睫毛用化粧料の第2の態様としては、前記油性マスカラ組成物を第1液として含み、そして20質量%以上の水を含む水性組成物を第2液として含む睫毛用化粧料である。
《第1液》
前記第1液は、前記油性マスカラ組成物を含む。睫毛用化粧料の第2態様の第1液は、前記第1態様の「油性マスカラ組成物を含む睫毛用化粧料」と同じである。第1液は、前記油性マスカラ組成物を含むものでもよく、前記油性マスカラ組成物からなるものでもよい。
前記第1液は、前記油性マスカラ組成物を含む。睫毛用化粧料の第2態様の第1液は、前記第1態様の「油性マスカラ組成物を含む睫毛用化粧料」と同じである。第1液は、前記油性マスカラ組成物を含むものでもよく、前記油性マスカラ組成物からなるものでもよい。
《第2液》
前記第2液は、20質量%以上の水を含む水性組成物である。前記水性組成物は、水を20質量%以上含む限りにおいて、特に限定されるものではないが、水の含有量は好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは40質量%であり、更に好ましくは50質量%であり、更に好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは80質量%以上である。本明細書において、水性組成物としては、20質量%以上の水を含む限りにおいて、油分を含む乳化物を用いることができる。
前記第2液は、20質量%以上の水を含む水性組成物である。前記水性組成物は、水を20質量%以上含む限りにおいて、特に限定されるものではないが、水の含有量は好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは40質量%であり、更に好ましくは50質量%であり、更に好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは80質量%以上である。本明細書において、水性組成物としては、20質量%以上の水を含む限りにおいて、油分を含む乳化物を用いることができる。
前記水性組成物は、好ましくは皮膜形成剤を含む。皮膜形成剤を含むことにより、第2液を塗布することにより変化した睫毛の色を保持することができる。すなわち、水によって溶けだした水溶性染料を皮膜形成剤によって被覆し、水溶性染料の色を保護することができる。前記皮膜形成剤は、通常化粧料の分野で使用されているものであれば、特に限定されるものではないが、親水性皮膜形成剤(ノニオンポリマー、カチオンポリマー、アニオンポリマー、又は両性ポリマー、又は親油性皮膜形成剤(シリコーン系皮膜形成剤、イソブテン系皮膜形成剤、疎水性有機高分子が挙げられる。
親水性皮膜形成剤としては、ノニオンポリマー、カチオンポリマー、アニオンポリマー、又は両性ポリマーが挙げられる。ノニオンポリマーとしては、例えば、ポリビニルピロリドン(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクレレート共重合体(コポリマーVC713、ISP社製)、ポリビニルアルコール、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、スチレン/アクリレートコポリマー(Epitex-66、DowChemical社製)などのノニオン性高分子化合物が挙げられる。カチオンポリマーとしては、例えば、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、ISP社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)、カチオン化セルロース、カチオン化デンプン、カチオン化グアーガム、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、ジアリル4級アンモニウム塩重合物などのカチオン性高分子化合物が挙げられる。アニオンポリマーとしては、例えば、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(レジン28-1310、NSC社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28-2930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、t-ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、カルボキシビニルポリマー(Carbopol 980 Polymer、日本ルーブリゾール社製)、ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビフレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリルアミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、ビニルアセテート/ブチルマレアート/イソボルニルアクリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、アクリル樹脂アルカノールアミン、WО2005/054341やWО2008/004502で示されたウレタン変性アクリル系重合体などのアニオン性高分子化合物が挙げられる。エマルション状の皮膜形成剤としては、例えばアクリレーツコポリマー(ヨドゾールGH800F、ヌーリオン・ジャパン社製)、アクリレーツコポリマーアンモニウム(ダイドール9402S-1、大同化成工業社製)、(スチレン/アクリレーツ)コポリマー(ダイドゾール5000ST、大東化成工業社製)、ポリ酢酸ビニル(ビニブラン GV-5651、日信化学工業社製)、両性ポリマーとしては、例えばジアルキルアミノエチルメタクリレート重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、三菱化学社製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER、NSC社製)、オクチルアクリルアミド-ブチルアミノエチルメタクリレート-ヒドロキシプロピルメタクリレート-アクリレート共重合体などの両性高分子化合物が挙げられる。
親油性皮膜形成剤としては、例えばロジン酸ペンタエリスリット、ロジン酸グリセリル等のロジン酸系樹脂、キャンデリラ樹脂、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリイソブチレンなどが挙げられる。
第2液における皮膜形成剤の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば0.0001~50質量%であり、好ましくは0.001~40質量%である。
第2液における皮膜形成剤の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば0.0001~50質量%であり、好ましくは0.001~40質量%である。
具体的な第2液としては、水を含む限りにおいて特に限定されるものではないが、水性マスカラ、乳液、美容液、クリーム又は化粧水が挙げられる。
本発明の睫毛用化粧料の第2態様において、第1液及び第2液は別々に提供(販売)することができる。
本発明の睫毛用化粧料の第2態様において、第1液及び第2液は別々に提供(販売)することができる。
[2]睫毛の化粧方法
本発明の睫毛の化粧方法は、前記油性マスカラ組成物を睫毛に局所塗布する工程(以下、工程1と称することがある)、及び更に20質量%以上の水を含む水性組成物を睫毛に局所塗布する工程(以下、工程2と称することがある)を含む。
前記油性マスカラ組成物は、前記「[1]油性マスカラ組成物」に記載の油性マスカラ組成物(前記睫毛用化粧料の第2態様における第1液)を用いることができる。また、前記油性マスカラ組成物を、塗布具で睫毛に塗布するが、塗布量は適宜増減することができる。
本発明の睫毛の化粧方法は、前記油性マスカラ組成物を睫毛に局所塗布する工程(以下、工程1と称することがある)、及び更に20質量%以上の水を含む水性組成物を睫毛に局所塗布する工程(以下、工程2と称することがある)を含む。
前記油性マスカラ組成物は、前記「[1]油性マスカラ組成物」に記載の油性マスカラ組成物(前記睫毛用化粧料の第2態様における第1液)を用いることができる。また、前記油性マスカラ組成物を、塗布具で睫毛に塗布するが、塗布量は適宜増減することができる。
前記水性組成物は、前記睫毛用化粧料の第2態様における第2液を用いることができる。前記第2液をコームブラシ等で睫毛に塗布することによって、前記油性マスカラ組成物に含まれる水溶性染料を溶解させ、染料の色を発色させることができる。更に、第2液が皮膜形成剤を含んでいる場合、水溶性染料が皮膜によって保護され、発色を維持することができる。
前記工程1と工程2との間隔は、特に限定されないが、好ましくは工程1で塗布された油性マスカラ組成物がある程度乾燥してから、第2液を塗布する。前記間隔は、例えば1分以上であり、好ましくは3分以上であり、より好ましくは5分以上であり、更に好ましくは10分以上であり、更に好ましくは30分以上である。
前記工程1と工程2との間隔は、特に限定されないが、好ましくは工程1で塗布された油性マスカラ組成物がある程度乾燥してから、第2液を塗布する。前記間隔は、例えば1分以上であり、好ましくは3分以上であり、より好ましくは5分以上であり、更に好ましくは10分以上であり、更に好ましくは30分以上である。
水性組成物は、前記のとおり、水性マスカラ、乳液、美容液、クリーム、又は化粧水が挙げられる。例えば専用の水性マスカラを使用しない場合でも、水分を含んでいる化粧料を使用できる。従って、水性マスカラを持っていない場合でも、例えば化粧水を塗布することによって、睫毛の色を容易に変化させることができる。
図1の「1液」に示すように、第1液の塗布のみでは発色は見られないが、第2液を塗布することによって、図1の「1液+2液」に示すように、ピンク色の発色が見られる。また、第1液の水溶性染料を選択することにより、図2に示すように青色(図2A)の発色、又は黄色の発色(図2B)を得ることができる。
《作用》
本発明の睫毛用化粧料が、第1液と塗布した後に、第2液を塗布することにより、色が変化するメカニズムは、詳細に解析されたわけではないが、以下のように推定される。しかしながら、本発明は以下の推定に限定されるものではない。
本発明の睫毛用化粧料の第1液が塗布され、乾燥した塗膜に、第2液を塗布すると、第2液中の水が、第1液中に含まれていた水溶性染料を溶かして、発色させると考えられる。ここで、第1液の油性マスカラ組成物は、ベースが油性であるため、水性の第2液との相溶性が低い、第2液を第1液と馴染みやすくするために、第1液に親水性ポリマーを添加し、水溶性の第2液と、第1液中の水溶性染料とを馴染みやすくし、きれいに発色させているものと推定される。従って、親水性ポリマーは、水との親水性を有しているものであれば、本発明に使用することができる。また、水溶性染料も水溶性であれば、限定することなく使用することができる。
本発明の睫毛用化粧料が、第1液と塗布した後に、第2液を塗布することにより、色が変化するメカニズムは、詳細に解析されたわけではないが、以下のように推定される。しかしながら、本発明は以下の推定に限定されるものではない。
本発明の睫毛用化粧料の第1液が塗布され、乾燥した塗膜に、第2液を塗布すると、第2液中の水が、第1液中に含まれていた水溶性染料を溶かして、発色させると考えられる。ここで、第1液の油性マスカラ組成物は、ベースが油性であるため、水性の第2液との相溶性が低い、第2液を第1液と馴染みやすくするために、第1液に親水性ポリマーを添加し、水溶性の第2液と、第1液中の水溶性染料とを馴染みやすくし、きれいに発色させているものと推定される。従って、親水性ポリマーは、水との親水性を有しているものであれば、本発明に使用することができる。また、水溶性染料も水溶性であれば、限定することなく使用することができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
《実施例1~5》
本実施例では、水溶性染料(成分A)として赤色227号、及び親水性ポリマー(成分B)として、デンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体を用いて、本発明の第1液及び第2液を含む睫毛用化粧料を作製した。表1に記載の組成で、核原料を混合し第1液を調製した。成分Aの含有量を0.001~10質量%に変化させた。第2液としては、カルボキシビニルポリマー1%、pH調整剤2%、及び水 残分を混合して、調製した。
図1の「1液」に示すように、第1液を睫毛の模型に塗布して乾燥させた。約1時間後に、第2液を睫毛の模型に塗布した。図1の「1液+2液」に示すように、赤色の発色が見られた。実施例1~5の発色を以下の基準で評価した。
◎:2液塗布後すぐに発色する
〇:5分以内に発色する
△:5分~1時間以内に発色する
×:反応なし
表1に示すように、成分Aの含有量を増減させても、第2液を塗布することによって、発色が確認された。
本実施例では、水溶性染料(成分A)として赤色227号、及び親水性ポリマー(成分B)として、デンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体を用いて、本発明の第1液及び第2液を含む睫毛用化粧料を作製した。表1に記載の組成で、核原料を混合し第1液を調製した。成分Aの含有量を0.001~10質量%に変化させた。第2液としては、カルボキシビニルポリマー1%、pH調整剤2%、及び水 残分を混合して、調製した。
図1の「1液」に示すように、第1液を睫毛の模型に塗布して乾燥させた。約1時間後に、第2液を睫毛の模型に塗布した。図1の「1液+2液」に示すように、赤色の発色が見られた。実施例1~5の発色を以下の基準で評価した。
◎:2液塗布後すぐに発色する
〇:5分以内に発色する
△:5分~1時間以内に発色する
×:反応なし
表1に示すように、成分Aの含有量を増減させても、第2液を塗布することによって、発色が確認された。
《実施例6~9》
本実施例では、水溶性染料(成分A)として赤色227号、及び親水性ポリマー(成分B)として、デンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体を用いて、本発明の第1液及び第2液を含む睫毛用化粧料を作製した。表1に記載の組成で、核原料を混合し第1液を調製した。成分Bの含有量を0.1~20質量%に変化させた。第2液としては、第2液としては、カルボキシビニルポリマー1%、pH調整剤2%、及び水残分を混合して、調製した。
実施例6~9の発色を実施例1と同じ基準で評価した。表2に示すように、成分Bの含有量を増減させても、第2液を塗布することによって、発色が確認された。
本実施例では、水溶性染料(成分A)として赤色227号、及び親水性ポリマー(成分B)として、デンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体を用いて、本発明の第1液及び第2液を含む睫毛用化粧料を作製した。表1に記載の組成で、核原料を混合し第1液を調製した。成分Bの含有量を0.1~20質量%に変化させた。第2液としては、第2液としては、カルボキシビニルポリマー1%、pH調整剤2%、及び水残分を混合して、調製した。
実施例6~9の発色を実施例1と同じ基準で評価した。表2に示すように、成分Bの含有量を増減させても、第2液を塗布することによって、発色が確認された。
《実施例10~12及び比較例1》
本実施例では、第2液として、オイル(油系処方)、乳液(W/O系処方)、乳液(O/W系処方)、又は化粧水(水系処方)を用いて、第2液塗布後の発色を検討した。表3に記載の第2液を用いたことを除いては、実施例3の操作を繰り返した。
本実施例では、第2液として、オイル(油系処方)、乳液(W/O系処方)、乳液(O/W系処方)、又は化粧水(水系処方)を用いて、第2液塗布後の発色を検討した。表3に記載の第2液を用いたことを除いては、実施例3の操作を繰り返した。
表3に示すように、水を含まない比較例1では、発色が見られなかったが、水を20質量%以上含む実施例10~12では、発色が確認された。
本発明の油性マスカラ組成物は、色の変化を楽しめる睫毛用化粧料として用いることができる。
Claims (9)
- (A)0.0005~12質量%の水溶性染料、
(B)0.05~25質量%の親水性ポリマー、及び
(C)油性成分
を含む油性マスカラ組成物。 - (D)粉体成分、を更に含む、請求項1に記載の油性マスカラ組成物。
- 前記水溶性染料が、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色213号、赤色214号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、だいだい色205号、だいだい色207号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色203号、青色205号、褐色201号、赤色401号、赤色503号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、だいだい色402号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、及び黒色401号からなる群から選択される1種以上である、請求項1又は2に記載の油性マスカラ組成物。
- 前記親水性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、高重合ポリエチレングリコール、セルロース、ゼラチン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、タマリンドゼラチン種子多糖類、ローストビーンガム、プルラン、アラビアゴム、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガム、セルロースガム、コメデンプン、タピオカデンプン、カンテン、アルギン酸、カラギーナン、又はデンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体からなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の油性マスカラ組成物。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の油性マスカラ組成物を含む、睫毛用化粧料。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の油性マスカラ組成物を第1液として含み、そして20質量%以上の水を含む水性組成物を第2液として含む、睫毛用化粧料。
- 前記水性組成物が、水性マスカラ、乳液、美容液、クリーム、又は化粧水である、請求項6に記載の睫毛用化粧料。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の油性マスカラ組成物を睫毛に局所塗布する工程、及び、更に20質量%以上の水を含む水性組成物を睫毛に局所塗布する工程を含む、睫毛の化粧方法。
- 前記水性組成物が、水性マスカラ、乳液、クリーム、美容液、又は化粧水である、請求項8に記載の睫毛の化粧方法。
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JP2021166167A Pending JP2023056763A (ja) | 2021-10-08 | 2021-10-08 | 睫毛用化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023056763A (ja) |
-
2021
- 2021-10-08 JP JP2021166167A patent/JP2023056763A/ja active Pending
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