JP2023056704A - 散水ノズル - Google Patents

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Haruki Kokado
敏康 芳川
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Abstract

【課題】吐水形状の切替時に漏水の生じない散水ノズルの提供。【解決手段】給水口P1を備えた導水部材1を内部に有し、流水方向に沿った上流側に設けられた第1ケースC1と、第1ケースC1の流水方向に沿った下流側に接続され、下流側の端面に複数の吐水口P3を有し、第1ケースC1に対して吐水方向に沿う軸芯Xの周りに相対回転する第2ケースC2と、複数の吐水口P3の夫々に連通する複数の接続口P2が形成され、第1ケースC1および第2ケースC2の間に設けられた仕切部3aを有し、第2ケースC2と一体回転して複数の接続口P2の一つを給水孔P1に接続する水形切替部材3と、を備え、仕切部3aに、複数の接続口P2の他に少なくとも一つの連通孔H1を備え、第1ケースC1の側に漏洩した水を第2ケースC2の側に排出するよう構成した散水ノズル。【選択図】図3

Description

本発明は、ケースを回転させて吐水流路を切り替え、複数の吐水形状を選択可能な散水ノズルに関する。
従来、このような散水ノズルに関連する技術としては、例えば以下の特許文献1(明細書〔0016〕段落および〔0019〕段落、図2、図6~図8等参照)に示すものがある。
特許文献1に係る技術は、ノズル本体1の先端に、複数の吐水出口21~26を有する散水体31を回転可能に保持し、吐水形状を選択することができる散水ノズルに関するものである。
ノズル本体1を流通した水は、ノズル本体1の先端面4に形成された噴出口6a,6bから散水体31に流入する。噴出口6a,6bにはパッキン11が備えてあり、散水体31の一部を構成する円形板部41に当接する。円形板部41には、複数の吐水入口21a~26a等が形成してあり、散水体31の回転姿勢に応じて、特定の吐水入口21a~26aがパッキン11に密封されつつ噴出口6a,6bと連通される。この状態で、使用者の望む吐水形状を得ることができる。
吐水形状を変更する場合には、散水体31を回転させ、噴出口6a,6bに対向させる吐水入口21a~26aを変更する。その際には円形板部41の平面がパッキン11に対して摺動し、選択する吐水入口21a~26aがパッキン11によって完全に包囲される位置で散水体31を位置固定する。
特開平11-114454号公報
上記特許文献1の散水ノズルは、散水作業の途中であっても吐水形状の変更が可能である。ただし、それまでパッキン11に対して位置合わせされていた吐水入口21a~26aが移動するときノズル本体1の内部に水漏れが生じる恐れがある。具体的には、散水体31を回転させ、円形形状である吐水入口21a~26aの半分の領域がパッキン11の外部に偏位したとき、噴出口6a,6bから一旦吐水入口21a~26aの内部に浸入した水の一部が、吐水出口21~26の方ではなく、ノズル本体1の先端面4と、円形板部41の摺動面との間に浸入し、散水ノズルの側方から漏れ出ることとなる。
その結果、使用者は散水ノズルが故障していると誤認識する場合がある。また、故障を意識しない場合でも、散水ノズルの側部から水が頻繁に漏洩すると、散水ノズルの品質が悪いとの印象が生じる恐れもある。
このように、従来技術の散水ノズルでは、水の漏洩に関して未だ改善されるべき余地があり、吐水形状の切替に際して漏水の生じない散水ノズルが求められている。
(特徴構成)
本発明に係る散水ノズルの特徴構成は、
給水口を備えた導水部材を内部に有し、流水方向に沿った上流側に設けられた第1ケースと、
前記流水方向に沿った前記第1ケースの下流側に接続され、下流側の端面に複数の吐水口を有し、前記第1ケースに対して吐水方向に沿う軸芯の周りに相対回転する第2ケースと、
複数の前記吐水口の夫々に連通する複数の接続口が形成され、前記第1ケースおよび前記第2ケースの間に設けられた仕切部を有し、前記第2ケースと一体回転して複数の前記接続口の一つを前記給水孔に接続する水形切替部材と、を備え、
前記仕切部に、複数の前記接続口の他に少なくとも一つの連通孔を備え、前記第1ケースの側に漏洩した水を前記第2ケースの側に排出するよう構成した点にある。
(効果)
本構成であれば、吐水切替操作に際して第1ケースの内部に漏れ出た水が第2ケースの側に排出される。第2ケースに誘導された水は吐水口から排出される。第2ケースにあっては、選択使用中の吐水口から水が散水されている他に、当該吐水の一部が第2ケースの表面を伝って滴下排出される。仕切部の連通孔を介して第2ケースに排出された水はこの滴下排出される水に混じるため、使用者は何ら違和感を抱かず、散水ノズルに水漏れが生じているとの懸念を抱くことはない。
また、第1ケースの側に水が残留しないことで、例えば冬場の使用後に当該残留水が凍結することがなく、内部部品を破損する不都合を防止することができる。
(特徴構成)
本発明に係る散水ノズルにおいて、前記連通孔は、複数の前記接続口の回転軌跡と重ならない位置に形成されているのが好ましい。
(効果)
本構成であれば、水形切替部材を操作する際に、連通孔を介して水が吐出されることが防止され、意図しない吐水形状が形成されることがない。また、水形切替部材の切替操作時に無駄な漏水が生じるのを防止することができる。
(特徴構成)
本発明に係る散水ノズルにおいて、前記連通孔は、複数の前記接続口の回転軌跡の外側に形成されているのが好ましい。
(効果)
水形切替部材の操作時に第1ケースの内部に漏洩した水は、第1ケースの鉛直方向下方の領域に溜まり易い。つまり、その位置は第1ケースの壁部に近い位置であり、この位置は複数の接続口に対して外方位置となる。よって、この位置に連通孔を形成しておくことで、第2ケースの側への排水が促進される。
(特徴構成)
本発明に係る散水ノズルにあっては、前記連通孔の前記吐水方向に直交する平面による断面形状を円形とし、当該円形断面の面積を、複数の前記接続口の前記吐水方向に直交する平面による何れの断面の断面積よりも小さく形成しておくことができる。
(効果)
連通孔の断面形状が円形であれば、加工が極めて容易となる。また、第2ケースを樹脂成形する場合などに、連通孔の周囲領域に応力集中が生じ難くなり、樹脂成形時に割れ等の欠陥が生じ難くなる。よって、適切な強度を有する散水ノズルを得ることができる。
(特徴構成)
本発明に係る散水ノズルにあっては、前記導水部材および前記水形切替部材の互いに対向する面のうち、前記流水方向に沿う方向視において前記接続口の回転軌跡から離間した位置に、互いに嵌合して前記給水口と前記接続口との位置決めを行う凸部および凹部を振り分け配置してあると好都合である。
(効果)
当該凸部および凹部を設けることで、給水口と接続口との位置合わせが確実となる。これにより、散水作業に際して第1ケースの内部への漏水が生じ難くなる。
(特徴構成)
本発明に係る散水ノズルにあっては、前記第2ケースのうち前記端面の周縁部の近傍に、前記第2ケースの内部と外部とを連通する少なくとも一つの第2連通孔が設けられていると好都合である。
(効果)
本構成のように、第2ケースにも第2連通孔を設けることで、第2ケースの内部に排出した水をさらに散水ノズルの外部に排出することができる。特に、散水作業の際中には、第2ケースの吐水口から吐出される水量が多く、第2連通孔から排出される水が、本体の吐水に係る水であるか内部における漏洩水であるかは区別できない。
また、散水作業が終了し、散水ノズルの先端を下方に向ける際には、第2ケースの内部に滞留している水が速やかに外部に排水される。よって、散水ノズルの内部で漏水が生じている場合でも故障の懸念が生じることはない。
本発明の実施形態に係る散水ノズルの外観を示す斜視図 本実施形態に係る散水部の構成を示す分解斜視図 本実施形態に係る散水部の構成を示す側断面図 本実施形態に係る水形切替部材の要部を示す斜視図 サイクロン吐水部の構成を示す側断面図 サイクロン吐水部の主要構成を示す分解斜視図 サイクロン吐水部の整流部材の構成を示す斜視図
(概要)
本発明に係る散水ノズルNは、先端部の姿勢を変更することで複数の吐水形状を選択できるものであり、吐水形状を選択する際に、吐水の一部が吐水口P3とは異なる位置から漏れ出すのを防止するものである。以下、当該散水ノズルNの実施形態につき図1乃至図7に基づいて説明する。
図1および図3に示すように、散水ノズルNは、手元のハンドルグリップGと、これに長尺状の胴部Dを介して接続された散水部Cとを備えている。ハンドルグリップGには、水道ホースを接続するジョイント15や、吐水状態を入り切りするスイッチ16が備えられている。胴部Dはパイプ状の部材であり、散水目的に応じて長さの異なる部材を採用可能である。
また、先端の散水部Cは、胴部Dの側の第1ケースC1と、先端側の第2ケースC2とを備えており、第2ケースC2の先端面からは異なる形状の吐水が行われる。第2ケースC2を第1ケースC1に対して回転させることで、第1ケースC1に形成した一つの給水口P1に対して任意の吐水口P3を選択することができる。よって、多機能を備えた散水ノズルNをコンパクトに且つ軽量に構成することができる。
(第1ケース)
図2および図3に示すごとく第1ケースC1の内部には水を吐水口P3に供給する導水部材1が備えられている。尚、本実施形態では、導水部材1の外周部が散水部Cの表面に露出し、その先端側に第2ケースC2が当接配置されるから、実質的には、導水部材1が第1ケースC1となる。第1ケースC1と導水部材1との間には筒状の水形切替部材3が設けられている。
導水部材1の出口部1aには、水を水形切替部材3に向けて供給する給水口P1が一つ設けられている。この給水口P1には、後述する水形切替部材3に当接する筒状のシール部材2が挿入されている。シール部材2の奥には、段部1bが設けられており、シール部材2を水形切替部材3の仕切部3aに押し付ける例えばコイルスプリング4aなどの付勢部材4が備えられている。第2ケースC2を介して水形切替部材3が回転操作されると、仕切部3aはシール部材2に対して摺動回転する。仕切部3aに形成された複数の接続口P2のうち任意の接続口P2が選択されると、シール部材2がこの接続口P2の周囲に当接して、流水の流路が形成される。
導水部材1と仕切部3aには、水形切替部材3および第2ケースC2の回転位置を付勢固定するために凸部5aおよび凹部5bが設けられている。ここでの凸部5aは円柱状の部材であり、先端が球形に形成され、基端が平面状に形成してある。凸部5aは導水部材1の収納孔部1cに例えばコイルスプリングである第2付勢部材5cと共に挿入配置され、仕切部3aに向けて常時付勢される。
一方の凹部5bは、仕切部3aのうち導水部材1に対向する面に、第2ケースC2の回転軸心Xを中心に周方向に沿って複数が設けられている。凹部5bは、上記凸部5aが嵌合できるよう例えば略球形の部位を備えて形成される。本実施形態では、四つの吐水口P3の位置決めを行うために四つの凹部5bが備えられている。
図4には仕切部3aを導水部材1の側から見た様子を示している。四つの接続口P2が回転軸心Xを中心に周方向に分散形成されている。この四つの接続口P2を挟むように示した二本の一点鎖線は、シール部材2の当接領域の輪郭を示している。四つの凹部5bは、この回転軌跡から外れた位置に形成される。一方、凸部5aの移動軌跡を点線で示した。これにより、凸部5aが接続口P2に嵌まり込まず、また、凹部5bがシール部材2の移動軌跡と連通することがないため、仕切部3aの回転操作時に流水の一部が凹部5bを介して第1ケースC1の内部に漏洩することが防止される。
(第2ケース)
導水部材1の先端側には、第2ケースC2が回転可能な状態で配置されている。具体的には、導水部材1の外周面には、周方向に連続した第1係合段部1dが形成されている。この第1係合段部1dには、水形切替部材3の外壁部のうち基端側の端部近傍において、周方向に沿って複数形成された第1爪部3bが係合する。この第1爪部3bの係合により、水形切替部材3は、吐水方向に沿った抜け出しが規制され、導水部材1に対して回転可能に取り付けられる。
水形切替部材3の外面は、略円筒状を呈しており、第1爪部3bよりも先端側の表面に、周方向に沿って複数の第2係合凹部3cが形成してある。水形切替部材3の外側には、第2ケースC2が外挿される。第2ケースC2の内面には、第2係合凹部3cに係合する第2爪部C2aが形成されている。これら、第2爪部C2aと第2係合凹部3cとの係合により、第2ケースC2の抜け止めが規制される。さらに、第2ケースC2の壁部が水形切替部材3の壁部の拡径を押さえることで、第1爪部3bの第1係合段部1dからの抜け出しが防止される。
図2に示すように、本実施形態の水形切替部材3は四つの吐水口P3を備えている。夫々、吐水が広がることなく勢いよく直進するジェット吐水口P3a、および、吐水が扇形に広がるフラット吐水口P3b、水道栓の蛇口から出る形状と同じストレート吐水口P3c、吐水が螺旋状となるサイクロン吐水口P3dである。また、この他にも、霧状の細かい水を吐水するミスト吐水口、円錐状の膜形状となって拡散吐出されるコーン吐水口、三つの幅狭の扇形吐水が三角錐の各面を構成するようなトライアングル吐水口等を設定しておくことができる。これらのうち、ジェット吐水口P3a、フラット吐水口P3b、ストレート吐水口P3c、ミスト吐水口は、吐水口P3の形状を設定することで所期の吐水形状を得るものである。
(サイクロン吐水部)
これに対し、図5、図6に示すように、サイクロン吐水口P3dは、吐水口の形状によって定められるものではなく、自身の旋回により吐水方向を変更するコマKを用いるものである。コマKは水流によって旋回可能な状態に筒状のリテーナRに内装され、水形切替部材3の一部に設置される。コマKの中心には流路が設けられており、吐水方向が旋回することで、吐水は末広がりのコイルスプリングのような形状となる。
図5に示すように、水形切替部材3の一部に円筒状のリテーナ保持空間3dが設けてある。リテーナ保持空間3dは、一方の端面が仕切部3aであって、接続口P2が一つ開口している。反対側の下流側の端部は単に円形の開口が形成され、ここからリテーナRが挿入配置される。
リテーナRの下流側の端部は、水形切替部材3に外挿固定される第2ケースC2に当接し、水形切替部材3からの抜け出しが防止される。リテーナRの上流側の端部には、後述の整流部材Sが挿入され、この整流部材Sがリテーナ保持空間3dの底部、即ち、仕切部3aに当接して、リテーナRが水形切替部材3に位置固定される。リテーナRとリテーナ保持空間3dの内壁面Rcとの間にはシールリング6が設けられ、接続口P2から流入した水がリテーナRの外面を流通して第2ケースC2の先端から排出されるのを防止している。
リテーナRの下流側端部には、後述のコマKを回転可能に摺接支持する開口受部Rbが形成されている。また、リテーナRの筒状の内壁面Rcには、内部で旋回するコマKのうち上流側端部の外周面Kaが当接する。これにより、コマKは自身の上流側の外周面KaをリテーナRの内壁面Rcに当接させつつリテーナRの内部で転動し、三角錐状の回転軌跡が形成される。
コマKは、図6に示すようにコマ本体K1と、当該コマ本体K1の上流側に挿入固定される羽根部材K2とで構成される。コマ本体K1の内部は流路が貫通形成されている。下流側の端部は略球形に形成されており、リテーナRの開口受部Rbに回転可能に摺動支持される。内部の流路は、上流側の約半分の領域において内径が大きく構成され、羽根部材K2が挿入固定される。
ここでの羽根部材K2は、流水の方向に沿った四枚の羽根K2aを備えている。羽根K2aは、流水方向に沿って長いほど整流効果が高まる。一方、コマ本体K1の内部には、中央付近から下流側のサイクロン吐水口P3dにかけて直線状の流路を形成してある。羽根K2aの下流側端部にて合流した流水がこの直線状の流路を流通することで整流効果がさらに高まる。
羽根部材K2によってコマ本体K1の内部空間を仕切ることで、流入口から流入した流水によりコマKが回転し易くなり、流水の整流効果が高まる。特に、コマKの内部での流水の旋回を止めることで、コマKの吐水口P3からは整った直流が吐水される。吐水自体の自転がなくなるため吐水後の散りが解消され美しい旋回吐水を得ることができる。水形の散りが解消されることでエネルギーのロスが少なくなり、洗浄効果が高まる。
コマ本体K1に対する羽根部材K2の取り付けは、羽根K2aの縁部に設けた爪部K2bと、コマ本体K1の壁部に貫通形成した係止孔部K1aとの係合により行う。このような係合を用いてコマKを組み立てる構成とすることで、複雑な形状のコマKを容易に得ることができる。
尚、コマKの外面には、周方向に沿って少なくとも一つの凹部K1bが形成してある。この凹部K1bを設けることで、コマKの外面に沿って流通する水によりコマKに回転力を与えることができる。係止孔部K1aは、コマKの外部から見て凹部K1bの底に形成してある。このように、複数の機能を奏する部位を一箇所に纏めて形成することで合理的な構成のコマKを得ることができる。
羽根部材K2の上流側の端部にはコマKの軸芯方向に沿って棒状に突出した第1ガイドK2cが形成してある。一方、後述の整流部材SのうちコマKに対する対向面にも棒状の第2ガイドSaが突出形成してある。図6に示すように、これらはコマKをリテーナRの軸心X1に対して常に傾斜させ、第1ガイドK2cが第2ガイドSaの周囲を回動する状態に形成してある。コマKの上流側の外周面KaはリテーナRの内壁面Rcに当接し、それ以上の外側への変位が規制される。これにより、コマKが傾斜した状態で自転しリテーナRの内部を公転する。
リテーナRの上流側端部に取り付けられた整流部材Sは、水形切替部材3の接続口P2からの流水を受け入れ、リテーナRの内壁面Rcに向けて螺旋状の水流を形成する部材である。図7に示すように、整流部材Sの上流側の端部には、流水を受け入れる受水口P4が形成してある。受水口P4の一部は、上流側に突出した略円錐状の凸部Scによって形成され、略円筒状の内部空間の周囲に例えば六つの旋回流路Sbが設けられる。
夫々の旋回流路Sbは、図7(b)に示すように、流水方向視において、受水口P4の中心からリテーナRの内壁面Rcに直交する方向に対し約30度の傾きαを備えている。これにより、流水がリテーナRの内壁面Rcに衝突したのち旋回流となり、羽根部材K2を介してコマKを自転させ、リテーナRの内壁面Rcに沿って公転させる。
略円錐状の凸部Scには頂点Sdが設けられており、凸部Scは、頂点Sdから全周方向に広がった分水面となる。凸部Scに衝突した流水は頂点Sdの周囲に分散され、リテーナRの内壁面Rcに向かって流下する。この分散効果を得るために、頂点Sdは、リテーナRの軸心X1に沿う方向視において、給水口P1と重なる位置の何れかに設けておけばよく、必ずしも給水口P1の中心位置に一致させる必要はない。
給水口P1および接続口P2、受水口P4を介して整流部材Sに流入した流水は、頂点Sdを中心にリテーナRの内壁面Rcに向けて分散される。図5に示すように、本実施形態における頂点Sdの位置は受水口P4の中央すなわちリテーナRの軸心X1から偏位しているが、流水は頂点Sdを中心とした全方向に分散され、リテーナRの内部において良好に螺旋流が形成される。
本構成のごとく、頂点Sdの位置をリテーナRの軸心X1から偏位させることでコマKおよびリテーナRの配置位置が給水口P1の位置に拘束され難くなり、流水路の配置自由度が高まる。その結果、散水ノズルNのデザインが幅広いものとなる。
尚、本実施形態における頂点Sdは、図5および図7に示すように、リテーナRの軸心X1に沿う方向視において、給水口P1および水形切替部材3の接続口P2の中心と一致する状態に設けてある。これにより、接続口P2から流入した水が頂点Sdの周りに均等に分散され、リテーナRの内壁面Rcに沿って安定的な旋回流が形成される。
そのためには、図5および図6に示すように、リテーナRおよび整流部材Sは水形切替部材3に対して所定の回転位相で取り付ける必要がある。リテーナRの端部と整流部材Sの外周部との間には凹凸形状の第1嵌合部J1を設け、リテーナRのその外周面と水形切替部材3との間にも凹凸状の第2嵌合部J2を設けてある。
凸部Scによって振り分けられ内壁面Rcに向かう流水は下流側への方向成分を備えている。よって、整流部材Sを通過する流水の圧損が減少し、所期の流量を確保することができる。本構成であれば、サイクロン吐水口P3dを備えた散水ノズルNにつき幅広いデザイン設定が可能となる。
(連通孔)
複数の吐水口P3を切替選択できる散水ノズルNにおいては、導水部材1の給水口P1に位置合わせされた接続口P2から水形切替部材3の内部に流入した水が、夫々の吐水口P3により形状が整えられ吐水される。第2ケースC2の端面には、吐水に触れないように夫々の吐水口P3に対応した第2吐水口P6が形成してある。通常は、導水部材1の給水口P1から水形切替部材3に供給された水の殆どは選択された吐水口P3から吐水される。
ただし、図3(b)に示すように、一部の水は以下に示すように水形切替部材3の上流側の空間に漏洩する。吐水口P3から吐水が行われている状態で第2ケースC2を回転させると、水形切替部材3の接続口P2が回動し、シール部材2との密封状態が一旦解消される。その際に、給水口P1からの水の一部が、吐水口P3ではなく水形切替部材3の上流側に逆流する。この逆流による漏れは、シール部材2がそれまで密封していた接続口P2から離れる時と、隣の接続口P2に位置合わせされる時の二回生じる。
ここで逆流した水は、図3に点線矢印で示すように、例えば導水部材1と水形切替部材3の隙間、および、導水部材1と第2ケースC2の基端部との隙間から外部に漏れ出す。この漏水を見た散水ノズルNの使用者は、散水ノズルNが故障したと認識する恐れがある。
そこで、図3乃至図4に示すように、水形切替部材3の仕切部3aに複数の連通孔H1を設けた。連通孔H1は、仕切部3aの外縁部に設けてあり、周方向に沿って三方の領域に分散配置してある。また、連通孔H1は、複数の接続口P2の回転軌跡と重ならない位置に設けてある。このように連通孔H1を設けることで、吐水形状の変更時に第1ケースC1の側に水が漏洩した場合でも、連通孔H1を介して漏洩水が第2ケースC2の側に排出される。
連通孔H1を周方向に分散配置することで、散水ノズルNの何れの吐水口P3を使用している場合でも、何れかの連通孔H1が下方に位置し易くなり、漏洩水を吐水口P3の側に排出することができる。さらに、連通孔H1は漏洩水の溜まり易い仕切部3aの外縁部に設けてあるから、第1ケースC1の内部の水を最も効率的に第2ケースC2の側に排出することができる。
また、個々の連通孔H1の形状として、例えば吐水方向に直交する平面による断面形状を円形としてある。円形断面であれば加工が極めて容易である。また、この小孔の断面積は、例えば1mm程であって小さいから、連通孔H1の周囲領域に対する応力集中が少ない。よって、樹脂成形等を行う際に割れ等の欠陥が生じ難く、必要な強度を維持することができる。
この連通孔H1を設けることにより、散水作業中の使用者が散水ノズルNが故障しているなどの懸念を抱くことが防止される。また、特に冷間時には、第1ケースC1の内部の滞留水をなくして散水ノズルNの凍結破損を防止することができる。
(第2連通孔)
図2および図3に示すように、第2ケースC2における端面の周縁部近傍に、第2ケースC2の内部と外部とを連通する少なくとも一つの第2連通孔H2を設けておく。第2連通孔H2は、例えば円弧状に形成し、三つの第2吐水口P6のさらに外側に形成する。
このように、第2ケースC2にも第2連通孔H2を設けることで、連通孔H1から第2ケースC2の内部に排出した水をさらに外部に排出することができる。特に、散水作業時には、第2ケースC2の第2吐水口P6から吐出される水量が多く、第2連通孔H2から排出される水が、本体の吐水に係る水であるか内部における漏洩水であるかの区別はつき難い。また、散水作業が終了し、散水ノズルNの先端を下方に向ける際には、第2ケースC2の内部に滞留している水が速やかに外部に排水される。よって、使用者が、散水ノズルNの内部で生じている漏水に気付くことはない。
(実施例)
本第1実施形態に係る散水ノズルNにあっては、各部の具体的寸法、使用材料など以下の様に構成することができる。
水形切替部材3に設けた連通孔H1の孔径は例えばφ1.3mmとした。ただし、1mm乃至2mmであっても良く、排水機能が発揮され、部材の強度低下を招来しない範囲で適宜設定可能である。
第1ケースC1および第2ケースC2、水形切替部材3、導水部材1は、例えばABS樹脂(Acrylonitrile-Styrene-Acrylate resin)で構成することができる。ABS樹脂であれば必要な強度を備え、係合爪などの形成にも優れている。また、樹脂成形時の湯じわ等の成形不良も少ないうえコストも合理的である。ただし、これに限られるものではなく、例えば水形切替部材3および導水部材1など水圧が作用し、回転に際して摺動摩耗が懸念される部材はPC(polycarbonate)やPP(polypropylene)、POM(polyacetal)等を用いることとしても良い。
シール部材2としては、例えばNBR(nitrile rubber)を用いる。NBRであれば、耐熱性・耐油性に優れ、コストも安価である。
サイクロン吐水に係るコマ本体K1は、HDPE(High Density Polyethylene)やステンレス鋼(SUS)等を用いることができる。コマKは、リテーナRとの間で摺動するから摩耗に強い材料が好ましい。また、旋回するため、比重の軽い方が弱い旋回流によって旋回させることができる。一方の羽根部材K2は、POM等で構成することができる。POMであれば、爪部K2bを形成した場合に所定の強度を有し経年変形も少ない。尚、羽根部材K2の流水方向に沿う長さは、コマ本体K1の約55%の長さとした。
コマKの比重は、コマ本体K1および羽根部材K2を組付けた状態で0.94~0.96とした。比重が小さい方が、コマKは回転し易くなる。また、リテーナRの開口受部Rbと摺動するコマ本体K1の先端部の表面粗さはサンドペーパーの#1000程度にすると良好な回転性能が得られた。
リテーナRは、コマKとの摺動に対して耐摩耗性および強度を持たせるためにPOM等で形成するのが好ましい。
整流部材Sについては、旋回流路Sbの角度、即ち、整流部材Sの中心を通る径方向に対する角度を30度とし、旋回流路Sbの幅を1.5mmとした。旋回流路Sbは六つ設け、総通水断面積は22.74mm2とした。
旋回流路Sbの角度はリテーナRの内壁面Rcに沿う状態となるほど流水の旋回速度が高まる。ただし、総通水断面積が24mm2以下の場合、旋回流路Sbの角度が径方向に対して40度を超えるとコマKの旋回速度が過大となり、コマKの耐久性が低下する場合がある。また、旋回流路Sbの出口とリテーナRの内壁面Rcとの隙間が狭くなるほどコマKの旋回速度が高まる。本実施形態では当該隙間を1mmに設定した。
本発明に係る散水ノズルは、複数種類の吐水形状を切り替えることができるものに広く適用することができる。
1 導水部材
C1 第1ケース
C2 第2ケース
K コマ
K1a 係止孔部
K1b 凹部
K2 羽根部材
K2a 羽根
K2b 爪部
N 散水ノズル
P1 給水口
P4 受水口
P5 流入口
R リテーナ
Rb 開口受部
Rc 内壁面
S 整流部材
Sb 旋回流路
Sc 凸部
Sd 頂点

Claims (6)

  1. 給水口を備えた導水部材を内部に有し、流水方向に沿った上流側に設けられた第1ケースと、
    前記流水方向に沿った前記第1ケースの下流側に接続され、下流側の端面に複数の吐水口を有し、前記第1ケースに対して吐水方向に沿う軸芯の周りに相対回転する第2ケースと、
    複数の前記吐水口の夫々に連通する複数の接続口が形成され、前記第1ケースおよび前記第2ケースの間に設けられた仕切部を有し、前記第2ケースと一体回転して複数の前記接続口の一つを前記給水口に接続する水形切替部材と、を備え、
    前記仕切部に、複数の前記接続口の他に少なくとも一つの連通孔を備え、前記第1ケースの側に漏洩した水を前記第2ケースの側に排出するよう構成した散水ノズル。
  2. 前記連通孔は、複数の前記接続口の回転軌跡と重ならない位置に形成されている請求項1に記載の散水ノズル。
  3. 前記連通孔は、複数の前記接続口の回転軌跡の外側に形成されている請求項2に記載の散水ノズル。
  4. 前記連通孔の前記吐水方向に直交する平面による断面形状が円形であり、当該円形断面の面積が、複数の前記接続口の前記吐水方向に直交する平面による何れの断面の断面積よりも小さく形成されている請求項1から3の何れか一項に記載の散水ノズル。
  5. 前記導水部材および前記水形切替部材の互いに対向する面のうち、前記流水方向に沿う方向視において前記接続口の回転軌跡から離間した位置に、互いに嵌合して前記給水口と前記接続口との位置決めを行う凸部および凹部を振り分け配置してある請求項1から4の何れか一項に記載の散水ノズル。
  6. 前記第2ケースのうち前記端面の周縁部の近傍に、前記第2ケースの内部と外部とを連通する少なくとも一つの第2連通孔が設けられている請求項1から5の何れか一項に記載の散水ノズル。
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