JP2023056552A - カテーテルシステム - Google Patents

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Abstract

Figure 2023056552000001
【課題】ペーシング用電極やアブレーション電極の配置関係によらず心筋が不応期に入った状態で高電圧パルスを出力できるカテーテルシステムを提供する。
【解決手段】アブレーション電極21を有するアブレーションカテーテル10と、アブレーション電極21に対する電力供給を制御する制御部14と、を有し、制御部14は、アブレーション電極21と異なる位置に配置されるペーシング用電極41,45に対する電力供給のタイミングと、ペーシング用電極41,45からアブレーション電極21の位置まで電気信号が伝達するために必要な伝達時間の値とを受信する受信手段50と、受信手段50で受信したペーシング用電極41,45に対する電力供給のタイミングと伝達時間の値に基づいて、アブレーション電極21に対する電力供給のタイミングを調整する調整手段51と、を有するカテーテルシステムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体内に挿入され生体組織に対しアブレーションによる治療を行うアブレーションカテーテルを含むカテーテルシステムに関する。
肺静脈壁の心筋スリーブで発生する異常興奮が原因となる心房細動に対して、肺静脈と左心房との接合部を処置し、心筋細胞を破壊する肺静脈隔離術が行われることがある。肺静脈隔離術は、アブレーションカテーテルの先端からエネルギー(例えば高周波)を発生させて、肺静脈流入部の心筋を円周状に壊死させ、肺静脈を隔離する。アブレーションカテーテルは、その他腎交感神経除神経術に用いることができる。
また、一部のアブレーションカテーテルは、アブレーション電極から生体組織に対して高電圧パルスを出力し、非熱的に心筋細胞を破壊する。この高電圧パルスが心筋を興奮させ、本来の心筋興奮の伝達パターンを混乱させることがある。これを防止するため、心房と心室にそれぞれペーシング用電極を有するペーシング用カテーテルを挿入し、微弱な電気信号であるペーシング信号を出力することで、心筋を不応期の状態とし、この不応期の間に高電圧パルスを出力することが知られている。このような制御を行うカテーテルシステムは、例えば特許文献1に記載されている。
国際公開第2019/143960号
特許文献1のカテーテルシステムは、ペーシング信号の出力から一定時間遅延して、高電圧パルスが出力される。これにより、カテーテルシステムは、心房と心室がいずれも不応期に入った状態で、高電圧パルスを出力できる。しかし、ペーシング用電極やアブレーション電極は、治療によって心臓の各所に配置され得る。アブレーション電極が配置された位置の心筋が不応期となるタイミングは、ペーシング用電極とアブレーション電極との距離によって変化する。このため、ペーシング信号の出力から一定時間後に高電圧パルスを出力する場合、各電極の配置によっては、アブレーション電極の位置において心筋が不応期に入る前に高電圧パルスが出力される可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ペーシング用電極やアブレーション電極の配置関係によらず心筋が不応期に入った状態で高電圧パルスを出力できるカテーテルシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るカテーテルシステムは、アブレーション電極を有するアブレーションカテーテルと、
前記アブレーション電極に対する電力供給を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記アブレーション電極と異なる位置に配置されるペーシング用電極に対する電力供給のタイミングと、前記ペーシング用電極から前記アブレーション電極の位置まで電気信号が伝達するために必要な伝達時間の値とを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記ペーシング用電極に対する電力供給のタイミングと前記伝達時間の値に基づいて、前記アブレーション電極に対する電力供給のタイミングを調整する調整手段と、を有する。
上記のように構成したカテーテルシステムは、生体内に配置されたペーシング用電極からアブレーション電極の位置まで電気信号が伝達するために必要な伝達時間を考慮してアブレーション電極に対する電極供給のタイミングが調整されるので、アブレーション電極が配置された位置の心筋が確実に不応期に入った状態で高電圧パルスを出力できる。これにより、カテーテルシステムは、高電圧パルスの出力が原因の術中不整脈発生を防止することができる。
また、前記アブレーション電極と異なる位置に配置されるペーシング用電極を有するペーシング用カテーテルと、前記ペーシング用電極に対する電力供給を制御する第2制御部と、を有するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、ペーシング用電極からアブレーション電極の位置まで電気信号が伝達するために必要な伝達時間を制御部と第2制御部とが有する情報から測定できる。
また、前記ペーシング用電極からの電気信号が前記アブレーション電極に伝達するために必要な前記伝達時間を測定する測定部を有するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、伝達時間を容易に取得できる。
また、前記アブレーション電極は、前記ペーシング用電極からの電気信号を検出し、前記測定部は、前記電気信号が前記ペーシング用電極から前記アブレーション電極に伝達されるまでの時間を測定するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、伝達時間測定のための電極を設ける必要がなく、手技を簡易化できる。
また、前記調整手段は、前記ペーシング用電極に対する電力供給のタイミングから前記伝達時間の経過後であって、前記ペーシング用電極からの電気信号により生体組織が不応期となる時間内に、前記アブレーション電極に対して電力供給するようにタイミングを調整するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、ペーシング用電極が配置された位置とアブレーション電極が配置された位置の両方について、確実に不応期に入った状態で高電圧パルスを出力できる。
また、前記ペーシング用電極は、心房に配置される第1ペーシング用電極と心室に配置される第2ペーシング用電極とを有し、前記調整手段は、前記ペーシング用電極に対する電力供給のタイミングから前記伝達時間の経過後であって、前記第1ペーシング用電極からの電気信号により心房が不応期となる心房不応期時間と、前記第2ペーシング用電極からの電気信号により心室が不応期となる心室不応期時間との重なった時間内に、前記アブレーション電極に対して電力供給するようにタイミングを調整するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、心房と心室及びアブレーション電極が配置された位置の全てについて、確実に不応期に入った状態で高電圧パルスを出力できる。
また、前記受信手段が受信する伝達時間は、前記第1ペーシング用電極と第2ペーシング用電極のうち、前記アブレーション電極から遠い方から前記アブレーション電極まで前記電気信号が伝達するために必要な時間であるようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、アブレーション電極が配置された位置の心筋を確実に不応期の状態とした上で、高電圧パルスを出力できる。
本実施形態のカテーテルシステムの構成図である。 アブレーションカテーテルの正面図である。 アブレーションカテーテルの先端部付近の拡大断面図である。 バルーンが拡張した状態におけるアブレーションカテーテルの先端部付近の拡大断面図である。 ペーシング用カテーテルの正面図である。 アブレーションカテーテルとペーシング用カテーテルが配置された心臓の模式図である。 心房と心室にそれぞれ配置されるペーシング用電極と心臓内のいずれかに配置されるアブレーション電極に対する電圧印加のタイムチャートである。 バルーンを有していないアブレーションカテーテルの先端部付近の拡大断面図である。 長尺な電極支持体の長さ方向に沿って複数のアブレーション電極を有するアブレーションカテーテルの生体内における先端部付近の拡大図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。また、本明細書では、カテーテル等の医療デバイスを生体内腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称することとする。アブレーションは、不可逆電気穿孔法による生体組織を破壊する行為や、熱による焼灼等によって生体組織を破壊する行為である。
本実施形態のカテーテルシステムは、生体内腔に対し経皮的に挿入され、目的部位の生体組織に接触して電流を印加し、アブレーションを実施する。本実施形態のカテーテルシステムが対象とするのは、肺静脈隔離術において、肺静脈の入口部を全周に渡ってアブレーションを行う治療である。ただし、カテーテルシステムは、その他の治療にも適用することができる。
図1に示すように、カテーテルシステムは、アブレーション電極21を有する1つのアブレーションカテーテル10と、それぞれ第1ペーシング用電極41と第2ペーシング用電極45を有する2つのペーシング用カテーテル12,13とを有している。アブレーションカテーテル10には、アブレーション電極21に対する電力供給を制御する制御部14が接続されている。ペーシング用カテーテル12,13には、第1ペーシング用電極41と第2ペーシング用電極45に対する電力供給を制御する第2制御部16が接続されている。制御部14と第2制御部16には、第1ペーシング用電極41または第2ペーシング用電極45からの電気信号がアブレーション電極21に伝達するために必要な伝達時間を測定する測定部18が接続される。
制御部14は、第2制御部16に接続されている。制御部14は、第2制御部16から第1ペーシング用電極41及び第2ペーシング用電極45に対する電力供給のタイミングを受信する受信手段50を有している。受信手段50は、測定部18からの伝達時間の受信も行う。また、制御部14は、受信手段50で受信した第1ペーシング用電極41及び第2ペーシング用電極45に対する電力供給のタイミングと伝達時間の値とに基づいて、アブレーション電極21に対する電力供給のタイミングを調整する調整手段51を有している。
制御部14や第2制御部16は、CPUやメモリ等を有するコンピュータ等で構成することができる。また、測定部18は、制御部14や第2制御部16と独立して設けられているが、制御部14が測定部18の機能を有するようにしてもよい。
アブレーションカテーテル10について説明する。図2,3に示すように、アブレーションカテーテル10は、長尺管状のシャフト部20の先端部にアブレーション電極21とバルーン22とを有している。図2等では、簡略化のため、アブレーション電極21は2本のみ示されているが、アブレーション電極21は周方向により多数が設けられる。シャフト部20の基端部にはハブ23が設けられる。シャフト部20は、最外管30と、最外管30の内部に挿通される外管31と、外管31の内部に挿通されて先端部が突出する内管32とを有している。
最外管30の先端部には、アブレーション電極21の基端部を固定する基端部材36が設けられる。また、内管32の先端部には、アブレーション電極21の先端部を固定する先端部材35が設けられる。アブレーション電極21は、バルーン22の拡張に伴い径方向に拡張することができる。図4に示すように、アブレーション電極21は、バルーン22の拡張に伴い径方向に拡張することができる。
シャフト部20は、アブレーション電極21に電圧を印加するための接続線38を長さ方向に沿って有している。接続線38は、制御部14に接続されている。
外管31と内管32との間には拡張ルーメン33が形成される。また、内管32の内部にはガイドワイヤルーメン34が形成される。内管32は、外管31の先端よりもさらに先端側まで突出している。バルーン22は、基端側端部が外管31に固定され、先端側端部が内管32に固定されている。これにより、バルーン22の内部が拡張ルーメン33と連通している。拡張ルーメン33を介してバルーン22に拡張用流体を注入することで、バルーン22を拡張させることができる。拡張用流体は気体でも液体でもよく、例えばヘリウムガス、COガス、Oガス、笑気ガス等の気体や、生理食塩水、造影剤、およびその混合剤等の液体を用いることができる。
最外管30と外管31及び内管32は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されるのが好ましい。そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。
バルーン22は、薄膜状のバルーン膜によって形成されており、外管31や内管32と同様に、可撓性を有する材料によって形成される。また、アブレーション電極21を確実に押し広げる程度の強度も必要とされる。バルーン22の材質には、外管31や内管32について上で挙げたものを用いることができ、また、それ以外であってもよい。特に、血管(肺静脈)の根元の心腔表面をアブレーションする場合、血管内をアブレーションしてしまうとスパズム等によって血管が収縮してしまうことがある。そこで、血管内をアブレーションすることなく血管の根元の心腔表面をアブレーションするために、バルーン拡張径は約15mmから30mmに設定される。
図5に示すように、ペーシング用カテーテル12は、長尺なシャフト部40を有している。シャフト部40の基端部にはハブ42が、シャフト部40の先端部には第1ペーシング用電極41が、それぞれ設けられる。シャフト部40の材質は、アブレーションカテーテル10のシャフト部20と同様である。もう一つのペーシング用カテーテル13は、ペーシング用カテーテル12と同じ構成であって、シャフト部40の先端部には第2ペーシング用電極45を有する。
次に、カテーテルシステムを用いた処置方法について説明する。始めに、セルジンガー法などによりイントロデューサー(図示しない)を経皮的に血管に穿刺する。次に、ガイドワイヤ(図示しない)を挿入後、ガイディングカテーテル(図示しない)を、イントロデューサーに挿入し、ガイドワイヤを先端側に突出させてから、ガイディングカテーテルの先端部をイントロデューサーの先端部開口から血管内へ挿入する。この後、ガイドワイヤを先行させつつ、ガイディングカテーテルを目的部位まで徐々に押し進める。術者は、右心房Ra側から左心房La側に向かって、所定の穿刺デバイスを貫通させることにより、心房中隔に貫通孔を形成する。穿刺デバイスは、例えば、先端が尖ったワイヤ等のデバイスを利用することができる。穿刺デバイスの送達は、ガイディングカテーテルを介して行うことができる。また、穿刺デバイスは、例えば、ガイディングカテーテルからガイドワイヤを抜去した後、ガイドワイヤに代えて心房中隔まで送達することができる。なお、心房中隔の貫通に使用される穿刺デバイスの具体的な構造、貫通孔を形成する際の具体的な手順等は特に限定されない。貫通孔を形成後、ダイレータを使って、貫通孔を押し広げ、貫通孔にガイディングカテーテルを通し、ガイドワイヤを使って目的部位(例えば、肺静脈付近)まで押し進める。ガイディングカテーテルは、ガイディングカテーテルの先端部が可動する機構を有してもよい。
次に、ガイドワイヤルーメン34の先端部開口部に、ガイドワイヤの末端を挿入し、ハブ23からガイドワイヤを出す。次に、血管内に挿入されているガイディングカテーテル内に、アブレーションカテーテル10を先端部から挿入し、ガイドワイヤに沿わせてアブレーションカテーテル10を押し進める。
アブレーションカテーテル10は、アブレーション電極21を有する先端部が左心房Laに送達される。ペーシング用カテーテル12は、第1ペーシング用電極41を有する先端部が右心房Raに送達される。ペーシング用カテーテル13は、第2ペーシング用電極45を有する先端部が右心室Rvに送達される。ペーシング用カテーテル12の第1ペーシング用電極41は、右心房Raのうち、高位右房(High Right Atrium)または冠静脈洞(Coronary Sinus)に配置されるのが望ましい。ただし、第1ペーシング用電極41は、それ以外の部位に配置されてもよい。第2ペーシング用電極45は、大腿静脈経由でアクセス容易な右心室Rvに配置されるが、左心室Lvに配置されてもよい。図6の例では、右心房Raに配置されたペーシング用電極41とアブレーション電極21との距離L1より、右心室Rvに配置されたペーシング用電極41とアブレーション電極21との距離L2の方が大きい。
各電極を所望の位置に配置したら、拡張ルーメン33を介して拡張用流体をバルーン22内に供給し、バルーン22を拡張させる。これにより、アブレーション電極21が径方向に拡張し、生体組織に密着する。
次に、測定部40は、第1ペーシング用電極41または第2ペーシング用電極45からの電気信号がアブレーション電極21に伝達される伝達時間Δtを測定する。第2制御部16は、アブレーション電極21からの距離が大きい右心室Rvに配置された第2ペーシング用電極45から電気信号を出力させる。制御部14は、アブレーション電極21に第2ペーシング用電極45からの電気信号を検出させることができる。測定部40は、第2制御部16により第2ペーシング用電極45から電気信号が出力されたタイミングと、制御部14によりアブレーション電極21で電気信号が検出されたタイミングとから、電気信号の伝達に要した伝達時間Δtを測定する。測定部18は、伝達時間の値を制御部14に送信し、制御部14は受信手段50で伝達時間の値Δtを受信する。
次に、第2制御部16は、右心房Raに配置された第1ペーシング用電極41と、右心室Rvに配置された第2ペーシング用電極45から、一定の周期でペーシング信号を出力させる。図7において、V1は右心房Raに配置された第1ペーシング用電極41に印加される電圧を、V2は右心室Rvに配置された第2ペーシング用電極45に印加される電圧を、V3はアブレーション電極21に印加される電圧を、それぞれ表している。図7に示すように、両者は同時かつ同じ周期で印加される。第1ペーシング用電極41及び第2ペーシング用電極45からのペーシング信号は、通常心拍より早い周期、好ましくは通常心拍の1.3~1.5倍の周期で出力される。ペーシング信号は、電圧が3V~5Vの範囲に設定される。また、ペーシング信号のパルス幅は、1~300μsの範囲に設定される。
心房の心筋は、ペーシング信号の出力からTaの時間に渡り、不応期の状態となる。心室の心筋は、ペーシング信号の出力からTvの時間に渡り、不応期の状態となる。一般的にTaは150ms前後、Tvは300ms前後である。図7において心房が不応期となるのは時間t1から時間t3まで、心室が不応期となるのは時間t1から時間t4までである。
制御部14の受信手段50は、第2制御部16から第1ペーシング用電極41及び第2ペーシング用電極45に対する電力供給のタイミングを受信し、このタイミングから伝達時間Δtの経過後であって、心房と心室がいずれも不応期となっている時間内に、アブレーション電極21に対して高電圧パルスを出力する。図7の例では、ペーシング信号の出力からΔtが経過した時間t2から、心房の不応期が終了する時間t3までの間である時間t5に、高電圧パルスが出力される。
高電圧パルスは、断続的に出力されるペーシング信号の後のタイミングで複数回出力される。制御部14からは、まず、周方向に隣接する一対のアブレーション電極21,21に対して、高電圧パルスが出力される。これにより、周方向に隣接する一対のアブレーション電極21,21間に電流が流れる。次に、周方向に隣接する他の対のアブレーション電極21,21に対して、高電圧パルスが出力される。高電圧パルスの出力は、周方向に隣接する全ての対となるアブレーション電極21,21に対して、順次行われる。高電圧パルスの電圧の一例を以下に挙げる。制御部14が出力する電界強度は400~800V/cmであり、双極性の電圧波形を有する。そのパルス幅は100μsecであり、100μsec間隔で、一度に10~200バルスを出力する。電圧印加は、各電極間で0.5~2秒に1回のタイミングで繰り返される。これによって、肺静脈の入口の細胞を全周に渡って壊死させる。なお、ここでいう高電圧とは、電圧が印加される電極間で400V/cm以上の電界強度を達成できる電圧のことを指す。
高電圧パルスの出力が完了したら、バルーン22を収縮させる。これにより、アブレーション電極21も径方向に収縮する。その後、血管内に挿入された全ての器具を抜出し、処置を完了する。
このように、カテーテルシステムは、電気信号が第1ペーシング用電極41または第2ペーシング用電極45からアブレーション電極21まで伝達するのに要する伝達時間Δtを測定し、ペーシング信号の出力から伝達時間Δtの経過後であって、ペーシング信号により心房と心室のいずれも不応期となっている時間内に、アブレーション電極21から高電圧パルスを出力する。これにより、カテーテルシステムは、心房と心室及びアブレーション電極21が配置された部位のいずれも確実に不応期に入った状態で、アブレーション電極21から高電圧パルスを出力できる。このため、カテーテルシステムは、高電圧パルスの出力が原因の術中不整脈発生を防止することができる。
以上のように、本実施形態に係るカテーテルシステムは、アブレーション電極21を有するアブレーションカテーテル10と、アブレーション電極21に対する電力供給を制御する制御部14と、を有し、制御部14は、アブレーション電極21と異なる位置に配置されるペーシング用電極41,45に対する電力供給のタイミングと、ペーシング用電極41,45からアブレーション電極21の位置まで電気信号が伝達するために必要な伝達時間の値とを受信する受信手段50と、受信手段50で受信したペーシング用電極41,45に対する電力供給のタイミングと伝達時間の値に基づいて、アブレーション電極21に対する電力供給のタイミングを調整する調整手段51と、を有する。これにより、カテーテルシステムは、生体内に配置されたペーシング用電極41,45からアブレーション電極21の位置まで電気信号が伝達するために必要な伝達時間を考慮してアブレーション電極21に対する電極供給のタイミングを調整するので、アブレーション電極21が配置された位置の心筋が確実に不応期に入った状態で高電圧パルスを出力できる。これにより、カテーテルシステムは、高電圧パルスの出力が原因の術中不整脈発生を防止することができる。
また、アブレーション電極21と異なる位置に配置されるペーシング用電極41,45を有するペーシング用カテーテル12,13と、ペーシング用電極41,45に対する電力供給を制御する第2制御部16と、を有するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、ペーシング用電極41,45からアブレーション電極21の位置まで電気信号が伝達するために必要な伝達時間を制御部14と第2制御部16とが有する情報から測定できる。
また、ペーシング用電極41,45からの電気信号がアブレーション電極21に伝達するために必要な伝達時間を測定する測定部18を有するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、伝達時間を容易に取得できる。
また、アブレーション電極21は、ペーシング用電極41,45からの電気信号を検出し、測定部18は、電気信号がペーシング用電極41,45からアブレーション電極21に伝達されるまでの時間を測定するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、伝達時間測定のための電極を設ける必要がなく、手技を簡易化できる。
また、調整手段51は、ペーシング用電極41,45に対する電力供給のタイミングから伝達時間の経過後であって、ペーシング用電極41,45からの電気信号により生体組織が不応期となる時間内に、アブレーション電極21に対して電力供給するようにタイミングを調整するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、ペーシング用電極41,45が配置された位置とアブレーション電極21が配置された位置の両方について、確実に不応期に入った状態で高電圧パルスを出力できる。
また、ペーシング用電極41,45は、心房に配置される第1ペーシング用電極41と心室に配置される第2ペーシング用電極45とを有し、調整手段51は、ペーシング用電極41,45に対する電力供給のタイミングから伝達時間の経過後であって、第1ペーシング用電極41からの電気信号により心房が不応期となる心房不応期時間と、第2ペーシング用電極45からの電気信号により心室が不応期となる心室不応期時間との重なった時間内に、アブレーション電極21に対して電力供給するようにタイミングを調整するようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、心房と心室及びアブレーション電極21が配置された位置の全てについて、確実に不応期に入った状態で高電圧パルスを出力できる。
また、受信手段50が受信する伝達時間は、第1ペーシング用電極41と第2ペーシング用電極45のうち、アブレーション電極21から遠い方からアブレーション電極21まで電気信号が伝達するために必要な時間であるようにしてもよい。これにより、カテーテルシステムは、アブレーション電極21が配置された位置の心筋を確実に不応期の状態とした上で、高電圧パルスを出力できる。
また、本実施形態に係る処置方法は、第1ペーシング用電極41を有するペーシング用カテーテル12を心房に、第2ペーシング用電極45を有するペーシング用カテーテル13を心室に、それぞれ挿入するステップと、
アブレーション電極21を有するアブレーションカテーテル10を所望の位置に挿入するステップと、
第1ペーシング用電極41または第2ペーシング用電極45から出力した電気信号を前記アブレーション電極21の位置で検出するまでの伝達時間を測定するステップと、
前記第1ペーシング用電極41と第2ペーシング用電極45からペーシング信号を出力するステップと、
前記ペーシング信号を出力したタイミングから前記伝達時間の経過後であって、前記ペーシング信号による心房の不応期終了前、かつ、前記ペーシング信号による心室の不応期終了前のタイミングで、前記アブレーション電極21から高電圧パルスを出力する。これにより、心房と心室及びアブレーション電極21が配置された位置のいずれも不応期の状態で高電圧パルスが出力されるので、高電圧パルスによる不整脈の誘発を防止できる。
また、前記第1ペーシング用電極41と第2ペーシング用電極45からの前記ペーシング信号の出力は同時であるようにしてもよい。これにより、アブレーション電極21からの距離が遠い方のペーシング電極からの伝達時間を測定するだけで、確実にアブレーション電極21の位置が不応期に入った状態で高電圧パルスを出力できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。上述の実施形態では、第2制御部16は第1ペーシング用電極41と第2ペーシング用電極45から同時にペーシング信号を出力させるが、ペーシング信号の出力のタイミングをずらしてもよい。
また、上述の実施形態では、アブレーションカテーテル10はバルーン22を有しているが、図8に示すようにバルーン22を有していなくてもよい。この場合、アブレーション電極21は、基端部が最外管30に、先端部が内管32に固定され、最外管30を内管32に対し長さ方向に移動させることで、アブレーション電極21を径方向に拡張、収縮させることができる。
またアブレーションカテーテルは、図9に示すような構成でもよい。図9(a)に示すように、アブレーションカテーテル60は、長尺管状のシャフト部61を有している。シャフト部61の内部には、長尺な電極支持体62が配置される。電極支持体62は、シャフト部61に対して長さ方向に移動できる。シャフト部61を生体100内に挿入する際には、電極支持体62はシャフト部61の内部に収納されている。
図9(b)に示すように、電極支持体62は治療部位においてシャフト部61の先端側に露出される。電極支持体62は、長さ方向に沿って複数のアブレーション電極部63を有している。アブレーション電極部63は制御部14に接続され、電力供給を制御される。
10 アブレーションカテーテル
12 ペーシング用カテーテル
13 ペーシング用カテーテル
14 制御部
16 第2制御部
18 測定部
20 シャフト部
21 アブレーション電極
22 バルーン
23 ハブ
30 最外管
31 外管
32 内管
33 拡張ルーメン
34 ガイドワイヤルーメン
35 先端部材
36 基端部材
38 接続線
40 シャフト部
41 第1ペーシング用電極
42 ハブ
45 第2ペーシング用電極
50 受信手段
51 調整手段
Ra 右心房
Rv 右心室
La 左心房
Lv 左心室

Claims (7)

  1. アブレーション電極を有するアブレーションカテーテルと、
    前記アブレーション電極に対する電力供給を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記アブレーション電極と異なる位置に配置されるペーシング用電極に対する電力供給のタイミングと、前記ペーシング用電極から前記アブレーション電極の位置まで電気信号が伝達するために必要な伝達時間の値とを受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した前記ペーシング用電極に対する電力供給のタイミングと前記伝達時間の値に基づいて、前記アブレーション電極に対する電力供給のタイミングを調整する調整手段と、を有するカテーテルシステム。
  2. 前記アブレーション電極と異なる位置に配置されるペーシング用電極を有するペーシング用カテーテルと、
    前記ペーシング用電極に対する電力供給を制御する第2制御部と、を有する請求項1に記載のカテーテルシステム。
  3. 前記ペーシング用電極からの電気信号が前記アブレーション電極に伝達するために必要な前記伝達時間を測定する測定部を有する請求項2に記載のカテーテルシステム。
  4. 前記アブレーション電極は、前記ペーシング用電極からの電気信号を検出し、
    前記測定部は、前記電気信号が前記ペーシング用電極から前記アブレーション電極に伝達されるまでの時間を測定する請求項3に記載のカテーテルシステム。
  5. 前記調整手段は、前記ペーシング用電極に対する電力供給のタイミングから前記伝達時間の経過後であって、前記ペーシング用電極からの電気信号により生体組織が不応期となる時間内に、前記アブレーション電極に対して電力供給するようにタイミングを調整する請求項1~4のいずれか1項に記載のカテーテルシステム。
  6. 前記ペーシング用電極は、心房に配置される第1ペーシング用電極と心室に配置される第2ペーシング用電極とを有し、
    前記調整手段は、前記ペーシング用電極に対する電力供給のタイミングから前記伝達時間の経過後であって、前記第1ペーシング用電極からの電気信号により心房が不応期となる心房不応期時間と、前記第2ペーシング用電極からの電気信号により心室が不応期となる心室不応期時間との重なった時間内に、前記アブレーション電極に対して電力供給するようにタイミングを調整する請求項5に記載のカテーテルシステム。
  7. 前記受信手段が受信する伝達時間は、前記第1ペーシング用電極と第2ペーシング用電極のうち、前記アブレーション電極から遠い方から前記アブレーション電極まで前記電気信号が伝達するために必要な時間である請求項6に記載のカテーテルシステム。
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