JP2023052599A - 超電導線材及び超電導線材の製造方法 - Google Patents

超電導線材及び超電導線材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】臨界電流密度が高い超電導線材及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の一態様に係る超電導線材は、組成式REBa2Cu3Oy(REは希土類元素)で表される超電導層と、前記超電導層に添加され、組成式BaMO3(MはHf、Zr、Sn、Nb、Tiからなる群から選択される少なくとも一つ)で表される人工ピンと、を有し、前記超電導層の前駆体材料に対する前記人工ピンの添加濃度は、3.5mol%以上5.0mol%未満であり、前記人工ピンのc軸方向と、前記超電導層のc軸方向とは、一致しており、前記超電導層における(005)面の隣接面間距離d(005)は、理論値の100%以上101%以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、超電導線材及び超電導線材の製造方法に関する。
超電導体は、完全導電性を示し、電気抵抗に起因する送電ロスを著しく低減できる。そのため、超電導体を利用した超電導線材の開発が進められている。
超電導線材は、臨界転移温度及び臨界電流密度の向上が求められている。臨界転移温度は、超電導特性を発現する温度である。臨界転移温度が高ければ、超電導線材を冷却するために必要なコストを抑えられる。臨界電流密度は、超電導体に抵抗ゼロで流すことができる単位面積当たりの電流の最大値である。超電導体は、外部磁場又は電流自身が生じる自己磁場中では、臨界電流密度が低下する。量子化された磁束線が超電導体に侵入し、誘導起電力を生み出すためである。超電導線材の臨界電流密度が高いと、送電ロスをより低減できる。
非特許文献1には、超電導線材に人工ピンを添加した超電導線材が開示されている。人工ピンは、磁束線がローレンツ力を受けて動くことを留め、磁束線の変化に伴う誘導起電力の発生を防ぐ。非特許文献1には、3.5mol%の人工ピンを添加することが記載されている。
T. Yoshida et al., Physica C 504 (2014) p.42-46.
人工ピンの添加濃度を更に高めると、臨界電流密度がさらに向上することが期待される。しかしながら、人工ピンの添加濃度を単純に高めても、臨界転移温度が低下し、結果的に臨界電流密度が低下した。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、臨界電流密度が高い超電導線材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、超電導層の成膜温度を高め、酸素アニールの温度を低くすると、超電導線材の臨界電流密度が高くなることを見出した。
すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる超電導線材は、組成式REBaCu(REは希土類元素)で表される超電導層と、前記超電導層に添加され、組成式BaMO(MはHf、Zr、Sn、Nb、Tiからなる群から選択される少なくとも一つ)で表される人工ピンと、を有し、前記人工ピンの添加濃度は、5.0mol%以上であり、前記人工ピンの結晶方位は、前記超電導層の結晶方位と揃っている。
(2)上記態様に係る超電導線材において、自己磁場中における臨界電流密度が、77Kで5.0×10A/cm以上であってもよい。
(3)上記態様にかかる超電導線材において、前記超電導層における(005)面の隣接面間距離d(005)は、理論値の100%以上101%以下であってもよい。
(4)上記態様にかかる超電導線材において、印加磁場が3T、温度が77Kの条件で、臨界電流密度が0.5×10A/cm以上であってもよい。
(5)上記態様にかかる超電導線材において、臨界転移温度Tcが88K以上であってもよい。
(6)第2の態様にかかる超電導線材の製造方法は、パルスレーザー蒸着法により人工ピンを有する超電導層を成膜する成膜工程と、前記超電導層を酸素雰囲気中でアニールするアニール工程と、を有し、前記成膜工程は、前記超電導層の包晶温度より200度低い温度以上の温度条件で行い、前記アニール工程は、450℃以下の温度域で2時間以上行う。
(7)上記態様にかかる超電導線材の製造方法における前記アニール工程において、酸素分圧が1atm以上であってもよい。
上記態様にかかる超電導線材は、臨界電流密度が高く、送電ロスを抑制できる。また上記態様にかかる超電導線材の製造方法は、臨界電流密度の高い超電導線材を作製できる。
第1実施形態にかかる超電導線材の斜視模式図である。 第1実施形態にかかる超電導線材の超電導層の断面模式図である。 第1実施形態にかかる超電導線材の超電導層の断面を走査型電子顕微鏡で測定した図である。 別の例にかかる超電導線材の超電導層の断面模式図である。 測定温度が77K、3Tの外部磁場が印加された状態における実施例1、比較例1及び比較例2の超電導線材の臨界電流密度を示したグラフである。 測定温度が65K、5Tの外部磁場が印加された状態における実施例1及び比較例2の超電導線材の臨界電流密度を示したグラフである。 酸素アニールの維持温度と、自己磁場中における臨界電流密度と、の関係を示した図である。 成膜温度と、臨界転移温度と、超電導層の隣接面間距離d(005)と、の関係を示した図である。 人工ピンの濃度と臨界電流密度との関係を示すグラフである。
以下、本発明について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。
以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。また、以下の説明において例示される材質、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
「第1実施形態」
(超電導線材)
図1は、第1実施形態にかかる超電導線材の斜視模式図である。超電導線材100は、超電導層10と基材20とを備える。以下、基材20に対する超電導層10の積層方向をz方向、z方向からの平面視で超電導層10の長軸方向をx方向、x方向及びz方向に直交する方向をy方向という。
基材20は、例えば、金属膜と酸化物等からなる中間層との積層体である。金属膜は、例えば、Ni-W合金、NiメッキしたCuである。中間層は、例えば、CeO、LaMnO、MgO、Y、GdZr等である。中間層は、超電導層10の配向性を高める。
超電導層10は、基材20の一面に積層されている。超電導層10のz方向の厚みは、例えば、1μm~3μmである。
図2は、第1実施形態にかかる超電導線材100の超電導層10の断面模式図である。超電導層10は、内部に人工ピン1を有する。超電導層10と人工ピン1との境界には、歪領域2がある。
超電導層10は、組成式REBaCuで表される超電導体である。REは、希土類元素であり、例えば、Er、Ho、Y、Dy、Gd、Eu、Sm、Nd、Laから選択されるいずれか1種の元素である。yは7-δであり、δは酸素欠損である。δは、好ましくは0.3であり、より好ましくは0.2であり、さらに好ましくは0.1である。酸素欠損量が少ないほど、後述する人工ピン1との間の歪みを抑制できる。
人工ピン1は、超電導層10の内部に分布している。人工ピン1は、外部磁場又は自己磁場により生じた磁束線がローレンツ力を受けて動くことを留め、磁束線の変化に伴う誘導起電力の発生を防ぐ。
人工ピン1は、例えば、略z方向に延びる。図3は、第1実施形態にかかる超電導線材100の超電導層10の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で実際に測定した図である。図3は、それぞれEuBaCuに人工ピンを3.5mol%、5.0mol%、7.5mol%、10.0mol%添加した超電導層の断面である。図3において人工ピン1は、z方向に延びる多数の黒筋として確認できる。
人工ピン1は、超電導層10と結晶方位が揃っている。結晶方位は、結晶を構成する結晶面と垂直な方向である。例えば、人工ピン1と超電導層10は、c軸方向に結晶が成長している。人工ピン1と超電導層10のc軸方向は、例えば、z方向である。そのため、人工ピン1は、略z方向に延びる薄い黒筋として確認される(図3参照)。
人工ピン1は、組成式BaMOで表される酸化物である。Mは、Hf、Zr、Sn、Nb、Tiからなる群から選択される少なくとも一つである。
人工ピン1の添加量は、5.0mol%以上である。また人工ピン1の添加量は、7.0mol%以上でもよく、10.0mol%以上でもよい。図3に示すように、人工ピン1の添加量が5.0mol%以上でも結晶構造に明らかな構造的欠陥は確認されない。
歪領域2は、人工ピン1と超電導層10との境界に形成される。人工ピン1と超電導層10とは、上述のように結晶方位が揃っている。一方で、人工ピン1をなすBaMOと、超電導層10をなすREBaCuとは、格子定数が異なる。歪領域2は、人工ピン1と超電導層10との格子定数の違いを緩和するために、結晶構造が歪んだ領域である。
歪領域2は、人工ピン1と超電導層10とのc軸長の違いを緩和するため、xy面内に広がる。隣接する歪領域2の間には、歪みが解消された部分があり、隣接する歪領域2同士は干渉していない。
図4は、別の例にかかる超電導層10’の断面模式図である。図4に示す超電導層10’は、内部に人工ピン1を有し、人工ピン1と超電導層10’との境界に歪領域2’を有する。歪領域2’は、xy方向に広がり、隣接する歪領域2’同士が干渉している。
超電導層10において電子は、CuO面に沿って伝導する。CuO面が乱れると、超電導が発現する臨界転移温度が低下する。またCuO面が乱れると、場合によっては、超電導自体が発現しなくなる。歪領域2’は、人工ピン1と超電導層10とのc軸長(z方向の格子定数)の違いを緩和するため、CuO面がxy面から傾いている。歪領域2’が隣接する歪領域2’同士に干渉するまで広がると、CuO面が平坦ではなくなり臨界転移温度が低下する。また臨界転移温度の低下に伴い、臨界電流密度も低下する。
歪領域2の広がりは、製造方法により抑制できる。詳細は後述するが、成膜温度を高温にすると、超電導層10のヤング率が小さくなり、歪が広がる範囲が狭まる。またアニール温度を低温にすると、超電導層10への酸素の導入量を高まり、超電導層10の格子定数が小さくなる。超電導層10の格子定数が小さくなると、人工ピン1との格子定数の差が小さくなり、歪が抑制される。
超電導層10の格子定数と人工ピン1との格子定数との差は小さいほど歪みが抑制される。超電導層10における(005)面の隣接面間距離d(005)は、好ましくは理論値の100%以上101%以下であり、より好ましくは理論値の100%以上100.6%以下%以下であり、さらに好ましくは理論値の100%以上100.5%以下である。超電導層10の隣接面間距離d(005)は、超電導層10への酸素導入量が多くなるほど小さくなる。
超電導層10における(005)面のc軸長(隣接面間距離d(005)の約5倍に対応)の理論値は、例えば、超電導層10を構成する希土類元素がYbの場合は11.650Å、Erの場合は11.659Å、Erの場合は11.659Å、Hoの場合は11.670Å、Yの場合は11.657Å、Dyの場合は11.668Å、Gdの場合は11.703Å、Euの場合は11.704Å、Smの場合は11.721Å、Ndの場合は11.736Å、Laの場合は11.783Åである。超電導層10におけるc軸長(X線回折(XRD)の(005)面の回折ピーク位置より求めた)の実測値は、例えば、超電導層10を構成する希土類元素がYの場合、11.7665Å以下であることが好ましく、11.7199Å以下であることがより好ましく、11.7190Å以下であることがさらに好ましい。また超電導層10を構成する希土類元素がGdの場合、前記実測値は、11.8200Å以下であることが好ましく、11.7732Å以下であることがより好ましく、11.7200Å以下であることがさらに好ましい。また超電導層10を構成する希土類元素がEuの場合、前記実測値は、11.8210Å以下であることが好ましく、11.7742Å以下であることがより好ましく、11.7300Å以下であることがさらに好ましい。
上述のように、第1実施形態にかかる超電導線材100は、超電導層10の歪みの広がりが抑制されている。そのため、超電導線材100は、高い臨界電流密度を実現できる。
超電導線材100は、好ましくは、自己磁場中における臨界電流密度が、77Kで5.0×10A/cm以上である。自己磁場中とは、外部磁場を印加していないことを意味する。臨界電流密度の具体的な測定法を以下に示す。臨界電流密度の測定は、例えば、4端子法、米国カンタムデザイン社製のMPMS(Magnetic Property Measurement System)装置等を用いて行う。臨界電流密度の測定は、測定方法で多少ずれる場合があるが、いずれかの方法で、上記臨界電流密度を満たすことが好ましい。測定方法の中で、MPMS装置を用いる例について具体的に説明する。MPMS装置は、任意に資料の温度及び磁場を変えて磁性を測定できる。測定は、磁化検出素子(SQUID素子)と超電導マグネットとを液体ヘリウムで冷却して行う。測定試料は、3.1mm×3.1mmのサイズに加工する。測定試料を測定温度(例えば、77K)まで冷却した後、測定試料に外部磁場を印加する。印加する外部磁場は、例えば、0T、7T、-7T、7T、0Tと順に変化させる。その結果、測定試料の磁化率の変化が測定される。磁化率の変化は、具体的には、第1象限と第4象限のヒステリシスを測定する。そして、得られた磁化率の変化を、拡張型ビーンモデルを用いて臨界電流密度Jcに変化する。このような手順で、任意の温度におけるJc(B)が求められる。
また超電導線材100は、好ましくは、印加磁場が3T、温度が77Kの条件で、臨界電流密度が0.5×10A/cm以上である。また超電導線材100は、好ましくは、印加磁場が5T、温度が65Kの条件で、臨界電流密度が1.5×10A/cm以上である。印加磁場の印加方向は、z方向を0度とし、y方向への傾き角をθとする。θが0度から90度のいずれにおいても、超電導線材100は、上記臨界電流密度を満たすことが好ましい。
また超電導線材100は、好ましくは臨界転移温度Tcが88K以上であり、より好ましくは臨界転移温度Tcが90K以上である。歪領域2のxy方向への広がり幅が抑制されることで、臨界転移温度Tcが高くなる。
臨界転移温度の具体的な測定法を以下に示す。臨界転移温度の測定は、臨界電流密度の測定と同様に、例えば、米国カンタムデザイン社製のMPMS(Magnetic Property Measurement System)装置を用いて行う。まず測定試料を3.1mm×3.1mmのサイズに加工する。そして、測定試料を5Kまで冷却し、0.5K/minの条件で温度を上昇させ、磁化率の温度変化を測定する。そして超電導-常電導転移に対応する磁化率の変化を測定し、臨界転移温度を求める。
上述のように、第1実施形態にかかる超電導線材100は、臨界電流密度が高い。臨界電流密度が高い超電導線材100は、様々な環境下で用いることができる。第1実施形態にかかる超電導線材100は、ケーブル、変圧器、限流器、シリコン引き上げ用磁石、リニアモーターカー、超電導電力貯蔵装置(SMES)等に用いることができる。
「第2実施形態」
(超電導線材の製造方法)
超電導線材の製造方法は、パルスレーザー蒸着法により人工ピンを有する超電導層を成膜する成膜工程と、超電導層を酸素雰囲気中でアニールするアニール工程と、を有する。
成膜工程は、基材20に超電導層10を成膜する。成膜は、パルスレーザー蒸着(PLD)法を用いて行う。
まず超電導層10の前駆体材料と人工ピン1との焼結体を作製する。焼結体は、固相反応法で作製する。前駆体材料は、例えば、希土類元素の酸化物、炭酸バリウム、酸化銅を用いる。人工ピン1は、上述の材料が用いられる。人工ピン1は、前駆体材料の仕込み量に対して所定のモル比で添加する。
次いで、焼結体と基材20とをチャンバー内に対向して配置する。チャンバー内を酸素雰囲気にして、焼結体にレーザーを照射する。レーザーが照射された部分にプルームが生じ、焼結体の表面から数原子層が飛散し、基材20に蒸着する。
成膜工程における成膜温度は、超電導層の包晶温度より200度低い温度以上の温度条件で行う。包晶温度は、超電導層10を構成する主物質(人工ピンを除く超電導体)が、1つの固相の状態から別の固相と液相とに分離する温度をいう。成膜工程における成膜温度は、好ましくは超電導層の包晶温度より150度低い温度以上であり、より好ましくは超電導層の包晶温度より100度低い温度以上であり、さらに好ましくは超電導層の包晶温度以上である。
包晶温度は、例えば超電導層10を構成する希土類元素がYbの場合は900℃、Erの場合は970℃、Hoの場合は990℃、Yの場合は1005℃、Dyの場合は1005℃、Gdの場合は1045℃、Euの場合は1050℃、Smの場合は1060℃、Ndの場合は1086℃、Laの場合は1073℃である。成膜温度は、人工ピン1のモル比が5.0mol%であり、希土類元素がYbの場合は760℃以上が好ましく、Erの場合は830℃以上が好ましく、Hoの場合は860℃以上が好ましく、Yの場合は865℃以上が好ましく、Dyの場合は865℃以上が好ましく、Gdの場合は905℃以上が好ましく、Euの場合は910℃以上が好ましく、Smの場合は920℃以上が好ましく、Ndの場合は946℃以上が好ましい。
成膜温度は具体的には、以下の条件で求めた温度である。まず非成膜体である基板を、成膜チャンバー内の各ターンに数cm程度の間隔で接続する。これらの基板は、いずれも成膜領域内に入るように設置する。次いで、基板の最表面層(例えば、中間層であるCeO層)にAgペーストで熱電対を設置する。そして、チャンバー内を実際の成膜条件と同様に設定して、基板の最表面の温度を測定する。この際、設定温度に対して、任意の線速で基板を送り、リアルタイムに温度変化を記録する。このような手順で求められた成膜チャンバーの設定温度と実測温度との関係が求められる。この結果を用いて、実際の成膜温度は換算される。
超電導層10の成膜温度が高いと、結晶成長時における人工ピン1及び超電導層10のヤング率が小さくなる。ヤング率は、伸縮方向と同軸方向の歪みと応力の比例係数である。ヤング率が大きいほど、剛性が高くなり伸びにくくなる。つまり、成膜温度が高いほど超電導層10の結晶格子が歪みやすくなり、短い幅で人工ピン1と超電導層10との格子定数の違いを緩和できる。
アニール工程は、超電導層を酸素雰囲気中でアニールする。アニールは、450℃以下の温度域で2時間以上行う。アニールは、350℃以下の温度域で1時間以上行うことが好ましく、300℃以下の温度域で1時間以上行うことがより好ましい。
またアニール工程は、所定の温度で温度を維持することが好ましい。所定の維持温度は、好ましくは350℃以下であり、より好ましくは300℃以下である。所定の維持温度で維持する時間は、好ましくは1時間以上であり、より好ましくは2時間以上である。アニール時の温度は、成膜時の温度と同様の方法で測定される。
アニール条件は、超電導層10を構成する希土類元素によって変えてもよい。例えば、Erの場合は450℃以下、Hoの場合は400℃以下、Yの場合は450℃以下、Dyの場合は350℃以下、Gdの場合は400℃以下、Euの場合は350℃以下、Smの場合は350℃以下、Ndの場合は300℃以下、Laの場合は300℃以下でアニールすることが好ましい。また例えば、例えば、Erの場合は2時間以上、Hoの場合は2時間以上、Yの場合は2時間以上、Dyの場合は2時間以上、Gdの場合は2時間以上、Euの場合は2時間以上、Smの場合は2時間以上、Ndの場合は2時間以上、Laの場合は2時間以上アニールすることが好ましい。
またアニール工程における酸素分圧は、好ましくは1atm以上であり、より好ましくは1.1atm以上である。
アニール工程において、アニール温度、アニール時間、酸素分圧は、以下の範囲内とすることが特に好ましい。例えば、アニール温度を350℃とした場合は、アニール時間は2時間以上とすることが好ましく、酸素分圧は1atm以上とすることが好ましい。また例えば、アニール温度を250℃とした場合は、アニール時間は2時間以上とすることが好ましく、酸素分圧は1atm以上とすることが好ましい。例えば、アニール温度を400℃とした場合は、アニール時間は2時間以上とすることが好ましく、酸素分圧は1atm以上とすることが好ましい。
上記条件で超電導層10をアニールすると、超電導層10に十分な酸素が導入される。超電導層10に酸素が十分導入されると、超電導層10の格子定数が短くなる。その結果、人工ピン1と超電導層10との間の歪みが小さくなる。
上述のように、第2実施形態にかかる超電導線材の製造方法によると、歪領域2の幅を狭くできる。その結果、臨界転移温度及び臨界電流密度が高い超電導線材を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
<検討1>
検討1では、人工ピンの添加量の違いが臨界電流密度に及ぼす影響を確認した。
(実施例1)
まず基材を準備した。基材は、HastelloyC276にCeO/LaMnO/MgO/Y/GdZrを積層したものとした。基材は、幅10mm、長さ100mm、厚み0.1mmとした。
次いで、固相反応法により超電導層の前駆体材料と人工ピンとの焼結体を作製した。超電導層の前駆体材料は、Eu、BaCO、CuOを用いた。人工ピンは、BaHfOとした。前駆体材料に対して人工ピンを5.0mol%の割合で添加した。焼結体は、これらの材料を十分混合した後、900℃で焼成した。
次いで、焼結体と基材とをチャンバー内に対向して配置した。チャンバー内を酸素雰囲気にして、焼結体にレーザーを照射して、超電導層を成膜した。レーザーは、XeCl エキシマレーザ(波長:308nm)を用い、酸素圧: 600mTorr(80Pa)、基板-ターゲット間距離:97~98mm、レーザー発振エネルギー: 500~600mJ、 レーザエネルギー密度:2~3J/cm、基材送り速度:30m/hという条件で照射した。超電導層を成膜時の温度は、910℃以上とした。
次いで、作製した超電導層を以下のプロファイルでアニールした。アニールのプロファイルは、500℃で1時間保ち、その後250℃まで温度を下げ、250℃で3時間保ち、その後室温まで徐冷した。成膜にかかった時間は7時間以上であり、250℃以下の温度域で6時間以上、酸素雰囲気に曝した。この時の酸素分圧は、1.1atmであった。上記手順で、実施例1にかかる超電導線材を作製した。
(比較例1)
比較例1は、人工ピンの添加量を3.5mol%とした点が、実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様とした。
(比較例2)
比較例2は、希土類元素をY及びGdとし、人工ピンを添加しなかった点が、実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同様とした。
図5は、測定温度が77K、3Tの外部磁場が印加された状態における実施例1、比較例1及び比較例2の超電導線材の臨界電流密度を示したグラフである。横軸は、外部磁場の印加方向であり、z方向を0度とし、y方向への傾き角をθとする。θ=90°は、y方向と一致する。縦軸は、超電導線材の臨界電流密度である。
人工ピンが添加されていない比較例2に対して、実施例1及び比較例1はいずれも臨界電流密度が向上した。また実施例1と比較例1とを比較すると、実施例1は比較例1に対していずれの角度においても臨界電流密度が向上していることが分かる。実施例1の超電導線材は、いずれの角度においても、臨界電流密度が0.6×10A/cm以上である。
また図6は、測定温度が65K、5Tの外部磁場が印加された状態における実施例1及び比較例2の超電導線材の臨界電流密度を示したグラフである。横軸は、外部磁場の印加方向であり、z方向を0度とし、y方向への傾き角をθとする。θ=90°は、y方向と一致する。縦軸は、超電導線材の臨界電流密度である。
人工ピンが添加されていない比較例2に対して、実施例1及び比較例1はいずれも臨界電流密度が向上した。また実施例1の超電導線材は、いずれの角度においても、臨界電流密度が1.5×10A/cm以上である。
<検討2>
検討2は、酸素アニールの温度を変動させた際における臨界電流密度の挙動を調べた。検討2は、人工ピンの濃度が5.0mol%の場合(実施例1の系列)と、3.5mol%の場合(比較例1の系列)と、で行った。それぞれの場合において、酸素アニール時における維持温度を250℃、300℃、350℃、400℃、450℃とした。臨界電流密度は、外部磁場を印加していない自己磁場中で測定した。その他の条件は、実施例1と同様の手順で作製し、評価した。
図7は、酸素アニールの維持温度と自己磁場中における臨界電流密度との関係を示した図である。横軸は、酸素アニールの維持温度であり、縦軸は自己磁場中における臨界電流密度である。図7に示すように、人工ピンの濃度が5.0mol%の場合において、酸素アニールの維持温度を350℃以下にすると、自己磁場中における臨界電流密度が5.0×10A/cm以上となった。なお、酸素アニールの温度が400℃を超えると、酸素アニールの時間を十分長くしても、臨界電流密度は5.0×10A/cmまでは至らなかった。
<検討3>
検討3は、成膜時の成膜温度を変動させた際における臨界転移温度の変化及び超電導層の隣接面間距離d(005)の変化を調べた。
検討3は、人工ピンの濃度を10mol%とした。成膜温度は、1040℃、1060℃、1080℃、1100℃、1120℃、1140℃、1160℃の場合をそれぞれ検討した。
図8は、成膜温度と、臨界転移温度と、超電導層のc軸長と、の関係を示した図である。横軸は、成膜温度であり、縦軸の左欄は臨界転移温度であり、右欄は超電導層のc軸長である。c軸長は、X線回折(XRD)の(005)面の回折ピーク位置より求めた。図8に示す結果は、酸素アニール前の結果である。
臨界転移温度は、成膜温度が高くなると、高くなった。成膜温度が高くなることで、超電導層のヤング率が小さくなり、歪領域の広がり幅が狭まったためと考えられる。臨界転移温度は、隣接する歪領域の間に歪みが解消された領域が形成されると、電子の伝導パスが形成され、向上する。
また超電導層のc軸長は、成膜温度が高くなると、狭くなった。歪み領域の広がり幅が狭まり、超電導層の平均値として求められるc軸長が狭くなったためと考えられる。c軸長が狭くなると、人工ピンと超電導層と格子定数の差が小さくなり、歪みが抑制される。
なお、検討3は、酸素アニール前のため、臨界転移温度は向上したが、臨界電流密度は十分な値が得られなかった。すなわち、酸素アニールにより十分な酸素を導入しないと臨界電流密度の向上は実現できなかった。
<検討4>
検討4は、超電導層に十分な酸素アニールを行わなかった場合に、人工ピンの濃度と、臨界電流密度との関係を調べた。
検討4のサンプル作製条件は、人工ピンの濃度を変更し、酸素アニールのプロファイルを以下とした点が実施例1と異なる。人工ピンの濃度は、0%(pure)、3.5%、5%、10%の場合をそれぞれ検討した。酸素アニールのプロファイルは、500℃で1時間保ち、その後室温まで徐冷した。成膜にかかった時間は7時間以上であり、250℃以下の温度域の通過時間は3時間であった。
図9は、人工ピンの濃度と臨界電流密度との関係を示すグラフである。横軸は、測定温度であり、縦軸は、外部磁場3T中における臨界電流密度である。人工ピンの濃度が高くなると、各測定温度における臨界電流密度が低下した。この結果は、検討1における実施例1と比較例1との結果と反対であった。検討4は、酸素アニールの条件が十分ではなく、超電導層に十分な酸素が導入されなかったためと考えられる。
1 人工ピン
2、2’ 歪領域
10、10’ 超電導層
20 基材
100 超電導線材

Claims (6)

  1. 組成式REBaCu(REは希土類元素)で表される超電導層と、
    前記超電導層に添加され、組成式BaMO(MはHf、Zr、Sn、Nb、Tiからなる群から選択される少なくとも一つ)で表される人工ピンと、を有し、
    前記超電導層の前駆体材料に対する前記人工ピンの添加濃度は、3.5mol%以上5.0mol%未満であり、
    前記人工ピンのc軸方向と、前記超電導層のc軸方向とは、一致しており、
    前記超電導層における(005)面の隣接面間距離d(005)は、理論値の100%以上101%以下であり、
    前記超電導層における(005)面の隣接面間距離d(005)の理論値は、前記超電導層における(005)面のc軸長の理論値の1/5であり、
    前記超電導層における(005)面のc軸長は、前記希土類元素がYbの場合は11.650Å、Erの場合は11.659Å、Hoの場合は11.670Å、Yの場合は11.657Å、Dyの場合は11.668Å、Gdの場合は11.703Å、Euの場合は11.704Å、Smの場合は11.721Å、Ndの場合は11.736Å、Laの場合は11.783Åである、超電導線材。
  2. 自己磁場中における臨界電流密度が、77Kで5.0×10A/cm以上である、請求項1に記載の超電導線材。
  3. 印加磁場が3T、温度が77Kの条件で、臨界電流密度が0.5×10A/cm以上である、請求項1又は2に記載の超電導線材。
  4. 臨界転移温度Tcが88K以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載の超電導線材。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の超電導線材の製造方法であって、
    パルスレーザー蒸着法により人工ピンを有する超電導層を成膜する成膜工程と、
    前記超電導層を酸素雰囲気中でアニールするアニール工程と、を有し、
    前記成膜工程は、前記超電導層の包晶温度より200度低い温度以上の温度条件で行い、
    前記アニール工程は、450℃以下の温度域で2時間以上行う、超電導線材の製造方法。
  6. 前記アニール工程において、酸素分圧が1atm以上である、請求項5に記載の超電導線材の製造方法。
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